JP2004356920A - Ｄｈｃｐサーバシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ＤＨＣＰサーバシステム全体のＩＰアドレス範囲を一元管理し、複数のＤＨＣＰサーバの負荷分散および冗長性を提供すること。
【解決手段】ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２は記憶装置Ａ１１１を共有し、ＤＨＣＰクライアントからのＤＨＣＰサービス要求に対して、各ＤＨＣＰサーバが割り当てたＩＰアドレスの数が少ないほうの単一のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供する。各ＤＨＣＰサーバはネットワークＡ１３１あるいは記憶装置Ａ１１１を経由して、他方のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供できる状態にあるかどうかを確認する。ＤＨＣＰサービスを提供できるサーバが他に存在しない場合は、上記割り当てたＩＰアドレス数に関わらず、ＤＨＣＰサービスを提供する。
【選択図】 図１
【解決手段】ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２は記憶装置Ａ１１１を共有し、ＤＨＣＰクライアントからのＤＨＣＰサービス要求に対して、各ＤＨＣＰサーバが割り当てたＩＰアドレスの数が少ないほうの単一のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供する。各ＤＨＣＰサーバはネットワークＡ１３１あるいは記憶装置Ａ１１１を経由して、他方のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供できる状態にあるかどうかを確認する。ＤＨＣＰサービスを提供できるサーバが他に存在しない場合は、上記割り当てたＩＰアドレス数に関わらず、ＤＨＣＰサービスを提供する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＩＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）アドレスの動的配布を行うＤＨＣＰ（Ｄｙｎａｍｉｃ Ｈｏｓｔ Ｃｏｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）サービスを提供するサーバシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ＩＰアドレスなどのＴＣＰ／ＩＰ（Ｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ／Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）ネットワーク設定情報を割り当てる仕組みとして、ＤＨＣＰが存在する。通常ＤＨＣＰサービスを提供するサーバは１台だけで運用する構成がとられている。ＤＨＣＰサーバを複数設置する場合、各ＤＨＣＰサーバが割り当てるＩＰアドレスの範囲が重複しないよう、管理者があらかじめ該複数ＤＨＣＰサーバに別々のＩＰアドレス範囲を登録する必要があった。従って、設置するＤＨＣＰサーバの数や、ＤＨＣＰのサービスを提供するネットワークの数が増えると管理が煩雑になってしまう。
【０００３】
複数のＤＨＣＰサーバを使ってＩＰアドレス管理をおこなう技術が、例えば特許文献１に開示されている。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００２−２１７９４１号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
従来のＤＨＣＰサーバシステムでは、ＤＨＣＰサーバを１台だけで運用する場合、該ＤＨＣＰサーバに障害が発生すると、ＤＨＣＰクライアントがＩＰアドレスを取得することができず、ＴＣＰ／ＩＰによる通信ができないという問題点があった。
【０００６】
複数のＤＨＣＰサーバで運用する場合、各ＤＨＣＰサーバが管理するＩＰアドレス範囲が重複しないよう、手作業で管理を行う必要がある。このＩＰアドレス範囲は、各ＤＨＣＰサーバに静的に割り当てる必要があり、ネットワークの構成変更やＤＨＣＰクライアント数の増減があった場合に柔軟に対応できないという問題点があった。また、ＤＨＣＰサーバの数やＤＨＣＰサービスを提供するネットワーク数が増加すると、管理が煩雑になってしまうという問題点があった。
【０００７】
本発明はこのような点を鑑みてなされたものであり、ＤＨＣＰサーバが保持するＩＰアドレス範囲とその状態を、複数のＤＨＣＰサーバで共有する手段を提供することにより、ＤＨＣＰサーバシステム全体のＩＰアドレス範囲を一元管理することを目的とする。さらに各ＤＨＣＰサーバの負荷分散および冗長性を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、ＤＨＣＰサーバが保持するＩＰアドレス範囲と状態を、複数のＤＨＣＰサーバで共有する手段を保持することを特徴とする。それによってＤＨＣＰサーバシステム全体のＩＰアドレス範囲を一元管理することができる。
