JP2004507521A - 抗炎症活性および抗生物質活性を有する5−asa誘導体およびこれを用いて疾患を治療する方法 - Google Patents

抗炎症活性および抗生物質活性を有する5−asa誘導体およびこれを用いて疾患を治療する方法 Download PDF

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Abstract

下記の式(I)(式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、さらに式中Zはアゾ結合の切断によって形成される化合物Z−R−NHが非吸収性の抗生物質であるように選択される)で示される構造を有する化合物または式(I)の化合物のエステルもしくは医薬上許容される塩が開示される。本発明の化合物は、炎症性腸疾患および/または旅行者下痢症のような腸疾患、肝性脳症のような肝疾患、および/または非吸収性の抗生物質によって治療可能な疾患を含むがそれらに限定されない様々な疾患の予防または治療のために使用することができる。

Description

【0001】
[関連出願]
本特許出願は、引用することにより本明細書の一部をなすものとする2000年8月29日に提出された米国特許仮出願第60/228,682号の利益を主張する。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、5−ASA誘導体およびそれを用いて疾患を治療する方法に関する。
【0003】
[発明の背景]
多くの人々が炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)に苦しんでいる。IBDは、二種の炎症性疾患である潰瘍性大腸炎とクローン病(Crohn’s disease)について言及するために使用される総称である。潰瘍性大腸炎は、消化器(GI)管の様々な部分、特に下部GI管、およびより詳細には結腸および/または直腸に影響を及ぼす病因不明の慢性炎症性疾患である。クローン病は、GI管の重篤な炎症性疾患である。この疾患は小腸(回腸)および大腸(結腸)において顕著である。炎症性腸疾患を治療するために様々な薬物療法が使用されている。
【0004】
潰瘍性大腸炎を治療するために5−アミノサリチル酸(5−ASA)であるメサラミンを使用することは知られている。メサラミンは潰瘍性大腸炎を治療する際に有効な可能性があるが、GI管を通過するにつれて吸収されることがある。この吸収は、下部GI管へ、特に結腸および直腸へ到達するメサラミンの量に有害な影響を及ぼすことがある。
【0005】
メサラミンが腸および上部GI管を通過する際に保護しようとして様々なメサラミン製剤が導入されてきた。そのような製剤の1つは、メサラミンを取り囲むpH感受性コーティング剤に依存した遅延放出型の製剤である。このコーティング剤は、メサラミンが吸収されずに腸および上部GI管を通過することを可能にするので、メサラミンは標的(即ち、下部GI管、特に結腸および/または直腸)に無傷で到達する。また別の製剤では、メサラミン・ミクロスフェアがメサラミン・コアを取り囲んでいる。この製剤は、結腸を特異的な標的とするのではなく、GI管全体にメサラミンを放出する。従って様々なメサラミン製剤の、広範囲の個体へ投与したときのバイオアベイラビリティ(生体内適合性)を予測するのは困難でありうる。その結果として、特定の個体に適正な用量を決定するのは困難な可能性がある。
【0006】
潰瘍性大腸炎を治療するために下記の式を有するスルファサラジンを使用することも知られている。
【化47】
Figure 2004507521
しかし、スルファサラジンは体内で代謝されてメサラミン(5−アミノサリチル酸(5−ASA))とスルファピリジンとを形成する。スルファサラジンの使用からは、ほんの少数の例を挙げても悪心、嘔吐、腹部不快感および頭痛を含む数種の有害な副作用が記録されている。これらの有害な副作用は、通例はGI管内でのスルファサラジンの活性、並びに全身に吸収されたスルファサラジンの活性に起因する。
【0007】
Chanへ付与された米国特許第4,412,992号はメサラミン誘導体を提案している。スルファサラジンとは相違して、これらの化合物の腸管内での分解は望ましくない代謝産物を発生させないと思われる。実際に、非メサラミン代謝産物は無害である。
【0008】
潰瘍性大腸炎を治療するために下記の式を有するオルサラジン(olsalazine)を使用することもまた知られている。
【化48】
Figure 2004507521
【0009】
製造費用が相当に高額であることに加えて、オルサラジンは下痢を含む有害な副作用を有することがある。
【0010】
炎症性腸疾患の治療にアザチオプリン(6−(1−メチル−4−ニトイミダゾール−5−イルチオ)プリン)を使用することもまた知られている。アザチオプリンは下記の化学構造を有している。
【化49】
Figure 2004507521
【0011】
炎症性腸疾患を治療するためにアザチオプリンの代謝産物である6−メルカプトプリンを使用することも知られている。6−メルカプトプリンは下記の化学構造を有している。
【化50】
Figure 2004507521
【0012】
炎症性腸疾患を治療するためにメトトレキセート(L−4−アミノ−N10−メチルプテロイル−グルタミン酸)も使用されてきた。メトトレキセートは下記の化学構造を有している。
【化51】
Figure 2004507521
【0013】
伝統的に臓器拒絶反応を防止する目的で移植患者へ投与されてきたポリペプチドのサイクロスポリンもまた、炎症性腸疾患を治療するために使用されてきた。だがIBDを治療する目的でのサイクロスポリンの使用は、この薬物療法に結び付いた様々な副作用によって限定される可能性がある。これらの副作用には、高血圧、腎障害、振戦、頭痛、発作、多毛症、過剰歯肉増殖、錯乱、昏睡および痛風が含まれる。
【0014】
炎症性腸疾患を治療するために吸収性の抗生物質であるメトロニダゾールおよびシプロフロキサシンを使用することもまた知られている。
【0015】
[発明の概要]
本発明の実施形態に従うと、下記の式:
【化52】
Figure 2004507521
(式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、式中Zはアゾ結合の切断(cleavage)によって形成される化合物Z−R−NHが非吸収性の抗生物質であるように選択される)で示される化合物が提供される。好ましくは、Z−R−NHはアゾ結合のインビボ切断によって形成される代謝産物である。Rは、好ましくは非置換フェニル基である。Rが置換フェニル基である場合は、好ましくは低級アルキル基と置換されている。
【0016】
本発明の他の実施形態に従うと、式II:
【化53】
Figure 2004507521
(式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記x
【化54】
Figure 2004507521
(nは1〜10である);
【化55】
Figure 2004507521
または
【化56】
Figure 2004507521
