JP2004508087A - 高調波空間合成を利用する超音波診断画像処理システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
超音波診断画像処理システムおよび方法は、高調波画像処理を行って、様々な視角における複数の画像を捕捉する。空間的に合成された画像を形成するために合成されるところの捕捉した超音波画像数は、システム・ユーザにより直接的に又は間接的に導入されるシステム動作パラメータにおける変化に応答して、変動する。
Description
【0001】
[技術分野]
本発明は、超音波診断画像処理システムおよび方法に関し、特に、空間的に合成された画像を作成する超音波診断画像処理システムおよびハーモニック超音波画像処理システムに関する。
【0002】
[発明の背景]
空間合成は画像処理技術であり、多数の視点または角度(視角)から得られた所与の目標に関する複数の超音波画像が、各点から受信したデータを組み合わせることによって、各々の角度から受信した合成画像目標における単一の合成された画像に組み合わせられる。空間合成の例は、米国特許番号4,649,927;4,319,489;および4,159,462に記載されている。リアル・タイムの空間合成画像処理は、実質的に独立した空間的方向からの部分的に重複する一連の画像フレーム成分を迅速に捕捉することによって、および電子線走査(steering)および/または成分フレームの電子的変換を行なうための配列トランスデューサを利用することによって行なわれる。成分フレームは、加算、平均化、ピーク検出または他の結合手法によって、合成された画像に組み合わせられる。捕捉シーケンスおよび合成画像の形成は、捕捉フレーム・レートにより制限された速度で連続的に反復される、すなわち画像に関して選択された幅および深度にわたる走査線の総てを捕捉するのに必要な時間による制限を受ける。
【0003】
一般に、合成された画像は、単独の視点からの既存の超音波画像よりも低いスペックル(speckle)を示し、より良好な鏡反射線図(specular reflector delineation)を示す。スペックルは、N個の成分フレームに関する合成画像のNの二乗により減少し(すなわち、ノイズ比に対するスペックル信号が改善される。)、ただし、合成画像を作成するために使用する成分フレームは実質的に独立であり平均化されるとする。成分フレームの独立性の程度を判定するために、いくつかの基準を利用することが可能である(例えば、O’Donnel et al. in IEEE Trans. UFFC v.35, no.4, pp. 470−76(1988))。実際には、走査される線形アレイを利用する空間合成画像に関し、このことは、一般に数度の大きさの成分フレームの間で最少走査角度を必要とする。
【0004】
空間合成走査が画像品質を改善する第2の手法は、鏡インターフェースの捕捉を改善することによるものである。例えば、湾曲した骨−柔らかい組織インターフェースは、超音波ビームがそのインターフェースに正確に垂直である場合に強いエコーを生成し、ビームが垂直から僅か数度ずれると非常に弱いエコーを生成する。これらのインターフェース(界面)はしばしば湾曲しており、従来の走査では、そのインターフェースの小さな部分が見えている。空間合成走査は、多くの異なる角度からそのインターフェースを見ることを要し、大きな視界にわたって、湾曲したインターフェースを連続的に見えるようにする。より大きな角度分散は、反射対象の連続性を改善する。しかしながら、利用可能な角度分散は、トランスデューサ配列要素の許容可能な角度によって制限される。許容角度は、トランスデューサ配列要素のピッチ、周波数および構築方法に依存する。
【0005】
他の超音波画像処理手法は、ハーモニック(harmonic)超音波画像処理である。組織および流体は、固有の非線形特性を有することが知られている。組織および流体は、反射物がない場合であっても、それらの非線形エコー応答信号を生成しおよび返し、これは基本となるものの高調波(harmonics of the fundamental)の信号を含む。1980年の始めにMuirおよびCarstensenは、水に関するこれらの特性を研究しており、Starritt et al.は、人体のふくらはぎの筋肉および抽出した牛の肝臓におけるこれらの特性を調べた。
【0006】
組織および流体の非線形エコー成分は、ハーモニック対比対象により返って来る高調波成分と同程度に大きな振幅ではないが、それらが呈するいくつかの特性は、従来の超音波画像処理に有利なものとして認識され得る。特に、認識されることは、無視することの可能な高調波信号はトランスデューサに非常に近接して生成され、肋骨のような狭いオリフィスを通じた画像を処理する場合にクラッター減少(clutter reduction)を可能にし、これは基本信号反響が画像処理に使用されていないためである。さらに、認識されることは、高調波ビーム・サイド・ローブのレベルは、基本ビームのサイド・ローブの対応するレベルよりも低く、これは軸ずれ(off−axis)クラッター減少を含む。最後に、認識されることは、高調波の主ローブは、その基本となるものよりも狭く、改善された横分解能を許容する。
【0007】
これらの手法の各々−空間合成画像処理および高調波画像処理−は、各々が所定の実行性の制限を有する所定の状況においては有利である。特に、空間合成を利用する超音波画像処理システムの実行性が制限されるのは、トランスデューサ配列により生成されるグレーティング・ローブ(grating lobe)が、真正でない返答を生じさせるためである。狭帯域の例を示す図1に関し、超音波配列10は、主ローブ14とグレーティング・ローブの複数の対を有する超音波信号を送信および受信し、複数の対の1つのみ18が図1に示されている。グレーティング・ローブ18はある振幅と共に示されており、これは主ローブ14の振幅よりも顕著に小さく、それはトランスデューサ要素の限定された角度応答に起因するためである。その主ローブ14がより高い感度で配列10により送信され、主ローブ14はより高い感度で配列10により受信されるので、主ローブ14はより高い振幅を有する。当該技術分野でよく知られているように、主ローブ14とグレーティング・ローブ18の間の角度θは、次式で与えられる:θ=Sin−1λ/P。ここで、Pは配列10のピッチ、すなわち配列10の要素の間の中心間距離であり、λは超音波信号の波長である。送信された超音波信号の波長λが配列10のピッチPに等しい場合は、主ローブ14とグレーティング・ローブの間の角度は90度になる。その結果、超音波信号はグレーティング・ローブ18を通じて配列10に隣接して位置する組織Tには伝達されず、生成される画像は主ローブ14によるインソニフィケーション(insonification)からの画像のみである。したがって、主ローブが組織Tに直面し、主ローブ14とグレーティング・ローブ18の間の角度θが図1に示すように90度またはそれ以上である場合には、グレーティング・ローブ18は、何らの問題も提起しない。しかしながら、主ローブ14とグレーティング・ローブ18の間の角度θが図2に示すように45度である場合は、超音波信号はグレーティング・ローブ18を通じて組織に伝送され、グレーティング・ローブ18を通じて組織Tからエコーが返ってくる。その結果、生成される画像は、クラッタに加えて主ローブ14による画像およびグレーティング・ローブ18による可能な「虚像(false image)」である。
【0008】
空間合成において、組織は、図3に示されるように、様々なビーム走査角度または視角から画像形成される必要がある。組織Tにおける対象Oの空間合成画像は、第1角度φ1における配列10からの返答、第2角度φ2における配列10からの返答、第3角度φ3における配列10からの返答等による結果である。これら各々の角度φにおける画像に対する配列10に関し、配列10は、例えば図4に示される角度φ1のように主ローブ14を走査する必要がある。主ローブ14が角度φ1に走査される場合に、グレーティング・ローブ18は、φ1±90度に位置し、グレーティング・ローブ18aの1つが、配列がより大きな感度を有する角度で組織Tに伸びるようにする。このような状況の下で、超音波返答は主ローブ14およびグレーティング・ローブ18の両者から受信され、これらの返答は区別可能であり、両者は超音波画像に寄与する。したがって、グレーティング・ローブ18からの返答は、散乱され(clutter)または虚像となり、なぜなら像形成される対象Oから発するものでないからである。この結果は、グレーティング・ローブ18により像形成された組織からの返答により散乱された対象Oの画像である。この散乱は、像形成される対象Oを見ることを非常に困難にする。この問題は、配列10のピッチPを減少することにより、および/または送信される超音波の波長を増加させることにより、ある程度緩和させることが可能であるが、ピッチを増加することまたは所定の制限を超える波長を減少させることのいずれかの実際上の能力に関する制限が存在する。
