JP2004508038A - 高効率のタンパク質抽出法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、タンパク質をアルカリ性水溶液中で可溶化することによって、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する過程に関する。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、タンパク質をアルカリ水溶液中で可溶化することによって、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する過程に関する。
【0002】
発明の背景
すり身または成形された魚は、日本において約千年前から製造されてきた。ごく最近、北米市場においてもカニの足、ロブスターの塊肉、エビおよびホタテの模造品としてすり身が登場した。北米のすり身は一般的に、ポロックまたはホワイティングのような脂肪の少ない白身魚から製造されている。
【0003】
価値の低い動物の筋肉(例えば、脂肪の多い外洋魚または家畜の骨の残遺物)は、通常、ヒトが摂取する食品源として望ましくない。加工後、単離されたタンパク質はしばしば、見た目が悪いきめ、暗い色、および強い臭いを特徴とするが、これらはしばしば膜の脂が酸化した結果である。
【0004】
発明の概要
本発明は、動物の筋タンパク質をアルカリ溶液中で可溶化すれば、得られた可溶性タンパク質を、高い収量で、そしてヒトが消費するためにより適した、実質的に天然の酸化されていない形状で単離することができる。動物の筋肉のアルカリ処理は、デオキシヘモグロビンの酸化作用および主要な筋タンパク質であるミオシンのライソゾームプロテアーゼによる加水分解を最小限にすることが発見された。アルカリ水溶液において筋タンパク質を可溶化した後、様々な望ましくない成分(例えば、骨、中性脂肪、膜脂質、脂肪片、皮膚、軟骨、および他の不溶性材料)を取り除くことができる。次に、可溶性タンパク質を沈殿させて、食用型として回収する。
【0005】
したがって、本発明は、動物の筋肉と水とを含む混合物を得ること;動物の筋タンパク質混合物において不溶性の動物タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なレベルまで混合物のpHを上昇させること;混合物から総膜脂質重量の少なくとも約50%を除去すること;動物の筋タンパク質混合物から可溶性タンパク質を沈殿させること;および沈殿したタンパク質を回収して、それによって動物の筋肉から食用タンパク質を単離することによって、動物の筋肉(例えば、外洋魚のような魚、またはニワトリ)から食用タンパク質を単離する方法を特徴とする。この単離されたタンパク質は、例えば、ホットドッグおよび加熱済みすり身のような食品において用いることができる食用タンパク質ゲルを形成するために用いることができる。酸化、特に膜脂質の酸化の程度をさらに制限するために、混合物には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DPTA)、カルノシン、アンセリン、尿酸、クエン酸、リン酸塩、ポリリン酸塩、フェリチン、またはトランスフェリンのような鉄キレート剤(すなわち、鉄原子またはイオンに結合してそれらの酸化能を不活化する化合物)を含めることができる。
【0006】
本発明の方法には、生の動物筋肉を可溶化する前に水ですすぐ選択的洗浄段階;または可溶化したタンパク質から骨皮膚および軟骨のような不溶性物質を除去する段階が含まれうる。これは、タンパク質の沈殿前に選択的な低速遠心分離段階を用いて行うことができる。本明細書において用いられるように、「低速」とは、約4000×gまたはそれより以下の速度(例えば、2000、2500、3000、3250、3500、または3750×g)を意味し、および「高速」とは、約5000×gまたはそれ以上(例えば、5500、6000、7500、8500、10,000×g、またはそれ以上)を意味する。遠心分離は、混合物からの膜脂質の除去または不溶性材料の除去のような、目的の結果が得られるように十分な時間(例えば、5、10、15、20、25、30、40、60分、またはそれ以上)行うことができる。
【0007】
動物の筋肉は、一般的に混合物重量の50%またはそれ以下(例えば、40、30、20、15、10、または5%もしくはそれ以下)を構成しうる。可溶性タンパク質から膜脂質を除去することが望ましい場合、混合物における動物筋肉の割合は、混合物の水性部分から膜脂質を分離するために溶液の粘度が十分に低くなるように、例えば混合物重量の15、10、または8%もしくはそれ以下でなければならない。可溶化したタンパク質の粘度が減少すれば、混合物に存在する総膜脂質重量の少なくとも約50%(例えば、少なくとも約60、70、80、または90%)を除去することができる。
【0008】
膜脂質は、様々な方法を用いて混合物から除去することができる。例えば、混合物の約5000×gまたはそれ以上での遠心分離(例えば、6000、7000、8000、9000、または10,000×gもしくはそれ以上)は、可溶性タンパク質を含む水相の下に膜脂質を沈殿させるために十分である。必要または望ましければ、中性脂肪(例えば、油)を水相の上部から除去することができる。混合物から膜脂質を除去する他の方法には、濾過および凝集剤の添加が含まれる。本明細書において用いられるように、「凝集剤」は、混合物に加えた際に、混合物の一つまたはそれ以上の分散成分を凝集させて、それによって混合物からの一つまたはそれ以上の成分の分離を促進することができる材料である。
【0009】
動物の筋タンパク質の最初の可溶化は、混合物のpHを約10.0またはそれ以上(例えば、10.5またはそれ以上)に上昇させることによって行うことができる。pHは、混合物にポリリン酸塩を加えることによって上昇させることができる。
【0010】
可溶化タンパク質は、アルカリ混合液のpHを例えば約5.5またはそれ以下に低下させることによって沈殿させることができる。例えば、pHを約4.0またはそれ以下(例えば、2.5〜3.5、特に3.0)に低下させて、その後約5.0またはそれ以上に上昇させることができる。水相のpHは、酸、例えば塩酸を水相に添加することによって低下させることができる。沈殿を助けるために、塩濃度を選択的に調節することができ(例えば、NaClのような塩を加えることによって)、凍結保護剤を沈殿タンパク質に選択的に加えることができる。沈殿タンパク質は、遠心分離によって、および/またはポリアミン(例えば、スペルミンもしくはスペルミジン)、中性もしくはイオン性ポリマー、または膜脂質を凝集するために同様に有用な他のいかなる特異的凝集剤のような凝集剤の助けを借りて回収することができる。
