JP2004359170A - エアバッグドア構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本革表皮28が意匠面をなすインストルメントパネル12等の車両用内装部材において、パネル基体20にエアバッグ装置30の作動時に4方開きして4枚のドアパネル38となるエアバッグドア34が設けられる。本革表皮28の開裂予定線60は、この開裂予定線60により形成される開放予定片64の数が、ドアパネル38の数より少なくなるよう設定される。すなわち開放予定片64は、フロントガラスFW側の辺をヒンジポイントとしてコの字状に片開きするよう構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エアバッグドア構造に関し、更に詳細には、エアバッグ装置の作動時に開放して複数枚のドアパネルとなるエアバッグドアを設けたパネル基体と、このパネル基体に被着されて意匠面をなす本革表皮とから車両用内装部材を構成し、前記エアバッグドアの膨出に伴い前記本革表皮に形成した開裂予定線を開裂させるようにしたエアバッグドア構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両の乗員室前方に組付けられるインストルメントパネル、サイドドアの内側に設置されるドアトリム(内張り部材)、ピラー部に設置されるピラーガーニッシュ等の各種車両内装部材では、所要形状に成形された樹脂製の基体の外部表面に、質感向上を図ることを目的とする表皮材を装着する場合が多くある。一般的に前記表皮材は、真空成形、パウダースラッシュ成形またはスプレー成形等の種々の成形方法に基づいて成形された合成樹脂製のものが好適に実施されている。しかしながら、高級車等に実施される車両用内装部材では、高いレベルでの質感およびグレード感が要求されるため、表皮材として本革表皮を採用する場合がある。
【0003】
図10は、本革表皮を採用した車両内装部材の一例として、インストルメントパネル10の一部を概略的に例示した斜視図である。このインストルメントパネル10では、計器ユニット、グローブボックス、空調操作パネルおよびオーディオユニット等の各種車載機器、部材の設置基体となる第1基材22に第2基材24を装着したパネル基体20において、該第2基材24の表面に本革表皮28を被着することで、より質感を向上させて高級感の演出が図られている。このように、前記第2基材24の表面に本革表皮28を被着したインストルメントパネル10等の車両用内装部材を用いることで、所謂高級仕様の車両用内装部材として実施され、第2基材24自体が、表皮材として露出して意匠面をなす所謂一般仕様の車両用内装部材との差別化が図られている。なお、前記第1基材22と第2基材24との間には、図11に示すように、適宜弾力性を有するウレタンフォーム等からなる発泡体26が発泡介在され、同時に触感向上も図られている。
【0004】
また近年に至り、殆どの乗用車では、衝突事故等による衝撃から乗員を保護するために、運転席乗員用のエアバッグ装置および助手席乗員用のエアバッグ装置が標準的に装備されている。このうち、助手席乗員用のエアバッグ装置30は、乗員室前方に組付けたインストルメントパネル10の内部に車両等に格納固定した状態で装備されている(図11参照)。このため、前記インストルメントパネル10のパネル基体20では、前記エアバッグ装置30に対応した部位に乗員室側へ開放変位するエアバッグドア34が設けられ、このエアバッグドア34がパネル基体20から開放することで乗員室へ開口した展開開口部を画成するようになっている。すなわち、衝突による衝撃を感知して前記エアバッグ装置30が作動すると、膨張したエアバッグ32は、前記エアバッグドア34を内側から押し開き、画成された展開開口部を介して乗員室内へ展開するようになる。
【0005】
ところで、エアバッグドアの開放形態としては、1枚のドアパネルから構成される片開きタイプと、2枚以上のドアパネルから構成される複数開きタイプのエアバッグドアが実用化されている。このうち片開きタイプのエアバッグドアは、図示省略するがフロントガラス側をヒンジポイントとしてドアパネルが開放する形態である。図10に例示した4枚のドアパネル38から構成される4方開きのエアバッグドア34は、その矩形状の各辺をヒンジポイントとして各ドアパネル38が開放するようになっている。また、2枚のドアパネル38,38から構成される両開きタイプのエアバッグドア36は、フロントガラスFW側および乗員席側をヒンジポイントとして開放する形態である(図13参照)。
【0006】
