JP2004362727A - 光ピックアップ - Google Patents

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Abstract


【課題】 多層膜で構成される記録層を有し、かつ信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なる複数種の光磁気記録媒体を記録/再生する光ピックアップにおいて、電気的に駆動する位相補償手段を用いることなく、また光学系設計制約を緩和することを可能にする。
【解決手段】 光源22から出射され光磁気記録媒体21で反射された反射光を分岐する光分岐素子24には4個の光分岐部25a〜25dが備わり、4個の光分岐部のうち、1番目の光分岐部25aを除く3個の光分岐部25b〜25dによる分岐光路上には、M(M=2〜4)番目の光分岐部による分岐光に固定位相δMを付与する3個の位相補償手段27b〜27dが設けられる。この光ピックアップ20では、4個の受光部群26a〜26dのうちから選択される3個以下の受光部群による検出光を用いて、4種類の光磁気記録媒体21a〜21dそれぞれのサーボ信号を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光磁気記録媒体に情報を記録および/または光磁気記録媒体から情報を再生する光ピックアップに関する。
記録媒体に光と磁気とを併用して情報を記録する光磁気記録媒体では、情報記録量の大容量化を目的として、ランドとグルーブとの両方に情報を記録/再生するいわゆるランド・グルーブ記録や情報記録面を多層化する多層膜記録が行なわれている。しかしながら、ランド・グルーブ記録や多層膜記録が行なわれる光磁気記録媒体では、信号再生時に、光磁気記録媒体の反射によって生成される偏光間に互いに異なる位相変化を生じる場合がある。このような偏光間に位相変化を生じた場合においても、良好な信号再生状態を得ることを目的として、電気的に制御するなどの手段によって外部から制御することのできるアクティブな位相補償用の素子を、光ピックアップに搭載して位相補償を行なう技術がある(たとえば、特許文献1参照)。
図16は、位相補償素子を備える従来の光ピックアップ1の構成を示す系統図である。従来の光ピックアップ1は、ランド・グルーブ記録方式の光磁気記録媒体6に対して情報の記録/再生を行う。従来の光ピックアップ1では、半導体レーザ2から発した光束が、その大半が偏光ビームスプリッタ3を透過し、光がコリメータレンズ4を透過して略平行光にされ、対物レンズ5によって光磁気記録媒体6の情報記録層に集光される。
光磁気記録媒体6の反射によって生成された偏光は、再び対物レンズ5とコリメータレンズ4とを透過し、偏光ビームスプリッタ3によって反射されて、偏光位相補償素子7へ入射する。偏光位相補償素子7は、偏光位相補償素子駆動回路8によって電気的に駆動され、現在再生しているトラックがランド部かグルーブ部かの情報に基づいてランド部とグルーブ部とで異なる偏光位相差を光束に印加、すなわち偏光間の位相差を補償して出射する。偏光位相補償素子7を出射した光は、ウォラストンプリズム9で偏光分離された後、検出レンズ10により集光され、再生用センサ11で検出される。
特開2000−306278号公報
多層膜で構成される記録層を有し、かつ信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なる複数種の光磁気記録媒体を記録/再生する際、偏光間の位相補償をするために従来技術に開示されるようなアクティブな位相補償素子を光ピックアップに搭載すると、位相補償素子を駆動させるための電力が別途必要になる。したがって、携帯機器などのように省電力化が重要な装置に、前述のようなアクティブな位相補償素子を用いると、駆動および制御電力分の消費電力が増加することになり不利である。
また、アクティブな位相補償素子を備える構成では、サーボ信号と再生信号(以後、この再生信号を光磁気信号と呼ぶ)とを同一の光路において受光することになるけれども、サーボ信号を検出するために要求される応答性能と、光磁気信号を検出するために要求される応答性能とに大きな差が生じることがある。この場合、要求の厳しい方に設計基準を合わせることになるので、受光部の性能やサイズについて制約が厳しくなり、光学系についての要求公差も厳しくなるという問題がある。さらに外部の駆動装置との接続が必要になるので、電気的に駆動する位相補償装置を、光ピックアップにおける他の構成要素のいくつかと一体化することが難しくなるという問題がある。
サーボ信号と光磁気信号とを別の光路において受光する方法も考えられるけれども、同一の偏光分離性能の偏光分離素子を用いて光磁気記録媒体ごとに分岐光路を変えて受光するだけでは、分岐後の光の到達点が異なることに対応して分岐した光路ごとに偏光分離素子を設けなければならないので、偏光分離素子の数が不必要に増加するという問題がある。
また偏光膜もしくは位相補償素子を単独で用いるだけでは効果的な位相補償をすることが困難な場合においても、位相補償手段をより効果的に機能させて光磁気信号品質の一層の向上を実現することのできる有効な位相補償方法が望まれている。
本発明の目的は、多層膜で構成される記録層を有し、かつ信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なる複数種の光磁気記録媒体を記録/再生する光ピックアップであって、電気的に駆動する位相補償手段を用いることなく、迷光低減や受光部サイズの制限などの光学系設計制約を緩和することのできる光ピックアップを提供することである。
本発明は、多層膜で構成される情報記録層を有し、信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なるN種類の光磁気記録媒体に情報を記録および/または光磁気記録媒体から情報を再生する光ピックアップにおいて、
光を出射する光源と、
光源から出射され光磁気記録媒体で反射された反射光を分岐する光分岐素子であってN個の光分岐部を有する光分岐素子と、
N個の光分岐部によって分岐された光を受けるN個の受光部群と、
N個の光分岐部のうち、i番目の光分岐部を除く残余の(N−1)個の光分岐部による分岐光路上に配置され、前記残余の(N−1)個の光分岐部のうち、M(M=1,2,・・i−1,i+1,・・N)番目の光分岐部によって分岐された光に固定位相δMを付与する(N−1)個の位相補償手段と、
N個の光分岐部によって分岐される光を光磁気信号の検出に用いるべく偏光分離する少なくとも1つの偏光分離素子とを含み、
N個の受光部群のうち(N−1)個以下の受光部群による検出光を用いて、前記N種類の光磁気記録媒体それぞれのサーボ信号を検出することを特徴とする光ピックアップである。
また本発明は、前記位相補償手段は、位相補償素子と光分岐部に設けられる偏光膜とのうち少なくともいずれか一方であることを特徴とする。
また本発明は、前記N個、M番目の分岐光路で所定の固定位相δM(M=1,2,・・j−1,j+1,・・N)を与える際に、j番目の固定位相差δjを基準値としての差異(δM−δj)を固定位相として設定し、前記固定位相(δM−δj)を、j番目を除く全ての分岐光路の偏光膜に与え、かつj番目の分岐光路では固定位相(−δj)を与え、かつ全ての分岐光路にまたがり、かつ固定位相δjを与える固定位相補償素子を有することを特徴とする。
