JP2004503976A - デジタル補間フィルター - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
デジタル入力信号が、デジタル/アナログ変換機を用いてアナログ信号に変換されるとき、得られる信号の質は、デジタル入力信号のノイズレベルによって決まる。入力信号でのノイズを減少させるため、アナログ信号に変換する前にデジタル入力信号の信号速度を上昇させ、ノイズをより高い周波数へとシフトさせることが知られている。データ値の間へのゼロの挿入およびデータシーケンス(Datensequenz)のデジタルフィルタリングにより、走査速度の上昇、及びそれに伴う遮断周波数が生じる。
【0002】
典型的には、信号速度が、因数20〜400の範囲内だけ上昇されなければならない。知られている多段階フィルター配置では、まず、ゼロを交互に挿入することによって、信号速度が因数4〜16だけ上昇される。次に、このようにして得られたスペクトルは、デジタルローパスフィルターを用いてフィルタリングされる。このとき、適切な数のゼロが個々のデジタル値の間に挿入されることにより、このように得られた信号の信号速度は、最終値へと上昇される。このようにして得られた信号は、必要とされる信号速度を既に備えているが、最後に、デジタル信号再構成が更に行われなければならない。信号再構成は、スペクトルにおける望ましくない高周波数部分の除去に使用され、デジタルコームフィルターを用いて行われる。
【0003】
本発明の目的は、このようなデジタルコームフィルターの実施である。
【0004】
信号速度を2の累乗だけ上昇させるためのデジタルコームフィルターは、伝達関数
【0005】
【式1】
【0006】
によって特徴付けられている。図1は、従来技術に基づくこのようなコームフィルターの実施(Realisierung)を示す。信号速度fsを有するデジタル入力信号1は、フィルター特性
(1−z−1)k−1
を有する第1フィルター段階2によってまずフィルタリングされる。ここで、z−1は、1走査パルスだけ遅延したzの変換体(z−Transformierte)を示し、一方、kは、コームフィルターの次数を示す。第1フィルター段階2の出力部のデジタルデータ値は、各入力データ値を(2n−1)回反復する反復段階3へと送られる。その結果、各入力データ値が、反復段階の出力部に2n回出現する。従って、信号率は、反復段階3によって一工程において(2n・fs)に上昇される。
【0007】
反復器3の結果値は、伝達関数
1/(1−z−1)k−1
を有する更なるデジタルフィルター段階4へと送られる。伝達関数から、フィルター段階4は、フィードバックワード構造、すなわち、固有の入力部に結果がフィードバックされるフィードバックフィルター構造(rueckgekoppelte Filterstruktur)であることが既に分かる。
【0008】
入力信号6の累乗(Leistung)が、入力信号1の累乗と一致するように、減衰器5を通る信号に、因数
1/2n(k−1)
が掛けられる。
【0009】
フィードバック構造または再帰的構造をフィルター配置において使用することは、例えば、放射作用または伝達エラーによって生じたビットエラーが、繰り返し入力値にフィードバックされ、従って、多数のデータがエラーになるという不具合を生じさせる。たった1つのエラーのある値は、長期間システムに蓄積されたまま残り、後に続く結果値へのエラー伝播が引き起こされる。
【0010】
このことから、再帰的なデジタルフィルター構造を使用する場合には、同じく図1に示すエラー修正論理7を備えることが必要である。このエラー修正論理7は、再帰的に作動するフィルター段階4のレジスタを周期的間隔で初期化するものである。この処置によってのみ、このようなデジタルフィルター構造の長期的安定性が保証される。適切なエラー修正回路7を実施するための回路の複雑性は、相当なものである。エラー修正回路は、実際のフィルター回路自体とほぼ同じシリコン領域を必要とする。
【0011】
従って、本発明の目的は、走査速度上昇および信号再構成のためのフィルター装置、及び、それに関連して、より複雑性の少ない回路で実施することができるとともに、より少ないチップ領域で実施することができる方法を提供することである。
【0012】
本目的は、請求項1の走査速度上昇および離散時間入力データの信号再構成のためのデジタルフィルター装置、ならびに、請求項8の方法によって達成される。
【0013】
本発明のデジタルコームフィルターは、n個のフィルター段階に編成されている。各フィルター段階は、その入力部に、反復器が保持部(Halteglied)の形状で備えられている。反復器では、各入力データ値を2回(zweifach)出力することによって、信号速度が倍増される。この反復器には、フィルター構造が接続されている。フィルター構造の部分伝達関数−H(z)には、
