JP2004359743A - ポリマーフィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Keisuke Koseki
圭介 小関
Narikazu Hashimoto
斉和 橋本
Osamu Uchida
内田  修
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Abstract

【課題】耐熱性を有するポリマーフィルム及びその製造方法の提供。
【解決手段】無機粒子を含有するポリマーフィルムのガラス転移温度及び熱変形温度が、前記無機粒子を含有しないポリマーフィルムよりも2℃以上増加し、かつ前記ポリマーフィルムの熱膨張係数が、前記無機粒子を含有しないポリマーフィルムよりも20ppm/℃以上低下させるポリマーフィルム、及び無機粒子及び/又は前記ポリマーを50〜500℃で加熱処理し、及び/又は0.133〜13.3Pa(0.001〜0.1Torr)で真空処理してから、前記無機粒子を前記ポリマーフィルム中に含有させる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマーフィルム及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は良好な耐熱性を有するポリマーフィルム及びその製造方法、並びに該フィルムを用いた積層フィルム及び画像表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイの分野では、耐破損性の向上、軽量化及び薄型化のニーズに応えるために、透明電極用基板の基板として、従来のガラス基板からプラスチック基板へ代替する試みが行われている。透明電極用基板としてプラスチック基板を使用する場合、通常、導電性を与えるために、プラスチック基板上に、酸化インジウム、酸化錫、錫−インジウム合金酸化物などの半導体膜、金、銀、パラジウム合金の酸化膜などの金属膜、前記半導体膜と前記金属膜とを組み合わせて形成される導電層が設けられる。
【0003】
上記プラスチック基板を用いた液晶表示素子は、その製造工程において、配向剤やシール剤の焼成、異方性導電シートを用いた回路基板との熱圧着などの熱処理工程を含む。このため、従来のプラスチック基板を用いた液晶表示素子においては、耐久性のあるプラスチック基板の使用が要求されてきた(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
このようなプラスチック基板として、これまで変性ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、シクロオレフィンコポリマーが基材として用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。さらに、無機酸化物が前記ポリマーに含有されたプラスチック基材も用いられている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、上記ポリマーや無機酸化物が含有されたポリマーをプラスチック基板として用いた場合であっても、透明電極用基板としての十分な耐熱性が得られなかった。また、上記ポリマーや無機酸化物が含有されたポリマーをプラスチック基板として用いれば、ガラス転移温度(以下、「Tg」という)は200℃を超える。しかしながら、これらのポリマーフィルム上に導電層を形成させた後、配向膜付与のために昇温して150℃以上の温度に曝すと、導電性が大きく低下してしまうという問題があった。
【0005】
【非特許文献1】
御子柴均、高松修、保坂幸宏他著、「プラスチックLCDの材料展開と低温プロセス」 (株)技術情報協会、2002年発行(p9−19、p93−96、p101−106)
【特許文献1】
特開2000−227603号公報(請求項8、22、段落[0009]〜[0019])
【特許文献2】
特開2000−284717号公報(段落[0010]、[0021])
【特許文献3】
特開2001−150584号公報(段落[0023]〜[0025])
【特許文献4】
特開2001−14950号公報(請求項2〜4、段落[0007]、段落[0015]〜[0034])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、良好な耐熱性を有するポリマーフィルム及びその製造方法を提供することにある。また本発明のもう一つの目的は、良好な耐熱性及び導電性を有する積層フィルム及び画像表示素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、透明電極用基板における耐熱性の低下が導電層と基材フィルム間の熱膨張係数の差に起因することを見出した。
液晶表示素子は、配向性を得る目的で基板フィルム上に積層された導電層上にポリイミドからなる配向膜が設けられるが、この配向膜は強度を高めるために通常、150℃以上の高温下での加熱処理が必要とされる。しかるに、導電層の熱膨張係数は、3〜10×10−6/℃であり、基板フィルムの熱膨張係数(4〜10×10−5/℃)と比べて約1/10であることに鑑みれば、150℃以上の高温になると、基板フィルムは熱膨張で大きく伸びようとするのに対し、導電層の伸びは小さいため、両者の界面には引張力がかかる。このため、導電層と配向膜との界面には線膨張係数に起因した寸法歪が発生し、その結果、導電層が破断されて導電層の導電性が低下する。
【0008】
本発明者らは、上記の導電層と基材フィルム間の熱膨張係数に起因する寸法歪に対して、熱膨張係数の大きな有機物からなるポリマー中に、熱膨張係数の小さな無機粒子を分散して含有させることにより、さらには無機粒子をポリマー中に含有させる前に予めこれらの無機粒子及び/又はポリマーに対して所定の処理を行うことにより、上記問題点を解決できることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち、本発明の目的は、以下のポリマーフィルム及びその製造方法、積層フィルム、並びに該フィルム又は該積層フィルムを有する画像表示素子により達成される。
(1)無機粒子を含有するポリマーフィルムであって、該フィルムのガラス転移温度及び熱変形温度が、前記無機粒子を含有しないポリマーフィルムよりも2℃以上高く、かつ前記ポリマーフィルムの熱膨張係数が、前記無機粒子を含有しないポリマーフィルムよりも20ppm/℃以上低いことを特徴とする前記ポリマーフィルム。
(2)無機粒子を含有するポリマーフィルムであって、該フィルムのガラス転移温度幅が、前記無機粒子を含有しないポリマーフィルムよりも2℃以上高いことを特徴とする(1)に記載のポリマーフィルム。
(3)光線透過率が70%以上であることを特徴とする(1)に記載のポリマーフィルム。
(4)前記無機粒子の前記ポリマーに対する含有率が10〜90体積%である(1)〜(3)のいずれかに記載のポリマーフィルム。