【0011】
もう一つの局面において、本発明には、動物の筋肉と水とを含む混合物を得ること;動物の筋タンパク質混合物における不溶性の動物タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なレベルまで混合物のpHを上昇させること;動物の筋タンパク質混合物から可溶化タンパク質を沈殿させること;および沈殿したタンパク質を回収して、それによって動物の筋肉から食用タンパク質を単離することによって、動物(例えば、魚またはニワトリ)の筋肉から食用タンパク質を単離する方法が含まれる。本発明の方法において、混合物の温度は、各段階においてタンパク質の変性および膜脂質のような混入物質の有害な酸化を最小限にするために、15℃またはそれ以下(例えば、10℃、5℃またはそれ以下)に維持される。回収した沈殿タンパク質は、pHを上昇させる前の混合物中の総動物筋タンパク質重量の少なくとも70%の収量(例えば、少なくとも80、90、95%)を提供する。本明細書において記述されるさらなる選択的な段階および材料は、適用可能であれば、本発明の方法において用いることができる。
【0012】
動物の筋肉と水とを含む混合物のpHを上昇させる代わりに、動物の筋肉を最初に得て、その後動物タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なアルカリpHを有する水溶液と混合することができる。
【0013】
本発明はいくつかの長所を有する。本発明の方法は、ヘモグロビンの酸化能を不活化または減少させると共に、動物筋肉の主成分であるミオシンの加水分解を最小限にする。さらに、本発明の選択的な特徴は、本質的に全ての膜脂質を除去して、それによって食用タンパク質を酸化に対してさらに安定化することである。このように、本発明は、そのいずれもが食用タンパク質製品を商業用食品として適するようにするために役立つ、酸化剤の不活化、および望ましくない酸化基質の除去を態様とする。
【0014】
本明細書に記載の方法は、脂肪の多い魚種または機械的に骨を除去した家畜の肉のような低コスト原料の典型である脂肪の多い筋組織を原料組成物として加工するために有用である。さらに、本発明の方法は、白身魚(タラ)の肉のような脂肪の少ない動物筋肉から食用タンパク質を単離するために有用である。
【0015】
本発明の過程はまた、動物の筋肉からのタンパク質収量の増加を提供する。本発明の方法を用いて、通常タンパク質重量の約70%以上を筋肉組織から得ることができる。場合によっては、重量の90%以上のタンパク質収量を得ることができる。より高い収量を有することは商業的価値が明白であるだけでなく、収量の改善によって、工業的加工の際の工場排水中のタンパク質が減少し、環境汚染が減少する。
【0016】
本発明の方法は、開始材料として新鮮なまたは脂肪の少ない動物筋肉を必要としない。酸化脂質によるいかなる品質低下(異臭または色の劣化)も、この新規方法を用いて改善することができる。さらに、皮膚のような他の脂肪組織を含む動物の部位も、不要な脂質と共にそのものを除去することができるために、用いることができる。魚の加工の場合、本発明の新規方法は、タンパク質単離の前に魚を切り身にする必要がなく、それによって加工のコストが減少する。同様に、脂質を除去することによって、本発明の方法は、食品における脂肪可溶性の毒素(例えば、ポリ塩化ビフェニルまたはPCBs)の量を減少させる。
【0017】
特に明記していなければ、本明細書において用いられる全ての技術および化学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本発明の実践または試験のために適した方法および材料を下記に開示するが、本明細書に記載のものと類似または同等の、当技術分野で周知である他の方法および材料も同様に用いることができる。本明細書において言及した全ての出版物、特許出願、特許、および他の参考文献は、その全文が参照として本明細書に組み入れられる。一致しない場合、本発明の定義を含む本明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は本発明を説明するためであって、これらに制限されない。
【0018】
詳細な説明
本発明は、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する新規方法に関する。得られた食用タンパク質は酸化産物を比較的含まず、ゲルを形成することができ、ヒトの食品に加工することができる。例えば、本発明の方法を用いて、脂肪の少ない白身魚と共に脂肪の多い魚からすり身を製造することができる。
【0019】
.脂質不含食用タンパク質の単離
一般的に、本発明は、まず動物の筋肉と水とを含む混合物を得ることによって動物の筋肉(例えば、魚またはニワトリの筋肉)から食用タンパク質を単離する方法を特徴とし、動物の筋肉は混合物重量の約15%以下(例えば、5%〜12%、または10%)となりうる。いかなる水性溶媒、例えば水も用いることができる。さらに、筋肉は、いかなる機械処理の前にも水溶液で洗浄することができる。筋肉は、方法の一連の段階において産生された可溶化したタンパク質懸濁液/溶液が非常に低い粘度であり、それによって脂質または不溶性材料を遠心分離によって除去できるように、水で連続的に希釈することができる。粘度が低ければ、本明細書に記載するように、遠心分離以外の方法を用いる混合物成分からの除去に役立ちうる。タンパク質懸濁液/溶液の粘度は好ましくは、約75 mPa・sまたはそれ以下である(例えば、約35 mPa・sまたはそれ以下)である。粘度は例えば、ブルックフィールドモデルLVF粘度計(ブルックフィールドエンジニアリング社、ストートン、マサチューセッツ州)によって、60 rpmで3番または4番のスピンドルを用いて測定することができる。次に、製造元によって供給された変換チャートを用いて粘度を計算する。動物の筋肉は、機械的にすりつぶす、ホモジナイズする、または手で切り刻むことができる。
【0020】
動物の筋肉を水または水溶液で希釈した後、動物タンパク質の重量の少なくとも50%、例えば、少なくとも60、70、75、80、85、または90%が可溶化されるように、混合物のpHを例えば約10.0以上(例えば、約10.0〜11.5、または約10.5)に上昇させる。または、混合物のpHを約10.0以上(例えば、約10.0〜11.5、または約10.5)に上昇させるために十分な塩基を含む水溶液を、同レベルの可溶化を得るために動物の筋肉に加えることもできる。
【0021】
