JP2004503666A5 - - Google Patents

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【特許請求の範囲】
【請求項1】 擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さない酵素的ブロック脱エステル化ペクチンであって、
前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが、(1)約45〜62%のエステル化度、及び(2)約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム率を有し、
前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が約0.05〜約0.6%である、前記ペクチン
【請求項2】 多価イオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項1に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項3】 前記多価イオンが、アルミニウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの1つから選ばれる、請求項2に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項4】 前記多価イオンがカルシウムイオンであり、カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項3に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項5】 カルシウムイオンの量が約200〜約600ppmである、請求項4に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項6】 水溶液中の相分離の量が多くて約10%である、請求項1に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項7】 水溶液中の相分離の量が多くて約5%である、請求項6に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項8】 水溶液中の相分離の量が多くて約3%である、請求項7に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項9】 約50〜62%のエステル化度を有する、請求項1に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項10】 約55〜59%のエステル化度を有する、請求項9に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項11】 約5〜25%のエステル化Δ度を有する、請求項9に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項12】 約8〜15%のエステル化Δ度を有する、請求項11に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項13】 単離高メトキシルペクチンを酵素で処理することにより調製される、請求項1に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項14】 前記酵素が、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出される、請求項13に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項15】 前記酵素がパパインである、請求項13に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項16】 前記単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、約45〜62%のエステル化度を有する、請求項13に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項17】 前記単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、約55〜59%のエステル化度を有する、請求項16に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項18】 前記単離高メトキシルペクチンが約60%よりも大きいエステル化度を有する、請求項13に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項19】 前記単離高メトキシルペクチンが約67%よりも大きいエステル化度を有する、請求項18に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項20】 前記単離高メトキシルペクチンが水性形もしくは粉末形である、請求項13に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項21】 前記単離高メトキシルペクチンが、柑橘類の皮、リンゴジュース、りんごサイダー、りんごポマード、さとうだいこん、ひまわりの穂先、野菜、あるいはりんご、さとうだいこん、ひまわりおよび柑橘類の少なくとも1つから選ばれる植物からの廃棄物の少なくとも1つから得られる、請求項13に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項22】 前記単離高メトキシルペクチンが、ライム、レモン、グレープフルーツ、タンジェリンおよびオレンジの少なくとも1つから得られる、請求項21に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項23】 前記単離高メトキシルペクチンを酵素で処理することにより調製され、前記酵素が、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出される、請求項9に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項24】 前記単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、約45〜62%のエステル化度を有する、請求項23に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項25】 少なくとも1つの単離高メトキシルペクチンを少なくとも1つの脱エステル酵素で処理することを含む酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法であって、前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さず、
前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが、(1)約45〜62%のエステル化度、及び(2)約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム率を有し、
前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が約0.05〜約0.6%である、
ことを特徴とする前記方法。