(5)前記無機粒子の粒径が0.2μm以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポリマーフィルム。
(6)前記無機粒子のアスペクト比が20未満である(1)〜(5)のいずれかに記載のポリマーフィルム。
(7)無機粒子を含有するポリマーフィルムの製造方法であって、下記(A)び(B)の少なくとも一つの処理工程を経てから前記無機粒子を前記ポリマーに含有させることを特徴とする前記製造方法。
(A)無機粒子及び/又はポリマーを50〜500℃で加熱処理する工程
(B)無機粒子及び/又はポリマーを0.133〜13.3Pa(0.001〜0.1Torr)で真空処理する工程
(8)前記無機粒子の前記ポリマーに対する含有率が10〜90体積%であることを特徴とする(7)に記載の製造方法。
(9)前記無機粒子の粒径が0.2μm以下であることを特徴とする(7)又は(8)に記載の製造方法。
(10)前記無機粒子及び/又は前記ポリマーを90〜200℃で加熱処理することを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載の製造方法。
(11)(7)〜(10)のいずれかに記載の製造方法により得られることを特徴とするポリマーフィルム。
(12)(1)〜(6)及び(11)のいずれかに記載のフィルムの少なくとも一方の面に、25℃60%RHの環境下における表面抵抗が1〜100Ω/sqである導電層を有することを特徴とする積層フィルム。
(13)前記ポリマーフィルムの少なくとも一方の面に保護層をさらに有することを特徴とする(12)に記載の積層フィルム。
(14)(1)〜(6)及び(11)のいずれかに記載のポリマーフィルム又は(12)若しくは(13)に記載の積層フィルムを有することを特徴とする画像表示素子。
【0010】
本発明のポリマーフィルムは、比較的小さな熱膨張係数を有する無機粒子を比較的大きな熱膨張係数を有するポリマー中に含有する。これにより本発明のフィルムを用いた積層フィルムは、基材フィルムと導電層間の熱膨張係数差による寸法歪を小さくできるため、配向膜を形成するための加熱処理後においても良好な導電性を維持できる。
【0011】
また、本発明のフィルムの製造方法は、無機粒子をポリマーに分散含有させる前に加熱処理及び/又は真空処理を行う。これにより本発明の製造方法であれば、前記の処理を施さない場合と比べて、ポリマー分子鎖と無機粒子とが相互作用する表面積を増加させて、フィルム内におけるポリマー分子の熱運動を抑えることができるため、本発明のフィルムを用いた積層フィルムの耐熱性を向上させ、かつ良好な導電性を維持できる。
【0012】
本発明の画像表示素子は、上記のフィルムを透明電極用基板として用いるため、優れた耐熱性及び導電性を有する。
【0013】
【発明の実施形態】
以下に、本発明のフィルム及びその製造方法、積層フィルム、並びに画像表示素子についてさらに詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。
【0014】
[本発明のポリマーフィルム(S)]
本発明のポリマーフィルムにおいて、無機粒子を含有するポリマーフィルムのTgは、無機粒子を含有しないフィルム(ポリマー単体からなるフィルム)と比較した場合、2〜20℃高いことが適当であり、5〜20℃高いことが好ましく、8〜15℃高いことがさらに好ましい。無機粒子を含有しないフィルムに比べてTgが2℃未満であると改善効果が得られないが、Tgが2℃以上高ければ、分子運動性が下がるため、フィルムの耐熱性が向上し、導電性積層フィルム特性を向上させることができる。
【0015】
無機粒子を含有しないポリマーフィルムと比較してフィルムのTgが2℃以上高くなるのは、ポリマーと無機粒子表面との相互作用により、フィルム内におけるポリマーの分子運動性が抑制されるためである。すなわち、無機粒子を含有しないポリマーフィルムの場合、同一の温度では、フィルム内のポリマー分子の運動性が増加するため、Tgの増加(変化幅)は小さい。これに対し、無機粒子を含有するポリマーフィルムの場合には、ポリマーと無機粒子表面との相互作用により、フィルム内でポリマーの分子運動性を抑制する成分と制御されない成分とが混在し、フィルム内におけるポリマー分子の運動性が増加する温度域に幅が生じるため、Tgの増加が起こる。
本発明のポリマーフィルムでは、上述のようにフィルム内でポリマー分子の運動性を低下させることができるため、無機粒子を含有しないフィルムと比較して、Tgが2℃以上、好ましくは5℃以上、さらに好ましくは8℃以上高くすることができる。
【0016】
また、本発明のポリマーフィルムにおいて、フィルムのTgの変化幅は2〜20℃であることが好ましく、5〜20℃であることがより好ましく、8〜20℃であることがさらに好ましい。無機粒子を含有しないポリマーフィルムと比較してフィルムのTgの変化幅が2℃以上であれば、Tgと同様、分子運動性が下がるためフィルムの耐熱性が向上し、導電性積層フィルム特性を向上することができる。
【0017】
本発明におけるポリマーフィルムのTgは、例えば、示差熱分析(DSC)を用いて所定の昇温速度(例えば、10℃/分)でフィルムを昇温させることにより測定することができる。Tgの増加は、例えば、無機粒子を含むフィルムのTg(Tg)と無機粒子を含まないポリマーフィルムTg(Tg)をそれぞれ示差熱分析計(DSC)を用いて測定し、Tg値とTg値との差から求めることができる。
一方、Tgの変化幅は、示差熱分析計(DSC)で測定した場合、Tgにおいて低温側のベースラインからシフトし始めた温度と、高温側のベースラインに収斂した温度との差から求めることができる。
【0018】
本発明のポリマーフィルムにおいて、フィルムの熱変形温度は、無機粒子を含有しないポリマーフィルムと比較した場合、2〜50℃高くなるのが適当であり、5〜40℃高くなることが好ましく、8〜30℃高くなることがさらに好ましい。
なお、ここにいう「熱変形温度」とは、サンプルフィルムに一定の荷重を加えて昇温させた場合に、荷重により急激にサンプルフィルムが伸び始める温度を意味する。
【0019】
ポリマーフィルム、特に上述したポリアリレート、ポリエーテルスルホン、変性ポリカーボネートのような非晶性ポリマーフィルムは、Tgを超えると分子運動性の増加により急激に伸びが発生する。ポリマー中に無機粒子が存在すると、ポリマーと無機粒子との相互作用により、このような伸びによる変形を抑制することができ、結果として熱変形温度を高くすることができる。熱変形温度を2℃以上高くできれば、フィルムの耐熱性が向上し、その結果、導電性積層フィルム特性が向上する。
【0020】
上記の熱変形温度は、例えば、所定の条件下で、TMA(Thermal Mechanical Analysis)を用いて昇温に伴うサンプルの寸法変化を測定し、Tg以下の伸びの外挿線とTg以上の伸びの外挿線との交点から熱変形温度を求めることができる。
【0021】
