JP2004356772A - 三次元立体画像表示装置およびコンピュータに三次元立体画像表示機能を付与するプログラム - Google Patents
三次元立体画像表示装置およびコンピュータに三次元立体画像表示機能を付与するプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】三次元画像表示の特殊性を利用した新たなフェードイン・フェードアウト機能を提供する。
【解決手段】フェードアウト処理時、左眼用画像(L画像)を徐々に縮小させながら左方向にスライドさせる。また、右眼用画像(R画像)を徐々に縮小させながら右方向にスライドさせる。これにより、L画像とR画像間の視差が徐々に大きくなる。かかる画像を3Dフィルタ越しに見ると、静止画像上の表示対象物が次第に奥行き方向に引っ込んでいくように見える。さらに、L画像とR画像のサイズが次第に小さくなることにより、この引っ込み具合が増幅される。
【選択図】 図6
【解決手段】フェードアウト処理時、左眼用画像(L画像)を徐々に縮小させながら左方向にスライドさせる。また、右眼用画像(R画像)を徐々に縮小させながら右方向にスライドさせる。これにより、L画像とR画像間の視差が徐々に大きくなる。かかる画像を3Dフィルタ越しに見ると、静止画像上の表示対象物が次第に奥行き方向に引っ込んでいくように見える。さらに、L画像とR画像のサイズが次第に小さくなることにより、この引っ込み具合が増幅される。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元立体画像表示装置およびコンピュータに三次元立体画像表示機能を付与するプログラムに関し、特に、フェードインまたはフェードアウト機能を付与する際に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像を三次元立体画像として視聴できる表示装置の開発が盛んに行われている。この表示装置は右眼用画像と左眼用画像を一画面上に表示するものであって、表示された画像を三次元フィルター越しに見ることにより、表示物に立体感を与えるものである。この三次元フィルターは、右眼用画像が視聴者の右眼に、また、左眼用画像が視聴者の左眼に入るよう構成されており、よって、三次元フィルター越しに表示画像を見ると、それぞれの眼によって右眼用画像と左眼用画像が同時に視認され、この際の視差によって画像が立体として認識されるようになる。
【0003】
ところで、画像表示の分野では、画像を徐々に浮き上がらせまたは消去する、いわゆるフェードイン・フェードアウトの機能がしばしば採用されている。この機能は、画像やプログラムの切れ目に用いられることが多く、この機能によって視聴者の興味を駆り立てる等の特殊の表示効果が与えられる。
【0004】
このフェードイン・フェードアウト機能は、二次元画像表示の分野においては、既に種々の方式が検討・開発されている。たとえば、以下の特許文献1には、徐々に拡大する円形ワイプを用いて画像をフェードインさせる際に、円形ワイプの拡大を途中で一旦停止させ、これによりフェードイン時の表示効果をさらに高める技術が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−170451号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるフェードイン・フェードアウト機能は、三次元画像表示の分野においては、これまであまり検討されていない。三次元画像表示における立体表示の特殊性を利用したフェードイン・フェードアウト機能を提供できれば、従来の二次元表示におけるフェードイン・フェードアウト機能を三次元画像表示にそのまま採用した場合に比べ、視聴者の興味をさらに駆り立てることができる。
【0007】
そこで、本発明は、三次元画像表示の特殊性を利用した新たなフェードイン・フェードアウト機能を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、右眼用画像と左眼用画像によって生じる視差を変えることによって、フェードアウト時には表示対象物が遠ざかり、フェードイン時には表示対象物が近づいてくるような表示効果を生ぜしめるものである。
【0009】
各請求項に係る発明の特徴はそれぞれ以下のとおりである。
【0010】
請求項1の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示装置において、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御手段を備え、この表示制御手段は、フェードアウト処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向に離れるよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する手段を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の三次元立体画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記フェードアウト処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさから縮小するよう制御する手段をさらに含むことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の三次元立体画像表示装置において、前記フェードアウト処理時に前記左眼用画像の表示領域および前記右眼用画像の表示領域に空き領域が生じたとき、この空き領域に次の左眼用画像または右眼用画像を割り当てることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示装置において、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、フェードイン処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向から近づくよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する手段を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4に記載の三次元立体画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記フェードイン処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさへと拡大するよう制御する手段をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示機能をコンピュータに付与するプログラムであって、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御処理を含み、前記表示制御処理は、フェードアウト処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向に離れるよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する処理を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6に記載のプログラムにおいて、前記表示制御処理は、前記フェードアウト処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさから縮小するよう制御する処理をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、請求項6または7に記載のプログラムにおいて、前記フェードアウト処理時に前記左眼用画像の表示領域および前記右眼用画像の表示領域に空き領域が生じたとき、この空き領域に次の左眼用画像または右眼用画像を割り当てる処理を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示機能をコンピュータに付与するプログラムであって、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御処理を含み、前記表示制御処理は、フェードイン処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向から近づくよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する処理を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項9に記載のプログラムにおいて、前記表示制御処理は、前記フェードイン処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさへと拡大するよう制御する処理をさらに含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0022】
まず、図1に実施の形態に係る三次元立体画像表示装置の構成を示す。
図示のとおり、三次元立体画像表示装置は、入力装置101、指令入力部102、制御部103、画像処理部104、表示制御部105、表示装置106、記憶部107、展開メモリ108、グラフィックメモリ109を備えている。
【0023】
入力装置101は、マウス、キーボード等の入力手段を備え、再生画像の構成・編集や、再生指令、画像送り指令、フェードイン・フェードイアウト指令等の指令入力の際に用いられる。指令入力部102は、入力装置101から入力された各種指令を制御部103に送る。制御部103は、指令入力部102から転送された入力指令に応じて各部を制御する。
【0024】
画像処理部104は、制御部103からの指令に応じて、展開メモリ108に展開された右眼用画像データと左目用画像データを処理し、一画面を構成する表示用画像データを生成する。そして、生成した表示用画像データをグラフィックメモリ109上にマッピングする。
【0025】
表示制御部105は、制御部103からの指令に応じて、グラフィックメモリ109に格納された画像データを表示装置106に送る。表示装置106は、表示制御部105から受け取った画像データを表示画面上に再生する。
【0026】