【0009】
グレーティング・ローブ散乱の問題は、主ローブ14の角度φが増加するにつれてますます深刻になり、空間合成画像処理中にビーム走査することが非常に望まれる。図5に示されるように、配列10の感度A(送信および受信の両者)は、ローブの角度φの関数であり、ローブは主ローブ14またはグレーティング・ローブ18である。主ローブ14は図1に示されるように90度に等しいφM1を有し、図5に示されるように主ローブ14の感度は比較的大きい。同時に、グレーティング・ローブ18の感度Aが比較的小さいのは、図5に示されるように、グレーティング・ローブ18の角度φG1が−90度であるからである。しかしながら、主ローブ14が80度の比較的大きな角度φM2に走査される場合に、グレーティング・ローブ18の1つは−10度の角度φM2になる。その結果、基本ローブ14の振幅は比較的小さく、グレーティング・ローブ18の振幅は、図5に示されるように、比較的大きい。従ってグレーティング・ローブ散乱の問題は、ビームが広範囲の走査角度にわたって走査される場合に、空間合成画像に関してより深刻になる。
【0010】
したがって、グレーティング・ローブ返答による画像散乱の悪影響を受けない空間合成画像に関するシステムおよび方法が必要とされている。
【0011】
[発明の概要]
ハーモニック超音波合成画像処理システムおよび方法は、トランスデューサ配列を利用して、基本周波数における超音波信号を送信する。送信された超音波信号は主ローブを有し、これは複数の視角に関して対象に向けられる。トランスデューサ配列は、トランスデューサ配列およびフィルタに結合された受信ビーム整形器またはパルス反転プロセッサを利用するようにして、適切な手段によって基本周波数における超音波エコー信号を受信する。高調波周波数における超音波信号は主ローブを有し、これは基本周波数主ローブとして各視角に整列される。そして空間合成画像は、例えば空間合成画像プロセッサを利用して、高調波周波数における受信した超音波信号から生成される。基本周波数における超音波信号は、主ローブに加えてグレーティング・ローブを有し得る。グレーティング・ローブにおける超音波信号は、主ローブにおける超音波信号が伝送される方向とは異なる方向に伝送される。同様に、高調波周波数における受信した超音波信号は、主ローブに加えてグレーティング・ローブを有し得る。受信した高調波信号のグレーティング・ローブの方向は、送信された基本信号のグレーティング・ローブの方向とは異なり、基本周波数においてグレーティング・ローブを通じて受信した任意の超音波信号の振幅は、比較的低い。主ローブがグレーティング・ローブよりも相当に高い振幅を有する角度を走査することに加えて、高調波生成の非線形性は、高調波周波数における主およびグレーティング・ローブの相対的な振幅の増加をもたらす。
【0012】
[発明の詳細な説明]
本発明の一実施例により空間合成におけるグレーティング・ローブ散乱の問題が軽減されるところの手法は、図6に示されている。図6は、「視角」φ1において超音波配列22により基本周波数で送信される主ローブ20を示す。また、角度φ2における基本周波数で送信されるグレーティング・ローブ28も図示されている。配列22は、本事例では二次高調波として描かれている、より高く且つ基本周波数の副次的高調波における著音波信号を受信する。高調波信号の主ローブ30は、基本信号の主ローブ20として同一の視角φ1を有し、配列22が、基本信号が送信されたのと同一方向から高調波信号を受信するようにする。しかしながら、高調波信号の周波数は基本信号の周波数の2倍であるので、高調波信号の波長λは基本信号の波長λの半分である。比率λ/Pおよび高調波グレーティング・ローブ38による視角φ3は、したがって、比率λ/Pおよび基本グレーティング・ローブ28による視角φ2と異なる。配列22は、超音波信号が基本グレーティング・ローブ28を通じて送信される方向とは異なる方向において、高調波グレーティング・ローブ38を通じた超音波信号を受信する。超音波信号が高調波グレーティング・ローブ38を通じて受信される方向において、何らの超音波信号も送信されていないので、高調波グレーティング・ローブ38は、高調波主ローブ30を利用して生成される画像の顕著な散乱を生じさせない。空間合成画像に関する超音波画像を利用すると、空間合成を通じて画像を生成する基本的なものを利用する場合には不可能である結果を得ることができる。
【0013】
実際には、広帯域送信信号が利用される場合に、主およびグレーティング・ローブは、送信信号の周波数(および波長)の関数として分散される。この場合において、基本および高調波グレーティング・ローブの間で重複する機会が存在する。しかしながら、基本主ローブが基本グレーティング・ローブより大きい走査角度に対しては、付加的な機構を利用して、高調波グレーティング・ローブの振幅を減少させる。その機構は、高調波信号の生成が非線形な性質によるものであり、すなわち、基本主ローブがそのグレーティング・ローブ振幅の2倍を有する場合に、基本主ローブおよびグレーティング・ローブにより生成される高調波の間に、2の因子より大きいものが存在するであろう。
【0014】
高調波空間合成画像は、所与のピッチの配列に対して、より低い基本送信周波数(例えば、2/3f0)を使用することによる付加的な利点を有し、したがって、基本の主ローブ20と基本のグレーティング・ローブ28の間の角度を増加させる。これは、基本周波数におけるグレーティング・ローブは、従来の場合に周波数f0で動作していたものよりも更に低いことを意味する。
【0015】
本発明によるシステム90および方法の一実施例が図7に示される。システム90は、トランスデューサ配列102を有する走査ヘッド100を含み、これは、破線の平行四辺形で示される画像フィールドに対して異なる角度でビームを送信する。走査線の3つのグループは、A,B,Cでラベル付けされており、各ググループは走査ヘッド100に対して異なる角度で走査される。ビームの送信は送信機104で制御され、これは配列102の要素の各々の位相および作動時間を制御し、その配列を通じて所定の角度で所定の原点から各ビームを送信するようにする。各走査線からの返答されたエコーは、配列102の要素で受信され、アナログ・ディジタル変換器でディジタル化され、ディジタル・ビーム整形器106に結合される。ディジタル・ビーム整形器106は、配列102の要素からのエコーを遅延させて加算し、各走査線に沿う焦点のあったコヒーレントなディジタル・エコー信号のシーケンスを形成する。送信機104およびビーム整形器1106は、システム・コントローラ108の制御の下で操作され、これは、超音波システムのユーザにより操作されるユーザ・インターフェース120による制御設定事項に応じるものである。システム・コントローラ108は送信機104を制御して、所定の角度、送信エネルギおよび周波数で所望の走査線グループ数を送信する。また、システム・コントローラ108は、ディジタル・ビーム整形器106を制御し、使用される開口および画像深度に関して受信したエコー信号を適切に遅延させ結合する。
【0016】
