JPH05246992A - 1−ヒドロキシピリド−2−オン、又はその塩から成る、患者の体内にある毒性レベルの金属を減少させるのに有効な医薬組成物 - Google Patents

1−ヒドロキシピリド−2−オン、又はその塩から成る、患者の体内にある毒性レベルの金属を減少させるのに有効な医薬組成物

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JPH05246992A
JPH05246992A JP4248272A JP24827292A JPH05246992A JP H05246992 A JPH05246992 A JP H05246992A JP 4248272 A JP4248272 A JP 4248272A JP 24827292 A JP24827292 A JP 24827292A JP H05246992 A JPH05246992 A JP H05246992A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輸血によって生起される鉄過剰症を治療する
ために使用される医薬用組成物 【構成】 この医薬用組成物が環状炭素原子に結合した
水素原子の1つ又はそれ以上が、脂肪族アミド基によっ
て置換される1−ヒドロキシピリド−2−オン、又はそ
の生理学的に許容し得る塩から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬用組成物、特に鉄過
剰症の治療に用いる化合物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しよとする問題点】ある
種の病的状態、例えば、サラセニア鎌状貧血病(sic
kle cellanaemia)、突発性ヘモクロマ
ト−シスおよび形成不全性貧血は正常な血液の輸血によ
って処置される。普通、この様な輸血は広範囲の鉄過剰
症(iron overload)に導くことが知られ
ており、その条件はある種の他の環境において体に吸収
される鉄の増加によっても生ずる。鉄過剰症は体内フェ
リチンおよびトランスフェリンの飽和についで鉄の沈澱
が生じ、多くの組織に悪影響があり、特に毒作用が心筋
層、肝臓、および内分泌組織はカルシウムに対する高い
親和性を有し、その結果、関連する毒性問題を有してい
る。分泌器官に非再生性の変化を与えるので最も好まし
くないものである。この様な鉄過剰症は大抵はデスフェ
リオキサミン(desferrioxamine)を用
いて処置する。しかしながら、この化合物はストレプト
マイセスの培養によって得られる。高価な天然生成物で
あって、かつ酸加水分解をうけ易いので、患者に経口投
与できず、非経口的経路によって投与しなければならな
い、比較的多量のデスフェリオキサミンを長期間にわた
って毎日必要とするのでこれらの不利益が特に問題で膨
大な研究がこれに代わる薬剤の開発に向けられてきた。
しかしながら、その研究は鉄キレート剤、またはヘモシ
デンリン貧食細胞、特にヒドロキサメート類、エチレン
ジアミンテトラ酢酸(EDTA)同族体およびカテコー
ル類の3つのクラスに主に集中している。ヒドロキサメ
ート類は一般にデスフェリオキサミンと同様の欠点を有
し、高価で酸に不安定であり、他の2つは細胞内の位置
から鉄を除くのに有効でない。さらにある種のカテコー
ル誘導体は肝臓および脾臓に保持され、EDTA同族体
にするのが好ましく、また各々の環は同一の置換もしく
は未置換であるのが好ましい。
【0003】従って、本発明者らは広範囲の化合物の鉄
キレート化能について研究し、これらの化合物は環状炭
素原子に結合した水素原子の1またはそれ以上がある種
の置換基によって置換された1−ヒドロキシ−ピリド−
2−オンから成る。
【0004】ここに記載された置換化合物のある種のも
のは、以前から治療用、特に殺菌剤として提案されてい
たが、その活性の証明は幾分不明である。かくして、一
群の労働者についての初期の報告は、この化合物が殆ど
活性を有しないことを示している同じ文献(Nishi
muraら著、Ann.Rept.ShionogiR
es.Lab.,1966,16,37)に報告された
その後の試験によると、矛盾するものであった。インビ
トロの試験は抗バクテリア活性および抗真菌活性の欠如
を示しており、ある種の化合物はインビトロでは多少の
抗ブロトゾアール活性を示しているけれども、フンガス
・トリコモナス・バギナリスに対するマウス中での試験
では供試化合物の全てが不活性であることが証明され
た。さらに、1−ヒドロキシ−ピリド−2−オンは鉄錯
体を含む金属錯体を形成するであろうことが報告されて
いるが、この化合物のある種の置換誘導体が体内で有毒
濃度の金属、例えば鉄を生産する症状の治療に医薬用の
観点で大きな利点をもって使用されることについては今
まで全く知られていなかった。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、環状炭素原
子に結合した水素原子の1つ又はそれ以上が、脂肪族ア
シル、脂肪族アミド、シアノ、脂肪族エステル、ハロゲ
ン及びヒドロキシ基;アルコキシ及びシクロアルコキシ
基;アルコキシ、シクロアルコキシ、脂肪族アミド、脂
肪族エステル、ハロゲン又はヒドロキシ基で置換された
アルコキシ及びシクロアルコキシ基;脂肪族炭化水素
基、及びアルコキシ、シクロアルコキシ、脂肪族エステ
ル、ハロゲン又はヒドロキシ基で置換された脂肪族炭化
水素基から選択された置換基によって置換される1−ヒ
ドロキシピリド−2−オン(ただし、化合物中の水素原
子の置換が、脂肪族炭化水素基;ハロゲン及びハロゲン
で置換された脂肪族炭化水素基から選択された置換基の
みで行われた化合物を除く)、又はその生理学的に許容
し得る塩である、患者の体内にある毒性レベルの金属を
減少させるのに有効な医薬組成物、に関する。
【0006】この様な化合物はヒトおよび家畜の両方の
治療に使用得るが、特に人体の治療、特に鉄過剰症の治
療に重要である。
【0007】1−ヒドロキシ−ピリド−2−オンは、互
変異性化合物であって、またの名を2−ヒドロキシピリ
ジン 1−オキサイドと呼ばれる。この2つの互変異性
構造をその未置換親化合物について以下に示す。
【0008】 遊離の化合物およびその鉄錯体の両者の膜を透過する能
力は鉄過剰症の治療においては重要であるが、両者があ
る程度の水溶性を有することも望ましい。これに関して
は、化合物およびその鉄錯体の物性の好適な指標はn−
オクタノールとトリス ヒドロクロリド(20mM、p
H7.4;トリス=2−アミノ−2−ヒドロキシメチル
プロパン−1−3−ジオール)との間の20℃での分配
によって得られる分配係数Kpartによって与えられる。
partは(有機相中の化合物濃度)/(水性相中の化合
物濃度)の比で表わされる。好ましい化合物は遊離化合
物のKpartの値が0.02以上、3.0以下、特に0.