本発明のポリマーフィルムにおいて、フィルムの熱膨張係数は、無機粒子を含有しないポリマーフィルムと比較した場合、20〜50ppm/℃低いことが適当であり、好ましくは20〜40〜ppm/℃以上低く、さらに好ましく25〜30ppm/℃以上低いことである。
なお、ここにいう「熱膨張」とは、昇温によりポリマー分子の熱運動が活発化することで、ポリマー分子周辺の自由体積が増加する現象を意味する。
【0022】
無機粒子がポリマー中に存在すると、ポリマーと無機粒子とが相互作用することにより、フィルム内におけるポリマー分子の熱運動が抑えられ、ポリマー分子周辺の自由体積(ポリマーが自由に運動することのできる領域の体積)の増加を抑えることができる。フィルムの熱膨張係数を20ppm/℃以上低くすることができれば、フィルムの耐熱性の向上に寄与することができる。
【0023】
上記のフィルムの熱膨張係数は、例えば、所定の条件下で、TMA(Thermal Mechanical Analysis)を用いて昇温に伴うサンプルの寸法変化を測定し、Tg以下の熱膨張の寸法変化(チャック間長に対する比率:ppm)と温度(℃)の傾きから熱膨張係数(ppm/℃)を求めることができる。
【0024】
次に、本発明のポリマーフィルムで使用可能な無機粒子及びポリマーについて説明する。
<無機粒子>
本発明のポリマーフィルムで使用可能な無機粒子は、平均粒径が0.2μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。0.2μmを超えると良好な透明性が得られなくなると共に、上述の耐熱性効果が不充分となる場合がある。平均粒径の下限は特に制限はないが、0.001μm以上であることが好ましく、0.01μm以上であることがより好ましい。
【0025】
上記無機粒子のアスペクト比は20未満であることが好ましく、15未満であることが好ましい。前記ポリマーフィルムの表面には、その一部が突出している無機粒子が存在する場合がある。アスペクト比が20以上であると、アスペクト比の小さい無機粒子と比較して長径分だけ突出しているため、凹凸が大きくなり、散乱により透明性が低下してしまう場合がある。さらに、このような突出部分がある面上に導電層を形成して加熱処理すると、突出部分が原因となり導電性積層フィルムに割れが生じる場合があり、好ましくない。
【0026】
前記無機粒子の種類には特に制限はなく、例えば、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、珪酸塩、窒化物、各種金属粉等を無機粒子として用いることができる。中でも酸化物を無機粒子として用いることが好ましい。
【0027】
前記酸化物としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化錫などが挙げることができ、中でもシリカであることが好ましい。
【0028】
前記無機粒子のフィルムにおける含有量は、10〜90体積%であることが好ましく、15〜75体積%であることがより好ましく、20〜65体積%であることがさらに好ましい。10体積%以上であれば、充分な耐熱性が得られる一方、90体積%以下であれば、良好な透明性が得られると共に、良好な製膜性も得られるため好ましい。
【0029】
<ポリマー>
本発明のポリマーフィルムで使用可能なポリマーは、前記無機粒子を好適に分散できれば特に制限はなく、例えば、耐熱性の観点から以下のようなものが挙げられる(括弧内はTgを示す)。
ポリアリレート(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン(PES:220℃)、ポリスルホン(PSF:190℃)、シクロオレフィンコポリマー(COC:特開2001−150584号公報の実施例1の化合物:162℃)、変性ポリカーボネート(MPC:特開2000−227603号公報の実施例4の化合物:225℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報の実施例−1の化合物:300℃以上)。
【0030】
上記のポリマーの中で特に好ましいものは、ポリアリレート(PAr)、ポリエーテルスルホン(PES)、上記変性ポリカーボネート(MPC)であり、特に好ましいのが上記変性ポリカーボネート(MPC)である。MPCは、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、下記式[I]で表わされるビスフェノールをビスフェノール成分とするポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0031】
【化1】
Figure 2004359743
【0032】
ここで、R、R、R及びRは、同一又は異なる水素原子又はメチル基であり、Xは炭素数5〜10のシクロアルキレン基、炭素数7〜15のアラアルキレン基及び炭素数1〜5のハロアルキレン基のいずれかである。Xの具体例は、シクロアルキレン基として1,1−シクロペンチレン、1,1−シクロヘキシレン、1,1−(3,3,5−トリメチル)シクロヘキシレン、ノルボルナン−2,2−ジイル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8,8’−ジイル、特に1,1−シクロヘキシレン、1,1−(3,3,5−トリメチル)シクロヘキシレンが好適に用いられる。また、アラアルキレン基としては、フェニルメチレン、ジフェニルメチレン、1,1−(1−フェニル)エチレン、9,9−フルオレニレンが挙げられる。またハロアルキレン基としては、2,2−ヘキサフルオロプロピレン、2,2−(1,1,3,3−テトラフルオロ−1,3−ジシクロ)プロピレン等が好適に用いられる。これらは一種でもよいし二種以上でもよい。中でも、耐熱性と液晶表示素子が要求される光学特性の観点から、1,1−(3,3,5−トリメチル)シクロヘキシレン又は9,9−フルオレニレンが好ましい。
【0033】
上記のビスフェノール成分は2種類以上組み合わせて用いることができる。かかるポリカーボネート系樹脂は、共重合体であってもよく、2種類以上併用して用いてもよい。このようなポリカーボネート系樹脂としては、ビスフェノール成分が(i)ビスフェノールAであるホモポリマー、(ii)ビスフェノールAと、上記式[I]においてXが1,1−(3,3,5−トリメチル)シクロヘキシレン又は9,9−フルオレニレンであるビスフェノールとからなる共重合体であることがさらに好ましい。かかる共重合体の組成は、好ましくはビスフェノールAが10〜90モル%である。
【0034】
[本発明のポリマーフィルムの製造方法]
次に本発明のポリマーフィルムの製造方法について以下に詳細に説明する。
本発明の製造方法では、(1)無機粒子及び/又はポリマーを50〜500℃で加熱処理する工程、及び(2)無機粒子及び/又はポリマーを0.133〜13.3Pa(0.001〜0.1Torr)で真空処理する工程、の少なくとも一つの処理工程を経てから無機粒子をポリマーに含有させる。
【0035】
