JP2004511718A - 内燃機関の噴射弁を制御するための磁石弁 - Google Patents

Abstract

その磁気接極子が、接極子スタッド上で滑り摺動可能な部分を有しており、この滑り摺動可能な部分は、接極子スタッドの２つのストッパの間で、戻しばねの締め付け力に抗して可動である磁石弁を提案する。磁気接極子が磁石弁の弁座に打ち当たる際に、滑り摺動可能な部分は、その慣性質量の影響の下で、接極子スタッド上で閉鎖方向に、戻しばねの締め付け力に抗して引き続き動き、それが接極子スタッドの第２のストッパに打ち当たるに至る。この場合生ずる、接極子スタッド上へのパルス伝達は、弁座における接極子の跳ね返りを減少させ、かつ、接極子が迅速に規定された休止位置に達し、磁石弁が閉じられているようにすることを、生ぜしめる。

Description

【０００１】
背景技術
本発明は、請求項１の上位概念に記載した形式の、内燃機関の噴射弁を制御する磁石弁に関する。
【０００２】
例えば、ＤＥ １９６ ５０ ８６５ Ａ１から公知であるこのような磁石弁は、噴射弁、例えばコモンレール噴射設備のインゼクタ、の制御圧力室の燃料圧力を制御するために使用され、その際制御圧力室内の燃料圧力自体は、噴射弁の噴射開口を開閉することのできる弁部材を制御する。公知の磁石弁は、ケーシング部分内に配置された、コイル及び磁心を備えた電磁石と、可動の接極子と、接極子と共に可動でありかつ閉鎖ばねにより閉鎖方向で負荷可能な制御弁部材とを有しており、この制御弁部材は磁石弁の弁座と協働し、かつこのようにして制御圧力室からの燃料の排出を制御する。ＤＥ １９６ ５０ ８６５ Ａ１から公知の磁石弁においては、接極子は、接極子スタッドと、接極子スタッド上で滑り摺動可能に支承された接極子プレートとの、２部分から成っている。更に、しかし、接極子スタッドが接極子プレートと固く結合されている、噴射弁を制御するための磁石弁も公知である。
【０００３】
公知の磁石弁の欠点は、いわゆる接極子跳ね返りにある。磁石の遮断の際に、接極子に固定されている制御弁部材が閉鎖ばねにより衝撃的に弁座に向かって加速され、制御圧力室からの燃料排出通路が閉じられる。制御弁部材の、弁座における跳ね返りの結果、制御弁部材の不利な振動及び又は跳ね返りを生ずることがあり、これによって、噴射過程が阻害される。ＤＥ １９６ ５０ ８６５ Ａ１から公知の、２部分から成る接極子を備えた磁石弁においては、跳ね返りは次のことによって、すなわち、接極子プレートが接極子スタッド上で摺動可能であり、かつ、弁座における制御弁部材の跳ね返りの際に、戻しばねの締め付け力に抗して引き続き運動せしめられることによって、減少せしめられる。これによって、有効に制動される質量がわずかになる。しかしながら、接極子スタッドにおける接極子プレートの不利な後振動を回避しなければならない。このことは、接極子プレートに固定された滑りスリーブと、定置に磁石弁のケーシング部分に配置された滑り片との間に構成されていて、かつ、接極子プレートの後振動を緩衝する、液力式の緩衝室によって達成される。制御弁部材の閉鎖方向で接極子プレートが極めて強く変向せしめられると、接極子プレートは定置にケーシング部分内に配置されている滑り片に打ち当たる。場合により存在する残存パルスはこの場合、定置の滑り片及びそこからケーシング部分に伝達される。
【０００４】
発明の利点