【０００９】
また、本発明では、上述のＩＰアドレス共有手段を用いて複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供することができることを特徴とする。それによって複数のＤＨＣＰサーバの負荷分散を行うことができる。
【００１０】
また、本発明では、上述のＩＰアドレス共有手段あるいは他のネットワークなどの手段を用いて複数のＤＨＣＰサーバがそれぞれ他のＤＨＣＰサーバの稼動状態を監視する手段をもつことを特徴とする。それによってＤＨＣＰサーバの冗長性を確保することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるＤＨＣＰサーバシステムの実施形態を図面により詳細に説明する。
【００１２】
図１は、本発明の第１の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。図１において、１０１はＤＨＣＰサーバＡ、１０２はＤＨＣＰサーバＢ、１１１は記憶装置Ａ、１１２は記憶装置Ａ１１１に格納されたＩＰアドレスプールＡ、１２１、１２２、１２３はＤＨＣＰクライアントＡ〜ｎ、１３１はネットワークＡである。
【００１３】
図１に示すＤＨＣＰサーバシステムは、ＤＨＣＰサーバＡ１０１と、ＤＨＣＰサーバＢ１０２と、ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２にそれぞれ接続されている記憶装置Ａ１１１と、記憶装置Ａ１１１に格納されたＩＰアドレスプールＡ１１２と、ＤＨＣＰクライアント１２１、１２２、１２３を備え、ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２とＤＨＣＰクライアント１２１、１２２、１２３とが、ＬＡＮ等のネットワークＡ１３１を介して接続されて構成されている。
【００１４】
なお、本実施例ではＤＨＣＰサーバの数を２と限定しているが、本発明において、ＤＨＣＰサーバの数は任意の複数とすることが可能である。
【００１５】
初期状態において、ＤＨＣＰクライアントに割り当てることのできるＩＰアドレスの範囲をＩＰアドレスプールＡ１１２に登録する。このＩＰアドレスプールＡ１１２はＤＨＣＰサーバＡ１０１およびＤＨＣＰサーバＢ１０２から同時に参照することが可能である。この時点でＤＨＣＰサービスを提供する準備が整ったことになる。
【００１６】
その後、例えばＤＨＣＰクライアントＡ１２１が起動した場合、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１はＩＰアドレス割り当ての要求をネットワークＡ１３１にブロードキャスト送信する。ＤＨＣＰクライアントＡ１２１からのＩＰアドレス割り当て要求を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１およびＤＨＣＰサーバＢ１０２は、それぞれ今までに割り当てを行ったＩＰアドレスの数を他方のＤＨＣＰサーバと比較し、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が少ないほうのＤＨＣＰサーバが、割り当て可能なＩＰアドレスをＤＨＣＰクライアントＡ１２１にブロードキャスト送信する。この時、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が同じ場合には、あらかじめ設定された優先度の高いＤＨＣＰサーバが応答することとしても良い。
【００１７】
また、各ＤＨＣＰサーバはネットワークＡ１３１あるいは共有された記憶装置Ａ１１１を利用して、他方のＤＨＣＰサーバが正常にサービスを提供できる状態にあるかどうかを、定期的に監視する。この動作を以下ヘルスチェックと呼ぶ。ヘルスチェックにより、他方のＤＨＣＰサーバがサービスを提供できる状態に無いことが判明している場合は、正常にサービスを提供できるＤＨＣＰサーバが応答を行う。
【００１８】
上述のヘルスチェックは、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点に実施することにしても良い。これにより、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点で、サービスを提供できるＤＨＣＰサーバが確実に応答できる。
【００１９】
通常ネットワーク内に複数のＤＨＣＰサーバが設置されている場合、クライアントからの要求に対して、すべてのＤＨＣＰサーバが応答するが、本実施例では、応答するＤＨＣＰサーバは１つだけなので、ネットワークを流れるブロードキャストの量を低減できる。
【００２０】
例えばＤＨＣＰサーバＡ１０１から、利用可能なＩＰアドレスの候補を送信した場合、受信したＤＨＣＰクライアントＡ１２１は、該ＩＰアドレスの割り当て要求をブロードキャスト送信する。上記ブロードキャスト送信を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１は、ＩＰアドレスプールＡ１１２内の該ＩＰアドレスのレコードにＤＨＣＰクライアントＡ１２１に割り当て済みであることとＤＨＣＰサーバＡ１０１が割り当てたことを記録する。その後、ＤＨＣＰサーバＡ１０１から、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１に対して、ＩＰアドレス割り当てが完了したことを通知する。
