JP2004359500A - 水素分離回収装置および水素分離回収方法 - Google Patents

水素分離回収装置および水素分離回収方法 Download PDF

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良彦 相原
Akihiko Matsuoka
昭彦 松岡
Hiroyuki Mogamiya
浩之 最上谷
Hiromichi Sekiguchi
弘道 関口
Yuji Mori
祐二 森
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Abstract

【課題】水素吸蔵合金の二酸化炭素による劣化を水素パージを行うことにより最小限に押えて、不純物を含む混合ガスから高い回収率で水素を回収するための水素分離回収装置およびそれを用いた水素分離回収方法の提供。
【解決手段】
(A)水素吸蔵合金を加熱冷却するための加熱冷却手段を備え、かつ水素吸蔵合金を充填してなる水素吸蔵合金収納室、
(B)水素吸蔵合金から放出された水素を貯蔵するための水素貯蔵タンク、
(C)水素吸蔵合金収納室と水素貯蔵タンクとを結ぶ配管、
(D)水素吸蔵合金収納室と水素貯蔵タンクとの間にあって水素の流れを通過させたり、止めたりできる開閉手段、
を包含していることを特徴とする水素分離回収装置および水素分離回収方法。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素吸蔵合金の二酸化炭素による能力低下を水素パージを行うことにより最小限に抑えて、二酸化炭素などの不純物を含む混合ガスから高い回収率で水素を分離回収するための水素分離回収装置およびそれを用いた水素分離回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素を改質して水素を製造する場合、生成ガス中には水素以外に二酸化炭素、一酸化炭素、水、メタンなどが含まれている。また、改質方法によっては、窒素も含まれてくることがある。このような混合ガスから高純度の水素を得る方法としては、非特許文献1には、分離膜を使用する方法が記載されており、非特許文献2にはPSA(Pressure Swing Adsorption)法が記載されている。
【0003】
しかし、分離膜により99.99%以上の高純度水素を得るためにはパラジウム分離膜を使用する必要があり、パラジウムという資源的限界と高コストという不利が伴う。またPSA法は、装置維持コストはかからないものの、供給ガス中の水素濃度が低いと水素の回収率が低下する傾向があり、この点が問題となっている。
一方、水素吸蔵合金を使用して分離精製する方法も例えば非特許文献3、特許文献1〜3に記載されているが、PSA法の場合と同様に供給ガス中の水素濃度が低いと水素の回収率が低下する傾向があり、PSA法と同様の問題があるうえ、水素吸蔵合金が不純物を吸着して水素吸着性能が低下するなどの問題もある。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−92605号公報
【特許文献2】
特開平10−194704号公報
【特許文献3】
特開平10−245202号公報
【非特許文献1】
1995年1月31日、株式会社エヌ・ティー・エス発行、太田時男監修、「水素エネルギー最先端技術」第149〜150頁
【非特許文献2】
「アロマティックス」、第50巻、第9・10号(1998)、
第33〜41頁
【非特許文献3】
1993年9月5日、日本規格協会発行、大西敬三著、
「水素吸蔵合金のおはなし」第69頁〜77頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水素吸蔵合金の二酸化炭素による劣化を水素パージを行うことにより最小限に押えて、不純物を含む混合ガスから高い回収率で水素を回収するための水素分離回収装置およびそれを用いた水素分離回収方法に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、
(A)水素吸蔵合金を加熱冷却するための加熱冷却手段を備え、かつ水素吸蔵合金を充填してなる水素吸蔵合金収納室、
(B)水素吸蔵合金から放出された水素を貯蔵するための水素貯蔵タンク、
(C)水素吸蔵合金収納室と水素貯蔵タンクとを結ぶ配管、
