JP2004357399A - 鉄道車両の制御方法及び鉄道車両用制御装置 - Google Patents

鉄道車両の制御方法及び鉄道車両用制御装置 Download PDF

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Yukinobu Kono
行伸 河野
Nariaki Azuma
成昭 東
Hideaki Ezaki
秀明 江崎
Masaaki Hirayama
真明 平山
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Abstract

【課題】鉄道車両の加減速操作を行う力行ノッチ、ブレーキノッチの操作について、定刻に次駅に到着でき、乗り心地と消費電力を考慮したノッチパターンを実時間で計算する。
【解決手段】現在位置、現在速度、路面摩擦係数、前方閉塞状況などの車両状態情報と、線路勾配や曲線などの路線情報とを用いて、車両が定刻に次の駅に到着するように、実時間で最適化計算を行うことにより、最適なノッチ操作パターンを運転士に提示することができる。評価関数として乗心地や消費電力を用いることで、定時運転とこれらの条件を両立して実現することができる。最適化計算には、車両の運動モデルを用い、そのパラメータはオンライン同定される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両情報や路線情報を用いて、鉄道車両の加減速操作を行う力行ノッチ、ブレーキノッチの最適な操作パターンを計算する制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として知られているATC(列車自動制御装置)、又はATO(列車自動運転装置)の主たる機能は、(A)目標速度パターンの生成、(B)目標速度からのノッチ指令の生成、とに分割してとらえられる。すなわち、(A)であらかじめ路線の全線について、位置に対する目標速度パターンを持っておき、(B)ではこれに一致するように速度制御するものである。
【0003】
(A)の目標速度パターンの生成については、自動運転制御装置中に車両走行の規範となる時刻に対する車両の目標位置を示す時刻−位置パターンを設け、現時刻における車両の目標位置と実際の車両位置とを位置制御部において比較し、その偏差に応じて目標速度を定め、さらにこの目標速度と実際の車両速度とを速度制御部において比較し、その偏差に応じて列車の駆動装置を制御するという技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、自動運転制御装置中に車両走行の規範となる走行パターンを設け、上記パターンと時刻から車両の目標位置を定め、目標位置と実際の車両位置とを比較して駆動力指令を定め、駆動装置に与えるという技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、同様に、(A)の目標速度パターンの生成については、路線データ及び車両データの入力手段と、消費エネルギーや乗心地に関する評価関数を設定する評価関数設定手段と、逆行カーブとノッチ切換え基準パラメータと上限速度を用いて、所定走行距離と速度制限を守る列車の走行パターンを算出する走行シミュレーション手段とを備え、さらに、上限速度を調整しながら所定走行時間を守る走行パターンを走行シミュレーション手段に算出させる時間合わせ手段、及びノッチ切り換えに関するパラメータを調整しながら消費エネルギーが少なく乗心地の良い列車の走行パターンを走行シミュレーション手段に算出させる走行パターン最適化手段を備えた装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。本技術では、算出した走行パターンは、自動列車運転(ATO)システムに目標走行パターンとして与え、このパターンに追従するように列車を制御している。
【0005】
