JP2004363712A - 送受信装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる送受信装置及び方法を提供すること。
【解決手段】本発明の送受信装置100は、回品質値を検出して回線品質検出値を生成する回線品質検出部123と、回線品質検出部123により生成される前記回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成する変化量判断ユニットと、前記変化量断結果に基づいて変調方式を選択する選択部129と、を具備する。前記変化量判断ユニットは、メモリ制御部124、メモリ装置125及び変化量判断部126で構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変調方式を適応的に変化させる送受信装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、変調方式を適応的に変化させる方式(一般に適応変調と呼ばれる)が盛んに検討されている。例えば、特許文献1に示すように、信号対雑音電力比と遅延分散情報の両方を用いて、変調方式を適応敵に変化させる方式が検討されている。
【0003】
図3は、従来の送受信装置の構成を示すブロック図である。この送受信装置が、たとえば、変調方式として、QPSKと16QAMを使用する場合について説明する。
【0004】
図3に示すように、従来の送受信装置10は、送信装置20及び受信装置30を具備している。送信装置20は、制御部21、QPSK変調部22、16QAM変調部23、選択部24、無線送信部25及びアンテナ26を具備している。受信装置30は、アンテナ31、無線受信部32、QPSK変調部33、16QAM変調部34、選択部35及び制御部21を具備している。
【0005】
まず、送信装置20について図3を参照して説明する。制御部21は、入力される送信データの送出タイミング及び送信データの変調方式等の制御を行う。制御部21は、送信データを所定の送出タイミングでQPSK変調部22及び16QAM変調部23に与える。また、制御部21は、変調方式指示信号を選択部24に与える。
【0006】
QPSK変調部22は、制御部21からの送信データのQPSK変調を行って送信変調データを生成して選択部24に与える。16QAM変調部23は、制御部21からの送信データの16QAM変調を行って送信変調データを生成して選択部24に与える。
【0007】
選択部24は、制御部21からの変調方式指示信号に基づいてQPSK変調部22からの送信変調データ及び16QAM変調部23からの送信変調データのいずれかを選択して無線送信部25に与える。無線送信部25は、選択部24からの送信変調データに所定の処理をして無線送信データを生成してアンテナ26を介して送信する。
【0008】
次に、受信装置30について図3を参照して説明する。制御部21は、入力される受信データの送出タイミング及び受信データの変調方式等の制御を行う。制御部21は、変調方式を指示する変調方式指示信号を選択部35に与える。無線受信部32は、通信相手側の送受信装置からの無線送信データをアンテナ31を介して受けて所定の処理をして受信処理データを生成してQPSK変調部33及び16QAM変調部34に与える。また、無線受信部32は、受信処理データのRSSI(Received Signal Strength Indicator)及び遅延分散情報を検出して制御部21に与える。制御部21は、RSSI及び遅延分散情報に基づいて変調方式指示信号を選択部に与える。
【0009】
QPSK変調部33は、無線受信部からの受信処理データのQPSK変調を行って受信変調データを生成して選択部35に与える。16QAM変調部34は、無線受信部からの受信処理データの16QAM変調を行って受信変調データを生成して選択部35に与える。選択部35は、制御部21からの変調指示信号に基づいてQPSK変調部33からの受信変調データ及び16QAM変調部34からの受信変調データのいずれかを選択して受信データとして制御部21に与える。
【0010】
ここで、変調方式の具体的な決定方法について説明する。
【0011】
第1の例として、送受信装置が受信時の回線品質情報を通信相手の送受信装置に通知し、通信相手の送受信装置が変調方式を決定する例がある。第2の例として、送受信装置が受信時の回線品質情報を用いて送信時の変調方式を決定する例がある。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−244445号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の送受信装置においては、変調方式を決定する時刻(回線品質推定を行った時刻)から実際に伝送される時刻までは時間間隔があるため、変調方式を決定する時刻(回線品質推定を行った時刻)の回線品質が実際に伝送を行う時刻の回線品質よりも大きく劣化している場合があるという問題があり、特に送受信装置の移動速度が速い場合に回線品質の劣化の可能性が大きいという問題がある。
【0014】
例えば、従来の送受信装置においては、図4に示すように、変調方式を決定する時刻(回線品質推定を行った時刻)の回線品質が実際に伝送を行う時刻の回線品質よりも大きく劣化している場合があり、この場合に誤り率特性が非常に大きく劣化する。この場合に、従来の送受信装置におけるスループットが約2/3まで低下するという報告がある。
【0015】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる送受信装置及び方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る送受信装置は、変調方式を適応的に変化させる送受信装置において、回線品質値を検出して回線品質検出値を生成する回線品質検出手段と、前記回線品質検出手段により生成される前記回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成する変化量判断手段と、前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択する選択手段と、を具備する構成を採る。
【0017】
この構成によれば、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成し前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択するため、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる。
【0018】
