JP2020532538A - 治療用金属錯体およびリガンドならびにその作成および使用の方法 - Google Patents

治療用金属錯体およびリガンドならびにその作成および使用の方法 Download PDF

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Abstract

ここでは、様々な疾患、特に神経疾患、運動ニューロン疾患、銅欠乏関連疾患、および/またはミトコンドリア不全の処置のために有用な化合物の実施態様を開示する。ここに記載する化合物の実施態様はPET法でも用いることができる。ここにはまた、化合物の実施態様を作成し、および用いる方法の実施態様、ならびに開示する化合物の実施態様を含む薬学的調剤物も開示する。

Description

関連出願への相互参照
この出願は2017年9月1日付け出願の米国仮特許出願第62/553,714号のより一層早い出願日の利益を主張し;その全体を参照によりここに組み込む。
政府支援の謝辞
この発明は米国国防総省によって与えられた契約番号W81XWH-15-1-0289の下で政府の支援を受けてなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
フィールド
本開示は、治療用化合物の実施態様、特に神経疾患を処置する能力がある治療用物質、ならびにそのような化合物の実施態様を作成し、および使用する方法の実施態様に関する。
バックグラウンド
筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis)(ALS)は、いつでも30,000名のアメリカ人および世界中の400,000名を超える人々に影響を与えると推定される。毎年およそ5000名のアメリカ人が診断を受ける。本疾患は運動ニューロンの容赦のない死滅を引き起こし、平均して一ないし五年内にその犠牲になったものを殺す進行性の麻痺がもたらされる。FDAによってALSの処置のために承認された薬剤は二つだけであり、および双方がペイシェント(人間で言う患者のこと)のサブセットにおいて疾患の進行を遅らせ、およびせいぜい2、3ヶ月だけ寿命を延ばすに過ぎない。さらに、コーギー、ジャーマンシェパードおよびローデシアンリッジバックを含めて、イヌの多くの一般的な品種は、しばしばSOD遺伝子においてホモ接合変異(ホモ変異とも言う)を保有する。6-12年の齢の間に、これらのイヌは、イヌ科動物変性性脊髄症、人間の病気と多くの類似点を有する運動ニューロンに影響を及ぼす進行性疾患を発症する。
本技術では、ALSおよび他の神経学的および/または銅欠乏関連疾患を再現可能に処置することができる治療用物質の必要性が存在する。
概略
ここに、式Iを満たす構造を有する化合物の実施態様を開示する。
さらに追加の実施態様では、本化合物は、ここで記載の他の式を満たす構造を有することができる。式Iにおいて上記に例示する変数をここで説明する。
また、ここで開示するのは薬学的調剤物であり、ここで説明する任意の一以上の式を満たす構造を有する化合物および剤形が含まれる。薬学的調剤物のいくらかの実施態様において、もしあれば、薬学的剤形と組み合わせるとき、化合物の小量だけしか結晶化しない。
また、ある方法の実施態様をここに記載し、ここで記載の化合物の治療上の量を対象またはサンプルに施すことが含まれる。特定の開示する実施態様では、運動ニューロン疾患を処置する方法を開示し、そこで本方法には、ここで記載の化合物の治療上の量を対象に施すことが含まれる。いくらかの実施態様では、運動ニューロン疾患は、ALS、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、またはそれらの任意の組合せから選ばれる。
またここで、ある方法の実施態様も開示し、ここで記載のような化合物で、そこで化合物の金属成分は、金属の同位体であり、対象またはサンプルに施すことが含まれる。特定の開示する実施態様では、同位体は60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+であることができる。いくらかの実施態様では、本方法は、運動ニューロン疾患の存在を決定するために陽電子放出断層撮影を使用して対象またはサンプルを画像化することをさらに含むことができる。
本開示の前述の、および他の目的、特長、および利益は、以下の詳細な記載からより一層明らかになるであろうが、それは添付の図面を参照して進められる。
マウスの脳におけるシトクロムcオキシダーゼ活性のグラフであり、そこで記号「○」によりラベル付けされる線は未処置CCSだけのマウスを表し;「●」によりラベル付けられる線はCuATSM-処置CCSマウスを表し;「□」によりラベル付けられる線は未処置CCSxSODマウスを表し;「黒四角」によりラベル付けられる線はCuATSM-処置CCSxSODマウスを表す。 滴定から得られる滴定曲線を例示し、そこで銅は遊離ATSMリガンド成分に添加する。 リガンド成分についての還元標準電位(左側)対酸化標準電位(右側)を例示する。 マウスをここで記載のCuATSMおよび異なる化合物の実施態様のものに曝露することから得られる結果を示すグラフであり、開示する化合物の実施態様は成熟Cu,Zn SOD形成を効果的に増加させることが確認され;各グループにおいてマウスのその数のサンプルサイズはグラフにおいて各バーの上に提供する数字によって示す。 サンプルをCuATSMに曝す前および後の腹側脊髄サンプルからのSODWT(上部スペクトル)およびSODG93A(中間および底部スペクトル)の質量スペクトルを示す複合質量スペクトルである(上部および中間スペクトル対底部スペクトル)。 マウスをここで記載のCuATSMおよび異なる化合物の実施態様に曝露することから得られる結果を示すグラフであり、開示する化合物の実施態様のSODの未熟形態の量の効果的な減少が確認され;各グループにおいてのマウス数についてのサンプルサイズをグラフにおける各バーの上にある数字で示す。 図7Aおよび7Bは、マウスをここで記載のCuATSMおよび異なる化合物の実施態様に曝露することから得られる結果を示すグラフであり、開示する化合物の実施態様は脳(図7A)および脊髄(図7B)においてCOX活性を効果的に増加させることが確認され;各グループでのマウス数についてのサンプルサイズをグラフにおける各バーの上にある数字によって示す。 滴定から得られる滴定曲線を例示し、そこで銅が遊離のPhMeTSMリガンド成分に添加される。 滴定から得られる滴定曲線を例示し、そこで銅が遊離NO2PhMeTSMリガンド成分に添加される。 四日齢後にCuPhMeTSM(50mg/kg/日)によりマウスを処置して後、CCS過剰発現マウスと交配した低発現G93A SODマウスの生存率を例示するグラフである;グラフは、大部分のマウス(具体的には、11匹中九匹)がCuPhMeTSMにより処置を受けた後なお生存した(「A」と表示された線)のに対し、未処理マウス(「B」と表示された線)は著しく一層低い生存率を見せた(信頼レベルは破線として示され、線「C」および「D」は処置したマウスに対応し、および線「E」および「F」は未処置のマウスに対応する)。 ここで記載の化合物の実施態様の空間充填モデルを例示する。
詳細な記載
I.用語の概要
用語の以下の説明は、本開示をより一層良好に説明し、および本開示の実践において本技術における通常の技量の者(当業者とも言う)を導くために提供する。ここで使用するように、「comprising(含む)」は「including(含む)」を意味し、および単数形「a」または「an」または「the」は文脈が別なふうに明確に示さない限り、複数の参照を含む。「または」という用語は文脈が別なふうに明確に示さない限り、述べられる代替要素の単一の要素または二以上の要素の組合せに言及する。
開示する方法のいくらかのステップは、好都合な提示のために特定の、連続的な順序で説明するが、以下に記載する特殊言語(specific language、固有言語などとも言う)によって特定の順序が必要とされない限り、このマナーの説明には、再配置が包含されることを理解すべきである。例えば、いくらかのケースにおいて、順番に記述するステップは再配置され、または同時に実行され得る。さらに、その記載では、開示する方法を説明するために、ときどき「生産する」および「提供する」などの用語を使用することがある。これらの用語は実行する実際のステップの高レベルの抽象概念である。これらの用語に対応する実際のステップは、特定の履行に応じて変動するであろうし、および本技術における通常の技量の者によって容易に認められる。
別なふうに説明しない限り、ここで使用するすべての技術的および科学的用語は、この開示が属する技術における通常の技量の者に普通に理解されるのと同じ意味を有する。ここで記載のものと類似または等価な方法および化合物を本開示の実践または試験において使用することができるが、適切な方法および化合物を以下に記載する。化合物、方法、および例は説明的であるにすぎず、および別なふうに明記しない限り、制限することを意図していない。本開示の他の特長は以下の詳細な記載および請求の範囲から明らかである。
別なふうに明記しない限り、本明細または請求の範囲において使用するように、成分の量、分子量、百分率、温度、時間、およびその他などを表すすべての数字は、「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。したがって、別なふうに指し示され、黙示的または明示的でない限り、記載する数値パラメーターは、求められる望ましい特性および/または標準試験条件/方法の下での検出限界に依存することができる近似値である。議論する先行技術から実施態様を直接的および明示的に区別するとき、「約」という言葉が列挙されない限り、実施態様の数値は近似値ではない。さらに、ここで列挙する代替物はすべて等価というわけではない。
ここで開示する化合物の実施態様は、一またはそれよりも多く(一以上とも言う)の非対称要素、例えば、立体中心、立体軸およびその他同種類のものなどのようなもの、例は、化学的コンジュゲートが異なる立体異性形態において存在することができるように、不斉炭素原子を含んでもよい。これらの化合物の実施形態は、例えば、ラセミ体または光学的に活性な形態であることができる。二以上の非対称要素を有する化合物の実施形態の場合、これらの化合物の実施形態は追加的に、ジアステレオマーの混合物であることができる。非対称中心を有する化合物の実施形態の場合、純粋な形態においてのすべての光学異性体およびそれらの混合物は、文脈が別なふうに明確に示さない限り、または異性体を除く明確な記述が表されない限り、対応する一般式によって包含される。これらの状況において、単一のエナンチオマー(鏡像体、鏡像異性体、対掌体などとも言う)、即ち、光学的に活性な形態は、本技術において通常の技量の者に既知の方法、例えば、不斉合成、光学的に純粋な前駆体からの合成などのようなものによって、またはラセミ体の分解によって得ることができる。ラセミ体の分解はまた、例えば、慣習的な方法、例えば、分割剤の存在下での結晶化、または、例えば、キラルHPLCカラムを使用するクロマトグラフィーなどのようなものによって達成することもできる。ここでは、それらを得るために使用される方法に関係なく、すべての異性体が想定される。
活性な薬剤のすべての形態(例えば、溶媒和物、光学異性体、鏡像異性体、多形体、遊離化合物および塩)は単独で、または組み合わせて採用してよい。
ここで使用する立体化学的定義および慣習は大抵、S.P.Parker(パーカー)、Ed.(編集)、McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms(マグロウヒル化学用語辞典)(1984年)、McGraw-Hill Book Company(マグロウヒルブック社)、New York(米国ニューヨーク州);およびEliel(エリール), E.およびWilen(ウィレン), S.、Stereochemistry of Organic Compounds(有機化合物の立体化学)(1994)John Wiley & Sons, Inc.(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社)、New Yorkに従う。多くの有機化合物は光学的に活性な形で存在し、即ち、それらは平面偏光面を回転させる能力をもつ。光学活性化合物の説明では、そのキラル中心(群)(chiral center(s)、群は複数もあり得ることを示すのに用いる)に関する分子の絶対配置を示すために、接頭辞(+/-)DおよびLまたはRおよびSを使用する。接頭辞dおよびlまたは(+)および(-)は、化合物による平面偏光の回転の符号を指定するために採用し、(-)またはlは、化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdで始まる化合物は右旋性である。
本開示の様々な実施形態のレビューを容易にするために、特定の用語および略語の以下の説明を提供する:
アジュバント:他の薬剤、典型的には活性原料の効果を修飾する賦形剤。アジュバントは、多くの場合、薬理学的および/または免疫学的薬剤である。アジュバントは、望ましい神経学的応答、例えば、免疫応答などのようなものを増加させることにより、活性原料の効果を修飾し得る。アジュバントはまた、調剤物用の安定化剤としても作用し得る。模範的なアジュバントには、制限されないが、水酸化アルミニウム、ミョウバン、リン酸アルミニウム、死菌(killed bacteria)、スクアレン、洗浄剤(detergents、洗剤、界面活性剤などとも言う)、サイトカイン、パラフィン油、および組合せアジュバント、例えば、Freund's(フロイントの)完全アジュバントまたはFreundの不完全アジュバントなどのようなものが含まれる。
アルデヒド:-C(O)H。
脂肪族:少なくとも一個の炭素原子ないし50個の炭素原子(C1-50)、例えば、一ないし25個の炭素原子(C1-25)、または一ないし十個の炭素原子(C1-10)などのようなものを有する炭化水素基であり、およびそれには、アルカン(またはアルキル)、アルケン(またはアルケニル)、アルキン(またはアルキニル)が含まれ、それらの環状バージョンが含まれ、およびさらに直鎖および分枝鎖の配置、およびすべての立体異性体およびなおその上に位置異性体が含まれる。
脂肪族-アリール:ここで開示する化合物にカップリング(対合とも言う)し、またはカップリングすることができるアリール基であり、そこでアリール基は脂肪族基を通してカップリングし、またはカップリングするようになる。
脂肪族-ヘテロアリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるヘテロアリール基であり、そこでヘテロアリール基は脂肪族基を通してカップリングし、またはカップリングするようになる。
アルケニル:少なくとも二個の炭素原子ないし50個の炭素原子(C2-50)、例えば、二ないし25個の炭素原子(C2-25)、または二ないし十個の炭素原子(C2-10)などのようなもの、および少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する不飽和一価炭化水素であり、そこで不飽和一価炭化水素は、親アルケンの一個の炭素原子から一個の水素原子を除去することにより導き出すことができる。アルケニル基は、分枝、直鎖、環状(例は、シクロアルケニル)、シス、またはトランス(例は、EまたはZ)であることができる。
アルコキシ:-O-脂肪族(例えば、-O-アルキルなどのようなもの)、模範的実施形態には、制限されないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシが含まれる。
アルキル:少なくとも一個の炭素原子ないし50個の炭素原子(C1-50)、例えば、一ないし25個の炭素原子(C1-25)、または一ないし十個の炭素原子(C1-10)などのようなものを有する飽和一価炭化水素であり、そこで飽和一価炭化水素は、親化合物(例は、アルカン)の一個の炭素原子から一個の水素原子を除去することから導き出すことができる。アルキル基は、分枝、直鎖、または環状(例は、シクロアルキル)であることができる。
アルキルアリール/アルケニルアリール/アルキニルアリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるアリール基であり、そこでアリール基は、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基を通してそれぞれカップリングし、またはカップリングするようになる。
アルキルヘテロアリール/アルケニルヘテロアリール/アルキニルヘテロアリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるヘテロアリール基であり、そこでヘテロアリール基は、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基を通してそれぞれカップリングし、またはカップリングするようになる。
アルキニル:少なくとも二個の炭素原子ないし50個の炭素原子(C2-50)、例えば、二ないし25個の炭素原子(C2-25)、または二ないし10個の炭素原子(C2-10)などのようなもの、および少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する不飽和一価炭化水素であり、そこで不飽和一価炭化水素は、親アルキンの一個の炭素原子から一個の水素原子を除去することにより導き出すことができる。アルキニル基は、分枝、直鎖、または環状(例は、シクロアルキニル)であることができる。
アミド:-C(O)NRaRb、そこで各々のRaおよびRbは、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、またはそれらの任意の組合せから無関係に選ばれる。
アミン:-NRaRb、そこで各々のRaおよびRbは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、ヘテロアリール、およびそれらの任意の組合せから無関係に選ばれる。いくらかの実施形態では、RaおよびRbは一緒に接合(ジョインとも言う)し、それらが結合している窒素原子と共に複素環式環を形成することができる。
芳香族:別なふうに特定されない限り、単環(例は、フェニル、ピリジニル、またはピラゾリル)または少なくとも一つの環が芳香族であるマルチプルな縮合環(例は、ナフチル、インドリル、またはピラゾロピリジニル)を有する5から15個までの環原子の環、コンジュゲーテッド(共役とも言う)基またはモイエティ(一部分とも言う)であり;即ち、少なくとも一つの環、および随意にマルチプルな縮合環で、連続し、非局在化したπ電子系をもつ。典型的に、面外π電子の数はHuckel(ヒュッケル)則(4n+2)に対応する。親構造への付着点は典型的に、縮合環系の芳香族部分を通してある。例えば、
である。しかし、一定の例では、文脈または明白な開示は、付着点が縮合環系の非芳香族部分を通してあることを指し示すことがある。例えば、
である。芳香族基またはモイエティには、環、例えば、アリール基または部分などのようなものにおいて炭素原子だけが含まれ得るか、またはそれは一以上の環炭素原子および一以上の環ヘテロ原子を含んでよく、孤立電子対(例は、S、O、N、P、またはSi)が、例えば、ヘテロアリール基またはモイエティなどのようなものにおいて含まれる。
アリール:少なくとも五個の炭素原子ないし15個の炭素原子(C5-C15)、例えば、五ないし十個の炭素原子(C5-C10)などのようなものが含まれ、単環またはマルチプルな縮合環を有し、それは縮合環が芳香族であることができ、またはそうでなくてもよく、ただし、ここで開示する化合物の残りの位置への付着点が芳香族炭素環式基の原子を通してあることを条件とする。アリール基は、水素以外の一以上の基、例えば、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、他の官能基、またはそれらの任意の組合せなどのようなものにより置換され得る。
