JP2004508182A - ガス発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】火炎を抑制するのに十分な量の火炎抑制気体生成物を生成するための方法および装置。
【解決手段】発火ガス発生材料を収容した第1ステージガス源と、第1位置で第1ステージガス源の出口と流体連通し、第2位置でガスを分散するための出口と流体連通した第2ステージガス源とを有し、第2ステージガス源は少なくとも一種の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを収容し、第1ステージガス源は第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも一部を気化するのに十分な高温度の十分な量のガスを第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に供給する。生成した火炎抑制気体の出力は火炎を抑制するのに十分な量でガス分散用出口を介して装置から出る。ガス発生爆薬材料、液化ガスおよび超臨界炭酸ガスの少なくとも1種は元素状ハロゲンまたはハロゲン化アルカリ金属の火炎抑制材料と混合されるか、これらを含む。

Description

【0001】
【発明の分野】
本発明はガス発生器およびガス発生方法に関するものであり、特に、ガスを急速に発生させる必要のある全ての用途で使用可能なガス発生器、例えばインフレーション(膨張)装置、火炎抑制(消火)装置、推進装置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス発生器は多くの用途で利用されており、膨張自在な物体、例えば航空機の脱出用スライダー、救命ボート、車両のパッシブ防護装置、例えばエアバッグや膨張式シートベルトの膨張で有用である。さらに、ガス発生器は多量の熱ガスを高速に放出して推力を生じる推進装置、例えばロケットやジェットエンジン等でも用いられる。また、消火器や火炎抑制装置としてもガス発生器は有用である。
【0003】
一般に、ガス発生器は3種類に分類され、加圧ガス式、純粋な爆薬式およびハイブリッド式がある。加圧ガス式のガス発生器は発生するガスの100%が貯蔵した加圧ガスから生じるが、爆薬式のガス発生器は全てのガスを固体、液体または気体の爆薬材料の燃焼で生成させる。ハイブリッド式ガス発生器は爆薬材料の燃焼を利用して加圧ガスを加熱、膨張させ、発生ガスの一部、一般には10%弱〜90%強を爆薬材料の燃焼で生成した燃焼生成物から生じさせる。
【0004】
加圧ガス式のガス発生器から供給されるガスが最も冷たく、このガス流は時間当たりの量(流量)が調整できる。加圧ガス式発生器、例えば炭酸ガス消火器は一般に圧縮ガスまたは液化ガスが入ったタンクと、貯蔵中にこの圧縮ガスまたは液化ガスをタンク内に閉じ込め、必要時には放出するための弁と、出口と、放出ガスの放出手段、例えばノズルまたは導管とを備えている。そのため加圧ガス式ガス発生器は大型になり、重くなり、高価になることが多い。さらに、ガスは膨張すると冷えるため加圧ガス式ガス発生器は全てのガスが放出される前に凍結するがある。炭酸ガスの場合、タンク内に固体のドライアイスが生成するほど低温になって大部分のガスが放出されないこともある。ガス圧力はガスの絶対温度に正比例するのでガス発生器の貯蔵温度も貯蔵ガスの圧力に大きな影響を与える。例えば、0℃での所定体積のガス圧力は100℃での同じ体積のガス圧力の約73%である。その結果、ガス発生率は低温で大幅に低下し、高温で大幅に上昇する。さらに、所定温度で所定圧力のガスを生成するように設計されたガス発生器は低温では同じ体積でガス圧力が低くなり、高温ではガス圧力が高くなる。
【0005】
純粋に爆薬だけによるガス発生器はハウジングと、固体、液体または気体のガス発生材料と、このガス発生材料に点火するための点火器と、出口とを備えている。爆薬式のガス発生器から出てくるのはガス発生材料の燃焼で生じた高温ガスであり、このガスの温度は少なくとも約1000℃で、多くの用途の許容限界温度に近い。さらに、燃焼はハウジングの内部で、ハウジングと接触して起るためハウジングが加熱される。従って、この装置のハウジングは作動中に極めて高温度になる。ガスおよびハウジングの温度を下げるために曲がりくねったガス流路および/またはヒートシンクに頼ることもあるが、そうするとガス発生器が重くなる。さらに、爆薬式のガス発生器の多くの用途ではガス流から粒子および熱を除去するためにフィルターが必要になる。その結果、装置の重さがさらに増える。しかし、爆薬式のガス発生器は加圧式ガス発生器よりも小型になり、軽くなる。さらに、大抵の推進装置ではガス温度によってガスが急速に膨張し、推力の一部が得られる。
【0006】
コスト、温度、毒性および性能の点から用途によっては純粋に爆薬式のガス発生器の代りにハイブリッド式ガス発生器が用いられる。ハイブリッド式ガス発生器は爆薬材料と圧縮ガス(不活性であるのが好ましい)とを収容するハウジングと、爆薬材料の燃焼を開始させる点火器と、圧縮ガスをハウジング内に閉じ込め、、爆薬材料の燃焼によってガスが加熱されてガス圧力が所定圧力まで上昇したときに開いてガスを放出する密閉された出口とを備えている。ハイブリッド式ガス発生器は性能にばらつきがあるが、最適なものは爆薬式ガス発生器より低温度の清浄なガスを供給することができる。設計の改良によって最適なハイブリッド式ガス発生器は多くの用途で爆薬式装置よりもコストが安くなり、これまで純粋な爆薬式装置が使用されていた用途、例えば自動車のステアリングホイールのエアバッグ膨張装置に取付けられている。
【0007】
既に述べたように、ガス発生器は例えば炭酸ガス消火器やハロン(HALON、登録商標)消火器のような火炎の抑制(消火)にも有用であることがわかっている。火炎の抑制では一般に物理的および/または化学的機構を用いて有炎燃焼および無炎燃焼(煙燃焼)を消す。物理的機構では消火組成物によって酸化剤を物理的に移動させ、および/または、燃焼材料の温度を着火点以下に下げるのに必要な量の熱を消火組成物の分子によって吸収する。いずれかの機構でも燃焼を終わらさる。一般に、消火分子中の原子の数が増えると、振動の自由度の数も増えので、分子の熱容量が増加し、消火分子の除熱能力が高くなる。この物理的抑制法は一般に燃えている燃料が存在する場所である火災の根元に向けて行うのが最も有効である。
【0008】
これに対して化学的な火災抑制機構では一般に燃焼している火炎部分で起こるフリーラジカルの火炎伝搬連鎖反応を中断させる。このフリーラジカル火炎伝搬連鎖反応は分子状酸素と、フリーラジカル(例えば火炎を生成し、火の燃焼を維持する熱を生じる原子状の水素、酸素およびヒドロキシル)とを含む種々の反応である。ハロゲン原子、例えば原子状の臭素およびヨウ素はこれらが十分な数で存在するときに上記連鎖伝搬反応を中断させて、連鎖反応と燃焼の両方を終わらせると考えられている。ハロゲン化物は火炎抑制能に優れ、フッ素/フッ化物の火炎抑制能値を1とすると、塩化物は5、臭化物は10、ヨウ化物は16である。すなわち、ヨウ素はフッ素/フッ化物の16倍有効である。化学的抑制法はフリーラジカルの火炎伝搬連鎖反応が起こる火災の火炎に向けて行うのが最も有効である。
【0009】
火炎の抑制には現在、化学的機構、物理的機構または化学的機構と物理的機構とを組み合せたものを用いた種々の試薬および技術が用いられている。加圧水は熱エネルギーを吸収して消火を行う試薬の1つである。しかし、水を利用した装置は電気火災や引火性液体の火災では使用できない。現在使用されている炭酸ガスCOと粉末消火剤の消火器は一般に酸素を置換し、熱エネルギーを吸収するものである。しかし、粉末消火剤は腐食性残留物を出すことがあるため、電子機器等の多くの用途では望ましくない。油火災に対しては重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、尿素ベースの重炭酸カリウム、塩化カリウムの消火器を使用するのが有効であるが、これらも電気部品を損傷する恐れのある重質粉末化学残留物を残すことがある。一般的な消火器としてはさらに発泡(AFFFまたはFFFP)式消火器がある。この消火器は引火性液体を化学物質で被って温度を下げ、酸素の供給を遮断するものであるが、電気火災には適していない(Nat’l Fire Protection Ass’n 1995)。
【0010】
1940年代に米軍が行ったハロゲン化剤の研究結果から火炎抑制組成物として現在では周知なハロン(HALON、登録商標)系が採用されることになった。このハロン(HALON)は極めて効果的な火炎抑制剤として特にタンク、飛行機、船および大型機関で現在用いられている。しかし、環境に有害であるという欠点がある。一般的なハロゲン化剤、例えば四塩化炭素およびブロモトリフルオロメタン等のハロン(HALON)は物理的および化学的な火炎抑制機構を有している。
【0011】
ハロン(HALON)は化学式CBrClを有するクロロフルオロカーボン(CFC)と同類のブロモフルオロカーボン(BFC)である(ここで、W=1または2、Y=0または1、X+Y+Z=2W+2)。ハロン(HALON)がフリーラジカルを生じて十分な消火効率を得るためには、燃焼熱で十分に加熱され、熱分解されなければならない。従って、ハロン(HALON)はかなり安定性で、高温でも火によく作用するが、この安定性のためにハロン(HALON)の火炎抑制効率は約5%しかない。さらに、この有機化合物は安定性があるため、大気中に長く存続し、成層圏まで移動し、そこで紫外線によって光分解されて塩素または臭素原子を放出し、これらの原子が一連のフリーラジカル反応でオゾンを触媒作用で失わせる。成層圏のオゾン量の減少によって地球表面に届く紫外線量が増加し、人間の皮膚癌や白内障が増え、作物、自然生態系を崩す等の種々の悪影響が増える危険性がある。さらに、ハロン(HALON)は地球温暖化の原因にもなりえる。その結果、従来の臭素化アルカンおよびその他の揮発性ハロゲン化アルカンは成層圏オゾンを失わせる危険性のため、1990年のモントリオール議定書および大気汚染防止法の採択以来、現在では世界的に製造されなくなっている。
【0012】
パーフルオロカーボンは臭素化剤よりもコストが高く、消火性能も低く、重量および体積が厳しく制限される航空機、タンク、船舶では、火炎抑制用に必要な量を搭載することはできない。さらに、パーフッ素化剤は地球温暖化につながる危険性(GWP)が高く、大気中での存続期間は数千年と推定されている。従って、これらの製造および使用も規制および製造業者責任法で制限されている。
【0013】
これらの問題を数量化するために、ハロゲン含有火炎抑制剤には成層圏のオゾンを破壊する危険性を量的に示すオゾン破壊性(ODP)の数値が付けられている。それぞれのオゾン破断可能性(ODP)はCFC−11(CFCl、トリクロロフルオロメタン)の値を1.0として計算される。大抵のCFCはODP値が1に近いが、ハロン(HALON)のODPは約2〜約14でオゾン破断可能性が大きいことがわかる。従って、上記従来試薬の欠点を無くした火炎抑制組成物が要求されている。
【0014】
ハロン(HALON)に代わる消火組成物は火炎を効果的に抑制し、毒性が少なく、非導電性で、清浄に気化し、環境への影響が無いか、少ないものでなければならない。既に述べたようにハロン(HALON)は初めの4つの基準は満たすが、大気中での長い存続期間とオゾン破壊性の高さによって徐々に使用されなくなっている。
【0015】
上記特性中の1〜3つの特性を有する火炎抑制剤は比較的容易に得られるが、火炎抑制能に優れ、不燃性、低毒性、清浄性、非導電性、潤滑剤混和性で、大気中および環境内での持続時間が短く、低ODPまたはゼロODPで、しかも、GWPが極めて低い火炎抑制剤を得ることは極めて難しい。この他に望まれる特性、例えば低減毒性は消火剤輸送時の大きな課題である。すなわち、ハロアルカンは中枢神経系の刺激または抑制、心泊の不整脈の開始、心臓アドレナリンの感作等の毒性作用がある。ハロアルカン気体を吸入すると気管支が収縮し、肺伸展を低下させ、呼吸量を減らし、平均血圧を下げ、頻搏を引き起こす危険がある。長期的影響としては肝臓毒性、突然変異誘発、胚子奇形発生および発癌が挙げられる。
【0016】
さらに、消火剤を収容した格納容器と反応せず、使用前の長期貯蔵中に化学的に安定でなければならず、しかも、約−20℃(貯蔵時)から約100℃(火災時または火災の近くで分解してラジカル捕捉種を発生させる時)の温度まで安定でなければならない。
この他にも種々のハロゲン化物含有剤が火炎抑制剤として知られているが、それらはハロン(HALON)より効果的でないか、上記のような火炎抑制剤に望まれる特性の1つを欠いている。そうした方法および試薬のいくつかを以下、説明する。
【0017】
【非特許文献1】Dictionary of Organic Compound, Chapman and Hall、New York、p.5477(1982)
