JP2009129514A - 光ヘッド装置 - Google Patents

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雅樹 田中
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大介 渡辺
Tadashi Takeda
正 武田
Toshihiko Okina
稔彦 翁
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Abstract

【課題】複屈折量が光記録ディスクの半径方向で変化している場合でも、安定した動作を実現することのできる光ヘッド装置を提案すること。
【解決手段】光ヘッド装置10において、発光素子11から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板24の向きを調整し、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性を低減する。また、1/6波長板などの偏光変換素子28によって、他の光学素子が有する位相差を補正し、同一偏波面方向の戻り光成分の強度レベルを低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、CDやDVDなどの光記録媒体の再生および/または記録を行う光ヘッド装置に関するものである。
CDやDVDなどの光記録ディスクの再生、記録に用いられる光ヘッド装置は、直線偏光(例えばP偏光)からなるレーザ光を出射する発光素子と、信号検出用受光素子と、対物レンズと、発光素子から光記録ディスクに向かう光路の途中位置でレーザ光からメインビームおよびサブビームとを形成する回折素子と、光路を垂直に折り曲げる立ち上げミラーと、光路のうち、発光素子と立ち上げミラーとの間で光記録ディスクからの戻り光を信号検出用受光素子に向かわせる光路分離素子とを有している。
このような光ヘッド装置では、光記録ディスクからの戻り光の一部が発光素子に到達することがあるとともに、光記録ディスクが、記録層の表面に形成された保護膜などに起因して複屈折性を有している場合がある。このような場合において、発光素子に到達する戻り光に含まれる偏光の偏波面方向と発光素子から出射されるレーザ光の偏波面方向とが直交している場合には、双方の干渉が発生しないが、発光素子に到達する戻り光に含まれる偏光の偏波面方向と発光素子から出射されるレーザ光の偏波面方向とが同一である場合には干渉が発生し、信号のS/N比の低下、ジッタの悪化、光量の制御不良などといった様々な問題をひき起こす。
そこで、光記録ディスクの複屈折量を計測し、その計測結果に基づいて、電気結晶光学素子を作用させて光記録ディスクの複屈折量を補正することが提案されている(特許文献1、2参照)。
また、光路分離素子の分光特性を改良して受光素子への戻り光の到達量を低減することが提案されている(特許文献3参照)。
特開2004−39018号公報 特開2004−273089号公報 特開平7−249233号公報
しかしながら、光記録ディスクにおいて、複屈折量が光記録ディスクの半径方向で変化している場合があり、かかる状況には、従来の技術では対応できないという問題点がある。
また、光路上に配置された光学素子自身が有する位相差や、部品や取り付け精度によっては、レーザ光が円偏光の状態で光記録ディスクに到達しないこともあり、かかる問題は、従来の技術では対応できないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、複屈折量が光記録ディスクの半径方向で変化している場合でも、安定した動作を実現することのできる光ヘッド装置を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明では、直線偏光からなるレーザ光を出射する発光素子と、信号検出用受光素子と、前記発光素子から出射されたレーザ光を前記光記録ディスクに向けて反射する立ち上げミラーと、前記発光素子と前記立ち上げミラーとの間で前記光記録ディスクからの戻り光を前記信号検出用受光素子に向かわせる光路分離素子とを有する光ヘッド装置において、前記発光素子から前記光記録ディスクに向かう光路には、前記発光素子と前記立ち上げミラーとの間で前記発光素子から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板が配置され、当該1/2波長板は、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減するように配置されていることを特徴とする。
本発明では、発光素子から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板が配置されているとともに、当該1/2波長板は、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減するように配置されている。このため、光記録ディスクが有する複屈折性によって、戻り光の一部が光路分離素子を経て発光素子に到達し、かつ、光記録ディスクが有する複屈折性が光記録ディスク上の位置によって変化している場合でも、発光素子に到達する戻り光において発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度が一定のレベル以下である。このため、戻り光と発光素子から出射されるレーザ光との干渉を防止することができる。
