JP2004514487A - 茶入れ装置 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図6
Description
【技術分野】
本発明は、抽出可能な植物物質、特に茶を入れる装置に関する。
【0002】
【背景技術】
水を除いて、茶は全ての飲料の中で最もよく消費される。その世界的な1日1人当たりの消費量は0.1リットルである。西洋において、茶を家庭で飲む傾向があるが、消費者は、茶を家庭の外のカフェーやバーで飲む傾向が高まってきている。消費者は、茶をティーバッグと温水で供給される以外の飲み方を楽しむことを好むと考えられる。従って、代替的な茶入れ方法を求める要望がある。
【0003】
カフェーやバーではコーヒー入れ装置は一般的である。しかしながら、お茶の入れ方はコーヒーよりもより微妙である。水の中に浸漬しすぎると、しばしば飲物を台無しにし、浸漬時間が短すぎると飲物が薄くなる。
【0004】
商業的な茶入れ装置は公知である。例えば、ヨーロッパ特許明細書EP 1,020,152 A2(ユニリーバー)は、ハウジングと、少なくとも1つの茶入れ用アセンブリを含む茶入れ装置を開示している。この茶入れ用アセンブリは茶入れ用カップと、該茶入れ用カップ内のものを加熱する手段を含む。茶入れ用カップは、このカップ内に茶葉を入れるための第1キャビティと、茶葉が入れられない第2キャビティを形成しそれら2つのキャビティに分けるフィルタを含む。ハウジングは、茶葉抽出に適した温度の所定量の水を供給する水供給手段と、該水を茶入れ用のカップの第1キャビティに水を配送する水供給流路と、前記茶入れ用カップの第2キャビティ内に向かって垂直上方に延伸するサイフォン端と下方に突出する配給端とを備えるサイフォンチューブを有する。この装置において、水が茶入れ用カップの第1キャビティに供給されると茶葉が抽出されるが、抽出された茶飲料の第2キャビティにおけるレベルが一旦サイフォンチューブのサイフォン端の位置よりも高くなると、茶飲料はサイフォンチューブ内を汲み下げられてサイフォンチューブの配給端から配給される。
【0005】
そういった装置の機能は優れているが、他品目のパーツが用いられているので装置の製造が高くつく。装置内の水は、それが装置内で茶入れアセンブリにポンプ送りされると、冷えるので、装置の能力は、茶が入れられるときに茶入れ容器の内容物がいかにうまく加熱されるかによってしばしば決定される。
【0006】
本発明の1つの目的は、いそがしい店において高品質の入れ立てのお茶を個別に供することができる茶入れ装置を供給することである。
【0007】
本発明の別のそしてさらに一般的な目的は、現在用いられている茶入れ装置に代わる少なくとも1つの有用な茶入れ装置を提供することである。
【0008】
【発明の開示】
広い意味で本発明は茶入れ装置に関し、装置は、ハウジングと、葉茶を受ける容器と、該容器に温水を供給する温水供給手段と、前記容器内で前記葉茶を物理的に攪拌してその抽出速度と抽出量を高める手段と、抽出液を配給する前にそれを容器から汲み出すサイフォン装置とを含んでなる。
葉茶は好ましくは、スターラー若しくはプロペラ又は温水ジェット作用によって攪拌される。
【0009】
本発明の目的に関して、「茶」はCamellis sinensis var. sinensis又はCamellia sinensis var. assamicsからとった葉の材料を意味する。また、それはAspalathus linearisからとれるrooibos(ロイボス)を含む。「茶」はまた、これらの茶を2つ又はそれ以上ブレンドしたものを含むことが意図される。葉材料は実質的に発酵されたもの、すなわち、ブラックティー、半醗酵されたもの、すなわち、ウーロン茶、または、実質的に発酵されていないもの、すなわち、緑茶とすることができる。茶は味つけされそして(又は)スパイスを加えられた茶とすることができる。
【0010】
この発明の目的に関し、「葉茶」は、いまだ実質的に茶入れに一度も使用されていない状態の茶を少なくとも一部として含む茶製品を意味する。
【0011】
疑問を回避するために、「含む(含んでなる)」は、必ずしも「〜からなる」あるいは「から構成される」状態である必要はなく、一部として含むことも意味する。
