JP2004504473A - 支持体被覆 - Google Patents

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Abstract

本発明は、支持体を被覆する方法に関し、下記、a.流動性被覆組成物を、ターゲット支持体に塗布する工程、及びb.得られた湿潤性被覆を、高エネルギー放射線に暴露することによって硬化する工程を包含し、該被覆組成物は、バインダーとして、エチレン性不飽和二重結合とエポキシ基とから選択される反応性基1モル/(ポリマーA のkg)未満と、化学式I、
【化1】
Figure 2004504473

(式中、YはN−H又は酸素原子である)で表される官能基を2モル/(ポリマーA のkg)以上を含むポリマーAを含有する。

Description

【0001】
本発明は、
a.流動性被覆(コーティング)組成物を、ターゲット支持体に塗布し、次いで、
b.得られた湿潤性被膜を、高エネルギー放射線に暴露することによって硬化することを包含する支持体被覆の方法に関する。
【0002】
流動性被覆組成物を、ターゲット支持体(即ち、被覆されるべき支持体)に適用し、次いで、得られた湿潤性被膜を高エネルギー放射線に暴露することによって硬化することによる被膜の製造は従来技術、例えば、P.K.T.OldringらのChemistry and Technolgy of UV and EB Formulation for Coatings,Inks and Paints,SITA Technology,ロンドン(1991年)、で既知である。
【0003】
かかる技術に使用される被覆組成物は、一般に、2種以上のエチレン性不飽和二重結合又は、エポキシ基を分子毎に有する有機ポリマー又はプレポリマーを含有する。被覆組成物を付与した支持体の、高エネルギー放射線、例えば、UV(紫外線)放射線への暴露により、反応性の基が光重合し、その過程で未硬化の被膜に重合性網目が形成される。かかる方法により、固体被膜を得る。放射線硬化性被膜が、これに関連して用いられる用語である。従って、反応性の基を含有するこれら被覆組成物に存在するポリマー又はオリゴマーは、また、放射線硬化性バインダーと称せられる。被膜において充分な強度を得るために、かかるポリマーは、反応性基を所定量、一般にはポリマー(又はオリゴマー)1kg当たり2モル以上を含有する必要がある。
【0004】
放射線硬化性被膜は、木材又は紙の被覆に、例えば、木材ブロック床張り又は家具産業に用いられることが多い。また、例えば、欧州特許公開第658607号公報、特開1996−48922号公報、および特許WO第99/01517号公報には、UV硬化性インクの形態で放射線硬化性被覆組成物を使用することについての報告もある。これらに記載されたインクは、UV放射への暴露により光重合し、印刷表面に顔料を固定するエチレン性不飽和ポリマーを基材とした放射線硬化性バインダー系を、顔料用バインダーとして含有する。
【0005】
放射線硬化性被膜の長所の一つは、その高い機械的安定性である。更に、被放射線硬化被覆組成物が、遅い乾燥法又は熱架橋反応よりも速い光重合によって硬化するので、該組成物はその慣用対抗品よりも極めて速く加工できる。しかし、放射線硬化被覆組成物は光の存在しない中で貯蔵し、加工しなければならず、また、酸素に対してもごく限られた安定性しかないことは、この被覆組成物の反応性による。更に、かかる被覆組成物の、平滑な、非膨潤性の表面への接着は不十分なことが多い。
【0006】
ポリビニルブチラールを、そのバインダーとして含有する慣用のインクは、独特願公開第3315741号公報より既知である。更に、特開平8−239614号公報には、熱硬化インクでのコバインダー(cobinder)としてポリアセタールが提案されている。かかるインクは、印刷支持体、特に合成樹脂又は表面被膜への接着力が弱いことが示されている。
【0007】
本発明の目的は、被膜生成に関する放射線硬化の基本的な長所という観点から、高エネルギー放射線を用いる被膜生成のより良い方法を提供することにある。特に該方法は、印刷支持体に対して好適であるべきであり、また、従来技術の欠点を克服すべきであることも意図している。
【0008】
この目的は、用いるバインダーが、1モル/kg未満のエチレン性不飽和二重結合とエポキシ基から選択される反応性の基を有し、かつ同時に、少なくとも2モル/kgの、下記に定義する化学式Iで表される官能基を有するポリマーを含有する方法によって達成されることが見出された。
【0009】
従って、本発明は、支持体の被覆、特に印刷方法及び、特に好ましくは、平均10μm未満の乾燥フィルム厚さを有する薄いフィルムの製造方法を提供するもので、下記、
a.流動性被覆組成物を、ターゲット支持体に塗布する工程と、
b.得られた湿潤性被膜を、高エネルギー放射線に暴露することによって硬化する工程と、
を包含し、ここで、該被覆組成物は、バインダーとしてポリマーAを含有し、該ポリマーAは反応性の基1モル/(ポリマーAのkg)未満を含有し、また、化学式I、
【0010】
【化3】
Figure 2004504473
【0011】
(式中、YはN−H又は酸素原子である)で表される官能基であって、その下部構造は化学式IA、IB及び/又はIC、
【0012】
【化4】
Figure 2004504473
【0013】
(式中、RとR’は相互に無関係に、水素原子又はC〜C−アルキル基であり、
R”はC〜C10−アルキル基であり、