カルボキシル:-C(O)ORa、そこでRaは水素、脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族、およびそれらの任意の組合せである。
キャリヤ(担体、キャリアなどとも言う):ここで記載する化合物をデリバリーする能力がある成分として機能する賦形剤である。いくらかの実施形態において、キャリヤは、懸濁助剤、可溶化助剤、またはエアロゾル化助剤であることができる。大抵は、キャリヤの性質は、採用される特定の施与モードに依存するであろう。例として、非経口調剤物は通常、薬学的および生理学的に許容可能な流体、例えば、水、生理学的サリン(生理学的塩類溶液、生理食塩水などとも言う)、平衡塩類溶液、水性デキストロース、グリセロールまたはその種の他のものなどのようなものをビヒクルとして含む注射可能な流体を含む。いくらかの例では、薬学的に許容可能なキャリヤは、対象への施与(例えば、非経口、筋肉内、または皮下注射によるもの)に適するように滅菌され得る。生物学的に中性のキャリヤに加え、施される薬学的調剤物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、保存料(preservative、防腐剤などとも言う)、およびpHバッファ(pH緩衝剤とも言う)およびその他同種類のものなどのようなものの、例えば、酢酸ナトリウムまたはソルビタンモノラウラートを含むことができる。
ハロ脂肪族:一以上の水素原子、例えば、一ないし10個の水素原子などのようなものが無関係に、ハロゲン原子、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロ、またはヨードなどのようなものにより置換される脂肪族基。
ハロ脂肪族-アリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるアリール基であり、そこでアリール基は、ハロ脂肪族基を通してカップリングし、またはカップリングすることになる。
ハロ脂肪族-ヘテロアリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるヘテロアリール基であり、そこでヘテロアリール基は、ハロ脂肪族基を通してカップリングし、またはカップリングすることになる。
ハロアルキル/ハロアルケニル/ハロアルキニル:少なくとも一個のハロゲン原子ないし20個のハロゲン原子、例えば、一ないし15個のハロゲン原子、または一ないし5個のハロゲン原子などのようなものであり、それは、制限されないが、臭素、塩素、フッ素、またはヨウ素から選ぶことができるものを含む、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基(それらは分枝、直鎖、または環状であることができる)。
ヘテロ脂肪族:少なくとも一個のヘテロ原子ないし20個のヘテロ原子、例えば、一ないし15個のヘテロ原子、または一ないし5個のヘテロ原子などのようなものであり、それらは、制限されないが、酸素、窒素、硫黄、セレン、リン、およびグループ内のその酸化型から選ばれるものを含む、脂肪族基。
ヘテロ脂肪族-アリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるアリール基であり、そこでアリール基は、ヘテロ脂肪族基を通してカップリングし、またはカップリングすることになる。
ヘテロアルキル/ヘテロアルケニル/ヘテロアルキニル:少なくとも一個のヘテロ原子ないし20個のヘテロ原子、例えば、一ないし15個のヘテロ原子、または一ないし5個のヘテロ原子などのようなものであり、それらは、制限されないが、酸素、窒素、硫黄、セレン、リン、およびグループ内のそれらの酸化型から選ぶことができるものを含む、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基(それらは分枝、直鎖、または環状であることができる)。
ヘテロアルキル-アリール/ヘテロアルケニル-アリール/ヘテロアルキニル-アリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるアリール基であり、そこでアリール基は、それぞれヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、またはヘテロアルキニル基を通してカップリングし、またはカップリングすることになる。
ヘテロアルキル-ヘテロアリール/ヘテロアルケニル-ヘテロアリール/ヘテロアルキニル-ヘテロアリール:ここで開示する化合物にカップリングし、またはカップリングすることができるヘテロアリール基であり、そこでアリール基は、それぞれヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、またはヘテロアルキニル基を通してカップリングし、またはカップリングするようになる。
ヘテロアリール:少なくとも一個のヘテロ原子ないし六個のヘテロ原子、例えば、一ないし四個のヘテロ原子などのようなものであり、それらは、制限されないが、酸素、窒素、硫黄、セレン、リン、およびその環内のそれらの酸化型から選ぶことができるものを含む、アリール基。そのようなヘテロアリール基は、単環またはマルチプルな縮合環を有することができ、そこで縮合環は芳香族であってもなくてもよく、および/またはヘテロ原子を含んでも含まなくてもよく、ただし、付着点が芳香族ヘテロアリール基の原子を通していることを条件とする。ヘテロアリール基は、水素以外の一以上の基、例えば、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、他の官能基、またはそれらの任意の組合せなどのようなものにより置換され得る。
イミドエステル:-C(NH2 +)ORa、式中Raは脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族、およびそれらの任意の組合せから選ばれる。
ケトン:-C(O)Ra、式中Raは、脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族、およびそれらの任意の組合せから選ばれる。
運動ニューロン疾患:いくらかの実施態様では、本用語は、脳および脊髄において神経に影響を及ぼし、および筋力低下をもたらすことがあり、多くの場合、目に見える消耗徴候(visible wasting symptoms)を伴う疾患のグループに言及するために使用する。いくらかの実施態様において、およびいくらかの国では、特定の疾患を指定するために「運動ニューロン疾患」という用語を使用することができ、および筋萎縮性側索硬化(症)と同義であることができる。
薬学的に許容可能な賦形剤:物質で、活性原料(例は、ここで記載の化合物)以外のものであり、それは活性原料の調剤物において含まれる。ここで使用するように、賦形剤は、薬学的調剤物の粒子内に組込まれてもよく、またはそれは薬学的調剤物の粒子と物理的に混合され得る。賦形剤はまた、溶液、懸濁物、エマルション(乳濁物とも言う)、またはその種の他のものなどの形態であることができる。賦形剤は、例えば、活性薬剤を希釈するために、および/または薬学的調剤物の特性を修飾するために使用することができる。賦形剤には、制限されないが、付着防止剤、結合剤、コーティング、腸溶性コーティング、崩壊剤、香味料、甘味料、着色剤、潤滑剤、流動促進剤、吸着剤、保存料、アジュバント、キャリヤまたはビヒクルが含まれることができる。賦形剤は、デンプンおよび加工デンプン、セルロースおよびセルロース誘導体、糖類およびそれらの誘導体、例えば、二糖類、多糖類および糖アルコールなどのようなもの、タンパク質、合成ポリマー、架橋ポリマー、酸化防止剤、アミノ酸または保存料であり得る。模範的な賦形剤には、制限されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、植物性ステアリン、スクロース、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシナート(またビタミンE TPGS、またはTPGSとしても知られる)、カルボキシメチルセルロース、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、レチニルパルミタート、セレン、システイン、メチオニン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、砂糖、シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、タルトラジン、アスパルテーム、ベンザルコニウムクロリド、ゴマ油、没食子酸プロピル、メタ重亜硫酸ナトリウム(sodium metabisulphite、ピロ亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウムなどとも言う)またはラノリンが含まれる。
薬学的に許容可能な塩:ここで記載の化合物の薬学的に許容可能な塩は、本技術において通常の技量の者に既知であろうように、様々な有機および無機の対イオンに由来し、およびほんの一例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、およびその他同種類のものなど;および分子が塩基性官能基を含むとき、有機または無機の酸の塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、タルトラート(酒石酸塩)、メシラート、アセタート、マレアート、オキサラート(しゅう酸塩)、およびその他同種類のものなどのようなものなどが含まれる。「薬学的に許容可能な酸付加塩」は「薬学的に許容可能な塩」のサブセットであり、それは遊離塩基の生物学的有効性を保持する一方、酸パートナーによって形成される。特に、開示する化合物の実施形態は、制限されず、様々な薬学的に許容可能な酸で、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、およびその他同種類のものなどのようなもの、ならびに有機酸で、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、しゅう酸、マレイン酸、マロン酸、こはく酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、けい皮酸、マンデル酸、ベンゼンスルホン酸、イセチオン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、キシナホ酸(xinafoic acid)およびその他同種類のものなどのようなものを含めたものと塩を形成する。「薬学的に許容可能な塩基付加塩」は「薬学的に許容可能な塩」のサブセットであり、それらは無機塩基、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩およびその他同種類のものなどのようなものに由来する。模範的な塩は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩である。薬学的に許容可能な有機塩基に由来する塩には、制限されないが、一級、二級、および三級アミン、天然に生じる置換アミンを含む置換アミン、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂、およびその他同種類のものなどのようなものの塩が含まれる。模範的な有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、およびカフェインである。(例えば、S. M. Berge(ベルゲ)ら、「Pharmaceutical Salts(ファーマスーティカル・ソルツ)」、J. Pharm. Sci.(ジャーナル・オブ・ファーマスーティカル・サイエンシーズ)、1977; 66:1-19を参照し、それを参照によりここで組み込む。)
薬学的/治療上有効な量:特定の障害または疾患を処置するのに、またはその徴候の一以上を改善または根絶するのに、および/または疾患または障害の発生を防止するのに十分な化合物の量。「治療上有効な量」を構成する化合物の量は、化合物、疾患状態およびその重症度、処置されるペイシェントの齢、およびその他同種類のものなどに応じて変動するであろう。治療上有効な量は本技術において通常の技量の者によって決定することができる。
プロドラッグ:生物学的に活性な化合物、特に親化合物を生成するために、最も典型的にはインビボで、例えば、腸内での加水分解または酵素変換によって変換される、ここで開示する化合物の実施形態。プロドラッグモイエティの普通の例には、制限されないが、カルボン酸モイエティを所有する活性形態をもつ化合物の薬学的に許容可能なエステルおよびアミド形態が含まれる。本開示の化合物の実施形態の薬学的に許容可能なエステルの例には、制限されないが、リン酸基(ホスファート基などとも言う)およびカルボン酸のエステル、例えば、脂肪族エステル、特に、アルキルエステル(例えば、C1-6アルキルエステル)などのようなものが含まれる。他のプロドラッグモイエティには、リン酸エステル、例えば、-CH2-O-P(O)(ORd)2またはその塩などのようなものが含まれ、式中RdはHまたは脂肪族(例は、C1-6アルキル)である。許容可能なエステルにはまた、シクロアルキルエステルおよびアリールアルキルエステル、例えば、制限されないが、ベンジルなどのようなものも含まれる。この開示の化合物の実施形態の薬学的に許容可能なアミドの例には、制限されないが、一級アミド、および二級および三級アルキルアミド(例えば、一および六個の間の炭素を伴う)が含まれる。本開示に従う化合物の実施形態の開示する模範的な実施形態のアミドおよびエステルは、慣習的な方法に従って調製することができる。プロドラッグの徹底的な議論は、T. Higuchi(ヒグチ)およびV. Stella(ステラ)の、「Pro-drug as Novel Delivery Systems(新しいデリバリーシステムとしてのプロ-ドラッグ)」、第14巻、A.C.S. Symposium Series(シンポジウムシリーズ)において、およびBioreversible Carriers in Drug Design(薬物設計におけるバイオリバーシブル・キャリヤ)、ed. Edward B. Roche(エドワードB. ロッシュ編集)、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press(アメリカン・ファーマスーティカル・アソシエーション・アンド・ペルガモン・プレス)、1987において提供し、これらは両方とも参照によりここで組み込む。
対象:哺乳動物および他の動物、例えば、ヒト、コンパニオン・アニマル(ペットなどとも言う)(例は、イヌ、ネコ、ラビット(ウサギとも言う)、など)、ユーティリティ・アニマル(実用動物などとも言う)、およびフィード・アニマル(飼料動物などとも言う)であり;それゆえに、開示する方法は人間の治療および獣医学用途の両方に適用可能である。
チオケトン:-C(S)Raであり、式中Raは、脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族、およびそれらの任意の組合せから選ばれる。
処置すること/処置:対象、特に興味がある疾患または状態を有するヒトまたはイヌ科動物における興味がある疾患または状態の処置であり、および以下が一例として、および制限を伴わずに含まれる:
(i)疾患または状態が対象において発生するのを防ぐため、または特に必要な場合、そのような対象がその状態になり易いが、まだその状態を有すると診断されていないとき、その状態に関連する症状を改善するための予防的施与;
(ii)疾患または状態を抑制すること、例えば、その進行を停止させること、または遅らせること;
(iii)疾患または状態を緩和すること、例えば、疾患または状態またはその徴候の後退を起こさせること;または
(iv)疾患または状態を安定化させること。
ここで使用するように、「疾患」および「状態」という用語は、交換可能に使用され、または特定の病気(malady)または状態が既知の原因因子をもたなくてよく(その結果、病因がまだ決定されておらず)、および従ってそれはまだ疾患としてではないが、望ましくない状態または症候群としてだけ認識され、そこで臨床医によって多かれ少なかれ特定の徴候のセットが識別されていることで異なることができる。
本技術において通常の技量の者は、上記で提供する規定が許容されない置換パターン(例は、五つの異なる基により置換されるメチルなど)を含むことを意図しないことを認識するであろう。そのような許容されない置換パターンは、本技術において通常の技量の者によって難なく認識される。ここで開示する式および特定の化合物では、水素原子が存在し、および官能基または他の原子が例示されていない場合でも、任意の正式な原子価要件を満たす(しかし、必ずしも例示されなくてもよい)。例えば、
として描かれるフェニル環には、「a」の炭素以外のフェニル環の各炭素原子に付着する水素原子が、そのような水素原子が例示されていないとしても含まれる。
ここで開示および/または上記で規定する任意の官能基は、ここで別なふうに明記しない限り、置換または非置換であることができる。
II.イントロダクション
CuATSMは、本技術において確立された厳格な基準によって、高発現性スーパーオキシドジスムターゼ(「SOD」)SODG93Aマウスにおいて保護的であることが示された;ただし、CuATSMの銅親和性が高いため、この薬剤は、中枢神経系(「CNS」)への銅の輸送を自然に制限する分配システムをバイパスするための非効率的なデリバリービヒクルとなる。CuATSMによる継続的な処置は、SOD銅シャペロン(「CCS」と呼ばれる)がCu,Zn SODの成熟を完了するのに十分な銅を最終的に提供し得る;しかし、CuATSMはその使用に関連する多くの有害な側面があり、および本技術において、神経疾患および/または銅欠乏関連障害を処置することができる改善された治療薬が必要である。たとえば、CuATSMによる銅のデリバリー速度はインビボ(生体内とも言う)で遅い。図1を参照するが、それはCuATSMがCCSおよびCCSxSODマウスのCNSへの銅デリバリーのために遅いことを例示する。シトクロムcオキシダーゼとSODがCNSにおいて銅欠乏酵素を補充するには数週間かかる場合がある。CuATSMの還元能力は、任意の普通の生物学的還元剤よりもネガティブである。容認される放出のメカニズムは、CuATSMにおいてCu2+がCu1+に還元されることであり、それは細胞内銅キャリヤに移行する可能性がより一層高い。還元したCuATSMはまた、分子酸素を潜在的に有毒なスーパーオキシドラジカル(O2 .-)に還元する。CuATSM化合物の高速再酸化は、非低酸素組織において銅の放出をさらに制限し、ならびに有害な種を生成する。結果として、ごく一部の銅イオン(例は、Cu2+またはCu1+)だけがCuATSM錯体からゆっくりと放出され、それはその急性の治療上の効果を制限する。さらに、CuATSMはインビボで数時間以内に肝臓によって代謝され、それはその末端メチル基(例えば、以下に例示する位置にあるメチル基などのようなもの)の一つの除去をもたらす。CuATSMの脱メチル化は遊離アミノ基を作り出し、それは代謝物のCNSへの侵入を防ぎ、および他のターゲット(標的とも言う)への銅のデリバリーに有利に働く。さらに、CuATSMは、他の非ヒト動物、例えば、マウス、ラット、イヌなどのようなものにおいてのアルブミンと比較して、ヒト血清アルブミンに対する親和性がはるかに高く、それはヒト対象においてのCNSへのその分配を制限する。
