JP2004504709A - 放電ランプにおける色混合に必要な縦モード周波数を特定するシステム及び方法 - Google Patents
放電ランプにおける色混合に必要な縦モード周波数を特定するシステム及び方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004504709A JP2004504709A JP2002513854A JP2002513854A JP2004504709A JP 2004504709 A JP2004504709 A JP 2004504709A JP 2002513854 A JP2002513854 A JP 2002513854A JP 2002513854 A JP2002513854 A JP 2002513854A JP 2004504709 A JP2004504709 A JP 2004504709A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frequency
- lamp
- signal
- value
- amplitude
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B41/00—Circuit arrangements or apparatus for igniting or operating discharge lamps
- H05B41/14—Circuit arrangements
- H05B41/26—Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc
- H05B41/28—Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc using static converters
- H05B41/288—Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc using static converters with semiconductor devices and specially adapted for lamps without preheating electrodes, e.g. for high-intensity discharge lamps, high-pressure mercury or sodium lamps or low-pressure sodium lamps
- H05B41/292—Arrangements for protecting lamps or circuits against abnormal operating conditions
- H05B41/2928—Arrangements for protecting lamps or circuits against abnormal operating conditions for protecting the lamp against abnormal operating conditions
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B20/00—Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps
Landscapes
- Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
- Discharge-Lamp Control Circuits And Pulse- Feed Circuits (AREA)
Abstract
電源システムにおいて、高輝度放電(HID)ランプにおける色混合を提供する方法が、より低い第1周波数とより高い第2周波数値との間にわたる周波数掃引を所定期間内に行う周波数掃引信号を供給するステップを具えている。調整可能な周波数値及び調整可能な変調指数を有する振幅変調信号も供給する。結果的に、前記周波数掃引信号を前記振幅変調信号によって変調する。最大ランプ電圧を検出するまで、前記振幅変調信号の周波数を調整する。その後に、最大ランプ電圧を与える変調周波数でシステムを動作させて、これによりランプにおける色分離をほとんど除去する。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、高輝度放電ランプにおける色混合を提供する電源システム、及び色混合を提供する方法に関するものである。本発明は特に、ガス放電ランプに供給する2次縦モード信号の周波数を特定するシステム及び方法に関するものである。
【0002】
(従来技術)
高輝度放電ランプ(HID)は、例えば、効率及び輝度が他の種類の低圧水銀蒸気蛍光ランプに比べて高いことのような多くの利点によって、ますます普及してきている。これらのHIDランプは、20kHz以上の範囲の駆動電流信号を発生すべく構成した高周波電子安定器によって駆動することができる。
【0003】
しかし、HIDランプ用の高周波安定器を使用することの障害は、高周波動作において発生し得る音響共振/アークの不安定性である。音響共振は多くの例においてアークのちらつき(フリッカ)を発生し得るものであり、これは人間にとって非常に煩わしいものである。さらに、音響共振はアークを消失させ得るものであり、さらに悪いことには、アークが放電ランプの壁面に対して恒久的に偏向したままになって、壁面を損傷させ得る。
【0004】
近年、セラミック(多結晶アルミナ)容器を採用した高輝度放電ランプの新たなクラスが開発されている。このクラスのランプの放電容器は円筒形であり、そのアスペクト比、即ち内部長を内径で割った値が1に近いか、あるいは1より大きい。通常、1よりもずっと大きいアスペクト比を有するランプが所望の高効率特性を有するが、これらのランプは、垂直動作と水平動作とで色特性が異なるという欠点を有する。特に垂直動作では色分離が発生する。
【0005】
この色分離は、アークの像をスクリーン上に投影することによって観測することができ、これにより、アークの底部がピンク色に見えて、最上部が青色または緑色に見えるということが示される。このことは、放電において金属原子添加物の完全な混合が存在しないことによって生じる。放電の上部ではタンタル及び水銀の放出が過剰であり、ナトリウムの放出が不十分である。この現象により色温度が高くなって、水平動作に比べて効率が低下する。
【0006】
米国特許出願番号09/335/020、発明の名称”Reduction of Vertical Segregation In a Discharge Lamp”、1999年6月17日出願の特許は、電流信号の周波数掃引を掃引時間内に行って、2次縦モード周波数と称する周波数を有する振幅変調した信号と組み合わせることによって、アークの不安定性及び色分離を除去するか、あるいは十分に低減する方法について教示しており、これは参考文献として本明細書に含める。こうした動作用の通常のパラメータは、掃引時間10ミリ秒以内の、45kHzから55kHzまでの電流周波数掃引であり、そして一定の振幅変調周波数24.5kHz及び変調指数0.24である。
【0007】
前記変調指数は(Vmax−Vmin)/(Vmax+Vmin)として定義され、ここにVmaxは振幅変調のエンベロープの最大ピーク−ピーク電圧であり、Vminは振幅変調のエンベロープの最小ピーク−ピーク電圧である。45kHz〜55kHzの周波数範囲は、方位角の1次音響共振モード周波数と半径方向の1次音響共振モード周波数との間にある。そして2次縦モード共振周波数を数学的に導出することができ、ここにn次縦モード共振の電力(パワー)周波数はn×C1/2Lに等しく、nはモード数であり、C1はランプの軸平面内の平均音速であり、Lはランプの内部長である。しかし、ランプ内の温度変化によってC1に微小な変化が生じるため、所定のランプの2次縦モード共振周波数を正確に計算することは不可能である。これに加えて、製造公差によってLに微小な相違が生じ得る。
【0008】
従って、上述した注目すべき教示にもかかわらず、放電ランプに供給する信号の2次縦モード周波数を、好適かつ正確な方法で特定すべく改善したシステム及び方法の必要性が存在する。
【0009】
(発明の開示)
本発明の一好適例によれば、電流周波数の掃引を掃引時間内に行って、放電ランプの2次縦モードの音響共振モードに対応する周波数を有する振幅変調した信号と組み合わせることによって、高輝度放電ランプを動作させる。2次縦モード周波数fYは、まず下限の2次縦モード周波数fLを設定し、そして上限の2次縦モード周波数fHを設定することによって導出する。次に、それぞれランプの方位角の1次音響共振モードと半径方向の1次音響共振モードに対応する、方位角の1次音響共振モード周波数と半径方向の1次音響共振モードとの間にわたって周波数掃引を行う電流信号を、ガス放電ランプに供給する。
【0010】
次に、前記周波数掃引した電流信号を、周波数fH及び所定の変調指数aを有する信号で振幅変調する。次にランプ電圧を測定する。次に振幅変調周波数fHを所定量Δfだけ減少させ、そして前記周波数掃引した電流信号と再び混合する。前記振幅変調した信号の周波数がfLに達するまで、ランプ電圧を繰り返し測定する。fHkHzからfLkHzまでについて、周波数対電圧の曲線を作成する。ランプ電圧における最大値は周波数fmaxに対応し、この値は次に色混合に利用する。
【0011】
本発明の他の好適例によれば、前記振幅変調した信号の供給及びランプ電圧の測定に続いて、前記振幅変調した信号を「オフ」状態にする。
【0012】
本発明のさらに他の好適例によれば、バックグラウンド減算メカニズムを採用してランプ電圧の短期変動を補償し、この変動は、振幅変調及び色混合効果に依存しない。こうするために、振幅変調した信号を前記周波数掃引信号と混合する前後の、振幅変調が「オフ」状態のランプ電圧信号値どうしを平均して、この平均値を、振幅変調及び混合が「オン」状態のランプ電圧から減算するような方法で、ランプ電圧の測定を実行する。
【0013】
一旦色混合周波数fmaxを特定すると、前記周波数掃引信号を、周波数fHを有する振幅変調した信号と再び混合する。次に振幅変調周波数を周波数fmaxまで減少させて、変調指数aを、色混合モードにおいて採用すべき変調指数a mixまで増加させる。
【0014】
