JP2004363868A - 電力増幅器の並列運転システム - Google Patents

電力増幅器の並列運転システム Download PDF

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Abstract

【課題】1種類のPAユニットで複数の使用形態に適合することができ、しかも、人為的な誤操作を行った場合でも出力低下や停波が発生し難いことは勿論、機器の故障が発生した場合にもできるだけ短時間で且つ簡単な操作で正常業務を再開することができるPAユニットの並列運転システムを提供する。
【解決手段】内部に制御回路を備え且つ少なくとも5つの接点a,b,c,d,eを備えた1種類のPAユニット10,20,30,40を複数配列配置すると共に、複数のPAユニット10,20,30,40の各接点a,b,c,d,eの接続状態により、隣接して配置されたPAユニット10,20,30,40の有無と稼動中の有無を内部の制御回路が判断すると共に、その判断結果に基づいて稼働状態が制御される。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル地上波テレビジョン放送局、各種移動体通信用無線基地局等にて使用される電力増幅器に関し、特に、複数台の電力増幅器を並列に配置した電力増幅器の並列運転システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電力増幅器(PA)は、単一の電力増幅器により構成されたシステムと、複数の電力増幅器を並列に配置して運転するシステムとがある。
【0003】
この複数の電力増幅器を並列に配置した場合は、例え1台が故障したとしても全体が停止しないという冗長性を有し、さらに、各電力増幅器を低出力で小型なものとすることができるので、低コストかつ簡易にシステムの調達・実現が容易であるという利点を有する。
【0004】
また、いずれかの電力増幅器に故障・不調等が生じたときには、その該当する電力増幅器を修理・点検する必要があるが、システム運用中(例えば、放送中)であっても新たな電力増幅器と交換できるようにシステムを構成するのが望ましいことは勿論である。
【0005】
このような電力増幅器に故障・不調等が生じた場合に、その該当する電力増幅器を自動的に交換できるようにシステム構成したものとして、それぞれ電力増幅器及びその電力増幅器の信号入力もしくは出力経路上に設けられたスイッチを収納する複数のPAユニットと、各PAユニットに対し各電力増幅器により増幅させるべく信号を分配する分配器と、各PAユニットから各電力増幅器により増幅された信号を受け取り合成する合成器と、を備え、各電力増幅器を分配器又は合成器から切り離すためのスイッチを電力増幅器と同じPAユニット内に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このような構成によれば、電力増幅器を分配器や合成器から切り離すために使用できるスイッチを、その電力増幅器と同じユニット(PAユニット)内に設けることとしている。
【0007】
従って、スイッチが故障した場合はそのスイッチを内蔵しているPAユニットを取り外せばよく、他のPAユニットの動作や、分配器及び合成器による電力分配/合成、ひいては合成出力による放送等を停止させる必要がない。また、PAユニットが故障した場合も、PAユニットを取り外せばよい。さらに、スイッチがPAユニットに内蔵されているため、分配器や合成器に、スイッチ及びその駆動用の回路を内蔵又は付加する必要がなく、またスイッチ制御信号入力用のコネクタを設ける必要もなくなる。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−217657号公報(第5−7頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、放送機のシステムは、所謂テレコムのような量産品を使用するシステムとは異なり、非常に多品種な装置が必要となり、放送局毎に違った考え方のシステム構築を行うばかりでなく局舎ごとに異なるシステムを設置している。
【0010】
これは、局舎毎に送信出力が異なることや、単独局と共設局(共同利用)の区別など、その他の各種条件に合わせたシステム構築を行う必要があることに起因する。
【0011】
このような客先の要望に対応するためには、多品種な放送機を開発・製造することになり、製品コストが高騰するという問題が発生していた。
【0012】
また、このような多品種な、換言すれば、固有の機器となってしまうと、緊急時の新たなPAユニットを予備PAユニットとして製造するための製造コストも高騰するうえに、その予備PAユニットの保管等の品質管理や交換作業技術費等のメンテナンス費も高騰してしまうという問題が生じていた。
【0013】
尚、このようなシステムの相違の基本的な考え方として、その制御方法において個別制御と外部制御の2種類があり、また、その制御モードとして平常時全数動作モードと平常時1台休止モードとがある。
【0014】
この個別制御とは基本的にはPAユニット内部に設けられた制御回路によって制御すると共にその故障診断等も自らの制御回路によって判断するもので、外部制御とはPAユニットとは別の制御装置によって稼働させるPAユニットと休止させるPAユニットの判断を行う。そして、接点を使用してPAユニットの制御を行う。