2より大きく1.0より小さく、かつ3:1ヒドロキシ
ピリドン:鉄(III)中性錯体のKpart値が0.02
より大きく6.0より小さく、特に0.2より大きく
1.0より小さいものである。ピリドン環の炭素原子に
結合した水素原子の置換のために使用される基の選択に
際して、以下のコメントが化合物、即ち、上記の好まし
い範囲にある遊離および錯体状態での分配係数を有する
化合物の使用に向けられる。特定の化合物の測定分配係
数の例を参考のため実施例4の表−1に掲げる。
【0009】1より多くの環状炭素原子、例えば2つの
環状炭素原子が、同一の置換基または異なった置換基、
例えばハロゲンまたは、特に脂肪族炭化水素基を別のタ
イプの置換基と共に用いて置換していてもよい。環状炭
素原子のうち、1つのみが置換されている化合物が好ま
しい。置換は3−、4−、5 −、および6−位のいずれ
において生じてもよく、またこれらの位置の2またはそ
れ以上の組み合わせにおいて生じていてもよい。しかし
ながら、特に環状炭素原子がより大きい基によって置換
されているときは、 に対し、α位の炭素への置換を避けるのが有利である。
この式は鉄との錯体に関与し、より大きな脂肪族炭化水
素基の近接は立体効果をもたらし、錯体形成を抑制する
であろう。5−および特に4−位における置換は従って
特に重要である。脂肪族炭化水素基で置換されている環
状炭素原子に対して作成されている場合、飽和或いは不
飽和であり得る非環式及び環式基(環式基は枝分かれし
た、又は特に直鎖を有する)の両方を包含するように脂
肪族炭化水素基という語がここで使用されていることが
解るであろう。1−6の炭素原子の基、特に1−4そし
て本質的に1−3の炭素原子の基が最も大切である。飽
和脂肪族炭化水素基が好ましく、これらはシクロアルキ
ル基(シクロプロピル及びシクロヘキシル)のような環
式基であるか、又は特にアルキル基(イソプロピル、n
−プロピル、エチル及び特にメチル)のような非環式基
である。しかしながら、上述した他の置換基に加えて脂
肪族炭化水素基、例えば、メチルによる置換は許容し得
るが、通常化合物の特性に特別の利点はもたらさない。
従って、特に重要ではない。
【0010】置換脂肪族炭化水素基の場合には、これら
の基の性質に関する選択は炭化水素基に関して上述した
ごとく、および置換基に関してこれから述べるごとく広
範囲にわたる。例えば、これらの基は炭素数1〜3の置
換アルキル基および特に置換メチル基、例えば、クロロ
メチル、エトキシメチルおよび特にヒドロキシメチル基
により都合よく置換される。しかしながら、一般に、前
述したごとき置換脂肪族炭化水素基および脂肪族炭化水
素基以外の置換基が最も重要である。種々の選択をこの
ような他の置換基の内から行なってもよく、これらの基
が環に直接置換し、かつ適当な位置に置換しているとき
は以下のコメントが同様にこれらの基に対しても適用で
き、また基がそれ自体環上に置換する脂肪族炭化水素ま
たはアルコキシ基上に置換しているときはその基に対し
ても適用し得る。
【0011】脂肪族アシル基はスルホニルまたはカルボ
ニル基を含んでいてもよい。しかしながら、後者が好ま
しく、アシル基はホルミル基であってもよいが、アルキ
ルカルボニルおよびシクロアルキルカルボニル基が最も
重要である。この様なアシル基は、例えば、炭素数2〜
4または5であってもよく、特に上述したごときタイプ
のアルキルおよびシクロアルキル基を含んでいてもよ
い。これは環状置換基である脂肪族炭化水素基と同じよ
うに好ましいものであり、例えば、−COCH2CH3
または特に−COCH3 である。アルコキシおよびシク
ロアルコキシ基は便宜的には炭素数1〜4であってよ
く、アルキルカルボニルおよびシクロアルキルカルボニ
ル基において好ましいものに類似のアルキルおよびシク
ロアルキル基を含んでいてもよい。この様な置換基の例
はエトキシおよびメトキシである。しかしながら、置換
されたアルコキシおよびシクロアルコキシ基は のごとき基が比較的不安定であるので、しばしば2ない
しそれ以上の炭素原子を含むものがよい。従って、重要
な置換アルコキシ基は−OCH2 CH2 OCH3であ
る。更にアルコキシまたはシクロアルコキシ基上に親水
性置換基が存在すると、そのアルコキシまたはシクロア
ルコキシ基が有する脂肪族炭化水素基の疎水効果を相殺
する傾向があり、従って、それらが置換基のときはやや
大きいアルコキシおよびシクロアルコキシ基を使用する
のが好ましい場合がある。置換アルコキシおよびシクロ
アルコキシ基は本願発明においては特に好ましく、以下
により詳細に検討する。
【0012】アミド置換基はスルホニルまたはカルボニ
ル基を含んでいてもよい。しかしながら、後者が最も重
要であり、従って、後者について更に記述する。これは
スルホニル型に対しても適用し得る。アミド置換基は置
換された形の−CONH2 、即ち、カルバモイル基であ
ってもよく、あるいは脂肪族炭化水素基でモノ−又はジ
−置換された窒素原子、例えば、環状炭素原子に置換基
を前述したように有するアルキル又はシクロアルキル
基、例えば、−CONHCH3 基等を含んでいてもよ
い。更にアミド置換基の−CO・N−はアミド基の窒素
原子が環に結合し、カルボニル基が脂肪族炭化水素、例
えば置換基として上述したごときアルキルまたはシクロ
アルキル基に結合した反対の構成をとっていてもよく、
あるいはカルボン酸アミドの場合にはカルボニル基は水
素に結合していてもよい(但し、スルホン酸アミドの場
合は結合できない)。この後者のアミド基の場合にはア
ミド窒素原子は水素原子を伴なっていてもよく、あるい
は、最初に述べた形のアミド置換基について検討したご
とく、モノ置換体であってもよい。この形態のアミド置
換基は特に重要なものの1つである。
【0013】エステル置換基はスルホニルオキシあるい
は、好ましくはカルボニルオキシ基を含んでいてもよ
く、これは別の配列を取ってもよい。即ち、カルボン酸
エステルに伴なう基−CO・O−は環の炭素原子に結合
したオキシ基であってもカルボニル基いずれを有してい
てもよい(適当な位置にエステル基が置換されている脂
肪族炭化水素基を通して)。オキシおよびカルボニルの
他の基はエステル基の一部を形成する脂肪族炭化水素基
に結合していてもよく、あるいは、これがカルボニル基
の場合には水素に結合してもよい(後者の可能性はスル
ホン酸エステルの場合には当てはまらない)。エステル
基に含まれる好ましい脂肪族炭化水素基は環状置換基と
して上述したものである。オキシ基が環に結合したエス
テル基が好ましく、例えば、基−O・COCH3 および
−O・COC25 の方が−CO2CH3 および−CO2
CH2 CH3 よりも好ましい。エステル基によって置
換された脂肪族炭化水素基またはアルコキシもしくはシ
クロアルコキシ基のうちではオキシ基がこの脂肪族炭化
水素基またはアルコキシもしくはシクロアルコキシ基に
結合されるのが特に好ましく、従って、−CH2 O・C
OCH3 のごとき基が特に重要である。ハロゲン置換基
は便宜的にはヨウ素、フッ素、臭素または特に塩素であ
ってよい。
【0014】好ましい置換基は、ヒドロキシ基、アルコ
キシおよびシクロアルコキシ基、例えば、1−5の炭素
原子で、本質的にエトキシおよび特にメトキシ、より典
型的には置換アルコキシおよびシクロアルコキシ基、特
にヒドロキシ基または他のアルコキシまたはシクロアル
コキシ基で置換されたもの、例えば−OCH2 CH2
COCH3 、−OCH2 CH2 NHCOCH3 、−OC