本発明のさらに他の好適例によれば、HIDランプを、時系列的に配置された2つの分離した信号によって駆動する。これにより、第1信号は2次縦モード共振の周波数の半分に固定した周波数を具えて、前記方位角の1次音響共振モードと前記半径方向の1次音響共振モードとの間で周波数掃引を行う第2信号がこれに続く。2次縦モード周波数fYは、まず2次縦モード周波数の下限fLを設定し、そして2次縦モード周波数の上限fHを設定することによって導出される。
【0015】
時系列的な配置において、まず周波数fH/2を有する固定周波数の信号を固定時間区間xだけ供給することによってランプを駆動し、これに続いて時間区間(t−x)にわたる周波数掃引を行う。次にランプ電圧を測定する。次に、周波数掃引信号を時間区間全体に延ばすことによって前記固定周波数の信号を「オフ」状態にし、そして固定周波数fHを指定量Δfだけ減少させて、そして前記周波数掃引した電流信号を再びランプに供給する。前記固定周波数信号の周波数がfL/2に達するまで、ランプ電圧を繰り返し測定する。fHからfLまでについて、周波数対電圧曲線を作成する。ランプ電圧における最大値は周波数fmaxに対応し、この値は次に色混合に利用する。
【0016】
(発明を実施するための最良の形態)
図1に、本発明の一実施例による、HIDランプにおける色混合を提供するための電源システム10を示す。この電源システムは、上述した色分離なく動作するガス放電ランプ14に供給する電流駆動信号を発生すべく使用する。
【0017】
電源システム10はコントローラ24を具え、これは、ガス放電ランプ14についての2次縦共振モードに対応する2次縦モード周波数fYを特定すべく構成されている。コントローラ24は、マイクロプロセッサのような、当業者に周知のあらゆるプログラム可能な装置とすることができる。バス26は、電源システム10の種々の構成要素をコントローラ24に結合する。
【0018】
システム10は掃引発生器12も具え、これは2つの周波数値間にわたる周波数掃引を行うべく構成されている。掃引発生器12の出力ノードを混合器(ミクサ)18の入力ノードに結合する。本発明の一実施例によれば、これらの周波数値は、ランプ14の方位角の1次音響共振モードよりも大きく、かつランプ14の半径方向の1次音響共振モードよりも小さい。円筒形のランプについては、方位角の1次共振モードを励起するための周波数は1.84×Cr/B×Dに等しく、ここにCrは半径方向の平面内の平均音速であり、Dはランプ14の内径である。さらに、半径方向の1次音響共振モードを励起するための周波数は3.83×Cr/B×Dに等しく、ここにCrは半径方向の平面内の平均音速であり、Dはランプ14の内径である。掃引発生器12が発生する信号の周波数範囲は通常、掃引時間10msで45kHz〜55kHzにわたる。
【0019】
45kHz〜55kHzの間には追加的な音響共振モードが存在するが、周波数掃引が十分に速く、かつこの共振が十分弱く、ランプはほぼ安定に留まる。従って、40kHz〜約70kHzの範囲内の10kHzの周波数掃引で、安定なランプ動作を得ることができる。
【0020】
システム10は振幅変調(AM)信号発生器16も具え、これは前記掃引周波数信号を所望の周波数で、変調指数aで振幅変調すべく構成されている。図1に示すように、信号発生器16の出力ノードを混合器18の第2入力ノードに結合する。本発明の一実施例によれば、ステップ制御モジュール20を信号発生器16に結合して、発生器16が供給する振幅変調した信号の周波数を、規定した増分ステップで増減させる。なお本発明の他の実施例によれば、ステップ制御モジュール20の機能はコントローラ24によって達成することもできる。さらに、発生器16が供給する振幅変調した信号の変調指数aは、コントローラ24によって制御することができる。
【0021】
システム10は電圧測定モジュール22も具え、これは、ランプにおける2次縦モード共振を励起するために必要な2次縦モード周波数を特定するプロセス中に、放電ガスランプの電圧を測定すべく構成されている。こうするために、混合器18の出力ノードを、ランプ14を駆動する信号を供給すべく構成する。
【0022】
振幅変調が存在しなければ、掃引周波数f±Δfを有する電流信号によってランプ14を駆動し、これに対応するパワー(電力)周波数は2f±2Δfに位置する。この電力周波数は音響共振を励起するために重要である。振幅変調の加算により、混合器18の出力ノードから供給される信号は次式のように規定される。
Cos(2π(f±Δf)t×[1+a×Cos(2πfγt))]
ここにfγは振幅変調される信号の周波数であり、aは変調指数であり、ここではa<1である。前記振幅変調した信号を2乗してパワースペクトルを得て、aの項のみを保って、周波数2f±2Δf+fY、2f±2Δf−fY、及びfYにおけるパワー周波数が得られる。fYにおけるパワーは、2f±2Δf+fYまたは2f±2Δf−fYにおけるパワーの2倍である。なお周波数を掃引しても、fYにおけるパワー周波数は固定のままに留まる。
【0023】
図2A及び図2Bに、本発明の一実施例によるシステム10が出力する前記振幅変調した信号についての周波数スペクトルを示す。ここで図2Aは、前記振幅変調した信号の電圧周波数対相対電圧のグラフである。本発明の一実施例によれば、図2Aに示すように、掃引発生器12が、45kHzから55kHzまでにわたる周波数掃引の信号を供給する。発生器16が供給する振幅変調した信号は、周波数24kHz及び変調指数0.25を有する。結果的に混合器18の出力ポートに出る信号は、図2Aに示す電圧周波数特性を有し、ここでは中心分布が45kHz〜55kHzであり、幅10kHzの側波帯の中心が26kHz及び74kHzにある。
【0024】
図2Bにパワー周波数分布を示し、ここでは、90kHzから110kHzまでにわたる中心分布、及び76kHzと124kHzを中心とする幅20kHzの2つの側波帯が、24kHzの2次縦モード周波数にある固定パワー周波数と共に存在する。
【0025】
なお本発明の他の実施例によれば、発生器12が供給する周波数掃引信号と、発生器16が供給する振幅変調した信号とを混合する代わりに、図3A及び図3Bに示すように、時系列的に配置された2つの分離した信号によってランプ14を駆動することができる。こうするために、掃引発生器12を、2次縦モード共振周波数の半分の固定周波数の信号を発生すべく構成し、その上で、図2Aを参照して前に説明した、方位角の1次音響共振モードと半径方向の1次音響共振モードとの間で周波数掃引を行う。
そしてこのサイクルを反復する。本発明の一実施例によれば、振幅変調を必要とせずにランプ14に電力を供給することができる。
【0026】
時系列的に配置されたパワー周波数は、掃引周波数の2倍、及び固定電流周波数の2倍になる。例えば、45kHz〜55kHzの電流周波数を供給する際には、パワー周波数は90kHzから110kHzまでにわたる。さらに、12.3kHzの固定周波数を供給する際には、パワー周波数は24.6kHzになる。これらのパワー周波数は振幅変調で得られるものと同じであるが、76kHz及び124kHzを中心とした幅20kHzのAM側波帯がない。
【0027】
図4Aは、本発明の一実施例による、2次縦モード共振周波数を特定するプロセスのフローチャートであり、この周波数はランプ14(図1)における色分離をほぼ除去するものである。このためステップ110では、振幅変調発生器16が周波数fHの信号を供給して、本発明の一実施例によれば、この周波数は27kHzである。変調指数aは例えば約8%のような小さい量である。変調指数の大きさは、ランプ内にナトリウムのような化学的成分の大幅な増加が生じないように十分小さくなければならない。ナトリウムの増加がランプ電圧を抑制して、ランプ電圧が振幅変調なしの値よりも低くなることさえも発生しうるので、このようにする。一方、掃引発生器12は、図1を参照して前に説明したように、掃引周波数を供給している。ステップ112では、電圧測定モジュール(図1)がランプ14におけるランプ電圧を測定して、電圧測定値をコントローラ24に供給して、この値が記憶される。ステップ114では、AM発生器16を「オフ」状態にして、振幅変調した信号をランプ14に供給しないようにする。
【0028】
ステップ116では、AM発生器16の周波数fYを、例えば100Hzのような量Δfだけ減少させる。ステップ118では、AM発生器16の周波数fYが、例えば21kHzのような下限しきい値に達するまで、システムがステップ110から118までを繰り返す。システムが、ステップ110から118までに至る反復動作のすべてについてランプ電圧値を測定するのに要する時間を、走査期間として定義する。通常、各走査期間は約1分を要し、ここで1/2秒はAM発生器が「オン」状態であり、1/2秒はAM発生器が「オフ」状態であり、約60回の周波数ステップについて測定する。
【0029】
ステップ120では、コントローラ24が、周波数f=fMAXに対応する最大ランプ電圧値を特定し、この周波数は、最大ランプ電圧値を発生させた振幅変調周波数に相当する。その後にコントローラ24は、この周波数値を、ランプ14用の2次縦モード周波数として割り当てる。
【0030】
ランプの動作中には、ステップ122では、振幅変調周波数fY=fHでランプを動作させて、これは振幅変調周波数の上限であり、例えば27kHzである。ステップ124では、前記AM変調器をオフ状態にしないで、周波数fYをfMAXまで減少させる。前記周波数fγを1/2秒毎にΔfだけ減少させることが有利である。その後に、AM発生器16の変調指数aを、例えば24%のようなより高い値に増加させる。なお本発明の一実施例によれば、2次縦モード周波数が移動するので、周波数fMAXを、例えば1kHzのような追加的な所定量だけ減少させる。前述したように、変調指数の増加によって、ナトリウムのような、ランプの特定成分が増加することがあり、これが2次縦モードの周波数を減少させ得る。
【0031】
なお図4Aのフローチャートには、高い周波数fHの変調した信号から開始するプロセスを示しているが、下限周波数fLの変調した信号からプロセスを開始して、周波数ステップを増加させてランプ14における最大電圧値を得ることもできる。こうしたものとして、図4Bにランプ電圧対AM周波数の曲線を、周波数減少を用いるプロセスと周波数増加を用いるプロセスとを比較して示す。本発明の一実施例によれば、図4Bの曲線は、図4Aのステップ110〜118中に、変調指数を約9.6%に設定して、100Hzの周波数ステップΔfで、前記AM発生器を0.1秒間「オン」状態にして0.1秒間「オフ」状態にして作成したものである。