記憶部107は、複数の画像ファイルを記憶するデータベースであり、各画像ファイルには、所定枚数の静止画画像データが格納されている。ここで、各静止画画像データは三次元立体画像表示を行うべく、右眼用画像データと左眼用画像データから構成されている。
【0027】
展開メモリ108は、RAM(Random Access Memory)にて構成されており、画像処理部104によって記憶部107から読み出された再生対象の静止画画像データ(右眼用画像データと左眼用画像データ)を一時記憶する際に用いられる。グラフィックメモリ109は、RAMにて構成されており、画像処理部104にて生成された三次元立体表示用の画像データを逐次記憶する。
【0028】
次に、上記三次元立体画像表示装置の動作について説明する。まず、通常の再生動作について説明する。
三次元立体画像表示装置に対して所定ファイルの画像再生指令が入力されると、当該ファイルを構成する静止画画像データのうち先頭の静止画画像データ(右眼用画像データと左眼用画像データ)が画像処理部104によって読み出され展開メモリ108上に展開される。しかる後、画像処理部104は、右眼用画像(R画像)と左眼用画像(L画像)の画像がたとえば図2に示す如くして画面上に配列されるように、右眼用画像データと左目用画像データをグラフィックメモリ109上にマッピングする。
【0029】
なお、同図において、Rは画面上における右眼用画像の表示領域(ピクセル)を示し、Lは画面上における左眼用画像の表示領域(ピクセル)を示す。かかる表示領域の割り当ては、三次元フィルターの構成に応じて決定される。すなわち、三次元フィルターを介して表示画像を見たときに、右眼用画像が視聴者の右眼に、また、左目用画像が視聴者の左目に投影されるように、右眼用画像と左目用画像の表示領域(ピクセル)が割り当てられる。
【0030】
しかして、グラフィックメモリ109上にマッピングされた画像データは、表示制御部105により表示装置106に送られ、表示画面上に再生される。
【0031】
その後、入力装置101から静止画画像の送り指令が入力されると、当該ファイルを構成する次の静止画の右眼用画像データと左眼用画像データが展開メモリ108上に展開され、上記と同様の処理が実行される。以下同様に、送り指令が入力される毎に次の右眼用画像データと左眼用画像データが展開メモリ108上に展開され、上記処理が実行される。これにより、表示装置106上に、当該ファイルを構成する静止画画像が順番に表示される。
【0032】
次に、フェードアウト処理時の動作について説明する。
図3に、かかるフェードアウト指令入力時の処理フローを示す。なお、以下の説明において、DR1およびDL1はそれぞれ再生表示中の右眼用画像データおよび左眼用画像データを示し、DR2およびDL2はそれぞれ次に再生表示される右眼用画像データおよび左眼用画像データを示す。
【0033】
フェードアウト指令が入力されると、予め設定されたフェードアウト速度からずらし量SLが算出される(S101)。ここで、ずらし量SLとは、右眼用画像および左眼用画像を、表示画面中の位置からそれぞれ右方向、左方向にずらして再配置するときのずらし量のことをいう。このずらし量は、たとえばピクセル単位(SL=Nピクセル:Nは自然数)で設定される。
【0034】
このようにしてずらし量SLが算出されると、ずらし量SLだけ左方向にずらすようにして、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域に、左眼用画像データDL1がマッピングされる(S102)。そして、マッピング後に残存した左眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の左眼用画像データDL2がマッピングされる(S103)。
【0035】
このようにして、左眼用画像データのずらし処理が終了すると、同様に、右眼用画像データのずらし処理が実行される。すなわち、ずらし量SLだけ右方向にずらすようにして、グラフィックメモリ109上の右画像用データ領域に、右眼用画像データDL1がマッピングされる(S104)。そして、マッピング後に残存した右眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の右眼用画像データDL2がマッピングされる(S105)。
【0036】
しかして、グラフィックメモリ109上のマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、右眼用画像と左眼用画像が通常時よりも左右方向に数ピクセルだけ離間し、さらにこの離間によって生じた空き領域に次の右眼用画像と左眼用画像が埋め込まれた画像が、表示装置106上に表示される(S106)。
【0037】
上記S101〜S106の処理は、右眼用画像と左眼用画像が表示画面上から全て消え去るまで実行される(S107)。なお、ずらし量SLを固定とする場合、図3の処理フローは、S107からS102に戻るよう変更される。図3の処理フローでは、S107からS101に戻ったときにずらし量SLが再設定される。こうすることにより、よりアクティブなフェードアウト動作が実行可能となる。
【0038】
たとえば、加速度的にずらし量を増加あるいは減少させれば、さらに高度なフェードアウト処理を実現できる。このような処理は、たとえば、時間が経過するとずらし量がどのように変化するかを、時間もしくは処理サイクルの回数とずらし量との関係を関数によって表現しておくことで簡単に実現できる。
【0039】
図4に上記処理時における画像表示例を示す。
同図(a)はフェードアウト指令入力前の表示状態を、同図(b)はフェードアウト指令が入力されたのち最初の処理サイクル(上記S101〜S106)が実行されたときの表示状態を、同図(c)はフェードアウト指令が入力されたのち2回目の処理サイクルが実行されたときの表示状態を、それぞれ合成画像、左眼用画像(L画像)および右眼用画像(R画像)を対比しながら示すものである。なお、便宜上、同図の合成画像には、次の静止画の表示を省略してある。
【0040】
同図(b)に示す如く、最初の処理サイクルが実行されると、L画像が左方向に数ピクセルだけスライドし右端のL画像表示領域に空き領域(斜線ハッチ部分)が生じる。この領域には、次のL画像の該当部分が埋め込まれる。同様に、R画像が右方向に数ピクセルスライドし左端のR画像表示領域(斜線ハッチ部分)に次のR画像の該当部分が埋め込まれる。
【0041】
この処理サイクルによって構成される同図(b)最上段の合成画像は、L画像とR画像の配置が、同図(a)の状態に比べ左右方向に離間している。このため、L画像とR画像間の視差が同図(a)のときよりも大きくなる。その結果、たとえばL画像とR画像上における同一対象物(同図では人影)が、同図(a)の表示時に比べ奥行き方向に引っ込んだように認識されるようになる。
【0042】
さらに、次の処理サイクルが実行されると、同図(c)に示すように、L画像とR画像の配置がさらに離間し、それに伴って、L画像とR画像間の視差も大きくなる。その結果、L画像とR画像上における同一対象物は、さらに奥行き方向に引っ込んだように認識される。
【0043】
このように、上記図3の処理フローによれば、表示中の静止画を奥行き方向に徐々に引っ込ませながら、次の静止画が徐々に表示されるフェードアウト動作が実行される。
【0044】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向にスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向にスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0045】
次に、フェードイン処理時の動作について説明する。
なお、かかるフェードイン動作時の表示画面は、上記フェードアウト動作時とは逆に、次の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)が画面の左右から徐々に入り込んでくるというものである。
【0046】
図5に、フェードイン指令入力時の処理フローを示す。なお、以下の説明において、DR1およびDL1はそれぞれ再生表示中の右眼用画像データおよび左眼用画像データを示し、DR2およびDL2はそれぞれ次に再生表示される右眼用画像データおよび左眼用画像データを示す。
【0047】
フェードイン指令が入力されると、予め設定されたフェードイン速度からずらし量SLが算出される(S111)。ここで、ずらし量SLとは、R画像およびL画像を、表示画面中にそれぞれ右方向、左方向から進入させるときの進入量のことをいう。このずらし量は、たとえばピクセル単位(SL=Nピクセル:Nは自然数)で設定される。
【0048】
このようにしてずらし量SLが算出されると、このずらし量SLに相当する空き領域が、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域の左端部に確保される(S112)。そして、この空き領域に、次の左眼用画像データDL2がマッピングされる(S113)。なお、空き領域以外の左画像用データ領域には、先の左眼用画像データDL1がそのまま保持される。
【0049】
このようにして、左眼用画像データの進入処理が終了すると、同様に、右眼用画像データの進入処理が実行される。すなわち、上記ずらし量SLに相当する空き領域がグラフィックメモリ109上の右画像用データ領域の右端部に確保される(S114)。そして、この空き領域に、次の左眼用画像データDR2がマッピングされる(S115)。なお、空き領域以外の右画像用データ領域には、先の右眼用画像データDR1がそのまま保持される。
【0050】
しかして、グラフィックメモリ109上のマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、表示中のL画像とR画像に対して次のL画像とR画像が左右方向から数ピクセルだけ進入した画像が、表示装置106上に表示される(S116)。
【0051】
上記S111〜S116の処理は、R画像とL画像が表示画面上に全て表示されるまで実行される(S117)。なお、ずらし量SLを固定とする場合、図5の処理フローは、S117からS112に戻るよう変更される。図5の処理フローでは、S117からS111に戻ったときに、ずらし量SLが再設定される。
こうすることにより、よりアクティブなフェードイン動作が実行可能となる。
【0052】