また本発明は、前記N個の光分岐部が光を分岐するためにそれぞれ反射する反射率は、
N個の光分岐部による分岐光路でそれぞれ検出される光磁気信号の変調度または信号出力レベルに応じて、重み付けされて設定されることを特徴とする。
また本発明は、前記偏光分離素子は、
複数の回折部を備え、偏光に依存して回折効率が変わる回折素子であり、
N個の光分岐部による分岐光路のうち、2つ以上の分岐光路にまたがるように、かつM番目の光分岐部による分岐光路においてはM番目の位相補償手段とM番目の受光部群との間に配置されることを特徴とする。
また本発明は、前記光分岐素子を装着する基台部と、前記光源を装着するサブマウント部と、前記N個の光分岐部によって分岐されたN個の分岐光路上に配置され、N個の分岐光をN個の受光部群へ導く少なくとも1つのミラー部とをさらに含み、
基台部の1表面は、サブマウント部、N個の受光部群およびミラー部が装着される基準面を構成することを特徴とする。
また本発明は、前記基台部は、前記N個の受光部群によって構成される1個の受光素子であることを特徴とする。
また本発明は、偏光分離素子および位相補償手段が光分岐素子に固設され、光源、サブマウント、光分岐素子、偏光分離素子、ミラー部および位相補償手段が、基台部に装着されることによって一体的な光学ブロック部材を構成することを特徴とする。
また本発明は、偏光分離素子がミラー部に固設され、位相補償手段が光分岐素子に固設され、光源、サブマウント、光分岐素子、偏光分離素子、ミラー部および位相補償手段が、基台部に装着されることによって一体的な光学ブロック部材を構成することを特徴とする。
また本発明は、受光素子と光源との結線用ランド部を有するユニットベース部と、前記光学ブロック部材をユニットベース部に固定する固定部材と、前記光学ブロック部材を覆う保護部材とをさらに含み、
光学ブロック部材、ユニットベース部、固定部材および保護部材は、受発光ユニットを構成することを特徴とする。
また本発明は、光源は、装着状態にある光磁気記録媒体から最も離反した位置にある光分岐部を臨んで配置され、光源から前記光分岐部に向けて出射される光が入射する光分岐素子の表面上に設けられる2分の1波長板と、
光源から出射され前記光分岐部によって反射された光が通過するように光分岐素子の表面上に設けられる4分の1波長板と、
4分の1波長板に関して光分岐素子と反対側に設けられ、4分の1波長板を通過した光を反射して4分の1波長板を往復通過させる光反射手段とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、電気的な駆動制御手段を用いることなく、多層膜で構成される情報記録層を有し、信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なるN種類の光磁気記録媒体のそれぞれに応じた位相補償を行ない、好適な記録/再生条件を実現することができる。このことによって、信号再生時の位相変化が異なるN種類の光磁気記録媒体から信号再生する場合における消費電力増加の問題を回避することができる。
また高周波数で応答する必要のある光磁気信号検出系の分岐光路を、サーボ信号検出のための分岐光路とは別途に独立させて設定することができるので、受光位置の細かな調整が必要とされるサーボ信号検出のための分岐光路に設けられる受光部群各々の受光部サイズを大きめに取ることができるなど、サーボ信号検出のための分岐光路における光学系設計公差を緩和することが可能になる。
また、たとえばN種類の光磁気記録媒体の中で最も反射光量の大きい、すなわちサーボ信号生成時の迷光ノイズに強い光磁気記録媒体の光磁気信号検出系をサーボ信号検出のための分岐光路として用いるとき、残余の(N−1)種類の光磁気記録媒体において光磁気信号を検出するに際し、光磁気信号検出系の分岐光路に混入する迷光の発生を防止することができる。したがって、残余の(N−1)種類の光磁気記録媒体における光磁気信号検出系での光磁気信号品質を改善することが可能であり、迷光対策として最も有効な分岐光路配置となる。
また各分岐光路から選択される任意の光路について光路長の補償を行うことができるので、特定の光路においてのみ受光部群の各受光部サイズを小さくして、ノイズ低減対策や高速応答対応を容易に行なうことができる。
さらに位相補償手段に光分岐部に設けられる偏光膜を用いるとき、光分岐素子の各分岐部において反射光に対して異なる位相差を与えることができるので、各分岐部が位相補償機能をそれぞれ持つことになり、光分岐部と位相補償手段とを一体化することができる。このとき、光路長の補償には等方性の硝子材を用いることができるので、単に光分岐素子の形状を光路長の補償分に応じて変えることによって光路長補償が可能になり、一層簡潔な構成にすることができる。
また本発明によれば、光ピックアップが、N個の光分岐部によって分岐されたすべての光に固定位相δjを付与するもう一つの位相補償手段をさらに含む。たとえば位相補償手段が光分岐部に設けられる偏光膜とすべての分岐光路にある位相補償素子から成るとき、偏光間に透過率の差を有する偏光膜を光分岐部に形成するに際し、所望の偏光間透過率を有するM番目の偏光膜は、所望の偏光間位相差の相対的な差(δM−δj)を予め定める関係になるようにし(位相差を最終的に与えない光分岐部でのみ位相差−δjを与える)て、所望の偏光間位相差を得るための固定位相δjを位相補償素子で付加することによって実現される。このことによって、各光分岐部に設けられる偏光膜での位相付与(δM−δj)と、全ての分岐光路において共通に固定位相δjを与える位相補償素子とで、光ピックアップの構成要素を増加させることなく、複数種の光磁気記録媒体それぞれに応じた位相補償機能が実現される。
また本発明によれば、N個の光分岐部が光を分岐するためにそれぞれ反射する反射率は、N個の光分岐部による分岐光路でそれぞれ検出される光磁気信号の変調度または信号出力レベルに応じて、重み付けされて設定される。このことによって、光分岐部によって分岐される光を受光する各受光部群での各受光部のサイズ、または光分岐部で分岐した系で検出する光磁気信号の変調度を考慮して、各分岐光路毎に反射率を決めることができる。すなわち、光磁気信号の変調度だけでなく、受光部群での各受光部サイズが小さくても位置調整によって光磁気信号品質を向上できる分岐光路であるか、または調整時の誤差吸収のために受光部群での各受光部サイズが大きくなっている分岐光路であるか、などの条件を加味して反射率を定めることができるので、より良好な光磁気信号再生条件を得ることができる。また、反射率の低い分岐光路を、再生パワーの小さい光磁気記録媒体の信号検出に用いるとき、光源の光量を増大させることによって、反射率の低下を補うこともできる。
また本発明によれば、分岐光路ごとに光ビームの最終スポットサイズが異なる場合や偏光ごとのスポットの到達位置を変えたりする場合、偏光分離素子である回折素子の回折格子の格子ピッチを変えて分岐角度を変えたり、また波面変換機能を付与したりということを、分岐光路ごとに行うことができる。したがって、N個の分岐光路ごとに、最も好適な状態で各分岐光をN個の受光部群にそれぞれ導くことができる。