上記文献にはヨウ素化剤のトリフルオロヨードメタン(CFl)が消火能力を有することが記載されている。
【0018】
【特許文献1】米国特許第2,818,381号明細書
上記文献には臭化メチルの消火での使用が開示されている。この文献にはさらに、1〜2個の塩素原子を有する10〜40重量部のクロロ−ジフルオロメタンと、90〜60重量部のブロモホルムと臭化エチルとの混合物とから成る初期消火組成物が開示されている。
【0019】
【特許文献2】米国特許第3,779,825号明細書
上記文献には60〜90重量%の少なくとも主成分が過塩素酸塩である過塩素酸アンモニウム、過塩素酸アルカリ金属、硝酸アンモニウム、硝酸アルカリ金属の塩およびこれらの混合物の中から選択される酸化剤成分と、0.1〜8重量%の燃焼速度抑制剤とから成る固体推進組成物が開示されている。
【0020】
【特許文献3】米国特許第4,406,797号明細書(Altman達)
上記文献には微細なアルミニウム化合物とアルカリ金属、ハロゲン化第一スズまたはハロゲン化鉛との混合物から成る消火組成物が開示されている。ハロゲン化金属としてはアルカリ金属、例えばヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化第一スズ、ヨウ化鉛、臭化第一スズ、臭化鉛、塩化第一スズ、塩化鉛が挙げられ、この組成物中でのヨウ化カリウムを使用するのが好ましいと記載されている。
【0021】
【特許文献4】米国特許第5,466,386号明細書(Stewart達)
上記文献には撥水性の不燃性固体接着剤、例えばステアリン酸亜鉛で被覆して流動性を高くした臭化アンモニウムの乾燥粒子を有するオゾン破壊性が低い消火組成物が開示されている。上記粒子はオゾン破壊性が低いクロロフルオロカーボンおよびハロゲン化パラフィンの消火特性を良くすると記載されている。
【0022】
【特許文献5】米国特許第5,520,826号明細書(Reed,Jr.達)
上記文献に開示の消火用発火物は、火炎を出さずに爆燃し、主として窒素、炭素、二酸化炭素およびフルオロオレフィンを生成するイソシアネートの添加によってゴム状コンポジットに硬化可能なアジド結合剤、例えばグリシジルアジドポリマー(GAP)、アジド可塑剤、固体テトラゾール、パーフルオロカルボン酸塩を含む。
【0023】
【特許文献6】米国特許第5,562,861号明細書(Nimitz達)
上記文献には環境に無害な不燃性、低毒性冷媒と、溶媒と、発泡剤と、消火剤とからなるオゾン破断可能性のない組成物が開示されている。この試薬は化学式CBrCl(ここで、aは1〜8、bは0〜2、c、d、g、hはそれぞれ0〜1、eは1〜18、fは1〜2である)を有する少なくとも1つのフルオロヨードカーボンを含む。この文献にはさらに、一般的な化学知識ではヨウ素含有有機化合物は上記目的で使用するには毒性が強過ぎ、不安定であるため、大抵の当業者はヨードカーボンは使用しないと記載されている。
【0024】
【特許文献7】米国特許第5,626,786号明細書(Huntington達)
上記文献には非炭素原子と結合した不安定な臭素原子を有する火炎抑制化合物物が開示されている。この化合物はハロン(HALON、登録商標)1211および1301よりも有効と記載されている。この化合物は対流圏で迅速に加水分解または酸化されるのでODPは極めて低いことがこの文献には記載されている。
【0025】
【特許文献8】米国特許第5,861,106号明細書(Olander)
【特許文献9】米国特許第6,019,177号明細書(Olander)
上記文献には火炎抑制組成物とこの組成物を用いた火炎抑制方法とが開示されている。この組成物は約200cal/g以下の熱量を生じる熱量を有する有機結合剤と、無機ハロゲン含有成分、例えば臭化カリウムまたはアンモニウム、臭素酸カリウムまたはアンモニウム、ヨウ化カリウムまたはアンモニウムまたはヨウ素酸カリウムまたはアンモニウムとを含む。
【0026】
【特許文献10】米国特許第5,449,041号明細書(Galbraith)
上記文献にはハロン(HALON、登録商標)を使用するよりも環境への危害が少ない火炎抑制装置および方法が開示されている。すなわち、ガス発生器を用いて二酸化炭素、水蒸気および/または窒素を含む第1ガスを高温で生成した後、この第1ガスを用いて水、液化炭酸ガスまたはフルオロカーボン等の液体を気化させて火炎抑制能力を有するガスを作る。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
火炎抑制能に優れた組成物、抑制方法を得るためには毒性およびODPを下げ、その他の環境影響への作用を火炎抑制能とバランスさせなければならない。上記のオランデル(Olander)の特許に開示の最近の新しい火炎抑制組成物はオゾン破壊性が大幅に低減されているが、火炎抑制効果にはまだ改良の余地がある。
従って、公知の火炎抑制装置および試薬よりも優れた火炎抑制効果を有し、環境にやさしい無毒な火炎抑制剤を含む改良された装置および方法が要求されている。本発明はこの要求に十分に答えることができる。
【0028】
【課題を解決する手段】
本発明はガス発生器、例えば膨張装置、推進装置、火炎抑制装置等に関するものである。
本発明の第1実施例のガス発生装置は第1ステージガス源と第2ステージガス源とを有し、第1ステージガス源は出口を有し、燃焼時に多量の気体燃焼生成物を生成するガス発生用の爆薬材料を収容している。第1ステージガス源は必要に応じてさらに加圧ガスを含むことができる。第2ステージガス源は少なくとも一種の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを収容し、第1ステージガス源の出口と第1位置で流体連通し、ガスを分散するための出口を有している。第1ステージガス源および第2ステージガス源は、第1位置にある第1ステージガス源の出口からガスが放出されたときに第1ステージガス源で生成したガスの少なくとも一部が第2ステージガス源中で液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に所定位置で導入されるのに適した形状を有する。第1ステージガス源は第2ステージガス源内の液化ガスの少なくとも一部の気化または超臨界炭酸ガスの圧力上昇に十分な高温度の十分な量のガスを出力して第2ステージガス源内の圧力を上昇させ、第2ステージガス源の出口からガスを放出させる。
【0029】
【実施の形態】
第1ステージガス源がハイブリッド式ガス発生装置である場合には、第1ステージガス源は第1ステージハウジングをさらに備え、この第1ステージハウジングは内側表面を有し、第1内側容積を規定し、内部に第1圧力で加圧されたガスを収容している。爆薬材料と熱接触した点火器を使用して爆薬材料の燃焼を開始させ、第1ステージシールを使用して第1ステージ出口を密閉する。第1ステージシールは第1圧力の加圧ガスを第1内側容積内に維持し、第1ステージハウジング内の爆薬材料が燃焼してガスが所定の第2の高い圧力に達すると開口して、ガスを第1ステージハウジングから第1ステージ出口を介して第2ステージガス源へ移すようになっている。
【0030】
第2ステージガス源は第2内側容積を規定する第2ステージハウジングと、入口と、第1ステージガス源からの多量のガスを第2ステージガス源内の所定の位置へ導くガス誘導手段とを有し、上記入口は第1ステージガス源の出口およびガス誘導手段と流体連通してガスを第1ステージガス源から第2ステージガス源内の所定位置へ移すことができるのが好ましい。
ガス誘導手段は、第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源の内側容積中ふ導くために、第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージガス源から延びた少なくとも1本の計量管を有するのが好ましい。この計量管は第1ステージガス源からのガスを第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージガス源の入口に近い位置へ導くのが好ましい。
第2ステージガス源は液化ガスを収容し、この液化ガスは窒素および二酸化炭素少のなくとも一種を含むのが好ましく、二酸化炭素と約25mol%以下の窒素とを含むのがさらに好ましい。
有用なガス発生用の爆薬材料は硝酸塩または過塩素酸塩の酸化剤とエネルギー燃料、例えばRDX、HMX、CL−20、TEX、NQ、NTO、TAGN、PETN、TATB、TNAZおよびこれらの混合物を含む。
【0031】
本発明のガス発生装置を火炎抑制装置として使用する場合は、ガス発生爆薬材料、液化ガスおよび超臨界炭酸ガスの少なくとも1つを元素状ハロゲンおよびハロゲン化アルカリ金属からなる群の中から選択される少なくとも一種の火炎抑制材料と混合するか、これを混和する。火炎抑制材料は元素状ヨウ素および臭化カリウムの少なくとも一方であるのが好ましい。火炎抑制材料と爆薬材料、液化ガスまたは超臨界炭酸ガスとの反応を防ぐことができる保護材料によって火炎抑制材料を被覆または封入するのが好ましい。本発明に適した被覆剤としてはエポキシ、ポリウレタン、ポリエステルまたは酢酸セルロースが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
ガス発生爆薬材料は上記のオランデル(Olander)の米国特許第5,861,106号および第6,019,177号に開示された火炎抑制爆薬材料にするのが好ましい。この火炎抑制用の組成物はハロゲン含有無機成分と有機結合剤系とを含み、元素状ハロゲン、例えばヨウ素をさらに含むことができる。ハロゲン含有無機成分は臭化カリウム、臭素酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素酸カリウム、臭化アンモニウム、臭素酸アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群の中から選択するのが好ましい。有機結合剤は約200cal/g以下の生成熱量を有する。この火炎抑制用組成物は100℃以下の温度で固体で、硬化しており、約160〜1200℃の温度で燃焼して火炎を抑制する一種または複数の反応生成物、例えばHO、CO、KI、KBr、H、COH、O、IOH、Klおよびこれらの混合物を生成する。
有機結合剤系は硬化用結合剤、溶融注型用結合剤、溶媒和結合剤の少なくとも1種またはこれらの混合物の結合樹脂と、結合剤系の全重量の約1〜3重量%で存在する硬化剤と、約10〜30重量%で存在する可塑剤とを含む。有機結合剤系は約200cal/g以下の生成熱量を有する。結合樹脂はカルボキシ末端を有するポリブタジエン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヒドロキシ末端を有するポリブタジエン、ポリブタジエンアクリロニトリル、ポリブタジエンアクリル酸、ブタセン、アジピン酸アジドグリコール、アジピン酸ポリグリコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択するのが好ましい。有機結合剤系は硬化剤または結合剤、酸化防止剤、乳白化剤および捕集剤の少なくとも1種をさらに含むことができる。
【0033】
本発明のさらに別の実施例は、火炎を実質的に抑制するのに十分な量の火炎抑制用気体生成物を生成するように適合されたガス発生装置を対象とする。この装置は燃焼時に火炎抑制ガス(任意成分として加圧ガスをさらに含むことができる)を生成する爆薬式のガス発生火炎抑制組成物を収容した第1ステージガス源を有し、この爆薬式ガス発生火炎抑制組成物はハロゲン含有無機成分、有機結合剤系および少なくとも一種の元素状ハロゲンを含む。少なくとも一種の元素状ハロゲンは元素状ヨウ素または元素状臭素であるのが好ましく、発火組成物との反応を防ぐのに適した保護材料によって被覆または封入されるのがさらに好ましい。
ハロゲン含有無機化合物は爆薬組成物の全重量の約70〜96重量%の量で存在し、有機結合剤系は約4〜30重量%の量で存在するのが好ましく、ハロゲン含有無機成分は臭化カリウム、臭素酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素酸カリウム、臭化アンモニウム、臭素酸アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群の中から選択するのが好ましい。有機結合剤は約200cal/g以下の生成熱量を有し、火炎抑制用の爆薬組成物は100℃以下の温度で固体で、硬化しており、約160〜1200℃の温度で燃焼して火炎を抑制する一種または複数の反応生成物、例えばHO、CO、KI、KBr、H、COH、O、IOH、Klおよびこれらの混合物を生成するのがさらに好ましい。
【0034】