【００２１】
前述により、図示ＤＨＣＰサーバシステムは、一元管理されたＩＰアドレスプールＡ１１２の情報を基に複数のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供することができる。また、ネットワークＡ１３１あるいは共有された記憶装置Ａ１１１を経由したヘルスチェックにより、複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供するという負荷分散機能を提供することができる。また、ヘルスチェックにより、各ＤＨＣＰサーバが他のＤＨＣＰサーバの状況を確認できることにより、ＤＨＣＰサーバの冗長性を確保することができる。
【００２２】
図２は本発明の第２の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。図２において、１１３は記憶装置Ｂ、１１４はアドレスプールＢ、１３２はネットワークＢであり、他の符号は図１の場合と同一である。図２においては、記憶装置Ａ１１１はＤＨＣＰサーバＡ１０１にのみ接続されており、記憶装置Ｂ１１３はＤＨＣＰサーバＢ１０２にのみ接続されている。またネットワークＢ１３２は、ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２が接続され、ＤＨＣＰクライアントが接続されていないネットワークである。ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２は、ネットワークＢ１３２に接続された他の機器に対してＤＨＣＰサービスを提供しない。
【００２３】
なお、本実施例ではＤＨＣＰサーバの数を２と限定しているが、本発明において、ＤＨＣＰサーバの数は任意の複数とすることが可能である。
【００２４】
初期状態において、ＤＨＣＰクライアントに割り当てることのできるＩＰアドレスの範囲をＩＰアドレスプールＡ１１２に登録する。その後このＩＰアドレスプールＡ１１２の内容を、ネットワークＡ１３１を利用してＩＰアドレスプールＢ１１４にコピーする。このコピー処理は、ネットワークＡ１３１とは別の、ネットワークＢ１３２あるいは、記憶装置Ａ１１１と記憶装置Ｂ１１２を直接接続する、図示しない物理的な接続を用いて行っても良い。これによりネットワークＡ１３１にかかる負荷を軽減し、コピー処理を高速に行うことができる。この時点でＤＨＣＰサービスを提供する準備が整ったことになる。
【００２５】
次に、図１の場合と同様にＤＨＣＰクライアントＡ１２１が起動するものとして、本発明の第２の実施形態を説明する。
【００２６】
ＤＨＣＰクライアントＡ１２１が起動した後、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１はＩＰアドレス割り当ての要求をネットワークＡ１３１にブロードキャスト送信する。ＤＨＣＰクライアントＡ１２１からのＩＰアドレス割り当て要求を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１およびＤＨＣＰサーバＢ１０２は、それぞれ今までに割り当てを行ったＩＰアドレスの数を他方のＤＨＣＰサーバと比較し、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が少ないほうのＤＨＣＰサーバが、割り当て可能なＩＰアドレスをＤＨＣＰクライアントＡ１２１にブロードキャスト送信する。この時、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が同じ場合には、あらかじめ設定された優先度の高いＤＨＣＰサーバが応答することとしても良い。
【００２７】
また、各ＤＨＣＰサーバはネットワークＡ１３１を利用して、他方のＤＨＣＰサーバが正常にサービスを提供できる状態にあるかどうかを、定期的に監視する。この動作を以下ヘルスチェックと呼ぶ。前記ヘルスチェックにより、他方のＤＨＣＰサーバがサービスを提供できる状態に無いことが判明している場合は、正常にサービスを提供できるＤＨＣＰサーバが応答を行う。
【００２８】
上述のヘルスチェックは、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点に実施することにしても良い。これにより、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点で、サービスを提供できるＤＨＣＰサーバが確実に応答できる。
【００２９】
このヘルスチェックは、ネットワークＡ１３１とは別の、ネットワークＢ１３２あるいは、記憶装置Ａ１１１と記憶装置Ｂ１１２を直接接続する、図示しない物理的な接続を用いて行っても良い。これによりネットワークＡ１３１にかかる負荷を軽減することができる。
【００３０】
