JP2004358821A - 成型ロールとその製造方法、並びに成型方法 - Google Patents

成型ロールとその製造方法、並びに成型方法 Download PDF

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Hirobumi Nakano
博文 中野
Hideaki Kawamura
英亮 川村
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Abstract

【課題】異物粒子を含み水分含有量が多い基材にエンボス模様を転写するに際して、表面に磨耗を生じ難く、表面形状に損傷を生じ難い、耐久性に優れた成型ロールとその製造方法、並びに成型ロールを用いた成型方法を提供する。
【解決手段】表面に転写模様が形成されている超高分子量ポリエチレンを表面に有する成型ロールAとその製造方法、並びに成型方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成型ロールとその製造方法、並びに成型方法に関し、詳しくは、建造物の内外装材などに用いられる、水分を含有した基材表面に模様を転写する成型ロールとその製造方法、並びにこの成型ロールを用いた成型方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
外表面に種々の模様を形成して建造物の内外装材などに用いられる粘土タイル、石こう系ボード等を生産する方法としては、一般に、注型法、プレス成型法、押出成型法などがある。商品価値を高めるため、基材表面に形成される模様は、反転模様が形成された型に基材を押圧して転写し形成される。
【0003】
押出成型法の場合は、押出機の出口側に装着されている口金の直後に成型ロールを配置し、エンボス加工を行う。成型ロールは一般に鋼材からなり、その表面はエッチング法により転写模様が形成されていたり、NC加工機により模様が彫刻加工(例えば、特許文献1)されたりしている。
【0004】
表面に模様が形成される上記基材は、水分を少なからず含んでいて軟質であるため、成型ロールにより転写される直後に、基材が転写ロールに粘着して巻きつく、といった現象が起こり易い。基材が転写ロールに巻きつくと、基材が平滑にならなかったり、表面に形成されたエンボス柄に引きづられて異形になるといったことが起こり、商品価値を失う。
【0005】
そこで、成型ロール表面には基材との粘着を防止するため、4フッ化樹脂などの離型性のよいコーティング剤を塗布したり、非粘着性のメッキ処理を施したりしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−52897号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基材には水分のみならず、形状の不揃いな砂、各種鉱物などの異物粒子が含まれており、これらが成型ロール表面を顕著に磨耗し、表面コーティング剤の損耗は激しく、離型性、非粘着性が失われて転写ロールに基材が巻きつく現象が生じ易くなり、更には模様を転写する形状自体の損傷も生じて、製品歩留りの低下をもたらす。そのため、成型ロール表面に頻繁に再処理を行う必要があり、生産性を高めることはできず、製品コストも高いものとなっていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、異物粒子を含み水分含有量が多い基材にエンボス模様を転写するに際して、表面に磨耗を生じ難く、表面形状に損傷を生じ難い、耐久性に優れた成型ロールと、この成型ロールを用いた成型方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る成型ロールの特徴構成は、表面に転写模様が形成されている超高分子量ポリエチレンを表面に有することにある。
【0010】
この構成によれば、超高分子量ポリエチレンが非粘着性であり、基材が成型ロール表面に巻きつくことを効果的に防止でき、しかも耐磨耗性にすぐれているため、少なくない水分や砂、各種鉱物などの異物粒子を含む粘土タイル、石こう系ボードのような基材にエンボス加工を施す場合に使用しても、表面形状に損傷を受け難く、長期間の使用に耐え得るものとなる。ここに超高分子量ポリエチレンとは、分子量100万以上のポリエチレンをいう。尚、成型ロール表面を構成する超高分子量ポリエチレンの表面に、所定の凹凸のある転写模様を形成することは、従来困難であったが、本願発明者が鋭意研究した結果、転写模様の三次元データを入力したNC加工機を使用して、その表面に彫刻加工することにより、可能となることを見出したものである。