【0015】
一方、平常時全数動作モードとは、複数配列されたPAユニットの全てを常時稼働させるもので、常時はディレーティング運転(パワーダウンした運転)とし、例えば、稼動中の1台が故障した場合には、残りのPAユニットでその分を補うように定格出力(パワーアップした運転)を送信する。
【0016】
例えば、4台のPAユニットを用いた場合、常時は4台の各PAユニットが総出力の1/4で稼働し、1台が故障した場合には、残りの3台の各PAユニットが1/3で稼働するといった具合になる。
【0017】
他方、平常時1台休止モードとは、複数配列されたPAユニットのうち、1台は予備PAユニットとして休止しており、残りのPAユニットは常時稼働していることとなる。そして、稼動中のPAユニットの1台が故障した場合には、その故障したPAユニットに代わって予備PAユニットが稼働する。
【0018】
例えば、4台のPAユニットを用いた場合、常時は3台の各PAユニットが総出力の1/3で稼働し、その稼動中の1台が故障した場合には予備PAユニットがそれに代わって稼働し、常に1台のPAユニットが総出力の1/3で稼働することとなる。
【0019】
従って、全体的に見ると、個別制御−平常時全数動作モード、個別制御−平常時1台休止モード、外部制御−平常時全数動作モード、外部制御−平常時1台休止モードの4通りの使用形態が存在するということになる。
【0020】
尚、例えば、個別制御の場合、
(1)故障判定から制御までが一つのPAユニットで完結していることから、複数台のPAユニットを並列配置しても全体構成がシンプルで、しかも、外部との信号線も少ないことから外来ノイズによる悪影響も受け難く、信頼性並びに冗長性が高いという利点を備えている。
【0021】
(2)PAユニット故障検知制御回路にて個別制御を行うことから、例えば、1つの制御回路が不調になったとしてもシステム全体の停波に至ることが無いなど、制御そのものに対しても冗長性を有する。
【0022】
(3)外部に制御装置を必要としないことから、制御用の配線やコネクタ等が不要になることから、部品コストや組付コストといったコストパフォーマンスに有利であるうえ、システム全体で省スペース化を実現することができる。
【0023】
(4)PAユニット内にてシンプルな制御を行うことから、故障発生時の制御が高速処理される。
【0024】
といった利点を有する反面、複雑な制御を行うシステムには不向きであるといった問題を備えている。
【0025】
また、外部制御の場合、
(1)外部の制御装置によってPAユニット(システム全体)の制御を行うことから、複雑な制御が可能となる。
【0026】
例えば、予備PAユニットを長期間不使用で放置しておくと、実際に使用したい場合に何らかの故障が発生していて正常に動作しないのでは予備機としての役割を果たすことができないため、定期的に動作確認を行ったり、PAユニット全体でローテーション稼働させるといった複雑な制御も可能となる。
【0027】
(2)遠隔操作や監視システムの確立を容易に実現することができる。
【0028】
また、平常時全数動作モードの場合、
(1)予備PAユニットが無いので定期確認の必要が無い。この定期確認を自動又は遠隔操作によって行う場合には、複雑な制御が必要になるが、このような定期確認を不要とすることにより、個別制御方式に適している。
【0029】
この個別制御方式との組み合わせでは、システム構築コストを最小限として構築することができる。
【0030】
(2)各PAユニットの常時出力が小さいディレーティング運転を行うことから、各PAユニットの温度上昇や電流消費が少なく、半導体・電解コンデンサ・ファンモータのベアリングなどの平均寿命が長くなり、延命効果を期待することができる。
【0031】
(3)切り離しや接続は半導体スイッチにて超高速で行う(特許文献1参照)ことができるので、信号を損なうこと無しに切り替えが可能となり、保守業務時の切り替えにも問題無く対応することができる。
【0032】
これに対し、平常時1台休止モードの場合、
(1)制御回路や小信号増幅回路の消費電力が出力には無関係であることと、ABクラス増幅回路のアイドル電流などに起因して、PAユニットの効率は出力が大きいほど良くなる。
【0033】
従って、全数動作のディレーティング運転では電力効率が悪化する。送信出力が大きいほど、電気代が高騰し、運転コストが増大することから、大電力のシステムにはこの平常時1台休止モードの方が有利である。
【0034】
ところで、上述した特許文献1に記載のPAユニットの並列運転システムにあっては、このような複雑な使用形態に対して共通したPAユニットを使用することができず、システム全体のコストが高騰してしまうという問題は依然として生じていた。
【0035】
尚、人為的な誤操作を行った場合でも、出力低下や停波が発生しないシステムが望ましいことは勿論、機器の故障が発生した場合にも、できるだけ短時間で且つ簡単な操作で正常な放送等の業務が再開されることが望ましいことも勿論である。
【0036】