である)で示される構造を有する化合物またはそのエステルもしくは医薬上許容される塩が提供される。
【0017】
医薬用希釈剤もしくは担体と混合されている本発明の実施形態に従った化合物を含む医薬組成物もまた提供され、さらに炎症性腸疾患を含むがそれに限定されない様々な疾患の治療もしくは予防に当該化合物を用いる方法も提供される。
【0018】
[好ましい実施形態の詳細な説明]
次に、ここに開示する好ましい実施形態に関して本発明を説明する。しかし、これらの実施形態は本発明を例示することを目的としており、請求項によって定義される本発明の範囲を限定するものではないと解釈すべきであると理解されなければならない。
【0019】
ここで使用するように、用語「炎症性腸疾患」は潰瘍性大腸炎およびクローン病を含んでいる。
【0020】
ここで使用するように、用語「非吸収性の抗生物質」は経口送達されたときに上記に記載したスルファサラジンの投与の結果として生じるスルファピリジン代謝産物とは対照的に、対象の尿中に排泄される化合物が2%未満である抗菌活性を有する化合物を意味する。
【0021】
本発明の実施形態に従うと、下記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
【化57】
Figure 2004507521
式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、式中Zはアゾ結合の切断によって形成される化合物Z−R−NHが非吸収性の抗生物質であるように選択される。好ましくは、Z−R−NHはアゾ結合のインビボ切断によって形成される代謝産物である。Rは、好ましくは非置換フェニル基である。Rが置換フェニル基である場合は、好ましくは低級アルキル基と置換されている。
【0022】
本発明の化合物のまた別の実施形態に従うと、Zはカルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である。好ましくは、Zは硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である。
【0023】
本発明の化合物のさらにまた別の実施形態に従うと、Zは−X−Vであり、式中Xはカルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルであり、Vは第一級、第二級もしくは第三級アミンを含む部分である。好ましくは、Xは硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルである。より好ましくは、Xはスルホニルである。一部の実施形態では、Vは−NH−Yであり、式中Yは下記
【化58】
Figure 2004507521
(式中、X’はOもしくはSである);
【化59】
Figure 2004507521
(式中、nは1〜10、およびX’’はOもしくはSである);および
【化60】
Figure 2004507521
(式中、Rは水素もしくはヒドロキシであり、Rは下記
【化61】
Figure 2004507521
からなる群から選択される)からなる群から選択される。
他の実施形態では、Vは下記である。
【化62】
Figure 2004507521
(式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基である、およびRは下記からなる群から選択される。)
【化63】
Figure 2004507521
(式中、Rは1〜10個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである。好ましくは、Rは非置換フェニル基である。好ましくは、Rは1〜6、7もしくは8個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである、およびより好ましくは、Rは1もしくは2〜3、4もしくは5個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである。)
【0024】
本発明の好ましい実施形態に従うと、下記の式II:
【化64】
Figure 2004507521
(式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記の式:
【化65】
Figure 2004507521
(nは1〜10の整数であり、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である);
【化66】
Figure 2004507521
または
【化67】
Figure 2004507521
である)で示される構造を有する化合物が提供される。
【0025】
本発明の化合物は、炎症性腸疾患および旅行者下痢症のような腸疾患、肝性脳症、肝機能不全、末期肝疾患、肝硬変、可燃、肝線維症、肝臓移植および門脈性高血圧のような肝疾患、および例えば細菌性腸感染症、偽膜性大腸炎、細菌過剰増殖、クロストリジウム難治性大腸炎、サルモネラ腸炎、赤痢菌感染症、エルシニア症、大腸菌、旅行者下痢症、グラム陰性菌感染症、グラム陽性菌感染症、結核、クリプトスポリジウム症、ミクロスポリジア感染症のような非吸収性の抗生物質の投与によって治療もしくは予防することのできる疾患を含むがそれらに限定されない様々な疾患の予防もしくは治療のために利用できる。
【0026】
本発明の化合物は、さらにまた生物系もしくは試料中の構成要素、状態もしくは疾患状態の診断において、並びに非生理的な系における診断目的のためにも利用できる。本発明の化合物は植物系の状態もしくは疾患状態の予防もしくは治療において適用することもできる。一例として、本発明の化合物は様々な植物系において使用するために影響を受けやすい殺虫性、除草性、殺真菌性、および/または殺菌性効果を有する可能性がある。
【0027】
本発明の化合物は好ましくはアゾ還元によって腸管内で分解して5−ASAおよび非吸収性の抗生物質を提供する。例えば、本発明の一部の実施形態に従うと、上記の式IIの化合物は腸管内で分解して、下記の式IIIおよびIV:
【化68】
Figure 2004507521
および
【化69】
Figure 2004507521
(式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記の式:
【化70】
Figure 2004507521
(式中、nは1〜10の整数であり、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である);
【化71】
Figure 2004507521
または
【化72】
Figure 2004507521
である)で示される代謝産物を形成する。式IIIの代謝産物は、好ましくは抗炎症性活性を有しており、さらにより詳細にはプロスタグランジンシンセターゼIおよびIIを阻害することができる。式IVの代謝産物は、好ましくは抗生物質性の活性を有していて、非吸収性の抗生物質である。従って、本発明の化合物は好ましくは抗炎症性活性および抗生物質性の活性の両方を提供するので、従って腸疾患、肝疾患および非吸収性の抗生物質の投与によって治療もしくは予防することのできる疾患を含むが、それらには限定されない様々な疾患を治療する際に有用な可能性がある。
