JP2004501973A - 乳房炎の治療および予防のための方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、単独または外来性ラクトフェリンと組み合わせてのいずれかの公知のオキサゾリジノン抗菌剤での乳房炎の治療または予防の方法に指向される。
Description
【0001】
1.発明の分野
本発明は、単独または外来性ラクトフェリンと組み合わせて、公知のオキサゾリジノンでの乳房炎の治療または予防に指向される。
【0002】
2.関連技術の記載
長年知られ処置されてきた乳房炎は、多数の細菌感染によって引き起こされる哺乳動物の乳腺の炎症疾患である。ウシ乳房炎は、処置するのに最も困難なウシ疾患の一つで、酪農業に相当に経済的重要性があるものである。ウシ乳房炎は、エシェリキ・コリ(Escherichia coli)およびクレブシエラ(Klebsiella)種のごときグラム陰性細菌、ならびにスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylcoccus aureus)およびストレプトコッカス・アガラクティエ(Streptococcus agalactiae)のごときグラム陽性細菌により引き起こされ得る。従来、ウシ乳房炎の一次処置は、ペニシリンのごとき抗生物質の投与であった。しかしながら、ウシ乳房炎に現在利用可能な抗生物質治療は、部分的には、これらの抗生物質がグラム陽性病原体に対してだけ有効であり、グラム陰性病原体に対して貧弱であるか、または株依存性の活性を有するために、常に作用するとは限らない。かくして、乳房炎に対してより有効な処置についての必要性が明確に存在する。
【0003】
本発明におけるオキサゾリジノンは、例えば、米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161に開示され、そのいずれも乳房炎を治療または予防するためのオキサゾリジノンの使用を開示していない。
【0004】
哺乳動物の乳腺分泌物および多数の他の外分泌腺分泌物中に存在する糖タンパク質のラクトフェリンは、当業者によく知られている。乾乳期(dry period)におけるミルク中の内因性ラクトフェリンの濃度の増大および外来性ラクトフェリンの静菌性または殺菌性の効果が開示されている。例えば、Smith KLおよびOliver SP, Exp. Med. Biol. 137: 535−554(1981);Lohuis, J. A. C. M., Hesen, SM, and Beers H, pages 110−111 in Proc. 3rd. Int. IDF Mastitis Sem., Tel Aviv, Israel, A. Saran and S. Soback, ed. M. Lachmann Printers LTD., Haifa, Israel(1995)参照。これらの文書のいずれも乳房炎を治療または予防するためのラクトフェリンの使用を開示していない。
【0005】
in vitro条件下では、ラクトフェリンは、サルモネラ(Salmonellae)およびエシェリキ・コリの株に対する抗生物質の抗菌効果を増強できる。例えば、A. S. NaiduおよびR. R. Arnold, Diagn. Microbiol. Infect. Dis 20: 69−75(1994); M. S. SanchezおよびJ. L. Watts, J Dairy Sci. 82: 494−499(1999)参照。しかしながら、ラクトフェリンのかかる増強効果は抗生物質特異的である。例えば、ラクトフェリンは、サルモネラ(Salmonellae)に対するエリスロマイシン、アンピシリン、シプロフロキサシン、クロラムフェニコールおよびリファンピシンの抗菌効果を増強するが、セファレキシン、ゲンタマイシンまたはポリマイシンB(polymycin B)では増強しない。(A. S. NaiduおよびR. R. Arnold, Diagn. Microbiol. Infect. Dis 20: 69−75(1994)。かくして、先行技術のいずれも、ラクトフェリンが本発明に開示のごときオキサゾリジノンの抗乳房炎効果を増強し得ることは教示または示唆さえしない。
【0006】
発明の概要
オキサゾリジノンが、哺乳動物におけるグラム陰性ならびにグラム陽性の病原体によって引き起こされた乳房炎を治療または予防するのに有効であることが驚くべきことに判明した。また、オキサゾリジノンの該抗乳房炎効果が、ラクトフェリンにより増強されることも驚くべきことに判明した。本発明におけるオキサゾリジノンは、米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161に開示され、そのいずれも乳房炎を治療または予防するためのオキサゾリジノンの使用を開示していない。米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161の各開示をここに出典明示して本明細書の一部とみなす。