請求項１の特徴を備えた本発明による磁石弁においては、接極子上で滑り摺動可能な部分が配置されており、これは、接極子スタッドに不動に配置されている２つのストッパの間で摺動することができる。制御弁部材が弁座において跳ね返る際に、滑り摺動可能な部分は、接極子プレートと同じように、背景技術において公知の磁石弁において戻しばねの締め付け力と逆方向に、制御弁部材の閉鎖方向に、動く。滑り摺動可能な部分の質量及び戻しばねの締め付け力はは次のように、すなわち滑り摺動可能な部分が接極子スタッドの、第２のストッパに打ち当たるように、定められている。この第２のストッパはケーシングに定置にではなしに、接極子と一緒に動かされ、かつ接極子に固定されているので、滑り摺動可能な部分の、接極子スタッドに対するパルス伝達によって、接極子の、弁座における跳ね返りが減少せしめられる。このことが可能であるのは、弁座において跳ね返る接極子スタッドのパルスと、後から接極子スタッドにおいて摺動可能な部分のパルスとが、互いに逆向きであるからである。有利には、本発明は、接極子プレートが接極子スタッドと一体に構成されていて、接極子プレートの後振動が可能でない磁石弁においても、使用可能である。制御弁部材の弁座における跳ね返り及び後振動の減少によって、前噴射と主噴射との有利な短い間隔を使用することができる。それは接極子が、規定された休止位置を占めるのに、わずかな時間しか必要としないからである。
【０００５】
本発明の有利な実施例及び展開は従属請求項の特徴によって可能である。
【０００６】
接極子スタッドに構成されている第２のストッパは、有利には、接極子スタッドに差しはめられた、かつ接極子スタッドと固く結合されている円筒形のスリーブの、滑り摺動可能な部分に面した、リング形の面によって形成することができる。組み立ての際に、まず摺動可能な部分が接極子スタッド上に差しはめられ、次いでスリーブが差しはめられる。
【０００７】
摺動可能な部分のための、第１の、第２のストッパとは逆の側のストッパは、簡単な形式で、接極子プレートと第２のストッパとの間で接極子スタッドに構成されているリング肩によって形成することができる。
【０００８】
有利には、滑り摺動可能な部分は、接極子スタッド上に差しはめられたスリーブ形の基体を有しており、この基体は、その、第１のストッパに面した端部にフランジを有しており、このフランジに戻しばねが支えられている。
【０００９】
滑り摺動可能な部分の質量が、接極子プレート及び接極子スタッドより形成されている接極子の質量とほぼ一致していることによって、摺動可能な部分のパルス及び弁座において跳ね返る接極子のパルスがほぼ同じ大きさであることが、達成される。
【００１０】
本発明は、接極子スタッドに固定された接極子プレートを備えた一体の接極子、あるいは接極子スタッドに対して相対的に摺動可能な接極子プレートを備えた２部分より成る接極子を使用する磁石弁に使用することができる。後者の場合には、接極子プレートは滑り摺動可能な部分として設けられており、これは磁石弁の閉鎖方向で第２のストッパに打ち当たる。
【００１１】
実施例の説明
本発明の実施例は図面に示されており、以下において説明する。
【００１２】
図１は、背景技術において公知の燃料噴射弁１の上方部分を示し、これは燃料噴射設備において使用されるもので、この燃料噴射設備は燃料高圧貯蔵器を備えており、この燃料高圧貯蔵器には、高圧搬送ポンプによって連続的に高圧燃料が供給される。図示の燃料噴射弁１は、縦孔５を備えた弁ケーシング４を有しており、この縦孔内に配置されている弁ピストン６は、その、一方の端部で、図示していないノズル体内に配置されている弁ニードルに作用する。弁ニードルは圧力室内に配置されており、この圧力室は圧力孔８を介して高圧下の燃料を供給されている。弁ピストン６の開放行程運動の際に、弁ニードルは弁ニードルの圧力肩に連続的に作用する、圧力室内の燃料圧力によって、ばねの閉鎖力に抗して、持ち上げられる。その場合圧力室と接続している噴射開口によって、燃料の噴射が内燃機関の燃焼室内に行われる。弁ピストン６の降下によって、弁ニードルは閉鎖方向で噴射弁の弁座に押し付けられ、かつ、噴射が終了せしめられる。
