JP2004502649A - 負電荷を有するペプチド核酸誘導体、薬剤ならびにその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、PNA誘導体に関し、該誘導体は、PNA主鎖のN末端上に、例えばホスフェートまたは置換ホスホリル基、置換ホスホリル誘導体のようなホスホリル基を有し、必要であれば、1以上のマーカー基、架橋のための基、細胞内吸収を促進する基、またはPNA誘導体の核酸に対する結合親和性を高める基を有する。また本発明は、上記PNA誘導体の製造方法、および医薬や診断薬としてのそれらの使用に関する。

Description

【0001】
本発明は、改善された特性を有するN末端リン酸化ポリアミド核酸(PNA)誘導体、その使用、薬剤およびその製造方法に関する。
【0002】
ポリアミド核酸は、ペプチド核酸(PMA)とも称され、天然オリゴヌクレオチドより高い親和性で相補標的配列(DNAまたはRNA)に結合し、さらに、天然DNAに比べて、血清中で非常に安定であるという利点を有する。PNAは、当初、全ての糖−リン酸主鎖がN−(2−アミノエチル)グリシン単位で置換された非天然核酸類似体として説明された(M. Egholm et al. (1991) Science 254, 1497−1500; WO 92/20702; M. Egholm et al. Nature (1993) 365, 566−568; P. Nielsen, (1994) Bioconjugate Chem. 5, 3−7; E. Uhlmann et al. (1998) Angewandte Chemie Int. Ed. Engl. 37, 2796−2823)。用いられた塩基は、天然に存在する核酸塩基やヌクレオチド化学で慣用のもの、または天然に存在しない核酸塩基、もしくはそれらのプロドラッグ型、すなわち体内で生体内変化により遊離塩基へのみ転換する前駆物質である。これに加えて、PNAは、主鎖の全ての位置に塩基残基を有するわけではないこと(Greiner et al. (1999) Helv. Chim Acta 82, 2151)、アミノエチルグリシンがより複雑な単位で置換されていること(Uhlmann et al. (1998) Angewandte Chem. Int. Ed. 37, 2796; Falkiewicz (1999) Biochim. Pol., 46, 509−529)が説明されている。
【0003】
PNA主鎖が実効電荷を全く持たないということは、この種の物質の重要な特徴であり、遠大な重要性を有する。PNAが、ワトソン−クリック塩基対の規則に従って低い塩濃度でも相補DNAまたはRNAに結合するのは(例えば、Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications; Peter E. Nielsen and Michael Egholm (Edit.) Horizon Scientific Press, 1999, 3)、PNAの中性特徴と、それに関連する電荷反発の減少のためである。この理由のために、PNAは、天然オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体が別の方法で用いられるような多数の用途に大概用いることができる。さらにこれに加えて、独特な結合特性により、天然オリゴヌクレオチドでは不可能な多くの用途をも確実にする(例えば、Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications; Peter E. Nielsen and Michael Egholm (Edit.) Horizon Scientific Press, 1999を参照)。例えば、PNAを用いると、二本鎖DNAの鎖の逆位が観察された。
【0004】
PNAに関する用途の典型的な例としては、配列特異的な方法によって細胞のDNAまたはRNAに結合することにより遺伝子発現を阻害するのにPNAを使用することがあげられる。「アンチセンス剤」は、ワトソン−クリック塩基対の方法で相補mRNAに結合し、その相当するタンパク質への翻訳を阻害するような、短い、単鎖の核酸誘導体である(Uhlmann and Peyman(1990) Chem. Rev. 90, 543; Larsen et al. (1999) Biochem. Biophys. Acta 1489, 159)。「アンチ遺伝子剤」は、フーグスティーン型塩基対を介してDNA二重らせんの主溝に結合し、三重らせんを形成し、遺伝子転写を配列特異的な方法によって阻害する(Praseuth et al. (1999) Biochem. Biophys. Acta 1489, 181)。また遺伝子発現は、転写因子を結合させるための領域に類似した、いわゆるおとりオリゴマーによって特異的に阻害できる。おとり剤で処理することによって、特定の転写因子を配列特異的な方法で捕獲し、それによる転写の活性化を阻害することができる(Mischiati et al. (1999) J. Biol. Chem. 274, 33114)。細胞内で作用するオリゴヌクレオチド誘導体の他の群、すなわちキメラプラストは、特異的な遺伝子の校正に用いられる(Cole−Strauss et al. (1996) Science 273, 1389−1389)。
従って、PNAは、医薬および/または診断薬として用いることができ、または、医薬および/または診断薬を製造するために用いることができる。
【0005】
例えば、PNAは、ビオチン、フルオレセインまたは他の標識で標識した後、診断目的で用いることができ、さらに、分子生物学において特異的なハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。これまで、標識基の導入に関する4種の方法が文献で説明されている(Oerum et al. (1999)、in Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications, pages 81−86; Lohse et al. (1997) Bioconjugate Chem. 8, 503)。第一の方法は、遊離の(脱保護された)PNAを溶液中で合成した後に標識することに基づく。この方法で、PNAのアミノ末端は活性化カルボン酸またはイソチオシアネートと反応する。しかしながら、追加のリシン残基がしばしばPNAに導入され、これら残基はその後フルオレセインイソチオシアネート(FITC)と反応する。
【0006】
第二の方法では、保護されたPNAは、まだ固相上にある間に、そのアミノ末端が活性化カルボン酸誘導体またはイソチオシアネートで修飾される。この方法は、標識基が、PNAの脱保護中および支持体からの分離中における状況下でも安定である場合にのみ適切である。両方の方法で好ましく用いられる反応試薬は、イソチオシアネート(P. Wittung et al., (1995) FEBS Lett. 375, 27)およびN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)のような活性化カルボン酸(Oerum et al., 1999)である。NHS誘導体を用いる反応の不利益は、しばしば不十分な収量にしか到達しないことである。この理由として、これはPNAと標識基との間のリンカーまたはスペーサーとしての8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸がしばしば凝集することがある(Oerum et al. 1999)。両方の結合はアミド結合またはチオウレア結合を介して形成されるが、それ自体を不溶性にしてしまうことがある。別な方法では、カルボン酸を、ペプチド化学において慣用のもの、例えばHBTU、TBTUまたはHATUのような活性化剤を用いて反応させる。
【0007】
【化6】
Figure 2004502649
【0008】
第三の方法で、固相上でのPNA合成中にフルオレセイン複合単量体を用い、アミド結合を介してフルオレセイン標識を形成し(Lohse et al. (1997) Bioconjugate Chem. 8, 503)、ふたたび比較的溶解しにくい複合体にする。
【0009】
第四の方法は、PNAペプチド複合体を用い、そのペプチド部分はプロテインキナーゼの基質になる(Koch et al. (1995) Tetrahedron Lett. 36, 6933)。従って、この方法では、修飾されるのはPNA部分ではなく、むしろペプチド部分のセリン残基が酵素的にリン酸化される。従って、この方法を用いる場合、PNAペプチド複合体のペプチド部分に、例えばフルオレセインまたはビオチンのいずれでもなく放射性ホスフェートのみを導入することができる。
【0010】
【化7】
Figure 2004502649
【0011】
PNAは水溶液中で凝集する傾向があり、すなわち生理的条件下でも同様であることが知られている。従って、PNAは、水性緩衝液中での可溶性が不十分であり、そのため相補配列へのハイブリダイゼーションに利用できない。その上、PNAは、オリゴマーを精製するのに用いられるSephadex:登録商標(Pharmacia製)、Bond Elut:登録商標(Varian製)などの様々な材料または様々なHPLCクロマトグラフ材料に高い親和性を有し、これは、PNAがしばしば不十分な収率でしか分離されないことを意味する。従って、PNAとリシンまたは他の正電荷を有するアミノ酸とを(C末端を介して)複合する必要がある(Egholm et al (1992) J. Am. Chem. Soc. 114, 1895)。グアニンの多いPNA配列は、非常に独特な凝集傾向を有し、そのため、このようなPNAを用いないことが勧められる(“Guidelines for sequence design of PNA oligomers” in Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications (1999) pages 253−255を参照)。例えば、比較的長いフルオレセイン標識PNAオリゴマーは特に溶解しにくく、有機溶媒の添加や50℃への加熱が推奨される。
【0012】
可溶性が不十分な親油性PNA誘導体を精製することは特に難しい。PNA凝集による数種のピークが、HPLCでしばしば検出される。ポリアクリルアミド(PAA)ゲル電気泳動技術は、核酸を精製し分離するのに頻繁に用いられるが、これらPNA誘導体には用いることができない。
【0013】
上述のPNAを誘導体化する方法では、標識基は常にアミド結合またはチオアミド結合を形成することによって導入され、比較的溶解しにくいPNA誘導体が形成される。特に、フルオレセインのような親油性残基が導入された場合、可溶性が不十分なPNA誘導体が形成される。その上、標識化反応がしばしば不十分な収率で進行するため、達成すべき目的は、高収率での製造が可能であり、改善された溶解性、改善された結合反応およびより優れた細胞吸収などの有利な特性を示し、さらに加えて、PNAオリゴマーを精製するための効率的な方法を使用できる、利用可能な新しいPNA誘導体を製造するにすることにある。
【0014】