たとえば、加速度的にずらし量を増加あるいは減少させれば、さらに高度なフェードイン処理を実現できる。このような処理は、たとえば、時間が経過するとずらし量がどのように変化するかを、時間もしくは処理サイクルの回数とずらし量との関係を関数によって表現しておくことで簡単に実現できる。
【0053】
かかる処理フローに従えば、視差が徐々に狭まるようにして次のL画像とR画像が表示画面上に入り込んでくるものであるから、次の静止画を前方に徐々に飛び出させながら、次の静止画を徐々に大きく表示させるフェードイン動作を実行することができる。
【0054】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向からスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向からスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0055】
ところで、上記実施の形態においては、たとえば図3のフェードアウト処理時にR画像が右方向にスライドすると、このスライドによってはみ出したR画像の右端部分は画面上に表示されない。同様に、L画像が左方向にスライドすると、このスライドによってはみ出したL画像の左端部分は画面上に表示されない。したがって、フェードアウト時に視聴者の右眼と左眼に同時に投影されるのは、一つの静止画を構成するパートのうち、はみ出した左端部分と右端部分を除いた中央部分のみとなる。
【0056】
よって、フェードアウト時の静止画像がその中央部に特徴的な対象物を含む場合には円滑なフェードアウト効果をあげることができるが、フェードアウト時の静止画像がその中央部からずれた位置に特徴的な対象物を含む場合には、フェードアウト時にその対象物が右眼と左眼の両方に同時に投影されなくなるため、上記フェードアウト効果、すなわち、奥行き方向に対象物が引っぱり込まれるような表示効果が達成され難くなる。
【0057】
このことは、上記フェードイン処理においても同様で、次の静止画がその中央部に特徴的な対象物を含まない場合には、効果的なフェードイン動作が実現されにくくなる。
【0058】
そこで、以下の実施形態では、L画像とR画像の全てが画面上に常に表示されるようL画像とR画像を適正サイズに縮小した後、両画像を左右方向にスライドさせるようにしている。
【0059】
本実施の形態におけるフェードアウト時の画像表示例を図6に示す。
図示の如く、本実施の形態では、フェードアウト時に所定の縮小率にて左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を縮小し、縮小後の各画像の境界が表示画面の境界に接するまで縮小後の画像を左方向または右方向にスライドさせるようにしている。これにより、特徴的な対象物を中央部に含まないような静止画に対しても、効果的なフェードアウト動作を実現できる。また、縮小した上で離間させるものであるから、単に離間させる場合に比べ、奥行き方向への引っ込み感をさらに増大させることができる。
【0060】
図7に、かかるフェードアウト動作時の処理フローを示す。
なお、以下の説明において、DR1およびDL1はそれぞれ再生表示中の右眼用画像データおよび左眼用画像データを示し、DR2およびDL2はそれぞれ次に再生表示される右眼用画像データおよび左眼用画像データを示す。
【0061】
フェードアウト指令が入力されると、予め設定されたフェードアウト速度から縮小率RとL画像、R画像の配置位置が算出される(S201)。ここで、L画像、R画像の配置位置は、上記の如く、その左側境界および右側境界がそれぞれ表示画面の境界に接する位置とされる。また、縮小率Rは、表示中のL画像およびR画像に対する縮小率として設定される。
【0062】
このようにして、縮小率RとL画像、R画像の配置位置が設定されると、次に、S201にて算出された縮小率Rを用いて、左眼用画像データDL1と右眼用画像データDR1が縮小処理され、縮小後の左眼用画像データDL1と右眼用画像データDR1が生成される(S202)。
【0063】
しかる後、縮小後の左眼用画像データDL1が、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域のうち、上記S201にて設定されたL画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S203)。そして、マッピング後に残存した左眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の左眼用画像データDL2がマッピングされる(S204)。
【0064】
このようにして、左眼用画像データのマッピング処理が終了すると、同様に、右眼用画像データのマッピング処理が実行される。すなわち、縮小後の右眼用画像データDR1が、グラフィックメモリ109上の右画像用データ領域のうち、上記S201にて設定されたR画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S205)。そして、マッピング後に残存した右眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の右眼用画像データDR2がマッピングされる(S206)。
【0065】
しかして、両画像データのマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、図6(b)最上段に示すような合成画像が表示装置106上に表示される(S207)。
【0066】
上記S201〜S207の処理サイクルは、予め決められたサイクル数だけ実行される(S208)。これにより、図6に示す如く、L画像とR画像が縮小されつつ次第に離間し、且つ、余白部分に次のL画像とR画像が埋め込まれた合成画像が表示される。
【0067】
上記S201〜S207の処理サイクルが設定回数だけ繰り返されると、グラフィックメモリ109上の左眼用データ領域と右眼用データ領域に、次の左眼用画像データDL2と右眼用画像データDR2のみがマッピングされる(S209)。そして、この画像データが表示装置106に転送され、次のL画像とR画像のみからなる合成画像が表示装置106上に表示される(S210)。
【0068】
なお、縮小率Rは、あらかじめ決められた値に固定してもよく、また、フェードアウト効果をよりアクティブに実行させる場合には、処理サイクル(上記S201〜S207)毎に縮小率Rを変更するようにしてもよい。また、縮小後のL画像およびR画像の配置位置は、上記の設定方法の他、縮小後のL画像およびR画像の境界が表示画面の境界から離れるに設定してもよい。
【0069】
さらに、縮小率とずらし量の両方をそれぞれ可変に設定しても良い。縮小率の変化の組み合わせと、ずらし量の変化の組み合わせにより、さらに多彩なフェードアウト処理を実現できる。
【0070】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向にスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向にスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0071】
図8に、フェードイン指令入力時の処理フローを示す。
なお、かかるフェードイン動作時の表示画面は、上記図7のフェードアウト動作時とは逆に、次の左眼用画像と右眼用画像がそれぞれ左側境界と右側境界を表示画面の境界に接した状態で次第に拡大してくるというものである。
【0072】
フェードイン指令が入力されると、予め設定されたフェードイン速度から画像サイズSとL画像、R画像の配置位置が算出される(S211)。ここで、L画像、R画像の配置位置は、上記の如く、その左側境界および右側境界がそれぞれ表示画面の境界に接する位置とされる。また、L画像、R画像の配置領域の大きさは、画像サイズSの大きさに応じたものに設定される。
【0073】
このようにして画像サイズSとL画像、R画像の配置位置が設定されると、次に、設定された画像サイズSを用いて、次の左眼用画像データDL2と右眼用画像データDR2が処理され、当該画像サイズSの左眼用画像データDL2と右眼用画像データDR2が生成される(S212)。
【0074】
しかる後、画像サイズSの左眼用画像データDL2が、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域のうち、上記S211にて設定されたL画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S213)。なお、当該マッピング時に用いられた領域以外の左画像用データ領域には、先の左眼用画像データDL1がそのまま保持される。
【0075】
このようにして、左眼用画像データの配置処理が終了すると、同様に、右眼用画像データの配置処理が実行される。すなわち、画像サイズSの右眼用画像データDR2が、グラフィックメモリ109上の右画像用データ領域のうち、上記S211にて設定されたR画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S214)。なお、当該マッピング時に用いられた領域以外の右画像用データ領域には、先の右眼用画像データDR1がそのまま保持される。
【0076】
しかして、グラフィックメモリ109に対するマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、次のL画像およびR画像を所定サイズに縮小して画面の境界位置に組み込んだ合成画像が表示装置106上に表示される(S215)。
【0077】
上記S211〜S215の処理サイクルは、表示画面上に次のL画像とR画像のみが表示されるようになるまで繰り返される(S216)。それぞれの処理サイクルにて設定される画像サイズSは、1サイクル前の画像サイズSよりも所定の比率だけ拡大される。また、それに応じて、L画像とR画像の配置領域も、1サイクル前に比べ拡大される。
【0078】
従って、上記S211〜S215の処理サイクルを繰り返す毎に、表示画面上における次のL画像とR画像の大きさが次第に大きくなる。また、両画像の表示領域が左端部および右端部から中央部へと拡張し、両画像間の距離が次第に接近する。この結果、両画像間の視差が次第に小さくなる。
【0079】
