JP2004362234A - 待機モード付き情報処理システムおよびその待機モード移行・解除方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】メインモジュールと拡張モジュールとで構成され、かつ、待機状態における消費電力を低減できる待機モード付き映像情報システムを提供する。
【解決手段】待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュール(メインモジュール20)に保存して第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、第二のモジュール(拡張モジュール50)の電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュール(メインモジュール20)から第二のモジュール(拡張モジュール50)に転送し、転送された情報に基づいて第二のモジュール(拡張モジュール50)を元の状態に復帰する。
【選択図】 図1
【解決手段】待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュール(メインモジュール20)に保存して第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、第二のモジュール(拡張モジュール50)の電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュール(メインモジュール20)から第二のモジュール(拡張モジュール50)に転送し、転送された情報に基づいて第二のモジュール(拡張モジュール50)を元の状態に復帰する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ネットワークに接続ができ、デジタルテレビ、HDDストレージなどの民生用機器や監視システムのレコーダ、FA機器などの業務用機器等に取り付けることが可能な情報処理システムに関するものであり、さらに詳しくは、メインモジュールと、該メインモジュールの機能拡張を実現するための拡張モジュールとで構成された待機モード付き情報処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータの低価格化・高機能化、インターネットコンテンツの増加、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant:個人向け携帯型情報通信機器)等のネットワーク接続機器の多様化などにより、企業内だけではなく、一般家庭においてもローカルLANやインターネットを利用する機会が増大してきている。
また、HAVi(Home Audio/Video interoperability:家庭用AV機器をネットワーク化する時に使用されるソフトウェアの使用のこと)、ECHONETなどの規格面でも家電機器をネットワークに接続するための整備が進められている。
従来の機器設計においては、既に開発済みの機器に対して、例えば、拡張機能としてネットワーク機能を追加したり、高機能な画像処理機能を追加するような場合、機器に搭載するシステムLSIを再設計したり、システムLSI毎に基板変更や、ソフトウェア変更が必要になり、信頼性検証、EMI検証などを新規に行う必要があった。
【0003】
この問題を解決するために、本願出願人は、例えば、特許文献1あるいは特許文献2において、「メインモジュールである映像情報装置(機器)と、機能ごとの拡張モジュールであるユビキタス(ubiquitous)映像モジュールユニットとによって映像情報システムを構成する」ことを提案している。
各モジュール(即ち、映像情報装置とユビキタス映像モジュールユニット)には、ハードウェアエンジンとこれを制御するCPUの分散実行機能をサポートするOSが搭載されており、そのOSによって映像情報装置(機器)に搭載されているモジュールの機能が認識され、機器に対応した機能が実現される。
即ち、映像情報装置(機器)に要求される仕様や機能が変わっても、拡張モジュール(即ち、ユビキタス映像モジュールユニット)のみを新規開発することにより、容易、かつフレキシブルに対応することが可能となり、開発費用ならびに開発期間を低減できる。
【0004】
また、携帯電話やPDA等、バッテリによって動作する機器においては、動作中の消費電力に加えて、待機(サスペンド:suspend)状態での電力(待機電力)を低減させることが重要になってきている。
このため、本願出願人は、特許文献3において、「この待機電力の低減を目的として、サスペンド状態に最低限必要なデバイス以外のデバイスに対しては、電源断することができるように構成する」ことを提案している。
【0005】
この場合、システムのCPUが、サスペンド状態への移行時、各デバイスのパラメータをメモリ上に退避し、その後、CPUはサスペンド状態に移行し、サブマイコンが、各デバイスの電力をカットする。
また、待機モード解除時、即ち、復帰(レジューム:resume)時には、サブマイコンが各デバイスに電力を投入した後、CPUはメインメモリ上からパラメータを各デバイスに設定し、元の状態に戻るよう構成されている。
【0006】
上記のような電源制御を伴うサスペンド(待機)・レジューム(復帰)の機能を、モジュール構成のシステム(例えば、特許文献1あるいは特許文献2に記載されているような、メインモジュールと拡張モジュールで構成されたシステム)に適用した場合、各モジュールには、CPUが搭載され、OSにより制御されていることから、本機能はモジュール単位で行えばよく、他のモジュールに関係なく開発、検証等をおこなえる。
【0007】
【特許文献1】
特願2003−119562号(平成15年4月24日出願)
【特許文献2】
特願2003−119563号(平成15年4月24日出願)
【特許文献3】
特願2002−119732号(平成14年7月9日出願)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各モジュールに対して電源制御を伴うサスペンド・レジューム(待機・復帰)の機能を搭載すると、各モジュールにおいて電源制御の仕組みが必要になり、コスト増大の要因になる。
また、サスペンド(待機)状態でも電源を供給しておかなければならないデバイスが各モジュールに存在することになるので、待機モード時の電力が大きくなり、システム全体として消費電力が大きくなってしまうという問題がある。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、メインモジュールとその機能拡張用の拡張モジュールとで構成され、かつ、待機状態における消費電力を低減できる待機モード付き情報処理システムを提供することを目的とする。
また、メインモジュールと機能拡張用の拡張モジュールで構成された情報処理システムにおける待機モード移行・解除方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る待機モード付き情報処理システムは、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第一のモジュールと、上記第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第二のモジュールとを備えた待機モード付き情報処理システムにおいて、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールに保存して、上記第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、上記第二のモジュールの電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている上記待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールから上記第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて上記第二のモジュールを元の状態に復帰するものである。
【0011】
また、この発明に係る待機モード移行・解除方法は、請求項1に記載の待機モード付き情報処理システムに適用される待機モード移行・解除方法であって、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールに保存して、上記第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、上記第二のモジュールの電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている上記待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールから上記第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて上記第二のモジュールを元の状態に復帰するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明の一実施の形態を画面に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図において、10は本実施の形態による情報処理システムであって、基本的にはネットワーク40から入力される映像データをディスプレイ30に表示するシステムであり、この情報処理システム10は、メインモジュール20、ディスプレイ30、および拡張モジュール50とで構成される。