【００１３】
図１において認められるように、弁ピストン６はその、弁ニードルとは逆の側の端部において、シリンダ孔１１内で案内されており、このシリンダ孔は弁ケーシング４内に取り付けられている。シリンダ孔１１内で、弁ピストン６の端面１３が制御圧力室１４を形成しており、この制御圧力室は供給通路を介して燃料高圧接続部と接続されている。供給通路は大体において３部分に構成されている。半径方向で弁片１２の壁を通して通じている孔は、その内壁がその長さの一部にわたって供給絞り１５を構成しているが、弁片を外周を取り囲むリング室１６と、連続的に接続されており、このリング室自体は、供給通路内に差し込まれている燃料フィルタを介して、弁ケーシング４内にねじ込まれている接続短管９の燃料高圧接続部と連続的に接続されている。リング室１６はシールリング３９を介して縦孔５に対してシールされている。供給絞り１５を介して、制御圧力室１４は燃料高圧接続部内に支配している高い燃料圧料にさらされている。弁ピストン６の対して同軸的に、制御圧力室１４から、弁片１２内で延びている孔が分岐しており、この孔は排出絞り１８を備えた燃料排出通路１７を形成しており、この燃料排出通路は負荷軽減室１９内に開口しており、この負荷軽減室は燃料低圧接続部１０に接続されており、この燃料低圧接続部自体は図示していない形式で噴射弁１の燃料戻し部に接続されている。燃料排出通路１７の、弁片１２からの出口は弁片１２の外側の端面の、円すい形に沈められた部分２１の範囲において行われる。弁片１２はこの場合、フランジ範囲２２において、固くねじ部材２３を介して弁ケーシング４と緊定されている。
【００１４】
円すい形の部分２１内には、弁座２４が構成されており、この弁座と、噴射弁を制御する磁石弁３０の制御弁部材２５が協働する。制御弁部材２５は、接極子スタッド２７と接極子プレート２８との形の２部分から成る接極子と協働する。磁石弁３０は更に電磁石を囲むケーシング部分６０を有しており、このケーシング部分は弁ケーシング４と、ねじ結合可能な結合手段７を介して、固く結合されている。公知の磁石弁においては、接極子プレート２８はその慣性質量の作用の下で、戻しばね３５の前締め付け力に抗して、動力学的に摺動可能に、接極子スタッド２７上に支承されており、かつ、この戻しばねによって休止状態で、接極子スタッドに固定されているストッパリング２６に押し付けられている。その他方の端部をもって、戻しばね３５は、ケーシングに不動に、接極子スタッド２７を案内する滑り片３４のフランジ３２に支えられており、この滑り片はこのフランジをもって、弁片１２上に置かれたスペーサプレート３８と、ねじ部材２３との間で、弁ケーシング内で固く締め込まれている。接極子スタッド２７及びこれと共に接極子プレート２８及び接極子スタッドと結合されている制御弁部材２５は連続的に、ケーシングに不動に支えられている閉鎖ばね３１によって、閉鎖方向に負荷されており、したがって、制御弁部材２５は通常は弁座２４における閉鎖位置に接触している。電磁石が励磁されると、接極子プレート２８は電磁石により引き付けられ、かつ、この場合排出通路１７は負荷軽減室１９に向かって開かれる。制御弁部材２５と接極子プレート２８との間には、接極子スタッド２７におけるリング肩３３があり、このリング肩は電磁石が励磁されると、フランジ３２に打ち当たり、かつ、このようにして制御弁部材２５の開放行程を制限する。フランジ３２と弁片１２との間の開放行程を達成するために、スペーサプレート３８が役立つ。
