JP2004363471A - 素子基板の製造方法、電気光学装置の製造方法、素子基板、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

素子基板の製造方法、電気光学装置の製造方法、素子基板、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】配線抵抗を抑え、環境への問題も少ない金属層を簡便且つ確実に形成可能な薄膜素子を備える素子基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の素子基板の製造方法は、基板上に所定形状の第1導電層6を形成する工程と、該第1導電層6の表面に第1絶縁層7を形成する工程と、該第1絶縁層7上に、Mo又はAlを主体とする所定形状の第2導電層8を形成する工程と、少なくとも前記第2導電層8上を覆う第2絶縁層17を形成する工程と、該第2絶縁層17にコンタクトホール17aを形成し、該コンタクトホール17aを介して第2導電層8に接続する電極層9を所定形状にて形成する工程と、を含む素子本体部形成工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、素子基板の製造方法、電気光学装置の製造方法、素子基板、電気光学装置、及び電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スイッチング特性を備えた薄膜素子として二端子型の非線形素子が知られており、該二端子型の非線形素子としては例えば特許文献1に開示されたような構成のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−11274号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、MIM(Metal Insulator Metal)型の薄膜素子を用いており、そのMIM型素子の上側の金属層としてCrを採用している。しかしながら、Crは配線の抵抗を高める上、環境への問題から好ましく用いられない場合がある。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、配線抵抗を抑え、環境への問題も少ない金属層を簡便且つ確実に形成可能な薄膜素子を備える素子基板の製造方法を提供することを目的とする。また、特に当該薄膜素子に接続される画素電極等の電極層をパターニングする際に、エッチャントによるダメージを受け難い手法を提供し、もって環境に優しく、素子特性に優れた信頼性の高い薄膜素子を備えた素子基板を提供することを目的とする。さらには、このような素子基板を備えた電気光学装置、或いは該電気光学装置を備えた電子機器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の素子基板の製造方法は、基板上に所定形状の第1導電層を形成する工程と、該第1導電層の表面に第1絶縁層を形成する工程と、該第1絶縁層上に、Mo又はAl、或いはMo又はAlを主体とする合金を主体として含む所定形状の第2導電層を形成する工程と、少なくとも前記第2導電層上を覆う第2絶縁層を形成する工程と、該第2絶縁層にコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールを介して第2導電層に接続する電極層を所定形状にて形成する工程と、を含む素子本体部形成工程を含むことを特徴とする。なお、本明細書において、「主体とする」成分とは、構成成分のうち最も含有率(重量%)の高い成分のことを言うものとする。
【0007】
このような製造方法によると、第2導電層としてMo又はAl(Mo又はAlを主体とする合金を含む。以下、同じ。)を主体として用いたため、従来のようにCrを用いた場合に比して環境への問題が生じ難く、さらに第2導電層を第2絶縁層にて覆った後に、電極層を所定形状に形成するものとしているため、該電極層をパターニングする際に第2導電層にダメージを与えてしまう等の不具合も生じ難いものとなる。つまり、電極層をパターニングする際に、Mo又はAlを主体とする第2導電層が第2絶縁層にて保護される形となるため、第2導電層に対する影響を考慮することなくパターニング方法として種々の方法を採用でき、例えばウェットエッチングを採用した場合にも、第2導電層がエッチャントにより侵される等の不具合も生じ難いものとなるのである。その結果、環境に優しく、配線抵抗も小さい上、導電性低下等による素子特性の低下が生じ難い信頼性の高い薄膜素子を備えた素子基板を製造することが可能となる。
【0008】