尚、前述の特許文献1または特許文献2においては、メインモジュール20に相当するものは映像情報装置であり、拡張モジュール50に相当するものはユビキタス映像モジュールユニットである。
【0013】
メインモジュール20と拡張モジュール50とで構成している本実施の形態による情報処理システムの特徴を説明するために、まず、メインモジュール20のみでの動作を説明する。
情報処理システム10のメインモジュール20は、システムLSI21、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)26、ビデオインターフェース(V−I/F)27、モジュールインターフェース(M−I/F)29で構成される。
システムLSI21は、CPU22とメモリ(RAM)23とプログラム格納用のROM24と、MPEG圧縮されたビデオ信号を処理するビデオシグナルプロセッサ(VSP)25で構成される。
【0014】
このときのシステムLSI21のソフトウェア構成を図2に示す。
システムLSI21のソフトウェアは階層構造になっており、図2に示すように、ハードウェア100の上位には、オペレーティングシステム(OS)101が配置され、その上位で、図1のVSP25や、ネットワークを動作させるミドルウェア(M/W)102が配置される。さらにその上位には、アプリケーション103が配置される。
【0015】
例えば、ディスプレイ30上にネットワーク40からのMPEG圧縮された映像データを表示させるアプリケーションを実行すると、システムLSI21ではネットワーク40から入力されるMPEG圧縮された映像データをネットワークI/F26を介して入力し、VSP25によって映像信号にデコードし、V(ビデオ)−I/F27に送出する。
そして、V−I/F27に送出された映像信号は、ディスプレイ30で表示される。
【0016】
このように、本実施の形態による情報処理システム10では、メインモジュール20のみでも映像処理を実行できるが、拡張モジュール50を追加することにより、更なる高機能化を実現することができる。
図1に示すように、拡張モジュール50は、システムLSI51とモジュールインターフェース(M−I/F)59で構成される。
M(モジュール)−I/F59はメインモジュール20のM−I/F29と接続し、情報のやり取りをおこなう。
また、システムLSI51は、CPU52とメモリ(RAM)53、プログラム格納用のROM54、高機能な画像処理をおこなうグラフィックエンジン55、カメラ映像を処理するカメラエンジン56、MPEGで圧縮されたデータを伸張するMPEGエンジン57で構成される。
【0017】
このような拡張モジュール50を接続した情報処理システム10のソフトウェア構成は、図3のようになる。
M−I/F29は、図1におけるモジュールインターフェース(M−I/F)29であり、M−I/F59は図1におけるモジュールインターフェース(M−I/F)59であり、モジュール間のデータのやり取りをおこなう。
拡張モジュール50は、ハードウェア200の上位に、ハードウェアを抽象化することにより、ハードウェアごとの違いを吸収するためのソフトウェアであるHAL(Hardware Adaptation Layer)210を配置する。
その上位には、OS201が搭載され、その上位には、MPEGエンジン57、カメラエンジン56およびグラフィックエンジン55を動作させるミドルウェア(M/W)202が搭載され、その上位にアプリケーション203が搭載される。
【0018】
また、メインモジュール20のOS101と拡張モジュール50のOS201はシステムコールレベルで透過的に接続されており、ミドルウェア102とミドルウェア202はAPIレベルで透過的に接続されている。
アプリケーション103、203については設計データレベルで透過的に接続されており、この拡張モジュールに搭載されるアプリケーションとHALのみを機種ごとに変更し、その他の層は共通化して使用することで、異なる機能に対応する機能を実現することができる。
【0019】
なお、上位のソフトウェアから下位のソフトウェアの機能を使用する場合(例えば、アプリケーションソフトウェアがミドルウェアの機能を使用する場合など)、ある所定の手続きに従って、命令のやりとりを行う。
この際、一般的には、使用したい機能が自分自身のマシン上にある場合と、他のマシン上にある場合とは手続きが異なる。
「透過的に接続する」とは、この使用したい機能がどちらに存在する場合でも、その違いを気にすることなく、同じ手続きでやりとりを行うことができるように接続することを意味する。
【0020】
例えば、この拡張モジュール50を接続した場合においてディスプレイ30上にネットワーク40からの画像データを表示させるアプリケーションを実行すると、ネットワーク40から入力された映像データはネットワークI/F26を介してシステムLSI21に取り込まれ、その映像データは、M(モジュール)−I/F29およびM(モジュール)−I/F59を介して、拡張モジュール50のシステムLSIに転送される。
【0021】
拡張モジュール50においては、転送された映像データを、MPEGエンジン57で処理し、映像信号として出力し、再び、メインモジュール20に転送し、V(ビデオ)−I/F27を介して、ディスプレイ30に表示される。
このMPEGエンジン57は、メインモジュール20に搭載されているVSP(ビデオシグナルプロセッサ)25よりも高性能であり、高画質のMPEGデータを処理することができる。
【0022】
このように、「メインモジュール20に必要な機能のみ高機能化した拡張モジュールを追加することにより、異なる機種に対応する機能を容易に実現することができる」ことがモジュール構成の特徴である。
なお、前述の特許文献1あるいは特許文献2には、このようなモジュール構成の詳細な具体例とその動作説明が詳細に記載されている。
【0023】
本発明は、このようなモジュール構成のシステムにおいて、待機モードへの移行・復帰処理(即ち、サスペンド・レジューム処理)機能をさらに備えたことを特徴とするものである。
以下、本実施の形態による待機モード付き情報処理システムにおける待機モードへの移行・復帰処理について具体的に説明する。
【0024】
サスペンド(待機)状態においては、消費電力を低減させるために、最低限必要なデバイス以外は、電源断の制御をおこなう。
図1において、メインモジュール20にある電源制御装置35は、メインモジュール20において、システムLSI21以外に対して電源オン/オフの制御を行う。
また、メインモジュール20にある電源制御装置35は、システムLSI21については、CPU22とRAM23は省電力モードとなり、それ以外(例えば、ROM24、VSP25)は、電源断とするようなパワーマネージメント機能を有する。
また、拡張モジュール50にある電源制御装置36は、拡張モジュール全体の電源オン/オフの制御をおこなう。
【0025】
マイコン31は、メインモジュール20の電源制御装置35と拡張モジュール50の電源制御装置36の制御と、サスペンド(待機)状態およびレジューム(復帰)状態への移行イベントを検出し、システムLSI21にイベントを通達する装置であり、このイベントは、利用者により電源ボタン32が押下されることによって発生する。
【0026】
このようなハードウェア構成において、サスペンド(待機)状態への移行および通常状態への復帰時の処理の流れを、フローチャートを用いて説明する。
図4は、サスペンド(待機)状態への移行時に行われる処理の流れを説明するためのフローチャートである。
このフローチャートは、マイコン31、メインモジュール20、拡張モジュール50おけるそれぞれの処理の流れと、その関係を示して表示している。
【0027】
サスペンド状態への移行は、マイコン31において、電源ボタン32が押下されたことを検出する(ステップS10)ことでスタートする。
即ち、ステップS10でマイコンが電源ボタン32の押下検出をおこなうと、ステップS11において電源ボタン32が押されたことを示す信号(押下信号)をメインモジュール20に送信する。
また、メインモジュール20においては、ステップS21において押下信号が検出され、ステップS22で各デバイスに待機モードへ移行開始するように指示を出力する。
この指示は、拡張モジュール50にも送信され(ステップS42)、待機モードへの移行指示が検出される(ステップS32)と、拡張モジュール50での待機モードへの移行が開始される。
