JP2004506551A - 可撓性の金属製支持体におけるレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、レーザー照射用吸収剤と架橋エラストマー層を含む可撓性の金属製支持体におけるレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法;この種類のフレキソ印刷エレメントを使用してレーザー彫刻によりフレキソ印刷版を製造する方法、及びかかる方法により製造されたフレキソ印刷版に関する。
Description
【0001】
本発明は、レーザー照射用吸収剤を含む架橋エラストマー層を含む可撓性の金属製支持体に設けられたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法に関する。更に本発明は、この種類のフレキソ印刷エレメントを使用してレーザー彫刻によりフレキソ印刷版を製造する方法、及びかかる方法により製造されたフレキソ印刷版に関する。
【0002】
光重合性記録材料に写真マスクを被せ、このマスクを通じて材料に化学線を照射し、そして暴露材料の未重合領域を現像液で洗浄することによりフレキソ印刷版を製造する従来の方法は、レーザーを使用する方法に益々取って代わられている。
【0003】
レーザー直接彫刻において、十分に高出力のレーザー、特にIRレーザーを用いて、印刷に適当なレリーフを形成する、好適なエラストマー層に凹部(recess)を直接彫刻する。このために、印刷レリーフを構成する多量の物質を除去する必要がある。最近の一般的なフレキソ印刷版は、例えば厚さ0.5〜7mmであり、この印刷版における非印刷凹部は300μm〜3mmの深さである。従って、CO2レーザーを用いるゴム製の印刷シリンダーをレーザー彫刻するのは、基本的に1960年代の後半から知られていたにもかかわらず、フレキソ印刷版を製造するレーザー直接彫刻法は、近年、商業上の関心を引いたにすぎない。これにより、レーザー彫刻を用いるフレキソ印刷版製造用の出発材料として適当なレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントに対する要求が十分高まってきている。
【0004】
原則として、市販の光重合性フレキソ印刷エレメントを使用して、レーザー彫刻によりフレキソ印刷版を製造可能である。US5259311では、第1工程において、フレキソ印刷エレメントを表面全体での照射により光化学架橋し、第2工程において、印刷レリーフをレーザーにより彫刻(製版)する方法を開示している。しかしながら、この種類のフレキソ印刷エレメントの、CO2レーザーに対する感度は低く、更に残留物を除去する後洗浄工程が必要となる。
【0005】
従って、例えばEP−A640043及びEP−A640044において、IR放射線を吸収する物質をレーザー彫刻すべきエラストマー層と混合して、感度を増大させることについて提案している。しかしながら、この種類の物質、例えばカーボンブラックまたは所定の染料は、UV/VIS領域において極めて強力に吸収する。従って、3種類の吸収剤を含むフレキソ印刷エレメントを、極薄層においてだけ光化学架橋可能であるか、または光化学架橋できない。これにより、EP−A640043では、光架橋によるカーボンブラック含有エラストマー層の製造法を開示している。しかしながら、この層は、厚さ0.076mmであるにすぎず、一方、市販のフレキソ印刷版の一般的な厚さは0.5〜7mmである。
【0006】
フレキソ印刷版は、例えばワニス塗りまた金印刷によるオフセット枚葉印刷製品の仕上げに特に使用される(例えば、”Inline−Veredelung ueber Flexo−Lackierwerke” [In−Line Finishing by Means of Flexo Varnishing Machines] Deutscher Drucker 29 (1999) w2 w6、参照)。従って、このために使用されるフレキソ印刷版は、ワニス被膜版としても知られている。この分野において、見当合わせの正確性が特に重要である。オフセット枚葉印刷機における最新のフレキソ印刷ワニス処理装置は、屡々、速動式クランプバーまたは金属製支持体を有する印刷版の給送にのみ好適である全自動プレート給送装置を具備している。この用途に好適とするために、PET支持体に設けられた市販のフレキソ印刷版を追加的なアルミニウム支持体に結合させる。これには、更なる作業工程、すなわち時間を浪費し、大きな労働力を必要とする作業工程を必要とする。従って、金属製の支持体に直接被覆するレーザー彫刻可能な印刷エレメントを製造するのが好ましい。
【0007】
しかるに、本発明の目的は、金属製支持体におけるレーザー彫刻可能なフレキソ印刷版の、簡易且つ経済的な製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明者等は、上記目的が可撓性の金属製支持体と、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤を含む架橋エラストマー層とを少なくとも含むレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法であって、
下記の工程:
(a)少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤及び少なくとも1種の重合開始剤を適当な溶剤中で完全に混合することにより熱架橋性混合物を製造する工程、
(b)この混合物を仮の支持体に施す工程、
(c)温度T1で溶剤を蒸発させる工程、
(d)乾燥状態の層における仮の支持体から遠い面を、可撓性の金属製支持体に貼着する工程、
(e)必要により、仮の支持体を除去する工程、及び
(f)T1より高く、80℃以上の温度T2に暖めることにより重合性層を熱架橋する工程、
を含むことを特徴とする製造方法により達成されることを見出した。
【0009】
別の実施の形態において、本発明は、この種類のレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを製造する別の方法であって、
下記の工程:
(a)少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤及び少なくとも1種の重合開始剤を適当な溶剤中で完全に混合することにより熱架橋性混合物を製造する工程、
(b)この混合物を可撓性の金属製支持体に施す工程、
(c)温度T1で溶剤を蒸発させる工程、
(d)T1より高く、80℃以上の温度T2に暖めることにより、乾燥状態の重合性層を熱架橋する工程、
を含むことを特徴とする製造方法に関する。
【0010】
更に本発明は、本発明の方法により得られるフレキソ印刷エレメントにレーザーを用いて印刷レリーフを彫刻することによるフレキソ印刷版の製造方法、及びこの方法により得られるフレキソ印刷版に関する。
【0011】
以下の詳細は、本発明による方法に適用する。
【0012】
本発明の方法により得られるフレキソ印刷エレメントは、可撓性の金属製支持体におけるレーザー彫刻可能な架橋エラストマー層を含んでいる。
【0013】
用語「レーザー彫刻可能」とは、上記層がレーザー放射線、特にIRレーザーの放射線を吸収する性質を有して、十分な強度のレーザー光線に曝される位置でこの層が除去されるか、または数カ所で少なくとも分離されることを意味する。この層を、事前の溶融無しに蒸発させ、または熱分解若しくは酸化的に分解するのが好ましく、これにより分解生成物は、熱い気体、蒸気、煙または小粒の形態で層から除去される。しかしながら、本発明は、その後に、機械的な手段により、例えば液体または気体で噴射除去するか、または布地を用いて吸収またはふき取ることにより、照射層の残留物を除去する工程も包含する。
【0014】
本発明の方法に使用される金属製のフレキソ印刷エレメントの支持体は可撓性である。本発明の目的のために、用語「可撓性」は、支持体を薄くして、印刷シリンダー(印刷胴)の周囲で曲げることが可能であることを意味する。しかしながら、他方で、支持体は、寸法安定性であり、且つフレキソ印刷エレメントの製造中または仕上げ処理印刷版を印刷シリンダーに載置、固定する際に捻れないように十分な厚さを有する。
【0015】
好適な可撓性の金属製支持体は、特に、スチール、好ましくはステンレススチール、磁化性のバネ鋼、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、ニッケル、クロムまたは銅からなる薄いシートまたはホイルであり、その際、金属合金とすることも可能である。金属製支持体を組み合わせて、例えばスズ、亜鉛、クロム、アルミニウム、ニッケルを被覆させたスチールシートまたは種々の金属の組み合わせを使用することも、あるいは更に同一でもまたは異なっていても良い金属シートを積層させることにより得られる金属支持体を使用することも可能である。更に、予備処理シート、例えばホスフェート処理(phosphated)若しくはクロメート処理(chromatized)スチールシートまたは陽極酸化アルミニウムシートを使用することも可能である。一般に、シートまたはホイルを使用前に脱脂する。スチールまたはアルミニウムから作製されたシートが好ましい。磁化性のバネ鋼が特に好ましい。この種類の支持体に被覆されたフレキソ印刷版は、接着テープ等を用いることなく、磁性の印刷シリンダーに直接締め付け可能である。
【0016】
この種類の可撓性の金属製支持体の厚さは、通常、0.025〜0.4mmであり、所望の弾力性(可撓性)の他に、使用される金属の種類に応じて異なる。
【0017】
スチールから作製される支持体は、通常、0.025〜0.30mm、特に0.14〜0.24mmの厚さを有している。アルミニウムから作製される支持体は、通常、0.25〜0.4mmの厚さを有している。
【0018】