通常ネットワーク内に複数のＤＨＣＰサーバが設置されている場合、クライアントからの要求に対して、すべてのＤＨＣＰサーバが応答するが、本実施例では、応答するＤＨＣＰサーバは１つだけなので、ネットワークを流れるブロードキャストの量を低減できる。
【００３１】
例えばＤＨＣＰサーバＡ１０１から、利用可能なＩＰアドレスの候補を送信した場合、受信したＤＨＣＰクライアントＡ１２１は、該ＩＰアドレスの割り当て要求をブロードキャスト送信する。上記ブロードキャスト送信を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１は、ＩＰアドレスプールＡ１１２内の該ＩＰアドレスのレコードにＤＨＣＰクライアントＡ１２１に割り当て済みであることとＤＨＣＰサーバＡ１０１が割り当てたことを記録し、さらに記録したレコードを、ネットワークＡ１３１あるいは、ネットワークＢ１３２あるいは、記憶装置Ａ１１１と記憶装置Ｂ１１２を直接接続する、図示しない物理的な接続を用いてＩＰアドレスプールＢ１１４にコピーする。その後、ＤＨＣＰサーバＡ１０１から、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１に対して、ＩＰアドレス割り当てが完了したことを通知する。
【００３２】
前述により、図示ＤＨＣＰサーバシステムは、一元管理されたＩＰアドレスプールＡ１１２およびＩＰアドレスプールＢ１１４の情報を基に複数のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供することができる。また、前述のヘルスチェックにより、複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供するという負荷分散機能を提供することができる。また、前述のヘルスチェックにより、各ＤＨＣＰサーバが他のＤＨＣＰサーバの状況を確認できることにより、ＤＨＣＰサーバの冗長性を確保することができる。
【００３３】
前述した本発明の第２の実施形態は、各ＤＨＣＰサーバがそれぞれに記憶装置およびＩＰアドレスプールを具備し、それぞれのＩＰアドレスプールの内容を同期することとしているので、記憶装置およびＩＰアドレスプールの冗長性を提供することができる。
【００３４】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ＤＨＣＰサーバが管理するＩＰアドレスを一元管理することができ、また、ＤＨＣＰサーバシステムの負荷分散機能と、冗長性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の第２の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１０１…ＤＨＣＰサーバＡ、１０２…ＤＨＣＰサーバＢ、１１１…記憶装置Ａ、１１２…ＩＰアドレスプールＡ、１１３…記憶装置Ｂ、１１４…ＩＰアドレスプールＢ、１２１…ＤＨＣＰクライアントＡ、１２２…ＤＨＣＰクライアントＢ、１２３…ＤＨＣＰクライアントｎ、１３１…ネットワークＡ、１３２…ネットワークＢ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＩＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）アドレスの動的配布を行うＤＨＣＰ（Ｄｙｎａｍｉｃ Ｈｏｓｔ Ｃｏｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）サービスを提供するサーバシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ＩＰアドレスなどのＴＣＰ／ＩＰ（Ｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ／Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）ネットワーク設定情報を割り当てる仕組みとして、ＤＨＣＰが存在する。通常ＤＨＣＰサービスを提供するサーバは１台だけで運用する構成がとられている。ＤＨＣＰサーバを複数設置する場合、各ＤＨＣＰサーバが割り当てるＩＰアドレスの範囲が重複しないよう、管理者があらかじめ該複数ＤＨＣＰサーバに別々のＩＰアドレス範囲を登録する必要があった。従って、設置するＤＨＣＰサーバの数や、ＤＨＣＰのサービスを提供するネットワークの数が増えると管理が煩雑になってしまう。
【０００３】
複数のＤＨＣＰサーバを使ってＩＰアドレス管理をおこなう技術が、例えば特許文献１に開示されている。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００２−２１７９４１号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
従来のＤＨＣＰサーバシステムでは、ＤＨＣＰサーバを１台だけで運用する場合、該ＤＨＣＰサーバに障害が発生すると、ＤＨＣＰクライアントがＩＰアドレスを取得することができず、ＴＣＰ／ＩＰによる通信ができないという問題点があった。
【０００６】