有機結合剤系は硬化用結合剤、溶融注型用結合剤、溶媒和結合剤の少なくとも1種またはこれらの混合物の結合樹脂と、結合剤系の全重量の約1〜3重量%で存在する硬化剤と、約10〜30重量%で存在する可塑剤とを含む。この有機結合剤系は約200cal/g以下の生成熱量を有するのが好ましい。結合樹脂はカルボキシ末端を有するポリブタジエン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヒドロキシ末端を有するポリブタジエン、ポリブタジエンアクリロニトリル、ポリブタジエンアクリル酸、ブタセン、アジピン酸アジドグリコール、アジピン酸ポリグリコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択されるのが好ましい。有機結合剤系は硬化剤または結合剤、酸化防止剤、乳白剤、および捕集剤の少なくとも1種をさらに含むことができる。
【0035】
上記ガス発生装置はさらに、第1位置で第1ステージガス源と流体連通した第2ステージガス源を有し、この第2ステージガス源は1つの出口を有し、少なくとも一種の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを収容し、第1ステージガス源は第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも一部を気化するのに十分な高温度の十分な量のガスを第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に供給することができる。得られたガスは第2ステージ出口を介して第2ステージガス源から火炎へ向けて放出される。液化ガスまたは超臨界炭酸ガスにはハロゲン、例えばヨウ素を溶解するのが好ましい。
【0036】
本発明はさらに、本発明のガス発生装置を用いたガス発生方法に関するものである。本発明方法は、第1ステージガス源内にあるガス発生用の爆薬材料の燃焼を開始させ、第1ステージガス源からのガスを第1ステージガス源と流体連通している第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に導入し、第1ステージガス源が第2ステージガス源内の液化ガスの少なくとも一部を気化させ、超臨界炭酸ガスの圧力を上昇させるのに十分な高温度で十分な量のガスを出力し、第2ステージガス源内の液化ガスまたは臨界炭酸ガス中に導入されたガスの少なくとも一部はガス発生爆薬材料の燃焼によって生成され、第2ステージガス源からのガスが放出するのに十分な量の第1ステージガス源からのガスによって液化ガスの少なくとも一部を気化させるか、超臨界炭酸ガスの圧力を上昇させ、第2ステージガス源からの出力を第2ステージガス源の出口から放出させる。この出力ガスは第2ステージガス源からの気化ガスを含むことができる。
【0037】
本発明方法はさらに、爆薬材料を収容する第1ステージハウジングを有し、この第1ハウジングは内側表面を有し、第1内側容積を規定し、第1ステージハウジングは第1内側容積内に第1圧力の加圧ガスを収容し、第1ステージハウジングはシールを有し、このシールは第1内側容積内に加圧ガスを第1圧力で維持し、ガスが所定の第2の高い圧力に達すると開口し、第1ステージハウジング内の爆薬材料の燃焼で熱が生じ、それによって加圧ガスの圧力を少なくとも第2の高い圧力まで上げてガスをハウジングから流出させる。
本発明方法はさらに、第1ステージと流体連通した第2ステージを有し、第2ステージは第2内側容積を規定する第2ステージハウジングと、第1ガス源と流体連通するための入口と、出口とを有し、必要に応じてさらに少なくとも1つの計量管とを有するのが好ましい。この計量管は第2ステージハウジングの内側容積内にあり、上記入口と流体連通し、第1ステージガス源からのガスをこの計量管を介して第2ステージガス源の内側容積中へ導入する。第1ステージガス源からのガスは第2ステージガス源の内側容積内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に導入される。
【0038】
本発明を火炎抑制に用いる場合には、第2ステージガス源からの出力ガスを火災の炎または火源に向けて放射して火炎を抑制する。爆薬材料および液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも1種に元素状ハロゲンとハロゲン化アルカリ金属とからなる群の中から選択される少なくとも1種の火炎抑制材料を添加するのが好ましい。少なくとも1つの火炎抑制材料は爆薬材料との反応を防ぐために保護材料で被覆、封入またはマイクロカプセル化する。本発明の火炎抑制能力を高めるために、第1ステージガス源から放出されるガスを上記の火炎抑制用爆薬組成物の燃焼によって生成することができる。
【0039】
本発明のさらに別の実施例は多機能なガス発生装置を対象とする。この多機能ガス発生装置は内側容積を規定し、熱およびガスの少なくとも一方を燃焼時に生成する爆薬材料を収容するハウジングと、開始信号を受けた時に爆薬材料の燃焼を開始させる点火器と、第1ステージ出口と、この第1ステージ出口を密閉する第1ステージ出口シールと、作動信号を受けた時に第1ステージ出口シールを開口してガスを第1ステージハウジングから出口を介して流出させる第1ステージ出口シール開口手段とを備えた第1ステージガス源と、第1ステージガス源と第1位置で流体連通し、第2ステージ出口を第2位置に有し、少なくとも一種の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを収容し、少なくとも一部の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを第2ステージ内に維持する第2ステージ出口シールと、作動信号を受けるか、第2ステージ内の圧力が所定の第2ステージガス圧力まで上昇したときに開口して第2ステージハウジングからガスを流出させる、第2ステージ出口シールと連動した第2ステージ出口シール開口手段とを有する第2ステージガス源と、爆薬材料の燃焼時に第1ステージガス源内の圧力が所定の第1ステージガス圧力に達したときに開口して第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源に流入させる、第1ステージガス源と第2ステージガス源との間の第1位置に設けた第3シールとを有する。第1ステージガス源は第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも一部を気化するのに十分な高温度で十分な量のガスを出力することができる。
【0040】
このガス発生装置は第1ステージガス源の内側容積内に貯蔵圧力の加圧ガスを収容することができ、第1ステージ出口シールおよび第3シールは爆薬材料の燃焼が始まるまで加圧ガスを内側容積内に貯蔵圧力で維持する。
本発明の多機能ガス発生装置を用いてガスを発生させるには、点火器、第1ステージ出口シール開口手段および第2ステージシール開口手段の少なくとも1つを作動して、第1ステージガス源および第2ステージガス源の少なくとも一方からくるガスを放出させる。例えば、点火器を用いて爆薬材料の燃焼を開始して第1ステージガス源内の第1ガス圧力を少なくとも所定の第1ステージガス圧力にする。それによって、第1ステージガス源と第2ステージガス源との間の第3シールを開口して第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源中へ導入して、第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを気化する。第1ステージガス源を第2ステージガス源中に導入することによって第2ステージガス源内の第2ガス圧力を少なくとも所定の第2ステージガス圧力にして第2ステージ出口シールを開口し、第1ステージガス源からのガスと第2ステージガス源からのガスとを含むガスを第2ステージ出口から放出する。
【0041】
変形例では点火器を用いて爆薬材料の燃焼を開始させて第1ステージガス源内の第1ガス圧力を所定の第1ステージガス圧力より低い圧力にし、第1ステージ出口シール開口手段を作動して第1ステージ出口を開口することもできる。同様に、第2ステージ出口シール開口手段を作動して第2ステージ出口を開口し、第2ステージガス源から第2ステージ出口を介してガスを流出させることもできる。
本発明は上記の多機能性ガス発生装置を用いて火炎を抑制することができる。すなわち、点火器、第1ステージ出口シール開口手段および第2ステージシール開口手段の少なくとも1つを作動して第1ステージガス源および第2ステージガス源の少なくとも一方からの火炎抑制ガスを火源に向けて放出して火炎を抑制する。
【0042】
「ガス発生器」および「ガス発生装置」という用語は、要求があり次第に圧力下にある所定量のガスを迅速に発生させることができる任意装置を意味する。
「火災(fire)抑制」、「火炎(flame)抑制」、「抑制(suppression)」という用語は、有炎燃焼および無炎燃焼を禁止(inhibit)、抑制(suppressing)または消火することを意味する。火災は火炎なしでも起こるということは当業者には理解できよう。すなわち、火災には火炎を生じない無炎いぶり材料が含まれる。その典型は熱または酸化剤の量が不十分な場合である。「火抑制材料」または「火抑制組成物」は物理的または化学的手段によって火災を抑制する任意の材料であり、「爆薬式の火抑制材料」は燃焼時に火災を抑制する一種または複数の燃焼生成物を生成する任意の材料である。
「推進装置」という用語は推力を生じるのに十分に速い速度でガスを迅速に発生させることができる任意の装置を意味する。
「温度プロフィル」という用語は本発明のガス発生装置の時間を関数とした気体火抑制剤出力の温度変化を意味する。
【0043】
本発明はガス発生器、例えば膨張装置、火炎抑制装置、推進装置等に関するものである。本発明はさらに、例えば膨張可能な物体を膨張させたり、火炎を迅速に抑制したり、推力を生むためにガスを発生させる方法に関するものである。本発明の第1実施例のガス発生器は、純粋な爆薬かハイブリッド式の第1ステージガス源を有している。この第1ステージガス源は第1ステージからのガスの少なくとも一部が液化ガス内の所定位置で第2ステージへ導入され、第1ステージガス源と連動した第2ステージガス源内の多量の液化ガスを気化するのに十分な量および十分に高温度のガスを発生する。
【0044】
純粋に爆薬式のガス発生器は出力ガスの全てをガス発生用の爆薬組成物の燃焼で生成し、自動車のエアバッグ自動防護装置で膨張装置として当業者に周知の方法で使用できる。しかし、本発明の爆薬式ガス発生器は用途に応じて寸法を大幅に変えることができる。一般に、爆薬式のガス発生器は多量の高温ガスを燃焼時に発生できる爆薬材料を収容したハウジングと、爆薬材料の燃焼を開始するための起爆薬または点火器とを有し、必要に応じてさらに、閉じ込められた高温ガスを放出するために所定圧力で開口するシール、例えば破断可能なダイヤフラム、安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動される弁、その他の当業者に周知の任意手段とを有する。適切な信号が受信されると、起爆薬によって爆薬材料が燃焼され、高温ガスが生成し、得られ高温ガスが貯蔵されたガスと混合されて貯蔵されたガスが加熱される。任意要素の追加のシールを使用する場合には、ハウジング内の圧力が所定圧力まで上がり、シールが開き、ガスが放出される。
【0045】
ハイブリッド式ガス発生器では爆薬材料の燃焼による熱を用いて発生器ハウジング内の加圧ガスの圧力を上げる。圧力が上昇して所定圧力に達するとガス発生器のハウジング内のシールが開口してガスが放出される。得られる出力ガスは加熱された加圧ガスと爆薬材料の燃焼で生成した燃焼生成物とが合わさったものである。
【0046】
多くの用途のハイブリッド式ガス発生器は下記文献に記載の熱効率の高い発生器であるのが好ましい:
【特許文献11】本出願人に譲渡された1995年12月22日出願の米国特許出願第08/587,773号および1999年11月19日出願の米国特許出願第09/444,730号(以下、米国特許第X,XXX,XXX号と記載する)
上記文献は本明細書を補足する必要がある範囲で本明細書の一部を成す。
【0047】
純粋に爆薬式のガス発生器およびハイブリッド式のガス発生器の両方で広く有用な爆薬材料としては一般に入手可能な発火推進薬、例えば硝酸アンモニウム、硝酸カリウムまたは過塩素酸カリウム等の酸化剤と、エネルギー燃料、例えば、RDX、HMX、CL−20、TEX、NQ、NTO、TAGN、PETN、TATB、TNAZおよびこれらの混合物の少なくとも1種との混合物が挙げられる。爆薬材料の燃焼で生成した相対的に高温のガスを用いて第2ステージガス源内の液化ガスを気化する。
【0048】