【0007】
開示されるのは、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、乾乳期中の該哺乳動物に、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩よりなる群から選択されるオキサゾリジノンの治療上の有効量の投与を含むことを特徴とする該方法である。
【0008】
また、開示されるのは、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、オキサゾリジノンの治療効果を増強するのに有効な量のラクトフェリンの乳房内投与と組み合わせて、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩よりなる群から選択されるオキサゾリジノンの治療上の有効量の投与を含むことを特徴とする該方法である。
【0009】
さらに、開示されるのは、哺乳動物における乳房炎の治療または予防における使用のための組成物であって、
(a)(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドまたはその医薬上許容される塩から選択されるオキサゾリジノン、および
(b)該オキサゾリジノンの治療効果を増大させるのに有効な量のラクトフェリンを含む該組成物である。
【0010】
発明の詳細な記載
一つの具体例において、本発明は、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、該哺乳動物に治療上の有効量のオキサゾリジノンを投与することを特徴とする該方法に指向される。もう一つの具体例において、本発明は、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、オキサゾリジノンの治療効果を増強するのに有効な量の外来性ラクトフェリンの投与と組み合わせて、該哺乳動物に治療上有効量のオキサゾリジノンを投与することを特徴とする該方法に指向される。好ましい具体例において、本発明は、該乾乳期中のオキサゾリジノンの乳房内注入によりウシにおける大腸菌乳房炎を治療または予防する方法に指向される。本発明のこれらのおよび他の具体例は、本明細書中の開示を考慮すると、当業者ならば容易に考えるであろう。
【0011】
本発明の以下の記載は、乳牛(dairy cow)に主として関係する;しかしながら、本発明は、全てのタイプの哺乳動物における乳房炎の治療および予防と考えられると理解されるべきである。
【0012】
本発明のオキサゾリジノンは、例えば、米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161に開示されている。適当なオキサゾリジノンの例には、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩が含まれる。
【0013】
主題発明の活性薬剤を乳房炎の発現後、かくして、治療手段として機能する、または乳房炎の発現に先立って、かくして、予防手段として機能するのいずれかにて哺乳動物に与えることができる。主題発明の予防的使用は、例えば、乳房炎が同一群におけるいくらかの動物において検出された場合に、特に重要である。全ての群から感染を消失させるために、罹患した同一群の全ての動物を処置することがしばしば望ましい。
【0014】
オキサゾリジノンを用いて、乳房炎を治療または予防するかに拘らず、オキサゾリジノンは、相互に組み合わせて、または外来性ラクトフェリンと組み合わせて個々に用いることができる。乾乳期中に用いる場合、該オキサゾリジノンは、外来性ラクトフェリンなくして投与されるのが好ましい。泌乳期中に用いる場合、オキサゾリジノンは、外来性ラクトフェリンの投与と組み合わせて投与されるのが好ましい。
【0015】
ラクトフェリンを投与するか否かに拘らず、該オキサゾリジノンは、乳房内または全身性に投与される。しかしながら、乳房内投与は、オキサゾリジノンがラクトフェリンと組み合わせて投与される場合に好ましい経路である。
【0016】
乳房内投与される場合、該オキサゾリジノンは、乳腺への注射、典型的には、乳管(milk canal)を通じての乳頭への注入により投与される。乳房内注射によるオキサゾリジノンの用量は、約25mgないし約1000mg、好ましくは、約125mgないし約500mgである。該オキサゾリジノンは典型的には1回にて与えられる。
【0017】
全身投与される場合、該オキサゾリジノンは非経口的または経口的に投与され、典型的は、連続する3日以上の間、1日当り1回投与される。
【0018】