可撓性の金属製支持体に、印刷インキに対して不溶性であり且つ耐膨張性のあるアンカー層を設けるのが有効である。このアンカー層は、可撓性の金属製支持体と後に施されるレーザー彫刻可能層との良好な接着を促進し、これにより、後者(レーザー彫刻可能層)が、レーザードラムまたは印刷シリンダーの周囲で曲げる際に分離しない。
【0019】
原則として、アンカー層を用いて、本発明の方法を行うことが可能であるが、条件として、アンカー層が有機溶剤またはフレキソ印刷インキに有用な有機成分を含む溶剤、例えばエタノール又はイソプロパノールに不溶性で且つ耐膨張性である。
【0020】
本発明の方法を行う場合に適当であると判明したアンカー層は、例えば、好適な重合体マトリックス中に固定されたバインダーを含む層である。一般に、エラストマー系バインダーとマトリックスの分離範囲は、顕微鏡下で明らかとなる。
【0021】
アンカー層に好適なバインダーの例には、レリーフ印刷版の製造に通常使用されるエラストマー系ポリマー及び熱可塑性のエラストマーポリマー、例えば1,3−ジエンの重合体若しくは共重合体、またはSIS若しくはSBSブロック共重合体である。2種以上の異なるエラストマー系バインダーを使用することも可能である。
【0022】
アンカー層におけるエラストマー系バインダーの量は、所望の性質に応じて、当業者等により決定される。アンカー層の全成分の合計に対して、通常、10〜70質量%であり、特に10〜45質量%であり、極めて好ましくは15〜35質量%である。
【0023】
重合体マトリックスは、通常、好適な架橋系(架橋組成物)を用いることにより得られる架橋重合体マトリックスである。架橋重合体マトリックスは、適当なモノマーまたはオリゴマーを重縮合または重付加することにより、例えばポリイソシアネートと適当なヒドロキシル含有化合物、例えばヒドロキシル含有ポリウレタン樹脂若しくはポリエステル樹脂を反応させ、その際に架橋ポリウレタンを形成することによって熱的に得られる。
【0024】
必要により、アンカー層は、更に別の成分及び助剤、例えば性質に影響を与える追加的なバインダー、染料、顔料または可塑剤を含むことが可能である。
【0025】
アンカー層を製造する場合、アンカー層におけるバインダー及び更に別の成分を適当な溶剤、例えばTHF、トルエンまたは酢酸エチルに溶解させ、そして相互に激しく混合し、必要によりこの溶液をろ過し、そして可撓性の金属製支持体に施すのが一般的である。例えば、ロールまたはキャスターを用いることによって施すことも可能である。施した後、溶剤を蒸発させ、次いで系(組成物)を架橋させる。この層における残留溶剤含有量は、層の全組成分に対して、5質量%未満である。
【0026】
アンカー層の厚さは、通常、2〜100μmであり、10〜50μmが好ましく、15〜30μmが特に好ましい。同一、ほぼ同一または異なる組成の複数のアンカー層を、一方を他方に積層させて使用することも可能である。
【0027】
概略の述べられたアンカー層は、第1に、レーザー彫刻可能層と可撓性の金属製支持体間の良好な接着を促進し、そしてフレキソ印刷インキに通常使用される有機溶剤に不溶性であり且つ耐膨張性である。更に、これはタックから特に良好に除去される。これは、被覆直後に金属製支持体を更に処理しない場合、特に有効である。このようして被覆された金属製支持体を、相互に貼着させずに、更なる処理、例えば下部層としての紙を挿入することなく、製造中に、積み重ね可能であり、または丸めることが可能である。本発明は、一般的に、アンカー層のインライン用途(塗布)も包含する。
【0028】
レーザー彫刻可能なエラストマー層を製造する場合、少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種の重合開始剤及び少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤の完全な混合物を、適当な溶剤中において一工程法により製造する。この混合物は、更にエチレン性不飽和モノマー及び更に別の助剤および/または添加剤を含んでいても良い。
【0029】
エラストマー系バインダーとして、光重合性のフレキソ印刷版の製造に通常使用される公知のバインダーを使用可能である。原則として、エラストマー系バインダーと熱可塑性のエラストマー系バインダーの両方が適当である。好適なバインダーの例は、SISまたはSBS型の公知の三元ブロック共重合体であり、これは完全にまたは部分的に水素化されていても良い。エチレン−プロピレン−ジエン型の弾性ポリマー、エチレン−アクリル酸ゴムまたはアクリレート若しくはアクリレート共重合体を基礎とする弾性ポリマーを使用することも可能である。好適なポリマーの更に別の例は、DE−A2215090、EP−A084851、EP−A819984またはEP−A553662に開示されている。高分子量バインダーは、架橋性基、例えばエチレン性不飽和基をポリマーの主鎖中に含むことも可能である。架橋性側基を含むバインダーを使用することも可能である。
【0030】
2種以上の異なるバインダーの混合物を使用することも可能である。
【0031】
使用されるバインダーの種類及び量は、印刷レリーフの所望の性質に応じて当業者等により選択される。一般に、乾燥状態のレーザー彫刻可能層(すなわち、溶剤を考慮に入れなくても良い)の全組成分の量に対して、50〜95質量%である。60〜90質量%の量が好ましい。
【0032】
本発明による記録層は、更に、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤を含んでいる。異なる種類のレーザー照射用吸収剤の混合物を使用することも可能である。レーザー照射用吸収剤としては、レーザー波長領域において高い吸収性を示すものが適当である。吸収剤としては、遠赤外領域及び電磁スペクトルの低波長VIS領域において、高い吸収性を示すものが特に好ましい。この種類の吸収剤は、高出力Nd:YAGレーザー(1064nm)及びIRダイオードレーザー(一般に、700〜900nmの範囲と1200〜1600nmの範囲の波長を有する)による放射線の吸収に特に適当である。
【0033】
レーザー照射用吸収剤の適例は、遠赤外スペクトル領域において強力に吸収する染料、例えばフタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン、キノン、金属錯体染料、例えばジチオレン、またはホトクロミック染料である。
【0034】
更に別の好適な吸収剤は、無機顔料、特に濃く着色された無機顔料、例えば酸化クロム、酸化鉄、カーボンブラックまたは金属粒子である。
【0035】
レーザー照射用吸収剤として、粒径10〜50nmの微粒子状のカーボンブラック銘柄が特に好適である。
【0036】
他の特に好適なレーザー照射用吸収剤は、鉄含有固体、特に濃く着色された酸化鉄である。この種類の酸化鉄は市販されており、着色顔料または磁気記録用の粉末として一般に使用される。好適なレーザー照射用吸収剤は、例えばFeO、針鉄鉱のα−FeOOH、赤金鉱のβ−FeOOH、レピドクロサイトのγ−FeOOH、赤鉄鉱のα−Fe2O3、マグヘマイトのγ−Fe2O3、磁鉄鉱のFe3O4またはベルトリドである。更に、ドープ処理酸化鉄または鉄と他の金属との混合酸化物を使用することも可能である。混合酸化物の例は、アンブラ(umbra)Fe2O3×nMnO2またはFexAl(1−x)OOH、特に種々のスピネルブラック顔料、例えばCu(Cr、Fe)2O4、Co(Cr、Fe)2O4またはCu(Cr、Fe、Mn)2O4である。ドーパントの例は、P、Si、Al、Mg、Zn及びCrである。この種類のドーパントを、酸化物の合成中に少量添加して、粒径及び粒子の形状を制御するのが一般的である。酸化鉄を被覆することも可能である。この種類の被覆物を施して、粒子の分散性を改善することが可能である。この被覆物は、例えば、SiO2および/またはAlOOH等の無機化合物から構成されていても良い。しかしながら、有機被覆物、例えばアミノプロピル(トリメトキシ)シラン等の有機接着促進剤を施すことも可能である。特に好適なレーザー照射用吸収剤は、FeOOH、Fe2O3及びFe3O4であり、極めて好ましくはFe3O4である。
【0037】
使用される鉄含有無機固体、特に酸化鉄の寸法は、記録材料の所望の性質に応じて当業者等により選択される。しかしながら、10μmを超える平均粒径の固体は一般に適当でない。酸化鉄は特に異方性であるため、この寸法は、最長軸とする。粒径は1μm未満が好ましい。いわゆる透明な酸化鉄(粒径0.1μm未満及び比表面積150m2/g以下)を使用することも可能である。
【0038】
レーザー照射用吸収剤として適当な更に別の鉄含有化合物は、鉄の金属粉末(粉体)である。特に適当なのは、長さ0.1〜1μmを有する針状または米粒状の粉末である。この種類の粉末は、磁気記録用の磁性粉末として知られている。鉄の他に、Al、Si、Mg、P、Co、Ni、NdまたはY等の更に別のドーパントが含まれていても良く、あるいは鉄の金属粉末をそれで被覆することも可能である。鉄の金属粉末は、腐蝕保護用の表面で部分的に酸化され、そしてドープ処理または未ドープ処理コアとドープ処理または未ドープ処理酸化鉄のシェルから構成されている。
【0039】
レーザー彫刻可能なエラストマー層の全組成分の合計に対して、少なくとも0.1質量%の吸収剤を使用する。添加される吸収剤の量は、レーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの所望の性質に応じて当業者等により選択される。これに関連して、当業者等は、添加される吸収剤により、レーザーによるエラストマー層の彫刻に関する速度及び効率に影響を及ぼすばかりでなく、フレキソ印刷エレメントの他の性質、例えば硬度、弾力性、伝熱性、耐摩耗性及びインキ受け取り率(ink take−up)に対しても影響を及ぼすことを考慮に入れる。従って、一般に、レーザー彫刻可能なエラストマー層の全組成分の合計に対して、20質量%を超えるレーザー照射用吸収剤は適当でない。レーザー照射用吸収剤の量は、0.5〜15質量%が好ましく、0.5〜10質量%が特に好ましい。