本発明によれば、この目的は、PNA主鎖のN末端に1または2以上のホスホリル基を有する、利用可能なPNA誘導体を製造することによって達成され、該PNA誘導体は、オキソ誘導体に加えてチオ誘導体およびイミノ誘導体も含み、少なくとも1つのホスホリル基が1または2以上の脱プロトン化できる基、好ましくはヒドロキシル基またはメルカプト基を有する。ホスホリル基は、それぞれ直接的またはスペーサーを介して、酸素−リン結合、硫黄−リン結合または窒素−リン結合を介してPNA主鎖に結合し、該スペーサーは、例えばアルカノイルアミド、ポリ(アルコキシ)カルボキシアミドまたはアミノ酸であることが可能であり、これらは必要に応じてα−Cまたはβ−C原子に側鎖を有し、この側鎖は全くホスホリル基を有さない。ホスホリル基の例としては、ホスフェート基、ホスホネート基、チオホスフェート基、ホスホアミデート基(phosphoamidate)および置換ホスホリル基があり、置換ホスホリル基は、必要に応じて、1以上の標識基、または架橋のための基、または細胞内吸収を促進する基、またはPNA誘導体の核酸への結合親和性を高める基を有する。
【0015】
この点について、標識基(標識)は、PNA誘導体の化学的または生物学的活性を質的または量的に評価できる基であることとし、例えばビオチンまたはフルオレセインである。架橋は、空間的に隣接した官能基間での分子内または分子間の結合を形成するものとする。架橋のための基の例としては、ソラレン基がある。
【0016】
本発明は、好ましくは、式IのPNA誘導体に関する。
【化8】
Figure 2004502649
式中、
Vは、酸素、硫黄、NR、U−(CRu’−C(O)−NH基またはU−(CHCHO)u’−CH−C(O)−NH基であり、
Uは、それぞれ独立して、酸素、硫黄またはNHであり、
u’は、それぞれ独立して、1〜10、好ましくは1〜4、特に好ましくは1であり、
【0017】
Wは、それぞれ独立して、酸素、硫黄またはNRであり、
Yは、それぞれ独立して、ヒドロキシル、メルカプト、オキシアニオン、チオエートまたはNRであり、
およびRは、それぞれ独立して、水素を含む基またはC〜Cアルキル、好ましくは水素であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素を含む基もしくはC〜Cアルキル、またはアミノ酸側鎖の基、好ましくは水素であり、
【0018】
Xは、それぞれ独立して、U−(C〜C22−アルカンジイル)−U基またはU−(CHCH−O)u’基であり、
または、標識基もしくは架橋のための基、または細胞内吸収を促進する基、またはPNA誘導体の核酸への結合親和性を高める基であり、例えば、二官能価のフルオレセイン、ローダミン、TAMRA、ビオチン、ピレン、ジニトロフェニル基、コレステリル基、アクリジン、アダマンチル、ビタミンE、シアニン色素、Dabcyl、Edans、レキシトロプシン、ソラレン基、BODIPY基、ROX基、R6G基またはジゴキシゲニン基であり、
【0019】
Zは、ヒドロキシル、メルカプト、オキシアニオン、チオエートまたはNR、C〜C22アルキル、C〜Cアリールアルキル、C〜C22アルキル−U、C〜Cアリールアルキル−U、ヒドロキシ−C〜C18−U、アミノアルキル−Uまたはメルカプトアルキル−Uであり、
または、式R(CHCH−O)であり、式中、Rはヒドロキシル、アミノまたはC〜C22アルコキシであり、mは1〜100、好ましくは2〜10であり、または、標識基もしくは架橋のための基、または細胞内吸収を促進する基、またはPNA誘導体の核酸への結合親和性を高める基であり、例えば、一官能価または二官能価のフルオレセイン、ローダミン、TAMRA、ビオチン、ピレン、ジニトロフェニル基、コレステリル基、アクリジン、アダマンチル基、ビタミンE、シアニン色素、Dabcyl、Edans、レキシトロプシン、ソラレン、BODIPY基、ROX基、R6G基またはジゴキシゲニン基であり、
【0020】
nは0〜10、好ましくは0〜3であり、
Qは、ヒドロキシル、アミノ、NHR、NR、アミノ酸誘導体またはペプチド基であり、
およびRは、それぞれ独立して、C〜C18アルキルまたはヒドロキシ−C〜C18アルキルであり、
ただし、少なくとも1つのY基またはZ基は、ヒドロキシル、メルカプト、オキシアニオンまたはチオエートである。
【0021】
{POLY}は、式IIで示される。
【化9】
Figure 2004502649
【0022】
PNA主鎖は、結果的に、z’+1個の単量体で構成され、{BLOCK}は、それぞれ独立して、式IIIA
【化10】
Figure 2004502649
または式IIIB(Greiner et al. (1999) Helv. Chim Acta 82, 2151)
【化11】
Figure 2004502649
から、または、式IVA〜IVG(Uhlmann et al. (1998) Angewandte Chem. Int. Ed. 37, 2796; Falkiewicz (1999) Biochim. Pol., 46, 509−529)
【化12】
Figure 2004502649
から選択される基である。
【0023】
式中、それぞれの構築ブロック{BLOCK}は異なってよく、
さらに、
Aは、それぞれ独立して、(CR基であり、ここでsは1〜3、好ましくは1であり、
Bは、それぞれ独立して、ヘテロ芳香族の特徴を有し得る芳香族基、または水素、またはヒドロキシル、またはC〜C18アルキルのいずれかであり、
または、天然に存在しかつヌクレオチド化学で慣用の核酸塩基、または天然に存在しない核酸塩基、またはそれらのプロドラッグ型であり、ここで式II中の少なくとも1つのB基は核酸塩基であり、
【0024】
Dは、それぞれ独立して、(CR基であり、ここでtは2〜10、好ましくは2〜4、特に好ましくは2であり、
さらに、RおよびRは、前述した意味であり、また2つの隣接したD基はC〜Cシクロアルキル環を形成することができ、
Eは、それぞれ独立して、(CRu’基であり、ここで2つの隣接したR基およびR基はまた、C〜Cシクロアルキル環またはスピロ化合物を形成することができ、
およびRは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルを含む基、好ましくは水素、またはアミノ酸側鎖の基であり、
z’は、0〜100、好ましくは1〜20、特に好ましくは4〜15である。
【0025】
加えて、本発明は、式Iで示されるPNA誘導体の生理学的に許容される塩に関する。生理学的に許容される塩は、特に、Remingtons Pharmaceutical Science (1985) Mack Publishing Company, Easton, PA, USA, page 1418で説明される。好ましくは、アンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩やカリウム塩)およびアルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム塩やカルシウム塩)である。特に好ましくはナトリウム塩である。
【0026】
驚いたことに、式Iで示される化合物の特性を決定的に改善するのに、ホスホリル基の部分的な負電荷がすでに十分であることが見出された。PAAゲル電気泳動の際にPNAそのものは移動しないのに、式Iで示される化合物は陽極へ移動する。ホスホリル基は、式Iで示される化合物の合成における最後のサイクルでのみ導入されるため、PAAゲル電気泳動の際に電場に移動するのは本発明に係る化合物のみであり、その一方で誤った配列や副産物は全て移動せず、その結果極めて簡単な方法で分離することができる。
【0027】
本発明に係るDNA誘導体のホスホリル基のヒドロキシ置換基またはメルカプト置換基を、pH4.5〜14、好ましくは6.5〜12、特に好ましくは6.5〜9の範囲で脱プロトン化することができる。ホスホリル基のイオン化特性を、式Iで示される化合物の精製に有利に用いることができる。一方で、式Iで示される化合物は、電気泳動、例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動によって精製することができる。一方で、陰イオン交換体を用いて該化合物を精製することもできる。この場合、所望の生産物は、塩濃度勾配、例えば塩化ナトリウム濃度勾配、またはpH勾配を用いて溶出させることが好ましい。本発明に係る式Iで示されるPNA誘導体は、陰イオン交換体を用いて特に簡単かつ効率的に精製できる。電荷を有する生産物はカラムに吸着するが、電荷を持たない副産物は陰イオン交換体に吸着しないことが見出された。水で洗浄した後、酢酸または塩化ナトリウム溶液を用いて、所望の生産物を純粋な形態で分離することができた。用いられた陰イオン交換体は、好ましくは強陰イオン交換体または混合モード相であり、例えばOasis MAX:登録商標(Waters GmbH, Eschborn)である。
【0028】
さらに、本発明に係る式Iで示される化合物は、ホスホリル基を有さない相当PNAオリゴマーに比べて、概して水性媒体により容易に溶解するということが見出された。フルオレセイン誘導体またはヘキサデシル誘導体のような親油性誘導体の場合、水性媒体への可溶性が大きく改善されるため、このような特徴が特に著しく明白である。
【0029】
見出された追加の驚くべき正電荷の効果は、例えばホスフェートなどのようなホスホリル基を親油性誘導体(例えばヘキサデシルホスホジエステルのような)に導入することにより、相補DNAまたはRNAへのPNAの親和性が高められることであった。この効果は予想外であり、なぜならPNAの相補DNAまたはRNAへの強い結合は、PNAの中性特徴と、それに関連する電荷反発の減少によるものだからである(例えば、Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications; Peter E. Nielsen and Michael Egholm (Edit.) Horizon Scientific Press, 1999, 3)。
【0030】
ビオチンは、ホスホリル基を介して特に効率的に導入された。ハイブリダイゼーションプローブとして用いる場合、式Iで示されるビオチン化PNA(Xおよび/またはZがビオチン基)は、相当するビオチン化DNAプローブより、優れた結合特性を示し、かつ、誤りの非特異的なバックグラウンドエフェクトが少なかった。
【0031】
また、電荷を持たないPNAとは異なり、本発明に係る式Iで示されるPNA誘導体は、電場に移動することができ、それにより該PNA誘導体をミクロレベルで位置確認し(microlocate)、固定化相補核酸誘導体上にそれらを濃縮することができる。ポリ陰イオン系オリゴヌクレオチドの場合、電場を用いた本方法は、塩基のミスマッチの迅速な決定としてすでに説明されている(Sosnowski et al. (1997) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 94, 1119)。
【0032】
本発明は、特に、AおよびEがCHであるPNA誘導体に関する。さらに本発明は、特にD置換基が(CHであるPNA誘導体に関する。また好ましくは、V、WおよびYが酸素である、式Iで示されるPNA誘導体である。
【0033】