走査線エコー信号は、プログラム可能なディジタル・フィルタ122によりフィルタ処理され、これは対象とする周波数帯域を定めるものである。フィルタ122の通過帯域は、送信機104によって送信された信号の高調波を通過させるように設定される。フィルタによる高調波信号の分離に対する代替例として、パルス・インバージョン(pulse inversion)処理を利用することが可能であり、これは、(高調波対照物(contrast agent)に対して)米国特許5,706,819および(組織高調波信号に対して)5,951,478 に記載されているようなものであり、複数の別々に変調されて送信パルスに応答して目標物から受信されたエコーが、(例えば、二次高調波のような)非線形信号を強調しつつ、線形信号をキャンセルさせるよう結合するものである。送信信号は信号基本周波数、2倍またはそれ以上の基本周波数、または公称基本周波数を中心とする周波数帯域である。いずれにせよ、フィルタ122を通過する信号は、単独お高調波周波数、2倍若しくはそれ以上の高調波周波数、または公称高調波周波数を中心とする周波数帯域である。フィルタ処理された高調波信号は、検出器124によって検出される。フィルタ122および検出器124は、複数のフィルタおよび検出器を含み、受信した信号が複数の通過帯域に分離され、個別に検出され、再結合され、周波数合成による画像スペックルを減少させるようにすることが好ましい。Bのモードの画像に関し、検出器124は、エコー信号包絡線の振幅検出を実行する。ドップラー画像に関し、エコーのアンサンブル(ensemble)は、その画像における各ポイントに関して構築され、ドップラー処理され、ドップラー・シフトまたはドップラー電力強度を推定する。
【0017】
ディジタル・エコー信号は、プロセッサ130で空間合成することによって、処理される。前置(pre)プロセッサ132は、必要であれば、信号サンプルに重み付け因子を与えることが可能である。サンプルは重み付け因子により事前に重み付けされることが可能であり、これは、特定の合成画像を形成するための成分フレーム数の関数である。前置プロセッサ132は、エッジ・ライン重み付けをすることも可能であり、これは1つの重複する画像の端部におけるものであり、合成される多数のサンプルまたは画像が変化する場合における遷移を円滑にするようにする。前置処理された信号サンプルは、再サンプラ134において再度サンプリングされ得る。際サンプラ34は、ある成分フレームの推定を、他の成文フレームのものに、または表示空間の画素に、空間的に再整合させることが可能である。
【0018】
再サンプルの後に、画像フレームは結合器136によって合成される。結合は、加算、平均、ピーク検出または他の組み合わせ手段より成り得る。結合されるサンプルは、このプロセス・ステップにおける結合に先立って、重み付けを行なうことも可能である。最後に、後(post)処理は、後処理装置138によって実行される。後処理装置138は、結合した値を表示範囲の値に規格化する。後処理は、ルック・アップ・テーブルによって最も容易に実行することが可能であり、結合した値の範囲を、合成画像の表示に適切な値の範囲への圧縮およびマッピングを同時に実行することが可能である。
【0019】
合成プロセスは、推定データ空間において又は表示画素空間において実行され得る。一実施例にあっては、走査変換器140による合成プロセスに続いて、走査変換が行われる。合成画像は、推定または表示画素形状において、画像ループ(Cineloop)メモリに格納される。推定形状に格納されたものであるならば、表示のために映像メモリ142から再生される場合に、画像は走査変換され得る。走査変換器140および映像メモリ142を利用して、米国特許番号第5,485,842および5,860,924に記載されているように、空間合成画像の3次元表示にすることも可能であり、または、横方向において連続的に補足され部分的に重複した画像を重複させることによって拡張した視野で表示することも赤能である。走査変換に続いて、空間合成画像は、映像プロセッサ144による表示用に処理され、映像ディスプレイ150に表示される。
【0020】
図8は、図7の空間合成プロセッサ130の一実施例を示す。プロセッサ130は、様々な形式で画像を処理する1つ又はそれ以上のディジタル信号プロセッサ160により実現されるのが好ましい。ディジタル信号プロセッサ160は、受信画像データに重み付けを行ない、画像データを再サンプルし、例えばフレーム毎に画素を空間的に整合させることが可能である。ディジタル信号プロセッサ160は、処理された画像フレームを、個々の画像フレームをバッファする複数のフレーム・メモリ162に方向付ける。フレーム・メモリ162で格納することの可能な画像フレーム数は、例えば16のような合成される画像フレームの最大数に少なくとも等しいことが好ましい。ディジタル信号プロセッサ160は、システム制御パラメータの変化に応じるものであり、そのパラメータは、画像表示深度、走査線数またはライン密度、送信焦準ゾーン(transmit focal zone)数、パルス繰り返し間隔当たりの待ち時間量(PRI)、画像ライン当たりの送信数、最大合成領域の深度、臨床(clinical)アプリケーション、同時モード数、対象の領域のサイズ、動作モード、および所与の時点において合成するための合成フレーム数を判定する捕捉レートを含む。ディジタル信号プロセッサは、アキュムレータ・メモリ164における合成画像として構築するためにフレーム・メモリ162に格納された成分フレームを選択する。アキュムレータ・メモリ164で形成される合成画像は、規格化回路166により重み付けされまたはマッピングされ、所望の表示ビット数に圧縮され、必要であれば、ルックアップ・テーブル(LUT)168によって再マッピングされる。完全に処理された合成画像は、走査変換器140に送信され、フォーマット化および表示される。
【0021】
ディジタル信号プロセッサ160は、許容可能なりある・タイムの合成画像フレーム・レートを提供しつつ、画像品質を向上させるために合成されるべきフレーム数を判定する。成分フレーム数を増加させることは、合成画像の画像品質における比例的または制限のない増加を導かない。したがって、各々最小角度で走査される、実際のフレームの最大数が存在し、それは空間合成走査における画像品質を改善するよう有利に使用され得る。この数は、トランスデューサ設計およびアクティブな開口のサイズに依存して広範に変化し得るが、大きな受容角度および小さなアクティブ開口を有する配列に関し、合成画像当たり16成分フレームと同程度に大きくすることが可能である。フレームの最大有効数は、対象の組織におけるスペックルの混合度、および散乱の異方性に依存し、したがって診療用途に依存する。
【0022】
医者が「調査(survey)」および「目標(target)」動作モードの間で変化させる場合に、システム90は特に有利である。調査動作モードの間に、医者は走査ヘッド100を迅速に操作し、顕著な生理学的な目印または特徴を迅速に取得する。操作ヘッド100が動いている場合に多数の成分フレームの合成を行なうことは、ぼけた(blurred)画像に成り得る。したがって、合成される成分フレーム数は、調査モード中に削減される。診療オペレータが潜在的な異常を識別すると、操作ヘッドの動きは速度が落ち、または完全に停止し、対象のその特徴の画像形成を行なう(「目標付けされた(targeted)」または「学習(study)」モード)。この時点において、成分フレーム内の画像の特徴は、実質的に減少し、走査ヘッド100が実質的に静的である限り完全に削除される。目標モード中に、合成される成分フレーム数は増加し、不鮮明さのない高品質の画像を形成する。
【0023】
良く知られていることは、所与のライン密度に関する画像のフレーム・レートは、画像の最大表示深度に依存することである。なぜなら、組織内の音速(〜毎秒1.54ミリメートル)は、画像深度のセンチメートル毎に13マイクロ秒の往復伝播遅延を与える。一般に、付加的な遅延時間も付加され、反響アーティファクト(artifact)、すなわち先行する画像ラインの深い深度から返答する画像ラインの開始時におけるエコーの受領を防止する。192ラインおよび2センチメートル深度より成る画像に関し、捕捉フレーム・レートは毎秒100フレーム又はそれ以上であり得るが、8センチメートル画像深度に関しては、フレーム・レートは毎秒25フレームに落ち得る。毎秒25フレームはリアル・タイム検査には充分であるが、この深度における7成分フレームに関する合成画像フレーム・レートは毎秒4フレームより小さい。この遅いフレーム・レートは、一般にリアル・タイム検査には不十分であると考えられる。逆に、2センチメートルの画像深度を有する3成分フレームの合成画像は、毎秒33フレームの合成フレーム・レートを有し、これはリアル・タイム検査に必要なものよりも高い。
【0024】