本発明の一実施例では、フリーラジカル源の追加によって火炎の抑制を補助する場合に、第1ステージで用いられる爆薬材料および液化ガスのいずれかまたは両方に少なくとも一種の分子、すなわち元素状ハロゲン、好ましくはヨウ素または臭素、さらに好ましくはヨウ素か、ハロゲン化アルカリ金属、好ましくは臭化カリウムまたはヨウ化カリウム、さらに好ましくは臭化カリウムを混合するか、これらを含ませる。フリーラジカルであるハロゲン原子、例えば原子状臭素およびヨウ素は火災からでた炎の中の火炎伝搬連鎖反応(分子酸素と、火炎を生成して火の燃焼を維持する熱を生成するフリーラジカル、例えば原子状水素、原子状酸素およびヒドロキシルとを含む種々の反応)を中断させ、連鎖反応を終わらせて燃焼を止めると考えられる。従って、本発明で生成した火炎抑制ガスは火災に伴う炎を迅速に抑制する。長期保存で爆薬材料との反応が問題になる場合には、ハロゲンまたはハロゲン化物を爆薬材料に導入または混合する前に、当業者に周知の方法でこれらを非反応性材料で被覆、封入またはマイクロカプセル化することができる。被覆剤としてはエポキシ、ポリウレタン、ポリエステルまたは酢酸セルロース等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
火炎抑制装置で使用する場合には爆薬材料を火炎抑制組成物にするのが好ましい。すなわち、ハロゲンまたはハロゲン化物を添加または添加せずに、燃焼時に火炎抑制気体副産物を生成する組成物にするのが好ましい。この火炎抑制気体副産物は火炎伝搬連鎖反応を有効に防止して火炎を抑制する。上記のハロゲン化物または元素状ハロゲンを添加することによって火炎抑制材料の燃焼によるフリーラジカルの生産量を増大させることができる。
【0050】
火炎抑制装置で使用する場合には、爆薬材料を上記オランデル(Olander)の米国特許第5,861,106号および第6,019,177号(これらの特許の記載内容は本明細書の一部を成す)に記載の形式の火炎抑制用の爆薬材料にするのがさらに好ましい。上記オランデル(Olander)特許に開示された火炎抑制発火組成物は臭素、ヨウ素またはこれらの混合物を含むハロゲン含有無機成分と、有機結合剤系、好ましくは約200cal/g以下の生成熱量を有する有機結合剤系とを含み、100℃以下の温度で固体で、硬化しており、約160〜1200℃の温度で燃焼して一種または複数の好ましくは気体の火炎を抑制する反応生成物、一般にはHO、CO、KI、KBr、H、COH、O、IOH、Klおよびこれらの混合物を生成する。この反応生成物は火の中で種々の化学反応を起こし、火災抑制後(または火炎部分から離れた後)にはほぼ全てのハロゲンは固体に変換しており、火災鎮火後の掃除が容易である。
【0051】
上記オランデル(Olander)特許によって開示された本発明で有用なハロゲン含有無機成分には例えば臭化カリウム、臭素酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素酸カリウム、臭化アンモニウム、臭素酸アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウムおよびこれらの混合物がある。ハロゲン含有無機成分は臭化カリウム、臭素酸カリウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウムおよびこれらの混合物にするのが好ましい。
【0052】
上記オランデル(Olander)特許に開示の有機結合剤は硬化結合剤、溶融注型用結合剤、溶媒和結合剤の少なくとも1種またはこれらの混合物の結合樹脂と、結合剤系の全重量の約1〜3重量%で存在する硬化剤と、約10〜30重量%で存在する可塑剤とを含む。この有機結合剤系は約200cal/g以下の生成熱量を有する。結合樹脂はカルボキシ末端を有するポリブタジエン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヒドロキシ末端を有するポリブタジエン、ポリブタジエンアクリロニトリル、ポリブタジエンアクリル酸、ブタセン、アジピン酸アジドグリコール、アジピン酸ポリグリコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択するのが好ましい。有機結合剤系は硬化剤または結合剤、酸化防止剤、乳白化剤および捕集剤の中の少なくとも1種をさらに含むことができる。
【0053】
フリーラジカル源を添加することによって第1ステージガス源内の発火推進薬の火炎抑制特性を向上させることができる。上記オランデル(Olander)特許に開示の組成物はハロゲン化物を含むが、火炎抑制特性を高めるためにこの推進薬は元素状ハロゲン、好ましくはヨウ素または臭素、さらに好ましくはヨウ素をさらに含む。元素状ハロゲンと推進薬との反応によって保存中の推進薬が分解する可能性がある場合には、当業者に周知の方法によってハロゲン化物またはハロゲンを被覆、封入またはマイクロカプセル化するのが望ましい。爆薬材料に導入または混合する前に、当業者に周知の方法でハロゲンまたはハロゲン化物を非反応性材料で被覆、封入またはマイクロカプセル化するのが好ましい。被覆剤としてはエポキシ、ポリウレタン、ポリエステルまたは酢酸セルロース等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
第2ステージガス源内の液化ガスは気化または放出したときに第1ステージガス源の出力と一緒に気体状態で第2ステージ部品から出て行く。この出力ガスは相対的に低温のガスが要求される任意の用途、例えば推進装置の推力を生むための膨張ガスとして、あるいは消火用ガスとして使用できる。第2ステージガス源内の液化ガスによって第1ステージガス源の出力を冷却するのが好ましい。第1ステージガス源と第2ステージガス源は以下で説明するように第1ステージガス源で生成したガスを第2ステージガス源内の液化ガス中に導入できるように流体連通していて、液化ガスが気化され、第2ステージガス源内の圧力が上昇する。第2ステージガス源内の圧力が上昇すると、第2ステージガス源内のシールが開口して、第1ステージで生成したガスと第2ステージからの気化ガスとが本発明のガス発生器から出て行く。
【0055】
第1ステージガス源および第2ステージガス源は下記文献に記載の形式にすることができる。
【特許文献12】米国特許第5,988,438号明細書(Lewis達)
上記文献は本明細書を補足する必要がある範囲で本明細書の一部を成す。
【0056】
【実施例】
[図1]はハイブリッド式第1ステージを用いた本発明のガス発生器を示している。本発明のガス発生装置100は、[図1]に示すように、ハイブリッド式ガス発生器として用いられる相対的に高温のガスを生成する第1ステージガス供給源101と、相対的に低温のガスを生成する液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11を収容した第2ステージガス供給源102とを有する。本発明では、第1ステージガス供給源101として用いられるハイブリッド膨張装置は加圧ガス、好ましくは窒素またはアルゴン等の不活性ガスを収容する第1内側容積6を規定するハウジング1と、爆薬材料(pyrotechnic materiall)3pと、爆薬材料3pの燃焼を開始させる起爆薬5、例えば発火起爆管(pyrotechnic squib)とを有する。本発明で用いる爆薬材料を起爆するのに有用な他の起爆薬は当業界で周知である。加圧ガスは充填口9からハウジングに導入できる。内側容積6内の加圧ガスの圧力は第1ステージ出口開口部7内にある第1ステージシール8によって維持され、この第1ステージシール8は爆薬材料3pの燃焼時にガスが所定の高圧力に達したときに開口する。第1ステージシール8は破断可能なダイヤフラム、安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動する弁、当業者に周知のその他任意の手段にすることができる。
【0057】
爆薬材料3pは燃焼速度が速い(一般に約10ミリ秒以下の)上記のような当業者に周知の任意の爆薬材料にすることができ、材料を急速に燃焼させることができる任意の形状、例えば粉末、薄片、顆粒または棒状に加工することができる。[図1]に示すように、爆薬材料3pはホルダー2h内に配置でき、必要に応じて端部プラグ4を有することができる。ホルダー2hおよびプラグ4は、爆薬材料3pの燃焼で生じた高温ガスをホルダー2hから容易に逃がし、容積6内の加圧ガスを加熱し、ガス圧力を上げることができる限り、破断し易いまたは多孔質な固体で作ることができる。しかし、好ましい第1ステージガス供給源では爆薬材料を[図1]に示すように容器中に保存する代りに、棒状に加工して第1ステージハウジング1の内表面上の絶縁材料層上の薄膜や、所望の燃焼速度を得るのに適した当業者に周知の他の任意の形状にすることができる。
【0058】
既に述べたように、爆薬材料3pの燃焼によって加圧された不活性ガスに熱エネルギーが加わって第1ステージハウジング1内の圧力が高くなる。不活性ガスの圧力が所定圧力に達すると、第1ステージシール8が開き、第1ステージガス供給源101からガスが膨張し、第1ステージ出口7を通って、液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11を収容した本発明膨張装置の第2ステージガス源102中へ入る。このプロセスは短時間で行い、第1ステージハウジング1に熱が実質的に伝達されないのが好ましい。
【0059】
第2ステージガス源102の第2ハウジング10は第2内側容積13を有し、その内側表面内には液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11が保存されている。液化ガスを用いた場合には一般に少量の非液化ガス17(液体の目減り分)が存在する。第2ステージハウジング10および第1ステージハウジング1は[図1]、[図2]、[図3]に示すような円筒形にすることができるが、所定用途の空間条件を満たし且つガスの迅速な発生を可能にする任意の形状にすることができる。
【0060】
液化ガス11は加圧下では液体状態で保存でき且つ加熱または減圧された時に急速に気化する当業者に周知の任意のガスにすることができる。本発明では液化可能なガスとして下記のものを単独または組み合せて用いることができる(しかし、本発明が以下で挙げたものに限定されるものではない):二酸化炭素、窒素、フレオンおよびハロン(すなわち、フレオン(Freon)11、CFCLおよびフレオン(Freon11)12、CFClとは違って、少なくとも1個の水素原子を含み、従って、下層大気で化学的に除去され、分子中の塩素および臭素原子が成層圏に入るのを防ぎ、その結果としてオゾン層のオゾン除去を防ぐ形で現在市販されているクロロフルオロカーボンおよびブロモフルオロカーボン)。液化ガスは二酸化炭素または二酸化炭素と約25%以下の窒素との混合物にするのが好ましい。クロロフルオロカーボンおよびブロモフルオロカーボンはこれらが高温に曝されてフッ化水素が発生するような火炎抑制用途では使用してはならない点を理解することが重要である。火炎抑制装置で使用した場合、液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11は元素状のハロゲンまたはハロゲン化アルカリ金属と混合されて追加のフリーラジカルを発生する。
【0061】
超臨界炭酸ガスは火炎の熱に曝されたときに多量の元素状ヨウ素を吸収し、火炎抑制フリーラジカルを発生させることができるので、火炎抑制装置では特に有用である。超臨界炭酸ガスとはその臨界温度T、すなわち31℃(87.8°F)より高温度の二酸化炭素である。臨界温度より高いガスはガスにどんなに高い圧力を加えても液化しない。
【0062】
第2ステージハウジング10はさらに、ガス充填口およびそのプラグ12と、第2ステージ出口開口部14とを有する。ガス充填口およびそのプラグ12は貯蔵された液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11の圧力をモニターするのに用いることができ、出口開口部14は第2ステージシール15で閉じられている。第2ステージシール15は液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11を第1の貯蔵圧力で内側容積13内に維持する。しかし、液化ガスが気化するか、第1ステージガス源101から相対的に高温のガスが流入して超臨界炭酸ガスの圧力が上昇して第2ステージガス源102内の圧力が所定の高圧力まで上昇したときには出口開口部14が開口する。第2ステージシール15は、第1ステージシール8と同様に、破断可能なダイヤフラム、安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動する弁、当業者に周知なその他の任意の開口可能なシール形式にすることができる。
【0063】