天然の塩基の例としては、アデニン、シトシン、5−メチルシトシン、グアニン、チミンおよびウラシルがある。非天然の塩基の例としては、プリン、2,6−ジアミノプリン、N−エタノシトシン、N−エタノ−2,6−ジアミノプリン、5−(C〜C)−アルキニルウラシル、5−(C〜C)−アルキニルシトシン、5−(1−プロパルギルアミノ)ウラシル、5−(1−プロパルギルアミノ)シトシン、フェノキサジン、9−アミノエトキシフェノキサジン、5−フルオロウラシルまたはシュードイソシトシン、5−(ヒドロキシメチル)ウラシル、5−アミノウラシル、シュードウラシル、ジヒドロウラシル、5−(C〜C)−アルキルウラシル、5−(C〜C)−アルキルシトシン、5−(C〜C)−アルケニルシトシン、5−フルオロシトシン、5−クロロウラシル、5−クロロシトシン、5−ブロモウラシル、5−ブロモシトシン、7−デアザアデニン、7−デアザグアニン、8−アザプリン、および7−デアザ−7−置換プリンがある。
【0034】
Qは、好ましくはヒドロキシアルキルアミノ基、特に、ヒドロキシヘキシルアミノ基であるか、または、既知の天然または非天然のアミノ酸誘導体もしくはペプチド誘導体である。適切なペプチド配列は、好ましくは、PNAの器官分布または細胞内局在を最適化した配列、例えばトランスポータン、インスリン様成長因子、核局在化シグナルまたは他のキャリアー配列である(Larsen et al. (1999) Biochim. Biophys. Acta 159−166)。またペプチドも、親和性タグとして用いることができ、例えば(His)鎖である。
【0035】
本発明は、X基およびZ基を広範囲に変化させることができ(例えば、図1a、1b、2a、2b、3aおよび3bがある)、それによって、PNAに様々な特異的な機能特徴を導入することを可能にする。
【0036】
Zの好ましい実施形態は、C〜C22アルキル基である。また、C〜C22アルコキシ基、特にC16アルコキシ基も好ましい。他の好ましい基は、ヒドロキシ(C〜C18アルコキシ)基、特にHO(CH3−12Oである。また、アミノアルコキシ基、特に6−アミノヘキソキシ基や5−アミノペントキシ基も好ましい。また、式R(CHCH−O)で示される基も好ましく、式中、Rはヒドロキシル、アミノまたはC〜C22アルコキシ、好ましくはヒドロキシルであり、mは0〜100、好ましくは2〜10である。特に、HO(CHCH−O)、HO(CHCH−O)およびHN−(CHCH−O)が好ましい。Zの他の好ましい例としては、メルカプトアルコキシ基、特に6−メルカプトヘキシルオキシがある。
【0037】
他の好ましい実施形態において、Zは、フルオレセイン、ローダミン、TAMRAまたはシアニン色素のような蛍光性の基を含む。好ましい蛍光性の基を、図1a〜3bに示す。また、Zがビオチンであることも特により好ましい。Zに関する他の好ましい基としては、Dabcyl、ソラレン、アクリジン、DNPおよびコレステロール(図1bおよび2b)、BODIPY基、ROX基またはR6G基(Su−Chun Hung et al. (1998) Analytical Biochemistry 255, 32−38)ならびにジゴキシゲニン(Tarrason et al., Methods in Enzyology (1999) Vol. 313, 257−268)がある。これに加えて、Zは、一官能価または二官能価のフルオレセイン、ローダミン、TAMRA、ビオチン、ピレン、ジニトロフェニル基、コレステリル基、アクリジン、アダマンチル基、ビタミンE、シアニン色素、Dabcyl、Edans、レキシトロプシン、またはソラレン基であり得る。一官能価の末端の基は、図1a、図1b、図2aおよび図3aで示される例を介して形成され、一方、二官能価の結合基は図2bおよび図3bに記載される。他の好ましい実施形態において、nは0、すなわちPNA部分はホスフェートまたはホスホリル基を1つだけ有する。
【0038】
Xの好ましい例は、U−(C〜C22アルカンジイル)−U、特にO−(C〜C22アルカンジイル)−Oであり、特に好ましくはO−(CH2−6−Oである。Xの他の好ましい実施形態は、式U−(CHCH−O)u’で示される基であり、式中、u’は1〜10、好ましくは1〜6であり、Uは好ましくはオキシである。さらに好ましい例において、Xは、フルオレセイン、ローダミン、TAMRAまたはシアニン色素(例えばCy3:登録商標(Amersham Pharmacia Biotech))のような蛍光性の基を含む。好ましい二官能価の基を、図2aおよび3aに示す。また、Xがビオチンであることが特により好ましい。Xとして好ましい他の基としては、Dabcyl、ソラレン基、アクリジン、DNP、コレステロール、BODIPY基、ジゴキシゲニン、ROX基およびR6G基がある。
【0039】
式I中のXおよびZに関する基を異ならせることにより、異なる機能を実現することができる。フルオレセイン基は、DNA配列決定やシグナル増幅において、または、PNAの細胞吸収を測定するマーカーとして、広範な用途を有する。シアニン色素基(Cy3:登録商標およびCy5:登録商標)により、フルオレセインそのものよりも実質的により強くかつより長期持続する蛍光シグナルを得る。ソラレン基は、相補核酸との架橋のために用いられる。アクリジン基は、有効な挿入剤であり、それによって、PNAの結合親和性を増大させることができる。またビオチン、アクリジンおよびソラレン誘導体も、アンチセンス実験用に用いることができる。加えて、ヘキサデシルオキシおよびコレステロール誘導体は、PNAが膜を通過する能力を高めるのに用いることができる。式Iで示されるDNPで標識した化合物は、抗DNP抗体を用いて検出することができる。アミノアルコキシ基は、他の基上にカップリングするのに用いることができ、例えばレキシトロプシンである(実施例17;PNA−16を参照)。同様の方法において、メルカプトアルコキシ基もまたさらなる誘導のために用いることができる。
【0040】
さらに本発明は、式Iで示されるPNA誘導体の医薬としての使用に関する。これら医薬は、特定の遺伝子を発現または過剰発現することによって伴われる病気を予防および/または治療するのに用いることができる。さらに本発明は、式Iで示されるPNA誘導体の診断薬としての使用に関する。これら診断薬は、上述の病気を初期段階で診断するのに用いることができる。
【0041】
医薬または診断薬として用いる場合、式Iで示されるPNA誘導体は、それらの配列に依存する、アンチセンス剤、アンチ遺伝子剤、おとり剤およびキメラプラスト剤として用いることができる。本発明に係るPNA誘導体は、特に、特定の遺伝子が原因であるかまたはその過剰発現の結果として関与するような病気を治療するための医薬を製造するために用いられる。
【0042】
これらの医薬は、例えば、CMV、HIV、HSV−1、HSV−2、インフルエンザ、VSV、B型肝炎ウイルスまたはポリオーマウイルスのようなウイルスによって引き起こされる病気を治療するために、対応するウイルスの配列を標的にして用いられる。
【0043】
これら標的に対して活性な本発明に係るアンチセンスPNA誘導体は、例えば以下の塩基配列を有する。
a)CMVに対して、例えば、
Figure 2004502649
b)HIVに対して、例えば、
Figure 2004502649
c)HSV−1に対して、例えば、
Figure 2004502649
である。
【0044】
またこのような医薬は、例えばがんを治療するのにも適している。これに関連して、好ましくは、発がんまたはがんの成長に関与する標的に対して設定された配列を用いることができ、特にテロメラーゼを阻害する(E. Matthes et al. (1999) Nucleic Acids Res. 27, 1152)。この性質を有する追加の標的は、
1)c−myc、N−myc、c−myb、c−fos、c−fos/jun、PCNA、p120のような、核内がんタンパク質、
2)EJ−ras、c−Ha−ras、N−ras、rrg、bcl−2、cdc−2、c−raf−1、c−mos、c−src、c−abl、c−etsのような、細胞質/膜関連がんタンパク質、
3)EGF受容体、Her−2、c−erbA、VEGF受容体(KDR−1)、レチノイド受容体、プロテインキナーゼ調節サブユニット、c−fms、Tie−2、c−raf−1キナーゼ、PKC−α、およびプロテインキナーゼA(R1α)のような細胞受容体、
4)CSF−1、IL−6、IL−1a、IL−1b、IL−2、IL−4、IL−6、IL−8、bFGF、VEGF、ミエロブラスチンおよびフィブロネクチンのような、サイトカイン、成長因子および細胞外マトリックス
がある。
【0045】
このような標的に対して活性なアンチセンスPNA誘導体は、例えば、以下の塩基配列を有する。
a)c−Ha−rasに対して、例えば、
Figure 2004502649
b)bFGFに対して、例えば、
Figure 2004502649
c)c−mycに対して、例えば、
Figure 2004502649
d)c−mybに対して、例えば、
Figure 2004502649
e)c−fosに対して、例えば、
Figure 2004502649
f)p120に対して、例えば、
Figure 2004502649
g)EGF受容体に対して、例えば、
Figure 2004502649
h)p53腫瘍サプレッサーに対して、例えば、
Figure 2004502649
i)bcl−2に対して、例えば、
Figure 2004502649
k)VEGFに対して、例えば、
Figure 2004502649
l)c−rafキナーゼに対して、例えば、
Figure 2004502649
m)PKC−αに対して、例えば、
Figure 2004502649
n)プロテインキナーゼAに対して、例えば、
Figure 2004502649
である。
【0046】
さらに、式Iで示されるPNA誘導体を含む医薬は、例えば、インテグリンや細胞−細胞接着受容体によって、例えばVLA−4、VLA−2、ICAM、VCAMまたはELAMなどよってもたらされる病気を治療するのに適している。
【0047】
このような標的に対して活性なアンチセンスPNA誘導体は、例えば、以下の塩基配列を有する。
a)VLA−4に対して、例えば、
Figure 2004502649
b)ICAM−1に対して、例えば、
Figure 2004502649
c)ELAM−1に対して、例えば、
Figure 2004502649
d)インテグリンα(V)に対して、例えば、
Figure 2004502649
である。
【0048】
また式Iで示されるPNA誘導体を含む医薬は、例えば再狭窄を防ぐのにも適している。これに関連して、増殖または移動に関与する標的に対して設定されたPNA配列を用いることができる。このような標的の例は、
1)c−myc、c−myb、c−fos、c−fos/jun、サイクリンおよびcdc2キナーゼのような、核トランスアクチベータータンパク質およびサイクリン、
2)PDGF、bFGF、VEGF、EGF、HB−EGFおよびTGF−βのようなマイトジェンまたは成長因子、
3)bFGF受容体、EGF受容体およびPDGF受容体のような、細胞受容体
がある。
【0049】
このような標的に対して活性であるアンチセンスPNA誘導体は、例えば、以下の塩基配列を有する。
a)c−mybに対して、例えば、
Figure 2004502649
b)c−mycに対して、例えば、
Figure 2004502649
c)cdc2キナーゼに対して、例えば、
Figure 2004502649
d)PCNA(ラットの増殖性細胞核抗原)に対して、例えば、