別の制限は、CuATSM錯体のATSMリガンド成分が、結合性金属において薬理学的に活性であり、および従って潜在的に望ましくない副反応において反応することができることである。例えば、ZnATSM(それは銅ではなく亜鉛を含む)は、ALS-SODマウスモデルにおいて変性に対してわずかに保護的であり;しかし、ZnATSMをマウスの皮膚に適用するとき、それらの動物は苦痛を経験し、および化合物はマウスを保護するのに無効になる。また、遊離リガンド、例えば、GTSMおよびPTSMなどのようなもの(双方を以下に例示)は幼若マウスの成長において著しい遅延を起こす。
CuATSMはコンパクトな対称構造を有し、それはこの化合物に関連する別の制限の一因となる。そのコンパクトな構造により、ATSMリガンド成分は非常に安定した結晶を迅速に形成することが可能にされ、それはこの化合物の作成および調剤化においていくつかの課題を生じさせ、適切な薬剤として機能するその能力が妨げられる。例えば、金属フリーのATSMリガンド成分は、すべての普通の還流性溶媒においてその合成中に数秒以内に結晶化し;それゆえ、合成の最終ステップにおいて、特に臨床使用に求められる大量を生産するために必要な産業規模では、銅を後に加えることは困難である。
さらに、ATSMリガンドのセミチオカルバジドサイドアームはかなりの柔軟性を持ち、およびイミンメチル基を接合する中心炭素結合の周りで容易に回転する。この柔軟性により、化学量論的な銅を使用して最終的な1:1錯体を形成するのが困難になる。CuATSMを形成するための銅のATSMリガンドへの滴定は化学量論的挙動の生成を示さず、化学量論的錯体の形成を示す(図2を参照、それは銅の添加が1:1に近づくとき、等吸収点が逸脱して望ましくない非化学量論的挙動が示されることを示す)。また、質量分析により、3つの銅原子および2つのATSMリガンドと一致する実験式を有する錯体の形成が示された。これらの錯体は除去が難しいため、そのような錯体の形成には問題がある。その結果、柔軟なセミチオカルバザト基により二以上のATSM部分に関連するいくつかの銅原子の多量体錯体が生成されるのを最小限に抑えるために、ATSMを希釈しなければならない。ただし、ATSMの溶解度が低いため、還流条件下でも希釈溶液を実現するのは困難である。
さらに、CuATSMは、結晶化についての高い傾向(propensity)を示し、および245℃の非常に高い融点を有する。この結晶化および高融点により、経口活性CuATSM化合物の形成に問題が作り出され、および経口デリバリー用の錯体を調剤化するための固形分散剤法(solid dispersant methods)の使用が妨げられる。そのようなものとして、CuATSMの適切な投薬量制限を有する調剤物の生産は、特にマトリクスから徐々に結晶化し、および不溶性結晶を形成するCuATSMの傾向を考慮すると、この化合物を治療的に使用する際の制限を残す。大量の結晶化したCuATSMは腸内を通過し、およびそれによって胃腸の苦痛の一因となる。また、CuATSMの負の可能性は、生物学的還元剤が細胞内を還元するのを非常に難しくし、それは数週間にわたってSODおよびCOXを補充する効果が遅いことを反映する。結果として、施されたCuATSMの大部分は尿中に排除され、銅はまだ結合したままである。
ここで記載する化合物の実施形態は、CuATSM化合物の上記の制限に対処する。開示する化合物の実施形態は、改善された調剤物の特性を見せる。例えば、開示する実施形態は、化合物の実施形態では結晶化が抑制されるため、CuATSMよりも著しく少ない効率でしか結晶化しない。開示する実施形態はまた典型的に、負の還元電位がより一層低く、インビボで銅を放出するそれらの能力の改善に寄与する。ここで開示する化合物の実施形態はまた、CuATSMと比較して容易な還元を可能にする還元電位を見せ、および従って開示する化合物の実施形態は、対象の領域、特にCNSに銅をデリバリーするのにより一層効果的である。開示する化合物の実施形態の優れた特長は、以下の開示によって例示するように、上記に挙げたものに制限されない。
III.化合物の実施形態
ここで、以下の式Iを満たす構造を有する化合物の実施形態を開示する。以下の式Iは、図示するリガンド(配位子などとも言う)と共に錯体化される金属種(「M」)により例示するが、本開示は遊離リガンドを企図し、そこで金属種はまだ錯体化されてない。そのような遊離リガンドが金属種により錯体化しないとき、遊離リガンドは、以下の式IAおよびIBにおいて図示されるように互変異性の形態において存在することができる。そのようなものとして、ここで開示する化合物の実施形態には、式Iを満たす構造を有する金属錯体および式IAおよびIBを満たす構造を有する遊離リガンド成分が含まれる。ここで開示する化合物の実施形態(それらには、この開示全体にわたって金属錯体化した化合物および/または遊離リガンド成分のいずれかが含まれる)は、治療上の化合物として、例えば、神経疾患および他の銅欠乏関連疾患を処置するためなどのようなものに使用することができる。
式Iを参照すると、Mは二価金属またはその放射性同位体である。式I、IA、およびIBを参照すると、次の特長を適用することができる:
R1は、脂肪族基または芳香族基、例えば、アリールまたはヘテロアリール基であることができ、それはCaに直接的または間接的に(例えば、リンカー基を通してなどのようにして)付着し;
R2は、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または芳香族(例は、アリールまたはヘテロアリール)から選ぶことができ、そこで芳香族基はCbに直接的または間接的に(例えば、リンカー基を通してなどのようにして)付着することができ;または
R1およびR2は、一緒に結合して二ないし七個の縮合環を含む縮合環系を形成することができ(can be bound together form a fused ring system comprising two to seven fused rings);および
各々のR3およびR4は、-NH2、-NHR、-NRR'、-OR、-SR、または-C(R)1-2R'から無関係に選ぶことができ、そこで各RおよびR'は、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれる。いくらかの実施形態では、RおよびR'は、それらが結合している窒素または炭素原子と共に、複素環またはヘテロアリール基、または環状脂肪族基を形成することができ;または、R3および/またはR4が-C(R)1R'であるとき、そのときRまたはR'基の一つは炭素原子と二重結合を形成し、およびアリール基を形成するために残りのRまたはR'基とさらに接合する。
R1および/またはR2がリンカー基を介してそれぞれ例示するイミン炭素原子に間接的に付着する実施形態では、リンカー基は脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せであることができる。模範的なリンカー基には、制限されないが、アルキル、アルキニル、またはアルケニルリンカー基;ポリアルキレングリコールリンカー基;酸素、硫黄、またはNRから選ばれるヘテロ原子(そこでRは水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから選ぶことができる);カルボニル基;チオケトン基;アミド基;スルホン基;スルホキシド基;フェニル;ピリジル;または他の適切なリンカーが含まれる。
いくらかの開示する実施形態では、Mは銅(例は、Cu2+)、鉄、パラジウム、カドミウム、マンガン、またはそれらの放射性同位体である。さらに追加の実施形態では、MはCu2+60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+である。
いくらかの実施形態では、R1は、フェニル、ピリジル、ナフチル、アントラセニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ベンゾキノリニル、ベンゾキノキサリニル、ベンゾキナゾリニル、またはその種の他のものなどから選ぶことができる。さらにまたいくらかの追加の実施形態では、R1は、フェニル-(R5)n、ピリジル-(R5)n、ナフチル-(R5)n、アントラセニル-(R5)n、キノリニル-(R5)n、キナゾリニル-(R5)n、キノキサリニル-(R5)n、ベンゾキノリニル-(R5)n、ベンゾキノキサリニル-(R5)n、ベンゾキナゾリニル-(R5)nから選ぶことができ、そこで各R5は無関係に電子供与基または電子求引基であり(それは、指し示される芳香族基に、直接的または間接的に、例えば、脂肪族またはヘテロ脂肪族リンカーを通してなどのようなもので付着することができ)、およびnは1から10まで、例えば、1ないし8、または1ないし6、または1ないし4から選ばれる整数である。上記に指し示すように、R1について挙げるこれらの基のいずれも、ここで記載のようなリンカーを通して化合物の残余に直接的または間接的に結合することができる。
特定の開示する実施形態では、各R5は脂肪族;アリール;ハロ脂肪族;ヘテロ脂肪族;脂肪族-アリール;ヘテロアリール;脂肪族-ヘテロアリール;ヘテロ脂肪族-アリール;ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール;ヒドロキシル;-NH2;-P+(Rd)3または-N+(Rd)3(そこで各Rdは無関係に水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから選ぶことができ);ニトロ;チオール;ハロゲン;ホスファート(リン酸塩);ホスホリル;スルフィノ;スルホ;アジド;リンカー-X基;またはそのような基の任意の組合せから無関係に選ぶことができる。
上記の「リンカー-X」基に関して、リンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、または芳香族基から選ぶことができる。特定の開示する実施形態では、リンカーは、カルボニル含有基;アルキレンオキシド;アルキル、アルケニル、またはアルキニル基;イミドエステル;またはここで記載の他のリンカー基であることができ;またはリンカーは、マレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成することができる。また、「リンカー-X」基に関して、Xは、化合物のターゲットへのデリバリーを促進するのに適する官能基を含むモイエティである。特定の開示する実施形態において、Xは、膜を通して化合物の浸透をプロモートまたは促進する能力があるターゲティングモイエティであることができる。いくらかの実施形態では、ターゲティングモイエティは、化合物のサイトゾルへのデリバリーを増加させ、例えば、化合物のデリバリーを10倍の割合で(ターゲティングモイエティを含まない類似の化合物と比較して)および/またはミトコンドリアへ100倍の割合で(ターゲティングモイエティを含まない類似の化合物と比較して)増加させるなどのような能力があるモイエティであることができる。これらの式を満たす化合物の実施形態は、実施形態において対イオンをさらに含むことができ、そこでXには、荷電した基が含まれ、それによって電子的中性が提供される。例えば、いくらかの実施形態では、各Xは、ホスホニウム基、アンモニウム基、または正に帯電したモイエティを含む他のそのような基から無関係に選ぶことができる。特定の開示する実施形態において、疎水性の、正に帯電したモイエティと組み合わせて使用する対イオンは、負に帯電した対イオンであることができ、および典型的には、薬学的に許容可能であり、負に帯電した対イオンである。模範的な負に帯電した対イオンには、制限されないが、ハロゲン(例は、Br-、Cl-、F-、I-)、スルホナート(スルホン酸塩などとも言う)(例は、メシラート)、スルファート、ヒドロブロミド、アセタート、シトラート、マレアート、タルトラート、ホスファート、ナイトラート、サリチラート、フマラート、ラクタート、またはその種の他のものなどが含まれる。
特定の開示する実施形態において、ここで記載するリンカー-X基は、-C(O)RcX、-C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-(CH2)2NRc]mX、-[NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、-CH2C(O)NHRcX、-SRcX、または
から選ぶことができ;
式中、各Rcは、無関係に、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから選ばれ;各Xは、無関係に、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から選ぶことができ、そこで各Rdは、無関係に、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから選ぶことができ;および各mは無関係に1から30まで、例えば、1ないし20、または1ないし10、または1ないし5などのようなものから選ばれる整数であることができる。
特に開示する実施態様では、リンカー-X基が含まれ、そのリンカー-X基は、-C(O)(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-C(=NH2 +)N(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-CH2C(O)NH(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-S(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-O(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-NH(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-C(O)[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-C(=NH2 +)NCH2[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-CH2C(O)NH[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-C(O)(CH2)1-30N+Me3・Br-、-C(=NH2 +)N(CH2)1-30N+Me3・Br-、-CH2C(O)NH(CH2)1-30N+Me3・Br-、-S(CH2)1-30N+Me3・Br-、-(CH2)1-30N+Me3・Br-、-O(CH2)1-30N+Me3・Br-、-NH(CH2)1-30N+Me3・Br-、-C(O)[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-C(=NH2 +)NCH2[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-CH2C(O)NH[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-S[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-
から選ぶことができる。
いくらかの実施形態では、各R5は、無関係に、アルキル、アルキエニル、アルキニル、アミン、カルボン酸、エステル、アルコキシ、アミド、シアノ、エーテル、ハロアルキル、シリルエーテル、ホスフィン、チオエーテル、ジスルフィド、イソチオシアナート、イソシアナート、カーボナート、ケトン、スルフィニル、スルホニル、チオケトン、イソニトリル、またはそのような基の任意の組合せから選ぶことができる。特定の開示する実施形態では、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
さらに別の実施形態では、R1は、フェニル;-PhC[(Rc)2]mPPh3;-Ph[(CH2)2O]mPPh3;-Ph[O(CH2)2]mPPh3;-PhOH;-PhOPPh3;-PhNRPPh3;-Ph[(CH2)2NR]mPPh3、または-Ph[NR(CH2)2]mPPh3、式中、Rは水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールであり;-PhO-脂肪族(例は、-PhOMe、-PhOEt、-PhOPr、-PhOiPr、-PhOnBu、-PhOiBu、-PhOtBu、式中、OMe、OEt、OPr、またはOBu基は、フェニル環が化合物の残部に付着する位置に対してフェニル環のオルト、メタ、またはパラ位に位置し);-PhN(R)脂肪族(例は、-PhN(R)Me、-PhN(R)Et、-PhN(R)Pr、-PhN(R)iPr、-PhN(R)nBu、-PhN(R)iBu、-PhN(R)tBu、式中、N(R)Me、N(R)Et、N(R)Pr、またはN(R)Bu基は、フェニル環が化合物の残部に付着する位置に対してフェニル環のオルト、メタ、またはパラ位に位置し、および式中、Rは水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールであり);または-Ph(Z)1-5(式中、ZはCl、F、Br、またはI、NO2、CF3、C(CF3)3であり、そこでハロゲン原子およびNO2、CF3、C(CF3)3基はフェニル環のすべての位置において位置し、またはフェニル環が化合物の残部に付着する位置に対してフェニル環のオルト、メタ、またはパラ位置にあり得)から選ぶことができ;およびnは1である。
特定の開示する実施形態では、R1は、フェニル、-PhpOMe、-Php [O(CH2)]1-10PPh3、-Php[NH(CH2)]1-10PPh3、-PhpCl、-PhpNO2、-PhpCF3、または-PhpC(CF3)3、-PhF5、および-PhpNMe2であり、式中、pはOMe、Cl、NO2、CF3、および/またはC(CF3)3基が、化合物の残部にフェニル環が付着する位置に対してフェニル環のパラ位にあることを指し示す。
いくらかの実施形態では、R2はアルキルまたはフェニルから選ぶことができる。特定の開示する実施形態では、R2はメチル、エチル、プロピル、ブチル、またはフェニルである。いくらかの実施形態では、フェニル環は、R1について上記で議論するように一以上のR5基を含むことができる。さらにまた追加の実施形態では、R2は上記のようにリンカー-X基であることができる。
いくらかの実施形態では、各々のR3およびR4は、-NH2、-N(H)(CH2)nCH3、-N(H)(CH2)nCF3、-N[(CH2)nCH3]2、または-N[(CH2)nCF3]2から選ばれ、式中、各nは、無関係に、0から10までから選ばれる整数である(例は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)。さらにまた追加の実施形態では、各々のR3およびR4は、無関係に、-N(H)リンカー-X、-N[(CH2)nCH3]リンカー-X、または-N[(CH2)nCF3]リンカー-Xから選ぶことができ、そこでリンカー-X基は、R5およびR2について上述したとおりである。
いくらかの実施形態において、開示する代表的な化合物は、以下の式の任意の一以上を満たす構造を有することができる。いくらかの実施形態において、代表的な化合物は、以下に例示する錯体の遊離リガンド成分であることができる。
上記の式を参照すると、各々のM、R3、R4、各R5、およびnは無関係に、式I、IA、およびIBについて上記に挙げる群から選ぶことができ;各R6は、無関係にR5について上記に挙げる群のいずれかから選ぶことができる。いくらかの実施形態では、各R5は別の各R5と同じか、または異なることができ、各R6は他の各R6と同じか、または異なることができ、および/またはR5およびR6は互いに同じか、または異なることができる。
さらにまた追加の実施形態では、ここで記載する化合物の実施形態は、以下の式のいずれか一以上を満たす構造を有することができる。いくらかの実施形態では、代表的な化合物は、以下に例示する錯体の遊離リガンド成分であることができる。