このように、かかるフェードイン処理によれば、L画像とR画像が次第に拡大しつつ、両画像間の視差が次第に小さくなるから、上記図5の処理フローの如くL画像とR画像間の視差を単に減少させる場合に比べ、静止画像の前方への飛び出し感をさらに増長させることができる。また、L画像とR画像が画面からはみ出すことがないから、静止画の中央部に特徴的な対象物が含まれていなくとも、効果的なフェードイン動作を実現することができる。
【0080】
さらに、拡大率とずらし量の両方をそれぞれ可変に設定しても良い。拡大率の変化の組み合わせと、ずらし量の変化の組み合わせにより、さらに多彩なフェードイン処理を実現できる。
【0081】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向からスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向からスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0082】
なお、以上は、L画像とR画像の表示位置と縮小率および拡大率を徐々に変更させることで3次元立体表示特有のフェードアウト、フェードイン処理を実現するものであったが、これまで2次元表示の分野で用いられている処理手法、たとえばフェードアウト、フェードイン時に、徐々に暗くするもしくは明るくする、あるいは、徐々に画像表示用のピクセルを減少させるもしくは増加させるといった遷移処理を上記処理に組み合わせることにより、さらに柔軟なフェードイン、フェードアウト処理を実現することができる。
【0083】
以上説明したフェードアウト・フェードイン処理ではずらし量を自由に設けたが、視差が人間の眼間距離(およそ65mm)を越えると立体視できないことからすれば、フェードアウト・フェードイン処理を全て立体視の範囲内で実行する場合には、左右の視差が眼間距離を越えないようにずらし量を設定して、処理サイクルを実行する必要がある。たとえば、前記眼間距離に相当するずらしを付けた位置からフェードイン処理を開始するという工夫が必要となる。
【0084】
しかし、縮小や拡大、および前記2次元の遷移処理を併用させ、これらの処理を基準にフェードアウト・フェードイン処理を実行する場合は、十分に前記眼間距離内の視差で3次元立体表示のフェードアウト・フェードイン処理を完了することができる。つまり、徐々に画像を縮小するフェードアウト処理において、画像が縮小して消えてしまえばフェードアウト処理は終了となるので、ずらし量で画像をずらす処理は付加的なものと想定することができる場合には、必ずしも表示領域の端まで画像を移動させずにフェードアウト処理を終了させることもできる。
【0085】
このようなフェードアウト処理は、眼間距離を予め設定しておき、処理サイクル毎のずらし量を計算する際に、全体の処理で眼間距離を越えないようにする、眼間距離を越えるとその時点でずらし量をゼロとするなどの方法によって実現される。
【0086】
ところで、上記実施の形態は、いわゆる2眼用の三次元立体画像表示装置に本発明を適用したものであったが、本発明は、これ以上の撮影視点数を持つ三次元立体画像表示装置に対しても適用可能である。
【0087】
一例として、4眼用の三次元立体画像表示装置に上記図3のフェードアウト処理に係る発明を適用した場合の画像表示例を図9に示す。同図(a)はフェードアウト指令入力前における各視点の画像表示状態を、同図(b)はフェードアウト指令が入力されたのち最初の処理サイクルが実行されたときの各視点の画像表示状態を、同図(c)はフェードアウト指令が入力されたのち2回目の処理サイクルが実行されたときの各視点の画像表示状態を示すものである。
【0088】
同図に示す如く、かかるフェードアウト動作時には、視点1と視点2の画像を左方向にスライドし、視点3と視点4の画像を右方向にスライドさせる。このとき、各視点における1サイクル毎のスライド量(S1、S2、S3、S4)を以下のように設定する。
S1=S4>S2=S3 ・・・(1)
このように設定することにより、視点1と視点2の画像間の距離D12、視点2と視点3の画像間の距離D23、視点3と視点4の画像間の距離D34は、処理サイクルを経るに従って徐々に大きくなる。よって、視聴者が、視点1と視点2、視点2と視点3、視点3と視点4の何れの視点から表示画面を見ているかに拘わらず、左眼に投影される画像と右眼に投影される画像間の視差は、フェードアウト動作が進むに従って次第に大きくなる。その結果、上記図3の処理フローと同様のフェードアウト効果が奏される。
【0089】
なお、上記(1)のようにスライド量を設定すると、視点1と視点4の画像が視点2と視点3の画像よりも先に表示画面上から消滅することとなる。したがって、視聴者がたとえば視点1と視点2から表示画面を見ている場合には、視点1の画像が先に消滅し、その後は有効なフェードアウト動作を実現できない。よって、かかる場合には、視点1の画像が消滅するタイミングにて視点2の画像をも消滅させ、表示画面上には、次の視点1と視点2の画像のみを表示させるようにすればよい。視点3と視点4の画像についても同様である。
【0090】
フェードイン動作時には、図9のフェードアウト動作時と逆の画像スライドを実行すればよい。なお、上記のとおりフェードアウト時には視点1と視点4の画像が視点2と視点3の画像よりも先に表示画面から消滅するので、これとは逆のフェードイン動作時には、視点2と視点3の画像が視点1と視点4の画像に先行するように表示画面中に進入させる。
【0091】
また、上記図7のフェードアウト処理の如く画像サイズを徐々に縮小させる場合には、上記図9に示すようにスライド量を設定しながら、各処理サイクルにおける画像サイズが徐々に小さくなるように画像処理を実行すればよい。このとき、各処理サイクルにおいて、たとえば視点1と視点4の画像の境界が表示画面の境界に接するように画像サイズを設定する。この場合、視点2と視点3の画像は、視点1と視点4の画像よりもスライドが遅れているため、その境界は、表示画面の境界から常に離れることになる。
【0092】
このように画像処理を行うことにより、視聴者が、視点1と視点2、視点2と視点3、視点3と視点4の何れの視点から表示画像を見ているかに拘わらず、左眼に投影される画像と右眼に投影される画像間の視差がフェードアウト動作の進行に従って次第に大きくなり、且つ、各視点の画像はフェードアウト動作が進むに従って次第に縮小される。その結果、上記図7の処理フローと同様のフェードアウト効果が奏される。
【0093】
フェードイン動作時には、かかるフェードアウト動作時と逆の画像スライド処理を実行すればよい。すなわち、各視点の画像(フェードインさせる画像)を上記とは逆の方向にスライドさせて表示画面中に進入させながら次第に拡大させればよい。
【0094】
なお、これら4視点画像のスライド処理は、上記2視点画像に係る実施の形態と同様、画像処理部104による表示画像データの生成処理ないしグラフィックメモリ109に対するマッピング処理によって実行される。この場合、記憶部107には各視点の画像データが格納されている。そして、各視点の画像データを、グラフィックメモリ109上の各視点用データ領域に所定量だけずらしながら、そのまま、あるいは所定サイズに縮小してマッピングする。これにより、上記4視点画像のスライド処理が実行される。
【0095】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0096】
たとえば、上記実施の形態では、フェードアウト後に表示される画像を、画像ファイルを構成する次の静止画像としたが、これ以外の背景画像とすることも勿論可能である。
【0097】
その他、本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【0098】
なお、本実施の形態に係る3次元立体画像表示装置は、図1の機能をパーソナルコンピュータ等に付与することによっても実現可能である。かかる場合、図1の機能を実行するためのプログラムが、ディスクの装着またはインターネット経由でパーソナルコンピュータにダウンロードされる。本願発明は、このような機能を付与するためのプログラムとしても抽象され得るものである。
【0099】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、三次元画像表示の特殊性を利用した新たなフェードイン・フェードアウト機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る3次元立体画像表示装置の構成を示す図
【図2】実施の形態に係る画像の合成状態を示す図
【図3】実施の形態に係るフェードアウト動作時のフローチャート
【図4】実施の形態に係るフェードアウト処理時の表示画面を示す図
【図5】実施の形態に係るフェードイン動作時のフローチャート
【図6】他の実施の形態に係るフェードアウト処理時の表示画面を示す図
【図7】他の実施の形態に係るフェードアウト動作時のフローチャート
【図8】他の実施の形態に係るフェードイン動作時のフローチャート
【図9】更に実施の形態に係るフェードアウト処理時の表示画面を示す図
【符号の説明】
104 画像処理部
105 表示制御部
106 表示装置
108 展開メモリ
109 グラフィックメモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元立体画像表示装置およびコンピュータに三次元立体画像表示機能を付与するプログラムに関し、特に、フェードインまたはフェードアウト機能を付与する際に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像を三次元立体画像として視聴できる表示装置の開発が盛んに行われている。この表示装置は右眼用画像と左眼用画像を一画面上に表示するものであって、表示された画像を三次元フィルター越しに見ることにより、表示物に立体感を与えるものである。この三次元フィルターは、右眼用画像が視聴者の右眼に、また、左眼用画像が視聴者の左眼に入るよう構成されており、よって、三次元フィルター越しに表示画像を見ると、それぞれの眼によって右眼用画像と左眼用画像が同時に視認され、この際の視差によって画像が立体として認識されるようになる。
【0003】
ところで、画像表示の分野では、画像を徐々に浮き上がらせまたは消去する、いわゆるフェードイン・フェードアウトの機能がしばしば採用されている。この機能は、画像やプログラムの切れ目に用いられることが多く、この機能によって視聴者の興味を駆り立てる等の特殊の表示効果が与えられる。