【請求項26】 多価イオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項27】 前記多価イオンが、アルミニウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの1つから選ばれる、請求項26に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項28】 前記多価イオンがカルシウムイオンであり、カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項27に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項29】 カルシウムイオンの量が約200〜約600ppmである、請求項28に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項30】 水溶液中の相分離の量が多くて約10%である、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項31】 水溶液中の相分離の量が多くて約5%である、請求項30に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項32】 水溶液中の相分離の量が多くて約3%である、請求項31に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項33】 前記酵素が、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出される、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項34】 前記酵素がパパインである、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項35】 前記単離高メトキシルペクチンが、柑橘類の皮、リンゴジュース、リンゴサイダー、りんごポマード、さとうだいこん、ひまわりの穂先、野菜、あるいはりんご、さとうだいこん、ひまわりおよび柑橘類の少なくとも1つから選ばれる植物からの廃棄物の少なくとも1つから得られる、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項36】 前記単離高メトキシルペクチンが、ライム、レモン、グレープフルーツ、タンジェリンおよびオレンジの少なくとも1つから得られる、請求項35に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項37】 前記単離高メトキシルペクチンが水性形もしくは粉末形である、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項38】 前記単離高メトキシルペクチンが約60%よりも大きいエステル化度を有する、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項39】 前記単離高メトキシルペクチンが約67%よりも大きいエステル化度を有する、請求項38に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項40】前記単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンのエステル化度が約45〜62%である、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項41】 前記単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンのエステル化度が約55〜59%である、請求項40に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項42】 前記単離高メトキシルペクチンが、柑橘類の皮、リンゴジュース、りんごサイダー、りんごポマード、さとうだいこん、ひまわりの穂先、野菜、あるいはりんご、さとうだいこん、ひまわりおよび柑橘類の少なくとも1つから選ばれる植物からの廃棄物の少なくとも1つから得られる、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項43】 前記単離高メトキシルペクチンが、ライム、レモン、グレープフルーツ、タンジェリンおよびオレンジの少なくとも1つから得られる、請求項42に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項44】 前記単離高メトキシルペクチンが水性形もしくは粉末形である、請求項43に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項45】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約5〜25%のエステル化Δ度を有する、請求項44に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項46】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約8〜15%のエステル化Δ度を有する、請求項45に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項47】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約50〜62%のエステル化度を有する、請求項46に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造する方法。
【請求項48】 酵素で脱エステルされた酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを酸性液体系に添加することを含み、前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さない、不溶性成分を酸性液体系に懸濁する方法であって、
前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが、(1)約45〜62%のエステル化度、及び(2)約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム率を有し、
前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が約0.05〜約0.6%である、
前記方法
【請求項49】 多価イオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項48に記載の方法。
【請求項50】 前記多価イオンが、アルミニウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの1つから選ばれる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】 前記多価イオンがカルシウムイオンであり、カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項50に記載の方法。
【請求項52】 カルシウムイオンの量が約200〜約600ppmである、請求項51に記載の方法。
【請求項53】 水溶液中の相分離の量が多くて約10%である、請求項48に記載の方法。
【請求項54】 水溶液中の相分離の量が多くて約5%である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】 水溶液中の相分離の量が多くて約3%である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約5〜25%のエステル化Δ度を有する、請求項48に記載の方法。
【請求項57】 さらにカルシウムイオンを前記酸性液体系に添加することを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】 カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項57に記載の方法。
【請求項59】 カルシウムイオンの量が、約50〜約1,000ppmである、請求項58に記載の方法。
