JP2004355808A - ディスク装置 - Google Patents

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Tomoyoshi Yamada
朋良 山田
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Toru Kimihira
徹 公平
Takao Sugawara
隆夫 菅原
Masaru Matsumoto
優 松本
Hiroyuki Mase
広行 間瀬
Masao Tsunekawa
雅雄 常川
Shinji Koganezawa
新治 小金沢
Takaharu Ariga
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Abstract

【課題】 コンピュータシステムの外部メモリとして利用可能なディスク装置に関し、低コストで十分な記憶容量を有し、コンパクト性、軽量性、低消費電力および耐機械衝撃性を持たせることを目的とする。
【解決手段】 1.89インチ以下の直径を有するディスクと、ディスクを回転させるディスク駆動部と、ディスクに対し情報の書き込みおよび読み出しを行うヘッド機構部とをハウジングの内部に備え、このハウジングは、鉄系の金属をプレス成形して作製されたベースとカバーとを組み合わせて形成され、厚さ寸法が8mm以下である。
【選択図】 図92

Description

本発明は、磁気ディスク、光磁気ディスクのような、コンピュータシステムの外部メモリとして利用可能なディスク装置に関する。さらに詳しくは、クレジットカードサイズのハウジングと、回路部分と、該ハウジング内の各種機械的部品構成とを含むディスク装置全体の構造に関する。
一般に、記憶媒体として用いられる少なくとも1つの磁気ディスクを有する、例えば磁気ディスク装置のようなディスク装置は、コンピュータシステムを含むいろいろな分野において、有望な不揮発性メモリの1つとしての実用に供されている。さらに近年では、磁気装置内での磁気ディスクの記憶密度の向上というような技術的な改善が顕著に行われており、この結果、磁気ディスク装置自体の小形化が図られている。他方、マイクロエレクトロニクスの近年における急速な発展により、携帯型パソコンに代表される如く、コンピュータシステム等はコンパクト化、軽量化ならびに低消費電力化が進んでいる。
上述のように、上記磁気ディスク装置の小形化への技術は近年目を見張る程の進展を見せてはいるが、直径2.5インチの磁気ディスクを用いた場合、当該磁気ディスク装置は余りにも大きくなり、余りにも重くなり、そしてさらに余りにも電力消費が大きくなる。このため、小形化、軽量化ならびに低消費電力化が要求される上記携帯型パソコンに、上述した現状の磁気ディスク装置を適用することは困難である。この要求に応えるべく、最近では、直径1.89インチの磁気ディスクを利用した磁気ディスク装置が提唱され始めている。確かにこの磁気ディスク装置は、直径2.5インチの磁気ディスク装置に比べて小さい。ところが、そのような直径1.89インチの磁気ディスクからなる磁気ディスク装置においては、何の改良を加えることなしに従来技術を流用して小形化しようとしている。このため問題が生じる。すなわち上記磁気ディスク装置の大きさ、特にその厚さは、携帯用形の装置によって実用されるには依然として大き過ぎるということである(最近では、その最小厚さは10mm程度であるといわれている)。さらに加えてもう1つの問題が生ずる。すなわち、そのような磁気ディスク装置は、上記のディスク装置が上記の携帯形の装置に適用された場合であっても、この携帯形の装置を落す等の外的要因により生ずる機械的衝撃に対して十分耐えることができないことである。
さらに、先行技術文献である米国特許第4,639,863 号(特許文献1)および米国特許第4,860,194 号(特許文献2)にはモジュールユニット・ディスクファイル・サブシステムが開示されているが、このサブシステムにおいては、一層薄型にするために、ヘッドおよびディスク機構部を含むハウジングの側に直接、伸長されたプリント回路基板が付帯せしめられている。しかしながら当該従来技術の中ではそのような構造にすることによって具体的にどの位の厚みになるのかは開示されていない。さらにまた、当該ディスク装置の厚さが十分に低減されたとしても、新たな問題が生ずる。すなわち、そのプリント回路基板およびハウジングを含むディスク装置が占める領域が通常よりも増大してしまうことである。