上記の式を参照すると、各々のR1、R2、R3、R4は、式I、IA、およびIBについて上記に挙げる群から無関係に選ぶことができ;各リンカーおよびX基は、上記の「リンカー-X」モイエティについて上記に挙げるようなものであることができ;各Yは無関係にO、S、またはNRから選ぶことができ(そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール、またはそれらの任意の組合せから選ばれ);各Rは無関係に、メチル、トリフルオロメチル、C(CF3)3であることができ;各mは、1から30まで、例えば、1ないし20、または1ないし10、または1ないし5などのようなものから選ばれる整数であり;各qは、0から30まで、例えば、1ないし20、または1ないし10、または1ないし5などのようなものから選ばれる整数であり;および各nは、1から5までから選ばれる整数である。
上記のいずれかの一以上の式を満たす構造を有する代表的な化合物が提供される。いくらかの実施形態では、代表的な化合物は、以下に例示される錯体の遊離リガンド成分であることができる。
膜を通した輸送を促進する基を含む化合物の実施形態の代表的な実施形態を以下に例示する。いくらかの実施形態では、代表的な化合物は、以下に例示する錯体の遊離リガンド成分であることができる。
臭化物対イオンは、上記の化合物の実施形態について含まれる。本技術において通常の技量の者は、本開示の射程を伴う治療上活性な化合物を形成するために他の対イオンを使用し得ることを理解するであろう。いくらかの実施形態では、代わりにTPP基が第四級アミンである化合物の実施形態も本開示において含まれる。上記で例示する化合物の実施形態に関して、mは上記の式について記載されるようであることができ、およびqは、0から30まで、例えば、1ないし20、または1ないし10、または1ないし5などのようなものから選ばれる整数であることができる。いくらかの実施態様において、qは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であることができる。
独立した実施形態において、化合物は、以下ではないか、またはそれ以外である。
さらに別の独立した実施形態において、R1がメチルであり、およびR2がメチルまたは水素である場合、そのときR2、R3、またはR4の少なくとも一つは、ここで記載するようにリンカー-X基を含む。
IV.使用方法
ここで記載する化合物の実施形態は、神経疾患(neurological diseases)(例は、運動ニューロン疾患)、他の銅欠乏関連疾患、および/またはミトコンドリア不全(mitochondrial deficiencies、ミトコンドリア欠乏などとも言う)(例は、シトクロムcオキシダーゼ欠乏)を処置するために有用な治療用物質である。ここで記載の化合物の実施形態および方法を使用して処置することができる神経疾患および運動ニューロン疾患の例には、制限されないが、ALS、パーキンソン病、ルーゲーリック病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症(frontal temporal dementia)、脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy)、メンケス病(Menke's disease)、アルツハイマー病、ハンチントン病、多発性硬化症、神経障害(neuropathies、ニューロパシーなどとも言う)、プリオン病(Prion disease)、および銅欠乏と関係がある任意の他の神経疾患が含まれる。追加の実施形態では、ここで開示する化合物の実施形態を使用して、イヌ科動物の銅欠乏関連疾患、例えば、イヌ科動物の変性性骨髄症、ALS様イヌ科動物疾患、およびその他同種類のものなどのようなものを処置することができる。模範的な実施形態では、化合物の実施形態は、ALS、パーキンソン病、Menkes disease(メンケス病)、ルーゲーリック病、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、原発性側索硬化症、およびイヌ科動物の変性性骨髄症を処置するために使用される。
いくらかの実施形態では、本方法は、開示する化合物の実施形態の一以上の有効な(または治療上有効な)量を対象またはサンプル(例は、生物学的サンプル、例えば、血液、組織、または細胞サンプルなどのようなもの)に施すことを含むことができる。いくらかの実施形態では、本方法は、神経機能においての変化について対象を監視すること(例は、運動ニューロン変性、筋萎縮、およびその他同種類のものなどの証拠について対象を監視すること)をさらに含むことができる。いくらかの実施形態では、化合物は、化合物の薬学的調剤物を使用して施すことができ、それは化合物および薬学的剤形を含むことができる。任意の適切な薬学的剤形、例えば、以下に記載されるもののようなものを使用することができる。特定の開示する実施形態では、薬学的剤形は、貼付剤(transdermal patch、経皮パッチなどとも言う)、錠剤、カプセル、ローション、または溶液注射剤(injectable solution、注射剤、注射液などとも言う)である。さらにまた追加の特定の実施形態では、化合物は固形分散剤として経口的に摂取することができ、またはそれは経口給餌することができない対象に対して経皮内視鏡下胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy)を使用して施すことができる。
いくらかの実施形態では、ここで記載の化合物の実施形態は、本技術で既知の他の金属錯体、例えば、CuATSMなどのようなものによって達成されない速度およびレベルにて、ALS患部組織(ALS-affected tissue)においてCu,Zn SODタンパク質を安定化する。ここで記載する化合物の実施形態は、金属(例は、銅)を慣習的な薬剤よりも迅速にCNS中に送り、およびSODを効果的に安定化し、それによってALSまたは他の神経疾患を発症する傾向がある対象において典型的に存在するこのタンパク質の変異による毒性が妨げられる。SODの各サブユニットには、銅および亜鉛の双方が含まれ、それらはSODタンパク質の安定化において重要な触媒的および構造的役割をもつ。銅は酵素活性のために使用され、および亜鉛はSODのフォールディング(折り畳みとも言う)を決定することができる。細胞内銅はまた、主としてチトクロームcオキシダーゼにおいて結合する。結果として、SODは、そのCCSとの相互作用を待機している亜鉛含有、銅欠乏の形態として蓄積することが多い。これら二つの酵素への銅の細胞内デリバリーは、銅トランスポーターおよびシャペロンの複雑なネットワークによって提供され、および正味の分布(net distribution)は、銅についての相対的な親和性勾配によって駆動される。SODおよびCCSは、CNSにおいて銅について最も高い親和性をもつ。亜鉛は折り畳まれていないSODタンパク質を強力に安定化するため、未成熟なSODが脊髄において蓄積し、CCSからの銅を待ってCu,Zn SOD形成を完了する。他の器官への銅の輸送は、脊髄および脳へのものよりもはるかに速く、および従って銅欠乏SODの蓄積は典型的にCNSにおいてより一層高くなる。いくらかの実施形態では、本方法は、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子に一以上の変異を伴う対象に対して化合物の実施形態を施すことを含むことができる。特定の開示する実施形態では、変異はスーパーオキシドジスムターゼ遺伝子のG85、H46、またはH48残基ではなく、またはそれ以外の変異である。そのような変異は銅結合部位に影響を及ぼし、およびそれゆえSODの保護効果を無効にする。
変異SODの過剰発現によって生産されるALSのマウスおよびラットモデルは、他のより一層最近発見されたALS-関連変異に基づくげっ歯類モデルよりも忠実度が一層高いヒトの疾患と相関する。変異SODsは、様々な対象、例えば、ヒト、イヌ、マウス、ラット、ゼブラフィッシュ、およびDrosophila(ショウジョウバエ)などのようなものにおいて運動ニューロンの変性を導く毒性の機能獲得(toxic gain of function)をもたらす。毒性の機能の獲得(toxic gain-of-function)には、SODを安定させる二つの金属補因子を欠くSODの部分的に折り畳まれてない中間体が関与する。特に、高発現性のSODG93Aマウスモデルは、神経変性疾患(neurodegenerative diseases)についての処置を評価することにおいて専門家によって最も広く使用されるモデルになっていた。マウスが体重を失い、および130日で最終麻痺に達する前にそれらの後肢が萎縮するため、ALSの徴候はこれらのマウスにおいて100日近くで明らかになる。そのようなものとして、このモデルは、人間の対象において、神経疾患、例えば、ALSおよび他の運動ニューロン疾患などのようなものの処置についての結果と合理的に相関するモデルとして広く受け入れられる。
ALSを引き起こす変異に対する共通の特長は、SODタンパク質への銅および亜鉛の結合を破壊することであることが本技術において知られるが、対象における有効な治療のためのALS処置の分野では満たされていない必要性が存在する。本技術では、高発現性のSODG93Aマウスにおいて10-15%よりも多くだけ寿命を延ばすことが可能な処置はほとんどなく、および人間の処置に好首尾に変換された製薬上の薬剤(pharmaceutical agent、医薬品などとも言う)はない。CuATSMが人間の対象においてALSの処置に効果的であるという証拠が増えているが、この特定の化合物には、上記議論したように、その構造に関連する他の欠点がある。しかしながら、ここで記載する化合物の実施形態は、CuATSM、CuGTSM、またはCuPTSMによって達成されない速度で金属(例は、銅)を移動させるため、ここで記載する化合物の実施形態は、CuATSMおよびCuGTSMおよびCuPTSM誘導体に対して優れた活性を示すことが可能であり、およびさらに、これらの錯体が直面する課題(例は、溶解性の問題、薬学的調剤物の問題、および合成の問題)は含まれない。
第二銅イオン(2+イオン化状態において)に対するATSMリガンドの低い還元電位、または言い換えると、高い銅親和性は、ほとんどの組織における銅放出を防ぐが、損傷したミトコンドリアの電子伝達鎖を有する低酸素組織において、または細胞において、銅の選択的放出を可能にし;しかしながら、CuATSM化合物を少し修飾しただけ(例は、ジイミン官能基の炭素原子から一つまたは両方のメチル基を除去すること)でも、結果として銅が急速に放出され、それはSOD ALSモデルにおいて毒性をもたらすことができる。そのようなものとして、CuATSMは高い銅親和性を見せるが、それはCNSへの銅の輸送を自然に制限する分配システムをバイパスするのに非効率的なデリバリービヒクルである。それゆえに、CCSがCu,Zn SODの成熟を完了するのに十分な銅を提供するために、継続的な処置が必要である。しかし、そのような継続的な処置はまた、銅摂取量の増加により毒性を引き起こす可能性もある。さらに、CuATSMの負の還元の可能性を考えると、還元することは非常に困難であり、それはSODおよびCOXを補充する際の効力が数週間に渡って遅いことを反映する。結果として、CuATSMの大部分(例は、>95%)は、銅が結合したままで尿において排出される。対照的に、ここで開示する化合物の実施形態の還元電位は、化合物がCuATSMよりも容易に還元されることを可能にするが、SODxCCSマウスの処置において依然として優れた効力を見せ、およびまた細胞内での潜在的な銅の毒性放出を回避する。例えば、図3を参照し、それは、リガンド成分について還元(左)対酸化標準電位(右)を例示する(無水DMSOにおいて測定される)。また、ここで記載する化合物の実施形態は、CuATSMおよび他のALS処置の活性を超える活性を見せることが可能である。例えば、いくらかの実施形態では、ここで開示する化合物の実施形態は、慣習的な処置を使用して達成される4ないし5箇月と比較して、少なくとも10箇月以上マウスを生存させ続けることが可能であった。開示する化合物の実施形態はまた、CuATSMが二週間の期間にわたってデリバリーすることができる銅の量の四倍以上を送ることが可能である(例は、図4を参照)。
ここで記載する一定の化合物の実施形態はまた、放射性イメージングのために使用することができる。例えば、放射性金属同位体を含む化合物の実施形態は、造影剤として使用することができる。いくらかの実施形態では、そのような造影剤は、ここで記載の式のいずれか一つを満たす構造を含むことができ、およびそこで錯金属(complexed metal、複合体金属などとも言う)「M」は、銅、鉄、パラジウム、カドミウム、またはマンガンの放射性同位体から選ばれる。いくらかの実施形態では、放射性金属を含む化合物の実施形態は、対象を画像化するために陽電子放出断層撮影(positron emission tomography、ポジトロン断層撮影法などとも言う)(「PET」)と組み合わせて使用することができる。模範的な実施形態では、金属は放射性銅であり、典型的には、60Cu2+61Cu2+62Cu2+、または64Cu2+、またはそれらの任意の組合せから選ばれる。いくらかの実施形態では、本方法は、造影剤を対象またはサンプルに施すことを含むことができ、およびいくらかの追加の実施形態では、本方法は、対象またはサンプルをPETスキャンに曝すことをさらに含むことができる。
特定の開示する実施形態では、ここで開示する化合物の実施形態は、対象、例えば、ヒトまたは非ヒト動物などのようなものに施すことができる。いくらかの実施形態では、化合物の実施形態は、薬学的調剤物として調剤することができる。本開示によって企図される薬学的調剤物には、制限されないが、ここで開示する少なくとも一の化合物の実施形態、および薬学的に許容可能な賦形剤、例えば、アジュバント、キャリヤ、安定剤、またはそれらの組合せから選ばれるものを含む薬学的調剤物を含むことができる。薬学的調剤物はまた、追加の成分、例えば、希釈剤、充填剤、結合剤、保湿剤、保存料、酸、およびその他同種類のものなど、ならびにそれらの任意のおよびすべての組合せなどのようなものを含むことができる。ここで記載する化合物の実施形態は、単独で、一以上の追加の化合物と組み合わせて、または確立された治療に対する補助として、またはそれとの組合せにおいて使用されてもよい。いくらかの実施形態では、化合物の実施形態は、治療される障害または状態に有用な他の治療薬(therapeutic agents)と組み合わせて使用されてもよい。ここで記載の疾患/状態を処置するために使用することができる模範的な他の治療薬には、制限されないが、エダラボンおよびリルゾールが含まれる。これらの化合物は、同時に、任意の順序で連続して、同じ投与経路によって、または異なる経路によって施し得る。
ここで開示する化合物の実施形態を含む薬学的調剤物は、固体、液体、および/またはローションの形態において薬学的に許容可能な調剤物として施すことができる。施与の適切な固形形態には、制限されないが、錠剤、カプセル、粉体、固形分散物、およびその他同種類のものなどが含まれる。特定の開示する実施形態では、ここで記載する化合物の実施形態は、CuATSMと比較して、固形分散剤(solid dispersant)法によって調剤についてより一層良好に適する。ここで開示する化合物の実施形態は、CuATSMよりも低い融点(例は、50℃ないし80℃未満、例えば、50℃ないし70℃未満、または50℃ないし60℃未満などのようなもの)を有する。一定の開示する化合物の実施形態は、140℃ないし180℃、例えば、145℃ないし170℃、または150℃ないし160℃などのようなものの範囲において溶融する。そのようなものとして、ここで記載する化合物の実施形態は、固形分散剤および/または他の固形剤形として調剤することができ、および従って経口投与することができるが、一方でCuATSMは固形分散剤調剤物または他の固形剤形には適切でない。特定の開示する実施形態では、ここで記載の化合物は、経口剤形において調剤化することができ、そこで化合物の合計量の25%未満、例えば、20%未満、または15%未満、または10%未満、または5%未満しか、薬学的剤形と組み合わせるとき結晶化しない。さらに、CuATSMは、丸薬(ピルとも言う)/錠剤(タブレットとも言う)/カプセルの剤形には適切でなく、それはそれが不溶性の結晶を形成するためにマトリクスから徐々に結晶化するからである。上記に指し示すように、このことは、大量のCuATSMが腸中への通過をもたらすことができ、および従って胃腸の苦痛を引き起こす可能性がある。
ここで開示する化合物の実施形態はまた、結晶化に抵抗するそれらの傾向を考慮して、液体またはローションの調剤物として提供することもできる。適切な液体またはローションの形態には、制限されないが、水中油型または油中水型のエマルション、水性ゲル組成物、またはフォーム、フィルム、スプレー、軟膏、ペッサリー形態、坐剤形態、クリーム、リポソームとして、またはそれが適用されたか、または接触する皮膚または表面への化合物の徐放または制御放出のためのマトリクスにおいて埋め込まれる他の形態において使用するために調剤される液体またはローションが含まれる。特定の開示する実施形態では、そのような調剤物は、化合物の投薬を容易にするために皮膚パッチ(dermal patch)と共に含まれ得る。
化合物の実施形態または薬学的に許容可能な成分を含む組成物は、様々な施与モードに適するように調剤化され得、制限されないが、局所、眼、経口、口腔(頬側とも言う)、全身、経鼻、注射(例えば、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、または髄腔(くも膜下腔とも言う)内などのようなもの)、経皮的(例は、浸透剤、例えば、DMSOなどのようなものと混合することによって)、直腸、膣、など、または吸入もしくは通気(insufflation、吹送とも言う)による施与に適した形態が含まれる。
経口または口腔投与の場合、薬学的調剤物は、薬学的に許容可能な賦形剤による慣習的な手段によって調製されるロゼンジ(トローチ剤とも言う)、錠剤またはカプセルの形態をとり得る。錠剤またはカプセルは、例えば、糖、フィルム、または腸溶コーティングにより、本技術においてよく知られる方法によってコーティングし得る。
ここで開示する経口投与用の化合物の実施形態の液状調製物は、例えば、エリキシル剤、溶液、シロップまたは懸濁物の形態をとってよく、またはそれらは使用前に水または他の適切なビヒクルにより構成するための乾燥生産物として提供し得る。経口投与のための調製物はまた、化合物の制御された放出を与えるように適切に調剤され得る。
局所的施与の場合、化合物の実施形態は、溶液、ローション、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁物、などとして調剤化することができる。経粘膜施与の場合、浸透させる障壁に適切な浸透剤を調剤物において用いることができる。
全身的な調剤物には、注入による施与のために設計されるもの、例は、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内または腹腔内注入、ならびに経皮、経粘膜経口(transmucosal oral)または肺施与用に設計されたものが含まれる。有用な注射可能な調製物には、水性または油性ビヒクルにおいて化合物の滅菌懸濁物、溶液またはエマルションが含まれる。薬学的調剤物はまた、調剤化剤(suspending agents)、例えば、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤などのようなものも含み得る。
直腸および膣経路の施与の場合、化合物の実施形態またはその組成物は、慣習的な坐剤基剤、例えば、カカオバターまたは他のグリセリドなどのようなものを含有する溶液(停留浣腸用)坐剤または軟膏として調剤化し得る。