【0028】
治療上の使用では、本発明は腸の状態もしくは疾患状態を有するまたは潜在的に影響を受け易く、さらにそのための治療を必要とする動物対象を治療する方法を予期しており、そのような動物に前記の状態もしくは疾患状態にとって治療上有効である有効量の本発明の化合物を投与するステップを含む。本発明の化合物によって治療される対象にはヒトおよび非ヒトの両方の動物(例えば、トリ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ)対象が含まれ、より好ましくは哺乳類対象、および最も好ましくはヒト対象である。
【0029】
戦わなければならない特異的状態もしくは疾患状態に依存して、動物対象には本発明の化合物を当該分野において不要な実験を行わずに容易に決定できる、適切な、治療上有効かつ安全な用量で投与することができる。例えば、本発明の化合物は約0.1〜100mg/kg、好ましくは5〜90mg/kg、およびより好ましくは約10〜80mg/kgの用量で投与できる。
【0030】
本発明の化合物はそれ自体のみならず、そのエステル、医薬上許容できる塩およびその他の生理学的に機能する誘導体の形で投与できる。
【0031】
本発明はさらにまた、活性剤として本発明の一種もしくは複数の化合物を含む獣医学的な医療およびヒトを対象とする医療の両方のための医薬製剤を意図している。そのような医薬製剤および薬物製剤においては、活性剤は好ましくはそのための一種もしくは複数の医薬上許容できる担体、および任意選択的に他の治療成分と一緒に利用される。担体は、製剤の他の成分と適合するという意味において医薬上許容できるものでなければならず、好ましくはその受容者にとって不当に有害ではない。活性剤は、上記のような所望の薬理学的作用を達成するために有効な量で、そして所望の1日の量を達成するために適切な量で提供される。
【0032】
製剤は、非経口並びに経口投与のために適切な製剤を含んでおり、さらに特定の投与様式には、経口、直腸内、口腔内、局所、経鼻、点眼、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、鞘内、関節内、動脈内、クモ膜下、気管支内、リンパ内、膣内および子宮内投与が含まれるが、それらには限定されない。経口および非経口投与のために適切な製剤が好ましいが、経口投与のために適切な製剤が最も好ましい。
【0033】
活性剤が溶液を含む製剤中で利用される場合は、この製剤は有益にも経口的または非経口的に投与することができる。活性剤が懸濁液調製物中で、または生体適合性担体調製物中の粉剤として使用される場合は、調製物は有益にも経口、直腸内または気管支内投与することができる。
【0034】
活性剤が粉末状固体の形で直接的に利用される場合は、活性剤は有益にも経口投与することができる。あるいはまた、本発明の活性剤は適切なネブライザー器具を含む呼吸回路から患者によって吸い込まれる粉末のガス状分散を形成するために、担体ガス中の粉末の噴霧を通して気管支内へ投与することができる。
【0035】
本発明の活性剤を含む製剤は、好都合にも単位用量形で提示することができ、製薬学の分野でよく知られているいずれかの方法によって調製することができる。そのような方法は、一般に活性成分を一種もしくは複数の補助成分を構成する担体と結び付けるステップを含んでいる。典型的には、製剤は均一にかつ密接に活性成分を液状担体、微細に分割された固形担体、もしくはその両方と結び付け、さらにその後、必要であれば生成物を所望の製剤の投与形に成形するステップによって調製される。
【0036】
経口投与のために適切な本発明の製剤は、各々が粉末もしくは顆粒、または例えばシロップ剤、エリキシル剤、乳剤もしくは水薬のような水溶液もしくは非水溶液中の懸濁液としての所定量の活性成分をカプセル剤、カシェ剤、錠剤、またはトローチ剤のような個別単位として提示することができる。
【0037】
錠剤は、任意選択的に、一種もしくは複数の補助成分とともに圧縮もしくは成型によって製造できる。圧縮錠剤は、任意で結合剤、錠剤分解物質、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤もしくは抜染剤と混合される粉末もしくは顆粒のような自由流動形にある活性化合物と一緒に、適切な機械で圧縮することによって調製できる。粉状の活性化合物と適切な担体との混合物から構成される成型された錠剤は、適切な機械で成型することによって製造できる。
【0038】
シロップ剤は、活性化合物を、例えばスクロースのような糖の濃縮水溶液へ添加することによって製造できるが、これには、さらに一種もしくは複数のいずれかの補助成分も添加できる。このような補助成分には、例えば人工甘味料、適切な保存料、糖の結晶化を遅延させるための物質、および例えばグリセロールもしくはソルビトールのようなポリヒドロキシアルコールのような他の成分の溶解性を増加させるための物質を含むことができる。
【0039】
非経口投与のために適切な製剤は好都合にも、好ましくは受容者の血液と等張性である活性化合物の無菌水性製剤(例、生理的食塩液)を含んでいる。このような製剤は、懸濁剤および増粘剤もしくは血液成分または一種もしくは複数の臓器を本発明の化合物の標的とするために設計されている他の微粒子系を含むことができる。これらの製剤は、単回投与形もしくは複数回投与形で提示することができる。
【0040】
鼻内噴霧製剤は、保存料および等張性の物質とともに精製された活性化合物の水溶液を含む。このような製剤は、好ましくは鼻粘膜と適合するpHおよび等張状態へ調整される。
【0041】
直腸投与のための製剤は、例えばココアバター、硬化油脂、もしくは硬化油脂性カルボン酸のような適切な担体と一緒に座剤として提示することができる。
【0042】
点眼製剤は、pHおよび等張性の要因が、好ましくは眼のpHおよび等張性の要因に適合するように調整されることを除いて、スプレー式点鼻薬に類似する方法によって調製される。
【0043】
局所用製剤は、例えば鉱油、石油、ポリヒドロキシアルコール、または局所的医薬製剤のために使用されるその他の基剤類のような一種もしくは複数の溶媒に溶解もしくは懸濁させられた活性化合物を含んでいる。
【0044】
上記の成分に加えて、本発明の製剤はさらに希釈剤、緩衝剤、人工甘味料、錠剤分解物質、界面活性剤、増粘剤、潤滑剤、保存料(抗酸化物質を含む)等から選択される一種もしくは複数の成分を含むことができる。
【0045】
従って、本発明に従った化合物は特に腸疾患およびより詳細には例えば潰瘍性大腸炎のような大腸炎症疾患ような様々な疾患の予防もしくは治療のために利用できる。
【0046】
本発明の化合物は、当業者であれば理解できるように既知の出発材料および試薬を使用して製造することができる。例えば、本発明の化合物は図1および2に示されているように合成することができ、このときYは上記の通りである。
【0047】
次に、本発明を下記の実施例を参照しながら説明する。しかし、これらの実施例は本発明を例示することを目的としており、請求項によって定義される本発明の範囲を限定するものではないと理解されなければならない。
【0048】
[実施例]