無機粒子の隙間にポリマー分子又はポリマーを溶解する溶媒を浸透しやすくするためには、無機粒子をポリマー中に含有させる前に、無機粒子の隙間やポリマー中に残存する水を予め除去する処理を施すことが好ましい。残存する水分を除去する方法としては、例えば、加熱処理や真空処理が挙げられる。
【0036】
分散混合前の無機粒子及び/又はポリマーに加熱処理及び/又は真空処理を施すことにより、これらの処理を施さない場合と比べて、フィルム内におけるポリマー分子の熱運動を抑えることができる。さらに、かかる処理を施すことにより無機粒子をポリマー中に分散含有させた際に、ポリマー分子鎖よりも先に水が無機粒子と相互作用することがなく、無機粒子とポリマーとが相互作用する表面積が増加して、フィルム内におけるポリマー分子の熱運動を抑えることができる。その結果、ポリマー分子周辺の自由体積の増加をさらに抑えて、耐熱性をより向上させることができる。
【0037】
本発明の製造方法で用いられる加熱処理の方法は、特に制限はなく、50〜500℃の温度、好ましく90〜200℃の温度、さらに好ましくは90〜150℃の温度で前記無機粒子及び/又は前記ポリマーを処理する。加熱処理時間は特に制限はないが、1〜10時間が好ましく、2〜5時間がさらに好ましい。また、本発明の製造方法で用いられる真空処理の方法は、0.133〜13.3Pa(0.01〜0.1Torr)、好ましくは0.133〜
10.6Pa(0.01〜0.08Torr)、さらに好ましくは0.133〜8.0Pa(0.01〜0.06Torr)の真空度で行われる。真空処理時間は特に制限はないが、1〜10時間が好ましく、2〜5時間がさらに好ましい。さらに、脱水処理の効果を向上させ、かつポリマー分子鎖と相互作用する面積を増大させる観点から、加熱処理と真空処理とを組み合わせて行うことが好ましい。
【0038】
加熱処理と真空処理とを組み合わせて行う方法としては、前記無機粒子及び/又は前記ポリマーを加熱処理した後に真空処理する方法、前記無機粒子及び/又は前記ポリマーを真空処理した後に加熱処理する方法、真空状態の前記無機粒子及び/又は前記ポリマーを加熱処理する方法等が挙げられるが、中でも脱水処理による効果が相乗的に得られる観点から真空状態の前記無機粒子及び/又は前記ポリマーを加熱処理する方法が最も好ましい。
【0039】
本発明の製造方法で得られるポリマーフィルムは、溶液製膜及び溶融製膜のいずれであってもよいが、より好ましくは平面性に優れる溶液流延法で作製される溶液製膜である。また、本発明の製造方法では、後述する保護層(D)との密着を良化するため、さらにフィルム表面のコロナ処理、グロー処理、UV処理、プラズマ処理などを施してもよい。
【0040】
本発明のポリマーフィルムの厚みは、40〜400μmであることが好ましく、60〜300μmであることがより好ましく、80〜200μmであることがさらに好ましい。フィルムの厚みが40μm以上あれば、フィルムの製造プロセスにおいてハンドリングが容易になる。また400μm以下であれば、反射型の液晶表示素子に用いても、二重像の問題も少なく、良好な表示品位を得ることができる。
【0041】
本発明のポリマーフィルムの光線透過率は、本発明の基板フィルムがディスプレイ等の画像表示素子として利用されることから、透明なフィルム、すなわち光線透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。ヘーズは3%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。また、リターデーション値は30nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。また、遅相軸のバラツキは±30度以内であることが好ましく、±15度以内であることがより好ましく、±8度以内であることがさらに好ましい。
【0042】
次に、本発明の積層フィルムについて以下に説明する。
[本発明の積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、前記のフィルムの少なくとも一方の面に25℃60%RHの環境下における表面電気抵抗が1〜100Ω/℃である導電層(E)を有する。
【0043】
<導電層(E)>
本発明の積層フィルムにおいて、導電層(E)は、公知の金属膜、金属酸化物膜等を導電層として適用できる。中でも、透明性、導電性、機械特性の点から、金属酸化物膜を導電層とすることが好ましい。金属酸化物膜としては、例えば、不純物としてスズ、テルル、カドミウム、モリブテン、タングステン、フッ素、亜鉛、ゲルマニウム等を添加した酸化インジウム、酸化カドミウム及び酸化スズ、不純物としてアルミニウムを添加した酸化亜鉛、酸化チタン等が挙げられる。中でも酸化スズから主とし、酸化亜鉛を2〜15質量%含有した酸化インジウムからなる薄膜が、透明性及び導電性で優れ、好適に用いることができる。
【0044】
上記導電層(E)の25℃60%RHで測定した表面電気抵抗は、1〜500Ω/℃であることが好ましく、1〜200Ω/℃であることがよりに好ましく、1〜100Ω/℃であることがさらに好ましく、3〜60Ω/℃であることが最も好ましい。表面電気抵抗が1〜500Ω/℃の範囲であれば、例えば液晶表示素子の場合、長期間に亘り液晶表示素子の表示欠陥が発生せず、高信頼性の液晶表示素子を提供できる。
表面電気抵抗は、例えば、25℃60%RHの環境下で調湿した後、所定の装置(例えば、KEITHLEY製の8009 RESISTIVITY TEST FIXTUREとKEITHLEY製の6517A型など)を用いて表面電気抵抗値として求めることができる。
【0045】
上記導電層の膜厚は、20〜500nmであることが好ましく、50〜300nmであることがさらに好ましい。20nm以上であれば、十分な導電性を得ることができ、上限値は特に制限されないが、500nm以下であることが好ましい。
【0046】
さらに上記導電層(E)の光線透過率は、透明導電性基板に適用することを考慮すれば、少なくとも80%であることが必要であり、83%以上であることが好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。光線透過率が80%以上であれば、視認性の低下という問題も生じないため好ましい。
【0047】
上記導電層(E)は、例えば、スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の気相中より材料を堆積させて膜形成する気相堆積法により作製することができる。中でも、特に優れた導電性及び透明性が得られるという観点からは、スパッタリング法を用いて作製することが好ましい。このようなスパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法の好ましい真空度は、0.01〜50mTorrであり、より好ましくは0.05〜10mTorrである。
【0048】