本発明においては、例えば、前記立ち上げミラーには、該立ち上げミラーの反射位置を通って前記光記録ディスクの半径方向に延びる方向(以下、単に半径方向という)に対して45度を成す方向からずれた角度方向から、前記発光素子から出射されたレーザ光が入射する。
本発明においては、前記光記録ディスクの複屈折量をX軸とし、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度をY軸にしてグラフを描いたとき、前記1/2波長板は、例えば、当該グラフに描かれるカーブが、前記複屈折量を所定の値に固定したときのY軸を中心線となる線対称となるように配置されていることにより、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減している。例えば、光記録ディスクの複屈折量が±0であることを基準に光学設計した場合、前記1/2波長板は、前記グラフに描かれるカーブが、前記複屈折量が±0となるY軸を中心線とする線対称となるように配置されていることにより、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減している。
本発明において、前記光路上には、他の光学素子で生じる位相差を補償する偏光変換素子が配置されていることが好ましい。このように構成すると、発光素子に到達する戻り光において発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度のレベル自身を低減することができる。
本発明において、前記1/2波長板と前記光路上に配置された他の光学素子とが一体に形成されていることが好ましい。このように構成すると、前記1/2波長板を単独で配置する場合と比較して、1/2波長板を所定の向きに配置することができる。
本発明において、前記光路の途中位置で前記発光素子から出射されたレーザ光からメインビームとサブビームとを生成する回折素子を備えている場合、前記1/2波長板と前記回折素子とが一体に形成されていることが好ましい。このように構成すると、前記1/2波長板を単独で配置する場合と比較して、1/2波長板を所定の向きに配置することができる。特に回折素子の場合、それ自身も所定の向きに配置されるので、1/2波長板を高い精度で所定の向きに配置するのが容易である。
本発明において、前記1/2波長板、前記偏光変換素子、および前記回折素子が一体に形成されていることが好ましい。
この場合、前記回折素子に対して前記偏光変換素子に近接する側に前記1/2波長板が配置されていることが好ましい。このように構成すると、回折素子と1/2波長板とを高い精度をもって一体化することができる。
本発明の光ヘッド装置では、発光素子から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板が配置されているとともに、当該1/2波長板は、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減するように配置されている。このため、光記録ディスクが有する複屈折性によって、戻り光の一部が光路分離素子の偏光分離面を透過して発光素子に到達し、かつ、光記録ディスクが有する複屈折性が光記録ディスク上の位置によって変化している場合でも、発光素子に到達する戻り光において発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度が一定のレベル以下である。このため、戻り光と発光素子から出射されるレーザ光との干渉が原因で、信号のS/N比の低下、ジッタの悪化、光量の制御不良などといった様々な問題が発生するのを防止することができる。
以下に、図面を参照して本発明を適用した光ヘッド装置の実施の形態を説明する。
(光ヘッド装置の光学系の基本構成)
図1および図2は、本発明を適用した光ヘッド装置の光学系の要部の概略構成図、およびこの光ヘッド装置に用いた複合光学素子の構成を示す説明図である。
図1において、本形態の光ヘッド装置10は、CDやDVDなどの光記録ディスク5の再生、記録に用いられる装置であり、直線偏光(例えばP偏光)からなるレーザ光を出射する発光素子11と、信号検出用受光素子12と、対物レンズ(図示せず)と、発光素子11から光記録ディスク5に向かう光路の途中位置でレーザ光からメインビームおよびサブビームを生成する回折素子21と、光路を垂直に折り曲げる立ち上げミラー13と、光路のうち、発光素子11と立ち上げミラー13との間で光記録ディスク5からの戻り光を信号検出用受光素子12に向かわせるハーフミラー14(光路分離素子)とを有している。
また、光路には、偏光変換素子26が配置されており、本形態では、ハーフミラー14が有する位相差と偏光変換素子26とによって、発光素子11から出射されたレーザ光を円偏光あるいは略円偏光にして光記録ディスク5に向かわせる。本形態では、偏光変換素子26として1/6波長板が用いられている。
このように構成した光ヘッド装置10において、発光素子11から出射されたレーザ光は、ハーフミラー14を透過した後、立ち上げミラー13の反射面130で反射し、円偏光あるいは略円偏光として、対物レンズを介して、光記録ディスク5に到達する。これに対して、光記録ディスク5からの戻り光は、立ち上げミラー13の反射面130で反射した後、ハーフミラー14で反射して信号検出用受光素子12に到達することになる。