なお、本発明の製造方法は、例えば二端子型非線形素子の製造方法として好適に用いることができ、該二端子型非線形素子としては、例えば、金属−絶縁膜−金属(MIM)型非線型素子の構造を有した薄膜ダイオード(TFD)素子を例示することができる。また、本発明の素子本体部に含まれる電極層は、例えば液晶装置等の電気光学装置に備えられる画素電極等に好適であり、具体的にはインジウム錫酸化物(ITO)を主体として構成される電極層を形成することができる。そして、このような電極層を所定形状にパターニングする際には、例えばウェットエッチングによる手法を採用することができ、そのエッチャント液としては例えば硝酸、酢酸、燐酸、臭化水素等を用いることができる。
【0009】
本発明の製造方法において、前記電極層と前記第2絶縁層とを平面的に略重ならない位置に形成することが好ましい。つまり、第2絶縁層を形成する工程において、電極層の形成領域(形成予定領域)に該第2絶縁層を形成しないものとするのが好ましい。この場合、電極層を上述したように液晶装置等の電気光学装置に備えられる電極として用いた場合に、第2絶縁層に基づく電気光学装置の透過率の低下を抑制することが可能となる。なお、第2絶縁層は透光性材料にて形成するものとしているが、必ずしも透過率100%とならない場合が多く、この場合に上記のように電極層と第2絶縁層とを平面的に略重ならない位置に形成することが好ましい。
【0010】
また、本発明の製造方法において、前記第1導電層を、Taを主体として形成することができ、この場合、第1絶縁層は該第1導電層を酸化させることにより形成することができる。
【0011】
また、本発明の製造方法において、前記素子本体部と前記第2導電層を介して接続された外部接続端子を形成する工程を含み、該外部接続端子の形成工程は、前記第2導電層の形成工程と同一工程にて、前記素子本体部と当該外部接続端子を接続する端子側導電層を形成する工程と、前記第2絶縁層の形成工程と同一工程にて、少なくとも前記端子側導電層上を覆う端子側絶縁層を形成する工程と、前記電極層の形成工程と同一工程にて、前記端子側絶縁層にコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールを介して端子側導電層に接続する端子本体部を所定形状にて形成する工程と、を含むものとすることができる。
【0012】
このように本発明の素子基板の製造方法においては、外部接続端子を素子本体部の形成工程と略同一工程にて製造することができ、上記外部接続端子の形成工程では、素子本体部と当該外部接続端子を接続する端子側導電層を形成し、これを端子側絶縁層にて覆った後に端子本体部を所定形状にて形成するものとしているため、該端子本体部をパターニングする際に端子側導電層にダメージを与えてしまう等の不具合も生じ難いものとなる。つまり、本発明の製造方法では、端子側導電層を上記第2導電層と同一工程にてMo又はAlを主体として構成することができ、このような端子側導電層についても、覆われた端子側絶縁層にて保護される形となるため、端子本体部をパターニングする際に、端子側導電層に対する影響を考慮することなくパターニング方法として種々の方法を採用でき、例えばウェットエッチングを採用した場合にも、端子側導電層がエッチャントにより侵される等の不具合を生じ難いものとすることができるのである。その結果、環境に優しく、配線抵抗も小さい上、導電性低下等による端子特性の低下が生じ難い信頼性の高い外部接続端子を、素子本体部とともに製造することが可能となる。
【0013】
一方、上記外部接続端子の形成工程は、その異なる態様として、前記第1導電層の形成工程と同一工程にて、端子本体部を形成する工程と、前記第2導電層の形成工程と同一工程にて、前記端子本体部と前記素子本体部とを接続する端子側導電層を形成する工程と、前記第2絶縁層の形成工程と同一工程にて、少なくとも前記端子側導電層上を覆い、且つ前記端子本体部を表面に露出させる形にて端子側絶縁層を形成する工程と、を含むものとすることができる。
【0014】
この場合、端子本体部を形成した後に、該端子本体部と上記素子本体部とを接続する端子側導電層を形成し、これを端子側絶縁層にて覆うものとしているため、該端子側導電層が、後の工程である電極層をパターニングする工程の際にダメージを受ける等の不具合が生じ難いものとなる。つまり、本発明の製造方法では、端子側導電層を上記第2導電層と同一工程にてMo又はAlを主体として構成することができ、このような端子側導電層についても、覆われた端子側絶縁層にて保護される形となるため、例えば上記導電層をパターニングする際に、端子側導電層に対する影響を考慮することなくパターニング方法として種々の方法を採用でき、例えばウェットエッチングを採用した場合にも、端子側導電層がエッチャントにより侵される等の不具合を生じ難いものとすることができるのである。その結果、環境に優しく、配線抵抗も小さい上、導電性低下等による端子特性の低下が生じ難い信頼性の高い外部接続端子を、素子本体部とともに製造することが可能となる。
【0015】