【0012】
この明細書において材料の量又は温度を示すすべての数は、「約」の意味が含まれていると理解されるべきである。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明は茶を入れ装置に関する。茶入れ装置は、ショップその他の家庭外状況で商業的に使用されることに特に適するが、その目的のみに限定されるものではない。
【0014】
本発明の装置は、4つの実施の形態及び添付図面を参照して説明される。
【0015】
図lを参照し、茶入れ装置の第1の好ましい実施の形態では、中央支柱1と、個々の茶入れ用容器3(この実施の形態では容器は2個であるが、1つあるいは3つ以上とすることもできる)を支持するために支柱1から横方向に突出した2つのアームであって棚2をなすものを有する。容器3はそれぞれのドリップトレイ4の上方で棚2に取り付けられている。支柱1は、棚2の上方に配設され電気的に加熱される水タンク5を含み、このタンクは個々の送り管6を介して重力式又はポンプ(図示省略)を使用して湯を各容器3に供給する。送り管6を介した各容器3への湯の供給は支柱1に設けた電子式コントローラ8で制御されるそれぞれのバルブ7によって調整される。メイン給水機からパイプ9を通して水がタンク5に供給され、タンク5は自動的に実質的に一定の水位を維持するように構成されている。
【0016】
装置は電気本線から電力を与えられ、支柱1上のスイッチ10を手動で作動することによってON状態に切り換えられる。スイッチ10をONにすると、サーモスタット制御の湯沸かし器(図示省略)に通電してタンク5の中の水を沸点に近い温度まで加熱し、その温度を維持する。水がいったん沸騰近くになると、オペレータによってなされた選択にしたがい、茶入れ装置の操作が進む。特に、オペレータは2つの容器3のうちの1つだけ、または両方の容器に同時に茶を作ることができる。各容器3について茶を作るための手順は同じであり、オペレータが支柱1上に設けられた対応する容器3に近い方の一組の押しボタン11、12を押すことを伴う。「CUP」のラベルが付けられた押しボタン11は対応する容器3に1カップ量の適当な量の茶を作るときに押され、一方、「MUG」のラベルが付された押しボタン12は、マグカップに適した量のときに押される。
【0017】
押しボタン11又は12を押す前に、オペレータは最初に装置の対応する容器取付機から対応する容器3を取り外し、通常のカップ又はマグカップに対応する量の茶葉を計量し容器3に入れる。図2により明確に示されるように、各容器3は、好ましくはガラスか耐熱プラスチックで作られた円筒状コンテナ13を含み、そして、容器3の口でスロット付き金属リング15に捕らえられるリム14を有する。金属リング15と、棚の下側に取り付けられたスロット付き金属リング16は互いに差込接続によって係合し、単に容器3をその垂直軸回りに回転させて差込接続を外すことによって棚2から容器3を取り外すことができるように構成されている。コンテナ13から放射状に突出するハンドル17が設けられており、このハンドルは容器3を操作回転するために使用される。取り外された容器3はそれに適切な量の葉が入れられた後に、棚2に再取り付けされる。これは、単に容器3を持ち上げてリング15を棚2の下に持って来てリング16に再係合させることによって達成される。そして、容器3は、それを回転させ差込接続することによって固定される。
【0018】
容器3がいったん再取り付けされると、コントローラ8は押されたどちらかの押しボタン11又は12に従って対応するバルブ7を開いてタンク5からその送り管6を介して湯を容器3へ、したがって、葉茶に分配する。これは図3に示されている。同時に、リング16の内側で棚2を貫通して取り付けられた電気ランプ18に通電されコンテナ13の内部を照らすことにより、水が加えられて茶葉が撹拌抽出されたことが明示される。
【0019】
バルブ7は、容器3の中心部に取り付けられたサイフォンユニット20の上面19からいくらか低いレベルまでコンテナ13を満たすように適当な時間だけ開いている。サイフォンユニット20の詳細は図4で示されており、ここで説明される。
【0020】