請求項2に係る送受信装置は、請求項1記載の発明において、前記変化量判断手段が、第1の時刻に前記回線品質検出手段により生成される第1の回線品質検出値を記憶する記憶手段と、前記第1の時刻より所定時間だけ後の第2の時刻に前記回線品質検出手段により生成される第2の回線品質検出値と前記記憶手段に記憶されている前記第1の回線品質検出値との変化量が所定の閾値以上であるか否かを判断して前記変化量判断結果を生成する判断手段と、を具備する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成し前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択するため、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる。
【0020】
請求項3に係る送受信装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記選択手段が、前記変化量判断結果により変化量が大きい値に変化していることを示されている時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を小さい値に設定する第1の閾値設定手段と、前記変化量判断結果により変化量が小さい値に変化していることを示されている時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を大きい値に設定する第2の閾値設定手段と、を具備する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成し前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択するため、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる。
【0022】
請求項4に係る送受信装置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記選択手段が、前記送受信装置の移動速度が小さい時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を小さい値に設定する第3の閾値設定手段と、前記送受信装置の移動速度が大きい時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を大きい値に設定する第4の閾値設定手段と、を具備する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、送受信装置の移動速度に応じて変調方式を選択するため、誤り率特性の劣化を防止してスループットをより向上させることができる。
【0024】
請求項5に係る送受信方法は、変調方式を適応的に変化させる送受信方法において、回線品質値を検出して回線品質検出値を生成する回線品質検出ステップと、前記回線品質検出ステップにおいて生成される前記回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成する変化量判断ステップと、前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択する選択ステップと、を具備するようにした。
【0025】
この方法によれば、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成し前記品質変化量判断結果に基づいて変調方式を選択するため、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成し、前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択することである。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係る送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0028】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る送受信装置100は、送信装置110及び受信装置120を具備している。送信装置110は、制御部111、QPSK変調部112、16QAM変調部113、選択部114、無線送信部115及びアンテナ116を具備している。
【0029】
受信装置120は、アンテナ121、無線受信部122、回線品質検出部123、メモリ制御部124、メモリ装置125、変化量判断部126、QPSK変調部127、16QAM変調部128、選択部129及び制御部111を具備している。メモリ制御部124、メモリ装置125及び変化量判断部126は、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成する変化量判断ユニットを構成している。
【0030】
まず、送信装置110について図1を参照して説明する。制御部111は、入力される送信データの送出タイミング及び送信データの変調方式等の制御を行う。制御部111は、送信データを所定の送信タイミングでQPSK変調部112及び16QAM変調部113に与える。また、制御部111は、回線品質値の変化量を判断する変化量判断結果に基づいて変調方式指示信号を生成して選択部114に与える。前記受信品質値としては、RSSI(Received Signal Strength Indicator)又は信号対雑音電力比などが用いられる。
【0031】
QPSK変調部112は、制御部111からの送信データのQPSK変調を行って送信変調データを生成して選択部114に与える。16QAM変調部113は、制御部111からの送信データの16QAM変調を行って送信変調データを生成して選択部114に与える。
【0032】
選択部114は、制御部111からの変調方式指示信号に基づいてQPSK変調部112からの送信変調データ及び16QAM変調部113からの送信変調データのいずれかを選択して無線送信部115に与える。無線送信部115は、選択部114からの変調データに所定の処理をして無線送信データを生成してアンテナ116を介して送信する。
【0033】
次に、受信装置120について図1を参照して説明する。制御部111は、入力される受信データの送出タイミング及び受信データの変調方式等の制御を行う。制御部111は、回線品質検出値の変化量を判断する変化量判断結果に基づいて変調方式指示信号を生成して選択部114、129に与える。
【0034】
無線受信部122は、通信相手側の送受信装置(図示せず)からの無線送信データをアンテナ121を介して受けて所定の処理をして受信処理データを生成し受信処理データの遅延分散情報を検出する。無線受信部122は、遅延分散情報を制御部111に与える。回線品質検出部123は、無線受信部122からの受信処理データを受けてこの信処理データから回線品質値を検出して回線品質検出値を生成してメモリ制御部124及び制御部111に与える。メモリ制御部124は、回線品質検出部123から回線品質検出値を受けて前回の回線品質検出値をメモリ装置125に記憶させ、メモリ装置125に記憶された前回の回線品質検出値と回線品質検出部123からの今回の回線品質検出値を変化量判断部126に与える。