経鼻施与または吸入または通気による施与の場合、化合物の実施形態および/またはその組成物は、適切な噴射剤を使用して加圧パックまたはネブライザー(噴霧器とも言う)からエアロゾルスプレーの形態において都合よく送ることができる。加圧エアロゾルの場合、投薬量単位は、計量された量を送るためにバルブを提供することによって決定され得る。吸入器または気腹装置(insufflator、吹送器などとも言う)で使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンから構成されるカプセルおよびカートリッジ)は、化合物と、適切な粉体基剤、例えば、ラクトースまたはデンプンなどのようなものとの粉体ミックスを含有して処方され得る。
ここで開示するような化合物の実施形態の投薬量は、様々な要因に依存し、本開示の利益を伴う本技術において通常の技量の者によって理解されるように、処置される対象の齢、重量、全体的な健康(general health)、および状態の重症度が含まれるであろう。投薬量はまた、対象の性および/または種に合わせて調整し得る。投薬量、および化合物の実施形態の施与の頻度はまた、化合物の実施形態が状態の急性エピソード(急性発症などとも言う)の処置のためにか、または障害の予防的処置のために調剤されるかどうかにも依存する。いくらかの実施形態では、負荷投薬量(loading dosage)は、神経疾患を有すると新たに診断され、またはそれと疑われるペイシェント(人間で言う患者)のための初期の処置として使用することができる。負荷投薬量は、一日あたり一回、二回、三回、またはそれよりも多くの回数施与することができる。いくらかの実施形態では、十分な量の銅が中枢神経系/脳に送られることになるまで(例は、15から20mgまでの範囲の銅の量が継続的に中枢神経系において維持されるように)s、負荷投薬量が一時期(for a period of time)一日あたり四回まで施与される。さらに追加の実施形態では、維持投薬量(maintenance dosage)または予防投薬量を、例えば、一日あたり一回などのように施与することができる。維持投薬量は典型的に、日常的にCNSによって必要とされるに足りる銅を提供する。
有効な投薬量は、初期にインビトロアッセイから見積ることができる。例えば、対象において使用するための初期投薬量は、インビトロアッセイにおいて測定される特定の化合物のIC50またはEC50にて、またはそれよりも高い活性化合物の循環血液または血清濃度を達成するように調剤することができる。投薬量は、特定の化合物の生物学的利用能を考慮して、そのような循環血液または血清濃度を達成するように算出することができる。
投薬量、例えば、治療上有効な量などのようなものの、開示する化合物の実施形態またはその薬学的調剤物は、典型的には、0mg/kg/日を超えて(例えば、0.0001mg/kg/日、0.001mg/kg/日、または0.01mg/kg/日などのようなもの)から100mg/kg/日までの範囲にある。いくらかの実施形態では、投薬量(または治療上有効な量)は、0.0025mg/kgから30mg/kgまでまたは0.0025mg/kgないし1mg/kgに及んでよく、少なくとも一日一回施与される(例えば、0.01mg/kgから0.5mg/kgまで、または0.05mg/kgから0.15mg/kgまでのようなもの)。日々の合計投薬量は、一日あたり0.1mg/kgから5mg/kgまで、または一日あたり20mg/kgまでに及ぶことができる(例えば、一日あたり0.5mg/kgから10mg/kgまで、または一日あたり0.7mg/kgから2.5mg/kg/日までなどのようなもの)。いくらかの実施形態において、投薬量は負荷投薬量であることができ、それには、10mg/kg/日から100mg/kg/日までに及ぶ範囲(ranging from)の量において化合物(またはその薬学的調剤物)が施されることを含むことができる。さらに追加の実施形態では、投薬量は維持投薬量であることができ、それには、1mg/kg/日から50mg/kg/日に及ぶ範囲の量において化合物(またはその薬学的調剤物)が施されることを含むことができる。さらに追加の実施形態では、投薬量は予防的投薬量(prophylactic dosage)であることができ、それには、0.1mg/kg/日から30mg/kg/日までに及ぶ範囲の量において化合物(またはその薬学的調剤物)が施されることを含むことができる。
さらに追加の実施形態において、例えば、ヒトおよび/またはイヌ科動物の対象に投薬するためのそのような特定の実施形態では、投薬量、例えば、治療上有効な量の、開示された化合物の実施形態またはその薬学的調剤物などのようなものは、典型的には0mg/日よりも多いもの(例えば、0.0001mg/日、0.001mg/日、または0.01mg/日などのようなもの)から100mg/日までの範囲であろう。いくらかの実施形態では、投薬量(または治療上の有効量)は、0.0025mg/日から30mg/日まで、または0.0025mg/日から1mg/日までに及んでよく、少なくとも一日一回施与される(例えば、0.01mg/日から0.5mg/日まで、または0.05mg/日から0.15mg/日まで)。日々の合計投薬量は、一日あたり0.1mgから5mgまで、または20mgまでに及ぶことができる(例えば、0.5mg/日から10mg/日まで、または0.7mg/日から2.5mg/日までなどのようなもの)。いくつかの実施形態において、投薬量は負荷投薬量であることができ、それには、10mg/日から100mg/日までに及ぶ範囲の量において化合物(またはその薬学的調剤物)が施されることを含むことができる。さらに追加の実施形態では、投薬量は維持投薬量であることができ、それには、1mg/日から50mg/日に及ぶ範囲の量において化合物(またはその薬学的調剤物)が施されることを含むことができる。さらに追加の実施形態では、投薬量は予防的投薬量であることができ、それには、0.1mg/日から30mg/日までに及ぶ範囲の量において化合物(またはその薬学的調剤物)が施されることを含むことができる。
ここで開示する一以上の化合物の実施形態を含む組成物には典型的に、合計重量パーセントによって0よりも多くから最大で99%までの化合物が含まれる。より一層典型的には、ここで開示する一以上の化合物の実施形態を含む組成物には、1から20までの合計重量パーセントの化合物、および80から99重量パーセントまでの少なくとも一つの薬学的に許容可能な成分が含まれる。
いくつかの実施形態では、CCSxSODマウスデータはヒトALS患者の反応を反映することができ、それはCCSのSODに対するバランスがALSの他のSODマウスモデルよりもヒトに近いためである。模範的な実施形態では、およそ10mg/kg/日の投薬量がマウスを処置するために使用される。この実施形態では、投薬量を一日あたり二つの処置に分ける。この投薬量を人間に合わせるために、二つの要因を考慮する。一つ目は、マウスからヒトへの相対成長スケーリング(allometric scaling、相対成長率などとも言う)に対してFDAによって推奨される12のファクター(因子、係数などとも言う)である。二つ目は、変異SOD遺伝子がヒトALSパテント(ALS patents)と比較しておよそ30コピー有することである。それゆえ、平均用量は、70kgの成体人について化合物の用量あたり5/360=0.014mg/kg(またはおよそ1mg)として算出される。銅は、ここで記載する化合物の重量の約1/6である。そのように、一日あたり1mgで二つの用量は、一日あたりおよそ0.3mgの銅を提供することができる。
V.化合物の作成方法
ここで開示するのは、ここで記載の化合物の実施形態を作成するための方法の実施形態である。特定の開示する実施形態において、本方法は、以下に記載する方法の実施形態の任意の一以上を使用することを含むことができる。本方法はリガンド(配位子とも言う)成分を作製すること、およびリガンドと金属前駆体によって提供される金属との間に錯体を形成するために、リガンド成分を金属前駆体組成物に曝露することを含むことができる。本開示の恩恵を受ける本技術における通常の技量の者は、ここで記載する方法がここで企図される化合物の実施形態を調製するために適合することができ、それは以下のスキームにおいて明示的に含まれなくてもよいことを認識するであろう。ここで記載の化合物の実施形態は、還流性溶媒において溶解したままであり、それは、錯化金属(complexing metal)の添加を含むワンポット合成を促進する。特定の開示する実施形態では、ここで記載する方法の収率は99%ほどの高さであることができる。
いくつかの実施形態では、ここで記載の化合物の実施形態のリガンド成分は、スキーム1において例示するような方法を使用して作成することができる。スキーム1を参照すると、リガンド前駆体化合物100(またはリガンド前駆体化合物100と100'との組合せ、例えば、そこでR3およびR4が異なる基などのようなもの)は、ジイミン生成物104を形成するためにジケトン反応物102に曝すことができる。適切な溶媒には、有機合成において典型的に使用される任意の有機溶媒が含まれ、および環境(周囲とも言う)温度を超える温度(例えば、還流温度などのようなもの)を用いることができる。
式204のジケトンアナログ(ジケトン類似体とも言う)を調製することによってジイミン生産物104の他のアナログを作成するために、スキーム2において例示する方法を使用することなどのようなものによって、スキーム1の方法を修飾することができる。任意の適切な溶媒を用いることができ、および触媒は、金属含有触媒、例えば、コバルト含有触媒(例は、CoCl2)などのようなものから選ぶことができる。ジケトン化合物204を作成するために、ベンズアルデヒド化合物200を使用することができ;ベンズアルデヒドアナログは、商業上入手可能であり(例は、4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドはSigma Aldrich(シグマ・アルドリッチ)から入手可能であり)、および/またはこの開示の利益を有する本技術において通常の技量の者に既知の方法を使用して難なく合成することができる。スキーム3に例示するように、式204を有するジケトンアナログ化合物は、リガンド前駆体化合物100(またはリガンド前駆体化合物100および100'の組合せ)と反応することができる。
リガンド成分の特定の種を作成するための模範的な方法をスキーム4において例示する。スキーム2および3の方法を使用して得られるアナログ化合物を利用するためにスキーム4の方法を修飾することによって他のアナログを作成することができる。
ここで開示する化合物の実施形態を提供するために、上記の方法を使用して作成する式300を有するジイミン化合物(および/またはジイミン化合物104)を金属と組み合わせることができる。いくつかの実施形態において、ジイミン化合物は金属前駆体組成物に曝露することができる。金属前駆体の金属成分は、スキーム5に例示するように化合物500を提供するために、リガンド成分と錯体を形成するであろう。
追加の実施形態では、リンカー-X基を含む化合物を作成するための方法の実施形態を使用することができる。そのような化合物を作成するための適切な方法を以下のスキーム6および7に例示する。この開示の利益を有する本技術における通常の技量の者は、R3もリンカー-X基であることができるように方法を修飾することができ、およびそのような修飾は本開示の助けにより本技術における通常の技量の者によって認識される置換反応および/または官能基修飾を使用して遂行することができることを認識するであろう。リンカー-X基を含むリガンド成分を形成するために使用される前駆体化合物600は、スキーム8において例示する方法を使用して作成することができる。
リンカー-X基を作成するための代表的な実施形態をスキーム9において以下に例示する。スキーム10および11は、リンカー-X基を前駆体とカップリングさせるための代表的な方法およびリンカー-X基を含むリガンド成分を形成するための方法を例示する。
いくつかの実施形態では、ここで記載の方法を使用して、金属および対応するリガンド成分間に1:1の錯体を形成することができる。そのようなものとして、ここで記載の方法の実施形態は大規模合成のために特に良好に適する。そのようなものとして、ここで記載の化合物の実施形態のグラムスケール、さらにはキログラムスケールの量を作成するために、本方法を使用することができる。本方法は、より一層高次の錯体(例は、一以上のリガンド成分に錯体化された2または三の金属原子を含む化合物)の形成を回避し、および従って反応生成物を分けるのに必要な複雑な分離技術が回避される。
VI.例
質量分析アッセイのための一般的な方法
SODおよびチトクロームcオキシダーゼアッセイのための組織調製−全脳および脊髄を安楽死させたトランスジェニックマウスから迅速に解剖し(dissected)、液体窒素においてすぐに凍結し、および次いで使用するまで-80℃にて貯蔵した。質量分析またはシトクロムcオキシダーゼアッセイ用に脳組織を用意するために、かみそりの刃で切片が作成できるであろう温度(およそ-10℃)に、もろい凍結組織を温めることができるように、最初に凍結した脳をドライアイスのスラブの上部上のプレートに置いた。次に、運動皮質および周囲の大脳をかみそりの刃でおよそ1mmの厚さに切断した。500μmの生検針を使用して、各マウス組織から〜(約とも言う)250μgのパンチを3つ分離し、それにより、質量分析およびシトクロムcオキシダーゼの例について技術的な複製が提供された。組織パンチは、Cahn 25 Automatic Electrobalance(カーン25自動電気天秤)(Cerritos(セリトス)、CA(カリフォルニア州)、USA(米国))を使用して、±0.1μgの感度で秤量した。VWR Handheld cordless motorized homogenizer(VWRハンドヘルドコードレス電動ホモジナイザー)を使用して、組織パンチを12秒間ホモジナイズし、5μg組織/μlのホモジナイゼーション(均質化とも言う)バッファー(緩衝剤、緩衝液などとも言う)の濃度にした。ホモジナイゼーションバッファー(毎日新たに作成)は、10mM酢酸アンモニウム、pH5.0-5.1であった。SOD測定のため、300nMのウシSOD(Sigma(シグマ))を内部標準として追加した。ヒトSODのウシSOD内部標準に対する比を使用して、マウス組織において検出されたヒトSODの濃度を算出した。ホモジナイズした後、サンプルをEppendorf(エッペンドルフ)5415 R遠心分離機において2分間16000×g、4℃で遠心分離し、細胞破片をペレット化した。上清を質量分析またはシトクロムcオキシダーゼアッセイ用のクリーンチューブに移した。ダウンストリームアッセイでの再現性は、1.7mlプラスチック遠心管において各組織パンチに対して100μlの間の容量でホモジナイズすることによって達成した。
質量分析−ピペットチップ、例えば、C4 ZipTip(R)(商標)(C4ジップ・チップ)(Millipore(ミリポア)、Billerica(ビレリカ)、MA(マサチューセッツ州)、USA)などのようなものを使用して、マウスの脳上清からのヒトSODを結合(bind)し、および脱塩した。ZipTip(R)の調製は、最初に三容量の10μlのアセトニトリルで湿らせ、次いで10μlの水で三回すすいだ。サンプルは、ZipTip(R)マトリクス全体で10μlのサンプル上清を十回吸引することによって、その後10μlの水で八回すすぐことによって、湿潤ZipTip(R)マトリクスに結合した。
ポジティブイオンモードでのエレクトロスプレーイオン化(ESI)用に構成されたFinnigan Ion Max API source(フィニガン・イオン・マックスAPIソース)を有するLTQ-FT Ultra hybrid linear ion trap-Fourier transform ion cyclotron resonance mass spectrometer(LTQ-FTウルトラハイブリッド線形イオントラップ-フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析計)(Thermo(サーモ)、San Jose(サンノゼ)、CA)をすべての質量分析実験に使用した。すべてのSOD定量は、スキャン範囲800ないし2000m/zのリニアイオントラップを使用して実行し、それによりSODのマルチプル電荷状態+9から+13の検出が可能になった。質量分析に使用した溶媒は、30:70のアセトニトリル:100μMギ酸を有する水であった。溶媒は準備したZipTip(R)を通過し、0.22ミクロンのフィルタを通り、およびエレクトロスプレーニードルに直接流入した。
成熟SODにおいて通常見られるC57-146ジスルフィド架橋の存在をアッセイするために、S-メチルメタンチオスルホナート(MMTS)は質量分析を行う前にホモジネートに加えた。MMTSは、遊離のスルフヒドリルと反応して、アクセス可能な各スルフヒドリル上に、質量分析で検出可能な一つのメチルジスルフィドを形成する。SOD-WT(野生型)には、四つのシステイン残基:Cys 6があり、SODのベータバレルの内側を向いており、通常、溶媒にアクセスできず;C57およびC146は成熟SODにおいてモノマー内ジスルフィド架橋を形成し、およびそれで架橋が形成される場合にも反応せず;およびC111は通常、反応に利用可能である。したがって、一つのSCH3基の余分な質量はC57-146ジスルフィド架橋が存在することを指し示し、その一方で三つのSCH3質量はジスルフィド架橋が還元されたことを指し示した。
データは、カスタムのMatlab program(マトラボ・プログラム)において定量化した。Human SOD apo(ヒトSODアポ)、1mtl、および2mtlのピーク強度をすべての荷電状態にわたり合計し、およびウシSODを内部標準として使用して濃度に変換した。成熟したSODは、銅および亜鉛の両方を含み、分子内ジスルフィド結合が酸化されたスーパーオキシドジスムターゼタンパク質として定義される。未熟SODは、銅および亜鉛のいずれかまたは両方が欠け、または分子内ジスルフィド結合が還元されたスーパーオキシドジスムターゼタンパク質として定義される。
チトクロームcオキシダーゼアッセイ−アッセイバッファは、20μMのEDTAおよび24ユニット/mlのカタラーゼを含む50mMリン酸カリウムバッファpH7.0において30uMのreduced cytochrome c(還元型チトクロームc)を含んだ。還元型シトクロムcストックの最終希釈では、550nmで0.7の吸光度が得られるべきである。アッセイを開始するために、2μlのCNS組織ホモジネートを1mlのアッセイバッファに25Cで加え、およびシトクロムcの還元に次いで、550nmで時間の経過とともに減少が続いた。濁りによる干渉を最小限に抑えるために、550nmでの吸光度から580nmでの吸光度を引いてモニターした。吸光度での変化を1分間測定した。次いで、2μlの100mMシアン化ナトリウムおよび吸光度の変化を別の20秒間モニターした。シアン化物はチトクロームcオキシダーゼの活性を抑制し、およびチトクロームcの還元を完全に抑制する。酵素活性は、以下の規則に従って、mg湿組織重量あたりの単位において表わし:一つの単位は、一分あたり1.0μmolのフェロチトクロームcを酸化するであろう(a)25C、pH7.0。ここで報告する値は文献の値と一致する。
例1