また本発明によれば、光分岐素子を装着する基台部の1表面は、サブマウント部、N個の受光部群およびミラー部が装着される基準面を構成する。このことによって、たとえばサーボ信号を検出するための分岐光路において、サブマウントに装着される光源や受光部群と同一の装着基準面に対して装着されるミラー部を用いて、受光部群へ光を入射させることができる。したがって、調整時に補正の困難な光軸方向の誤差要因を、サブマウント形状誤差と、ミラー形状誤差と、受光部群配置誤差と、光源配置誤差とに限定される要素にまで減らすことができるので、受光部群に対する入射位置の光軸方向における誤差を低減することができる。好ましくはN個の受光部群によって構成される1個の受光素子を基台部とすることによって、光軸方向の誤差要因のうち受光部群配置誤差を解消することができる。このことは、サーボ信号検出用の分岐光路における許容公差を緩和することになり、その結果として他の分岐光路における光学設計上の制約をも緩和することになる。またミラー部による光路長補償が可能になるので、位相補償素子による光路長補償や、偏光膜を用いる場合の光分岐素子の形状変更による光路長補償に加えて多様な光路長補償方法を採ることができ、結果的に光路長補償が容易に行なえるようになる。
また本発明によれば、偏光分離素子および位相補償手段が光分岐素子に固設されるか、または偏光分離素子がミラー部に、位相補償手段が光分岐素子に固設され、これらと、光源およびサブマウントとが、受光素子に装着されて一体的な光学ブロック部材を構成する。また光学ブロック部材と、ユニットベース部と、固定部材と、保護部材とは、受発光ユニットを構成する。このように光ピックアップの基本要素である光学部品が、受発光ユニットとして集積小型化されるので、光学部品の配置誤差を小さくすることができる。
また、偏光分離素子が光分岐素子に固設されて光分岐素子側にあるとき、このことによって偏光分離位置と受光部群との距離を最も長く取ることができるので、偏光分離時の分離角を小さくできる。さらに偏光分離素子と光分岐素子とが一体化されることによって分離角ずれが起こりにくくなるので、分岐部によって分岐された光を受光部群に入射させるに際し、ミラー部の回転調整量や光軸に対する平行あるいは垂直移動調整量を少なくすることができる。
また偏光分離素子がミラー部に固設されて一体化されるとき、ミラー部の位置調整に伴う角度調整によって相対的な偏光分離角を変化させることができるので、より小さな回転角で角度に関する位置調整を行うことができる。したがって、サーボ信号調整の際に、ミラー部の回転によるミラー反射時のスポットの変形、たとえばサイズが大きくなるような変形を効率良く抑えることができる。
また本発明によれば、光源から光分岐部に向けて出射される光が入射する光分岐素子の表面上に2分の1波長板が設けられ、光源から出射され光分岐部によって反射された光が通過するように光分岐素子の表面上に4分の1波長板が設けられ、さらに4分の1波長板に関して光分岐素子と反対側に4分の1波長板を通過した光を反射させる光反射手段が設けられる。このことによって、光源から出射された光が光磁気記録媒体に達するまでの往路においても、その光路上にサーボ信号生成に必要な回折格子などの光ビームを複数に分割する光学素子を配置するスペースを形成できる。
図1は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ20の構成を簡略化して示す系統図である。光ピックアップ20は、多層膜で構成される情報記録層を有し、信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なる複数種類の光磁気記録媒体21(本実施の形態では、21a,21b,21c,21dの4種類)に情報を記録および/または再生する装置である。
光ピックアップ20は、光を出射する光源22と、光源22が装着されるサブマウント23と、光源22から出射され光磁気記録媒体21で反射された反射光を分岐する光分岐素子24であって4個の光分岐部25a,25b,25c,25dを有する光分岐素子24と、4個の光分岐部25a,25b,25c,25dによって分岐された光をそれぞれ受ける4個の受光部群26a,26b,26c,26dと、4個の光分岐部25a,25b,25c,25dのうち、1番目の光分岐部25aを除く残余の3個の光分岐部25b,25c,25dによる分岐光路上に配置され、残余の3個の光分岐部25b,25c,25dのうち、M(M=2,3,4)番目の光分岐部によって分岐された光に固定位相δMを付与する3個の位相補償手段27b,27c,27dと、4個の光分岐部25a,25b,25c,25dによって分岐される光を光磁気信号の検出に用いるべく偏光分離する2つの第1および第2偏光分離素子28,29と、光分岐素子24から出射した光を略平行にするコリメータレンズ30と、コリメータレンズ30を透過した光を光磁気記録媒体の情報記録層に集光する対物レンズ31とを含んで構成される。
光源22は、たとえば半導体レーザである。サブマウント23は、光源22を保持するとともに、光源22から発生する熱を放散する機能をも備える保持部材である。なお光源22は、サブマウント23に保持される構成に限定されることなく、他の構成であってもよい。
光分岐素子24に備わる光分岐部25a,25b,25c,25dは、光源22から光磁気記録媒体21に向って出射される光を透過(一部の光を反射する構成であってもよい)させ、光磁気記録媒体21による反射光の一部を反射し残部を透過(光分岐部25dのみは、反射光の全部を反射する構成であってもよい)させることによって、光を分岐する。
前述のように第2番目〜第4番目の光分岐部25b,25c,25dによって分岐された光路上であって、第1および第2偏光分離素子28,29との間に設けられる位相補償手段27b,27c,27dは、本実施の形態では位相補償素子である。
ここで位相補償素子の例としては、複屈折材料を所定の固定位相が偏光間で生じる(固定位相を付与する)ように結晶軸を相互に傾けて貼り合わせて構成するものや、所定の固定位相差が偏光間で生じるような厚さの複屈折性フィルムを等方性ガラス上に貼ったタイプの素子などを挙げることができる。
位相補償素子27bは、第2番目の光分岐部25bによって分岐された光に固定位相δ2を付与し、位相補償素子27cは、第3番目の光分岐部25cによって分岐された光に固定位相δ3を付与し、位相補償素子27dは、第4番目の光分岐部25dによって分岐された光に固定位相δ4を付与し、位相補償を行なうすなわち偏光間の位相差を補正する。
位相補償素子27b,27c,27dによってそれぞれ位相補償された光は、各位相補償素子27b,27c,27dと第1および第2偏光分離素子28,29との間に設けられるカバーガラス32b,32c,32dを透過した後、第1および第2偏光分離素子28,29へ入射する。カバーガラス32b,32c,32dは、光分岐部25b,25c,25dによって分岐され、受光部群26b,26c,26dに受光される各光の実光路長が、光分岐部25aによって分岐されて受光部群26aに受光される光の実光路長とともに、ほぼ等しくなるように調整する調整部材である。カバーガラス32b,32c,32dには、実光路長をほぼ等しくする目的に従い、各分岐光に応じた屈折率を有するものが適宜選択される。
偏光分離素子には、偏光ホログラムや複屈折性のプリズムなどを、偏光分離素子による偏光分離角度と、その配置関係に応じて適宜選択して用いることができ、これらを単独または複数で用いてもよい。本実施の形態では、第1偏光分離素子28に偏光ホログラムを用い、第2偏光分離素子29に複屈折性のプリズムを用いている。第1および第2偏光分離素子28,29は、光磁気信号の検出に用いられる分岐光を偏光分離して受光部群26a,26b,26c,26dに受光させる。