このような状況を考慮すると、現状で使用されている公知の携帯形パソコン等においては、磁気ディスクを利用するよりも暫定的に集積回路(IC)メモリカードが用いられ、これにより要求される大きさならびに重量を確保している。最近このICメモリカードの仕様が標準化されており{JEIDA(Japan Electronic Industry Development Association)の標準仕様およびPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)}、この仕様によれば、カードの厚さは5mmまたは3.3mmと規定されている。この標準仕様を満足できるようなカードであれば十分小さいしまた十分軽いから、上記のカードは、大きさならびに重量の点からすれば、提携形パソコンに適用するのに向いている。
米国特許第 4,639,863号 米国特許第 4,860,194号
しかしながら、現状では、次に述べるような2つの重大な不利がある。
第1は、ICメモリカードを利用したコンピュータシステムはきわめて高価になってしまうことである。具体的には、メガバイト当りのコストが数万円/MByte になり、これはフレキシブルディスク装置を利用したコンピュータシステムの数百倍も高く、そして、ハードディスク装置(すなわち磁気ディスク装置)よりも数十倍も高くなる。第2は、上記ICメモリカードを利用したコンピュータシステム全体の記憶容量は、ユーザの一般的な要求に応えるには必ずしも十分とはいえない。現今、おおよそ1MByte の記憶容量を有するICメモリカードが主に使用されている。さらに、このICメモリカード記憶容量は将来数MByte から10MByte のオーダにまで増大するであろう。他方、現在、理想的な携帯型パソコンにおいて、40MByte 以上のメモリシステムが現実には求められている。したがって上記のICメモリカードを利用したコンピュータシステムでは、記憶容量についての要求を実質的には満足していない。さらに、近い将来、ユーザが求める記憶容量はもっとさらに増大するであろうことが予想される。このため、ICメモリ技術がさらに進展することを考慮したとしても、ICメモリカードの記憶容量が、要求される記憶容量までに追いつくのは困難である。
上述したように、従来技術による磁気ディスク装置が、携帯型パソコンに利用された場合、コストおよび記憶容量の点では十分であろう。しかし、大きさ、重さ、電力消費および耐機械的衝撃性の点では十分ではない。逆に、携帯型パソコンに利用されるICメモリカードは、大きさ、重さ、電力消費および耐機械的衝撃性の点では十分である。しかし、ICメモリカードのコストは余りにも高くそしてその記憶容量は必ずしもユーザにとって満足できるものではない。したがって、真の携帯型パソコンを実現するためには、そのメモリデバイスは、磁気ディスク装置の利点とICメモリカードの利点の双方を兼ね備えることが強く望まれる。
ひとつの解決策としては、PCMCIAのType−III 規格が挙げられる。これは、Type−I、Type−IIと同一の平面寸法を持ち、厚さを10.5mmまで許容したものである。これにPCMCIA(JEIDA)規格のコネクタを持たせることにより、Type−I、Type−IIの縦に並んだふたつのスロットに、この10.5mmのカードを収容することが可能である。
前述したように、10.5mmであれば、従来技術の流用で磁気ディスク装置を実現可能であるから、そのような製品が現在アナウンスされている。しかしながら、ノートブック型パソコンにおいても薄型化は必須であり、縦にスロットを2つ並べることは、薄型化の障害になる。また、パームトップパソコンにおいては、ひとつのスロットしか用意できない。つまり、全ての装置においてICメモリカードの代わりを務めることはできない。そこで、Type−I、Type−IIと同一の外形寸法をもった、即ち厚さ5mm以下の磁気ディスク装置の実現が強く望まれている。
したがって本発明の目的はより低コストで、かつ、十分な記憶容量を有しつつ、コンパクト性、より軽量であること、より低電力消費であることおよび十分な耐機械衝撃性という諸利点を併せ持つ磁気ディスク装置を提供することを目的とするものである。