(D)水素吸蔵合金収納室と水素貯蔵タンクとの間にあって水素の流れを通過させたり、止めたりできる開閉手段、
を包含していることを特徴とする水素分離回収装置に関する。この1例を図4に示す。図中では水素吸蔵合金収納室から水素貯蔵タンクにガスを流すための専用配管と水素貯蔵タンクから水素吸蔵合金収納室にガスを流すための専用配管を設けているから、それぞれの配管に開閉手段を設けているが、これらの配管を1本で兼用した場合は、当然に開閉手段は1個のみとなる。
本発明の第2は、
(1)複数の前記水素吸蔵合金収納室、
(2)前記水素貯蔵タンク、
(3)それぞれの前記水素吸蔵合金収納室と前記水素貯蔵タンクとを結ぶ配管、(4)それぞれの前記水素吸蔵合金収納室と前記水素貯蔵タンクとの間にあって水素の流れを通過させたり、止めたりできるそれぞれの開閉手段、
を包含していることを特徴とする水素分離回収装置に関する。この1例を図5に示す。
本発明の第3は、
(i)炭化水素を改質して得られた水素含有割合が30容量%以上の水素含有供給ガスを前記(A)の水素吸蔵合金収納室に供給して、冷却されている水素吸蔵合金に選択的に水素を吸蔵させ、一方前記供給ガスの非吸蔵ガス成分はそのまま前記(A)の水素吸蔵合金収納室から排出し、水素が所定量水素吸蔵合金に吸蔵された時点で前記水素含有供給ガスの供給を中断する第1工程、
(ii)水素を吸蔵している水素吸蔵合金を加熱して水素吸蔵合金から水素を放出させ、放出された水素を前記(B)の水素貯蔵タンクに貯蔵する第2工程、
(iii)水素吸蔵合金を再活性化するため、水素を放出させた水素吸蔵合金収納室における水素吸蔵合金を冷却しながら水素〔この水素は前記(B)の水素貯蔵タンク内の水素でもよいし、別途用意した水素でもよい。〕を供給して水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる第3工程(水素パージ工程)、(iv)水素を吸蔵している水素吸蔵合金を加熱して水素吸蔵合金から水素を放出させ、放出された水素を前記(B)の水素貯蔵タンクまたは別の水素貯蔵タンクに貯蔵する第4工程、
よりなることを特徴とする水素分離回収方法に関する。
本発明の第4は、第1番目〜第n番目までの水素吸蔵合金収納室を設け、それぞれの水素吸蔵合金収納室において、前記第1工程〜第4工程のそれぞれの工程を順次切り替えながら実施することを特徴とする水素分離回収方法に関する。
本発明の第5は、請求項4の水素分離回収方法において、前記第1工程〜第4工程の必要個所にそれぞれの工程の時間差を調整するための休止工程を設け、これらの工程を順次切り替えながら実施することを特徴とする水素分離回収方法に関する。
【0007】
本発明の水素分離回収方法を連続的に行うためには、第1工程〜第4工程のそれぞれに要する時間によって、必要とする水素吸蔵合金収納室の数が決まってくる。第1工程が終了した時点で第1番目の水素吸蔵合金収納室への供給ガスの供給は中断し、供給ガスは第2番目の水素吸蔵合金収納室に供給することになり、一方、第1番目の水素吸蔵合金収納室の水素吸蔵合金に対しては再使用のための再活性化処理である第3〜4工程を施す必要がある。第1番目の水素吸蔵合金収納室において第3〜4工程を実施する時間に対応して第n番目までの水素吸蔵合金収納室が必要となる。なお、これは各水素吸蔵合金収納室が同一の処理能力であることを前提とした説明である。第1〜4工程のそれぞれの工程の所要時間が同一でよい場合には図1および図2のサイクルで本発明を実施することができる。なお、図中、横軸は時間の長さを示す。これらの各工程はいずれも同一の所要時間であることを示している。
第1〜4工程のそれぞれの工程の所要時間が同一でないような場合には、もっとも長時間を要する工程に合わせて、他の工程の後に休止工程を付加して時間調整をすることもできる。例えば第2工程をもっとも長時間を要する場合には横の長さを時間として表示すると、図3のようになる。
【0008】
もし、各水素吸蔵合金収納室の水素吸蔵能力が異なる場合には、その水素吸蔵合金収納室が最善の吸蔵能力を発揮できる期間のみを活用できるような供給ガスの切り替えを行うのは当然のバリエーションである。
【0009】