【 0028】
拡張モジュール50においては、各デバイスのレジスタやドライバソフトウェアに記憶されているパラメータ(例えば、グラフィックエンジン55に設定されている画面サイズを規定するパラメータや、MPEGエンジン57で設定されている転送レートのパラメータなど)、現在の状態を特定するパラメータ(例えば、グラフィックエンジン55で、現在表示している画像情報や、MPEGエンジン57で現在伸張しているデータのファイル名情報など)をRAM53に書き込み(ステップS33)、書き込んだパラメータデータをメインモジュール20のRAM23に転送する(ステップS34)。
【0029】
メインモジュール20においても、各デバイスのレジスタやドライバソフトウェアに記憶されているパラメータ、現在の状態を特定するパラメータをRAM23に書き込む(ステップS23)。
さらに、ステップS44で拡張モジュール50から転送されたパラメータデータをRAM23に書き込む(ステップS24)。
そして、システムLSI21のCPU22がシステムLSIを待機モードに移行させ(ステップS25)、待機モード移行完了信号を検出すると(ステップS26)、待機モード移行完了信号をマイコン31に送出し(ステップS46)、待機モード(ステップS27)に移行する。
【0030】
マイコン31は、メインモジュール20からの待機モードへの移行完了信号を検出すると(ステップS16)、メインモジュール20においては、電源制御装置35を介してシステムLSI21のCPU22とRAM23以外の電源をオフにすると共に、拡張モジュール50においては、電源制御装置36を介して拡張モジュール50の電源をオフにする。(ステップS18)。
即ち、このサスペンド状態では、マイコン31と、メインモジュール20のシステムLSI21のCPU22とRAM23のみに電源が供給され、それ以外は、電源断の状態となる。
【0031】
なお、待機モード時の節電効果はやや小さくなるが、マイコン31は、メインモジュール20からの待機モードへの移行完了信号を検出すると、メインモジュール20においては、電源制御装置35を介してシステムLSI21内の全ての回路に電源を供給し、システムLSI21以外の電源をオフにすると共に、拡張モジュール50においては、電源制御装置36を介して拡張モジュール50の電源をオフにしてもよい。
【0032】
次に、サスペンド(待機)状態から通常の状態に復帰するときの処理(即ち、待機状態を解除するとき)の流れを説明する。
図5は、レジューム処理(待機状態を解除するときの処理)を説明するフローチャートであり、マイコン31、メインモジュール20および拡張モジュール50のそれぞれの処理の流れと、それぞれの関係を示している。
レジューム処理(待機状態解除の処理)は、マイコン31において電源ボタン32が押されたことを検出する(ステップS50)ことでスタートする。
【0033】
ステップS50において、マイコン31が電源ボタン押下検出をおこなうと、すべてのモジュールに電源を投入(供給)する(ステップS51)。
即ち、マイコン31が電源ボタン押下検出をおこなうと、マイコン31は電源制御装置35を介してメインモジュール20のすべてに電源を供給すると共に、電源制御装置36を介して拡張モジュール50にも電源を供給する。
この電源投入(供給)によって、拡張モジュール50における処理が開始される(ステップS71)。
【0034】
また、マイコン31においては、電源ボタン押下信号をメインモジュール20に送信し(ステップS52)、メインモジュール20においては、送信されてきた押下信号を検出し(ステップS62)、サスペンド(待機)状態からの復帰処理を開始する(ステップS63)。
メインモジュール20は、システムLSI21のRAM23に保存されているパラメータを各デバイスに設定する(ステップS64)と共に、サスペンド(待機)時にメインモジュール20保存しておいた拡張モジュールのパラメータを拡張モジュール50に転送する(ステップS65)。
【0035】
拡張モジュール50においては、通常の起動処理をおこない(ステップS73)、メインモジュール20から転送されたパラメータを各デバイスに設定する(ステップS75)。
そして、メインモジュール20と、拡張モジュール50において、それぞれのモジュールの機能を認識し、システムLSI21のRAM23およびシステムLSI51のRAM53の両方のRAMにある「現在の状態を特定するパラメータ」によって元の状態に復帰する(ステップS86)。
このようにして、サスペンドに移行する前の状態に復帰する。
【0036】
以上説明したように、本実施の形態による待機モード付き情報処理システムでは、CPU22とメモリ23および複数のハードウェアエンジン(例えば、VSP25やネットワークI/F26など)で構成され、OSを搭載した第一のモジュール(メインモジュール20)と、第一のモジュールと接続され、第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU52とメモリ53および複数のハードウェアエンジンで構成され、OSを搭載した第二のモジュール(拡張モジュール50)と、利用者が電源ボタン32を押したことを検出して第一の検出信号を生成し、第一のモジュールに第一の検出信号を送信する検出手段(マイコン31)と、第一のモジュールから送信される待機モード移行完了信号に基づいて、第一のモジュール内のハードウェアエンジンおよび第二のモジュールへの電源供給あるいは停止を制御する電源供給制御手段(マイコン31および電源制御装置35、36で構成)とを備えている。
【0037】
そして、通常動作している状態で、検出手段(マイコン31)が電源ボタン32の押されたことを検出して第一の検出信号を生成した場合、
第一のモジュール(メインモジュール20)は、第一の検出信号を受信し、第二のモジュールに第一の検出信号に相当する第二の検出信号を送信し、かつ、複数のハードウェアエンジンのレジスタに設定されている設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリに格納し、第二のモジュール(拡張モジュール50)は、上記第二の検出信号を受信し、複数のハードウェアエンジンのレジスタに設定されている設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを第一のモジュール(メインモジュール20)に送信し、第一のモジュール(メインモジュール20)は、第二のモジュール(拡張モジュール50)の設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリに格納後、電源供給制御手段(マイコン31および電源制御装置35、電源制御装置36で構成)へ待機モード移行完了信号を発信し、待機モードへ移行し、この電源供給制御手段は、待機モード移行完了信号に基づいて、第一のモジュール内のハードウェアエンジンと、第二のモジュールへの電源供給を停止する。
【0038】
また、待機モードの状態で検出手段(マイコン31)が電源ボタン32の押されたことを検出した場合、
電源供給制御手段(マイコン31および電源制御装置35、36で構成)は、第一のモジュール(メインモジュール20)内のハードウェアエンジンと、第二のモジュール(拡張モジュール50)の電源供給を開始し、
第一のモジュールは、第一および第二のモジュールの複数のハードウェアエンジンの設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリから読み出し、第二のモジュールの各パラメータについては第二のモジュールに送信し、第一のモジュールの各パラメータについては、各ハードウェアエンジンのレジスタに設定し、第二のモジュールは、第一のモジュールから送信された設定パラメータを各ハードウェアエンジンに設定し、
第一のモジュールおよび第二のモジュールは、現在の状態を特定するパラメータで、待機モードに移行する前に復帰する。
【0039】
このような構成により、複数のモジュール(即ち、メインモジュールと拡張モジュール)で構成される情報処理システムにおいて、待機状態に移行するときに、待機状態から復帰するときに必要なパラメータをバックアップしておくモジュールをひとつにまとめることができるため、電源を保持しておくモジュールを少なくすることができ、待機状態での消費電力を低減することができる。
また、モジュール単位で電源の制御をおこなうことができるため、電源回路を簡略化することができる。
【0040】
また、待機モードへの移行および復帰のときにモジュール間で行う処理(即ち、設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータ)を予め決めておくことができるので、新規モジュールを装置に追加する場合も、既成のモジュールに搭載の処理を変更する必要がないため、容易に機器の性能を高くすることができる。
【0041】
実施の形態2.