本発明のさらに他の目的は、厚さが例えば5mmで重さは70gより軽く、機械的衝撃に対する安定性は200Gを越え、さらに、1KGauss 以上の外部磁界に対して安定、という磁気ディスク装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に基づくディスク装置は、情報を記憶する少なくとも1枚のディスクを収容するハウジングと、該ディスクを回転させるディスク駆動手段と、前記ディスクに対し情報の書き込みおよび読み出しを行うヘッド機構部と、電子回路とからなる。ここに該ハウジングの外部に、該電子回路と接続された少なくとも1つのコネクタが固定される。
さらに上記電子回路は、外部ホストシステムと通信を可能にするインタフェース回路と、前記ヘッド機構部から読み出し信号を受け取ると共に該ヘッド機構部に書き込み信号を供給する書き込み/読み出し回路と、ディスク駆動部およびヘッド機構部の動作を制御するサーボ回路と、および前記インタフェース回路を介して前記ホストシステムから制御信号を受信してその制御信号を前記書き込み/読み出し回路とサーボ回路とに供給する制御回路とを含む。
さらに前記ヘッド機構部は、前記ディスク上の所定の位置で情報の読み出し/書き込みに対応して記録/再生を実行する磁気ヘッドと、該ヘッドを支持する支持ばね機構と該支持ばね機構を支持するアームと、該アームを回動させて前記ヘッドを前記ディスク上の所定の位置に移動させるロータリー形のアクチュエイタとを含む。
好ましくは、前記ハウジングは、下部のベースおよび上部のカバーからなり、プリント基板が該ベースおよびカバーの一方の内壁面もしくは両方の内壁面に沿って上下に配置される。もっと具体的には、前記プリント基板がフレキシブルプリント基板からなる。あるいは、前記ベースおよびカバーは、共に金属から作製されており、かつ、前記プリント基板として兼用されるメタルベースプリント板である。
さらに好ましくは、本発明のディスク装置は、外形の厚さが8mm以下であって、代表的には、外形の厚さが5mmである。
さらに好ましくは、前記ハウジングを外部の機器のスロットに挿入し前記ディスク装置を動作状態にするための挿入ガイド部が、前記ハウジングを長手方向の両側において該ハウジング全体の厚さよりも薄くなるように構成される。
さらに好ましくは、前記コネクタは、前記ハウジングの短辺に配置され、また前記コネクタは、前記ハウジングの短辺のいずれか一方に配置され、前記コネクタは、単一のコネクタである。
さらに好ましくは、該ベースおよびカバーは、該ベースおよびカバーの外周部に結合用フランジをそれぞれ有し、該結合用フランジを互いに接合することによって前記ハウジングを形成する。この場合、前記ベースおよびカバーが、鉄系の金属の成形により作製されるか、アルミニウムを含む金属から作製されるか、樹脂部材から作製される。
さらに、前記の接合された結合用フランジは好ましくは、少なくとも1つのフレームにより覆われる、このフレームにより、前記ハウジングを外部の機器のスロットに挿入するための挿入ガイド部を形成し、また、このフレームにより、前記ハウジングの内部を気密な状態に保持するための緩衝部材を形成する。
さらに好ましくは、ディスク駆動部は、該ディスクを回転させるために該ディスクの内側に配置されたスピンドルモータを含む。さらに該スピンドルモータは、前記ディスクを回転可能に支持するために前記ハウジングの所定の位置に固定される第1の固定軸と、前記ディスクを支えるために該第1の固定軸の上側および下側に取り付けられる一対の第1の軸受手段とを有する。
さらにまた、前記ヘッド機構部は、前記ヘッドを前記ディスク上の所定の位置に移動させるロータリー形のアクチュエイタと、前記ハウジング内の所定の位置に固定される第2の固定軸と、前記ディスクを支えるために該第2の固定軸の上側および下側に取り付けられる一対の第2の軸受手段とを有し、前記第2の固定軸は、前記ベース内に嵌合されて固定される。
さらに好ましくは、前記第1の固定軸および第2の固定軸が、該第1および第2の固定軸の一部に、該第1および第2の固定軸を前記ベースに確実に固定するためのフランジ部をそれぞれ有し、また、前記フランジ部は、前記第1の固定軸および第2の固定軸にそれぞれ固定される一対の軸受手段間の平均軸受スパンとほぼ同等かまたはそれ以上の直径を有する。
さらに好適には、ディスク側の固定軸およびアクチュエイタ側の固定軸は、ハウジングの厚み方向に関して固くカバーと結合される。より具体的には、ディスク側の固定軸とアクチュエイタ側の固定軸の一端は、スポット溶接または接着剤によりカバーに固定される。
