JP2004356753A - 画像信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【構成】撮像装置4は、画像に撮影時刻を付加して送信する。画像サーバ1は、撮像装置4からの画像に付加されている撮影時刻と画像サーバ1自身の時刻との差分を求め、求めた差分が許容範囲を超えたとき撮像装置4に時刻を修正させるコマンドを送信する。
【効果】撮像装置4と画像サーバ1と間の時刻のずれを容易に小さくすることができるようになる。
【選択図】 図1
【効果】撮像装置4と画像サーバ1と間の時刻のずれを容易に小さくすることができるようになる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、遠隔監視システムに関し、特に例えばインターネット網を利用した遠隔監視システムで用いられる、画像サーバに関する。
【0002】
【従来技術】
インターネット網を利用した遠隔監視システムの一例が、特許文献1に開示されている。この文献のシステムでは、通信機能を有する撮像装置がインターネット網を介して画像サーバと接続される。遠隔地に設置された撮像装置からの画像情報は、インターネット網を通じて画像サーバへと伝送され、蓄積される。ユーザは、パソコンや携帯電話などの端末をネットワークに接続して画像サーバにアクセスすることにより、場所を選ばずに監視画像を見ることができる。
【0003】
さて、この種のシステムでは、画像サーバと撮像装置とは、独自のリアルタイムクロック(以下、単に時刻と呼ぶ)を持ち、それぞれの時刻を基準として動作する。そのため、両者の時刻がずれていると、ある時刻の映像を見ているつもりが実際に見ていたのは別の時刻の映像だった、という結果になる。また、例えば同じ被写体を同時に2台の撮像装置で別々の角度から撮影して2つの映像を並べて見るような場合、2台の撮像装置の時刻のずれが所定の許容値を超えていると、2つの映像の間の不整合が目に付くようになる。こうした不都合が生じないようにするには、各撮像装置とサーバとの時刻のずれを常に一定の許容範囲内に収める必要がある。
【0004】
特許文献1に開示されているような従来の遠隔監視システムでは一般に、最初にシステムを立ち上げる際、各撮像装置の時刻を画像サーバの時刻に一致させるようにしていた。さらには、一度一致させても時間が経過するにつれてずれが拡大していくので、システム稼動中にも随時、ユーザが端末や画像サーバを通じて各撮像装置の時刻を修正する必要があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−110560号公報〔H04L 12/28,H04N7/18〕
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ユーザが時刻のずれに絶えず注意を払い、ずれが大きくなる度に時刻修正を行ったのでは手間がかかる。ずれの有無にかかわらず定期的に時刻の再設定を行うことも考えられるが、そうすると不必要な再設定が行われる場合があるので、システムに無駄な負荷がかかる。負荷を減らすために再設定を行う周期を長くすれば、今度はずれが生じてもなかなか修正がなされず、ずれが一時的に許容値を超える恐れがある。
【0007】
あるいは、別の方法として、画像サーバ側に一般的なタイムサーバを設け、撮像装置がこのタイムサーバを自律的に参照して時刻修正を行うような構成も考えられる。この構成では、ユーザの手を煩わすことはなくなるものの、撮像装置が自律的にタイムサーバを参照するには、撮像装置からタイムサーバへ要求パケットを送信し、タイムサーバから撮像装置へ時刻通知パケットを応答する、といったパケットのやり取りを周期的に行わなければならない。そのため、特に撮像装置の接続台数が多い場合、システムへの負荷が非常に大きくなる。負荷を軽減するためにタイムサーバを参照する周期を長くすれば、時刻のずれが一時的に許容値を超える恐れがある。
【0008】
それゆえに、この発明の主な目的は、撮像装置の時刻と自分自身の時刻とのずれを容易に小さくすることができる、画像信号処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理装置において、時刻を計測する第1計測手段、撮像時刻情報が示す撮像時刻と第1計測手段によって計測された計測時刻とのずれを評価する評価手段、および評価手段による評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する送信手段を備えることを特徴とする、画像信号処理装置である。
【0010】
第2の発明は、撮像装置と、撮像装置から送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理装置とで構成される遠隔監視システムにおいて、撮像装置は、画像信号に撮像時刻情報を付加する付加手段を備え、記録装置は、時刻を計測する第1計測手段、撮像時刻情報が示す撮像時刻と第1計測手段によって計測された計測時刻とのずれを評価する評価手段、および評価手段による評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する送信手段を備えることを特徴とする、遠隔監視システムである。
【0011】
第3の発明は、撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理方法において、(a)時刻を計測し、(b)撮像時刻情報が示す撮像時刻とステップ(a)によって計測された計測時刻とのずれを評価し、そして(c)ステップ(b)による評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信することを特徴とする、画像信号処理方法である。
【0012】
第4の発明は、撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す装置によって実行される画像信号処理プログラムにおいて、時刻を計測する第1計測ステップ、撮像時刻情報が示す撮像時刻と第1計測ステップによって計測された計測時刻とのずれを評価する評価ステップ、および評価ステップによる評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する送信ステップを備えることを特徴とする、画像信号処理プログラムである。
【0013】
【作用】
撮像装置からの画像信号には撮像時刻情報が付加されており、画像信号処理装置は、時刻を計測し、撮像時刻情報が示す撮像時刻と計測された計測時刻とのずれを評価し、そして評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する。
【0014】
好ましくは、時刻のずれを評価する際、撮影時刻と計測時刻との差分を算出し、算出された差分を補正する。これにより、精度の高い評価が簡単に行える。
【0015】
画像信号が通信回線を通して送信される場合には、差分を補正する際に通信回線で生じる伝送遅延時間を考慮して補正を行う。これにより、差分からは伝送遅延に起因する誤差が除去され、その結果、評価の精度が高まる。
【0016】
より好ましくは、伝送遅延時間を定期的に計測する。これにより、経路の違いやトラフィック状況の変化などによって伝送遅延時間が変動しても、評価の精度が低下することがない。
【0017】
好ましくは、画像情報に自分の処理時間に影響を与える属性情報が付加され、差分を補正する際には属性情報に基づいて補正を行う。これにより、差分からは処理遅延に起因する誤差が除去され、その結果、評価の精度が高まる。
【0018】
より好ましくは、複数の処理時間が複数の属性にそれぞれ割り当てられたテーブルから属性情報の示す属性に対応する処理時間を検出し、検出された処理時間を考慮して補正を行う。これにより、属性情報を解析して処理時間を割り出す手間が省ける。
【0019】
好ましくは、属性情報は、画像信号の解像度を示す解像度情報を含む。画像信号が圧縮状態で送信される場合には、属性情報は画像信号の圧縮率を示す圧縮率情報を含む。
【0020】
好ましくは、許容範囲を任意に設定する。撮像装置が複数存在する場合には、撮像装置毎に設定を行う。これにより、1つ1つの撮像装置に対して用途や設置場所に応じた好適な許容範囲を設定することができる。
【0021】
【発明の効果】
この発明によれば、画像信号処理装置は、撮像装置からの画像に付加されている撮像時刻と自分自身の時刻とのずれを評価して、評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信するので、撮像装置との間の時刻のずれを容易に小さくすることができる。
