JP2004358098A - 耳道内視掃除装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耳道内を充分な光で照射しつつ、湿性耳垢をも適当に除去できる耳道内視掃除装置を提供する。
【解決手段】耳道内視掃除装置1は、光を発生する光源81Aと、光源81Aにより発生された光を先端に誘導するように形成された耳掻き本体10と、先端を露呈させて耳掻き本体10に設けられ、繊維材からなる表層を備える耳掻き部90と、耳掻き本体10の先端に誘導された光により照射された耳道内の映像をイメージマイクロレンズ21により取り込むファイバースコープ20と、取り込んだ映像を表示するディスプレイ装置3と、光を発生する光源81Bと、光源81Bにより発生された光を先端に光を誘導して、耳道内を照射するライトガイド30と、ファイバースコープ20が貫通する中空口を有し、耳掻き本体10およびライトガイド30を保持した状態で、ファイバースコープ20を中心軸として回動自在な保持部5とを有する。
【選択図】 図4
【解決手段】耳道内視掃除装置1は、光を発生する光源81Aと、光源81Aにより発生された光を先端に誘導するように形成された耳掻き本体10と、先端を露呈させて耳掻き本体10に設けられ、繊維材からなる表層を備える耳掻き部90と、耳掻き本体10の先端に誘導された光により照射された耳道内の映像をイメージマイクロレンズ21により取り込むファイバースコープ20と、取り込んだ映像を表示するディスプレイ装置3と、光を発生する光源81Bと、光源81Bにより発生された光を先端に光を誘導して、耳道内を照射するライトガイド30と、ファイバースコープ20が貫通する中空口を有し、耳掻き本体10およびライトガイド30を保持した状態で、ファイバースコープ20を中心軸として回動自在な保持部5とを有する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、安全かつ確実に耳垢が除去できる耳道内視掃除装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自分の耳道内を覗くことができないため、手探りの状態で耳道内を掻きまわして、耳道の清掃を行っていた。しかし、勘を頼りに耳の内部を掻きまわすのでは、本当に耳垢を除去できているかどうか分からず、また、耳道内を傷つける恐れがあり、安全であるとは言えない。
【0003】
この問題を解決するものとして、耳道内の様子を観察しながら、同時に耳道内を清掃できる耳道内視掃除装置が実用化されている。この耳道内視掃除装置は、スプーン型の掻き取り部を有する。ユーザは、耳道内の様子を見て、掻き取り部に耳垢を載せて耳道外まで運び、耳垢を安全かつ確実に除去することができる(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−204647号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
人の耳垢は、乾性耳垢と湿性耳垢に区別される。乾性耳垢を掃除するには、上記スプーン型の掻き取り部は優れている。しかし、湿性耳垢を掃除する場合、半液状または液状で一定形状を有さない耳垢は、スプーン型の掻き取り部ではなかなかうまくすくえず、すくえたとしても一部が残存してしまい、完全には除去しにくい。
【0006】
このことにより、現在、耳道内を観察しつつ、湿性耳垢の除去にも優れている耳道内視掃除装置の提供が望まれている。一般的に、湿性耳垢を除去するには、棒の先端に綿が巻かれている綿巻き型の綿棒が用いられている。綿棒であれば、湿性耳垢を綿棒に絡み取ることができる。
【0007】
ここで、綿棒を上記特許文献1の耳道内視掃除装置にそのまま適用することはできない。なぜなら、特許文献1に記載の耳道内視掃除装置は、耳道内を充分な光で照射するために、スプーン型の掻き取り部を透明体として、その先端まで光を導く構成となっているからである。これを単に綿棒に置き換えるのでは、綿が巻かれた先端まで光を導くことはできない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、耳道内を充分な光で照射しつつ、湿性耳垢をも適当に除去できる耳道内視掃除装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 光を発生する光源と、前記光源により発生された光を先端に誘導するように形成された耳掻き本体と、前記先端を露呈させて、前記耳掻き本体に設けられる繊維材からなる表層を備える耳掻き部と、前記耳掻き本体の先端に誘導された光により照射された耳道内の映像を取り込む映像取込手段と、前記映像取込手段により取り込んだ映像を表示する表示手段と、前記映像取込手段が貫通する中空口を有し、前記耳掻き本体を保持した状態で、該映像取込手段を中心軸として回動自在な保持手段と、を有する耳道内視掃除装置。
【0010】
(2) (1)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記光源により発生された光を先端に誘導して、耳道内を照射するライトガイドをさらに有する。
【0011】
(3) 光を発生する光源と、前記光源により発生された光を先端に誘導して、耳道内を照射するライトガイドと、棒状の耳掻き本体と、前記耳掻き本体の先端外周に設けられ、繊維材からなる表層を備える耳掻き部と、前記ライトガイドにより照射された耳道内の映像を取り込む映像取込手段と、前記映像取込手段により取り込んだ映像を表示する表示手段と、前記映像取込手段が貫通する中空口を有し、前記耳掻き本体を保持した状態で、該映像取込手段を中心軸として回動自在な保持手段と、を有する耳道内視掃除装置。
【0012】
(4) (2)または(3)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記ライトガイドの照射部および前記映像取込手段の映像取込部は、前記保持手段に対する突出量が略同じである。
【0013】
(5) (1)または(3)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、前記保持手段に対して着脱自在である。
【0014】
(6) (1)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き部は、前記耳掻き本体に対して着脱自在である。
【0015】
(7) (6)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き部は、前記表層と、当該表層を保持するとともに前記耳掻き本体に挿通される貫通孔が形成されたベースと、を含み、前記ベースは、弾性体から形成され、前記耳掻き本体は、前記ベースを弾性変形させながら前記貫通孔を貫通する第1係止部と、前記ベースの基端側の端面に当接する第2係止部と、を含み、これら第1係止部と第2係止部との間に前記耳掻き部を保持する。
【0016】
(8) (7)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、前記貫通孔を拡開する方向の力を前記ベースに付勢する付勢部材を有する。
【0017】
(9) (7)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、前記先端部の前記第1係止部と前記第2係止部との間に、前記耳掻き部を係止するための係止突起を有する。
【0018】
(10) (2)または(3)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記光源は、複数設けられている。
【0019】
(11) (1)〜(10)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き部は、前記映像取込手段の視界内に配置されている。
【0020】
(12) (1)〜(11)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記映像取込手段は、先端にイメージマイクロレンズを有するファイバースコープであり、前記表示部は、前記イメージマイクロレンズによって撮像された映像を拡大表示する。
【0021】
(13) (1)〜(11)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記映像取込手段は、撮像素子であり、前記表示部は、前記撮像素子からの信号を画像処理して形成した映像を表示する。
【0022】
(14) (1)〜(13)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、先端にスプーン型の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型耳掻き本体と交換可能である。
【0023】
(15) (1)〜(14)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、先端に複数の環状の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状型耳掻き本体と交換可能である。
【0024】
(16) (1)〜(15)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記保持手段の回動により前記映像取込手段の周囲を公転する前記耳掻き本体を、該公転と連動させて、または連動させないで、自転させる運動機構をさらに有する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1は本実施形態の耳道内視掃除装置の全体図である。
【0027】
耳道内視掃除装置1は、耳掻き装置2と、ディスプレイ装置(表示手段)3とから構成される。耳掻き装置2およびディスプレイ装置3は、保護チューブ4により相互に接続されている。
【0028】
耳掻き装置2は、耳道内を照射すると共に清掃するための耳掻き本体10と、先端にイメージマイクロレンズを有し、該イメージマイクロレンズから耳道内の映像を取り込むファイバースコープ20(映像取り込み手段)と、耳道内を照射するためのライトガイド30とを有する。
【0029】
イメージマイクロレンズで撮像された映像は、保護チューブ4内のファイバースコープ20によって伝送され、ディスプレイ装置3で拡大表示される。
【0030】
図2は、耳掻き装置の構成を示す図である。
【0031】
耳掻き装置2は、上述の耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30の他に、耳掻き取付部40と、支持管50と、イメージガイド固定部60と、結合部70とを有する。
【0032】
耳掻き取付部40は、支持管50の第1端部51と、超音波溶接またはねじ止めによって結合される。支持管50の第2端部52は、凹部53を有し、この凹部53に結合部70内面に形成された引掛け部が凹凸嵌合することによって、結合部70と結合される。第2端部52の内部には、わずかな隙間を介してイメージガイド固定部60が配置される。支持管50は、イメージガイド固定部60に対して回動自在である。
【0033】
耳掻き取付部40、支持管50および結合部70が直列的に結合され、保持部(保持手段)5が形成される。耳掻き取付部40、支持管50および結合部70は、それぞれ中空に形成されている。そして、中空の部材同士が結合して形成された保持部5の内部には後述する内部空間が形成される。
【0034】
耳掻き装置2の各構成を具体的に説明する。
【0035】
図3は耳掻き取付部と支持管の第1端部とを示す斜視図、図4は耳掻き取付部の正面図である。
【0036】
図3および図4に示すように、耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30は、それらがなす角度がおよそ90度となるように位置し、耳掻き取付部40から突出している。
【0037】
(耳掻き本体10)
最初に、図5〜図8を参照して、耳掻き本体10について説明する。
【0038】
図5は図4のA−A断面図、図6は耳掻き本体を示す図、図7は耳掻き本体の断面図、図8は耳掻き部の拡大断面図である。
【0039】
耳掻き本体10は、図5〜図7に示すように、後述する光源81Aから受光した光を先端まで伝達するために透明樹脂から形成される。透明樹脂とは、たとえば、シクロオレフインポリマ、アクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、APO樹脂、およびポリメチルメタクリレートなどからなるプラスチックである。特に、シクロオレフインポリマは、吸湿性が低く、透光性および耐熱性に優れているので、これを耳掻き本体10の材料にすることが好ましい。
【0040】
耳掻き本体10の先端には、長手方向に並ぶ第1係止部11および第2係止部12が設けられている。図7に示すように、第1係止部11および第2係止部12は、その間の耳掻き保持部13よりも径が大きく形成されている。受光した光は、第2係止部12、耳掻き保持部13を介して、第1係止部11まで伝達され発光される。