また、運転士に自動計算された値とノッチ指令とのいずれを用いるか選択させる先行技術としては、複数の輪軸に設けられた速度センサの信号から輪軸の回転数を算出する回転数検出手段と、列車走行位置算出と距離程が明らかな地上の特定地点を検知し列車走行距離を較正する機能をもつ走行位置検知手段と、距離・速度データ記憶回路から走行位置に対応する目標速度を読出し走行速度との速度差や加減速度などから目標速度に追従するに適する力行及びブレーキノッチ指令を出力する速度制御指令手段と、目標速度、走行速度などを表示する表示器と、速度制御の機能を使用するか否かを選択する設定器を有する鉄道車両用速度制御装置が知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−245815号公報
【特許文献2】
特開平7−245814号公報
【特許文献3】
特開平5−193502号公報
【特許文献4】
特開平8−91213号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これらの先行技術は、時刻に対する目標位置パターンをあらかじめ持っており、それと実際の位置とを比較して速度を適宜変更し、遅れが発生した場合は回復させるという技術である。しかし、これらの技術では、以下の問題がある。
(1)ATC、ATOにおいては、遅れを回復させることが考慮されていたとしても、位置の偏差を入力してモータのトルク指令を出力するロジックは不変であるため、車両状態が変化した場合(例えば、乗客数やモータの故障など)、雨天等により車輪の滑走が生じる場合、変電所が故障し延長給電(隣接する変電所からの給電)するなどして電圧等に制限が発生した場合などの車両本来の性能が発揮できない状況においては、車両の定時性が確保できない。
(2)走行パターンの生成時に使用電力の最小化や乗り心地を考慮したとしても、実際に走行においては、常に目標速度になるように加減速を繰り返すため、使用する電力量が最小とはならず、また、乗心地についても必ずしも最適とならない。
【0008】
(3)ATCにおいては、運転士は、速度指示値と実速度を比較しながらノッチを操作する必要があったが、路線や車両の状態が常に変化するため、ノッチと速度の関係が一意でなく、運転士にとって操作しにくいものであった。また、運転士の技量によって、前後加速度が変わるため、運転士によって乗り心地に差があった。乗客数や線路勾配、天候等により、同じノッチ操作を行っても、車両の加減速パターンが変化するため、定刻に次の駅に到着するためのノッチ操作が一定せず、車両の定時性が確保できなかった。また、使用電力量も最小になっていなかった。
さらに、実時間で最適化計算を行い、望ましいノッチ出力のパターンを生成する方法は、上記の先行技術では見られない。
【0009】
本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、本発明の目的は、鉄道車両の加減速操作を行う力行ノッチ、ブレーキノッチの操作について、車両や路線の情報を用いて、車両が定刻に次の駅に到着するように、実時間で最適化計算を行うことにより、最適なノッチ操作パターンを運転士に提示することができ、さらに、評価関数として乗り心地や消費電力を用いることで、定時運転とこれらの条件を両立して実現することができる鉄道車両の制御方法及び鉄道車両用制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の鉄道車両の制御方法は、車両の現在位置、次駅の距離程、現在時刻、次駅到着予定時刻及び車両の現在速度の情報を用いて、鉄道車両が定刻に次駅に到着するための現在から到着時までの力行ノッチの操作パターン及び/又はブレーキノッチの操作パターンを計算周期ごとに実時間で演算するように構成されている。
【0011】
上記の方法においては、さらに、乗客も含めた車両重量、車輪・軌道間の摩擦係数、線路勾配、線路の曲線状態、先行列車による前方閉塞状況、線路形状や工事等による速度制限、加減速度制限、加加速度制限及び使用電力制限の少なくともいずれかの情報を用いて、鉄道車両が定刻に次駅に到着するための最適な力行ノッチ操作パターン及び/又はブレーキノッチ操作パターンを演算する。
【0012】