融点は、実験室用器具Mel−Temp II型毛細管融点測定装置上で測定されたものであって、修正していない。HNMRスペクトルはVarian Unity(バリアン・ユニティ)300MHz分光計上で入手し、化学シフト(δ)は内部標準のテトラメチルシランと比較してppm(parts per million)単位で報告されている。赤外線分光法はNicolet Impact(ニコレット・インパクト)410上で実施した。紫外線および可視スペクトルはBeckman(ベックマン)DU640i分光光度計を用いて入手した。高速原子衝撃型(FAB)質量分析データはM−Scan(スキャン) Inc.によって入手した。すべての試薬類はAldrich Chemical Co.(アルドリッチ・ケミカル社)から受け取ったままで使用した。
【0049】
[実施例1〜3]
<5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2ヒドロキシ安息香酸の合成>
[実施例1]
<3−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル>
250mLのフラスコに、4−ニトロベンゼンスルホンアミド(10.8g、53.1mmol)および水酸化ナトリウム(2.52g、水25mL中の63.1mmol)を入れた。この溶液を氷浴中で冷却して3−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(6.40mL、50.0mmol)を滴下法で添加した。沈降物が形成され、懸濁液を周囲温度へ加温するに任せ、さらに3時間攪拌した。沈降物を真空濾過によって取り除き、酢酸エチル(3×30mL)を用いて濾液を抽出した。この抽出物を混合し、MgSOで乾燥させた。この溶液をその後、減圧下で濃縮し、真空下で乾燥させた。粗生成物は収率57%(9.05g)の黄色固体であった。mp 97°;HNMR(DMSO−d):δ1.17(3H,t),3.32(2H,s),4.04(2H,m),7.71(1H,s),8.05(1H,d.J=9.0Hz),8.16(1H,d,J=8.1Hz),8.41(2H,m);IR(KBr)2979,1758,1690,1527,1326,1207,1095,1013,850,656cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 317(M+H)
【0050】
[実施例2]
<3−(4−アミノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル>
250mLのオーブンで乾燥させたフラスコへ実施例1の方法から入手した3−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル(2.00g、6.32mmol)を入れて無水エチルアルコール(100mL)中で溶解させた。パラジウム(活性炭素上で10重量%、0.20g、1.90mmol)を添加し、水素環境をフラスコ内へ導入した。この混合液をその後、周囲温度で3時間攪拌した。セライトを通して粗反応混合液を濾過紙、減圧下でエチルアルコールを除去した。粗生成物を真空下で一晩かけて除去すると、褐色の油が生じた(収率93%、1.68g)。HNMR(DMSO−d):δ1.14(2H,t),3.28(2H,s),4.07(2H,m),6.57(2H,m),6.84(1H,s),7.44(1H,d,J=8.1Hz),7.52(1H,d,J=8.1Hz);IR(KBr)2979,1746,1639,1583,1370,1295,1164,1026,857,669cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 287(M+H)
【0051】
[実施例3]
<5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸>
実施例2の方法で入手し、HClの水溶液(5.5mL、36.5〜38.0%)および水(3.5mL)中に溶解させた3−(4−アミノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル(1.81g、6.32mmol)を25mLビーカー内に入れて氷浴中で0℃へ冷却した。この溶液が0℃で安定したときに、硝酸ナトリウム(0.44g、6.32mmol)を水(3mL)に滴下法で添加した。温度を0〜5℃で維持し、結果として生じたジアゾニウム塩溶液を15分間撹拌した。
【0052】
ジアゾニウム塩溶液を撹拌しながら、温度計、およびpHプローブ(オリオン[Orion]社製セミミクロpHプローブを備えるオリオンモデル420A)を備えた50mLビーカーに、水酸化ナトリウム(0.76g、6mLのHO中の19.0mmol)に溶解させたサリチル酸ナトリウム塩(1.21g、7.59mmol)を入れた。氷浴を使用して、サリチル酸溶液を17℃へ冷却し、ジアゾニウム塩溶液を滴下法で緩徐に添加した。全添加を通して、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを13.2〜13.3で維持し、氷を添加することで温度を17〜18℃で保持した。添加が完了した後、結果として生じた濃紅色溶液を周囲温度に加温されるままにし、1.5時間撹拌を継続した。氷浴を使用して、濃HCl(36.5〜38%)を用いてpH2〜3へ酸化させた。固体が沈殿したので、これを真空濾過によって収集した。粗生成物をその後赤色固体として、4%の収率で入手した(116mg)。mp 178℃;HNMR(DMSO−d):δ3.28(2H,s),7.13(1H,d,J=9.0Hz),7.47(1H,m),7.76(2H,d,J=6.0Hz),7.98(2H,d,J=6.0Hz),8.35(1H,s);IR(KBr)3574,1677,1577,1477,1333,1138,1095,838cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 408(M+H),430(M+Na)
【0053】
[実施例4〜6]
<5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸>
[実施例4]
<5−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−5−オキソ−ペンタン酸メチルエステル>
凝縮装置(condenser)と撹拌子を装備した、250mLの三口フラスコに4−ニトロベンゼンスルホンアミド(4.02g、19.8mmol)および無水ピリジン(60mL)を入れた。この溶液を、油浴を使用しながら還流するまで加熱し、5−クロロ−5−オキソ吉草酸メチル(3.28mL、23.7mmol)を滴下法により添加した。この溶液を3時間還流させ、周囲温度へ冷却し、20時間撹拌を継続した。この溶液を水(150mL)に溶解させたHCl(50mL、36.5〜38%)を用いて、pH1〜2へ酸化させると沈降物が形成された。粗生成物を吸引濾過によって褐色の固体として入手した(6.59g)。mp 114℃;HNMR(DMSO−d):δ1.62(2H,m),2.19(2H,m),2.28(2H,m),3.52(3H,s),8.15(2H,d,J=9.0Hz),8.42(2H,d,J=9.0Hz);IR(KBr)3205,1727,1690,1527,1420,1352,1319,1170,1020,838,744cm−1;ネガティブFAB−MS(NBA)m/z 329(M)