このように構成した光ヘッド装置10において、光記録ディスク5は、例えば、記録層の表面に形成された保護膜に起因して複屈折性を有しており、しかも、複屈折量が光記録ディスク5の半径方向で変化していることがある。かかる光記録ディスク5の複屈折量は、通常、光記録ディスク5の半径方向内側で大きく、半径方向外側で小さい傾向にある。このような光ディスク5を用いた場合、光記録ディスク5からの戻り光は、楕円偏光になっているため、発光素子11から出射されるレーザ光の偏波面と同一の偏波面をもった偏光成分が発光素子11に到達することになる。その結果、発光素子11から出射されるレーザ光と戻り光との間で干渉が発生し、発光素子11から出射されるレーザ光の品質を劣化させる結果、信号のS/N比の低下、ジッタの悪化、光量の制御不良などといった様々な問題をひき起こす。
そこで、本形態では、光路のうち、発光素子11とハーフミラー14との間には、発光素子11から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板24が配置されている。ここで、1/2波長板24および偏光変換素子26は、図2(a)、(b)に示すように、回折格子21に積層されて一体の複合光学素子20として構成されている。本形態において、複合光学素子20は、回折格子21の格子面に対して、例えば、0.8mm厚の透光性の基板22、UV硬化性の透光性の接着剤23、1/2波長板24、UV硬化性の透光性の接着剤25、偏光変換素子26、UV硬化性の透光性の接着剤27、および0.7mm厚の透光性の基板28を重ねた状態で加圧しながら、接着剤23、25、27をUV硬化させた構造になっている。
(光学素子のレイアウトなどに関する詳細説明)
図3は、光ヘッド装置において、光記録ディスクの半径方向に対して立ち上げミラーでの反射位置と発光素子とを結んだ線がなす角度と、楕円偏光の長軸方向がディスク径方向に対してなす角度との関係を示す説明図である。図4は、光ヘッド装置において、光記録ディスクの半径方向に対して立ち上げミラーでの反射位置と発光素子とを結んだ線がなす角度と、戻り光において、発光素子(LD)から出射されるレーザ光の偏波面と同一の偏波面をもった偏光成分の強度(以下、同一偏波面方向の戻り光成分の強度という)の光記録ディスク(Disk)の複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。図5は、光ヘッド装置において、光記録ディスクの半径方向に対して立ち上げミラーでの反射位置と発光素子とを結んだ線がなす角度を35°とした場合において、1/2波長板の光軸周りの角度位置(以下、単に、角度位置という)と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。図6は、光ヘッド装置において、1/2波長板の角度位置を適正化した場合、および偏光変換素子によって位相差を補正した場合における同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性をシミュレーションした結果を示すグラフである。図7は、1/2波長板(HWP)および偏光変換素子(QWP)の角度位置と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。図8は、1/2波長板および偏光変換素子の位相差と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。なお、各種シミュレーションの際の演算にはジョーンズベクトルを用いた。また、図4〜図8のいずれにおいても、光記録ディスクの複屈折量をX軸とし、発光素子11に到達する戻り光において発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度をY軸にしてグラフを描いてある。
本形態では、以下に説明する理由から、1/2波長板24の向きの最適化、および偏光変換素子26の採用により、発光素子11から出射されるレーザ光と戻り光との間での干渉を防止する。
まず、光ヘッド装置10において、光記録ディスク5の複屈折性によって楕円偏光となった戻り光を発光素子11からみた場合の長軸方向は光学系のレイアウトによって規定されことになる。すなわち、図1に示すように、光記録ディスク5の中心Oと立ち上げミラー13での反射位置とを結んだ線(光記録ディスク5の半径方向)と、立ち上げミラー13での反射位置と発光素子11とを結んだ線(発光素子11から立ち上げミラー13への入射方向、立ち上げミラー13から発光素子11への反射方向)とがなす角度θ1が0°、20°、40°と変化した場合、図3(a)、(b)、(c)に示すように、楕円偏光の長軸方向がディスク径方向に対してなす角度が各々、0°、20°、40°と変化する。
かかる角度θ1を0°、20°、35°、40°、55°に設定した場合、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性をシミュレーションすると、図4に示す結果となる。ここで、ハーフミラー14を透過した後のP偏光とS偏光との位相差は30°に設定してある。図4から分るように、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性は、角度θ1によって大きく変動し、角度θ1が45°のとき、同一偏波面方向の戻り光成分の強度は、複屈折量の正負(±)にかかわらず、複屈折量の絶対値が等しければ等しい。すなわち、図4において、角度θ1が45°のとき、カーブは、複屈折量が±0となるY軸を中心線とする線対称になっている。