【0022】
この発明の上述のような目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0023】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の遠隔監視システム100は、3台の画像サーバ1a〜1cと、3台の撮像装置4a〜4cとを備えている。画像サーバ1a〜1cはそれぞれ、ルータ2を介してインターネット網3と接続される。
【0024】
ここで、画像サーバ1a〜1cの各々は、大量の画像データを記憶すべく大容量を有している。なお、図示されているように全サーバ1a〜1cを互いに接続して一箇所に設置するのでなく各地に分散させて配置し、インターネット網3を介して相互に接続する構成でもよい。また、ユーザ数やサービス内容によっては画像サーバ1a〜1cのうち任意の1台または2台を削除することもできるし、図示されていない別の画像サーバを新たに追加してもよい。
【0025】
撮像装置4aは、例えば携帯用のビデオカメラであり、携帯電話5aによって所定のダイヤル操作が行われたとき、移動体通信網6aと、通信事業者7aが提供するインターネット接続サービスとを介してインターネット網3に接続される。撮像装置4bは、例えば家庭用の固定式監視カメラであり、モデム9がプロバイダ8aのアクセスポイント番号をダイヤルしたとき、一般公衆回線10およびプロバイダ8aを介してインターネット網3に接続される。なお、一般公衆回線10およびモデム9の代わりに、ISDN回線およびターミナルアダプタを用いてもよい。または、モデム9の代わりにADSLモデムやブロードバンドルータを用いてインターネット網3に常時接続してもよい。撮像装置4cは、例えばオフィスビルに設置された固定式監視カメラであり、ルータ11および構内LAN専用線13を介してインターネット網3と接続される。
【0026】
撮像装置4a,4cまたは4c(以下、特に区別する必要がなければ単に撮像装置4と記す)によって撮影された画像データは、こうして接続されたインターネット網3を通じて画像サーバ1a,1b,または1c(同様に単に画像サーバ1と記す)へと送信される。なお、撮像装置4a〜4cは、前述のようなビデオカメラや監視カメラに限らず、例えばディジタルカメラとコンピュータとを組み合わせて構成されるものであってもよい。また、撮像装置4aおよび携帯電話5aは、両者を一体化したカメラ付き携帯電話であってもよい。
【0027】
端末装置12は、例えばパーソナルコンピュータであり、プロバイダ8bおよびインターネット網3を介して、画像サーバ1または撮像装置4に接続される。ユーザは、端末装置12を利用して、画像サーバ1に蓄積された画像の閲覧や検索を実行したり、画像サーバ1のサービス条件を設定または変更したり、あるいは撮像装置4の撮影条件を設定または変更したりすることができる。ユーザは、端末装置12だけでなく携帯電話5bによっても、同様の操作を行うことができる。この場合、携帯電話5bは、移動体通信網6bおよび通信事業者7bの提供するインターネット接続サービスを利用してインターネット網3に接続される。携帯電話5bからは、移動体通信網6a,6bのみを介して撮像装置4aへ接続することもできる。
【0028】
画像サーバ1a〜1cの各々の構成を図2に示す。図2において、画像サーバ1a〜1cは、画像メモリ101と、ユーザデータテーブル102と、撮像装置データテーブル103と、CPU104と、インターフェース(I/F)105と、リアルタイムクロック(RTC)106とを含む。
【0029】
画像メモリ101は、撮像装置4から送られる画像データを記憶する。ユーザデータテーブル102は、画像サーバ1a〜1cにアクセスできるユーザ一人一人について、提供される監視サービスの内容や条件を保持する。撮像装置データテーブル103は、自分が属する画像サーバ1と接続されている全ての撮像装置1a,1bおよび1cについて共通に設定された撮影条件と、個別に設定された撮影条件とを保持する。
【0030】
CPU104は、ユーザデータテーブル102および撮像装置データテーブル103の設定に基づいて、ユーザに対して画像蓄積サービスを行う。CPU104はまた、ユーザデータテーブル102および撮像装置データテーブル103の設定に基づいて、ユーザの端末装置12または携帯電話5bに対する画像データの送出、撮像装置4a〜4cに対応するプロトコルのサポート、ユーザの端末装置12または携帯電話5bから入力されたユーザ毎のサービス条件に基づくユーザデータテーブル102の変更などを行う。なお、外部との通信は、I/F105を介して行われる。RTC106は、自分が属する画像サーバ1によって参照される時刻を計時し保持する。
【0031】
画像サーバ1が保有するユーザデータテーブル102の一例が図4に示されている。図4を参照して、ユーザデータテーブル102は、この監視サービスの登録ユーザ数と同数のユーザ領域102a,102b,…に分割され、ユーザ領域102a,102b,…の各々は、ユーザのプロファイルテーブル1021,許可されたサービス内容のテーブル1022,およびユーザに属している撮像装置の識別コードテーブル1023に区分される。プロファイルテーブル1021には、そのユーザの識別コードおよびユーザ名が登録される。
【0032】
画像サーバ1が保有する撮像装置データテーブル103の一例が図5に示されている。図5を参照して、撮像装置データテーブル103は、全ての撮像装置4a〜4cに共通の設定が登録される共通テーブル1031と、撮像装置4a〜4cにそれぞれ対応する個別テーブル1032a〜1032cとに分割される。個別テーブル1032a〜1032cにはそれぞれ、撮像装置4a〜4cの個別的な設定が登録される。
【0033】
共通テーブル1031には、撮像装置4a〜4cに共通の設定として、時刻差の許容値1033が登録される。この時刻差の許容値1033は、該当する個別テーブル1032に時刻差の許容値1037が登録されていない場合に参照される。一方、個別テーブル1032a〜1032cにはそれぞれ、撮像装置4a〜4cに個別の設定として、IPアドレス1034,記録レート1035,圧縮率/解像度1036,時間差の許容値1037,パケット遅延時間1038,処理時間テーブル1039,パケット遅延測定間隔1040および最終更新時刻1041が登録される。
【0034】
IPアドレス1034は、インターネット網3上で撮像装置4を識別するためのアドレスであり、固定的に付与されるか、インターネット網3への接続時に動的に割り当てられる。記録レート1035は、撮像装置4で採用される記録レートであり、例えば1フレーム/3秒のように設定される。圧縮率/解像度1036は、撮像装置4で採用される画像の圧縮率/解像度であり、例えば圧縮率“3”,解像度“640×480”のように記述される。
【0035】
時刻差の許容値1037は、画像サーバ1の時刻(RTC106の値)と、撮像装置4の時刻(RTC406の値)とのずれに関する許容値であり、例えば120秒などのようにユーザが任意に設定できる。パケット遅延時間1038は、撮像装置4から送出されたパケットがインターネット網3を経由して画像サーバ1に到達するまでにかかる時間である。その値は、パケットがインターネット網3上のどの経路を通るかによって異なり、また同じ経路でもトラフィック状況によって絶えず変動するため、画像サーバ4と撮像装置1との間で定期的にループバックパケットを往復させて実際に遅延時間を測定し、最新の値に更新する。
【0036】
処理時間テーブル1039は、処理時間を割り出す際に参照されるテーブルである。ここでいう処理時間は、撮像装置4から画像サーバ1へ画像伝送を行う際、撮像装置4で画像データを処理するのにかかる時間と、画像サーバ1で画像データを処理するのにかかる時間とを合計した値である。図6に処理時間テーブル1039の一例を示す。この処理時間テーブル1039には、撮像装置4で採用可能な解像度(160×120,320×240,…)および圧縮率(1,2,…)の全組み合わせについて処理時間が記載されており、このテーブル1039を参照することにより、撮像装置4と画像サーバ1とで画像データを処理するのにかかる時間が、その画像データの解像度および圧縮率から容易に割り出される。例えば、解像度640×480,圧縮率3の画像データを処理する場合、この画像データの処理時間は20m秒であることがわかる。
【0037】
パケット遅延測定間隔1040は、パケット遅延時間の測定を行う時間的な間隔(周期)である。画像サーバ1は、このパケット遅延測定間隔1040に示された時間が経過する毎に、撮像装置4に対して遅延時間測定コマンドパケットを送付してパケット遅延時間を測定し、個別テーブル1032上のパケット遅延時間1039を更新する。最終更新時刻1041は、最後にパケット遅延時間1039を更新した時刻である。