経口投与される場合、該オキサゾリジノンは、医薬上許容されるビヒクル中の錠剤、カプセル剤または液体(懸濁剤または液剤)投与形態にて投与できる。また、オキサゾリジノンは、食事または飲料水中で投与できる。いずれのこれらの投与形態における経口投与も当該技術分野においてよく知られ、動物獣医学分野における一般的な方法で行うことができる。投与形態に拘らず、抗乳房炎有効量のオキサゾリジノンは、約1mg/kg/日ないし約10mg/kg/日、好ましくは、約2.5mg/kg/日ないし約5mg/kg/日である。
【0019】
非経口投与される場合、該オキサゾリジノンは、皮下、皮内、筋肉内または静脈内注射により投与される。非経口投与は、当該技術分野においてよく知られ、動物獣医学またはヒト医学分野において一般的な方法で行うことができる。注射剤として調製される場合、該オキサゾリジノンは、当業者に知られている医薬上許容されるビヒクル中の液体製剤として通常調製される。その経路に拘らず、非経口投与によるオキサゾリジノンの毎日用量は、約1mg/kg/日ないし約10mg/kg/日、好ましくは、約2.5mg/kg/日ないし約5mg/kg/日である。
【0020】
オキサゾリジノンの正確な用量および頻度 期間は、用いられる特定のオキサゾリジノン、治療されるべき疾患の重篤度、動物の一般的な身体的状態、治療に対する動物の応答、動物のサイズ、ならびにラクトフェリン用いられるかどうかおよびその用量のごとき多数の変数に応じて変更できる。
【0021】
ラクトフェリンがオキサゾリジノンと組み合わせて用いられる場合、ラクトフェリンは、乳房内注射、典型的には、乳管を通じての乳頭への注入により、オキサゾリジノンと同一の頻度および期間にて投与されるであろう。
【0022】
ラクトフェリンは、当業者によく知られている医薬上許容されるビヒクル中の液体投与形態(液剤または懸濁剤)として処方され、好ましくは、複合処方において、液体投与形態(液剤または懸濁剤)としてオキサゾリジノンと一緒に処方される。
【0023】
もう一つの具体例において、本発明は、哺乳動物における乳房炎の治療または予防における使用のための組成物であって、(a)オキサゾリジノンおよび(b)該オキサゾリジノンの治療効果を増大させるのに有効な量のラクトフェリンを含む該組成物に指向される。該組成物は、当該技術分野において知られているいずれの医薬上許容される担体中の液体投与形態でも調製されるであろう。該組成物は、好ましくは、乳房内注射により投与される。
【0024】
複合処方においてオキサゾリジノンと一緒に処方される場合、ラクトフェリンはオキサゾリジノンと同時に投与される。オキサゾリジノンとは別に処方される場合、ラクトフェリンは、典型的には、オキサゾリジノン投与の1時間以内に投与される。オキサゾリジノンの抗乳房炎効果を増強するのに有効なラクトフェリン量は、治療されるべき動物のサイズおよび種に拘らず、約0.5gないし約5グラム、好ましくは、約2gないし約3gである。ラクトフェリンの正確な用量および頻度および期間は、用いられる特定のオキサゾリジノンおよびその用量、治療されるべき疾患の重篤度、動物の一般的な身体的状態、治療に対する動物の応答、内因性ラクトフェリンのレベルのごとき多数の変数に応じて変更できる。
【0025】
定義および約束
以下の定義および説明は、本明細書および特許請求の範囲の双方を含めたこの全文書を通して用いる用語についてである。
【0026】
定義
オキサゾリジノンの「治療上の有効量」とは、個々に、相互に組み合わせてまたはラクトフェリンと組み合わせてのいずれでも投与されるオキサゾリジノンのいずれかの量をいい、それは、オキサゾリジノンが投与される哺乳動物における乳房炎を治療または予防するいずれにも十分なものである。
【0027】
「医薬上許容される」とは、薬理学的/毒物学的観点から動物に対して、組成物、処方、安定性、動物の認容性および生物学的利用性に関する物理的/化学的観点から薬剤製造化学者に許容される特性および/または物質をいう。
【0028】
「オキサゾリジノン」とは、実施例1および2の化合物をいう。
「乳房炎を治療する」とは、乳房炎と接触した動物を改善させることをいう。
【0029】
「乳房炎を予防する」とは、後に接触するならば乳房炎の発生、重篤度および期間を抑制することをいう。
「乾乳期」とは、哺乳動物が泌乳しない期間をいう。
【0030】
さらに、技巧をこらすことなく、当業者であれば、これまでの記載を用いて本発明を最大限に実施することができると考える。以下の詳細な実施例は本発明を実施する方法を記載し、単に例示的なものと解釈されるべきであり、断じてこれまでの開示を制限するものではない。
【0031】
実施例1
(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
【0032】
実施例2
(2)N−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミド。
【0033】
実施例3