【0011】
その結果、異物粒子を含み水分含有量が多い基材にエンボス模様を転写するに際しても、表面に磨耗を生じ難く、表面形状に損傷を生じ難い、耐久性に優れた成型ロールを提供することができた。
【0012】
前記超高分子量ポリエチレンが、鋼製の芯材表面に表層材として一体的に被覆されていることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、鋼材の強度を利用して成型ロールとしての強度を一層高めることができ、それだけ耐久性も向上する。この場合、表層材の厚み(T)は、表面に形成される模様(柄)の凹凸深さ(D)との関係は以下の関係式が満たされることが好ましい。
4D<T<70(mm)
表層材の厚み(T)が4D以下では、繰り返し押圧に対して耐久性が低くなる可能性があり、70mm以上では厚くした割に耐久性の向上が見られず、製造コストが高くなる。
【0014】
成型ロール表面を構成する前記超高分子量ポリエチレンの表面に、サンドブラスト処理が施されていることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、成型ロール表面の離型性を一層高めることができ、製造上のトラブルを一層確実に回避できる。
【0016】
本発明に係る成型ロールの製造方法の特徴構成は、超高分子量ポリエチレン製表層材を、円柱状をした鋼製芯材の表面に形成し、ついで前記超高分子量ポリエチレン製表層材に転写模様を形成することにある。
【0017】
この構成によれば、異物粒子を含み水分含有量が多い基材にエンボス模様を転写するに際して、表面に磨耗を生じ難く、表面形状に損傷を生じ難い、耐久性に優れた成型ロールの製造方法を提供することができる。鋼製芯材は、必ずしも円柱形をしている必要はなく、円筒形であってもよい。
【0018】
又、成型ロール表面を構成する超高分子量ポリエチレンの表面にサンドブラスト処理を施すことが好ましい。離型性に一層優れた成型ロールを製造できるからである。
【0019】
更に又、本発明に係る成型方法の特徴構成は、請求項1〜3のいずれか1の成型ロールを用いて、基材表面に模様を押圧・転写することにある。
【0020】
この構成によれば、異物粒子を含み水分含有量が多い基材にエンボス模様を転写するに際して、表面に磨耗を生じ難く、表面形状に損傷を生じ難い、耐久性に優れた成型ロールを用いた成型方法を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、鋼製の芯材1表面に表層材2として一体的に、表面に転写模様が形成されている超高分子量ポリエチレンを被覆した成型ロールAを示す。表層材2である超高分子量ポリエチレンの表面には、粘土タイル、石こう系ボード、窯業サイディング、サイディングボード、セメントボード等の基材表面を押圧して種々の凹凸模様を形成すべく転写模様が形成されている。そして、図示はしないが押出機の出口に装着されている口金の近傍の搬送テーブル上に成型ロールAが配置されて、押し出され送給されてくる基材の表面に対して、成型ロールAから模様が転写されるようになる。模様が転写された基材は、そのまま搬送テーブル上を搬送され、適宜乾燥されて、所定サイズに裁断される等して製品となる。尚、押出機としては、種々の製品形状に対応するダイスを先端部に装着したスクリュータイプのものが一般的に使用できる。
【0022】
成型ロールAは、内部をくり抜かれた中空円筒形の超高分子量ポリエチレン製表層材2を鋼製芯材1の表面に嵌め込み製造される。表層材2を鋼製芯材1の表面に嵌め込む方法は、種々の方法を採用可能であるが、焼き嵌め法で行うと、両者が強固に一体化できて好ましい。もっとも、鋼製芯材1の表面に表層材2を一体化させる方法としては、鋼製芯材1の表面に円筒状にした表層材2を油圧機器などを用いて圧入したり、型枠を用いて両者を高圧成型したり、鋼製芯材1の表面に超高分子量ポリエチレンをライニングする方法などを採用してもよい。
【0023】
更に、成型ロールAの両端部には、側板3がネジなどの固着具(図示略)を用いて取り付けられている。このようにすると、表層材2と鋼製芯材1とを一層強固に固着一体化できて、耐久性を高めて、保守作業をより好ましいものにできる。
【0024】