本発明は、上記問題を解決するため、1種類のPAユニットで複数の使用形態に適合することができ、しかも、人為的な誤操作を行った場合でも出力低下や停波が発生し難いことは勿論、機器の故障が発生した場合にもできるだけ短時間で且つ簡単な操作で正常業務を再開することができるPAユニットの並列運転システムを提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明のPAユニットの並列運転システムは、内部に制御回路を備え且つ内部の状態を外部に出力すると共に外部からの指示を内部へ入力する複数の接点を備えたPAユニットを分配器と合成器との間に複数並列配置すると共に、前記複数のPAユニットの前記各接点の接続状態により、隣接して配置されたPAユニットの有無並びに前記合成器と分配器との接続状態の有無を前記内部に設けられた制御回路もしくは前記各PAユニットに接続された外部制御回路が判断すると共に、その判断結果に基づいて稼働状態が制御されることを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のPAユニットの並列運転システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
図11は、本発明のPAユニットの並列運転システムの基本構成を示すブロック図である。
【0040】
図11において、分配器1からは(例えば、4個の)PAユニット10、20,30,40に対して信号が分配されており、各PAユニット10,20,30,40の出力が合成器2にて合成されている。分配器1及び合成器2は、例えば、抵抗やインダクタにより構成されている。分配器1及び合成器2には、スイッチは組み込まれていない。
【0041】
PAユニット10(20.30,40)は、一対のスイッチ3,4の間にリミッタ5並びに電力増幅器6を備えている。分配器1から分配される信号は、分配器1とPAユニット10とを結ぶ1/2波長線路を介して、各PAユニット20,30,40に供給される。PAユニット10に供給された信号は、1/2波長線路又は1/4波長線路を有する電子的なスイッチ3を介してリミッタ5に入力され、電力増幅器6への過入力による破損や信号の歪を防ぐためのレベル制限を受ける。
【0042】
リミッタ5の出力は電力増幅器6に入力され増幅される。その増幅された信号は、1/2波長線路又は1/4波長線路を有する電子的なスイッチ4を介してPAユニット10の外部に出力される。出力された信号は、PAユニット10と合成器2とを結ぶ1/2波長線路を介して、合成器2に入力される。合成器2は、N個のPAユニットのうち現在スイッチ3及びスイッチ4が閉じており、その電力増幅器6が増幅動作を行っているものから、その増幅出力を入力及び合成して出力する。
【0043】
PAユニット10内の故障検知制御回路7は、PAユニット10内に収納されている電力増幅器6やスイッチ3及びスイッチ4の故障を検知する。その結果は外部制御回路8を通じて運用者に警報することも可能である。故障検知制御回路7は、外部制御回路8から供給される信号に応じて、又は監視結果に応じて自動的に、スイッチ3及びスイッチ4のオン/オフや電力増幅器6に対する電力供給を制御する。例えば、PAユニット10の取り外しに先立ち、故障検知制御回路7は、スイッチ3及びスイッチ4をオフさせかつ電力増幅器6への電源供給を断つ。尚、故障検知の方法としては、例えば、方向性結合器9を用いて入出力電力を監視するなどの方法がある。
【0044】
本発明において特徴的なことは、各PAユニット10、20、30、40には複数の接点、図1においては6個の接点a、b、c、d、e、fが設けられていることであり、これら各接点の接続状態により、隣接して配置されたPAユニットの有無ならびに前記合成器2と分配器1との接続状態の有無を前記内部にそれぞれ設けられた故障検知制御回路7もしくは、前記各PAユニット10、20、30、40に接続された外部制御回路8が判断し、その判断結果に基づいて稼働状態を制御可能としたことにある。
【0045】
以下に図1を参照して各スイッチを詳細に説明する。
【0046】
(PAユニット10の接点a〜fの個々の動作)
ここで、PAユニットの接点a〜fの個々の動作を説明する。
【0047】
接点aは入力端子(PAユニットへ入力)である。この接点aは接点fを接続(又は接点aをアースする)と、PAユニットは外部制御として動作を行う。接続しないときは内部制御として動作する。
【0048】
接点b,cは出力端子(PAユニットから出力)である。この接点b,cは、稼働状態(図11のスイッチ3,4がON)のときに、接点b,cが導通状態になる。休止状態のときは、非導通状態になる。
【0049】
接点dは入力端子(PAユニットへ入力)である。この接点dは、外部制御のときに接点fと接続する(又は接点dをアースする)とPAユニットは休止状態となる。接続しなければ、稼働状態(図11のスイッチ3,4がON)になる。なお、内部制御の時には接点dは無効となる。
【0050】
接点eは出力端子(PAユニットから出力)である。この接点eはPAユニット正常時には、接点fと導通状態(又は接点eがアース状態)になるが、PAユニット内部で異常が発生したときには接点eは非導通状態になる。
【0051】
接点fは、接点a,d,eの帰線又は基準電位、もしくはアースとして機能する。
【0052】
(個別制御・平常時1台休止モード)
図1及び図2は、本発明のPAユニットの並列運転システムの実施の形態1を示し、図1はPAユニット平常稼働状態のブロック説明図、図2はPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【0053】