2 CH2 NH2 、および特に−OCH2 CH2 OHお
よび−OCH2 CH2 OCH3 のごとき置換エトキシ基
である。炭素原子数1−5の範囲のものは、特許請求の
範囲の第5項に基いている。ヒドロキシ置換脂肪族炭化
水素基、例えばヒドロキシメチルはまた他の置換脂肪族
炭化水素基よりもより重要である。
【0015】単純なアルコキシおよびシクロアルコキシ
置換基、ヒドロキシアルコキシおよびヒドロキシシクロ
アルコキシ置換基のアルコキシおよびシクロアルコキシ
基およびアルコキシ−およびシクロアルコキシ−置換ア
ルコキシおよびシクロアルコキシ置換基の両方のアルコ
キシ成分は前述したごとくある大きさの範囲、例えば炭
素数1〜6の範囲にあってよく、ある種の因子が特定の
大きさの基に対する選択性をもたらす。即ち、化合物中
の親水性と油性のバランス(これはそのKpart値によっ
て示される)を別の置換基の使用によって前述した好ま
しい範囲のある値に合わせてもよく、その結果、大きい
非置換アルコキシまたはシクロアルコキシ基の親油性効
果は環の別の炭素上の親水性置換基、例えばヒドロキシ
基の存在によって相殺される。しかしながら、それ自体
で適当なバランスをもたらす単一の置換基を使用するの
が一般に好ましい。従って、炭素数1〜3または4、好
ましくは1〜2の非置換アルコキシ(およびシクロアル
コキシ)置換基および炭素数2〜4、好ましくは2また
は3のヒドロキシ置換アルコキシ(およびシクロアルコ
キシ)置換基(置換メトキシ基は先にのべたごとく、 結合の不安定性の点で重要でない)が特に重要である。
同じ理由で環上に置換している最初のアルコキシ(また
はシクロアルコキシ)基においては、炭素数2〜4、好
ましくは2または3であり、かつ、最初のアルコキシ
(およびシクロアルコキシ)基に置換している第2のア
ルコキシ(またはシクロアルコキシ)基においては、炭
素数1〜4、好ましくは1〜3であって、炭素数の合計
が好ましくは6以下、特に好ましくは3または4以下の
アルコキシ(およびシクロアルコキシ)置換アルコキシ
(およびシクロアルコキシ)置換基において特に重要で
ある。上述のヒドロキシ、メトキシ、ヒドロキシメトキ
シおよびメトキシ−エトキシ基は置換基として特に重要
であるが、上で特に記載したものに加えて、アルコキシ
および置換アルコキシ基の特殊な例は、3−ヒドロキシ
プロポキシ、2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシおよ
び3−メトキシプロポキシである。
【0016】ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキ
シ、置換アルコキシおよびシクロアルコキシおよび他の
基は、便宜的には1−ヒドロキシピリド−2−オンの4
位に置換していてもよい。例えば、1−ヒドロキシ−6
−メチルピリド−2−オン、または他のC−メチル置換
1−ヒドロキシピリド−2−オンの4位、あるいはより
典型的には、非置換の1−ヒドロキシピリド−2−オン
の4位で置換されていてもよい。本願発明の典型的な例
は以下の通りである: 〔式中、Rは前記の置換基、例えば、メチルおよび特6
−メチル、ヒドロキシ等であり、xは0、1、2または
3(xが0の場合は、環は別の置換基を有さない)、n
は0、1、2、3または4、mは1、2、3または4、
およびR′は水素または−(CH2n CH3 であり、
前記4位における基のうちから選択される〕。
【0017】この化合物は所望により生理学的に許容し
得る塩の形態で使用され、例えば、塩は、環の1位にお
けるN−置換ヒドロキシ基(または環の2位におけるC
−置換互変異性)からのプロトンの喪失によって生成す
る式; で形成されていてもよい。この様な塩は生理学的に許容
し得るカチオン、例えば、アルカリ金属のカチオン、例
えばナトリウム、第4級アンモニウムイオン、トリス
(トリスは2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロパン
1,3−ジオール)から誘導されるカチオンのごときプ
ロトン化アミン類を含んでいてもよい。塩の形成は化合
物の水溶性を増加する上で有用であるが、一般に塩を使
用するよりも化合物それ自体の使用が好ましい。
【0018】ここに記載のある種の置換1−ヒドロキシ
ピリド−2−オン類は公知の化合物であり、例えば4位
に単一の置換基、アセトアミド、アミノ、ブトキシ、カ
ルバミル、カルボキシ、シアノ、エトキシ、エトキシカ
ルボニル、メトキシまたはプロポキシ基を有する化合物
は知られている。しかしながら、ここに記載の他の化合
物は新規である。従って、本願発明はこれら公知の化合
物を除く上述の化合物自体のような化合物を含むもので
ある。
【0019】本願発明において使用する置換1−ヒドロ
キシピリド−2−オン(または2−ヒドロキシピリジン
N−オキシド)はピリジン化学の分野において置換基の
導入に用いられる一般的な反応を用いる様々な方法によ
り合成してもよい。特に置換基はピリジンまたはピリジ
ン1−オキシド環中の適当な位置に存在する置換基また
は水素原子の置換により導入してもよい。ピリジン化合
物を酸化剤、例えば過酢酸または過安息香酸の使用によ
り相当するピリジン1−オキシドに変換してもよい。本
発明化合物の2−位における炭素原子はハロゲン基の塩
基による加水分解またはアルコキシ基、例えばメトキシ
基の酸による加水分解により都合よく導入し得る。その
位置ではピリジンよりもむしろピリジン1−オキシドに
おいて好ましく、次いで他の置換基を導入すればよい。
この様な工程は前述の2−ヒドロキシピリジンN−オキ
シド互変異性におけるごとく2−位におけるヒドロキシ
基を導入するであろう。
【0020】この様な方法および種々な適当な中間体の
製法は文献に記載されており、例えば、Shaw et
al.,J.Amec.Chem.Soc.,194
9,71,70,および同1950,72,4362,
および特にNizukamiet al.,Ann.R
ept.Shionogi Res.Lab.,196
6,16,29に記載されている。本発明化合物の調製
に特に有用なタイプの中間体は窒素置換2−クロロ−ピ
リジンN−オキシド、4−ニトロ、5−ニトロ、および
3,5−ジニトロ置換化合物であり、これらは全て文献
に記載されている。即ち、2−クロロ−4−ニトロピリ
ジン−1−オキシドは、例えば、親核置換にかけてニト
ロ基をアルコキシまたはシクロアルコキシ基またはアル
コキシまたはシクロアルコキシ置換アルコキシまたはシ
クロアルコキシ基、例えば−OCH3 または−OCH2
CH2 OCH3 で置換し、次いで塩基による加水分解に
より塩基を水酸基に代えてもよい。代わりに、ニトロ置
換基を還元してアミノ基とし、次いでこれをアシル化し
てもよい。
【0021】その化合物は塩に転化されることができ
る。例えば、その塩は、ヒドロキシ基のプロトンの喪失
によって、また標準的工程により適当な塩基または酸と
の反応によって生成されるアニオンと共に形成されるも
のである。
【0022】一般に実質上純粋な形、即ち、副産物の実
質上ない状態に単離するのが好ましい。
【0023】これらの方法はこれらの化合物に利用し得
る唯一の方法ではなく、当業者にとって明らかであり、
かつ必要な種々の中間体に導く方法である種々の変更手
段を用いてもよい。
【0024】さらに本発明化合物のある種のものは、イ
ンビボにおいて観測される金属結合能に関与するであろ