【0032】
本発明の他の実施例によれば、2次縦モード共振を発生させるために適切な振幅変調周波数を特定するために、バックグラウンド減算法を利用する。いくつかの瞬時において、一部のランプが、前記走査期間中に短期間のランプ電圧の変動を示し、これは振幅変調及び色混合効果とは無関係である。本発明によるバックグラウンド減算法は、前記走査期間中のこうした短期間の変動を補償する。
【0033】
図5Aは、本発明によるバックグラウンド減算法を表現するフローチャートである。本発明のこの実施例によれば、各振幅変調測定の前後に前記AM発生器を「オフ」状態にしたランプ電圧値を平均して、この値を、前記AM発生器を「オン」状態にしたランプ電圧値から減算する。
【0034】
結果として、ステップ210では、AM発生器16(図1)の周波数fYを上限fHに設定して、変調指数aを例えば8%のように十分に小さくする。ステップ212では、振幅変調した信号を混合器18に供給する前か、あるいはAM発生器16を「オン」状態にする前にランプ電圧Vb1を測定する。ステップ214ではAM発生器16を「オン」状態にして、これによりステップ216では、振幅変調した信号を混合器18に供給しながらランプ電圧値Vf1を測定する。
【0035】
ステップ218では、前記AM発生器を再び「オフ」状態にして、振幅変調した信号を混合器18に供給しないでランプ電圧値Vb2を測定する。ステップ222では、コントローラ24が、次式で定義するランプ電圧値を、周波数fYに対応するものとして記憶する。
Vf1−[(Vb1+Vb2)/2]
【0036】
ステップ224では、AM発生器16の周波数fYを、例えば100Hzような所定量Δfだけ減少させる。ステップ226では、AM発生器16の周波数fYが下限fLに達するまで、ステップ212〜222によって記述するプロセスを繰り返す。
【0037】
ステップ228では、コントローラ24が、記憶している、ステップ222で定義したランプ電圧の最大値、及びこれに対応する周波数fY=fMAXを特定して、これは2次縦モード共振周波数を表わす。そして次のステップによってプロセスを完了する。
【0038】
ステップ230では、ランプ14を再び、掃引発生器12が発生する電流信号で駆動し、この信号は周波数fY=fHであり、変調指数aは約8%である。その後に、ステップ232では、周波数fYを1/2秒毎にΔfだけ、fMAXまで減少さて、前に図4Aを参照して説明したように、変調指数aを約24%まで増加させる。図5Bには、図5Aを参照して説明した振幅変調した信号及び電圧測定値の時系列を示す。
【0039】
図6A及び図6Bは、垂直に動作させたランプ14についての、ランプ電圧値をAM周波数fYの関数としてプロットした図である。ランプ電圧は154.4ボルトから159.6ボルトまで変化している。最大電圧は21.6kHzで発生している。同じデータのバックグラウンド減算法によって、この最大電圧は25kHzに移動する。なおバックグラウンド減算がなければ、このグラフには、25kHzと21.6kHzに2つの頂点が現われる。しかし、21.6kHzは前記2次縦モード共振周波数未満なので、この周波数では色混合が不可能であった。
【0040】
図7は、本発明の一実施例による、時系列的な配置にもとづく2次縦モード共振周波数を特定して、ランプ14(図1)における色分離をほとんど除去するプロセスのフローチャートである。このためステップ310では、周波数fTS=fH/2の固定周波数の信号を約1ms間供給し、これに続いて45kHz〜55kHzの周波数掃引を行う。本発明の一実施例によれば、fH/2は13.5kHzに等しい。前記固定周波数の信号を供給する期間は、ランプ14に供給する信号の期間全体の、例えば10%のような少しの割合である。ステップ312では、電圧測定モジュール22(図1)がランプ14におけるランプ電圧を測定して、この電圧測定値をコントローラ24に供給して、この値が記憶される。ステップ314では、周波数掃引の持続時間を期間全体の10msまで増加させることによって、固定周波数信号を「オフ」状態にする。
【0041】
ステップ316では、固定周波数信号の周波数fTSを、例えば50Hzのような量Δfだけ減少させる。ステップ318では、周波数fTSが、例えば21/2kHz即ち10.5kHzの下限しきい値に達するまで、システムがステップ310〜318を繰り返す。
【0042】
ステップ320では、コントローラ24が、周波数fTS=fTSMAXに対応する最大ランプ電圧値を特定して、この周波数は、この最大ランプ電圧値を発生した固定周波数信号に相当する。その後にコントローラ24は周波数値fTSMAXを、ランプ14についての2次縦モード周波数に相当する電流周波数として割り当てる。
【0043】
ランプの動作中には、ステップ322では、fTS=fH/2の周波数を有する固定周波数信号でランプを動作させて、この周波数は振幅変調周波数の上限であり、例えば1msに対して13.5kHzか、または約10%のデューティサイクルである。ステップ324では、前記固定周波数をオフ状態にしないで、周波数fTSを50HzずつfTSMAXまで低減させる。この動作の段階中にfTSMAXに達した後に、時系列的な信号の固定周波数部分を2.5msまたは約25%のデューティサイクルに設定する。なお、本発明の他の実施例によれば、前に説明したバックグラウンド減算法を、時系列的な配置において同様に採用することもできる。
【0044】
従って、本発明の種々の実施例によれば、適切な2次縦モード周波数を特定することによって、高輝度放電ランプを非常に小さい色分離で動作させることができ、この周波数は最大ランプ電圧の動作に対応する。本発明の原理にもとづいて説明したプロセスを採用することによって、ランプの幾何学的形状あるいは化学的性質にかかわらず、あらゆるHIDランプについての2次縦モード周波数を好適かつ正確に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による、ガス放電ランプを駆動すべく用いる電源システムのブロック図である。
【図2A】本発明の一実施例による、2次縦モード共振を発生するための振幅変調した周波数掃引信号の電圧周波数スペクトルのプロット図である。
【図2B】図2Aに示す電圧周波数スペクトルに対応する電力周波数スペクトルのプロット図である。
【図3A】本発明の他の実施例による、2次縦モード共振を発生するための時系列的信号の電圧周波数スペクトルのプロット図である。
【図3B】図3Aに示す電圧周波数スペクトルに対応するパワー周波数スペクトルのプロット図である。
【図4A】本発明の一実施例による、ガス放電ランプにおける2次縦モード共振を励起するための周波数を特定するプロセスのフローチャートである。
【図4B】本発明の一実施例により、2次縦モード周波数を特定するために、振幅変調した信号の周波数を一方の限界から他方の限界まで増加または減少させる際の、ランプ電圧対振幅変調(AM)周波数の曲線を示す図である。
【図5A】本発明の他の実施例による、バックグラウンド減算法を用いて、ガス放電ランプにおける2次縦モード共振を励起する周波数を特定するプロセスのフローチャートである。
【図5B】図5Aを参照して説明した、振幅変調した信号及び電圧値測定についての時系列を示す図である。
【図6A】本発明によるバックグラウンド減算法ありの、電圧対振幅変調(AM)周波数の曲線を示す図である。
【図6B】本発明によるバックグラウンド減算法なしの、電圧対振幅変調(AM)周波数の曲線を示す図である。
【図7】時系列的な配置を用いた、ガス放電ランプにおける2次縦モード共振を励起するための周波数を特定するプロセスのフローチャートである。
(技術分野)
本発明は、高輝度放電ランプにおける色混合を提供する電源システム、及び色混合を提供する方法に関するものである。本発明は特に、ガス放電ランプに供給する2次縦モード信号の周波数を特定するシステム及び方法に関するものである。
【0002】
(従来技術)
高輝度放電ランプ(HID)は、例えば、効率及び輝度が他の種類の低圧水銀蒸気蛍光ランプに比べて高いことのような多くの利点によって、ますます普及してきている。これらのHIDランプは、20kHz以上の範囲の駆動電流信号を発生すべく構成した高周波電子安定器によって駆動することができる。
【0003】
しかし、HIDランプ用の高周波安定器を使用することの障害は、高周波動作において発生し得る音響共振/アークの不安定性である。音響共振は多くの例においてアークのちらつき(フリッカ)を発生し得るものであり、これは人間にとって非常に煩わしいものである。さらに、音響共振はアークを消失させ得るものであり、さらに悪いことには、アークが放電ランプの壁面に対して恒久的に偏向したままになって、壁面を損傷させ得る。
【0004】
近年、セラミック(多結晶アルミナ)容器を採用した高輝度放電ランプの新たなクラスが開発されている。このクラスのランプの放電容器は円筒形であり、そのアスペクト比、即ち内部長を内径で割った値が1に近いか、あるいは1より大きい。通常、1よりもずっと大きいアスペクト比を有するランプが所望の高効率特性を有するが、これらのランプは、垂直動作と水平動作とで色特性が異なるという欠点を有する。特に垂直動作では色分離が発生する。
【0005】
この色分離は、アークの像をスクリーン上に投影することによって観測することができ、これにより、アークの底部がピンク色に見えて、最上部が青色または緑色に見えるということが示される。このことは、放電において金属原子添加物の完全な混合が存在しないことによって生じる。放電の上部ではタンタル及び水銀の放出が過剰であり、ナトリウムの放出が不十分である。この現象により色温度が高くなって、水平動作に比べて効率が低下する。
【0006】
米国特許出願番号09/335/020、発明の名称”Reduction of Vertical Segregation In a Discharge Lamp”、1999年6月17日出願の特許は、電流信号の周波数掃引を掃引時間内に行って、2次縦モード周波数と称する周波数を有する振幅変調した信号と組み合わせることによって、アークの不安定性及び色分離を除去するか、あるいは十分に低減する方法について教示しており、これは参考文献として本明細書に含める。こうした動作用の通常のパラメータは、掃引時間10ミリ秒以内の、45kHzから55kHzまでの電流周波数掃引であり、そして一定の振幅変調周波数24.5kHz及び変調指数0.24である。
【0007】