【請求項60】 カルシウムイオンの量が約200〜約600ppmである、請求項59に記載の方法。
【請求項61】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.001〜約0.2である、請求項57に記載の方法。
【請求項62】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.005〜約0.01である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.02〜約0.06である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】 前記酸性液体系が蛋白質を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項65】 前記蛋白質が、大豆、ホエーおよびカゼインの少なくとも1つである、請求項60に記載の方法。
【請求項66】 さらに食物、化粧品もしくは医薬製品を前記酸性液体系に添加することを含み、前記食物製品が果物および野菜の少なくとも1つを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項67】 前記酸性液体系がカルシウムイオンを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項68】 カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】 カルシウムイオンの量が約50〜約1000ppmである、請求項68に記載の方法。
【請求項70】 カルシウムイオンの量が約200〜約600ppmである、請求項69に記載の方法。
【請求項71】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.005〜約0.01である、請求項67に記載の方法。
【請求項72】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.02〜約0.06である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】 前記酸性液体系が蛋白質を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】 前記酸性液体系が蛋白質を含み、前記蛋白質が、大豆、ホエーおよびカゼインの少なくとも1つである、請求項67に記載の方法。
【請求項75】 さらに食物、化粧品もしくは医薬製品を前記酸性液体系に添加することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項76】 前記食物製品が果物および野菜の少なくとも1つを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】 前記酵素的脱エステル化ペクチンの量が、前記最終酸性液体系中約0.01〜約3.0乾量%である、請求項48に記載の方法。
【請求項78】 前記酵素的脱エステル化ペクチンの量が、前記最終酸性液体系中約0.05〜約0.6乾量%である、請求項77に記載の方法。
【請求項79】 前記酵素的脱エステル化ペクチンの量が、前記最終酸性液体系中約0.15〜約0.35乾量%である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】 前記酸性液体系のpHが約2.0〜約5である、請求項48に記載の方法。
【請求項81】 前記酸性液体系のpHが約2.5〜約4.5である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】 前記酸性液体系のpHが約3〜約4である、請求項81に記載の方法。
【請求項83】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約5〜25%のエステル化Δ度を有する、請求項48に記載の方法。
【請求項84】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製され、前記酵素が、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出される、請求項48に記載の方法。
【請求項85】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製され、前記酵素がパパインである、請求項48に記載の方法。
【請求項86】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチン約50〜62%のエステル化度を有する、請求項48に記載の方法。
【請求項87】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約55〜59%のエステル化度を有する、請求項86に記載の方法。
【請求項88】 (a)擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さない少なくとも1つの酵素的ブロック脱エステル化ペクチン;および(b)少なくとも1つの酸性液体溶液を含む安定化酸性液体系であって
前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが、(1)約45〜62%のエステル化度、及び(2)約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム率を有し、
前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が約0.05〜約0.6%である、
前記安定化酸性液体系
【請求項89】 多価イオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項90】 前記多価イオンが、アルミニウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの1つから選ばれる、請求項89に記載の安定化酸性液体系。
【請求項91】 前記多価イオンがカルシウムイオンであり、カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項90に記載の安定化酸性液体系。
【請求項92】 カルシウムイオンの量が約200〜約600ppmである、請求項91に記載の安定化酸性液体系。
【請求項93】 水溶液中の相分離の量が多くて約10%である、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項94】 水溶液中の相分離の量が多くて約5%である、請求項93に記載の安定化酸性液体系。
【請求項95】 水溶液中の相分離の量が多くて約3%である、請求項94に記載の安定化酸性液体系。
【請求項96】 さらにカルシウムイオンを前記酸性液体溶液に添加することを含む、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項97】 カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項96に記載の安定化酸性液体系。
【請求項98】 カルシウムイオンの量が、約50〜約600ppmである、請求項97に記載の安定化酸性液体系。
【請求項99】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.001〜約0.2である、請求項96に記載の安定化酸性液体系。
【請求項100】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.005〜約0.01である、請求項96に記載の安定化酸性液体系。
【請求項101】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.02〜約0.06である、請求項100に記載の安定化酸性液体系。