【0041】
耳掻き本体10は、その先端を露呈させるように、耳掻き部90が取り付けられている。耳掻き部90は、第1係止部11と第2係止部12の間に挟まれて、耳掻き保持部13の周囲に取り付けられている。
【0042】
耳掻き部90は、図8に示すように、ベース91と、該ベース91に保持され、これを被覆する繊維部92(表層)とから形成されている。ベース91は、ゴム、スポンジなどの弾性体から形成されている。繊維部92は、綿などの繊維材からなる。繊維部92は、ベース91に接着剤等により繊維材が付着されたものである。または、繊維部92は、ベース91を覆うカバーに繊維材が付着されたものであってもよい。
【0043】
ベース91には、貫通孔93が形成されている。貫通孔93は、耳掻き本体10の第1係止部11および第2係止部12よりも小さく形成されている。したがって、耳掻き本体10に耳掻き部90を取り付ける際には、ベース91を弾性変形させながら、貫通孔93に耳掻き本体10の第1係止部11を挿入する。第1係止部11が貫通孔93を貫通し終わった位置で、ベース91が元の形状に戻る。ここで、ベース91の先端側は第1係止部11に、基端側は第2係止部12に、それぞれ当接する。したがって、第1係止部11および第2係止部12により長手方向の移動が制限される。なお、ベース91の先端側および基端側とは、耳掻き本体10の先端側および基端側と同一方向を示す。
【0044】
図5および図6に戻って、耳掻き本体10の基端部には、凹部14が形成されている。該凹部14は、耳掻き取付部40内に設けられた一対の嵌合部材41に凹凸嵌合可能である。これにより、耳掻き本体10は、耳掻き取付部40に着脱自在である。耳掻き本体10は、着脱することによって交換可能なので、耳掻き本体が汚損しても取り換えることによって、衛生的に使用することができる。
【0045】
また、耳掻き本体10の基端部には、段差15が設けられている。この段差15によって、耳掻き取付部40を装着する際に、耳掻き本体10が耳掻き取付部40に入り過ぎることがなく、端面16が光源81Aに衝突することがない。すなわち、段差15を設けることによって、端面16が光源81Aにちょうど当接する位置で、耳掻き本体10の挿入が制限される。耳掻き本体10は、該端面16で光源81Aから受光する。
【0046】
耳掻き本体10は、耳掻き取付部40に対して垂直よりも若干ファイバースコープ20方向に傾いて形成されている。これにより、耳掻き装置2が先端に向かって細くなり、耳道内への耳掻き装置2の挿入および耳道内の清掃が容易となる。耳掻き本体10に保持される耳掻き部90は、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21から観察可能な視界内に配置される。ただし、耳掻き本体10は、耳掻き部90がファイバースコープ20の視界を半分以上隠すことがない程度に傾斜している。耳掻き部90がファイバースコープ20の視界を妨げないので、耳道内の観察および安全な耳道内の掃除が達成される。
【0047】
(ファイバースコープ20)
次に、図5および図9を参照して、ファイバースコープ20について説明する。
【0048】
図9は、保護パイプの先端内部にイメージマイクロレンズが取り付けられたファイバースコープを示す断面図である。
【0049】
ファイバースコープ20は、図9に示すように、映像取込部として耳道内の映像を取り込むためのイメージマイクロレンズ21(対物レンズ)が先端に設けられている。ファイバースコープ20は、イメージマイクロレンズ21の部分を除いて、ステンレス製の保護パイプ22によって覆われている。この結果、ファイバースコープ20は、直線的に固定され、破損および湾曲が防止されている。直線的に固定されたファイバースコープ20は、保持部5を貫通する。イメージマイクロレンズ21は接着剤によりファイバースコープ20と一体に接着され、保護パイプ22の外側からかしめられて固定されている。
【0050】
ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21が耳掻き取付部40から突出する長さは、耳掻き本体10が耳掻き取付部40から突出する長さの半分以上であることが望ましい。この程度であれば、ファイバースコープ20は、耳掻き部90付近の映像の取り込み易い。イメージマイクロレンズ21と、耳掻き本体10との距離が近すぎたり、遠すぎたりすると、鮮明な映像の取り込みが困難になる。
【0051】
具体的には、イメージマイクロレンズ21が耳掻き部90から10mmないし15mm離れた位置に配置されるとより好ましい。しかし、耳道内の映像を取り込むのに支障なく、かつ耳掻き部90が耳道内の異物を除去するのに邪魔にならない程度であれば、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21が突出する長さは、耳掻き本体10が突出する長さの半分より長くても短くてもよい。
【0052】
ファイバースコープ20は、耳掻き取付部40、支持管50、イメージガイド固定部60、結合部70および保護チューブ4内を通って、ディスプレイ装置3に接続されている。なお、ファイバースコープ20は、イメージファイバーを含んでおり、映像はイメージファイバーを通じて伝送される。
【0053】
(ライトガイド30)
図5を参照して、ライトガイド30について説明する。
【0054】
ライトガイド30は、耳掻き本体10と同様に、透明樹脂により形成され、凹凸嵌合により耳掻き取付部40に着脱自在に装着されている。ライトガイド30の端面31は、光源81Bと当接しており、光源81Bが発光した光を受光する。受光された光は、ライトガイド30内を通って、照射部32で発光され、耳道内を照射する。ライトガイド30は、耳掻き本体10による耳道内の照射を補助する役割を果たす。
【0055】
ライトガイド30の照射部32が耳掻き取付部40(保持部5)から突出する突出量は、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21の突出量と略同じである。これにより、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21の視界を妨げることなく、耳道内を明るく照射できる。
【0056】
ライトガイド30は、耳掻き本体10と同じ構造を有し、凹凸嵌合により保持部5に着脱自在である。したがって、ライトガイド30と耳掻き本体10とは、位置を交換して付け替えることができる。
【0057】
(耳掻き取付部40および支持管50)
図5および図10を参照して、耳掻き取付部40および支持管50について説明する。図10は光源ホルダーの斜視図である。
【0058】
耳掻き取付部40および支持管50は、共に中空に形成されている。耳掻き取付部40と支持管50は、保持部5内の内部空間80の一部を形成する。内部空間80には、ファイバースコープ20と、耳道内照射用の光を発生するための光源81A、Bとが配置される。
【0059】
光源81A、Bは、たとえば、発光ダイオード(LED)や白熱ランプなどである。光源81Aは、光源ホルダー82Aに保持され、耳掻き本体10の端面16と対向するように位置決めされている。光源81Bは、光源ホルダー82Bに保持され、ライトガイド30の端面31と対向するように位置決めされている。
【0060】
光源ホルダー82Aは、図10に示すように、光源81Aを保持する光源保持部83と、耳掻き取付部40に嵌め合わされる嵌合部84とを有する。光源保持部83は、内周が光源81Aと合致する円筒の一部を切り欠いた形状に形成されている。光源81Aは、光源保持部83後方から、光源81Aの端部85が当るまで嵌挿される。
【0061】
嵌合部84は、耳掻き取付部40に設けられた凹部42に嵌合される。嵌合部84に切れ込み86が設けられているので、多少嵌合部84の大きさが凹部42よりも小さくても、切れ込み86の隙間を小さくして、嵌合部84と凹部42が合致する。切れ込み86の隙間が小さくなると、元に戻ろうとする応力が働くので、嵌合部84が凹部42にしっかり固定される。
【0062】
同様に、光源81Bも、光源ホルダー82Bにより固定および位置決めされる。
【0063】
なお、耳掻き取付部40に光源ホルダー82Aを嵌挿してから、光源81Aを光源ホルダー82Aに取り付けてもよく、逆に、光源81Aを光源ホルダー82Aに取り付けてから、耳掻き取付部40に光源ホルダー82Aを取り付けてもよい。
【0064】
光源81A、Bは、それぞれ、2本の導線83A、Bを介して、ディスプレイ装置3から電力が供給されている。光源81A、Bは、供給された電力により発光し、耳掻き本体10の端面16、ライトガイド30の端面31を照射する。光源81A、Bは、耳掻き本体10、ライトガイド30を直接照射するので、強い光を供給できる。導線83A、Bは、ディスプレイ装置3まで延びている。
【0065】
(イメージガイド固定部60および保護チューブ4)
図11および図12を参照して、イメージガイド固定部60および保護チューブ4の接続の様子を説明する。
【0066】
図11はイメージガイド固定部および保護チューブの断面図、図12はイメージガイド固定部の斜視図である。
【0067】
イメージガイド固定部60は、固定部本体61と、保護チューブ装着部62とを有する。
【0068】
固定部本体61は、導線83A、Bおよび保護パイプ22に覆われたファイバースコープ20を保持する。このため、固定部本体61には、保護パイプ22および二組の導線83A、Bが貫通する孔63が形成される。孔63は、図12に示すように、保護パイプ22が嵌挿される部分と、導線83A、Bが通される部分とを有する。保護パイプ22は、孔63に嵌挿され、接着材などによって固定される。また、固定部本体61には、一部に突起部64が形成されている。
【0069】
保護チューブ装着部62には、外周にリング形状の止め具45が固定された保護チューブ4が挿入される。止め具45は、図2に示す結合部70とイメージガイド固定部60との間に配置され、保護チューブ4に固定される。イメージガイド固定部60からディスプレイ装置3までの間では、ファイバースコープ20は、保護パイプ22によって保護されず、代わりに保護チューブ4によって保護される。ファイバースコープ20および導線83A、Bは、保護チューブ4によって破損および断線しない程度の湾曲が許される。
【0070】
(支持管50、イメージガイド固定部60および結合部70)
図13は、支持管50、イメージガイド固定部60および結合部70を組み合わせた状態の断面図である。
【0071】
まず、ファイバースコープ20および導線83A、Bを内部に通した保護チューブ4がイメージガイド固定部60に挿入される。ここで、ファイバースコープ20は、保護パイプ22に挿入され、導線83A、Bと共に、イメージガイド固定部60に形成された孔63に通される(図12参照)。そして、わずかな隙間を介してイメージガイド固定部60の固定部本体61が支持管50内に挿入される。
【0072】
結合部70は、支持管50の第2端部52に形成された凹部53(図2参照)と凹凸嵌合するための引掛け部71を有する。支持管50と嵌合された結合部70は、保護チューブ4の一部とイメージガイド固定部60を内包する。結合部70内において、保護チューブ4の外周には止め具45が固定されている。止め具45は結合部70内に閉じ込められ外部に出られないので、保護チューブ4が結合部70から外れない。
【0073】
以上のように、支持管50と結合部70とは、凹凸嵌合によって一体とされる。一方、支持管50と、イメージガイド固定部60との間にはわずかな隙間が設けられている。したがって、支持管50および結合部70は、イメージガイド固定部60に対して相対的に回転自在である。ただし、イメージガイド固定部60には保護パイプ22が固定されており、保護パイプ22の内面には回転しないファイバースコープ20が固定されているので、イメージガイド固定部60自体は回転しない。つまり、支持管50および結合部70は、イメージガイド固定部60を軸として回転自在である。
【0074】
イメージガイド固定部60の孔63から突出した二組の導線83A、Bは、図5に示したように、光源81A、Bに接続されている。光源81A、Bは、支持管50の第1端部51内において位置が決められているので、支持管50と一緒に回転する。したがって、導線83A、Bは、光源81A、B側で回転し、第1端部51側で固定されている。この状態で、支持管50を回転させれば、導線83A、Bはねじれてしまい、回転数によっては破損、断線してしまう。これを防止するために、支持管50の回転を制限する掛止機構がイメージガイド固定部60および支持管50の間に設けられている。
【0075】