前述の実施の形態1においては、拡張モジュール50に搭載されているデバイスのパラメータおよび状態を特定するパラメータは、メインモジュール20にそのまま転送されたが、モジュール毎にパラメータをまとめて、転送してもよい。即ち、サスペンド・レジュームの処理において、モジュール間でやり取りされる情報を、図6のようなフォーマットにまとめる。
このフォーマットは、モジュール名601とデバイス名602、デバイスパラメータ603、デバイス状態パラメータ604で構成され、サスペンド処理時に拡張モジュールにおいて作成され、拡張モジュールとメインモジュールの間でやり取りする。
【0042】
メインモジュール20においては、モジュール名601と、それに付属するデバイス名602、デバイスパラメータ603およびデバイス状態パラメータ604で構成されるデータ610として管理する。
即ち、サスペンドの処理において、モジュール名601とそのデータ610でシステムLSI21のRAM23に保存し、レジューム時には、拡張モジュール50に対応したモジュール名601のデータ610を送ればよい。
拡張モジュール50においては、データ610の詳細、即ち、デバイス名602、デバイスパラメータ603、デバイス状態パラメータ604を用いて、元の状態に復帰する。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態による情報処理システムでは、第二のモジュール(拡張モジュール50)において、第一のモジュール(メインモジュール20)に送信する設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをひとつの情報にまとめる手段を有する。
このように構成することにより、メインモジュール20においては、サスペンド・レジューム処理での、拡張モジュールからの情報を、「モジュール名と、そのデータとして管理する」という処理に簡略化でき、拡張モジュール50においては、データの仕様、即ち、拡張モジュール50に搭載されるハードウェアエンジン(グラフィックエンジン55、MPEGエンジンなど)の設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを、メインモジュール20の仕様とは無関係に決めることができる。
その結果、メインモジュールを開発するときに、拡張モジュールの設定パラメータ等の仕様を決める必要がなく、将来の様々な拡張機能に対しても柔軟に対応できる。
【0044】
【発明の効果】
この発明による待機モード付き情報処理システムは、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第一のモジュールと、第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第二のモジュールとを備えた待機モード付き情報処理システムにおいて、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールに保存して、第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、第二のモジュールの電源はオフとし、待機モード解除時には、保存されている待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールから第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて第二のモジュールを元の状態に復帰するので、待機モードに移行する際に、待機を解除して通常状態に復帰するときに必要な情報を保持しておくモジュールをひとつにまとめることが可能となり、電源を保持しておくモジュールを少なくすることができ、待機状態での消費電力を低減することができる待機モード付き情報処理システムを提供できる。
【0045】
また、この発明による待機モード移行・解除方法は、請求項1に記載の待機モード付き情報処理システムに適用される待機モード移行・解除方法であって、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールに保存して、第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、第二のモジュールの電源はオフとし、待機モード解除時には、保存されている待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールから第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて第二のモジュールを元の状態に復帰するので、待機モードに移行する際に、待機を解除して通常状態に復帰するときに必要な情報を保持しておくモジュールをひとつにまとめることが可能となり、電源を保持しておくモジュールを少なくすることができ、待機状態での消費電力を低減することができる待機モード移行・解除方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1による情報処理システムのメインモジュールのソフトウェア構成を示す図である。
【図3】実施の形態1による情報処理システムのソフトウェア構成を示す図である。
【図4】実施の形態1による情報処理システムにおいて、待機状態移行時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図5】実施の形態1による情報処理システムにおいて、待機状態を解除する際の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】実施の形態2による情報処理システムにおいて、モジュール間で転送される情報の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
10 映像情報処理装置
20 メインモジュール
21 システムLSI 22 CPU 23 RAM
24 ROM 25 VSP 26 ネットワークI/F
27 V(ビデオ)−I/F
29 M(モジュール)−I/F
30 ディスプレイ
31 マイコン 32 電源ボタン
35 メインモジュールの電源制御装置
36 拡張モジュールの電源制御装置
50 拡張モジュール
51 システムLSI 52 CPU 53 RAM
54 ROM 55 グラフィックエンジン
56 カメラエンジン 57 MPEGエンジン
59 M(モジュール)−I/F
【発明の属する技術分野】
この発明は、ネットワークに接続ができ、デジタルテレビ、HDDストレージなどの民生用機器や監視システムのレコーダ、FA機器などの業務用機器等に取り付けることが可能な情報処理システムに関するものであり、さらに詳しくは、メインモジュールと、該メインモジュールの機能拡張を実現するための拡張モジュールとで構成された待機モード付き情報処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータの低価格化・高機能化、インターネットコンテンツの増加、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant:個人向け携帯型情報通信機器)等のネットワーク接続機器の多様化などにより、企業内だけではなく、一般家庭においてもローカルLANやインターネットを利用する機会が増大してきている。
また、HAVi(Home Audio/Video interoperability:家庭用AV機器をネットワーク化する時に使用されるソフトウェアの使用のこと)、ECHONETなどの規格面でも家電機器をネットワークに接続するための整備が進められている。
従来の機器設計においては、既に開発済みの機器に対して、例えば、拡張機能としてネットワーク機能を追加したり、高機能な画像処理機能を追加するような場合、機器に搭載するシステムLSIを再設計したり、システムLSI毎に基板変更や、ソフトウェア変更が必要になり、信頼性検証、EMI検証などを新規に行う必要があった。