【0004】
このフェードイン・フェードアウト機能は、二次元画像表示の分野においては、既に種々の方式が検討・開発されている。たとえば、以下の特許文献1には、徐々に拡大する円形ワイプを用いて画像をフェードインさせる際に、円形ワイプの拡大を途中で一旦停止させ、これによりフェードイン時の表示効果をさらに高める技術が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−170451号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるフェードイン・フェードアウト機能は、三次元画像表示の分野においては、これまであまり検討されていない。三次元画像表示における立体表示の特殊性を利用したフェードイン・フェードアウト機能を提供できれば、従来の二次元表示におけるフェードイン・フェードアウト機能を三次元画像表示にそのまま採用した場合に比べ、視聴者の興味をさらに駆り立てることができる。
【0007】
そこで、本発明は、三次元画像表示の特殊性を利用した新たなフェードイン・フェードアウト機能を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、右眼用画像と左眼用画像によって生じる視差を変えることによって、フェードアウト時には表示対象物が遠ざかり、フェードイン時には表示対象物が近づいてくるような表示効果を生ぜしめるものである。
【0009】
各請求項に係る発明の特徴はそれぞれ以下のとおりである。
【0010】
請求項1の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示装置において、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御手段を備え、この表示制御手段は、フェードアウト処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向に離れるよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する手段を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の三次元立体画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記フェードアウト処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさから縮小するよう制御する手段をさらに含むことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の三次元立体画像表示装置において、前記フェードアウト処理時に前記左眼用画像の表示領域および前記右眼用画像の表示領域に空き領域が生じたとき、この空き領域に次の左眼用画像または右眼用画像を割り当てることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示装置において、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、フェードイン処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向から近づくよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する手段を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4に記載の三次元立体画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記フェードイン処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさへと拡大するよう制御する手段をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示機能をコンピュータに付与するプログラムであって、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御処理を含み、前記表示制御処理は、フェードアウト処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向に離れるよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する処理を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6に記載のプログラムにおいて、前記表示制御処理は、前記フェードアウト処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさから縮小するよう制御する処理をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、請求項6または7に記載のプログラムにおいて、前記フェードアウト処理時に前記左眼用画像の表示領域および前記右眼用画像の表示領域に空き領域が生じたとき、この空き領域に次の左眼用画像または右眼用画像を割り当てる処理を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示機能をコンピュータに付与するプログラムであって、前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御処理を含み、前記表示制御処理は、フェードイン処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向から近づくよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する処理を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項9に記載のプログラムにおいて、前記表示制御処理は、前記フェードイン処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさへと拡大するよう制御する処理をさらに含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0022】
まず、図1に実施の形態に係る三次元立体画像表示装置の構成を示す。
図示のとおり、三次元立体画像表示装置は、入力装置101、指令入力部102、制御部103、画像処理部104、表示制御部105、表示装置106、記憶部107、展開メモリ108、グラフィックメモリ109を備えている。
【0023】
入力装置101は、マウス、キーボード等の入力手段を備え、再生画像の構成・編集や、再生指令、画像送り指令、フェードイン・フェードイアウト指令等の指令入力の際に用いられる。指令入力部102は、入力装置101から入力された各種指令を制御部103に送る。制御部103は、指令入力部102から転送された入力指令に応じて各部を制御する。
【0024】
画像処理部104は、制御部103からの指令に応じて、展開メモリ108に展開された右眼用画像データと左目用画像データを処理し、一画面を構成する表示用画像データを生成する。そして、生成した表示用画像データをグラフィックメモリ109上にマッピングする。
【0025】
表示制御部105は、制御部103からの指令に応じて、グラフィックメモリ109に格納された画像データを表示装置106に送る。表示装置106は、表示制御部105から受け取った画像データを表示画面上に再生する。
【0026】
記憶部107は、複数の画像ファイルを記憶するデータベースであり、各画像ファイルには、所定枚数の静止画画像データが格納されている。ここで、各静止画画像データは三次元立体画像表示を行うべく、右眼用画像データと左眼用画像データから構成されている。
【0027】
展開メモリ108は、RAM(Random Access Memory)にて構成されており、画像処理部104によって記憶部107から読み出された再生対象の静止画画像データ(右眼用画像データと左眼用画像データ)を一時記憶する際に用いられる。グラフィックメモリ109は、RAMにて構成されており、画像処理部104にて生成された三次元立体表示用の画像データを逐次記憶する。
【0028】
次に、上記三次元立体画像表示装置の動作について説明する。まず、通常の再生動作について説明する。
三次元立体画像表示装置に対して所定ファイルの画像再生指令が入力されると、当該ファイルを構成する静止画画像データのうち先頭の静止画画像データ(右眼用画像データと左眼用画像データ)が画像処理部104によって読み出され展開メモリ108上に展開される。しかる後、画像処理部104は、右眼用画像(R画像)と左眼用画像(L画像)の画像がたとえば図2に示す如くして画面上に配列されるように、右眼用画像データと左目用画像データをグラフィックメモリ109上にマッピングする。
【0029】
なお、同図において、Rは画面上における右眼用画像の表示領域(ピクセル)を示し、Lは画面上における左眼用画像の表示領域(ピクセル)を示す。かかる表示領域の割り当ては、三次元フィルターの構成に応じて決定される。すなわち、三次元フィルターを介して表示画像を見たときに、右眼用画像が視聴者の右眼に、また、左目用画像が視聴者の左目に投影されるように、右眼用画像と左目用画像の表示領域(ピクセル)が割り当てられる。
【0030】
しかして、グラフィックメモリ109上にマッピングされた画像データは、表示制御部105により表示装置106に送られ、表示画面上に再生される。
【0031】
その後、入力装置101から静止画画像の送り指令が入力されると、当該ファイルを構成する次の静止画の右眼用画像データと左眼用画像データが展開メモリ108上に展開され、上記と同様の処理が実行される。以下同様に、送り指令が入力される毎に次の右眼用画像データと左眼用画像データが展開メモリ108上に展開され、上記処理が実行される。これにより、表示装置106上に、当該ファイルを構成する静止画画像が順番に表示される。
【0032】
次に、フェードアウト処理時の動作について説明する。
図3に、かかるフェードアウト指令入力時の処理フローを示す。なお、以下の説明において、DR1およびDL1はそれぞれ再生表示中の右眼用画像データおよび左眼用画像データを示し、DR2およびDL2はそれぞれ次に再生表示される右眼用画像データおよび左眼用画像データを示す。