ハウジング10は出口16を設けることもできる。この出口16は、火炎抑制装置の場合、出力ガスを火災または火災の火炎部分に向けけ用いることができる。すなわち、第2ステージシール15が開くと、第2ステージハウジング10の内側容積から気化したガスが単独で、または第1ステージガス源101から放出されたガスと組合されて、第2ステージ出口開口部14および出口16を通って放出される。本発明装置を推進装置とし用いた場合には、出口16は推力を最大にするための膨張コーンにすることができる。
【0064】
第2ステージガス源102は第1ステージガス源から多量のガスを第2ステージガス源102内の所定の位置に誘導するための手段を備えるのが好ましい。この手段は計量管(metering tube)20にするのが好ましい。この計量管20の直径は一般に第1ステージ開口部7の直径にほぼ等しいが、用途に応じて調節することで計量管20内のガスの速度を制御することができる。計量管20は第1ステージガス源101からの相対的に高温のガスを第2ステージハウジング10の内側容積13内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11中へ導入する。第2ステージハウジング10が円筒形の場合は、計量管20は一般に[図1]および[図3]に示すようにハウジング10と同心であるが、第1ステージガス源101からくる出力ガスを液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11内の任意の位置から導入して所望の出力ガス温度プロフィルが得られるするようにすることもできる。
【0065】
計量管20の管端部22は開いたままでも閉じてもよく、内側容積13の任意の部分に達するように長さを変えることができる。管端部22が閉じているときには、第1ステージガス源101からのガスが第2ステージハウジング10の内側容積13中に流入して液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11を気化できるように計量管20を合せる必要がある。そのためには計量管20を多孔質材料で作るか、計量管20の壁に一つまたは複数の適当な寸法の孔を形成する。管端部22が開いているときには、孔の配置および/または計量管20の長さを利用しては膨張装置から出るガスの温度を制御することができる。
【0066】
管端部22が[図1]に示すように開いているか、管端部22が閉じられ、計量管20に[図4]、[図4A]に示すような一つまたは複数の開口部34が管端部22の近傍または有孔プラグ33に形成されている場合の第2ステージガス源102からの初期出力は相対的に高温であり、その後、液化ガスまたは超臨界炭酸ガス11が気化し、第2ステージ出口開口部14から出るにつれて徐々に冷たいガスになる。これは[図7]の温度プロフィルAに対応する。
【0067】
[図7]の温度プロフィルBのような出力ガス温度プロフィル、すなわち、気化したガスが膨張装置から出るにつれて徐々に暖かくなるような変形例にするには、第2ステージ出口開口部14とは反対側の位置で第1ステージガス源からの出力を液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に導入しなければならない。これは開いた短い計量管20を用いるか、[図5]、[図5A]に示すように、計量管20の端部22を一般にブランクまたはむくプラグで閉じ、計量管20の端部22と反対側の端部に開口部38を設けることで達成できる。
【0068】
[図7]の温度プロフィルCに示すような、操作後短時間でほぼ一定の温度の出力ガスを得るためには、計量管20の出力を第2ステージハウジング10の中心近くに配置する。この場合には[図6]、[図6A]に示すように開口部40を計量管20の全長のほぼ中間位置に形成する。この構造は本発明のガス発生装置を火炎抑制装置として使用するときに特に有用である。
【0069】
第1ステージガス源101から相対的に高温ガスを多量に第2ステージガス源102内の所定位置へ誘導するための手段は[図1]、[図3]に図示した構造、例えば計量管20の構造と異なる各種形状および形態にすることができということは当業者には明らかであろう。すなわち、第1ステージガス源101からの出力を第2ステージ源102内の位置に導入して、第2ステージ源102から所望温度プロフィルのガスを迅速に放出できるようにする。例えば、上記計量管または第2ステージガス源内の所望位置にガスを導入することができるその他の任意手段を2つ以上任意に組み合せることで上記ガス誘導手段を構成することができる。計量管には出力ガスが所望温度プロフィルになるように計量管の全長に沿って種々の位置に孔を開けたり、計量管20の全長に沿って多孔度が均一または変化する多孔質材料で計量管を作ることができる。特定用途に最適な出力ガスの温度プロフィルを得るためにガス誘導手段に要求される最適構造は過度の実験を行わずに容易に決定することができる。
【0070】
[図8]は第1ステージガス源として爆薬式のガス発生器を用いた本発明ガス発生装置の別の実施例の全体図である。このガス発生装置200は第1ステージガス源201と、第2ステージガス源202とを有し、第1ステージガス源201は相対的に高温のガス(火炎抑制ガス、すなわち火炎伝搬連鎖反応の中断または酸素排除によって火炎を抑制するガスにすることができる)を発生させ、第2ステージガス源202は液化ガス211を収容している。以下で説明するように、第2ステージガス源202は第1ステージから独立して動作させることができ、また、第1ステージと協働して動作させることもでき、[図1]の第2ステージガス源102とほぼ同じものにすることができる。第2ステージガス源202は第1ステージガス源201の出力を冷却し、除熱による消火、火炎抑制および火源の再着火防止に必要な低温度の相対的に低温ガスを生成して、温度を燃焼温度より低い温度に下げるのが好ましい。
【0071】
[図8]に示すように、第1ステージガス源201として使用する爆薬式のガス発生器は第1内側容積206を規定するハウジング204を備えている。内側容積206は爆薬材料203と、起爆薬205、例えば上記の’xxx特許および’730出願に開示された形式の発火起爆管とを有する。爆薬材料を起爆するのに有用な他の起爆薬は当業界で周知である。起爆薬205は爆薬材料203の燃焼速度が速く、一般に約10ミリ秒以下の急速に燃焼を開始するように合せるのが好ましい。爆薬材料203は急速な燃焼を可能にする任意の形状、例えば粉末、薄片、顆粒または棒状に加工することができるが注型可能(キャスタブル)であるのが好ましい。本発明で有用な爆薬材料は既に述べたものである。火炎抑制装置で使用する場合の推進薬203は上記オランデル(Olander)特許に開示のキャスタブル推進薬の1つにするのが好ましい。この推進薬203は元素状ハロゲンをさらに追加してフリーラジカル源にした第1ステージ出力ガスの火炎抑制特性を向上させたオランデル(Olander)の特許に開示の推進薬にするのがさらに好ましい。
【0072】
第1ステージシール208を第1ステージ出口開口部207内に配置して、液化ガスまたは超臨界炭酸ガス211を第2ステージガス源202内に維持し、装置200の作動前に液化ガス211が第1ステージガス源201の内側容積206中に流入しないようにする。第1ステージシール208は推進薬203の燃焼で生じたガスが内側容積206内の所定圧力に達したときに開口する。第1ステージシール208は破断可能なダイヤフラム、安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動する弁またはその他の所望機能を果たす当業者に周知の手段にすることができる。
【0073】
第1ステージガス供給源201からのガスは膨張し、上記の装置100で述べたように第1ステージ出口207を通って、火炎抑制装置200の第2ステージガス源202へ入る。上記装置100の第2ステージガス源102の場合と同様に、第2ステージガス源202も第2内側容積213を規定する第2ハウジング210を備えている。この第2ハウジング210は上記装置100の説明で述べたように液化ガスまたは超臨界炭酸ガス211が貯蔵、収容されている。この場合も、液化ガスを用いた場合には少量の非液化ガス(液体目減り分)が存在することがある。第2ステージハウジング210は第1ステージハウジング201と同様に[図8]、[図9]、[図10]に示すような円筒形にすることができるが、所定用途の空間条件を満たすガスの迅速な発生を可能にする任意の形状にすることができる。
【0074】
第2ステージハウジング210はさらに、貯蔵された液化ガスまたは超臨界炭酸ガス211の圧力をモニターするのに用いることができるガス充填口/プラグ212と、第2ステージシール215で閉じられた第2ステージ出口開口部214とを有することができる。第2ステージシール215は液化ガスまたは超臨界炭酸ガス211を内側容積213内に第1の貯蔵圧力で維持するが、液化ガスが気化するか、第1ステージガス源201から相対的に高温のガスが流入して第2ステージガス源202内の圧力が所定の高圧力まで上昇したときに開口する。第1ステージシール8と同様に、第2ステージシール215も破断可能なダイヤフラム、安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動する弁または当業者に周知なその他の任意の開口可能なシールにすることができる。
【0075】
ハウジング210は出口216を有することもできる。この装置を火炎抑制装置として使用する用途では、出力ガスを火災または火災の火炎部分へ向けるために出口216を用いることができる。すなわち、第2ステージシール215が開いた時に、第2ステージハウジング210の内側容積から気化したガスが単独または第1ステージガス源201から放出されたガスと組合されて第2ステージ出口開口部214および出口216を通って放出される。本発明の装置を推進装置として用いる変形例の場合には出口216を推力を最大にする膨張コーンにすることができる。
【0076】
上記装置100で述べたように、第2ステージガス源202は第1ステージガス源から多量のガスを第2ステージガス源202内の所定位置に誘導する手段、例えば計量管220を有している。一般に、この計量管220の直径は第1ステージ開口部207の直径にほぼ等しいが、計量管220中のガス速度を制御するように用途に応じて調節することができる。第2ステージハウジング210が円筒形の場合、計量管220は一般に[図8]および[図10]に示すようにハウジング210と同心であり、第1ステージガス源201からの出力ガスを液化ガスまたは超臨界炭酸ガス211内の任意の位置に導入して、所望の出力ガス温度プロフィルが得られるように調節することができる。計量管220は[図7]に示す温度プロフィルのいずれか1つの温度プロフィルが得られるように、上記装置200の計量管20で述べた任意の構造にすることができる。
【0077】
上記装置100の場合と同様に、ガス発生装置200の動作中の任意の所定時間にこの装置200から出る出力ガスの組成および温度は、第1ステージガス源からの出力が導入される第2ステージガス源内の位置によって少なくとも一部制御すことができる。すなわち、ガスが第2ステージガス源に導入される位置に応じて本発明のガス発生装置を下記の(1)、(2)または(3)が生成するように合せることができる:(1)装置動作中(ガスの出力中)、ほぼ一定の温度を保つ出力ガス、(2)初期温度が高く、ガスの出力中に温度が低下する出力ガス、(3)初期温度が低く、ガスの出力中に温度が上昇する出力ガス。本発明のガス発生装置からの出力温度および組成は最終出力を含む各ガス源で生成されたガスの相対量に依存する。
【0078】
ガス出力中に出力がほぼ一定温度である場合の出力は第1ステージガス源からの出力と気化したガスとの混合物で、各ガス源の相対量は装置動作中、ほぼ一定である。
出力ガスの初期温度が高く、ガス出力中に温度が低下する場合は、装置からの初期出力の主成分が第1ステージガス源からの出力であり、プロセスが進むにつれて出力組成は先ず第1ステージガス源からの出力と気化したガスとの混合物に変り、ガス生成プロセスがさらに進むと出力の主成分は気化したガスになる。
出力ガスの初期温度が低く、ガス出力中に温度が上昇する場合の初期出力の主成分はは気化したガスである。プロセスが進むと、出力組成は先ず第1ステージガス源からの出力と気化したガスとの混合物に変化し、プロセスが終わりに近づくと出力の主成分は第1ステージガス源からの出力になる。
【0079】
第1ステージガス源201として爆薬式のガス発生器を有する本発明ガス発生装置200は下記のように動作する。まず、起爆薬205(一般には発火起爆管)によって第1ステージガス源201内の爆薬材料203の燃焼が開始され、気体燃焼生成物が発生する。この燃焼生成物は火炎抑制特性を有することができる。第1ステージシール208を用いた場合には、第1ステージシール208が開く所定圧力に達するまで内側容積206内の圧力が上昇する。第1ステージガス源201からの高温ガスは第2ステージガス源202に計量管220(追加可能な任意要素)を介して急速に流入し、第2ステージガス源202中に貯蔵された液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に、開口端または計量管(追加可能な任意要素)の出口を通って流入する。その結果、既に述べたようにして液化ガスが気化する。第1ステージガス源から第2ステージガス源に供給されるガスの量、温度および圧力は第2ステージガス源内の液化ガスの全部またはほとんど全部が気化するような量、温度および圧力にすることができる。当業者はこれらのパラメータを過度の実験をせずに容易に決定することができる。