う他の化合物にインビボにおいて変換してもよい。これ
は例えば、経口的に投与したとき、カルボキシ基に変換
するであろうエステル基を有する化合物について事実で
あろう。
【0025】これらの化合物は種々の方法により家畜、
例えば鳥類および特に哺乳類、または特ヒトの医薬用に
調剤してもよい。例えば、液状希釈剤を用いた水性、油
性または乳化組成物として使用してもよく、これは通
常、非経口投与に使用され、従って滅菌され、発熱物質
(pyrogen)を有しない。しかしながら、前述の
デスフェリオキサミンに関して検討したことから明らか
なごとく、経口投与が好ましく、本発明化合物はこのよ
うな経路によって投与することができる。液体希釈剤を
含む組成物は経口投与に使用することができるが、固体
のキャリア、例えば常套の固体キャリア、例えばデンプ
ン、ラクトース、デキストリンまたはマグネシウムステ
アレートを含む組成物を使用するのが好ましい。経口組
成物は成形タイプ、例えばタブレット、カプセル(スパ
ンスルを含む)等にするのが便利である。
【0026】従って、本発明はさらに環状炭素原子に結
合した水素原子の1またはそれ以上が脂肪族アシル、脂
肪族アミド、脂肪族アミン、カルボキシ、シアノ、脂肪
族エステル、ハロゲン、ヒドロキシおよびスルホ基、ア
ルコキシ基およびアルコキシ、脂肪族アミド、脂肪族ア
ミン、脂肪族エステル、ハロゲンまたはヒドロキシ基で
置換されたアルコキシ基、脂肪族炭化水素基およびアル
コキシ、脂肪族エステル、ハロゲンまたはヒドロキシ基
で置換された脂肪族炭化水素基から選ばれた置換基によ
って置換された1−ヒドロキシピリド−2−オン類(但
し、化合物中の水素原子の置換が脂肪族炭化水素基、ハ
ロゲンおよび1個のハロゲンで置換された脂肪族炭化水
素基のみで行なわれた化合物を除く)またはヒドロキシ
基のプロトンの喪失によって生ずるアニオンと生理学的
に許容し得るアニオンで形成されるそれらの塩および生
理学的に許容し得る固体キャリアを含む医薬組成物を包
含する。
【0027】注射または経口投与以外の投与方法をヒト
および家畜に用いてもよく、例えば特にヒトの座薬もし
くはペッサリーのような当該分野で周知の他の形態で使
用してもよい。
【0028】組成物は投与単位、即ち、1回投与量また
はその倍数または約数倍投与量をそれぞれが含む分割し
た形に調剤してもよい。所定の活性化合物の投与量は組
成物に使用した特定の化合物を含む種々の因子に依存し
ているが、人体中に存在する鉄の量を満足すべき程度に
コントロールするにはしばしば1日の投与量として約
0.1g〜5g、特に約0.52〜2gを用いてしばし
ば達成され、家畜の投与量は体重1kg当たりほぼ同程
度であることを説明書に述べてもよい。しかしながら、
ある種の環境においては1日の投与量をそれよりも少な
く、あるいは多くすることが適していることが理解され
るであろう。所望ならば、本発明化合物を2種以上、医
薬用組成物に加えてもよく、あるいは他の活性化合物を
組成物中に加えてもよい。
【0029】本発明者らはここに記載の1−ヒドロキシ
ピリド−2−オン類が鉄を過剰に有する患者から鉄を除
去するのに特に適していることを究明した。この化合物
は大抵の生理学的pH値において中性の3:1鉄イオン
錯体を形成し、カルシウムまたはマグネシウムと配位結
合しないという利点がある。この化合物ならびにその錯
体はn−オクタノール中に分配し、これはこれらの化合
物が生体膜を透過するであろうことを示し、この性質は
50Feラベル鉄錯体がエリスロサイトを透過する能力を
試験することにより実際に確認された。
【0030】1−ヒドロキシピリド−2−オン類はlo
gKso1 値:{logKso1 はlogβFe(L)+2
1−〔pKsp+nlog aL(H+)+mlog a
(Ca++)〕(式中、logβFe(L)nは鉄(I
II)に対する問題の(化合物中の)リガンドの累積親
和定数、pKspはFe(OH)3 に対する生成物の溶解
度の負対数であって、39の値を有し、nおよびmはそ
れぞれリガンドに結合する水素およびカルシウムイオン
の数であり、 aL(H+)および aL(Ca++)はそ
れぞれ水素イオンとカルシウムイオンに対するリガンド
の親和性である。}によって明示される鉄(III)に
対する高い親和性を有する。鉄(III)ハイドロオキ
シドを溶解するためには、logKso1 は0より大きく
ならなければならず、トランスフェリンから鉄を除去す
るためには、logKso1 は6.0より以上であるべき
である。実施例によれば1,4−ジヒドロキシピリド−
2−オンおよび1−ヒドロキシ−4−メトキシピリド−
2−オンに対するlogKso 1 値はそれぞれ9.9およ
び11.3であり、約4.0の二座配位のヒドロキサメ
ート約8.0のカテコール、6.0のデスフェリオキサ
ミンおよび2.0のジエチレントリアミンペンタ酢酸
(DTPA)のそれに比べて好ましい。さらにこの化合
物の鉄を有効に除去する能力はマウスにおけるインビボ
試験とインビトロ試験両方によって確認された。これら
のインビボ試験は化合物を腹膜内に、あるいは胃チュー
ブによって経口的に投与するか否かにかかわらず有効で
あり、化合物が一般に酸性条件下で安定であり、かつ、
それによって酸に安定な活性化合物に代わるということ
は特に重要である。鉄配位結合剤として従来提案されて
いた他のタイプの化合物の内には経口活性は一般に存在
せず、またある種のEDTA同族体は、この様な活性を
示すが、これらは医薬用には欠点を有する。
【0031】一般的な鉄過剰症の処置に対する前記の用
途の他に、本明細書に記載したヒドロキシピリドン類は
患者が一般的な鉄過剰症をしめさないが、特定の部位に
過剰の鉄が沈着する特定の病的症状の処置に使用するこ
とも重要で、例えば、特定の関節炎症状および癌性症状
の場合がこれに該当する。実際、この様な症状を有する
患者の中には総合的な貧血症を示す者があり、鉄を含ま
ない1−ヒドロキシピリド−2−オンを鉄錯体、例えば
これらの1−ヒドロキシピリド−2−オン類と同じ、あ
るいは異なる鉄錯体と共に使用してもよく、鉄錯体は総
合的な貧血を治療する作用をし、一方、金属を含まない
化合物は病理学的な部所から生理学的な部所に鉄を除去
するよう作用する。この様な1−ヒドロキシピリド−2
−オン類の鉄コンプレックスおよびその使用を以下に詳
述する。
【0032】本発明の金属を有しない化合物の主な用途
は鉄の除去にあるが、これらの化合物はまた、有害な量
で体内に存在する他の金属、例えば銅、プルトニウム、
および他の関連する遷移金属類および特にアルミニウム
を除去する上で重要である。本発明による化合物と鉄以
外の金属との併用は、体外での体液の処置、または患者
の治療以外の全く別の用途に利用してもよい。この様な
用途の内の重要なものには、体内に危険な量のアルミニ
ウムが沈着した患者の血液透析処理が含まれる。この様
な患者の処置に対しては、本発明による化合物を支持物
質に付着させることによって不溶化させ、次いで、患者
の血液と接触させてアルミニウムを血液から除去する。
支持物質としては、このような場合に当該分野で使用さ
れている種々のタイプのポリマー、例えばアガロース、
デキストラン、もしくは他のタイプの炭水化物類、ポリ
スチレンもしくはイオン交換樹脂に使用されているよう
なほかのポリマーのいずれかを用いるのが便利である。
【0033】当該技術において公知の種々の手段を上記
支持材料にこの化合物を付着させるために使用してもよ