さらに好適には、スピンドルモータは、ハウジング内の所定位置にスピンドルモータ自体を固定する固定軸、固定軸の周囲に固定された一対のベアリング手段、磁気ディスクの中央開口と結合する外周部を有しそしてベアリング手段を介して回転可能に装着された内周部を有するスピンドルハブ、スピンドルハブに固定されたロータマグネット、およびベースに固定される少なくとも1つのステータコイルを有する。この場合、ロータマグネットは、ロータマグネットの半径方向に対して、磁気ディスクの内径の位置と軸受手段の外周部の位置の間に置かれる。
より具体的には、スピンドルモータは、外輪回転型モータであり、そしてロータマグネットは、上側と下側において一対の軸受手段の間の平均間隔より大きい厚みを有し、そして磁気ディスク、ロータマグネットおよび一対のベアリング手段のそれぞれの中心は、ハウジングの厚み方向に対してほぼ同一位置に置かれる。
あるいは、スピンドルモータは、磁気ギャップがスピンドルの軸方向に形成される軸方向ギャップを持つフラット型モータであり、そして磁気ディスクはロータマグネットの外周部と係合し、そしてロータマグネットの内側周縁部はベアリング手段を介して回転可能にスピンドルに支持され、そしてロータマグネットはスピンドルハブとして機能するように構成される。
上記の2種類のスピンドルモータの両方において、磁気ディスクは接着によりスピンドルハブに好適に固定される。
さらに好適には、ロード/アンロードアッセンブリがハウジング内に設けられ、ハウジングをホスト機器のスロットに挿入し、そしてそのスロットからハウジングを取出すための挿入/取出操作に関連して、磁気ヘッドが磁気ディスク上の所定の位置にロードされ、そして磁気ヘッドがその位置からアンロードされるようにする。さらに、ロックアッセンブリがハウジングの中に設けられ、磁気ディスクとアクチュエイタを上記の挿入/取出操作に関連して所定位置に機械的にロックされるようにする。
さらに好適には、アクチュエイタは、アクチュエイタの固定軸に関して磁気ヘッドと反対側のアクチュエイタ可動部(キャリッジ)の一端に位置するフラットコイル、フラットコイルの周囲に置かれる上部ヨーク、下部ヨークおよびサイドヨーク、および上部ヨークと下部ヨークのいずれか一方または両方の中に置かれる永久磁石を含む。この場合、磁気回路は、上部ヨーク、下部ヨーク、サイドヨーク、および永久磁石により構成される。さらに、上部ヨークと下部ヨークの一方または両方は、上部ヨークと下部ヨークの各々の中心部分の幅が各その残りの部分の幅よりも大きく構成される。
さらに好適には、アクチュエイタは、複数のそれぞれほぼ直角に下向きに曲げられた第1のベント部分(第1の折り曲げ部)を有する上部ヨーク要素、および複数のそれぞれほぼ直角に上向きに曲げられた第2のベント部分(第2の折り曲げ部)を有する下部ヨーク要素を含む可動コイル型アクチュエイタである。さらに、閉磁路が上部ヨーク要素と下部ヨーク要素を互いに組み合わせることにより形成される。
さらに好適には、本発明によるディスク駆動は、磁気ヘッドをリトラクトさせる(退避状態にする)ためのアクチュエイタの外縁部に設けられたリトラクトマグネット(退避用マグネット)、およびリトラクトマグネットの周囲に置かれ、そしてリトラクトマグネットが置かれるギャップを有するリトラクトヨーク(退避用ヨーク)を具備する。
さらに具体的には、そのギャップの厚みは、磁気ヘッドを所定の位置に向かってリトラクトするための磁気ヘッドの移動方向に変化する。典型的には、ギャップの厚みgは、磁気ヘッドの移動値xに関連して、ほぼ1/(x+x0 )でもって変化する。
あるいは、それらの間のスペースを含む平面において、リトラクトマグネットとリトラクトヨークが互いにオーバーラップする部分の面積が、磁気ヘッドを所定の位置に向かってリトラクトするための磁気ヘッドの移動の方向に変化させられる。
加えて好適には、本発明によるディスク装置は、4.8cm (1.89インチ)と等しいかそれ以下である1つの磁気ディスク、読み出し/書き込み動作を実行する2つの磁気ヘッドを有するヘッドアッセンブリ(ヘッド機構部)を含み、およびさらにハウジングの外側の電子回路に接続される1つのコネクタを含み、所定の面積を有する長方形のハウジングを具備する。このような構成において、磁気ディスクと2つの磁気ヘッドは、垂直磁気記録が実行できるように構成される。典型的には、2つの磁気ヘッドの各々は、可撓性の薄いシート状のボディー(フレキシブルな薄板状の本体)を持つ単位磁気ヘッド(一体化磁気ヘッド)である。あるいは、磁気ディスクと2つの磁気ヘッドは、長手磁気記録(水平磁気記録)が実行できるように構成され、そして2つの磁気ヘッドの各々は所定の浮上量を持つヘッドスライダを含む。