この掛止機構は、イメージガイド固定部60の突起部64と、支持管50に設けられた出張り部54とが干渉することによって、支持管50が1回転以上回転しないようにする。出張り部54は、支持管50がイメージガイド固定部60を軸として1回転する前に、突起部64に接触するように形成される。出張り部54は、第2端部52の内部を切り欠いて形成されたリング状の空間55の一部において形成される。すなわち、この出張り部54は配置された空間55は、C字状となる。
【0076】
(ディスプレイ装置3)
次に、図14を参照して、ディスプレイ装置3の構成を具体的に説明する。
【0077】
図14はディスプレイ装置の断面図である。
【0078】
ディスプレイ装置3は、接眼部100と、ディスプレイ本体120とを有する。
【0079】
接眼部100は、二枚の平凸レンズ101および102を備える。平凸レンズ101は、ユーザが耳道内の映像を見るときに、シェード103を介して平凸レンズ101の平面側から覗かれる。シェード103は、平凸レンズ101の周りに影を作り暗くして、平凸レンズ101に映った耳道内の映像を見やすくする。平凸レンズ102は、平凸レンズ101と小許の間隙を介して凸面側が対向するように配置される。接眼部100において、平凸レンズ102の平面側には、ねじ穴104が形成されている。
【0080】
ディスプレイ本体120は、光源81に電力を供給するバッテリ121と、当該バッテリ121と光源81とを接続するためのスイッチ122と、ファイバースコープ20によって伝送された映像を拡大するための非球面レンズ123とを備える。スイッチ122がスライド(ON)され導線83A、Bが金具124を介して導線125と接続されたときに、バッテリ121は電力を光源81に供給する。非球面レンズ123は、耳掻き装置2から保護チューブ4を通ってきたファイバースコープ20の端面近傍に配置される。なお、ファイバースコープ20の端面および非球面レンズ123は、ディスプレイ本体120の内壁に形成された壁部126によって位置が決定される。
【0081】
また、ディスプレイ本体120は、ねじ穴104に螺合されるねじ部127を有する。
【0082】
ねじ部127とねじ穴104とが螺合されて、接眼部100とディスプレイ本体120とは一体になる。ねじ部127を螺合する割合を調節することによって、非球面レンズ123と平凸レンズ102との距離を調節することができる。したがって、温度変化などによってディスプレイ装置3内のレンズ間の距離が微妙に変わりレンズの焦点が合わなくなっても、手動で容易に調節することができる。
【0083】
次に、耳道内視掃除装置1の作用を説明する。
【0084】
まず、耳道内視掃除装置1のユーザは、ディスプレイ装置3のスイッチ122をONにし、耳掻き装置2の耳掻き本体10、先端にイメージマイクロレンズ21が設けられたファイバースコープ20と、ライトガイド30とを耳に挿入する。
【0085】
スイッチ122がONの状態である間、導線83A、Bを介してバッテリ121から光源81A、Bへ電力が供給される。光源81Aおよび光源81Bは発光し、耳掻き本体10の端面16およびライトガイド30の端面31を照射する。照射された光は、それぞれ、耳掻き本体10およびライトガイド30を伝達して、耳掻き本体10の第1係止部11およびライトガイド30の照射部32で発光され、耳道内を照射する。
【0086】
ファイバースコープ20は、照射された耳道内の映像をイメージマイクロレンズ21から取り込む。取り込まれた映像は、ファイバースコープ20を介して、ディスプレイ装置3まで伝送され、ディスプレイ装置3内において非球面レンズ123によって拡大される。拡大された映像は、平凸レンズ102を介して平凸レンズ101に表示される。ディスプレイ装置3が耳道内の映像を見やすく拡大表示するので、ユーザは、耳道内の掃除を容易にすることができる。
【0087】
ユーザは、耳道内の映像を見ながら、耳垢の除去を行う。耳掻き部90は、繊維部92によって、綿棒のように機能するので、湿性耳垢のように液状または半液状の耳垢も絡めとって除去できる。耳道内の映像がぼやけている場合、接眼部100を回転させて、ねじ部127がねじ穴104にねじ込まれる量を変化させ、非球面レンズ123と平凸レンズ102との間の距離を調節し、レンズの焦点を調節することができる。
【0088】
ユーザは、耳掻き装置2の保持部5の一部を持って耳掻き装置2を扱う。この保持部5は、イメージガイド固定部60を軸として回転自在である。イメージガイド固定部60から延びるファイバースコープ20およびその先端のイメージマイクロレンズ123は回転しないので、ファイバースコープ20によって取り込まれる映像は、常に一定方向である。一方、耳掻き取付部40に取り付けられた耳掻き本体10は、ファイバースコープ20を軸として回転自在である。したがって、常に一定方向に固定された映像を見ながら、耳掻き本体10を適当に回転させて耳道内の掃除ができ、非常に安全かつ便利である。
【0089】
また、イメージガイド固定部60と保持部5との間には、回転を制限する掛止機構が設けられるので、耳掻き取付部40内の光源81に接続された導線83A、Bが保持部5内の内部空間80において過剰なねじれにより破損することがない。
【0090】
ユーザは、耳道内の清掃が終わったら、耳掻き部90を耳掻き本体10から引き抜いて取り外し、次回の使用のために新しい耳掻き部90と交換できる。耳掻き部90の繊維部92がベース91を覆うカバータイプである場合には、繊維部92だけを交換することもできる。
【0091】
上記実施形態では、耳掻き本体10は、第1係止部11および第2係止部12の間の耳掻き保持部13で耳掻き部90を保持している。この耳掻き保持部13を、図15に示すように変形することができる。
【0092】
図15は、耳掻き本体の耳掻き保持部の変形例を示す図である。
【0093】
図15に示す耳掻き本体10’において、耳掻き保持部13’は、第2係止部12で一旦2本に分岐し第1係止部11で再び一本に合流した形状に形成されている。この形状により、耳掻き保持部13’は、板状のバネの役割を果たす。そして、耳掻き保持部13’は、付勢部材として、耳掻き部90の取り付け時に、貫通孔93を拡開する方向の力をベース91に付勢する。耳掻き部90は、ベース91付勢されることによって、耳掻き保持部13’により強固に保持される。加えて、耳掻き保持部13’には、係止突起17が設けられている。係止突起17は、耳掻き部90の貫通孔93に引っ掛り、長手方向の位置ズレを防止する。
【0094】
また、上記実施形態では、耳掻き取付部40に、耳掻き本体10が取り付けられている。この耳掻き本体10は、繊維部92で覆われた耳掻き部90が取り付けられた綿巻き型である。本発明の耳道内視掃除装置1に適用できるのは、綿巻き型の耳掻き本体10に限定されない。耳掻き本体10は着脱自在なので、これを取り外して他のタイプのものと交換できる。
【0095】
図16は他の耳掻き本体の例を示す図、図17はさらに他の耳掻き本体の例を示す図である。
【0096】
たとえば、図16に示すように、先端にスプーン型の掻き取り部131が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型耳掻き本体130に交換できる。他にも、図17に示すように、先端に複数の環状の掻き取り部141が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状型耳掻き本体140にも交換できる。さらに、図示しないが、先端にスプリングが設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスパイラル型耳掻き本体にも交換できる。
【0097】
これらのスプーン型耳掻き本体130、環状型耳掻き本体140、スパライル型耳掻き本体は、光源81Aまたは光源81Bからの光を先端に誘導できるように、透明樹脂により形成される。このように多様な耳掻き本体を付け替え、使い分けることによって、ユーザは耳道内を快適に清掃できる。例えば、湿性耳垢に対しては耳掻き部90が取り付けられた綿巻き型の耳掻き本体10を使用し、乾性耳垢に対しては設けられたスプーン型の耳掻き本体10を使用できる。
【0098】
さらに、透明樹脂の耳掻き本体の代わりに、不透明材により形成された耳掻きを使用することもできる。たとえば、従来から使用されている綿巻き型の耳掻き、いわゆる綿棒を耳掻き取付部40に取り付けて使用することもできる。この場合、綿棒先端からは耳道内を照射する光は発光されないが、ライトガイド30と併用することにより、ライトガイド30が耳道内を明るく照らすので、耳道内を良好に清掃できる。
【0099】
また、上記実施形態では、ライトガイド30が一本だけ、凹凸嵌合により耳掻き取付部40に着脱自在に装着されている。しかし、ライトガイド30の本数は1本に限定されない。耳道内の光照射を補強するために、2本以上のライトガイド30が耳掻き取付部40に装着されてもよい。この場合、ライトガイド30の数だけ光源81Bが設けられる。
【0100】
また、上記実施形態では、ファイバースコープ20の先端にイメージマイクロレンズ21を設けているが、これに限定されない。例えば、図18に示すような、カバーを先端に設けることもできる。
【0101】
図18は、ファイバースコープのカバーを示す断面図である。
【0102】
カバー23は、イメージマイクロレンズ24(対物レンズ)と一体に形成されている。したがって、耳道内視掃除装置1の反復使用して汚損や汚れなどによりイメージマイクロレンズ24の視界が悪化しても、カバー23を取り換えることによって、簡単にイメージマイクロレンズ24も取り換えることができる。換言すれば、ファイバースコープ20の先端にイメージマイクロレンズを取り付ける手間もいらず、曇ったイメージマイクロレンズの取り換えも極めて容易に行うことができる。
【0103】
ここで、イメージマイクロレンズ24は、ファイバースコープ20の先端に配置されるようにカバー23に含まれている。しかし、イメージマイクロレンズ24は、ファイバースコープ20の先端近傍や側面に配置されるように、カバー23に含まれてもよい。また、イメージマイクロレンズ24の代わりにプリズムを用いてもよい。図18においては、カバー23とイメージマイクロレンズ24を同一材料で一体形成しているが、カバー23とイメージマイクロレンズ24を異なる材料で別体として形成してもよいし、カバー23とイメージマイクロレンズ24とを異なる材料で一体形成してもよい。
【0104】
また、上記実施形態においては、映像取込手段として、先端にイメージマイクロレンズ21を有するファイバースコープ20を使用する場合を説明したが、映像取込手段としてCCDカメラなどの撮像素子を使用してもよい。この場合、ディスプレイ装置には、非曲面レンズや平凸レンズなどの映像を拡大する部材は配置されず、代わりにCCDカメラからの信号を画像処理し映像を形成する装置が配置される。
【0105】
また、上記実施形態では、光源81Aおよび光源Bにより直接耳掻き本体10およびライトガイド30を照射していたが、これに限定されない。光源81Aおよび光源81Bと、耳掻き本体10およびライトガイド30の間に凸レンズを設けて、光源81A、Bの光を集光して、耳掻き本体10およびライトガイド30に供給してもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、耳掻き本体10、ファイバースコープ20(イメージマイクロレンズ21)およびライトガイド30は、およそ90度をなすように配置されている。これによって、耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30が配置される面積を小さくでき、耳道内へ挿入しやすくできる。ここで、上記実施形体のように、耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30は、90度以外の角度をなすように配置されてもよい。耳道内への挿入に支障がなければ、それらがいかなる角度をなすように配置されてもよい。
【0107】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、耳掻き本体10が耳掻き取付部40に凹凸嵌合により着脱自在に取り付けられている。凹凸嵌合によるので、耳掻き本体10自身が自転することがない。したがって、耳道内を清掃するときには、耳掻き部90の繊維部92の同じ箇所、特に、外側の箇所が頻繁に使用されることになる。頻繁に使用される箇所は早く汚れるので、耳掻き部90の交換のタイミングも早くなる。これにも関わらず、耳掻き部90の内側の箇所は、ほとんど汚れずに残る。耳掻き部90全体を満遍なく使用できないので、一部の極端な汚れにより耳掻き部90の交換を余儀なくされ、経済的ではない一面がある。
【0108】
第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態の問題を克服すべく、耳掻き本体10自身も自転させ、耳掻き部90の全体が満遍なく使用されるようにする。これにより、耳掻き部90全体の有効利用を図る。
【0109】
以下、図19を参照して、耳掻き本体10自身を回転させる構成について説明する。