前記変調指数は(Vmax−Vmin)/(Vmax+Vmin)として定義され、ここにVmaxは振幅変調のエンベロープの最大ピーク−ピーク電圧であり、Vminは振幅変調のエンベロープの最小ピーク−ピーク電圧である。45kHz〜55kHzの周波数範囲は、方位角の1次音響共振モード周波数と半径方向の1次音響共振モード周波数との間にある。そして2次縦モード共振周波数を数学的に導出することができ、ここにn次縦モード共振の電力(パワー)周波数はn×C1/2Lに等しく、nはモード数であり、C1はランプの軸平面内の平均音速であり、Lはランプの内部長である。しかし、ランプ内の温度変化によってC1に微小な変化が生じるため、所定のランプの2次縦モード共振周波数を正確に計算することは不可能である。これに加えて、製造公差によってLに微小な相違が生じ得る。
【0008】
従って、上述した注目すべき教示にもかかわらず、放電ランプに供給する信号の2次縦モード周波数を、好適かつ正確な方法で特定すべく改善したシステム及び方法の必要性が存在する。
【0009】
(発明の開示)
本発明の一好適例によれば、電流周波数の掃引を掃引時間内に行って、放電ランプの2次縦モードの音響共振モードに対応する周波数を有する振幅変調した信号と組み合わせることによって、高輝度放電ランプを動作させる。2次縦モード周波数fYは、まず下限の2次縦モード周波数fLを設定し、そして上限の2次縦モード周波数fHを設定することによって導出する。次に、それぞれランプの方位角の1次音響共振モードと半径方向の1次音響共振モードに対応する、方位角の1次音響共振モード周波数と半径方向の1次音響共振モードとの間にわたって周波数掃引を行う電流信号を、ガス放電ランプに供給する。
【0010】
次に、前記周波数掃引した電流信号を、周波数fH及び所定の変調指数aを有する信号で振幅変調する。次にランプ電圧を測定する。次に振幅変調周波数fHを所定量Δfだけ減少させ、そして前記周波数掃引した電流信号と再び混合する。前記振幅変調した信号の周波数がfLに達するまで、ランプ電圧を繰り返し測定する。fHkHzからfLkHzまでについて、周波数対電圧の曲線を作成する。ランプ電圧における最大値は周波数fmaxに対応し、この値は次に色混合に利用する。
【0011】
本発明の他の好適例によれば、前記振幅変調した信号の供給及びランプ電圧の測定に続いて、前記振幅変調した信号を「オフ」状態にする。
【0012】
本発明のさらに他の好適例によれば、バックグラウンド減算メカニズムを採用してランプ電圧の短期変動を補償し、この変動は、振幅変調及び色混合効果に依存しない。こうするために、振幅変調した信号を前記周波数掃引信号と混合する前後の、振幅変調が「オフ」状態のランプ電圧信号値どうしを平均して、この平均値を、振幅変調及び混合が「オン」状態のランプ電圧から減算するような方法で、ランプ電圧の測定を実行する。
【0013】
一旦色混合周波数fmaxを特定すると、前記周波数掃引信号を、周波数fHを有する振幅変調した信号と再び混合する。次に振幅変調周波数を周波数fmaxまで減少させて、変調指数aを、色混合モードにおいて採用すべき変調指数a mixまで増加させる。
【0014】
本発明のさらに他の好適例によれば、HIDランプを、時系列的に配置された2つの分離した信号によって駆動する。これにより、第1信号は2次縦モード共振の周波数の半分に固定した周波数を具えて、前記方位角の1次音響共振モードと前記半径方向の1次音響共振モードとの間で周波数掃引を行う第2信号がこれに続く。2次縦モード周波数fYは、まず2次縦モード周波数の下限fLを設定し、そして2次縦モード周波数の上限fHを設定することによって導出される。
【0015】
時系列的な配置において、まず周波数fH/2を有する固定周波数の信号を固定時間区間xだけ供給することによってランプを駆動し、これに続いて時間区間(t−x)にわたる周波数掃引を行う。次にランプ電圧を測定する。次に、周波数掃引信号を時間区間全体に延ばすことによって前記固定周波数の信号を「オフ」状態にし、そして固定周波数fHを指定量Δfだけ減少させて、そして前記周波数掃引した電流信号を再びランプに供給する。前記固定周波数信号の周波数がfL/2に達するまで、ランプ電圧を繰り返し測定する。fHからfLまでについて、周波数対電圧曲線を作成する。ランプ電圧における最大値は周波数fmaxに対応し、この値は次に色混合に利用する。
【0016】
(発明を実施するための最良の形態)
図1に、本発明の一実施例による、HIDランプにおける色混合を提供するための電源システム10を示す。この電源システムは、上述した色分離なく動作するガス放電ランプ14に供給する電流駆動信号を発生すべく使用する。
【0017】
電源システム10はコントローラ24を具え、これは、ガス放電ランプ14についての2次縦共振モードに対応する2次縦モード周波数fYを特定すべく構成されている。コントローラ24は、マイクロプロセッサのような、当業者に周知のあらゆるプログラム可能な装置とすることができる。バス26は、電源システム10の種々の構成要素をコントローラ24に結合する。
【0018】
システム10は掃引発生器12も具え、これは2つの周波数値間にわたる周波数掃引を行うべく構成されている。掃引発生器12の出力ノードを混合器(ミクサ)18の入力ノードに結合する。本発明の一実施例によれば、これらの周波数値は、ランプ14の方位角の1次音響共振モードよりも大きく、かつランプ14の半径方向の1次音響共振モードよりも小さい。円筒形のランプについては、方位角の1次共振モードを励起するための周波数は1.84×Cr/B×Dに等しく、ここにCrは半径方向の平面内の平均音速であり、Dはランプ14の内径である。さらに、半径方向の1次音響共振モードを励起するための周波数は3.83×Cr/B×Dに等しく、ここにCrは半径方向の平面内の平均音速であり、Dはランプ14の内径である。掃引発生器12が発生する信号の周波数範囲は通常、掃引時間10msで45kHz〜55kHzにわたる。
【0019】
45kHz〜55kHzの間には追加的な音響共振モードが存在するが、周波数掃引が十分に速く、かつこの共振が十分弱く、ランプはほぼ安定に留まる。従って、40kHz〜約70kHzの範囲内の10kHzの周波数掃引で、安定なランプ動作を得ることができる。
【0020】
システム10は振幅変調(AM)信号発生器16も具え、これは前記掃引周波数信号を所望の周波数で、変調指数aで振幅変調すべく構成されている。図1に示すように、信号発生器16の出力ノードを混合器18の第2入力ノードに結合する。本発明の一実施例によれば、ステップ制御モジュール20を信号発生器16に結合して、発生器16が供給する振幅変調した信号の周波数を、規定した増分ステップで増減させる。なお本発明の他の実施例によれば、ステップ制御モジュール20の機能はコントローラ24によって達成することもできる。さらに、発生器16が供給する振幅変調した信号の変調指数aは、コントローラ24によって制御することができる。
【0021】
システム10は電圧測定モジュール22も具え、これは、ランプにおける2次縦モード共振を励起するために必要な2次縦モード周波数を特定するプロセス中に、放電ガスランプの電圧を測定すべく構成されている。こうするために、混合器18の出力ノードを、ランプ14を駆動する信号を供給すべく構成する。
【0022】
振幅変調が存在しなければ、掃引周波数f±Δfを有する電流信号によってランプ14を駆動し、これに対応するパワー(電力)周波数は2f±2Δfに位置する。この電力周波数は音響共振を励起するために重要である。振幅変調の加算により、混合器18の出力ノードから供給される信号は次式のように規定される。
Cos(2π(f±Δf)t×[1+a×Cos(2πfγt))]
ここにfγは振幅変調される信号の周波数であり、aは変調指数であり、ここではa<1である。前記振幅変調した信号を2乗してパワースペクトルを得て、aの項のみを保って、周波数2f±2Δf+fY、2f±2Δf−fY、及びfYにおけるパワー周波数が得られる。fYにおけるパワーは、2f±2Δf+fYまたは2f±2Δf−fYにおけるパワーの2倍である。なお周波数を掃引しても、fYにおけるパワー周波数は固定のままに留まる。
【0023】
図2A及び図2Bに、本発明の一実施例によるシステム10が出力する前記振幅変調した信号についての周波数スペクトルを示す。ここで図2Aは、前記振幅変調した信号の電圧周波数対相対電圧のグラフである。本発明の一実施例によれば、図2Aに示すように、掃引発生器12が、45kHzから55kHzまでにわたる周波数掃引の信号を供給する。発生器16が供給する振幅変調した信号は、周波数24kHz及び変調指数0.25を有する。結果的に混合器18の出力ポートに出る信号は、図2Aに示す電圧周波数特性を有し、ここでは中心分布が45kHz〜55kHzであり、幅10kHzの側波帯の中心が26kHz及び74kHzにある。
【0024】
図2Bにパワー周波数分布を示し、ここでは、90kHzから110kHzまでにわたる中心分布、及び76kHzと124kHzを中心とする幅20kHzの2つの側波帯が、24kHzの2次縦モード周波数にある固定パワー周波数と共に存在する。
【0025】
なお本発明の他の実施例によれば、発生器12が供給する周波数掃引信号と、発生器16が供給する振幅変調した信号とを混合する代わりに、図3A及び図3Bに示すように、時系列的に配置された2つの分離した信号によってランプ14を駆動することができる。こうするために、掃引発生器12を、2次縦モード共振周波数の半分の固定周波数の信号を発生すべく構成し、その上で、図2Aを参照して前に説明した、方位角の1次音響共振モードと半径方向の1次音響共振モードとの間で周波数掃引を行う。
そしてこのサイクルを反復する。本発明の一実施例によれば、振幅変調を必要とせずにランプ14に電力を供給することができる。
【0026】
時系列的に配置されたパワー周波数は、掃引周波数の2倍、及び固定電流周波数の2倍になる。例えば、45kHz〜55kHzの電流周波数を供給する際には、パワー周波数は90kHzから110kHzまでにわたる。さらに、12.3kHzの固定周波数を供給する際には、パワー周波数は24.6kHzになる。これらのパワー周波数は振幅変調で得られるものと同じであるが、76kHz及び124kHzを中心とした幅20kHzのAM側波帯がない。
【0027】
