JP2004364359A - 直流ブラシレスモータ制御装置 - Google Patents

直流ブラシレスモータ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】H型ブリッジを構成するスイッチング素子で駆動される6線式3相ブラシレスモータでも、センサレスで正確な相切替えが行える。
【解決手段】上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子を直列に接続した直列回路が2個並列に接続され、それぞれの上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子との接続中点同士を巻線を介して接続したH型ブリッジ回路を3相の各相毎に備え、各相のH型ブリッジ回路を構成するスイッチング素子の通電状態を制御し、モータ1を駆動する6線式3相ブラシレスモータの各相の巻線の無通電相の巻線に誘起する誘起電圧を検出し、その誘起電圧の頂点を検出し、検出した誘起電圧の頂点の値と最新の誘起電圧値との差が第2の閾値以上になった場合に相切替を行う構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流ブラシレスモータをセンサレスで駆動する直流ブラシレスモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献】特開2000−236691号公報。
【0003】
上記特許文献においては、一般的なY結線の直流ブラシレスモータのセンサレス駆動方式として、通電していない相に誘起する誘起電圧を検出し、誘起電圧のゼロクロス点を検出することによって、通電する相を切替えるタイミングを割り出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来例におけるゼロクロス点検出方法では、H型ブリッジ回路を3相の各相毎に備えた直流3相ブラシレスモータ(以後6線式3相ブラシレスモータと称す)では、通電していない相に誘起する誘起電圧が、Y結線の直流3相ブラシレスモータにおける通電していない相に誘起する本来の誘起電圧と、通電中の他の相に流れる電流の不一致により誘起する電圧との合成となるため、ゼロクロス点がずれ、相の切替え点がずれてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、6線式3相ブラシレスモータでも、正確な相切替えが行える直流ブラシレスモータ制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明においては、通電されていない相の電機子巻線に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、この誘起電圧検出手段によって検出された誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた事を検出する頂点検出手段と、この頂点検出手段によって誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた時からの誘起電圧の変化量が所定の変化量閾値以上となった場合に通電相を切り替える相切替手段を備えた構成とした。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、通電されていない相に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、検出された誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた事を検出する頂点検出手段と、誘起電圧が頂点から減少、もしくは増加に転じた時からの誘起電圧の変化量が所定の変化量閾値以上となった場合に通電相を切り替える相切替手段によって正確に通電相を切替えることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0009】