中程度の乳房炎を持つ乾乳期の3−泌乳ウシに300mgの実施例1のオキサゾリジノンを5日間1日当り1回投与する。該オキサゾリジノンを液剤として処方し、乳房内注入により投与する。処置の終わりにて、ウシを検査し、乳房炎はなくなった。
【0034】
実施例4
乳房炎のない2−泌乳ウシに、ドライオフ(dry off)期の開始時に実施例2のオキサゾリジノンの250mgの単回用量を投与する。オキサゾリジノンを液剤として処方し、乳房内注入により投与する。乳房炎は、同一群にいるがオキサゾリジノンで処置されていない他の乾乳ウシにおいて生じるが、処置されたウシは感染していない。
【0035】
実施例5
中程度の乳房炎を持つ泌乳中の3−泌乳ウシに、3gのウシ・ラクトフェリンの投与と組み合わせて、300mgの実施例2のオキサゾリジノンを連続して5日間1日当り1回投与する。オキサゾリジノンおよびラクトフェリンを複合懸濁処方にて調製し、乳房内注入により投与する。処置の終わりにて、ウシを検査し、乳房炎はなくなっていた。
1.発明の分野
本発明は、単独または外来性ラクトフェリンと組み合わせて、公知のオキサゾリジノンでの乳房炎の治療または予防に指向される。
【0002】
2.関連技術の記載
長年知られ処置されてきた乳房炎は、多数の細菌感染によって引き起こされる哺乳動物の乳腺の炎症疾患である。ウシ乳房炎は、処置するのに最も困難なウシ疾患の一つで、酪農業に相当に経済的重要性があるものである。ウシ乳房炎は、エシェリキ・コリ(Escherichia coli)およびクレブシエラ(Klebsiella)種のごときグラム陰性細菌、ならびにスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylcoccus aureus)およびストレプトコッカス・アガラクティエ(Streptococcus agalactiae)のごときグラム陽性細菌により引き起こされ得る。従来、ウシ乳房炎の一次処置は、ペニシリンのごとき抗生物質の投与であった。しかしながら、ウシ乳房炎に現在利用可能な抗生物質治療は、部分的には、これらの抗生物質がグラム陽性病原体に対してだけ有効であり、グラム陰性病原体に対して貧弱であるか、または株依存性の活性を有するために、常に作用するとは限らない。かくして、乳房炎に対してより有効な処置についての必要性が明確に存在する。
【0003】
本発明におけるオキサゾリジノンは、例えば、米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161に開示され、そのいずれも乳房炎を治療または予防するためのオキサゾリジノンの使用を開示していない。
【0004】
哺乳動物の乳腺分泌物および多数の他の外分泌腺分泌物中に存在する糖タンパク質のラクトフェリンは、当業者によく知られている。乾乳期(dry period)におけるミルク中の内因性ラクトフェリンの濃度の増大および外来性ラクトフェリンの静菌性または殺菌性の効果が開示されている。例えば、Smith KLおよびOliver SP, Exp. Med. Biol. 137: 535−554(1981);Lohuis, J. A. C. M., Hesen, SM, and Beers H, pages 110−111 in Proc. 3rd. Int. IDF Mastitis Sem., Tel Aviv, Israel, A. Saran and S. Soback, ed. M. Lachmann Printers LTD., Haifa, Israel(1995)参照。これらの文書のいずれも乳房炎を治療または予防するためのラクトフェリンの使用を開示していない。
【0005】
in vitro条件下では、ラクトフェリンは、サルモネラ(Salmonellae)およびエシェリキ・コリの株に対する抗生物質の抗菌効果を増強できる。例えば、A. S. NaiduおよびR. R. Arnold, Diagn. Microbiol. Infect. Dis 20: 69−75(1994); M. S. SanchezおよびJ. L. Watts, J Dairy Sci. 82: 494−499(1999)参照。しかしながら、ラクトフェリンのかかる増強効果は抗生物質特異的である。例えば、ラクトフェリンは、サルモネラ(Salmonellae)に対するエリスロマイシン、アンピシリン、シプロフロキサシン、クロラムフェニコールおよびリファンピシンの抗菌効果を増強するが、セファレキシン、ゲンタマイシンまたはポリマイシンB(polymycin B)では増強しない。(A. S. NaiduおよびR. R. Arnold, Diagn. Microbiol. Infect. Dis 20: 69−75(1994)。かくして、先行技術のいずれも、ラクトフェリンが本発明に開示のごときオキサゾリジノンの抗乳房炎効果を増強し得ることは教示または示唆さえしない。
【0006】
発明の概要