【0054】
[実施例5]
<5−(4−アミノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−5−オキソ−ペンタン酸メチルエステル>
凝縮装置を装備した250mLの三口フラスコに、実施例4の方法で入手した5−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−5−オキソ−ペンタン酸メチルエステル(6.00g、18.2mmol)を装填し、メタノール(60mL)中に溶解させた。水(60mL)に溶解させた塩化アンモニウム(5.64g、105mmol)を鉄(3.55g、63.6mmol、325メッシュ粉末)と一緒に添加した。この溶液を15分間還流させ、周囲温度へ冷却し、セライトを通して濾過した。減圧下で溶媒を除去し、メタノール(200mL)を添加した。この溶液を濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物は収率91%(4.95g)でオレンジ色の固体として入手した。mp>260℃;IR(KBr)3117,2823,1746,1596,1395,1157cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 301(M)
【0055】
[実施例6]
<5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸>
実施例5の方法で入手し、HClの水溶液(13mL、36.5〜38.0%)および水(8mL)中に溶解させた5−(4−アミノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−5−オキソ−ペンタン酸メチルエステル(4.00g、13.3mmol)を100mLのビーカー内に入れて氷浴中で0℃へ冷却した。この溶液が0℃で安定したときに、水(5mL)中の硝酸ナトリウム(1.60g、39.9mmol)を滴下法で添加した。温度を0〜5℃で維持し、結果として生じたジアゾニウム塩溶液を20分間撹拌した。
【0056】
ジアゾニウム塩溶液を撹拌しながら、温度計、およびpHプローブ(オリオン[Orion]社製セミミクロpHプローブを備えるオリオンモデル420A)を備えた400mLのビーカーに、水(5mL)中の水酸化ナトリウム(1.60g、39.9mmol)および水(5mL)中の炭酸ナトリウム(2.50g、23.6mmol)に溶解させたサリチル酸ナトリウム塩(2.56g、16.0mmol)を入れた。氷浴を使用して、サリチル酸溶液を17℃まで冷却し、ジアゾニウム塩溶液を3〜4mL部分ずつ緩徐に添加した。全添加を通して、水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを13.2〜13.3で維持し、氷を添加することで温度を17〜18℃で保持した。添加が完了した後、結果として生じた溶液を周囲温度へ加温されるままにし、1時間撹拌し続けた。氷浴を使用して、水(250mL)中の濃HCl(100mL、36.5〜38%)を用いてpH1〜2へ酸化させた。固体が沈殿したので、これを吸引濾過によって収集した。粗生成物をその後オレンジ色の固体として収率6%で入手した(36.5mg)。mp 192℃;HNMR(DMSO−d):δ1.62(2H,m),2.13(2H,m),2.28(2H,m),7.17(1H,d,J=7.8Hz),8.02(3H,d,J=6.0Hz),8.10(2H,d,J=7.8Hz),8.37(1H,s);IR(KBr)3092,1677,1441,1169,1143,1070,851,659cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 434(M)
【0057】
[実施例7〜9]
<5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸>
[実施例7]
<4−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−酪酸メチルエステル>
凝縮装置を装備した500mLの三口フラスコに4−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド(8.03g、39.7mmol)および無水ピリジン(150mL)を装填した。油浴を使用して、この溶液を還流するまで加熱し、4−クロロ−4−オキソ酪酸メチル(5.90mL、47.9mmol)を滴下法で添加した。この溶液を17時間還流させ、周囲温度へ冷却し、さらに氷浴を使用して0〜5℃へ冷却した。この溶液を濃HCl(〜50mL、36.5〜38%)を用いてpH3へ酸化させ、沈降物が形成されたら〜600gの氷を含有するビーカー内へ注入した。粗生成物は吸引濾過によって収率92%(11.5g)で褐色の固体として入手した。mp 156℃;HNMR(DMSO−d):δ2.43(2H,m),2.50(2H,m),3.47(3H,s),8.14(2H,d,J=9.0Hz),8.41(2H,d,J=9.0Hz);IR(KBr)3211,1739,1706,1533,1434,1348,1162cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 317(M+H)
【0058】
[実施例8]
<4−(4−アミノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−酪酸メチルエステル>
オーバーヘッド攪拌子および凝縮装置を装備した500mLの二口フラスコに、実施例7の方法によって入手した4−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−酪酸メチルエステル(10.0g、31.6mmol)を入れ、メタノール(100mL)中に溶解させた。水(100mL)中の塩化アンモニウム(9.82g、184mmol)の溶液を鉄(6.19g、11mmol、325メッシュ粉末)と一緒に添加した。この溶液を5.5時間還流させ、周囲温度へ冷却し、セライトに通して濾過した。減圧下で溶媒を除去し、メタノール(400mL)を添加した。この溶液を濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を茶色の固体(9.58g)として入手した。mp>260℃;HNMR(DMSO−d):δ2.38(2H,m),2.48(2H,m),3.46(3H,s),6.56(2H,d,J=8.4Hz),7.44(2H,d,J=8.4Hz);IR(KBr)3490,3386,3107,1739,1697,1627,1624,1587,1435,1314,1138,1083,980,840cm−1;FAB−MS(NBA)m/z 287(M+H)
【0059】
[実施例9]
<5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸>