上記導電層(E)は、液晶画像素子を配向させる目的で、積層側の表面上にポリイミドからなる配向膜を設けることができる。配向膜を構成するポリイミドとしては、例えば2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸無水物とジシアノジフェニルメタンとの反応によって生成したポリアミック酸に、ピリジン無水酢酸を加えた液を塗布して加熱したものなどを挙げることができる。また、配向膜の厚さは、5〜200nm、好ましくは50〜150nm程度である。
【0049】
<保護層(D)>
本発明の導電性積層フィルムは、上記導電層の割れの防止及び基材フィルムの耐溶剤性を得る目的で、保護層(D)を設けることも好ましい。
保護層を形成する材料としては、一般に、保護コート剤、ハードコート剤として用いられるものであれば特に限定されない。例えば、アクリル系、メラミン系、アルキッド系、ウレタン系などの紫外線硬化型、熱硬化型のハードコート剤、脂環式構造含有重合体などの樹脂が挙げられる。中でも、透明性及び耐熱性に優れ、しかも隣接する層との密着性の観点からは、好ましくはアクリル系、シリコン系のハードコート剤、より好ましくは硬化型アクリル系のハードコート剤、さらに好ましくは紫外線硬化型アクリル系のハードコート剤、特に好ましくは多官能のアクリル系紫外線硬化型のハードコート剤を保護層形成材料として用いることができる。
【0050】
アクリル系紫外線型ハードコート剤は、反応性モノマー及び/又は反応性オリゴマーと、光重合開始剤とを含むものが用いられる。反応性モノマーとしては、例えば、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、その他の高級アルキルアクリレート等の単官能アクリレートモノマー;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、テトラメチロールプロパン、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール等のポリオール類に2個以上のアクリレートが結合した多官アクリレートモノマー等を挙げることができる。中でも、1〜6官能アクリレートが好ましく、より好ましくは2、3官能アクリレート、さらに好ましくは脂環式構造含有アクリレートである。
【0051】
上記反応性オリゴマーとしては、例えば、末端にアクロイル基を持つポリエステルアクリレート、分子鎖中にエポキシ基かつ末端にアクリロイル基を持つエポキシアクリレート又はポリウレタンアクリレート、分子鎖中に二重結合を持つ不飽和ポリエステル、1,2−ポリブタジン、その他のエポキシ基を持つオリゴマーを挙げることができる。
【0052】
上記光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2フェニルアセトフェノン、塩素化アセトフェノン等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン類;ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、ベンゾイルアルキルエーテル等のベンゾインエーテル類;α,α’−アゾイソブチルニトリル、2,2’−アゾビスプロパン、ヒドラゾン等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド等の有機パーオキサイド類;ジフェニルサルファイド、ジベンゾイルサルファイト等のジフェニルジサルファイド類を挙げることができる。
【0053】
上記アクリル系ハードコート剤としては、例えば、Tgが5〜110℃で、分子量1〜10万、酸価0.5〜4のアクリル系樹脂が用いられ、さらにシランカップリング剤を含むことが好ましい。Tgが110℃を越えると樹脂が固く、ワニスが皮張りしやすくなり、塗工適性も極めて悪く、塗工面と前記導電層(E)との密着力が低下する。一方、Tgが5℃未満であると、非常にブロッキングしやすくなり、後工程で加熱工程がある場合、アクリル系樹脂が流動する可能性があり、その場合かなり大きな寸法変化を起こす。
【0054】
アクリル系樹脂の分子量は、1〜10万、好ましくは4〜7万である。分子量が1万未満であると保護コート層(D)の溶剤耐性が劣り、10万を越えるとアクリル系樹脂が汎用溶媒に溶解し難く、さらにワニス化適性が悪く、ゲル化しやすい。酸価は1〜4であることが好ましい。酸価が1未満であると耐溶剤性が劣り、4を越えると加水分解のおそれがある。
【0055】
上記保護層(D)に密着改良のためにシランカップリング剤を配合することがより好ましい。シランカップリング剤としては、珪素原子に直接に、又は酸素原子若しくは−OCO−基を介して結合した炭化水素基を有し、これらの炭化水素基の少なくとも一つは二重結合、ハロゲン原子、エポキシ基、酸無水物基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アクロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミノ基、メタクリルアミノ基又はハロアシルアミノ基を有するものが挙げられる。このうち特にエポキシ基やアミノ基を有する化合物が好ましい。前記樹脂とシランカップリング剤との混合比は、樹脂100重量部に対して、シランカプリング剤0.1〜10質量部であり、好ましくはシランカプリング剤1〜5質量部である。
【0056】
上記保護層(D)を積層する方法としては、例えば、グラビアコーティング、リバースコーティング、キスコーティング、スピンコーティング、ワイヤーバーコーティング、ロールコーティング、ナイフコーティングなどが挙げられるが、本発明の積層方法は特に限定されるものではない。上記保護層(D)の塗布・乾燥後には、高圧水銀灯等の紫外線を発生する光源から紫外線を照射することにより、硬化が短時間で起こり、保護層(D)が形成される。
【0057】
上記保護層(D)の厚みは、0.01〜10μmの範囲から適宜選択でき、0.1〜4μmであることが好ましい。保護層(D)の厚さが0.01μm以上であれば、充分な密着性が得られ、10μm以下であれば、透明性が低下することもないため好ましい。
【0058】
上記保護層(D)には、さらに適宜、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤などを配合してよい。このような添加剤を添加する場合、その添加量は、アクリル系樹脂の質量に対して10質量%以内である。
形成される保護層(D)は、最終的に得られる層の必要機能が得られていれば、2重積層や多重積層でもよく、異種類のシランカップリング剤を添加した異種類のアクリル系樹脂を積層してもよい。
【0059】
[層構成]
本発明の積層フィルムは、上述のようにポリマーフィルムの少なくとも一方の面に導電層(E)を有する。さらに、本発明の積層フィルムは、保護層(D)を有することもできる。その他、本発明の効果を低下させない範囲内で、フィルムとその上の層との密着性、あるいは各層の密着性を強化する目的で、アンカー層(例えば、ウレタン樹脂等の硬化樹脂層)を設けることもできる。
【0060】