図4Aは、本発明の一実施例による、2次縦モード共振周波数を特定するプロセスのフローチャートであり、この周波数はランプ14(図1)における色分離をほぼ除去するものである。このためステップ110では、振幅変調発生器16が周波数fHの信号を供給して、本発明の一実施例によれば、この周波数は27kHzである。変調指数aは例えば約8%のような小さい量である。変調指数の大きさは、ランプ内にナトリウムのような化学的成分の大幅な増加が生じないように十分小さくなければならない。ナトリウムの増加がランプ電圧を抑制して、ランプ電圧が振幅変調なしの値よりも低くなることさえも発生しうるので、このようにする。一方、掃引発生器12は、図1を参照して前に説明したように、掃引周波数を供給している。ステップ112では、電圧測定モジュール(図1)がランプ14におけるランプ電圧を測定して、電圧測定値をコントローラ24に供給して、この値が記憶される。ステップ114では、AM発生器16を「オフ」状態にして、振幅変調した信号をランプ14に供給しないようにする。
【0028】
ステップ116では、AM発生器16の周波数fYを、例えば100Hzのような量Δfだけ減少させる。ステップ118では、AM発生器16の周波数fYが、例えば21kHzのような下限しきい値に達するまで、システムがステップ110から118までを繰り返す。システムが、ステップ110から118までに至る反復動作のすべてについてランプ電圧値を測定するのに要する時間を、走査期間として定義する。通常、各走査期間は約1分を要し、ここで1/2秒はAM発生器が「オン」状態であり、1/2秒はAM発生器が「オフ」状態であり、約60回の周波数ステップについて測定する。
【0029】
ステップ120では、コントローラ24が、周波数f=fMAXに対応する最大ランプ電圧値を特定し、この周波数は、最大ランプ電圧値を発生させた振幅変調周波数に相当する。その後にコントローラ24は、この周波数値を、ランプ14用の2次縦モード周波数として割り当てる。
【0030】
ランプの動作中には、ステップ122では、振幅変調周波数fY=fHでランプを動作させて、これは振幅変調周波数の上限であり、例えば27kHzである。ステップ124では、前記AM変調器をオフ状態にしないで、周波数fYをfMAXまで減少させる。前記周波数fγを1/2秒毎にΔfだけ減少させることが有利である。その後に、AM発生器16の変調指数aを、例えば24%のようなより高い値に増加させる。なお本発明の一実施例によれば、2次縦モード周波数が移動するので、周波数fMAXを、例えば1kHzのような追加的な所定量だけ減少させる。前述したように、変調指数の増加によって、ナトリウムのような、ランプの特定成分が増加することがあり、これが2次縦モードの周波数を減少させ得る。
【0031】
なお図4Aのフローチャートには、高い周波数fHの変調した信号から開始するプロセスを示しているが、下限周波数fLの変調した信号からプロセスを開始して、周波数ステップを増加させてランプ14における最大電圧値を得ることもできる。こうしたものとして、図4Bにランプ電圧対AM周波数の曲線を、周波数減少を用いるプロセスと周波数増加を用いるプロセスとを比較して示す。本発明の一実施例によれば、図4Bの曲線は、図4Aのステップ110〜118中に、変調指数を約9.6%に設定して、100Hzの周波数ステップΔfで、前記AM発生器を0.1秒間「オン」状態にして0.1秒間「オフ」状態にして作成したものである。
【0032】
本発明の他の実施例によれば、2次縦モード共振を発生させるために適切な振幅変調周波数を特定するために、バックグラウンド減算法を利用する。いくつかの瞬時において、一部のランプが、前記走査期間中に短期間のランプ電圧の変動を示し、これは振幅変調及び色混合効果とは無関係である。本発明によるバックグラウンド減算法は、前記走査期間中のこうした短期間の変動を補償する。
【0033】
図5Aは、本発明によるバックグラウンド減算法を表現するフローチャートである。本発明のこの実施例によれば、各振幅変調測定の前後に前記AM発生器を「オフ」状態にしたランプ電圧値を平均して、この値を、前記AM発生器を「オン」状態にしたランプ電圧値から減算する。
【0034】
結果として、ステップ210では、AM発生器16(図1)の周波数fYを上限fHに設定して、変調指数aを例えば8%のように十分に小さくする。ステップ212では、振幅変調した信号を混合器18に供給する前か、あるいはAM発生器16を「オン」状態にする前にランプ電圧Vb1を測定する。ステップ214ではAM発生器16を「オン」状態にして、これによりステップ216では、振幅変調した信号を混合器18に供給しながらランプ電圧値Vf1を測定する。
【0035】
ステップ218では、前記AM発生器を再び「オフ」状態にして、振幅変調した信号を混合器18に供給しないでランプ電圧値Vb2を測定する。ステップ222では、コントローラ24が、次式で定義するランプ電圧値を、周波数fYに対応するものとして記憶する。
Vf1−[(Vb1+Vb2)/2]
【0036】
ステップ224では、AM発生器16の周波数fYを、例えば100Hzような所定量Δfだけ減少させる。ステップ226では、AM発生器16の周波数fYが下限fLに達するまで、ステップ212〜222によって記述するプロセスを繰り返す。
【0037】
ステップ228では、コントローラ24が、記憶している、ステップ222で定義したランプ電圧の最大値、及びこれに対応する周波数fY=fMAXを特定して、これは2次縦モード共振周波数を表わす。そして次のステップによってプロセスを完了する。
【0038】
ステップ230では、ランプ14を再び、掃引発生器12が発生する電流信号で駆動し、この信号は周波数fY=fHであり、変調指数aは約8%である。その後に、ステップ232では、周波数fYを1/2秒毎にΔfだけ、fMAXまで減少さて、前に図4Aを参照して説明したように、変調指数aを約24%まで増加させる。図5Bには、図5Aを参照して説明した振幅変調した信号及び電圧測定値の時系列を示す。
【0039】
図6A及び図6Bは、垂直に動作させたランプ14についての、ランプ電圧値をAM周波数fYの関数としてプロットした図である。ランプ電圧は154.4ボルトから159.6ボルトまで変化している。最大電圧は21.6kHzで発生している。同じデータのバックグラウンド減算法によって、この最大電圧は25kHzに移動する。なおバックグラウンド減算がなければ、このグラフには、25kHzと21.6kHzに2つの頂点が現われる。しかし、21.6kHzは前記2次縦モード共振周波数未満なので、この周波数では色混合が不可能であった。
【0040】
図7は、本発明の一実施例による、時系列的な配置にもとづく2次縦モード共振周波数を特定して、ランプ14(図1)における色分離をほとんど除去するプロセスのフローチャートである。このためステップ310では、周波数fTS=fH/2の固定周波数の信号を約1ms間供給し、これに続いて45kHz〜55kHzの周波数掃引を行う。本発明の一実施例によれば、fH/2は13.5kHzに等しい。前記固定周波数の信号を供給する期間は、ランプ14に供給する信号の期間全体の、例えば10%のような少しの割合である。ステップ312では、電圧測定モジュール22(図1)がランプ14におけるランプ電圧を測定して、この電圧測定値をコントローラ24に供給して、この値が記憶される。ステップ314では、周波数掃引の持続時間を期間全体の10msまで増加させることによって、固定周波数信号を「オフ」状態にする。
【0041】
ステップ316では、固定周波数信号の周波数fTSを、例えば50Hzのような量Δfだけ減少させる。ステップ318では、周波数fTSが、例えば21/2kHz即ち10.5kHzの下限しきい値に達するまで、システムがステップ310〜318を繰り返す。
【0042】
ステップ320では、コントローラ24が、周波数fTS=fTSMAXに対応する最大ランプ電圧値を特定して、この周波数は、この最大ランプ電圧値を発生した固定周波数信号に相当する。その後にコントローラ24は周波数値fTSMAXを、ランプ14についての2次縦モード周波数に相当する電流周波数として割り当てる。
【0043】
ランプの動作中には、ステップ322では、fTS=fH/2の周波数を有する固定周波数信号でランプを動作させて、この周波数は振幅変調周波数の上限であり、例えば1msに対して13.5kHzか、または約10%のデューティサイクルである。ステップ324では、前記固定周波数をオフ状態にしないで、周波数fTSを50HzずつfTSMAXまで低減させる。この動作の段階中にfTSMAXに達した後に、時系列的な信号の固定周波数部分を2.5msまたは約25%のデューティサイクルに設定する。なお、本発明の他の実施例によれば、前に説明したバックグラウンド減算法を、時系列的な配置において同様に採用することもできる。
【0044】
従って、本発明の種々の実施例によれば、適切な2次縦モード周波数を特定することによって、高輝度放電ランプを非常に小さい色分離で動作させることができ、この周波数は最大ランプ電圧の動作に対応する。本発明の原理にもとづいて説明したプロセスを採用することによって、ランプの幾何学的形状あるいは化学的性質にかかわらず、あらゆるHIDランプについての2次縦モード周波数を好適かつ正確に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による、ガス放電ランプを駆動すべく用いる電源システムのブロック図である。
【図2A】本発明の一実施例による、2次縦モード共振を発生するための振幅変調した周波数掃引信号の電圧周波数スペクトルのプロット図である。
【図2B】図2Aに示す電圧周波数スペクトルに対応する電力周波数スペクトルのプロット図である。
【図3A】本発明の他の実施例による、2次縦モード共振を発生するための時系列的信号の電圧周波数スペクトルのプロット図である。
【図3B】図3Aに示す電圧周波数スペクトルに対応するパワー周波数スペクトルのプロット図である。
【図4A】本発明の一実施例による、ガス放電ランプにおける2次縦モード共振を励起するための周波数を特定するプロセスのフローチャートである。
【図4B】本発明の一実施例により、2次縦モード周波数を特定するために、振幅変調した信号の周波数を一方の限界から他方の限界まで増加または減少させる際の、ランプ電圧対振幅変調(AM)周波数の曲線を示す図である。
【図5A】本発明の他の実施例による、バックグラウンド減算法を用いて、ガス放電ランプにおける2次縦モード共振を励起する周波数を特定するプロセスのフローチャートである。