これに対して、角度θ1が35°のとき、同一偏波面方向の戻り光成分の強度は複屈折量の正負(±)において非対称であり、複屈折量が負のとき、同一偏波面方向の戻り光成分の強度のレベルは低いが、複屈折量が正のとき、同一偏波面方向の戻り光成分の強度のレベルは高い。従って、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性が大きい。このため、発光素子11から出射されるレーザ光の偏波面と同一の偏波面をもった偏光成分が強い強度をもって発光素子11に入射してしまう。
そこで、上記の角度θ1を35°に固定し、1/2波長板24の角度θ2のみを基準位置から角度±0°、−2°、−6°、+6°、+2.5°だけずらした場合における同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性をシミュレーションすると、図5に示す結果となる。かかる条件に設定すると、立ち上げミラー13には、光記録ディスク5の半径方向に対して45度からずれた角度方向から、発光素子11から出射されたレーザ光が入射する。なお、ハーフミラー14を透過した後のP偏光とS偏光との位相差は30°のままである。このように設定した場合でも、図5から分るように、1/2波長板24の角度θ2を変更すると、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性は大きく変化することが分る。すなわち、1/2波長板24の角度θ2を変更すると、同一偏波面方向の戻り光成分の強度は、複屈折量の正負(±)での傾きが大きく変化し、角度θ2が+2.5°の場合、角度θ1が35°であっても、同一偏波面方向の戻り光成分の強度は複屈折量の正負(±)にかかわらず、絶対値が等しければ、同一偏波面方向の戻り光成分の強度は等しくなり、かつ、そのレベルは低い。すなわち、角度θ1が35°のときでも、1/2波長板24の角度θ2を最適化すれば、カーブは、複屈折量が±0となるY軸を中心線とする線対称とすることができ、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性を小さくすることができる。このような条件では、発光素子11から出射されるレーザ光の偏波面と同一の偏波面をもった偏光成分が強い強度をもって発光素子11に入射することがない。
このように、光ヘッド装置10において、角度θ1を35°とし角度θ2を0°とした場合の同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性と、角度θ1を35°とし角度θ2を+2.5°とした場合の同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性とを各々、図6に実線L1、L2で比較して示すと分るように、角度θ1が35°で角度θ2を+2.5°とした場合には、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性を低減することができる。
また、角度θ2を+2.5°とし、角度θ1を35°とした場合において、偏光変換素子28によって、ハーフミラー14を透過した後のP偏光とS偏光との位相差を補正した場合には、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性を、図6に実線L3で示すように、同一偏波面方向の戻り光成分の強度レベルを低下させることができる。
なお、図7(a)には、1/2波長板24の角度θ2と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示し、図7(b)には、偏光変換素子26の角度位置と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示してある。これらの図から分るように、1/2波長板24の角度位置は、偏光変換素子26の角度位置に比して、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性が大きな影響を及ぼすことが分る。
また、図8(a)には、1/2波長板24の位相差と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示し、図8(b)には、偏光変換素子26の位相差と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示してある。これらの図から分るように、偏光変換素子26の位相差は、1/2波長板24の位相差に比較して、同一偏波面方向の戻り光成分の強度のレベルに大きな影響を及ぼすのに対して、1/2波長板24の位相差については15°程度のずれは許容される。それ故、図2を参照して説明した複合光学素子20を製作する際、接着剤23,25の影響で1/2波長板24の位相差が変化した場合でも、同一偏波面方向の戻り光成分の強度のレベル低減に支障はない。