−H(z)∝(1+z−1)k−1
が該当する。ただし、kはフィルター装置の次数、z−1は、1走査パルスだけ遅延したzの変換体を示す。
【0014】
信号速度は、n個のフィルター段階のそれぞれにおいて倍増されるので、デジタルフィルター装置は、合計で因数2nだけ信号速度を上昇させる。n個の段階を含むフィルター装置の全伝達関数H(z)には、
【0015】
【式1】
【0016】
が該当し、該伝達関数は、知られているコームフィルター実施の伝達関数に正確に対応している。
【0017】
ところが、従来技術のコームフィルターと比べ、本発明の実施は、再帰的な構造もしくはフィードバックワード構造を全く使用しないという長所がある。反復器でも各フィルター段階に備えられているフィルター構造でも、出力部にあるデータ値を入力値にフィードバックしない。このことから、部分伝達関数−H(z)が極性を示さず、従って、単なるフィードフォワード構造として実施されているということが認識できる。
【0018】
従来技術に対して、本発明のフィルター装置を用いると、コームフィルターの伝達関数は、フィードフォワード構造のみを使用することによって算出される。再帰的な構造を完全に回避することができ、実際に生じるビットエラーは、急速に再び消え去る。なぜなら、ビットエラーは、入力値にフィードバックされないからである。本発明のコームフィルターにおいては、エラーメモリ(Fehlergedaechtnis)が無いので、エラーを修正するための回路は必要ない。この理由から、本発明のコームフィルター構造では、回路技術的な複雑性、およびそれに伴うシリコン領域の必要性が、従来技術の知られている解決策の場合よりも少なくて済む。
【0019】
次数が2(k=2)のデジタルフィルター装置の場合、各フィルター構造が加算器を備え、出力部における加算器の値が、フィルター構造に実際に存在するデータ値と、先行する走査パルスに属しているデータ値との加算によって構成されると好都合である。このことは、部分伝達関数
−H(z)∝(1+z−1)
を有するフィルター構造の最も容易な実施を示す。
【0020】
次数が3(k=3)のデジタルフィルター装置の場合、各フィルター構造が加算器を備え、出力部における加算器の値が、以下のデータ値の加算によって構成されると好都合である。上記データ値とはすなわち:
フィルター構造に実際に存在するデータ値;
先行する走査パルスに属しており、2が掛けられたデータ値;および、
先先行する(vorvorhergehenden)走査パルス(上記の先行する走査パルスよりもさらに前の先行する走査パルス)に属しているデータ値;
である。
【0021】
このような方法で、部分伝達関数
−H(z)=(1+z−1)2
を有するフィルター構造は、容易で原価の安い方法で実現される。
【0022】
この際、データ値のビットパターンが左にシフトすることによって、先行する走査パルスに属しているデータ値に2が掛けられると特に有利である。
【0023】
伝達関数が係数≠1であるデジタルフィルターを実現しなければならない場合、通例、手の込んだ掛け算器回路(Multiplikatorschaltungen)が必要である。このことは、とりわけ、適切な係数が2の累乗である場合には該当しない。なぜなら、この場合、掛け算は、あまり経費のかからない対応するビットのシフト(Bitverschiebung)によって実現されるからである。この際、データ値に2を掛けることは、ビットパターンが1順位(Position)だけ左へシフトすることに相当している。
【0024】
本発明の他の有利な実施形態では、デジタルフィルター装置の伝達関数H(z)には、
【0025】
【式2】
【0026】
が該当する。ただし、kは、フィルター装置の次数、2nは、走査速度上昇の因数を示している。また、z−1は、1走査パルスだけ遅延したzの変換体を示す。因数1/2nkによる標準化は、走査速度上昇にもかかわらず、入力信号の累乗(Leistung)が、出力信号の累乗と同じであるということに繋がる。このようにして、コームフィルターは、フィルタリングされる信号の累乗に影響を与えない。
【0027】
本発明の他の有利な実施形態では、伝達関数H(z)の標準化は、データ値のビットパターンが適切な数だけ右へシフトすることによって行われる。右へのシフトは、デジタル技術で容易に実現することができる。各右へのシフトは、結果に1/2を掛けることによって行われ、その結果、右へのシフトを用いて、各望ましい標準化は、1/2の累乗による掛け算によって算出される。
【0028】
第j番目のフィルター段階(j=1, ..., n)の入力部のデータバスが、少なくとも
WL+(j−1)・(k−1)