本発明の積層フィルムの好ましい構成としては、ポリマーフィルム(S)、保護層(D)、導電層(E)を保護層(D)/ポリマーフィルム(S)/保護層(D)/導電層(E)の順に有する態様を挙げられる。
【0061】
[画像表示素子]
本発明のポリマーフィルム及び積層フィルムの用途は特に限定されないが、画像表示素子の透明電極用基板として好適に用いることができる。ここでいう「画像表示素子」とは、円偏光板・液晶表示素子、タッチパネル、有機EL素子などを意味する。
【0062】
<円偏光板>
本発明の積層フィルムにλ/4板と偏光板を積層し、円偏光板を作成することができる。この場合、λ/4の遅相軸と偏光板の吸収軸とが45°になるように積層する。このような偏光板は、長手方向(MD)に対し45°方向に延伸されているものを用いることが好ましく、例えば、特開2002−865554号公報に記載のものを好適に用いることができる。
【0063】
<液晶表示素子>
反射型液晶表示装置は、下から順に、下基板、反射電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、透明電極、上基板、λ/4板、そして偏光膜からなる構成を有する。本発明の導電性積層フィルムは、前記透明電極及び上基板として使用することができる。カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を反射電極と下配向膜との間、又は上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。
透過型液晶表示装置は、下から順に、バックライト、偏光板、λ/4板、下透明電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、上透明電極、上基板、λ/4板及び偏光膜からなる構成を有する。このうち本発明の透明導電性積層フィルムは、前記上透明電極及び上基板として使用することができる。カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を下透明電極と下配向膜との間、又は上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。
液晶セルは特に限定されないが、より好ましくはTN(Twisted Nematic )型、STN(Supper Twisted Nematic)型またはHAN(Hybrid Aligned Nematic)型、VA(Vertically Alignment)型、ECB型(Electrically Controlled Birefringence)、OCB型(Optically Compensatory Bend)、CPA型(Continuous Pinwheel Alignment)であることが好ましい。
【0064】
<タッチパネル>
タッチパネルは、特開平5−127822号公報、特開2002−48913号公報等に記載されたものに応用することができる。
【0065】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0066】
本発明の実施例の説明において、便宜上、後掲の化合物名は以下の略号を使用する。
<BisA/BCF−PC>
ビスフェノールAと9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(BCF)をビスフェノール成分とするポリカーボネート共重合体
<ITO>
インジウム−スズ酸化物(Indium tin oxide)
【0067】
また、本発明の実施例における各種の測定は、以下の通り行った。
[無機粒子の粒径及びアスペクト比の測定]
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、無機粒子50点を粒径に応じた倍率で撮影し、無機粒子の最も長い径(長径)を、最も短い場合の径(短径)で除した値の平均値をアスペクト比とした。また、(長径+短径)/2の平均値を粒径とした。
【0068】
[光線透過率の測定]
ヘイズ計(NDH1001DP:日本電色工業(株)製)を用いて光線透過率を測定した。
【0069】
[Tg及びTg変化幅の測定]
サンプルを20mgサンプルパンに入れ、これを一度300℃まで10℃/分で昇 温後、急冷する。これを再び窒素気流中で10℃/分で300℃まで昇温しながら示差熱分析系(DSC)を用いて測定した。
Tgは、比熱が不連続に変化するため、低温側ベースライン、過渡域(低温側ベースラインと高温側ベースラインを直線的に変化する領域)、高温側ベースラインと変化する。
本発明ではTgを低温側ベースラインと過渡域を外挿する直線の交点とした。また、Tg幅を低温側ベースラインと過渡域を外挿する直線の交点の温度と、過渡域と高温側ベースラインを外挿する直線の交点の温度差とした。
【0070】
[熱変形温度の測定]
下記条件でTMA(Thermal Mechanical Analysis)にて昇温に伴うサンプルの寸法変化を測定する。
サンプル幅:3mm
チャック間:25.4mm
昇温速度:3℃/分
測定温度域:30〜200℃
昇温に伴いサンプルの伸びが発生するが、Tg近傍から伸び量が急激に増加する。Tg以下での伸びの外挿線とTg以上での伸びの外挿線との交点を熱変形温度とした。
【0071】
[熱膨張係数の測定]
下記条件でTMA(Thermal Mechanical Analysis)にて昇温に伴うサンプルの寸法変化を測定する。
サンプル幅:3mm
チャック間:25.4mm
昇温速度:3℃/分
測定温度域:30〜200℃
Tg以下での熱膨張の寸法変化(チャック間長に対する比率:ppm)と温度(℃)の傾きから熱膨張係数(ppm/℃)を求めた。
【0072】
[表面電気抵抗]
<初期表面電気抵抗>
25℃60%RHに3時間以上調湿後、KEITHLEY製の8009 RESISTIVITY TEST FIXTUREとKEITHLEY製の6517A型とを用いて初期抵抗(R)測定した。
<熱処理後の表面電気抵抗>
このサンプルを、空気恒温槽を用いて無張力下で吊るして200℃30分熱処理を行った。これを25℃60%RHに3時間以上調湿後、上と同様にして表面電気抵抗(R200)を測定した。
【0073】
(実施例1)
1.光学用基材フィルムの作製
BisA/BCF=1/1(モル比)でTgが225℃のポリカーボネート共重合体(BisA/BCF−PC)を、予め90℃で加熱処理を3時間施した後、25℃まで降温した。その後、かかる処理を施したポリカーボネート共重合体をメチレンクロライド溶媒に20質量%になるように溶解した。次に粒径0.015μm、アスペクト比1のシリカ粒子を90℃の温度で加熱処理を3時間施した後、降温し、25℃の状態で30分間処理した。得られたシリカ粒子30体積%をポリカーボネート共重合体70体積%に添加して分散させて溶液を調製した。この溶液をダイコーティング法によりステンレスバンド上に流延した。次いで、乾燥炉で残留溶媒濃度が13質量%になるまで乾燥し、ポリエステルフィルムから剥離した。そして、得られたフィルムを温度120℃の乾燥炉で縦横の張力をバランスさせながら、該フィルム中の残留溶媒濃度が0.08質量%になるまで乾燥させた。得られた光学用基材フィルムの厚みは100μmであった。光学用フィルムの特性(Tg、熱変形温度及び熱膨張係数)を表1に示す。