4つの受光部群26a,26b,26c,26dは、1つの基板に設けられて1つの受光素子33を構成する。なお図1中紙面に向かって左方に示す部材は、矢符34方向から見た受光素子33である。各受光部群は、複数の受光部群が1つのベースに固定されるように構成され、本実施の形態では、第1番目の受光部群26aは、4つの受光部26a1,26a2,26a3,26a4からなり、第2番目の受光部群26bは、3つの受光部26b1,26b2,26b3からなり、第3番目の受光部群26cは、3つの受光部26c1,26c2,26c3からなり、第4番目の受光部群26dは、2つの受光部26d1,26d2からなる。受光素子33を構成する最小単位である各受光部は、たとえばフォトダイオードなどの光電変換素子である。
前述のように構成される光ピックアップ20では、異なる4種類の光磁気記録媒体21a,21b,21c,21dに記録されている光磁気信号の再生が以下のように行なわれる。位相補償素子27bで位相補償される位相δ2に相当する偏光間位相差を信号再生時に発生する光磁気記録媒体21bを再生する場合、受光部群26bを用いて信号再生を行う。位相補償素子27cで位相補償される位相δ3に相当する偏光間位相差を信号再生時に発生する光磁気記録媒体21cを再生する場合、受光部群26cを用いて信号再生を行う。位相補償素子27dで位相補償される位相δ4に相当する偏光間位相差を信号再生時に発生する光磁気記録媒体21dを再生する場合、受光部群26dを用いて信号再生を行う。また偏光間位相差を生じない光磁気記録媒体21aを再生する場合、受光部群26aを用いて信号再生を行う。
このような信号再生方法によれば、光磁気記録媒体の種類が変わるごとに、電気的に駆動させて位相補償量を切り替える位相補償手段を用いることが不要になるので、消費電力量の増加を防ぐことができる。なお、この効果は以下の実施の形態すべてに共通する。
また、いずれの光磁気記録媒体の信号再生を行う場合においても、受光部群を構成する受光部の大きさが最大の受光部サイズを有する受光部群26aに入射する光を用いてサーボ信号検出を行うことによって、サーボ信号検出のために、分岐部25aからの分岐光を受光部群26aに導くための光路調整が容易になる。このことによって、たとえば光磁気記録媒体21cから光磁気信号を再生するとき、ノイズ低減対策や高速応答が必要な場合、サーボ調整動作の繁雑さを軽減もしくは排除することができるので、適宜光路長を調整して受光部群26cのように受光部群を構成する各受光部サイズを小さくすることができる。
さらに、4種類の光磁気記録媒体の中で最も反射光量の大きい、すなわちサーボ信号生成時の迷光ノイズに強い光磁気記録媒体の光磁気信号検出系をサーボ信号検出のための分岐光路として用いると、残余の3種類の光磁気記録媒体において光磁気信号を検出するに際し、光磁気信号検出系の分岐光路に混入する迷光の発生を防止することができる。したがって、残余の3種類の光磁気記録媒体における光磁気信号検出系での光磁気信号品質を改善することができ、迷光対策として最も有効な分岐光路配置となる。
以下サーボ信号および光磁気信号検出について、受光部群26aを例に説明する。図2は、図1に示すA部の拡大図である。まず光磁気信号について説明する。第1偏光分離素子28である偏光ホログラムの回折部35は、光分岐素子24の光分岐部25aによる分岐光路上に配される。この回折部35によって偏光分離された光は、受光部群26aの受光部26a1,26a4の2つと、受光部26a2,26a3の2つに略均等に受光され、この差動出力から光磁気信号が得られる。次にサーボ信号について説明する。同じく回折部35によって偏光分離された光は、受光部26a2,26a3とに受光され、この差動出力からプッシュプル法によるトラッキングエラー信号(略称TES)が得られ、受光部26a1,26a4の出力からスポットサイズ法によるフォーカスエラー信号(略称FES)が得られる。
なお、ここで、本実施の形態における回折部35は、受光部26a1へ入射させる光路に対して、焦点位置を変える機能を有している。このことによって、受光部26a1への光路における受光部26a1に対する入射点が本来の焦点位置のNEAR側になり、一方、受光部26a4への光路における受光部26a4に対する入射点が本来の焦点位置のFAR側になる。したがって、受光部26a1への入射光路と受光部26a4への入射光路とにおいて、それぞれの受光部におけるスポットサイズが同じ場合に合焦点とみなすスポットサイズ法によるFES検出が可能となる。
なおサーボ信号としては、受光部群26cの受光部群を構成する各受光部サイズを大きくし、受光部群26aの中央の受光部26a2,26a3に入射する光と、受光部群26cの中央の受光部26c2に入射する光とを用いて、スポットサイズ法によりFESを得ることもできる。
図3は、本発明の実施の第2形態である光ピックアップ40の構成を簡略化して示す系統図である。本実施の形態の光ピックアップ40は、実施の第1形態の光ピックアップ20に類似し、対応する部分について同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ40において注目すべきは、位相補償手段が、光分岐部25b,25c,25dにそれぞれ設けられる偏光膜41b,41c,41dからなることである。また光分岐素子24から光磁気記録媒体21に向けて出射される光は、半有限系レンズ42によって低NA(Numerical Aperture:開口率)化された後、実施の第1形態に用いられたものとは異なる種類の対物レンズ131によって光磁気記録媒体21の情報記録面に集光される。
ここで偏光膜41b,41c,41dは、誘電体多層膜で構成が可能である。誘電体多層膜の構成は種々あるが、3種類の誘電体を用い、この内の2種類の膜境界でのブリュースター角がその入射角45度近傍になるように各誘電体の屈折率を選択して多層膜とする方法がある。この場合には、偏光面が直交する一方の偏光のみがブリュースター角を有しているので、多層膜内において一方の偏光はほとんど透過するが他方は反射するという現象が生じ、多層膜内での反射位置が偏光によって変わるということにつながり、位相差が偏光間で生じることになる。この位相差を利用すれば位相補償が可能となる。
前述のように構成される光ピックアップ40では、異なる4種類の光磁気記録媒体21a,21b,21c,21dに記録されている光磁気信号の再生が以下のように行なわれる。偏光膜41bで位相補償される位相δ2に相当する偏光間位相差を信号再生時に発生する光磁気記録媒体21bを再生する場合、受光部群26bを用いて信号再生を行う。偏光膜41cで位相補償される位相δ3に相当する偏光間位相差を信号再生時に発生する光磁気記録媒体21cを再生する場合、受光部群26cを用いて信号再生を行う。偏光膜41dで位相補償される位相δ4に相当する偏光間位相差を信号再生時に発生する光磁気記録媒体21dを再生する場合、受光部群26dを用いて信号再生を行う。また偏光間位相差を生じない光磁気記録媒体21aを再生する場合、受光部群26aを用いて信号再生を行う。