走査線配列に関する合成ハーモニック走査は、全Nフレーム重複が合成画像の上部に底辺を有する台形状又は逆三角形領域であるところの最大画像品質(RMIQ)の領域のような、重複する成分フレームのパターンになる。最小角度で走査される少数の成分フレームに関し、最大画像品質のこの領域は、合成画像に深く伸張する。成分フレームの大きな数に関し、RMIQは比較的浅い。これは図9a−9cに示されており、これらは3つの異なる成分走査形態を示し、各々は、線形配列走査ヘッド100により走査されたいくつかの部分的に重複して走査された線形成分フレームより成る。目視の明瞭さに関し、最小走査角度は成分フレーム間で15度として選択された。図9aは2つの成分フレームを示し、これらは合成され、RMIQは画像の全4.0cm高さに伸びる。図9bは4つの成分フレームを合成する画像を示し、この場合のRMIQは、成分フレームの上部から2.3cmしか伸びていない。同様に、図9cは、7つの成分フレームに関し、合成画像のRMIQが1.3センチメートル深度しか伸びていない。これらの図は、合成画像におけるフレーム数の増加は、RMIQのサイズを減少させることを示す。したがって、大きな走査角度の成分フレームを利用する空間合成は、RMIQより深い深度において更なる画像品質をほとんど与えない。
【0025】
異常の説明により明らかなように、浅い深度におけるフレーム・レートは比較的高く、表示の充分なフレーム・レートを維持しつつ、空間合成画像に関してより多くの成分フレーム(大きなNの値)を利用することを許容する。このことは、空間合成画像処理に関するより多くの成分フレーム(大きなNの値)に関連するRMIQの深度の減少にも合致する。したがって、画像深度、フレーム・レート、空間合成画像処理における成分フレーム数、RMIQのサイズおよび深度並びに画像品質の間の関係を活用して、全体の実行性を最適化させることが可能である。以下の表1は、様々な深度に関し、10Hzまたはそれ以上の合成フレーム・レートを常に維持しつつ、これらのトレードオフがどのように有利になされるかを示す。
【0026】
【表1】
このように、画像表示深度が増加するにつれて、システム・コントローラ108は、捕捉され合成されて表示される合成画像を形成するフレーム数を減少させることによって対応することがわかる。走査ヘッド100に対して、ユーザがより大きな表示深度を選択する場合は、超音波システム90は、合成画像のフレーム数を減少させることによって応じる。捕捉フレーム・レートが低下すると、合成されるフレーム数も減少する。ユーザが例えば画像のライン数を増加させることによってフレーム・レートを減少させるならば、超音波システム90は表示される画像において合成されるフレーム数を減少させることによって応じる。捕捉された画像フレームの探索方向が、複数の異なる探索方向における送信ビームを走査することによって変化させられる場合に、台形状画像の横側の角度は減少し、合成される画像数は増加する。合成されるフレーム数におけるこれらの適応的変化は、毎秒10フレーム以上に又は実行される特定の診断用途に許容され得る他のレートで、合成画像の表示速度を維持する。
【0027】
表示される画像において合成されるフレーム数が減少するにつれて、最大合成領域の深度は増加するのが好ましいが、より少ない合成画像フレームより成る。画像深度が減少すると、走査送信ビームのより大きな走査角度が増加するのが好ましい。図9a−9cを比較して示されることは、より大きな最大走査角度が浅い画像深度をより効率的に網羅するであろうことである一方、より小さな最大走査角度はより大きな画像深度についてより効率的になることである。
【0028】
このように、ハーモニック空間合成画像処理を利用すると、広範な視角で合成画像を高品質に形成することを可能にすることがわかる。システム90は、探索方向数、および画像深度を増加しながら最大走査角度を減少させることによって、動作させることが好ましい。画像のライン数またはライン密度が増加すると、探索方向数は減少することが好ましい;送信焦準領域数が増加する場合;PRI当たりの待ち時間量が増加する場合;画像ライン当たりの送信数が増加する場合(例えば、合成開口、パルス・インバージョン高調波画像);同時モード数が増加する場合(例えば、2D画像処理に関するドップラー・スペクトル)、対象の領域のサイズは増加する(例えば、画像ズームが減少する又はオフにされること、診断用途(例えば、腹部または周辺の管の画像から心臓の画像への変化、または目標モードから調査モードへの変化))。複数ライン捕捉を増加することによって、同時捕捉ライン数が増加する場合に、探索方向数を減少させることが可能である。
【0029】
以上により理解されるであろうことは、本発明の特定の実施例は説明を目的として記載されており、本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、様々な変形がなされ得ることである。したがって、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、第1周波数を有する基本超音波信号がトランスデューサ配列により送信される従来の手法を描く概略図である。
【図2】
図2は、第2周波数を有する基本超音波信号がトランスデューサ配列により送信される従来の手法を描く概略図である。
【図3】
図3は、空間合成超音波画像を提供するために、トランスデューサ配列が複数の視角において画像形成する従来の手法を描く概略図である。
【図4】
図4は、空間合成画像処理中に、トランスデューサ配列が1つの視角から対象に関する画像形成を行なう従来の手法を描く概略図である。
【図5】
図5は、従来のトランスデューサ配列のゲインおよび感度を視角の関数として示すグラフである。
【図6】
図6は、本発明の実施例による空間合成画像処理中に、トランスデューサ配列が1つの視角から対象に関する画像形成を行なう手法を示す概略図である。
【図7】
図7は、本発明の一実施例による空間合成ハーモニック画像を生成するシステムのブロック図である。
【図8】
図7のシステムで使用されるプロセッサの一実施例のブロック図である。
【図9】
図9a−cは、図7のシステムを利用して、空間合成ハーモニック超音波画像を形成するために合成される捕捉フレーム数を増加および減少させる効果を示す概略図である。
[技術分野]
本発明は、超音波診断画像処理システムおよび方法に関し、特に、空間的に合成された画像を作成する超音波診断画像処理システムおよびハーモニック超音波画像処理システムに関する。
【0002】
[発明の背景]
空間合成は画像処理技術であり、多数の視点または角度(視角)から得られた所与の目標に関する複数の超音波画像が、各点から受信したデータを組み合わせることによって、各々の角度から受信した合成画像目標における単一の合成された画像に組み合わせられる。空間合成の例は、米国特許番号4,649,927;4,319,489;および4,159,462に記載されている。リアル・タイムの空間合成画像処理は、実質的に独立した空間的方向からの部分的に重複する一連の画像フレーム成分を迅速に捕捉することによって、および電子線走査(steering)および/または成分フレームの電子的変換を行なうための配列トランスデューサを利用することによって行なわれる。成分フレームは、加算、平均化、ピーク検出または他の結合手法によって、合成された画像に組み合わせられる。捕捉シーケンスおよび合成画像の形成は、捕捉フレーム・レートにより制限された速度で連続的に反復される、すなわち画像に関して選択された幅および深度にわたる走査線の総てを捕捉するのに必要な時間による制限を受ける。
【0003】
一般に、合成された画像は、単独の視点からの既存の超音波画像よりも低いスペックル(speckle)を示し、より良好な鏡反射線図(specular reflector delineation)を示す。スペックルは、N個の成分フレームに関する合成画像のNの二乗により減少し(すなわち、ノイズ比に対するスペックル信号が改善される。)、ただし、合成画像を作成するために使用する成分フレームは実質的に独立であり平均化されるとする。成分フレームの独立性の程度を判定するために、いくつかの基準を利用することが可能である(例えば、O’Donnel et al. in IEEE Trans. UFFC v.35, no.4, pp. 470−76(1988))。実際には、走査される線形アレイを利用する空間合成画像に関し、このことは、一般に数度の大きさの成分フレームの間で最少走査角度を必要とする。
【0004】