上記の目的および本発明の特徴は、添付図面を参照して好適な実施例の以下の説明からさらに明らかにされる。
ここで、本発明の実施例を説明する前に、関連する技術とその欠点について、関連する図面を参照しつつ、以下に記載する。
第1図および第2図は、従来技術によるディスク装置の構造の一例を示す図である。より詳細には、第1図は従来技術によるディスク装置の全体構造を示す正面図であり、そして、第2図は第1図の回路構成部分と機械的構成部分とを分離して示す概念図である。
この場合、磁気ディスク装置1は、二重に構成されたハウジング、すなわち、内側ハウジング6および外側ハウジング7を有している。第1および2図に示すように、磁気ディスク2、スピンドルモール3、磁気ヘッド機構4、増幅回路5を構成するヘッドIC5a等が内側ハウジング6中に含まれており、その内側ハウジング6は外側ハウジング7により包まれている。また、外側ハウジング7と内側ハウジング6との間の空間には、読み出し/書き込み回路8aを構成するIC8、制御回路8bを構成するIC9、位置決め回路8cを構成するIC10およびインタフェース回路8dを構成するIC10’が組み込まれている。さらに、コネクタ7’が外側ハウジング7に取り付けられている。
そのような磁気ディスク装置1は、通常は決まった場所に納められているが、必要に応じて、持ち運ばれて外部のホストシステム、例えばコンピュータ(図示せず)にコネクタ7’を用いて結合される。また、読み出し/書き込み回路8aを用いて、情報が磁気ディスク2から読み出され(再生され)、かつ、情報が同じ磁気ディスク2により書き込まれる(記録される)。
回路構成についてより詳細にみれば、制御信号Sc およびアドレス信号Sa がホストコンピュータからコネクタ7’を経てインタフェース回路8dに伝送される。そして、制御信号Sc は制御回路8bに入力され、磁気ディスク装置1の電流の状態を示すステータス信号Ss が制御回路8bからインタフェース回路8dに送られる。また、インタフェース回路8dは、ホストコンピュータからの指令に従う磁気ディスク2上の磁気ヘッド機構4の位置を決定する位置決め回路8cに結合されている。ここで、磁気ヘッド機構4により読み出された上記位置の情報は、増幅回路5を経て、位置信号Sp として位置決め回路8cに返送され、そこで、正確な位置決めがサーボ制御手段により実行される。さらに、電源電力が上記の全ての回路とともに、他のあらゆる回路にも供給されている。
上述した従来技術においては、内部および外側ハウジング6,7が二重構造となっており、そこでは、ディスク装置1は主として機構部品を含んでいる内側ハウジング6と、その内側ハウジング6を囲み、かつ、主として電子回路を含んでいる外側ハウジング7を有している。そのような二重構造のために、外側ハウジング7の厚さH1 (第1図)、すなわち、ディスク装置1の高さ寸法の下限が、ある値に制限されてしまうこととなる。したがって、第1図および第2図に示されているような従来技術によれば、ICメモリカードの厚さと同様な厚さを持ち、また、ICメモリカードのサイズに合致する寸法を有するディスク装置を実現することは、困難となっている。それ故、その外部寸法、特に、厚さを一重構造のハウジングを得ることにより著しく減少させることのできるディスク装置が、強く要望されている。
第3図,4図,5図,6図,7図,8図および9図は、本発明によるディスク装置の好適な実施例を示す図である。より詳細には、第3図は磁気ディスク装置の外形とその寸法を示す斜視図であり;第4図はハウジング内の構成を部分的に示す斜視図であり;第5図は第4図における回路部分と機構部分とを分離して示す概念図であり;第6図は第4図の構造をより詳細に示す分解斜視図であり;第7図は第4図の正面断面図であり;第8図は第4図のI−Iに沿う拡大断面図であり;第9図は第6図のII−IIに沿う拡大断面図である。
第1の好適な実施例においては、これらの図に示されているように、磁気ディスク装置20は、下部のベース22および上部のカバー23とからなる単一の矩形状のハウジングを有している。そして、ハウジング21は、8mm以下、典型的には5mmあるいは3.3mmの厚さを持っている。
この場合、第1および2図におけるような従来技術と違って、情報を蓄積し、好ましくは48mmすなわち1.89インチの直径を有する1つの磁気ディスク24と、その磁気ディスクを回転させるディスク駆動手段15と、磁気ディスク24に対して読み出し/書き込み動作を実行するヘッド組立体(ヘッド機構部)と、電子部品(70)からなる電子回路とが上記単一のハウジング21内の閉空間に収容されている。