【0038】
撮像装置4a〜4cの各々は、図3に示すように構成される。図3を参照して、被写体は、撮像素子401によって撮影される。撮影された画像データは、内部メモリ405に一時的に格納される。なお、撮像素子401は、別体または分離可能な構成としてもよい。撮影条件テーブル402には、撮像素子401が被写体を撮影するときの条件が登録される。撮影条件テーブル402の一例を図7に示す。
【0039】
図7を参照して、撮影条件テーブル402には、画像データの解像度4021、画像データの圧縮率4022、画像データの送信レート4023、撮影間隔4024、画像データの送信先となる画像サーバ1のIPアドレス4025、インターネット網3への接続情報4026および画像サーバ1との接続条件4027が記述される。撮影間隔4024には、例えば常時撮影か断続的な撮影かの区別、断続撮影の場合は撮影を行う周期と1回当たりの撮影時間などが含まれる。インターネット網3への接続情報4026には、例えば常時接続かダイヤルアップ接続かの区別、ダイヤルアップ接続の場合はプロバイダ8aによるアクセスポイントの電話番号などが含まれる。画像サーバ1との接続条件4027には、例えば常時接続か断続的に接続するのかの区別、断続的に接続する場合は接続を行う周期や1回当たりの接続時間などが含まれる。
【0040】
再び図3を参照して、RTC406は、自分が属する撮像装置4によって参照される時刻を計時し保持する。CPU403は、撮像条件テーブル402に記録されている内容に従って、撮像素子401を通じて被写体を撮影し、画像データを画像サーバ1に送信する。その際、CPU403は、撮影時刻を示す情報をRTC406から取得し、取得した撮影時刻を示す情報を撮影された画像データに付加する。より具体的には、被写体を所定のレート(例えば3秒に1フレーム)で撮影しつつ、得られた1枚1枚の画像に対し、各々の撮影時刻をRTC406から順次読み取ってタイムスタンプとして添付していく。なお、外部との通信は、I/F404を介して行われる。
【0041】
また、CPU403は、画像サーバ1への接続形態に応じたプロトコルをサポートする。すなわち、公衆回線やISDN回線を経由してダイヤルアップ接続を行う場合には、PPPプロトコルをサポートし、PHS(Personal Handy phone System)のPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)を使う場合には、PIAFSI/Fとそのドライバをサポートし、また、構内LAN(Local Area Network)に接続する場合は、Ethernet(イーサネット:登録商標)I/Fとそのドライバをサポートする。CPU403はさらに、上述したTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)やRS−232CI/Fをサポートしている。
【0042】
撮像装置4から画像サーバ1に送られる画像データのフォーマットの一例を図8に示す。図8において、1枚の画像フレーム14には、画像データ144と、画像データ144を撮像した撮像装置4の識別番号141と、画像データ144の撮影時刻142と、画像データ144のサイズ(データ量)143とが含まれている。
【0043】
画像サーバ1のCPU104は、具体的には図9および図10に示すフロー図を処理する。図9を参照して、CPU104は、画像サーバ1の電源が投入されると、ステップS1で初期処理を行う。初期処理では、I/F105の初期化、ユーザデータテーブル102の読み込み、撮像装置データテーブル103の読み込み、画像メモリ101内のデータ記録領域の初期化などが実行される。
【0044】
初期処理が完了すると、CPU104は、ステップS3で画像待ちの状態に移行して、ステップS5で撮像装置1からの画像データの有無を判定する。画像データ有りと判定される場合、CPU104は、ステップS7でI/F105を通じてその画像データを受信し、画像メモリ101に記録する。画像データなしと判定される場合には、ステップS3の待機状態に戻る。
【0045】
画像データを記録し終えると、CPU104は、ステップS9でその画像データに添付されている時刻情報142を取り出し、取り出した時刻情報142が示す時刻つまり画像データの撮影時刻とRTC106の時刻との差分を計算する。次のステップS11では、CPU104は、画像データに添付されている識別番号141を取り出し、取り出した識別番号141に該当する撮像装置4の個別テーブル1032を撮像装置データテーブル103から特定する。
【0046】
次のステップS13でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032からパケット遅延時間1038を読み取り、読み取ったパケット遅延時間1038をステップS9の計算結果から差し引く。これは、ステップS9で計算した時刻差から、ネットワーク網3で生じる伝送遅延時間を除去するための補正処理である。
【0047】
次のステップS15でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032から圧縮率/解像度1036を読み取り、さらにその個別テーブル1032内の処理時間テーブル1039を参照して、読み取った圧縮率/解像度1036と対応する処理遅延時間を割り出す。そして、ステップS17では、割り出した処理遅延時間をステップS13の計算結果から差し引く。これは、ステップS9で計算した時刻差から、撮像装置4および画像サーバ1で生じる処理遅延時間をさらに除去するための補正処理である。
【0048】
次のステップS19でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032から時刻差の許容値1037を取得する。そして、ステップS21でその許容値1037が有効か否かを判定し、もし無効であれば、ステップS23で共通テーブル1031から時刻差の許容値1033を取得する。ステップS21の判定結果が有効を示す場合にはステップS23はスキップされ、次のステップS25が実行される。
【0049】
ステップS25でCPU104は、ステップS17の計算結果(伝送遅延および処理遅延を除去する補正をした後の時刻差)と、時刻差の許容値1037または1033とを比較し、続くステップS27では、補正後の時刻差が許容値を超えているか否かを判定する。その判定の結果が肯定的である場合、ステップS29でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032からIPアドレス1034を読み取り、撮像装置4の時刻(RTC406の値)を修正させるための時刻修正コマンドを、そのIPアドレス1034宛に送信する。時刻修正コマンドには、ステップS17の計算結果(補正後の時刻差)が添付される。ステップS27の判定結果が否定的である場合には、ステップS29はスキップされ、ステップS31が実行される。
【0050】
続いて図10を参照して、CPU104は、個別テーブル1032a〜1032c上のパケット遅延時間をそれぞれ更新するための処理ループに入る。最初、ステップS31でCPU104は、画像サーバ1に接続されているいずれか1つの撮像装置4を選択、すなわち撮像装置データテーブル103からいずれか1つの個別テーブル1032を選択する。選択の方法としては、撮像装置データテーブル103を走査して先頭の個別テーブル1032から順番に選ぶ方法や、ランダムに選ぶ方法などがある。
【0051】
ステップS33でCPU104は、ステップS31で選択した個別テーブル1032に記載の最終更新時刻1041とRTC106とを参照して、前回パケット遅延時間の計測を行ってからの経過時間を計算する。続くステップS35では、ステップS31で選択した個別テーブル1032からパケット遅延時間測定間隔1040を取得してステップS33の計算結果と比較し、経過時間が測定間隔を超えたか否かを判定する。判定結果が否定的である場合、ステップS37,S39およびS41をスキップしてステップS43に進む。
【0052】
ステップS35の判定結果が肯定的である場合、ステップS37でCPU104は、ステップS31で選択したテーブル1032に記載のIPアドレス1034宛に遅延測定パケットを送信する。そして、ステップS39でそのレスポンスパケットを受信し、それによってステップS41では、最新のパケット遅延時間を計測し、個別テーブル1032上のパケット遅延時間1038および最終更新時刻1041の値を更新する。次のステップS43でCPU104は、全ての撮像装置4が選択された否かを判定し、未選択の撮像装置4があればステップS31に戻り、次の撮像装置4を選択して同様の処理を行う。未選択の撮像装置4がなければ、CPU104は、ステップS3に戻って撮像装置4からの画像待ち状態に移行する。