複数のＤＨＣＰサーバで運用する場合、各ＤＨＣＰサーバが管理するＩＰアドレス範囲が重複しないよう、手作業で管理を行う必要がある。このＩＰアドレス範囲は、各ＤＨＣＰサーバに静的に割り当てる必要があり、ネットワークの構成変更やＤＨＣＰクライアント数の増減があった場合に柔軟に対応できないという問題点があった。また、ＤＨＣＰサーバの数やＤＨＣＰサービスを提供するネットワーク数が増加すると、管理が煩雑になってしまうという問題点があった。
【０００７】
本発明はこのような点を鑑みてなされたものであり、ＤＨＣＰサーバが保持するＩＰアドレス範囲とその状態を、複数のＤＨＣＰサーバで共有する手段を提供することにより、ＤＨＣＰサーバシステム全体のＩＰアドレス範囲を一元管理することを目的とする。さらに各ＤＨＣＰサーバの負荷分散および冗長性を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、ＤＨＣＰサーバが保持するＩＰアドレス範囲と状態を、複数のＤＨＣＰサーバで共有する手段を保持することを特徴とする。それによってＤＨＣＰサーバシステム全体のＩＰアドレス範囲を一元管理することができる。
【０００９】
また、本発明では、上述のＩＰアドレス共有手段を用いて複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供することができることを特徴とする。それによって複数のＤＨＣＰサーバの負荷分散を行うことができる。
【００１０】
また、本発明では、上述のＩＰアドレス共有手段あるいは他のネットワークなどの手段を用いて複数のＤＨＣＰサーバがそれぞれ他のＤＨＣＰサーバの稼動状態を監視する手段をもつことを特徴とする。それによってＤＨＣＰサーバの冗長性を確保することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるＤＨＣＰサーバシステムの実施形態を図面により詳細に説明する。
【００１２】
図１は、本発明の第１の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。図１において、１０１はＤＨＣＰサーバＡ、１０２はＤＨＣＰサーバＢ、１１１は記憶装置Ａ、１１２は記憶装置Ａ１１１に格納されたＩＰアドレスプールＡ、１２１、１２２、１２３はＤＨＣＰクライアントＡ〜ｎ、１３１はネットワークＡである。
【００１３】
図１に示すＤＨＣＰサーバシステムは、ＤＨＣＰサーバＡ１０１と、ＤＨＣＰサーバＢ１０２と、ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２にそれぞれ接続されている記憶装置Ａ１１１と、記憶装置Ａ１１１に格納されたＩＰアドレスプールＡ１１２と、ＤＨＣＰクライアント１２１、１２２、１２３を備え、ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２とＤＨＣＰクライアント１２１、１２２、１２３とが、ＬＡＮ等のネットワークＡ１３１を介して接続されて構成されている。
【００１４】
なお、本実施例ではＤＨＣＰサーバの数を２と限定しているが、本発明において、ＤＨＣＰサーバの数は任意の複数とすることが可能である。
【００１５】
初期状態において、ＤＨＣＰクライアントに割り当てることのできるＩＰアドレスの範囲をＩＰアドレスプールＡ１１２に登録する。このＩＰアドレスプールＡ１１２はＤＨＣＰサーバＡ１０１およびＤＨＣＰサーバＢ１０２から同時に参照することが可能である。この時点でＤＨＣＰサービスを提供する準備が整ったことになる。
【００１６】
その後、例えばＤＨＣＰクライアントＡ１２１が起動した場合、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１はＩＰアドレス割り当ての要求をネットワークＡ１３１にブロードキャスト送信する。ＤＨＣＰクライアントＡ１２１からのＩＰアドレス割り当て要求を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１およびＤＨＣＰサーバＢ１０２は、それぞれ今までに割り当てを行ったＩＰアドレスの数を他方のＤＨＣＰサーバと比較し、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が少ないほうのＤＨＣＰサーバが、割り当て可能なＩＰアドレスをＤＨＣＰクライアントＡ１２１にブロードキャスト送信する。この時、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が同じ場合には、あらかじめ設定された優先度の高いＤＨＣＰサーバが応答することとしても良い。
【００１７】
また、各ＤＨＣＰサーバはネットワークＡ１３１あるいは共有された記憶装置Ａ１１１を利用して、他方のＤＨＣＰサーバが正常にサービスを提供できる状態にあるかどうかを、定期的に監視する。この動作を以下ヘルスチェックと呼ぶ。ヘルスチェックにより、他方のＤＨＣＰサーバがサービスを提供できる状態に無いことが判明している場合は、正常にサービスを提供できるＤＨＣＰサーバが応答を行う。
【００１８】
上述のヘルスチェックは、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点に実施することにしても良い。これにより、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点で、サービスを提供できるＤＨＣＰサーバが確実に応答できる。