次に、本発明の素子基板は、上記本発明の製造方法により得られたことを特徴とする。このような素子基板は、環境に優しく、その配線抵抗も小さい上、導電性低下等による素子特性の低下が生じ難い信頼性の高いものとなる。また、本発明の電気光学装置は上記素子基板を含むことを特徴とし、このような電気光学装置は同じく環境に優しく信頼性の高いものとなる。さらに、本発明の電子機器は上記電気光学装置を含むことを特徴とし、このような電子機器は同じく環境に優しく信頼性の高いものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0017】
[電気光学装置]
図1は、本発明の電気光学装置の一実施形態たる液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図2は図1のH−H’線に沿う断面図である。図3は液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
【0018】
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶表示装置100は、素子基板10と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材52には、製造時において素子基板10と対向基板20とを貼り合わせた後に液晶を注入するための液晶注入口55が形成されており、該液晶注入口55は液晶注入後に封止材54により封止されている。なお、対向基板20の内面側には対向電極23が形成され、素子基板10の内面側には画素電極9が形成されている。
【0019】
シール材52の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り(図示略)が形成される一方、シール材52の外側の領域には、データ信号駆動回路12及び実装端子(外部接続端子)18が素子基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査信号駆動回路11が形成されている。素子基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査信号駆動回路11の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
【0020】
なお、液晶表示装置100においては、使用する液晶50の種類、すなわちTN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。さらに、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、素子基板10の各画素電極9に対向する領域に、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
【0021】
このような構造を有する液晶表示装置100の画像表示領域においては、図3に示すように、複数の画素15がマトリクス状に構成されている。また、図3に示すように、液晶表示装置100は走査信号駆動回路11及びデータ信号駆動回路12を含んでおり、複数の走査線14と、該走査線14と交差する複数のデータ線13とが設けられ、走査線14は走査信号駆動回路11により、データ線13はデータ信号駆動回路12により駆動される。そして、各画素15において、走査線14とデータ線13との間にTFD素子4と液晶表示要素16(液晶層)とが直列に接続されている。なお、図3では、TFD素子4がデータ線13側に接続され、液晶表示要素16が走査線14側に接続されているが、これとは逆にTFD素子4を走査線14側に、液晶表示要素16をデータ線13側に設ける構成としても良い。
【0022】
以上のような回路構成により、TFD素子4のスイッチング特性に基づいて液晶表示要素16が駆動制御されるとともに、その液晶表示要素16の駆動に基づいて画素15毎に明暗表示がなされ、液晶表示装置100の表示領域において画像表示が行われるものとされている。そして、本実施の形態では、TFD素子4が特にTaを主体とした第1導電膜と、Mo又はAlを主体とした第2導電膜とにより絶縁膜を挟んでなるMIM型の構成をなしているため、従来のようなCrを用いた場合に生じ得る環境問題への影響を回避することが可能とされている。以下、このTFD素子4を備えた素子基板の構成について詳細に説明する。
【0023】
[素子基板]
図4は、上記液晶表示装置100に採用したTFD素子(薄膜非線形素子)4と、画素電極9及び実装端子(外部接続端子)18とを備える素子基板の一実施形態を示す平面図で、図5は図4のA−A’線に沿う断面図、図6は図4のB−B’線に沿う断面図である。
【0024】
図4に示すように、本実施形態のTFD素子4は、いわゆるBack to Back構造を有してなり、データ線13と画素電極9とが当該TFD素子4を介して接続されている。なお、データ線13はシール材52の外側領域(非表示領域)において実装端子(外部接続端子)18に接続され、各種データの入出力が可能な構成となっている。