【0053】
撮像装置4のCPU403は、具体的には図11に示すフロー図を処理する。図11を参照して、撮像装置4の電源が投入されると、ステップS51でCPU403は、撮影条件テーブル402の読み込みやI/F404の初期化、インターネット網3への接続といった初期処理を行う。初期処理が完了すると、ステップS53でCPU403は、被写体を撮影して画像データを画像サーバ1に送信するための処理を実行する。すなわち、撮影条件テーブル402の内容に従い、撮像素子401を通じて被写体を一定時間撮影すると共に、RTC406から撮影時刻を読み取り、画像データとその撮影時刻とを内部メモリ404に一時記憶する。続くステップS55でCPU403は、内部メモリ404から画像データおよび撮影時刻を読み出し、図8のようなフォーマットに従ってその画像データ144に、撮像装置4の識別番号141と画像の撮影時刻142と画像のサイズ143とを付加した後、I/F405からインターネット網3経由で画像サーバ1に送信する。
【0054】
こうして画像データを送信し終えると、ステップS57でCPU403は、コマンド待ち状態に入り、画像サーバ1からのコマンドがあるか否かを判定する。コマンド有りと判定されると、ステップS59でそのコマンドを読み込み、ステップS61で時刻修正コマンドかどうかを判定する。時刻修正コマンドであれば、ステップS63でそのコマンドに添付されている補正後の時刻差に基づいてRTC406を修正し、そうでなければ、ステップS65でパケット遅延測定コマンドかどうかをさらに判定する。パケット遅延測定コマンドであれば、ステップS67で画像サーバ1にレスポンスパケットを返し、ステップS71に進む。パケット遅延測定コマンドでもなければ、ステップS69でそのコマンドの要求する処理を行い、ステップS71に進む。
【0055】
ステップS71では、RTC406および撮影条件テーブル402が参照され、前回の撮影から決められた時間(撮影間隔4024)が経過したか否かが判定される。判定結果が肯定的であればステップS53に戻って再び撮影が行われ、否定的であればステップS57に戻ってコマンド待ち状態に入る。
【0056】
以上の説明からわかるように、この実施例の遠隔監視システム100では、撮像装置4,画像サーバ1およびユーザ端末(コンピュータ12や携帯電話5b)がインターネット網3に接続される。撮像装置1は監視画像を撮影して、インターネット網3を通じて画像サーバ1にその監視画像を送信し、画像サーバ1は、撮像装置4から送られてくる監視画像を記録・蓄積する。ユーザ端末(12,5b)は、インターネット網3を通じ、画像サーバ1に蓄積された監視画像を閲覧する。
【0057】
このように構成された遠隔監視システム100において、撮像装置4は、画像サーバ1への監視画像に撮影時刻を付加して送信し、画像サーバ1は、撮像装置4からの監視画像に付加されている撮影時刻と画像サーバ1自身の時刻との差分を求めて、その差分が予め決められた許容範囲を超えた場合に、撮像装置4に時刻を修正させるためのコマンドを送信する。これにより、ユーザの手を煩わせることなく、撮像装置4と画像サーバ1との間の時刻のずれを一定の許容範囲内に収めることができるようになる。そしてこの場合、撮像時刻は画像に付加して送られるので、時刻を通知するためのパケットのやり取りが不要である上、差分が許容範囲を超えたときにだけ画像サーバ1から撮像装置4にコマンドが送られるので、撮像装置4が画像サーバ1側の時刻を定期的に参照して時刻修正を行う場合よりも、遠隔監視システム100への負荷の増大が少ない。しかも、差分が許容範囲を超えたか否かの判定が画像毎に行われるので、時刻のずれが一時的に許容値を超えて大きくなる可能性が低減される。
【0058】
さらに、画像サーバ1は、求めた差分から伝送遅延および処理遅延を減じる補正をして、補正後の差分について許容範囲を越えたか否かの判定を行うので、より的確な時刻修正を行える。
【0059】
なお、この実施例では、伝送遅延および処理遅延の両方について補正を行っているが、どちらか一方を補正するだけでも一定の効果は得られる。
【0060】
また、この実施例では、図6のような解像度および圧縮率を変数とする処理時間テーブルを参照して処理時間を求めたが、どちらか一方を変数とするような簡略化された処理時間テーブルを用いてもよい。一般的には、画像の情報量を示す何らかの変数(情報量そのものでも構わない)と対応付けられた複数の処理遅延時間が記述された処理時間テーブルであれば、どのようなテーブルを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である画像サーバを用いた遠隔監視システムの全体構成を示す図解図である。
【図2】画像サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図4】ユーザデータテーブルを示す図解図である。
【図5】撮像装置データテーブルを示す図解図である。
【図6】処理時間テーブルを示す図解図である。
【図7】撮影条件テーブルを示す図解図である。
【図8】画像データのフォーマットを示す図解図である。
【図9】画像サーバの動作の一部を示すフロー図である。
【図10】画像サーバの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図11】撮像装置の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c…画像サーバ
2…ルータ
3…インターネット網
4,4a,4b,4c…撮像装置
5a,5b…携帯電話
6a,6b…移動通信網
7a,7b…通信事業者
8a,8b…プロバイダ
9…モデム
10…一般公衆回線
11…ルータ
12…コンピュータ
13…LAN専用線
【発明の属する技術分野】
この発明は、遠隔監視システムに関し、特に例えばインターネット網を利用した遠隔監視システムで用いられる、画像サーバに関する。
【0002】
【従来技術】
インターネット網を利用した遠隔監視システムの一例が、特許文献1に開示されている。この文献のシステムでは、通信機能を有する撮像装置がインターネット網を介して画像サーバと接続される。遠隔地に設置された撮像装置からの画像情報は、インターネット網を通じて画像サーバへと伝送され、蓄積される。ユーザは、パソコンや携帯電話などの端末をネットワークに接続して画像サーバにアクセスすることにより、場所を選ばずに監視画像を見ることができる。
【0003】
さて、この種のシステムでは、画像サーバと撮像装置とは、独自のリアルタイムクロック(以下、単に時刻と呼ぶ)を持ち、それぞれの時刻を基準として動作する。そのため、両者の時刻がずれていると、ある時刻の映像を見ているつもりが実際に見ていたのは別の時刻の映像だった、という結果になる。また、例えば同じ被写体を同時に2台の撮像装置で別々の角度から撮影して2つの映像を並べて見るような場合、2台の撮像装置の時刻のずれが所定の許容値を超えていると、2つの映像の間の不整合が目に付くようになる。こうした不都合が生じないようにするには、各撮像装置とサーバとの時刻のずれを常に一定の許容範囲内に収める必要がある。
【0004】
特許文献1に開示されているような従来の遠隔監視システムでは一般に、最初にシステムを立ち上げる際、各撮像装置の時刻を画像サーバの時刻に一致させるようにしていた。さらには、一度一致させても時間が経過するにつれてずれが拡大していくので、システム稼動中にも随時、ユーザが端末や画像サーバを通じて各撮像装置の時刻を修正する必要があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−110560号公報〔H04L 12/28,H04N7/18〕
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ユーザが時刻のずれに絶えず注意を払い、ずれが大きくなる度に時刻修正を行ったのでは手間がかかる。ずれの有無にかかわらず定期的に時刻の再設定を行うことも考えられるが、そうすると不必要な再設定が行われる場合があるので、システムに無駄な負荷がかかる。負荷を減らすために再設定を行う周期を長くすれば、今度はずれが生じてもなかなか修正がなされず、ずれが一時的に許容値を超える恐れがある。
【0007】