Yは上記に定義した通りであり、
nは0又は1である)で具体的に表される官能基を、少なくとも2モル/(ポリマ−Aのkg)、好ましくは3モル/kg、特には4モル/kg、特に好ましくは5モル/kgを含有し、前記化学式IA、IB又はICで表される構造単位がポリマ−鎖の成分である。
【0014】
本明細書で用いる用語「被覆」は、印刷、筆記、又は任意の他の方法での被覆を包括する。本発明の目的のための下部構造及び官能基は、ポリマーAの原子による基と規定したものである。
【0015】
化学式IA、IB及びICの構造要素は、エーテル基、アミノ基、アセタール、ケタール、アミナール(aminals)及びヘミアミナール、並びに各場合において、ヘテロ原子に隣接する少なくとも1個の炭素原子に、水素原子を有するエステル又はアミン中のアルコール又はアミン部分を包含する。
【0016】
化学式Iで表される官能基のうち、Yが酸素原子である構成要素が好ましい。化学式IA中のRは、水素原子が好ましい。化学式ICでは、2個の基のRとR’との少なくとも一つは水素原子である。好ましいポリマーAは、化学式ICの構造単位を有するものであり、一方、その中のYは酸素原子であるものである。
【0017】
ポリマーAは一般に、重量平均分子量1000であり、好ましくは2000以上、特には5000以上、例えば、5000〜5,000,000である。
【0018】
Yが酸素原子である、化学式IAの基本構造を含有するポリマーAの例は、ポリオキシメチレン(POM)、ポリ−C〜C−アルキレンオキシド、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、ポリイソブチレンオキシド及び、また、ポリテトラヒドロフラン、脂肪族ジオールのポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテルウレタンなどである。
【0019】
脂肪族ジオールのポリエステルの例は、脂肪族及び/又は芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸又はセバチン酸の、C〜C10−アルカンジオール、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオール、及び、また、水素化生成物とのポリエステルである。ポリエーテルエステルの例は、上記ジカルボン酸とポリエーテルジオール、例えばポリエチレンオキシドとのポリエステルである。従って、ポリエーテルアミドは、上記ジカルボン酸と、末端アミノ基を含有するポリエーテルとのポリアミドである。
【0020】
下部構造IAを有するポリマーAの例は、更に、脂肪族及び/又は芳香族のジイソシアネートと、脂肪族ジオ−ルとのポリウレタン、及びまた、上記ジイソシアネートとポリエーテルジオールとのポリウレタン(ポリエーテルウレタン)である。
【0021】
Yが酸素原子である構造単位IBを有するポリマーAの例は、C〜C20−ビニルエーテルのホモポリマー及びコポリマー、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル及びオクタデシルビニルエーテルがある。ビニルエーテルへの好適なコモノマーの例は、無水マレイン酸、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン及び二酸化炭素である。
【0022】
Yが酸素原子である化学式ICの構造単位を有するポリマーは、その水酸基が、ポリマー類似反応において、夫々アルデヒド又はケトンと、アセタール化又はケタール化された、アセタール化及び/又はケタール化ポリビニルアルコールを含有する。かかるポリマーの例は、ポリビニルアルコールとホルムアルデヒドとの反応生成物(ポリビニルホルマール)、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとの反応生成物(ポリビニルブチラール)、及び、ポリビニルアルコールとアセトンとの反応生成物(ポリビニルジメチルケタール)である。このタイプのポリマーAでは、一般に、水酸基の少なくとも50モル%、好ましくは少なくとも60モル%、例えば75〜90モル%が、アセタール化又はケタール化された形態である。かかるポリマーは一般に、少なくとも10,000ダルトン、及び特には、20,000〜250,000ダルトンの範囲内の重量平均分子量である。
【0023】
構造単位IA,IB及びICにおけるYがNHであるポリマーAの例は、ポリアルキレンイミン、例えば、ポリエチレンイミン、上記ジカルボン酸と脂肪族ジアミン、例えば、エチレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びイソホロンジアミンとのポリアミドである。
【0024】
好ましいポリマーAは、ポリ−C〜C10−アルキルビニルエ−テル、ポリオキシメチレン、ポリ−C〜C−アルキレンオキシド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテルウレタン、アセタール化ポリビニルアルコール及びケタール化ポリビニルアルコール、特に好ましいのはアセタール化及びケタール化ポリビニルアルコールである。特に極めて好ましいのは、アセタール化ポリビニルアルコールであり、その特に好ましいものは、ポリビニルブチラールである。勿論、用いるバインダーも、上記ポリマーAの混合物を含有できる。
【0025】