Figure 2004502649
である。
【0050】
PNA誘導体は、例えば白皮症や乾癬のような、白斑および他の色素脱失の病気もしくは色素脱失障害(例えば、皮膚、髪および目の)の治療、または、喘息の治療に、アデノシンA1受容体、アデノシンA3受容体もしくはブラジキニン受容体の発現、またはIL−13の発現を、適切なアンチセンス剤を用いて阻害することによって同様に用いられる。このような塩基配列の例は、
Figure 2004502649
である。
【0051】
式Iで示されるPNA誘導体を含む医薬は、例えば、医薬調剤の形態で用いることができ、該調剤は、例えば錠剤、被覆錠剤、ハードまたはソフトゼラチンカプセル、溶液、乳濁液または懸濁液の形態で経口投与することができる。また該調剤は、例えば座薬の形態で直腸内に投与することもでき、また、例えば注射用溶液の形態で非経口投与することもできる。医薬調剤を製造するために、これらの化合物は、治療上不活性な有機または無機の賦形剤中に加工され得る。錠剤、被覆錠剤およびハードゼラチンカプセル用のこのような賦形剤の例としては、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、獣脂およびステアリン酸またはその塩がある。溶液を調製するのに適した賦形剤としては、水、ポリオール、スクロース、転化糖およびグルコースがある。注射溶液用の賦形剤に適した賦形剤としては、水、アルコール、ポリオール、グリセロールおよび植物油がある。座薬に適した賦形剤としては、植物油や水素化油、ワックス、脂肪および半液体のポリオールがある。また医薬調剤は、保存剤、溶媒、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、染料、着香料、浸透圧を変えるための塩、緩衝液、被覆剤、抗酸化剤、さらに必要に応じて、他の治療上活性な化合物を含ませることができる。
【0052】
好ましい投与形態は、例えばカテーテルを用いることによる、または吸入、注射もしくは注入による、表面への適用、局所適用および経口投与である。注射に関して、式Iで示されるPNA誘導体は溶液、好ましくは、ハンクス液やリンガー液のような、生理学的に許容される緩衝液に配合される。しかしながら、オリゴヌクレオチドを固形状のものに配合し、使用前に溶解または懸濁してもよい。計画的な投与で好ましい用量は、一日あたり、約0.01mg/kg体重〜約50mg/kg体重である。
【0053】
さらに本発明は、式Iで示されるPNA誘導体および/またはその生理学的に許容される塩、加えて、製薬上問題のない賦形剤および添加剤を含む医薬調剤に関する。式Iで示されるPNA誘導体および/またはその生理学的に許容される塩は、動物、好ましくは哺乳類、特にヒトに、医薬として投与することができ、ここで該医薬は、局所、経皮、非経口、腸内での使用が可能であり、通常の製薬上問題のない賦形剤および/または添加剤と共に少なくとも1種のPNA誘導体の有効量を活性成分として含む、それぞれの混合物または医薬調剤の形態である。該調剤は、通常、治療的に活性な化合物を、約0.1〜90重量%含む。局所適用は、例えば軟膏、ローションまたはチンキ剤、乳濁液または懸濁液の形態で、皮膚病を治療することが好ましい。
【0054】
該医薬調剤は、それ自体は既知の方法で製造され(例えば、Remingtons Pharmaceutical Sciences, Mack Publ. Co., Easton, PA.)、製薬上不活性な無機および/または有機賦形剤を用いる。丸剤、錠剤、被覆錠剤およびハードゼラチンカプセルを製造するには、例えば、ラクトース、コーンスターチおよび/またはその誘導体、獣脂、ステアリン酸および/またはその塩などを用いることができる。ソフトゼラチンカプセルおよび/または座薬用の賦形剤の例としては、脂肪、ワックス、半固体および液体のポリオール、天然および/または水素化油などがある。溶液および/またはシロップを製造するのに適した賦形剤の例としては、例えば、水、スクロース、転化糖、グルコース、ポリオールなどがある。注射用溶液を製造するのに適した賦形剤としては、水、アルコール、グリセロール、ポリオール、植物油などがある。マイクロカプセル、インプラントおよび/またはロッドに適した賦形剤としては、グリコール酸や乳酸からなるコポリマーがある。当業者周知のリポゾーム製剤(N. Weiner, Drug Develop Ind Pharm 15 (1989) 1523; “Liposome Dermatics, Springer Verlag 1992)、例えば、HVJリポゾーム(Hayashi, Gene Therapy 3 (1996) 878)も適している。また皮膚への適用も、イオン泳動および/またはエレクトロポレーションを用いた方法を用いてなされ得る。
【0055】
活性化合物や賦形剤に加えて、医薬調剤は、添加剤、例えば、充填剤、増量剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、保存剤、甘味料、染料、着香料または芳香剤、増粘剤、希釈剤および緩衝物質、さらに、溶媒および/または可溶化剤および/または持続した放出効果を達成するための物質、またさらに、浸透圧を変えるための塩、被覆剤および/または抗酸化剤を含んでよい。また該調剤は、2以上の異なる式Iで示されるPNA誘導体および/またはその生理学的に許容される塩を含んでもよく、さらに、式Iで示される少なくとも1種のPNA誘導体に加えて、1以上の異なる治療的に活性な物質を含んでもよい。その用量は、広範囲に変動させることができ、各個人の場合における個人の状況にあわせて調節することができる。
【0056】
さらに本発明は、式Iで示されるPNA誘導体の、診断薬としての使用、特にDNA診断における補助としての使用、および分子生物学における使用に関する(例えば、Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications; Peter E. Nielsen and Michael Egholm (Edit.) Horizon Scientific Press, 1999を参照)。DNA診断では、遺伝子プローブは、DNAプローブまたはハイブリダイゼーションプローブとも称されるが、特定の遺伝子の配列特異的検出において重要な役割を持つ。一般的に、遺伝子プローブは、認識配列および1以上の適切な標識基(標識)を含む。分析サンプル中の標的配列が相補遺伝子プローブとハイブリダイズすることによって同定されるような特異性は、認識配列およびその化学構造によって決定される。またこの技術はPNAにも適用できる。天然構造を有するオリゴヌクレオチドと比べて、PNAは、標的配列に対するより高い親和性や、塩基を認識するより高い能力を有するという利点がある。
【0057】
従って、式Iで示される化合物の使用は、in situハイブリダイゼーションや蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)にも関する。またin situハイブリダイゼーションは、例えば、微生物やウイルスを検出するのにも用いることができる(Just et al. (1998) J. Vir. Method. 73, 163−174)。本発明の化合物の他の用途は、核酸の検出および定量に関する。これに関して、その使用はアレイ技術で構成されることが好ましく(Strother et al. J. Am. Chem. Soc. (2000) 122, 1205−1209; Niemeyer et al., Angew. Chem. (1999) 111, 3039−3043; Pirrung (1997) Chem. Rev. 97, 473−488)、これは高いサンプルのスループットおよび高感度を提供する。この場合、PNAプローブは、適切な支持体またはPNAチップ上に固定される。これを達成するために、PNAを実施例で説明されたように合成し、続いて支持体またはPNAチップ上に固定することができる。あるいは、PNAを支持体上に直接製造してもよい。他の用途としては、核酸を検出するためのバイオセンサーとしての式Iで示される化合物の使用がある(Wang et al (1996) J. Am. Chem. Soc. 118, 7667)。ヒスチジル−PNAのような、親和性標識を有する式Iで示されるPNAの使用としては、核酸を精製する他の用途がある(Oerum et al. (1999), in Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications)。
【0058】
PNA主鎖は、文献で説明された方法を用いて合成され、例えば、tert−ブチロキシカルボニル(BOC)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)またはモノメトキシトリチル(Mmt)保護基による方法を用いる(Peptide Nucleic Acids: Protocols and Applications; Peter E. Nielsen and Michael Egholm (Edit.) Horizon Scientific Press, 1999)。好ましくは、アミノエチルグリシンのアミノ官能基を一時的に保護するためのMmt保護基を用いることや、ヘテロ環式の核酸塩基上に塩基不安定性の保護基を用いることである(D. Will et al. (1995) Tetrahedron 51, 12069; Breipohl et al. (1997) Tetrahedron 53, 14671−14686)。単量体の構築ブロックの例としては、式V〜VBで示される化合物があり、A、B、D、E、u’およびUは上記の意味である。PGは、ベンゾイル基、アニソイル基、イソブチロイル基、アセチル基またはtert−ブチルベンゾイル基のようなアミノ保護基である(Breipohl et al. (1997) Tetrahedron 53, 14671−14686)。TRは、ジメトキシトリチル(Dmt)(UはOおよびSである)またはMmt(UはNHである)のような、酸不安定性の保護基である。
【0059】
【化13】
Figure 2004502649
【0060】
PNA主鎖を構築した後、N末端の遊離アミノ官能基は、適切なリン酸化試薬と直接反応させることができ、例えば相当するホスホアミデート(phosphoramidate)(式IにおいてUはNRである)を得る。
【0061】
【化14】
Figure 2004502649
【0062】
このようにして、実施例8のPNA−7(UはNH)は、例えば、最後にカップリングされた構築ブロックにある、ここでBはアデニンであるN末端をビオチン−ホスホアミダイト(biotin−phosphoramidite)5と反応させることによって(図4b)得られた。別の方法では、式VAで示される、Dmtで保護されたヒドロキシアルキル構築ブロック(UはOである)またはDmtで保護されたメルカプトアルキル構築ブロック(UはSである)は、最後のサイクルでカップリングさせることができる。Dmt基を除去した後、遊離のヒドロキシ基またはメルカプト官能基を、例えばリン酸化試薬1(図4a)を用いて反応させることができる。酸化、支持体からの解離および保護基の除去の後、式Iで示されるホスフェート(V、W、XおよびYはOである)またはチオホスフェート(VはSであり、W、XおよびYはOである)が得られる。アミノ末端単位が全く核酸塩基(Bは水素である)を含まない場合、式VBで示される構築ブロックは最後のサイクルの縮合反応で用いられ、Fmoc保護基は合成の最後にアンモニアと共に除去される。PNAのアミノ末端は、実際のリン酸化反応が行われる前に、式VCで示される構築ブロックを濃縮することによって延長することができる。