本発明の第1の実施の形態について、図1〜11、表1〜3を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の概略的な全体構成を示す構成図である。この図1を用いて第1の実施の形態の構成を説明する。6線式3相ブラシレスモータ(以下、モータと称す)1は、固定子であるU、V、W相の電機子巻線(以下、巻線と称す)2−1、2−2、2−3と、ロータである永久磁石(図示せず)から構成される。各相の巻線2−1、2−2、2−3は、例えばU相においては、一方が駆動用電源16に接続されている上アーム側スイッチング素子(図1ではIGBTを使用)U_L_HおよびU_R_Hと、一方が接地されている下アーム側スイッチング素子U_L_LおよびU_R_Lの上下アーム側スイッチング素子をそれぞれ直列に接続し、その接続中点同士を巻線2−1を介して接続したH型ブリッジ回路を構成し、このH型ブリッジ回路で巻線2−1を除いたものがU相のパワーモジュール3−1であり、V相およびW相のパワーモジュール3−2、3−3も同じ構成であり、このようにスイッチング素子を用いて構成するH型ブリッジ回路のパワーモジュール3−1、3−2、3−3に接続される。
【0010】
この各相のH型ブリッジ回路を構成するスイッチング素子の通電状態を制御し、モータ1を駆動する。スイッチング素子の通電状態は駆動波形出力部12の出力によりドライバ部6を経由して、制御される。
【0011】
電圧検出部(誘起電圧検出手段)5は、各相の巻線2−1、2−2、2−3の両端の電圧を検知し、レベル変換とノイズのフィルタリングをする。
【0012】
センサレス制御部4は、外部よりモータ1を制御するための駆動波形デューティ指令値13と電圧検出部5からの通電していない各相の誘起電圧値を入力し、必要なセンサレス制御のための処理を行い、モータ1の駆動に要求されるトルクと回転数を制御するために各巻線2−1〜2−3に流す電流を制御するために、各相のパワーモジュール3−1〜3−3のスイッチング素子の通電状態を制御するための駆動波形を出力する。また、センサレス制御部4は、通常マイクロコンピュータ15とその周辺回路から構成され、そのマイクロコンピュータ15の機能として、通電していない相に誘起する誘起電圧を選択的にAD変換部7に供給する誘起電圧切替部14、誘起電庄値をサンプリングし、デジタル値に変換するAD変換部7、後述する誘起電圧の最初の頂点を見つける転流区間検出部(頂点検出手段)9、マップA8Aからの閾値情報で位置切替(相切替)点を判断し、最新のロータ位置情報を出力するとともに回転数の演算を行う誘起電圧検出部(回転数検出手段)10、外部からの駆動波形デューティ指令値13に基づき必要なPWM信号を発生するPWM発生部11とPWM発生部11の出力とロータ位置情報からモータ1を駆動する駆動波形を発生する駆動波形出力部12などを持つ。
【0013】
本第1の実施の形態においては、位置切替点を判断するための第1の閾値(第1の所定の閾値、第2の所定の閾値)と第2の閾値(変化量閾値)を、モータ1の特性に合わせ予めマップとして表1のように用意しておく。なお、閾値はそれぞれ、誘起電圧が減少(増加から減少)方向の場合に使用する閾値と、増加(減少から増加)方向の場合に使用する2種類がある。
【0014】
【表1】
Figure 2004364359
次に本第1の実施の形態の動作について、図1〜11および表1〜3を用いて説明する。
【0015】
まず、通電していない相の巻線に発生する誘起電圧について説明する。一般的なY結線3相直流ブラシレスモータでは通電していない相以外の2つの相には完全に同一な電流が流れるが、6線式3相直流ブラシレスモータでは、図1のパワーモジュール3−1〜3−3に示すH型ブリッジで巻線2−1〜2−3を駆動するので、各巻線の抵抗違いや、駆動波形の違い等から通常、2つの相に流れる相電流が一致することは無い。一方通電していない相の巻線の端子電圧(相電圧)は、ロータ回転による誘起電圧と、他の通電中の相に流れる電流に起因して誘起する電圧の合成となるが、Y結線3相直流ブラシレスモータでは他の通電中の相に流れる電流に起因して誘起する電圧はほぼ打ち消しあい大きな影響が無い。しかし、6線式3相直流ブラシレスモータでは、他の通電中の相に流れる電流に起因して誘起する電圧が、通電中の相に流れる電流の不一致から大きくなる。また、他の通電中の相に流れる電流に起因して誘起する電圧は通電中の相に流れる電流が大きいほど、すなわちモータの発生トルクが大きいほど大きくなる。
【0016】
なお今後、誘起電圧とは特に断りの無い限り、通電していない相の巻線に発生するロータ回転による誘起電圧と、他の通電中の相に流れる電流に起因して誘起する電圧の合成電圧を意味する。
【0017】