ポリマーAに加えて、本発明方法に使用される流動性被覆組成物も又、エチレン性不飽和コバインダー、即ち、(プレ)ポリマー及び/又はモノマー又はポリエチレン性不飽和モノマーの少なくとも2モル/kgの二重結合含量を有する放射線硬化性プレポリマー又はポリマーを含有する。エチレン性不飽和コバインダーは、被覆組成物中のバインダー成分の合計量に対して、90質量%未満で有り得るもので、例えば、10〜90質量%、特には、20〜80質量%である。他の実施形態においては、被覆組成物は、エチレン性不飽和コバインダーを含有しない。
【0026】
エチレン性不飽和ポリマー又はプレポリマーとは、少なくとも2モル/kg、例えば、好ましくは、ビニル、アリル、アクリロイル、又は、メタアクリロイル基の形でのエチレン性不飽和二重結合の(プレ)ポリマ−2〜10モル/kg特には、2.5〜7モル/kgを含有するオリゴマー性又はポリマー性化合物を意味する。この場合及び下記の場合には、エチレン性不飽和プレポリマーは、低分子質量のエチレン性不飽和モノマーとは対照的に、少なくとも300g/モルの数平均分子量を有するオリゴマー性化合物である。ポリマーとオリゴマーとの境界線は決まったものではない。一般に、プレポリマー性化合物は、2500g/モル未満の分子量を有するものであると考えられている。反対に、これより高い分子量を有する化合物は一般に、ポリマーに数えられる。本発明において好ましい被覆組成物は、エチレン性不飽和コバインダーとして、少なくとも1個のエチレン性不飽和プレポリマーと、所望に応じてエチレン性不飽和モノマーとを含有する。
【0027】
更に好適なエチレン性不飽和コバインダーは、モノ、又は、ポリエチレン性不飽和モノマーであり、それは、プレポリマーとは対照的に、一般に400g/モル未満の数平均分子量を有する。放射線硬化性被覆組成物に関しては、これらのモノマーもまた、反応性希釈剤として既知である。反応性希釈剤は、単独のエチレン性不飽和コバインダーとして用いら得るか、又は、上記エチレン性不飽和プレポリマー又はポリマーとともに用いられ得るものであり、これら混合物の二重結合含量は一般に、上記の値を有する。反応性希釈剤とエチレン性不飽和(プレ)ポリマーとの混合物においては、反応性希釈剤対(プレ)ポリマーの重量比は、好ましくは、50:1〜1:50の範囲内であり、より好ましくは、10:1〜1:10である。
【0028】
エチレン性不飽和ポリマーとプレポリマーとの例は、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミンアクリレート及びシリコーンアクリレートであり、(メタ)アクリレートが三級アミノ基で変性されていることも可能である。
【0029】
ポリエステル(メタ)アクリレートは、飽和又は不飽和であり得るポリエステルオールの(メタ)アクリル酸エステルを包含する。好適なポリエステルオールの例は、ポリカルボン酸、好ましくはジカルボン酸を、ポリオール、好ましくはジオールでエステル化することによって調製可能なものである。かかるヒドロキシル含有ポリエステルへの出発物質は、当業者には既知である。ジカルボン酸として用いるための好ましい候補は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、マレイン酸、フマル酸、o−フタル酸、それらの異性体及び水素化生成物、若しくはまた、これら酸のエステル化可能な誘導体、例えば無水物又はジアルキルエステルである。好適なポリオールは、上記アルコール、好ましくは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、及び1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノール、若しくはまた、エチレングリコールとプロピレングリコールとを基材とするポリアルキレングリコールである。ポリエステル(メタ)アクリレートは、2以上の工程で調製できるか、さもなくば、欧州特許公開第279303号公報に開示された如く、(メタ)アクリル酸、ポリカルボン酸及びポリオールから、一工程で調製できる。
【0030】
エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、エポキシ化したオレフィン又はモノ−、ジ−、或いはポリグリシディルエーテル、例えば、ビスフェノールAジグリシディルエーテルと、(メタ)アクリル酸との反応によって得ることのできるもので、かかる反応は、当業者には既知である。
【0031】
ウレタン(メタ)アクリレートは、特に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、ポリイソシアネート及び/又はジイソシアネートとの反応生成物を包含する。
【0032】