あるいは、別の方法として、画像サーバ側に一般的なタイムサーバを設け、撮像装置がこのタイムサーバを自律的に参照して時刻修正を行うような構成も考えられる。この構成では、ユーザの手を煩わすことはなくなるものの、撮像装置が自律的にタイムサーバを参照するには、撮像装置からタイムサーバへ要求パケットを送信し、タイムサーバから撮像装置へ時刻通知パケットを応答する、といったパケットのやり取りを周期的に行わなければならない。そのため、特に撮像装置の接続台数が多い場合、システムへの負荷が非常に大きくなる。負荷を軽減するためにタイムサーバを参照する周期を長くすれば、時刻のずれが一時的に許容値を超える恐れがある。
【0008】
それゆえに、この発明の主な目的は、撮像装置の時刻と自分自身の時刻とのずれを容易に小さくすることができる、画像信号処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理装置において、時刻を計測する第1計測手段、撮像時刻情報が示す撮像時刻と第1計測手段によって計測された計測時刻とのずれを評価する評価手段、および評価手段による評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する送信手段を備えることを特徴とする、画像信号処理装置である。
【0010】
第2の発明は、撮像装置と、撮像装置から送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理装置とで構成される遠隔監視システムにおいて、撮像装置は、画像信号に撮像時刻情報を付加する付加手段を備え、記録装置は、時刻を計測する第1計測手段、撮像時刻情報が示す撮像時刻と第1計測手段によって計測された計測時刻とのずれを評価する評価手段、および評価手段による評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する送信手段を備えることを特徴とする、遠隔監視システムである。
【0011】
第3の発明は、撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理方法において、(a)時刻を計測し、(b)撮像時刻情報が示す撮像時刻とステップ(a)によって計測された計測時刻とのずれを評価し、そして(c)ステップ(b)による評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信することを特徴とする、画像信号処理方法である。
【0012】
第4の発明は、撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す装置によって実行される画像信号処理プログラムにおいて、時刻を計測する第1計測ステップ、撮像時刻情報が示す撮像時刻と第1計測ステップによって計測された計測時刻とのずれを評価する評価ステップ、および評価ステップによる評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する送信ステップを備えることを特徴とする、画像信号処理プログラムである。
【0013】
【作用】
撮像装置からの画像信号には撮像時刻情報が付加されており、画像信号処理装置は、時刻を計測し、撮像時刻情報が示す撮像時刻と計測された計測時刻とのずれを評価し、そして評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信する。
【0014】
好ましくは、時刻のずれを評価する際、撮影時刻と計測時刻との差分を算出し、算出された差分を補正する。これにより、精度の高い評価が簡単に行える。
【0015】
画像信号が通信回線を通して送信される場合には、差分を補正する際に通信回線で生じる伝送遅延時間を考慮して補正を行う。これにより、差分からは伝送遅延に起因する誤差が除去され、その結果、評価の精度が高まる。
【0016】
より好ましくは、伝送遅延時間を定期的に計測する。これにより、経路の違いやトラフィック状況の変化などによって伝送遅延時間が変動しても、評価の精度が低下することがない。
【0017】
好ましくは、画像情報に自分の処理時間に影響を与える属性情報が付加され、差分を補正する際には属性情報に基づいて補正を行う。これにより、差分からは処理遅延に起因する誤差が除去され、その結果、評価の精度が高まる。
【0018】
より好ましくは、複数の処理時間が複数の属性にそれぞれ割り当てられたテーブルから属性情報の示す属性に対応する処理時間を検出し、検出された処理時間を考慮して補正を行う。これにより、属性情報を解析して処理時間を割り出す手間が省ける。
【0019】
好ましくは、属性情報は、画像信号の解像度を示す解像度情報を含む。画像信号が圧縮状態で送信される場合には、属性情報は画像信号の圧縮率を示す圧縮率情報を含む。
【0020】
好ましくは、許容範囲を任意に設定する。撮像装置が複数存在する場合には、撮像装置毎に設定を行う。これにより、1つ1つの撮像装置に対して用途や設置場所に応じた好適な許容範囲を設定することができる。
【0021】
【発明の効果】
この発明によれば、画像信号処理装置は、撮像装置からの画像に付加されている撮像時刻と自分自身の時刻とのずれを評価して、評価結果が許容範囲を超えるとき撮像装置に時刻修正要求を送信するので、撮像装置との間の時刻のずれを容易に小さくすることができる。
【0022】
この発明の上述のような目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0023】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の遠隔監視システム100は、3台の画像サーバ1a〜1cと、3台の撮像装置4a〜4cとを備えている。画像サーバ1a〜1cはそれぞれ、ルータ2を介してインターネット網3と接続される。
【0024】
ここで、画像サーバ1a〜1cの各々は、大量の画像データを記憶すべく大容量を有している。なお、図示されているように全サーバ1a〜1cを互いに接続して一箇所に設置するのでなく各地に分散させて配置し、インターネット網3を介して相互に接続する構成でもよい。また、ユーザ数やサービス内容によっては画像サーバ1a〜1cのうち任意の1台または2台を削除することもできるし、図示されていない別の画像サーバを新たに追加してもよい。
【0025】
撮像装置4aは、例えば携帯用のビデオカメラであり、携帯電話5aによって所定のダイヤル操作が行われたとき、移動体通信網6aと、通信事業者7aが提供するインターネット接続サービスとを介してインターネット網3に接続される。撮像装置4bは、例えば家庭用の固定式監視カメラであり、モデム9がプロバイダ8aのアクセスポイント番号をダイヤルしたとき、一般公衆回線10およびプロバイダ8aを介してインターネット網3に接続される。なお、一般公衆回線10およびモデム9の代わりに、ISDN回線およびターミナルアダプタを用いてもよい。または、モデム9の代わりにADSLモデムやブロードバンドルータを用いてインターネット網3に常時接続してもよい。撮像装置4cは、例えばオフィスビルに設置された固定式監視カメラであり、ルータ11および構内LAN専用線13を介してインターネット網3と接続される。
【0026】
撮像装置4a,4cまたは4c(以下、特に区別する必要がなければ単に撮像装置4と記す)によって撮影された画像データは、こうして接続されたインターネット網3を通じて画像サーバ1a,1b,または1c(同様に単に画像サーバ1と記す)へと送信される。なお、撮像装置4a〜4cは、前述のようなビデオカメラや監視カメラに限らず、例えばディジタルカメラとコンピュータとを組み合わせて構成されるものであってもよい。また、撮像装置4aおよび携帯電話5aは、両者を一体化したカメラ付き携帯電話であってもよい。
【0027】
端末装置12は、例えばパーソナルコンピュータであり、プロバイダ8bおよびインターネット網3を介して、画像サーバ1または撮像装置4に接続される。ユーザは、端末装置12を利用して、画像サーバ1に蓄積された画像の閲覧や検索を実行したり、画像サーバ1のサービス条件を設定または変更したり、あるいは撮像装置4の撮影条件を設定または変更したりすることができる。ユーザは、端末装置12だけでなく携帯電話5bによっても、同様の操作を行うことができる。この場合、携帯電話5bは、移動体通信網6bおよび通信事業者7bの提供するインターネット接続サービスを利用してインターネット網3に接続される。携帯電話5bからは、移動体通信網6a,6bのみを介して撮像装置4aへ接続することもできる。
【0028】