【0063】
ホスホリル基は、ヌクレオチド化学で用いられる通常の試薬を用いて導入されることができ、例えば、ホスホアミダイト法、H−ホスホネート方法またはホスホトリエステル方法によって導入され得る(E. Sonveaux (1986) Bioorganic Chemistry 14, 274; S. L. Beaucage and R. P. Iyer (1993) Tetrahedron 49, 1925; E. Uhlmann and A. Peyman (1990) Chem. Rev. 90, 543)。式Iで示される化合物を製造するのに用いることができる多数のリン酸化試薬がある(Glen Research Corporation, Sterling, VA 20164, USA)。試薬の選択は図4a〜4dに示されるが、本発明はこれら特定の誘導体に限定されない。上述のリン酸化試薬において、Zは、Xの意味を持つことができ、反応性基は中間段階で適切な保護基で保護される。
【0064】
アミノ末端の修飾をどのようにして変化させるのかを、PNA−6、PNA−12、PNA−13およびPNA−14の合成に基づき説明することができる。まず第一に、PNA t(oeg)−at tcc gtc at−hex−CPG(PNA塩基は、相当する核酸塩基を意味する小文字で略して書かれており、oegとは、ヒドロキシエチルグリシンを意味する)を完全に保護された形態で、ヒドロキシエチルグリシン−(oeg)−アセチルチミンを最後の構築ブロックとして有するCPG(多孔質ガラス)支持体上に合成する。その時点で、ヒドロキシル基はそれぞれホスホアミダイト1,5,7および3と個々に反応する。酸化、保護基の除去およびCPG支持体からの生成物の分離の後、PNA−6、PNA−12、PNA−13およびPNA−14がそれぞれ同様にして得られる。TentaGel:登録商標(Rapp Polymers GmbH, Tuebingen)やアミノメチルポリスチレンも固相支持体として用いることができる。
【0065】
また原則的に、ヌクレオチド化学において既知である試薬の全てはホスホリル官能基の導入に適しており、特に適したものは、式VIA、VIB、VICおよびVIDで示される以下の試薬である。
【化15】
Figure 2004502649
【0066】
式中、Kはハロゲン、好ましくはCl、トリアゾリル、イミダゾリルまたはジアルキルアミノであり、Zは上述の意味かまたはXの意味であり、反応性基は適切に保護される。例えば、フルオレセイン−ホスホアミダイト3(図4a)のヒドロキシル基は、ピバル酸でエステル化することによって保護される。
【0067】
式VIで示される化合物は、このような試薬の例としてのみ認識されるべきもので、これらは必要に応じて、塩基、酸または縮合剤のような他の補助剤をさらに存在させて反応させられる。特に好ましくは、式VIAで示される試薬であり、これはホスホアミダイト法に従って反応する(Beaucage and Iyer, 1993)。これらの試薬は、リン(III)化合物として反応させ、続いて酸化させる。例えば、酸化がヨウ素/水/ピリジンまたはtert−ブチルヒドロペルオキシドを用いてなされる場合、その結果、ホスホリル誘導体(WはOである)が得られる。一方で、酸化が硫黄原子またはBeaucage試薬を用いてなされる場合、その結果、相当するチオホスホリル化合物(WはSである)が得られる。
【0068】
試薬(図4a〜4d)は、「二官能価試薬」としても見出され、初めに保護される第二の基を有するため数回反応させることができる。ホスホアミダイト4、6および8〜13は、このような二官能価試薬の例である。これに関連して、試薬の複数の複合か、または異なる試薬との継続的な反応が問題となり得る。従って、例えば、フルオレセイン−ホスホアミダイト3は、1回だけ反応させることができる。これに対して、フルオレセイン−ホスホアミダイト4はDmt基で保護されたヒドロキシル基を有し、これはDmt基を除去した後にリン酸化剤と再び反応することができる。この方法では、1種の同じ基かまたは異なる基を数回導入することができる。PNA−16は、複数の複合の典型的な例である。PNA鎖を合成した後、ヒドロキシエチレングリシン−C構築ブロックを最後のサイクルでカップリングし、この構築ブロックを、HBTUのようなペプチドカップリング試薬で活性化すると同時に、スペーサー18ホスホアミダイト9と、アミノ変性剤5ホスホアミダイト12と連続的に2回反応させ、そして最終的に式VIIのレキシトロプシンと反応させる。アミノ変性剤のカップリングにより、さらなる残基の継続した導入が可能になり、該残基は活性化カルボン酸誘導体の形態で導入され得る。これに関連して、例えばイソチオシアネートやN−ヒドロキシスクシンイミドエステルを用いることもできる。
【0069】
【化16】
Figure 2004502649
【0070】
図5aおよび5bは、式Iで示される化合物のN末端修飾に関するいくつかの化合物型の例を示す。化合物型Aは、PNAの末端ヒドロキシル基をリン酸化試薬1と反応させることによって得られる。化合物型Bは、PNAの末端アミノ基をビオチン−ホスホアミダイト5と反応させることによって得られる。化合物型Cは、末端ヒドロキシル基を有するPNAをスペーサー18ホスホアミダイト9、アミノ変性剤−5ホスホアミダイト12およびレキシトロプシンと連続的に反応させることによって得られる。化合物型Dは、末端ヒドロキシル基を有するPNAを、スペーサー−9ホスホアミダイト8およびシアニン−3ホスホアミダイト10と連続的に反応させることによって得られる。化合物型Eは、末端ヒドロキシル基を有するPNAを、二官能価フルオレセイン−ホスホアミダイト4、スペーサー−9ホスホアミダイト8、およびC16−リン酸化試薬7と連続的に反応させることによって得られる。化合物型Fは、PNAの末端アミノ基を4−ヒドロキシブチル酸と反応させ、そのヒドロキシル基は一時的にDmt基で保護され、続いてフルオレセイン−ホスホアミダイト3と反応させることによって得られる。酸化や保護基の除去のような実行すべき追加の処置は、実施例で説明される。
【0071】
【実施例】
以下の化合物の製造は、実施例によって説明される。
【化17】
Figure 2004502649
【0072】
【化18】
Figure 2004502649
【0073】
【化19】
Figure 2004502649
【0074】
ここで、それぞれの場合の塩基配列は、以下の配列で示される。
Figure 2004502649
【0075】
さらに、{POLY}は式IIによって説明され、{BLOCK}はそれぞれの場合において式IIIAによって説明され、加えて、AおよびEはCHであり、Dは(CHであり、z’はそれぞれの場合においてオリゴマーの配列の長さから確認される。
【0076】
実施例1:
PNA鎖の合成
以下の試薬をPNA部分の製造に用いた。
1.ホスホアミダイト試薬(0.1M、アセトニトリル(ACN)中)
2.Mmt−PNA単量体および/またはDmt−oeg−PNA単量体(0.2M、DMF:ACN(1:1;v:v)中)
3.無水ACN(水は30ppm以下)
4.トリクロロ酢酸(3%)、ジクロロメタン(DCM)中
5.無水酢酸、2,6−ルチジン、THF中(1:1:8;v:v:v);(Cap A)
6.N−メチルイミダゾール(16%)、THF中;(Cap B)
7.ヨウ素溶液(0.05M)、THF、水、ピリジン(7:2:1;v:v:v)中
8.洗浄溶液(THF、水、ピリジン(7:2:1;v:v:v))
9.テトラゾール(0.3M)、ACN中
10.HBTU;0.2M、DMF:ACN(1:1;v:v)中
11.DIPEA;0.2M、DMF:ACN(1:1;v:v)中
12.DMF(>99.5%)
13.固相支持体:Mmt−アミノヘキサ−1−イルヘミスクシネートを装填したアミノプロピル−CPG(550Å)(PNA−ヘキシルアミド用)
【0077】
Mmt/アシルで保護された、または、Dmt/アシルで保護されたoeg単量体は、すでに説明されている(Breipohl et al. (1997) Tetrahedron 53, 14671−14686)。アミノプロピル−CPGへのMmt−アミノヘキサ−1−イルヘミスクシネートの装填も同様にすでに説明されている(Will et al. (1995) Tetrahedron 51, 12069−12082)。PNAの合成は、だいたい2〜5μmolのスケールで行われた。
【0078】
以下のサイクルをPNA合成に用いた。
1.ACNで洗浄する段階
2.TCA3%のDCM溶液で110秒処理することによってMmt基またはDmt基を脱保護すること
3.DMF/ACN(1:1)で洗浄する段階
4.DMF/ACN(1:1)中でDIPEAで中和すること
5.HBTU/DIPEA/PNA単量体(1:1:1の割合で、総体積は450μl)を固相に充填して予め活性化し(15分)、カップリングする(45分)ことによって、単量体の構築ブロック上にカップリングすること
6.ACNで洗浄する段階
7.無水酢酸/N−メチルイミダゾールでキャッピングすること
8.ACNで洗浄する段階
9.新たなサイクル
【0079】
実施例2:
ホスホネート−{a(oeg)act}−hex(PNA−1)の合成
PNA部分は、実施例1で説明したような固相合成によって製造される(2μmolの合成)。最後のサイクルで、核酸塩基としてアデニンを有するヒドロキシエチルグリシン(oeg)を基礎とした構築ブロックをカップリングする(式VA;ここで、TRはDmtであり、Uは酸素であり、u’は2であり、PGはアニソイルであり、Bはアデニンである)。末端Dmt基を3%TCAで除去した後、遊離のヒドロキシル官能基を、触媒としてテトラゾールを用いてリン酸化試薬1(図4a)と反応させる。この反応は、過剰のリン酸化試薬1(約25倍)(アセトニトリル/テトラヒドロフラン(1:1;v:v)中の0.3M溶液として)、および、テトラゾール(約50倍;アセトニトリル中、0.5M)が用いられる。縮合が起こった後、ヨウ素溶液(0.05M、テトラヒドロフラン/水、ピリジン(7:2:1;v:v:v)中)を用いて酸化する。続いて、50℃で一晩、濃アンモニアで処理することによって、PNAを支持体から分離し、同時に保護基を除去する。83OD(260nm)のものが得られる。これらから、40ODのものを、予備的なポリアクリルアミド(PAA)ゲル電気泳動によって精製する。所望の生成物のバンドを、0.2Mトリエチル重炭酸アンモニウム緩衝液で溶離し、Bond−Elut C18カラム(1g)を通して脱塩した。13.5ODのものが得られる。その生成物を、陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 1266.2; 実測値 1265.9)。
【0080】
実施例3:
ホスホネート−{a(oeg)ca tca tgg tcg}−hex(PNA−2)の合成