本実施の形態の光ピックアップ40は、実施の第1形態の光ピックアップ20と同様の効果を奏することができる。また位相補償手段に偏光膜を用いるとき、位相補償された後の実光路長の調整に、複屈折材料ではなく単なる等方性ガラス材料を用いることが可能になる。本実施の形態の光ピックアップ40においても、偏光膜41b,41c,41dと第1および第2偏光分離素子28,29との間に、光の透過厚さが異なる等方性ガラス部材43b,43c,43dを設けることによって実光路長を調整している。
図4は、本発明の実施の第3形態である光ピックアップ45の構成を簡略化して示す系統図である。本実施の形態の光ピックアップ45は、実施の第1形態の光ピックアップ20に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップ45において注目すべきは、備えられる偏光分離素子46が1つであり、偏光ホログラムからなる偏光分離素子46には、4つの回折部46a,46b,46c,46dが形成されることである。偏光分離素子46に形成される4つの回折部46a,46b,46c,46dの各格子周期は、それぞれ異なる回折角になるように決めることができる。
光ピックアップ45では、光分岐素子24と受光部群26a,26b,26c,26dとの距離が固定されている。したがって、たとえば受光部群においてスポットサイズ法でサーボ信号を検出する場合、受光部群上でデフォーカス点になるよう受光させるので、サーボ信号検出に用いる受光部群とサーボ信号検出に用いない受光部群とにおいて、ビームスポットのサイズが異なることになり、受光部群を構成する各受光部に必要とされる最小のサイズが、受光部群間で異なる。受光部群26a,26b,26c,26dは、光磁気信号も検出するので、受光部群サイズに合わせて受光部群同志の間隔が定められ、受光部群サイズおよび受光部群同志の間隔に応じた入射位置の設定が必要とされる。受光部群26a,26b,26c,26dに対する光の入射位置を決めるのは、偏光分離素子46に形成される各回折部46a,46b,46c,46dによる回折角である。
このように偏光ホログラムからなり、4つの回折部46a,46b,46c,46dの形成された偏光分離素子46を用いることによって、各回折部における回折角を変えることが容易に行なえる。
さらにスポットサイズ法などを二つの光路を用いて行うこともでき、たとえば、受光部26a2と受光部26a3とに達する光路(受光面の後ろで集光)と、受光部26d2に達する光路(受光面手前で集光)とを利用して、サーボ信号検出のために調整を一層容易にした状態を保ったまま、光磁気信号を検出することが可能になる。
また波面変換機能を付与するなどの操作を、分岐光路ごとに行うことができるので、4個の光分岐部25a,25b,25c,25dからの分岐光を、それぞれ最も適した状態にして受光部群26a,26b,26c,26dに導くことができる。
図5は本発明の実施の第4形態である光ピックアップ50の構成を簡略化して示す系統図(正面図)であり、図6は図5に示す光ピックアップ50の右側面図であり、図7は図5に示す光ピックアップ50の平面図である。本実施の形態の光ピックアップ50は、実施の第3形態である光ピックアップ45に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
光ピックアップ50は、光分岐素子24を装着する基台部51と、光源22を装着するサブマウント部23と、4個の光分岐部25a,25b,25c,25dによって分岐された4個の分岐光路上に配置され、4個の分岐光を4個の受光部群52a,52b,52c,52dへ導く少なくとも1つのミラー部53とをさらに含み、基台部51の1表面57は、サブマウント部23、4個の受光部群52a,52b,52c,52dが構成する受光素子54およびミラー部53が装着される基準面57を構成する。
光ピックアップ50では、偏光分離素子46がミラー部53に固設され、位相補償手段である位相補償素子27b,27c,27dが光分岐素子24に固設される。さらに光源22を保持するサブマウント23、光分岐素子24、位相補償素子27b,27c,27d、偏光分離素子46、ミラー部53および受光素子54が、基台部51の基準面57上に装着されることによって、一体的な光学ブロック部材55を構成する。
光ピックアップ50において、光源22から出射された光は、光分岐素子24を透過し、半有限系レンズ42を透過して低NA化され、立上げミラー56によって反射されて略90度光路を屈曲した後、対物レンズ131によって光磁気記録媒体21の情報記録面に集光される。
光磁気記録媒体21によって反射された光は、再び対物レンズ131を透過し、立上げミラー56で屈曲され、半有限系レンズ42を透過した後、光分岐素子24へ入射する。光分岐素子24へ入射した光は、4個の光分岐部25a,25b,25c,25dによってそれぞれ分岐される。分岐によって生成された4個の分岐光は、偏光分離素子46の4個の回折部46a,46b,46c,46dによってそれぞれ偏光分離された後、ミラー部53によって光路が略90度屈曲されて受光部群52a,52b,52c,52dへと導かれ、3分割された受光部群52a,52c,52dと4分割された受光部群52bとによってそれぞれ受光検出される。
本実施の形態の光ピックアップ50では、受光素子54が基台部51の基準面57上に装着される。同じ基台部51の基準面57上に、光分岐素子24と、ミラー部53と、光源22を保持するサブマウント23とが装着されている。このように、サブマウント23を介して光源22と、光分岐素子24と、ミラー部53とが、基台部51の同一基準面57上に配置されるので、サーボ信号を検出するための分岐光路において、光源22および受光部群52a,52b,52c,52dと、装着基準を同じくするミラー部53とを用いて、受光部群52a,52b,52c,52dへ光を導き入射させることができる。
したがって、調整時に補正の困難な光軸方向の誤差要因を、サブマウント23の形状誤差と、ミラー部53の形状誤差と、受光部群52a,52b,52c,52dの配置誤差と、光源22の配置誤差とに限定される要素にまで減らすことができるので、受光部群52a,52b,52c,52dに対する入射位置の光軸方向における誤差を極小化できる。このことは、サーボ信号検出用の分岐光路における許容公差を緩和することになり、その結果として他の分岐光路における光学設計制約も緩和することになる。
図8は本発明の実施の第5形態である光ピックアップに備わる受発光ユニット60の構成を簡略化して示す平面図であり、図9は図8の切断面線IX−IXから見た断面図であり、図10は図8の切断面線X−Xから見た断面図である。また図11は、受発光ユニット60における光路を説明する図である。本実施の形態の光ピックアップは、実施の第4形態の光ピックアップ50に類似し、構成を同じくする半有限系レンズ42、対物レンズ131や光磁気記録媒体21については図示を省略するとともに、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の光ピックアップに備わる受発光ユニット60は、光源22から出射され光磁気記録媒体で反射された反射光を分岐する2個の光分岐部62a,62bを有する光分岐素子61と、2個の光分岐部62a,62bによって分岐された光をそれぞれ受ける2個の受光部群63a,63bと、2個の光分岐部62a,62bのうち、1番目の光分岐部62aによる分岐光路上に配置され、1番目の光分岐部によって分岐された光に固定位相δ1を付与する位相補償手段64と、2個の光分岐部62a,62bによって分岐される光を光磁気信号の検出に用いるべく偏光分離する偏光分離素子65と、2個の光分岐部62a,62bによって分岐された2個の分岐光路上に配置されて分岐光を2個の受光部群63a,63bへ導くミラー部53と、2つの受光部群63a,63bが1つの基板上に装着されて1つの基台部を構成する受光素子66と、受光素子66と光源22との結線用ランド部を有するユニットベース部67とを含む。なお光分岐部62bによる分岐光路上であって光分岐素子61と偏光分離素子65との間には、光路長調整用のスペーサ74が設けられる。またミラー部53は、光分岐部62a,62bと受光部群63a,63bとの間の距離が変わるように、2つのミラーエレメント53a,53bで構成される。ここで、ミラー部53は、このような形態に限定されることなく、他の形態たとえば複数のミラーエレメント53aと53bとが独立した形で配置されてもよい。