上記の高分解能質量分析法を使用して、ALSに冒された組織の腹側脊髄におけるSODタンパク質への銅および亜鉛の結合を直接定量化することができる。これらのアッセイは、変異SODマウスの脊髄において、SODタンパク質のほぼ半分がCu,Zn SODであったのに対し、SODタンパク質の他の半分は主に銅ではなく亜鉛を含み、および効果的な銅デリバリーにはまたCCSの共発現も必要であり得ることを明らかにする(図5参照)。特定の理論に束縛されることを望まないが、現在、これらの結果は、SODG93AマウスのCNSでのSODへの銅の負荷が速度制限プロセスに達し、それがSOD合成と歩調を合わせるのには遅すぎ、ヒトSODタンパク質と比較して限られた量の内因性マウスCCSのせいである可能性があることを示唆すると考えられる。特定の開示する実施形態において、このアッセイは、ここで開示する化合物の実施形態が神経学的障害(neurological disorder)の処置において有効な治療用物質として役立つことが可能であることを裏付けるために使用することができる。
いくつかの実施形態では、CCSxSODwtマウスは、ここで記載の化合物の実施形態がCNSにおいてチトクロームcオキシダーゼおよびSODをどれだけうまく補充できるかを決定するための迅速なアッセイを提供することができる。いくつかの実施形態では、マウスの子は4日で処置を開始し、および犠牲にする前に6-21日間追跡し、および二つの酵素をCNS組織においてアッセイする。上記に議論する質量分析アッセイを使用する質量分析によってSODでの銅の取り込みが追跡される。
例2
この例は、CuATSMよりもCSSxSODWTトランスジェニックマウスにおいて銅欠乏SODの成熟をより一層効率的にさせるために、ここで開示する化合物の実施形態が銅をデリバリーすることを可能にすることを確立する(図4および6)。この例では、CuATSMは未処置のSODWTマウスと比較して成熟SODを13uMだけ増加させたがその一方、ここで説明する特定の化合物の実施形態はより一層高い増加を見せることが可能であり、CuPhMeTSMはSODを60uMだけ増加させた。未熟なSODの量もまたCuPhMeTSMによって最も減少した。特定の理論に縛られることなく、目下、未成熟なSODがインビボでの運動ニューロンの死滅の原因となる有毒なSODの生成に関与している可能性が最も高いと考えられる。
例3
この例は、ここで開示する化合物の実施形態がまた、脳(図7A)および脊髄(図7B)におけるCOX活性の増加に関して、CuATSMを超える優れた活性も見せることを例示する。この例では、CuPhMeTSM化合物について、CuATSMの程度のほぼ二倍へのCOX活性での増加(図7Aおよび7B)が観察された。化合物は、DMSOと共に50mg/kg/日の量で、毎日一回、四日齢から開始して施され、および21日目に測定した。ニトロアナログは、この特定の例においてCuPhMeTSMの実施形態ほど効果的ではなかったが、他のアナログは増加を見せ、例えば、ハロゲン化アナログなどのようなものである。図7Aおよび7Bは、この例からの結果を例示し、それは、ここで開示する化合物の実施形態の有効性をCOX活性の増加において評価した。各グループにおいてマウスの数についてのサンプルサイズを数によって示す。破線は未処置のマウスのCOX活性のレベルを示す。未処置のSODxCCSマウスのCOX活性は、すべての齢にて一貫して0.04単位/mgであり、および二匹のマウスが21日まで生存した。図6Aおよび6Bを参照し、CuPhMe=銅フェニルメチルTSM;CuNO2PhMe=銅4-ニトロフェニルメチルTSM;CuCl-PhMe=銅4-クロロフェニルメチルTSM;CuBenzil(Cuベンジル)=銅ジフェニルTSM;Cu-MeO Benzil(Cu-MeOベンジル)=銅ジ-4-メトキシフェニルTSM。
例4
この例では、G93A SODxCCSマウスを50mg/kg/日のCuPhMeTSMにより4日齢にて開始して経皮的に処置した。本化合物は、6匹のG93A SODxCCSマウスを300日間生存維持させることが可能であった(n=6)。結果を図10に例示する。目下のところ、処置による明らかな毒性はなかった。
例5
この例では、ここで記載のリガンドの実施形態への銅の添加から得られる滴定曲線を比較する。図2は、銅がリガンドATSMに添加される滴定を示す。ただし、銅の添加が1:1に近づくと、等吸収点が離れ、望ましくない非化学量論的挙動の形成が示される。PhMeTSMリガンドはクリーンな等吸収点を産生し、および1:1の錯体を形成し、およびNO2PhMeTSMリガンドも同様の反応性を見せる。例えば、図2(それはATSMリガンドの銅滴定曲線を示す)を図8および9(それらはPhMeTSMおよびNO2PhMeTSMリガンドの銅滴定曲線を示す)と比較する。図2に見ることができるように、銅を連続して添加すると(各添加はATSMリガンド濃度の25%であった)、見かけの354nmでの明確な等吸収点と共に吸光度が増加したが;もっとも、銅濃度が1:1に近づくと、いくつかの銅原子および少なくとも二つのATSMリガンドを含む第三のタイプの錯体が形成されたため、等吸収挙動は失われた。対照的に、銅を連続して添加すると(各添加はリガンド濃度の25%であった)、吸光度は、PhMeATSMについての311および362nm、およびNO2-PhMeATSMについての302および363nmにて明確な等吸収点と共に増加した(図8および9)。PhMeATSMおよびNO2-PhMeATSMの双方により銅濃度が1:1の場合、ATSMとは異なり、等吸収性の挙動が保存された。これらのデータは、CuPhMeTSMおよびここで記載の他のアナログが大規模合成に適する化学的安定性を見せ、それゆえ、産業上および製薬分野でのその有用性および適用性に役立つことを確認する。
ここで記載のCuPhMeTSMおよび他の化合物の実施形態は、図3に例示するように、生理学的に妥当な還元剤と共により一層容易に達成される還元を介して銅を放出させる還元電位の中間体(reduction potential intermediates)を有する。ここで記載の特定の化合物の実施形態のフェニル基によって作り出される立体ひずみ(図11参照)は、Cu1+を安定化して、還元電位をより一層正にすることができる。CuATSMの酸化波はCuPhMeTSMよりもおおよそ40mVだけ酸化し易いことを示す。
例6
CuPhMeTSMの合成−50mlの丸底フラスコにおいて、20mlの無水エタノールを、油浴により75℃に加熱し、および連続的に撹拌した。15mmol(ミリモル)の固体の4-メチルセミチオカルバジドを十分に溶解させ、次いで7.5mmolの1,2-フェニルプロパンジオン(1ml)を続けた。5滴の濃硫酸を加えて反応を開始させ、およびさらに30分間撹拌させた。反応物を室温に冷却し、および次いで夜通し冷蔵した。ろ液を冷却し、および冷水により洗浄し、および高真空下で乾燥した。PhMeTSMリガンドは>70%収率において分離した。
リガンドを熱メタノールにおいて再溶解し、およびメタノールにおいて溶解した1:1のモル比の塩化銅により処理した。CuPhMeTSMは固形の赤い沈殿物を形成し、それを冷水により洗浄して過剰の銅を除去し、および次いで真空下で乾燥した。
例7
6-ブロモヘキシルアンモニウムブロミド
48%HBr(5.10mL)の0℃での溶液に6-アミノヘキサノール(0.5090g、4.27mmol)を少しずつ緩徐に加えた。6-アミノヘキサノールが溶解したら、反応物を室温に温め、還流冷却器を取り付け、および80℃に加熱した。ニンヒドリン染色剤を使用して、TLC(1:1 EtOAc:MeOH)で出発アルコールの消費をモニターした。20時間後に反応を完了させ、および(The reaction was complete after 20 hoursand)溶液を真空において濃縮して、黄褐色の固体(tan solid)を産生した。これをトルエン/エタノール(50:1)から再結晶して、白色の固体を供給した。
データ:Rf 0.33 (1:1 EtOAc:MeOH) 1HNMR (400 MHz, D2O) δ 3.46-3.41 (2H, t, J = 7), 2.96 -2. 89 (2H, t, J = 8), 1.84 -1. 75 (2H, m), 1.64 -1.55 (2H, m),1.43-1.30 (4H, m)。
6-(Boc-アミノ)ヘキシルブロミド
6-ブロモヘキシルアンモニウムブロミド(0.100g、0.383mmol)を5.00mLの無水DCMにおいて溶解した。トリエチルアミン(0.11mL、0.804mmol)を撹拌溶液に滴下して加え、次いでBoc無水物(0.092g、1.10mmol)を続けた。反応物を室温で撹拌し、およびニンヒドリン染色剤を使用してTLCによってモニターした。20時間後、出発アミンのすべてが消費されたことを決定した。反応物を真空で濃縮して、白色固体を供給した。これをH2Oにおいて溶解し、および10.00mLのEtOACにより3×抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、および減圧において濃縮し、褐色の油を望ましい生産物として供給した。
データ:Rf = 0.57 (1:1 EtOAc:MeOH)ニンヒドリン染色。1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 7.94-7.86 (3H, m) 7.86-7.65 (12H, m), 6.80-6.70 (1H, t ), 3.64-3.50 (2H, m), 2.91-2.80 (2H, q ), 1.59-1.40 (4H, m), 1.38-1.30 (9H, s), 1.30-1.19 (4H, m)。
6-(Boc-アミノ)ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロミド
6-ブロモ-boc-ヘキシルアミン(1.240g、4.42mmol)を3.00mLのCH3CNにおいて溶解した。トリフェニルホスフィン(1.43g、5.45mmol)を撹拌している溶液に加えた。コンデンサーを取り付け、および撹拌している反応物を穏やかに還流させた。反応はニンヒドリン染色剤を用いたTLCでモニターし、および16時間後にすべての出発アミンが消費されたことが判明した。溶液を減圧下に濃縮して、粗製油を提供した。カラムクロマトグラフィー勾配、EtOAcからEtOAc/MeOH(4:1)により、未反応のトリフェニルホスフィンの溶出後第二のフラクション(画分とも言う)に望ましい生成物を提供した。
データ:Rf = 0.10 (1:1 EtOAc:Hex)。1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 7.90-7.75 (m, 15H), 6.74 (t, 1H, J = 5.3), 3.35 (m, 2H), 2.85 (m, 2H), 1.57-1.42 (m, 4H), 1.39-1.33 (s, 9H), 1.33-1.20 (m, 4H)。
6-(トリフェニルホスホニウム)-ヘキシルアンモニウム-ジ-トリフルオロアセタート
Hartwig(ハートウィグ), S.;ら;Polym. Chem.(ポリマー・ケミストリー)、2010、1、69-71
Boc-アミンを5.00mLの無水ジクロロメタンに溶解し、および25mLの丸底フラスコで0℃に冷却した。等容量のトリフルオロ酢酸(5.00mL)を加えた。反応物を室温に温め、および完了するまでTLCで監視した。反応物を濃縮して、トリフルオロ酢酸アンモニウム塩を供給した。
データ:Rf =0.42 (2:1 EtOAc:MeOH 1%AcOH) 1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 10.132 (brs, 3H), 8.062-7.691 (m, 15H), 3.578 (m, 2H), 2.749 (m, 2H), 1.598-1.437 (m, 6H), 1.332 (m, 2H)。
6-(トリフェニルホスホニウム)-イソチオシアナート水酸化物
トリフルオロ酢酸アンモニウム塩を5.00mLのDI H2Oに溶解し、次いでpH=11でK2CO3により続けた。二硫化炭素を滴下により加え、および反応物を室温で撹拌し、およびTLCによって監視した。3時間後、出発物質は観察されず、および反応物を0℃に冷却した。DCMの3.00mL中のトリクロロトリアジンを滴下により加え、およびTLCによって変換が観察されるまで、溶液を30分間激しく撹拌した。次いで、溶液を6M NaOHで処理してpH=12にした。反応物を分離漏斗に移し、およびDCMで3×抽出した。有機層をNa2SO4により乾燥させ、ろ過し、および減圧下で濃縮して、粘稠な黄色の油を供給した。
データ:Rf = 0.75 (2:1 EtOAc:MeOH) 1HNMR (400 MHz, DMSO) 7.85-7.69 (3H, m), 7.85-7.69 (12H, m), 3.66-3.49 (4H, m), δ 1.70-1.30 (8H, m)。
6-[(ヒドラジニルチオキソメチル)アミノ]-ヘキシルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド
ヒドラジン水和物(1.0等量(eq.))を100mL丸底フラスコにおいて10.00mLのMeOHに加え、および75℃に加熱した。イソチオシアナート(0.265g、0.628mmol、1.0当量)を10.00mLのMeOHに溶解し、および1時間かけて滴下により加えた。反応物をさらに30分間撹拌し、および次いで減圧下で濃縮した。これをカラムクロマトグラフィー(100%酢酸エチル->20%MeOH/EtOAc)によってさらに精製して、白色固体(0.251g、97%収率)を供給した。
データ:Rf = 0.30 (1:1 EtOAC: MeOH) 1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 8.59 (1H, s), 7.99-7.65 (15H, m), 4.49 (2H, brs), 3.66-3.55 (2H, m), 3.44-3.45 (2H, m), 3.16 (1H, s), 1.60-1.36 (6H, m), 1.32-1.26 (2H, m)。
モノ置換ATSM-ジアセチル
ジアセチル(1.00mL、11.38mmol)を20.00mLのDI H2Oに加え、5滴の濃HClで酸性化した。溶液を0℃に冷却し、および次いで4-メチルチオセミカルバジド(1.08g、10.27mmol)を1.5時間かけて少しずつ加えた。次いで、混合物をさらに30分間撹拌した。形成された白色の沈殿物をろ過し、冷DI H2Oで洗浄し、および減圧でさらに乾燥させて、白色の固体(1.22g、68%の収率)を供給した。
データ:1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 10.59 (1H, s), 8.65 (1H, m), 3.06 (3H, d, J = 4.6), 2.42 (3H, s), 1.97 (3H, s)。
非対称TPP-ジアセチル
ジアセチル(0.32mL、3.60mmol)を20.00mLのDI H2Oに加え、および5滴の濃HClで酸性化した。溶液を0℃に冷却し、および次いでTPP-ヘキシルチオセミカルバジド(1.49g、3.27mmol)を1.5時間かけて少しずつ加えた。次いで、混合物をさらに30分間撹拌した。形成された白色沈殿物をろ過し、および冷DI H2Oで洗浄し、およびさらに減圧で乾燥させた。
データ:1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 10.58 (1H, s), 8.63 - 8.59 (1H, t, J = 6.0), 7.95 - 7.68 (15H, m), 3.68 - 3.51 (4H, m), 2.39 (3H, s), 1.96 (3H, s), 1.57 - 1.47 (6H, m), 1.38 - 1.31 (2H, m)。
非対称TPP/ATSM
一置換ジアセチル化合物(0.7225g、4.17mmol)を50.00mLの無水DCMに加え、次いでTPP-ヘキシルチオセミカルバジド(0.172g、3.79mmol)を続けた。5滴の氷酢酸を混合物に加え、および黄色の沈殿物が形成されるまで反応物を室温で4時間撹拌した。これをろ過し、およびフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。100%EtOAcから30%MeOH/EtOAcまでの勾配により、30%MeOH溶離液において望ましい生成物を供給した。未反応の出発物質は、10%のMeOHにおいて取得した。フラクションを減圧で濃縮して、黄色の固体(2.13g、85%収率)を供給した。
データ:1HNMR (400 MHz, DMSO) δ 10.17 (1H, s), 10.13 (1H, s), 8.43 - 8.35 (2H, m), 7.94 - 7.24 (15H, m), 3.63 - 3.49 (4H, m), 3.04 (3H, d, J = 4.6), 2.21 (3H, s), 2.18 (3H, s), 1.60 - 1.47 (6H, m), 1.37 - 1.27 (2H, m)。
TPP含有銅-リガンド錯体
非対称TPP-ATSM
オーブンで乾燥させた250mL丸底フラスコに、4-メチル-3-チオセミカルバジド(1.0当量)を加えた。無水EtOHの50.00mLを加え、および完全に溶解するまで撹拌しながら混合物を65℃に加熱した。適切なTPP-化合物(1.0当量)を撹拌溶液に滴下して加え、続いて濃H2SO4の5滴を加えた。5分以内に沈殿物が形成される。これを夜通し撹拌する。次いで、混合物をろ過し、および脱イオン水、MeOH、およびEtOHにより洗浄する。
VII.いくつかの実施形態の概要
ここで開示するのは、ここで記載するような式Iを満たす構造を有する化合物の実施形態であり、およびそこで以下の可変的な記述が適用される:
Mは二価金属またはその放射性同位体であり;
R1は、脂肪族基または芳香族基であり、それはリンカー基を通してCaに直接的または間接的に付着し、そこでリンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;
R2は、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または芳香族基から選ばれ、それはリンカー基を通してCbに直接的または間接的に付着し、そこでリンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;または
R1およびR2は、一緒に結合して二ないし七の縮合環を含む縮合環系を形成し(are bound together form a fused ring system comprising two to seven fused rings);
各々のR3およびR4は、-NH2、-NHR、-NRR'、-OR、-SR、または-C(R)1-2R'から無関係に選ばれ、そこでRおよびR'は、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ、またはそこでRおよびR'は、それらが結合する窒素または炭素原子と共に、複素環またはヘテロアリール基、または環状脂肪族基をそれぞれ形成し;またはそこでR3および/またはR4は-C(R)1R'であるとき、そのときRまたはR'基の一は炭素原子と二重結合を形成し、およびアリール基を形成するために残りのRまたはR'基とさらに接合し;および
ただし次のこと、
(i)R1はメチルであり、およびR2はメチルまたは水素である場合、そのときR2、R3、またはR4の少なくとも一には、リンカー-X基が含まれ、そこでリンカーは、カルボニル-含有基、アルキレンオキシド、脂肪族基、イミドエステルから選ばれ;またはリンカーは、マレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成され;およびそこでXは、ターゲット(標的とも言う)への化合物のデリバリーを促進するのに適する官能基が含まれるモイエティ(一部分とも言う)であり、およびそこでリンカー-X基は、(CH2)2N(CH3)3ではなく、またはそれ以外であり;および
(ii)化合物は、次のもの、
ではなく、またはそれら以外であることを条件とする。