タンパク質の変性およびタンパク質の加水分解は、溶液中の温度と時間との関数であり、溶液中の温度と時間が増加すれば、タンパク質の変性および加水分解が促進される。このように、タンパク質が溶液中に存在する温度および時間を減少させることが望ましい。その結果、本発明の方法は、好ましくは約0℃〜10℃(例えば、0℃、1℃、4℃、または6℃)で行われる。本発明の方法はまた、凍結した開始材料、例えば凍結筋肉組織を用いて行うことができる。水性組成物も同様に、タンパク質を分解から保護する保存剤のような成分を含んでもよい。溶液のイオン強度はタンパク質沈殿を回避するために調節することができる。筋肉組織はまた、pHの調節時に迅速に抽出されるように、タンパク質の変性をさらに防止するために、ホモジナイズする、例えば約5mmまたはそれ以下の断片に切断することができる。
【0022】
可溶化タンパク質から膜脂質を除去するために、混合物を遠心分離(例えば、約5000×g〜10,000×gまたはそれ以上)して、荷電膜脂質を水相から分離して、例えば水相をデカントすることによって回収する。遠心分離後いくつかの層が形成されうる。底には荷電膜脂質およびいかなる残留残査も沈殿する。高い沈殿物重量百分率は、望ましいタンパク質のいくつかが望ましくない脂質と共に除去されたことを示すため、沈殿物重量百分率は20%以下(例えば、10%以下)となりうる。沈殿物重量百分率は、遠心分離後の沈殿物重量を総ホモジネート重量によって除去したものとして定義される。沈殿物の上には、可溶化タンパク質を含む水相が存在する。一番上に、あるとすれば中性脂肪(脂肪および油)が水相の上部に浮いている。中性脂肪は水相をデカントする前にピペットで除去することができる。筋肉源によっては、その中間層も存在しうる。例えば、可溶化タンパク質を含む捕獲された水のゲルが、水層と沈殿物のあいだに形成されうる。このゲルは、タンパク質収量を増加させるために水層で維持することができる。当然、工業的応用において、水相(および望ましければ他の相)は、連続流遠心分離または他の工業規模の装置を用いて遠心分離の際に除去することができる。
【0023】
遠心分離以外の他の方法を用いて、水相から膜脂質を分離することができる。例えば、当業者は、分離すべき材料の規模および容積に応じて、多様な濾過装置を利用することができる。膜脂質凝集剤が存在しない場合、分子量500,000〜2000万までの範囲を有する分子を分離するためには、微小濾過装置が適している。脂質が凝集するならば、微粒子濾過が適している可能性がある。これらの濾過ユニットは一般的に、2〜350 kPaの範囲の圧力下で操作する。さらに、陽イオン交換膜(sc−1)および陰イオン交換膜(sa−1)は、混合物から膜脂質を除去するために適している。さらに、様々な濾過方法を用いて、特定の大きさの筋タンパク質を選択する、またはこれに対して選択することができる。
【0024】
いくつかの状況において、比較的一定温度を維持するために液浸した冷却コイルを有する供給タンクを有するHF−lab−5限外濾過装置(ロミコンインク、ウォバーン、マサチューセッツ州)を用いることができる。フィルター上のケーキ状残留物を絶えず除去する長所を有する交叉流過程も同様に用いることができる。混合物の水を回収するため、または塩含有量を減少させるために、混合物からイオンを押し出す電気的透析に濾過膜を用いることができる。この特定の目的に関して、スタックバックユニット(スタンテックインク、ハンブルグ、ドイツ)を用いることができる。このユニットは、二つの電極区画のあいだに挟まれたいくつかのセルの対を含む。
【0025】
膜の除去はまた、例えば、MPF 7000装置(三菱重工業)または高圧ACB 665装置(ゲック、アルソム、ナント、フランス)を用いて混合物に高圧を与えることによって促進することができる。適切な温度処理を伴う高圧処理は、膜脂質の凝集および分離の他に、既知の病原体を殺すというさらなる利益を有する。
【0026】
高圧を用いる他に、膜脂質の除去を促進するために、凝集剤も同様に混合物に加えることができる。適したポリマー凝集剤には、カラゲニン、アルギン、脱メチル化ペクチン、アラビアゴム、キトサン、ポリエチレンイミン、スペルミン、およびスペルミジンが含まれる。他の凝集剤には、カルシウム塩、マグネシウム塩、硫酸塩、リン酸塩、およびポリアミンが含まれる。
【0027】
次に、可溶化タンパク質が沈殿するように水相のpHを低下させることができる。収量は、混合物における開始タンパク質総重量の少なくとも70%(例えば、少なくとも90%)となりうる。収量は、総筋タンパク質重量で除した沈殿タンパク質重量として定義される。一つの態様において、pHは例えば、遠心分離によってタンパク質を沈殿および回収するために約5.5またはそれ以下に低下させる。もう一つの態様において、水相のpHを約4.0以下(例えば、約2.5〜3.5、または約3.0)に減少させた後、約5.0以上に上昇させてタンパク質を沈殿させる。このようにpHをさらに低下させると、より高いpHでの肉形成タンパク質の沈殿を促進する可能性がある。凍結保護剤(例えば、二糖類および/またはポリソルバトールのような多価アルコール)を沈殿タンパク質に加えて、凍結保存の際に製品を保存および保護することができる。
【0028】
最終産物を望ましくない状態に汚染しないいかなる酸も、遠心分離混合物のpHを低下させるために用いることができる。例えば、有機酸(例えば、リンゴ酸もしくは酒石酸)または無機酸(例えば、塩酸もしくは硫酸)が適している。適当なpK値を有するクエン酸は、pH3およびpH 5.5において緩衝能を提供しうる。酢酸または酪酸のように、有意な揮発性を有し、好ましくない臭いを付与する酸は望ましくない。同様に、いくつかの塩基のいかなるものもpHを上昇させるために用いることができる。リン酸塩は抗酸化剤として機能し、筋タンパク質の機能的特性を改善することから、適している。
【0029】
混合物のpHの制御はしばしば難しくなりうるため、混合物には、酸性標的pH値または塩基性標的pH値を維持する緩衝液が含まれうる。可溶化タンパク質がpH約6.0またはそれ以下で沈殿する場合、例えば、約5.97の範囲のpKを有するクエン酸塩のような化合物を、可溶化タンパク質を含む混合物に加えることができる。実際に、クエン酸塩は、混合物のpHが標的pH値を行き過ぎないように「ブレーキ」として作用しうる。所定のpHでは、緩衝液の選択は、食品科学の当業者の範囲内である。pH 8.0〜9.0の範囲の標的pHにとって適した緩衝液には、グリシン、アルギニン、アスパラギン、システイン、カルノシン、タウリン、ピロリン酸塩、およびオルトリン酸塩が含まれる。pH 5.5〜6.5の範囲の標的pHにとって適した緩衝液には、ヒスチジン、コハク酸塩、クエン酸塩、ピロリン酸塩、およびマロン酸塩が含まれる。pH 2.0〜2.5の範囲の標的pHにとって適した緩衝液には、アラニン、グルタミン酸、クエン酸、乳酸、リン酸、またはピルビン酸が含まれる。