【図5B】図5Aを参照して説明した、振幅変調した信号及び電圧値測定についての時系列を示す図である。
【図6A】本発明によるバックグラウンド減算法ありの、電圧対振幅変調(AM)周波数の曲線を示す図である。
【図6B】本発明によるバックグラウンド減算法なしの、電圧対振幅変調(AM)周波数の曲線を示す図である。
【図7】時系列的な配置を用いた、ガス放電ランプにおける2次縦モード共振を励起するための周波数を特定するプロセスのフローチャートである。
Claims (33)
- 高輝度放電(HID)ランプにおける色混合を提供するための電源システムにおいて、
より低い第1周波数値とより高い第2周波数値との間にわたる周波数掃引を所定期間内に行う周波数掃引信号を供給すべく構成した掃引信号発生器と;
調整可能な周波数値及び調整可能な変調指数を有する振幅変調信号を供給すべく構成した振幅変調信号発生器と;
前記掃引信号発生器及び前記振幅変調信号発生器に結合した混合器とを具えて、該混合器が、前記周波数掃引信号を前記振幅変調信号によって振幅変調して、前記振幅変調した周波数掃引信号が前記ランプを駆動するようにして;
さらに、前記ランプにおける色分離をほとんど除去するように、前記振幅変調信号の周波数を調整すべく構成したコントローラを具えていることを特徴とする電源システム。 - さらに、前記ランプに結合され、前記振幅変調信号の周波数の変化に応答して、前記ランプの電圧を測定する電圧測定モジュールを具えていることを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
- 前記コントローラをさらに、前記振幅変調信号の周波数の変化に応答して測定した前記ランプ電圧値を記憶すべく構成したことを特徴とする請求項2に記載の電源システム。
- 前記ランプの動作中に、最大ランプ電圧値を与える振幅変調周波数に対応する信号によって前記ランプを駆動することを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
- 前記最大ランプ電圧値を与える振幅変調周波数が、前記ランプの2次縦モード周波数を表現することを特徴とする請求項4に記載の電源システム。
- 前記周波数掃引信号の前記より低い第1周波数値が、前記ランプの方位角の1次音響共振モード周波数よりも大きく、かつ前記周波数掃引信号の前記より高い第2周波数値が、前記ランプの半径方向の1次音響共振モード周波数よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の電源システム。
- 前記振幅変調信号の変調指数を、前記ランプ内に化学的成分の大幅な増加が生じないように十分低くしたことを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
- 前記ランプ電圧の各測定どうしの間に、前記振幅変調信号発生器をオフ状態にすることを特徴とする請求項7に記載の電源システム。
- 前記コントローラをさらに、バックグラウンド減算法によって前記ランプ電圧値を測定すべく構成したことを特徴とする請求項8に記載の電源システム。
- 電源システムにおいて、高輝度放電(HID)ランプにおける色混合を提供する方法であって、
より低い第1周波数値とより高い第2周波数値との間にわたる周波数掃引を所定期間内に行う周波数掃引信号を供給するステップと;
調整可能な周波数値及び調整可能な変調指数を有する振幅変調信号を供給するステップと;
前記周波数掃引信号を前記振幅変調信号によって振幅変調して、前記振幅変調した周波数掃引信号が前記ランプを駆動するようにするステップと;
前記ランプにおける色分離をほとんど除去するように、前記振幅変調信号の周波数を調整するステップと
を具えていることを特徴とする色混合の提供方法。 - さらに、前記振幅変調信号の周波数の変化に応答して、前記ランプの電圧値を測定するステップを具えていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
- さらに、前記振幅変調信号の周波数の変化に応答して測定した前記ランプ電圧値を記憶するステップを具えていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- さらに、前記ランプの動作中に、最大ランプ電圧値を与える振幅変調周波数に対応する信号によって前記ランプを駆動するステップを具えていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- さらに、前記振幅変調周波数の値を与える前記振幅変調周波数を、前記ランプの2次縦モード周波数として割り当てるステップを具えていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- さらに、前記ランプの方位角の音響共振モード周波数を、前記周波数掃引信号の前記より低い第1周波数値として割り当てて、前記ランプの半径方向の1次音響共振モード周波数を、前記周波数掃引信号の前記より高い第2周波数値として割り当てるステップを具えていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
- さらに、前記ランプ電圧の各測定どうしの間に、前記振幅変調信号をオフ状態にするステップを具えていることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- さらに、前記ランプ電圧値を測定する際に、バックグラウンド減算を行うステップを具えていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
- 電源システムにおいて、高輝度放電(HID)ランプにおける色混合を提供する方法であって、
(a) より低い第1周波数値とより高い第2周波数値との間にわたる周波数掃引を所定期間内に行う周波数掃引信号を供給するステップと;
(b) 上限周波数値と下限周波数値との間の範囲で調整可能な周波数値、及び調整可能な変調指数を有する振幅変調信号を供給するステップとを具え、前記振幅変調信号の周波数を、前記上限周波数値または前記下限周波数値の一方にして;
(c) さらに、前記周波数掃引信号を前記振幅変調信号によって振幅変調して、前記振幅変調した周波数掃引信号が前記ランプを駆動するようにするステップと;
(d) 前記振幅変調信号の周波数を増分ステップで調整するステップと;
(e) 前記各調整の後に、前記ランプの電圧値を測定するステップと;
(f) 前記振幅変調信号の周波数が、前記上限または下限の他方に達するまで、前記調整及び測定のステップを繰り返すステップと;
(g) 最大ランプ電圧値を与える前記振幅変調信号用の周波数値を選択するステップと
を具えていることを特徴とする色混合の提供方法。 - 前記振幅変調信号を供給するステップがさらに、前記振幅変調信号の周波数を前記上限に設定するステップを具えて、前記調整のステップがさらに、前記振幅変調信号を前記増分ステップで減少させるステップを具えていることを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 前記周波数掃引信号を供給するステップがさらに、前記ランプの方位角の音響共振モード周波数を、前記周波数掃引信号の前記より低い第1周波数値として割り当てて、前記ランプの半径方向の1次音響共振モード周波数を、前記周波数掃引信号の前記より高い第2周波数値として割り当てるステップを具えていることを特徴とする請求項19に記載の方法。
- さらに、前記ランプ電圧の各測定の後に、前記振幅変調信号をオフ状態にして、前記ランプ電圧の各測定の前に、前記振幅変調信号をオン状態にするステップを具えていることを特徴とする請求項20に記載の方法。
- さらに、前記振幅変調信号の変調指数を十分低い値に設定して、前記ランプ内の化学的成分の濃度が大幅に増加しないようにするステップを具えていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
- 前記最大ランプ電圧値に対応する前記振幅変調周波数を選択した後に、前記ランプを、前記上限値を有する前記振幅変調信号で再び駆動して、前記上限周波数を、前記最大ランプ電圧値に対応する、前記選択した振幅変調周波数まで減少させるステップをさらに具えていることを特徴とする請求項22に記載の方法。
- さらに、前記振幅変調信号が前記選択した振幅変調周波数になった後に、前記変調指数を増加させるステップを具えていることを特徴とする請求項23に記載の方法。
- さらに、前記各測定の前後にランプ電圧値をバックグラウンド減算して、前記各測定についてのランプ電圧を次式:
Vf1−[(Vb1+Vb2)/2]、
ここに、Vf1は前記振幅変調信号がオン状態の際のランプ電圧であり、Vb1は前記振幅変調信号がオン状態になる前のランプ電圧であり、Vb2は前記振幅変調信号を再びオフ状態にした際のランプ電圧である;
に割り当てるステップを具えていることを特徴とする請求項24に記載の方法。 - 電源システムにおいて、HIDランプにおける色混合を提供する方法であって、
時系列的に配置した入力信号を供給するステップを具え、前記信号が、より低い第1周波数値とより高い第2周波数値周波数との間にわたる周波数掃引を第1期間内に行う周波数掃引信号として構成される第1信号成分を有し;
さらに、第2期間中の一定周波数信号として構成される第2信号成分を供給するステップと;
前記ランプを、前記第1信号成分及び前記第2信号成分を時系列的に配置した信号で駆動するステップと;
前記一定周波数信号の周波数を調整して、前記HIDランプにおける色分離をほとんど除去するステップと
を具えていることを特徴とする色混合の提供方法。 - さらに、前記一定周波数信号の周波数の変化に応答して、前記ランプの電圧値を測定するステップを具えていることを特徴とする請求項26に記載の方法。
- さらに、前記一定周波数信号の変化に応答して測定した前記電圧値を記憶するステップを具えていることを特徴とする請求項27に記載の方法。
- さらに、前記ランプの動作中に、最大ランプ電圧値を与える前記一定周波数信号に対応する信号によって前記ランプを駆動するステップを具えていることを特徴とする請求項28に記載の方法。
- さらに、前記最大ランプ電圧値を与える前記一定周波数信号の一定周波数の2倍の値を、前記ランプの2次縦モード周波数として割り当てるステップを具えていることを特徴とする請求項28に記載の方法。