いが、1つの便利な方法は支持材料上に酸性または塩基
性基を用い、ヒドロキシピリドンとの反応を通してアミ
ド型の結合を提供することである。この点で特に重要な
ヒドロキシピリドン類は環状炭素原子上に酸性または塩
基性置換基を含むもの、即ち、脂肪族アミンまたはスル
ホあるいは特にカルボキシ基置換基を有するものである
(この様な置換基を含む置換ヒドロキシピリドン類はそ
の低い膜透過性の故に本発明の医薬用組成物に使用され
ない。
【0034】ある患者では鉄過剰症が問題を引き起こす
のと同様、他の患者では鉄欠乏性貧血症が問題を起こ
す。金属を含まない化合物は鉄過剰症を含む症状の処置
に対して有用であり、前記の1−ヒドロキシピリド−2
−オンの鉄錯体は鉄欠乏性貧血症の処置に対して有用で
ある。
【0035】生体への鉄分の十分な供給はヒトおよび他
の動物においては組織成長にとって不可欠な要件があ
る。食品には普通は十分な量の鉄分が含まれているが、
食物から摂取される鉄の量は一般に非常に少ないので、
身体への鉄分の補給は種々の条件下では容易に臨界的に
なる。鉄欠乏性貧血症は妊娠において一般的にみられ、
新生児、特に動物種、例えば豚の新生児においても問題
となる。さらに、特定の症状においては慢性的な貧血病
に導く異常な鉄分配が体内で見られる。これは慢性病、
例えばリューマチ様関節炎、特定の溶血性疾病および癌
等に見られる。
【0036】鉄欠乏性貧血症の治療用に多数の鉄化合物
が市販されているが、これらの化合物からは体内に吸収
される鉄の量はしばしば非常に少ないために比較的多量
投与しなければならない。多量に投与すると、吸収が悪
いので、鉄錯体は消化管壁の鉄症(siderosi
s)および種々の副作用、例えば、吐き気(nause
a)、むかつき(vomiting)、便秘および悪臭
の強い便等を引き起こす。本発明者らは、抗生物質とし
て記載されている1−ヒドロキシ−5−メトキシ−6−
メチルピリド−2−オンの錯体を除いて、医薬的価値が
あるとは考えられていなかった前記置換1−ヒドロキシ
ピリド−2−オン類の鉄錯体がこのような症状の治療に
特に価値があることを見い出した。
【0037】従って、更に、本発明によれば、患者の体
内にある鉄のレベルを増加させるのに効果のある薬剤組
成物は、さらに環状炭素原子に結合した水素原子の一ま
たはそれ以上が脂肪族アシル、脂肪族アミド、シアノ、
脂肪族エステル、ハロゲンおよびヒドロキシ基、アルコ
キシおよびシリコアルコキシ基;およびアルコキシ、シ
リコアルコキシ、脂肪族アミド、脂肪族エステル、ハロ
ゲンまたはヒドロキシ基で置換されたアルコキシおよび
シリコアルコキシ基;脂肪族炭化水素基;およびアルコ
キシ、シリコアルコキシ、脂肪族エステル、ハロゲンま
たはヒドロキシ基で置換された脂肪族炭化水素基から選
ばれた置換基によって置換された1−ヒドロキシピリド
−2−オン類(但し、化合物中の水素原子の置換が脂肪
族炭化水素基、ハロゲンおよび1個のハロゲンで置換さ
れた脂肪族炭化水素基のみで行なわれた化合物を除く)
の鉄錯体を包含する。
【0038】金属を含まない化合物および好ましい化合
物の対応する鉄錯体に関するKpart値についての前記の
説明は、金属を含まない好ましい化合物、および好まし
い鉄錯体の選択にも適用される。結合基および他の置換
基の特性と位置の選択に関する前述の説明は鉄錯体に関
しても適用される。
【0039】本発明による薬剤組成物中に存在する鉄錯
体は、鉄を第2鉄状態で含んでいるのが好ましい。鉄を
第1鉄状態で含んだ錯体も考慮されてよいが、このよう
な錯体は不安定になる傾向があるので、あまり重要では
ない。鉄錯体は中性にするのが好ましい。即ち、電荷を
つりあわすための非共有結合イオン、例えば塩化物イオ
ンの存在を必要とすることなく、金属カチオンと配位子
との間の電荷を内部的につりあわせる。そのために、こ
の電荷のバランスは中性にするのに必要なヒドロキシプ
ロトンの喪失によってヒドロキシピリドンから誘導され
る適当な数のアニオンを鉄カチオンで錯体化することに
よって達成するのが好ましい。本発明において使用する
のに選ばれた鉄錯体は第2鉄カチオンで錯体化した3つ
のヒドロキシピリドンアニオンを含む3:1中性錯体の
ものである。しかしながら、本発明は1:1または特に
2:1型の錯体、供給物の全残存物となるための生理学
的に許容し得るアニオン、例えば、塩素イオンと会合し
ている錯体の使用を排除するものではない。従って、本
発明は、化合物自体として、上述の1−ヒドロキシピリ
ド−2−オンのヒドロキシピリド−2−オン:鉄(II
I)が3:1である中性錯体(1−ヒドロキシ−5−メ
トキシ−6−メチルピリド−2−オン化合物を特に除
く)を包含するものである。
【0040】鉄錯体はヒドロキシピリドンと鉄イオンと
の反応によって容易に調製することができる。鉄イオン
は鉄塩、特にハロゲン化第2鉄、就中、塩化第2鉄から
誘導するのが便利である。反応は適当な相互溶媒中で行
なうのが好都合で、この目的に水がしばしば使用され
る。しかしながら、所望により水と有機溶媒との混合物
を使用してもよく、また有機溶媒、例えば、エタノー
ル、メタノール、クロロホルムおよびこれらの溶媒の混
合物および/またはこれらと水との適当な混合溶媒を用
いてもよい。副生成物、例えば塩化ナトリウムの少なく
とも大部分を沈澱によって分離して鉄錯体を溶液中に残
留させることが望まれる場合には溶媒としてメタノール
または特にエタノールを使用してもよい。しかしなが
ら、当業者に明らかな別の方法を使用してもよい。
【0041】ヒドロキシピリドンと鉄イオンとの反応に
よって得られる鉄錯体の性状はこれら2種の反応剤と反
応媒体のpHに依存する。例えば3:1の第2鉄錯体の
調製にはヒドロキシピリドンと第2鉄塩とを3:1のモ
ル比で溶液中で混合し、pHを6〜9、例えば7または
8に調整するのが好ましい。もし、過剰のヒドロキシピ
リドン:鉄を使用し、ヒドロキシピリドンと塩化第2鉄
のごとき鉄塩の混合物で得られる酸性のpHを調整しな
ければ代わりに2:1および1:1錯体が得られるであ
ろう。pHの調整は炭酸ナトリウムまたは水酸化物塩
基、例えば水酸化ナトリウムもしくは水酸化アンモニウ
ムを添加しておこなうのが便利で、バッチ内で20gも
しくはそれ以上の鉄錯体を調製する場合には水酸化物塩
基の使用が特に重要である。水酸化物塩基を使用する場
合、反応は溶媒として含水媒体、例えば水もしくはエタ
ノール:水混合物を用いておこない、pHは塩基の2モ
ル水溶液を添加して調整するのが便利である。反応混合
物中に水が存在すると、溶媒を蒸発させる際に鉄錯体中
の副生成物(鉄塩が塩化第2鉄の場合は塩化物)が保持
される。しかしながら、副生成物は所望により、適当な
溶媒系からの晶出もしくは塩化アンモニウムのような特
別な場合に昇華によって除去することができる。
【0042】鉄錯体形成反応は一般に速く、約20℃で
は5分間で実質上反応は完結するが、必要ならばさらに
長時間反応させてもよい。特定の溶媒系においては塩化
ナトリウムのような沈澱副生成物を分離した後、反応混
合物を回転エバポレーターでの蒸発処理に付すか、凍結
乾燥に付すことによって固体状の鉄錯体を得る。この鉄
錯体は所望により適当な溶媒、例えば水、エタノールの
ようなアルコール、混合溶媒(エーテル含有混合溶媒を
含む)から再結晶させてもよい。
【0043】用途によっては鉄錯体を実質上純粋な形
態、即ち、製造時の副生成物を実質上含まない形態で調
製するのが適当であるが、例えば後述するように固体状