図1において、ここでは4台のPAユニット10,20,30,40が並列に配置されている。
【0054】
各PAユニット10,20,30,40は、そのうちの3つ(例えば、PAユニット10,20,30)が稼働状態(スイッチ3,4がON状態、以下同じ)にあり、他の一つ(例えば、PAユニット40)が予備機として休止状態(スイッチ3,4がOFF状態、以下同じ)にあり、電力増幅機能は公知のものと実質的に同じである。また、各PAユニット10,20,30,40は、前述したようにそれぞれ6つの接点a〜fを備えている。さらに、各PAユニット10,20,30,40は、上述した故障検知制御回路7を備えている。また、ここでは、各PAユニット10,20,30,40は、PA棚板やラックなどの結合手段50を介して並列配置状態が維持されると共に、その状態で結合手段50に設けられた接続コネクタ60,70,80,90と接続される。図1では省略されているが、各接点a〜fは対応する各接点A〜Fと接続状態にある。
【0055】
接続コネクタ60,70,80,90は、各PAユニット10,20,30,40の各6つの接点a〜fと接続される6つの接点A〜Fを備えている。
【0056】
各PAユニット10,20,30,40の接点aは、個別制御状態で使用されているのか外部制御で使用されているのかを識別するためのもので、アース状態に無いときには個別制御であると故障検知制御回路7が判断し、アース状態にあるときには擬似的に外部制御であると故障検知制御回路7が判断する。
【0057】
この個別制御・平常時1台休止モードの場合の接続コネクタ60,70,80,90は、予備機としてのPAユニット40用の接続コネクタ90の接点Aがアース接地されており、これによって、PAユニット10,20,30は個別制御となっており、PAユニット40は外部制御優先としている。
【0058】
この個別制御・平常時1台休止モードの場合、PAユニット10の接点bと接続される接続コネクタ60の接点Bがアース接地されていて、これによりPAユニット10は擬似的(電気的)に他のPAユニットと接続関係にあると判断する。
【0059】
また、個別制御・平常時1台休止モードの場合の接続コネクタ60,70,80は、各接点b(接点B)と接点c(接点C)を介して直列に接続されている。
【0060】
例えば、図1にてPAユニット30が故障したとする。PAユニット30は個別制御に設定されているから、内部の故障検知制御回路7の動作により自動的に休止状態になる。また、同様にPAユニット30の接点bと接点cとが非導通状態になる。
【0061】
上記の構成において、メンテナンスなどを行うためにそのメンテナンス対象であるPAユニットを結合手段50から取り外した場合や、誤って取り外してしまった場合、取り外されたPAユニットは電気的なOFF(上述したスイッチ3,4がOFF)となり、実質的に故障に伴う電気OFFと実質的に同じとなる。
【0062】
今、図2に示すように、PAユニット30が取り外されたとする(又は、故障したとする)。
【0063】
このような場合には、PAユニット30と予備機として休止中にあったPAユニット40との関係において、PAユニット30用の接続コネクタ80の接点B,Cが開放されることにより、予備機としてのPAユニット40が自動的に稼働状態となる。
【0064】
これら一連の動作は、故障したPAユニット30と予備機としてのPAユニット40を自動交換したのに等しいことになり、合成器出力は一定で安定した放送を継続することができる。
【0065】
尚、このようなPAユニット30の引き抜きを検知するためには、制御コネクタと電源コネクタとがプラグインタイプとすることで実現可能となる。即ち、PAユニット30を引き抜いた場合には、同時に制御コネクタも取り外されることとなるからである。
【0066】
(個別制御・平常時全数動作モード)
図3及び図4は、本発明のPAユニットの並列運転システムの実施の形態2を示し、図3はPAユニット平常稼働状態のブロック説明図、図4はPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【0067】
図3において、ここでは4台のPAユニット10,20,30,40が並列に配置されている。
【0068】
各PAユニット10,20,30,40は、その全てが稼働状態にあり、電力増幅機能は公知のものと実質的に同じである。また、各PAユニット10,20,30,40は、それぞれ6つの接点a〜fを備えている。さらに、各PAユニット10,20,30,40は、上述した故障検知制御回路7を備えている。また、ここでは、各PAユニット10,20,30,40は、独立した接続コネクタ60,70,80,90と接続される。
【0069】
PA棚板やラックなどの結合手段50を介して並列配置状態が維持されると共に、その状態で結合手段50に設けられた接続コネクタ60,70,80,90と接続される。但し、接続コネクタ60,70,80,90を省略しても良い。動作は変わらない。
【0070】
接続コネクタ60,70,80,90は、各PAユニット10,20,30,40の各6つの接点a〜fと接続される6つの接点A〜Fを備えている。
【0071】
各PAユニット10,20,30,40の接点aは、個別制御状態で使用されているのか外部制御で使用されているのかを識別するためのもので、アース状態に無いときには個別制御であると故障検知制御回路7が判断し、アース状態にあるときには外部制御であると故障検知制御回路7が判断する。