実施例2で説明されたのと類似の方法で製造が行われ、2μmolが合成される。アンモニアで分離した後、122ODの粗生成物が得られ、この粗生成物は15%PAAゲルによる電気泳動によって精製される。27ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3450.3; 実測値 3450.4)。
【0081】
実施例4:
ホスホネート−{c(oeg)ca cga tga tgt}−hex〈PNA−3)の合成
実施例2で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(2μmolの合成)、核酸塩基としてシトシンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。アンモニアで分離した後、124ODの粗生成物が得られ、この粗生成物は15%PAAゲルによる電気泳動によって精製される。19ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3450.3; 実測値 3450.1)。
【0082】
実施例5:
ホスホネート−{g(oeg)−ag cca tgt ata gtg ac}−hex(PNA−4)の合成
実施例2で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(2μmolの合成)、核酸塩基としてグアニンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。アンモニアで分離した後、120ODの粗生成物が得られる。この粗生成物の60ODの部分が15%PAAゲルによる電気泳動によって精製される。10ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 4848.6; 実測値 4849.9)。
【0083】
実施例6:
ホスホネート−{t(oeg)cg gtt tga gat ctg g}−hex(PNA−5)の合成
実施例2で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(2μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。アンモニアで分離した後、250ODの粗生成物が得られる。この粗生成物の60ODの部分が15%PAAゲルによる電気泳動によって精製される。22.9ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 4595.4; 実測値 4596.3)。
【0084】
実施例7:
ホスホネート−{t(oeg)at tcc gtc at}−hex(PNA−6)の合成
実施例2で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(0.5μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。アンモニアで分離した後、63ODの粗生成物が得られる。この粗生成物の30ODの部分が15%PAAゲルによる電気泳動によって精製される。4.2ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3124.5; 実測値 3124.8)。
【0085】
実施例8:
ビオチン−p−{act gat gta gct}−hex(PNA−7)の合成
PNA部分は、実施例1で説明されたような固相合成で製造された(2μmolを合成)。最後のサイクルで、核酸塩基としてアデニンを有する通常のPNA構築ブロックをカップリングする(式VA;式中、TRはMmtであり、UはNHであり、u’は2であり、PGはアニソイルであり、Bはアデニンである)。末端Mmt基を3%TCAで除去した後、遊離のアミノ官能基を、触媒としてテトラゾールを用いて、ビオチン−ホスホアミダイト5(図4b)と反応させる。この反応は、過剰のリン酸化試薬(約10倍)(アセトニトリル中の0.12M溶液として)、および、テトラゾール(約5倍;アセトニトリル中、0.5M)が用いられる。縮合が起こった後、ヨウ素溶液(0.05M、テトラヒドロフラン/水、ピリジン(7:2:1;v:v:v)中)を用いて酸化する。アンモニアで分離した後、288ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。17.5ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3789.6; 実測値 3789.8)。
【0086】
実施例9:
ビオチン−p−{g(oeg)−ct gat gta gtc}−hex(PNA−8)の合成
PNA部分は、実施例1で説明されたような固相合成で製造される(1μmolを合成)。核酸塩基としてグアニンを有するヒドロキシエチレングリシン構築ブロック(式VA;ここで、TRはDmtであり、Uは酸素であり、u’は2であり、PGはアニソイルであり、Bはグアニンである)を最後のサイクルでカップリングする。末端Dmt基を3%TCAで除去した後、遊離のヒドロキシル官能基を、触媒としてテトラゾールを用いて、ビオチン−ホスホアミダイト5(図4b)と反応させる。この反応は、過剰のリン酸化試薬(約10倍)(アセトニトリル中の0.12M溶液として)、および、テトラゾール(約50倍;アセトニトリル中、0.5M)が用いられる。縮合が起こった後、ヨウ素溶液(0.05M、テトラヒドロフラン/水、ピリジン中(7:2:1;v:v:v))を用いて酸化する。アンモニアで分離した後、63ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。11.2ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3806.8; 実測値 3807.2)。
【0087】
実施例10:
ビオチン−p−{g(oeg)gt atg gga tat}−hex(PNA−9)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(2μmolの合成)、核酸塩基としてグアニンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。ビオチン残基はビオチン−ホスホアミダイト5(図4b)で導入された。アンモニアで分離した後、274ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。25.8ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3870.8; 実測値 3869.7)。
【0088】
実施例11:
ビオチン−p−{t(oeg)ga agg aag agg}−hex(PNA−10)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(2μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。ビオチン残基はビオチン−ホスホアミダイト5(図4b)で導入された。アンモニアで分離した後、190ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を12%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。予想分子量を有する29ODのものが得られる(計算値 3913.9; 実測値 3913.7)。
【0089】
実施例12:
ビオチン−p−{g(oeg)−gt atg gga tat}−hex(PNA−11)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(2μmolの合成)、核酸塩基としてグアニンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。ビオチン残基はビオチン−ホスホアミダイト5(図4b)で導入された。アンモニアで分離した後、162ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を12%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。21ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3870.8; 実測値 3870.8)。
【0090】
実施例13:
ビオチン−p−{t(oeg)at tcc gtc at}−hex(PNA−12)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(0.5μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。ビオチン残基はビオチン−ホスホアミダイト5(図4b)で導入された。アンモニアで分離した後、67ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を12%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。8.5ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3449.5; 実測値 3449.9)。
【0091】
実施例14:
ヘキサデシル−O−p−{t(oeg)at tcc gtc at}−hex(PNA−13)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(0.5μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。ヘキサデシル残基はC16−リン酸化試薬7(図4c)で導入された。アンモニアで分離した後、58ODの粗生成物が得られる。この粗生成物(30OD)を12%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。予想された分子量を有する2ODのものが得られる(計算値 3349.4; 実測値 3349.7)。
【0092】
実施例15:
フルオレセイン−p−{t(oeg)at tcc gtc at}−hex(PNA−14)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(0.5μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。フルオレセイン残基はフルオレセイン−ホスホアミダイト3(図4a)で導入された。アンモニアで分離した後、62ODの粗生成物が得られる。この粗生成物(30OD)を12%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。4.2ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3581.5; 実測値 3582.4)。
【0093】
実施例16:
HO−スペーサー9−p−{g(oeg)−tt agg gtt ag}−hex(PNA−15)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(1μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。スペーサー9は相当するホスホアミダイト8(図4c)で導入された。アンモニアで分離した後、52ODの粗生成物が得られる。この粗生成物(30OD)を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。1.8ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3402.3; 実測値 3401.8)。