図2は6線式3相直流ブラシレスモータの相電流が小さい場合(微小トルク出力時)の各相の誘起電圧を示す。図2において、合成値とは各相の通電していない区間(図2中の円で囲んだ部分)に観測される誘起電圧のみを抜き出して得られた波形である。Y結線3相直流ブラシレスモータではこの合成値の誘起電圧がゼロをクロスする点を検出し相の切替を行うのが一般的だが、6線式3相直流ブラシレスモータでは図3に示すように回転数の変動によって、ゼロクロス点が変動し、また図4に示すモータの発生トルクが小さいとき、図5に示すモータの発生トルクが中の時あるいは図6に示すようにモータの発生トルクが大きい場合に示すようにゼロクロス点が変動する。それゆえ、6線式3相ブラシレスモータではゼロクロス点検出による相切替は困難となる。なお、本第1の実施の形態では図3〜6に示すようにモータの特性に合わせ予めマップとして表1のマップAを作成しておく。
【0018】
次に図7に示すセンサレス制御部4に組み込まれているマイクロコンピュータ15の動作の概要を示すフローチャートに基づき、本第1の実施の形態の全体的な動作を説明する。まず、電源が投入され、モータ1の運転をしようとするときは、初期設定S151により、必要な初期値の設定を行う。モータ1の起動時にはある程度の回転数に上昇するまで、誘起電圧を検出できないため、センサレス駆動方式では、一般的には同期駆動と呼ばれる各相の巻線2−1、2−2、2−3に順次電流を流すことにより発生する回転磁界により、ロータの強制回転を行う。同期駆動S152はこのための処理を示す。
【0019】
同期駆動の方法について、図2および表2を用いて説明する。表2はモータ1のロータ位置と各相のパワーモジュール3−1、3−2、3−3のスイッチング状態を示す図である。ロータの強制回転は実回転数に依存しない所定のタイミングで現在位置(表2における位置1〜6)を順次駆動波形出力部12に出力する。これにより、駆動波形出力部12はドライバ部6を経由して、表2に示すように各相のパワーモジュール3−1、3−2、3−3のスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、モータ1内に強制的に回転磁界を発生させ、ロータを回転させる。ロータが回転し、ある程度の回転数に達すると誘起電圧が検出可能になる。
【0020】
【表2】
Figure 2004364359
位置確定S153は、同期駆動のための各相のパワーモジュール3−1、3−2、3−3のスイッチング素子のオン/オフ制御を一旦停止させ、例えばU相の誘起電圧を検出し、誘起電圧が減少方向に変化している状態で、ゼロクロスが検出された場合は、現在位置を1にセットし、誘起電圧が増加方向に変化している状態で、ゼロクロスが検出された場合は、現在位置を4にセットする。所定の時間以内にゼロクロスが検出されなかった場合は、再度同期駆動を実施する。位置が確定した場合は、再度各相のパワーモジュール3−1、3−2、3−3のスイッチング素子のオン/オフ制御を再開し、位置切替検出ルーチンS155に移行する。なお、通常位置が切り替わった場合は、転流区間検出S154に移行するが、同期駆動後の位置確定時は各相のパワーモジュール3−1、3−2、3−3のスイッチング素子がオフしているため、転流電流が発生しないため、転流区間検出S154は実行しない。
【0021】
転流区間検出S154は、誘起電圧検出において転流電流のため誘起電圧が検出不可能な区間を識別し、位置切替検出のためには使用しないようにするための手続きであり、その転流区間検出フローチャートを図8に示す。位置切替検出S155は、誘起電圧から位置の切り替え点の判断と回転数の算出を行う処理であり、その位置切替検出フローチャートを図9に示す。位置切替点が決まれば、現在位置の番号を1つ進め(S156)、その値を駆動波形出力部12に出力する(S157)ことで、各相のパワーモジュール3−1、3−2、3−3のスイッチング素子のオン/オフ状態を次の位置の状態に変更する。これらの処理がモータ1の運転が終了するまでつづけられる。
【0022】
次に転流区間検出について、図8および図10の転流区間検出説明のための誘起電圧波形例を用いて説明する。誘起電圧の波形は概ね図10に示すような波形であり、図10に記載の誘起電圧AD値は図1のAD変換部7の入力電圧を示している。図10の誘起電圧波形の中でT101からT105、T104の区間や、T106からT110、T109の区間は転流電流の影響で誘起電圧が読めない区間であり、この区間を以下の手順で検出する。
【0023】