で経口投与する場合は塩化ナトリウムのような副生成物
は存在していてもよい。しかしながら、一般に中性の
3:1〔ヒドロキシピリドン:鉄(III)〕錯体の場
合は、ヒドロキシピリドンと鉄を別の割合で含んだ錯
体、特に2:1および1:1錯体等の副生成物を含まな
いものが特に重要である。従って、本発明は前記1−ヒ
ドロキシピリド−2−オンの鉄錯体は、例えば他の比率
で鉄を含むヒドロキシピリドンの鉄錯体を実質上含まな
い形の3:1ヒドロキシピリドン:鉄(III)錯体包
含する。以下に述べるように、鉄錯体を使用する環境に
よっては遊離のヒドロキシピリドンとの混合物として用
いるのが有利であるが、このような混合物は該化合物と
鉄イオンとを3:1以上のモル比で反応させることによ
って直接得てもよい。
【0044】鉄錯体は種々の方法により家畜、例えば鳥
類および特に哺乳類、またはヒトの医療用に調剤しても
よい。本発明には前記の鉄錯体および生理学的に許容さ
れ得る希釈剤もしくはキャリアを含有する医薬用組成物
が含まれる。金属を含まない化合物の配合に関する前記
の説明は鉄錯体にも適用されるものであるが、この場合
は、非経口投与用組成物は特に動物の処置において重要
である。豚の新生児における鉄欠乏性貧血症の問題は、
急激な体重増加がおこる生後3週間ぐらいの間に主とし
て生ずる。本発明による鉄錯体は、筋肉内のような非経
口投与あるいは液状製剤として口内へ注入するような経
口投与によって子豚の直接処置に使用してもよい。しか
しながら別の方法は、例えば注射可能な徐放性製剤の経
口または非経口投与によって母豚を処理し、子豚に授乳
されるミルクの鉄含有量を高めるようにしてもよい(こ
のような方法はヒトの場合にも重要である)。母豚のミ
ルク以外の食糧を子豚に与える場合には、鉄錯体の投与
は子の食糧に添加することによって行なってもよい。
【0045】金属を含まない化合物を用いる場合のよう
に、ヒドロキシピリドン鉄錯体の投与量は組成物に用い
られる個々のコンパウンドを含む種々のファクターに依
存するが、ヒトの体内の鉄分量を満足すべきレベルに維
持する基準は毎日投与することによって達成されること
がしばしばで、コンパウンドの鉄含量は体重1Kg当た
り約0.1〜100mg、しばしば0.5〜10mg、
例えば1mgまたは2mgで、獣医の分野でもこれと類
似の値である。しかしながら、特定の環境下ではこれら
のレベルよりも低いか高いレベルで毎日投与するのが適
当な場合がある。一般に過剰量投与を行なわないで患者
に必要量の鉄を供給すべきであるが、本発明による薬剤
組成物の性状はこのような目的の達成に特に適したもの
である。所望により、前述の1以上のヒドロキシピリド
ンを薬剤組成物に存在させてもよく、また他の活性コン
パウンド、例えば葉酸のような貧血症治療促進能を有す
るコンパウンドを組成物に含有させてもよい。所望によ
り該組成物に添加してもよい他の成分は亜鉛源である。
酸欠乏性貧血症の処置に使用する鉄化合物は体内への亜
鉛の取り込み機構を抑制し、これは妊娠中の雌を処置す
る際に胎児への重大な副作用を引き起こす。しかしなが
ら、本発明による鉄錯体は、このような効果を示さない
か、あるいは貧血病の処置に現在使用されている化合物
よりも低いレベルでの効果しか示さないという利点を有
する。従って、該組成物へ添加する亜鉛−付与化合物の
レベルは高くする必要がないか、あるいは鉄錯体の好ま
しい配合処方では全体的に分与してもよい場合が多い。
【0046】本明細書に記載の鉄錯体はヒトおよび獣医
の分野における鉄欠乏性貧血症の治療、特に種々の哺乳
類、就中、豚の治療に特に好適なものである。これらの
錯体はn−オクタノールに分配され、生物膜に浸透で
き、この性質は59Feで標識された鉄錯体の赤血球への
浸透能試験によって実際に確認された。これに関する化
合物の能力はそこに存在するN−またはN−およびC−
置換基の性状に依存する。種々の化合物のKpart値にお
けるこの能力の反映については既に述べた。
【0047】鉄結合貧血症の治療用に一般に市販されて
いる他の鉄錯体と比較したときの、本発明鉄錯体が有す
る高い鉄取得促進能をラットの小腸で測定することによ
り確認した。一旦、血流内に存在すると錯体は鉄をトラ
ンスフェリンに供与し、平衡位置は錯体とトランスフェ
リンの間に形成される。この平衡が存在するので、対応
する金属を含まない遊離のヒドロキシピリドン化合物も
鉄過剰症の治療に使用してもよいが、これらの化合物の
ある種のものは鉄除去のために遊離状態で使用するのに
特に有効であり、またある種のものは鉄供給のために鉄
錯体として使用するのに特に有効である。
【0048】これらの配合のあるものは特殊な情況下で
錯体の活性を増強するであろう。即ち、中性の3:1第
2鉄錯体はpH約4または5から10の広い範囲にわた
って安定であるという格別の利点があるが、胃における
一般的なpH4よりも低いpH値においては解離して遊
離のヒドロキシピリドンと2:1および1:1錯体の混
合物を形成する。もしこれらの錯体と遊離のヒドロキシ
ピリドンが胃から一緒に除かれ小腸に達すると、その中
のアルカリ条件下で高い比率の3:1錯体が再形成され
る。しかしながら、酸性条件下でのこの解離が、例え
ば、胃壁を通して遊離のヒドロキシピリドンが吸収され
ることによる体内での鉄の取得の著しい減少をもたらす
場合にはこの取得は鉄錯体の調合における以下の方法の
1ないしそれ以上を使用することにより改良してもよ
い。
【0049】第一に胃の酸性条件下に鉄錯体が曝される
のを避けるか減少させる幾つかの方法のうち一つを採用
してもよい。このようなアプローチは、例えば経時的に
錯体の放出を単に遅延するポリマーに基づく系から、例
えばバッファリングの使用によって酸性条件下での解離
を回避する系を経て、例えば小腸内で支配的な条件下で
の放出に片寄らせた系、例えば胃内で支配的なpH1〜
3では安定であるが、小腸内で支配的なpH7〜9では
安定でないようなpHの影響を受けやすい系に至るまで
の種々のタイプの制御された放出系を含んでいてもよ
い。食後の胃内のpHは高いので、どのような配合処方
を使用しようと、鉄錯体はこのような時に投与するのが
有利である。
【0050】放出が制御された組成物に対する特に便利
なアプローチは、胃内においては解離しないが小腸内あ
るいは解離が遅い場合には大腸内においても解離する物
質によって鉄錯体をカプセル化することをふくむもので
ある。このカプセル化はリポゾームによって行なっても
よく、リン脂質は一般に酸性条件下では解離しない。従
って、リポゾーム的に捕獲された3:1鉄(III)錯
体は胃内の酸性条件下においては2:1および1:1錯
体および遊離ヒドロキシピリドンに解離せずに存在でき
る。小腸内へ入ると膵臓の酵素がリポゾームのリン脂質
依存構造を急激に破壊して3:1錯体を放出させる。リ
ポゾーム崩壊は胆汁酸塩の存在によってさらに促進され
る。しかしながら、通常はpHの影響を受けやすい性状
を有した固体状組成物を用いてカプセル化(マイクロカ
プセル化を含む)を行なうのがより便利である。
【0051】酸性条件下で解離せずに非酸性条件下で解
離するのに適合した固体状組成物の調製は当該分野にお
いて周知であり、ほとんどの場合、腸溶性コーティング
を使用し、タブレット、カプセル等、あるいはこれらに
含有される個々の粒子もしくは顆粒を適当な物質で被覆
する。この調製法は例えば「マニュファクチュアリング
・ケミスト・アンド アエロゾル・ニュース(Manu