【0094】
実施例17:
レキシトロプシン−アミノ結合C5−p−スペーサーC18−p−スペーサーC18−p−{c(oeg)−t tc}−hex(PNA−16;ここで、はシュードイソシトシンPNA構築ブロックである)の合成
実施例9で説明されたのと類似の方法で製造が行われ(1μmolの合成)、核酸塩基としてシトシンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とした構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。その後、スペーサー18ホスホアミダイト9を2回連続して縮合し、次にアミノ変性剤5ホスホアミダイト12(図4d)を1回縮合する。カップリング反応後、Dmtおよび/またはMmt基を3%トリクロロ酢酸で処理することによっていずれの場合も除去した。レキシトロプシン上にカップリングするために、300μlの相当する活性エステル(0.1Mのレキシトロプシンカルボン酸、0.1MのTBTUおよび0.4Mのジイソプロピルエチルアミン(1:1:1=v:v:v)から製造され、30分予め活性化させる)を加え、その混合物を3時間反応させる。次にDMFを用いて洗浄する。アンモニアで分離した後、43ODの粗生成物が得られる。この粗生成物(35OD)を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。5.3ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3583.5; 実測値 3538.1)。
【0095】
実施例18:
融解温度の測定
融解温度は、HP8452Aダイオード−アレイスペクトロフォトメーター、HP89090AペルティエエレメントおよびHP温度コントロールソフトウェアRev.B5.1(Hewlett Packard製)を用いて測定された。測定は、0.5℃/分の段階で、緩衝液として140mMのKCl、10mMの二水素リン酸ナトリウム、0.1mMのEDTA(pH7.4)中で行われた。オリゴマーの濃度は、1ml当たり0.5〜1OD260である。
驚いたことに、ホスホリルで修飾されたPNA−6およびPNA−12〜PNA−14誘導体は、相補DNAおよびRNAに対して、電荷を持たないPNA(対照物質)よりも高い結合の度合いを示した。
【0096】
【表1】
Figure 2004502649
【0097】
実施例19:
蛍光ラベリング後の細胞吸収の測定
COS細胞を、5cmのペトリ皿を用いて、10%FCSを追加したダルベッコのMEM培地(DMEM)中で群になるまで培養する。細胞を、血清を含まないDMEMで2回洗浄する。ペトリ皿中央の約1cmの領域を、滅菌針を用いて掻き取る。調査するPNA溶液(10μM)をこの領域に適用する。この皿を37℃、CO雰囲気下でインキュベートする。2、4および16時間後、細胞を、蛍光顕微鏡検査法によって調べる。この際、細胞を、血清を含まないDMEMで4回洗浄し、カバーガラスで覆い、蛍光顕微鏡または位相差によって観察する。
細胞吸収を調査するために、PNA−6およびPNA−13は、C末端をフルオレセインで標識し、次に顕微鏡で観察された。
p−{t(oeg)−at tcc gtc at}−フルオレセイン
ヘキサデシル−O−p−{t(oeg)at tcc gtc at}−フルオレセイン
これに関連して、ヘキサデシル−PNA誘導体(PNA−13)は、より効率的に細胞に吸収されることが見出された。
【0098】
実施例20:
PNA−13を用いた細胞増殖の阻害
PNA−13の配列は、Ha−ras mRNAの翻訳開始部位に対して設定される。REH細胞(ヒトプレB白血病細胞、DSM ACC22)またはA549腫瘍細胞を、37℃、5%CO下で、10%ウシ胎児血清(FCS, Gibco−BRL)を含むOptiMEM培地(Gibco BRL)中で培養した。分析するための細胞濃度は、約1×106個/mlであった。24ウェルのプレート中で、PNA−13(10μM)を細胞と一緒にインキュベートした。37℃、5%CO下で96時間インキュベートした後、細胞濃度を測定した。細胞濃度の平均値を、与えられたPNA濃度あたりそれぞれ3つのウェルで測定した。PNA−13が、REH細胞の増殖を阻害することが見出された。4日を超過するインキュベートの後、PNA−13は、相当するホスホロチオエートオリゴヌクレオチドよりも、さらに強い阻害を示した。
【0099】
実施例21:
HO−スペーサー9−p−{gtt agg gtt ag}−hex(PNA−17)の合成
実施例9および16で説明されたのと類似の方法で調整が行われ(0.67μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有する通常の2−アミノエチルグリシン構築ブロックを、PNA合成の最後のサイクルでカップリングする。スペーサー9は相当するホスホアミダイト8(図4c)で続いて導入された(3×5分の反応時間)。アンモニアで分離した後、108ODの粗生成物が得られる。この粗生成物を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。5.7ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3401.3; 実測値 3399.8)。
【0100】
実施例22:チオホスフェート−{t(oeg)−at tcc gtc at}−hex(PNA−18)の合成
実施例2および7で説明されたのと類似の方法で調整が行われ(1μmolの合成)、核酸塩基としてチミンを有するヒドロキシエチルグリシンを基礎とする構築ブロックを最後のサイクルでカップリングする。末端Dmt基を3%TCAで除去した後、遊離のヒドロキシル基を、触媒としてテトラゾールを用いて、リン酸化試薬1(図4a)と反応させる。縮合が起こった後、チオ基を導入するために、Beaucage試薬(アセトニトリル中、0.075Mの3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−1,1−ジオキシド)を用いて酸化する。アンモニアで分離した後、66.5ODの粗生成物が得られる。粗生成物の61ODの部分を15%PAAゲルによる電気泳動によって精製する。12.4ODのものが得られる。この生成物を陰イオンマススペクトロメトリーで分析し、それにより計算量を確認した(計算値 3141; 実測値 3140)。
【0101】
略語のリスト:
ACN    アセトニトリル
BOC    tert−ブチロキシカルボニル
    シュードイソシトシン
COS    CV1オリジンSV40
CPG    多孔質ガラス
DCM    ジクロロメタン
DIPEA  ジイソプロピルエチルアミン
DMEM   ダルベッコMEM培地
DMF    ジメチルホルムアミド
Dmt    ジメトキシトリチル
DNA    デオキシリボ核酸
DNP    ジニトロアリール
FITC   フルオレセインイソチオシアネート
Fmoc   フルオレニルメトキシカルボニル
HATU   O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−
テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU   O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル
ウロニウムヘキサフルオロホスフェート
hex    −NH−(CH−OH
【0102】
MEM    改変イーグル最小培地
Mmt    モノメトキシトリチル
OD     光学濃度
oeg    N−(2−ヒドロキシエチル)グリシン
PAA    ポリアクリルアミド
PG     保護基
PNA    ポリアミド核酸
RNA    リボ核酸
TBTU   O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル
ウロニウムテトラフルオロボレート
TCA    トリクロロ酢酸
THF    テトラヒドロフラン
TR     酸不安定性の保護基
【図面の簡単な説明】
【図1a】末端Z基の例を示す。
【図1b】末端Z基の例を示す。
【図2a】X基をもたらす例を示す。
【図2b】末端Z基の例を示す。
【図3a】X基をもたらす例を示す。
【図3b】末端Z基の例を示す。
【図4a】リン酸化試薬の例を示す。
【図4b】リン酸化試薬の例を示す。
【図4c】リン酸化試薬の例を示す。
【図4d】リン酸化試薬の例を示す。
【図5a】単一(A、B)および複数(C〜F)のPNAのN末端の誘導体の例を示す。
【図5b】単一(A、B)および複数(C〜F)のPNAのN末端の誘導体の例を示す。

Claims (35)

  1. 式I
    Figure 2004502649
    〔式中、
    Vは、酸素、硫黄、NR、U−(CRu’−CH−C(O)−NH基またはU−(CHCHO)u’−C(O)−NH基であり、
    Uは、それぞれ独立して、酸素、硫黄またはNHであり、
    u’は、それぞれ独立して、1〜10、好ましくは1〜4、特に好ましくは1であり、
    Wは、それぞれ独立して、酸素、硫黄またはNRであり、
    Yは、それぞれ独立して、ヒドロキシル、メルカプト、オキシアニオン、チオエートまたはNRであり、
    およびRは、それぞれ独立して、水素を含む基またはC〜Cアルキル、好ましくは水素であり、
    およびRは、それぞれ独立して、水素を含む基もしくはC〜Cアルキル、またはアミノ酸側鎖の基、好ましくは水素であり、
    Xは、それぞれ独立して、U−(C〜C22−アルカンジイル)−U基またはU−(CHCH−O)u’基であり、
    または、Xは、二官能価の標識基で、好ましくは、フルオレセイン、ローダミン、TAMRA、ビオチン、ピレン、ジニトロフェニル、アクリジン、シアニン色素、Dabcyl、ジゴキシゲニンまたはEdans誘導体からなる群より選択され、特に好ましくはビオチン誘導体であり、
    または、Xは、相補核酸と架橋するのための二官能価の基で、好ましくはソラレン誘導体であり、
    または、Xは、細胞内吸収を促進する二官能価の基で、好ましくは、コレステリル、アダマンチルおよびビタミンE誘導体からなる群より選択され、
    または、Xは、PNA誘導体の標的核酸への結合親和性を高める二官能価の基で、好ましくはアクリジンおよびレキシトロプシン誘導体であり、
    Zは、ヒドロキシル、メルカプト、オキシアニオン、チオエートまたはNR、C〜C22アルキル、C〜Cアリールアルキル、C〜C22アルキル−U、C〜Cアリールアルキル−U、ヒドロキシ−C〜C18−U、アミノアルキル−U、アリールアルキル−Uまたはメルカプトアルキル−Uであるか、
    または、Zは、式R(CHCH−O)で示される基[ここでRはヒドロキシル、アミノまたはC〜C22アルコキシ、そしてmは1〜100、好ましくは2〜10である]であるか、