まず図8において、現在のロータの位置(表2の位置1〜6)を判断(S102)し、処理を分岐する。現在の位置が1、3、5の場合は転流電流により相電圧は正電圧となり、誘起電圧は負からゼロ方向へ増加(増加方向、図10の位置1)していく。転流区間の電圧は正となるため、誘起電圧値を入力する変数の初期値を負の最大値にセットする(S103、ここでは変数OLD4、OLD3、OLD2を−128にセット)。次に誘起電圧を読み込み変数NEWに格納する(S104)。今読み込んだ値が直前の値(変数OLD2に格納されている)と等しいかどうか判断し、等しい場合は今読み込んだ値を無視し、次の誘起電圧読み込みに戻り、新たな誘起電圧を読み取る。等しくない場合は次のS106に進む。NEW=OLD2を判断するのは、頂点検出を確実にするためである。S106では4つの変数(OLD4、OLD3、OLD2、NEW)を比較し、OLD3が最も小さいことを判断(条件:OLD4>OLD3<OLD2<NEW)し、下向きの頂点となっていないか判断する。この条件が成立していない場合にはS107にてデータを更新し、誘起電圧読み取り(S104)に戻る。この手順により、4個の誘起電圧読み込み値を順次更新、比較していき、例えば図10の波形において、OLD4=T105、OLD3=T104、OLD2=T103、NEW=T102のとき、S106の条件が成立し、T104(OLD3)が頂点であることが検出できる。検出できた頂点の値(T104)を変数Vmaxに格納する(S108)。この頂点の値は図7における次の処理である位置切替検出S155で使用するためである。
【0024】
現在の位置が2、4、6の場合には転流電流により相電圧は負電圧となり、誘起電圧は正からゼロ方向へ減少(減少方向、図10の位置2)していき、転流区間の電圧は負となるため、誘起電圧値を入力する変数の初期値を正の最大値にセットする(S203、ここでは128にセット)のと、頂点検出条件(S206、条件:OLD4<OLD3>OLD2>NEW)が異なるのみなので、位置が1、3、5の場合と同様の処理により上向きの頂点(図10のT109)を検出する。
【0025】
次に位置切替検出について、図9および図11の位置切替動作説明のための誘起電圧波形例を用いて説明する。まず図11に示す頂点T111の値が変数Vmaxに格納されているものとする。現在のロータ位置を判断(S120)し、処理を分岐する。現在の位置が1、3、5の場合は、誘起電圧は負からゼロ方向へ増加するため、処理はS121へ進む。位置切替の閾値となる第1の閾値、第2の閾値を決定するため表1のマップAから第1の閾値の第1の所定の閾値、第2の閾値を読み取る(S121)。参照すべきマップアドレスは現在の回転数(直前の位置切替時間間隔から算出可能)と、外部より供給される駆動波形デューティ指令値(以下、デューティ値と称す)により決めることができる。ただ、一致する回転数やデューティ値が無い場合は、それらの値をマップAの値に切り上げて、アドレスを決める。ここで誘起電圧は増加方向であるため、マップAの増加側上限(第1の閾値の第1の所定の閾値)と増加側幅(第2の閾値)をそれぞれ読み取り変数UPMとUPHに格納しておく。次に誘起電圧を読み込み、変数Vnewに格納する(S122)。しかる後、変数UPM、UPHおよびVnewを用いて、位置切替点にあるかどうか判断を実施する(S123)。判断条件は2つあり、1つは誘起電圧が第1の閾値の第1の所定の閾値以上を判断する。図11ではT112が第1の閾値の第1の所定の閾値以上となった場合を示している。もう1つは転流区間検出S154にて検出した頂点(S108、Vmax=OLD3)と現在の誘起電圧値Vnewの差(Vnew−Vmax)が第2の閾値以上であることを判断する。図11ではT112−T111(=T113)が第2の閾値以上となった場合を示している。
【0026】
次に、現在の位置が2、4、6の場合、まず図11に示す頂点T114の値が変数Vmaxに格納されているものとする。誘起電圧は正からゼロ方向へ減少するため、処理はS221へ進む。位置切替の閾値となる第1の閾値、第2の閾値を決定するため表1のマップAから第1の閾値の第2の所定の閾値、第2の閾値を読み取る(S221)。参照すべきマップアドレスは現在の回転数(直前の位置切替時間間隔から算出可能)と、デューティ値により決めることができる。ただ、一致する回転数やデューティ値が無い場合は、それらの値をマップAの値に切り上げて、アドレスを決める。ここで誘起電圧は減少方向であるため、マップAの減少側下限(第1の閾値の第2の所定の閾値)と減少側幅(第2の閾値)をそれぞれ読み取り変数DOWNMとDOWNHに格納しておく。