【0072】
尚、この例では、接点aと接続される接点Aはアースされていない。従って、個別制御・平常時全数動作モードの場合の接続コネクタ60,70,80,90は、全てのPAユニット10,20,30,40用の接続コネクタ60,70,80,90の接点Fがアース接地されており、これによって、PAユニット10,20,30、40は個別制御となっている。
【0073】
例えば、図3にてPAユニット30が故障したとする。PAユニット30は個別制御に設定されているから、内部の故障検知制御回路7の動作により自動的に休止状態になる。
【0074】
従って、PAユニット10,20,40の3台によって1台休止による運転が継続される。
【0075】
なお、分配器と合成器に非アイソレーションのものを使用すれば、送信出力は変化せずに安定した放送を継続する(特許文献1参照)。
【0076】
上記の構成において、メンテナンスなどを行う場合、そのメンテナンス対象であるPAユニットは接続コネクタから取り外すことにより行う必要があるが、この際の取り外しは、電気的なOFF(上述したスイッチ3,4がOFF)となるため、実質的に故障に伴う電気OFFと実質的に同じとなる。
【0077】
今、図4に示すように、PAユニット30が取り外されたとする。
【0078】
このような場合には、各PAユニット10,20,30,40の相互関係において、合成器2と分配器1との出力関係をふまえ、他のPAユニット10,20,40の出力がPAユニット30を補うだけ均等にUPする(特許文献1参照)。
【0079】
(外部制御・平常時1台休止モード)
図5及び図6は、本発明のPAユニットの並列運転システムの実施の形態3を示し、図5はPAユニット平常稼働状態のブロック説明図、図6はPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【0080】
図5において、ここでは4台のPAユニット10,20,30,40が並列に配置されている。
【0081】
各PAユニット10,20,30,40は、そのうちの3つ(例えば、PAユニット10,20,30)が稼働状態にあり、他の一つ(例えば、PAユニット40)が予備機として休止状態にあり、電力増幅機能は公知のものと実質的に同じである。また、各PAユニット10,20,30,40は、それぞれ6つの接点a〜fを備えている。さらに、各PAユニット10,20,30,40は、故障検知制御回路7を備えている。また、ここでは、各PAユニット10,20,30,40は、PA棚板やラックなどの結合手段50を介して並列配置状態が維持されると共に、その状態で結合手段50に設けられた接続コネクタ60,70,80,90と接続される。
【0082】
接続コネクタ60,70,80,90は、各PAユニット10,20,30,40の各6つの接点a〜fと接続される6つの接点A〜Fを備えている。さらに、接続コネクタ60,70,80,90は、アース接地された接点B,Fを除いた各接点が一つの接続コネクタ100に接続されている。また、この接続コネクタ100は、図11の外部制御回路8に相当する外部制御回路110の接続コネクタ120と接続されている。
【0083】
各PAユニット10,20,30,40の接点aは、個別制御状態で使用されているのか外部制御で使用されているのかを識別するためのもので、アース状態に無いときには個別制御であると故障検知制御回路7が判断し、アース状態にあるときには擬似的に外部制御であると故障検知制御回路7が判断する。
【0084】
この外部制御・平常時1台休止モードの場合の接続コネクタ60,70,80,90は、全ての接点aが接点Aを経由して外部制御回路110とアース接地された状態で接続されており、これによって、PAユニット10,20,30,40は外部制御回路110によって外部制御される。
【0085】
この外部制御・平常時1台休止モードの場合の接続コネクタ60,70,80,90は、接点bがアース接地され、接点cが接続コネクタ100(又は外部制御回路110の接続コネクタ120)によって接続されていることで隣接するPAユニット10,20,30,40の有無が外部制御されている。その隣接信号は外部制御回路110から接点dへと出力される。
【0086】
例えば、図5にてPAユニット30が電源異常などで故障した場合、PAユニット30内部の故障検知制御回路7の動作により、接点eは接点fと非導通状態になる。
【0087】
この接点eは接続コネクタ80と接続コネクタ100を経由して外部制御回路110の接続コネクタ120へと接続されている。
【0088】
外部制御回路110では、PAユニット30の異常発生に基づいて、PAユニット30の接点dをアースして休止状態にする。
【0089】
ここで、接点信号は接続コネクタ120,100,80をこの順に経由して行われる。
【0090】
PAユニット30の内部では、接点dの変化に基づいて故障検知制御回路7がスイッチ3,4をOFFにする。これにより、PAユニット30が休止状態になる。
【0091】
外部制御回路110は同時にPAユニット40の接点dをアースから開放して稼働状態にする。
【0092】
この場合の接点信号は、接続コネクタ120,100,90をこの順に経由して行われる。
【0093】