前述のように本実施の形態の光ピックアップでは、光分岐素子61が有する光分岐部が2個(62a,62b)である。したがって、光ピックアップで再生する光磁気記録媒体は2種類であり、2種類の光磁気記録媒体における再生時の偏光間位相差は、一方の光磁気記録媒体でのみ発生し、偏光間位相差の発生する光磁気記録媒体の再生光が、位相補償手段64の設けられる方を通過し、変更間位相差の発生しない光磁気記録媒体の再生光が、スペーサ74の設けられる方を通過する。
本実施の形態の光ピックアップに備わる受発光ユニット60のさらなる特徴は、受発光ユニット60において、光源22が、装着状態にある光磁気記録媒体から最も離反した位置にある光分岐部62bを臨んで配置され、光源22から光分岐部62bに向けて出射される光が入射する光分岐素子61の表面61a上に設けられる2分の1(1/2)波長板71と、光源22から出射され光分岐部62bによって反射された光が通過するように光分岐素子61の表面61b上に設けられる4分の1(1/4)波長板72と、1/4波長板72に関して光分岐素子61と反対側に設けられ、1/4波長板72を通過した光を反射して1/4波長板72を往復通過させる光反射手段73とを有することである。
また、光源22を保持するサブマウント23、光分岐素子61、光分岐素子61に装着される1/2波長板71および1/4波長板72、1/4波長板72を介して光分岐素子61に固設される光反射手段73、光分岐素子61に固設される位相補償手段64およびスペーサ74、位相補償手段64とスペーサ74とを介して光分岐素子61に固設される偏光分離素子65およびミラー部53が、基台部をなす受光素子66の基準面75上に装着されて一体的に光学ブロック部材70を構成する。光学ブロック部材70は、受光素子66の基準面75の反対面が固定部材68を介してユニットベース部67に固定され、さらに光学ブロック部材70を覆うようにして保護部材69がユニットベース部67に装着されることによって受発光ユニット60が構成される。なお、このユニットベース部67には、結線用ランド部85が形成されており、受光素子66に形成された結線用パッド部86に対してワイヤで結線されている。
本実施の形態における位相補償手段64は、波長板64である。この波長板には、たとえば磁壁移動により高密度の記録/再生を行なうDWDD(DomainWall Displacement
Detection)方式の光磁気記録媒体の場合には、40度の位相補償用λ/9板が用いられる。偏光分離素子65は、偏光ホログラム65である。光学ブロック部材70では、前述のように波長板64が光分岐素子61に固設され、さらに偏光ホログラム65が波長板64を介して光分岐素子61に固設される。すなわち、光分岐素子61と波長板64と偏光ホログラム65とが一体化されている。
このように偏光ホログラム65が光分岐素子61に固設されることによって、分岐光の偏光分離される位置と受光部群63a,63bとの距離を長く取ることができるので、偏光分離時の分離角を相対的に小さくすることができる。
また偏光ホログラム65と光分岐素子61とが一体化されることによって、分離角ずれが起こりにくくなるので、分岐部からの光を受光部群63a,63bに入射させるに際し、ミラー部53の回転調整量や光軸に対する平行あるいは垂直移動調整量を少なくすることができる。
また受光素子66が基台部をなし、受光素子66の基準面75を、サブマウント23や、光分岐素子61、ミラー部53などを装着する共通基準面としているので、サーボ信号を検出するための分岐光路において、受光部群63a,63bへ光を入射させる際の光軸方向の誤差要因を、サブマウント23の形状誤差と、ミラー部53の形状誤差と、光源22の配置誤差とに限定される要素にまでさらに減らすことができる。したがって、受光部群63a,63bに対する入射位置の光軸方向における誤差をさらに極小化することができる。また光学ブロック部材70をユニットベース部67に装着し、保護部材69で覆って受発光ユニット60を構成することによって、装置の主要部が小型化されるので、各光学部材の配置誤差を小さくすることができる。
また受発光ユニット60では、前述のように光分岐素子61に装着される1/2波長板71、1/4波長板72および光反射手段73を設けることによって、光が光源22から出射される方向と、光が受発光ユニット60から光磁気記録媒体に向けて出射される方向とが、略直角になるように光源22を配置することができる。このように配置することによって、光源22から光分岐部62bまでの往路における光路長を伸ばすことができ、また光分岐部62a,62bで分岐後の光路長を長くして、偏光ホログラム65とミラー部53との間で調整ためのマージンを確保したり、光分岐部62aによる分岐光路と光分岐部62bによる分岐光路との光路長合わせを容易にすることができる。
以下図11を参照し、受発光ユニット60において、光源22から光分岐部62a,62bまでの光路と、光分岐部62a,62bから受発光ユニット60を出射するまでの光路について説明する。まず光源22から光分岐素子61に向って出射された第1光76(以後、光路毎の区別を明確にするために各光路の光に順位を付けて表記する)は、図11中の矢符81方向に偏光方向を有するP偏光である。第1光76は、1/2波長板71を通過することによって偏光面が90度回転されたS偏光の第2光77となって光分岐素子61へ入射する。光分岐素子61の光分岐部62bには、P偏光を90%透過して10%反射し、S偏光を100%反射する性質の偏光膜が形成されている。したがって、光分岐部62bでは、1/4波長板72に向って第2光77が反射されて第3光78となる。
第3光78は、1/4波長板72を通過することによって偏光面が円偏光になり、さらに光反射手段73である反射型回折素子によって回折されつつ反射されて再度1/4波長板72を通過して第4光79となる。第3光78から第4光79になる過程において1/4波長板72を往復通過するので、第4光79は、再度偏光面が回転して矢符82方向に偏光方向を有するP偏光になる。光分岐部62bではP偏光が90%透過するので、第4光79は、受発光ユニット60から出射する方向に進む。次に第4光79が通過する光分岐部62aは、P偏光を90%透過して10%反射し、S偏光を50%透過して50%反射する性質の偏光膜が形成されているので、光分岐部62a,62bに形成された偏光膜が、光磁気信号再生時のカー回転角増倍の効果をそれぞれ有している。