【0040】
使用可能な重合開始剤は、原則として、市販のフリーラジカル重合用熱開始剤、例えば過酸化物、過酸化水素またはアゾ化合物である。
【0041】
好適な開始剤を選択するのは、本発明の方法を行う場合に特に重要である。好適な熱開始剤は、本発明による方法の最終工程、すなわち熱架橋工程まで、高い反応速度条件でフリーラジカルに分解しない。これは、混合及び分散させ、載置し、溶剤を蒸発させ、そして積層(貼着)する先行処理工程において、実質上、熱安定性である。これに関して、用語「実質上、熱安定性」は、開始剤が、本発明の方法におけるこれらの工程を行う際に最大限ゆっくりと分解して、層および/または混合物の重合による架橋が従属的に行われ、そして処理の規則正しい実施を損なわないことを意味する。
【0042】
開始剤の熱安定性は、通常、10時間半減期10h−t1/2における温度、すなわち、開始剤の最初の量の50%が分解して、10時間後にフリーラジカルを形成する温度により示される。これについての更なる詳細は、”Encyclopedia of Polymer Science and Engineering”, 第11巻, 1頁以降., John Wiley & Sons, New York, 1988に示されている。本発明の方法を行う場合に特に好適な開始剤は、通常、60℃以上、好ましくは70℃以上の10h−t1/2を有している。特に好適な開始剤は、80℃以上の10h−t1/2を有している。
【0043】
開始剤の適例には、所定のプロポキシエステル、例えばtert−ブチルペルオクタノエート、tert−アミルペルオクタノエート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシマレエート、tert−アミルペルベンゾエート、ジ−tert−ブチルジペルオキシフタレート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルアセテート及び2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、所定のジペルオキシケタール、例えば1,1−ジ(tert−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ブタン及びエチル3,3−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ブチレート、所定のジアルキルペルオキシド、例えばジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルクメンペルオキシド及び2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、所定のジアシルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシド及びジアセチルペルオキシド、所定のtert−アルキルヒドロペルオキシド、例えばtert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−アミルヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシドが含まれる。所定のアゾ化合物、例えば1−(tert−ブチルアゾ)ホルムアミド、2−(tert−ブチルアゾ)イソブチロニトリル、1−(tert−ブチルアゾ)シクロヘキサンカルボニトリル、2−(tert−ブチルアゾ)−2−メチルブタンニトリル、2,2’−アゾビス(2−アセトキシプロパン)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)も適当である。
【0044】
レーザー彫刻可能層における全組成分の量に対して、1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%の開始剤を使用するのが一般的である。
【0045】
本発明の方法は、架橋用のバインダーにおいて、側基として含まれるか、または主鎖中に含まれるエチレン性不飽和基のみを使用することにより行われ得る。しかしながら、更にエチレン性不飽和モノマーを使用することも可能である。使用されるエチレン性不飽和モノマーは、基本的に、光重合性フレキソ印刷エレメントの製造にも使用可能である。このモノマーは、バインダーと混和性があり且つ少なくとも1種の重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有している。アクリル酸又はメタクリル酸と単官能性または多官能性アルコール、アミン、アミノアルコールまたはヒドロキシエーテル及び−エステル、スチレンまたは置換スチレンとのエステル及びアミド、フマル酸又はマレイン酸のエステル、またはアリル化合物が特に有効であると判明した。好適なモノマーの例は、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジオクチルフマレート及びN−ドデシルマレイミドである。異なるモノマーの混合物を使用することも可能である。モノマーの種類及び量は、所望の性質及び使用されるバインダーに応じて当業者等により決定される。しかしながら、一般に、モノマーの合計量は、レーザー彫刻可能層における全組成分の量に対して、30質量%以下であり、20質量%以下であるのが好ましい。
【0046】
必要により、更に別の添加剤及び助剤、例えば可塑剤、フィラー、染料、相溶化剤または分散助剤を使用して、レリーフ層の所望の性質を設定可能である。しかしながら、かかる別の組成分の量は、20質量%以下が一般的であり、10質量%以下が好ましい。
【0047】
レーザー彫刻可能層を製造する場合の組成分を、均一な混合物または組成分の分散液が得られるように、適当な溶剤中において相互に完全に混合する。一般に、層における全有機組成分を可能な限り完全に溶解し、無機組成分、例えばレーザー照射用吸収剤としてのカーボンブラックまたは酸化鉄顔料を有機マトリックス中に均一に分散させる。
【0048】
好適な溶剤は、層において使用される組成分に応じて当業者等により選択される。好適な溶剤には、特にトルエン、キシレン、シクロヘキサン及びTHFが含まれる。異なる溶剤の混合物を使用することも可能である。
【0049】
各組成分の完全な混合は、室温で、または室温を超える温度で行われ得る。当業者等が溶剤の沸点と開始剤の10h−t1/2に適合される溶解処理用の温度を選択する必要がある。一般に、混合は60℃を超える温度で行われる。完全な混合は、一般的な撹拌または分散装置を使用して行われ得る。必要により、この溶液を使用する前にろ過可能である。
【0050】
本発明の方法による第1の実施の形態において、混合物を仮の支持体に施す。好適な仮の支持体は、特に、後の剥離を簡易にするために、例えばシリコーン処理により変性されても良いPETフィルムである。ロールまたはキャスターを用いることにより施すのが一般的であり、その際、層厚の調節は、原則として当業者等に知られているパラメータ、例えばキャスティングギャップの調節、取り出し速度および/または溶液の粘度を用いることにより行われる。施した後、溶剤を温度T1で蒸発させる。溶剤の蒸発は、例えばトンネル乾燥器において行われ得る。温度T1は、所望の環境、例えば溶剤の沸点、所望の乾燥速度または所望の残留溶剤含有量に応じて当業者等により選択され得る。一般に、T1は、25℃より高い。T1は30〜80℃の範囲が好ましく、例えば40℃である。しかしながら、特定の場合、80℃を超える温度を選択することも可能である。しかしながら、早期の重合を回避するために、温度T1は全ての場合において、熱架橋が後の処理工程において行われる温度である温度T2より低い。乾燥操作後の層における残留溶剤含有量は、層の全組成分に対して、5質量%未満とする。残留溶剤含有量は、層の全組成分の合計に対して、3質量%未満とするのが好ましい。
【0051】
同一、ほぼ同一又は異なる組成である複数のレーザー彫刻可能層を、一方を他方の上側に載置(キャスト)することも可能である。原則として、ウェット−オン−ウェット法により載置することも可能であり、あるいは下側の層を、2番目の層が載置される前に最初に部分的にまたは完全に乾燥することも可能である。
【0052】
更に、必要により系において別の役割を担う追加的な層を載置することも可能であるので、その組成は、レーザー彫刻可能層の組成と異なる。
【0053】
例えば、仕上げ処理フレキソ印刷版における印刷面を形成する上側薄層(薄い保護層)を載置することも可能である。この種類の上側層により、印刷面におけるざらつき、摩耗性、表面張力、粘着性、インキ受け取り率または耐溶剤性等の印刷性及びインク転移性に重要なパラメータを変更可能となり、その際、硬度または弾力性等の印刷版におけるレリーフ−一般的特性(relief−typical property)に影響を与えない。これにより、表面の特性及び層の特性を相互に独立して変性して、最適な印刷結果を得ることが可能となる。上側層は、レーザー照射用吸収剤を含んでいても良いが、これは必ずしも必要ない。上側層の組成は、その下側のレーザー彫刻可能層のレーザー彫刻により損害を受けず且つ上側層がレーザー彫刻可能層と共に除去可能とする必要がある場合だけ限定される。上側層は、レーザ彫刻可能層と比較して、薄くする必要がある。この種類の上側層の厚さは、一般に100μm未満であり、5〜80μmの範囲が好ましく、10〜50μmの範囲が特に好ましい。
【0054】
更に、仕上げ処理フレキソ印刷エレメント中において、支持体とレーザー彫刻可能層との間に配置される、熱重合可能であるが、レーザー彫刻可能でない下部層(下地層)を載置することも可能である。この種類の下部層により、レリーフ印刷版の機械特性を、レリーフ印刷版のレリーフ−一般的特性に影響を与えずに変性可能である。
【0055】
乾燥状態の、熱重合性層またはこれに対応する層による多層組成物(多層系)を、適当な溶剤を用いて、仮の支持体から離れた側で可撓性の金属製支持体に貼着させる。好適な貼着用溶剤の例は、テトラヒドロフランである。