【0110】
図19は、耳掻き装置の先端の断面図である。第2の実施の形態における耳道内視掃除装置は、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置1とほとんど同じ構成を有している。外観は、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置1と同じである。しかし、耳掻き本体10自身を自転させるために、第1の実施の形態とは耳掻き装置の先端の構造が異なっている。したがって、以下では、耳掻き装置の先端についてのみ説明し、他の部分については、第1の実施の形態と同様として、説明を省略する。図19では、第1の実施の形態と同一の構成要素には、同一の参照番号を付している。図19は、図5と同様に、耳掻き装置のA−A断面図である。
【0111】
図19に示すように、耳掻き取付部40には、図5に示す光源ホルダー82Aの代わりに、歯車ホルダー150が嵌め込まれている。歯車ホルダー150は、光源ホルダー82Aと同様に、耳掻き取付部40に嵌め合わされる。歯車ホルダー150は、耳掻き取付部40との間に遊星歯車151を挟持する。
【0112】
遊星歯車151は、保持部5内の内部空間80内に落ちないように、回転自在に、歯車ホルダー150に保持されている。遊星歯車151は、回転軸に貫通孔が設けられている。貫通孔は、耳掻き装置2の先端側から基端側に向かって細くなるように形成されている。この貫通孔には、耳掻き本体160が差し込まれて固定される。
【0113】
耳掻き本体160は、耳掻き取付部40内に挿入される挿入部162と、耳掻き部90を保持する先端部161とからなる。先端部161は、第1の実施の形態と同様に、耳掻き部90を保持する。
【0114】
挿入部162は、その先端が遊星歯車151の貫通孔に嵌挿され、歯車ホルダー150に突き当たる。挿入部162は、貫通孔と略同じ形状および径に形成されている。したがって、挿入部162が貫通孔に嵌挿されると、遊星歯車151は耳掻き本体160にしっかり固定される。耳掻き本体160を交換するには、耳掻き本体160を耳掻き取付部40側から引き抜く方向に力を加える。遊星歯車151は、耳掻き取付部40と歯車ホルダー150との間に保持されているので、耳掻き本体160を引き抜いたときに、耳掻き取付部40の外部に外れることはない。
【0115】
耳掻き本体160の挿入部162と、耳掻き取付部40の内壁43との間には、耳掻き本体160が自転できるように、微細な隙間が設けられる。耳掻き本体160の自転については後述する。
【0116】
上記遊星歯車151は、回転軸に平行な歯形を有する。この歯形に太陽歯車152の歯形が噛み合う。太陽歯車152は、ファイバースコープ20を覆う保護パイプ22に固定されている。太陽歯車152は、保護パイプ22の外周を滑らないように、接着剤等により固く固定されている。
【0117】
上記太陽歯車152および遊星歯車150によって、遊星運動機構が実現される。
【0118】
次に、第2の実施の形態における耳道内視掃除装置の作用を説明する。
【0119】
第1の実施の形態と同様に、ユーザは、耳掻き装置2の先端の耳掻き本体160およびファイバースコープ20を耳道内に挿入する。ユーザは、手元のディスプレイ装置3により耳道内の様子を観察できる。
【0120】
ユーザは、耳掻き装置2を操作して、耳垢の位置に耳掻き部90を誘導する。ここで、ユーザは、耳掻き装置2の保持部5の一部(図2参照)を持ちつつ、イメージガイド20を軸として保持部5を回転させることができる。
【0121】
ユーザが保持部5を回転させると、イメージガイド20に固定された太陽歯車152はそのままの状態で、太陽歯車152の軸を中心としてその周りを遊星歯車150が公転(回転)する。遊星歯車150は、太陽歯車152と噛み合っているので、公転する際に自転もする。
【0122】
遊星歯車150の自転は、該遊星歯車150が保持する耳掻き本体160にも伝達される。このため、耳掻き本体160に取り付けられた耳掻き部90も回転する。
【0123】
以上のように、ユーザによる保持部5の回転操作に連動して、耳掻き部90も回転する。これにより今まで清掃していた耳掻き部90上の異なる箇所で耳道内を清掃できる。
【0124】
以上では、耳掻き本体160を自転させる運動機構の一例として、遊星歯車機構を説明してきた。しかし、本発明は、遊星歯車機構に限定されるものではない。遊星歯車機構と異なる機構により、耳掻き本体160のイメージガイド20周囲の公転に連動させて、耳掻き本体160を自転させることもできる。また、保持部5の回転による耳掻き本体160の公転に連動させずに、耳掻き本体160を単独で自転させてもよい。たとえば、耳掻き本体160にモータを接続して、モータの回転動力によって耳掻き本体160を独自に自転させることもできる。
【0125】
【発明の効果】
上記第1の実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0126】
本発明の耳道内視掃除装置1によれば、耳掻き本体10の先端で発光し耳道内を照射して、ファイバースコープ20(映像取込手段)により耳道内の映像を取り込むことができる。ここで、耳掻き本体10を保持する保持部5(保持手段)は、ファイバースコープ20を中心軸として回動自在である。したがって、映像を一定の方向に固定したまま、耳掻き本体10のみを自在に回転して耳道内を掃除できる。映像の方向が固定されているので、耳垢等の目標物を見失うことがなく安全かつ確実に耳道内を清掃できる。
【0127】
特に、本発明では、耳掻き本体10の先端に設けられた耳掻き部90の表面が繊維材により覆われているので、耳掻き部90および耳掻き本体10が綿棒の役割を果たし、湿性耳垢の除去に適している。耳掻き本体10がその先端まで光を導く構成となっているため、耳掻き本体10の先端側方が耳掻き部90により覆われているにも関わらず、耳道内を明るく照射することができる。これにより、耳道内の映像の取得が可能となる。
【0128】
また、ライトガイド30を装着することによって、耳道内をより明るく照射でき、耳道内の映像の取得が容易になる。ライトガイド30の照射部32の保持部5に対する突出量は、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21の保持部5に対する突出量と略同じであるので、イメージマイクロレンズ21の映像取り込みを邪魔することなく、耳道内を適当に照射できる。
【0129】
また、ライトガイド30の光照射により耳道内が明るく照らされるので、耳掻き本体10の代わりに、従来から使用されている綿巻き型の耳掻き(綿棒)を使用することも可能である。
【0130】
加えて、耳掻き本体10は、保持部5に対して着脱自在であるので、耳掻き本体10が汚損しても取り換えることによって、衛生的に使用することができる。さらに、耳掻き本体10を取り外し、代わりに、スプーン型の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型の耳掻き本体130や、先端に複数の環状の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状耳掻き本体140を取り付けることができる。これにより、乾性耳垢の除去等もできる。
【0131】
さらに、耳掻き部90自体も耳掻き本体10に対して着脱自在である。したがって、湿性耳垢等を絡めとって汚れた耳掻き部90を捨てて新たな耳掻き部90と交換でき、衛生的である。一方で、耳掻き本体10は再度利用できるので、経済的でもある。
【0132】
ここで、耳掻き本体10は、ベース91を変形させながら貫通孔93を貫通する第1係止部11と、ベース91の基端側の端面に当接する第2係止部とを含み、第1係止部11と第2係止部12との間に耳掻き部90を保持する。第1係止部11および第2係止部12は、耳掻き部90の貫通孔93よりも大きな径を有する。したがって、耳掻き部90が耳道内の清掃中に脱落しない。一方で、耳掻き部90は、ベース91が弾性体により形成されているので、ベース91を弾性変形させながら、耳掻き本体10に着脱できる。
【0133】
また、光源81Bを複数設ければ、耳道内をより明るく照射できる。たとえば、光源81Bを複数設けて、その光が耳掻き取付部40の先端面から照射されるようにする。ここで、取付部40の先端面から光を照射するには、次の方法がある。
【0134】
一つは、ライトガイド30等を取り付けるための孔に何も取り付けない方法である。孔に何もないので、光源81Bの光は耳掻き取付部40の先端面から直接耳道内を照射する。その他の方法として、ライトガイド30の代わりに、ライトガイド30と同質で、耳掻き取付部40の先端面まで延びるものを取り付けてもよい。これにより、耳掻き取付部40の先端面まで光が導かれ、耳道内が照射される。
【0135】
なお、光源81Bおよびライトガイド30を複数組設け、それらを保持部5によりファイバースコープ20を中心軸として回動自在に保持してもよい。この場合、複数のライトガイド30により、耳道内の奥までより明るく照射できる。
【0136】
第2の実施の形態の耳道内視掃除装置は、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置の構成に加えて、遊星運動機構を有する。したがって、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置により達成できる効果に加えて、次の効果を達成できる。
【0137】
遊星運動機構により、ユーザによる保持部5の回転に連動して、耳掻き本体160および耳掻き部90が自転する。これによって、ユーザの耳道内の清掃に際し、耳掻き部90の全体を平均的に使用できる。耳掻き部90の一箇所だけが極端に使用されることはないので、耳掻き部90による耳垢の除去率および衛生面でも第1の実施の形態に比べて向上できる。また、耳掻き部90が平均的に使用されるので、一部分の極端な汚れを理由とする耳掻き部90の交換がなくなり、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の耳道内視掃除装置の全体図である。
【図2】耳掻き装置の構成を示す図である。
【図3】耳掻き取付部と支持管の第1端部とを示す斜視図である。
【図4】耳掻き取付部の正面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】耳掻き本体を示す図である。
【図7】耳掻き本体の断面図である。
【図8】耳掻き部の拡大断面図である。
【図9】保護パイプの先端内部にイメージマイクロレンズが取り付けられたファイバースコープを示す断面図である。
【図10】光源ホルダーの斜視図である。
【図11】イメージガイド固定部および保護チューブの断面図である。
【図12】イメージガイド固定部の斜視図である。
【図13】支持管、イメージガイド固定部および結合部を組み合わせた状態の断面図である。
【図14】ディスプレイ装置の断面図である。
【図15】耳掻き本体の耳掻き保持部の変形例を示す図である。
【図16】他の耳掻き本体の例を示す図である。
【図17】さらに他の耳掻き本体の例を示す図である。
【図18】ファイバースコープのカバーを示す断面図である。
【図19】耳掻き装置の先端の断面図である。
【符号の説明】
1…耳道内視掃除装置、
2…耳掻き装置、
3…ディスプレイ装置、
4…保護チューブ、
5…保持部、
10、160…耳掻き本体、
11…第1係止部、
12…第2係止部、
13…耳掻き保持部、
17…係止突起、
20…ファイバースコープ、
21…イメージマイクロレンズ、
30…ライトガイド、
40…耳掻き取付部、
50…支持管、
60…イメージガイド固定部、
70…結合部、
81A、B…光源、
90…耳掻き部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、安全かつ確実に耳垢が除去できる耳道内視掃除装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自分の耳道内を覗くことができないため、手探りの状態で耳道内を掻きまわして、耳道の清掃を行っていた。しかし、勘を頼りに耳の内部を掻きまわすのでは、本当に耳垢を除去できているかどうか分からず、また、耳道内を傷つける恐れがあり、安全であるとは言えない。
【0003】
この問題を解決するものとして、耳道内の様子を観察しながら、同時に耳道内を清掃できる耳道内視掃除装置が実用化されている。この耳道内視掃除装置は、スプーン型の掻き取り部を有する。ユーザは、耳道内の様子を見て、掻き取り部に耳垢を載せて耳道外まで運び、耳垢を安全かつ確実に除去することができる(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−204647号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