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、光ヘッド装置10において、発光素子11から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板24の向きを調整すれば、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性を低減できるので、光記録ディスク5が有する複屈折性によって、戻り光の一部が発光素子11に到達し、かつ、光記録ディスク5が有する複屈折性が光記録ディスク上の位置によって変化している場合でも、発光素子11に到達する戻り光において発光素子11から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度が一定のレベル以下とすることができる。
また、1/6波長板などの偏光変換素子28によって、他の光学素子が有する位相差を補正したので、同一偏波面方向の戻り光成分の強度レベルを低下させることができる。
それ故、本形態によれば、光記録ディスク5の内周側あるいは外周側の複屈折量を基準に光学設計した場合でも、光記録ディスク5上のいずれの位置に対して情報の記録や再生を行なうときも、発光素子11に到達する戻り光において発光素子11から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度を確実に低減できる。それ故、戻り光と発光素子11から出射されるレーザ光との干渉が原因で、信号のS/N比の低下、ジッタの悪化、光量の制御不良などといった様々な問題が発生するのを防止することができる。
また、本形態では、1/2波長板24および偏光変換素子28を回折素子21と一体形成して複合光学素子20を構成している。このため、図7および図8を参照して説明したように、1/2波長板24についてはその角度位置に高い精度が求められる場合でも、1/2波長板24については、他の光学素子と一体に形成されていることから、1/2波長板24を単独で配置する場合に比較して所定の向きに高い精度で配置することができる。しかも、1/2波長板24は回折素子21と一体に形成されており、回折素子21は、光ヘッド装置10の組み立て工程で電気信号に基づいて角度位置が調整されることから、回折素子21自身、高い精度で所定の向きに配置される。それ故、1/2波長板24を高い精度で所定の向きに配置するのが容易である。
さらに、本形態では、回折素子21に対して偏光変換素子28(偏光変換素子)より近接する側に1/2波長板24が配置されている。このように構成すると、回折素子21と1/2波長板24とを高い精度をもって一体化することができる。
(他の実施の形態)
上記形態では、1/2波長板24および偏光変換素子28を回折素子21と一体形成して複合光学素子20を構成したが、偏光変換素子28については、他の箇所、例えば、立ち上げミラ−13の反射面130に形成してもよい。この場合、光ヘッド装置10において、立ち上げミラー13の反射面130から立ち上げた入射方向および反射方向を含む垂直面に対して、発光素子11から光記録ディスク5に向かうレーザ光をその偏波面が45度からずれた角度で入射させるように1/2波長板24の向きを調整することになる。このように構成すれば、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスク5の複屈折量に対する依存性を低減できるので、光記録ディスク5が有する複屈折性によって、戻り光の一部が発光素子11に到達し、かつ、光記録ディスク5が有する複屈折性が光記録ディスク上の位置によって変化している場合でも、発光素子11に到達する戻り光において発光素子11から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度が一定のレベル以下とすることができる。
また、上記形態においては、光記録ディスク5の複屈折量をX軸とし、発光素子11に到達する戻り光において発光素子11から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度をY軸にしてグラフを描いたとき、1/2波長板24は、グラフに描かれるカーブが、複屈折量を±0に固定したときのY軸を中心線となる線対称となるように配置したが、光記録ディスク5の複屈折量を予め見込んで設計する場合、1/2波長板24は、グラフに描かれるカーブが、複屈折量を±0以外の所定値に固定したときのY軸を中心線となる線対称となるように配置してもよい。
また、偏光変換素子28については、ハーフミラー14と立ち上げミラー13との間、あるいは、立ち上げミラー13と光記録ディスク5との間に配置してもよい。
さらに、偏光変換素子28については、それを省略した構成としてもよい。また、光路分離素子としてはハーフミラー14に代えて、プリズムや回折素子を用いてもよい。さらに、発光素子から出射されたレーザ光を光路分離素子で反射して光記録ディスクに導く一方、光記録ディスクからの戻り光を光路分離素子で透過させて信号検出用受光素子に導くような光ヘッド装置に本発明を適用してもよい。
さらに、上記形態では、発光素子11が1つの例であったが、複数の発光素子を備えた光ヘッド装置10に本発明を適用してもよい。