これら一連の動作は、故障したPAユニット30と予備機としてのPAユニット40を自動交換したのに等しいこととなる。従って、合成器出力は一定で安定した放送を継続することができる。
【0094】
なお、この場合、接点cは稼働状態を確認するために使用可能である。外部制御回路110で制御したとおりに正しく動作しているのか確認をすることができる(制御アンサー)。
【0095】
これは、高信頼のシステムでは、必須の機能であるが、接点cの接続をしないで省略することもできる。
【0096】
上記の構成において、メンテナンスなどを行う場合、そのメンテナンス対象であるPAユニットは結合手段50から取り外すことにより行う必要があるが、この際の取り外しは、電気的なOFF(上述したスイッチ3,4がOFF)となるため、実質的に故障に伴う電気OFFと実質的に同じとなる。
【0097】
今、図6に示すように、PAユニット30が取り外されたとする。
【0098】
このような場合には、PAユニット30からの正常であるという情報(接点e)が外部制御回路110へと出力されないため、外部制御回路110は予備機としてのPAユニット40を稼働状態とする。
【0099】
(外部制御・平常時全数動作モード)
図7及び図8は、本発明のPAユニットの並列運転システムの実施の形態4を示し、図7はPAユニット平常稼働状態のブロック説明図、図8はPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【0100】
図7において、ここでは4台のPAユニット10,20,30,40が並列に配置されている。
【0101】
各PAユニット10,20,30,40は、その全てが稼働状態にあり、電力増幅機能は公知のものと実質的に同じである。また、各PAユニット10,20,30,40は、それぞれ6つの接点a〜fを備えている。さらに、各PAユニット10,20,30,40は、故障検知制御回路7を備えている。また、ここでは、各PAユニット10,20,30,40は、PA棚板やラックなどの結合手段50を介して並列配置状態が維持されると共に、その状態で結合手段50に設けられた接続コネクタ60,70,80,90と接続される。
【0102】
接続コネクタ60,70,80,90は、各PAユニット10,20,30,40の各6つの接点a〜fと接続される6つの接点A〜Fを備えている。さらに、接続コネクタ60,70,80,90は、アース接地された接点B,Fを除いた各接点が一つの接続コネクタ100に接続されている。また、この接続コネクタ100は、図11の外部制御回路8に相当する外部制御回路110の接続コネクタ120と接続される。
【0103】
各PAユニット10,20,30,40の接点aは、個別制御状態で使用されているのか外部制御で使用されているのかを識別するためのもので、アース状態に無いときには個別制御であると故障検知制御回路7が判断し、アース状態にあるときには外部制御であると故障検知制御回路7が判断する。
【0104】
この外部制御・平常時全数動作モードの場合の接続コネクタ60,70,80,90は、全ての接点aが接点Aを経由して接続コネクタ100と120によりアース接地された状態で接続されており、これによって、PAユニット10,20,30,40は外部制御回路110によって外部制御される。
【0105】
例えば、図7にてPAユニット30が電源異常などで故障した場合、PAユニット30の内部の故障検知制御回路7の動作により、接点eは接点fと非導通状態になる。
【0106】
この接点eは接続コネクタ80,100をこの順で経由して外部制御回路110の接続コネクタ120へと接続されている。
【0107】
外部制御回路110では、PAユニット30の異常発生に基づいて、PAユニット30の接点dをアースして休止状態にする。ここで、接点信号は接続コネクタ120,100,80をこの順に経由して行われる。
【0108】
従って、PAユニット10,20,40の3台によって1台休止による運転が継続される。
【0109】
なお、分配器と合成器に非アイソレーションのものを使用すれば、送信出力は変化せずに安定した放送を継続する(特許文献1参照)。
【0110】
この場合、接点cは、稼働状態を確認するために使用可能である。外部制御回路110で制御したとおりに正しく動作しているのか確認を行うことができる。
【0111】
これは、高信頼のシステムでは必須の機能であるが、接点cの接続をしないで省略することができる。
【0112】
上記の構成において、メンテナンスなどを行う場合、そのメンテナンス対象であるPAユニットは結合手段50から取り外すことにより行う必要があるが、この際の取り外しは、電気的なOFF(上述したスイッチ3,4がOFF)となるため、実質的に故障に伴う電気OFFと実質的に同じとなる。
【0113】
今、図8に示すように、PAユニット30が取り外されたとする。
【0114】
このような場合には、PAユニット30からの正常であるという情報(接点e)が接続コネクタ100を介して隣接するPAユニット40へと出力されないため、予備機としてのPAユニット40が自動的に稼働状態となる。
【0115】