- さらに、前記ランプの方位角の音響共振モード周波数を、前記周波数掃引信号の前記より低い第1周波数値として割り当てて、前記ランプの半径方向の1次音響共振モード周波数を、前記周波数掃引信号の前記より高い第2周波数値として割り当てるステップを具えていることを特徴とする請求項20に記載の方法。
- さらに、前記ランプ電圧の各測定どうしの間に、前記一定周波数信号をオフ状態にするステップを具えていることを特徴とする請求項31に記載の方法。
- さらに、前記ランプ電圧値を測定する際に、バックグラウンド減算を行うステップを具えていることを特徴とする請求項31に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/620,357 US6400100B1 (en) | 2000-07-20 | 2000-07-20 | System and method for determining the frequency of longitudinal mode required for color mixing in a discharge lamp |
PCT/EP2001/007747 WO2002009480A1 (en) | 2000-07-20 | 2001-07-05 | A system and method for determining the frequency of longitudinal mode required for color mixing in a discharge lamp |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004504709A true JP2004504709A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=24485611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002513854A Pending JP2004504709A (ja) | 2000-07-20 | 2001-07-05 | 放電ランプにおける色混合に必要な縦モード周波数を特定するシステム及び方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6400100B1 (ja) |
EP (1) | EP1305983B1 (ja) |
JP (1) | JP2004504709A (ja) |
CN (1) | CN1386393A (ja) |
DE (1) | DE60118379D1 (ja) |
WO (1) | WO2002009480A1 (ja) |
Families Citing this family (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6753657B2 (en) * | 2000-12-04 | 2004-06-22 | Cognitek Management Systems | Discrete modulation ballast operation and method of use |
US6483259B1 (en) * | 2001-06-12 | 2002-11-19 | Koninklijke Phillips Electronics N.V. | Method and apparatus for determining power frequencies that cause arc instabilities in discharge lamps |
US6489731B1 (en) * | 2001-07-27 | 2002-12-03 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Power supply and/or ballast system controlled by desired load power spectrum |
US6498441B1 (en) * | 2001-08-10 | 2002-12-24 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Method for coloring mixing of hid lamps operated at VHF frequencies using duty cycle modulation |
US6580231B1 (en) * | 2001-12-05 | 2003-06-17 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Color mixing in HID lamp at VHF frequencies |
US6788007B2 (en) * | 2001-12-21 | 2004-09-07 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Use of arc straightening in HID lamps operated at VHF frequencies |
DE10253904A1 (de) * | 2002-11-19 | 2004-06-03 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Betriebsverfahren und System für den Resonanzbetrieb von Hochdrucklampen im longitudinalen Mode |
EP1615475A4 (en) * | 2003-01-17 | 2008-07-09 | Matsushita Electric Works Ltd | DISCHARGE LAMP ILLUMINATION DEVICE, LIGHTING DEVICE, PROJECTOR |
DE10333740A1 (de) * | 2003-07-23 | 2005-02-10 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Betriebsverfahren für eine Hochdruckentladungslampe |
DE10333820A1 (de) | 2003-07-24 | 2005-02-17 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Schaltungsanordnung zum Betreiben mindestens einer Hochdruckentladungslampe |
DE602004016184D1 (de) * | 2003-09-17 | 2008-10-09 | Philips Intellectual Property | Schaltungsanordnung und verfahren zum betrieb einer gasentladungslampe |
US6924604B2 (en) * | 2003-09-25 | 2005-08-02 | Osram Sylvania Inc. | Method of operating a discharge lamp system and a discharge lamp system using a combination radial and longitudinal acoustic mode to reduce vertical segregation |
US6844687B1 (en) * | 2003-09-26 | 2005-01-18 | Osram Sylvania Inc. | Method of operating a discharge lamp |
DE102004004829A1 (de) * | 2004-01-30 | 2005-08-18 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Betriebsverfahren, elektronisches Vorschaltgerät und System für den Resonanzbetrieb von Hochdrucklampen im longitudinalen Mode |
DE102004004828A1 (de) * | 2004-01-30 | 2005-08-18 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Betriebsverfahren für den Resonanzbetrieb von Hochdrucklampen im longitudinalen Mode und zugehöriges System und EVG |
DE102004025774A1 (de) * | 2004-05-26 | 2005-12-22 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Vorschaltgerät für Entladungslampe mit Dauerbetriebs-Regelschaltung |
DE102005025155A1 (de) | 2005-06-01 | 2006-12-07 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Hochdrucklampe und zugehöriges Betriebsverfahren für den Resonanzbetrieb von Hochdrucklampen im longitudinalen Mode und zugehöriges System |
ATE540560T1 (de) * | 2005-09-23 | 2012-01-15 | Osram Ag | Verfahren zum betreiben einer hochdruckentladungslampe |
US7911152B2 (en) * | 2006-11-15 | 2011-03-22 | Metrolight Ltd. | High frequency electronic ballast for high intensity discharge lamps and improved drive method therefor |