さらに、上記ディスク駆動手段15は、磁気ディスク24が回転しうるように磁気ディスク24の中心側部分に位置しているスピンドルモータ26と、磁気ディスク24を回転可能に支持するためにハウジング21内の所定の位置に固定されたスピンドル25とを有している。
さらにまた、上記ヘッド組立体は、磁気ディスク24の上面および下面のいずれかの表面上の情報の読み出し/書き込み動作に対応して再生/記録動作を実行する少なくとも1つの磁気ヘッド27と、磁気ヘッド27を支持する1つのアーム28と、アーム28をいずれの方向にも回転させて磁気ヘッド27を磁気ディスク24上の所定のトラックに移動させるアクチュエイタ29とを有している。
さらに、好ましい実施例として、上記の磁気ヘッドは押しつけ荷重の小さいヘッドが用いられる。前記ヘッドに、特開平3−178017号により示されるような接触型ヘッドを用いた場合には、数10mgという軽荷重が得られる。また図に示したような浮上型ヘッドにおいても、数100mgの軽荷重ヘッドを用いることができ、さらには、負圧型スライダの適用や、ロード/アンロード機構の適用により、スピンドル起動時のヘッド摩擦を殆ど無視することが可能になる。かかる利点によって、低い電源電圧により起動可能なスピンドルモータが実現される。
さらに、上記の電子回路は、外部ホストコンピュータとの通信を可能とするインタフェース回路39と、ヘッド組立体からの読み出された信号を受け取り、また、ヘッド組立体に書き込み信号を供給する読み出し/書き込み回路36と、位置決め回路37および磁気ディスク24とヘッド組立体の動作を制御する増幅回路(ヘッドIC)35を有するサーボ回路と、外部ホストコンピュータからインタフェース回路39を経て制御信号Sc を受け取り、そして、その制御信号Sc を読み出し/書き込み回路36とサーボ回路に供給する制御回路38とを有している。より詳しくいえば、制御信号Sc とアドレス信号Sa とがコネクタ42を経てホストコンピュータからインタフェース回路39へ伝送される。そして、制御信号Sc は制御回路38に入力され、そして、磁気ディスク装置20の電流状態を示すステータス信号Ss が制御回路38からインタフェース回路39へ送られる。また、インタフェース回路39は位置決め回路37に結合されており、そこでは、ホストコンピュータからの指令に従って磁気ディスク24上の磁気ヘッド27の位置が決定される。ここで、磁気ヘッド24によって読み出された上記位置における情報が増幅回路35を経て位置信号Sp として位置決め回路37に返送され、そこで、正確な位置決めがサーボ制御手段により実行される。さらに、電源電力がコネクタ42を経て上記の回路の全てとともに、他のあらゆる回路に供給されている。
ここで、本発明でいうインタフェース信号について補足的に言及する。コネクタ42を介して行われるインタフェース仕様としては、以下のものが挙げられる。SCSI(Small Computer System Interface),IDE(もしくはPC/AT)、および近い将来、標準化されるであろうPCMCIA−ATA (AT Attachment)である。このうち、SCSIとIDEについては、電気的仕様がPCMCIA準拠のICメモリカードとは異なるものであるから、ICメモリカードとの共用は不可能である。一方、PCMCIA−ATAは、PCMCIA PC Card Standard の拡張機能であるため、ICメモリカードとスロットを共用可能である。よって、好ましい実施例では、インタフェースはPCMCIA−ATAであるといえる。
さらに、前記の電源の電圧は、好ましくは3〜3.3Vである。一般の電子回路においては、低い電圧で動作させることにより消費電力の低減が図れる。低電圧で動作するIC等は、近年の回路技術の進歩によって得られたものであるが、しかし、一方で、機構部にとっての低電圧化は、消費電力の低減につながらない。むしろ駆動する電子回路での消費比率が高くなり、消費電力は増大する傾向にある。機構部についての低電圧に対する工夫は、おもな項目を挙げれば以下の通りである。まず第1に、スピンドルモータの改良により低電圧での起動が可能になったこと、第2に、軸受の小径化により負荷トルクが低減されたこと、第3に、軽荷重ヘッドの採用により起動負荷トルクを小さくすることができたこと、第4に、鉄製ハウジングにしたことにより、耐ノイズ性が向上したこと、である。