なお、前述した片開き式のエアバッグドアでは、このエアバッグドアの開放時にフロントガラスに衝突することを回避するために開度規制部材が設けられ、設定した開放角度以上の開放変位を規制するようになっている。一方、複数開き式のエアバッグドア34,36では、フロントガラスFWに衝突する畏れがないため、開度規制部材を設ける必要がなく、近年では複数開きタイプのエアバッグドア34,36が多く採用されている。なお、エアバッグドア構造に関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0007】
ここで前記エアバッグドア34は、図11に示すように、前記パネル基体20における第1基材22とは別体に形成されて、該第1基材22に開設された設置口22aに取付けられ、前記エアバッグ装置30の作動前には、該第1基材22の一部として構成される。そして前記エアバッグドア34は、前記エアバッグ装置30の作動時に破断する平面両Y字状の破断予定線50を薄肉に延設することで、前記インストルメントパネル10の前・後方向および左・右方向へ開放する4枚のドアパネル38に区分されている。また、前記エアバッグドア34の外表面を被覆する第2基材24には、前記第1破断予定線50に沿って第2破断予定線52が延設され、前記第2基材24に被着した本革表皮28においても、第1破断予定線50に沿って開裂予定線60が延設されている。すなわち、前記第1破断予定線50および第2破断予定線52は、ドアパネル38の外縁ラインに沿って形成されることになる。これにより、前記エアバッグ装置30の作動下に、エアバッグ32の押圧力がエアバッグドア34の裏側に作用すると、前記第1破断予定線50、第2破断予定線52および開裂予定線60で開裂することで、各ドアパネル38が外方に開放することが許容されて前記エアバッグ32用の展開開口部が形成される。なお、前記第2基材24に形成された第2破断予定線52は、前記ドアパネル38の外縁ラインに沿って延在する溝によって形成された薄肉部分であって、エアバッグ32の押上力を受けた際にこの部分で破断が起こる。
【0008】
これに対し、前記本革表皮28に形成される開裂予定線60は、合成樹脂製のエアバッグドア34や第2基材24の如く、溝状の薄肉部分を形成することが困難である。そこで、前記本革表皮28は、例えば前記エアバッグドア34の上面を覆う領域28aと、その他の領域28bとを別体として準備し、該エアバッグを覆う領域28aを更にドアパネル38の外縁形状に合わせて開裂予定片64を形成する。そして、前記エアバッグドア34の第1破断予定線50に沿って開裂予定片64および領域28bを互いに縫合することで、この縫合部分を第1破断予定線50に沿って延設した平面両Y字状の開裂予定線60が形成されるようになっている。そして、前記エアバッグ32の押上力を受けた際に、前記本革表皮28の開裂予定片64を縫合している縫合糸が切断され、前記開裂予定線60で開裂が起こることで矩形状の各辺をヒンジポイント62として前記エアバッグドア34が開放し、エアバッグ32の膨張展開を許容するようになる。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−137056号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述したエアバッグドア構造では、前記エアバッグ34におけるドアパネル38の外縁ラインに沿うように第1破断予定線50が延設され、該第1破断予定線50に沿って第2破断予定線52および開裂予定線60が延設されている。すなわち、4枚のドアパネル38から構成されるエアバッグドア34の場合、ドアパネル38の外縁ラインに沿って形成される第1および第2破断予定線50,52は平面両Y字状に形成され、よって本革表皮28の意匠面には、矩形状の前記両領域28a,28bの継ぎ目の中に平面両Y字状の開裂予定線60が表れることになる(図12参照)。また、2枚のドアパネル38,38から構成されるエアバッグドア36の場合、ドアパネル38の外縁ラインに沿って形成される第1および第2破断予定線50,52は平面H字状に形成され、よって本革表皮28の意匠面には、矩形状の前記両領域28a,28bの継ぎ目の中に平面H字状の開裂予定線60が表れることになる(図13参照)。このため、インストルメントパネル10の意匠面には、前記エアバッグドア34におけるドアパネル38の外縁ライン形状に類似した開裂予定線60がそのまま視認されるようになり、該インストルメントパネル10の質感低下を招来する問題を内在していた。
【0011】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係るエアバッグドア構造に内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、本革表皮のエアバッグドアを覆う領域を、該エアバッグドアのドアパネル数より少ない数で開裂するよう開裂予定線を形成することで、該開裂予定線が車両用内装部材の意匠面を損なわないようにしたエアバッグドア構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため本発明に係るエアバッグドア構造は、