図4を参照して、サイフォンユニット20は、排出ノズル22からガラス製コンテナ13の底部を貫通して上方に延伸する中央チューブ21を持っている。ノズル22はガラス壁の外部の耐水シール23に固定されており、そこにおいて、コンテナ13の中でチューブ21を囲む円筒シェル25のベース24によって内部から保持されている。シェル25は、シェル25の外部の凹んでいる部分28に位置する複数の下部開口27からチューブ21を囲みながら上方へ延伸する管状流路26を、チューブ21に関連して形成する。流路26の長さは、開口27からチューブ21の上側開口端29まで続いている。これは、開口27から流路26を登ってチューブ21内に続き、そこからチューブ21内を下って外部ノズル22まで続くサイフォン流路を確立する。細かいメッシュの筒状部材3aはシェル25の部分28を囲んでサイフォン流路に茶葉が入ることや開口27が目詰まりすることを防止するストレーナとして機能する。
【0021】
押しボタン11又は12のいずれかが押された後に生じる運転の開始時に送り管6からコンテナ13に入れられる水の量は、ユニット20内でサイフォン作用を生じさせるには不十分である。茶葉に水を加えることで始まるこの抽出プロセスは、水を加える間及びその後に行われる撹拌によって高められるので、その目的のために、棚2に取り付けられた電動機(モータ)31にコントローラ8によって電力を与え、棚2を貫通してコンテナ13内に垂れ下がる撹拌棒32を回転させる。図5はこの運転段階を示す。
【0022】
満足できる茶入れに必要な時間に事前に設定された時間だけ撹拌は続けられる。この時間の経過の後、コントローラ8は再びバルブ7を開き、図6に示すように湯をコンテナ13に加える。今回コンテナ13に加えられた湯の量は押しボタン11と12のどちらが押されたかに依存する。詳しく言えば、加えられた水の量は、開始の時に押しボタン11と12のどちらが押されたかに応じて、容器の内容量が通常のカップ又はマグカップを満たすのに十分となる量である。
【0023】
水を加えることでコンテナ13内のユニット20の上面19の水レベルが上昇し、その結果、ユニット20内でサイフォン作用が始まり、抽出された茶はコンテナ13からくみ出されノズル22を通して放出される。液体茶はノズル22から排出され、ドリップトレー4の上に置かれている図lに示すマグカップ33などの適切な飲料容器に入れられる。
【0024】
モータ31に電力を続けて与えて撹拌棒32を全体的に駆動するので、加えられた水は抽出された茶とよく混ぜられ、このよく混ぜられた液体がコンテナ13から汲み出される。また、液体が容器3に残っている間になされる撹拌により茶葉が分散するので、茶葉によってメッシュ部材30が詰まることはない。
【0025】
サイフォン作用は、コンテナ13の中の液体レベルがほとんどメッシュ部材30の下部まで下がるまで続く。このレベルは開口27を塞ぐのに必要な水位よりも低い。このことは、変則的のようであるが、メッシュ部材30内(したがって、開口27)での毛細管効果の傾向がコンテナ13内でメッシュ部材30の外側でのレベルよりもわずかに高いレベルまで続くことによる結果であると信じられる。
【0026】
コントローラ8は、液茶が汲み出されるまでモータ31とランプ18に通電し続ける。それまで、 ランプ18によってなされる照明、あるいは、コンテナ13の中で液体と茶葉をかき混ぜることは、茶入れと、分配という運転の間の転換点を提供する。そのうえ、撹拌作動は抽出速度を高め、かつ、水の中での抽出物の撹拌を好ましいものにかつ実質的に均一にすることを確実にする。
【0027】
一度、液茶が汲み出されると、内部に使用済みの茶葉と、少量の残留液体が存在する容器3は棚2から取り外されて空にされて次に使用のために準備される。
【0028】
装置の使用は2つの容器3の1つのみの運転について説明したが、同時に両方の容器を用いることができることは明確であろう。
【0029】
本発明の茶入れ装置の製造モデルを図7と8に示す。図7はその装置全体を正面から見た斜視図である。茶が入れられる2つの容器の1つが図8においてより詳細に示される。
【0030】
本発明の茶入れ装置の他の3つの好ましい実施の形態をここで説明する。これらの実施の形態は、茶葉が容器内で抽出されるときに茶葉を撹拌する代替手段を有する点で第1の実施の形態と異なる。