【0056】
貼着後、仮の支持体を剥離して、架橋中の収縮または支持体のレーザー彫刻可能層への良好な接着に起因する潜在的な困難性を防止することは、個々の場合で絶対に必要ではないが、推奨されることである。
【0057】
本発明によるフレキソ印刷エレメントを製造する最終処理工程において、重合性層を温度T2に暖めて熱架橋する。この温度T2は80℃以上であり、T1より高い。T1とT2の差は、特定の状況に応じて当業者等により決定される。一般に、10℃以上の差が推奨され、20℃以上の差が好ましく、30℃以上の差が特に好ましい。より大きな差、例えば50℃の差を選択可能でもある。一般に、T2は80〜180℃の範囲であり、80〜150℃の範囲が好ましく、90〜130℃の範囲が特に好ましい。例えば、T2は100℃である。
【0058】
架橋されたエラストマー層または多層組成物の厚さは、一般に0.1〜7mmであり、0.5〜5mmが好ましい。好適な厚さは、印刷版の所望の用途に応じて当業者等により選択される。
【0059】
レーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントがもはや仮の支持体を有していない場合、必要により、このエレメントを保護フィルム、例えばPETフィルム(表面に載置または貼着される)により保護可能である。
【0060】
本発明の方法による更に別の実施の形態において、レーザー彫刻可能層は、仮の支持体に載置されず、その代わりに、可撓性の金属製支持体に直接載置され、必要によりアンカー層で被覆されても良い。これにより、貼着工程は不要となる。
【0061】
本発明の方法により得られるレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントは、フレキソ印刷版の製造用出発材料として働く。
【0062】
この方法では、最初に、存在する保護フィルムを剥離する。以下の処理工程で、印刷レリーフを、レーザーを用いてフレキソ印刷エレメントに彫刻する。エッジが最初に垂直に落下して、下側領域でのみ広がる画素を彫刻するのが有効である。これにより、画像ドットを良好に支持するにもかかわらず、ドットゲインは低くなる。しかしながら、異なる形状のイメージドットエッジを彫刻することも可能である。
【0063】
レーザー彫刻に特に適当なのは、Nd:YAGレーザー(1064nm)、700〜900nmの範囲及び1200〜1600nmの範囲の波長を一般に有するIRダイオードレーザー、及び10640nmの波長を有するCO2レーザーである。しかしながら、レーザーが適当な強度を有するという条件で、より短波長のレーザーを使用することも可能である。例えば、2倍周波数(532nm)または3倍周波数(355nm)のNd:YAGレーザーを使用することも可能である。この種類のレーザー装置は、市販されている。彫刻すべき画像情報は、レイアウトコンピューターシステムから直接レーザー装置に送られる。このレーザーを、連続的に、またはパルスモードで操作可能である。
【0064】
レーザー彫刻は、酸素含有気体、特に空気の存在下で有利に行われ得る。酸素含有気体を彫刻中に記録材料上に送風可能である。比較的穏やかな気体流を、ファンにより発生可能である。しかしながら、適当なノズルを用いて、強力な流れを記録材料上に送風することも可能である。この実施の形態は、この層における剥離固体組成分を効果的に除去可能な点で有効である。
【0065】
次いで、これにより得られたフレキソ印刷版を、必要により洗浄可能である。この種類の洗浄工程により、剥離されるが、印刷版の表面から完全には除去されていなかった層の組成分を除去する。印刷版を、例えばブラシを用いて洗浄可能である。この洗浄処理は、適当な水系溶剤および/または有機溶剤により支持される。好適な溶剤は、レリーフ層を溶解または著しく膨張させてはならないという条件で当業者等により選択される。しかしながら、圧縮空気または真空を用いて洗浄することも可能である。
【0066】
本発明の方法では、レーザー彫刻により製造され且つ良好な寸法安定性という特徴がある、金属製支持体におけるフレキソ印刷版を形成する。この印刷版は、オフセット枚葉印刷機におけるフレキソ印刷ワニス処理装置での使用に特に適当である。
【0067】
以下の実施例は、本発明を更に詳細に説明する意図であり、これを限定するものではない。
【0068】
【実施例】
[実験]
レーザー彫刻の実験用に、レーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、接着テープによりALEレーザー装置(メリジアンフィネーゼ(Meridian Finesse)社)のシリンダーに貼着した。この装置は、出力130WのNd:YAGレーザーを具備していた。印刷版の厚みの部分に焦点を調節した後、この印刷版を、160cm/秒の速度及び20μmの供給速度でレーザー放射線に曝した。
【0069】
[実施例1]
以下の成分による混合物を、30℃の温度条件でトルエン中にて調製した。
【0070】
【表1】
【0071】
各成分を溶解し、そしてカーボンブラックをこれに分散させた。これにより得られた均一な分散液を脱気し、そして仮の支持体としてのPETフィルム(ルミラーX43(Lumirror X43)、150μm)に、箱形キャスター(chamber caster)により被覆した。乾燥後(40℃で2時間、ファンによる補助有り)、乾燥層の厚さは950μmであった。この層を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.14mm)に貼着させた。次いで、このフィルムを剥離した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0072】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。460μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン(本)/cmであった。
【0073】
[実施例2]
実施例1で得られた混合物を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.05mm)に、箱形キャスターを用いて直接載置した。この層を40℃で2時間乾燥した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0074】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。460μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン/cmであった。
【0075】
[実施例3]
以下の成分による混合物を、30℃の温度条件でトルエン中にて調製した。
【0076】
【表2】
【0077】
各成分を溶解し、そしてカーボンブラックをこれに分散させた。これにより得られた均一な分散液を脱気し、そして仮の支持体としてのPETフィルム(ルミラーX43、150μm)に、箱形キャスターにより被覆した。乾燥後(40℃で2時間、ファンによる補助有り)、乾燥層の厚さは950μmであった。この層を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.14mm)に貼着させた。次いで、このフィルムを剥離した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0078】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。530μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン/cmであった。
【0079】
[実施例4]
実施例3で得られた混合物を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.05mm)に、箱形キャスターを用いて直接載置した。この層を40℃で2時間乾燥した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0080】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。540μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン/cmであった。
本発明は、レーザー照射用吸収剤を含む架橋エラストマー層を含む可撓性の金属製支持体に設けられたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法に関する。更に本発明は、この種類のフレキソ印刷エレメントを使用してレーザー彫刻によりフレキソ印刷版を製造する方法、及びかかる方法により製造されたフレキソ印刷版に関する。
【0002】
光重合性記録材料に写真マスクを被せ、このマスクを通じて材料に化学線を照射し、そして暴露材料の未重合領域を現像液で洗浄することによりフレキソ印刷版を製造する従来の方法は、レーザーを使用する方法に益々取って代わられている。
【0003】
レーザー直接彫刻において、十分に高出力のレーザー、特にIRレーザーを用いて、印刷に適当なレリーフを形成する、好適なエラストマー層に凹部(recess)を直接彫刻する。このために、印刷レリーフを構成する多量の物質を除去する必要がある。最近の一般的なフレキソ印刷版は、例えば厚さ0.5〜7mmであり、この印刷版における非印刷凹部は300μm〜3mmの深さである。従って、CO2レーザーを用いるゴム製の印刷シリンダーをレーザー彫刻するのは、基本的に1960年代の後半から知られていたにもかかわらず、フレキソ印刷版を製造するレーザー直接彫刻法は、近年、商業上の関心を引いたにすぎない。これにより、レーザー彫刻を用いるフレキソ印刷版製造用の出発材料として適当なレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントに対する要求が十分高まってきている。