【0080】
既に述べたように、第1ステージガス源から供給されたガスと第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスとを混合するために種々の代りのガス分散技術すなわち計量管(追加可能な任意要素)以外の方法を用いることができる。すなわち、第1ステージガス源からの出力を液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの第2ステージガス源中に導入して液化ガスの気化または超臨界炭酸ガスの圧力上昇を起こし、得られた混合ガスを第2ステージガス源から放出する。さらに、ガスの初期出力を低温にすることが望まれる用途で、第1ステージガス源201からのガスを第2ステージガス源202に導入して液化ガスを気化させるのに必要なことは第1ステージガス源201からのガスが第1ステージ出口開口部207を通って第2ステージガス源202に流入できるように第1シール208を開口することだけである。
【0081】
第2ステージガス源202内に好ましくは約700〜約1100psi、さらに好ましくは約900psiで貯蔵されている貯蔵液化ガスは、第2ステージガス源202中に分散した高温ガスによって加熱され、液化ガスが気化し、または、超臨界炭酸ガスの圧力が上昇し、第2ステージガス源内の圧力が第2ステージシール15が開口する圧力、好ましくは少なくとも約3,500psiまで上がり、第2ステージ源内のガスが膨張して第2ステージガス源から第2ステージ出口開口部214を通って流出し、開口部214から火炎へ向かって放出される。
【0082】
本発明のガス発生装置によって生成する出力ガスの温度は約200℃以下、好ましくは約100℃以下にするのが好ましい。出力ガスの最終温度は装置の熱力学と、本発明装置の出力が放出される雰囲気圧力および第1および第2ステージガス源に貯蔵される爆薬材料と液化ガスの量および組成によって制御される。温度、圧力、熱伝達度を変化させる因子、現象および条件については以下で説明する。
【0083】
第1ステージガス源内の爆薬材料が燃えると気体燃焼生成物および熱が発生する。第1ステージガス源がハイブリッドガス発生器の場合には第1ステージガス源内の加圧された不活性ガスの少なくとも一部が加熱されて、ガスの圧力が上がる。同様に、第1ステージガス源が純粋な爆薬式のガス発生器の場合は高温ガスの放出によって第1ステージガス源の内側容積内の圧力が上昇する。いずれの場合も、ガス圧力が所定値に達したときに第1ステージシールが開き、燃焼ガス(ハイブリッドガス発生器の場合は不活性ガスとの混合物)が第1ステージ出口開口部を介して等エントロピー的、不可逆的、本質的に断熱的に加速されて放出される。第1ステージ出口開口部では、第1ステージガス源からのガス混合物の圧力がほぼ半分に下がり、ガス温度がほぼ10%下がる。
【0084】
ガスが第1ステージ出口開口部から流出すると、ガスは第2ステージガス源内の計量管で局所的に音速まで加速される。この位置ではガスにエネルギーが全く加えられていないのでガスの温度および圧力は低下する。延びた計量管によって音速のガス流に一連の衝撃が与えられて第1ステージガス源からの圧力および温度の一部が回復する。この位置でガスの全ての運動が止まると、第1ステージガス源からのガスの圧力が基本的にヒートエンドチャンバー条件に回復されるが、テストの結果、第1ステージ出口開口部を通るガスのプロセスはほぼ断熱的であるが、ノイズおよび光等の衝撃によるエネルギー損失に起因して約5%のエネルギー損失が起こり、温度だけが一部回復されることがわかった。
【0085】
燃焼ガスと不活性ガスとの混合物が計量管を通って計量管から出ると、第1ステージガス源から放出されたガスの少なくとも一部が第2ステージガス源中に貯蔵されていた液化ガスと混合される。第1ステージガス源からのガスの大部分は第2ステージガス源内の液化ガスまたはその蒸気と少なくとも部分的に混合された後に第2ステージガス源を出る。第1ステージガス源から放出されたガスの一部は貯蔵されていた液化ガスと混合されずに第2ステージガス源から出て行くが、この不十分な混合は、上記の各種の計量管構造を用いて得られる互いに異なる温度プロフィルの原因の少なくとも一部にはなるが、最終結果に影響を与えるものではない。
【0086】
第1ステージガス源から放出されたガスが液化ガスと混ざると、液体温度の液化ガスはガスの気化熱に等しい量のエネルギーを吸収しながら気化する。上記以外の温度変化が起こるときは、材料を加熱または冷却させる熱容量に応じて熱エネルギーが吸収または放出される。例えば、20℃では1gのCOが気化するのにCOは40カロリー吸収するが、1gの気化したCOは温度を1℃上げるのに0.2カロリーしか吸収しない。
第1および第2ステージガス源からのガス混合物は理論上、何も仕事をせずに膨張するが、ガスが第2ステージガスから出るときにジュール‐トムソン冷却によってガスの温度は低下する。
【0087】
別の実施例では、本発明はさらに、膨張可能な物体の膨張、推進装置での推力発生、火炎の抑制および消火に用いることができるガス発生方法を提供する。本発明方法は第1ステージガス源からの十分量のガスを、液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを含む第2ステージガス源中に、第2ステージガス源内の液化ガスの少なくとも一部、好ましくはほとんど全てが気化する高い温度で放出する。変形例では第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源内の超臨界炭酸ガスの圧力を上げるのに用いることができる。いずれの場合も、液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも一部が放出され気体出力を生じる。この出力を上記の任意の用途およびその他の任意の用途で当業者が通常容易に行うことができる方法で用いることができる。
【0088】
第1および第2ステージガス源はガスを発生させるのに単独または組み合せて使用できる。本発明方法ではさらに、適切な爆薬材料、開口部、寸法、破断可能なダイヤフラムまたは安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動する弁およびガスの迅速な発生を可能にする管(またはその他のガスディスペンサ)を選択することができる。ガスの量および種類は用途によって異なる。
【0089】
火炎抑制用途では火源の冷却が必要でないものもある。この場合には、火炎を抑制および/または消火するためには、純粋な爆薬式でもハイブリッド式でも単独で第1ステージガス源と連動する対応する火炎抑制出口を通って第1ステージガス源から出ていく第1ステージガス源からの出力のみを使用すればよい。このようなガス源は上記オランデル(Olander)の特許に開示の形式のガス抑制爆薬材料の燃焼によって火炎抑制ガスを生成するのが好ましい。既に述べたように、このガス抑制材料は必要に応じて上記オランデル(Olander)の特許に記載の元素状ハロゲンと被覆、封入またはマイクロカプセル化とを組合せるのが好ましい。この火炎抑制装置は「独立型」装置として使用でき、「多機能」装置すなわち複合ガス発生装置にすることができる。すなわち、以下で説明するように、第1ガス源または第2ガス源からこの2つの供給源を単独または組み合せて種々の異なる気体出力を生成することができる。
【0090】
[図11]は本発明の多機能ガス発生装置の全体図である。この多機能性ガス発生装置110は[図1]に示した装置100の第1ガス源101と第2ガス源102に対応する第1ステージガス源114と第2ステージガス源116と、出力ガスを所望位置まで送るハウジング118とを有する。この装置110は互いに異なる3つの出力で運転でき、選択的にガス抜きができ、内側流路が選択でき、動作を多重に入力できる。この装置110は本発明の火炎抑制装置と抑制すべき火炎の種類に関する情報を与えるセンサ(図示せず)とを組込んだ火炎抑制ステムの一部として有用である。従って、以下の説明ではガス発生装置110を火炎抑制装置で使用することに重点をおいて説明するが、このガス発生装置110は選択的な出力が望まれる他の用途でも使用できるということは当業者には理解できよう。
【0091】
第1ステージガス源114[ガス発生(ジェネラント、generant)セクションともよばれる]は爆薬ガスの発生材料120を収容した内側容積122を規定し、ガス発生材料120の燃焼を開始するための少なくとも1つの点火器130と、出口140と、出口シール141と、センサまたは制御装置(図示せず)からの信号を受けたときに出口シール141を開いて第1ステージガス源114からのガスの流出を許す出口シール開口手段142とを有する。内側容積122には加圧されたアルゴン、窒素等の不活性ガスも収容されているのが好ましい。この加圧された不活性ガスを用いることでガス発生セクション114の運転作動圧(従って、反応時間)を容易に調整できる。爆薬材料120は当業者に周知の任意のガス発生材料にすることができるが、火炎抑制剤として用いる場合には上記のオランデル(Olander)の特許に記載の火炎抑制材料にするのが好ましい。爆薬材料120は既に述べた元素状ハロゲンまたはハロゲン化アルカリ金属等の追加の火炎抑制活性成分124を含む不均一系であるのが好ましい。爆薬材料120と火炎抑制活性成分124との間の好ましくない反応を避けるためには、活性成分124をエポキシ、ポリウレタン、ポリエステルまたは酢酸セルロース等で被覆、封入またはマイクロカプセル化するのが好ましい。
【0092】
第2ステージガス源116は第2内側容積126を規定し、冷却室の役目もする。この第2内側容積126は少なくとも部分的に液化ガス128が充填された第1内側容積122と流体連通している。この第1内側容積122と第2内側容積126との流体連通は開口部137を介して行われる。この開口部137は本発明装置が動作するまでシール136、例えば、破断可能なダイヤフラム、安全弁(排気弁)、圧力センサまたは電子的に作動する弁または当業者に周知なその他の任意の手段によって密閉されている。既に述べたように、シール136が開くと第1ステージガス源114からのガスが開口部137を通って計量管139中に流入し、この計量管139を介してガスが第2内側容積126内の所定位置に誘導される。第2ステージガス源116はさらに、出口145と、出口シール146と、センサまたは制御装置(図示せず)からの信号を受けたときにシール146を開いて第1ステージガス源116からの火炎抑制ガスが流出できるようにする出口シール開口手段147とを備えている。
【0093】
出口シール141、146は破断可能なダイヤフラム、弁、その他の当業者に周知な任意の手段にすることができる。出口シール141、146はシール開口手段142、147と連動し、この開口手段と一緒に、例えば電子制御弁の場合には単一ユニットを形成することができる。他の有用なシール開口手段としては爆発時に破断可能なディスクを破壊する爆薬や、破断可能なディスクに向かって機械的または爆発で発射される弾丸が挙げられる。第2ステージ出口シール146は液化ガスの気化時に第2ステージガス源116内の圧力が所定圧力に達した時に開くか、所定圧力に達した時に第2ステージガス源の追加の出口を開いて本発明装置110の全ての動作モードを可能にする必要がある。
【0094】
以下、点火器130および第1と第2のステージ出口シール開口手段142、147を単独または組合せて用いて可能になる本発明装置110の各種動作モードについて説明する。
第1の動作モードでは本発明装置110は上記装置100と同じ方法で使用でき、第1および第2のステージガス源114、116からのガスを合わせたガスを出力する。例えば、火炎抑制装置の場合には爆薬材料120を点火する点火器130を煙、熱、火炎、その他の火を感知するセンサ(図示せず)からの入力を用いて作動させることができる。爆薬材料120が燃焼するとその火炎抑制成分の温度が上昇(活性成分124が有るときにはその温度も上昇)し、周囲ガスも加熱され、内部容積122内の圧力が上昇する。それによってシール136、例えば破談可能なディスクまたは安全弁が開き、ガス発生セクション114からのガスが冷却室116中に流入し、少なくとも一部の液化ガスを気化することができる。これによって第2容積128内の圧力が上昇し、出口シール146が開口し、合わさったガスを出口145から火炎に向けて放出することができる。