【0025】
一方、図5に示すように、TFD素子4は、絶縁性及び透明性を有する素子基板(例えばガラス基板、プラスチック基板等からなる)10上に下地絶縁膜3を介して形成されている。TFD素子4の具体的な構成は、Taにて構成された第1導電膜6と、第1導電膜6の表面を酸化してなるものであってTaにて構成された絶縁膜7と、絶縁膜7の表面に形成され、Mo又はAlを主体として構成された第2導電膜8とを備えてなるものである。なお、本実施形態では、走査線14は第1導電膜6と同一工程にて形成されるものであってTaにて構成される一方、データ線13は第2導電膜8と同一工程にて形成されるものであってMo又はAlにて構成されている。
【0026】
ここで、第2導電膜8上には層間絶縁膜17が形成されており、その層間絶縁膜17に形成されたコンタクトホール17aを介して画素電極9と第2導電膜8とが接続されている。第2導電膜8と接続された画素電極9は、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜から構成されており、上述した通り画素毎に所定のパターンにて形成され、例えばウェットエッチングを用いたパターニングによりマトリクス状に形成されている。なお、コンタクトホール17aを備える層間絶縁膜17は、Mo又はAlにて構成された第2導電膜8及びデータ線13上を覆う形にて形成されており、画素電極9のパターニング工程において、エッチャント液から第2導電膜8及びデータ線13を保護する保護膜としての機能を具備している。
【0027】
一方、図4及び図6に示すように、データ線13は表示領域からシール材52を超えて非表示領域まで延設され、該非表示領域において、第2導電膜8及びデータ線13上に形成された層間絶縁膜17のコンタクトホール17bを介して実装端子(外部接続端子)18に接続されている。実装端子(外部接続端子)18は、上述の画素電極9と同一工程に形成されるものであってITO等の透明導電膜から構成されている。この場合も、層間絶縁膜17は、実装端子(外部接続端子)18をパターニングする際のエッチャント液からデータ線13を保護する保護膜として機能している。なお、層間絶縁膜17は、第2導電膜8及びデータ線13上のうち、少なくとも画素電極9及び実装端子(外部接続端子)18が形成されない領域に形成されていれば、エッチャント液からの保護機能を実現することが可能である。
【0028】
[素子基板の製造方法]
次に、上記TFD素子4を備える素子基板の製造方法について、図4〜図6を参照しつつ説明する。
まず、ガラス又はプラスチックからなる基材10を用意し、基材10の全面に絶縁膜3を形成した後、Ta或いはTa合金からなるTa導電膜を全面に成膜する。そして、該Ta導電膜をウェットエッチングにてパターニングし、所定形状の第1導電膜6を得る。
【0029】
続いて、第1導電膜6に対して陽極酸化を行い、第1導電膜6の表面にTaを主体として構成される絶縁膜7を形成する。具体的には、第1導電膜6の一端部を電源に繋ぎ、クエン酸等の水溶液中で所定の電圧まで定電流法で行い、その後定電圧法にして数時間放置することによって陽極酸化が行われる。
【0030】
次に、表面に絶縁膜7を備えた第1導電膜6及び走査線14が形成された基材10の全面に、Mo又はAl、或いはMo又はAlを主体とする合金からなる導電膜を成膜する。そして、該導電膜をウェットエッチングにてパターニングし、所定形状の第2導電膜8を得る。なお、この場合、データ線13についても第2導電膜8と同一材料にて同時にパターン形成するものとしている。
【0031】
次に、第2導電膜8等を備える基材10の全面に対してSiO等からなる層間絶縁膜17を形成する。そして、該層間絶縁膜17に対して、第2導電膜8と画素電極9、データ線13と実装端子18を接続するためのコンタクトホール17a,17bを例えばフォトリソグラフィにより形成する。層間絶縁膜17にコンタクトホール17a,17bを形成した後、ITOからなるITO導電膜を層間絶縁膜17等を備える基材2の全面に成膜し、該ITO導電膜をウェットエッチングにてパターニングし、所定形状の画素電極9及び実装端子18を得る。
【0032】
以上の工程によりTFD素子4を含む本発明に係る素子基板が製造される。本実施の形態の素子基板は、上述したようにTFD素子4の基板上層側の導電膜(第2導電膜8)としてCrを用いていないため環境への問題が生じ難く、さらにMo又はAlを主体として構成される第2導電膜8及びデータ線13を保護膜としての層間絶縁膜17にて覆った後にITO及び実装端子の電極膜を形成し、これをウェットエッチングにより所定形状に形成するものとしているため、エッチャント液により第2導電膜8及びデータ線13に対してダメージを与えてしまう等の不具合も生じ難いものとなる。
【0033】