オキサゾリジノンが、哺乳動物におけるグラム陰性ならびにグラム陽性の病原体によって引き起こされた乳房炎を治療または予防するのに有効であることが驚くべきことに判明した。また、オキサゾリジノンの該抗乳房炎効果が、ラクトフェリンにより増強されることも驚くべきことに判明した。本発明におけるオキサゾリジノンは、米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161に開示され、そのいずれも乳房炎を治療または予防するためのオキサゾリジノンの使用を開示していない。米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161の各開示をここに出典明示して本明細書の一部とみなす。
【0007】
開示されるのは、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、乾乳期中の該哺乳動物に、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩よりなる群から選択されるオキサゾリジノンの治療上の有効量の投与を含むことを特徴とする該方法である。
【0008】
また、開示されるのは、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、オキサゾリジノンの治療効果を増強するのに有効な量のラクトフェリンの乳房内投与と組み合わせて、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩よりなる群から選択されるオキサゾリジノンの治療上の有効量の投与を含むことを特徴とする該方法である。
【0009】
さらに、開示されるのは、哺乳動物における乳房炎の治療または予防における使用のための組成物であって、
(a)(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドまたはその医薬上許容される塩から選択されるオキサゾリジノン、および
(b)該オキサゾリジノンの治療効果を増大させるのに有効な量のラクトフェリンを含む該組成物である。
【0010】
発明の詳細な記載
一つの具体例において、本発明は、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、該哺乳動物に治療上の有効量のオキサゾリジノンを投与することを特徴とする該方法に指向される。もう一つの具体例において、本発明は、哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、オキサゾリジノンの治療効果を増強するのに有効な量の外来性ラクトフェリンの投与と組み合わせて、該哺乳動物に治療上有効量のオキサゾリジノンを投与することを特徴とする該方法に指向される。好ましい具体例において、本発明は、該乾乳期中のオキサゾリジノンの乳房内注入によりウシにおける大腸菌乳房炎を治療または予防する方法に指向される。本発明のこれらのおよび他の具体例は、本明細書中の開示を考慮すると、当業者ならば容易に考えるであろう。
【0011】
本発明の以下の記載は、乳牛(dairy cow)に主として関係する;しかしながら、本発明は、全てのタイプの哺乳動物における乳房炎の治療および予防と考えられると理解されるべきである。
【0012】
本発明のオキサゾリジノンは、例えば、米国特許第5,688,792号および第6,040,306号ならびに国際公開WO98/54161に開示されている。適当なオキサゾリジノンの例には、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩が含まれる。
【0013】
主題発明の活性薬剤を乳房炎の発現後、かくして、治療手段として機能する、または乳房炎の発現に先立って、かくして、予防手段として機能するのいずれかにて哺乳動物に与えることができる。主題発明の予防的使用は、例えば、乳房炎が同一群におけるいくらかの動物において検出された場合に、特に重要である。全ての群から感染を消失させるために、罹患した同一群の全ての動物を処置することがしばしば望ましい。
【0014】
オキサゾリジノンを用いて、乳房炎を治療または予防するかに拘らず、オキサゾリジノンは、相互に組み合わせて、または外来性ラクトフェリンと組み合わせて個々に用いることができる。乾乳期中に用いる場合、該オキサゾリジノンは、外来性ラクトフェリンなくして投与されるのが好ましい。泌乳期中に用いる場合、オキサゾリジノンは、外来性ラクトフェリンの投与と組み合わせて投与されるのが好ましい。
【0015】
ラクトフェリンを投与するか否かに拘らず、該オキサゾリジノンは、乳房内または全身性に投与される。しかしながら、乳房内投与は、オキサゾリジノンがラクトフェリンと組み合わせて投与される場合に好ましい経路である。
【0016】