次に誘起電圧を読み込み、変数Vnewに格納する(S222)。しかる後、変数DOMNM、DOMNHおよびVnewを用いて、位置切替点にあるかどうか判断を実施する(S223)。判断条件は2つあり、1つは誘起電圧が第1の閾値の第2の所定の閾値以下を判断する。図11ではT115が第1の閾値の第2の所定の閾値以下となった場合を示している。もう1つは転流区間検出S154にて検出した頂点(S108、Vmax=OLD3)と現在の誘起電圧値Vnewの差(Vmax−Vnew)が第2の閾値以上であることを判断する。図11ではT114−T115(=T116)が第2の閾値以上であることを示している。これら2つの判断条件の内、いずれかが成立すれば位置切替点であると判断する。
【0027】
なお、これら2つの判断条件のうち1つだけを用いて位置切替点を判断することもできることは明らかである。
【0028】
以上述べたごとく本第1の実施の形態によれば、モータトルク量(デューティ値)、回転数によって誘起電圧が変動する6線式3相直流ブラシレスモータにおいても、誘起電圧の頂点を検出し、閾値以上、以下で位置切替えを行うことにより、センサレス駆動方式が可能となる。そのためロータ位置検出装置が不要となり、ロータ位置検出装置とモータを制御するインバータ制御回路等の間を接続するハーネスが不要となり、簡単な誘起電圧検出回路と制御方式により、低価格のセンサレス駆動方式を提供できる。
【0029】
次に本発明の第2の実施の形態について述べる。本第2の実施の形態はアイドルストップ車のエンジンスタート時に適用した場合である。エンジンスタート時にはモータ1を最大トルクで使用するため、使用するモータ1の各回転数の最大トルクを出力するデューティ値の閾値(第1の閾値、第2の閾値)のみを持っておればよい。それ由、閾値のマップは表3のマップBに示すように最大のデューティ値の閾値のマップBを持たせればよい。
【0030】
【表3】
Figure 2004364359
また、第2の実施の形態の全体的な構成を示す概略図を図12に示すが、図1と大きく異なるところはモータ1を最大トルクで使用するため、外部からの駆動波形デューティ指令値13がいらないことで、それ以外は図1と同じである。
【0031】
本第2の実施の形態においては、閾値は回転数のみによって決まるため、閾値を一次元のマップにすることができるため、メモリや演算時間を大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の概略的な全体構成を示す構成図。
【図2】理想的な6線式3相直流ブラシレスモータの誘起電圧波形。
【図3】回転数別誘起電圧オフセット変化を示す図。
【図4】力行時(トルク小)の誘起電圧波形。
【図5】力行時(トルク中)の誘起電圧波形。
【図6】力行時(トルク大)の誘起電圧波形。
【図7】第1の実施の形態の全体的な動作の概要を示すフローチャート。
【図8】転流区間検出フローチャート。
【図9】位置切替検出フローチャート。
【図10】転流区間検出説明のための誘起電圧波形例。
【図11】位置切替検出説明のための誘起電圧波形例。
【図12】第2の実施の形態の概略的な全体構成を示す構成図。
【符号の説明】
U_L_H、U_R_H、V_L_H、V_R_H、W_L_H、W_R_H…上アーム側スイッチ
U_L_L、U_R_L、V_L_L、V_R_L、W_L_L、W_R_L…下アーム側スイッチ
1…直流ブラシレスモータ
2−1、2−2、2−3…電機子巻線
3−1、3−2、3−3…H型ブリッジ回路のパワーモジュール
5…電圧検出部
8A…マップA
8B…マップB
9…転流区間検出部
10…誘起電圧検出部
13…駆動波形デューティ指令値
16…駆動用電源

Claims (5)

  1. 上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子を直列に接続した直列回路が2個並列に接続され、それぞれの上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子との接続中点同士を巻線を介して接続したH型ブリッジ回路を3相の各相毎に備え、前記上アーム側スイッチング素子が電源に接続され、前記下アーム側スイッチング素子が接地された前記H型ブリッジ回路で駆動する直流ブラシレスモータ制御装置において、
    通電されていない相に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、