【0003】
この問題を解決するために、本願出願人は、例えば、特許文献1あるいは特許文献2において、「メインモジュールである映像情報装置(機器)と、機能ごとの拡張モジュールであるユビキタス(ubiquitous)映像モジュールユニットとによって映像情報システムを構成する」ことを提案している。
各モジュール(即ち、映像情報装置とユビキタス映像モジュールユニット)には、ハードウェアエンジンとこれを制御するCPUの分散実行機能をサポートするOSが搭載されており、そのOSによって映像情報装置(機器)に搭載されているモジュールの機能が認識され、機器に対応した機能が実現される。
即ち、映像情報装置(機器)に要求される仕様や機能が変わっても、拡張モジュール(即ち、ユビキタス映像モジュールユニット)のみを新規開発することにより、容易、かつフレキシブルに対応することが可能となり、開発費用ならびに開発期間を低減できる。
【0004】
また、携帯電話やPDA等、バッテリによって動作する機器においては、動作中の消費電力に加えて、待機(サスペンド:suspend)状態での電力(待機電力)を低減させることが重要になってきている。
このため、本願出願人は、特許文献3において、「この待機電力の低減を目的として、サスペンド状態に最低限必要なデバイス以外のデバイスに対しては、電源断することができるように構成する」ことを提案している。
【0005】
この場合、システムのCPUが、サスペンド状態への移行時、各デバイスのパラメータをメモリ上に退避し、その後、CPUはサスペンド状態に移行し、サブマイコンが、各デバイスの電力をカットする。
また、待機モード解除時、即ち、復帰(レジューム:resume)時には、サブマイコンが各デバイスに電力を投入した後、CPUはメインメモリ上からパラメータを各デバイスに設定し、元の状態に戻るよう構成されている。
【0006】
上記のような電源制御を伴うサスペンド(待機)・レジューム(復帰)の機能を、モジュール構成のシステム(例えば、特許文献1あるいは特許文献2に記載されているような、メインモジュールと拡張モジュールで構成されたシステム)に適用した場合、各モジュールには、CPUが搭載され、OSにより制御されていることから、本機能はモジュール単位で行えばよく、他のモジュールに関係なく開発、検証等をおこなえる。
【0007】
【特許文献1】
特願2003−119562号(平成15年4月24日出願)
【特許文献2】
特願2003−119563号(平成15年4月24日出願)
【特許文献3】
特願2002−119732号(平成14年7月9日出願)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各モジュールに対して電源制御を伴うサスペンド・レジューム(待機・復帰)の機能を搭載すると、各モジュールにおいて電源制御の仕組みが必要になり、コスト増大の要因になる。
また、サスペンド(待機)状態でも電源を供給しておかなければならないデバイスが各モジュールに存在することになるので、待機モード時の電力が大きくなり、システム全体として消費電力が大きくなってしまうという問題がある。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、メインモジュールとその機能拡張用の拡張モジュールとで構成され、かつ、待機状態における消費電力を低減できる待機モード付き情報処理システムを提供することを目的とする。
また、メインモジュールと機能拡張用の拡張モジュールで構成された情報処理システムにおける待機モード移行・解除方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る待機モード付き情報処理システムは、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第一のモジュールと、上記第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第二のモジュールとを備えた待機モード付き情報処理システムにおいて、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールに保存して、上記第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、上記第二のモジュールの電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている上記待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールから上記第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて上記第二のモジュールを元の状態に復帰するものである。
【0011】
また、この発明に係る待機モード移行・解除方法は、請求項1に記載の待機モード付き情報処理システムに適用される待機モード移行・解除方法であって、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールに保存して、上記第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、上記第二のモジュールの電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている上記待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールから上記第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて上記第二のモジュールを元の状態に復帰するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明の一実施の形態を画面に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図において、10は本実施の形態による情報処理システムであって、基本的にはネットワーク40から入力される映像データをディスプレイ30に表示するシステムであり、この情報処理システム10は、メインモジュール20、ディスプレイ30、および拡張モジュール50とで構成される。
尚、前述の特許文献1または特許文献2においては、メインモジュール20に相当するものは映像情報装置であり、拡張モジュール50に相当するものはユビキタス映像モジュールユニットである。
【0013】
メインモジュール20と拡張モジュール50とで構成している本実施の形態による情報処理システムの特徴を説明するために、まず、メインモジュール20のみでの動作を説明する。
情報処理システム10のメインモジュール20は、システムLSI21、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)26、ビデオインターフェース(V−I/F)27、モジュールインターフェース(M−I/F)29で構成される。
システムLSI21は、CPU22とメモリ(RAM)23とプログラム格納用のROM24と、MPEG圧縮されたビデオ信号を処理するビデオシグナルプロセッサ(VSP)25で構成される。
【0014】
このときのシステムLSI21のソフトウェア構成を図2に示す。
システムLSI21のソフトウェアは階層構造になっており、図2に示すように、ハードウェア100の上位には、オペレーティングシステム(OS)101が配置され、その上位で、図1のVSP25や、ネットワークを動作させるミドルウェア(M/W)102が配置される。さらにその上位には、アプリケーション103が配置される。
【0015】