好適な反応性希釈剤の例は、ビニル基を含有するモノマー、特にN−ビニル化合物で、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム及びN−ビニルホルムアミド、及びビニルエーテル、例えば、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、ドデシル、オクタデシル、及びシクロヘキシルビニルエーテル、エチレングリコールモノビニル、並びにジビニルエーテル、ジ−、トリ−、及びテトラエチレングリコールモノビニル、並びにジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、ポリエチレングリコールメチルビニルエーテル、ブタンジオールモノビニル並びにジビニルエーテル、ヘキサンジオールモノビニル並びにジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニル並びにジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、アミノプロピルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、及び、ポリテトラヒドロフランジビニルエーテル、ビニルエステル、例えば、ビニルアセテート、プロピオネート、ステアレート、ラウレート及び芳香族ビニル、例えば、ビニルトルエン、スチレン、2−及び4−ブチルスチレン及び4−デシルスチレン、及びまた、アクリレートモノマー、例えば、フェノキシエチルアクリレート、tert−ブチルシクロへキシルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート及びトリメチロールプロパントリアクリレートである。
【0033】
また、コバインダーとして好適なものは、エポキシ基を含有する化合物である。その例は、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート及びグリシジルエーテル、例えば、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びペンタエリスリトールジグリシジルエーテルである。
【0034】
本発明方法において、光重合開始剤のない被覆組成物を用いることが可能である。しかし、被覆組成物に光重合開始剤を添加することも可能である。光重合開始剤は、被覆組成物が放射線硬化性コバインダーを含有する場合に使用することが好ましい。
【0035】
被覆組成物が光重合開始剤を含有する場合には、被覆組成物中に存在するバインダー成分の合計量に対して、通常、0.1〜10質量%の含量、好ましくは0.5〜8質量%の含量で使用される。
【0036】
好ましい光重合開始剤は、コバインダーのエチレン性二重結合のラジカル光重合を開始させるものであり、その例はベンゾフェノン及びその誘導体、例えば、4−フェニルベンゾフェノン及び4−クロロベンゾフェノン、アセトフェノン誘導体例えば1−ベンゾイルシクロヘキサン−1−オール、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルアセトフェノン及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾイン及びそのエーテル、例えば、メチル、エチル及びブチルベンインエーテル、ベンジルケタール、例えば、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルホリノプロパン−1−オン、及びアシルホスフィンオキシド、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、及びビスアシルホスフィンオキシドである。
【0037】
コバインダー中のエチレン性不飽和二重結合又はエポキシ基のカチオン性光重合を開始させる光重合開始剤も好適である。
【0038】
被膜を着色するため、本発明方法で用いる被覆組成物は、更に、1種以上の、好ましくは微粉状の有機又は無機の顔料を含有し得る。バット染料もまた、これに関して、有機顔料と理解されるべきものである。
【0039】
Figure 2004504473
【0040】
Figure 2004504473
Figure 2004504473
【0041】
Figure 2004504473
【0042】
Figure 2004504473
【0043】
Figure 2004504473
Figure 2004504473
【0044】
Figure 2004504473
【0045】
これに関する好ましい顔料は、モノアゾ顔料(特に、レーキ化ボン顔料)(laked BONS pigments)、ナフトールAS顔料)、ジアゾ顔料(特に、ジアリール黄色顔料、ビスアセトアセトアニリド顔料、ジスアゾピラゾロン顔料)、キノフタロン顔料、フタロシアニン顔料、トリアリールカルボニウム顔料(アルカリブルー(alkali blue)顔料、錯体アニオンを持つ染料の塩(dye salts with complex anion))、及びカーボンブラックである。
【0046】
これらの顔料は、十分に微粉砕されたものでなければならない。好ましくは95%、特に好ましくは99%の顔料粒子が≦1μmの大きさである。本発明方法の確実な実施形態、特にインク−ジェット法には、全顔料粒子が1μm未満、特には0.8μm未満、更に特に好ましくは0.5μm未満であることが有利である。かかる微細さは、一般に適切な細孔寸法の濾過器での濾過によって達成される。
【0047】
顔料粒子は異なる形状を有することができ、従って顔料調製の流動の挙動に影響し得る。等軸晶系の顔料粒子は一般に、所与の顔料濃度に対して、より低い粘度の製剤を生じ、通常ニュートン流動性を示すのに対して、非等軸晶系の顔料粒子は一般的に高い流動粘度となり、ニュートン流動性のないことが多い。
【0048】
本発明の被覆組成物の顔料含有量は、勿論、特に所望の末端用途と、所望の色調の深さによって異なる。しかし、一般に、被覆組成物の合計重量に対して0.5〜50質量%の範囲内、特には1〜20質量%の範囲内であり、又は、顔料とバインダー(ポリマーA及び任意のコバインダー(単数又は複数))との合計量に対して5〜80質量%の範囲内及び特には10〜70質量%の範囲内である。