【0074】
2.導電性積層フィルムの作製
次に、上記光学用基材フィルムの両面に、下記処方の塗布液を常温下で攪拌溶解後、バーコーターで3μm(乾燥後)の厚みになるように塗工し、80℃、10分の条件で加熱処理した後、紫外線を照射することで保護層(D)を形成した。
アクリル系樹脂
(Tg105℃、分子量67000、酸価2のアクリル(三菱レイヨン株式会社LR−1065))100質量部
シランカップリング剤
(信越化学株式会社製KBM−573;N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン) 1質量部
酢酸ブチル 400質量部
その後、ITO(In 95wt%、Sn0 5wt%)をターゲットとしDCマグネトロンスパッタリング法により、0.665Pa(5mTorr)の真空下で、Ar雰囲気下、出力5kWで表1記載の厚みのITO膜からなる透明導電層(E)をフィルムの一方の面に設けた。
次に、このように調製した導電性プラスチックフィルムの透明導電層(E)を設けた上に、ポリイミド配向膜(SE−7992、日産化学(株)製)を形成し、200℃で30分間、加熱処理した。得られた導電性積層フィルムの特性(表面電気抵抗)を表1に示す。
【0075】
(実施例2)
実施例1における分散混合前のポリカーボネート共重合体及びシリカ粒子の加熱処理を13.3Pa(0.1Torr)よる真空処理に変更した以外は、実施例1と同様の方法により光学用フィルム及び導電性積層フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0076】
(実施例3)
実施例1における分散混合前のポリカーボネート共重合体及びシリカ粒子の加熱処理を、1.33Pa(0.01Torr)での真空処理及び120℃での加熱処理に変更した以外は、実施例1と同様の方法により光学用フィルム及び導電性積層フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0077】
(実施例4)
実施例3におけるシリカ粒子の体積%を10体積%に変更した以外は実施例3と同様の方法により光学用基材フィルム、透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0078】
(実施例5)
実施例3におけるシリカ粒子の体積%と分散混合前の加熱処理の温度を200℃に変更した以外は実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0079】
(実施例6)
実施例3におけるシリカ粒子の体積%を90体積%、及び分散混合前の加熱処理の温度を90℃に変更した以外は実施例3と同様の方法により光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0080】
(実施例7)
実施例3における無機粒子の粒径及び体積%を、粒径0.11μm及び10体積%に変更した以外は実施例3と同様の方法によりで光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0081】
(実施例8)
実施例3における無機粒子の粒径及び体積%を、粒径0.18μm及び10体積%に変更した以外は実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0082】
(実施例9)
実施例3における無機粒子を粒径0.056μm、アスペクト比12のアルミナ粒子に変更し、さらに分散混合前の真空処理の真空度を2.66Pa(0.02Torr)に変更した以外は、実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0083】
(実施例10)
実施例3における無機粒子を、粒径0.056μm、アスペクト比19のアルミナ粒子に変更し、さらに分散混合前の真空処理の真空度を2.66Pa(0.02Torr)に変更した以外は、実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0084】
(実施例11)
実施例3における無機粒子を、粒径0.072μm、アスペクト比1の酸化ジルコニウム粒子に変更し、さらに分散混合前の真空処理の真空度を7.98Pa(0.06Torr)に変更した以外は、実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0085】
(実施例12)
実施例3におけるポリマーを、ポリエーテルスルホン(住友ベークライト製スミライトFS−1300(Tg220℃))に変更した以外は実施例3と同様の方法により光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0086】
(実施例13)
実施例3におけるポリマーをポリノルボルネン(ジェイエスアール(株)製アートン(Tg160℃))に変更し、さらに分散混合前の加熱処理の温度を100℃に変更した以外は実施例3と同様の方法により光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0087】
(比較例1)
実施例1における分散混合前の加熱処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様の方法により光学用フィルム及び導電性積層フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0088】
(比較例2)
実施例3におけるシリカ粒子を8体積%に変更した以外は、実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られたフィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0089】
(比較例3)
実施例3におけるシリカ粒子を95体積%に変更した以外は、実施例3と同様の方法により光学用基材フィルムを作製したが、製膜できなかった。
【0090】
(比較例4)
実施例3におけるシリカ粒子の粒径を0.28μm、シリカ粒子の体積%を10体積%に変更した以外は実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0091】
(比較例5)
実施例9におけるアルミナ粒子の体積%を8体積%に変更した以外は、実施例9と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0092】
(比較例6)
実施例11におけるジルコニア粒子の体積%を8体積%に変更した以外は、実施例11と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0093】