    前記誘起電圧検出手段によって検出された前記誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた事を検出する頂点検出手段と、
    前記頂点検出手段によって前記誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた時からの前記誘起電圧の変化量が所定の変化量閾値以上となった場合に通電相を切り替える相切替手段と
    、を備えた事を特徴とする直流ブラシレスモータ制御装置。
  2. 上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子を直列に接続した直列回路が2個並列に接続され、それぞれの上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子との接続中点同士を巻線を介して接続したH型ブリッジ回路を3相の各相毎に備え、前記上アーム側スイッチング素子が電源に接続され、前記下アーム側スイッチング素子が接地された前記H型ブリッジ回路で駆動するる直流ブラシレスモータ制御装置において、
    通電されていない相に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手投と、
    前記誘起電圧検出手段によって検出された前記誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた事を検出する頂点検出手段と、
    前記頂点検出手段によって前記誘起電圧が増加から減少に転じた時点以降の前記誘起電圧が第1の所定の閾値以下となった場合、
    もしくは前記誘起電圧が減少から増加に転じた時点以降の前記誘起電圧が第2の所定の閾値以上となった場合に通電相を切り替える相切替手段と
    、を備えた事を特徴とする直流ブラシレスモータの制御装置。
  3. 上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子を直列に接続した直列回路が2個並列に接続され、それぞれの上アーム側スイッチング素子と下アーム側スイッチング素子との接続中点同士を巻線を介して接続したH型ブリッジ回路を3相の各相毎に備え、前記上アーム側スイッチング素子が電源に接続され、前記下アーム側スイッチング素子が接地された前記H型ブリッジ回路で駆動する直流ブラシレスモータ制御装置において、
    通電されていない相に発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、
    前記誘起電圧検出手段によって検出された前記誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた事を検出する頂点検出手段と、
    前記頂点検出手段によって前記誘起電圧が増加から減少、もしくは減少から増加に転じた時からの誘起電圧の変化量が所定の変化量閾値以上となった場合、
    もしくは、前記誘起電圧が増加から減少に転じた時点以降の前記誘起電圧が第1の所定の閾値以下となった場合、
    もしくは前記誘起電圧が減少から増加に転じた時点以降の前記誘起電圧が第2の所定の閾値以上となった場合に通電相を切り替える相切替手段と
    、を備えた事を特徴とする直流ブラシレスモータ制御装置。
  4. 前記直流ブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記誘起電圧の前記変化量閾値、前記第1の所定の閾値および前記第2の所定の閾値は、前記回転数検出手段によって検出された前記回転数に基づいて設定される事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の直流ブラシレスモータ制御装置。
  5. 前記直流ブラシレスモータの前記回転数を検出する前記回転数検出手投を備え、前記誘起電圧の前記変化量閾値、前記第1の所定の閾値および前記第2の所定の閾値は、前記回転数検出手段によって検出された前記回転数とデューティ値とに基づいて設定される事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の直流ブラシレスモータ制御装置。
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