【0031】
本発明の茶入れ装置の好ましい第2の実施の形態では、抽出の間、葉茶は、回転可能なサイフォンユニットに取り付けられたプロペラによって容器内で撹拌される。好ましい第2の実施の形態の茶入れ用容器とサイフォンユニット装置を図9の展開図に示す。
【0032】
図9に示すように、第2の実施の形態の茶入れ用容器3はスリーブ40と、ベース41と、トップカラ42を含む。望ましくはガラスか耐熱プラスチックで作られているスリーブ40は2本又はそれ以上の数のテンションロッド43によってトップカラ42とベース41の間で保持される。シールリング44をスリーブ40の下部縁とベース41の間に介在させて耐水シールとすることが望ましい。トップカラ42は、棚の下側に取り付けられるスロット付き金属リング16(図l参照)に係合する差込継手を持っている。ベース41はノズル46に通じる中央孔45を有する。このように茶入れ用容器3を構成することで、忙しい店の環境において頻繁に使用される適当に頑丈な容器とすることができる。
【0033】
好ましい第2の実施の形態のサイフォンユニット20の先端はのこぎり状表面47を有する。サイフォンユニット20は図4で詳細に示すものと同様である。のこぎり状表面47は、電動機31(図5参照)のためのクラッチメカニズム48に噛み合うように形成されている。クラッチメカニズム48はクラッチボディ49と、1組の滑りペグ50と、スプリング51とクラッチカバー52を含む。
【0034】
プロペラ53はサイフォンユニット20のチューブ21を包囲していて、固定リング54によって所定位置に保持されている。チューブ21はベース41に形成された孔を貫通して茶入れ用容器3の下部から突出する。耐水シールを確実にするためにシール55を設けてある。
【0035】
サイフォンユニットの使用の際、茶入れ用容器3に湯が注がれた時にモータ31が作動され、これにより、サイフォンユニット20とプロペラ53がチューブ21の回りで急速回転される。回転するプロペラ53とサイフォンユニット20は、茶を抽出するときに容器内の茶葉を強力に撹拌して、抽出速度と量を高める。回転速度及び周期を制御し、また、プロペラ53の形状、サイズ及び構造を変えることで撹拌を制御することができる。望まれるならば、サイフォンユニットはプロペラに代えて、あるいは、プロペラに加え、フィンを備えることができる。抽出液は通常の方法で茶入れ用容器から汲み出される。
【0036】
本発明の茶入れ装置の好ましい第3の実施の形態では、抽出の間、葉茶はウォータジェットの作用によって容器内で撹拌される。
【0037】
好ましい第3の実施の形態の茶入れ用容器とサイフォンユニット装置を図10に示す。
【0038】
図10に示すように、第3の実施の形態の茶入れ用容器3はスリーブ40と、ベース41と、トップカラ42を含む。望ましくはガラスか耐熱プラスチックで作られているスリーブ40は、2本又はそれ以上のテンションロッド(図示省略)によってトップカラ42とベース41の間に保持される。トップカラ42は、棚2の下側に取り付けられたスロット付き金属リング16(図2参照)に係合することができる差込継手を持っている(図2参照)。第1及び第2の実施の形態と異なり、第3の実施の形態の茶入れ容器のベース41は、管状のくぼみ60と、該くぼみを覆うメッシュディスク61を有する(これらはそれぞれ、第1の実施の形態に関して図4に示され説明された開口27とメッシュ部材30と同様に作用する)。
【0039】
第3の実施の形態のサイフォンユニット20は、該ユニットの上面19からそのベースに向かって続き、ベースに隣接するサイフォンユニット20の側部において出口63を通って出る軸方向のチャンネル(流路)62を有する。図11はサイフォンユニット20の断面平面図を示す。サイフォンユニットのどちらかの片側に2つの出口63が設けられているが、望まれているならば、1つ又は3つ以上の出口を設けることとしてもよい。
【0040】
ハブ64はスロット付き金属リング16のシール部材の下側に取り付けられ、サイフォンユニット20の上面l9と係合するように設けられている。ハブ64の下面に形成したくぼみの中に環状シールリング65を設けて防水シールを形成している。