エアバッグ装置の作動時に開放して複数枚のドアパネルとなるエアバッグドアを設けたパネル基体と、このパネル基体に被着されて意匠面をなす本革表皮とから車両用内装部材を構成し、前記エアバッグドアの膨出に伴い前記本革表皮に形成した開裂予定線を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮の開裂予定線により形成される開放予定片の数が、前記ドアパネルの数より少なくなるよう設定したことを特徴とする。
【0013】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため本願の別の発明に係るエアバッグドア構造は、
エアバッグ装置の作動時に4方開きして4枚のドアパネルとなるエアバッグドアを設けたパネル基体と、このパネル基体に被着されて意匠面をなす本革表皮とから車両用内装部材を構成し、前記エアバッグドアの膨出に伴い前記本革表皮に形成した開裂予定線を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮の開裂予定線により形成される開放予定片を、フロントガラス側の辺をヒンジポイントとしてコの字状に片開きするよう構成したことを特徴とする。
【0014】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため本願の別の発明に係るエアバッグドア構造は、
エアバッグ装置の作動時に両開きして2枚のドアパネルとなるエアバッグドアを設けたパネル基体と、このパネル基体に被着されて意匠面をなす本革表皮とから車両用内装部材を構成し、前記エアバッグドアの膨出に伴い前記本革表皮に形成した開裂予定線を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮の開裂予定線により形成される開放予定片を、フロントガラス側の辺をヒンジポイントとしてコの字状に片開きするよう構成したことを特徴とする。
【0015】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため本願の別の発明に係るエアバッグドア構造は、
エアバッグ装置の作動時に4方開きして4枚のドアパネルとなるエアバッグドアを設けたパネル基体と、このパネル基体に被着されて意匠面をなす本革表皮とから車両用内装部材を構成し、前記エアバッグドアの膨出に伴い前記本革表皮に形成した開裂予定線を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮の開裂予定線により形成される開放予定片を、フロントガラス側および乗員室側の辺をヒンジポイントとして両開きするよう構成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るエアバッグドア構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。ここで、車両の乗員室前方に組付けられるインストルメントパネル、サイドドアの内側に設置されるドアトリム(内張り部材)、ピラー部に設置されるピラーガーニッシュ等のエアバッグ装置が設けられる車両用内装部材の一例として、インストルメントパネルを挙げて説明する。なお、説明の便宜上、図10〜図13に示したインストルメントパネルの構成要素と同一の要素については、同一の符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0017】
【第1実施例】
図1は、第1実施例に係るエアバッグ構造が実施されるインストルメントパネル12の部分斜視図である。このインストルメントパネル12は、計器ユニット等の各種車載機器,部材等の設置用基板であって、乗員室前方において略全幅に亘って延在する該インストルメントパネル12の意匠形状を前提とした形状に形成されるパネル基体20と、このパネル基材20に被着されて該インストルメントパネル12の意匠面をなす本革表皮24とから構成されている。実施例の前記パネル基体20は、エアバッグ装置30が連結される第1基材22と、この第1基材22に装着して該インストルメントパネル12の意匠形状をなす第2基材24と、前記第1基材22および第2基材24の間に介在させたウレタンフォーム等の発泡体26とからなる三層構造の部材である。そして前記インストルメントパネル12は、図3に示すように、その後端縁部をフロントガラスFWの下縁部に近接させながら適宜の固定手段を利用して車体に設置固定されている。これにより、乗員室の前方に配設されたエアコンユニット(図示せず)や助手席用のエアバッグ装置30等の各種車載機器は、前記インストルメントパネル12によって内在された状態となる。
【0018】