また、上記の方法において、少なくともモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を入力とし車両の速度が出力となっている車両の運動モデルを用いて、車両重量、車輪・軌道間の摩擦係数、線路勾配及び線路の曲線状態をパラメータとし、速度制限、加減速度制限、加加速度制限及び使用電力制限を考慮し、乗り心地及び/又は消費電力に関する評価関数を用いて最適化演算を行うことが好ましい。評価関数としては、例えば、駆動力用の電力、最大加速度、最大加加速度及びノッチ操作回数の少なくともいずれかを最小とすることなどが考えられる。
【0013】
上記のように、評価関数は消費電力及び/又は乗り心地に関するものである。具体的な消費電力に関する評価関数の例として、▲1▼現在地点から次駅までの力行に用いる消費電力量、▲2▼力行に用いる消費電力から、ブレーキ時に回生されると予想される電力を差し引いた電力量、がある。また、具体的な乗り心地に関する評価関数の例として、▲1▼パターン内で発生する最大加速度又は平均加速度を最小にする、▲2▼パターン内で発生する最大加加速度又は平均加加速度を最小にする、▲3▼パターン内で発生するノッチ操作回数を最小にする、▲4▼UIC513、UIC518又はISO2631等の乗り心地に関する指標を最小にする、がある。
評価関数の中に、前回の計算で求められたノッチパターンによって得られる、車両の次駅到着予定時刻において想定される位置と、次駅位置との差の関数を含めても良い。これを用いることで、可能な限り車両が定刻に次駅に到着するようなノッチパターンが得られる。ただし、定刻到着を、評価関数ではなく拘束条件として考慮しても良い。
また、評価関数の中に、車両の現在速度とその地点における速度制限との差の関数を含めても良い。これを用いることで、車両速度が速度制限を越えることのないノッチパターンが得られる。また、速度制限を、評価関数ではなく拘束条件として考慮しても良い。
【0014】
上述した車両の運動モデルは、最低限、入力としてモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を、出力として車両の速度を、パラメータとして車両の重量を、自由度として車両の前後方向の1自由度をもつ。自由度として、上下、左右、回転の各自由度を追加しても良い。例えば、上下方向の自由度を導入することによって、勾配による加減速度の相違を考慮できる。
車輪・軌道間の力の伝達を摩擦力でモデル化する。パラメータとして車輪・軌道間の摩擦係数を持つ。
パラメータとして、車両を構成する各部品の質量と、各部品を結合するバネ・ダンパの弾性・減衰係数を運動モデルに含めることもできる。これらを導入することによって、UIC513、UIC518又はISO2631等の乗り心地に関する指標を正確に考慮できる。
パラメータとして、転がりや空力による走行抵抗を含めることもできる。
これらの運動モデルにおけるパラメータのうち、いずれのパラメータを可変にしても良い。例えば、質量(車両重量)又は車輪・軌道間の摩擦係数を可変にすれば、それぞれ乗客数又は天候の変動による加減速度の相違を考慮できる。
【0015】
このように、車両の運動モデルにおいて、車両重量、車輪・軌道間の摩擦係数などを可変なパラメータとすることができる。可変なパラメータには計測値を用いることができ、例えば、車両重量は、乗車人員の重量を車体と車輪の間に設けた空気ばねの圧力から推定することで得られ、路面の摩擦係数は、車輪の空転検知信号や、雨天等による前方窓のワイパの動きから判断できる。
【0016】
また、上記の方法において、可変なパラメータは実時間同定によって推定、随時更新することができ、実車両に入力されたトルク指令値をモデルにも入力し、実車両の速度出力とモデルの速度出力とを比較することで、車両の運動モデルの同定を行い、パラメータを実時間で推定して、より適切な値へと更新することが好ましい。
また、これらの方法においては、演算した力行ノッチ操作パターン及びブレーキノッチ操作パターンを表示装置により乗務員に提示することができる。
【0017】