【0004】
原則として、市販の光重合性フレキソ印刷エレメントを使用して、レーザー彫刻によりフレキソ印刷版を製造可能である。US5259311では、第1工程において、フレキソ印刷エレメントを表面全体での照射により光化学架橋し、第2工程において、印刷レリーフをレーザーにより彫刻(製版)する方法を開示している。しかしながら、この種類のフレキソ印刷エレメントの、CO2レーザーに対する感度は低く、更に残留物を除去する後洗浄工程が必要となる。
【0005】
従って、例えばEP−A640043及びEP−A640044において、IR放射線を吸収する物質をレーザー彫刻すべきエラストマー層と混合して、感度を増大させることについて提案している。しかしながら、この種類の物質、例えばカーボンブラックまたは所定の染料は、UV/VIS領域において極めて強力に吸収する。従って、3種類の吸収剤を含むフレキソ印刷エレメントを、極薄層においてだけ光化学架橋可能であるか、または光化学架橋できない。これにより、EP−A640043では、光架橋によるカーボンブラック含有エラストマー層の製造法を開示している。しかしながら、この層は、厚さ0.076mmであるにすぎず、一方、市販のフレキソ印刷版の一般的な厚さは0.5〜7mmである。
【0006】
フレキソ印刷版は、例えばワニス塗りまた金印刷によるオフセット枚葉印刷製品の仕上げに特に使用される(例えば、”Inline−Veredelung ueber Flexo−Lackierwerke” [In−Line Finishing by Means of Flexo Varnishing Machines] Deutscher Drucker 29 (1999) w2 w6、参照)。従って、このために使用されるフレキソ印刷版は、ワニス被膜版としても知られている。この分野において、見当合わせの正確性が特に重要である。オフセット枚葉印刷機における最新のフレキソ印刷ワニス処理装置は、屡々、速動式クランプバーまたは金属製支持体を有する印刷版の給送にのみ好適である全自動プレート給送装置を具備している。この用途に好適とするために、PET支持体に設けられた市販のフレキソ印刷版を追加的なアルミニウム支持体に結合させる。これには、更なる作業工程、すなわち時間を浪費し、大きな労働力を必要とする作業工程を必要とする。従って、金属製の支持体に直接被覆するレーザー彫刻可能な印刷エレメントを製造するのが好ましい。
【0007】
しかるに、本発明の目的は、金属製支持体におけるレーザー彫刻可能なフレキソ印刷版の、簡易且つ経済的な製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明者等は、上記目的が可撓性の金属製支持体と、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤を含む架橋エラストマー層とを少なくとも含むレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法であって、
下記の工程:
(a)少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤及び少なくとも1種の重合開始剤を適当な溶剤中で完全に混合することにより熱架橋性混合物を製造する工程、
(b)この混合物を仮の支持体に施す工程、
(c)温度T1で溶剤を蒸発させる工程、
(d)乾燥状態の層における仮の支持体から遠い面を、可撓性の金属製支持体に貼着する工程、
(e)必要により、仮の支持体を除去する工程、及び
(f)T1より高く、80℃以上の温度T2に暖めることにより重合性層を熱架橋する工程、
を含むことを特徴とする製造方法により達成されることを見出した。
【0009】
別の実施の形態において、本発明は、この種類のレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを製造する別の方法であって、
下記の工程:
(a)少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤及び少なくとも1種の重合開始剤を適当な溶剤中で完全に混合することにより熱架橋性混合物を製造する工程、
(b)この混合物を可撓性の金属製支持体に施す工程、
(c)温度T1で溶剤を蒸発させる工程、
(d)T1より高く、80℃以上の温度T2に暖めることにより、乾燥状態の重合性層を熱架橋する工程、
を含むことを特徴とする製造方法に関する。
【0010】
更に本発明は、本発明の方法により得られるフレキソ印刷エレメントにレーザーを用いて印刷レリーフを彫刻することによるフレキソ印刷版の製造方法、及びこの方法により得られるフレキソ印刷版に関する。
【0011】
以下の詳細は、本発明による方法に適用する。
【0012】
本発明の方法により得られるフレキソ印刷エレメントは、可撓性の金属製支持体におけるレーザー彫刻可能な架橋エラストマー層を含んでいる。
【0013】
用語「レーザー彫刻可能」とは、上記層がレーザー放射線、特にIRレーザーの放射線を吸収する性質を有して、十分な強度のレーザー光線に曝される位置でこの層が除去されるか、または数カ所で少なくとも分離されることを意味する。この層を、事前の溶融無しに蒸発させ、または熱分解若しくは酸化的に分解するのが好ましく、これにより分解生成物は、熱い気体、蒸気、煙または小粒の形態で層から除去される。しかしながら、本発明は、その後に、機械的な手段により、例えば液体または気体で噴射除去するか、または布地を用いて吸収またはふき取ることにより、照射層の残留物を除去する工程も包含する。
【0014】
本発明の方法に使用される金属製のフレキソ印刷エレメントの支持体は可撓性である。本発明の目的のために、用語「可撓性」は、支持体を薄くして、印刷シリンダー(印刷胴)の周囲で曲げることが可能であることを意味する。しかしながら、他方で、支持体は、寸法安定性であり、且つフレキソ印刷エレメントの製造中または仕上げ処理印刷版を印刷シリンダーに載置、固定する際に捻れないように十分な厚さを有する。
【0015】
好適な可撓性の金属製支持体は、特に、スチール、好ましくはステンレススチール、磁化性のバネ鋼、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、ニッケル、クロムまたは銅からなる薄いシートまたはホイルであり、その際、金属合金とすることも可能である。金属製支持体を組み合わせて、例えばスズ、亜鉛、クロム、アルミニウム、ニッケルを被覆させたスチールシートまたは種々の金属の組み合わせを使用することも、あるいは更に同一でもまたは異なっていても良い金属シートを積層させることにより得られる金属支持体を使用することも可能である。更に、予備処理シート、例えばホスフェート処理(phosphated)若しくはクロメート処理(chromatized)スチールシートまたは陽極酸化アルミニウムシートを使用することも可能である。一般に、シートまたはホイルを使用前に脱脂する。スチールまたはアルミニウムから作製されたシートが好ましい。磁化性のバネ鋼が特に好ましい。この種類の支持体に被覆されたフレキソ印刷版は、接着テープ等を用いることなく、磁性の印刷シリンダーに直接締め付け可能である。
【0016】
この種類の可撓性の金属製支持体の厚さは、通常、0.025〜0.4mmであり、所望の弾力性(可撓性)の他に、使用される金属の種類に応じて異なる。
【0017】
スチールから作製される支持体は、通常、0.025〜0.30mm、特に0.14〜0.24mmの厚さを有している。アルミニウムから作製される支持体は、通常、0.25〜0.4mmの厚さを有している。
【0018】
可撓性の金属製支持体に、印刷インキに対して不溶性であり且つ耐膨張性のあるアンカー層を設けるのが有効である。このアンカー層は、可撓性の金属製支持体と後に施されるレーザー彫刻可能層との良好な接着を促進し、これにより、後者(レーザー彫刻可能層)が、レーザードラムまたは印刷シリンダーの周囲で曲げる際に分離しない。
【0019】
原則として、アンカー層を用いて、本発明の方法を行うことが可能であるが、条件として、アンカー層が有機溶剤またはフレキソ印刷インキに有用な有機成分を含む溶剤、例えばエタノール又はイソプロパノールに不溶性で且つ耐膨張性である。
【0020】
本発明の方法を行う場合に適当であると判明したアンカー層は、例えば、好適な重合体マトリックス中に固定されたバインダーを含む層である。一般に、エラストマー系バインダーとマトリックスの分離範囲は、顕微鏡下で明らかとなる。
【0021】
アンカー層に好適なバインダーの例には、レリーフ印刷版の製造に通常使用されるエラストマー系ポリマー及び熱可塑性のエラストマーポリマー、例えば1,3−ジエンの重合体若しくは共重合体、またはSIS若しくはSBSブロック共重合体である。2種以上の異なるエラストマー系バインダーを使用することも可能である。
【0022】
アンカー層におけるエラストマー系バインダーの量は、所望の性質に応じて、当業者等により決定される。アンカー層の全成分の合計に対して、通常、10〜70質量%であり、特に10〜45質量%であり、極めて好ましくは15〜35質量%である。
【0023】
重合体マトリックスは、通常、好適な架橋系(架橋組成物)を用いることにより得られる架橋重合体マトリックスである。架橋重合体マトリックスは、適当なモノマーまたはオリゴマーを重縮合または重付加することにより、例えばポリイソシアネートと適当なヒドロキシル含有化合物、例えばヒドロキシル含有ポリウレタン樹脂若しくはポリエステル樹脂を反応させ、その際に架橋ポリウレタンを形成することによって熱的に得られる。
【0024】
必要により、アンカー層は、更に別の成分及び助剤、例えば性質に影響を与える追加的なバインダー、染料、顔料または可塑剤を含むことが可能である。
【0025】