【0049】
応用分野によって、被覆組成物は、適切な流動状態に配合される。適切な流動状態には、高易動性溶液、微粉分散液又はバインダーが分散液又は好ましくは溶液中に存在する粘性ペーストである。従って、流動性被覆組成物は、一般に少なくとも1種の有機又は水性の溶媒及び/又は希釈剤を含有する。
【0050】
本発明方法の工程aにおける流動性被覆組成物の使用は、各被覆方法に慣用の方法で実施される。本発明の被覆方法の好適な実施形態は印刷方法である。印刷方法の例は、フレキソ印刷、オフセット、スクリーン印刷及びグラビア印刷、ならびにまた、インク−ジェット法がある。本発明方法に特に好適な実施形態はインク−ジェット法である。
【0051】
インク−ジェット法では、通常、低粘度の着色液(以下、インクと称する)を、小滴として直接支持体にスプレーする連続法と、断続法又は要部点滴法(drop−on−demand process)との間には相異点があり、連続法ではノズルを介してインクを均一な比率で加圧し、印刷すべき図柄で決める電場によって支持体上に直接噴射するが、断続法又は要部点滴法では、着色点を表出する所にのみインクを発射する。後者の方法では圧電性結晶か、又は加熱した中空の針のいずれかを使用し(バブルジェット(bubble jet)(登録商標)法又は熱的ジェット法)、インクシステムに圧力を働かせて、それでインク滴を放出する。かかる手順はText.Chem.Color,19巻(1987年),No.8,23〜29頁,及び21巻(1989年),No.6,27〜32頁に記載されている。
【0052】
被覆組成物は、勿論、他の方法、例えばナイフ塗布、ローラー塗布、はけ塗、浸漬又はスプレー法によって標的支持体に使用できる。更に、流動性被覆組成物は、筆記用インクの形状で標的支持体に使用され得る。この種の技術は当業者に既知である。
【0053】
工程aで得られた尚湿潤性である被膜の硬化が、本発明に従って高エネルギー放射線への暴露によって、工程bにおいて行われる。工程bを、大気圧下で、又は、減圧下若しくは不活性気体雰囲気下で行うことができる。高エネルギー放射線は、電子ビームばかりでなく、また、好ましくは波長λが≦450nm、特には≦400nm、更に特に好ましくは≦350nm、例えば220〜350nmであるUV(紫外線)光線を包含する。代替手段としては、波長λが≦450nmで、特には≦400nmを有する放射線の主成分を備えた可視光成分を有する光源を使用することである。
【0054】
好ましく適用されるUV放射線は、例えば、UVランプで被覆表面を介しての、連続放射線の方式によるか、又は、脈動放射線の方式によるかの、いずれでも使用できる。例えば、高圧水銀灯エミッタ−を使用することによって得られる連続放射線の場合の出力は、一般的に、少なくとも80W/cm、好ましくは少なくとも100、特には120〜240W/cmの範囲内でのランプ出力である。例えば、フラッシュランプを用いて得られる脈動放射線の場合には、低出力のものでも、一般には十分である。
【0055】
本発明方法において、高エネルギー放射線への暴露ばかりでなく、IR(赤外線)放射線、即ち、>800nmの範囲の波長の高い部分を含む放射線もまた、工程bには特に有利なことが立証されている。好適なIR源には、追加して挙げたIRエミッターだけでなく、高エネルギー放射線成分に加えて赤外線放射成分を生じる上記UVランプ及びフラッシュランプもまた含まれる。
【0056】
本発明の被覆方法、特に本発明の印刷方法に好適な支持体材料には、下記の例がある:
−被覆したか又は未被覆のセルロース系材料、例えば、紙、板紙、
厚紙、木材及び木材性材料、
−被覆したか又は未被覆の金属性材料、例えば、アルミニウム、
鉄、銅、銀、金、亜鉛又はこれらの金属の合金から成る箔、
シート又は加工物、
−被覆したか又は未被覆のシリカ性材料、例えば、ガラス、陶器
及びセラミック、
−任意の種類の重合性材料、例えばポリスチレン、ポリアミド、
ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン、樹
脂、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、
ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン及び相当するコポリマ
ー及びブロックポリマー、生分解性ポリマー、及びゼラチンの
ような天然ポリマー、
−繊維材料、例えば、繊維、糸、加工糸、メリヤス、織物、不織
布及びポリエステル、変性ポリエステル、ポリエステル配合生
地、セルロース材料、例えば、木綿、木綿配合生地、ジュート、
亜麻、大麻及びラミー、ビスコース、羊毛、絹、ポリアミド、
ポリアミド配合生地、ポリアクリロニトリル、トリアセテート、
アセテート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル微小繊維(micro fibers)、及びガラスフ
ァイバー生地で構成した衣料品、
−平滑ななめし革の形状での―天然及び人工の―皮革、ナパ皮革
又はスェード革、及び
−食料品。
【0057】
本発明方法は、非膨潤性支持体の被覆に特に好適であることが立証されている。
【0058】
本発明方法は、特に合成樹脂表面、特にエーテル又はエステル基、例えば、ポリエステル、ポリオキシメチレンを含有する合成樹脂、及び被覆表面、例えば、ニトロセルローズ、メラミン、アルキッド又はポリエステルワニス被覆を持った表面の被覆、特に印刷に特に有用である。