【００１５】
噴射弁の開閉は、以下のように、磁石弁により制御される。接極子スタッド２７は連続的に閉鎖ばね３１により閉鎖方向に負荷され、これにより制御弁部材２５は閉鎖位置において弁座２４に接触し、かつ、制御圧力室１４を負荷軽減室側１９に向かって閉じており、これにより、そこで供給通路を介して極めて迅速に高い圧力が形成され、この圧力は燃料高圧貯蔵器内にも支配している。端面１３の面を介して、制御圧力室１４内の圧力は閉鎖力を弁ピストン６及びこれと結合している弁ニードル上に生ぜしめ、この閉鎖力は、他面において開放方向で、支配している高圧の結果作用する力よりも大きい。制御圧力室１４が磁石弁の開放によって、負荷軽減側１９に向かって開かれると、制御圧力室１４内のわずかな体積内の圧力は極めて迅速に減少する。それは制御圧力室は供給絞り１５を介して高圧側から遮断されているからである。したがって、弁ニードル上に開放方向で作用する力は、弁ニードルにおいて支配している燃料高圧よりも大きくなり、これにより弁ニードルは上方に向かって動かされ、かつ、この場合少なくとも１つの噴射開口が噴射のために開かれる。しかしながら、磁石弁３０が燃料排出通路１７を閉じると、制御圧力室１４内の圧力は、供給通路１５を介して、後から流れて来る燃料によって再び増大し、これにより本来の閉鎖力が生じて、かつ、燃料噴射弁の弁ニードルを閉鎖する。磁石弁の閉鎖の際に、閉鎖ばね３１は接極子スタッド２７を制御弁部材２５と共に、衝撃的に弁座２４に押し付ける。不利な跳ね返り又は弁座における制御弁部材の後振動は、接極子スタッドの弁座における打ち当たりが弁座の弾性的な変形を生ぜしめることによって、生ずる。弾性的な変形はエネルギ貯蔵器として作用し、その際、エネルギの一部分が再び制御弁部材に伝達され、制御弁部材は次いで接極子スタッドと一緒に弁座２４から跳ね返る。図１に示した公知の磁石弁はしたがって、接極子スタッド２７から遮断された接極子プレート２８を備えた２部分より成る接極子を使用する。この形式で、全体として弁座に生ずる質量を減少することができるけれども、しかしながら接極子プレート２８と滑り片３４との間の液力式の緩衝装置によって、接極子プレートの不利な後振動を減少させなければならない。
【００１６】
図２においては、本発明による磁石弁の実施例が示されている。同じ部分には同じ符号が付けられている。図２に示した磁石弁は一体の接極子を有しており、この場合、接極子プレート２８は接極子スタッド２７と一体に構成されている。接極子プレート２８から突出している案内ピン３７は電磁石２９の切り欠き内で滑り摺動可能に案内されている。接極子プレートに構成されている突起３６は、電磁石２９に接触する場合に、電磁石と接極子プレートとの間の最少間隔を保証する。更に、付加的な部分５０が設けられており、これは金属より成るスリーブ形の基体を有しており、その一方の端部にフランジ５２が構成されている。部分５０は滑り摺動可能に接極子の接極子スタッド２７上に配置されており、その際滑り摺動可能な部分５０は接極子スタッド２７上で第１のストッパ４３と第２のストッパ４１とによって制限される。滑り摺動可能な部分内に構成されている開口５１の内径は、この場合、接極子スタッド２７の中間区分５５の外径よりも、幾分か大きく構成されている。第１のストッパ４３は接極子スタッド２７のリング肩又は段によって構成されている。第２のストッパ４１は接極子スタッド上に差しはめられた、金属から成る円筒形のスリーブ４０のリング形の面片によって形成されている。接極子スタッド２７の、弁座２４に面した端区分５３は、滑り摺動可能な部分５０を所持している、接極子スタッド２７の中間区分５５よりも小さな直径を有している。