なお、第4工程で放出される水素は、水素吸蔵合金の表面などに吸着していた微量の二酸化炭素などの不純物を伴っており、不純物がこのように除去されることにより、水素吸蔵合金が再活性化されるわけであるが、この不純物は水素の量に較べて極めて微量であるため供給すべき水素ガスがよほど高い純度のものが要求されていないかぎり、第2工程で得られた水素ガスと第4工程で得られた水素ガスを同一の水素貯蔵タンクに集めることができる。極めて高純度の水素ガスを要求される場合には第2工程の水素ガスを貯蔵する水素貯蔵タンクと第4工程の水素ガスを貯蔵する第2の水素貯蔵タンクを区別するのも一方法であるし、また第2の水素貯蔵タンクを経由して、あるいは直接第4工程で回収した水素ガスを供給ガスに戻すこともできる。
【0010】
本発明の方法で用いる「炭化水素」は、その名のとおりのものであるが、通常は石油を原料とするものであり、微量の硫黄、窒素、酸素を含むことが多い。炭化水素の改質法としては、水蒸気改質法、部分酸化法、自己熱改質法があり、いずれの方法によるものでも本発明を適用することができる。
【0011】
水蒸気改質法は、原料炭化水素と水を反応させることにより、一酸化炭素と水素を生成する(1式)。実際には、水性ガスシフト反応(2式)やメタン化反応(3式)も同時に進行するため、改質ガスには二酸化炭素やメタンが共存する。
+nHO → nCO+(m+2n)/2H …… 1
CO+HO → CO+H …… 2
CO+3H → CH+HO …… 3
【0012】
部分酸化法は、原料炭化水素と酸素を反応させることにより、一酸化炭素と水素を生成する(4式)。副反応として水素の燃焼反応(5式)も起こる。
さらに、水性ガスシフト反応やメタン化反応も同時に進行するため、改質ガスには二酸化炭素やメタンが共存する。酸素源として空気を用いた場合には、窒素も混入する。
+n/2O → nCO+m/2H …… 4
+1/2O → HO …… 5
【0013】
自己熱改質法は、水蒸気改質反応と部分酸化反応の両反応を同時に起こすものであり、改質ガス組成は部分酸化法と同様である。酸素源として空気を用いた場合には、窒素も混入する。
【0014】
以上をまとめると、下記表のようになる。
【表1】
Figure 2004359500
【0015】
供給ガスにおける水素の含有割合は、30容量%以上であることが必要である。その理由は、これ以上水素含有率が低いと水素吸蔵合金の利用効率が低すぎて実用的ではないからである。
また、供給ガス中における二酸化炭素の存在量はたとえば1vol%といった少量であっても、それが水素吸蔵合金に次第に蓄積され、水素吸蔵合金の能力を低下させるので、本発明を適用することは有効である。しかし、二酸化炭素が供給ガス中に10vol%以上、とくに20vol%以上含有されている場合には、とくに有効である。そして、前記水蒸気改質法、部分酸化法および自己熱改質法のいずれの方法においても20vol%以上の二酸化炭素を含有しているのが実情である。
【0016】
本発明で使用する水素吸蔵合金は、金属間化合物合金であり(例えば1999年8月21日、株式会社産業調査会事典出版センター発行「金属材料活用事典」第681〜685頁参照)、金属間化合物合金としては、希土類元素をベースとしたAB型、チタンやジルコニウムをベースとしたAB型(ラーベス型)、TiFeやTiCoをベースとしてAB型などがあり、本発明ではいずれのタイプのものにも適用できる。
【0017】
水素吸蔵合金は、一般に一酸化炭素を吸蔵するとそれを離脱することができないので、供給ガス中には一酸化炭素が含まれていないように前処理するのが一般的である。そのためには、前処理として一酸化炭素を選択的に酸化して二酸化炭素に変換しておく方法や、一酸化炭素を水素と反応させてメタン化するメタネーション法が知られている。
また、水素吸蔵合金は一酸化炭素と同様に水も極めて不都合な存在であるので、水を実質的に含んでいる場合は、水の除去のための前処理は必要とする。
【0018】
水素吸蔵合金が水素を吸蔵するときの反応が発熱反応であるため、水素吸蔵合金がもっとも効率よく水素を吸蔵できる温度に水素吸蔵合金の温度を保持する必要であり、そのために水素吸蔵合金を冷却することが重要である。水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるときの温度や放出するときの温度は合金の種類により異なる。
例えばLaNiを中心に、Laに近い他の希土類(ミッシュメタル)を混合し、さらに物理的強度を持たせるためAlを混合した本発明の実施例合金の場合には、水素吸蔵合金が効率よく水素を吸蔵する温度は40℃以下、好ましくは30℃以下であり、とくに好ましくは20〜25℃程度の温度であり、一方、水素吸蔵合金に吸蔵された水素を脱着するためには、水素吸蔵合金を60〜80℃程度の温度に加温することである。