    または、Zは、一官能価または二官能価の標識基で、好ましくは、フルオレセイン、ローダミン、TAMRA、ビオチン、ピレン、ジニトロフェニル、アクリジン、シアニン色素、Dabcyl、ジゴキシゲニンまたはEdans誘導体からなる群より選択され、特に好ましくはビオチン誘導体であり、
    または、Zは、一官能価または二官能価の架橋基で、好ましくはソラレン誘導体であり、
    または、Zは、細胞内吸収を促進する一官能価または二官能価の基で、好ましくは、コレステリル、アダマンチルおよびビタミンE誘導体からなる群より選択され、
    または、Zは、PNA誘導体の標的核酸への結合親和性を高める一官能価または二官能価の基で、好ましくはレキシトロプシン誘導体であり、
    nは0〜10、好ましくは0〜3であり、
    Qは、ヒドロキシル、アミノ、NHR、NR、アミノ酸誘導体またはペプチド基であり、
    およびRは、それぞれ独立して、C〜C18アルキルまたはヒドロキシ−C〜C18アルキルであり、
    そして、{POLY}は、式II
    Figure 2004502649
    で示され、ここで、{BLOCK}は、それぞれ独立して、式IIIA
    Figure 2004502649
    または式IIIB、
    Figure 2004502649
    または、式IVA〜IVG
    Figure 2004502649
    で示され、ここで各構築ブロック{BLOCK}は異なってよく、
    さらに、z’は、0〜100、好ましくは1〜20、特に好ましくは4〜15であり、
    Aは、それぞれ独立して、(CR基で、ここでsは1〜3、好ましくは1であり、
    Bは、それぞれ独立して、ヘテロ芳香族の特徴を有し得る芳香族基、または水素、またはヒドロキシル、またはC〜C18アルキルのいずれかであり、
    または、Bは、天然に存在しかつヌクレオチド化学で慣用の核酸塩基、または天然に存在しない核酸塩基、またはそれらのプロドラッグ型であり、ここで少なくとも1つのB基は核酸塩基であり、
    Dは、それぞれ独立して、(CR基で、ここでtは2〜10、好ましくは2〜4、特に好ましくは2であり、
    ここで、2つの隣接したR基およびR基はまた、C〜Cシクロアルキル環を形成してよく、
    Eは、それぞれ独立して、(CRu’基で、ここで2つの隣接したR基およびR基はまた、C〜Cシクロアルキル環またはスピロ化合物を形成してよく、
    およびRは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルを含む基、好ましくは水素であるか、またはアミノ酸側鎖である〕
    で示されるPNA誘導体、および式Iで示されるPNA誘導体の生理学的に許容される塩(ただし、少なくとも1つのY基またはZ基がヒドロキシル、メルカプト、オキシアニオンまたはチオエートである)。
  2. 式Iにおいて、少なくとも1つのY基またはZ基が、pH範囲が4.5〜14、好ましくは6.5〜12、特に好ましくは6.5〜9において、オキシアニオンまたはチオエートである、請求項1に記載のPNA誘導体。
  3. Dが(CHである、請求項1または2に記載のPNA誘導体。
  4. AおよびEがCHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  5. Qがヒドロキシアミノアルキル基、好ましくはヒドロキシアミノヘキシル基であるか、またはキャリアー配列、好ましくはトランスポータン、インスリン様成長因子、核局在化シグナルもしくは親和性タグ、好ましくは(His)鎖である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  6. Bがアデニン、シトシン、5−メチルシトシン、グアニン、チミンもしくはウラシルであるか、またはプリン、2,6−ジアミノプリン、N−エタノシトシン、N−エタノ−2,6−ジアミノプリン、5−(C〜C)−アルキニルウラシル、5−(C〜C)−アルキニルシトシン、5−(1−プロパルギルアミノ)ウラシル、5−(1−プロパルギルアミノ)シトシン、フェノキサジン、9−アミノエトキシフェノキサジン、5−フルオロウラシルもしくはシュードイソシトシン、5−(ヒドロキシメチル)ウラシル、5−アミノウラシル、シュードウラシル、ジヒドロウラシル、5−(C〜C)−アルキルウラシル、5−(C〜C)−アルキルシトシン、5−(C〜C)−アルケニルシトシン、5−フルオロシトシン、5−クロロウラシル、5−クロロシトシン、5−ブロモウラシル、5−ブロモシトシン、7−デアザアデニン、7−デアザグアニン、8−アザプリンもしくは7−デアザ−7−置換プリンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  7. Wが酸素であり、Yがヒドロキシルまたはオキシアニオンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  8. Xが、U−(C〜C22アルカンジイル)−U基、好ましくはO−(C〜C22アルカンジイル)−O、特に好ましくはO−(CH2−6Oであり、または、U−(CHCH−O)u’基、好ましくはO(CHCH−O)u’であり、式中u’好ましくはは1〜6である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  9. Zが、ホスフェートであり、または、C〜C22基、またはC〜C22−U基、好ましくはC〜C22アルコキシ基、特に好ましくはC16アルコキシ基であり、または、ヒドロキシ−C〜C18−U、好ましくはヒドロキシ−C〜C18−O、特に好ましくはHO−(CH3−12Oであり、または、アミノアルキル−U基、好ましくはアミノアルコキシ基、特に好ましくは6−アミノヘキソキシもしくは5−アミノペントキシであり、または、式R−(CHCH−O)で示される基(式中、Rは、好ましくはOHまたはNHであり、mは1〜6である)、特に好ましくはHO(CHCH−O)、HO(CHCH−O)およびHN−(CHCH−O)であり、または、メルカプトアルキル−U基、好ましくはメルカプトアルコキシ基、特に好ましくは6−メルカプトヘキシルオキシである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  10. XおよびZが、それぞれ独立して、ビオチン、フルオレセインおよびレキシトロプシン誘導体からなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  11. XおよびZが、それぞれ独立して、ローダミン、TAMRAおよびシアニン色素からなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  12. XおよびZが、それぞれ独立して、Dabcyl、ソラレン、アクリジン、DNPおよびコレステロールからなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  13. 塩基配列が、がん抑制遺伝子、がん遺伝子もしくはテロメラーゼの部分、またはそれらの転写産物に対するものである、請求項1〜13のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  14. PNA部分の塩基配列が、HA−ras mRNAの翻訳開始部位に対するものである、請求項13に記載のPNA誘導体。
  15. 医薬として使用される、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  16. がん治療用医薬を製造するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体の使用。
  17. 診断薬として使用するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体。
  18. 微生物および/またはウイルスを検出するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体の使用。
  19. 核酸を検出および/または定量するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体の使用。
  20. in situハイブリダイゼーションまたは蛍光in situハイブリダイゼーション用の検出試薬としての、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体の使用。
  21. アンチセンス剤、アンチ遺伝子剤、おとり剤またはキメラプラスト剤としての、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体の使用。
  22. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体を含む、検出試薬。
  23. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体を含む、PNAチップ。
  24. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体を含む、バイオセンサー。
  25. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体、必要に応じて他の生理学的に許容される添加剤および/または賦形剤を含む、医薬。
  26. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体を含むアンチセンス剤。
  27. a)活性化アミノ核酸を用いてC末端からPNA主鎖を合成し、そして
    b)N末端をリン酸化試薬と反応させる、請求項1〜14のいずれか一項に記載のPNA誘導体の製造方法。
  28. PNAが、t−ブチロキシカルボニル(BOC)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)またはモノメトキシトリチル(Mmt)保護基を用いて製造される、請求項27に記載の方法。
  29. PNAが固相支持体を用いて製造される、請求項28に記載の方法。
  30. 固相支持体として、CPG、テンタゲルまたはアミノメチルポリスチレンを用いる、請求項29に記載の方法。
  31. a)請求項27〜30のいずれか一項に記載のようにPNA誘導体を製造し、そして
    b)さらに、必要に応じて、薬理学的に許容される添加剤および/または賦形剤を該誘導体に加える、医薬の製造方法。
  32. 初めに、請求項27〜30のいずれか一項に記載のようにPNA誘導体を製造し、次に、固相支持体に固定すること、または、該PNA誘導体を固相支持体上に直接製造する、PNAチップの製造方法。
  33. さらに、リン基の酸性の特徴を利用して、クロマトグラフィーまたは電気泳動によってPNAを精製する、請求項27〜30に記載の式Iに示されるPNA誘導体の製造方法。
  34. PNA誘導体を、塩基性固定相および酸または塩を含む溶離液を用いたクロマトグラフィーによって精製する、請求項33に記載の方法。
  35. 固定相は、陰イオン交換体または混合モード相である、請求項34に記載の方法。
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