【0041】
ポンプ送りにより、望ましくは、パルス的に(拍動送りにより)湯が送り管6(図l参照)からスロット付き金属リング16及びハブ64に設けた流路66を通ってチャンネル62へ送られ、サイフォンユニット20の出口63からジェットとして押し出される。この温水ジェットは、茶が抽出されるときの容器の中の茶葉を撹拌して抽出速度と量を高める。最後の温水ジェットのパルスは、サイフォンユニット内でサイフォン作用が開始され、それにより抽出された茶が茶入れ用容器から汲み出されて配給されるのに必要とされるレベルまで茶入れ用容器内の内容液を上昇させる(図6参照)のに十分であるべきである。
【0042】
本発明の茶入れ装置の好ましい第4の実施の形態において、ウォータジェットは茶入れ用容器内に上から入れられ、茶を茶入れ用容器内で抽出撹拌する。
【0043】
好ましい第4の実施の形態の茶入れ用容器とサイフォンユニット装置を図12に示す。
【0044】
茶入れ用容器3は第2の実施の形態のものと同様であり、スリーブ40と、ベース41と、トップカラ42を持っている。望ましくはガラスか耐熱プラスチックで作られているスリーブ40は、テンションロッド43によってトップカラ42とベース41の間で保持される。耐水シールを達成するのにスリーブ40の下部縁とベース41の間にシールリング44を設けることが望ましい。トップカラ42は、棚2の下側に取り付けられたスロット付き金属リング16(図l参照)に係合する差込継手を持っている。ベース41は中央孔45を有し、該孔の内面にねじが切られている。この実施の形態の茶入れ用容器は第2の実施の形態のものと同様に頑丈であるが、フリーな状態で立つことができるように設けられているので、忙しい店の環境でより便利に使用されるであろう。
【0045】
サイフォンユニット20は本質的に第1の実施の形態のものと同じである。しかしながら、サイフォンユニットの下部はねじが切られているので、茶入れ用容器3のベース41にサイフォンユニットを簡単にねじ止めすることができる。そして、サイフォンユニットの上面9はドーム状であり、茶葉がそこに貯まることを防いでいる。
【0046】
第4の実施の形態の区別される主要な特徴は、スロット付き金属リング16の下面からハブ部材80が吊設され、このハブ部材の内部を通って湯が圧力下でジェットとして押し入れられることである。望ましくは、ハブ部材80の形状は截頭円錐形である。ハブ部材はプラスチックその他の絶縁体で作られることが好ましい。なぜならば、金属であるとヒートシンクとして働いてしまうからである。ハブ部材80はねじ81によってスロット付き金属リング16にしっかりと固定されており、そして数個の水路82を有する。スロット付き金属リング16は、送り管6(図l参照)につながった流路66を有する。湯は送り管6からポンプ送り又は拍動送りされスロット付き金属リング16内の流路66と、ハブ部材80内の水路82を通って茶入れ用容器3の中にウォータジェットとして入れられる。この温水ジェットは抽出されている容器3内の茶葉を撹拌して抽出速度と量を極めて高める。茶入れ用容器の口に蒸気を逃がすための通気口(図示省略)を設けることが望ましく、それにより、圧力が高まることを防止できる。茶入れ用容器がサイフォンユニット20の中にサイフォン作用の開始に必要な空間を含むので、いれられた茶は容器から排水されノズル22(図6参照)を通って配給される。
【0047】
サイクルの間に送り管から湯(水)を抜くこと、例えば、その目的のために設けた弁を単に開くことによって管から水を抜くことが望ましい。そうすれば、管内の水をさますことなく、次に管内に送られてくる湯の温度を下げることがない。
【0048】
望ましくは、安全上の理由で水は摂氏84度を越える温度で出されるべきでない。しかしながら、茶を上質のものとするため、そして、微生物をできるだけ殺し、そして最小時間で抽出するために沸騰したばかりの湯で入れるべきである。加圧ボイラーを使用するとき、水はしばしば沸点を超えた温度を有する。とにかく、望まれるならば、装置は、お茶を出す前に、抽出されたお茶にわずかな量の冷たい(熱くない)水を加えてその温度を低下させるように適合される。
【0049】