接極子を製作する場合に、まず、滑り摺動可能な部分５０が接極子スタッドの中間区分５５に差しはめられ、かつ、次いでスリーブ４０が端区分５３に差しはめられる。スリーブ４０を差しはめる場合に、スリーブは段５４に接触し、かつ、この位置で接極子スタッドに固定され、このことは例えば溶接、かしめあるいは他の適当な形式で行うことができる。更に図２において認められるように、開口５６を備えた案内プレート４５が設けられている。案内プレート４５及びスペーサ片５７は、ねじ部材２３と弁片１２との間で弁ケーシング内に締め込まれている。制御弁部材２５を備えた、接極子スタッド２７の端区分５３は案内プレート４５の開口５６内で滑り摺動可能に支承されている。戻しばね３５はその一端部をもって、滑り摺動可能な部分５０のフランジ５２に支えられており、かつ、その他方の端部をケーシングに不動に案内プレート４５に支えられている。
【００１７】
接極子が電磁石２９に接触している位置において、戻しばね３５は滑り摺動可能な部分５０のフランジ５２を第１のストッパ４３に押し付けている。電磁石を遮断する際に、接極子プレート及び接極子スタッドを備えた接極子は閉鎖ばね３１により弁座２４に向かって加速される。この場合、閉鎖ばね３１のより大きな締め付け力は戻しばね３５のより小さな締め付け力に反対作用をする。制御弁部材２５が弁座に当たると直ちに、滑り摺動可能な部分５０は、その質量慣性に基づいて、閉鎖方向に引き続いて動き、部分５０の付加的な質量は要するに弁座により制動される全体質量を増大させない。滑り摺動可能な部分５０はこの場合接極子スタッド２７上で戻しばね３５の締め付け力と逆向きに動く。接極子スタッド２７が弁座２４に当たる瞬間の直後に、後からの滑り摺動可能な部分５０が接極子スタッド２７のストッパ４１に当たる。この場合、滑り摺動可能な部分５０のパルスが接極子スタッドに伝達され、これにより逆の方向に向いた、跳ね返る接極子のパルスがパルス伝達によって減少せしめられる。有利な形式で、滑り摺動可能な部分の質量は、両方のパルスが同じ大きさを有するように、定められている。滑り摺動可能な部分５０によって、接極子の跳ね返り運動が阻止され、あるいは少なくとも弱くされ、かつ、磁石弁が確実に閉じられることを達成することができる。部分５０は要するに能動的に接極子の跳ね返り及び又は後振動に反対作用をする。有利には、これによって、制御弁部材２５が弁座における規定された休止位置に搬送されるのに必要な時間が短縮され、これによって前噴射と主噴射との間のわずかな間隔が可能になる。次いで、滑り摺動可能な部分５０が戻しばね３５によって再びその、第１のストッパ４３における出発位置に戻される。
【００１８】
ここに示した実施例とは異なって、接極子は２部分から構成することもでき、接極子プレートが接極子スタッド上に、滑り摺動可能に支承されているようにすることができる。この場合、接極子プレートは、滑り摺動可能な部分と見なされ、この滑り摺動可能な部分は、その、接極子スタッドの第２のストッパにおける跳ね返りによって、その運動エネルギを接極子スタッドに伝達し、かつ、このようにして、接極子の跳ね返りを能動的に阻止する。
【図面の簡単な説明】
【図１】
磁石弁を備えた、背景技術から公知の燃料噴射弁の上方部分の横断面図を示す。
【図２】
電磁石、接極子、制御弁部材及び弁座を備えた本発明による磁石弁の１実施例の部分横断面図を示す。
【符号の説明】