【0095】
変形例では、火炎抑制剤を爆薬材料120中に分散させるのではなく、火炎抑制剤を磨耗構造物135、例えばリングにするか、リング中に混和させ、この磨耗構造物135を第1ステージガス源114の出力に曝されるように開口部137内に配置する。第1ステージガス源114からの相対的に高温のガスが磨耗構造物135上を通過した時に磨耗構造物135が磨耗して火炎抑制剤が出力ガス中に放出される。
【0096】
本発明装置110は種々の動作モードで使用できる。例えば、液化ガス128を単独で分散させて低温の重い不活性ガスを得ることができる。これは加熱された物体が火を発生し、維持している無炎燃焼の場合に特に有用である。煙、熱、火炎、その他の火感知センサ(図示せず)からの信号を用いて第2ステージ出口145と連動した第2ステージシール開口手段147を作動し、出口145を開いて低温の重い不活性ガスのみを放出する。第2ステージ出口145が開くと液化ガス128に加わる圧力が解放され、液化ガスが気化し、出口145から出ることができる。放出されたガスはこの出口から火炎に向けて放出される。液化ガスが気化して本発明装置110から第2ステージ出口145を通って出るときに、気化によって多量の熱が吸収され、液化ガスの温度は大きく下がる。
【0097】
同様に、第1ステージガス源114の内部容積122中に貯蔵された加圧ガスを単独または第2ステージガス源116からの冷却ガスと組み合せて爆薬材料120を点火せずに放出することもでき、煙、熱、火炎、その他の火感知センサ(図示せず)からの信号を用いて第1ステージ出口140と連動する第1ステージ出口シール開口手段142を作動して、出口140を開く。第1ステージガス源114からの不活性ガスと第2ステージガス源116からの冷却ガスとからなる出力を得る場合には、第1ステージ出口シール開口手段142と第2ステージ出口シール開口手段147とを用いて第1ステージ出口シール141および第2ステージ出口シール146を同時または一方の開口と他方の開口との間に時間遅れを与えて開き、加圧ガスと液化ガスの気化で生じたガスとを出口140、145から爆薬材料120を点火せずに放出する。
【0098】
さらに、第1ステージガス源114を単独で動作させて爆薬材料120の燃焼から活性フリーラジカル、例えばヨウ素元素を供給することもできる。この動作モードで冷却ガスが放出されるのを防ぐために内部容積122内の圧力がシール136を開くのに十分高い圧力になる前に、第1ステージガス源の出力シール開口手段142によって第1ステージ出力140を開口しなければならない。第1ステージ出力シール開口手段142は当業者に周知な任意の手段、例えば内側容積122内のタイミング回路または圧力センサからの信号によって作動させることができる。火炎抑制剤を含む磨耗構造物135を第1ステージ出力140内に配置して、追加のフリーラジカルを発生させることもできる。
【0099】
上記の実施例と同様に、温度プロフィル(分散時間を関数とする出口温度)は第1ステージガス源からの出力が第2ステージガス源内の液化ガスに導入される位置で測定する。第1ステージ出力を第2ステージ出口にかなり近い位置に導入する方法では、本発明装置110は先ず第1ステージガス源で生成した全ての火炎抑制化学種を含む相対的に高温のガスを放出し、その後に低温のガス、次いで冷却ガスを出力する。反対に、第1ステージ源からの出力を第2ステージガス源内の第2ステージ出口から離れた所に導入する方法では、液化ガスの気化によって生成した相対的に低温のガスが最初に放出され、その後に第1ステージガス源からの相対的に高温のガスの量が増加する。両方とも特定の用途および火炎の種類に応じて消火効力がある。
【0100】
本明細書に開示した本発明は上記の本発明の目的を達成するの適していることは明らかであるが、当業者には多くの変更および実施例が可能であるということは理解できよう。本発明の精神および範囲に属する変更および実施例は特許請求の範囲によって全てカバーされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1ステージがハイブリッド式ガス発生器である、第1と第2のガス発生部品を有する本発明装置の断面図。
【図2】[図1]の線2−2による第1ステージのガス供給源の断面図。
【図3】[図1]の線3−3による第2ステージのガス供給源の断面図。
【図4】第2ステージに達する計量管を有する本発明の第2ステージのガス供給源の変形例を示す断面図で、計量管は第1ステージから第2ステージにガスを誘導し、計量管の末端には有孔プラグが取付けられている。
【図4A】ガス誘導手段の開口部がこの手段の第1位置(A位置)にある[図4]の一部の拡大断面図。
【図5】管の複数の孔が第2ステージに達する管の末端と反対側端部にある実施例を示す[図4]と同様な図。
【図5A】ガス誘導手段の開口部がこの手段の第2位置(B位置)にある[図5]の拡大断面図。
【図6】第2ステージガス供給源の別の変形例を示す図。
【図6A】ガス誘導手段の開口部がこの手段の第3位置(C位置)にある[図6]の拡大断面図。
【図7】第1ステージの出力を第2ステージ内の3つの異なる位置に導入した時に得られる各温度プロフィルのグラフ。
【図8】第1ステージが爆薬式のガス発生器である、第1および第2のガス発生部品を有する本発明装置の断面図。
【図9】[図8]の線9−9による第1ステージのガス供給源の断面図。
【図10】[図8]の線10−10による第2ステージのガス供給源の断面図。
【図11】本発明の多機能ガス発生装置の実施例の断面図。

Claims (64)

  1. (a) 出口を有し、燃焼時に多量の気体燃焼生成物を生成するガス発生爆薬材料を収容し、必要に応じて加圧ガスをさらに収容する第1ステージガス源と、(b) 第1ステージガス源の上記出口と第1位置で流体連通し、ガスを分散するための出口を有する、少なくとも一種の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを収容した第2ステージガス源とを有するガス発生装置であって、
    第1ステージガス源および第2ステージガス源は、第1位置にある第1ステージガス源の出口からガスが放出されたときに第1ステージガス源で生成したガスの少なくとも一部を液化ガスまたは超臨界炭酸ガス内の所定位置で第2ステージガス源中へ導入するのに適した形状を有し、第1ステージガス源は第2ステージガス源内の少なくとも一部の液化ガスを気化させるか、超臨界炭酸ガスの圧力を上昇させるのに十分な高い温度で十分な量のガスを出力することができ、それによって第2ステージガス源内の圧力が上昇し、第2ステージガス源の出口からガスが放出されるようになっていることを特徴とするガス発生装置。
  2. 第1ステージガス源が下記の(1)〜(3)をさらに有する請求項1に記載のガス発生装置:
    (1) 内側表面を有し、第1内側容積を規定し、この第1内側容積内の第1圧力で加圧されたガスを含む第1ステージハウジングと、
    (2) 爆薬材料と熱接触して爆薬材料の燃焼を開始させる点火器と、
    (3) 第1圧力の加圧ガスを第1内側容積内に維持し、第1ステージハウジング内にある爆薬材料の燃焼時にガスが所定の第2の高い圧力に達した時に開口してガスを第1ステージハウジングから第1ステージ出口を介して第2ステージガス源に移すことができる第1ステージ出口を密閉するための第1ステージシール。
  3. 第2ステージガス源が第2内側容積を規定する第2ステージハウジングと、入口と、第1ステージガス源からの多量のガスを第2ステージガス源内の所定位置へ導くガス誘導手段とを有し、上記入口は第1ステージガス源の出口およびガス誘導手段と流体連通してガスを第1ステージガス源から第2ステージガス源内の所定位置へ移すことができるようになっている請求項1に記載のガス発生装置。
  4. ガス誘導手段が第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージガス源から延びた計量管を少なくとも1つ有し、この計量管は第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源の内側容積へ導く請求項3に記載のガス発生装置。
  5. 少なくとも1つの計量管が第1ステージガス源からのガスを第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージガス源の入口に近い位置へ導く請求項4に記載のガス発生装置。
  6. 少なくとも1つの計量管が第1ステージガス源からのガスを第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージガス源の出口に近い位置に導く請求項4に記載のガス発生装置。
  7. 第2ステージガス源が液化ガスを収容し、この液化ガスは窒素および二酸化炭素の少なくとも一種から成る請求項1に記載のガス発生装置。
  8. 液化ガスが二酸化炭素と約25mol%以下の窒素とを含む請求項7に記載のガス発生装置。
  9. 液化ガスが炭酸ガスである請求項7に記載のガス発生装置。
  10. ガス発生用の爆薬材料が硝酸塩または過塩素酸塩の酸化剤とエネルギー燃料とからなる請求項1に記載のガス発生装置。
  11. エネルギー燃料がRDX、HMX、CL−20、TEX、NQ、NTO、TAGN、PETN、TATB、TNAZおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項10に記載のガス発生装置。
  12. 推力を生じるのに適した形状の出口を有する推進装置である請求項1に記載のガス発生装置。
  13. 少なくとも一種の火炎抑制材料を収容し、少なくとも部分的に火炎を抑制するのに十分な量で火炎を実質的に抑制するのに十分な量の火炎抑制気体生成物を生成するのに適した形状を有する火炎抑制装置である請求項1に記載のガス発生装置。
  14. ガス発生用の爆薬材料および液化ガスまたは超臨界炭酸の少なくとも一方が元素状ハロゲンとハロゲン化アルカリ金属とからなる群の中から選択される少なくとも一種の火炎抑制材料と混合されているか、これらを含む請求項13に記載のガス発生装置。
  15. 火炎抑制材料が元素状ヨウ素および臭化カリウムの少なくとも一つである請求項14に記載のガス発生装置。
  16. 火炎抑制材料と爆薬材料、液化ガスまたは超臨界炭酸ガスとの反応を防ぐのに適した保護材料によって火炎抑制材料が被覆または封入されている請求項14に記載のガス発生装置。
  17. ガス発生用の爆薬材料が硝酸塩または過塩素酸塩の酸化剤とエネルギー燃料とを含み、少なくとも一種の火炎抑制材料と混合されるか、これを含む請求項13に記載のガス発生装置。
  18. 火炎抑制材料がヨウ素および臭化カリウムの少なくとも一方である請求項17に記載のガス発生装置。
  19. エネルギー燃料がRDX、HMX、CL−20、TEX、NQ、NTO、TAGN、PETN、TATB、TNAZおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項17に記載のガス発生装置。
  20. ガス発生用の爆薬材料が火炎抑制爆薬材料を含む請求項13に記載のガス発生装置。
  21. 火炎抑制発火組成物がハロゲン含有無機成分と有機結合剤系とを含む請求項20に記載のガス発生装置。
  22. 火炎抑制発火組成物が元素状ヨウ素をさらに含む請求項21に記載のガス発生装置。
  23. ハロゲン含有無機成分が臭化カリウム、臭素酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素酸カリウム、臭化アンモニウム、臭素酸アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項21に記載のガス発生装置。
  24. 有機結合剤が約200cal/g以下の生成熱量を有し、火炎抑制発火組成物は100℃以下の温度で固体で、硬化されており、約160〜1200℃の温度で燃焼して火炎を抑制する一種または複数の反応生成物を生成する請求項21に記載のガス発生装置。
  25. 反応生成物がHO、CO、KI、KBr、H、COH、O、IOH、Klおよびこれらの混合物の少なくとも1種である請求項24に記載のガス発生装置。
  26. 有機結合剤系が硬化結合剤、溶融注型用結合剤、溶媒和結合剤の中の少なくとも1種またはこれらの混合物の結合樹脂と、結合剤系の全重量の約1〜3重量%で存在する硬化剤と、約10〜30重量%で存在する可塑剤とを含み、有機結合剤系が約200cal/g以下の生成熱量を有する請求項21に記載のガス発生装置。
  27. 結合樹脂がカルボキシ末端を有するポリブタジエン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヒドロキシ末端を有するポリブタジエン、ポリブタジエンアクリロニトリル、ポリブタジエンアクリル酸、ブタセン、アジピン酸アジドグリコール、アジピン酸ポリグリコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項26に記載のガス発生装置。