前記パネル基体20の第1基材22において、内側に配設した前記エアバッグ装置30におけるインフレータ42の開口部に対応した部位に、矩形状を呈する設置口22aが開設されており、4枚のドアパネル38から構成されるエアバッグドア34がこの設置口22aに取付けられている。ここで前記第1基材22は、例えばPP(ポリプロピレン)等の合成樹脂素材を材質とした比較的硬質のインジェクション成形部材である。また前記エアバッグドア34は、例えばTPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)等の柔軟性や靭性等に優れた合成樹脂素材を材質としたインジェクション成形部材である。
【0019】
前記エアバッグドア34は、前記第1基材22に設けた前記設置口22aを閉塞し得る形状・サイズに形成された板状部44と、この板状部44の裏側に一体的に形成されて前記設置口22aに挿通されると共に前記エアバッグ装置30のインフレータ42に係止支持される支持枠部46とから構成されている(図3参照)。そして前記板状部44では、エアバッグ装置30の作動時に破断する平面両Y字状の破断予定線50と、この破断予定線50の端縁間に形成されたヒンジ部48とにより、インストルメントパネル12の前・後方向および左・右方向へ開放する4枚のドアパネル38が一体的に形成されている。また、前記支持枠部46の外壁面には、前記第1基材22に係止される複数個の係止爪(図示せず)が一体的に突設されており、前記エアバッグドア34は、前記板状部24の外縁部および各係止爪とにより第1基材22に係止された状態で設置口22aに固定される。なお、前記板状部44に形成された破断予定線50は、前記エアバッグドア34のドアパネル38の外縁ラインに沿って延在する溝によって形成された薄肉部分であって、エアバッグ32の押上力を受けた際にこの部分で破断が起こる。
【0020】
前記第2基材24は、前記本革表皮28の設置基板であって、前記インストルメントパネル12の意匠形状に、熱可塑性合成樹脂(例えば、TPO)等を材質として、例えば公知の真空成形技術により成形された薄肉のシート状を呈している。そして、前記第2基材24における裏面側には、前記エアバッグドア34におけるドアパネル38の外縁ライン34a、すなわち第1破断予定線50に沿って延在する平面両Y字状の第2破断予定線52が形成されている(図4参照)。なお、前記第2破断予定線52は、横断面略V形の溝によって形成された薄肉部分であって、エアバッグ32の押上力を受けた際にこの部分に沿って第2基材24は破断が起こる。
【0021】
前記本革表皮28は、所要形状に裁断された複数の本革のパーツを縫製することで形成されており、前記インストルメントパネル12の意匠形状に合わせて前記パネル基体20における第2基材24の外面に密着的に被着されている。すなわち、前記本革のパーツの継ぎ目部分が表面に露出するので、この継ぎ目部分が好適に意匠として効果を奏するよう設定されている。
【0022】
実施例の前記本革表皮28は、前記エアバッグドア34の上面を覆う領域(以下、第1領域と云う)28aと、その他の領域(以下、第2領域と云う)28bとを別体として準備し、平面ロの字状に沿って両領域28a,28bを互いに縫合することで、フロントガラスFW側の辺を除く縫合部分を開裂予定線60とし、この開裂予定線60により開裂予定片64が形成される。より具体的には、前記本革表皮28の開裂予定線60は、前記第1領域28aの輪郭外縁端と、第2領域28bの輪郭内縁端とを該本革表皮28の裏面に向けて折曲し、この両者の折曲部分を縫合して、図示しない工業用ミシン等で縫合糸54を使用して縫合することで連結している(図5参照)。また前記本革表皮28の縫合部分において、ヒンジポイント62となるフロントガラスFW側の辺は開裂しないように設定され、実施例では前記折曲部分の縫合を2重に実施することで開裂し難くしている(図6参照)。このように前記本革表皮28では、縫合部分は裏面に隠れると共に、第1領域28aの輪郭外縁端と第2領域28bの輪郭内縁端との境界端部同士が、平面ロの字状にインストルメントパネル12の意匠面に継ぎ目として表れている。
【0023】
すなわち、前記エアバッグドア34の第1破断予定線50および第2基材24の第2破断予定線52は、平面両Y字状に延設されて、矩形状の各辺をヒンジポイントとして4枚のドアパネル38として開放を許容するよう設定されるが、該第1および第2破断予定線50,52の延在形状に拘わらず前記本革表皮28では、該ドアパネル38数より少ない数、ここでは前記開裂予定線60により形成された開裂予定片64がフロントガラスFW側をヒンジポイント62として片開きするようになっている。
【0024】