乳房内投与される場合、該オキサゾリジノンは、乳腺への注射、典型的には、乳管(milk canal)を通じての乳頭への注入により投与される。乳房内注射によるオキサゾリジノンの用量は、約25mgないし約1000mg、好ましくは、約125mgないし約500mgである。該オキサゾリジノンは典型的には1回にて与えられる。
【0017】
全身投与される場合、該オキサゾリジノンは非経口的または経口的に投与され、典型的は、連続する3日以上の間、1日当り1回投与される。
【0018】
経口投与される場合、該オキサゾリジノンは、医薬上許容されるビヒクル中の錠剤、カプセル剤または液体(懸濁剤または液剤)投与形態にて投与できる。また、オキサゾリジノンは、食事または飲料水中で投与できる。いずれのこれらの投与形態における経口投与も当該技術分野においてよく知られ、動物獣医学分野における一般的な方法で行うことができる。投与形態に拘らず、抗乳房炎有効量のオキサゾリジノンは、約1mg/kg/日ないし約10mg/kg/日、好ましくは、約2.5mg/kg/日ないし約5mg/kg/日である。
【0019】
非経口投与される場合、該オキサゾリジノンは、皮下、皮内、筋肉内または静脈内注射により投与される。非経口投与は、当該技術分野においてよく知られ、動物獣医学またはヒト医学分野において一般的な方法で行うことができる。注射剤として調製される場合、該オキサゾリジノンは、当業者に知られている医薬上許容されるビヒクル中の液体製剤として通常調製される。その経路に拘らず、非経口投与によるオキサゾリジノンの毎日用量は、約1mg/kg/日ないし約10mg/kg/日、好ましくは、約2.5mg/kg/日ないし約5mg/kg/日である。
【0020】
オキサゾリジノンの正確な用量および頻度 期間は、用いられる特定のオキサゾリジノン、治療されるべき疾患の重篤度、動物の一般的な身体的状態、治療に対する動物の応答、動物のサイズ、ならびにラクトフェリン用いられるかどうかおよびその用量のごとき多数の変数に応じて変更できる。
【0021】
ラクトフェリンがオキサゾリジノンと組み合わせて用いられる場合、ラクトフェリンは、乳房内注射、典型的には、乳管を通じての乳頭への注入により、オキサゾリジノンと同一の頻度および期間にて投与されるであろう。
【0022】
ラクトフェリンは、当業者によく知られている医薬上許容されるビヒクル中の液体投与形態(液剤または懸濁剤)として処方され、好ましくは、複合処方において、液体投与形態(液剤または懸濁剤)としてオキサゾリジノンと一緒に処方される。
【0023】
もう一つの具体例において、本発明は、哺乳動物における乳房炎の治療または予防における使用のための組成物であって、(a)オキサゾリジノンおよび(b)該オキサゾリジノンの治療効果を増大させるのに有効な量のラクトフェリンを含む該組成物に指向される。該組成物は、当該技術分野において知られているいずれの医薬上許容される担体中の液体投与形態でも調製されるであろう。該組成物は、好ましくは、乳房内注射により投与される。
【0024】
複合処方においてオキサゾリジノンと一緒に処方される場合、ラクトフェリンはオキサゾリジノンと同時に投与される。オキサゾリジノンとは別に処方される場合、ラクトフェリンは、典型的には、オキサゾリジノン投与の1時間以内に投与される。オキサゾリジノンの抗乳房炎効果を増強するのに有効なラクトフェリン量は、治療されるべき動物のサイズおよび種に拘らず、約0.5gないし約5グラム、好ましくは、約2gないし約3gである。ラクトフェリンの正確な用量および頻度および期間は、用いられる特定のオキサゾリジノンおよびその用量、治療されるべき疾患の重篤度、動物の一般的な身体的状態、治療に対する動物の応答、内因性ラクトフェリンのレベルのごとき多数の変数に応じて変更できる。
【0025】
定義および約束
以下の定義および説明は、本明細書および特許請求の範囲の双方を含めたこの全文書を通して用いる用語についてである。
【0026】
定義
オキサゾリジノンの「治療上の有効量」とは、個々に、相互に組み合わせてまたはラクトフェリンと組み合わせてのいずれでも投与されるオキサゾリジノンのいずれかの量をいい、それは、オキサゾリジノンが投与される哺乳動物における乳房炎を治療または予防するいずれにも十分なものである。
【0027】
「医薬上許容される」とは、薬理学的/毒物学的観点から動物に対して、組成物、処方、安定性、動物の認容性および生物学的利用性に関する物理的/化学的観点から薬剤製造化学者に許容される特性および/または物質をいう。
【0028】
「オキサゾリジノン」とは、実施例1および2の化合物をいう。
「乳房炎を治療する」とは、乳房炎と接触した動物を改善させることをいう。
【0029】
「乳房炎を予防する」とは、後に接触するならば乳房炎の発生、重篤度および期間を抑制することをいう。
「乾乳期」とは、哺乳動物が泌乳しない期間をいう。
【0030】
さらに、技巧をこらすことなく、当業者であれば、これまでの記載を用いて本発明を最大限に実施することができると考える。以下の詳細な実施例は本発明を実施する方法を記載し、単に例示的なものと解釈されるべきであり、断じてこれまでの開示を制限するものではない。