【0059】
本発明方法は、例えば、支持体を印刷する場合に得られる如く、極めて薄い被膜を生成するのに、特に好適であることが立証されている。かかる被覆は一般的に、平均10μm未満、特には5μm未満で、かつ、特には0.5〜5μmの範囲内の、乾燥及びUV硬化後のフィルム厚さ(乾燥フィルム厚さ)を有する。
【0060】
光重合開始剤を含有する本発明方法に用いられる被覆組成物は、新規であり、かつ、同様に本発明のよって提供される。
【0061】
本発明は更に、
i)少なくとも1種のポリマーA10〜100質量%、例えば、10〜90質量%、特には20〜80質量%、
少なくとも2モル/((プレ)ポリマーのkg)の二重結合含有量を有するエチレン性不飽和(プレ)ポリマーと、モノ−又はポリエチレン性不飽和モノマーとから選択されるコバインダー0〜90質量%、例えば、10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、
を含有する少なくとも1種のバインダー、
ii)少なくとも1種の光重合開始剤、
iii)所望に応じて、1種以上の有機又は無機の顔料、
iv)慣用の助剤及び/又は希釈剤及び/又は溶媒、
を含有する流動性被覆組成物を提供する。
【0062】
本発明の被覆組成物の好適実施形態は、特にインクの形状で、特には筆記用インク又はインク−ジェット法用の着色被覆組成物である。インク用の一般的処方は、旧来技術から既知であるが、本発明のインクは、上記に示した通り慣用のバインダーの代わりに、少なくとも1種のポリマーA及び、所望に応じて、エチレン性不飽和コバインダーとを含有する本発明のバインダーを含有する。
【0063】
本発明のインク、特にインク−ジェット法用のものは、バインダーi)と光重合開始剤ii)に加えて、少なくとも1種の有機又は無機の顔料iii)と、更に少なくとも1種の有機溶媒及び/又は水及び慣用の助剤を含有する。
【0064】
本発明方法用、特にインク−ジェット法用のインクの代表的な配合は、一般に、
i)上記に示したバインダーを、0.5〜20質量%、特には1〜10質量%、
ii)所望に応じて、上記に指定した含量での、1種以上の光重合開始剤、
iii)顔料を0.1〜20質量%、特には0.5〜10質量%
iv)特にインク−ジェットインク用で、印刷又は塗料工業において通常の助剤を0〜10質量%(また、The Printing Ink Manual,第4版,Van Nostrand Reinhold (International)ロンドン(1989年)参照)及び溶媒または希釈剤で合計100質量%としたもの、
を含有する。
【0065】
勿論、本発明方法用の低粘性流動性製剤は、顔料未配合、即ち「無色インク」となし得る。この場合、それは上記の含量で残余の成分i)、所望に応じてii)及びiv)を含有する。
【0066】
好ましくは、インクは、少なくとも80質量%の少なくとも1種の溶媒又は希釈剤を含有する。好適な溶媒は、
モノアルカノール:特にC〜C−アルカノール、例えば、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール、イソブタノール
及びシクロアルカノール、例えば、シクロヘキ
サノール;
グリコール:好ましくは2〜4個の炭素原子のもの、例えば、1,2−
エタンジオール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、
及び1,4−ブタンジオール;
エステルアルコール:上記グリコールとカルボン酸、好ましくは
〜C−アルカンカルボン酸、とのモノエ
ステル、特には酢酸エステル;
エーテルアルコール:上記グリコールのC〜C−アルキルエーテ
ル、例えば、メチル−及びエチルエチレング
リコール、メチル−及びエチルプロピレング
リコール;
エステル:脂肪族カルボン酸又はヒドロキシカルボン酸と、上記
モノアルカノールとのエステル、特に酢酸C〜C−ア
ルキルエステル及び乳酸C〜C−アルキルエステル、
及びまたラクトン、例えばγ−ブチロラクトン;
アミド:脂肪族カルボン酸のアミド及びアルキアミド、特にホル
ムアミド及びアセトアミド例えばジメチルホルムアミド、
ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、及びまた
ラクタム及びN−C〜C−アルキルラクタム、例えば、
ピロリドン、N−メチル−及びN−エチルピロリドン;
グリセロール;
及び、上記溶媒相互の、又は水との混合物である。溶媒、及び/又は希釈剤における水の部分は、好ましくは80容量%、特には、50容量%を超えない。好適実施形態では、溶媒及び/又は希釈剤は、実質的には無水、即ち、10容量%未満の水を含有する。
【0067】
好ましい溶媒は、大気圧下で100〜210℃の温度範囲内で沸騰するものである。かかる溶媒の例は、エチレングリコールモノメチルエーテル、グリセロール、エチレングリコールモノアセテート、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸n−ブチル及びγ−ブチロラクトンである。
【0068】
更に、溶媒は、また、高沸点の液体、例えば、2−ピロリドン及びグリセロールのエトキシレートを含むことができるが、好ましくは製剤全重量に対して15質量%未満である。
【0069】