人の耳垢は、乾性耳垢と湿性耳垢に区別される。乾性耳垢を掃除するには、上記スプーン型の掻き取り部は優れている。しかし、湿性耳垢を掃除する場合、半液状または液状で一定形状を有さない耳垢は、スプーン型の掻き取り部ではなかなかうまくすくえず、すくえたとしても一部が残存してしまい、完全には除去しにくい。
【0006】
このことにより、現在、耳道内を観察しつつ、湿性耳垢の除去にも優れている耳道内視掃除装置の提供が望まれている。一般的に、湿性耳垢を除去するには、棒の先端に綿が巻かれている綿巻き型の綿棒が用いられている。綿棒であれば、湿性耳垢を綿棒に絡み取ることができる。
【0007】
ここで、綿棒を上記特許文献1の耳道内視掃除装置にそのまま適用することはできない。なぜなら、特許文献1に記載の耳道内視掃除装置は、耳道内を充分な光で照射するために、スプーン型の掻き取り部を透明体として、その先端まで光を導く構成となっているからである。これを単に綿棒に置き換えるのでは、綿が巻かれた先端まで光を導くことはできない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、耳道内を充分な光で照射しつつ、湿性耳垢をも適当に除去できる耳道内視掃除装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 光を発生する光源と、前記光源により発生された光を先端に誘導するように形成された耳掻き本体と、前記先端を露呈させて、前記耳掻き本体に設けられる繊維材からなる表層を備える耳掻き部と、前記耳掻き本体の先端に誘導された光により照射された耳道内の映像を取り込む映像取込手段と、前記映像取込手段により取り込んだ映像を表示する表示手段と、前記映像取込手段が貫通する中空口を有し、前記耳掻き本体を保持した状態で、該映像取込手段を中心軸として回動自在な保持手段と、を有する耳道内視掃除装置。
【0010】
(2) (1)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記光源により発生された光を先端に誘導して、耳道内を照射するライトガイドをさらに有する。
【0011】
(3) 光を発生する光源と、前記光源により発生された光を先端に誘導して、耳道内を照射するライトガイドと、棒状の耳掻き本体と、前記耳掻き本体の先端外周に設けられ、繊維材からなる表層を備える耳掻き部と、前記ライトガイドにより照射された耳道内の映像を取り込む映像取込手段と、前記映像取込手段により取り込んだ映像を表示する表示手段と、前記映像取込手段が貫通する中空口を有し、前記耳掻き本体を保持した状態で、該映像取込手段を中心軸として回動自在な保持手段と、を有する耳道内視掃除装置。
【0012】
(4) (2)または(3)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記ライトガイドの照射部および前記映像取込手段の映像取込部は、前記保持手段に対する突出量が略同じである。
【0013】
(5) (1)または(3)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、前記保持手段に対して着脱自在である。
【0014】
(6) (1)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き部は、前記耳掻き本体に対して着脱自在である。
【0015】
(7) (6)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き部は、前記表層と、当該表層を保持するとともに前記耳掻き本体に挿通される貫通孔が形成されたベースと、を含み、前記ベースは、弾性体から形成され、前記耳掻き本体は、前記ベースを弾性変形させながら前記貫通孔を貫通する第1係止部と、前記ベースの基端側の端面に当接する第2係止部と、を含み、これら第1係止部と第2係止部との間に前記耳掻き部を保持する。
【0016】
(8) (7)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、前記貫通孔を拡開する方向の力を前記ベースに付勢する付勢部材を有する。
【0017】
(9) (7)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、前記先端部の前記第1係止部と前記第2係止部との間に、前記耳掻き部を係止するための係止突起を有する。
【0018】
(10) (2)または(3)に記載の耳道内視掃除装置であって、前記光源は、複数設けられている。
【0019】
(11) (1)〜(10)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き部は、前記映像取込手段の視界内に配置されている。
【0020】
(12) (1)〜(11)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記映像取込手段は、先端にイメージマイクロレンズを有するファイバースコープであり、前記表示部は、前記イメージマイクロレンズによって撮像された映像を拡大表示する。
【0021】
(13) (1)〜(11)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記映像取込手段は、撮像素子であり、前記表示部は、前記撮像素子からの信号を画像処理して形成した映像を表示する。
【0022】
(14) (1)〜(13)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、先端にスプーン型の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型耳掻き本体と交換可能である。
【0023】
(15) (1)〜(14)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記耳掻き本体は、先端に複数の環状の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状型耳掻き本体と交換可能である。
【0024】
(16) (1)〜(15)のいずれかに記載の耳道内視掃除装置であって、前記保持手段の回動により前記映像取込手段の周囲を公転する前記耳掻き本体を、該公転と連動させて、または連動させないで、自転させる運動機構をさらに有する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1は本実施形態の耳道内視掃除装置の全体図である。
【0027】
耳道内視掃除装置1は、耳掻き装置2と、ディスプレイ装置(表示手段)3とから構成される。耳掻き装置2およびディスプレイ装置3は、保護チューブ4により相互に接続されている。
【0028】
耳掻き装置2は、耳道内を照射すると共に清掃するための耳掻き本体10と、先端にイメージマイクロレンズを有し、該イメージマイクロレンズから耳道内の映像を取り込むファイバースコープ20(映像取り込み手段)と、耳道内を照射するためのライトガイド30とを有する。
【0029】
イメージマイクロレンズで撮像された映像は、保護チューブ4内のファイバースコープ20によって伝送され、ディスプレイ装置3で拡大表示される。
【0030】
図2は、耳掻き装置の構成を示す図である。
【0031】
耳掻き装置2は、上述の耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30の他に、耳掻き取付部40と、支持管50と、イメージガイド固定部60と、結合部70とを有する。
【0032】
耳掻き取付部40は、支持管50の第1端部51と、超音波溶接またはねじ止めによって結合される。支持管50の第2端部52は、凹部53を有し、この凹部53に結合部70内面に形成された引掛け部が凹凸嵌合することによって、結合部70と結合される。第2端部52の内部には、わずかな隙間を介してイメージガイド固定部60が配置される。支持管50は、イメージガイド固定部60に対して回動自在である。
【0033】
耳掻き取付部40、支持管50および結合部70が直列的に結合され、保持部(保持手段)5が形成される。耳掻き取付部40、支持管50および結合部70は、それぞれ中空に形成されている。そして、中空の部材同士が結合して形成された保持部5の内部には後述する内部空間が形成される。
【0034】
耳掻き装置2の各構成を具体的に説明する。
【0035】
図3は耳掻き取付部と支持管の第1端部とを示す斜視図、図4は耳掻き取付部の正面図である。
【0036】
図3および図4に示すように、耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30は、それらがなす角度がおよそ90度となるように位置し、耳掻き取付部40から突出している。
【0037】
(耳掻き本体10)
最初に、図5〜図8を参照して、耳掻き本体10について説明する。
【0038】
図5は図4のA−A断面図、図6は耳掻き本体を示す図、図7は耳掻き本体の断面図、図8は耳掻き部の拡大断面図である。
【0039】
耳掻き本体10は、図5〜図7に示すように、後述する光源81Aから受光した光を先端まで伝達するために透明樹脂から形成される。透明樹脂とは、たとえば、シクロオレフインポリマ、アクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、APO樹脂、およびポリメチルメタクリレートなどからなるプラスチックである。特に、シクロオレフインポリマは、吸湿性が低く、透光性および耐熱性に優れているので、これを耳掻き本体10の材料にすることが好ましい。
【0040】
耳掻き本体10の先端には、長手方向に並ぶ第1係止部11および第2係止部12が設けられている。図7に示すように、第1係止部11および第2係止部12は、その間の耳掻き保持部13よりも径が大きく形成されている。受光した光は、第2係止部12、耳掻き保持部13を介して、第1係止部11まで伝達され発光される。
【0041】
耳掻き本体10は、その先端を露呈させるように、耳掻き部90が取り付けられている。耳掻き部90は、第1係止部11と第2係止部12の間に挟まれて、耳掻き保持部13の周囲に取り付けられている。
【0042】
耳掻き部90は、図8に示すように、ベース91と、該ベース91に保持され、これを被覆する繊維部92(表層)とから形成されている。ベース91は、ゴム、スポンジなどの弾性体から形成されている。繊維部92は、綿などの繊維材からなる。繊維部92は、ベース91に接着剤等により繊維材が付着されたものである。または、繊維部92は、ベース91を覆うカバーに繊維材が付着されたものであってもよい。
【0043】
ベース91には、貫通孔93が形成されている。貫通孔93は、耳掻き本体10の第1係止部11および第2係止部12よりも小さく形成されている。したがって、耳掻き本体10に耳掻き部90を取り付ける際には、ベース91を弾性変形させながら、貫通孔93に耳掻き本体10の第1係止部11を挿入する。第1係止部11が貫通孔93を貫通し終わった位置で、ベース91が元の形状に戻る。ここで、ベース91の先端側は第1係止部11に、基端側は第2係止部12に、それぞれ当接する。したがって、第1係止部11および第2係止部12により長手方向の移動が制限される。なお、ベース91の先端側および基端側とは、耳掻き本体10の先端側および基端側と同一方向を示す。
【0044】
図5および図6に戻って、耳掻き本体10の基端部には、凹部14が形成されている。該凹部14は、耳掻き取付部40内に設けられた一対の嵌合部材41に凹凸嵌合可能である。これにより、耳掻き本体10は、耳掻き取付部40に着脱自在である。耳掻き本体10は、着脱することによって交換可能なので、耳掻き本体が汚損しても取り換えることによって、衛生的に使用することができる。
【0045】
また、耳掻き本体10の基端部には、段差15が設けられている。この段差15によって、耳掻き取付部40を装着する際に、耳掻き本体10が耳掻き取付部40に入り過ぎることがなく、端面16が光源81Aに衝突することがない。すなわち、段差15を設けることによって、端面16が光源81Aにちょうど当接する位置で、耳掻き本体10の挿入が制限される。耳掻き本体10は、該端面16で光源81Aから受光する。
【0046】
耳掻き本体10は、耳掻き取付部40に対して垂直よりも若干ファイバースコープ20方向に傾いて形成されている。これにより、耳掻き装置2が先端に向かって細くなり、耳道内への耳掻き装置2の挿入および耳道内の清掃が容易となる。耳掻き本体10に保持される耳掻き部90は、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21から観察可能な視界内に配置される。ただし、耳掻き本体10は、耳掻き部90がファイバースコープ20の視界を半分以上隠すことがない程度に傾斜している。耳掻き部90がファイバースコープ20の視界を妨げないので、耳道内の観察および安全な耳道内の掃除が達成される。
【0047】
(ファイバースコープ20)