facturingChemist and Aero
sol News)」、1970年5月、に記載のジョ
ーンズ(Jones)の論文「腸溶性被覆カプセルの製
造」および標準的な参考文献、例えば、リーバーマン
(Liebermann)とラックマン(Lackma
nn)著、「薬剤投与形態(Pharmaceutic
al Dosage Forms)」第3巻(Marc
el Decker社)に記載されている。特別なカプ
セル化法はセルロースアセテートフタレート/ジエチル
フタレート層で被覆されたゼラチンカプセルの使用を含
む。このコーティングは胃内の酸性条件下での水の作用
からゼラチンカプセルを保護する(このコーティングは
胃内ではプロトン化され、従って安定である)。しかし
ながら、このコーティングは腸内での中性/アルカリ性
条件下では不安定である(このコーティングは腸内では
プロトン化されず、従って水と作用してゲル化する)。
腸内で放出されると、水溶性の3:1鉄(III)錯体
の腸壁浸透速度は腸内の位置に関係なく、即ち、空腸、
回腸または大腸においても比較的一定である。使用して
もよい他処方例はポリマー性ヒドロゲヘルフォーミュレ
ーションの使用を含むものである。このフォーミュレー
ションは実際的には鉄錯体をカプセル化しないが、酸性
条件下でも解離に対し抵抗性がある。
【0052】胃における一般的な酸性条件での作用に対
応する第2の方法は、医薬組成物中に鉄錯体をその誘導
源である金属を含まないヒドロキシピリドンと共に配合
することである。中性の3:1第2鉄錯体の解離は該錯
体、2:1および1:1錯体と金属を含まない化合物間
の種々の平衡体を含み、その結果、後者の存在はこの解
離を抑制するであろう。この点では遊離化合物のいかな
る比率も有効であるが、この比率をあるレベルより以上
に増加してもそれ以上の利点はほとんど生じない。本発
明組成物中に存在する遊離化合物のモル比の好ましい範
囲は遊離ヒドロキシピリドン0〜100モルに対し、鉄
錯体、特に中性3:1鉄(III)錯体1モルである。
20、30または50モル以下:1モルの比率が都合よ
く使用でき、より低いレベル、即ち、0.5、1または
2モル:1モルの比率でも使用できる。鉄錯体の解離に
対し著しい効果を得るためには少なくとも5または10
モル:1モルの比率が通常使用されるが、1:1程度の
モル比でさえかなりの程度の鉄イオン錯体の酸安定性が
達成される。例えば、金属を含まないヒドロキシピリド
ン:鉄錯体の10モル:1モル〜20モル:1モルの範
囲はしばしば著しい効果を生ずる上で好ましいが、例え
ば3または1モル:1モル〜10モル:1モルでも多量
のヒドロキシピリドンの投与を必要とせず、相当な効果
をもたらす。この様な混合物の使用は錯体から鉄をほぼ
定量的に取得することを可能にし、本発明の重要な態様
である。しかしながら、種々のタイプの錯体と金属を有
しない化合物との間の平衡は体内での後者の取得量およ
び胃からの取得の程度によって影響されるであろう。即
ち、この平衡は個々の金属を含まない化合物に依存する
であろう。酸性条件下での鉄錯体の解離を防止する以外
の別の利点が遊離ヒドロキシピリドンとの混合により生
ずる。即ち、上述したごとく、ある種の病理学的症状に
おいては、患者が全身的な貧血症を示している場合でさ
え、過剰の鉄がある種の部所に蓄積していることがあ
る。この様な症状を有する患者では、この様な混合物の
使用は遊離のヒドロキシピリドンが鉄イオンを病理学的
部所から生理学的部所に移動させるよう作用して、鉄イ
オン錯体が全身的貧血症を治癒するという利点を有す
る。さらに、ここに記載のある種のヒドロキシピリドン
の鉄錯体を、遊離型の他のヒドロキシピリドン類または
主として鉄錯体の解離を阻止するための相当する遊離ヒ
ドロキシピリドンと主として鉄の移動を達成するための
他のヒドロキシピリドンとの混合物とを調合することに
利点がある。即ち、鉄ドナー中に存在するヒドロキシピ
リドンは急速に代謝されて、それが一旦、系中の適当な
部所に鉄を放出した後、系から除去され、一方、鉄除去
剤として使用されるヒドロキシピリドンは急速に代謝さ
れず、系中に残り、長期間にわたって鉄を取得するのが
好ましい。この理由から、異なったヒドロキシピリドン
類の遊離型および鉄錯体としての使用はある種の利点が
ある。さらに異なったヒドロキシピリドン類は、他の理
由から鉄除去剤としての遊離型または鉄ドナーとしての
錯体型いずれかでより有効に機能させてもよい。所望な
らば、遊離ヒドロキシピリドンは、ヒドロキシプロトン
の喪失によって生ずるアニオンの塩および生理学的に許
容し得る前述のカチオンを含む塩のいずれかで使用して
もよい。同じタイプの異なった遊離ヒドロキシピリドン
との組み合わせに代えて、鉄錯体を他の鉄キレート化
剤、例えば、英国特許出願第8308056号明細書
(GB211876Aの番号で公開)および同第840
7181号明細書(GB2136807Aとして公開予
定)に記載されているごとき、別の形のヒドロキシピリ
ドンとの組み合わせで使用してもよい。
【0053】遊離の1−ヒドロキシピリド−2−オンが
鉄除去剤としての作用を目的に同一または異なった1−
ヒドロキシピリド−2−オンの鉄錯体と混合して存在す
る時、金属を含まない化合物の量は遊離ヒドロキシピリ
ドンが鉄錯体中に存在する量に必然的に相当し、かつ、
主として解離を防止するために存在する場合とは異なっ
ていてもよい。即ち、鉄錯体の1日の投与量は上述した
通りであってよく、また遊離ヒドロキシピリドンの1日
の投与量は鉄過剰症における本発明化合物の使用に関連
して記載された通りであってよい。即ち、この点で使用
されてる鉄錯体と遊離ヒドロキシピリドンの比率は広範
囲にわたってよいが、遊離化合物の好ましい量は錯体の
解離の防止に関与する他の場合に比べ、より高い傾向が
あると理解される。
【0054】上述の鉄錯体は薬剤的用途の外に他の種々
の分野、例えば細胞や細菌の増殖、植物の生育等におけ
る鉄源として、また呈色剤として非常に重要であり、さ
らに膜を通る鉄分輸送制御においても有用である。
【0055】
【実施例】本発明を以下の実施例によって説明する。
【0056】実施例1 4−カルバモイル−1−ヒドロキシピリド−2−オンの
製造(特開昭42−23196号に記載の製法) 10gの4−エトキシカルボニル−1−ヒドロキシピリ
ド−2−オンが200mlの28%アンモニア水溶液に
添加され、そして室温で攪拌された。その反応液が減圧
下で濃縮され、冷却されて、結晶が分離された。これら
の結晶が濾過され、完全に洗浄され、その後に100m
lの水に溶解され、これに冷却下で1mlの濃縮塩酸が
加えられた。その結果の沈澱物が濾過され、その液が減
圧下で濃縮された。その後、それが塩酸でpH1に調整
され、沈澱物が形成された。この2種類の沈澱物が混合
され、冷却水で洗浄され、熱水から再結晶化された。
5.2gの4−カルバモイル−1−ヒドロキシピリド−
2−オンが270−272℃の融点を有する円柱状の結
晶として得られた。
【0057】(分解:decomposition) 元素分析、C6623 :計算された容量:C,4
6.76、H,3.92、N,18.18;測定容量:
C,46.73、H,4.03、N,18.15。
【0058】実施例2 6−N,N−ジメチルバモイル−1−ヒドロキシピリド
−2−オンの製造(米国特許4,698,431号に記
載の製法) マグネット攪拌器、水面下のガス入り口、及びガス出口
を備えた3つ首(3−neck)の25mlフラスコに