助剤の例は、分散剤、例えば、米国特許第4,218,218号明細書及び特許WO第99/01517号公報に開示された分散剤であり、これを通常、インクの全重量に対して、0.1〜20質量%の含量で、好ましくは0.5〜10質量%の含量で使用する。更に好適な助剤は、防腐剤(例えば、グルタルアルデヒド及び/又はテトラメチロールアセチレンウレア)、抗酸化剤、脱蔵剤/消泡剤、粘度調製剤、均染助剤、湿潤剤、沈降防止剤、艶強化剤、潤滑油、接着促進剤、皮張り防止剤、艶消し剤(flatting agent)、安定剤、疎水性付与剤、光安定添加剤、風合改良剤(handle improver)、及び帯電防止剤である。該助剤の合計含量は、製剤全重量に対して、一般的に1質量%未満である。
【0070】
勿論、インクは充填剤又はワックスを助剤として、微量含有することもできる。
【0071】
希釈剤として水を含有するインクは、特にインク−ジェット法に使うよう意図されている場合には、保水効果を有する薬剤を助剤として含有することが多い。保水剤の例は、多価アルコール、好ましくは分枝の、及び非分枝のC〜C−アルカノール、例えば、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリストール、ペンチトール、例えば、アラビトール、アドニトール及びキシリトール、及びヘキシトール、例えば、ソルビトール、マンニトールおよびズルシトール、特に好ましくはソルビトールである。その他の保水剤は、100〜1500の範囲内の平均分子量を有するポリアルキレングリコールで、特に好ましくはポリエチレングリコールで、そのうち、特には≦800の平均分子量を有するものである。異なる保水剤の混合物もまた、勿論好適で、ポリアルキレングリコールと多価アルコールとの組み合わせがその例で、好ましいものである。一般に、インクは製剤の全重量に対して、0.1〜35質量%、特には5〜25質量%の保水剤を含有する。
【0072】
本発明の被覆組成物は、この目的に慣用の方法によって、例えば、インクの場合には、有機溶媒中のポリマーAと、所望に応じてコバインダーと、光重合開始剤との溶液に、顔料−例えば、プレスケーキ又は市販のバインダー/顔料混合物−を分散し、次いでそれを濾過することによって調製される。
【0073】
本発明方法、特に印刷方法によって、特に問題となる支持体、即ち、非膨潤性表面、例えば合成樹脂表面及び被覆材料に接着する被膜が得られる。更に、得られた被膜は、溶媒、例えば、トルエン、エタノール、アセトン、エステル、例えば、酢酸エチル、ハロゲン化炭素水素、例えば、クロロアルカン及びクロロベンゼンの影響に関して安定である。
【0074】
本発明の被覆組成物は、慣用の放射線硬化被覆組成物を凌ぐ優れた安定性について顕著である。
【0075】
インクの形態での本発明の被覆組成物を、問題なく印刷できる。
【0076】
下記の実施例は、本発明方法を説明するためのものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
インク1(光重合開始剤不含のインク)
30gのポリビニールブチラール/カーボンブラックチップ(カーボンブラック含量50%、BASF Drucksysteme社、ドイツ)を470gのプロピレングリコールモノメチルエーテルに分散させ、Pall Gelmann Sciences社製の1μm濾過器(ガラスファイバー濾過器エキストラシック(glass fiber filter extra thick)DIN60078)に通して濾過した。
インク2(光重合開始剤含有インク)
60gのポリビニルブチラール/カーボンブラックチップ(カーボンブラック含量50%)を、800gのプロピレングリコールモノメチルエーテルと140gの開始剤溶液に分散させ、次いで2500rpmで20分間遠心分離した(Hettich社のユニバーサル16(Universal 16)遠心分離器)。
【0077】
使用した開始剤溶液の組成は下記の通り:
0.56gの2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド
0.56gのベンゾフェノン/ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン混合物
(イルガキュア(Irgacure)500、Ciba−Spezialitaeten−Chemie社、バーゼル)
0.56gのメチルジエタノールアミン及び
138.32gのプロピレングリコールモノメチルエーテル
インク3(エチレン性不飽和コバインダー含有インク)
60gのポリビニルブチラール/カーボンブラックチップ(50%カーボンブラック)を、800gのプロピレングリコールモノメチルエーテルと、67.3gの芳香族エポキシアクリレート(ラロマー(Laromer)(登録商標)8777、BASF社製)、1gの2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1.6gのイルガキュア500及び2.7gのメチルジエタノールアミンを67.3gのプロピレングリコールモノメチルエーテル中へ溶解した溶液140gとの混合物に懸濁させ、次いでその懸濁液を1μm濾過器に通して濾過した。
【0078】
性能試験
A.ポリオキシメチレン表面への印刷
XAAR製の標準市販のインク−ジェット印刷ヘッドを使用し、試験画像をインク1〜3でポリオキシメチレン表面に印刷した(カセット、さくら(日本)製のTissue Tec II)。全インクは問題なく印刷可能であった。
【0079】