【0031】
実施例1
(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド
【0032】
実施例2
(2)N−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミド。
【0033】
実施例3
中程度の乳房炎を持つ乾乳期の3−泌乳ウシに300mgの実施例1のオキサゾリジノンを5日間1日当り1回投与する。該オキサゾリジノンを液剤として処方し、乳房内注入により投与する。処置の終わりにて、ウシを検査し、乳房炎はなくなった。
【0034】
実施例4
乳房炎のない2−泌乳ウシに、ドライオフ(dry off)期の開始時に実施例2のオキサゾリジノンの250mgの単回用量を投与する。オキサゾリジノンを液剤として処方し、乳房内注入により投与する。乳房炎は、同一群にいるがオキサゾリジノンで処置されていない他の乾乳ウシにおいて生じるが、処置されたウシは感染していない。
【0035】
実施例5
中程度の乳房炎を持つ泌乳中の3−泌乳ウシに、3gのウシ・ラクトフェリンの投与と組み合わせて、300mgの実施例2のオキサゾリジノンを連続して5日間1日当り1回投与する。オキサゾリジノンおよびラクトフェリンを複合懸濁処方にて調製し、乳房内注入により投与する。処置の終わりにて、ウシを検査し、乳房炎はなくなっていた。
Claims (49)
- 哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、乾乳期中の該哺乳動物に、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩よりなる群から選択されるオキサゾリジノンの治療上の有効量の投与を含むことを特徴とする該方法。
- 感染発現に先立って該投与がなされることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 感染発現後に該投与がなされることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 該乳房炎が、エシェリキ・コリ(Escherichia coli)によって引き起こされることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 該哺乳動物が、ウシ、ヤギまたはヒツジであることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 該哺乳動物がウシであることを特徴とする請求項5記載の方法。
- オキサゾリジノンの該投与が乳房内注入を介することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 該オキサゾリジノンが、約25mgないし約1000mgの量で投与されることを特徴とする請求項7記載の方法。
- 該オキサゾリジノンが、約125mgないし約500mgの量で投与されることを特徴とする請求項8記載の方法。
- オキサゾリジノンの該投与が全身性になされることを特徴とする請求項1記載の方法。
- オキサゾリジノンの毎日用量が、約1mg/kgないし約10mg/kgであることを特徴とする請求項10記載の方法。
- オキサゾリジノンの毎日用量が、約2.5mg/kgないし約5mg/kgであることを特徴とする請求項11記載の方法。
- オキサゾリジノンの該投与が乾乳期中であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 哺乳動物における乳房炎を治療または予防する方法であって、オキサゾリジノンの治療効果を増強するのに有効な量のラクトフェリンの乳房内投与と組み合わせる、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩よりなる群から選択されるオキサゾリジノンの治療上の有効量の投与を含むことを特徴とする該方法。
- 該ラクトフェリンがウシ・ラクトフェリンであることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 感染発現に先立ってオキサゾリジノンおよびラクトフェリンの双方の投与がなされることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 感染発現後にオキサゾリジノンおよびラクトフェリンの双方の投与がなされることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 該乳房炎が、エシェリキ・コリによって引き起こされることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 該哺乳動物が、ウシ、ヤギまたはヒツジであることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 該哺乳動物がウシであることを特徴とする請求項14記載の方法。