画像サーバ1a〜1cの各々の構成を図2に示す。図2において、画像サーバ1a〜1cは、画像メモリ101と、ユーザデータテーブル102と、撮像装置データテーブル103と、CPU104と、インターフェース(I/F)105と、リアルタイムクロック(RTC)106とを含む。
【0029】
画像メモリ101は、撮像装置4から送られる画像データを記憶する。ユーザデータテーブル102は、画像サーバ1a〜1cにアクセスできるユーザ一人一人について、提供される監視サービスの内容や条件を保持する。撮像装置データテーブル103は、自分が属する画像サーバ1と接続されている全ての撮像装置1a,1bおよび1cについて共通に設定された撮影条件と、個別に設定された撮影条件とを保持する。
【0030】
CPU104は、ユーザデータテーブル102および撮像装置データテーブル103の設定に基づいて、ユーザに対して画像蓄積サービスを行う。CPU104はまた、ユーザデータテーブル102および撮像装置データテーブル103の設定に基づいて、ユーザの端末装置12または携帯電話5bに対する画像データの送出、撮像装置4a〜4cに対応するプロトコルのサポート、ユーザの端末装置12または携帯電話5bから入力されたユーザ毎のサービス条件に基づくユーザデータテーブル102の変更などを行う。なお、外部との通信は、I/F105を介して行われる。RTC106は、自分が属する画像サーバ1によって参照される時刻を計時し保持する。
【0031】
画像サーバ1が保有するユーザデータテーブル102の一例が図4に示されている。図4を参照して、ユーザデータテーブル102は、この監視サービスの登録ユーザ数と同数のユーザ領域102a,102b,…に分割され、ユーザ領域102a,102b,…の各々は、ユーザのプロファイルテーブル1021,許可されたサービス内容のテーブル1022,およびユーザに属している撮像装置の識別コードテーブル1023に区分される。プロファイルテーブル1021には、そのユーザの識別コードおよびユーザ名が登録される。
【0032】
画像サーバ1が保有する撮像装置データテーブル103の一例が図5に示されている。図5を参照して、撮像装置データテーブル103は、全ての撮像装置4a〜4cに共通の設定が登録される共通テーブル1031と、撮像装置4a〜4cにそれぞれ対応する個別テーブル1032a〜1032cとに分割される。個別テーブル1032a〜1032cにはそれぞれ、撮像装置4a〜4cの個別的な設定が登録される。
【0033】
共通テーブル1031には、撮像装置4a〜4cに共通の設定として、時刻差の許容値1033が登録される。この時刻差の許容値1033は、該当する個別テーブル1032に時刻差の許容値1037が登録されていない場合に参照される。一方、個別テーブル1032a〜1032cにはそれぞれ、撮像装置4a〜4cに個別の設定として、IPアドレス1034,記録レート1035,圧縮率/解像度1036,時間差の許容値1037,パケット遅延時間1038,処理時間テーブル1039,パケット遅延測定間隔1040および最終更新時刻1041が登録される。
【0034】
IPアドレス1034は、インターネット網3上で撮像装置4を識別するためのアドレスであり、固定的に付与されるか、インターネット網3への接続時に動的に割り当てられる。記録レート1035は、撮像装置4で採用される記録レートであり、例えば1フレーム/3秒のように設定される。圧縮率/解像度1036は、撮像装置4で採用される画像の圧縮率/解像度であり、例えば圧縮率“3”,解像度“640×480”のように記述される。
【0035】
時刻差の許容値1037は、画像サーバ1の時刻(RTC106の値)と、撮像装置4の時刻(RTC406の値)とのずれに関する許容値であり、例えば120秒などのようにユーザが任意に設定できる。パケット遅延時間1038は、撮像装置4から送出されたパケットがインターネット網3を経由して画像サーバ1に到達するまでにかかる時間である。その値は、パケットがインターネット網3上のどの経路を通るかによって異なり、また同じ経路でもトラフィック状況によって絶えず変動するため、画像サーバ4と撮像装置1との間で定期的にループバックパケットを往復させて実際に遅延時間を測定し、最新の値に更新する。
【0036】
処理時間テーブル1039は、処理時間を割り出す際に参照されるテーブルである。ここでいう処理時間は、撮像装置4から画像サーバ1へ画像伝送を行う際、撮像装置4で画像データを処理するのにかかる時間と、画像サーバ1で画像データを処理するのにかかる時間とを合計した値である。図6に処理時間テーブル1039の一例を示す。この処理時間テーブル1039には、撮像装置4で採用可能な解像度(160×120,320×240,…)および圧縮率(1,2,…)の全組み合わせについて処理時間が記載されており、このテーブル1039を参照することにより、撮像装置4と画像サーバ1とで画像データを処理するのにかかる時間が、その画像データの解像度および圧縮率から容易に割り出される。例えば、解像度640×480,圧縮率3の画像データを処理する場合、この画像データの処理時間は20m秒であることがわかる。
【0037】
パケット遅延測定間隔1040は、パケット遅延時間の測定を行う時間的な間隔(周期)である。画像サーバ1は、このパケット遅延測定間隔1040に示された時間が経過する毎に、撮像装置4に対して遅延時間測定コマンドパケットを送付してパケット遅延時間を測定し、個別テーブル1032上のパケット遅延時間1039を更新する。最終更新時刻1041は、最後にパケット遅延時間1039を更新した時刻である。
【0038】
撮像装置4a〜4cの各々は、図3に示すように構成される。図3を参照して、被写体は、撮像素子401によって撮影される。撮影された画像データは、内部メモリ405に一時的に格納される。なお、撮像素子401は、別体または分離可能な構成としてもよい。撮影条件テーブル402には、撮像素子401が被写体を撮影するときの条件が登録される。撮影条件テーブル402の一例を図7に示す。
【0039】
図7を参照して、撮影条件テーブル402には、画像データの解像度4021、画像データの圧縮率4022、画像データの送信レート4023、撮影間隔4024、画像データの送信先となる画像サーバ1のIPアドレス4025、インターネット網3への接続情報4026および画像サーバ1との接続条件4027が記述される。撮影間隔4024には、例えば常時撮影か断続的な撮影かの区別、断続撮影の場合は撮影を行う周期と1回当たりの撮影時間などが含まれる。インターネット網3への接続情報4026には、例えば常時接続かダイヤルアップ接続かの区別、ダイヤルアップ接続の場合はプロバイダ8aによるアクセスポイントの電話番号などが含まれる。画像サーバ1との接続条件4027には、例えば常時接続か断続的に接続するのかの区別、断続的に接続する場合は接続を行う周期や1回当たりの接続時間などが含まれる。
【0040】
再び図3を参照して、RTC406は、自分が属する撮像装置4によって参照される時刻を計時し保持する。CPU403は、撮像条件テーブル402に記録されている内容に従って、撮像素子401を通じて被写体を撮影し、画像データを画像サーバ1に送信する。その際、CPU403は、撮影時刻を示す情報をRTC406から取得し、取得した撮影時刻を示す情報を撮影された画像データに付加する。より具体的には、被写体を所定のレート(例えば3秒に1フレーム)で撮影しつつ、得られた1枚1枚の画像に対し、各々の撮影時刻をRTC406から順次読み取ってタイムスタンプとして添付していく。なお、外部との通信は、I/F404を介して行われる。
【0041】
また、CPU403は、画像サーバ1への接続形態に応じたプロトコルをサポートする。すなわち、公衆回線やISDN回線を経由してダイヤルアップ接続を行う場合には、PPPプロトコルをサポートし、PHS(Personal Handy phone System)のPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)を使う場合には、PIAFSI/Fとそのドライバをサポートし、また、構内LAN(Local Area Network)に接続する場合は、Ethernet(イーサネット:登録商標)I/Fとそのドライバをサポートする。CPU403はさらに、上述したTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)やRS−232CI/Fをサポートしている。
【0042】
撮像装置4から画像サーバ1に送られる画像データのフォーマットの一例を図8に示す。図8において、1枚の画像フレーム14には、画像データ144と、画像データ144を撮像した撮像装置4の識別番号141と、画像データ144の撮影時刻142と、画像データ144のサイズ(データ量)143とが含まれている。