本発明の鉄道車両用制御装置は、車両が定刻に次駅に到着するように、車両の加減速操作を行う力行ノッチ及びブレーキノッチの操作パターンを生成する装置であって、車両の現在位置、次駅の距離程、現在時刻、次駅到着予定時刻及び車両の現在速度のそれぞれの情報を入力する入力手段と、入力された車両情報及び路線情報を用いて、車両が定刻に次駅に到着するための現在から到着時までの力行ノッチ操作パターン及び/又はブレーキノッチ操作パターンを計算周期ごとに実時間で演算する演算手段と、演算された力行ノッチ操作パターン及びブレーキノッチ操作パターンを乗務員に提示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
【0018】
上記の装置においては、乗客も含めた車両重量、車輪・軌道間の摩擦係数、線路勾配、線路の曲線状態、先行列車による前方閉塞状況、線路形状や工事等による速度制限、加減速度制限、加加速度制限及び使用電力制限の少なくともいずれかが付帯情報として入力手段に入力され、演算手段にて最適な力行ノッチ操作パターン及び/又はブレーキノッチ操作パターンが演算される。
【0019】
また、上記の装置において、演算手段は、少なくともモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を入力とし車両の速度が出力となっている車両の運動モデルを持ち、車両重量、車輪・軌道間の摩擦係数、線路勾配及び線路の曲線状態をパラメータとし、速度制限、加減速度制限、加加速度制限及び使用電力制限を考慮し、乗り心地及び/又は消費電力に関する評価関数を用いて最適化演算を行う。評価関数としては、例えば、駆動力用の電力、最大加速度、最大加加速度及びノッチ操作回数の少なくともいずれかを最小とすることなどが考えられる。車両の運動モデルにおいて、車両重量、車輪・軌道間の摩擦係数などを可変なパラメータとすることができる。例えば、車両重量の計測値は、乗車人員の重量を車体と車輪の間に設けた空気ばねの圧力計の値から求めて推定される。摩擦係数の計測値は、車輪の空転検知信号又は雨天等による前方窓のワイパの動きで判断できる。
【0020】
また、上記の装置においては、可変なパラメータを実時間同定によって推定するに際し、実車両に入力されたトルク指令値をモデルにも入力し、実車両の速度出力とモデルの速度出力とを比較することで、車両の運動モデルの同定を行い、パラメータをより適切な値へと更新する。
これらの装置において、表示手段としては、一例として、運転台のノッチレバーの横に設置した表示装置を用いることができる。また、ノッチパターンを別途モニタ画面に表示してもよい。
【0021】
本発明においては、事前に最適化運転パターンを計算するのではなく、実時間で最適化計算を行い、望ましいノッチ出力のパターンを生成する。その際に、評価関数として、乗心地や消費電力を用いることにより、定時運転とこれらの条件を両立して実現できる。このように、走行に影響を与える状態変数をできるだけ取り込み、実時間で最適化計算を行うことにより、車両が定刻に次の駅に到着する最適なノッチ操作パターンを運転士に提示できる。演算周期ごとにその状態からの最適化計算を行う(実時間最適化)ため、例えば、天候などの環境変化や運転士による想定外の操作があっても、その都度最適な操作パターンを更新して表示できる。また、運転士の技量によらず、常に使用電力を最小としながら、乗心地も考慮して、定刻運転を実現できる。また、ATOなどの自動運転ではなく、基本的には運転士のノッチ操作であり、最終的な判断は運転士に任せるので、従来システムと比べ、過大な投資を必要としない。もちろん、本発明をATOに適用してもよい。この場合、生成されたノッチパターンのうち、次回演算時刻までのパターンのみが使用され、次回演算時刻以降のパターンは改めて計算される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することが可能なものである。
本実施の形態は、車両が定刻に次の駅に到着するという目的を、駆動力用電力が最小となる操作で実現する、力行ノッチ操作パターン、ブレーキノッチ操作パターンを実時間で計算する最適ノッチ計算システムである。すなわち、定刻に次駅に到着するノッチパターンで、消費電力量が最小となるノッチパターンを実時間で計算することを目的とする。
【0023】