10mlのTHF及び0.60g(3.9ミリモル)の
6−カルボキシ−1−ヒドロキシピリド−2−オンが供
給された。その懸濁出発物質が溶解してしまうまで、ホ
スゲンガスで泡立てた。25℃での15分間の反応期間
後に、揮発物質が反応混合物から真空下で除去された。
粘性残渣がTHFに溶解され、その溶液がジメチルアミ
ンで飽和されたTHFの20mlに添加された。その過
剰な添加を行う間、追加ガスで泡立てられた。その結果
得られた懸濁液が濾過されてEts.NHClを除去
し、溶媒及び過剰なアミンがロータリー蒸発器上で除去
された。その残渣が7mlの水に溶解され、その溶液が
+ 型のAG50−X8イオン交換樹脂(Bio−Ra
d)の1.45cm内径x14cm長さのカラムに供給
され、そして水で溶出された。最初にHClが溶出さ
れ、次にライトイエローのフラクション(第二鉄イオン
で処理された時にレッドカラーになる)が溶出された。
後者のフラクションから水を除去すると、0.42g
(60%)のライトイエローの生成物が得られた。その
生成物の物性は、mp165−168℃、EL Mas
s.Spec.:182(M+ ,1)、166(8
8)、122(49)、72(92)、 1HNMR:δ
2.95(s:3:NCH3 )、3.05(s:3:N
CH3 )、4.77(bs:1:NOH)、6.29
(dd:1:J=1.6、7.03;Pyr−3or5
−H)、6.55(dd:1:J=1.6、9.22;
Pyr−5−or3−H)、7.39(dd:1:J=
7.03、9.22:Pyr−4−H)(in Mc2
SO−D6 )である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ・コントギオルゲス イギリス国イングランド、ロンドン エ ヌ・19、タフネル・パーク、シーリア・ロ ード 15番 (72)発明者 ジャック・シルバー イギリス国イングランド、ロンドン エ ヌ・ダブリュー・3、ヘイバーストック・ ヒル、スタンベリー・コート 50番 (72)発明者 マイケル・アーサー・ストツクハム イギリス国イングランド、エセツクス、サ フロン・ウオルデン、クレイバリング、ス テイツクリング・グリーン、バルトロイ (番地の表示なし)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状炭素原子に結合した水素原子の1つ
    又はそれ以上が、脂肪族アミド基によって置換される1
    −ヒドロキシピリド−2−オン、又はその生理学的に許
    容し得る塩から成る、患者の体内にある毒性レベルの金
    属を減少させるのに有効な医薬組成物。
  2. 【請求項2】 金属が鉄である、第1項記載の医薬組成
    物。
  3. 【請求項3】 環状炭素原子置換基の1つのみが置換さ
    れている第1項又は第2項記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 1−ヒドロキシピリド−2−オンの4の
    位置が置換されている第1項乃至第3項のいずれか1つ
    に記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪族アミド基が、−CONH2 、又は
    その水素原子の1つ若しくは両者がC1-3 の脂肪族炭化
    水素基によって置換されているような基である第1項乃
    至第4項のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 C1-3 の脂肪族炭化水素基がC1-3 のア
    ルキル基である第5項記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 C1-3 のアルキル基がメチル基である第
    6項記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 脂肪族アミド基が−CONH2 又は−C
    ONHCH3 である第5項記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】 1−ヒドロキシピリド−2−オンが塩よ
    りも遊離化合物の形態である第1項乃至第8項のいずれ
    か1つに記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 経口投与に適した形態の第1項乃至第
    9項のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 環状炭素原子に結合した水素原子の1
    つ又はそれ以上が、脂肪族アミド基によって置換されて
    いる1−ヒドロキシピリド−2−オンの、1−ヒドロキ
    シピリド−2−オン:鉄(III)が3:1割合である
    中性錯体。
  12. 【請求項12】 環状炭素原子の1つのみが、置換され
    ている第11項記載の錯体。
  13. 【請求項13】 1−ヒドロキシピリド−2−オンの4
    の位置が置換されている第11項又は第12項記載の錯
    体。
  14. 【請求項14】 脂肪族アミド基が、−CONH2 又は
    その水素原子の1つ若しくは両者がC1-3 の脂肪族炭化
    水素基によって置換されているような基である第11
    項、第12項及び第13項のいずれか1つに記載の錯
    体。
  15. 【請求項15】 C1-3 脂肪族炭化水素基がC1-3 アル
    キル基である第14項記載の錯体。
  16. 【請求項16】 C1-3 アルキル基がメチル基である第
    15項記載の錯体。
  17. 【請求項17】 脂肪族アミド基が−CONH2 又は−
    CONHCH3 である第14項記載の錯体。
  18. 【請求項18】 環状炭素原子に結合した水素原子の1
    つ又はそれ以上が、脂肪族アミド基によって置換された
    1−ヒドロキシピリド−2−オンの鉄錯体から成る患者
    の体内のある鉄レベルを増加させるのに有効な医薬組成
    物。
  19. 【請求項19】 鉄錯体が、1−ヒドロキシピリド−2
    −オン:鉄(III)が3:1の割合である中性錯体で
    ある、第18項記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】 第11項乃至第17項のいずれか1つ
    で定義された1−ヒドロキシピリド−2−オン:鉄(I
    II)が3:1の割合である中性錯体から成る第19項
    記載の医薬組成物。
  21. 【請求項21】 殺菌した、パイロジェンを有さない
    (pyrogen−free)希釈剤を含む、第18
    項、第19項及び第20項のいずれか1つに記載の医薬
    組成物。
  22. 【請求項22】 固体キャリアを含む、第18項乃至第
    20項のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  23. 【請求項23】 鉄錯体の放出が胃よりもむしろ腸で行
    われるようにした、第18項、第19項及び第20項の
    いずれか1つに記載の医薬組成物。
  24. 【請求項24】 単位投薬量形態である、第18項乃至
    第23項のいずれか1つに記載の医薬組成物。
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