- オキサゾリジノンの該投与が乳房内注入を介することを特徴とする請求項14記載の方法。
- 投与されべきオキサゾリジノン量が、約25mgないし約1000mgであることを特徴とする請求項21記載の方法。
- 投与されるべきオキサゾリジノン量が、約125mgないし約500mgであることを特徴とする請求項21記載の方法。
- オキサゾリジノンの該投与が全身性になされることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 投与されるべきオキサゾリジノンの毎日用量が、約1mg/kg/日ないし約10mg/kg/日であることを特徴とする請求項24記載の方法。
- 投与されるべきオキサゾリジノンの毎日用量が、約2.5mg/kg/日ないし約5mg/kg/日であることを特徴とする請求項24記載の方法。
- 投与されるべきラクトフェリン量が、約0.5gないし約5gであることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 投与されるべきラクトフェリン量が、約2gないし約3gであることを特徴とする請求項14記載の方法。
- オキサゾリジノンおよびラクトフェリンの双方の投与が乾乳期になされることを特徴とする請求項14記載の方法。
- オキサゾリジノンおよびラクトフェリンの双方の投与が泌乳期になされることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 哺乳動物における乳房炎の治療または予防における使用のための組成物であって、
(a)(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドまたはその医薬上許容される塩から選択されるオキサゾリジノン、および
(b)該オキサゾリジノンの治療効果を増大させるのに有効な量のラクトフェリンを含む該組成物。 - 該ラクトフェリンが、ウシ・ラクトフェリンである請求項31記載の組成物。
- 哺乳動物に投与するための乳房炎の治療または予防用の医薬の製造のためのオキサゾリジノンの使用であって、該オキサゾリジノンが、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩から選択される該使用。
- ラクトフェリンと組み合わせて哺乳動物に投与するための乳房炎の治療または予防用の医薬の製造のためのオキサゾリジノンの使用であって、該オキサゾリジノンが、(S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩から選択される該使用。
- 該医薬が、乾乳期中の哺乳動物への投与用である請求項33または34記載の使用。
- 該医薬が、泌乳期中の哺乳動物への投与用である請求項33または34記載の使用。
- 該医薬が、感染発現に先立つ哺乳動物への投与用である請求項33または34記載の使用。
- 該医薬が、感染発現後の哺乳動物への投与用である請求項33または34記載の使用。
- 該医薬が、乳房内投与用である請求項33または34記載の使用。
- 該医薬が、全身投与用である請求項33または34記載の使用。
- (S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩から選択されたオキサゾリジノンを同時に受けている哺乳動物への乳房内投与用の乳房炎の治療または予防のためのラクトフェリンの使用。
- (S)−N−[[3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドおよびN−[[(5S)−3−[3−フルオロ−4−(4−チオモルホリニル)フェニル]−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル]アセトアミドならびにその医薬上許容される塩から選択されたオキサゾリジノンを同時に受けている哺乳動物への乳房内投与のための乳房炎の治療または予防用の医薬の製造のためのラクトフェリンの使用。
- 該医薬が、感染発現に先立つ投与用である請求項41または42記載の使用。
- 該医薬が、感染発現後の投与用である請求項41または42記載の使用。
- 該ラクトフェリンが、ウシ・ラクトフェリンである請求項41または42記載の使用。
- 該乳房炎が、エシェリキ・コリによって引き起こされた請求項33、34、41または42記載の使用。
- 該哺乳動物が、ウシ、ヤギまたはヒツジである請求項33、34、41または42記載の使用。
- 該哺乳動物がウシである請求項47記載の使用。
- 哺乳動物における乳房炎の治療または予防用の医薬を調製するための本明細書に開示された化合物の使用。
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