例えば、ディスプレイ30上にネットワーク40からのMPEG圧縮された映像データを表示させるアプリケーションを実行すると、システムLSI21ではネットワーク40から入力されるMPEG圧縮された映像データをネットワークI/F26を介して入力し、VSP25によって映像信号にデコードし、V(ビデオ)−I/F27に送出する。
そして、V−I/F27に送出された映像信号は、ディスプレイ30で表示される。
【0016】
このように、本実施の形態による情報処理システム10では、メインモジュール20のみでも映像処理を実行できるが、拡張モジュール50を追加することにより、更なる高機能化を実現することができる。
図1に示すように、拡張モジュール50は、システムLSI51とモジュールインターフェース(M−I/F)59で構成される。
M(モジュール)−I/F59はメインモジュール20のM−I/F29と接続し、情報のやり取りをおこなう。
また、システムLSI51は、CPU52とメモリ(RAM)53、プログラム格納用のROM54、高機能な画像処理をおこなうグラフィックエンジン55、カメラ映像を処理するカメラエンジン56、MPEGで圧縮されたデータを伸張するMPEGエンジン57で構成される。
【0017】
このような拡張モジュール50を接続した情報処理システム10のソフトウェア構成は、図3のようになる。
M−I/F29は、図1におけるモジュールインターフェース(M−I/F)29であり、M−I/F59は図1におけるモジュールインターフェース(M−I/F)59であり、モジュール間のデータのやり取りをおこなう。
拡張モジュール50は、ハードウェア200の上位に、ハードウェアを抽象化することにより、ハードウェアごとの違いを吸収するためのソフトウェアであるHAL(Hardware Adaptation Layer)210を配置する。
その上位には、OS201が搭載され、その上位には、MPEGエンジン57、カメラエンジン56およびグラフィックエンジン55を動作させるミドルウェア(M/W)202が搭載され、その上位にアプリケーション203が搭載される。
【0018】
また、メインモジュール20のOS101と拡張モジュール50のOS201はシステムコールレベルで透過的に接続されており、ミドルウェア102とミドルウェア202はAPIレベルで透過的に接続されている。
アプリケーション103、203については設計データレベルで透過的に接続されており、この拡張モジュールに搭載されるアプリケーションとHALのみを機種ごとに変更し、その他の層は共通化して使用することで、異なる機能に対応する機能を実現することができる。
【0019】
なお、上位のソフトウェアから下位のソフトウェアの機能を使用する場合(例えば、アプリケーションソフトウェアがミドルウェアの機能を使用する場合など)、ある所定の手続きに従って、命令のやりとりを行う。
この際、一般的には、使用したい機能が自分自身のマシン上にある場合と、他のマシン上にある場合とは手続きが異なる。
「透過的に接続する」とは、この使用したい機能がどちらに存在する場合でも、その違いを気にすることなく、同じ手続きでやりとりを行うことができるように接続することを意味する。
【0020】
例えば、この拡張モジュール50を接続した場合においてディスプレイ30上にネットワーク40からの画像データを表示させるアプリケーションを実行すると、ネットワーク40から入力された映像データはネットワークI/F26を介してシステムLSI21に取り込まれ、その映像データは、M(モジュール)−I/F29およびM(モジュール)−I/F59を介して、拡張モジュール50のシステムLSIに転送される。
【0021】
拡張モジュール50においては、転送された映像データを、MPEGエンジン57で処理し、映像信号として出力し、再び、メインモジュール20に転送し、V(ビデオ)−I/F27を介して、ディスプレイ30に表示される。
このMPEGエンジン57は、メインモジュール20に搭載されているVSP(ビデオシグナルプロセッサ)25よりも高性能であり、高画質のMPEGデータを処理することができる。
【0022】
このように、「メインモジュール20に必要な機能のみ高機能化した拡張モジュールを追加することにより、異なる機種に対応する機能を容易に実現することができる」ことがモジュール構成の特徴である。
なお、前述の特許文献1あるいは特許文献2には、このようなモジュール構成の詳細な具体例とその動作説明が詳細に記載されている。
【0023】
本発明は、このようなモジュール構成のシステムにおいて、待機モードへの移行・復帰処理(即ち、サスペンド・レジューム処理)機能をさらに備えたことを特徴とするものである。
以下、本実施の形態による待機モード付き情報処理システムにおける待機モードへの移行・復帰処理について具体的に説明する。
【0024】
サスペンド(待機)状態においては、消費電力を低減させるために、最低限必要なデバイス以外は、電源断の制御をおこなう。
図1において、メインモジュール20にある電源制御装置35は、メインモジュール20において、システムLSI21以外に対して電源オン/オフの制御を行う。
また、メインモジュール20にある電源制御装置35は、システムLSI21については、CPU22とRAM23は省電力モードとなり、それ以外(例えば、ROM24、VSP25)は、電源断とするようなパワーマネージメント機能を有する。
また、拡張モジュール50にある電源制御装置36は、拡張モジュール全体の電源オン/オフの制御をおこなう。
【0025】
マイコン31は、メインモジュール20の電源制御装置35と拡張モジュール50の電源制御装置36の制御と、サスペンド(待機)状態およびレジューム(復帰)状態への移行イベントを検出し、システムLSI21にイベントを通達する装置であり、このイベントは、利用者により電源ボタン32が押下されることによって発生する。
【0026】
このようなハードウェア構成において、サスペンド(待機)状態への移行および通常状態への復帰時の処理の流れを、フローチャートを用いて説明する。
図4は、サスペンド(待機)状態への移行時に行われる処理の流れを説明するためのフローチャートである。
このフローチャートは、マイコン31、メインモジュール20、拡張モジュール50おけるそれぞれの処理の流れと、その関係を示して表示している。
【0027】
サスペンド状態への移行は、マイコン31において、電源ボタン32が押下されたことを検出する(ステップS10)ことでスタートする。
即ち、ステップS10でマイコンが電源ボタン32の押下検出をおこなうと、ステップS11において電源ボタン32が押されたことを示す信号(押下信号)をメインモジュール20に送信する。
また、メインモジュール20においては、ステップS21において押下信号が検出され、ステップS22で各デバイスに待機モードへ移行開始するように指示を出力する。
この指示は、拡張モジュール50にも送信され(ステップS42)、待機モードへの移行指示が検出される(ステップS32)と、拡張モジュール50での待機モードへの移行が開始される。
【 0028】
拡張モジュール50においては、各デバイスのレジスタやドライバソフトウェアに記憶されているパラメータ(例えば、グラフィックエンジン55に設定されている画面サイズを規定するパラメータや、MPEGエンジン57で設定されている転送レートのパラメータなど)、現在の状態を特定するパラメータ(例えば、グラフィックエンジン55で、現在表示している画像情報や、MPEGエンジン57で現在伸張しているデータのファイル名情報など)をRAM53に書き込み(ステップS33)、書き込んだパラメータデータをメインモジュール20のRAM23に転送する(ステップS34)。
【0029】
メインモジュール20においても、各デバイスのレジスタやドライバソフトウェアに記憶されているパラメータ、現在の状態を特定するパラメータをRAM23に書き込む(ステップS23)。
さらに、ステップS44で拡張モジュール50から転送されたパラメータデータをRAM23に書き込む(ステップS24)。