アンカー層を製造する場合、アンカー層におけるバインダー及び更に別の成分を適当な溶剤、例えばTHF、トルエンまたは酢酸エチルに溶解させ、そして相互に激しく混合し、必要によりこの溶液をろ過し、そして可撓性の金属製支持体に施すのが一般的である。例えば、ロールまたはキャスターを用いることによって施すことも可能である。施した後、溶剤を蒸発させ、次いで系(組成物)を架橋させる。この層における残留溶剤含有量は、層の全組成分に対して、5質量%未満である。
【0026】
アンカー層の厚さは、通常、2〜100μmであり、10〜50μmが好ましく、15〜30μmが特に好ましい。同一、ほぼ同一または異なる組成の複数のアンカー層を、一方を他方に積層させて使用することも可能である。
【0027】
概略の述べられたアンカー層は、第1に、レーザー彫刻可能層と可撓性の金属製支持体間の良好な接着を促進し、そしてフレキソ印刷インキに通常使用される有機溶剤に不溶性であり且つ耐膨張性である。更に、これはタックから特に良好に除去される。これは、被覆直後に金属製支持体を更に処理しない場合、特に有効である。このようして被覆された金属製支持体を、相互に貼着させずに、更なる処理、例えば下部層としての紙を挿入することなく、製造中に、積み重ね可能であり、または丸めることが可能である。本発明は、一般的に、アンカー層のインライン用途(塗布)も包含する。
【0028】
レーザー彫刻可能なエラストマー層を製造する場合、少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種の重合開始剤及び少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤の完全な混合物を、適当な溶剤中において一工程法により製造する。この混合物は、更にエチレン性不飽和モノマー及び更に別の助剤および/または添加剤を含んでいても良い。
【0029】
エラストマー系バインダーとして、光重合性のフレキソ印刷版の製造に通常使用される公知のバインダーを使用可能である。原則として、エラストマー系バインダーと熱可塑性のエラストマー系バインダーの両方が適当である。好適なバインダーの例は、SISまたはSBS型の公知の三元ブロック共重合体であり、これは完全にまたは部分的に水素化されていても良い。エチレン−プロピレン−ジエン型の弾性ポリマー、エチレン−アクリル酸ゴムまたはアクリレート若しくはアクリレート共重合体を基礎とする弾性ポリマーを使用することも可能である。好適なポリマーの更に別の例は、DE−A2215090、EP−A084851、EP−A819984またはEP−A553662に開示されている。高分子量バインダーは、架橋性基、例えばエチレン性不飽和基をポリマーの主鎖中に含むことも可能である。架橋性側基を含むバインダーを使用することも可能である。
【0030】
2種以上の異なるバインダーの混合物を使用することも可能である。
【0031】
使用されるバインダーの種類及び量は、印刷レリーフの所望の性質に応じて当業者等により選択される。一般に、乾燥状態のレーザー彫刻可能層(すなわち、溶剤を考慮に入れなくても良い)の全組成分の量に対して、50〜95質量%である。60〜90質量%の量が好ましい。
【0032】
本発明による記録層は、更に、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤を含んでいる。異なる種類のレーザー照射用吸収剤の混合物を使用することも可能である。レーザー照射用吸収剤としては、レーザー波長領域において高い吸収性を示すものが適当である。吸収剤としては、遠赤外領域及び電磁スペクトルの低波長VIS領域において、高い吸収性を示すものが特に好ましい。この種類の吸収剤は、高出力Nd:YAGレーザー(1064nm)及びIRダイオードレーザー(一般に、700〜900nmの範囲と1200〜1600nmの範囲の波長を有する)による放射線の吸収に特に適当である。
【0033】
レーザー照射用吸収剤の適例は、遠赤外スペクトル領域において強力に吸収する染料、例えばフタロシアニン、ナフタロシアニン、シアニン、キノン、金属錯体染料、例えばジチオレン、またはホトクロミック染料である。
【0034】
更に別の好適な吸収剤は、無機顔料、特に濃く着色された無機顔料、例えば酸化クロム、酸化鉄、カーボンブラックまたは金属粒子である。
【0035】
レーザー照射用吸収剤として、粒径10〜50nmの微粒子状のカーボンブラック銘柄が特に好適である。
【0036】
他の特に好適なレーザー照射用吸収剤は、鉄含有固体、特に濃く着色された酸化鉄である。この種類の酸化鉄は市販されており、着色顔料または磁気記録用の粉末として一般に使用される。好適なレーザー照射用吸収剤は、例えばFeO、針鉄鉱のα−FeOOH、赤金鉱のβ−FeOOH、レピドクロサイトのγ−FeOOH、赤鉄鉱のα−Fe2O3、マグヘマイトのγ−Fe2O3、磁鉄鉱のFe3O4またはベルトリドである。更に、ドープ処理酸化鉄または鉄と他の金属との混合酸化物を使用することも可能である。混合酸化物の例は、アンブラ(umbra)Fe2O3×nMnO2またはFexAl(1−x)OOH、特に種々のスピネルブラック顔料、例えばCu(Cr、Fe)2O4、Co(Cr、Fe)2O4またはCu(Cr、Fe、Mn)2O4である。ドーパントの例は、P、Si、Al、Mg、Zn及びCrである。この種類のドーパントを、酸化物の合成中に少量添加して、粒径及び粒子の形状を制御するのが一般的である。酸化鉄を被覆することも可能である。この種類の被覆物を施して、粒子の分散性を改善することが可能である。この被覆物は、例えば、SiO2および/またはAlOOH等の無機化合物から構成されていても良い。しかしながら、有機被覆物、例えばアミノプロピル(トリメトキシ)シラン等の有機接着促進剤を施すことも可能である。特に好適なレーザー照射用吸収剤は、FeOOH、Fe2O3及びFe3O4であり、極めて好ましくはFe3O4である。
【0037】
使用される鉄含有無機固体、特に酸化鉄の寸法は、記録材料の所望の性質に応じて当業者等により選択される。しかしながら、10μmを超える平均粒径の固体は一般に適当でない。酸化鉄は特に異方性であるため、この寸法は、最長軸とする。粒径は1μm未満が好ましい。いわゆる透明な酸化鉄(粒径0.1μm未満及び比表面積150m2/g以下)を使用することも可能である。
【0038】
レーザー照射用吸収剤として適当な更に別の鉄含有化合物は、鉄の金属粉末(粉体)である。特に適当なのは、長さ0.1〜1μmを有する針状または米粒状の粉末である。この種類の粉末は、磁気記録用の磁性粉末として知られている。鉄の他に、Al、Si、Mg、P、Co、Ni、NdまたはY等の更に別のドーパントが含まれていても良く、あるいは鉄の金属粉末をそれで被覆することも可能である。鉄の金属粉末は、腐蝕保護用の表面で部分的に酸化され、そしてドープ処理または未ドープ処理コアとドープ処理または未ドープ処理酸化鉄のシェルから構成されている。
【0039】
レーザー彫刻可能なエラストマー層の全組成分の合計に対して、少なくとも0.1質量%の吸収剤を使用する。添加される吸収剤の量は、レーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの所望の性質に応じて当業者等により選択される。これに関連して、当業者等は、添加される吸収剤により、レーザーによるエラストマー層の彫刻に関する速度及び効率に影響を及ぼすばかりでなく、フレキソ印刷エレメントの他の性質、例えば硬度、弾力性、伝熱性、耐摩耗性及びインキ受け取り率(ink take−up)に対しても影響を及ぼすことを考慮に入れる。従って、一般に、レーザー彫刻可能なエラストマー層の全組成分の合計に対して、20質量%を超えるレーザー照射用吸収剤は適当でない。レーザー照射用吸収剤の量は、0.5〜15質量%が好ましく、0.5〜10質量%が特に好ましい。
【0040】
使用可能な重合開始剤は、原則として、市販のフリーラジカル重合用熱開始剤、例えば過酸化物、過酸化水素またはアゾ化合物である。
【0041】
好適な開始剤を選択するのは、本発明の方法を行う場合に特に重要である。好適な熱開始剤は、本発明による方法の最終工程、すなわち熱架橋工程まで、高い反応速度条件でフリーラジカルに分解しない。これは、混合及び分散させ、載置し、溶剤を蒸発させ、そして積層(貼着)する先行処理工程において、実質上、熱安定性である。これに関して、用語「実質上、熱安定性」は、開始剤が、本発明の方法におけるこれらの工程を行う際に最大限ゆっくりと分解して、層および/または混合物の重合による架橋が従属的に行われ、そして処理の規則正しい実施を損なわないことを意味する。
【0042】
開始剤の熱安定性は、通常、10時間半減期10h−t1/2における温度、すなわち、開始剤の最初の量の50%が分解して、10時間後にフリーラジカルを形成する温度により示される。これについての更なる詳細は、”Encyclopedia of Polymer Science and Engineering”, 第11巻, 1頁以降., John Wiley & Sons, New York, 1988に示されている。本発明の方法を行う場合に特に好適な開始剤は、通常、60℃以上、好ましくは70℃以上の10h−t1/2を有している。特に好適な開始剤は、80℃以上の10h−t1/2を有している。
【0043】