【0030】
溶液のpHを低下させる代わりに、多糖類、荷電ポリマー、アルジネートまたはカラゲニン等を含む海洋親水コロイドのようなポリマーを単独で加える、または遠心分離と組み合わせることによって、タンパク質の沈殿を得ることができる。水相の塩濃度も同様に、沈殿を促進するように調節することができる。
【0031】
さらにより多くのタンパク質を回収するために、様々な洗浄液、上清、および流動分画を、本方法を用いてより初期の段階にリサイクルすることができる。例えば、可溶化タンパク質が沈殿した後、まだ可溶化されていないもう一つのバッチの動物筋肉に水性分画を入れることができる。
【0032】
II .脂質不含食用タンパク質の使用
新規方法を用いて、不安定な性質および味が好ましくないという理由で、現在ヒトの食品として用いられていないヒト消費材料を加工することができる。ニシン、サバ、メンヘーデン、カラフトシシャモ、カタクチイワシ、イワシのような小さい種類の魚は、十分に活用されていないか、またはヒト以外の用途に用いられているかのいずれかである。世界で現在捕獲されている魚のほぼ半数がヒトの食用のために用いられていない。新しい方法によって、入手可能な食品の供給のよりよい利用が可能となる。本発明の方法によって、白身および赤身の魚と共に、トリ肉および他の材料を利用することができる。脂肪の少ない動物の筋肉(例えば、タラ)の品質は、本発明の方法を用いて収量を改善することができる。本発明の方法によって、ゲル、例えば、本発明の方法によって処理されない材料から形成されたゲルより強い機械的に骨を除いたトリ肉からのゲルを形成することができるタンパク質単離体が得られる。さらに、ゲルは、非加工材料から形成したゲルと比較して脂肪が減少し、水分結合能が増加している。さらに、本発明の方法によって産生されたタンパク質単離体は、ソーセージのような様々な食品のタンパク質部分、例えば肉の代用とするための機能的成分として用いることができる。
【0033】
III .動物の筋肉源
本発明の過程は、切り身を除去した後の魚から回収した肉を加工するために用いることができる。この材料は一般的にヒトの食品には用いられていない。同様に、身の部分が小売りのために除去された後のニワトリの骨格はほとんど利用されていない。本発明の方法は、ヒトでの消費に適した食用タンパク質を産生するために、そのようなニワトリおよび魚の部位を加工することができる。本発明の方法において有用な他のあまり利用されていない筋肉源には、大量に利用できるがその大きさが小さいために食品に変換することが難しい南極クリールが含まれる。
【0034】
本発明の方法の過程に適した動物筋肉の代表的な開始材料には、魚の切り身、頭と内臓を除いた魚、甲殻類(例えば、クリール)、軟体動物(例えば、イカ)、トリ肉および他の家畜(例えば、七面鳥)、牛肉、豚肉、または仔ヒツジ肉が含まれる。
【0035】
本発明は、以下の実施例においてさらに説明するが、これらの実施例は請求の範囲によって定義される本発明の範囲を制限しない。
【0036】
実施例
実施例1:最適なタンパク質可溶化のための pH の滴定
魚の調製
優れた品質の大西洋タラを地域の魚加工業者から得た。タラの筋肉を十分に切り取り、1/8インチ片に整えて、筋肉1に対して冷(6℃)脱イオン蒸留水9の割合で混合して、ポリトロン(登録商標)PCU 1装置(ブリンクマンインストルメンツ、ウェストバリー、ニューヨーク州)で速度76で1分間ホモジナイズした。
【0037】
アルカリ可溶化
タラのホモジネートのpHは6.85であった。1モル濃度のNaOHを、9.04〜11.50の範囲の特定のアルカリpHレベルに達するまでホモジネートに加えた。特定のpH値での4〜6℃での溶液の粘度は、ブルックフィールドモデルLVF(登録商標)粘度計(ブルックフィールドエンジニアリング、ストートン、マサチューセッツ州)によって3番または4番のスピンドルを用いて60 rpmで測定した。製造元の供給した変換チャートを用いて粘度を計算した。次に、L5−65B(登録商標)超遠心分離機を用いて、混合物を35番のローターで9300 rpm(10,000×g)で60分間遠心分離すると、乳化油を含む上層、可溶化タンパク質を含む中間の水層、および膜の沈殿物が形成された。脂肪の少ない白身の魚を用いる場合、乳化した油層が存在しないことがある。油をピペットで除去して水層を回収してから、水溶液をデカントすることによって水層を回収した。粘度および溶解度の結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004508038
タンパク質重量は、トーテン(Torten)ら、(J. Food Sci. 168:168〜174、1963)に記載されるようにビューレット反応を用いて決定した。タンパク質溶解度の百分率は、当初のホモジネートにおけるタンパク質重量によって除した水層中のタンパク質重量として定義する。沈殿物の重量百分率は、総ホモジネート重量によって除した遠心分離後の沈殿物重量である。沈殿物重量値が高ければ、タンパク質が膜脂質と共に除去されたことを示している。表1の下の列は1M NaOHによる調節の前のホモジネートを表す。
【0039】
表1は、70%以上のタンパク質溶解度が10.0より上のpH値で起こること、粘度は10.0〜10.5およびそれ以上のpH値で75 mPa・s以下に低下すること、および沈殿物重量百分率はpH約10.5またはそれ以上で15%以下に低下することを示している。表1のデータは、効率のよいタンパク質溶解度(>70%)が約10.5より上のpH値で起こることを示している。pHが約10.5より上である場合に粘度が75 mPa・s以下に低下すると、タンパク質溶解度百分率は75%以上に増加する。同様に、沈殿物重量百分率はpHが10.5以上に上昇すると15%以下に減少する。粘度が高すぎる場合、タンパク質は、膜と共に沈殿して、除去された。粘度75 mPa・sまたはそれ以下では一般的に、タンパク質のかなりの部分をそれらと共に除去することなく、遠心分離によって膜脂質を除去する必要があった。pH 10での試料は、良好なタンパク質溶解度を有するが非常に粘性が高かった。しかし、この試料は工業的状況で行うことが難しいであろう。約15%またはそれ以下の沈殿物重量百分率は、許容可能であると見なされた。このように、pH約10.0を用いることができるが、pH 10.5に近いおよびこれより高いpH値がより商業的に重要であった。
【0040】
実施例 :タラおよびサバのすり身の製造