また、第6図に示されているように、複数の挿入ガイド部50が、ハウジング21のサイズの長い方の側面の各々の所定の部分の上に配設されている。上記の挿入ガイド部50は、ハウジング21がホストコンピュータのスロット中に挿入されうるように意図されており、そこでその挿入によって相互のコネクタが接続されたときディスク装置は動作状態に置かれることとなる。ここで、これらの挿入ガイド部50の厚さは、ハウジング21の厚さより小さいように形成されている。
第7図から明らかなように、ディスク24はハウジング21の厚さ方向に関しておおよそ中心位置に配置される。したがって、ディスク24とベース22との間に平面状の空間30が存在し、他方、ディスク24とカバー23との間にも他の平面状空間31が存在する。
空間30中のアーム28の付近に、IC35aが組み込まれており、それは磁気ヘッド27によって再生される極めて微弱な読み出し信号を増幅するための初段の増幅回路35を構成している。さらに、空間30中には、アナログ信号を処理する他のアナロググループの全てのIC、例えば、読み出し/書き込み回路36の一部を構成するIC36aや位置決め回路37の一部を構成するIC37aが同様に組み込まれている。
他方、ディスク24に関して空間30の反対側に位置しており、かつ、ディスク24により空間30とは隔離されている空間31中には、ディジタル信号を処理するための全てのディジタルグループのIC、すなわち、読み出し/書き込み回路36の残りの部分を構成するIC36b、位置決め回路37の残りの部分を構成するIC37b、制御回路38を構成するIC38aやインタフェース回路39を構成するIC39aが組み込まれている。
上述のIC36a〜39aの全てを含む電子部品70は、プリント回路基板14(PCB:プリント基板)の第1の本体部40aと第2の本体部40bのそれぞれの表面上に組み立てられており、それらの部分はベース22とカバー23の内壁面に近接してそれぞれ取り付けられており、そして、上記電子部品(70)はプリント回路基板14とともに、ハウジング21内に含まれている。好ましくは、上述のプリント基板(PCB)14は、柔軟性のあるプリント回路基板(FPC:フレキシブルプリント基板)であり、それはハウジング21の一方の長辺側において折り曲げられて、下側の第1の本体部40aと上側の第2の本体部40bに形成される。この場合は、上記の柔軟性のあるプリント回路基板40は、下側の第1の本体部40aと上側の第2の本体部40bとを互いに結合している2つの連結部(中継部)のバンド40c,40dを有している。ここで上下一体のFPCの折り曲げ部(中継部)をハウジング21の長辺側に選んだ理由を説明する。上下のFPCの配線パターンは、第4図および第6図に示すように、FPC上で接続されている。信号の流れとしては、ヘッド→ヘッドIC→読み出し/書き込み回路のうちの復調回路(アナログ)→ディジタル処理回路→コネクタと導かれるため、前述したようにアナログ部とディジタル部を上下に分離することを考慮すれば、復調回路を出た信号や制御信号が中継部を通ることになる。この接続位置としては、矩形ハウジングの短辺側と長辺側が考えられる。前述したように、一方の短辺側にはコネクタが取りつけられ、その逆側にはヘッドアクチュエイタが設置される。このため、短辺側で、FPCを繋ぐ場合にはこのヘッドアクチュエイタ側で接続しなければならない。これは、前述した信号の流れからは不利である。長辺側にすることにより、前述の信号の流れが無理なく実現できる。しかしながら、メモリカードサイズのハウジングに48mmディスクを組み込んだ場合には、長辺にディスクがかかるため、この部分のFPCをくり抜くことにより、可能にした。なお、FPCを折り曲げる場合には、その弾性力を軽減するために、接続部を分割することは有利である。
第8図に示されるように、該接続部40c(40d)はベース22とカバー23にまたがって位置づけられる。さらに、ハウジング21が閉鎖状態になりカバー23がベース22を覆うようになると、第9図に示されるように接続部40c(40d)はハウジング内に出っ張るように湾曲する。このような接続部において余長を持たすことによって、ベース・カバーを平面的に並べて組立を行うことが可能となる。この余長が長いほど組立時の余裕がでるが、反面、張り出し部がディスクや他の実装部品と干渉する。これを避けるために、この張り出し部をさらに折り曲げて多段に畳むことが提案される。ベースとカバーを平面的に並べた状態で、FPCの橋部中央をワイヤー等で抑えることにより、畳込みは実現される。ベース22とカバーの閉鎖状態では、カバー23は例えばパッキング41を介してベース22に密接に接着され、したがって、ハウジング内のディスク等が包含される全空間は緊密に閉鎖される。なお稼働時の温度上昇による内外の圧力差を緩和するために、一般にハウジングには呼吸用のエアフィルタが取り付けられる。この意味では完全な密閉とはいえないが、塵埃に関して外気と遮断されているため、呼吸フィルタを持つ構造も通常、密閉構造と称している。