そして、システムLSI21のCPU22がシステムLSIを待機モードに移行させ(ステップS25)、待機モード移行完了信号を検出すると(ステップS26)、待機モード移行完了信号をマイコン31に送出し(ステップS46)、待機モード(ステップS27)に移行する。
【0030】
マイコン31は、メインモジュール20からの待機モードへの移行完了信号を検出すると(ステップS16)、メインモジュール20においては、電源制御装置35を介してシステムLSI21のCPU22とRAM23以外の電源をオフにすると共に、拡張モジュール50においては、電源制御装置36を介して拡張モジュール50の電源をオフにする。(ステップS18)。
即ち、このサスペンド状態では、マイコン31と、メインモジュール20のシステムLSI21のCPU22とRAM23のみに電源が供給され、それ以外は、電源断の状態となる。
【0031】
なお、待機モード時の節電効果はやや小さくなるが、マイコン31は、メインモジュール20からの待機モードへの移行完了信号を検出すると、メインモジュール20においては、電源制御装置35を介してシステムLSI21内の全ての回路に電源を供給し、システムLSI21以外の電源をオフにすると共に、拡張モジュール50においては、電源制御装置36を介して拡張モジュール50の電源をオフにしてもよい。
【0032】
次に、サスペンド(待機)状態から通常の状態に復帰するときの処理(即ち、待機状態を解除するとき)の流れを説明する。
図5は、レジューム処理(待機状態を解除するときの処理)を説明するフローチャートであり、マイコン31、メインモジュール20および拡張モジュール50のそれぞれの処理の流れと、それぞれの関係を示している。
レジューム処理(待機状態解除の処理)は、マイコン31において電源ボタン32が押されたことを検出する(ステップS50)ことでスタートする。
【0033】
ステップS50において、マイコン31が電源ボタン押下検出をおこなうと、すべてのモジュールに電源を投入(供給)する(ステップS51)。
即ち、マイコン31が電源ボタン押下検出をおこなうと、マイコン31は電源制御装置35を介してメインモジュール20のすべてに電源を供給すると共に、電源制御装置36を介して拡張モジュール50にも電源を供給する。
この電源投入(供給)によって、拡張モジュール50における処理が開始される(ステップS71)。
【0034】
また、マイコン31においては、電源ボタン押下信号をメインモジュール20に送信し(ステップS52)、メインモジュール20においては、送信されてきた押下信号を検出し(ステップS62)、サスペンド(待機)状態からの復帰処理を開始する(ステップS63)。
メインモジュール20は、システムLSI21のRAM23に保存されているパラメータを各デバイスに設定する(ステップS64)と共に、サスペンド(待機)時にメインモジュール20保存しておいた拡張モジュールのパラメータを拡張モジュール50に転送する(ステップS65)。
【0035】
拡張モジュール50においては、通常の起動処理をおこない(ステップS73)、メインモジュール20から転送されたパラメータを各デバイスに設定する(ステップS75)。
そして、メインモジュール20と、拡張モジュール50において、それぞれのモジュールの機能を認識し、システムLSI21のRAM23およびシステムLSI51のRAM53の両方のRAMにある「現在の状態を特定するパラメータ」によって元の状態に復帰する(ステップS86)。
このようにして、サスペンドに移行する前の状態に復帰する。
【0036】
以上説明したように、本実施の形態による待機モード付き情報処理システムでは、CPU22とメモリ23および複数のハードウェアエンジン(例えば、VSP25やネットワークI/F26など)で構成され、OSを搭載した第一のモジュール(メインモジュール20)と、第一のモジュールと接続され、第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU52とメモリ53および複数のハードウェアエンジンで構成され、OSを搭載した第二のモジュール(拡張モジュール50)と、利用者が電源ボタン32を押したことを検出して第一の検出信号を生成し、第一のモジュールに第一の検出信号を送信する検出手段(マイコン31)と、第一のモジュールから送信される待機モード移行完了信号に基づいて、第一のモジュール内のハードウェアエンジンおよび第二のモジュールへの電源供給あるいは停止を制御する電源供給制御手段(マイコン31および電源制御装置35、36で構成)とを備えている。
【0037】
そして、通常動作している状態で、検出手段(マイコン31)が電源ボタン32の押されたことを検出して第一の検出信号を生成した場合、
第一のモジュール(メインモジュール20)は、第一の検出信号を受信し、第二のモジュールに第一の検出信号に相当する第二の検出信号を送信し、かつ、複数のハードウェアエンジンのレジスタに設定されている設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリに格納し、第二のモジュール(拡張モジュール50)は、上記第二の検出信号を受信し、複数のハードウェアエンジンのレジスタに設定されている設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを第一のモジュール(メインモジュール20)に送信し、第一のモジュール(メインモジュール20)は、第二のモジュール(拡張モジュール50)の設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリに格納後、電源供給制御手段(マイコン31および電源制御装置35、電源制御装置36で構成)へ待機モード移行完了信号を発信し、待機モードへ移行し、この電源供給制御手段は、待機モード移行完了信号に基づいて、第一のモジュール内のハードウェアエンジンと、第二のモジュールへの電源供給を停止する。
【0038】
また、待機モードの状態で検出手段(マイコン31)が電源ボタン32の押されたことを検出した場合、
電源供給制御手段(マイコン31および電源制御装置35、36で構成)は、第一のモジュール(メインモジュール20)内のハードウェアエンジンと、第二のモジュール(拡張モジュール50)の電源供給を開始し、
第一のモジュールは、第一および第二のモジュールの複数のハードウェアエンジンの設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリから読み出し、第二のモジュールの各パラメータについては第二のモジュールに送信し、第一のモジュールの各パラメータについては、各ハードウェアエンジンのレジスタに設定し、第二のモジュールは、第一のモジュールから送信された設定パラメータを各ハードウェアエンジンに設定し、
第一のモジュールおよび第二のモジュールは、現在の状態を特定するパラメータで、待機モードに移行する前に復帰する。
【0039】
このような構成により、複数のモジュール(即ち、メインモジュールと拡張モジュール)で構成される情報処理システムにおいて、待機状態に移行するときに、待機状態から復帰するときに必要なパラメータをバックアップしておくモジュールをひとつにまとめることができるため、電源を保持しておくモジュールを少なくすることができ、待機状態での消費電力を低減することができる。
また、モジュール単位で電源の制御をおこなうことができるため、電源回路を簡略化することができる。
【0040】
また、待機モードへの移行および復帰のときにモジュール間で行う処理(即ち、設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータ)を予め決めておくことができるので、新規モジュールを装置に追加する場合も、既成のモジュールに搭載の処理を変更する必要がないため、容易に機器の性能を高くすることができる。
【0041】
実施の形態2.