次に、図5および図9を参照して、ファイバースコープ20について説明する。
【0048】
図9は、保護パイプの先端内部にイメージマイクロレンズが取り付けられたファイバースコープを示す断面図である。
【0049】
ファイバースコープ20は、図9に示すように、映像取込部として耳道内の映像を取り込むためのイメージマイクロレンズ21(対物レンズ)が先端に設けられている。ファイバースコープ20は、イメージマイクロレンズ21の部分を除いて、ステンレス製の保護パイプ22によって覆われている。この結果、ファイバースコープ20は、直線的に固定され、破損および湾曲が防止されている。直線的に固定されたファイバースコープ20は、保持部5を貫通する。イメージマイクロレンズ21は接着剤によりファイバースコープ20と一体に接着され、保護パイプ22の外側からかしめられて固定されている。
【0050】
ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21が耳掻き取付部40から突出する長さは、耳掻き本体10が耳掻き取付部40から突出する長さの半分以上であることが望ましい。この程度であれば、ファイバースコープ20は、耳掻き部90付近の映像の取り込み易い。イメージマイクロレンズ21と、耳掻き本体10との距離が近すぎたり、遠すぎたりすると、鮮明な映像の取り込みが困難になる。
【0051】
具体的には、イメージマイクロレンズ21が耳掻き部90から10mmないし15mm離れた位置に配置されるとより好ましい。しかし、耳道内の映像を取り込むのに支障なく、かつ耳掻き部90が耳道内の異物を除去するのに邪魔にならない程度であれば、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21が突出する長さは、耳掻き本体10が突出する長さの半分より長くても短くてもよい。
【0052】
ファイバースコープ20は、耳掻き取付部40、支持管50、イメージガイド固定部60、結合部70および保護チューブ4内を通って、ディスプレイ装置3に接続されている。なお、ファイバースコープ20は、イメージファイバーを含んでおり、映像はイメージファイバーを通じて伝送される。
【0053】
(ライトガイド30)
図5を参照して、ライトガイド30について説明する。
【0054】
ライトガイド30は、耳掻き本体10と同様に、透明樹脂により形成され、凹凸嵌合により耳掻き取付部40に着脱自在に装着されている。ライトガイド30の端面31は、光源81Bと当接しており、光源81Bが発光した光を受光する。受光された光は、ライトガイド30内を通って、照射部32で発光され、耳道内を照射する。ライトガイド30は、耳掻き本体10による耳道内の照射を補助する役割を果たす。
【0055】
ライトガイド30の照射部32が耳掻き取付部40(保持部5)から突出する突出量は、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21の突出量と略同じである。これにより、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21の視界を妨げることなく、耳道内を明るく照射できる。
【0056】
ライトガイド30は、耳掻き本体10と同じ構造を有し、凹凸嵌合により保持部5に着脱自在である。したがって、ライトガイド30と耳掻き本体10とは、位置を交換して付け替えることができる。
【0057】
(耳掻き取付部40および支持管50)
図5および図10を参照して、耳掻き取付部40および支持管50について説明する。図10は光源ホルダーの斜視図である。
【0058】
耳掻き取付部40および支持管50は、共に中空に形成されている。耳掻き取付部40と支持管50は、保持部5内の内部空間80の一部を形成する。内部空間80には、ファイバースコープ20と、耳道内照射用の光を発生するための光源81A、Bとが配置される。
【0059】
光源81A、Bは、たとえば、発光ダイオード(LED)や白熱ランプなどである。光源81Aは、光源ホルダー82Aに保持され、耳掻き本体10の端面16と対向するように位置決めされている。光源81Bは、光源ホルダー82Bに保持され、ライトガイド30の端面31と対向するように位置決めされている。
【0060】
光源ホルダー82Aは、図10に示すように、光源81Aを保持する光源保持部83と、耳掻き取付部40に嵌め合わされる嵌合部84とを有する。光源保持部83は、内周が光源81Aと合致する円筒の一部を切り欠いた形状に形成されている。光源81Aは、光源保持部83後方から、光源81Aの端部85が当るまで嵌挿される。
【0061】
嵌合部84は、耳掻き取付部40に設けられた凹部42に嵌合される。嵌合部84に切れ込み86が設けられているので、多少嵌合部84の大きさが凹部42よりも小さくても、切れ込み86の隙間を小さくして、嵌合部84と凹部42が合致する。切れ込み86の隙間が小さくなると、元に戻ろうとする応力が働くので、嵌合部84が凹部42にしっかり固定される。
【0062】
同様に、光源81Bも、光源ホルダー82Bにより固定および位置決めされる。
【0063】
なお、耳掻き取付部40に光源ホルダー82Aを嵌挿してから、光源81Aを光源ホルダー82Aに取り付けてもよく、逆に、光源81Aを光源ホルダー82Aに取り付けてから、耳掻き取付部40に光源ホルダー82Aを取り付けてもよい。
【0064】
光源81A、Bは、それぞれ、2本の導線83A、Bを介して、ディスプレイ装置3から電力が供給されている。光源81A、Bは、供給された電力により発光し、耳掻き本体10の端面16、ライトガイド30の端面31を照射する。光源81A、Bは、耳掻き本体10、ライトガイド30を直接照射するので、強い光を供給できる。導線83A、Bは、ディスプレイ装置3まで延びている。
【0065】
(イメージガイド固定部60および保護チューブ4)
図11および図12を参照して、イメージガイド固定部60および保護チューブ4の接続の様子を説明する。
【0066】
図11はイメージガイド固定部および保護チューブの断面図、図12はイメージガイド固定部の斜視図である。
【0067】
イメージガイド固定部60は、固定部本体61と、保護チューブ装着部62とを有する。
【0068】
固定部本体61は、導線83A、Bおよび保護パイプ22に覆われたファイバースコープ20を保持する。このため、固定部本体61には、保護パイプ22および二組の導線83A、Bが貫通する孔63が形成される。孔63は、図12に示すように、保護パイプ22が嵌挿される部分と、導線83A、Bが通される部分とを有する。保護パイプ22は、孔63に嵌挿され、接着材などによって固定される。また、固定部本体61には、一部に突起部64が形成されている。
【0069】
保護チューブ装着部62には、外周にリング形状の止め具45が固定された保護チューブ4が挿入される。止め具45は、図2に示す結合部70とイメージガイド固定部60との間に配置され、保護チューブ4に固定される。イメージガイド固定部60からディスプレイ装置3までの間では、ファイバースコープ20は、保護パイプ22によって保護されず、代わりに保護チューブ4によって保護される。ファイバースコープ20および導線83A、Bは、保護チューブ4によって破損および断線しない程度の湾曲が許される。
【0070】
(支持管50、イメージガイド固定部60および結合部70)
図13は、支持管50、イメージガイド固定部60および結合部70を組み合わせた状態の断面図である。
【0071】
まず、ファイバースコープ20および導線83A、Bを内部に通した保護チューブ4がイメージガイド固定部60に挿入される。ここで、ファイバースコープ20は、保護パイプ22に挿入され、導線83A、Bと共に、イメージガイド固定部60に形成された孔63に通される(図12参照)。そして、わずかな隙間を介してイメージガイド固定部60の固定部本体61が支持管50内に挿入される。
【0072】
結合部70は、支持管50の第2端部52に形成された凹部53(図2参照)と凹凸嵌合するための引掛け部71を有する。支持管50と嵌合された結合部70は、保護チューブ4の一部とイメージガイド固定部60を内包する。結合部70内において、保護チューブ4の外周には止め具45が固定されている。止め具45は結合部70内に閉じ込められ外部に出られないので、保護チューブ4が結合部70から外れない。
【0073】
以上のように、支持管50と結合部70とは、凹凸嵌合によって一体とされる。一方、支持管50と、イメージガイド固定部60との間にはわずかな隙間が設けられている。したがって、支持管50および結合部70は、イメージガイド固定部60に対して相対的に回転自在である。ただし、イメージガイド固定部60には保護パイプ22が固定されており、保護パイプ22の内面には回転しないファイバースコープ20が固定されているので、イメージガイド固定部60自体は回転しない。つまり、支持管50および結合部70は、イメージガイド固定部60を軸として回転自在である。
【0074】
イメージガイド固定部60の孔63から突出した二組の導線83A、Bは、図5に示したように、光源81A、Bに接続されている。光源81A、Bは、支持管50の第1端部51内において位置が決められているので、支持管50と一緒に回転する。したがって、導線83A、Bは、光源81A、B側で回転し、第1端部51側で固定されている。この状態で、支持管50を回転させれば、導線83A、Bはねじれてしまい、回転数によっては破損、断線してしまう。これを防止するために、支持管50の回転を制限する掛止機構がイメージガイド固定部60および支持管50の間に設けられている。
【0075】
この掛止機構は、イメージガイド固定部60の突起部64と、支持管50に設けられた出張り部54とが干渉することによって、支持管50が1回転以上回転しないようにする。出張り部54は、支持管50がイメージガイド固定部60を軸として1回転する前に、突起部64に接触するように形成される。出張り部54は、第2端部52の内部を切り欠いて形成されたリング状の空間55の一部において形成される。すなわち、この出張り部54は配置された空間55は、C字状となる。
【0076】
(ディスプレイ装置3)
次に、図14を参照して、ディスプレイ装置3の構成を具体的に説明する。
【0077】
図14はディスプレイ装置の断面図である。
【0078】
ディスプレイ装置3は、接眼部100と、ディスプレイ本体120とを有する。
【0079】
接眼部100は、二枚の平凸レンズ101および102を備える。平凸レンズ101は、ユーザが耳道内の映像を見るときに、シェード103を介して平凸レンズ101の平面側から覗かれる。シェード103は、平凸レンズ101の周りに影を作り暗くして、平凸レンズ101に映った耳道内の映像を見やすくする。平凸レンズ102は、平凸レンズ101と小許の間隙を介して凸面側が対向するように配置される。接眼部100において、平凸レンズ102の平面側には、ねじ穴104が形成されている。
【0080】
ディスプレイ本体120は、光源81に電力を供給するバッテリ121と、当該バッテリ121と光源81とを接続するためのスイッチ122と、ファイバースコープ20によって伝送された映像を拡大するための非球面レンズ123とを備える。スイッチ122がスライド(ON)され導線83A、Bが金具124を介して導線125と接続されたときに、バッテリ121は電力を光源81に供給する。非球面レンズ123は、耳掻き装置2から保護チューブ4を通ってきたファイバースコープ20の端面近傍に配置される。なお、ファイバースコープ20の端面および非球面レンズ123は、ディスプレイ本体120の内壁に形成された壁部126によって位置が決定される。
【0081】
また、ディスプレイ本体120は、ねじ穴104に螺合されるねじ部127を有する。
【0082】
ねじ部127とねじ穴104とが螺合されて、接眼部100とディスプレイ本体120とは一体になる。ねじ部127を螺合する割合を調節することによって、非球面レンズ123と平凸レンズ102との距離を調節することができる。したがって、温度変化などによってディスプレイ装置3内のレンズ間の距離が微妙に変わりレンズの焦点が合わなくなっても、手動で容易に調節することができる。
【0083】
次に、耳道内視掃除装置1の作用を説明する。
【0084】
まず、耳道内視掃除装置1のユーザは、ディスプレイ装置3のスイッチ122をONにし、耳掻き装置2の耳掻き本体10、先端にイメージマイクロレンズ21が設けられたファイバースコープ20と、ライトガイド30とを耳に挿入する。
【0085】
スイッチ122がONの状態である間、導線83A、Bを介してバッテリ121から光源81A、Bへ電力が供給される。光源81Aおよび光源81Bは発光し、耳掻き本体10の端面16およびライトガイド30の端面31を照射する。照射された光は、それぞれ、耳掻き本体10およびライトガイド30を伝達して、耳掻き本体10の第1係止部11およびライトガイド30の照射部32で発光され、耳道内を照射する。
【0086】