【0033】
フェードアウト指令が入力されると、予め設定されたフェードアウト速度からずらし量SLが算出される(S101)。ここで、ずらし量SLとは、右眼用画像および左眼用画像を、表示画面中の位置からそれぞれ右方向、左方向にずらして再配置するときのずらし量のことをいう。このずらし量は、たとえばピクセル単位(SL=Nピクセル:Nは自然数)で設定される。
【0034】
このようにしてずらし量SLが算出されると、ずらし量SLだけ左方向にずらすようにして、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域に、左眼用画像データDL1がマッピングされる(S102)。そして、マッピング後に残存した左眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の左眼用画像データDL2がマッピングされる(S103)。
【0035】
このようにして、左眼用画像データのずらし処理が終了すると、同様に、右眼用画像データのずらし処理が実行される。すなわち、ずらし量SLだけ右方向にずらすようにして、グラフィックメモリ109上の右画像用データ領域に、右眼用画像データDL1がマッピングされる(S104)。そして、マッピング後に残存した右眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の右眼用画像データDL2がマッピングされる(S105)。
【0036】
しかして、グラフィックメモリ109上のマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、右眼用画像と左眼用画像が通常時よりも左右方向に数ピクセルだけ離間し、さらにこの離間によって生じた空き領域に次の右眼用画像と左眼用画像が埋め込まれた画像が、表示装置106上に表示される(S106)。
【0037】
上記S101〜S106の処理は、右眼用画像と左眼用画像が表示画面上から全て消え去るまで実行される(S107)。なお、ずらし量SLを固定とする場合、図3の処理フローは、S107からS102に戻るよう変更される。図3の処理フローでは、S107からS101に戻ったときにずらし量SLが再設定される。こうすることにより、よりアクティブなフェードアウト動作が実行可能となる。
【0038】
たとえば、加速度的にずらし量を増加あるいは減少させれば、さらに高度なフェードアウト処理を実現できる。このような処理は、たとえば、時間が経過するとずらし量がどのように変化するかを、時間もしくは処理サイクルの回数とずらし量との関係を関数によって表現しておくことで簡単に実現できる。
【0039】
図4に上記処理時における画像表示例を示す。
同図(a)はフェードアウト指令入力前の表示状態を、同図(b)はフェードアウト指令が入力されたのち最初の処理サイクル(上記S101〜S106)が実行されたときの表示状態を、同図(c)はフェードアウト指令が入力されたのち2回目の処理サイクルが実行されたときの表示状態を、それぞれ合成画像、左眼用画像(L画像)および右眼用画像(R画像)を対比しながら示すものである。なお、便宜上、同図の合成画像には、次の静止画の表示を省略してある。
【0040】
同図(b)に示す如く、最初の処理サイクルが実行されると、L画像が左方向に数ピクセルだけスライドし右端のL画像表示領域に空き領域(斜線ハッチ部分)が生じる。この領域には、次のL画像の該当部分が埋め込まれる。同様に、R画像が右方向に数ピクセルスライドし左端のR画像表示領域(斜線ハッチ部分)に次のR画像の該当部分が埋め込まれる。
【0041】
この処理サイクルによって構成される同図(b)最上段の合成画像は、L画像とR画像の配置が、同図(a)の状態に比べ左右方向に離間している。このため、L画像とR画像間の視差が同図(a)のときよりも大きくなる。その結果、たとえばL画像とR画像上における同一対象物(同図では人影)が、同図(a)の表示時に比べ奥行き方向に引っ込んだように認識されるようになる。
【0042】
さらに、次の処理サイクルが実行されると、同図(c)に示すように、L画像とR画像の配置がさらに離間し、それに伴って、L画像とR画像間の視差も大きくなる。その結果、L画像とR画像上における同一対象物は、さらに奥行き方向に引っ込んだように認識される。
【0043】
このように、上記図3の処理フローによれば、表示中の静止画を奥行き方向に徐々に引っ込ませながら、次の静止画が徐々に表示されるフェードアウト動作が実行される。
【0044】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向にスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向にスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0045】
次に、フェードイン処理時の動作について説明する。
なお、かかるフェードイン動作時の表示画面は、上記フェードアウト動作時とは逆に、次の左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)が画面の左右から徐々に入り込んでくるというものである。
【0046】
図5に、フェードイン指令入力時の処理フローを示す。なお、以下の説明において、DR1およびDL1はそれぞれ再生表示中の右眼用画像データおよび左眼用画像データを示し、DR2およびDL2はそれぞれ次に再生表示される右眼用画像データおよび左眼用画像データを示す。
【0047】
フェードイン指令が入力されると、予め設定されたフェードイン速度からずらし量SLが算出される(S111)。ここで、ずらし量SLとは、R画像およびL画像を、表示画面中にそれぞれ右方向、左方向から進入させるときの進入量のことをいう。このずらし量は、たとえばピクセル単位(SL=Nピクセル:Nは自然数)で設定される。
【0048】
このようにしてずらし量SLが算出されると、このずらし量SLに相当する空き領域が、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域の左端部に確保される(S112)。そして、この空き領域に、次の左眼用画像データDL2がマッピングされる(S113)。なお、空き領域以外の左画像用データ領域には、先の左眼用画像データDL1がそのまま保持される。
【0049】
このようにして、左眼用画像データの進入処理が終了すると、同様に、右眼用画像データの進入処理が実行される。すなわち、上記ずらし量SLに相当する空き領域がグラフィックメモリ109上の右画像用データ領域の右端部に確保される(S114)。そして、この空き領域に、次の左眼用画像データDR2がマッピングされる(S115)。なお、空き領域以外の右画像用データ領域には、先の右眼用画像データDR1がそのまま保持される。
【0050】
しかして、グラフィックメモリ109上のマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、表示中のL画像とR画像に対して次のL画像とR画像が左右方向から数ピクセルだけ進入した画像が、表示装置106上に表示される(S116)。
【0051】
上記S111〜S116の処理は、R画像とL画像が表示画面上に全て表示されるまで実行される(S117)。なお、ずらし量SLを固定とする場合、図5の処理フローは、S117からS112に戻るよう変更される。図5の処理フローでは、S117からS111に戻ったときに、ずらし量SLが再設定される。
こうすることにより、よりアクティブなフェードイン動作が実行可能となる。
【0052】
たとえば、加速度的にずらし量を増加あるいは減少させれば、さらに高度なフェードイン処理を実現できる。このような処理は、たとえば、時間が経過するとずらし量がどのように変化するかを、時間もしくは処理サイクルの回数とずらし量との関係を関数によって表現しておくことで簡単に実現できる。
【0053】
かかる処理フローに従えば、視差が徐々に狭まるようにして次のL画像とR画像が表示画面上に入り込んでくるものであるから、次の静止画を前方に徐々に飛び出させながら、次の静止画を徐々に大きく表示させるフェードイン動作を実行することができる。
【0054】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向からスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向からスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0055】
ところで、上記実施の形態においては、たとえば図3のフェードアウト処理時にR画像が右方向にスライドすると、このスライドによってはみ出したR画像の右端部分は画面上に表示されない。同様に、L画像が左方向にスライドすると、このスライドによってはみ出したL画像の左端部分は画面上に表示されない。したがって、フェードアウト時に視聴者の右眼と左眼に同時に投影されるのは、一つの静止画を構成するパートのうち、はみ出した左端部分と右端部分を除いた中央部分のみとなる。
【0056】
よって、フェードアウト時の静止画像がその中央部に特徴的な対象物を含む場合には円滑なフェードアウト効果をあげることができるが、フェードアウト時の静止画像がその中央部からずれた位置に特徴的な対象物を含む場合には、フェードアウト時にその対象物が右眼と左眼の両方に同時に投影されなくなるため、上記フェードアウト効果、すなわち、奥行き方向に対象物が引っぱり込まれるような表示効果が達成され難くなる。
【0057】
このことは、上記フェードイン処理においても同様で、次の静止画がその中央部に特徴的な対象物を含まない場合には、効果的なフェードイン動作が実現されにくくなる。
【0058】
そこで、以下の実施形態では、L画像とR画像の全てが画面上に常に表示されるようL画像とR画像を適正サイズに縮小した後、両画像を左右方向にスライドさせるようにしている。
【0059】
本実施の形態におけるフェードアウト時の画像表示例を図6に示す。
図示の如く、本実施の形態では、フェードアウト時に所定の縮小率にて左眼用画像(L画像)と右眼用画像(R画像)を縮小し、縮小後の各画像の境界が表示画面の境界に接するまで縮小後の画像を左方向または右方向にスライドさせるようにしている。これにより、特徴的な対象物を中央部に含まないような静止画に対しても、効果的なフェードアウト動作を実現できる。また、縮小した上で離間させるものであるから、単に離間させる場合に比べ、奥行き方向への引っ込み感をさらに増大させることができる。