実施例8の方法で入手し、HClの水溶液(35mL、36.5〜38.0%)および水(25mL)中に溶解させた4−(4−アミノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−4−オキソ−酪酸メチルエステル(11.5g、40.2mmol)を500mLのビーカーに入れて氷浴中で0℃へ冷却した。この溶液が0℃で安定したときに、硝酸ナトリウム(2.77g、40.2mmol)を水(15mL)に5mL部分ずつ緩徐に添加した。温度を0〜5℃で維持し、結果として生じたジアゾニウム塩溶液を15分間撹拌した。
【0060】
ジアゾニウム塩溶液を撹拌しながら、温度計、およびpHプローブ(オリオン[Orion]社製セミミクロpHプローブを備えるオリオンモデル420A)を備えた1Lビーカーに、水酸化ナトリウム(4.83g、15mLのHO中の121mmol)および炭酸ナトリウム(7.54g、15mLのHO中の71.2mmol)に溶解させたサリチル酸ナトリウム塩(6.44g、40.2mmol)を入れた。氷浴を使用して、サリチル酸溶液を17℃へ冷却し、ジアゾニウム塩溶液を20mL部分ずつ緩徐に添加した。全添加を通して、水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを13.2〜13.3で維持し、氷を添加することで温度を17〜18℃に保持した。添加が完了した後、結果として生じた溶液を周囲温度へ加温するに任せ、さらに30分間撹拌を継続した。氷浴を使用して、水(500mL)中の濃HCl(300mL、36.5〜38%)を用いてpH2〜3へ酸化させた。固体が沈殿したので、吸引濾過によって収集した。粗生成物をオレンジ色の固体として収率36%で入手した(6.24mg)。mp 192℃;HNMR(DMSO−d):δ2.37(2H,m),2.46(2H,m),7.14(1H,d,J=9.0Hz),7.97(1H,d,J=8.4Hz),8.00(2H,d,J=8.4Hz),8.06(2H,d,J=8.4Hz),8.34(1H,s);IR(KBr)3596,3536,3178,1713,1680,1573,1448,1334,1182,1123,1063,851,791,612cm−1;UV−Vis(MeOH)λmax=353nm、ε=23,400mol−1cm−1L;FAB−MS(NBA)m/z 420(M)
【0061】
[実施例10]
<5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸(1)の経口送達後の代謝>
本発明の化合物である5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸(1)およびスルファサラジン(対照物質として使用されたものであって、本発明の一部ではない)をラットに経口投与した。これらの化合物をラットに投与した後の分解およびそれらの代謝産物の生成を測定して、(1)が細菌性アゾ還元を受けて、その代謝産物である5−アミノサリチル酸(5−ASA)およびC4スルホンアミドを産生することを確認できた。
【0062】
この実験は、(1)が細菌性還元プロセスを受けてインビボ代謝で代謝産物を産生することを確認するために実施した。その代謝産物の定量化もまた実施した。スルファサラジンを対照物質として使用したのは、それに伴って細菌による類似のアゾ結合の切断が発生し、これがその代謝産物として5−アミノサリチル酸およびスルファピリジンを生じさせるためである。(1)は分解され、それらの代謝産物が予想通りに産生した。
【0063】
この実験には計7匹のラットを使用し、賦形剤としてはメチルセルロースを使用した。総用量はラット1匹当たり100mg/kgであった。ラット3匹には(1)を投与し、他のラット3匹にはスルファサラジンを投与した。1匹のラットは対照動物として使用し、メチルセルロースを投与した。尿および大便の両方を2日間に渡って収集し、HPLCにより分析した。
【0064】
尿は毎日収集し、各サンプルから300μLのアリコートを5000gで10分間に渡り遠心した。分析のために80μLの上清を注入した。大便もまた毎日収集し、水とアセトニトリルの1:1混合液を用いて均質化させた。この混合液をその後5000gで20分間に渡り遠心した。分析のために80μLの上清を注入した。
【0065】
サンプル分析のためにWaters(ウォーターズ)社製2690HPLCを下記の通りに使用した。
移動相のプログラミング:勾配
移動相:A=水+0.1%TFA
B=アセトニトリル+0.1%TFA
流量:1mL/分
カラム:Phenomenex Max(フェノメネックス・マックス)RP、80Å、4.6mm×250mm
PDA設定:収集したスペクトル:210〜400nm
抽出クロマトグラム:280および/またはその他
実行時間/サンプル:約50分間
【0066】
【表1】
Figure 2004507521
【0067】
尿については、2日間の収集物からは極めて少量の(1)しか検出されず、その代謝産物は全く検出されなかった。大便については、(1)は検出されなかったが、第1日目の収集物からアセチル化5−ASAおよびC4スルファノミドが検出された。第2日収集物からは化合物は検出されなかった。スルファサラジンも分解されたが、スルファピリジンの生成を示したのはラット1匹だけであった。ほとんどのラットは、第1日収集物からアセチル化5−ASAを示した。第2日収集物からは化合物は検出されなかった。本試験からの結果は(1)およびスルファサラジンの両方がアゾ還元を受けることを証明している。
【0068】
上記の説明は本発明の例証であり、本発明を限定するものと解釈されてはならない。本発明は添付の請求項および本書に含まれる請求項の均等物によって限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化合物類の合成経路を示す図である。
【図2】本発明の化合物類の合成経路を示す図である。

Claims (60)

  1. 下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Xは−SO−または−CO−であり、Yは下記
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である);
    Figure 2004507521
    または
    Figure 2004507521
    である)で示される化合物、またはそのエステルもしくは薬理学上許容される塩。
  2. Xが−SO−であり、Yが下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である)で示される請求項1に記載の化合物。
  3. 5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸である請求項1に記載の化合物。
  4. 5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項1に記載の化合物。
  5. 5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項1に記載の化合物。