実時間演算では、車両や路線の情報を用いて、車両が定刻に次の駅に到着するように、現在から到着時までの力行ノッチの操作パターン、ブレーキノッチの操作パターンを生成する。このノッチ操作パターンは、常時演算を実施し、更新する。演算に最低限必要な情報として、車両の現在位置、次駅の位置(距離程)、現在時刻、次駅到着予定時刻、車両の現在速度が用いられる。例えば、車両の現在速度は車速パルスなどからわかり、車両の現在位置はその積算又は地上から受信する信号などからわかる。これらの情報は、計算周期毎に更新される。最適化演算の方法としては、例えば次のようなものでよい。現在速度からモータ最大出力で最高速度まで加速し、最高速度で走行した後、最高減速度で減速して停車する最速モータ出力パターンを計算する。このときの所要時間をダイヤ上の次駅までの時間で割った値をこのパターンに掛けて、次駅までのモータ出力パターンを生成する。実時間での演算を行うため、例えば、運転士による想定外の操作(運転士がシステムから提示されたノッチ操作を行わない場合など)があっても、その都度操作パターンを更新することができる。
【0024】
上記の実時間演算には、付帯情報として、車両重量(乗客込み)、路面(車輪・軌道間)の摩擦係数、線路の曲線や勾配情報、速度制限情報(線路形状、工事等による情報、及び先行車両の閉塞による速度制限など)、加減速度制限、加加速度制限、使用電力制限(変電所故障による電圧制限、回生ブレーキ使用制限など)を用いて、モータ出力パターンを補正することができる。路面の摩擦係数は、車輪の空転情報として検知することが可能であり、また、雨天時等には滑りやすいといった天候に依存する性質があるので、運転席の窓ガラスのワイパーの動きで判断することも可能である。先行車両の閉塞については、前方のどの辺りにどの程度の車速の車両がいるのかという前方閉塞状況を、車両走行管理を行っている基地・指令所(列車運行管理システムなど)からのデータ通信で受信する。線路形状や工事等による速度制限についても、同様にデータ通信で受信することができる。また、その際に、ATC信号、ATS信号も取り入れることが可能である。加減速度制限、加加速度制限は、車両性能、乗心地の観点から設定されるものである。使用電力制限については、変電所故障による電圧制限、回生ブレーキ使用制限などの情報をデータ通信で受信する。演算方法は、次に示すような単純なものでも良い。例えば、車両重量がa倍になった場合は、モータ出力をa倍にするなどである。
【0025】
また、上記の実時間演算の他の実施例として、次に示すように、車両の運動モデルを用いて最適化演算を行う。最適計算制御装置の出力はノッチの操作パターンであるが、その内部の車両モデルは、少なくともモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を入力とし、車両の速度が出力となっている。上述した各種の情報のうち、車両重量、路面の摩擦係数(車輪の空転情報や天候などから得られる)などは、車両モデルの中でパラメータとして扱われる。また、最高速度制限(路面の状態、前方車両の状況等による)、加減速度、加加速度、使用電力は拘束条件又は評価関数として取り扱われる。これだけでなく、最適化演算においては、乗り心地及び/又は消費電力に関する様々な指標を評価関数に選ぶことができる。例えば、加減速度制限、加加速度制限は、乗心地に影響を与える評価関数である。具体的には、次のようなものを選ぶことができる。
▲1▼駆動力用の電力を最小とする。
▲2▼パターン内で発生する最大加速度又は平均加速度を最小とする。
▲3▼パターン内で発生する最大加加速度又は平均加加速度を最小とする。
▲4▼パターン内で発生するノッチ操作回数を最小とする。
すなわち、駆動力用の電力、最大加速度、最大加加速度、ノッチ操作回数が最小となるように最適化演算を行う。評価関数として、上記のような乗心地や消費電力を用いることにより、定時運転とこれらの条件を両立して実現することができる。これらの演算は実時間で行われるため、状況の変化や運転士による想定外の操作などがあっても、その都度最適な操作パターンを更新することができる。
【0026】