本発明を適用した光ヘッド装置の光学系の要部の概略構成図である。 本発明を適用した光ヘッド装置に用いた複合光学素子の構成を示す説明図である。 光ヘッド装置において、光記録ディスクの半径方向に対して立ち上げミラーでの反射位置と発光素子とを結んだ線がなす角度と、楕円偏光の長軸方向がディスク径方向に対してなす角度との関係を示す説明図である。 光ヘッド装置において、光記録ディスクの半径方向に対して立ち上げミラーでの反射位置と発光素子とを結んだ線がなす角度と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。 光ヘッド装置において、光記録ディスクの半径方向に対して立ち上げミラーでの反射位置と発光素子とを結んだ線がなす角度を35°とした場合において、1/2波長板の角度位置と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。 光ヘッド装置において、1/2波長板の角度位置を適正化した場合、および偏光変換素子によって位相差を補正した場合における同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性をシミュレーションした結果を示すグラフである。 1/2波長板および偏光変換素子の角度位置と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。 1/2波長板および偏光変換素子の位相差と、同一偏波面方向の戻り光成分の強度の光記録ディスクの複屈折量に対する依存性との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。
符号の説明
5 光記録ディスク
10 光ヘッド装置
11 発光素子
12 信号検出用受光素子
13 立ち上げミラー
14 ハーフミラー(光路分離素子)
20 複合光学素子
21 回折素子
24 1/2波長板
26 偏光変換素子

Claims (9)

  1. 直線偏光からなるレーザ光を出射する発光素子と、信号検出用受光素子と、前記発光素子から出射されたレーザ光を前記光記録ディスクに向けて反射する立ち上げミラーと、前記発光素子と前記立ち上げミラーとの間で前記光記録ディスクからの戻り光を前記信号検出用受光素子に向かわせる光路分離素子とを有する光ヘッド装置において、
    前記発光素子から前記光記録ディスクに向かう光路には、前記発光素子と前記立ち上げミラーとの間で前記発光素子から出射されたレーザ光の偏波面方向を調整する1/2波長板が配置され、
    当該1/2波長板は、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減するように配置されていることを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 前記立ち上げミラーには、該立ち上げミラーの反射位置を通って前記光記録ディスクの半径方向に延びる方向に対して45度を成す方向からずれた角度方向から、前記発光素子から出射されたレーザ光が入射することを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  3. 前記光記録ディスクの複屈折量をX軸とし、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度をY軸にしてグラフを描いたとき、
    前記1/2波長板は、当該グラフに描かれるカーブが、前記複屈折量を所定の値に固定したときのY軸を中心線となる線対称となるように配置されていることにより、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減していることを特徴とする請求項1または2に記載の光ヘッド装置。
  4. 前記1/2波長板は、前記グラフに描かれるカーブが、前記複屈折量が±0となるY軸を中心線とする線対称となるように配置されていることにより、前記発光素子に到達する前記戻り光において前記発光素子から出射されるレーザ光と同一の偏波面方向を有する偏光成分の強度の前記光記録ディスクの複屈折量に対する依存性を低減していることを特徴とする請求項3に記載の光ヘッド装置。
  5. 前記光路上には、他の光学素子で生じる位相差を補償する偏光変換素子が配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光ヘッド装置。
  6. 前記1/2波長板と前記光路上に配置された他の光学素子とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光ヘッド装置。
  7. 前記光路の途中位置で前記発光素子から出射されたレーザ光からメインビームとサブビームとを生成する回折素子を備え、
    前記1/2波長板と前記回折素子とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光ヘッド装置。
  8. 前記1/2波長板、前記偏光変換素子、および前記回折素子が一体に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光ヘッド装置。
  9. 前記回折素子に対して前記偏光変換素子より近接する側に前記1/2波長板が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の光ヘッド装置。
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