タラは先の実施例1に記載したように調製した。大西洋サバも同様に、地域の魚加工業者から得て、実施例1に記載するように加工した。サバは、ケレハー(Kelleher)ら、(J. Food Sci. 57:1103〜1108、および1119、1992)に記載される方法を用いて評価したところ、ステージIIの品質であった。混合物をpH 10.5に調節して、タンパク質を可溶化した。次に、混合物を遠心分離して、水層を実施例1に記載するように回収した。
【0041】
1モル濃度の塩酸を、pH 5.5となるまでタンパク質水溶液に加えた。沈殿したタンパク質は、ベックマン(登録商標)L6−65B超遠心分離装置において19番のローターにおいて15,000 rpm(34,600×g)での20分間の遠心分離によって回収した。上清をデカントした。4%ショ糖、4%ソルビトール、および1.2%三ポリリン酸ナトリウムを含む凍結保護溶液をタンパク質沈殿物に加えた。混合物を、冷蔵のウォークイン冷却室において、オスカー(登録商標)モデルチョッパー(サンビーム−オスター、ハティスブルグ、ミシシッピー州)を用いて30秒間切り刻み、すり身に形成した。すり身をポリエチレン製のホイールパック7(登録商標)バッグに充填して、少なくとも12時間−40℃で凍結した。
【0042】
凍結したすり身をウォークイン冷却室(4℃)で30分間慣らして、オスカー(登録商標)チョッパーにおいて2分間切り刻んだ。切り刻むあいだにNaClをすり身の3%(w/w)となるように加えた。切り刻んだペーストをステンレススチールのチューブ(直径19 mm×175 mm)に詰めて、90℃で20分間加熱した。加熱したすり身を氷中に20分間入れてからチューブから取り出し、6℃で24時間保持した。加熱した食品の物理的特性を表2に示す。5kg加重セルを備えたインストロン(登録商標)モデル1000万能材料試験装置(インストロン社、カントン、マサチューセッツ州)に接続した5mmステンレススチールプローブおよびクロスヘッド速度100 mm/分を用いてゲル強度および置換値を測定した。値を記録して、ラニエら(「すり身の組成と機能的特性の測定(Measurement of Surimi Composition and Functional Properties)」、「すり身の技術(Surimi Technology)」ラニエ(Lanier)ら編、123〜163頁、マーセルデッカーインク、ニューヨーク、1992)に記載されるように計算した。
【0043】
【表2】
Figure 2004508038
タラに関して、値は一つのゲル試料からの加熱したチューブ3本の平均値および標準偏差を表す。サバに関して、値は一つのゲル試料から加熱したチューブ2本の平均値および標準偏差を表す。
【0044】
ゲルは全て、良好な品質であった。一般的に、歪みの値(弾性成分)が1.9〜2.0以上であれば、グレードAのゲルとして評価される。ほとんどの市販のゲルは少なくとも約30〜35 kPaであったことから、全てのゲルにおいて認められた応力(硬度成分)値は優れていた。
【0045】
実施例3:ニシンの明帯筋からのタンパク質単離体の産生
魚の調製
新鮮なニシンを、マサチューセッツ州グローチェスターのD&Bベイト社から得て、氷に入れてマサチューセッツ大学海洋ステーションに輸送した(輸送時間約15分)。研究室に到着時に、魚の等級を肉眼で調べて、四つの等級に分けた:硬直、段階I、II、およびIII(ケレハー(Kelleher)ら、J. Food Sci. 57:1103〜1108、および1119、1992)。死後経過時間は一般的に6〜36時間の範囲であった。白い筋肉を手で切除して、キッチングラインダーを用いて3mmプレートの中を通した(キッチンエイドインク、セントジョセフ、ミシガン州、アメリカ)。
【0046】
タンパク質の単離
すりつぶした筋肉(120〜300 g)に9倍量の氷冷蒸留水を加えて、可変自動変換器(デイトン、オハイオ州、アメリカ)に接続したキネマチカGmb Hポリトロン(ウェストバリー、ニューヨーク、アメリカ)を用いて1分間ホモジナイズした(速度50、120 V)。ホモジネート中のタンパク質は、pH 10.8に達するまで2N NaOHを滴下して加えることによって可溶化した。タンパク質懸濁液を15分以内に18,000×g(20分間)で遠心分離すると四つの相を生じた:浮遊する「乳剤層」、透明な上清、軟らかいゲル状沈殿物、およびわずかに硬い底の沈殿物。これらの二つの相を二重のチーズ用布を通して濾過することによって、上清を「乳剤層」から分離した。可溶性タンパク質は2N HClを用いてpHを4.8〜7のあいだ、例えばpH5.5に調節することによって沈殿した。沈殿したタンパク質は10,000×gでの二回目の遠心分離によって回収した。
【0047】
すり身の製造
アルカリ産生タンパク質沈殿物中の過剰量の水を手で絞り出すか、または遠心分離(20分間、18,000×g)によって除去した。これによって、アルカリ産生沈殿物の水分含有量(Mc)は88±1%から72±3%に低下した(n=7)。次に、いずれの沈殿物も蒸留水によって80%Mcに調節して、凍結保護剤混合物(4%ショ糖、4%ソルビトール、0.3%三ポリリン酸ナトリウム)と共に混合した。最終的なMcは73.2±0.5%であった。すり身はプラスチックバッグに入れて80℃で凍結した。
【0048】
すり身ゲルの製造
ゲルは、すり身を2%NaCl中で切り刻んだ後に10%NaOHまたは10%HClを用いてpH7.1〜7.2に調節したことを除いては、ケレハーおよびハルチン(KelleherおよびHultin、「低イオン強度と酸可溶化/沈殿を用いて調製した機能的なニワトリの筋タンパク質単離体(Functional Chicken muscle protein isolates prepared using low ionic strength and acid solubilization/precipitation)」、Meat Science in the New Millennium、第53回相互食肉会議総会抄録、オハイオ州立大学、6月18〜21日、76〜81頁(2000))の記載通りに調製した。すり身を、行うゲル測定のタイプに応じて、セルロースカゼイン(ソーセージメーカーインク、バッファロー、ニューヨーク)または19 mm金属チューブのいずれかに充填した。
【0049】
ゲルの品質
ひずみおよび応力(構造的破損)は、ウ(Wu)ら、(J. Tex. Studies 16:53〜74(1985))のねじれ技術またはレオテックスモデルゲルメーターAP−83(サンサイエンシズ社、シアトル、ワシントン州、アメリカ)を用いて分析した。後者はゲルの2.5 cm切片を浸透するために必要な変形(mm)および最大力(g)を測定した。ゲルにはまた、クドウ(Kudo)ら、(1973)によって記述された、厚さ3mmのゲルを1回または2回折り畳むことによるゲルの折り畳み試験を行った。ハンター色の値「L」、「a」、および「b」は、上記のケレハーおよびハルチン(Kelleher and Hultin)に従ってゲル上で測定した。