以上、液晶表示装置100に備えられた素子基板の構成及び該素子基板の製造方法について、その一実施の形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、素子基板の変形例について図7及び図8を参照しつつ説明する。図7は、上記液晶表示装置100に採用したTFD素子(薄膜非線形素子)4と、画素電極9及び実装端子(外部接続端子)18とを備える素子基板の一変形例を示す平面図で、図8は図7のB−B’線に沿う断面図である。ここで、図4に示した素子基板と実装端子(外部接続端子)の構成のみが異なるため、その他の構成については図4と同一の符号を付し説明を省略する。なお、図7のA−A’線に沿う断面構成は図5に示す構成となっている。
【0034】
図7及び図8に示した素子基板においては、その実装端子(外部接続端子)6aが、TFD素子4の第1導電膜6(図5参照)と同一材料にて構成されており、データ線13が該実装端子6aを覆う形にて形成されて、これらデータ線13と実装端子6aとが接続されている。そして、外部との接続を行うために、実装端子6aの一部が層間絶縁膜17に形成された開口部17cにより表面に露出している。なお、層間絶縁膜17の開口部17cは、少なくとも実装端子6aの一部を表面に開口させる形にて形成され、且つデータ線13が表面に露出することないように、すなわちデータ線13はシール材52の外側領域(非表示領域)では層間絶縁膜17にて完全に覆うように形成されている。
【0035】
このような構成の素子基板は、以下の工程を経て製造される。
まず、基材10の全面に絶縁膜3を形成した後、Ta或いはTa合金からなるTa導電膜を全面に成膜する。そして、該Ta導電膜をウェットエッチングにてパターニングし、所定形状の第1導電膜6(図5参照)及び実装端子6aを得る。
【0036】
続いて、第1導電膜6に対して陽極酸化を行い、第1導電膜6の表面にTaを主体として構成される絶縁膜7を形成する。次に、絶縁膜7を備えた第1導電膜6及び実装端子6aが形成された基材10の全面に、Mo又はAl、或いはMo又はAlを主体とする合金からなる導電膜を成膜する。そして、該導電膜をウェットエッチングにてパターニングし、所定形状の第2導電膜8を得る。なお、この場合、データ線13についても第2導電膜8と同一材料にて同時にパターン形成するものとしており、特にシール材52の外側領域(非表示領域)において実装端子6aと接続する形にてパターニングを行うものとしている。
【0037】
次に、第2導電膜8等を備える基材10の全面に対してSiO等からなる層間絶縁膜17を形成する。そして、該層間絶縁膜17に対して、第2導電膜8と画素電極9を接続するためのコンタクトホール17aを例えばフォトリソグラフィにより形成する。層間絶縁膜17にコンタクトホール17aを形成した後、ITOからなるITO導電膜を層間絶縁膜17等を備える基材2の全面に成膜し、該ITO導電膜をウェットエッチングにてパターニングし、所定形状の画素電極9を得る。その後、層間絶縁膜17に対して実装端子6aを表面に露出させるための開口部17cを例えばフォトリソグラフィにより形成し、図7及び図8に示したTFD素子4を含む素子基板が製造される。
【0038】
このような構成の素子基板についても、TFD素子4の基板上層側の導電膜(第2導電膜8)としてCrを用いていないため環境への問題が生じ難く、さらにMo又はAlを主体として構成される第2導電膜8及びデータ線13を保護膜としての層間絶縁膜17にて覆った後にITOの電極膜を形成し、これをウェットエッチングにより所定形状に形成するものとしているため、エッチャント液により第2導電膜8及びデータ線13に対してダメージを与えてしまう等の不具合も生じ難いものとなる。
【0039】
[電子機器]
次に、本発明の上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図9は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図9において、符号500は携帯電話本体を示し、符号501は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。このような電子機器は、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた表示部を備えているので、環境に優しく、駆動における信頼性も高いものとなる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態について、その一例を説明したが、本発明の技術範囲はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態では、画素電極9に対し、層間絶縁膜17をコンタクトホール17a以外の領域で形成する構成としているが、表示特性向上の観点から画素電極9と平面的に重畳する領域には層間絶縁膜17を形成しないものとすることが好ましい。なお、この場合、第2導電膜8は画素電極9によりエッチャント液から保護されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気光学装置の一実施形態として液晶表示装置の全体構造を示す平面図。