また、上述した外部制御において、PAユニット30が故障や取り外しにより非稼働状態となり、他の3台のPAユニット10,20,30にて運行を継続している際に、この他の3台の何れかが新たに故障等をした場合には、外部制御回路110がソフトウエア等の予め決められたプロトコルによってPAユニットの稼働・休止状態を制御することによって、平常時全数動作モード並びに平常時1台休止モード(平常時複数台休止モードも同様)の何れであってもソフトウエア等の変更で容易に実現が可能である。
【0116】
ところで、上記実施の形態では、故障発生時や稼働中のPAユニットを誤って取り外した場合の動作について説明したが、清掃や定期的なメンテナンスになどに拘わるPAユニットの取り外しと取り付け作業にも有効に利用することができる。
【0117】
(運用に故障を与えないメンテナンス)
すなわち、連続 終夜運転がおこなわれているテレビ放送などでは、メンテナンスをおこなう時間がないのが問題であるがこれを回避することができる。
【0118】
例えば、清掃を行う場合には、下記の手順で行う。
(1) 清掃するPAユニット(例えば、PAユニット10)を休止状態にする。
(2) 休止させたPAユニット10を取り外す。
(3) 取り外したPAユニット10の清掃を行う。
(4) 清掃したPAユニット10を再び取り付けて運転状態を元の状態に戻す。
(5) 次のPAユニット(例えば、PAユニット20)を休止状態にする(これと同時に取り付けたPAユニット10が自動的に稼働状態となる)。
以下、上記(2)〜(5)を対象のPAユニットに対して順次繰り返す。
【0119】
ここで、上記(1)などで休止状態や稼働状態の操作を行う手順については条件がある。
【0120】
即ち、外部制御の場合にはその外部制御回路から制御を行えばよいが、個別制御の場合には、例えば、PAユニットの稼働状態を電気的に制御する「休止スイッチ」などを追加したり、既存の電源スイッチがこれを兼ねるようにする。
【0121】
この際、電源スイッチをOFFしたときに、電力増幅6等への供給電圧が低下して動作に故障をきたすよりも速くスイッチ3,4をOFFしなければならない。
【0122】
逆に、電源スイッチをONしたときは、電力増幅6等の動作が安定してから後にスイッチ3,4をONしなければならない。これらは、PAユニット内部の故障検知制御回路7が行う。
【0123】
もし、稼動中のPAユニットをいきなり取り外したり、取り付けした場合は、問題が生じる場合がある。例えば、合成器2からPAユニットが取り外される瞬間に、チャタリングなどが生じてエラーとなる場合がある。
【0124】
上述した(1)〜(6)の作業中に出力が変動するのは、スイッチ3,4が変化する瞬間だけである。このスイッチ3,4に非常に高速の半導体スイッチなどを使用すれば、伝送エラーの発生などの信号劣化を起さないようにすることが可能である(特許文献1参照)。
【0125】
(外部制御回路が故障した場合)
一方、外部制御の場合、その外部制御回路110が全PAユニット10,20,30,40の動作を制御しているので、最悪の場合、送信出力断などに陥る場合があるため、その対応には緊急を要する。
【0126】
例えば、図5で接続コネクタ100を接続コネクタ120から取り外すことで短時間の対応が可能となる。
【0127】
即ち、全PAユニット10,20,30の接点aがアースから開放されるため、個別制御による全数動作運転になり、合成器出力は正常となって放送を継続することができる。
【0128】
尚、接点Bと接点Cとは、例えば、図1で示す接続コネクタ60,70,80,90の接点Bと接点Cとを逆に接続しても動作状況は変化しない。
【0129】
ところで、例えば図1では高周波コネクタや電源コネクタ等の図示を省略している。また、さらに多くのコネクタや端子等がある場合もある。これらは別々でも良いし、その幾つかをまとめて一つのコネクタを使用しても良い。
【0130】
さらに、制御用のアース又は帰線(接点f)は電源アースや筐体ケースなどと共用にして接点を一つ減らすこともできるため、本願の制御のためには最低5つの接点があればよい。
【0131】
また、接点a〜接点eの信号伝達については、接点f(アース)と導通か非導通か、或いは、アース状態か否かによって信号伝達を行うように説明をしたが、他のいかなるレベルの信号又は任意波形の信号を入力して伝達するように構成しても良い。
【0132】
さらに、ここまでは故障が1台であった場合に対応する手法としてN+1台の冗長システムなどについて説明してきたが、N+2台など複数の故障に対応する構成も可能である。
【0133】
(個別制御・平常時2台休止モード)
図9は、本発明のPAユニットの並列運転システムの実施の形態5を示し、PAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【0134】
図9において、N+2(N=3)のときの構成で、平常時稼働しているのをPAユニット10,20,40とした場合、平常時に休止しているのはPAユニット30A,30Bである。
【0135】
PAユニット10,20の何れかが故障もしくは取り外しによって稼働しなくなった場合にはPAユニット30Aが稼働状態となり、PAユニット40が故障もしくは取り外しによって稼働しなくなった場合にはPAユニット30Bが稼働状態となる。
【0136】
ところで、PAユニット30が故障し、他の3台のPAユニット10,20,40での運行(稼働)を行っている際、新たに故障が発生した場合(例えば、PAユニット20)、残りの2台(PAユニット10,40)にて合成出力が殆ど変化しない状態で運行を継続することができる。(特許文献1参照)