データ線(Datenleitungen)の幅を備えており、kは、フィルター装置の次数を示し、WLは、デジタルフィルター装置の第1フィルター段階の入力部のワード長を示す場合;
保持部(Halteglied)と第j番目のフィルター段階のフィルター構造との間のデータバスが、少なくとも
WL+(j−1)・(k−1)
データ線の幅を備えている場合;および
第j番目のフィルター段階の出力部のデータバスが、少なくとも
WL+j・(k−1)
データ線の幅を備えている場合が有利である。
【0029】
本解決策の利点は、データバスが、必要最小限のデータ幅を備えることによって、回路の複雑性を少なくとどめることができるということである。第1フィルター段階の入力部のデータバスは、WLビットの幅を備えている。保持部によって、走査速度のみが2倍になる。しかし、データ値自体は変化されないままである。従って、保持部と第1フィルター段階のフィルター構造との間のデータバスがWLデータ線の幅を備えていればよい。続いて、データは、第1フィルター段階のフィルター構造によって処理される。フィルター構造は、伝達関数
−H(z)=(1+z−1)k−1
によって特徴付けられ、また、従って、ここでは伝達が行われる。その結果、更に(k−1)本のデータ線が必要とされる。従って、第1フィルター段階の出力部のデータバスは、少なくとも
WL+(k−1)
データ線の幅を備えなければならない。
【0030】
走査速度上昇および離散時間入力データの信号再構成のための本発明の方法は、n回反復される以下の両方の工程によって特徴付けられる。両方の工程とはすなわち:まず、各入力データ値の2回の(zweimaliges)出力によって、走査速度が倍増される。次に、データ値が、フィルター構造を用いてデジタルフィルタリングされる。この構造の部分伝達関数−H(z)には、
−H(z)∝(1+z−1)k−1
が該当する。ただし、z−1は、1走査パルスだけ遅延したzの変換体を示し、kは、デジタルフィルター装置全体の次数を示す。
【0031】
両方の工程をn回実施することにより、信号速度は合計で因数2nだけ上昇される。デジタルフィルタリング工程に必要なフィルター構造は、単なるフィードフォワード構造を示し、ほんの僅かな回路の複雑性を必要とする。
【0032】
以下に、本発明を、図に示した実施例を参照しながら更に説明する。
【0033】
図1は、伝達関数
【0034】
【式2】
【0035】
を有するデジタルコームフィルターの回路を示し、これは説明の導入部分で既に論じられている。伝達関数用の数式は、2項式
(1−z−2m)=(1+z−m)・(1−z−m)
を用いることにより
【0036】
【式3】
【0037】
に変換される。
【0038】
従って、コームフィルターの伝達関数は、因数分解された表記法でも示すことができる。
【0039】
デジタルフィルター技術では、信号速度の上昇は、個々のデータ値の間に、該当する数のゼロを挿入することによって行われる。信号速度fsを、因数mだけ上昇させて(m・fs)にするために、各2つのデータ値の間に、(m−1)個のゼロを挿入しなければならない。このように(m−1)個のゼロを挿入するとにより因数mだけ信号速度を上昇させるため、以下において、表示記号
【0040】
【式4】
【0041】
が使用される。
【0042】
図1に示す従来技術のコームフィルター実施でも、本発明の実施でも、信号速度は因数2nだけ上昇される。従って、コームフィルターによって行われる入力データの変換は、次のように示される:
【0043】
【式5】
【0044】
数式の適切な変換によって、デジタルコームフィルターのより好ましい実施をどのように行うことができるかを以下に示す。ここで、因数mだけの信号速度上昇が、等価関係
【0045】
【式6】
【0046】
によって示される場合、特に、多相分解(Polyphasenzerlegung)として知られている特性が使用される。ただし、ここでは、mおよびqは自然数である。
【0047】
デジタルフィルター技術では、z−qによって、q順位だけ上流のデータ値がアクセスされる。このとき、(m−1)個のゼロを挿入する前に、q順位だけ上流に位置するデータ値が呼び出される場合でも、あるいは、(m−1)個のゼロをそれぞれ挿入した後に、(m・q)順位だけ上流に位置するデータ値が呼び出される場合でも、同値である。なぜなら、どちらの場合にも、同一のデータ値がアクセスされるからである。周波数が2倍される場合、つまりデータ値の間にゼロがそれぞれ挿入される場合、特別な場合として、
【0048】
【式7】
【0049】
が得られる。ただし、ここでもpは自然数である。
【0050】
この多相分解によって、因数分解された表記法
【0051】
【式8】
【0052】
のデジタルコームフィルター用の数式は、以下:
【0053】
【式9】
【0054】
のように変換される。
【0055】
図2に、変換されたコームフィルター特性の本発明に基づく実施を示す。コームフィルターは、n個の段階から構成されており、各段階の入力部において、まず、データ値の間に1つのゼロをそれぞれ挿入することによって周波数の倍増が行われる。続いて、このようにして得た周波数の倍増された信号は、フィルター特性(1+z−1)kを有するフィルターユニットへと導入され、フィルタリングされる。
【0056】
第1フィルター段階11の入力部には、周波数fsを有する入力信号8が存在する。第1フィルター段階11において、信号は、周波数を(2・fs)に倍増するゼロ挿入9の段階をまず通過する。後続のフィルターユニット10は、信号をフィルタリングするが、信号速度は変化させない。第1フィルター段階11の出力部にある信号は、同じく周波数を倍増させる第2フィルター段階12へと導入される。第nフィルター段階13を流通した後、必要とされる信号速度(2n・fs)を既に有する信号14が得られる。減衰器15によって、信号14は、因数1/2n(k−1)だけ減衰される。従って、減衰器15の出力部には、望ましいコームフィルタリングされた最終信号16がある。最終信号16の累乗(Leistung)は、入力信号8の累乗の増加と一致している。
【0057】
減衰器15による標準化の際に、実際に期待される因数1/2nkではなく、因数1/2n(k−1)が使用される。その理由は、ゼロ挿入の各段階において、累乗が半分に減少し、その結果、第n段階のフィルターは、信号を既に因数1/2nだけ減衰させているからである。従って、減衰器15による1/2n(k−1)だけの減衰は、フィルター信号の正しい標準化を達成するのに、全体的には十分である。
【0058】
減衰は、個々のデータ値のビットパターンが(n・k−n)だけ右へシフトすることにより行われる。なぜなら、各右へのシフトは、信号を因数1/2だけ減衰させるからである。
【0059】
本発明のフィルター装置の各段階においては、フィードフォワード構造が使用される。従って、生じるビットエラーは、それ以降の結果に影響を与えず、エラーは急速に消え去る。従来技術において必要であったような手の込んだエラー修正回路は、コームフィルターの実施の際に完全に回避することができる。
【0060】
図3では、ゼロ挿入17の段階および後ろに接続されたフィルターユニット18から構成されているフィルター構造を左側に示す。以下では、段階17の入力部に、データシーケンス..., c, b, aが存在すると考えられる。ゼロ挿入17の段階は、2つのデータ値の間にゼロをそれぞれ挿入する。その結果、段階17の出力部にはデータシーケンス..., 0, c, 0, b, 0, a, 0が生じる。このデータシーケンスは、デジタルフィルターユニット18の入力部に存在し、このデータシーケンスの伝達関数は、(1+z−1)によって与えられている。フィルターユニット18は、それぞれ、その入力部に実際に存在するデータ値に先行のデータ値を加算する。フィルターユニット18の入力部には、データシーケンス(Datnefolge)..., 0, c, 0, b, 0, a, 0が存在するので、フィルターユニット18の出力部にはデータシーケンス..., c, c, b, b, a, aが生じる。
【0061】
すなわち、図3の左側に示すフィルター構造は、図3の右側に示す反復段階19と等価であることが明確となる。反復段階19は、入力部にある各値を2回出力する。このような反復段階19は、保持部を用いて実現される。保持部は、入力値を新しい入力値が生じるまで保持する。従って、保持部の出力部は、入力部データ率に比べて倍増された信号速度によって走査される。
【0062】
同値関係を用いて、図2に示すコームフィルターの実施を更に簡単にすることができる。図2のn個のフィルター段階のそれぞれは、伝達関数(1+z−1)kによって特徴付けられているフィルターユニット10をそれぞれ備えている。これらフィルターユニットのそれぞれは、連続して配置されている2つのフィルターユニット;伝達関数(1+z−1)を有する第1フィルターユニットと、伝達関数−H(z)=(1+Z−1)k−1を有する第2フィルターユニットと;に分割される。続いて、ゼロ挿入9の各段階および第1フィルター段階は、図3に相当する1つの反復段階になるよう集結される。
【0063】
その結果を図4に示す。同じく全フィルター装置は、n個のフィルター段階を備えている。ここで、各フィルター段階は、入力側に配置されている反復段階および後ろに接続されているフィルター構造を備えている。フィルター構造のフィルター特性は、−H(z)=(1+z−1)k−1である。従って、フィルター構造の出力部は、次に続くフィルター段階の入力部として使用される。