空間合成走査が画像品質を改善する第2の手法は、鏡インターフェースの捕捉を改善することによるものである。例えば、湾曲した骨−柔らかい組織インターフェースは、超音波ビームがそのインターフェースに正確に垂直である場合に強いエコーを生成し、ビームが垂直から僅か数度ずれると非常に弱いエコーを生成する。これらのインターフェース(界面)はしばしば湾曲しており、従来の走査では、そのインターフェースの小さな部分が見えている。空間合成走査は、多くの異なる角度からそのインターフェースを見ることを要し、大きな視界にわたって、湾曲したインターフェースを連続的に見えるようにする。より大きな角度分散は、反射対象の連続性を改善する。しかしながら、利用可能な角度分散は、トランスデューサ配列要素の許容可能な角度によって制限される。許容角度は、トランスデューサ配列要素のピッチ、周波数および構築方法に依存する。
【0005】
他の超音波画像処理手法は、ハーモニック(harmonic)超音波画像処理である。組織および流体は、固有の非線形特性を有することが知られている。組織および流体は、反射物がない場合であっても、それらの非線形エコー応答信号を生成しおよび返し、これは基本となるものの高調波(harmonics of the fundamental)の信号を含む。1980年の始めにMuirおよびCarstensenは、水に関するこれらの特性を研究しており、Starritt et al.は、人体のふくらはぎの筋肉および抽出した牛の肝臓におけるこれらの特性を調べた。
【0006】
組織および流体の非線形エコー成分は、ハーモニック対比対象により返って来る高調波成分と同程度に大きな振幅ではないが、それらが呈するいくつかの特性は、従来の超音波画像処理に有利なものとして認識され得る。特に、認識されることは、無視することの可能な高調波信号はトランスデューサに非常に近接して生成され、肋骨のような狭いオリフィスを通じた画像を処理する場合にクラッター減少(clutter reduction)を可能にし、これは基本信号反響が画像処理に使用されていないためである。さらに、認識されることは、高調波ビーム・サイド・ローブのレベルは、基本ビームのサイド・ローブの対応するレベルよりも低く、これは軸ずれ(off−axis)クラッター減少を含む。最後に、認識されることは、高調波の主ローブは、その基本となるものよりも狭く、改善された横分解能を許容する。
【0007】
これらの手法の各々−空間合成画像処理および高調波画像処理−は、各々が所定の実行性の制限を有する所定の状況においては有利である。特に、空間合成を利用する超音波画像処理システムの実行性が制限されるのは、トランスデューサ配列により生成されるグレーティング・ローブ(grating lobe)が、真正でない返答を生じさせるためである。狭帯域の例を示す図1に関し、超音波配列10は、主ローブ14とグレーティング・ローブの複数の対を有する超音波信号を送信および受信し、複数の対の1つのみ18が図1に示されている。グレーティング・ローブ18はある振幅と共に示されており、これは主ローブ14の振幅よりも顕著に小さく、それはトランスデューサ要素の限定された角度応答に起因するためである。その主ローブ14がより高い感度で配列10により送信され、主ローブ14はより高い感度で配列10により受信されるので、主ローブ14はより高い振幅を有する。当該技術分野でよく知られているように、主ローブ14とグレーティング・ローブ18の間の角度θは、次式で与えられる:θ=Sin−1λ/P。ここで、Pは配列10のピッチ、すなわち配列10の要素の間の中心間距離であり、λは超音波信号の波長である。送信された超音波信号の波長λが配列10のピッチPに等しい場合は、主ローブ14とグレーティング・ローブの間の角度は90度になる。その結果、超音波信号はグレーティング・ローブ18を通じて配列10に隣接して位置する組織Tには伝達されず、生成される画像は主ローブ14によるインソニフィケーション(insonification)からの画像のみである。したがって、主ローブが組織Tに直面し、主ローブ14とグレーティング・ローブ18の間の角度θが図1に示すように90度またはそれ以上である場合には、グレーティング・ローブ18は、何らの問題も提起しない。しかしながら、主ローブ14とグレーティング・ローブ18の間の角度θが図2に示すように45度である場合は、超音波信号はグレーティング・ローブ18を通じて組織に伝送され、グレーティング・ローブ18を通じて組織Tからエコーが返ってくる。その結果、生成される画像は、クラッタに加えて主ローブ14による画像およびグレーティング・ローブ18による可能な「虚像(false image)」である。
【0008】
空間合成において、組織は、図3に示されるように、様々なビーム走査角度または視角から画像形成される必要がある。組織Tにおける対象Oの空間合成画像は、第1角度φ1における配列10からの返答、第2角度φ2における配列10からの返答、第3角度φ3における配列10からの返答等による結果である。これら各々の角度φにおける画像に対する配列10に関し、配列10は、例えば図4に示される角度φ1のように主ローブ14を走査する必要がある。主ローブ14が角度φ1に走査される場合に、グレーティング・ローブ18は、φ1±90度に位置し、グレーティング・ローブ18aの1つが、配列がより大きな感度を有する角度で組織Tに伸びるようにする。このような状況の下で、超音波返答は主ローブ14およびグレーティング・ローブ18の両者から受信され、これらの返答は区別可能であり、両者は超音波画像に寄与する。したがって、グレーティング・ローブ18からの返答は、散乱され(clutter)または虚像となり、なぜなら像形成される対象Oから発するものでないからである。この結果は、グレーティング・ローブ18により像形成された組織からの返答により散乱された対象Oの画像である。この散乱は、像形成される対象Oを見ることを非常に困難にする。この問題は、配列10のピッチPを減少することにより、および/または送信される超音波の波長を増加させることにより、ある程度緩和させることが可能であるが、ピッチを増加することまたは所定の制限を超える波長を減少させることのいずれかの実際上の能力に関する制限が存在する。
【0009】
グレーティング・ローブ散乱の問題は、主ローブ14の角度φが増加するにつれてますます深刻になり、空間合成画像処理中にビーム走査することが非常に望まれる。図5に示されるように、配列10の感度A(送信および受信の両者)は、ローブの角度φの関数であり、ローブは主ローブ14またはグレーティング・ローブ18である。主ローブ14は図1に示されるように90度に等しいφM1を有し、図5に示されるように主ローブ14の感度は比較的大きい。同時に、グレーティング・ローブ18の感度Aが比較的小さいのは、図5に示されるように、グレーティング・ローブ18の角度φG1が−90度であるからである。しかしながら、主ローブ14が80度の比較的大きな角度φM2に走査される場合に、グレーティング・ローブ18の1つは−10度の角度φM2になる。その結果、基本ローブ14の振幅は比較的小さく、グレーティング・ローブ18の振幅は、図5に示されるように、比較的大きい。従ってグレーティング・ローブ散乱の問題は、ビームが広範囲の走査角度にわたって走査される場合に、空間合成画像に関してより深刻になる。
【0010】
したがって、グレーティング・ローブ返答による画像散乱の悪影響を受けない空間合成画像に関するシステムおよび方法が必要とされている。
【0011】
[発明の概要]
ハーモニック超音波合成画像処理システムおよび方法は、トランスデューサ配列を利用して、基本周波数における超音波信号を送信する。送信された超音波信号は主ローブを有し、これは複数の視角に関して対象に向けられる。トランスデューサ配列は、トランスデューサ配列およびフィルタに結合された受信ビーム整形器またはパルス反転プロセッサを利用するようにして、適切な手段によって基本周波数における超音波エコー信号を受信する。高調波周波数における超音波信号は主ローブを有し、これは基本周波数主ローブとして各視角に整列される。そして空間合成画像は、例えば空間合成画像プロセッサを利用して、高調波周波数における受信した超音波信号から生成される。基本周波数における超音波信号は、主ローブに加えてグレーティング・ローブを有し得る。グレーティング・ローブにおける超音波信号は、主ローブにおける超音波信号が伝送される方向とは異なる方向に伝送される。同様に、高調波周波数における受信した超音波信号は、主ローブに加えてグレーティング・ローブを有し得る。受信した高調波信号のグレーティング・ローブの方向は、送信された基本信号のグレーティング・ローブの方向とは異なり、基本周波数においてグレーティング・ローブを通じて受信した任意の超音波信号の振幅は、比較的低い。主ローブがグレーティング・ローブよりも相当に高い振幅を有する角度を走査することに加えて、高調波生成の非線形性は、高調波周波数における主およびグレーティング・ローブの相対的な振幅の増加をもたらす。