以上の記述は茶入れ装置とそのいくつかの好ましい実施の形態について説明した。好ましい実施の形態はカウンタ(棚)に取り付けられる茶入れ装置の形態を取っている。茶入れ用容器内での茶葉の撹拌は、好ましい実施の形態で説明されている方法以外の方法でもすることができる。例えば、抽出液にエアジェット又はスチームジェットを与えることでも可能であり、また、繰り返して水を引っ張りそれを戻す手段を備えることができる。
【0050】
キオスクや、カートを含む可動の販売ステーションなどの他の小売形態において本発明の装置を取付け可能にすることができる。所望であれば、ティーポットを満たすための給湯栓、カフェティエールその他同等物、及び/又はスチームワンドを茶入れ装置に設けることは利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の茶入れ装置の好ましい第1の実施の形態を示す図である。
【図2】
図1の装置の茶入れ容器とその取付けを示す図である。
【図3】
図1の茶入れ装置の作動の初期段階を示す図である。
【図4】
図2の茶入れ容器の構成要素の詳細を示す断面図である。
【図5】
図1の茶入れ装置の作動の次の段階を示す図である。
【図6】
図1の茶入れ装置の作動のさらに次の段階を示す図である。
【図7】
本発明の茶入れ装置の実施の形態を正面から見た斜視図である。
【図8】
図7の茶入れ装置の斜視図であり、葉茶入れ用の容器を示す図である。
【図9】
茶を浸出させるために茶を攪拌するプロペラを用いる本発明の茶入れ装置の好ましい第2の実施の形態の茶入れ用容器とサイフォン装置を示す図である。
【図10】
茶入れ用容器内で茶を浸出させるためにサイフォンユニットの底部から放射されて茶を攪拌するウォータジェットを用いる本発明の茶入れ装置の好ましい第3の実施の形態の茶入れ用容器とサイフォン装置を示す図である。
【図11】
図10に示す第3の実施の形態のサイフォンユニットの平面図である。
【図12】
茶入れ用容器内で茶を浸出させるために茶入れ用容器内に上から入れられて茶を攪拌するウォータジェットを用いる本発明の茶入れ装置の好ましい第4の実施の形態の茶入れ用容器とサイフォン装置を示す図である。
Claims (9)
- ハウジングと、葉茶を受ける容器と、前記容器に温水を供給する温水供給手段と、前記容器内の前記葉茶を物理的に攪拌して抽出速度と抽出量を高める手段と、抽出液を配給する前に該抽出液を前記容器から汲み出すサイフォン装置とを含んでなる茶入れ装置。
- 前記容器内の前記葉茶を物理的に攪拌する前記手段はかき混ぜ装置を含んでなる請求項1の装置。
- 前記容器はその中にエアジェット又はウォータジェットを供給して前記容器内の葉茶を物理的に攪拌する手段を含んでなる請求項1又は2の装置。
- 前記サイフォン装置は前記容器の底部から突出するサイフォンユニットを有し、該サイフォンユニットは前記容器底部に隣接して設けた少なくとも1つの開口を有し、前記開口は前記サイフォンユニットを登って上方に延伸する流路に導かれ、かつ、前記サイフォンユニット内を通って下方に延伸して前記容器底部の下で突出するノズルにおいて終端するサイフォンチューブの中に導かれている請求項1,2又は3の装置。
- 前記サイフォンユニットの前記開口に被さるように設けたフィルタ手段を含んでなる請求項4の装置。
- 前記サイフォンユニットの少なくとも一部は前記容器底部に回転可能に設けられ、該回転可能な部分は抽出される葉茶を撹拌するフィン又はプロペラを含んでなる請求項1乃至5のいずれか1つに記載の装置。
- 前記サイフォンユニットを通る流路を介して水が前記容器内に供給されるように設けた請求項1乃至6のいずれか1つに記載の装置。
- 前記サイフォン装置は、葉茶が抽出されている間に葉茶を攪拌するために前記容器内にウォータジェットを圧送又はパルス的に送る手段を含んでなる請求項1乃至7のいずれか1つに記載の装置。
- 容器内に葉茶を入れ、前記容器内に温水を入れ、前記容器内の前記葉茶を物理的に攪拌してその抽出速度と抽出量を高め、抽出液を前記容器から汲み出すことを含んでなる機械的に茶を入れる方法。
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