開始剤の適例には、所定のプロポキシエステル、例えばtert−ブチルペルオクタノエート、tert−アミルペルオクタノエート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシマレエート、tert−アミルペルベンゾエート、ジ−tert−ブチルジペルオキシフタレート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルアセテート及び2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、所定のジペルオキシケタール、例えば1,1−ジ(tert−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ブタン及びエチル3,3−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ブチレート、所定のジアルキルペルオキシド、例えばジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルクメンペルオキシド及び2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、所定のジアシルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシド及びジアセチルペルオキシド、所定のtert−アルキルヒドロペルオキシド、例えばtert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−アミルヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシドが含まれる。所定のアゾ化合物、例えば1−(tert−ブチルアゾ)ホルムアミド、2−(tert−ブチルアゾ)イソブチロニトリル、1−(tert−ブチルアゾ)シクロヘキサンカルボニトリル、2−(tert−ブチルアゾ)−2−メチルブタンニトリル、2,2’−アゾビス(2−アセトキシプロパン)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)も適当である。
【0044】
レーザー彫刻可能層における全組成分の量に対して、1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%の開始剤を使用するのが一般的である。
【0045】
本発明の方法は、架橋用のバインダーにおいて、側基として含まれるか、または主鎖中に含まれるエチレン性不飽和基のみを使用することにより行われ得る。しかしながら、更にエチレン性不飽和モノマーを使用することも可能である。使用されるエチレン性不飽和モノマーは、基本的に、光重合性フレキソ印刷エレメントの製造にも使用可能である。このモノマーは、バインダーと混和性があり且つ少なくとも1種の重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有している。アクリル酸又はメタクリル酸と単官能性または多官能性アルコール、アミン、アミノアルコールまたはヒドロキシエーテル及び−エステル、スチレンまたは置換スチレンとのエステル及びアミド、フマル酸又はマレイン酸のエステル、またはアリル化合物が特に有効であると判明した。好適なモノマーの例は、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジオクチルフマレート及びN−ドデシルマレイミドである。異なるモノマーの混合物を使用することも可能である。モノマーの種類及び量は、所望の性質及び使用されるバインダーに応じて当業者等により決定される。しかしながら、一般に、モノマーの合計量は、レーザー彫刻可能層における全組成分の量に対して、30質量%以下であり、20質量%以下であるのが好ましい。
【0046】
必要により、更に別の添加剤及び助剤、例えば可塑剤、フィラー、染料、相溶化剤または分散助剤を使用して、レリーフ層の所望の性質を設定可能である。しかしながら、かかる別の組成分の量は、20質量%以下が一般的であり、10質量%以下が好ましい。
【0047】
レーザー彫刻可能層を製造する場合の組成分を、均一な混合物または組成分の分散液が得られるように、適当な溶剤中において相互に完全に混合する。一般に、層における全有機組成分を可能な限り完全に溶解し、無機組成分、例えばレーザー照射用吸収剤としてのカーボンブラックまたは酸化鉄顔料を有機マトリックス中に均一に分散させる。
【0048】
好適な溶剤は、層において使用される組成分に応じて当業者等により選択される。好適な溶剤には、特にトルエン、キシレン、シクロヘキサン及びTHFが含まれる。異なる溶剤の混合物を使用することも可能である。
【0049】
各組成分の完全な混合は、室温で、または室温を超える温度で行われ得る。当業者等が溶剤の沸点と開始剤の10h−t1/2に適合される溶解処理用の温度を選択する必要がある。一般に、混合は60℃を超える温度で行われる。完全な混合は、一般的な撹拌または分散装置を使用して行われ得る。必要により、この溶液を使用する前にろ過可能である。
【0050】
本発明の方法による第1の実施の形態において、混合物を仮の支持体に施す。好適な仮の支持体は、特に、後の剥離を簡易にするために、例えばシリコーン処理により変性されても良いPETフィルムである。ロールまたはキャスターを用いることにより施すのが一般的であり、その際、層厚の調節は、原則として当業者等に知られているパラメータ、例えばキャスティングギャップの調節、取り出し速度および/または溶液の粘度を用いることにより行われる。施した後、溶剤を温度T1で蒸発させる。溶剤の蒸発は、例えばトンネル乾燥器において行われ得る。温度T1は、所望の環境、例えば溶剤の沸点、所望の乾燥速度または所望の残留溶剤含有量に応じて当業者等により選択され得る。一般に、T1は、25℃より高い。T1は30〜80℃の範囲が好ましく、例えば40℃である。しかしながら、特定の場合、80℃を超える温度を選択することも可能である。しかしながら、早期の重合を回避するために、温度T1は全ての場合において、熱架橋が後の処理工程において行われる温度である温度T2より低い。乾燥操作後の層における残留溶剤含有量は、層の全組成分に対して、5質量%未満とする。残留溶剤含有量は、層の全組成分の合計に対して、3質量%未満とするのが好ましい。
【0051】
同一、ほぼ同一又は異なる組成である複数のレーザー彫刻可能層を、一方を他方の上側に載置(キャスト)することも可能である。原則として、ウェット−オン−ウェット法により載置することも可能であり、あるいは下側の層を、2番目の層が載置される前に最初に部分的にまたは完全に乾燥することも可能である。
【0052】
更に、必要により系において別の役割を担う追加的な層を載置することも可能であるので、その組成は、レーザー彫刻可能層の組成と異なる。
【0053】
例えば、仕上げ処理フレキソ印刷版における印刷面を形成する上側薄層(薄い保護層)を載置することも可能である。この種類の上側層により、印刷面におけるざらつき、摩耗性、表面張力、粘着性、インキ受け取り率または耐溶剤性等の印刷性及びインク転移性に重要なパラメータを変更可能となり、その際、硬度または弾力性等の印刷版におけるレリーフ−一般的特性(relief−typical property)に影響を与えない。これにより、表面の特性及び層の特性を相互に独立して変性して、最適な印刷結果を得ることが可能となる。上側層は、レーザー照射用吸収剤を含んでいても良いが、これは必ずしも必要ない。上側層の組成は、その下側のレーザー彫刻可能層のレーザー彫刻により損害を受けず且つ上側層がレーザー彫刻可能層と共に除去可能とする必要がある場合だけ限定される。上側層は、レーザ彫刻可能層と比較して、薄くする必要がある。この種類の上側層の厚さは、一般に100μm未満であり、5〜80μmの範囲が好ましく、10〜50μmの範囲が特に好ましい。
【0054】
更に、仕上げ処理フレキソ印刷エレメント中において、支持体とレーザー彫刻可能層との間に配置される、熱重合可能であるが、レーザー彫刻可能でない下部層(下地層)を載置することも可能である。この種類の下部層により、レリーフ印刷版の機械特性を、レリーフ印刷版のレリーフ−一般的特性に影響を与えずに変性可能である。
【0055】
乾燥状態の、熱重合性層またはこれに対応する層による多層組成物(多層系)を、適当な溶剤を用いて、仮の支持体から離れた側で可撓性の金属製支持体に貼着させる。好適な貼着用溶剤の例は、テトラヒドロフランである。
【0056】
貼着後、仮の支持体を剥離して、架橋中の収縮または支持体のレーザー彫刻可能層への良好な接着に起因する潜在的な困難性を防止することは、個々の場合で絶対に必要ではないが、推奨されることである。
【0057】
本発明によるフレキソ印刷エレメントを製造する最終処理工程において、重合性層を温度T2に暖めて熱架橋する。この温度T2は80℃以上であり、T1より高い。T1とT2の差は、特定の状況に応じて当業者等により決定される。一般に、10℃以上の差が推奨され、20℃以上の差が好ましく、30℃以上の差が特に好ましい。より大きな差、例えば50℃の差を選択可能でもある。一般に、T2は80〜180℃の範囲であり、80〜150℃の範囲が好ましく、90〜130℃の範囲が特に好ましい。例えば、T2は100℃である。
【0058】
架橋されたエラストマー層または多層組成物の厚さは、一般に0.1〜7mmであり、0.5〜5mmが好ましい。好適な厚さは、印刷版の所望の用途に応じて当業者等により選択される。
【0059】
レーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントがもはや仮の支持体を有していない場合、必要により、このエレメントを保護フィルム、例えばPETフィルム(表面に載置または貼着される)により保護可能である。
【0060】
本発明の方法による更に別の実施の形態において、レーザー彫刻可能層は、仮の支持体に載置されず、その代わりに、可撓性の金属製支持体に直接載置され、必要によりアンカー層で被覆されても良い。これにより、貼着工程は不要となる。
【0061】
本発明の方法により得られるレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントは、フレキソ印刷版の製造用出発材料として働く。
【0062】
この方法では、最初に、存在する保護フィルムを剥離する。以下の処理工程で、印刷レリーフを、レーザーを用いてフレキソ印刷エレメントに彫刻する。エッジが最初に垂直に落下して、下側領域でのみ広がる画素を彫刻するのが有効である。これにより、画像ドットを良好に支持するにもかかわらず、ドットゲインは低くなる。しかしながら、異なる形状のイメージドットエッジを彫刻することも可能である。