いくらかの実施態様では、化合物は、ここで記載するように一以上の式IIA-IIRを満たし、およびそこで、適切な式に関して、各R5およびR6は、脂肪族;アリール;ヘテロ脂肪族;脂肪族-アリール;ヘテロアリール;脂肪族-ヘテロアリール;ヘテロ脂肪族-アリール;ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール;ヒドロキシル;-NH2;ニトロ;チオール;ハロゲン;ホスファート;ホスホリル;スルフィノ;スルホ;アジド;または-C(O)RcX、C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-SRcX、-CH2C(O)NHRcX、-[(CH2)2NRc]mX、-NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、または
から無関係に選ばれ、式中、各Rcは、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;各Xは、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から無関係に選ばれ、そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ぶことができ、および各mは、1から30までの無関係に選ばれる整数であり;およびnは1から5までの選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、化合物は、一以上の式IIIA-IIIY'を満たす構造を有し、およびそこで、適切な式に関して、各Yは、O、S、またはNRから無関係に選ばれ、そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;各Xは、無関係にターゲティングモイエティであり;各mは1から30までの選ばれる整数であり;各qは0から30までの選ばれる整数であり;およびnは1から5までの選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、Mは、Cu、Co、Ni、またはそれらの放射性同位体、例えば、Cu2+60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+などのようなものである。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、Mは、Cu2+60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、R1は、フェニル、ピリジル、ナフチル、アントラセニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ベンゾキノリニル、ベンゾキノキサリニル、ベンゾキナゾリニル、フェニル-(R5)n、ピリジル-(R5)n、ナフチル-(R5)n、アントラセニル-(R5)n、キノリニル-(R5)n、キナゾリニル-(R5)n、キノキサリニル-(R5)n、ベンゾキノリニル-(R5)n、ベンゾキノキサリニル-(R5)n、またはベンゾキナゾリニル-(R5)nから選ばれ、そこで各R5は、脂肪族;アリール;ハロ脂肪族;ヘテロ脂肪族;脂肪族-アリール;ヘテロアリール;脂肪族-ヘテロアリール;ヘテロ脂肪族-アリール;ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール;ヒドロキシル;-NH2;-P+(Rd)3または-N+(Rd)3(そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ぶことができ);ニトロ;チオール;ハロゲン;ホスファート;ホスホリル;スルフィノ;スルホ;アジド;リンカー-X基;またはそのような基の任意の組合せから無関係に選ばれ;およびnは1から10までの選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、nは1であり、およびR5は、-C(O)RcX、-C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-[(CH2)2NRc]mX、-[NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、-CH2C(O)NHRcX、-SRcX、または
から選ばれ;式中、各Rcは、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;各Xは、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から無関係に選ばれ、そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;および各mは1から30までの無関係に選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各R5は、アルキル、アルキエニル、アルキニル、アミン、カルボン酸、エステル、アルコキシ、アミド、シアノ、エーテル、シリルエーテル、ホスフィン、チオエーテル、ジスルフィド、イソチオシアナート、イソシアナート、カーボナート、ケトン、スルフィニル、スルホニル、カルボノチオイル、イソニトリル、またはそのような基の任意の組合せから無関係に選ばれ;およびnは1である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、R1は、フェニル;-PhC[(Rc)2]mPPh3;-Ph[(CH2)2O]mPPh3;-Ph[O(CH2)2]mPPh3;-PhOH;-PhOPPh3;-PhNRPPh3;-Ph[(CH2)2NR]mPPh3、または-Ph[NR(CH2)2]mPPh3、そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールであり;-PhO-脂肪族;-PhN(R)脂肪族、そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールであり);または-Ph(Z)1-5、そこでZは、Cl、F、Br、またはI、NO2、CF3、C(CF3)3であるものから選ばれ;およびmは1から30までの選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、R1は、フェニル、-PhOH、-PhOMe、-PhCl、-PhNO2、-PhCF3、-PhC(CF3)3、-PhF5、または-PhNMe2から選ばれ、随意にそこでR2はアルキルまたはフェニルから選ばれる。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、R2はアルキルまたはフェニルから選ばれる。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各々のR2、R3、およびR4には、リンカー-X基が無関係に含まれ、そこでリンカーは、カルボニル-含有基、アルキレンオキシド、脂肪族基、イミドエステルから選ばれ;またはリンカーは、マレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成され;およびそこでXは、化合物のターゲットへのデリバリーを促進するのに適する官能基が含まれるモイエティである。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、リンカー-X基は、-C(O)RcX、-C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-[(CH2)2NRc]mX、-[NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、-CH2C(O)NHRcX、-SRcX、または
から選ばれ;式中、各Rcは、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;各Xは、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から無関係に選ばれ、そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;および各mは1から30までの無関係に選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、リンカー-X基は、-C(O)(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-C(=NH2 +)N(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-CH2C(O)NH(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-S(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-O(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-NH(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-C(O)[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-C(=NH2 +)NCH2[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-CH2C(O)NH[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-C(O)(CH2)1-30N+Me3・Br-、-C(=NH2 +)N(CH2)1-30N+Me3・Br-、-CH2C(O)NH(CH2)1-30N+Me3・Br-、-S(CH2)1-30N+Me3・Br-、-(CH2)1-30N+Me3・Br-、-O(CH2)1-30N+Me3・Br-、-NH(CH2)1-30N+Me3・Br-、-C(O)[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-C(=NH2 +)NCH2[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-CH2C(O)NH[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-S[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-
から選ばれる。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各々のR3およびR4は、-N(H)リンカー-X、-N[(CH2)nCH3]リンカー-X、または-N[(CH2)nCF3]リンカー-Xから無関係に選ばれ、そこでリンカーは、カルボニル-含有基、アルキレンオキシド、脂肪族基、イミドエステルから選ばれ;またはリンカーはマレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成され;およびそこでXはターゲティングモイエティである。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各々のR3およびR4は、-NH2、-N(H)(CH2)nCH3、-N(H)(CH2)nCF3、-N[(CH2)nCH3]2、または-N[(CH2)nCF3]2から無関係に選ばれ、そこで各nは0から10までの無関係に選ばれる整数である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各々のR3およびR4は-N(H)(CH2)2CF3であり、随意にそこでR3およびR4は-N[(CH2)2CH3]2であり、および/または各々のR1およびR2はフェニルである。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各々のR3およびR4は-N[(CH2)2CH3]2である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、各々のR1およびR2はフェニルである。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、化合物は、ここで開示する種のいずれか、例えば、テーブル3および/またはテーブル4の化合物のいずれか一から選ばれる。
ここで開示するのはまた、薬学的調剤物または剤形の実施態様であり、ここで開示するような化合物;およびデリバリー成分で、随意に貼付剤(経皮パッチなどとも言う)、錠剤、カプセル、ローション、または溶液注射剤(注射剤、注射液などとも言う)から選ばれるものを含み、そこでデリバリー成分と組み合わせるとき、化合物の合計量の15%未満しか結晶化しない。
いくらかの実施態様では、デリバリー成分は、貼付剤、錠剤、カプセル、ローション、または溶液注射剤である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、薬学的調剤物または剤形には、アジュバント、治療薬、薬学的に許容可能な賦形剤、またはそれらの任意の組合せがさらに含まれる。
ここで開示するのは、方法の実施態様であり、ここで開示する化合物および/または対象を処置する方法において使用するための化合物の治療上の量を対象またはサンプルに施すことが含まれ、そこでその化合物は上記実施態様のいずれか、またはすべてに従う化合物である。
いくらかの実施態様では、少なくとも一の追加の治療薬は化合物と連続的に、または同時に施される。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、少なくとも一の追加の治療薬はエダラボンまたはリルゾールである。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、対象はヒトまたはイヌ科動物である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、化合物は予防上施される。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、治療上の量は0mg/日よりも多くから100mg/日までに及ぶ。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、対象はスーパーオキシドジスムターゼ遺伝子に対する一以上の変異を保有する。いくらかの実施態様では、変異は、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子のG85、H46、またはH48残基での変異ではなく、またはそれら以外である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、対象はイヌ科動物であり、およびイヌ科動物はイヌ科動物の変性性脊髄症(canine degenerative myelopathy)に感受性の品種に属する。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、対象は、ALS、パーキンソン病、メンケス病、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症(frontal temporal dementia)、脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy)、およびイヌ科動物の変性性脊髄症;銅欠乏に基づく疾患(copper deficiency-based disease);またはミトコンドリア不全から選ばれる神経疾患を有するか、またはそれを発症するリスクがある。
ここで開示するのはまた、運動ニューロン疾患を処置するための方法で、そこで次の一以上の化合物から選ばれる化合物;または運動ニューロン疾患を処置するための方法において使用するための化合物で、そこで化合物は次の一以上の化合物から選ばれるものの治療上の量を対象に施すことが含まれるものの実施態様である:
いくらかの実施態様では、治療上の量は、0mg/日よりも多く100mg/日まで、からの範囲に及び、または化合物は、それらからの範囲に及ぶ(ranging from)量において施される。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、治療上の量は、10mg/日ないし100mg/日、からの範囲に及ぶ負荷投薬量であり、または化合物は、それらからの範囲に及ぶ量において施される。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、方法は、1mg/日ないし50mg/日、からの範囲に及ぶ化合物の維持投薬量を施すことがさらに含まれ、または化合物は、それらからの範囲に及ぶ量において施される。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、運動ニューロン疾患は、ALS、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、またはそれらの任意の組合せから選ばれる。
ここで開示するのはまた、神経疾患、銅欠乏に基づく疾患、またはミトコンドリア不全の処置のための方法において使用するための化合物の実施態様であり、そこで化合物は、式Iを満たす構造を有し、およびそこで式Iの変数はここで記載のようなものである。
いくらかの実施態様では、神経疾患は運動ニューロン疾患である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、神経疾患は、ALS、パーキンソン病、メンケス病、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、およびイヌ科動物の変性性脊髄症から選ばれる。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、方法は、運動ニューロン疾患を患うか、または患い易い対象に、化合物の治療上の量を施すことを含む。いくらかの実施態様では、対象はスーパーオキシドジスムターゼ遺伝子に対する一以上の変異を保有する。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、治療上の量は、0.1mg/日ないし30mg/日からの範囲に及ぶ予防上の投薬量である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、予防上の投薬量はスーパーオキシドジスムターゼ遺伝子に対する一以上の変異を保有する対象に施される。いくらかの実施態様では、変異は、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子のG85、H46、またはH48残基での変異ではなく、またはそれら以外である。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、予防上の投薬量はイヌ科動物変性性脊髄症に感受性の品種に属するイヌ科動物に施される。
ここで開示するのはまた、方法であり、ここで開示する化合物で、そこでMは、60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+であるものを対象またはサンプルに施すこと、および/または運動ニューロン疾患を有するか、またはそれを発症するリスクがある対象を診断する方法において使用するための上記化合物の実施態様のいずれかまたはすべてを含む組成物で、そこでMは、60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+であるものが含まれるものの実施態様である。