【0137】
(PAユニット以外への対応)
ところで、上記各実施の形態では、主にデジタル地上波テレビジョン放送局にて使用する電力増幅器に関して説明を行ったが、このほかにも、各種移動体通信用基地局などに使用する電力増幅器への対応も可能である。
【0138】
さらに、上記以外の任意のN+1やN+2などの冗長構成、もしくは平常時全数動作していて故障発生や、保守時には休止させるユニットを有する冗長構成にも適用が可能である。この場合は、電力増幅器に限らない。例えば、電源システムへの適用も可能である。
【0139】
(従来型構成への適用)
これまで、故障発生時にPAユニットを自動交換するなどの方法で合成器の出力電力が低下しない構成について説明を行ってきたが、故障発生時に出力電力が低下する従来型の構成にも適用することができる。
【0140】
図10は、このような従来型のPAユニットの並列運行システムに本発明のPAユニットの並列運転システムを適用したPAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【0141】
図10に示したPAユニットの並行運行システムでは、全てのPAユニット10,20,30,40が見掛け上で外部制御となっている。
【0142】
従って、例えば、PAユニット10が故障した場合であっても、稼働状態(図11のスイッチ3,4がON状態)のまま変化しないこととなっている。
【0143】
【発明の効果】
本発明のPAユニットの並列運転システムにあっては、以上説明したように構成したことにより、1種類のPAユニットで複数の使用形態に適合することができ、しかも、人為的な誤操作を行った場合でも出力低下や停波が発生し難いことは勿論、機器の故障が発生した場合にもできるだけ短時間で且つ簡単な操作で正常業務を再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係わるPAユニットの並列運転システムを示し、PAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係わるPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係わるPAユニットの並列運転システムを示し、PAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係わるPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係わるPAユニットの並列運転システムを示し、PAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係わるPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係わるPAユニットの並列運転システムを示し、PAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係わるPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【図9】本発明の実施の形態5に係わるPAユニットの並列運転システムを示し、PAユニット平常稼働状態のブロック説明図である。
【図10】本発明の実施の形態6(従来構成適用型)に係わるPAユニット保守稼働状態のブロック説明図である。
【図11】本発明のパワーユニットの内部構成をしめすブロック図である。
【符号の説明】
1 分配器、2 合成器、3 スイッチ、4 スイッチ、5 リミッタ、6 電力増幅器、7 故障検知制御回路、8 外部制御回路、9 方向性結合器、10 PAユニット、20 PAユニット、30 PAユニット、40 PAユニット、50 PA棚板、60 接続コネクタ、70 接続コネクタ、80 接続コネクタ、90 接続コネクタ、100 接続コネクタ、110 外部制御回路、120 接続コネクタ。

Claims (2)

  1. 内部に制御回路を備え且つ内部の状態を外部に出力すると共に外部からの指示を内部へ入力する複数の接点を備えたPAユニットを分配器と合成器との間に複数並列配置すると共に、前記複数のPAユニットの前記各接点の接続状態により、隣接して配置されたPAユニットの有無並びに前記合成器と分配器との接続状態の有無を前記内部に設けられた制御回路もしくは前記各PAユニットに接続された外部制御回路が判断すると共に、その判断結果に基づいて稼働状態が制御されることを特徴とする電力増幅器の並列運転システム。
  2. 請求項1記載の電力増幅器の並列運転システムにおいて、
    各PAユニットに設けられた接点は以下を含む、
    a:PAユニットを外部制御または内部制御として動作するための指示をPAユニットに与える入力端子、
    b、c:導通または非導通によってPAユニットが稼働状態にあるか休止状態にあるかを外部へ知らせる出力端子、
    d:PAユニットが外部制御で動作しているときに、各PAユニットを稼働状態とするか休止状態とするかをPAユニットへ指示する入力端子、
    e:PAユニットに異常が発生したときにこの異常を外部へ知らせる出力端子。
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