前述の実施の形態1においては、拡張モジュール50に搭載されているデバイスのパラメータおよび状態を特定するパラメータは、メインモジュール20にそのまま転送されたが、モジュール毎にパラメータをまとめて、転送してもよい。即ち、サスペンド・レジュームの処理において、モジュール間でやり取りされる情報を、図6のようなフォーマットにまとめる。
このフォーマットは、モジュール名601とデバイス名602、デバイスパラメータ603、デバイス状態パラメータ604で構成され、サスペンド処理時に拡張モジュールにおいて作成され、拡張モジュールとメインモジュールの間でやり取りする。
【0042】
メインモジュール20においては、モジュール名601と、それに付属するデバイス名602、デバイスパラメータ603およびデバイス状態パラメータ604で構成されるデータ610として管理する。
即ち、サスペンドの処理において、モジュール名601とそのデータ610でシステムLSI21のRAM23に保存し、レジューム時には、拡張モジュール50に対応したモジュール名601のデータ610を送ればよい。
拡張モジュール50においては、データ610の詳細、即ち、デバイス名602、デバイスパラメータ603、デバイス状態パラメータ604を用いて、元の状態に復帰する。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態による情報処理システムでは、第二のモジュール(拡張モジュール50)において、第一のモジュール(メインモジュール20)に送信する設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをひとつの情報にまとめる手段を有する。
このように構成することにより、メインモジュール20においては、サスペンド・レジューム処理での、拡張モジュールからの情報を、「モジュール名と、そのデータとして管理する」という処理に簡略化でき、拡張モジュール50においては、データの仕様、即ち、拡張モジュール50に搭載されるハードウェアエンジン(グラフィックエンジン55、MPEGエンジンなど)の設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを、メインモジュール20の仕様とは無関係に決めることができる。
その結果、メインモジュールを開発するときに、拡張モジュールの設定パラメータ等の仕様を決める必要がなく、将来の様々な拡張機能に対しても柔軟に対応できる。
【0044】
【発明の効果】
この発明による待機モード付き情報処理システムは、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第一のモジュールと、第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第二のモジュールとを備えた待機モード付き情報処理システムにおいて、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールに保存して、第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、第二のモジュールの電源はオフとし、待機モード解除時には、保存されている待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールから第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて第二のモジュールを元の状態に復帰するので、待機モードに移行する際に、待機を解除して通常状態に復帰するときに必要な情報を保持しておくモジュールをひとつにまとめることが可能となり、電源を保持しておくモジュールを少なくすることができ、待機状態での消費電力を低減することができる待機モード付き情報処理システムを提供できる。
【0045】
また、この発明による待機モード移行・解除方法は、請求項1に記載の待機モード付き情報処理システムに適用される待機モード移行・解除方法であって、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールに保存して、第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、第二のモジュールの電源はオフとし、待機モード解除時には、保存されている待機モード解除の際に必要な情報を第一のモジュールから第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて第二のモジュールを元の状態に復帰するので、待機モードに移行する際に、待機を解除して通常状態に復帰するときに必要な情報を保持しておくモジュールをひとつにまとめることが可能となり、電源を保持しておくモジュールを少なくすることができ、待機状態での消費電力を低減することができる待機モード移行・解除方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1による情報処理システムのメインモジュールのソフトウェア構成を示す図である。
【図3】実施の形態1による情報処理システムのソフトウェア構成を示す図である。
【図4】実施の形態1による情報処理システムにおいて、待機状態移行時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図5】実施の形態1による情報処理システムにおいて、待機状態を解除する際の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】実施の形態2による情報処理システムにおいて、モジュール間で転送される情報の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
10 映像情報処理装置
20 メインモジュール
21 システムLSI 22 CPU 23 RAM
24 ROM 25 VSP 26 ネットワークI/F
27 V(ビデオ)−I/F
29 M(モジュール)−I/F
30 ディスプレイ
31 マイコン 32 電源ボタン
35 メインモジュールの電源制御装置
36 拡張モジュールの電源制御装置
50 拡張モジュール
51 システムLSI 52 CPU 53 RAM
54 ROM 55 グラフィックエンジン
56 カメラエンジン 57 MPEGエンジン
59 M(モジュール)−I/F
Claims (8)
- CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第一のモジュールと、上記第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPU、メモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSが搭載された第二のモジュールとを備えた待機モード付き情報処理システムにおいて、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールに保存して、上記第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、上記第二のモジュールの電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている上記待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールから上記第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて上記第二のモジュールを元の状態に復帰することを特徴とする待機モード付き情報処理システム。 - CPUとメモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSを搭載した第一のモジュールと、
上記第一のモジュールと接続され、上記第一のモジュールの機能を拡張するためのモジュールであって、CPUとメモリおよび複数のハードウェアエンジンで構成され、OSを搭載した第二のモジュールと、
電源ボタンが押されたことを検出して第一の検出信号を生成し、上記第一のモジュールに上記第一の検出信号を送信する検出手段と、
上記第一のモジュールから送信される待機モード移行完了信号に基づいて、上記第一のモジュール内のハードウェアエンジンおよび上記第二のモジュールへの電源供給あるいは停止を制御する電源供給制御手段を備え、
通常動作している状態で、上記検出手段が電源ボタンの押されたことを検出して上記第一の検出信号を生成した場合、
上記第一のモジュールは、上記第一の検出信号を受信し、上記第二のモジュールに上記第一の検出信号に相当する第二の検出信号を送信し、かつ、複数のハードウェアエンジンのレジスタに設定されている設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリに格納し、
上記第二のモジュールは、上記第二の検出信号を受信し、複数のハードウェアエンジンのレジスタに設定されている設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを上記第一のモジュールに送信し、
上記第一のモジュールは、上記第二のモジュールの設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリに格納後、上記電源供給制御手段へ待機モード移行完了信号を発信し、待機モードへ移行し、
上記電源供給制御手段は、上記待機モード移行完了信号に基づいて、上記第一のモジュール内のハードウェアエンジンと、上記第二のモジュールへの電源供給を停止することを特徴とする待機モード付き情報処理システム。 - 上記第一のモジュールは、上記第二のモジュールから送信される設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを受信する手段と、記憶する手段を有し、
上記第二のモジュールは、設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを送信する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の待機モード付き情報処理システム。 - 上記第二のモジュールにおいて、第一のモジュールに送信する設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをひとつの情報にまとめる手段を有することを特徴とする請求項2または3に記載の待機モード付き情報処理システム。
- 待機モードの状態で上記検出手段が電源ボタンの押されたことを検出した場合、
上記電源供給制御手段は、上記第一のモジュール内のハードウェアエンジンと第二のモジュールへの電源供給を開始し、
上記第一のモジュールは、第一および第二のモジュールの複数のハードウェアエンジンの設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータをメモリから読み出し、上記第二のモジュールの各パラメータについては第二のモジュールに送信し、上記第一のモジュールの各パラメータについては、各ハードウェアエンジンのレジスタに設定し、
上記第二のモジュールは、上記第一のモジュールから送信された設定パラメータを各ハードウェアエンジンに設定し、
上記第一のモジュールおよび第二のモジュールは、上記現在の状態を特定するパラメータで、待機モードに移行する前に復帰することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 上記第一のモジュールは、上記第二のモジュールへ、設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを送信する手段を有し、
上記第二のモジュールは、設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータを上記第一のモジュールから受信する手段を有することを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の待機モード付き情報処理システム。 - 上記第二のモジュールにおいて、第一のモジュールから送信される情報を設定パラメータ、現在の状態を特定するパラメータに復元する手段を有することを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の待機モード付き情報処理システム。
- 請求項1に記載の待機モード付き情報処理システムに適用される待機モード移行・解除方法であって、
待機モードへ移行時には、待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールに保存して、上記第一のモジュールのみ電源電圧の保持を行い、上記第二のモジュールの電源はオフとし、
待機モード解除時には、保存されている上記待機モード解除の際に必要な情報を上記第一のモジュールから上記第二のモジュールに転送し、転送された情報に基づいて上記第二のモジュールを元の状態に復帰することを特徴とする待機モード移行・解除方法。
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JP2003159480A JP2004362234A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | 待機モード付き情報処理システムおよびその待機モード移行・解除方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2008035879A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Tiger Vacuum Bottle Co Ltd | 電気炊飯器 |
JP2011188331A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Ricoh Co Ltd | 画像処理装置 |
WO2024036452A1 (zh) * | 2022-08-15 | 2024-02-22 | 华为技术有限公司 | 一种处理装置及相关低功耗待机控制方法 |
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2003
- 2003-06-04 JP JP2003159480A patent/JP2004362234A/ja active Pending
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