【0012】
[発明の詳細な説明]
本発明の一実施例により空間合成におけるグレーティング・ローブ散乱の問題が軽減されるところの手法は、図6に示されている。図6は、「視角」φ1において超音波配列22により基本周波数で送信される主ローブ20を示す。また、角度φ2における基本周波数で送信されるグレーティング・ローブ28も図示されている。配列22は、本事例では二次高調波として描かれている、より高く且つ基本周波数の副次的高調波における著音波信号を受信する。高調波信号の主ローブ30は、基本信号の主ローブ20として同一の視角φ1を有し、配列22が、基本信号が送信されたのと同一方向から高調波信号を受信するようにする。しかしながら、高調波信号の周波数は基本信号の周波数の2倍であるので、高調波信号の波長λは基本信号の波長λの半分である。比率λ/Pおよび高調波グレーティング・ローブ38による視角φ3は、したがって、比率λ/Pおよび基本グレーティング・ローブ28による視角φ2と異なる。配列22は、超音波信号が基本グレーティング・ローブ28を通じて送信される方向とは異なる方向において、高調波グレーティング・ローブ38を通じた超音波信号を受信する。超音波信号が高調波グレーティング・ローブ38を通じて受信される方向において、何らの超音波信号も送信されていないので、高調波グレーティング・ローブ38は、高調波主ローブ30を利用して生成される画像の顕著な散乱を生じさせない。空間合成画像に関する超音波画像を利用すると、空間合成を通じて画像を生成する基本的なものを利用する場合には不可能である結果を得ることができる。
【0013】
実際には、広帯域送信信号が利用される場合に、主およびグレーティング・ローブは、送信信号の周波数(および波長)の関数として分散される。この場合において、基本および高調波グレーティング・ローブの間で重複する機会が存在する。しかしながら、基本主ローブが基本グレーティング・ローブより大きい走査角度に対しては、付加的な機構を利用して、高調波グレーティング・ローブの振幅を減少させる。その機構は、高調波信号の生成が非線形な性質によるものであり、すなわち、基本主ローブがそのグレーティング・ローブ振幅の2倍を有する場合に、基本主ローブおよびグレーティング・ローブにより生成される高調波の間に、2の因子より大きいものが存在するであろう。
【0014】
高調波空間合成画像は、所与のピッチの配列に対して、より低い基本送信周波数(例えば、2/3f0)を使用することによる付加的な利点を有し、したがって、基本の主ローブ20と基本のグレーティング・ローブ28の間の角度を増加させる。これは、基本周波数におけるグレーティング・ローブは、従来の場合に周波数f0で動作していたものよりも更に低いことを意味する。
【0015】
本発明によるシステム90および方法の一実施例が図7に示される。システム90は、トランスデューサ配列102を有する走査ヘッド100を含み、これは、破線の平行四辺形で示される画像フィールドに対して異なる角度でビームを送信する。走査線の3つのグループは、A,B,Cでラベル付けされており、各ググループは走査ヘッド100に対して異なる角度で走査される。ビームの送信は送信機104で制御され、これは配列102の要素の各々の位相および作動時間を制御し、その配列を通じて所定の角度で所定の原点から各ビームを送信するようにする。各走査線からの返答されたエコーは、配列102の要素で受信され、アナログ・ディジタル変換器でディジタル化され、ディジタル・ビーム整形器106に結合される。ディジタル・ビーム整形器106は、配列102の要素からのエコーを遅延させて加算し、各走査線に沿う焦点のあったコヒーレントなディジタル・エコー信号のシーケンスを形成する。送信機104およびビーム整形器1106は、システム・コントローラ108の制御の下で操作され、これは、超音波システムのユーザにより操作されるユーザ・インターフェース120による制御設定事項に応じるものである。システム・コントローラ108は送信機104を制御して、所定の角度、送信エネルギおよび周波数で所望の走査線グループ数を送信する。また、システム・コントローラ108は、ディジタル・ビーム整形器106を制御し、使用される開口および画像深度に関して受信したエコー信号を適切に遅延させ結合する。
【0016】
走査線エコー信号は、プログラム可能なディジタル・フィルタ122によりフィルタ処理され、これは対象とする周波数帯域を定めるものである。フィルタ122の通過帯域は、送信機104によって送信された信号の高調波を通過させるように設定される。フィルタによる高調波信号の分離に対する代替例として、パルス・インバージョン(pulse inversion)処理を利用することが可能であり、これは、(高調波対照物(contrast agent)に対して)米国特許5,706,819および(組織高調波信号に対して)5,951,478 に記載されているようなものであり、複数の別々に変調されて送信パルスに応答して目標物から受信されたエコーが、(例えば、二次高調波のような)非線形信号を強調しつつ、線形信号をキャンセルさせるよう結合するものである。送信信号は信号基本周波数、2倍またはそれ以上の基本周波数、または公称基本周波数を中心とする周波数帯域である。いずれにせよ、フィルタ122を通過する信号は、単独お高調波周波数、2倍若しくはそれ以上の高調波周波数、または公称高調波周波数を中心とする周波数帯域である。フィルタ処理された高調波信号は、検出器124によって検出される。フィルタ122および検出器124は、複数のフィルタおよび検出器を含み、受信した信号が複数の通過帯域に分離され、個別に検出され、再結合され、周波数合成による画像スペックルを減少させるようにすることが好ましい。Bのモードの画像に関し、検出器124は、エコー信号包絡線の振幅検出を実行する。ドップラー画像に関し、エコーのアンサンブル(ensemble)は、その画像における各ポイントに関して構築され、ドップラー処理され、ドップラー・シフトまたはドップラー電力強度を推定する。
【0017】
ディジタル・エコー信号は、プロセッサ130で空間合成することによって、処理される。前置(pre)プロセッサ132は、必要であれば、信号サンプルに重み付け因子を与えることが可能である。サンプルは重み付け因子により事前に重み付けされることが可能であり、これは、特定の合成画像を形成するための成分フレーム数の関数である。前置プロセッサ132は、エッジ・ライン重み付けをすることも可能であり、これは1つの重複する画像の端部におけるものであり、合成される多数のサンプルまたは画像が変化する場合における遷移を円滑にするようにする。前置処理された信号サンプルは、再サンプラ134において再度サンプリングされ得る。際サンプラ34は、ある成分フレームの推定を、他の成文フレームのものに、または表示空間の画素に、空間的に再整合させることが可能である。
【0018】
再サンプルの後に、画像フレームは結合器136によって合成される。結合は、加算、平均、ピーク検出または他の組み合わせ手段より成り得る。結合されるサンプルは、このプロセス・ステップにおける結合に先立って、重み付けを行なうことも可能である。最後に、後(post)処理は、後処理装置138によって実行される。後処理装置138は、結合した値を表示範囲の値に規格化する。後処理は、ルック・アップ・テーブルによって最も容易に実行することが可能であり、結合した値の範囲を、合成画像の表示に適切な値の範囲への圧縮およびマッピングを同時に実行することが可能である。
【0019】
合成プロセスは、推定データ空間において又は表示画素空間において実行され得る。一実施例にあっては、走査変換器140による合成プロセスに続いて、走査変換が行われる。合成画像は、推定または表示画素形状において、画像ループ(Cineloop)メモリに格納される。推定形状に格納されたものであるならば、表示のために映像メモリ142から再生される場合に、画像は走査変換され得る。走査変換器140および映像メモリ142を利用して、米国特許番号第5,485,842および5,860,924に記載されているように、空間合成画像の3次元表示にすることも可能であり、または、横方向において連続的に補足され部分的に重複した画像を重複させることによって拡張した視野で表示することも赤能である。走査変換に続いて、空間合成画像は、映像プロセッサ144による表示用に処理され、映像ディスプレイ150に表示される。