１　燃料噴射弁、　４　弁ケーシング、　５　縦孔、　６　弁ピストン、　７　結合手段、　８　圧力孔、　９　接続短管、　１０　燃料低圧接続部、　１１　シリンダ孔、　１２　弁片、　１３　端面、　１４　制御圧力室、　１５　供給絞り、　１６　リング室、　１７　燃料排出通路、　１８　排出絞り、　１９　負荷軽減室、　２１　円すい形の部分、　２２　フランジ範囲、　２３　ねじ部材、　２４　弁座、　２５　制御弁部材、　２６　ストッパリング、　２７　接極子スタッド、　２８　接極子プレート、　２９　電磁石、　３０　磁石弁、　３１　閉鎖ばね、　３２　フランジ、　３３　リング肩、　３４　滑り片、　３５　戻しばね、　３６　突起、　３７　案内ピン、　３８　スペーサプレート、　３９　シールリング、　４０　スリーブ、　４１　第２のストッパ、　４３　第１のストッパ、　４５　案内プレート、　５０　付加的な部分、　５１　開口、　５２　フランジ、　５３　端区分、　５４　段、　５５　中間の区分、　５６　開口、　５７　スペーサ片、　６０　ケーシング部分

Claims (7)

1. 内燃機関の噴射弁を制御するための磁石弁であって、この磁石弁が、ケーシング部分（６０）と、電磁石（２９）と、接極子プレート（２８）及び接極子スタッド（２７）を備えた可動の接極子と、噴射弁（１）の制御圧力室（１４）の燃料排出通路（１７）を開閉するための、閉鎖ばね（３１）によって閉鎖方向に負荷されていて弁座（２４）と協働する制御弁部材（２５）と、その慣性質量の作用で制御弁部材（２５）の閉鎖方向で戻しばね（３５）の締め付け力に抗して接極子スタッド（２７）上で滑り摺動可能な部分（２８，５０）とを有しており、戻しばね（３５）が、第１の端部で、ケーシング部分（６０）に定置に配置されていて、他方の端部で、滑り摺動可能な部分を、制御弁部材（２５）の閉鎖方向と逆向きに、接極子スタッド（２７）に固定された第１のストッパ（２６，４３）に圧着する形式のものにおいて、
   接極子スタッド（２７）に第２のストッパ（４１）が配置されており、遅くとも磁石弁の閉鎖位置において、制御弁部材（２５）が弁座（２４）に打ち当たる際に、その質量の慣性に由来する、戻しばね（３５）の締め付け力と逆方向の、接極子スタッド（２７）上での滑り摺動可能な部分（５０）の摺動が、滑り摺動可能な部分（５０）の、第２のストッパ（４１）に対する打ち当たりを生ぜしめ、これによって制御弁部材（２５）の後振動及び／又は弁座（２４）からの跳ね返りを減少させることが可能であることを特徴とする、内燃機関の噴射弁を制御するための磁石弁。
2. 第２のストッパ（４１）が、接極子スタッド（２７）と固く結合されている中空円筒形のスリーブ（４０）の、滑り摺動可能な部分（５０）に面したリング形の面によって形成されることを特徴とする、請求項１記載の磁石弁。
3. 第１のストッパ（４３）が、接極子プレート（２８）と第２のストッパ（４３）との間において接極子スタッド（２７）に構成されたリング肩によって形成されることを特徴とする、請求項１記載の磁石弁。
4. 滑り摺動可能な部分（５０）が接極子スタッド（２７）と結合されているスリーブ形の基体を有しており、この基体は、その、第１のストッパ（４３）に面した端部に、フランジ（５２）を有しており、このフランジに、戻しばね（３５）が支えられていることを特徴とする、請求項１記載の磁石弁。
5. 滑り摺動可能な部分（５０）の質量が、接極子プレート（２８）と接極子スタッド（２７）とから形成されている接極子の質量に、ほぼ一致していることを特徴とする、請求項１記載の磁石弁。
6. 接極子スタッド（２７）が接極子プレート（２８）と一体に構成されていることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか１項に記載の磁石弁。
7. 請求項１から６までのいずれか１項に記載の磁石弁を、内燃機関の噴射弁に使用すること。