なお光反射手段73は、反射型回折素子によって構成されるけれども、これに限定されることなく、たとえば単純なミラーが設けられる構成であってもよく、また1/4波長板72の表面に直接光反射面を形成する構成であってもよい。本実施の形態では、光反射手段73に反射型回折素子を用い、この反射型回折素子の格子を位相格子(回折光に複数の位相の光が混在する回折格子)にして3ビームを発生させ、差動プッシュプル法によるトラッキング信号の検出が可能なようにしてある。このことによって、2種の異なるトラックピッチを有する光磁気記録媒体のいずれを再生する場合においても、安定したトラッキング動作をすることができる。
図12は本発明の実施の第6形態である光ピックアップに備わる受発光ユニット90の構成を簡略化して示す平面図であり、図13は図12の切断面線XIII−XIIIから見た断面図であり、図14は図12の切断面線XIV−XIVから見た断面図である。本実施の形態の光ピックアップに備わる受発光ユニット90は、実施の第5形態の光ピックアップに備わる受発光ユニット60に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。なお本実施の形態の光ピックアップも実施の第4形態の光ピックアップと、半有限系レンズ42、対物レンズ131や光磁気記録媒体21について構成を同じくするので、図示を省略した。
本実施の形態の光ピックアップに備わる受発光ユニット90において注目すべきは、光学ブロック部材91の構成部材である偏光分離素子92がミラー部93に固設され、位相補償手段94が光分岐素子95に固設されることである。本実施の形態では、位相補償手段94は波長板94であり、偏光分離素子92は偏光ホログラム92である。波長板94と光分岐素子95とが一体化され、ミラー部93と偏光ホログラム92とが一体化されることによって、ミラー部93の位置調整に伴う角度調整によって相対的な偏光分離角を変化させることができるので、より小さな回転角で角度に関する位置調整を行うことができる。したがって、サーボ信号調整の際に、ミラー部93の回転によるミラー反射時のスポットの変形、たとえばサイズが大きくなるような変形を効率良く抑えることが可能になる。
本実施の形態の光ピックアップにおいても、実施の第5形態の光ピックアップと同様、光分岐素子95が有する光分岐部が2個(96a,96b)である。したがって、光ピックアップで再生する光磁気記録媒体は2種類であり、2種類の光磁気記録媒体における再生時の偏光間位相差は、一方の光磁気記録媒体でのみ発生し、偏光間位相差の発生する光磁気記録媒体の再生光が、位相補償手段である波長板94の設けられる方を通過する。
図15は、本発明の実施の第7形態である光ピックアップ100の構成を簡略化して示す系統図である。本実施の形態の光ピックアップ100は、実施の第2形態である光ピックアップ40に類似し、対応する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
たとえば、各光分岐部での偏光間の位相差を偏光膜によって、位相差の目標値として、δ1、δ2、δ3、δ4(δ4=0)を与える必要があるときに、偏光膜の設計では、その膜での偏光間の透過率調整のために、この各偏光膜で与える位相としては、上記の値に設定できない場合がある。これは、位相差と透過率とが膜設計では、関連が強いことに起因する。一方で、各偏光膜で、δ´1(=δ1−δ0)、δ´2(=δ2−δ0)、δ´3(=δ3−δ0)、δ´4(=δ4−δ0=δ0)(ここでδ0は一定の位相差)という値を偏光膜の偏光間位相差の目標にすれば、偏光膜を設計することができる場合がある。ここで、各光分岐部での光路に共通の位相補償δ0を加える位相補償素子を置くことで、各光分岐部での偏光間の位相差は、それぞれの光分岐部での位相差が、δ´1+δ0=δ1、δ´2+δ0=δ2、δ´3+δ0=δ3、δ´4+δ0=δ4(δ4=0)となり、結果としてもとの目標値(δ1〜δ4(δ4=0))に到達する。つまり、偏光膜と位相補償素子との組合せで位相補償を行うので、その設定値の自由度も上がることになり、目標の位相差を各光分岐部に与えることがより簡単にできる。
なお光ピックアップ100では、偏光分離素子として、実施の第3形態の光ピックアップ45に用いられた偏光ホログラムからなる偏光分離素子46が用いられ、偏光分離素子46の4つの回折部46a,46b,46c,46dの各回折格子が、それぞれ異なる回折性能を持つように定められている。
図15では光路補償用のスペーサである等方性ガラス部材43b,43c,43dが位相補償素子101側に取付けられているが、これは、受光部上でのスポットサイズを分岐光路ごとに変える機能を有しており、受光部上でのスポットサイズを所定のサイズに小さくしたりすることも容易にできる。
また、偏光分離素子として、偏光ホログラムを持つ構成にすることで、位相補償δ0を加える位相補償素子を、偏光ホログラム側に簡単に一体化することができる。この場合、受光部上でのスポットサイズの調整は、等方性ガラス部材43b,43c,43dを用いずに、ホログラム自体に波面変換作用を持たせるなどして、偏光ホログラムを使って行うことができる。
したがって、偏光膜と位相補償素子と2つの位相補償手段を持つにも関わらず、部品点数を増やすことなしに目的の位相補償をしながらの偏光分離検出が可能になる。
このように、光ピックアップ100は、光分岐部25b,25c,25dに設けられる偏光膜41b,41c,41dと、光分岐素子24によるすべての分岐光路上に共通して設けられる位相補償素子101の構成部材を追加することなく、複数種の光磁気記録媒体に対応可能な位相補償を実現することができる。
また光ピックアップ100では、光分岐部25a,25b,25c,25dの各反射率は、各光分岐部25a,25b,25c,25dによって分岐された分岐光路でそれぞれ検出される光磁気信号の変調度または信号出力レベルに応じて、重み付けされて設定されても良い。すなわち、光分岐部25a,25b,25c,25dによって分岐される光を受光する受光部のサイズ、または光分岐部25a,25b,25c,25dで分岐した系で検出する光磁気信号の変調度を考慮して、各分岐光路毎に反射率を決めることができる。
たとえば、各受光部群を構成する受光部の受光部サイズが等しいという状態においては、光磁気記録媒体21に近い方から順に、信号再生時の光量を多くする方が有利な光磁気記録媒体21の光磁気信号検出に適するように、光分岐部25a,25b,25c,25dを配置する方が適切である。すなわち、光分岐部25aから光分岐部25dに向う順に透過率が大きくなるように配置することが望ましい。
一方、光磁気記録媒体21に対して遠い側の光分岐部25dから近い側の光分岐部25aに向って、光分岐部25a,25b,25c,25dに対応する受光部のサイズが小さくなっていく場合、反射率は重み付けして設定される方が良いけれども、光分岐部同志の反射率の差は小さく設定する。
このように、光磁気信号の変調度だけでなく、受光部群を構成する受光部サイズが小さくても位置調整によって光磁気信号品質を向上できる分岐光路であるか、または調整時の誤差吸収のために受光部群を構成する受光部サイズが大きくなっている分岐光路であるか、などの条件を加味して反射率を定めることができるので、より良好な光磁気信号再生条件を得ることができる。また、反射率の低い分岐光路を、再生パワーの小さい光磁気記録媒体の信号検出に用いるとき、光源の光量を増大させることによって、反射率の低下を補うこともできる。