【0020】
図8は、図7の空間合成プロセッサ130の一実施例を示す。プロセッサ130は、様々な形式で画像を処理する1つ又はそれ以上のディジタル信号プロセッサ160により実現されるのが好ましい。ディジタル信号プロセッサ160は、受信画像データに重み付けを行ない、画像データを再サンプルし、例えばフレーム毎に画素を空間的に整合させることが可能である。ディジタル信号プロセッサ160は、処理された画像フレームを、個々の画像フレームをバッファする複数のフレーム・メモリ162に方向付ける。フレーム・メモリ162で格納することの可能な画像フレーム数は、例えば16のような合成される画像フレームの最大数に少なくとも等しいことが好ましい。ディジタル信号プロセッサ160は、システム制御パラメータの変化に応じるものであり、そのパラメータは、画像表示深度、走査線数またはライン密度、送信焦準ゾーン(transmit focal zone)数、パルス繰り返し間隔当たりの待ち時間量(PRI)、画像ライン当たりの送信数、最大合成領域の深度、臨床(clinical)アプリケーション、同時モード数、対象の領域のサイズ、動作モード、および所与の時点において合成するための合成フレーム数を判定する捕捉レートを含む。ディジタル信号プロセッサは、アキュムレータ・メモリ164における合成画像として構築するためにフレーム・メモリ162に格納された成分フレームを選択する。アキュムレータ・メモリ164で形成される合成画像は、規格化回路166により重み付けされまたはマッピングされ、所望の表示ビット数に圧縮され、必要であれば、ルックアップ・テーブル(LUT)168によって再マッピングされる。完全に処理された合成画像は、走査変換器140に送信され、フォーマット化および表示される。
【0021】
ディジタル信号プロセッサ160は、許容可能なりある・タイムの合成画像フレーム・レートを提供しつつ、画像品質を向上させるために合成されるべきフレーム数を判定する。成分フレーム数を増加させることは、合成画像の画像品質における比例的または制限のない増加を導かない。したがって、各々最小角度で走査される、実際のフレームの最大数が存在し、それは空間合成走査における画像品質を改善するよう有利に使用され得る。この数は、トランスデューサ設計およびアクティブな開口のサイズに依存して広範に変化し得るが、大きな受容角度および小さなアクティブ開口を有する配列に関し、合成画像当たり16成分フレームと同程度に大きくすることが可能である。フレームの最大有効数は、対象の組織におけるスペックルの混合度、および散乱の異方性に依存し、したがって診療用途に依存する。
【0022】
医者が「調査(survey)」および「目標(target)」動作モードの間で変化させる場合に、システム90は特に有利である。調査動作モードの間に、医者は走査ヘッド100を迅速に操作し、顕著な生理学的な目印または特徴を迅速に取得する。操作ヘッド100が動いている場合に多数の成分フレームの合成を行なうことは、ぼけた(blurred)画像に成り得る。したがって、合成される成分フレーム数は、調査モード中に削減される。診療オペレータが潜在的な異常を識別すると、操作ヘッドの動きは速度が落ち、または完全に停止し、対象のその特徴の画像形成を行なう(「目標付けされた(targeted)」または「学習(study)」モード)。この時点において、成分フレーム内の画像の特徴は、実質的に減少し、走査ヘッド100が実質的に静的である限り完全に削除される。目標モード中に、合成される成分フレーム数は増加し、不鮮明さのない高品質の画像を形成する。
【0023】
良く知られていることは、所与のライン密度に関する画像のフレーム・レートは、画像の最大表示深度に依存することである。なぜなら、組織内の音速(〜毎秒1.54ミリメートル)は、画像深度のセンチメートル毎に13マイクロ秒の往復伝播遅延を与える。一般に、付加的な遅延時間も付加され、反響アーティファクト(artifact)、すなわち先行する画像ラインの深い深度から返答する画像ラインの開始時におけるエコーの受領を防止する。192ラインおよび2センチメートル深度より成る画像に関し、捕捉フレーム・レートは毎秒100フレーム又はそれ以上であり得るが、8センチメートル画像深度に関しては、フレーム・レートは毎秒25フレームに落ち得る。毎秒25フレームはリアル・タイム検査には充分であるが、この深度における7成分フレームに関する合成画像フレーム・レートは毎秒4フレームより小さい。この遅いフレーム・レートは、一般にリアル・タイム検査には不十分であると考えられる。逆に、2センチメートルの画像深度を有する3成分フレームの合成画像は、毎秒33フレームの合成フレーム・レートを有し、これはリアル・タイム検査に必要なものよりも高い。
【0024】
走査線配列に関する合成ハーモニック走査は、全Nフレーム重複が合成画像の上部に底辺を有する台形状又は逆三角形領域であるところの最大画像品質(RMIQ)の領域のような、重複する成分フレームのパターンになる。最小角度で走査される少数の成分フレームに関し、最大画像品質のこの領域は、合成画像に深く伸張する。成分フレームの大きな数に関し、RMIQは比較的浅い。これは図9a−9cに示されており、これらは3つの異なる成分走査形態を示し、各々は、線形配列走査ヘッド100により走査されたいくつかの部分的に重複して走査された線形成分フレームより成る。目視の明瞭さに関し、最小走査角度は成分フレーム間で15度として選択された。図9aは2つの成分フレームを示し、これらは合成され、RMIQは画像の全4.0cm高さに伸びる。図9bは4つの成分フレームを合成する画像を示し、この場合のRMIQは、成分フレームの上部から2.3cmしか伸びていない。同様に、図9cは、7つの成分フレームに関し、合成画像のRMIQが1.3センチメートル深度しか伸びていない。これらの図は、合成画像におけるフレーム数の増加は、RMIQのサイズを減少させることを示す。したがって、大きな走査角度の成分フレームを利用する空間合成は、RMIQより深い深度において更なる画像品質をほとんど与えない。
【0025】
異常の説明により明らかなように、浅い深度におけるフレーム・レートは比較的高く、表示の充分なフレーム・レートを維持しつつ、空間合成画像に関してより多くの成分フレーム(大きなNの値)を利用することを許容する。このことは、空間合成画像処理に関するより多くの成分フレーム(大きなNの値)に関連するRMIQの深度の減少にも合致する。したがって、画像深度、フレーム・レート、空間合成画像処理における成分フレーム数、RMIQのサイズおよび深度並びに画像品質の間の関係を活用して、全体の実行性を最適化させることが可能である。以下の表1は、様々な深度に関し、10Hzまたはそれ以上の合成フレーム・レートを常に維持しつつ、これらのトレードオフがどのように有利になされるかを示す。
【0026】
【表1】
このように、画像表示深度が増加するにつれて、システム・コントローラ108は、捕捉され合成されて表示される合成画像を形成するフレーム数を減少させることによって対応することがわかる。走査ヘッド100に対して、ユーザがより大きな表示深度を選択する場合は、超音波システム90は、合成画像のフレーム数を減少させることによって応じる。捕捉フレーム・レートが低下すると、合成されるフレーム数も減少する。ユーザが例えば画像のライン数を増加させることによってフレーム・レートを減少させるならば、超音波システム90は表示される画像において合成されるフレーム数を減少させることによって応じる。捕捉された画像フレームの探索方向が、複数の異なる探索方向における送信ビームを走査することによって変化させられる場合に、台形状画像の横側の角度は減少し、合成される画像数は増加する。合成されるフレーム数におけるこれらの適応的変化は、毎秒10フレーム以上に又は実行される特定の診断用途に許容され得る他のレートで、合成画像の表示速度を維持する。
【0027】