いくらかの実施態様では、方法には、運動ニューロン疾患の存在を定めるために陽電子放出断層撮影を使用して対象またはサンプルを画像化することがさらに含まれる。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、方法には、パーキンソン病、多発性硬化、およびアルツハイマー病の存在を定めるために陽電子放出断層撮影を使用して対象またはサンプルを画像化することが含まれる。
上記実施態様のいずれか、またはすべてにおいて、方法には、対象が運動ニューロン疾患を有するか、またはそれを発症するリスクがあるかどうかを定めるために陽電子放出断層撮影を使用して、対象または対象から取得されるサンプルを画像化することが含まれる。
本開示の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮し、例示する実施形態は好ましい例にすぎず、および本開示の範囲を制限するものとして解釈されるべきではないことを認識すべきである。むしろ、範囲は、以下の請求の範囲によって規定される。したがって、我々はこれらのクレームの射程および精神内に含まれるすべてのものを我々の発明として主張する。

Claims (33)

  1. 式Iを満たす構造を有する化合物であり、
    式中
    Mは二価金属またはその放射性同位体であり;
    R1は、脂肪族基または芳香族基であり、それはリンカー基を通してCaに直接的または間接的に付着し、そこでリンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;
    R2は、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または芳香族基から選ばれ、それはリンカー基を通してCbに直接的または間接的に付着し、そこでリンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;または
    R1およびR2は、一緒に結合して二ないし七の縮合環を含む縮合環系を形成し;
    各々のR3およびR4は、-NH2、-NHR、-NRR'、-OR、-SR、または-C(R)1-2R'から無関係に選ばれ、そこでRおよびR'は、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ、またはそこでRおよびR'は、それらが結合する窒素または炭素原子と共に、複素環またはヘテロアリール基、または環状脂肪族基をそれぞれ形成し;またはそこでR3および/またはR4は-C(R)1R'であるとき、そのときRまたはR'基の一は炭素原子と二重結合を形成し、およびアリール基を形成するために残りのRまたはR'基とさらに接合し;および
    ただし次のこと、
    (i)R1はメチルであり、およびR2はメチルまたは水素である場合、そのときR2、R3、またはR4の少なくとも一には、リンカー-X基が含まれ、そこでリンカーは、カルボニル-含有基、アルキレンオキシド、脂肪族基、イミドエステルから選ばれ;またはリンカーは、マレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成され;およびそこでXは、ターゲットへの化合物のデリバリーを促進するのに適する官能基が含まれるモイエティであり、およびそこでリンカー-X基は、(CH2)2N(CH3)3ではなく、またはそれ以外であり;および
    (ii)化合物は、次のもの、
    ではなく、またはそれら以外であることを条件とする、化合物。
  2. 化合物は、一以上の式IIA-IIR:
    を満たし、
    式中、各R5およびR6は、脂肪族;アリール;ヘテロ脂肪族;脂肪族-アリール;ヘテロアリール;脂肪族-ヘテロアリール;ヘテロ脂肪族-アリール;ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール;ヒドロキシル;-NH2;ニトロ;チオール;ハロゲン;ホスファート;ホスホリル;スルフィノ;スルホ;アジド;または
    -C(O)RcX、C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-SRcX、-CH2C(O)NHRcX、-[(CH2)2NRc]mX、-NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、または
    から無関係に選ばれ、
    式中、各Rcは、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;各Xは、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から無関係に選ばれ、そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ぶことができ、および各mは、1から30までの無関係に選ばれる整数であり;および
    nは1から5までの選ばれる整数である、
    構造を有する、請求項1の化合物。
  3. 一以上の式IIIA-IIIY':
    を満たす構造を有し、
    式中、各Yは、O、S、またはNRから無関係に選ばれ、そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;各Xは、無関係にターゲティングモイエティであり;各mは1から30までの選ばれる整数であり;各qは0から30までの選ばれる整数であり;およびnは1から5までの選ばれる整数である、請求項1または請求項2の化合物。
  4. Mは、Cu、Co、Ni、またはCu2+60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+である、いずれかの請求項1ないし3の化合物。
  5. R1は、フェニル、ピリジル、ナフチル、アントラセニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ベンゾキノリニル、ベンゾキノキサリニル、ベンゾキナゾリニル、フェニル-(R5)n、ピリジル-(R5)n、ナフチル-(R5)n、アントラセニル-(R5)n、キノリニル-(R5)n、キナゾリニル-(R5)n、キノキサリニル-(R5)n、ベンゾキノリニル-(R5)n、ベンゾキノキサリニル-(R5)n、またはベンゾキナゾリニル-(R5)nから選ばれ、そこで各R5は、脂肪族;アリール;ハロ脂肪族;ヘテロ脂肪族;脂肪族-アリール;ヘテロアリール;脂肪族-ヘテロアリール;ヘテロ脂肪族-アリール;ヘテロ脂肪族-ヘテロアリール;ヒドロキシル;-NH2;-P+(Rd)3または-N+(Rd)3(そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ぶことができ);ニトロ;チオール;ハロゲン;ホスファート;ホスホリル;スルフィノ;スルホ;アジド;リンカー-X基;またはそのような基の任意の組合せから無関係に選ばれ;およびnは1から10までの選ばれる整数である、いずれかの請求項1ないし4の化合物。
  6. nは1であり、およびR5は、-C(O)RcX、-C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-[(CH2)2NRc]mX、-[NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、-CH2C(O)NHRcX、-SRcX、または
    から選ばれ;
    式中、各Rcは、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;各Xは、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から無関係に選ばれ、そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;および各mは1から30までの無関係に選ばれる整数である、請求項5の化合物。
  7. 各R5は、アルキル、アルキエニル、アルキニル、アミン、カルボン酸、エステル、アルコキシ、アミド、シアノ、エーテル、シリルエーテル、ホスフィン、チオエーテル、ジスルフィド、イソチオシアナート、イソシアナート、カーボナート、ケトン、スルフィニル、スルホニル、カルボノチオイル、イソニトリル、またはそのような基の任意の組合せから無関係に選ばれ;およびnは1である、請求項5の化合物。
  8. R1は、フェニル;-PhC[(Rc)2]mPPh3;-Ph[(CH2)2O]mPPh3;-Ph[O(CH2)2]mPPh3;-PhOH;-PhOPPh3;-PhNRPPh3;-Ph[(CH2)2NR]mPPh3、または-Ph[NR(CH2)2]mPPh3、そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールであり;-PhO-脂肪族;-PhN(R)脂肪族、そこでRは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールであり);または-Ph(Z)1-5、そこでZは、Cl、F、Br、またはI、NO2、CF3、C(CF3)3であるものから選ばれ;およびmは1から30までの選ばれる整数である、いずれかの請求項1ないし7の化合物。
  9. R1は、フェニル、-PhOH、-PhOMe、-PhCl、-PhNO2、-PhCF3、-PhC(CF3)3、-PhF5、または-PhNMe2から選ばれ、および/またはR2はアルキルまたはフェニルから選ばれる、いずれかの請求項1ないし8の化合物。
  10. 各々のR2、R3、およびR4には、リンカー-X基が無関係に含まれ、そこでリンカーは、カルボニル-含有基、アルキレンオキシド、脂肪族基、イミドエステルから選ばれ;またはリンカーは、マレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成され;およびそこでXは、化合物のターゲットへのデリバリーを促進するのに適する官能基が含まれるモイエティである、いずれかの請求項1ないし9の化合物。
  11. リンカー-X基は、-C(O)RcX、-C[(Rc)2]mX、-[(CH2)2O]mX、-O(CH2)mX、-[O(CH2)2]mX、-NRc(CH2)mX、-[(CH2)2NRc]mX、-[NRc(CH2)2]mX、-C(=NH2 +)NRcX、-CH2C(O)NHRcX、-SRcX、または
    から選ばれ;
    式中、各Rcは、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;各Xは、-P+(Rd)3または-N+(Rd)3から無関係に選ばれ、そこで各Rdは、水素、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ;および各mは1から30までの無関係に選ばれる整数である、請求項10の化合物。
  12. リンカー-X基は、-C(O)(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-C(=NH2 +)N(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-CH2C(O)NH(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-S(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-O(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-NH(CH2)1-30P+Ph3・Br-、-C(O)[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-C(=NH2 +)NCH2[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-CH2C(O)NH[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-[O(CH2)2]1-30P+Ph3・Br-、-C(O)(CH2)1-30N+Me3・Br-、-C(=NH2 +)N(CH2)1-30N+Me3・Br-、-CH2C(O)NH(CH2)1-30N+Me3・Br-、-S(CH2)1-30N+Me3・Br-、-(CH2)1-30N+Me3・Br-、-O(CH2)1-30N+Me3・Br-、-NH(CH2)1-30N+Me3・Br-、-C(O)[O(CH2)2]1- +Me3・Br-、-C(=NH2 +)NCH2[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-CH2C(O)NH[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-、-S[O(CH2)2]1-30N+Me3・Br-
    から選ばれる、請求項10または11の化合物。
  13. 各々のR3およびR4は、-N(H)リンカー-X、-N[(CH2)nCH3]リンカー-X、または-N[(CH2)nCF3]リンカー-Xから無関係に選ばれ、そこでリンカーは、カルボニル-含有基、アルキレンオキシド、脂肪族基、イミドエステルから選ばれ;またはリンカーはマレイミド、ハロアセチル、またはピリジルジスルフィドから生成され;およびそこでXはターゲティングモイエティである、いずれかの請求項1ないし12の化合物。
  14. 各々のR3およびR4は、-NH2、-N(H)(CH2)nCH3、-N(H)(CH2)nCF3、-N[(CH2)nCH3]2、または-N[(CH2)nCF3]2から無関係に選ばれ、そこで各nは0から10までの無関係に選ばれる整数である、いずれかの請求項1ないし13の化合物。
  15. 各々のR3およびR4は、-N(H)(CH2)2CF3または-N[(CH2)2CH3]2であり、および/または各々のR1およびR2はフェニルである、いずれかの請求項1ないし14の化合物。
  16. 化合物は次の、
    から選ばれる、請求項1の化合物。
  17. いずれかの請求項1ないし16に従う化合物または次の、
    から選ばれる化合物;および
    貼付剤、錠剤、カプセル、ローション、または溶液注射剤を含み、そこで貼付剤、錠剤、カプセル、ローション、または溶液注射剤と組み合わせるとき、化合物の合計量の15重量%未満しか結晶化しない、剤形。
  18. アジュバント、治療薬、薬学的に許容可能な賦形剤、またはそれらの任意の組合せがさらに含まれる、請求項17の剤形。
  19. 処置および/または診断の方法において使用するための、いずれかの請求項1ないし16に従う化合物、または請求項17もしくは18に従う剤形。
  20. 処置および/または診断の方法には、ALS、パーキンソン病、メンケス病、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、およびイヌ科動物の変性性脊髄症;銅欠乏に基づく疾患;またはミトコンドリア不全から選ばれる神経疾患を有するか、またはそれを発症するリスクがある対象に化合物または剤形を施すことが含まれる、請求項19に従う使用のための化合物または剤形。
  21. エダラボンまたはリルゾールは、化合物またはその薬学的組成物と連続的に、または同時に施される、請求項19または請求項20に従う使用のための化合物または剤形。
  22. 対象は、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子に対する一以上の変異を保有し、および変異は、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子のG85、H46、またはH48残基での変異ではなく、またはそれら以外である、請求項20または請求項21に従う使用のための化合物または剤形。
  23. 対象はイヌ科動物であり、およびイヌ科動物はイヌ科動物の変性性脊髄症に感受性の品種に属する、いずれかの請求項20-22に従う使用のための組成物。
  24. 運動ニューロン疾患の処置および/または診断の方法において使用するための化合物であり、以下:
    から選ばれる、化合物。
  25. 化合物は、0mg/日よりも多く100mg/日までからに及ぶ範囲の量において施される、請求項24に従う使用のための化合物。
  26. 化合物は、10mg/日ないし100mg/日からに及ぶ範囲の負荷投薬量において施される、請求項24または請求項25に従う使用のための化合物。
  27. 化合物は、1mg/日ないし50mg/日からに及ぶ範囲の維持投薬量において施される、請求項24または25に従う使用のための化合物。
  28. 運動ニューロン疾患は、ALS、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、またはそれらの任意の組合せから選ばれる、いずれかの請求項24-27に従う使用のための化合物。
  29. 神経疾患、銅欠乏に基づく疾患、またはミトコンドリア不全の処置および/または診断の方法において使用するための化合物であって、式I:
    を満たす構造を有し、
    式中
    Mは二価金属であり;
    R1は、脂肪族基または芳香族基であり、それはリンカー基を通してCaに直接的または間接的に付着し、そこでリンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;
    R2は、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、または芳香族基から選ばれ、それはリンカー基を通してCbに直接的または間接的に付着し、そこでリンカー基は、脂肪族リンカー、ヘテロ脂肪族リンカー、ヘテロ原子、芳香族基、またはそれらの任意の組合せから選ばれ;または
    R1およびR2は、一緒に結合して二ないし七の縮合環を含む縮合環系を形成し;
    各々のR3およびR4は、-NH2、-NHR、-NRR'、-OR、-SR、または-C(R)1-2R'から無関係に選ばれ、そこでRおよびR'は、脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族、脂肪族-アリール、ヘテロアリール、脂肪族-ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール、またはヘテロ脂肪族-ヘテロアリールから無関係に選ばれ、またはそこでRおよびR'は、それらが結合する窒素または炭素原子と共に、複素環またはヘテロアリール基、または環状脂肪族基をそれぞれ形成し;またはそこでR3および/またはR4は-C(R)1R'であるとき、そのときRまたはR'基の一は炭素原子と二重結合を形成し、およびアリール基を形成するために残りのRまたはR'基と接合する、化合物。
  30. 神経疾患は運動ニューロン疾患である、請求項29に従う使用のための化合物。
  31. 神経疾患は、ALS、パーキンソン病、メンケス病、ルー・ゲーリッグ病、原発性側索硬化症、ケネディ症候群、ALSと関係がある前頭側頭型認知症、脊髄性筋萎縮症、およびイヌ科動物の変性性脊髄症から選ばれる、請求項29または請求項30に従う使用のための化合物。
  32. 運動ニューロン疾患を有するか、またはそれを発症するリスクがある対象を診断する方法において使用するためのいずれかの請求項1-16に従う化合物または次の
    から選ばれる化合物であり、そこでMは60Cu2+61Cu2+62Cu2+63Cu2+64Cu2+、または65Cu2+である、化合物。
  33. 方法には、対象が運動ニューロン疾患を有するか、またはそれを発症するリスクがあるかどうかを決定するために陽電子放出断層撮影を使用して対象または対象から取得されるサンプルを画像化することが含まれる、請求項32に従う使用のための組成物。
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