【0043】
画像サーバ1のCPU104は、具体的には図9および図10に示すフロー図を処理する。図9を参照して、CPU104は、画像サーバ1の電源が投入されると、ステップS1で初期処理を行う。初期処理では、I/F105の初期化、ユーザデータテーブル102の読み込み、撮像装置データテーブル103の読み込み、画像メモリ101内のデータ記録領域の初期化などが実行される。
【0044】
初期処理が完了すると、CPU104は、ステップS3で画像待ちの状態に移行して、ステップS5で撮像装置1からの画像データの有無を判定する。画像データ有りと判定される場合、CPU104は、ステップS7でI/F105を通じてその画像データを受信し、画像メモリ101に記録する。画像データなしと判定される場合には、ステップS3の待機状態に戻る。
【0045】
画像データを記録し終えると、CPU104は、ステップS9でその画像データに添付されている時刻情報142を取り出し、取り出した時刻情報142が示す時刻つまり画像データの撮影時刻とRTC106の時刻との差分を計算する。次のステップS11では、CPU104は、画像データに添付されている識別番号141を取り出し、取り出した識別番号141に該当する撮像装置4の個別テーブル1032を撮像装置データテーブル103から特定する。
【0046】
次のステップS13でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032からパケット遅延時間1038を読み取り、読み取ったパケット遅延時間1038をステップS9の計算結果から差し引く。これは、ステップS9で計算した時刻差から、ネットワーク網3で生じる伝送遅延時間を除去するための補正処理である。
【0047】
次のステップS15でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032から圧縮率/解像度1036を読み取り、さらにその個別テーブル1032内の処理時間テーブル1039を参照して、読み取った圧縮率/解像度1036と対応する処理遅延時間を割り出す。そして、ステップS17では、割り出した処理遅延時間をステップS13の計算結果から差し引く。これは、ステップS9で計算した時刻差から、撮像装置4および画像サーバ1で生じる処理遅延時間をさらに除去するための補正処理である。
【0048】
次のステップS19でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032から時刻差の許容値1037を取得する。そして、ステップS21でその許容値1037が有効か否かを判定し、もし無効であれば、ステップS23で共通テーブル1031から時刻差の許容値1033を取得する。ステップS21の判定結果が有効を示す場合にはステップS23はスキップされ、次のステップS25が実行される。
【0049】
ステップS25でCPU104は、ステップS17の計算結果(伝送遅延および処理遅延を除去する補正をした後の時刻差)と、時刻差の許容値1037または1033とを比較し、続くステップS27では、補正後の時刻差が許容値を超えているか否かを判定する。その判定の結果が肯定的である場合、ステップS29でCPU104は、ステップS11で特定した個別テーブル1032からIPアドレス1034を読み取り、撮像装置4の時刻(RTC406の値)を修正させるための時刻修正コマンドを、そのIPアドレス1034宛に送信する。時刻修正コマンドには、ステップS17の計算結果(補正後の時刻差)が添付される。ステップS27の判定結果が否定的である場合には、ステップS29はスキップされ、ステップS31が実行される。
【0050】
続いて図10を参照して、CPU104は、個別テーブル1032a〜1032c上のパケット遅延時間をそれぞれ更新するための処理ループに入る。最初、ステップS31でCPU104は、画像サーバ1に接続されているいずれか1つの撮像装置4を選択、すなわち撮像装置データテーブル103からいずれか1つの個別テーブル1032を選択する。選択の方法としては、撮像装置データテーブル103を走査して先頭の個別テーブル1032から順番に選ぶ方法や、ランダムに選ぶ方法などがある。
【0051】
ステップS33でCPU104は、ステップS31で選択した個別テーブル1032に記載の最終更新時刻1041とRTC106とを参照して、前回パケット遅延時間の計測を行ってからの経過時間を計算する。続くステップS35では、ステップS31で選択した個別テーブル1032からパケット遅延時間測定間隔1040を取得してステップS33の計算結果と比較し、経過時間が測定間隔を超えたか否かを判定する。判定結果が否定的である場合、ステップS37,S39およびS41をスキップしてステップS43に進む。
【0052】
ステップS35の判定結果が肯定的である場合、ステップS37でCPU104は、ステップS31で選択したテーブル1032に記載のIPアドレス1034宛に遅延測定パケットを送信する。そして、ステップS39でそのレスポンスパケットを受信し、それによってステップS41では、最新のパケット遅延時間を計測し、個別テーブル1032上のパケット遅延時間1038および最終更新時刻1041の値を更新する。次のステップS43でCPU104は、全ての撮像装置4が選択された否かを判定し、未選択の撮像装置4があればステップS31に戻り、次の撮像装置4を選択して同様の処理を行う。未選択の撮像装置4がなければ、CPU104は、ステップS3に戻って撮像装置4からの画像待ち状態に移行する。
【0053】
撮像装置4のCPU403は、具体的には図11に示すフロー図を処理する。図11を参照して、撮像装置4の電源が投入されると、ステップS51でCPU403は、撮影条件テーブル402の読み込みやI/F404の初期化、インターネット網3への接続といった初期処理を行う。初期処理が完了すると、ステップS53でCPU403は、被写体を撮影して画像データを画像サーバ1に送信するための処理を実行する。すなわち、撮影条件テーブル402の内容に従い、撮像素子401を通じて被写体を一定時間撮影すると共に、RTC406から撮影時刻を読み取り、画像データとその撮影時刻とを内部メモリ404に一時記憶する。続くステップS55でCPU403は、内部メモリ404から画像データおよび撮影時刻を読み出し、図8のようなフォーマットに従ってその画像データ144に、撮像装置4の識別番号141と画像の撮影時刻142と画像のサイズ143とを付加した後、I/F405からインターネット網3経由で画像サーバ1に送信する。
【0054】
こうして画像データを送信し終えると、ステップS57でCPU403は、コマンド待ち状態に入り、画像サーバ1からのコマンドがあるか否かを判定する。コマンド有りと判定されると、ステップS59でそのコマンドを読み込み、ステップS61で時刻修正コマンドかどうかを判定する。時刻修正コマンドであれば、ステップS63でそのコマンドに添付されている補正後の時刻差に基づいてRTC406を修正し、そうでなければ、ステップS65でパケット遅延測定コマンドかどうかをさらに判定する。パケット遅延測定コマンドであれば、ステップS67で画像サーバ1にレスポンスパケットを返し、ステップS71に進む。パケット遅延測定コマンドでもなければ、ステップS69でそのコマンドの要求する処理を行い、ステップS71に進む。
【0055】
ステップS71では、RTC406および撮影条件テーブル402が参照され、前回の撮影から決められた時間(撮影間隔4024)が経過したか否かが判定される。判定結果が肯定的であればステップS53に戻って再び撮影が行われ、否定的であればステップS57に戻ってコマンド待ち状態に入る。
【0056】
以上の説明からわかるように、この実施例の遠隔監視システム100では、撮像装置4,画像サーバ1およびユーザ端末(コンピュータ12や携帯電話5b)がインターネット網3に接続される。撮像装置1は監視画像を撮影して、インターネット網3を通じて画像サーバ1にその監視画像を送信し、画像サーバ1は、撮像装置4から送られてくる監視画像を記録・蓄積する。ユーザ端末(12,5b)は、インターネット網3を通じ、画像サーバ1に蓄積された監視画像を閲覧する。
【0057】