【0063】
レーザー彫刻に特に適当なのは、Nd:YAGレーザー(1064nm)、700〜900nmの範囲及び1200〜1600nmの範囲の波長を一般に有するIRダイオードレーザー、及び10640nmの波長を有するCO2レーザーである。しかしながら、レーザーが適当な強度を有するという条件で、より短波長のレーザーを使用することも可能である。例えば、2倍周波数(532nm)または3倍周波数(355nm)のNd:YAGレーザーを使用することも可能である。この種類のレーザー装置は、市販されている。彫刻すべき画像情報は、レイアウトコンピューターシステムから直接レーザー装置に送られる。このレーザーを、連続的に、またはパルスモードで操作可能である。
【0064】
レーザー彫刻は、酸素含有気体、特に空気の存在下で有利に行われ得る。酸素含有気体を彫刻中に記録材料上に送風可能である。比較的穏やかな気体流を、ファンにより発生可能である。しかしながら、適当なノズルを用いて、強力な流れを記録材料上に送風することも可能である。この実施の形態は、この層における剥離固体組成分を効果的に除去可能な点で有効である。
【0065】
次いで、これにより得られたフレキソ印刷版を、必要により洗浄可能である。この種類の洗浄工程により、剥離されるが、印刷版の表面から完全には除去されていなかった層の組成分を除去する。印刷版を、例えばブラシを用いて洗浄可能である。この洗浄処理は、適当な水系溶剤および/または有機溶剤により支持される。好適な溶剤は、レリーフ層を溶解または著しく膨張させてはならないという条件で当業者等により選択される。しかしながら、圧縮空気または真空を用いて洗浄することも可能である。
【0066】
本発明の方法では、レーザー彫刻により製造され且つ良好な寸法安定性という特徴がある、金属製支持体におけるフレキソ印刷版を形成する。この印刷版は、オフセット枚葉印刷機におけるフレキソ印刷ワニス処理装置での使用に特に適当である。
【0067】
以下の実施例は、本発明を更に詳細に説明する意図であり、これを限定するものではない。
【0068】
【実施例】
[実験]
レーザー彫刻の実験用に、レーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、接着テープによりALEレーザー装置(メリジアンフィネーゼ(Meridian Finesse)社)のシリンダーに貼着した。この装置は、出力130WのNd:YAGレーザーを具備していた。印刷版の厚みの部分に焦点を調節した後、この印刷版を、160cm/秒の速度及び20μmの供給速度でレーザー放射線に曝した。
【0069】
[実施例1]
以下の成分による混合物を、30℃の温度条件でトルエン中にて調製した。
【0070】
【表1】
【0071】
各成分を溶解し、そしてカーボンブラックをこれに分散させた。これにより得られた均一な分散液を脱気し、そして仮の支持体としてのPETフィルム(ルミラーX43(Lumirror X43)、150μm)に、箱形キャスター(chamber caster)により被覆した。乾燥後(40℃で2時間、ファンによる補助有り)、乾燥層の厚さは950μmであった。この層を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.14mm)に貼着させた。次いで、このフィルムを剥離した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0072】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。460μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン(本)/cmであった。
【0073】
[実施例2]
実施例1で得られた混合物を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.05mm)に、箱形キャスターを用いて直接載置した。この層を40℃で2時間乾燥した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0074】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。460μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン/cmであった。
【0075】
[実施例3]
以下の成分による混合物を、30℃の温度条件でトルエン中にて調製した。
【0076】
【表2】
【0077】
各成分を溶解し、そしてカーボンブラックをこれに分散させた。これにより得られた均一な分散液を脱気し、そして仮の支持体としてのPETフィルム(ルミラーX43、150μm)に、箱形キャスターにより被覆した。乾燥後(40℃で2時間、ファンによる補助有り)、乾燥層の厚さは950μmであった。この層を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.14mm)に貼着させた。次いで、このフィルムを剥離した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0078】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。530μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン/cmであった。
【0079】
[実施例4]
実施例3で得られた混合物を、接着ラッカーで被覆された金属製支持体(スチール製、厚さ0.05mm)に、箱形キャスターを用いて直接載置した。この層を40℃で2時間乾燥した。乾燥層を、100℃で45分間暖めることにより熱化学架橋した。
【0080】
[レーザー彫刻]
これにより得られたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントを、上述したレーザーを用いて彫刻した。540μmのレリーフ深さが得られた。解像度は60ライン/cmであった。
Claims (12)
- 可撓性の金属製支持体と、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤を含む架橋エラストマー層とを少なくとも含むレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法であって、
下記の工程:
(a)少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤及び少なくとも1種の重合開始剤を適当な溶剤中で完全に混合することにより熱架橋性混合物を製造する工程、
(b)この混合物を仮の支持体に施す工程、
(c)温度T1で溶剤を蒸発させる工程、
(d)乾燥状態の層における仮の支持体から遠い面を、可撓性の金属製支持体に貼着する工程、
(e)必要により、仮の支持体を除去する工程、及び
(f)T1より高く、80℃以上の温度T2に暖めることにより重合性層を熱架橋する工程、
を含むことを特徴とする製造方法。 - 可撓性の金属製支持体と、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤を含む架橋エラストマー層とを少なくとも含むレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントの製造方法であって、
下記の工程:
(a)少なくとも1種のエラストマー系バインダー、少なくとも1種のレーザー照射用吸収剤及び少なくとも1種の重合開始剤を適当な溶剤中で完全に混合することにより熱架橋性混合物を製造する工程、
(b)この混合物を可撓性の金属製支持体に施す工程、
(c)温度T1で溶剤を蒸発させる工程、
(d)T1より高く、80℃以上の温度T2に暖めることにより、乾燥状態の重合性層を熱架橋する工程、
を含むことを特徴とする製造方法。 - 熱架橋性混合物が更に少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーを含む請求項1または2に記載の方法。
- 熱架橋性混合物が更に別の添加剤及び助剤を含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 可撓性の金属製支持体が、アルミニウム、スチールまたは磁化性のバネ鋼から作製された支持体である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 可撓性の金属製支持体に接着層が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- レーザー照射用吸収剤の量が、架橋エラストマー層の全組成分の量に対して、0.1〜20質量%である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- レーザー照射用吸収剤の量が、架橋エラストマー層の全組成分の量に対して、0.5〜10質量%である請求項7に記載の方法。
- レーザー照射用吸収剤がカーボンブラックおよび/または鉄含有無機固体である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 開始剤の10時間半減期温度10h−t1/2が60℃以上である請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の方法により製造されたレーザー彫刻可能なフレキソ印刷エレメントに、レーザーを用いてレリーフを彫刻することを特徴とするフレキソ印刷版の製造方法。
- 請求項11に記載の方法により製造されたフレキソ印刷版。
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