そして、超高分子量ポリエチレン製表層材2の表面に所定模様を彫刻するには、出願人が既に特許文献1で開示しているように、予め目的形状を有する石膏製の模型を製造しておき、この模型に基づく三次元データをデジタイザー等を用いて採取し、採取したデータをNC加工データに変換して、このNC加工データに基づいてNC加工機に搭載の研削工具により、表層材2の表面に彫刻加工する。超高分子量ポリエチレン製の円筒形状の表面加工は、このようにして初めて可能となる。もっとも、模型としては石膏型に限定されるものではなく、写真やCG等の画像データからの取り込みも含め、形状データが採取可能であればよい。
【0025】
表層材2が超高分子量ポリエチレン製であり非粘着性であるため、この成型ロールAを用いると、成型時にロールに基材が粘着して巻きつくといったことが起こり難いのみならず、少なくない水分や形状の不揃いな砂、各種鉱物などの異物粒子を多量に含む粘土タイル、石こう系ボードのような基材にエンボス加工を施す場合であっても、耐磨耗性にすぐれており、長期間の使用に耐え得るものとなる。
【0026】
【実施例】
長さ450mm、外径300mm、内径250mmの中空円筒形をした超高分子量ポリエチレン製表層材を製造する。超高分子量ポリエチレンは、市販のものを使用した。この表層材の中空部に、図1に示す型ロール用鋼製芯材を挿入して内嵌し、この鋼製芯材が容易に抜け出さないように焼き嵌め法により両者を一体化する。すなわち、表層材を恒温槽中にて約80℃程度に加熱・保持し、表層材が恒温になったところで加熱を停止して取り出し、表層材を床面上に縦方向に立設する。この場合、鋼製芯材の外径は表層材の中空部内径より数mm程度大きく形成されており、立設された表層材の中空部に鋼製芯材を圧入していくことになるが、表層材は加熱により幾分膨張しているため、鋼製芯材を内嵌することができる。内嵌が終了すると、図1に示すように、側板3を両端部側から挿入しネジでロールに固着する。
【0027】
ついで、表層材の表面をNC加工機により、所定形状に切削加工して彫刻する。この場合、上記したように、予め石膏模型からNC加工データを採取した後、プログラム加工を施す。更に、彫刻した表面に、0.5〜1.3kg/cm 程度の高圧エアーにより、粒度#24〜60程度の珪砂を用いてサンドブラスト処理を施した。これにより、ロール最表面の離型性を一層高めることができた。
【0028】
このようにして製造した成型ロールを用いて、最大深さ5〜8mm程度の凹凸が形成された模様入り粘土タイルを12,000枚(4フッ化樹脂をコーティングした従来の成型ロールでは、バラツキはあるものの10,000〜12,000回の押圧成型で部分的な剥離が発生した)製造したところ、ロール表面に損傷が認められず、しかもロール表面に基材が巻きつくようなトラブルは発生しなかった。
【0029】
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態では、成型ロールAとして鋼製の芯材の表面に超高分子量ポリエチレン製の表面層を被覆した構成を例に挙げたが、芯材はこれに限定されるものではなく、他の素材で製造されたものを芯材として使用してもよい。又、芯材を用いることなく、成型ロール全体を超高分子量ポリエチレン製としてもよい。
【0030】
(2)表層材の表面に形成される模様としては、特に限定されるものではなく、ディンプル模様や千鳥格子などの規則的な模様のみならず、不規則な模様であってもよく、レース編目調、導管木目調、陶磁器調、自然石調など各種模様を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る成型ロールの概略部分断面図
【符号の説明】
1 芯材
2 表層材
A 成型ロール

Claims (5)

  1. 表面に転写模様が形成されている超高分子量ポリエチレンを表面に有する成型ロール。
  2. 前記超高分子量ポリエチレンが、鋼製の芯材表面に表層材として一体的に被覆されている請求項1の成型ロール。
  3. 成型ロール表面を構成する前記超高分子量ポリエチレンの表面にサンドブラスト処理が施されている請求項1又は2の成型ロール。
  4. 超高分子量ポリエチレン製表層材を、円柱状をした鋼製芯材の表面に形成し、ついで前記超高分子量ポリエチレン製表層材に転写模様を形成する成型ロールの製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1の成型ロールを用いて、基材表面に模様を押圧・転写する成型方法。
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