  28. 有機結合剤系が硬化剤または結合剤、酸化防止剤、乳白化剤、および捕集剤の中の少なくとも1種をさらに含む請求項26に記載のガス発生装置。
  29. 燃焼時に火炎抑制ガスと、必要に応じて加圧ガスをさらに生成する爆薬式ガス発生火炎抑制組成物を含む第1ステージガス源を有し、この爆薬式ガス発生火炎抑制組成物はハロゲン含有無機成分、有機結合剤系および少なくとも一種のハロゲンを含む、火炎を抑制するのに十分な量の火炎抑制気体生成物を生成するためのガス発生装置。
  30. 少なくとも一種の元素状ハロゲンが元素状ヨウ素または元素状臭素である請求項29に記載のガス発生装置。
  31. 発火組成物との反応を防ぐのに適した保護材料によってハロゲンが被覆または封入されている請求項29に記載のガス発生装置。
  32. ハロゲン含有無機化合物が発火組成物の全重量の約70〜96重量%の量で存在し、有機結合剤系が約4〜30重量%の量で存在する請求項29に記載のガス発生装置。
  33. ハロゲン含有無機成分が臭化カリウム、臭素酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素酸カリウム、臭化アンモニウム、臭素酸アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項29に記載のガス発生装置。
  34. 有機結合剤が約200cal/g以下の生成熱量を有し、火炎抑制発火組成物は100℃以下の温度で固体で、硬化しており、約160〜1200℃の温度で燃焼して火炎を抑制する一種または複数の反応生成物を生成する請求項29に記載のガス発生装置。
  35. 反応生成物がHO、CO、KI、KBr、H、COH、O、IOH、Klおよびこれらの混合物の少なくとも1種である請求項34に記載のガス発生装置。
  36. 有機結合剤系が硬化結合剤、溶融注型用結合剤、溶媒和結合剤の少なくとも1種またはこれらの混合物からなる結合樹脂と、結合剤系の全重量の約1〜3重量%で存在する硬化剤と、約10〜30重量%で存在する可塑剤とを含み、有機結合剤系が約200cal/g以下の生成熱量を有する請求項29に記載のガス発生装置。
  37. 結合樹脂がカルボキシ末端を有するポリブタジエン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヒドロキシ末端を有するポリブタジエン、ポリブタジエンアクリロニトリル、ポリブタジエンアクリル酸、ブタセン、アジピン酸アジドグリコール、アジピン酸ポリグリコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項36に記載のガス発生装置。
  38. 有機結合剤系が硬化剤または結合剤、酸化防止剤、乳白化剤および捕集剤の少なくとも1種を含む請求項36に記載のガス発生装置。
  39. 第1ステージガス源と第1位置で流体連通する第2ステージガス源をさらに有し、この第2ステージガス源が出口を有し且つ液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの一方または両方を含み、第1ステージガス源は第2ステージガス源内の少なくとも一部の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを気化するのに十分な高温度で十分な量のガスを第1ステージガス源の出口から出力でき、気化したガスは第2ステージガス源から第2ステージ出口を介して放出される請求項29に記載のガス発生装置。
  40. 液化ガスが炭酸ガスである請求項39に記載のガス発生装置。
  41. 液化ガスまたは超臨界炭酸ガスに溶解したハロゲンをさらに含む請求項39に記載のガス発生装置。
  42. ハロゲンが元素状ヨウ素である請求項41に記載のガス発生装置。
  43. 下記(1)〜(4)の工程からなるガス発生方法:
    (1) 第1ステージガス源内にあるガス発生用の爆薬材料の燃焼を開始させ、
    (2) 第1ステージガス源からのガスを第1ステージガス源と流体連通している第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガス中に導入し、その際に、この第1ステージガス源は第2ステージガス源内の液化ガスの少なくとも一部を気化させるか、超臨界炭酸ガスの圧力を上昇させるのに十分な高温度で十分量のガスを出力し、第2ステージガス源内の液化ガスまたは臨界炭酸ガス中に導入されるガスの少なくとも一部はガス発生用の爆薬材料の燃焼によって生成され、
    (3) 第2ステージガス源からガスが放出されるのに十分な量の第1ステージガス源からのガスによって液化ガスの少なくとも一部を気化させるか、超臨界炭酸ガスの圧力を上昇させ、
    (4) 第2ステージガス源からの気化ガスを含む第2ステージガス源からの出力を第2ステージガス源の出口から放出する。
  44. 硝酸塩または過塩素酸塩の酸化剤とエネルギー燃料とを含むガス発生用の爆薬材料の燃焼によって第1ステージガス源から放出されるガスの少なくとも一部を生成する請求項43に記載の方法。
  45. 爆薬材料を収容する第1ステージハウジングをさらに有し、この第1ステージハウジングは内側表面を有し、第1内側容積を規定し、第1ステージハウジングは第1内側容積内に第1圧力の加圧ガスを含み、この第1ステージハウジングはシールを有し、このシールは第1内側容積内に加圧ガスを第1圧力で維持し、ガスが所定の第2の高い圧力に達した時に開口し、
    第1ステージハウジング内にある爆薬材料を燃焼させて熱を発生させ、それによって加圧ガスの圧力を少なくとも第2の高い圧力まで上げてガスを第1ステージハウジングから流出させる請求項43に記載の方法。
  46. 下記の工程(1)および(2)をさらに有する請求項43に記載の方法:
    (1) 第1ステージと流体連通した第2ステージを有し、この第2ステージは第2内側容積を規定する第2ステージハウジングと、第1ガス源と流体連通するための入口と、出口とを有し、必要に応じて上記入口と流体連通しかつ第2ステージハウジングの内側容積内に存在する少なくとも1つの計量管をさらに有し、この計量管は第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源の内側容積中へ導入し、
    (2) 第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源の内側容積内の液化ガス内または超臨界炭酸ガス内へ導入する。
  47. 少なくとも1つの計量管が第1ステージガス源からのガスを第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージの入口に近い所定位置へ放出する請求項46に記載の方法。
  48. 少なくとも1つの計量管が、第1ステージガス源からのガスを第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージの出口に近い所定位置へ放出する請求項46に記載の方法。
  49. 少なくとも1つの計量管が、第1ステージガス源からのガスを第2ステージハウジングの内側容積内で第2ステージの入口と出口との中間の所定位置へ放出する請求項46に記載の方法。
  50. 第2ステージガス源からの出力ガスを火災から出た炎または火源に向けてて放出して火災を抑制する請求項43に記載の方法。
  51. 爆薬材料および液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも1種に元素状ハロゲンとハロゲン化アルカリ金属とからなる群の中から選択された少なくとも1種の火炎抑制材料を添加する請求項50に記載の方法。
  52. 爆薬材料との反応を防ぐために保護材料で少なくとも1種の火炎抑制材料を被覆または封入する請求項51に記載の方法。
  53. 第1ステージガス源によって放出されるガスを火炎抑制発火組成物の燃焼によって生成する請求項43に記載の方法。
  54. 火炎抑制発火組成物がハロゲン含有無機成分と有機結合剤系とを含む請求項53に記載の方法。
  55. 反応生成物がHO、CO、KI、KBr、H、COH、O、IOH、Klおよびこれらの混合物の少なくとも1つを含む請求項54に記載の方法。
  56. 反応生成物中のハロゲンを火の内部で起こる化学反応によって固体に変換する請求項55に記載の方法。
  57. 出力ガスの温度を約200℃以下にする請求項43に記載の方法。
  58. 下記の(1)〜(3)からなるガス発生装置:
    (1) 内側容積を規定し、燃焼時に熱およびガスの少なくとも一方を生成する爆薬材料を収容したハウジングと、開始信号を受けた時に爆薬材料の燃焼を開始させる点火器と、第1ステージ出口と、この第1ステージ出口を密閉する第1ステージ出口シールと、作動信号を受けた時に第1ステージ出口シールを開口してガスを第1ステージハウジングから出口を介して流出させる第1ステージ出口シール開口手段とを有する第1ステージガス源、
    (2) 第1ステージガス源と第1位置で流体連通し、第2ステージ出口を第2位置に有し、少なくとも一種の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを収容し、第2ステージ出口シールを有する第2ステージガス源であって、第2ステージ出口シールは液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも一部を第2ステージ内に維持し、作動信号を受けたときか、第2ステージ内の圧力が所定の第2ステージガス圧力まで上昇したときに、第2ステージ出口シールと連動した第2ステージ出口シール開口手段によって開口して第2ステージハウジングからガスを流出させるようになっている第2ステージガス源、
    (3) 爆薬材料の燃焼時に第1ステージガス源内の圧力が所定の第1ステージガス圧力に達したときに開口して第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源中に流入させる第1ステージガス源と第2ステージガス源との間の第1位置にある第3シール、
    上記第1ステージガス源は第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスの少なくとも一部を気化させるのに十分な高い温度で十分な量のガスを出力することができる。
  59. 第1ステージガス源の内側容積内に貯蔵圧力で収容された加圧ガスをさらに含み、第1ステージ出口シールおよび第3シールは爆薬材料の燃焼が始まるまでこの加圧ガスを内側容積内に貯蔵圧力で維持する請求項58に記載のガス発生装置。
  60. 点火器、第1ステージ出口シール開口手段および第2ステージシール開口手段の少なくとも1つを作動して、第1ステージガス源および第2ステージガス源の少なくとも一方からくるガスを放出させる工程を含むことを特徴とする請求項58のガス発生装置を用いたガス発生方法。
  61. 下記の(1)〜(4)の工程をさらに含む請求項60に記載のガス発生方法:
    (1) 点火器を作動させて爆薬材料の燃焼を開始させて第1ステージガス源内の第1ガス圧力を少なくとも所定の第1ステージガス圧力に上げ、
    (2) 第1ステージガス源と第2ステージガス源との間の第3シールを開口し、
    (3) 第1ステージガス源からのガスを第2ステージガス源に導入して第2ステージガス源内の液化ガスまたは超臨界炭酸ガスを気化し、
    (4) 第2ステージガス源内の第2ガス圧力を少なくとも所定の第2ステージガス圧力に上げることで第2ステージ出口シールを開口し、第1ステージガス源からのガスと第2ステージガス源からのガスとを含むガスを第2ステージ出口から放出する。
  62. 点火器を作動させて爆薬材料の燃焼を開始させて第1ステージガス源内の第1ガス圧力を所定の第1ステージガス圧力より低い圧力に下げ、第1ステージ出口シール開口手段を作動して第1ステージ出口を開口する工程をさらに有する請求項60に記載の方法。
  63. 第2ステージ出口シール開口手段を作動し、第2ステージ出口を開口し、第2ステージガス源から第2ステージ出口を介してガスを流出させる工程をさらに有する請求項60に記載の方法。
  64. 点火器、第1ステージ出口シール開口手段および第2ステージシール開口手段の少なくとも1つを作動して第1ステージガス源および第2ステージガス源の少なくとも一方からの火炎抑制ガスを放出し、この火炎抑制ガスを火源に向けて放出して火炎を抑制する請求項58に記載のガス発生装置を用いた火炎抑制方法。
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