  6. 腸疾患を治療するための医薬組成物であって、該治療を必要とする対象に、該腸疾患を治療するために有効な量の下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である);
    Figure 2004507521
    または
    Figure 2004507521
    である)で示される化合物、またはそのエステルもしくは薬理学上許容される塩を、固体もしくは液状の医薬用希釈剤もしくは担体と混合された状態で含む医薬組成物。
  7. Xが−SO−であり、Yが、
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である)である請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 前記化合物が5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸である請求項6に記載の医薬組成物。
  9. 前記化合物が5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項6に記載の医薬組成物。
  10. 前記化合物が5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項6に記載の医薬組成物。
  11. 腸疾患の治療を必要とする対象における該疾患を治療するための方法であって、腸疾患を治療するために有効な量の下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である)
    Figure 2004507521
    または
    Figure 2004507521
    である)で示される化合物、またはそのエステルもしくは薬理学上許容される塩を該対象に投与するステップを含む方法。
  12. Xが−SO−であり、Yが、
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である)である請求項11に記載の方法。
  13. 前記化合物が5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸である請求項11に記載の方法。
  14. 前記化合物が5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項11に記載の方法。
  15. 前記化合物が5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項11に記載の方法。
  16. 前記腸疾患がクローン病である請求項11に記載の方法。
  17. 前記腸疾患が潰瘍性大腸炎である請求項11に記載の方法。
  18. 前記腸疾患が旅行者下痢症である請求項11に記載の方法。
  19. 肝疾患の治療を必要とする対象における、該肝疾患を治療するための医薬組成物であって、肝疾患を治療するために有効量の下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である);
    Figure 2004507521
    または
    Figure 2004507521
    である)で示される化合物、またはそのエステルもしくは薬理学上許容される塩を、固体もしくは液状の医薬用希釈剤もしくは担体と混合されている状態で含む医薬組成物。
  20. Xが−SO−であり、Yが、
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である)である請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 前記化合物が5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸である請求項19に記載の医薬組成物。
  22. 前記化合物が5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項19に記載の医薬組成物。
  23. 前記化合物が5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項19に記載の医薬組成物。
  24. 肝疾患の治療を必要とする対象における、該肝疾患を治療する方法であって、肝疾患を治療するために有効な量の下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Xは−SO−もしくは−CO−であり、Yは下記
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である);
    Figure 2004507521
    または
    Figure 2004507521
    である)で示される化合物、またはそのエステルもしくは薬理学上許容される塩を該対象に投与するステップを含む方法。
  25. Xが−SO−であり、Yが、
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜3の整数である)である請求項24に記載の方法。
  26. 前記化合物が5−[4−(2−カルボキシ−アセチルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキシ安息香酸である請求項24に記載の方法。
  27. 前記化合物が5−[4−(4−カルボキシ−ブチリルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項24に記載の方法。
  28. 前記化合物が5−[4−(3−カルボキシ−プロピオニルスルファモイル)−フェニルアゾ]−2−ヒドロキ安息香酸である請求項24に記載の方法。
  29. 前記肝疾患が肝性脳症である請求項24に記載の方法。
  30. 下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、および式中Zはアゾ結合の切断によって形成される化合物Z−R−NHが非吸収性の抗生物質であるように選択される)で示される化合物、または式Iの化合物のエステルもしくは薬理学上許容される塩。
  31. Zが、カルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である請求項30に記載の化合物。
  32. Zが、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である請求項30に記載の化合物。
  33. Zが−X−Vであり、式中、Xがカルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルであり、Vが第一級、第二級もしくは第三級アミンを含む部分である請求項30に記載の化合物。
  34. Xが硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルである請求項33に記載の化合物。
  35. Vが−NH−Yであり、式中Yが下記:
    Figure 2004507521
    (式中、X’はOもしくはSである);
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜10であり、X’’はOまたはSである);および
    Figure 2004507521
    (式中、Rは水素もしくはヒドロキシであり、Rは下記:
    Figure 2004507521
    からなる群から選択される)からなる群から選択される請求項30に記載の化合物。
  36. Vが下記:
    Figure 2004507521
    (式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、およびRは下記
    Figure 2004507521
    (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである)からなる群から選択される)である請求項33に記載の化合物。
  37. が非置換フェニル基である請求項36に記載の化合物。
  38. が1〜4個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである請求項36に記載の化合物。
  39. 非吸収性の抗生物質によって治療することのできる疾患を、当該治療を必要とする対象において治療するための医薬組成物であって、該疾患を治療するために有効な量の下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、および式中Zはアゾ結合の切断によって形成される化合物Z−R−NHが非吸収性の抗生物質であるように選択される)で示される化合物、または式Iの化合物のエステルもしくは薬理学上許容される塩を、固体もしくは液状の医薬用希釈剤もしくは担体と混合されている状態で含む医薬組成物。
  40. Zが、カルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である請求項39に記載の医薬組成物。
  41. Zが、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である請求項39に記載の医薬組成物。
  42. Zが−X−Vであり、式中Xがカルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルであり、Vが第一級、第二級もしくは第三級アミンを含む部分である請求項39に記載の医薬組成物。
  43. Xが、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルである請求項42に記載の化合物。
  44. Vが−NH−Yであり、式中Yが下記:
    Figure 2004507521
    (式中、X’はOもしくはSである);
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜10であり、X’’はOもしくはSである);および
    Figure 2004507521
    (式中、Rは水素もしくはヒドロキシであり、およびRは下記:
    Figure 2004507521
    からなる群から選択される)からなる群から選択される請求項42に記載の化合物。
  45. Vが下記:
    Figure 2004507521
    (式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、およびRは下記
    Figure 2004507521
    (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである)からなる群から選択される)である請求項42に記載の医薬組成物。
  46. が非置換フェニル基である請求項45に記載の医薬組成物。
  47. が1〜4個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである請求項45に記載の医薬組成物。
  48. 非吸収性の抗生物質によって治療することのできる疾患を、当該治療を必要とする対象において治療するための方法であって、該疾患を治療するために有効な量の下記の式:
    Figure 2004507521
    (式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、および式中Zはアゾ結合の切断によって形成される化合物Z−R−NHが非吸収性の抗生物質であるように選択される)で示される化合物、または式Iの化合物のエステルもしくは薬理学上許容される塩を該対象に投与するステップを含む方法。
  49. Zが、カルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である請求項48に記載の方法。
  50. Zが、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルと、第一級、第二級もしくは第三級アミンとを含む部分である請求項48に記載の方法。
  51. Zが−X−Vであり、式中Xがカルボニル、硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルであり、Vが第一級、第二級もしくは第三級アミンを含む部分である請求項48に記載の方法。
  52. Xが硫黄、スルフィニルもしくはスルホニルである請求項51に記載の方法。
  53. Vが−NH−Yであり、式中Yが下記:
    Figure 2004507521
    (式中、X’はOもしくはSである);
    Figure 2004507521
    (式中、nは1〜10であり、X’’はOもしくはSである);および
    Figure 2004507521
    (式中、Rは水素もしくはヒドロキシであり、およびRは下記:
    Figure 2004507521
    からなる群から選択される)からなる群から選択される請求項51に記載の方法。
  54. Vが下記:
    Figure 2004507521
    (式中、Rは置換もしくは非置換フェニル基であり、およびRは下記
    Figure 2004507521
    (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである)からなる群から選択される)である請求項51に記載の方法。
  55. が非置換フェニル基である請求項54に記載の方法。
  56. が1〜4個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状アルキルである請求項54に記載の方法。
  57. 前記疾患がクローン病である請求項48に記載の方法。
  58. 前記疾患が潰瘍性大腸炎である請求項48に記載の方法。
  59. 前記疾患が旅行者下痢症である請求項48に記載の方法。
  60. 前記疾患が肝性脳症である請求項48に記載の方法。
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