なお、前記本革表皮28を第2基材24に被着するに際しては、前記本革表皮28の第2領域28bは、該第2基材24に対して接着等の手段により強固に固着されている。しかし、前記エアバッグドア34の上面を覆う前記本革表皮28の開放予定片64においては、前記第2基材24の上面に対して容易に剥離可能な程度の接着力をもって接着されている。従って、前記エアバッグドア34の開放時には、前記開放予定片64が第2基材24から剥離するようになっている。
【0025】
なお、前記エアバッグ32の押圧力に対する前記本革表皮28の開裂予定線60の開裂性をコントロールすることで、スムーズなエアバッグドア34の開放を達成することができる。前記開裂性は、縫合の方法、縫合糸の仕様および縫目のピッチ等で設定される。すなわち、前記縫合の方法は、例えば縫目を本縫いとすると環縫いした場合より前記開裂予定線60が開裂し難くし得る。また、前記縫合糸54の材質または太さを変えることや、縫目のピッチを調整することでも、開裂性をコントロールすることができる。また、一旦縫合した縫合糸54を切断しておくことや、縫合ラインを1重ではなく2重等複数してもよい。更に、縫い針の径を大きくすると、該縫い針の貫通により所要のピッチ毎に穿設された糸通孔56が大きくなり、この部分が構造的な脆弱部分となり開裂予定線60として作用する。前述した開裂性のコントロール方法を利用することで、本革表皮28の開裂予定線60を、フロントガラスFW側の辺を開裂し難く設定し、エアバッグ装置30の作動時にヒンジポイント62として作用させ、該本革表皮28の開放方向を決定することができる。
【0026】
【第1実施例の作用】
次に、前述のように構成された第1実施例に係るエアバッグ構造の作用について説明する。前述のように構成されたインストルメントパネル12では、前記エアバッグ装置30が作動した際には、膨張するエアバッグ32の押上力によってエアバッグドア34が下方から押上げられることにより、先ずエアバッグドア34の板状部44が上方に膨出(膨張変形)を起こす。そして、前記エアバッグドア34が膨張変位すると同時に、該エアバッグドア34の上面を覆う前記本革表皮28の開裂予定片64が押上げられ、乗員室側および左右側に延在して形成された平面コの字の開裂予定線60の開裂が始まると共に、各ドアパネル38から剥離するようになる。
【0027】
適時後に前記エアバッグドア34の板状部44に形成した破断予定線50に破断が生じ、これにより各ドアパネル38が徐々に上方に浮上するようになる。従って、前記発泡体26を介して第2基材24が上方へ押上げられるため、前記第2破断予定線52に破断が起きるようになり、各ドアパネル38が開放されるようになる。なお、前記第2基材24の第2破断予定線52は、前記エアバッグドア34の第1破断予定線50と同一の平面両Y字状に沿って延設されているため、その矩形状の各辺をヒンジポントとして該エアバッグドア34のドアパネル38、発泡体26および第2基材24は一体的に開放される(図2参照)。そして、前記本革表皮28の開裂予定片64は、フロントガラス52側の辺をヒンジポイント62として、前記各ドアパネル38から分離して開放される。
【0028】
前記本革表皮28の開裂予定線60は、前記エアバッグ32の押上力を受けた際に、前記本革表皮28の開裂予定片64を縫合している縫合糸54が切断されたり、または該縫合糸54を通した糸通孔56が裂けることで、該開裂予定片64の開放が許容される。しかも、前記エアバッグドア34の上面を覆う前記本革表皮28の開裂予定片64は、前記エアバッグドア34の作動に伴って第2基材24から剥離可能であるため、スムーズなエアバッグドア34の開放を許容するようになり、エアバッグ32の本来の機能を発揮することができる。
【0029】
また、前記本革表皮28の持つ伸びを生じにくいという特性により、前記エアバッグドア34の第1破断予定線50および第2基材24の第2破断予定線52で破断が起きて各ドアパネル38が開放する前、すなわちエアバッグドア34が膨張変形した段階で該本革表皮28の開裂予定線60が開裂するようになっている。従って、前記各ドアパネル38が開放する際に、各ドアパネル38が前記本革表皮28の開裂予定片64に抵抗を受けることはなく、前記エアバッグドア34はスムーズに開放することができる。前記本革表皮28の開裂予定線60の開裂は、最適実施例の作用を示すものである。すなわち、開裂予定線60が各ドアパネル38の開放と同時または開放後に開裂する場合も、本発明の一実施例の作用として説明される。
【0030】
このように、第1実施例に係るエアバッグ構造では、前記本革表皮28はフロントガラス52側をヒンジポイント62としてエアバッグドア34の上面を覆う開裂予定片64が開放するよう設定され、4枚のドアパネル38が4方開きするエアバッグドア34にも拘わらず、前記インストルメントパネル12の意匠面に表れる開裂予定線60およびヒンジポイント62がなす継ぎ目は平面ロの字状としている。このように、前記本革表皮28の開裂予定片64が、前記エアバッグドア34のドアパネル38数より少ない数で開裂するように開裂予定線60を形成することで、前記インストルメントパネル12の意匠面を構成する本革表皮28に表れる開裂予定線60がシンプルになるため、前記インストルメントパネル12の意匠を損なわないようにすることができる。