【0060】
図7に、かかるフェードアウト動作時の処理フローを示す。
なお、以下の説明において、DR1およびDL1はそれぞれ再生表示中の右眼用画像データおよび左眼用画像データを示し、DR2およびDL2はそれぞれ次に再生表示される右眼用画像データおよび左眼用画像データを示す。
【0061】
フェードアウト指令が入力されると、予め設定されたフェードアウト速度から縮小率RとL画像、R画像の配置位置が算出される(S201)。ここで、L画像、R画像の配置位置は、上記の如く、その左側境界および右側境界がそれぞれ表示画面の境界に接する位置とされる。また、縮小率Rは、表示中のL画像およびR画像に対する縮小率として設定される。
【0062】
このようにして、縮小率RとL画像、R画像の配置位置が設定されると、次に、S201にて算出された縮小率Rを用いて、左眼用画像データDL1と右眼用画像データDR1が縮小処理され、縮小後の左眼用画像データDL1と右眼用画像データDR1が生成される(S202)。
【0063】
しかる後、縮小後の左眼用画像データDL1が、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域のうち、上記S201にて設定されたL画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S203)。そして、マッピング後に残存した左眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の左眼用画像データDL2がマッピングされる(S204)。
【0064】
このようにして、左眼用画像データのマッピング処理が終了すると、同様に、右眼用画像データのマッピング処理が実行される。すなわち、縮小後の右眼用画像データDR1が、グラフィックメモリ109上の右画像用データ領域のうち、上記S201にて設定されたR画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S205)。そして、マッピング後に残存した右眼用データ領域に、当該残存領域に表示されるべき次の右眼用画像データDR2がマッピングされる(S206)。
【0065】
しかして、両画像データのマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、図6(b)最上段に示すような合成画像が表示装置106上に表示される(S207)。
【0066】
上記S201〜S207の処理サイクルは、予め決められたサイクル数だけ実行される(S208)。これにより、図6に示す如く、L画像とR画像が縮小されつつ次第に離間し、且つ、余白部分に次のL画像とR画像が埋め込まれた合成画像が表示される。
【0067】
上記S201〜S207の処理サイクルが設定回数だけ繰り返されると、グラフィックメモリ109上の左眼用データ領域と右眼用データ領域に、次の左眼用画像データDL2と右眼用画像データDR2のみがマッピングされる(S209)。そして、この画像データが表示装置106に転送され、次のL画像とR画像のみからなる合成画像が表示装置106上に表示される(S210)。
【0068】
なお、縮小率Rは、あらかじめ決められた値に固定してもよく、また、フェードアウト効果をよりアクティブに実行させる場合には、処理サイクル(上記S201〜S207)毎に縮小率Rを変更するようにしてもよい。また、縮小後のL画像およびR画像の配置位置は、上記の設定方法の他、縮小後のL画像およびR画像の境界が表示画面の境界から離れるに設定してもよい。
【0069】
さらに、縮小率とずらし量の両方をそれぞれ可変に設定しても良い。縮小率の変化の組み合わせと、ずらし量の変化の組み合わせにより、さらに多彩なフェードアウト処理を実現できる。
【0070】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向にスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向にスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0071】
図8に、フェードイン指令入力時の処理フローを示す。
なお、かかるフェードイン動作時の表示画面は、上記図7のフェードアウト動作時とは逆に、次の左眼用画像と右眼用画像がそれぞれ左側境界と右側境界を表示画面の境界に接した状態で次第に拡大してくるというものである。
【0072】
フェードイン指令が入力されると、予め設定されたフェードイン速度から画像サイズSとL画像、R画像の配置位置が算出される(S211)。ここで、L画像、R画像の配置位置は、上記の如く、その左側境界および右側境界がそれぞれ表示画面の境界に接する位置とされる。また、L画像、R画像の配置領域の大きさは、画像サイズSの大きさに応じたものに設定される。
【0073】
このようにして画像サイズSとL画像、R画像の配置位置が設定されると、次に、設定された画像サイズSを用いて、次の左眼用画像データDL2と右眼用画像データDR2が処理され、当該画像サイズSの左眼用画像データDL2と右眼用画像データDR2が生成される(S212)。
【0074】
しかる後、画像サイズSの左眼用画像データDL2が、グラフィックメモリ109上の左画像用データ領域のうち、上記S211にて設定されたL画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S213)。なお、当該マッピング時に用いられた領域以外の左画像用データ領域には、先の左眼用画像データDL1がそのまま保持される。
【0075】
このようにして、左眼用画像データの配置処理が終了すると、同様に、右眼用画像データの配置処理が実行される。すなわち、画像サイズSの右眼用画像データDR2が、グラフィックメモリ109上の右画像用データ領域のうち、上記S211にて設定されたR画像の配置位置に対応した領域にマッピングされる(S214)。なお、当該マッピング時に用いられた領域以外の右画像用データ領域には、先の右眼用画像データDR1がそのまま保持される。
【0076】
しかして、グラフィックメモリ109に対するマッピング処理が終了すると、グラフィックメモリ109上の画像データが表示装置106に転送される。これにより、次のL画像およびR画像を所定サイズに縮小して画面の境界位置に組み込んだ合成画像が表示装置106上に表示される(S215)。
【0077】
上記S211〜S215の処理サイクルは、表示画面上に次のL画像とR画像のみが表示されるようになるまで繰り返される(S216)。それぞれの処理サイクルにて設定される画像サイズSは、1サイクル前の画像サイズSよりも所定の比率だけ拡大される。また、それに応じて、L画像とR画像の配置領域も、1サイクル前に比べ拡大される。
【0078】
従って、上記S211〜S215の処理サイクルを繰り返す毎に、表示画面上における次のL画像とR画像の大きさが次第に大きくなる。また、両画像の表示領域が左端部および右端部から中央部へと拡張し、両画像間の距離が次第に接近する。この結果、両画像間の視差が次第に小さくなる。
【0079】
このように、かかるフェードイン処理によれば、L画像とR画像が次第に拡大しつつ、両画像間の視差が次第に小さくなるから、上記図5の処理フローの如くL画像とR画像間の視差を単に減少させる場合に比べ、静止画像の前方への飛び出し感をさらに増長させることができる。また、L画像とR画像が画面からはみ出すことがないから、静止画の中央部に特徴的な対象物が含まれていなくとも、効果的なフェードイン動作を実現することができる。
【0080】
さらに、拡大率とずらし量の両方をそれぞれ可変に設定しても良い。拡大率の変化の組み合わせと、ずらし量の変化の組み合わせにより、さらに多彩なフェードイン処理を実現できる。
【0081】
なお、上記処理では、L画像とR画像を左右方向からスライドさせたが、これはL画像とR画像に水平方向の視差が設定されている場合を前提としている。したがって、視差方向がたとえば上下または対角線方向であれば、その方向からスライドさせることになる。なお、L画像とR画像を同時に同一方向に移動させた場合は、視差が維持されたまま移動されるため、立体視そのものには影響を与えず、遷移効果の多様性のみが高めることができる。
【0082】
なお、以上は、L画像とR画像の表示位置と縮小率および拡大率を徐々に変更させることで3次元立体表示特有のフェードアウト、フェードイン処理を実現するものであったが、これまで2次元表示の分野で用いられている処理手法、たとえばフェードアウト、フェードイン時に、徐々に暗くするもしくは明るくする、あるいは、徐々に画像表示用のピクセルを減少させるもしくは増加させるといった遷移処理を上記処理に組み合わせることにより、さらに柔軟なフェードイン、フェードアウト処理を実現することができる。
【0083】
以上説明したフェードアウト・フェードイン処理ではずらし量を自由に設けたが、視差が人間の眼間距離(およそ65mm)を越えると立体視できないことからすれば、フェードアウト・フェードイン処理を全て立体視の範囲内で実行する場合には、左右の視差が眼間距離を越えないようにずらし量を設定して、処理サイクルを実行する必要がある。たとえば、前記眼間距離に相当するずらしを付けた位置からフェードイン処理を開始するという工夫が必要となる。
【0084】
しかし、縮小や拡大、および前記2次元の遷移処理を併用させ、これらの処理を基準にフェードアウト・フェードイン処理を実行する場合は、十分に前記眼間距離内の視差で3次元立体表示のフェードアウト・フェードイン処理を完了することができる。つまり、徐々に画像を縮小するフェードアウト処理において、画像が縮小して消えてしまえばフェードアウト処理は終了となるので、ずらし量で画像をずらす処理は付加的なものと想定することができる場合には、必ずしも表示領域の端まで画像を移動させずにフェードアウト処理を終了させることもできる。
【0085】
このようなフェードアウト処理は、眼間距離を予め設定しておき、処理サイクル毎のずらし量を計算する際に、全体の処理で眼間距離を越えないようにする、眼間距離を越えるとその時点でずらし量をゼロとするなどの方法によって実現される。
【0086】