DE102007045071A1 (de) | 2007-09-21 | 2009-04-02 | Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Hochdrucklampe und zugehöriges Betriebsverfahren für den Resonanzbetrieb von Hochdrucklampen im longitudinalen Mode und zugehöriges System |
DE102008026522A1 (de) | 2008-06-03 | 2009-12-10 | Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Hochdruckentladungslampe |
DE102008037656A1 (de) | 2008-08-14 | 2010-02-18 | Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Hochdruckentladungslampe |
CN101959111A (zh) * | 2009-07-14 | 2011-01-26 | 深圳市福智软件技术有限公司 | 自动扫描适应用户声音频率的方法及应用其的手机助听器 |
CN101859683A (zh) * | 2010-04-30 | 2010-10-13 | 郭修 | 采用扫频发光方式的新型荧光灯管 |
DE102010028921A1 (de) * | 2010-05-12 | 2011-11-17 | Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Verfahren zum Betrieb einer Hochdruckentladungslampe auf der Basis eines niederfrequenten Rechteckbetriebs und einem teilweisen Hochfrequenten Betrieb zur Bogenstabilisierung und zur Farbdurchmischung |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4128789A (en) * | 1976-06-30 | 1978-12-05 | General Electric Company | Method of operating gaseous discharge lamps |
US4373146A (en) * | 1980-10-20 | 1983-02-08 | Gte Products Corporation | Method and circuit for operating discharge lamp |
JP3258758B2 (ja) * | 1993-04-12 | 2002-02-18 | 池田デンソー株式会社 | 放電灯点灯装置 |
US5569984A (en) | 1994-12-28 | 1996-10-29 | Philips Electronics North America Corporation | Method and controller for detecting arc instabilities in gas discharge lamps |
US5684367A (en) * | 1996-01-16 | 1997-11-04 | Osram Sylvania Inc. | Color control and arc stabilization for high-intensity, discharge lamps |
TW348363B (en) * | 1996-10-21 | 1998-12-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Operating method and operating apparatus for a high pressure discharge lamp |
EP0893943B1 (en) * | 1997-07-24 | 2006-02-15 | F. Verdeyen N.V. | Inverter for a gas discharge lamp with stepwise variable frequencies |
US5859505A (en) | 1997-10-02 | 1999-01-12 | Philips Electronics North America Corporation | Method and controller for operating a high pressure gas discharge lamp at high frequencies to avoid arc instabilities |
US6184633B1 (en) * | 1999-06-17 | 2001-02-06 | Philips Electronics North America Corporation | Reduction of vertical segregation in a discharge lamp |
-
2000
- 2000-07-20 US US09/620,357 patent/US6400100B1/en not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-07-05 DE DE60118379T patent/DE60118379D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-07-05 WO PCT/EP2001/007747 patent/WO2002009480A1/en active IP Right Grant
- 2001-07-05 JP JP2002513854A patent/JP2004504709A/ja active Pending
- 2001-07-05 CN CN01802104A patent/CN1386393A/zh active Pending
- 2001-07-05 EP EP01945344A patent/EP1305983B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1305983B1 (en) | 2006-03-29 |
EP1305983A1 (en) | 2003-05-02 |
US6400100B1 (en) | 2002-06-04 |
DE60118379D1 (de) | 2006-05-18 |
CN1386393A (zh) | 2002-12-18 |
WO2002009480A1 (en) | 2002-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004504709A (ja) | 放電ランプにおける色混合に必要な縦モード周波数を特定するシステム及び方法 | |
US6184633B1 (en) | Reduction of vertical segregation in a discharge lamp | |
JP4876677B2 (ja) | 高圧放電ランプ点灯装置 | |
EP0837620B1 (en) | Operating method and operating apparatus for a high pressure discharge lamp | |
US5481162A (en) | Method of supplying current to a sodium high-pressure discharge lamp, and current supply system | |
US6788007B2 (en) | Use of arc straightening in HID lamps operated at VHF frequencies | |
JP2006511055A (ja) | 高周波数電子安定器の改良 | |
JP4263593B2 (ja) | 放電ランプにおいてアーク不安定を生じる電力周波数を決定する方法及び装置 | |
JP4593821B2 (ja) | 放電灯の作動方法および放電灯を作動するための安定器 | |
US6791285B2 (en) | Lamp color control for dimmed high intensity discharge lamps | |
JP4503989B2 (ja) | 高周波搬送波周波数を利用する縦モードにおける高圧ランプの共鳴動作のための動作方法及びシステム、高圧放電ランプ及びevgから成るシステム及び高圧放電ランプの高周波動作のためのevg | |
ZA200503190B (en) | Improved process for the preparation of 1,3-substituted indenes | |
US8242705B2 (en) | Frequency modulation method and device for high intensity discharge lamp | |
JP2005512287A (ja) | Vhf周波数におけるhidランプの混色 | |
US6737815B2 (en) | Reducing vertical segregation in a HID lamp operated at VHF frequencies using simultaneous arc straightening and color mixing | |
JP2008153142A (ja) | 高圧放電灯点灯装置及び高圧放電灯の点灯方法 | |
CA2476525C (en) | A method of operating a discharge lamp | |
JP2007194183A (ja) | 無電極誘導放電ランプ調光装置 | |
JP2005526292A (ja) | プロジェクションシステム | |
JP2002164184A (ja) | 希ガス放電灯の点灯方法および希ガス放電灯装置 | |
EP1767066A1 (en) | Method and circuit for driving back a light emitter of a display apparatus | |
JPH0547482A (ja) | 希ガス放電ランプ装置 | |
KR19990013642A (ko) | 노광용 수은등의 전원공급장치 |