【0031】
【第2実施例】
図7に示すように、第2実施例に係るエアバッグ構造は、2枚のドアパネル38,38から構成される両開きタイプのエアバッグドア36であって、該ドアパネル38,38はフロントガラスFW側および乗員席側をヒンジポイントとして開放するようになっている。前記エアバッグドア36の上面を覆う本革表皮28の開裂予定片64は、フロントガラスFW側の辺をヒンジポイント62としてコの字状に片開きするように開裂予定線60が形成されている。従って、インストルメントパネルの意匠面を構成する本革表皮28に表れる開裂予定線60がシンプルになるため、前記インストルメントパネルの意匠を損なわないようにすることができる。
【0032】
【第3実施例】
図8に示すように、第3実施例に係るエアバッグ構造は、4枚のドアパネル38から構成される4方開きタイプのエアバッグドア34であって、該ドアパネル38は矩形状の各辺をヒンジポイントとして開放するようになっている。前記エアバッグドア34の上面は、2枚の開裂予定片64,64で構成され、フロントガラスFW側および乗員側の辺をヒンジポイント62として両開きするように開裂予定線60が平面H字状に形成されている。従って、前記インストルメントパネルの意匠面を構成する本革表皮28に表れる開裂予定線60がシンプルになるため、前記インストルメントパネルの意匠を損なわないようにすることができる。
【0033】
前述した各実施例に係るエアバッグドア構造では、前記エアバッグドア34,36の上面を覆う開裂予定片64となる第1領域28aと、その他の部分である第2領域28bとを別体として準備し、平面コの字状のラインに沿って両領域28a,28bを互いに縫合することで開裂予定線60を形成するようになっていたが、該開裂予定線60においてエアバッグ装置30の作動時に開裂予定片64が開放し得る構成であれば、これに限定されるものではない。例えば図9に示すように、本革表皮28の開裂予定線68は、該本革表皮28に工業用ミシン等を利用して縫合糸54を使用したステッチ(縫目)が形成する構造も採用することができる。前記開裂予定線68は、この開裂予定線68とされる所要のラインに沿って所要のピッチでステッチを形成することで、縫い針の貫通により所要のピッチ毎に穿設された図示しない糸通孔と、隣接する糸通孔の間に位置する連設部とから構成されており、所謂「ミシン目」状を呈している。但し、前記縫合糸54は、インストルメントパネル14の装飾材として機能するだけで、開裂予定線62の開裂を促進させるような機能は具有していない。従って、縫合糸54は必須条件でなく、前記開裂予定線68に沿ってミシン針等により所要ピッチで通孔を貫設することで、前記本革表皮28に開裂予定線を設ける構成も採用し得る。
【0034】
なお、各実施例が対象とするインストルメントパネル12は、図1または図3に示した第1基材22と第2基材24との間に発泡体26を介在させた三層タイプのパネル基体20に本革表皮28を被着するものであるが、これに限定されるものではなく、例えば第1基材22に第2基材24を直接装着したタイプや、第1基材22のみからなる単層タイプ等のパネル基体20に、本革表皮28を被着したインストルメントパネルも対象とされる。また、エアバッグドアについても、基材と別体に構成したものを挙げたが、基材と一体的に構成するものであってもよい。
【0035】
また、本願のエアバッグドア構造が実施される車両用内装部材は、前述したインストルメントパネルに限定されるものではなく、例えばステアリングのホーンパッド部やピラーガーニッシュ等、エアバッグドアを設けた全ての車両用内装部材が対象とされる。
【0036】
更に、図示しないが3枚の三角形のドアパネルから構成され、フロントガラス側および左右側の辺をヒンジポイントとして開放する3方開きタイプのエアバッグドアも採用することができる。また、各実施例で説明したようにエアバッグドアの外側輪郭形状は、矩形に限られず、多角形であってもよい。そして、各ドアパネルのヒンジポイントは、その何れか一辺にあればよい。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係るエアバッグドア構造によれば、車両用内装部材の意匠面を構成する本革表皮に設けた開裂予定線により形成される開裂予定片を、エアバッグドアの数より少なく設定するようにしたので、該車両用内装部材の意匠面に表れる開裂予定線が意匠を損なわないようにすることができる利点がある。また、本革表皮のエアバッグドアの上面を覆う開裂予定片を、前記エアバッグドアの開放時にパネル基体から剥離し得るよう構成することで、エアバッグ装置の作動時に、この本革表皮の領域がエアバッグドアと独立して開放するようになり、スムーズなエアバッグドアの開放を許容し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な第1実施例に係るエアバッグドア構造が実施されたインストルメントパネルの部分斜視図である。