ファイバースコープ20は、照射された耳道内の映像をイメージマイクロレンズ21から取り込む。取り込まれた映像は、ファイバースコープ20を介して、ディスプレイ装置3まで伝送され、ディスプレイ装置3内において非球面レンズ123によって拡大される。拡大された映像は、平凸レンズ102を介して平凸レンズ101に表示される。ディスプレイ装置3が耳道内の映像を見やすく拡大表示するので、ユーザは、耳道内の掃除を容易にすることができる。
【0087】
ユーザは、耳道内の映像を見ながら、耳垢の除去を行う。耳掻き部90は、繊維部92によって、綿棒のように機能するので、湿性耳垢のように液状または半液状の耳垢も絡めとって除去できる。耳道内の映像がぼやけている場合、接眼部100を回転させて、ねじ部127がねじ穴104にねじ込まれる量を変化させ、非球面レンズ123と平凸レンズ102との間の距離を調節し、レンズの焦点を調節することができる。
【0088】
ユーザは、耳掻き装置2の保持部5の一部を持って耳掻き装置2を扱う。この保持部5は、イメージガイド固定部60を軸として回転自在である。イメージガイド固定部60から延びるファイバースコープ20およびその先端のイメージマイクロレンズ123は回転しないので、ファイバースコープ20によって取り込まれる映像は、常に一定方向である。一方、耳掻き取付部40に取り付けられた耳掻き本体10は、ファイバースコープ20を軸として回転自在である。したがって、常に一定方向に固定された映像を見ながら、耳掻き本体10を適当に回転させて耳道内の掃除ができ、非常に安全かつ便利である。
【0089】
また、イメージガイド固定部60と保持部5との間には、回転を制限する掛止機構が設けられるので、耳掻き取付部40内の光源81に接続された導線83A、Bが保持部5内の内部空間80において過剰なねじれにより破損することがない。
【0090】
ユーザは、耳道内の清掃が終わったら、耳掻き部90を耳掻き本体10から引き抜いて取り外し、次回の使用のために新しい耳掻き部90と交換できる。耳掻き部90の繊維部92がベース91を覆うカバータイプである場合には、繊維部92だけを交換することもできる。
【0091】
上記実施形態では、耳掻き本体10は、第1係止部11および第2係止部12の間の耳掻き保持部13で耳掻き部90を保持している。この耳掻き保持部13を、図15に示すように変形することができる。
【0092】
図15は、耳掻き本体の耳掻き保持部の変形例を示す図である。
【0093】
図15に示す耳掻き本体10’において、耳掻き保持部13’は、第2係止部12で一旦2本に分岐し第1係止部11で再び一本に合流した形状に形成されている。この形状により、耳掻き保持部13’は、板状のバネの役割を果たす。そして、耳掻き保持部13’は、付勢部材として、耳掻き部90の取り付け時に、貫通孔93を拡開する方向の力をベース91に付勢する。耳掻き部90は、ベース91付勢されることによって、耳掻き保持部13’により強固に保持される。加えて、耳掻き保持部13’には、係止突起17が設けられている。係止突起17は、耳掻き部90の貫通孔93に引っ掛り、長手方向の位置ズレを防止する。
【0094】
また、上記実施形態では、耳掻き取付部40に、耳掻き本体10が取り付けられている。この耳掻き本体10は、繊維部92で覆われた耳掻き部90が取り付けられた綿巻き型である。本発明の耳道内視掃除装置1に適用できるのは、綿巻き型の耳掻き本体10に限定されない。耳掻き本体10は着脱自在なので、これを取り外して他のタイプのものと交換できる。
【0095】
図16は他の耳掻き本体の例を示す図、図17はさらに他の耳掻き本体の例を示す図である。
【0096】
たとえば、図16に示すように、先端にスプーン型の掻き取り部131が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型耳掻き本体130に交換できる。他にも、図17に示すように、先端に複数の環状の掻き取り部141が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状型耳掻き本体140にも交換できる。さらに、図示しないが、先端にスプリングが設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスパイラル型耳掻き本体にも交換できる。
【0097】
これらのスプーン型耳掻き本体130、環状型耳掻き本体140、スパライル型耳掻き本体は、光源81Aまたは光源81Bからの光を先端に誘導できるように、透明樹脂により形成される。このように多様な耳掻き本体を付け替え、使い分けることによって、ユーザは耳道内を快適に清掃できる。例えば、湿性耳垢に対しては耳掻き部90が取り付けられた綿巻き型の耳掻き本体10を使用し、乾性耳垢に対しては設けられたスプーン型の耳掻き本体10を使用できる。
【0098】
さらに、透明樹脂の耳掻き本体の代わりに、不透明材により形成された耳掻きを使用することもできる。たとえば、従来から使用されている綿巻き型の耳掻き、いわゆる綿棒を耳掻き取付部40に取り付けて使用することもできる。この場合、綿棒先端からは耳道内を照射する光は発光されないが、ライトガイド30と併用することにより、ライトガイド30が耳道内を明るく照らすので、耳道内を良好に清掃できる。
【0099】
また、上記実施形態では、ライトガイド30が一本だけ、凹凸嵌合により耳掻き取付部40に着脱自在に装着されている。しかし、ライトガイド30の本数は1本に限定されない。耳道内の光照射を補強するために、2本以上のライトガイド30が耳掻き取付部40に装着されてもよい。この場合、ライトガイド30の数だけ光源81Bが設けられる。
【0100】
また、上記実施形態では、ファイバースコープ20の先端にイメージマイクロレンズ21を設けているが、これに限定されない。例えば、図18に示すような、カバーを先端に設けることもできる。
【0101】
図18は、ファイバースコープのカバーを示す断面図である。
【0102】
カバー23は、イメージマイクロレンズ24(対物レンズ)と一体に形成されている。したがって、耳道内視掃除装置1の反復使用して汚損や汚れなどによりイメージマイクロレンズ24の視界が悪化しても、カバー23を取り換えることによって、簡単にイメージマイクロレンズ24も取り換えることができる。換言すれば、ファイバースコープ20の先端にイメージマイクロレンズを取り付ける手間もいらず、曇ったイメージマイクロレンズの取り換えも極めて容易に行うことができる。
【0103】
ここで、イメージマイクロレンズ24は、ファイバースコープ20の先端に配置されるようにカバー23に含まれている。しかし、イメージマイクロレンズ24は、ファイバースコープ20の先端近傍や側面に配置されるように、カバー23に含まれてもよい。また、イメージマイクロレンズ24の代わりにプリズムを用いてもよい。図18においては、カバー23とイメージマイクロレンズ24を同一材料で一体形成しているが、カバー23とイメージマイクロレンズ24を異なる材料で別体として形成してもよいし、カバー23とイメージマイクロレンズ24とを異なる材料で一体形成してもよい。
【0104】
また、上記実施形態においては、映像取込手段として、先端にイメージマイクロレンズ21を有するファイバースコープ20を使用する場合を説明したが、映像取込手段としてCCDカメラなどの撮像素子を使用してもよい。この場合、ディスプレイ装置には、非曲面レンズや平凸レンズなどの映像を拡大する部材は配置されず、代わりにCCDカメラからの信号を画像処理し映像を形成する装置が配置される。
【0105】
また、上記実施形態では、光源81Aおよび光源Bにより直接耳掻き本体10およびライトガイド30を照射していたが、これに限定されない。光源81Aおよび光源81Bと、耳掻き本体10およびライトガイド30の間に凸レンズを設けて、光源81A、Bの光を集光して、耳掻き本体10およびライトガイド30に供給してもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、耳掻き本体10、ファイバースコープ20(イメージマイクロレンズ21)およびライトガイド30は、およそ90度をなすように配置されている。これによって、耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30が配置される面積を小さくでき、耳道内へ挿入しやすくできる。ここで、上記実施形体のように、耳掻き本体10、ファイバースコープ20およびライトガイド30は、90度以外の角度をなすように配置されてもよい。耳道内への挿入に支障がなければ、それらがいかなる角度をなすように配置されてもよい。
【0107】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、耳掻き本体10が耳掻き取付部40に凹凸嵌合により着脱自在に取り付けられている。凹凸嵌合によるので、耳掻き本体10自身が自転することがない。したがって、耳道内を清掃するときには、耳掻き部90の繊維部92の同じ箇所、特に、外側の箇所が頻繁に使用されることになる。頻繁に使用される箇所は早く汚れるので、耳掻き部90の交換のタイミングも早くなる。これにも関わらず、耳掻き部90の内側の箇所は、ほとんど汚れずに残る。耳掻き部90全体を満遍なく使用できないので、一部の極端な汚れにより耳掻き部90の交換を余儀なくされ、経済的ではない一面がある。
【0108】
第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態の問題を克服すべく、耳掻き本体10自身も自転させ、耳掻き部90の全体が満遍なく使用されるようにする。これにより、耳掻き部90全体の有効利用を図る。
【0109】
以下、図19を参照して、耳掻き本体10自身を回転させる構成について説明する。
【0110】
図19は、耳掻き装置の先端の断面図である。第2の実施の形態における耳道内視掃除装置は、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置1とほとんど同じ構成を有している。外観は、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置1と同じである。しかし、耳掻き本体10自身を自転させるために、第1の実施の形態とは耳掻き装置の先端の構造が異なっている。したがって、以下では、耳掻き装置の先端についてのみ説明し、他の部分については、第1の実施の形態と同様として、説明を省略する。図19では、第1の実施の形態と同一の構成要素には、同一の参照番号を付している。図19は、図5と同様に、耳掻き装置のA−A断面図である。
【0111】
図19に示すように、耳掻き取付部40には、図5に示す光源ホルダー82Aの代わりに、歯車ホルダー150が嵌め込まれている。歯車ホルダー150は、光源ホルダー82Aと同様に、耳掻き取付部40に嵌め合わされる。歯車ホルダー150は、耳掻き取付部40との間に遊星歯車151を挟持する。
【0112】
遊星歯車151は、保持部5内の内部空間80内に落ちないように、回転自在に、歯車ホルダー150に保持されている。遊星歯車151は、回転軸に貫通孔が設けられている。貫通孔は、耳掻き装置2の先端側から基端側に向かって細くなるように形成されている。この貫通孔には、耳掻き本体160が差し込まれて固定される。
【0113】
耳掻き本体160は、耳掻き取付部40内に挿入される挿入部162と、耳掻き部90を保持する先端部161とからなる。先端部161は、第1の実施の形態と同様に、耳掻き部90を保持する。
【0114】
挿入部162は、その先端が遊星歯車151の貫通孔に嵌挿され、歯車ホルダー150に突き当たる。挿入部162は、貫通孔と略同じ形状および径に形成されている。したがって、挿入部162が貫通孔に嵌挿されると、遊星歯車151は耳掻き本体160にしっかり固定される。耳掻き本体160を交換するには、耳掻き本体160を耳掻き取付部40側から引き抜く方向に力を加える。遊星歯車151は、耳掻き取付部40と歯車ホルダー150との間に保持されているので、耳掻き本体160を引き抜いたときに、耳掻き取付部40の外部に外れることはない。
【0115】
耳掻き本体160の挿入部162と、耳掻き取付部40の内壁43との間には、耳掻き本体160が自転できるように、微細な隙間が設けられる。耳掻き本体160の自転については後述する。
【0116】
上記遊星歯車151は、回転軸に平行な歯形を有する。この歯形に太陽歯車152の歯形が噛み合う。太陽歯車152は、ファイバースコープ20を覆う保護パイプ22に固定されている。太陽歯車152は、保護パイプ22の外周を滑らないように、接着剤等により固く固定されている。
【0117】
上記太陽歯車152および遊星歯車150によって、遊星運動機構が実現される。
【0118】
次に、第2の実施の形態における耳道内視掃除装置の作用を説明する。
【0119】
第1の実施の形態と同様に、ユーザは、耳掻き装置2の先端の耳掻き本体160およびファイバースコープ20を耳道内に挿入する。ユーザは、手元のディスプレイ装置3により耳道内の様子を観察できる。