【0064】
図4に示す構造の場合、第1フィルター段階25の入力部20には、WLビット幅であり、信号率fsであるデジタル信号が存在する。信号は、第1フィルター段階25に属する保持部21へと導入される。保持部21は、2倍にされた信号速度(2・fs)によって走査される。従って、保持部21をフィルター構造23と接続しているデータバス22には、入力部20に存在する各データ値が2倍になって発現する。これは、入力部に存在するデータ値のことであるので、WLビットの幅はデータバス用に十分である。後続のフィルター構造23は、データバス22に存在し、伝達関数−H(z)=(1+z−1)k−1を有するデータをデジタルフィルタリングする。この際、z−1は、1走査パルスだけ遅延したzの変換体を示し、kは、全コームフィルターの次数を示す。
【0065】
デジタルフィルタリングの際には、実際に存在するデータ値と、先行するデータ値とが加算される;従って、(k−1)乗に対する加算結果は、第1フィルター段階25の出力部24に存在する。重要なのは、ここで伝達が行われることであり、その結果、(k−1)本の付加的なデータ線が必要とされる。従って、第1フィルター段階25を第2フィルター段階26と接続しているデータバス24の幅は、WL+(k−1)ビットである。
【0066】
第2フィルター段階26では、周波数の倍加が新規に行われる。さらに、第2フィルター段階26の出力部において、(k−1)本の更なるデータ線を必要とする。従って、第nフィルター段階27の出力部には、信号速度(2n・fs)を有し、ビット幅WL+n・(k−1)の信号が存在する。この信号は、減衰器28を通り因数1/2n・(k−1)が掛けられる。このことは、データ値のビットパターンがn・(k−1)だけ右へシフトすることによって生じる。
【0067】
図4に示す全フィルター装置の伝達関数H(z)は、
【0068】
【式2】
【0069】
であり、この点で、本発明のフィルター装置は、図1に示す従来技術の解決策のように、同一のコームフィルター特性を備えている。
【0070】
本発明のコームフィルター実施におけるデータバスの必要な幅には、
第j番目のフィルター段階(ただしj=1, ..., n)の入力部のデータバスが、少なくとも
WL+(j−1)・(k−1)
データ線の幅を備え、
固定部と第j番目のフィルター段階のフィルター構造との間のデータバスが、少なくとも
WL+(j−1)・(k−1)
データ線の幅を備え、
第j番目のフィルター段階の出力部のデータバスが、少なくとも
WL+j・(k−1)
データ線の幅を備えていなければならないということが一般的に該当する。
【0071】
図5は、次数が2であるフィルターの場合における本発明のコームフィルターの具体的な実施を示す。この場合、k=2であり、それゆえ、各フィルター段階に属するフィルター構造の伝達関数には、
−H(z)=(1+z−1)
が該当する。
【0072】
フィルター構造は、一方では実際のデータ値31、他方では先行のデータ値32が導入される加算器30によって実施されている。加算の結果33は、次のフィルター段階35の反復器34へと導入される。
【0073】
同様に、図6に、次数k=3のコームフィルター用のフィルター構造の実施を示す。フィルター装置のn個のフィルター段階のそれぞれは、このようなフィルター構造を備えている。フィルター構造の伝達関数−H(z)は、
−H(z)=(1+z−1)2=1+2・z−1+z−2
である。
【0074】
このフィルター構造を実施するために、加算器36が備えられている。加算器36には、実際のデータ値37、先行する走査パルスに属しており、2が掛けられたデータ値39、および先先行する走査パルス(上記の先行する走査パルスよりもさらに前の先行する走査パルス)に属しているデータ値40が導入される。従って、加算器の結果41は、次に続くフィルター段階へと導入される。通常、2による掛け算は、データ値のビットパターンの左へのシフト38によって行われ、その結果、ここでは、手の込んだ掛算回路(Multiplizierschaltung)は必要ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
再帰的フィルター構造を使用した従来技術に相当するデジタルコームフィルターの実施を示す図である。
【図2】
本発明の、n個の段階を含むデジタルコームフィルターの実施を示す図である。
【図3】
左側がゼロ挿入の段階およびそれに続くフィルターユニットであり、右側が反復器回路である等価回路を示す図である。
【図4】
本発明のデジタルコームフィルターの回路技術的に好ましい実施を示す図である。
【図5】
次数k=2の本発明のデジタルコームフィルターの実施を示す図である。
【図6】
次数k=3の本発明のデジタルコームフィルターの実施を示す図である。