最適化演算には、車両重量(乗客重量)、車輪・軌道間の摩擦係数状況(滑りやすいかどうか)などをパラメータとして考慮した運動モデルを用いる。これらのパラメータは可変とすることができる。可変なパラメータには計測値を用いることができる。例えば、路面の摩擦係数は、車輪の空転検知信号や、雨天等による前方窓のワイパの動きから判断できる。車両重量は、乗車人員の重量を車体と車輪の間に設けた空気ばねの圧力から推定することで得られる。
【0027】
また、可変なパラメータは実時間同定によって推定、随時更新することができる。前述のとおり、車両モデルは、少なくともモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を入力とし、車両の速度が出力となっている。実車両に入力されたトルク指令値をモデルにも入力し、実車両の速度出力とモデルの速度出力とを比較する。この差を用いてモデルの同定を行い、パラメータをより適切な値へと更新する。オンライン同定した車両の運動モデルを最適化演算に用いることで、常に正確な情報を用いて、演算を行うことができる。
【0028】
モデルの例として、モータ又は/及びブレーキのトルク指令値Tを入力、車両の速度vを出力、車両の重量Mと摩擦係数μをパラメータとし、車両の前後方向の1自由度をもつモデルを下記の数1に示す。数1において、Cは走行抵抗、rは車輪半径、gは重力加速度を表す。
【0029】
【数1】
Figure 2004357399
【0030】
評価関数の例を下記の数2に示す。数2において、tは現在時刻、Tは次駅停車時刻、x(τ)は車両の位置、xstnは次駅の位置、P(τ)は消費電力、v(τ)は速度、dv(τ)/dτは加速度、dv(τ)/dτは加加速度であり、Wi(i=0,…,6)はそれぞれ車両の定時性、速度制限、消費電力、平均加速度、平均加加速度、最大加速度、最大加加速度のペナルティを表す重み関数である。重み関数は、例えば、Wであれば、車両の速度が速度制限以上であった場合に大きな値を与えればよい。
【0031】
【数2】
Figure 2004357399
【0032】
上記のような評価関数を用いて最適化演算を実時間で行う手法としては、例えば、「計算と制御」第36巻第11号(1997年11月号)776〜783頁に示された手法を用いることができる。
あるいは、定刻到着及び速度制限を、評価関数ではなく拘束条件として考慮しても良い。
【0033】
車両の運動モデルを用いて最適化演算を行い、その結果はノッチ指示(トルク指示)として出力される。運転士は、通常はノッチをモータトルク指令と感覚的に捕らえて運転している。したがって、運転士は、最適ノッチ指示を受けて、違和感無くノッチ操作が可能である。この場合、演算された望ましい力行ノッチ操作パターン、ブレーキノッチ操作パターンは、運転台に設けた表示装置により運転士に提示することができる。表示装置は、運転台のノッチレバーの横に設置してもよいし、また、ノッチパターンを別途モニタ画面に表示してもよい。
【0034】
例えば、図1に示すように、最適計算制御装置10から出力された力行ノッチ操作パターン、ブレーキノッチ操作パターンは、それぞれ力行ノッチ12、ブレーキノッチ14のノッチレバーの横に設けられた表示装置16、18に、ノッチレバーのガイドとして表示され、運転士に対して、最適なノッチ操作が提示されることになる。一例として、表示装置16、18は、ノッチを投入すべき位置までノッチ隣のランプ(LEDなど)が点灯するという構成である。また、本発明におけるノッチ操作パターン生成法は、ATOに適用してもよい。この場合、生成されたノッチパターンのうち、次回演算時刻までのパターンのみが使用され、次回演算時刻以降のパターンは改めて計算される。
【0035】
上述したように、オンラインで同定された車両の運動モデルを用いて実時間で最適化演算を行うことにより、運転士に対して、最適なノッチレバーのガイドを表示することができる。例えば、定刻より遅れている場合は、力行ノッチが高めとなるノッチガイドが自動的に示される。また、登り坂、下り坂を考慮して省電力となるように最適化されたノッチガイドが出される。また、雨天の場合は、ワイパーの動きや車輪の空転検知信号で判断して、自動的に低めのノッチガイドに抑える。さらに、運転士がノッチガイドより高いノッチに入れた場合には、軽い警報音を発してもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。