【0120】
ユーザは、耳掻き装置2を操作して、耳垢の位置に耳掻き部90を誘導する。ここで、ユーザは、耳掻き装置2の保持部5の一部(図2参照)を持ちつつ、イメージガイド20を軸として保持部5を回転させることができる。
【0121】
ユーザが保持部5を回転させると、イメージガイド20に固定された太陽歯車152はそのままの状態で、太陽歯車152の軸を中心としてその周りを遊星歯車150が公転(回転)する。遊星歯車150は、太陽歯車152と噛み合っているので、公転する際に自転もする。
【0122】
遊星歯車150の自転は、該遊星歯車150が保持する耳掻き本体160にも伝達される。このため、耳掻き本体160に取り付けられた耳掻き部90も回転する。
【0123】
以上のように、ユーザによる保持部5の回転操作に連動して、耳掻き部90も回転する。これにより今まで清掃していた耳掻き部90上の異なる箇所で耳道内を清掃できる。
【0124】
以上では、耳掻き本体160を自転させる運動機構の一例として、遊星歯車機構を説明してきた。しかし、本発明は、遊星歯車機構に限定されるものではない。遊星歯車機構と異なる機構により、耳掻き本体160のイメージガイド20周囲の公転に連動させて、耳掻き本体160を自転させることもできる。また、保持部5の回転による耳掻き本体160の公転に連動させずに、耳掻き本体160を単独で自転させてもよい。たとえば、耳掻き本体160にモータを接続して、モータの回転動力によって耳掻き本体160を独自に自転させることもできる。
【0125】
【発明の効果】
上記第1の実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0126】
本発明の耳道内視掃除装置1によれば、耳掻き本体10の先端で発光し耳道内を照射して、ファイバースコープ20(映像取込手段)により耳道内の映像を取り込むことができる。ここで、耳掻き本体10を保持する保持部5(保持手段)は、ファイバースコープ20を中心軸として回動自在である。したがって、映像を一定の方向に固定したまま、耳掻き本体10のみを自在に回転して耳道内を掃除できる。映像の方向が固定されているので、耳垢等の目標物を見失うことがなく安全かつ確実に耳道内を清掃できる。
【0127】
特に、本発明では、耳掻き本体10の先端に設けられた耳掻き部90の表面が繊維材により覆われているので、耳掻き部90および耳掻き本体10が綿棒の役割を果たし、湿性耳垢の除去に適している。耳掻き本体10がその先端まで光を導く構成となっているため、耳掻き本体10の先端側方が耳掻き部90により覆われているにも関わらず、耳道内を明るく照射することができる。これにより、耳道内の映像の取得が可能となる。
【0128】
また、ライトガイド30を装着することによって、耳道内をより明るく照射でき、耳道内の映像の取得が容易になる。ライトガイド30の照射部32の保持部5に対する突出量は、ファイバースコープ20のイメージマイクロレンズ21の保持部5に対する突出量と略同じであるので、イメージマイクロレンズ21の映像取り込みを邪魔することなく、耳道内を適当に照射できる。
【0129】
また、ライトガイド30の光照射により耳道内が明るく照らされるので、耳掻き本体10の代わりに、従来から使用されている綿巻き型の耳掻き(綿棒)を使用することも可能である。
【0130】
加えて、耳掻き本体10は、保持部5に対して着脱自在であるので、耳掻き本体10が汚損しても取り換えることによって、衛生的に使用することができる。さらに、耳掻き本体10を取り外し、代わりに、スプーン型の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型の耳掻き本体130や、先端に複数の環状の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状耳掻き本体140を取り付けることができる。これにより、乾性耳垢の除去等もできる。
【0131】
さらに、耳掻き部90自体も耳掻き本体10に対して着脱自在である。したがって、湿性耳垢等を絡めとって汚れた耳掻き部90を捨てて新たな耳掻き部90と交換でき、衛生的である。一方で、耳掻き本体10は再度利用できるので、経済的でもある。
【0132】
ここで、耳掻き本体10は、ベース91を変形させながら貫通孔93を貫通する第1係止部11と、ベース91の基端側の端面に当接する第2係止部とを含み、第1係止部11と第2係止部12との間に耳掻き部90を保持する。第1係止部11および第2係止部12は、耳掻き部90の貫通孔93よりも大きな径を有する。したがって、耳掻き部90が耳道内の清掃中に脱落しない。一方で、耳掻き部90は、ベース91が弾性体により形成されているので、ベース91を弾性変形させながら、耳掻き本体10に着脱できる。
【0133】
また、光源81Bを複数設ければ、耳道内をより明るく照射できる。たとえば、光源81Bを複数設けて、その光が耳掻き取付部40の先端面から照射されるようにする。ここで、取付部40の先端面から光を照射するには、次の方法がある。
【0134】
一つは、ライトガイド30等を取り付けるための孔に何も取り付けない方法である。孔に何もないので、光源81Bの光は耳掻き取付部40の先端面から直接耳道内を照射する。その他の方法として、ライトガイド30の代わりに、ライトガイド30と同質で、耳掻き取付部40の先端面まで延びるものを取り付けてもよい。これにより、耳掻き取付部40の先端面まで光が導かれ、耳道内が照射される。
【0135】
なお、光源81Bおよびライトガイド30を複数組設け、それらを保持部5によりファイバースコープ20を中心軸として回動自在に保持してもよい。この場合、複数のライトガイド30により、耳道内の奥までより明るく照射できる。
【0136】
第2の実施の形態の耳道内視掃除装置は、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置の構成に加えて、遊星運動機構を有する。したがって、第1の実施の形態の耳道内視掃除装置により達成できる効果に加えて、次の効果を達成できる。
【0137】
遊星運動機構により、ユーザによる保持部5の回転に連動して、耳掻き本体160および耳掻き部90が自転する。これによって、ユーザの耳道内の清掃に際し、耳掻き部90の全体を平均的に使用できる。耳掻き部90の一箇所だけが極端に使用されることはないので、耳掻き部90による耳垢の除去率および衛生面でも第1の実施の形態に比べて向上できる。また、耳掻き部90が平均的に使用されるので、一部分の極端な汚れを理由とする耳掻き部90の交換がなくなり、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の耳道内視掃除装置の全体図である。
【図2】耳掻き装置の構成を示す図である。
【図3】耳掻き取付部と支持管の第1端部とを示す斜視図である。
【図4】耳掻き取付部の正面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】耳掻き本体を示す図である。
【図7】耳掻き本体の断面図である。
【図8】耳掻き部の拡大断面図である。
【図9】保護パイプの先端内部にイメージマイクロレンズが取り付けられたファイバースコープを示す断面図である。
【図10】光源ホルダーの斜視図である。
【図11】イメージガイド固定部および保護チューブの断面図である。
【図12】イメージガイド固定部の斜視図である。
【図13】支持管、イメージガイド固定部および結合部を組み合わせた状態の断面図である。
【図14】ディスプレイ装置の断面図である。
【図15】耳掻き本体の耳掻き保持部の変形例を示す図である。
【図16】他の耳掻き本体の例を示す図である。
【図17】さらに他の耳掻き本体の例を示す図である。
【図18】ファイバースコープのカバーを示す断面図である。
【図19】耳掻き装置の先端の断面図である。
【符号の説明】
1…耳道内視掃除装置、
2…耳掻き装置、
3…ディスプレイ装置、
4…保護チューブ、
5…保持部、
10、160…耳掻き本体、
11…第1係止部、
12…第2係止部、
13…耳掻き保持部、
17…係止突起、
20…ファイバースコープ、
21…イメージマイクロレンズ、
30…ライトガイド、
40…耳掻き取付部、
50…支持管、
60…イメージガイド固定部、
70…結合部、
81A、B…光源、
90…耳掻き部。
Claims (16)
- 光を発生する光源と、
前記光源により発生された光を先端に誘導するように形成された耳掻き本体と、
前記先端を露呈させて、前記耳掻き本体に設けられる繊維材からなる表層を備える耳掻き部と、
前記耳掻き本体の先端に誘導された光により照射された耳道内の映像を取り込む映像取込手段と、
前記映像取込手段により取り込んだ映像を表示する表示手段と、
前記映像取込手段が貫通する中空口を有し、前記耳掻き本体を保持した状態で、該映像取込手段を中心軸として回動自在な保持手段と、
を有する耳道内視掃除装置。 - 前記光源により発生された光を先端に誘導して、耳道内を照射するライトガイドをさらに有する請求項1に記載の耳道内視掃除装置。
- 光を発生する光源と、
前記光源により発生された光を先端に誘導して、耳道内を照射するライトガイドと、
棒状の耳掻き本体と、
前記耳掻き本体の先端外周に設けられ、繊維材からなる表層を備える耳掻き部と、
前記ライトガイドにより照射された耳道内の映像を取り込む映像取込手段と、
前記映像取込手段により取り込んだ映像を表示する表示手段と、
前記映像取込手段が貫通する中空口を有し、前記耳掻き本体を保持した状態で、該映像取込手段を中心軸として回動自在な保持手段と、
を有する耳道内視掃除装置。 - 前記ライトガイドの照射部および前記映像取込手段の映像取込部は、前記保持手段に対する突出量が略同じである請求項2または請求項3に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記耳掻き本体は、前記保持手段に対して着脱自在である請求項1または請求項3に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記耳掻き部は、前記耳掻き本体に対して着脱自在である請求項1に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記耳掻き部は、前記表層と、当該表層を保持するとともに前記耳掻き本体に挿通される貫通孔が形成されたベースと、を含み、
前記ベースは、弾性体から形成され、
前記耳掻き本体は、前記ベースを弾性変形させながら前記貫通孔を貫通する第1係止部と、前記ベースの基端側の端面に当接する第2係止部と、を含み、これら第1係止部と第2係止部との間に前記耳掻き部を保持する請求項6に記載の耳道内視掃除装置。 - 前記耳掻き本体は、前記貫通孔を拡開する方向の力を前記ベースに付勢する付勢部材を有する請求項7に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記耳掻き本体は、前記第1係止部と前記第2係止部との間に、前記耳掻き部を係止するための係止突起を有する請求項7に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記光源は、複数設けられている請求項2または請求項3に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記耳掻き部は、前記映像取込手段の視界内に配置されている請求項1〜10のいずれか一項に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記映像取込手段は、先端にイメージマイクロレンズを有するファイバースコープであり、
前記表示部は、前記イメージマイクロレンズによって撮像された映像を拡大表示する請求項1〜11のいずれか一項に記載の耳道内視掃除装置。 - 前記映像取込手段は、撮像素子であり、
前記表示部は、前記撮像素子からの信号を画像処理して形成した映像を表示する請求項1〜11のいずれか一項に記載の耳道内視掃除装置。 - 前記耳掻き本体は、先端にスプーン型の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成されたスプーン型耳掻き本体と交換可能である請求項1〜13のいずれか一項に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記耳掻き本体は、先端に複数の環状の掻き取り部が設けられると共に当該先端に光を誘導するように形成された環状型耳掻き本体と交換可能である請求項1〜14のいずれか一項に記載の耳道内視掃除装置。
- 前記保持手段の回動により前記映像取込手段の周囲を公転する前記耳掻き本体を、該公転と連動させて、または連動させないで、自転させる運動機構をさらに有する請求項1〜15のいずれか一項に記載の耳道内視掃除装置。
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