【0035】
変化量判断部126は、前回の回線品質検出値と今回の回線品質検出値との差である変化量を算出しこの変化量が大きい値に変化しているか否かを判断して変化量判断結果を生成して制御部111に与える。制御部111は、変化量判断部126からの変化量判断結果に基づいて変調方式を指示する変調方式指示信号を生成して選択部114、129に与える。
【0036】
制御部111は、例えば、図2に示すように、変化量判断結果により変化量が大きい値に変化していることを示されている時には、回線品質検出値が実線Lで示す閾値以上である場合に16QAM変調方式を指示する変調方式指示信号を生成し、また、回線品質検出値が実線Lで示す閾値より小さい場合にQPSK変調方式を指示する変調方式指示信号を生成する。
【0037】
また、制御部111は、例えば、図2に示すように、変化量判断結果により変化量が小さい値に変化していることを示されている時には、回線品質値が点線Sで示す閾値以上である場合に16QAM変調方式を指示する変調方式指示信号を生成し、また、回線品質値が点線Sで示す閾値より小さい場合にQPSK変調方式を指示する変調方式指示信号を生成する。
【0038】
また、無線受信部122は、受信処理データをQPSK変調部127及び16QAM変調部128に与える。QPSK変調部127は、無線受信部122からの受信処理データのQPSK変調を行って受信変調データを生成して選択部129に与える。16QAM変調部128は、無線受信部122からの受信処理データの16QAM変調を行って受信変調データを生成して選択部129に与える。選択部129は、制御部111からの変調指示信号に基づいてQPSK変調部127からの受信変調データ及び16QAM変調部128からの受信変調データのいずれかを選択して受信データとして制御部111に与える。
【0039】
本発明の一実施の形態においては、変化量判断結果により変化量が大きい値に変化していることを示されている時には変調方式を変えるための回線品質の閾値を小さい値に設定し、かつ、変化量判断結果により変化量が小さい値に変化していることを示されている時には変調方式を変えるための回線品質の閾値を大きい値に設定するため、誤り率特性の劣化を有効防止してスループットを向上させることができる。
【0040】
なお、本発明の一実施の形態において、選択部114、129は、送受信装置100の移動速度が小さい時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を小さい値に設定する閾値設定部と、送受信装置100の移動速度が大きい時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を大きい値に設定する閾値設定部と、を具備するように構成してもよい。この場合には、送受信装置100の移動速度が大きい場合でも最適な変調方式の選択を行うことができるため、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる。また、本発明は、任意の変調方式を使用した場合に適用可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成し前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択するため、誤り率特性の劣化を防止してスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る送受信装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態に係る送受信装置の動作を説明するための図
【図3】従来の送受信装置の構成を示すブロック図
【図4】従来の送受信装置の動作を説明するための図
【符号の説明】
100 送受信装置
110 送信装置
120 受信装置
111 制御部
112 QPSK変調部
113 16QAM変調部
114 選択部
115 無線送信部
116 アンテナ
121 アンテナ
122 無線受信部
123 回線品質検出部
124 メモリ制御部
125 メモリ装置
126 変化量判断部
127 QPSK変調部
128 16QAM変調部
129 選択部

Claims (5)

  1. 変調方式を適応的に変化させる送受信装置において、回線品質値を検出して回線品質検出値を生成する回線品質検出手段と、前記回線品質検出手段により生成される前記回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成する変化量判断手段と、前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択する選択手段と、を具備することを特徴とする送受信装置。
  2. 前記変化量判断手段は、第1の時刻に前記回線品質検出手段により生成される第1の回線品質検出値を記憶する記憶手段と、前記第1の時刻より所定時間だけ後の第2の時刻に前記回線品質検出手段により生成される第2の回線品質検出値と前記記憶手段に記憶されている前記第1の回線品質検出値との変化量が所定の閾値以上であるか否かを判断して前記変化量判断結果を生成する判断手段と、を具備することを特徴とする請求項1記載の送受信装置。
  3. 前記選択手段は、前記変化量判断結果により変化量が大きい値に変化していることを示されている時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を小さい値に設定する第1の閾値設定手段と、前記変化量判断結果により変化量が小さい値に変化していることを示されている時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を大きい値に設定する第2の閾値設定手段と、を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の送受信装置。
  4. 前記選択手段は、前記送受信装置の移動速度が小さい時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を小さい値に設定する第3の閾値設定手段と、前記送受信装置の移動速度が大きい時には変調方式を変えるための回線品質値の閾値を大きい値に設定する第4の閾値設定手段と、を具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の送受信装置。
  5. 変調方式を適応的に変化させる送受信方法において、回線品質値を検出して回線品質検出値を生成する回線品質検出ステップと、前記回線品質検出ステップにおいて生成される前記回線品質検出値の変化量を判断して変化量判断結果を生成する変化量判断ステップと、前記変化量判断結果に基づいて変調方式を選択する選択ステップと、を具備することを特徴とする送受信方法。
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