以上に述べたように本実施の形態では、光分岐素子に備わる光分岐部は、2または4個であるけれども、これに限定されることなく、3個または5個以上であってもよい。
本発明の実施の一形態である光ピックアップ20の構成を簡略化して示す系統図である。 図1に示すA部の拡大図である。 本発明の実施の第2形態である光ピックアップ40の構成を簡略化して示す系統図である。 本発明の実施の第3形態である光ピックアップ45の構成を簡略化して示す系統図である。 本発明の実施の第4形態である光ピックアップ50の構成を簡略化して示す系統図(正面図)である。 図5に示す光ピックアップ50の右側面図である。 図5に示す光ピックアップ50の平面図である。 本発明の実施の第5形態である光ピックアップに備わる受発光ユニット60の構成を簡略化して示す平面図である。 図8の切断面線IX−IXから見た断面図である。 図8の切断面線X−Xから見た断面図である。 受発光ユニット60における光路を説明する図である。 本発明の実施の第6形態である光ピックアップに備わる受発光ユニット90の構成を簡略化して示す平面図である。 図12の切断面線XIII−XIIIから見た断面図である。 図12の切断面線XIV−XIVから見た断面図である。 本発明の実施の第7形態である光ピックアップ100の構成を簡略化して示す系統図である。 位相補償素子を備える従来の光ピックアップ1の構成を示す系統図である。
符号の説明
20,40,45,50,100 光ピックアップ
21 光磁気記録媒体
22 光源
23 サブマウント
24,61,95 光分岐素子
25,62,96 光分岐部
26,52,63 受光部群
27,41,64,94,101 位相補償手段
28,29,46,65,92 偏光分離素子
32 カバーガラス
33,54,66 受光素子
43 等方性ガラス部材
51 基台部
55,70,91 光学ブロック部材
67 ユニットベース部
68 固定部材
69 保護部材
71 2分の1波長板
72 4分の1波長板
73 光反射手段
85 結線用ランド部
86 結線用パッド部

Claims (11)

  1. 多層膜で構成される情報記録層を有し、信号再生時に生じる偏光間位相差が互いに異なるN種類の光磁気記録媒体に情報を記録および/または光磁気記録媒体から情報を再生する光ピックアップにおいて、
    光を出射する光源と、
    光源から出射され光磁気記録媒体で反射された反射光を分岐する光分岐素子であってN個の光分岐部を有する光分岐素子と、
    N個の光分岐部によって分岐された光を受けるN個の受光部群と、
    N個の光分岐部のうち、i番目の光分岐部を除く残余の(N−1)個の光分岐部による分岐光路上に配置され、前記残余の(N−1)個の光分岐部のうち、M(M=1,2,・・i−1,i+1,・・N)番目の光分岐部によって分岐された光に固定位相δMを付与する(N−1)個の位相補償手段と、
    N個の光分岐部によって分岐される光を光磁気信号の検出に用いるべく偏光分離する少なくとも1つの偏光分離素子とを含み、
    N個の受光部群のうち(N−1)個以下の受光部群による検出光を用いて、前記N種類の光磁気記録媒体それぞれのサーボ信号を検出することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記位相補償手段は、
    位相補償素子と光分岐部に設けられる偏光膜とのうち少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 前記N個、M番目の分岐光路で所定の固定位相δM(M=1,2,・・j−1,j+1,・・N)を与える際に、j番目の固定位相差δjを基準値としての差異(δM−δj)を固定位相として設定し、前記固定位相(δM−δj)を、j番目を除く全ての分岐光路の偏光膜に与え、かつj番目の分岐光路では固定位相(−δj)を与え、かつ全ての分岐光路にまたがり、かつ固定位相δjを与える固定位相補償素子を有することを特徴とする請求項2記載の光ピックアップ。
  4. 前記N個の光分岐部が光を分岐するためにそれぞれ反射する反射率は、
    N個の光分岐部による分岐光路でそれぞれ検出される光磁気信号の変調度または信号出力レベルに応じて、重み付けされて設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ピックアップ。
  5. 前記偏光分離素子は、
    複数の回折部を備え、偏光に依存して回折効率が変わる回折素子であり、
    N個の光分岐部による分岐光路のうち、2つ以上の分岐光路にまたがるように、かつM番目の光分岐部による分岐光路においてはM番目の位相補償手段とM番目の受光部群との間に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ピックアップ。
  6. 前記光分岐素子を装着する基台部と、前記光源を装着するサブマウント部と、前記N個の光分岐部によって分岐されたN個の分岐光路上に配置され、N個の分岐光をN個の受光部群へ導く少なくとも1つのミラー部とをさらに含み、
    基台部の1表面は、サブマウント部、N個の受光部群およびミラー部が装着される基準面を構成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光ピックアップ。
  7. 前記基台部は、
    前記N個の受光部群によって構成される1個の受光素子であることを特徴とする請求項6記載の光ピックアップ。
  8. 偏光分離素子および位相補償手段が光分岐素子に固設され、光源、サブマウント、光分岐素子、偏光分離素子、ミラー部および位相補償手段が、基台部に装着されることによって一体的な光学ブロック部材を構成することを特徴とする請求項6または7記載の光ピックアップ。
  9. 偏光分離素子がミラー部に固設され、位相補償手段が光分岐素子に固設され、光源、サブマウント、光分岐素子、偏光分離素子、ミラー部および位相補償手段が、基台部に装着されることによって一体的な光学ブロック部材を構成することを特徴とする請求項6または7記載の光ピックアップ。
  10. 受光素子と光源との結線用ランド部を有するユニットベース部と、前記光学ブロック部材をユニットベース部に固定する固定部材と、前記光学ブロック部材を覆う保護部材とをさらに含み、
    光学ブロック部材、ユニットベース部、固定部材および保護部材は、受発光ユニットを構成することを特徴とする請求項8または9記載の光ピックアップ。
  11. 光源は、装着状態にある光磁気記録媒体から最も離反した位置にある光分岐部を臨んで配置され、光源から前記光分岐部に向けて出射される光が入射する光分岐素子の表面上に設けられる2分の1波長板と、
    光源から出射され前記光分岐部によって反射された光が通過するように光分岐素子の表面上に設けられる4分の1波長板と、
    4分の1波長板に関して光分岐素子と反対側に設けられ、4分の1波長板を通過した光を反射して4分の1波長板を往復通過させる光反射手段とを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光ピックアップ。
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