【００１９】
通常ネットワーク内に複数のＤＨＣＰサーバが設置されている場合、クライアントからの要求に対して、すべてのＤＨＣＰサーバが応答するが、本実施例では、応答するＤＨＣＰサーバは１つだけなので、ネットワークを流れるブロードキャストの量を低減できる。
【００２０】
例えばＤＨＣＰサーバＡ１０１から、利用可能なＩＰアドレスの候補を送信した場合、受信したＤＨＣＰクライアントＡ１２１は、該ＩＰアドレスの割り当て要求をブロードキャスト送信する。上記ブロードキャスト送信を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１は、ＩＰアドレスプールＡ１１２内の該ＩＰアドレスのレコードにＤＨＣＰクライアントＡ１２１に割り当て済みであることとＤＨＣＰサーバＡ１０１が割り当てたことを記録する。その後、ＤＨＣＰサーバＡ１０１から、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１に対して、ＩＰアドレス割り当てが完了したことを通知する。
【００２１】
前述により、図示ＤＨＣＰサーバシステムは、一元管理されたＩＰアドレスプールＡ１１２の情報を基に複数のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供することができる。また、ネットワークＡ１３１あるいは共有された記憶装置Ａ１１１を経由したヘルスチェックにより、複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供するという負荷分散機能を提供することができる。また、ヘルスチェックにより、各ＤＨＣＰサーバが他のＤＨＣＰサーバの状況を確認できることにより、ＤＨＣＰサーバの冗長性を確保することができる。
【００２２】
図２は本発明の第２の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。図２において、１１３は記憶装置Ｂ、１１４はアドレスプールＢ、１３２はネットワークＢであり、他の符号は図１の場合と同一である。図２においては、記憶装置Ａ１１１はＤＨＣＰサーバＡ１０１にのみ接続されており、記憶装置Ｂ１１３はＤＨＣＰサーバＢ１０２にのみ接続されている。またネットワークＢ１３２は、ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２が接続され、ＤＨＣＰクライアントが接続されていないネットワークである。ＤＨＣＰサーバＡ１０１とＤＨＣＰサーバＢ１０２は、ネットワークＢ１３２に接続された他の機器に対してＤＨＣＰサービスを提供しない。
【００２３】
なお、本実施例ではＤＨＣＰサーバの数を２と限定しているが、本発明において、ＤＨＣＰサーバの数は任意の複数とすることが可能である。
【００２４】
初期状態において、ＤＨＣＰクライアントに割り当てることのできるＩＰアドレスの範囲をＩＰアドレスプールＡ１１２に登録する。その後このＩＰアドレスプールＡ１１２の内容を、ネットワークＡ１３１を利用してＩＰアドレスプールＢ１１４にコピーする。このコピー処理は、ネットワークＡ１３１とは別の、ネットワークＢ１３２あるいは、記憶装置Ａ１１１と記憶装置Ｂ１１２を直接接続する、図示しない物理的な接続を用いて行っても良い。これによりネットワークＡ１３１にかかる負荷を軽減し、コピー処理を高速に行うことができる。この時点でＤＨＣＰサービスを提供する準備が整ったことになる。
【００２５】
次に、図１の場合と同様にＤＨＣＰクライアントＡ１２１が起動するものとして、本発明の第２の実施形態を説明する。
【００２６】
ＤＨＣＰクライアントＡ１２１が起動した後、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１はＩＰアドレス割り当ての要求をネットワークＡ１３１にブロードキャスト送信する。ＤＨＣＰクライアントＡ１２１からのＩＰアドレス割り当て要求を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１およびＤＨＣＰサーバＢ１０２は、それぞれ今までに割り当てを行ったＩＰアドレスの数を他方のＤＨＣＰサーバと比較し、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が少ないほうのＤＨＣＰサーバが、割り当て可能なＩＰアドレスをＤＨＣＰクライアントＡ１２１にブロードキャスト送信する。この時、割り当てを行ったＩＰアドレスの数が同じ場合には、あらかじめ設定された優先度の高いＤＨＣＰサーバが応答することとしても良い。
【００２７】
また、各ＤＨＣＰサーバはネットワークＡ１３１を利用して、他方のＤＨＣＰサーバが正常にサービスを提供できる状態にあるかどうかを、定期的に監視する。この動作を以下ヘルスチェックと呼ぶ。前記ヘルスチェックにより、他方のＤＨＣＰサーバがサービスを提供できる状態に無いことが判明している場合は、正常にサービスを提供できるＤＨＣＰサーバが応答を行う。