ところで、上記実施の形態は、いわゆる2眼用の三次元立体画像表示装置に本発明を適用したものであったが、本発明は、これ以上の撮影視点数を持つ三次元立体画像表示装置に対しても適用可能である。
【0087】
一例として、4眼用の三次元立体画像表示装置に上記図3のフェードアウト処理に係る発明を適用した場合の画像表示例を図9に示す。同図(a)はフェードアウト指令入力前における各視点の画像表示状態を、同図(b)はフェードアウト指令が入力されたのち最初の処理サイクルが実行されたときの各視点の画像表示状態を、同図(c)はフェードアウト指令が入力されたのち2回目の処理サイクルが実行されたときの各視点の画像表示状態を示すものである。
【0088】
同図に示す如く、かかるフェードアウト動作時には、視点1と視点2の画像を左方向にスライドし、視点3と視点4の画像を右方向にスライドさせる。このとき、各視点における1サイクル毎のスライド量(S1、S2、S3、S4)を以下のように設定する。
S1=S4>S2=S3 ・・・(1)
このように設定することにより、視点1と視点2の画像間の距離D12、視点2と視点3の画像間の距離D23、視点3と視点4の画像間の距離D34は、処理サイクルを経るに従って徐々に大きくなる。よって、視聴者が、視点1と視点2、視点2と視点3、視点3と視点4の何れの視点から表示画面を見ているかに拘わらず、左眼に投影される画像と右眼に投影される画像間の視差は、フェードアウト動作が進むに従って次第に大きくなる。その結果、上記図3の処理フローと同様のフェードアウト効果が奏される。
【0089】
なお、上記(1)のようにスライド量を設定すると、視点1と視点4の画像が視点2と視点3の画像よりも先に表示画面上から消滅することとなる。したがって、視聴者がたとえば視点1と視点2から表示画面を見ている場合には、視点1の画像が先に消滅し、その後は有効なフェードアウト動作を実現できない。よって、かかる場合には、視点1の画像が消滅するタイミングにて視点2の画像をも消滅させ、表示画面上には、次の視点1と視点2の画像のみを表示させるようにすればよい。視点3と視点4の画像についても同様である。
【0090】
フェードイン動作時には、図9のフェードアウト動作時と逆の画像スライドを実行すればよい。なお、上記のとおりフェードアウト時には視点1と視点4の画像が視点2と視点3の画像よりも先に表示画面から消滅するので、これとは逆のフェードイン動作時には、視点2と視点3の画像が視点1と視点4の画像に先行するように表示画面中に進入させる。
【0091】
また、上記図7のフェードアウト処理の如く画像サイズを徐々に縮小させる場合には、上記図9に示すようにスライド量を設定しながら、各処理サイクルにおける画像サイズが徐々に小さくなるように画像処理を実行すればよい。このとき、各処理サイクルにおいて、たとえば視点1と視点4の画像の境界が表示画面の境界に接するように画像サイズを設定する。この場合、視点2と視点3の画像は、視点1と視点4の画像よりもスライドが遅れているため、その境界は、表示画面の境界から常に離れることになる。
【0092】
このように画像処理を行うことにより、視聴者が、視点1と視点2、視点2と視点3、視点3と視点4の何れの視点から表示画像を見ているかに拘わらず、左眼に投影される画像と右眼に投影される画像間の視差がフェードアウト動作の進行に従って次第に大きくなり、且つ、各視点の画像はフェードアウト動作が進むに従って次第に縮小される。その結果、上記図7の処理フローと同様のフェードアウト効果が奏される。
【0093】
フェードイン動作時には、かかるフェードアウト動作時と逆の画像スライド処理を実行すればよい。すなわち、各視点の画像(フェードインさせる画像)を上記とは逆の方向にスライドさせて表示画面中に進入させながら次第に拡大させればよい。
【0094】
なお、これら4視点画像のスライド処理は、上記2視点画像に係る実施の形態と同様、画像処理部104による表示画像データの生成処理ないしグラフィックメモリ109に対するマッピング処理によって実行される。この場合、記憶部107には各視点の画像データが格納されている。そして、各視点の画像データを、グラフィックメモリ109上の各視点用データ領域に所定量だけずらしながら、そのまま、あるいは所定サイズに縮小してマッピングする。これにより、上記4視点画像のスライド処理が実行される。
【0095】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0096】
たとえば、上記実施の形態では、フェードアウト後に表示される画像を、画像ファイルを構成する次の静止画像としたが、これ以外の背景画像とすることも勿論可能である。
【0097】
その他、本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【0098】
なお、本実施の形態に係る3次元立体画像表示装置は、図1の機能をパーソナルコンピュータ等に付与することによっても実現可能である。かかる場合、図1の機能を実行するためのプログラムが、ディスクの装着またはインターネット経由でパーソナルコンピュータにダウンロードされる。本願発明は、このような機能を付与するためのプログラムとしても抽象され得るものである。
【0099】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、三次元画像表示の特殊性を利用した新たなフェードイン・フェードアウト機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る3次元立体画像表示装置の構成を示す図
【図2】実施の形態に係る画像の合成状態を示す図
【図3】実施の形態に係るフェードアウト動作時のフローチャート
【図4】実施の形態に係るフェードアウト処理時の表示画面を示す図
【図5】実施の形態に係るフェードイン動作時のフローチャート
【図6】他の実施の形態に係るフェードアウト処理時の表示画面を示す図
【図7】他の実施の形態に係るフェードアウト動作時のフローチャート
【図8】他の実施の形態に係るフェードイン動作時のフローチャート
【図9】更に実施の形態に係るフェードアウト処理時の表示画面を示す図
【符号の説明】
104 画像処理部
105 表示制御部
106 表示装置
108 展開メモリ
109 グラフィックメモリ
Claims (10)
- 右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示装置において、
前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、フェードアウト処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向に離れるよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する手段を含む、ことを特徴とする三次元立体画像表示装置。 - 請求項1において、
前記表示制御手段は、前記フェードアウト処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさから縮小するよう制御する手段をさらに含む、ことを特徴とする三次元立体画像表示装置。 - 請求項1または2において、
前記フェードアウト処理時に前記左眼用画像の表示領域および前記右眼用画像の表示領域に空き領域が生じたとき、この空き領域に次の左眼用画像または右眼用画像を割り当てる、ことを特徴とする三次元立体画像表示装置。 - 右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示装置において、
前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、フェードイン処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向から近づくよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する手段を含む、ことを特徴とする三次元立体画像表示装置。 - 請求項4において、
前記表示制御手段は、前記フェードイン処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさへと拡大するよう制御する手段をさらに含むことを特徴とする三次元立体画像表示装置。 - 右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示機能をコンピュータに付与するプログラムであって、
前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御処理を含み、
前記表示制御処理は、フェードアウト処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向に離れるよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する処理を含む、ことを特徴とするプログラム。 - 請求項6において、
前記表示制御処理は、前記フェードアウト処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさから縮小するよう制御する処理をさらに含む、ことを特徴とするプログラム。 - 請求項6または7において、
前記フェードアウト処理時に前記左眼用画像の表示領域および前記右眼用画像の表示領域に空き領域が生じたとき、この空き領域に次の左眼用画像または右眼用画像を割り当てる処理を含む、ことを特徴とするプログラム。 - 右眼用画像と左眼用画像とを表示画面上に表示する三次元立体画像表示機能をコンピュータに付与するプログラムであって、
前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の表示を制御する表示制御処理を含み、
前記表示制御処理は、フェードイン処理時に前記右眼用画像と前記左目用画像が時間の経過とともに所定方向から近づくよう前記表示画面上における前記右眼用画像と前記左目用画像の配置を制御する処理を含む、ことを特徴とするプログラム。 - 請求項9において、
前記表示制御処理は、前記フェードイン処理時に前記右眼用画像と左眼用画像が時間の経過とともに正規の大きさへと拡大するよう制御する処理をさらに含むことを特徴とするプログラム。
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