【0019】
水素吸蔵効率が低下したときは、まず水素吸蔵合金を加温することにより吸蔵している水素を放出させ、水素を水素貯蔵タンクに貯める。その後、水素吸蔵合金に水素を流すことにより、水素吸蔵合金を汚染している二酸化炭素などの不純物をパージすることにより、水素吸蔵合金を再活性化することが大切である。この水素パージこそが本発明のポイントである。水素パージ処理により活性の低下した水素吸蔵合金はその性能をほぼ100%回復するとともに、驚くべきことはパージに用いた水素ガスを再び回収してもその水素がほとんど汚染されていないということである。
【0020】
もし、前記再活性化を行わないで、吸蔵された水素を放出するだけで、その水素吸蔵合金をつぎの水素吸蔵処理に使用するという操作を繰り返していくと図6に示すように回を追う毎に吸蔵できる水素が減少するため、水素回収効率が次第に低下する。なお、図6におけるサイクル数は第1〜2工程の終了をもって1サイクルとしたものである。
したがって、水素吸蔵合金は水素吸蔵→水素放出→再活性化→水素放出→(必要に応じて休止)→水素吸蔵→水素放出→再活性化→水素放出のプロセスを繰り返すことが重要である。
なお、この実験に用いた水素吸蔵合金MmNiMnAl、Mmはミッシュメタル、Niはニッケル、Mnはマンガン、Alはアルミニウムであり、ミッシュメタルはLa(ランタン)に不純物として少量のほかの希土類元素を含有したものであり、LaNi合金に近いものであり、Alは物理的強度を高めるために配合されている。
【0021】
水素吸蔵合金は、粒子状または粉末状の形で加熱、冷却手段を備えた水素吸蔵合金収納室に充填して使用する。水素吸蔵合金収納室に備えられた加熱、冷却手段はできるだけ個々の水素吸蔵合金の粒子または粉末を均一に加熱、冷却できるような配置とすることが好ましい。そのためには、加熱、冷却媒体を通すパイプに多数のフィンを設けるが好ましい。
【0022】
【実施例】
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0023】
実施例1
(1)使用した水素吸蔵合金

MmNiMnAl
で示される合金であり、Mmはミッシュメタルであり、La(ランタン)に他の希土類が少量含有されているものである。この合金はAB型であり、LaNi合金に近いものである。
(2)供給ガスの組成
CO 20.6vol%
36.7vol%
CH 0.2vol%
42.5vol%
(3)操作方法
前記組成をもつ供給ガスを図5に示す装置に供給し、図1に示すサイクルで各開閉手段の開閉を行った。また前記組成の供給ガスの流量は20リットル/分とした。
第1番目の水素吸蔵合金収納室には、図7に示すとおり、10分間供給ガスを20リットル/分の割合で供給した(第1工程)。
開閉手段により第1番目の水素吸蔵合金収納室への供給ガスの供給を停止すると同時に第2工程として第1番目の水素吸蔵合金収納室の水素吸蔵合金の加熱を開始したところ、図8に示すカーブを画きながら吸蔵されていた水素が放出された。ほぼ7分程度ですべての水素が放出されていると推定される。したがって、7分後から第1番目の水素吸蔵合金の冷却を開始し、第3工程に入る時点では水素吸蔵合金は充分水素を吸蔵するに適した温度例えば25℃に冷却した。なお、第1工程における水素吸蔵合金の温度も25℃に保持したものであり、第2工程では最終的に合金が70℃になるように加熱しており、加熱開始時点から約3分間で目的の温度になるようにセットした。
つぎに、第3工程として、第1番目の水素吸蔵合金収納室の水素吸蔵合金を再活性化するため、水素吸蔵タンクより冷却されている水素吸蔵合金に20リットル/分の割合で水素を供給した。これにより水素吸蔵合金の表面に吸着されていると推定される二酸化炭素を除去することができ、水素吸蔵合金が再活性化される。供給された水素は水素吸蔵合金に吸着していた二酸化酸素を水素吸蔵合金かから剥離させ、不純物ガスとして排出される。水素の水素吸蔵合金への吸蔵状態は図9に示すとおりである。10分後、水素の供給を止め、第4工程として、水素吸蔵合金を70℃になるように加熱し、水素吸蔵合金に吸蔵されている水素を放出させ、水素貯蔵タンクに送る。水素吸蔵合金からの水素の放出状態は図10に示すとおりである。これにより第1番目の水素吸蔵合金収納室の第1サイクルが終了する。このサイクルは図1の第1列目に示すとおりである。