(比較例7)
無機粒子を含まないこと以外は、実施例3と同様の方法で光学用基材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0094】
(比較例8)
無機粒子を含まないこと以外は、実施例12と同様の方法で光学用機材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0095】
(比較例9)
無機粒子を含まないこと以外は、実施例13と同様の方法で光学用機材フィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用フィルム及び導電性積層フィルムの特性を表1に示す。
【0096】
(比較例10)
BisA/BCF=1/1(モル比)でTgが225℃のポリカーボネート共重合体(BisA/BCF−PC)を、予め加熱温度40℃による処理を3時間施した後、25℃まで降温したことと、粒径0.015μm、アスペクト比1のシリカ粒子を加熱温度40℃による処理を3時間施した後、降温し、25℃の状態で30分間処理したこと以外は、実施例1と同様の方法で光学用プラスチックフィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用プラスチックフィルム及び透明導電性フィルムの特性を表1に示す。
【0097】
(比較例11)
BisA/BCF=1/1(モル比)でTgが225℃のポリカーボネート共重合体(BisA/BCF−PC)を、予め真空度66.5Pa(0.5Torr)による処理を3時間施した後に降温して25℃の状態で30分間処理したこと以外は、実施例2と同様の方法で光学用プラスチックフィルム及び透明導電性フィルムを作製した。得られた光学用プラスチックフィルム及び透明導電性フィルムの特性を表1に示す。
【0098】
【表1】
Figure 2004359743
【0099】
表1よりTg及び熱変形温度の増加、並びに熱膨張係数の低下がいずれも本発明の範囲内である実施例1〜13は、いずれも配向膜形成後、200℃30分間の加熱処理後においても表面電気抵抗の増加は殆ど見られなかった。これより、本発明のポリマーフィルムを用いた積層フィルムであれば、耐熱性が向上し、良好な導電性が得られることが分かる。
【0100】
これに対し、Tgの増加又は熱変形温度の増加が2℃未満であり、かつ熱膨張係数の低下が20℃以下である場合(比較例1〜6、10及び11)には、いずれも配向膜形成後の200℃30分間の加熱処理後に導電層が割れ、表面電気抵抗値の増加が見られた。これより、Tg及び熱変形温度、並びに熱膨張係数の低下が本発明の範囲外であると、耐熱性の向上がみられず、かつ導電性が低下することが分かる。
また、無機粒子をポリマー中に分散混合する前に加熱処理及び/又は真空処理を施した場合(実施例1〜3)には、かかる処理を施さない場合(比較例1)と比べて、Tg、熱変形温度の増加及び熱膨張係数の低下のいずも良好であることが分かる。
また、分散混合前処理工程において、加熱処理温度が50℃未満の場合(比較例10)又は真空処理の圧力が13.3Pa(0.1Torr)以上である場合(比較例11)と比較すると、本発明の実施例はTg、熱変形温度の増加及び熱膨張係数の低下のいずれにおいても良好であることが分かる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明のポリマーフィルムは、比較的小さな熱膨張係数を有する無機粒子を比較的大きな熱膨張係数を有するポリマー中に含有する。これにより本発明のポリマーフィルムを用いた積層フィルムは、基材フィルムと導電層間の熱膨張係数差による寸法歪を小さくできるため、耐熱性が向上し、かつ良好な導電性を維持できる。
【0102】
また、本発明のポリマーフィルムの製造方法は、無機粒子をポリマーに分散含有させる前に加熱処理及び/又は真空処理を行う。これにより本発明の製造方法であれば、前記の処理を施さない場合と比べて、フィルム内におけるポリマー分子鎖と無機粒子とが相互作用する表面積を増加させてポリマー分子が自由に熱運動するのを抑えることができるため、フィルムの耐熱性を向上させ、配向膜を形成した後においても良好な導電性を維持できる。
【0103】
さらに、本発明の画像表示素子は、上記のポリマーフィルムを透明電極用基板として用いているため、優れた耐熱性と良好な導電性を維持できる。

Claims (7)

  1. 無機粒子を含有するポリマーフィルムであって、該フィルムのガラス転移温度及び熱変形温度が、前記無機粒子を含有しないフィルムよりも2℃以上高く、かつ前記ポリマーフィルムの熱膨張係数が、前記無機粒子を含有しないポリマーフィルムよりも20ppm/℃以上低いことを特徴とする前記ポリマーフィルム。
  2. 無機粒子を含有するポリマーフィルムの製造方法であって、下記(1)及び(2)の少なくとも一つの処理工程を経てから前記無機粒子を前記ポリマーに含有させることを特徴とする前記製造方法。
    (1)無機粒子及び/又はポリマーを50〜500℃で加熱脱水処理する工程
    (2)無機粒子及び/又はポリマーを0.133〜13.3Pa(0.001〜0.1Torr)で真空脱水処理する工程
  3. 前記無機粒子の前記ポリマーに対する含有率が10〜90体積%であることを特徴とする請求項2に記載のポリマーフィルムの製造方法。
  4. 前記無機粒子の粒径が0.2μm以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載のポリマーフィルムの製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載のポリマーフィルムの製造方法により得られることを特徴とするポリマーフィルム。
  6. 請求項1又は5に記載のポリマーフィルムの少なくとも一方の面に、25℃60%RHの環境下における表面抵抗が1〜100Ω/sqである導電層を有することを特徴とする積層フィルム。
  7. 請求項1又は5に記載のポリマーフィルム又は請求項6に記載の積層フィルムを有することを特徴とする画像表示素子。
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WO2016117636A1 (ja) * 2015-01-22 2016-07-28 ユニチカ株式会社 積層体およびその製造方法および使用方法ならびにガラス基板積層用ポリイミド前駆体溶液

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JPWO2016117636A1 (ja) * 2015-01-22 2017-11-02 ユニチカ株式会社 積層体およびその製造方法および使用方法ならびにガラス基板積層用ポリイミド前駆体溶液

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