(1) 走行に影響を与える状態変数をできるだけ取り込み、実時間で最適化計算を行うことにより、車両が定刻に次の駅に到着する最適なノッチ操作パターンを運転士に提示することができる。演算周期ごとにその状態からの最適化計算を行う(実時間最適化)ので、例えば、天候などの環境変化や運転士による想定外の操作があっても、その都度最適な操作パターンを更新することができる。
(2) 運転士の技量によらず、常に使用電力を最小としながら、乗り心地も考慮して、定刻運転を実現することができる。
(3) 計算された最適なノッチ操作パターンを表示装置で運転士に指示するので、運転士は違和感なくノッチ操作が可能となる。
(4) 自動運転ではなく、基本的には運転士のノッチ操作であり、最終的な判断は運転士に任せるので、従来システムと比べ、過大な投資を必要としない。もちろん、本発明をATOに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による鉄道車両用制御装置の概要を示す概念説明図である。
【符号の説明】
10 最適計算制御装置
12 力行ノッチ
14 ブレーキノッチ
16、18 表示装置

Claims (10)

  1. 路線情報及び車両情報を用いて、鉄道車両が定刻に次駅に到着するための現在から到着時までの力行ノッチの操作パターン及び/又はブレーキノッチの操作パターンを走行中に計算周期ごとに実時間で演算することを特徴とする鉄道車両の制御方法。
  2. 請求項1の演算方法は、少なくともモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を入力とし車両の速度が出力となっている車両の運動モデルを用いて、乗り心地及び/又は消費電力に関する評価関数を用いて最適化演算を行う請求項1記載の鉄道車両の制御方法。
  3. 車両の運動モデルにおいて、車両の状態を表すパラメータが可変である請求項2記載の鉄道車両の制御方法。
  4. 実車両に入力されたトルク指令値をモデルにも入力し、実車両の速度出力とモデルの速度出力とを比較することで、車両の運動モデルの同定を行い、車両の運動モデルにおいて車両の状態を表す可変なパラメータを実時間で推定して、より適切な値へと更新する請求項3記載の鉄道車両の制御方法。
  5. 演算した力行ノッチ操作パターン及びブレーキノッチ操作パターンを表示装置により乗務員に提示する請求項1〜4のいずれかに記載の鉄道車両の制御方法。
  6. 鉄道車両が定刻に次駅に到着するように、車両の加減速操作を行う力行ノッチ及びブレーキノッチの操作パターンを生成する鉄道車両用制御装置であって、
    車両情報及び路線情報を入力する入力手段と、
    入力された車両情報及び路線情報を用いて、車両が定刻に次駅に到着するための現在から到着時までの力行ノッチ操作パターン及び/又はブレーキノッチ操作パターンを走行中に計算周期ごとに実時間で演算する演算手段と、
    演算された力行ノッチ操作パターン及びブレーキノッチ操作パターンを乗務員に提示する表示手段とを備えたことを特徴とする鉄道車両用制御装置。
  7. 演算手段は、少なくともモータ又は/及びブレーキのトルク指令値を入力とし車両の速度が出力となっている車両の運動モデルを持ち、乗り心地及び/又は消費電力に関する評価関数を用いて最適化演算を行う請求項6記載の鉄道車両用制御装置。
  8. 車両の運動モデルにおいて、車両の状態を表すパラメータが可変である請求項7記載の鉄道車両用制御装置。
  9. 可変なパラメータを実時間同定によって推定するに際し、実車両に入力されたトルク指令値をモデルにも入力し、実車両の速度出力とモデルの速度出力とを比較することで、車両の運動モデルの同定を行い、車両の運動モデルにおいて車両の状態を表す可変なパラメータをより適切な値へと更新するようにした請求項7又は8記載の鉄道車両用制御装置。
  10. 表示手段が、運転台のノッチレバーの横に設置された表示装置である請求項6〜9のいずれかに記載の鉄道車両用制御装置。
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