続いて、印刷画像をUVフラッシュに暴露した(4000J、1/300秒、距離約4cm)。
【0080】
ここで得た印刷物は、エタノール/トルエン混合浴に対して24時間、無変化で耐久性を示した。この処理後も、印刷画像は、エタノール浸漬布でもアセトン乃至トルエン浸漬布でも拭き取ることはできなかった。IR照射によって乾燥した未暴露の印刷物は、溶媒の浴に耐久性はなく、上記溶媒の一種に浸漬した布にかけた場合、汚染した。
【0081】
B.被覆フィルムへの印刷
この目的のため、スライド(Menzel社、ISO標準8037)への標準的な被覆フィルムに上記の方法でインク1〜3を印刷し、印刷したスライドの一部を上記の如く暴露した。試験をAに記載した方法で行ったところ、被覆サンプルは溶媒に対して安定であった。未暴露のサンプルは、溶媒浸漬布にかけた場合、汚染した。この限りにおいては、得られた結果はポリオキシメチレン層へ印刷したものと同様であった。
【0082】
C.筆記用インクとしての好適度
インク1〜3を空のフェルトペンに充填した。このペンを用いてA及びBに示した表面に筆記し、表面を上記と同様に暴露した。試験をAに記載した方法で実施した。ここでもまた、未暴露サンプルは直ちに汚染される一方、溶媒耐性の筆記が得られた。

Claims (13)

  1. 下記の工程:
    a.流動性被覆組成物を、ターゲット支持体に塗布する工程、及び
    b.得られた湿潤性被膜を、高エネルギー放射線に暴露することによって硬化する工程、
    を包含する被覆方法であって、該被覆組成物は、バインダーとしてポリマーAを含有し、該ポリマーAは、
    エチレン性不飽和二重結合とエポキシ基とから選択される反応性基1モル/(ポリマーA のkg)未満と、化学式I、
    Figure 2004504473
    (式中、YはN−H又は酸素原子である)で表される官能基であって、その基本構造は化学式IA、IB及び/又はIC、
    Figure 2004504473
    (式中、RとR’は相互に無関係に、水素原子又はC〜C−アルキル基であり、
    R”はC〜C20−アルキル基であり、
    Yは上記に定義した通りであり、
    nは0又は1である)で表される官能基を2モル/(ポリマーA のkg)以上を含有し、
    前記化学式IA、IB又はICで表される構造単位がポリマー鎖の構成成分であることを特徴とする被覆方法。
  2. 前記ポリマーAが、ポリ−C〜C20−アルキルビニルエーテル、ポリオキシメチレン、ポリ−C〜C−アルキレンオキシド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテルウレタン、アセタール化ポリビニルアルコール及びケタール化ポリビニルアルコールから選択される請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリマーAが、ポリビニルブチラールである請求項2に記載の方法。
  4. 前記ポリマーAが、少なくとも1000g/モルの重量平均分子量を有する請求項1に記載の方法。
  5. 前記被覆組成物が、該被覆組成物中のバインダー成分に対して、少なくとも1種の光重合開始剤0.1〜10質量%を含有する請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記被覆組成物が、少なくとも2モル/((プレ)ポリマーのkg)の二重結合含量を有するエチレン性不飽和プレポリマー、モノ−又はポリエチレン性不飽和モノマー、及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1種の別のエチレン性不飽和コバインダーを、被覆組成物中のバインダー成分に対して、10〜90質量%を含有する請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程aにおける前記流動性被覆組成物の前記塗布を印刷方法によって実施する請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程aにおける前記流動性被覆組成物の前記塗布をインク−ジェット法によって実施する請求項7に記載の方法。
  9. 工程bにおいて、さらに湿潤性被覆をIR放射線に暴露する請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記被覆組成物を、乾燥フィルム厚さ<10μmが得られるような量で塗布する請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の方法。
  11. i)請求項1に記載の少なくとも1種のポリマーA10〜100質量%と、少なくとも2モル/(プレポリマーのkg)の二重結合含量を有するエチレン性不飽和プレポリマーと、モノ−又はポリエチレン性不飽和モノマーとから選択されるコバインダー0〜90質量%とを含有する少なくとも1種のバインダー、
    ii)少なくとも1種の光重合開始剤、
    iii)所望に応じて、1種以上の有機又は無機の顔料、
    iv)慣用の助剤及び/又は溶媒、
    を含有することを特徴とする流動性被覆組成物。
  12. インク−ジェット法用の流動性製剤の形態を有する請求項11に記載の組成物。
  13. 80質量%以上の溶媒を含有する請求項11又は12に記載の組成物。
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