表示される画像において合成されるフレーム数が減少するにつれて、最大合成領域の深度は増加するのが好ましいが、より少ない合成画像フレームより成る。画像深度が減少すると、走査送信ビームのより大きな走査角度が増加するのが好ましい。図9a−9cを比較して示されることは、より大きな最大走査角度が浅い画像深度をより効率的に網羅するであろうことである一方、より小さな最大走査角度はより大きな画像深度についてより効率的になることである。
【0028】
このように、ハーモニック空間合成画像処理を利用すると、広範な視角で合成画像を高品質に形成することを可能にすることがわかる。システム90は、探索方向数、および画像深度を増加しながら最大走査角度を減少させることによって、動作させることが好ましい。画像のライン数またはライン密度が増加すると、探索方向数は減少することが好ましい;送信焦準領域数が増加する場合;PRI当たりの待ち時間量が増加する場合;画像ライン当たりの送信数が増加する場合(例えば、合成開口、パルス・インバージョン高調波画像);同時モード数が増加する場合(例えば、2D画像処理に関するドップラー・スペクトル)、対象の領域のサイズは増加する(例えば、画像ズームが減少する又はオフにされること、診断用途(例えば、腹部または周辺の管の画像から心臓の画像への変化、または目標モードから調査モードへの変化))。複数ライン捕捉を増加することによって、同時捕捉ライン数が増加する場合に、探索方向数を減少させることが可能である。
【0029】
以上により理解されるであろうことは、本発明の特定の実施例は説明を目的として記載されており、本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、様々な変形がなされ得ることである。したがって、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、第1周波数を有する基本超音波信号がトランスデューサ配列により送信される従来の手法を描く概略図である。
【図2】
図2は、第2周波数を有する基本超音波信号がトランスデューサ配列により送信される従来の手法を描く概略図である。
【図3】
図3は、空間合成超音波画像を提供するために、トランスデューサ配列が複数の視角において画像形成する従来の手法を描く概略図である。
【図4】
図4は、空間合成画像処理中に、トランスデューサ配列が1つの視角から対象に関する画像形成を行なう従来の手法を描く概略図である。
【図5】
図5は、従来のトランスデューサ配列のゲインおよび感度を視角の関数として示すグラフである。
【図6】
図6は、本発明の実施例による空間合成画像処理中に、トランスデューサ配列が1つの視角から対象に関する画像形成を行なう手法を示す概略図である。
【図7】
図7は、本発明の一実施例による空間合成ハーモニック画像を生成するシステムのブロック図である。
【図8】
図7のシステムで使用されるプロセッサの一実施例のブロック図である。
【図9】
図9a−cは、図7のシステムを利用して、空間合成ハーモニック超音波画像を形成するために合成される捕捉フレーム数を増加および減少させる効果を示す概略図である。
Claims (12)
- 高調波超音波空間合成された診断画像処理システムであって:
_ トランスデューサ配列;
_ 前記トランスデューサ配列に結合された送信機であって、基本周波数で前記トランスデューサ配列に送信信号を印加し、前記送信信号は、前記トランスデューサ配列を、複数の異なる視角により対象物に向かって方向付けるところの送信機;
_ 前記トランスデューサ配列に結合された受信ビーム整形器であって、前記視角に方向付けられた超音波信号に応答して、複数の異なる探索方向の各々における前記対象物からのエコー信号を生成するところの受信ビーム整形器;
_ 前記エコー信号を受信し、基本周波数の高調波である周波数を有するエコー信号を通過させるフィルタ;および
_ 前記フィルタに結合され、前記フィルタにより通過させられたエコー信号を受信する合成画像プロセッサであって、異なる視角からのエコーによる受信したエコー信号を空間的に合成し、空間的に合成された画像を形成するところの合成画像プロセッサ;
を有することを特徴とする診断画像処理システム。 - 請求項1記載の高調波超音波空間合成された診断画像処理システムにおいて:
_ 前記送信機が、前記送信信号を前記トランスデューサ配列に印加し、前記トランスデューサ配列が、基本周波数における超音波信号の主ローブの方向を、異なる視角の第1集合から対象物に向かって方向付け、前記第1集合における各視角に対応する方向の第2集合において基本周波数の前記超音波信号のグレーティング・ローブを生成し、前記第2集合の前記方向の各々が前記第1集合の各視角とは異なり;および
_ 前記受信ビーム整形器が、各視角に方向付けられる主ローブにおける基本周波数の超音波信号に応答して、基本周波数の高調波における超音波信号の主ローブを通じて、複数の異なる視角の各々において前記対象物からエコー信号を生成子、更に受信機が、基本周波数の高調波における超音波信号のグレーティング・ローブを通じて、前記第1集合の各方向に対応する方向の第3の集合からエコー信号を受信し、前記第3集合の方向の各々は前記第2集合における各方向とは異なり、前記第1集合における各方向とも異なることを特徴とする診断画像処理システム。 - 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記トランスデューサ配列が複数の視角における対象物のエコーを捕獲するよう動作する一方、前記合成画像処理プロセッサが、リアル・タイムで空間的に合成された画像を形成することを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、空間合成された画像が3次元画像より成ることを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、空間合成された画像が、移動する対象物の散乱を示す空間的に合成されたドップラー処理された画像より成ることを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記高調波が、線形な基本周波数信号に応答して返ってきた非線形信号より成ることを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項6記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記高調波が基本周波数の二次高調波より成ることを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記高調波エコー信号が組織の高調波エコー信号より成ることを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記フィルタがパルス・インバージョン・プロセッサより成ることを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記配列トランスデューサが、合成開口操作およびパルス・インバージョン高調波画像処理操作の少なくとも1つの間に、画像ライン毎に複数回送信することを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 請求項1または2記載の超音波診断画像処理システムにおいて、前記配列トランスデューサが1つのパルス送信に応答して複数の画像ラインを形成することを特徴とする超音波診断画像処理システム。
- 高調波超音波空間合成された画像を形成する方法であって:
_ 超音波信号を基本周波数で対象物に送信し、基本周波数の高調波である周波数において対象物から超音波信号を受信する配列トランスデューサを利用して、異なる視角を与える対象物の領域の複数の超音波画像を捕捉するステップ;
_ 複数の超音波画像を合成して空間的に合成された超音波画像を形成するステップ;および
_ 空間的に合成された超音波画像を表示フレーム・レートで表示するステップであって、画像表示深度、フレーム捕捉レート、走査線数、画像線密度、送信焦準領域数、PRI当たりの待ち時間量、画像ライン当たりの送信数、最大合成を行う領域の深度、診断用途、同時モード数、対象の領域のサイズおよび動作モードの内の1つ又はそれ以上のパラメータの設定内容に応答して、空間的に合成された画像を形成するために合成される画像数が変化するところのステップ;
より成ることを特徴とする方法。
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