【0050】
表3は、同じ方法で加工した新鮮なニシンの明帯筋と氷中で6日間保存したニシンの明帯筋を用いたすり身とすり身ゲルのアルカリによる調製からのデータを提供する。凍結保護剤混合物は、4%ソルビトール、4%ショ糖、および0.3%三ポリリン酸で構成された。ゲルは2%NaClを含み、90℃で30分間形成された。切断力および変形は、レオテックスAP−83(サンサイエンシズ社、ニチモインターナショナルインク、シアトル、ワシントン州、アメリカ)を用いて測定した。異なる数値を有する同じ列内の値は、有意差がある(p≦0.05)。表3のデータは、本発明の方法を用いて、よい品質のすり身およびすり身ゲルを、新鮮および保存したニシンの双方から調製することができることを示す。
【0051】
【表3】
Figure 2004508038
【0052】
表4は、新鮮なニシン明帯筋からのすり身およびすり身ゲルのアルカリによる調製からのデータを示す。凍結保護剤混合物は、4%ソルビトール、4%ショ糖、および0.3%三ポリリン酸ナトリウムで構成された。ゲルは2%NaClを含み、90℃で30分間形成された。応力およびひずみは、ブルックフィールドデジタル粘度計(モデルDV−II、ブルックフィールドエンジニアリングインク、ストートン、マサチューセッツ州、アメリカ)を用いてウ(Wu)ら、(J. Tex. Studies 16:53〜64(1985))のねじれ技術を用いて測定した。結果は、平均値±SD(n=4)として表記する。色は、ハンターラボスキャンII比色計(ハンターアソシエーツラボラトリーズ社、レストン、バージニア州)によって測定した。色の測定は平均値±SD(n=5)として表記する。白色性は、L、a、およびbの平均値を用いて以下の式に従って計算した:100−((100−L)+a+b0.5(ラニエ(Lanier)、「すり身の組成と機能的特性の測定(Measurement of Surimi Composition and Functional Properties)」、「すり身の技術(Surimi Technology)」ラニエら編、123〜163頁、マーセルデッカーインク、ニューヨーク、1992)に記載されるように計算した(ケレハーおよびハルチン(KelleherおよびHultin)、2000、上記を参照のこと)。
【0053】
【表4】
Figure 2004508038
【0054】
実施例4:機械的に分離した骨を除去したトリ肉( MSDC )からのタンパク質単離体の産生
タンパク質単離体は、実施例3に記載する加工と類似のアルカリ加工によってMSDCから調製した。タンパク質単離体はpH 5.5で回収した。タンパク質単離体を二つのバッチに分けて、2.5%NaClをそれぞれのバッチに加えた。一つの試料のpHを6.0に調節して、もう一方をpH 7.0に調節した。次に、材料を容器に詰めて、90℃の水浴中で30分間加熱した。次に材料を取り出して氷浴中で冷却し、冷蔵庫で一晩保存してから試験を行った。ゲルも同様に、対照としてMSDCから直接調製した。
【0055】
タンパク質単離体(本発明の方法によって調製)と当初のMSDCとのゲル化特徴を比較した。結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
Figure 2004508038
a 試料中の位置のために、より短い時間またはより長い時間加熱温度に曝露された。
【0057】
本発明の方法によって調製したタンパク質単離体は、水分結合とゲル強度に改善を示した。pH6で調製したタンパク質単離体の脂肪の少ない部位は、MSDCの脂肪の少ない部位より28%水分含有量が高かった(および重量が21.1%大きかった)。タンパク質単離体はまた、MSDCより低い脂質含有量を示した。
【0058】
実施例5:機能的成分としてのタンパク質単離体の使用、およびゲル品質に及ぼす様々な切り刻み方法の効果
本発明の方法によって調製したタンパク質単離体を食品中の成分として用いる効果を調べた。特に、アルカリ抽出タンパク質単離体を、トリ胸筋肉のウィンナにおいてトリ胸筋肉に代用した。さらに、ゲルの品質に及ぼす様々な切り刻み方法の効果を調べた。
【0059】
タンパク質単離体の調製
水4800 mlをMSDC(1:8w/v)600gに加えた。混合物をポリトロンによって2分間ホモジナイズして、混合物の上部の脂肪を除去した。次にpHを10.5に調節した。混合物を10,000×gで30分間遠心分離した。混合物の上部の中性脂肪および沈殿物の不溶性分画(大部分がコラーゲンと骨残遺物とを含む)を除去した。上清を二重のチーズ用布に通過させて、脂肪乳球を保持して、pHを5.5に調節してタンパク質を沈殿させた。次に、混合物を10,000×gで30分間2回遠心分離した。沈殿物を同じ速度で再度30分間遠心分離して、水分含有量をさらに減少させた。
【0060】
ウインナの調製
0%、25%、および50%タンパク質単離体(PI)を含むウインナは、表6に示す処方に従って調製した。
【0061】
【表6】
Figure 2004508038
【0062】
切り刻み方法
用いた切り刻み方法は以下の通りであった:方法(a)全ての成分を含む混合物を2.5分間切り刻んだ;方法(b)脂肪を除く全ての成分を含む混合物を1分間切り刻んだ後、脂肪を加えてさらに切り刻んだ(1.5分);方法(c)脂肪とタンパク質単離体とを除く全ての成分を含む混合物を1分間切り刻んだ後、脂肪を加えて、さらに切り刻んだ後(0.5分)、タンパク質単離体を加えて、さらに切り刻んだ(1分)。温度18℃以下で切り刻みの30秒ごとに手で混合した。結果を下記の表に示す。
【0063】
【表7】加熱および冷却後の水分減少%
Figure 2004508038
【0064】
【表8】ゲル製品のpH値
Figure 2004508038
【0065】
【表9】ねじれ試験
Figure 2004508038
【0066】
【表10】色の比較
Figure 2004508038
【0067】
トリの胸の筋肉の少なくとも25%が、臭いを例外として、機能的特徴を有意に失うことなくタンパク質単離体で代用することができた。
【0068】
実施例6:動物の筋肉のアルカリ処理はデオキシヘモグロビンを不活化すること によって酸化を防止する