【００２８】
上述のヘルスチェックは、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点に実施することにしても良い。これにより、ＤＨＣＰクライアントから要求があった時点で、サービスを提供できるＤＨＣＰサーバが確実に応答できる。
【００２９】
このヘルスチェックは、ネットワークＡ１３１とは別の、ネットワークＢ１３２あるいは、記憶装置Ａ１１１と記憶装置Ｂ１１２を直接接続する、図示しない物理的な接続を用いて行っても良い。これによりネットワークＡ１３１にかかる負荷を軽減することができる。
【００３０】
通常ネットワーク内に複数のＤＨＣＰサーバが設置されている場合、クライアントからの要求に対して、すべてのＤＨＣＰサーバが応答するが、本実施例では、応答するＤＨＣＰサーバは１つだけなので、ネットワークを流れるブロードキャストの量を低減できる。
【００３１】
例えばＤＨＣＰサーバＡ１０１から、利用可能なＩＰアドレスの候補を送信した場合、受信したＤＨＣＰクライアントＡ１２１は、該ＩＰアドレスの割り当て要求をブロードキャスト送信する。上記ブロードキャスト送信を受信したＤＨＣＰサーバＡ１０１は、ＩＰアドレスプールＡ１１２内の該ＩＰアドレスのレコードにＤＨＣＰクライアントＡ１２１に割り当て済みであることとＤＨＣＰサーバＡ１０１が割り当てたことを記録し、さらに記録したレコードを、ネットワークＡ１３１あるいは、ネットワークＢ１３２あるいは、記憶装置Ａ１１１と記憶装置Ｂ１１２を直接接続する、図示しない物理的な接続を用いてＩＰアドレスプールＢ１１４にコピーする。その後、ＤＨＣＰサーバＡ１０１から、ＤＨＣＰクライアントＡ１２１に対して、ＩＰアドレス割り当てが完了したことを通知する。
【００３２】
前述により、図示ＤＨＣＰサーバシステムは、一元管理されたＩＰアドレスプールＡ１１２およびＩＰアドレスプールＢ１１４の情報を基に複数のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供することができる。また、前述のヘルスチェックにより、複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供するという負荷分散機能を提供することができる。また、前述のヘルスチェックにより、各ＤＨＣＰサーバが他のＤＨＣＰサーバの状況を確認できることにより、ＤＨＣＰサーバの冗長性を確保することができる。
【００３３】
前述した本発明の第２の実施形態は、各ＤＨＣＰサーバがそれぞれに記憶装置およびＩＰアドレスプールを具備し、それぞれのＩＰアドレスプールの内容を同期することとしているので、記憶装置およびＩＰアドレスプールの冗長性を提供することができる。
【００３４】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ＤＨＣＰサーバが管理するＩＰアドレスを一元管理することができ、また、ＤＨＣＰサーバシステムの負荷分散機能と、冗長性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の第２の実施形態によるＤＨＣＰサーバシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１０１…ＤＨＣＰサーバＡ、１０２…ＤＨＣＰサーバＢ、１１１…記憶装置Ａ、１１２…ＩＰアドレスプールＡ、１１３…記憶装置Ｂ、１１４…ＩＰアドレスプールＢ、１２１…ＤＨＣＰクライアントＡ、１２２…ＤＨＣＰクライアントＢ、１２３…ＤＨＣＰクライアントｎ、１３１…ネットワークＡ、１３２…ネットワークＢ。
Claims (4)
- ＤＨＣＰサービスを提供するＤＨＣＰサーバシステムにおいて、複数のＤＨＣＰサーバが単一の記憶装置を共有し、ＤＨＣＰクライアントからのＤＨＣＰサービス要求時に、前記複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供することを特徴とするＤＨＣＰサーバシステム。
- ＤＨＣＰサービスを提供するＤＨＣＰサーバシステムにおいて、ネットワークあるいは前記単一の記憶装置を経由して、他のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供できる状態にあるかどうかを確認できることを特徴とする請求項１記載のＤＨＣＰサーバシステム。
- ＤＨＣＰサービスを提供するＤＨＣＰサーバシステムにおいて、複数のＤＨＣＰサーバが具備する記憶装置内のＤＨＣＰサービスに関する情報を相互にコピーあるいは同期し、ＤＨＣＰクライアントからのＤＨＣＰサービス要求時に、前記複数のＤＨＣＰサーバのうち、最適な単一のＤＨＣＰサーバがサービスを提供することを特徴とするＤＨＣＰサーバシステム。
- ＤＨＣＰサービスを提供するＤＨＣＰサーバシステムにおいて、ネットワークあるいは前記複数のＤＨＰＣサーバが具備する記憶装置間を直接接続する手段を経由して、他のＤＨＣＰサーバがＤＨＣＰサービスを提供できる状態にあるかどうかを確認できることを特徴とする請求項３記載のＤＨＣＰサーバシステム。
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