【図2】第1実施例のエアバッグドアの開放状態を示すインストルメントパネルの部分斜視図である。
【図3】第1実施例のエアバッグドア構造が実施されたインストルメントパネルを示す図1のX−X線断面図である。
【図4】第1実施例のエアバッグドア構造を示す部分分解図である。
【図5】図3のA部を拡大して示す断面図である。
【図6】図3のB部を拡大して示す断面図である。
【図7】第2実施例に係るエアバッグドア構造を示す部分分解図である。
【図8】第3実施例に係るエアバッグドア構造を示す部分分解図である。
【図9】第1〜3実施例のエアバッグドア構造と別の構成で開裂予定線が形成されたインストルメントパネルの部分斜視図である。
【図10】従来のエアバッグドア構造が実施されたインストルメントパネルの部分斜視図である。
【図11】従来のエアバッグドア構造が実施されたインストルメントパネルを示す図10のY−Y線断面図である。
【図12】従来のエアバッグドア構造を示す部分分解図である。
【図13】従来の別のエアバッグドア構造を示す部分分解図である。
【符号の説明】
12 インストルメントパネル(車両用内装部材)
20 パネル基体
28 本革表皮
30 エアバッグ装置
34 エアバッグドア
36 エアバッグドア
38 ドアパネル
60 開裂予定線
64 開放予定片
FW フロントガラス
Claims (5)
- エアバッグ装置(30)の作動時に開放して複数枚のドアパネル(38)となるエアバッグドア(34,36)を設けたパネル基体(20)と、このパネル基体(20)に被着されて意匠面をなす本革表皮(28)とから車両用内装部材(12)を構成し、前記エアバッグドア(34,36)の膨出に伴い前記本革表皮(28)に形成した開裂予定線(60)を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮(28)の開裂予定線(60)により形成される開放予定片(64)の数が、前記ドアパネル(38)の数より少なくなるよう設定した
ことを特徴とするエアバッグドア構造。 - エアバッグ装置(30)の作動時に4方開きして4枚のドアパネル(38)となるエアバッグドア(34)を設けたパネル基体(20)と、このパネル基体(20)に被着されて意匠面をなす本革表皮(28)とから車両用内装部材(12)を構成し、前記エアバッグドア(34)の膨出に伴い前記本革表皮(28)に形成した開裂予定線(60)を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮(28)の開裂予定線(60)により形成される開放予定片(64)を、フロントガラス(FW)側の辺をヒンジポイントとしてコの字状に片開きするよう構成した
ことを特徴とするエアバッグドア構造。 - エアバッグ装置(30)の作動時に両開きして2枚のドアパネル(38,38)となるエアバッグドア(36)を設けたパネル基体(20)と、このパネル基体(20)に被着されて意匠面をなす本革表皮(28)とから車両用内装部材(12)を構成し、前記エアバッグドア(36)の膨出に伴い前記本革表皮(28)に形成した開裂予定線(60)を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮(28)の開裂予定線(60)により形成される開放予定片(64)を、フロントガラス(FW)側の辺をヒンジポイントとしてコの字状に片開きするよう構成した
ことを特徴とするエアバッグドア構造。 - エアバッグ装置(30)の作動時に4方開きして4枚のドアパネル(38)となるエアバッグドア(34)を設けたパネル基体(20)と、このパネル基体(20)に被着されて意匠面をなす本革表皮(28)とから車両用内装部材(12)を構成し、前記エアバッグドア(34)の膨出に伴い前記本革表皮(28)に形成した開裂予定線(60)を開裂させるようにしたエアバッグドア構造において、
前記本革表皮(28)の開裂予定線(60)により形成される開放予定片(64,64)を、フロントガラス(FW)側および乗員室側の辺をヒンジポイントとして両開きするよう構成した
ことを特徴とするエアバッグドア構造。 - 前記本革表皮(28)の前記エアバッグドア(34,36)の上面を覆う開放予定片(64)は、前記エアバッグドア(34,36)の開放時に前記パネル基体(20)から分離し得るよう設定される請求項1〜4の何れかに記載のエアバッグドア構造。
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