【0024】
連続運転中においては、図1に示すように第1番目の水素吸蔵合金収納室が第1工程を実施しているときは、第2番目の水素吸蔵合金収納室では第4工程を実施しており、第3番目の水素吸蔵合金収納室では第3工程を実施しており、第4番目の水素吸蔵合金収納室では第2工程を実施している。このようにして本実施例は図1に示すとおりの工程を各水素吸蔵合金収納室において順次実施することにより、高い効率で水素を回収することができる。
【0025】
本発明における水素の総回収率は
Figure 2004359500
で示される。
【0026】
本実施例では、1つの水素吸蔵合金収納室における1通りの工程が終わったことをもって1サイクルとし、42サイクルまでの連続運転を行い、各サイクル毎の水素の総回収率を求めたところ、図11に示すとおりの結果が得られた。平均で95%以上の回収率が達成できた。
【0027】
実施例2
実施例1の第1〜4工程に加えて、休止工程を加えた以外は、実施例1を繰り返した。その結果は実施例1とほぼ同一の結果が得られた。
【0028】
比較例1
(1)使用した水素吸蔵合金
実施例1と同一
(2)供給ガスの種類
図6中の黒丸印 :H100vol%
図6中の白三角印 :N25.5vol%+H残部
図6中の黒三角印 :N51.7vol%+H残部
図6中の白逆立三角印:CO25.3vol%+H残部
図6中の黒逆立三角印:CO52.3vol%+H残部
図6中の四角印 :N25.6vol%+CO25.8vol%+H残部
(3)操業条件
水素分圧:0.6MPa
流量:150cc/分
実施例1に用いた装置において、第1番目の水素吸蔵合金収納室関係回路と第2番目の水素吸蔵合金収納室関係回路のみを用いた形の図12に示す装置を用い、第1番目の水素吸蔵合金収納室に前記それぞれのガスを所定水素分圧、所定流量で供給した。水素吸蔵合金は25℃に保ち、10分間ガスを供給し水素を吸蔵させた(本発明の第1工程に相当)後、ガスの供給を停止し、供給ガスは第2番目の水素吸蔵合金収納室に供給し、第1番目の水素吸蔵合金収納室と同一の条件で水素を吸蔵させた(本発明の第1工程に相当)。一応、第1番目の水素吸蔵合金収納室ではガスの供給を停止したら、直ちに水素吸蔵合金を70℃まで加熱し、前記合金に吸蔵された水素を放出させ、放出水素は水素貯蔵タンクに貯蔵した(本発明の第2工程に相当)。
したがって、比較例1の工程図は、図13に示すとおりである。この工程を何何度も繰り返した結果を図6に示している。
本比較例1のように水素パージ工程を用いない場合には、供給ガス中に二酸化炭素が含まれているケースでは、吸蔵、放出を繰り返すたび毎に水素吸蔵合金の水素吸蔵合金の水素吸蔵能力が低下してしまうことが判る。したがって、供給ガス中に不純物として二酸化炭素を含有するケースにおいては、本発明の第3、第4工程の存在は重要である。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、水素パージによる水素吸蔵合金の再生手段を採用することにより、水素吸蔵合金の再生を行うとともに、パージ工程で水素吸蔵合金に吸蔵された水素が実質的に不純物によりほとんど汚染されていないという驚くべき結果が得られた。
また、水素吸蔵合金収納室を複数設けてサイクル運転を実施することにより、長期間連続して高い水素総回収率を達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1による本発明の水素分離回収方法において、時間の経過につれて第1番目〜第4番目の水素吸蔵合金収納室がそれぞれどのような工程を実施しているかを示す工程図である。
【図2】実施例2による本発明の水素分離回収方法において、時間の経過につれて第1番目〜第4番目の水素吸蔵合金収納室がそれぞれどのような工程を実施しているかを示す工程図である。
【図3】第1工程、第2工程、第3工程、第4工程のそれぞれの所要時間が異なる場合には、一番長い時間のかかる工程の所要時間にあわせて、その他の工程に休止工程をだき合わせて調整したケースの1例を示す工程図である。
【図4】本発明のもっとも基本的な水素分離回収装置を示す。
【図5】複数の水素吸蔵合金収納室を用いることにより、連続的に水素を分離回収できるようにした水素分離回収装置の1例を示す図である。