【図2】図1のH−H’線に沿う断面図。
【図3】図1の液晶表示装置の等価回路を示す図。
【図4】素子基板の一実施形態を示す平面図。
【図5】図4のA−A’線に沿う断面図。
【図6】図4のB−B’線に沿う断面図。
【図7】素子基板の一変形例を示す平面図。
【図8】図7のB−B’線に沿う断面図。
【図9】本発明の電子機器の一実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
4…TFD素子(薄膜素子)、6…第1導電膜(第1導電層)、7…絶縁膜(第1絶縁層)、8…第2導電膜(第2導電層)、17…層間絶縁膜(第2絶縁層)、17a…コンタクトホール、100…液晶表示装置

Claims (11)

  1. 基板上に素子が形成された素子基板の製造方法において、
    前記基板上に第1導電層を形成する工程と、
    該第1導電層上に第1絶縁層を形成する工程と、
    該第1絶縁層上に第2導電層を形成する工程と、
    少なくとも前記第2導電層を覆う第2絶縁層を形成する工程と、
    該第2絶縁層の所定領域にコンタクトホールを形成する工程と、
    該コンタクトホールを介して前記第2導電層に接続される電極層を前記基板上に形成する工程とを含むことを特徴とする素子基板の製造方法。
  2. 前記電極層と前記第2絶縁層とを平面的に略重ならない位置に形成することを特徴とする請求項1に記載の素子基板の製造方法。
  3. 前記第1導電層を、Ta或いはTaを主体とする合金にて形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の素子基板の製造方法。
  4. 前記第2導電層を、Mo又はAl、或いはMo又はAlを主体とする合金にて形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の素子基板の製造方法。
  5. 前記電極層をウェットエッチングにてパターン形成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の素子基板の製造方法。
  6. 前記基板上であって前記素子の形成領域以外の領域に前記素子と接続される外部接続端子を形成する工程を含み、
    前記素子と当該外部接続端子を接続する端子側導電層が前記第2導電層の形成工程と同一工程にて形成され、
    少なくとも前記端子側導電層を覆う端子側絶縁層が前記第2絶縁層の形成工程と同一工程にて形成され、 前記端子側絶縁層に形成されるコンタクトホールを介して前記端子側導電層に接続される前記外部接続端子が前記電極層の形成工程と同一工程にて形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の素子基板の製造方法。
  7. 前記基板上であって前記素子の形成領域以外の領域に前記素子と接続される外部接続端子を形成する工程を含み、
    前記外部接続端子を前記第1導電層の形成工程と同一工程にて形成し、
    前記外部接続端子と前記素子を接続する端子側導電層を前記第2導電層の形成工程と同一工程にて形成し、
    前記第2絶縁層の形成工程と同一工程にて、少なくとも前記端子側導電層上を覆い、且つ前記外部接続端子の一部を表面に露出させる端子側絶縁層を形成ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の素子基板の製造方法。
  8. 基板上に素子が形成された素子基板を具備する電気光学装置の製造方法において、
    前記基板上に第1導電層を形成する工程と、
    該第1導電層上に第1絶縁層を形成する工程と、
    該第1絶縁層上に第2導電層を形成する工程と、
    少なくとも前記第2導電層を覆う第2絶縁層を形成する工程と、
    該第2絶縁層の所定領域にコンタクトホールを形成する工程と、
    該コンタクトホールを介して前記第2導電層に接続される電極層を前記基板上に形成する工程とを含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の素子基板の製造方法により得られたことを特徴とする素子基板。
  10. 請求項9に記載の素子基板を含むことを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項10に記載の電気光学装置を含むことを特徴とする電子機器。
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