【請求項102】 前記酸性液体溶液が蛋白質を含む、請求項96に記載の安定化酸性液体系。
【請求項103】 前記蛋白質が、大豆、ホエーおよびカゼインの少なくとも1つである、請求項102に記載の安定化酸性液体系。
【請求項104】 さらに食物、化粧品もしくは医薬製品を前記酸性液体溶液に添加することを含む、請求項96に記載の安定化酸性液体系。
【請求項105】 前記食物製品が果物および野菜の少なくとも1つを含む、請求項104に記載の安定化酸性液体系。
【請求項106】 前記酸性液体溶液がカルシウムイオンを含む、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項107】 カルシウムイオンの量が約10〜約2,000ppmである、請求項106に記載の安定化酸性液体系。
【請求項108】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.001〜約0.2である、請求項107に記載の安定化酸性液体系。
【請求項109】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.005〜約0.01である、請求項106に記載の安定化酸性液体系。
【請求項110】 前記酵素的脱エステル化ペクチンと前記カルシウムイオンとの重量比が約0.02〜約0.06である、請求項109に記載の安定化酸性液体系。
【請求項111】 カルシウムイオンの量が約50〜約1,000ppmである、請求項110に記載の安定化酸性液体系。
【請求項112】 前記酸性液体溶液が蛋白質を含み、前記蛋白質が、大豆、ホエーおよびカゼインの少なくとも1つである、請求項106に記載の安定化酸性液体系。
【請求項113】 さらに食物、化粧品もしくは医薬製品を前記酸性液体溶液に添加することを含む、請求項106に記載の安定化酸性液体系。
【請求項114】 前記食物製品が果物および野菜の少なくとも1つを含む、請求項113に記載の安定化酸性液体系。
【請求項115】 前記酵素的脱エステル化ペクチンの量が、前記最終酸性液体溶液中約0.01〜約3.0乾量%である、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項116】 前記酵素的脱エステル化ペクチンの量が、前記最終酸性液体溶液中約0.05〜約0.6乾量%である、請求項115に記載の安定化酸性液体系。
【請求項117】 前記酸性液体溶液のpHが約2.5〜約5である、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項118】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが約5〜25%のエステル化Δ度を有する、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項119】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製され、前記酵素が、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出される、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項120】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製され、前記酵素がパパインである、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項121】 前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチン約50〜62%のエステル化度を有する、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項122】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.1〜約0.3%である、請求項1に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項123】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.15〜約0.35%である、請求項1に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項124】 前記カルシウムイオンが、前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンと反応し、安定性粘度のゲル網状構造を形成している、請求項4に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン
【請求項125】 前記カルシウムイオンの前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに対する重量比が約0.001〜約10である、請求項124に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチン。
【請求項126】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.1〜約0.3%である、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの製造方法。
【請求項127】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.15〜約0.35%である、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの製造方法。
【請求項128】 前記カルシウムイオンが、前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンと反応し、安定性粘度のゲル網状構造を形成している、請求項25に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの製造方法。
【請求項129】 前記カルシウムイオンの前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに対する重量比が約0.001〜約10である、請求項128に記載の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの製造方法。
【請求項130】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.1〜約0.3%である、請求項48に記載の方法。
【請求項131】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.15〜約0.35%である、請求項48に記載の方法。
【請求項132】 前記カルシウムイオンが、前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンと反応し、安定性粘度のゲル網状構造を形成している、請求項51に記載の方法。
【請求項133】 前記カルシウムイオンの前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに対する重量比が約0.001〜約10である、請求項132に記載の方法。
【請求項134】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.1〜約0.3%である、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項135】 前記水溶液中の前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量が、約0.15〜約0.35%である、請求項88に記載の安定化酸性液体系。