動物の筋肉タンパク質のアルカリ可溶化によって、膜脂質除去を可能にすることとは無関係な長所が得られるか否かを決定するために、洗浄したタラの筋肉をリチャーズ(Richards)ら、(J. Agric. Food Chem. 48:3141〜3147、2000)に記載されるように調製した。次に、マスの溶血物を、洗浄したタラの試料に加えて、ヘモグロビン濃度6μmol/kgを得た。次に、試料に関する安定なpH値を確立した後、試料を5℃で15時間保存した。インキュベーション終了時、酸化産物の代用品であるチオバルビツール酸反応物質(TBARS)を先のリチャーズ(Richards)らが記載したように定量した。結果を図1に要約し、ヘモグロビン依存的酸化がpH約7またはそれ以上のpH値で減少または消失したことを示している。7より低いpH値では、有意な酸化を認めた。一般的に、TBAR値が20 μmol/kg以上であれば強い酸化を示す。上記のリチャーズ(Richards)らが記載したように、ヘモグロビン依存的酸化におけるこの反応は、デオキシヘモグロビンの形での総ヘモグロビンの比率の減少と一致する。このように、結果は、動物の筋肉、特に動物の赤身肉のアルカリ処理によって、動物の筋肉混合物における生体分子とデオキシヘモグロビンとの反応および生体分子の酸化が防止されることを示唆し、それによって、本明細書に記載の本発明の利益の一部の説明となる。
【0069】
実施例7:動物の筋肉のアルカリ処理は少なくとも二つの機構によって食用およびゲル化可能なタンパク質の収量を改善する
本明細書に記載した高いタンパク質収量とよい品質のゲルの機構をよりよく理解するために、ニシンの筋肉をケレハーら(Kelleher、「低イオン強度と酸可溶化/沈殿を用いて調製した、機能的なニワトリ筋肉の単離体(Functional Chicken muscle protein isolates prepared using low ionic strength, and acid solubilization/precipitation)」、第53回相互食肉会議総会抄録、オハイオ州立大学、6月18〜21日、76〜81頁(2000)、Am. Meat Sci. Assoc. Savoy, II、76〜81頁)に記載されるように塩酸(pH 2.6)中で調製した。この場合、可溶化およびインキュベーションは水酸化ナトリウムを用いてアルカリpHで行ったことを除いては同じ技法を用いて、タンパク質単離体を塩基型(pH 10.7)で産生した。試料を氷中で約165分間インキュベートした後、標準的な還元条件で4〜20%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル上にローディングした。ゲルの電気泳動およびクーマシーブルー染色によって、ミオシン重鎖タンパク質のバンドが約205 kDaに可視化された。顕著なことに、pH 2.6でインキュベートしたニシンの筋肉は、ミオシン重鎖のかなりの分解を示したが、pH 10.7でインキュベートしたニシン筋肉ではミオシン重鎖の喪失を認めなかった。アルカリ条件は、より酸性pHでのミオシン加水分解に関与するライソゾームプロテアーゼ(例えば、カテプシン)を阻害すると仮説された。
【0070】
第二の実験において、凍結したアラスカセイスの筋タンパク質を調製して、異なるpH条件で可溶化して、実施例1に記載するように沈殿させた。沈殿後に回収されたタンパク質の重量百分率は中性pHでは22.7%、pH 11.0では66.1%、およびpH 3.0では58.5%であった。pH 11.0の試料から回収されたタンパク質はゲルを形成できることが認められた。この結果は部分的に以下の仮説に至った。
【0071】
アラスカセイス、太平洋ヘイク、およびブルーホワイティングのようなタラ科の魚は、重要な食用魚であり、すり身を製造するために用いられている。タラ科の種を凍結すると、魚における酵素である酸化トリメチルアミンデメチラーゼが、肉における酸化トリメチルアミンを分解して、ジメチルアミンとホルムアルデヒドとを生成する。産生されたホルムアルデヒドは逆に、筋タンパク質を変性させ、それによってアルカリ条件下でもそれらを不溶性にする。記述のアルカリ処理は、このpHでのタンパク質上に存在する高い陰性荷電のために改変タンパク質のいくつかを可溶化できると考えられている。同様に、アルカリ処理は、魚のタンパク質とホルムアルデヒドとの反応を少なくとも部分的に逆転させ、それによって魚のタンパク質を可溶性にすることができる可能性がある。
【0072】
本実施例における結果は、本発明の長所が、一つ以上の機構を通して機能しうることを示唆している。
【0073】
他の態様
本発明はその詳細な説明と共に記述してきたが、前述の説明は説明するためであって、請求の範囲によって定義される本発明を制限すると解釈してはならないと理解すべきである。他の局面、長所および改変は、上記の特許請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】特定のpH値でのタラの筋肉における、チオバルビツール酸反応物質(TBARS)の量を示す棒グラフである。「pH 3〜7」の棒は、溶血剤を添加後1時間pH3に維持してから、pH7に調節して保存した。

Claims (46)

  1. 以下を含む、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する方法:
    動物の筋肉と水とを含む混合物を得る段階;
    混合物における不溶性の動物性タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なレベルまで、混合物のpHを上昇させる段階;
    混合物から総膜脂質重量の少なくとも約50%を除去する段階;
    動物の筋タンパク質混合物から可溶化タンパク質を沈殿させる段階;および
    沈殿したタンパク質を回収して、それによって動物の筋肉から食用タンパク質を単離する段階。
  2. 方法のそれぞれの段階において混合物の温度が15℃またはそれ以下に維持され、回収された沈殿タンパク質から、pHを上昇させる前の混合物中の総動物性筋タンパク質重量の少なくとも約70%の収量が得られる、以下を含む、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する方法:
    動物の筋肉と水とを含む混合物を得る段階;
    動物の筋タンパク質混合物における、不溶性の動物性タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なレベルまで、混合物のpHを上昇させる段階;
    動物の筋タンパク質混合物から可溶化タンパク質を沈殿させる段階;および
    沈殿したタンパク質を回収して、それによって動物の筋肉から食用タンパク質を単離する段階。