【図6】第1工程と第2工程のみの繰り返しで水素を分離回収する方法において、供給ガス中に水素以外の不純物として窒素が存在している場合、二酸化炭素が存在している場合および窒素と二酸化炭素が存在している場合のそれぞれのケースにおける不純物の影響を調べたデータであり、縦軸は水素放出量(すなわち水素吸蔵合金への水素吸蔵量)、横軸はサイクル数である。
【図7】実施例1の第1工程における水素吸蔵合金収納室への供給ガスの供給状態を示すグラフであり、縦軸は供給ガスの流量、横軸は時間であり、ちなみに0:07:12は7分12秒を指す。
【図8】実施例1の第2工程における水素放出状態を示すグラフであり、縦軸は水素放出量、横軸は時間である。
【図9】実施例1の第3工程における水素吸蔵合金収納室への水素供給状態を示すグラフであり、縦軸は水素供給量、横軸は時間である。
【図10】実施例1の第4工程における水素放出状態を示すグラフであり、縦軸は水素放出量、横軸は時間である。
【図11】実施例1の水素分離回収方法を何度も繰り返し、サイクル回数が増すにつれて各サイクル毎の水素総回収率がどのように変化したかを調べた結果を示すグラフであり、縦軸は水素総回収率、横軸はサイクル数である。
【図12】比較例1で用いた水素分離回収装置を示す。
【図13】比較例1による水素分離回収方法において、時間の経過につれて第1番目〜第2番目の水素吸蔵合金収納室がそれぞれどのような工程を実施しているかを示す工程図である。

Claims (5)

  1. (A)水素吸蔵合金を加熱冷却するための加熱冷却手段を備え、かつ水素吸
    蔵合金を充填してなる水素吸蔵合金収納室、
    (B)水素吸蔵合金から放出された水素を貯蔵するための水素貯蔵タンク、
    (C)水素吸蔵合金収納室と水素貯蔵タンクとを結ぶ配管、
    (D)水素吸蔵合金収納室と水素貯蔵タンクとの間にあって水素の流れを
    通過させたり、止めたりできる開閉手段、
    を包含していることを特徴とする水素分離回収装置。
  2. (1)複数の前記水素吸蔵合金収納室、
    (2)前記水素貯蔵タンク、
    (3)それぞれの前記水素吸蔵合金収納室と前記水素貯蔵タンクとを結ぶ配管、(4)それぞれの前記水素吸蔵合金収納室と前記水素貯蔵タンクとの間にあって水素の流れを通過させたり、止めたりできるそれぞれの開閉手段、
    を包含していることを特徴とする水素分離回収装置。
  3. (i)炭化水素を改質して得られた水素含有割合が30容量%以上の水素含有供給ガスを前記(A)の水素吸蔵合金収納室に供給して、冷却されている水素吸蔵合金に選択的に水素を吸蔵させ、一方前記供給ガスの非吸蔵ガス成分はそのまま前記(A)の水素吸蔵合金収納室から排出し、水素が所定量水素吸蔵合金に吸蔵された時点で前記水素含有供給ガスの供給を中断する第1工程、
    (ii)水素を吸蔵している水素吸蔵合金を加熱して水素吸蔵合金から水素を放出させ、放出された水素を前記(B)の水素貯蔵タンクに貯蔵する第2工程、
    (iii)水素吸蔵合金を再活性化するため、水素を放出させた水素吸蔵合金収納室における水素吸蔵合金を冷却しながら水素を供給して水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる第3工程(水素パージ工程)、
    (iv)水素を吸蔵している水素吸蔵合金を加熱して水素吸蔵合金から水素を放出させ、放出された水素を前記(B)の水素貯蔵タンクまたは別の水素貯蔵タンクに貯蔵する第4工程、
    よりなることを特徴とする水素分離回収方法。
  4. 第1番目〜第n番目までの水素吸蔵合金収納室を設け、それぞれの水素吸蔵合金収納室において、前記第1工程〜第4工程のそれぞれの工程を順次切り替えながら実施することを特徴とする水素分離回収方法。
  5. 請求項4の水素分離回収方法において、前記第1工程〜第4工程の必要個所にそれぞれの工程の時間差を調整するための休止工程を設け、これらの工程を順次切り替えながら実施することを特徴とする水素分離回収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015081223A (ja) * 2013-10-24 2015-04-27 一般財団法人電力中央研究所 水素濃集装置及び水素の濃集方法

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