【請求項136】 前記カルシウムイオンが、前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンと反応し、安定性粘度のゲル網状構造を形成している、請求項91に記載の安定化酸性液体系。
【請求項137】 前記カルシウムイオンの前記酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに対する重量比が約0.001〜約10である、請求項136に記載の安定化酸性液体系。
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さない酵素的ブロック脱エステル化ペクチン、および同ペクチンを製造する方法に向けられる。特に、本発明は、単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製される酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに向けられる。本発明は、また単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製される酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを用いる粒子を懸濁する方法にも向けられる。さらに、本発明は、単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製される酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを含む安定化水性系に関する。
さらに、500mMなど、比較的高レベルのカルシウムの存在下ですら貯蔵でシネレシスを受けたり、分離ゲル相を生成したりしないペクチンに対する既存の要求がある。
発明の要旨
上記のことをかんがみて、本発明の1つの側面は、擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的にゲル収縮を示さない酵素的ブロック脱エステル化ペクチン、および同ペクチンを製造する方法に向けられる。特に、本発明は、単離高メトキシルペクチンを酵素で脱エステルすることにより調製される酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに向けられる。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、好ましくは約45〜65%、より好ましくは約55〜59%のエステル化度を有する。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、好ましくは約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム率、および約5〜25%、より好ましくは約8〜15%のエステル化Δ度を有する。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、好ましくは単離高メトキシルペクチンを酵素で処理することにより調製される。酵素は、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出され、好ましくはパパインである。
酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、好ましくは単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、約45〜65%のエステル化度を有し、より好ましくは単離高メトキシルペクチンのエステル化度が約68〜72%であるときに、約55〜59%のエステル化度を有する。単離高メトキシルペクチンは、好ましくは約60%よりも大きい、より好ましくは約67%よりも大きいエステル化度を有する。単離高メトキシルペクチンは、好ましくは水性形もしくは粉末形である。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、好ましくは単離高メトキシルペクチンを酵素で処理することにより調製され、酵素は、りんご、アプリコット、アボカド、バナナ、ベリー、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、チェリー、赤すぐり、ぶどう、マンゴー、パパイヤ、とけいそうの実、桃、西洋なし、プラム、そら豆、にんじん、カリフラワー、きゅうり、リーキ、たまねぎ、えんどう、じゃがいも、はつかだいこんおよびトマトの少なくとも1つから選ばれる植物組織から抽出される。
さらに、本発明は、また酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを酸性液体系に添加することを含む不溶性粒子を懸濁する方法にも向けられる。酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、好ましくは約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム率、および約5〜25%のエステル化Δ度を有する。
酸性液体系は、大豆、ホエーおよびカゼインの少なくとも1つから選ばれる蛋白質を含み得る。
さらに、本発明は、(a)擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さない少なくとも1つの酵素的ブロック脱エステル化ペクチン;および(b)少なくとも1つの酸性液体溶液を含む安定化水性系に関する。安定化系は、さらにカルシウムイオンを酸性液体溶液に添加することも含み得る。カルシウムイオンの量は、好ましくは約10〜約2000ppm、より好ましくは約50〜約600ppmである。
安定化系の酸性液体溶液は、大豆、ホエーおよびカゼインの少なくとも1つから選ばれる蛋白質を含む。酸性液体溶液は、さらに食物、化粧品もしくは医薬製品を含み得る。食物製品は、果物および野菜のすくなくとも1つを含む。酸性液体溶液は、カルシウムイオンも含み得る。
したがって、(1)剪断減粘性を有し;(2)許容できる口当たりを有する剪断減粘性を有し;(3)比較的高レベルのカルシウムの存在下で貯蔵でシネレシスを受けたり、分離ゲル相を生成したりしない;そして(4)長期貯蔵の間にレオロジーにおける最小限の変化;(5)低使用レベルで有効である酸性液体系で不溶性成分懸濁に使用するペクチンを提供できることが望ましい。
発明の詳細な説明
本発明は、低使用レベルで擬似塑性を示し、かつ少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液に実質的に相分離を示さない酵素的ブロック脱エステル化ペクチンに向けられる。
「実質的に相分離がない」とは、本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを含む陽イオン水溶液中10%未満の相分離をいう。本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの相分離は、好ましくは多くて約10%、より好ましくは多くて約7%、さらに好ましくは約5%、もっとも好ましくは約3%である。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、またカルシウムイオンもしくは他の多価陽イオンと反応したときに水溶液中に非チキソトロープである。すなわち、本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、剪断応力が除去されたときに水溶液が粘度を再建もしくは非常に速やかに回復するのを助ける。剪断応力が加えられた後の粘度再建は、剪断応力が導入される前の粘度のと基本的に同一である。