  3. 回収した沈殿タンパク質が食用ゲルを形成することができる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 回収した沈殿タンパク質から食用ゲルを形成する段階をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. 動物の筋肉が、混合物のpHを上昇させる前の混合物重量の約15%またはそれ以下を含む、請求項1記載の方法。
  6. 動物の筋肉が、混合物のpHを上昇させる前の混合物重量の約10%またはそれ以下を含む、請求項1記載の方法。
  7. 動物の筋肉が、混合物のpHを上昇させる前の混合物重量の約50%またはそれ以下を含む、請求項2記載の方法。
  8. 動物の筋肉が、混合物のpHを上昇させる前の混合物重量の約30%またはそれ以下を含む、請求項2記載の方法。
  9. 混合物のpHを約10.0またはそれ以上に上昇させる、請求項1または2に記載の方法。
  10. 混合物のpHを約10.5またはそれ以上に上昇させる、請求項1または2に記載の方法。
  11. 混合物にポリリン酸塩を加えることによって混合物のpHを上昇させる、請求項1または2に記載の方法。
  12. 総膜脂質重量の少なくとも約70%が混合物から除去される、請求項1記載の方法。
  13. 総膜脂質重量の少なくとも約90%が混合物から除去される、請求項1記載の方法。
  14. 膜脂質が混合物の遠心分離によって除去される、請求項1記載の方法。
  15. 混合物が約5000×gまたはそれ以上で遠心分離される、請求項14記載の方法。
  16. 混合物が約7000×gまたはそれ以上で遠心分離される、請求項14記載の方法。
  17. 混合物が約10,000×gまたはそれ以上で遠心分離される、請求項14記載の方法。
  18. 膜脂質が濾過によって除去される、請求項1記載の方法。
  19. 膜脂質が混合物に凝集剤(aggregant)を加えることによって除去される、請求項1記載の方法。
  20. 凝集剤がポリマーである、請求項19記載の方法。
  21. 凝集剤が陽イオンポリマーである、請求項19記載の方法。
  22. 凝集剤が陰イオンポリマーである、請求項19記載の方法。
  23. 凝集剤が、カラゲニン、アルギン、脱メチル化ペクチン、アラビアゴム、キトサン、ポリエチレンイミン、スペルミン、およびスペルミジンからなる群より選択される、請求項19記載の方法。
  24. 凝集剤が塩である、請求項19記載の方法。
  25. 塩がカルシウム塩、マグネシウム塩、硫酸塩、リン酸塩、およびポリアミンからなる群より選択される、請求項24記載の方法。
  26. 可溶化タンパク質が混合物のpHを低下させることによって沈殿する、請求項1または2に記載の方法。
  27. 混合物のpHを約5.5またはそれ以下に低下させる、請求項26記載の方法。
  28. 混合物のpHを約4.0またはそれ以下に低下させた後、約5.0またはそれ以上に上昇させる、請求項26記載の方法。
  29. 可溶化タンパク質の沈殿前に、混合物に緩衝液を加える段階をさらに含む、請求項26記載の方法。
  30. 緩衝液が、ヒスチジン、コハク酸塩、クエン酸塩、ピロリン酸塩、マロン酸塩、アラニン、グルタミン酸、クエン酸、乳酸、リン酸、およびピルビン酸からなる群より選択される、請求項29記載の方法。
  31. 沈殿タンパク質が遠心分離によって回収される、請求項1または2に記載の方法。
  32. 膜脂質の除去後に、混合物に凝集剤を加えることによって可溶化タンパク質が沈殿する、請求項1記載の方法。
  33. 凝集剤がポリアミンである、請求項32記載の方法。
  34. 混合物のpHを上昇させる前に、混合物が緩衝液を含む、請求項1記載の方法。
  35. 緩衝液がグリシン、アルギニン、アスパラギン、システイン、ジペプチドカルノシン、タウリン、ピロリン酸塩、およびオルトリン酸塩からなる群より選択される、請求項34記載の方法。
  36. 混合物が鉄キレート剤を含む、請求項1記載の方法。
  37. 鉄キレート剤がエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、カルノシン、アンセリン、尿酸、クエン酸、リン酸塩、ポリリン酸塩、フェリチン、およびトランスフェリンからなる群より選択される、請求項36記載の方法。
  38. 混合物のpHを上昇させる前に、動物の筋肉を水溶液で洗浄する段階をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  39. 可溶化タンパク質を沈殿させる前に、混合物から不溶性物質を除去する段階をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  40. 不溶性物質が約4000×gまたはそれ以下の遠心分離によって除去される、請求項39記載の方法。
  41. 混合物のpHを上昇させた後に、混合物から膜脂質を除去する段階をさらに含む、請求項2記載の方法。
  42. 総膜脂質重量の少なくとも約50%が混合物から除去される、請求項41記載の方法。
  43. 動物の筋肉が魚の筋肉である、請求項1または2に記載の方法。
  44. 動物の筋肉がニワトリの筋肉である、請求項1または2に記載の方法。
  45. 以下を含む、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する方法:
    動物の筋肉を得る段階;
    水溶液のpHが、動物の筋肉混合物における動物性筋タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なアルカリ性pHである、動物の筋肉に水溶液を加えて、混合物を形成する段階;
    混合物から総膜脂質重量の少なくとも約50%を除去する段階;
    動物性筋タンパク質混合物から可溶化タンパク質を沈殿させる段階;および
    沈殿したタンパク質を回収して、それによって動物の筋肉から食用タンパク質を単離する段階。
  46. 方法のそれぞれの段階において、混合物の温度が15℃またはそれ以下に維持され、回収された沈殿タンパク質から、pHを上昇させる前の混合物中の総動物性筋タンパク質重量の少なくとも約70%の収量が得られる、以下を含む、動物の筋肉から食用タンパク質を単離する方法:
    動物の筋肉を得る段階;
    水溶液のpHが、動物筋肉混合物における動物性筋タンパク質の少なくとも一部を可溶化するために十分なアルカリ性pHである、動物の筋肉に水溶液を加えて混合物を形成する段階;
    動物の筋タンパク質混合物から可溶化タンパク質を沈殿させる段階;および
    沈殿したタンパク質を回収して、それによって動物の筋肉から食用タンパク質を単離する段階。
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