Claims (12)
- 走査速度を上昇させ、そして離散時間入力データの信号を再構成させるためのデジタルフィルター装置であり、
kを上記フィルター装置の次数、2nを走査速度上昇の因数、また、z−1を1走査パルスだけ遅延したzの変換体とすると、
該デジタルフィルター装置の伝達関数H(z)には、
【式1】 が該当するようなデジタルフィルター装置において、
上記デジタルフィルター装置が、n個のフィルター段階(25,26,27)を備え、
各フィルター段階が、フィルター段階の入力側に配置されており、各入力データ値を2回出力することにより走査速度を倍増させる保持部(21)を備え、
各フィルター段階が、部分伝達関数−H(z)を
−H(z)∝(1+z−1)k−1
とするフィルター構造(23)を備えることを特徴とする、デジタルフィルター装置。 - 次数が2(k=2)のデジタルフィルター装置の場合、各フィルター構造(23)が、加算器(30)を備え、上記加算器(30)の出力部(33)における値が、フィルター構造に実際に存在するデータ値(31)と、先行する走査パルスに属しているデータ値(32)との加算によって構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデジタルフィルター装置。
- 次数が3(k=3)のデジタルフィルター装置の場合、各フィルター構造(23)が、加算器(36)を備え、上記加算器(36)の出力部(41)における値が、以下のデータ値:
フィルター構造に実際に存在するデータ値(37)、
先行する走査パルスに属しており、2が掛けられたデータ値(39)、
先先行する走査パルスに属しているデータ値(40):
の加算によって構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデジタルフィルター装置。 - データ値のビットパターンが左へシフトすることにより、上記先行する走査パルスに属しているデータ値に2が掛けられることを特徴とする、請求項3に記載のデジタルフィルター装置。
- 上記伝達関数H(z)の標準化は、データ値のビットパターンが適切な数だけ右へシフトすることによって行われることを特徴とする、請求項5に記載のデジタルフィルター装置。
- 第j番目のフィルター段階(ここで、j=1, ..., n)の入力部のデータバスが、少なくとも
WL+(j−1)・(k−1)
データ線の幅を備えており、kはフィルター装置の次数を示し、WLは、デジタルフィルター装置の第1フィルター段階の入力部のワード長を示し、
保持部と第j番目のフィルター段階のフィルター構造との間のデータバスが、少なくとも
WL+(j−1)・(k−1)
データ線の幅を備え、
第j番目のフィルター段階の出力部のデータバスが、少なくとも
WL+j・(k−1)
データ線の幅を備えていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに1項に記載のデジタルフィルター装置。 - a)入力データ値を2回出力することによって走査速度を倍増させる工程と、
b)部分伝達関数−H(z)に、
−H(z)∝(1+z−1)k−1
が該当し、ここで、z−1は、1走査パルスだけ遅延したzの変換体を示し、kは、デジタルフィルター装置全体の次数を示すようなフィルター構造(23)を用いたデータ値のデジタルフィルタリング工程とが、
n回反復されることを特徴とする、走査速度を上昇させ、離散時間入力データの信号を再構成させるための方法。 - 次数が2(k=2)のデジタルフィルター装置の場合、上記データ値のデジタルフィルタリング工程が、フィルター構造に実際に存在するデータ値(31)と先行する走査パルスに属しているデータ値(32)との加算(30)によって行われることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
- 次数が3(k=3)のデジタルフィルター装置の場合、上記データ値のデジタルフィルタリング工程が、以下のデータ値:
フィルター構造に実際に存在するデータ値(37)、
先行する走査パルスに属しており、2が掛けられたデータ値(39)、
先先行する走査パルスに属しているデータ値(40)との加算(36):
の加算によって行われることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。 - データ値のビットパターンが左へシフトすることによって、上記先行する走査パルスに属しているデータ値に2が掛けられることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
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