さらに、本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは少なくとも1つの多価陽イオンを含む水溶液中に実質的に相分離を示さないが、多価陽イオンと反応して、低ペクチン濃度で擬似塑性のためのからみ合いを助ける大きい見掛分子サイズの分子を形成する。多価陽イオンの例には、好ましくは、それらに限定はされないが、アルミニウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンが含まれ、より好ましくはカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンであり、もっとも好ましくはカルシウムイオンである。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、約200センチポアズ(cP)よりも大きいカルシウム感度(CS)もしくは20よりも大きいカルシウム率(CF)、および約5〜25%のエステル化Δ度(ΔDE)を有する。より好ましくは、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム感受ペクチン率、および約7〜25%のエステル化Δ度を有する。もっとも好ましくは、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、約200cPよりも大きいカルシウム感度もしくは20よりも大きいカルシウム感受ペクチン率、および約8〜15%のエステル化Δ度を有する。
本発明の1つの実施態様において、本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンは、少なくとも1つの酵素で高メトキシルペクチン出発材料から調製される。酵素は、ペクチンの精製の際存在してもよいが、他の実施態様には、固定化酵素の除去、不活性化もしくは使用が含まれる。もっとも好ましい実施態様は、アルコール中への沈殿前の酵素不活性化が含まれる。
前述のように、本発明による方法は、ペクチン出発材料を少なくとも1つの酵素で脱エステルして酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを製造することを含む。本発明のペクチン出発材料は、好ましくは約60%よりも大きい、より好ましくは約65%よりも大きい、もっとも好ましくは約67%よりも大きいエステル化度を有する。
本発明の1つの実施態様において、単離高メトキシルペクチンのエステル化度が好ましくは約68〜72%であるなら、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンのエステル化度は、好ましくは約45〜65%、より好ましくは約50〜62%、もっとも好ましくは約55〜59%である。
本発明の別の実施態様において、高DEペクチン出発材料のエステル化度は、好ましくは酵素的ブロック脱エステル化ペクチンよりも約5〜25%高く、より好ましくは酵素的ブロック脱エステル化ペクチンよりも約5〜15%高く、もっとも好ましくは酵素的ブロック脱エステル化ペクチンよりも約8〜15%高い。
酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを、さらに乾燥させ、小粒子に微粉砕できる。ペクチンの乾燥は、当業界の技術により(例えば、大気もしくは減圧炉)、約50%未満、好ましくは約25%未満の湿分に達成できる。乾燥温度は、ペクチンが、例えば、色、分子量などの特性を失い始める温度よりも低く維持すべきである。当業界のいずれかの微粉砕技術を用いてペクチン製品を所望の粒度に微粉砕できる。最終製品が、約12重量%以下の湿分を有する乾燥粉末形であることが、もっとも好ましい。「乾燥粉末形」とは、製品が実質的なケーキングなしで注入できることを意味すると意図される。好ましい最終製品は、使用容易性のために粉末形である。
本発明の脱エステル化ペクチンを製造する方法は、連続プロセスもしくは単一バッチ、好ましくは連続プロセスによりなされる。本発明によれば、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを、不溶性成分を酸性液体系に懸濁するプロセスに用いることができる。プロセスには、逐次的パターンで酸性液体系に脱エステルされた脱エステルペクチンを添加することが含まれる。
本発明の方法における酵素的ブロック脱エステル化ペクチン対酸性液体系の重量比は、約0.0001〜約0.03、好ましくは約0.0005〜約0.006、より好ましくは約0.0015〜約0.035であり得る。
酸性液体系中の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの全量は、約0.15〜約0.35乾量%、好ましくは約0.05〜約0.6乾量%、より好ましくは約0.1〜約0.3乾量%であり得る。
本発明のカルシウムイオン対酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの重量比は、約0.001〜約10、好ましくは約0.01〜約1.0、より好ましくは約0.03〜約0.30であり得る。
本発明の方法における酵素的ブロック脱エステル化ペクチン酸性液体系対食物、化粧品もしくは医薬製品の重量比は、約0.0001〜約0.03、好ましくは約0.0005〜約0.006、より好ましくは約0.0015〜約0.035であり得る。
本発明の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンが酸性液体に添加されると、それは長期貯蔵の間レオロジーにおいて最小限の変化を与える。さらに、本発明のペクチンは、許容できる口当たりを有する剪断減粘性を有する。本発明の脱エステルペクチンは、比較的高レベルのカルシウムの存在下貯蔵でシネレシス(ゲル収縮形成)を受けたり、分離ゲル相を生成したりしない。
本発明の系における酵素的ブロック脱エステル化ペクチンの量は、約0.01〜約3乾量%、好ましくは約0.05〜約0.6乾量%、より好ましくは約0.1〜約0.4乾量%である。
本発明の酸性液体の例には、それらに限定はされないが、エタノールと水、グリセロールと水、およびプロピレングリコールと水が含まれる。また本発明によれば、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンを安定化酸性液体系に用いることができる。本発明の安定化酸性液体系は、酵素的ブロック脱エステル化ペクチンおよび酸性水溶液を含む。
安定化酸性液体系中の酵素的ブロック脱エステル化ペクチンとカルシウムイオンとの重量比は、約0.001〜約0.2、好ましくは約0.005〜約0.01、より好ましくは約0.02〜約0.06である。
カルシウム感度を計算する手順は、下記のとおりである:(1)調整した砂糖パーセンテージを有するペクチンを小数第3位まで量り分ける;(2)ペクチンを高剪断ミキサー中の240ml沸騰イオン交換水に分散させる;(3)溶液をマグネット付き風袋を計ったビーカーに注入する;(4)追加の400mlイオン交換水をミキサーに注入し、溶液に添加する;(5)ペクチン溶液を約25℃まで冷却する;(6)ペクチン溶液を1M HClで1.5のpHに調整する;(7)溶液を400gに量る;(8)粘度グラス中で145g±1gペクチン溶液を量り分ける;(9)TRIKAマグネットをグラスに入れる;(10)工程(9)でプレート電磁攪拌機で攪拌しながら、5mlの250mM Ca++溶液をペクチン溶液に添加する、2分間攪拌;(11)電磁攪拌機(JK IKA-Combimag REO)で攪拌しながら、25mlの1Mアセテート緩衝液をディスペンサーでグラスに添加する(pHは約4.2);(12)工程(10)に記載されるように追加の2分間攪拌する;(13)マグネットを取り出し、溶液を翌日まで25℃で放置させる;そして(14)カルシウム感度をcP粘度としてブルックフィールドLVT粘度計で60rpm/25℃で測定する(サーモスタット制御水浴を用いる)。
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