このように構成された遠隔監視システム100において、撮像装置4は、画像サーバ1への監視画像に撮影時刻を付加して送信し、画像サーバ1は、撮像装置4からの監視画像に付加されている撮影時刻と画像サーバ1自身の時刻との差分を求めて、その差分が予め決められた許容範囲を超えた場合に、撮像装置4に時刻を修正させるためのコマンドを送信する。これにより、ユーザの手を煩わせることなく、撮像装置4と画像サーバ1との間の時刻のずれを一定の許容範囲内に収めることができるようになる。そしてこの場合、撮像時刻は画像に付加して送られるので、時刻を通知するためのパケットのやり取りが不要である上、差分が許容範囲を超えたときにだけ画像サーバ1から撮像装置4にコマンドが送られるので、撮像装置4が画像サーバ1側の時刻を定期的に参照して時刻修正を行う場合よりも、遠隔監視システム100への負荷の増大が少ない。しかも、差分が許容範囲を超えたか否かの判定が画像毎に行われるので、時刻のずれが一時的に許容値を超えて大きくなる可能性が低減される。
【0058】
さらに、画像サーバ1は、求めた差分から伝送遅延および処理遅延を減じる補正をして、補正後の差分について許容範囲を越えたか否かの判定を行うので、より的確な時刻修正を行える。
【0059】
なお、この実施例では、伝送遅延および処理遅延の両方について補正を行っているが、どちらか一方を補正するだけでも一定の効果は得られる。
【0060】
また、この実施例では、図6のような解像度および圧縮率を変数とする処理時間テーブルを参照して処理時間を求めたが、どちらか一方を変数とするような簡略化された処理時間テーブルを用いてもよい。一般的には、画像の情報量を示す何らかの変数(情報量そのものでも構わない)と対応付けられた複数の処理遅延時間が記述された処理時間テーブルであれば、どのようなテーブルを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である画像サーバを用いた遠隔監視システムの全体構成を示す図解図である。
【図2】画像サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図4】ユーザデータテーブルを示す図解図である。
【図5】撮像装置データテーブルを示す図解図である。
【図6】処理時間テーブルを示す図解図である。
【図7】撮影条件テーブルを示す図解図である。
【図8】画像データのフォーマットを示す図解図である。
【図9】画像サーバの動作の一部を示すフロー図である。
【図10】画像サーバの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図11】撮像装置の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c…画像サーバ
2…ルータ
3…インターネット網
4,4a,4b,4c…撮像装置
5a,5b…携帯電話
6a,6b…移動通信網
7a,7b…通信事業者
8a,8b…プロバイダ
9…モデム
10…一般公衆回線
11…ルータ
12…コンピュータ
13…LAN専用線
Claims (13)
- 撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理装置において、
時刻を計測する第1計測手段、
前記撮像時刻情報が示す撮像時刻と前記第1計測手段によって計測された計測時刻とのずれを評価する評価手段、および
前記評価手段による評価結果が許容範囲を超えるとき前記撮像装置に時刻修正要求を送信する送信手段を備えることを特徴とする、画像信号処理装置。 - 前記評価手段は、
前記撮影時刻と前記計測時刻との差分を算出する算出手段、および
前記算出手段によって算出された差分を補正する補正手段を含む、請求項1記載の画像信号処理装置。 - 前記画像信号は通信回線を通して送信され、
前記補正手段は前記通信回線で生じる伝送遅延時間を考慮して補正を行う第1補正実行手段を含む、請求項2記載の画像信号処理装置。 - 前記伝送遅延時間を定期的に計測する第2計測手段をさらに備える、請求項3記載の画像信号処理装置。
- 前記画像信号は自分の処理時間に影響を与える属性情報が付加された状態で送信され、
前記補正手段は前記属性情報に基づいて補正を行う第2補正実行手段を含む、請求項2ないし4のいずれかに記載の画像信号処理装置。 - 複数の処理時間が複数の属性にそれぞれ割り当てられたテーブル、および
前記属性情報が示す属性に対応する処理時間を前記テーブルから検出する検出手段をさらに備え、
前記第2補正実行手段は前記検出手段によって検出された処理時間を考慮して補正を行う、請求項5記載の画像信号処理装置。 - 前記属性情報は前記画像信号の解像度を示す解像度情報を含む、請求項5または6記載の画像信号処理装置。
- 前記画像信号は圧縮状態で送信され、
前記属性情報は前記画像信号の圧縮率を示す圧縮率情報を含む、請求項5ないし7のいずれかに記載の画像信号処理装置。 - 前記許容範囲を任意に設定する設定手段をさらに備える、請求項1ないし8のいずれかに記載の画像信号処理装置。
- 前記撮像装置は複数存在し、
前記設定手段は撮像装置毎に設定を行う、請求項9記載の画像信号処理装置。 - 撮像装置と、前記撮像装置から送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理装置とで構成される遠隔監視システムにおいて、
前記撮像装置は、画像信号に撮像時刻情報を付加する付加手段を備え、
前記画像信号処理装置は、
時刻を計測する第1計測手段、
前記撮像時刻情報が示す撮像時刻と前記第1計測手段によって計測された計測時刻とのずれを評価する評価手段、および
前記評価手段による評価結果が許容範囲を超えるとき前記撮像装置に時刻修正要求を送信する送信手段を備えることを特徴とする、遠隔監視システム。 - 撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す画像信号処理方法において、
(a)時刻を計測し、
(b)前記撮像時刻情報が示す撮像時刻と前記ステップ(a)によって計測された計測時刻とのずれを評価し、そして
(c)前記ステップ(b)による評価結果が許容範囲を超えるとき前記撮像装置に時刻修正要求を送信することを特徴とする、画像信号処理方法。 - 撮像装置から撮像時刻情報が付加された状態で送信される画像信号に所定の処理を施す装置によって実行される画像信号処理プログラムにおいて、
時刻を計測する第1計測ステップ、
前記撮像時刻情報が示す撮像時刻と前記第1計測ステップによって計測された計測時刻とのずれを評価する評価ステップ、および
前記評価ステップによる評価結果が許容範囲を超えるとき前記撮像装置に時刻修正要求を送信する送信ステップを備えることを特徴とする、画像信号処理プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149613A JP2004356753A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 画像信号処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003149613A JP2004356753A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 画像信号処理装置 |
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JP2003149613A Withdrawn JP2004356753A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 画像信号処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004356753A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010268373A (ja) * | 2009-05-18 | 2010-11-25 | Nikon Corp | 時刻修正システム、カメラおよび時刻修正プログラム |
WO2013154025A1 (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-17 | ソニー株式会社 | 情報処理装置および方法、並びに、プログラム |
JP2015056872A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | 株式会社ドッドウエル ビー・エム・エス | 監視システム、監視方法及び監視装置 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149613A patent/JP2004356753A/ja not_active Withdrawn
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