さらに、コネクタ42は、ハウジングの二つの短辺の一つの側に取付けられている。ここで、該コネクタ42はディスク24をはさんでアクチュエイタ29に対向する位置に位置づけられ、ハウジング21の厚さの方向に関してほぼ中央の位置に位置づけられ、それによりディスク装置全体の機械的支持がコネクタ42により良好な重量バランスをもって実現することができる。
また、本発明の磁気ディスク装置では、一般の装置に見られるように、防振支持機構は内蔵せず、コネクタで機械的支持を行うことを特徴としている。
コネクタの保持力は、68ピンという多ピンのため、かなりあるが、それでも外乱に対する配慮が必要である。外乱としては、内部で発生する力として、
1.スピンドルのアンバランス振動
2.アクチュエイタのシーク反力
があり、これに外部振動や衝撃が加わる。ここでは、まず内部発生の2項目についての対策を行っている。
まずスピンドルのアンバランス振動は、回転中常に発生し、位置誤差の要因となる。このため、残留アンバランス量をできるだけ小さくする等の配慮を行う他、支持条件でも影響を少なくする工夫をする。一般的にいって、アンバランス振動は、スピンドル回転中心と重心あるいは支持点の距離によるモーメントで決まる。そこで、本発明においては、コネクタで支持するため、コネクタに近い側にスピンドル、遠い側にアクチュエイタを配置した。逆の構成に比べ、発生モーメントを約40%ほど減らすことができ、これによりアンバランス振動による位置誤差を40%低減できる。アクチュエイタは、完全バランスとりを行っている場合、発生するのは回転モーメントのみであり、これはどの位置にあっても変わらないため、アクチュエイタをコネクタから遠い側に配置した悪影響は原理的にない。
アクチュエイタの反力対策としては、まずコネクタで直線状に支持するため、回転方向にはかなり剛となり、アクチュエイタ発生モーメントによるドライブ全体の回転運動を抑圧し、ドライブ回転による位置誤差をおさえている。そして、このコネクタをドライブ厚み方向の中心に配置し、またアクチュエイタの重心もこの位置に合わせ込むことにより、シーク反力(モーメント)による上下方向あるいはねじり方向の運動が起きない配置とした。これにより面外方向運動に起因する、位置誤差、浮上変動等を抑圧している。
より正確には、コネクタ42はハウジング21のカバー23に固定され、FPC40の第2の本体部分40bに接続され、該第2の本体部分上にディジタルグループの電子的部品、例えばインタフェース回路39のIC39a、が集合させられる。さらに、第2の本体部分40bの一部であってコネクタ42に接続されている部分は、パッキング41により覆われている。
前記のディスク装置に類似する構成は、特開昭60−242568号公報に開示されている。しかしそのような知られている構成においては、前記の第1の好適実施例の場合と異なり、アナログおよびディジタルのグループを包含する電子的部品のすべてが単一のハウジング内に組み込まれていることは明瞭には記載されていない。
それに反して、第1の好適実施例に示されるような本発明による構成を持つディスク装置は、単一のハウジング内の空間を有効に利用することにより、電子的部品、ディスク、および種々の機械的部品のすべてを収納することが意図されている。その結果として、ディスク装置20は単一ハウジング構成を有することができ、前述したPCMCIAのTypeIIのICメモリカードと同じ約5mmの厚さを有することができる。したがって、ディスク装置20は従来形のディスク装置よりもより薄く、よりコンパクトになり、従来形のディスク装置の場合よりもより容易に可搬式の計算機用に使用されることが可能である。
さらに、接続部40c,40dは前記のFPC40内に前以て形成されるから、2個の本体部分40a,40bの間で相互に接続するためにコネクタ要素を設けることが不必要になる。前記の利点により、ディスク装置20は本当の意味での可搬式ファイル記憶装置に望まれる一層薄い寸法を有することが可能である。
前記のように、第1の好適実施例におけるディスク装置の構成はまた、下記の技術特徴を有する。
第1に、アナログ回路部処理用アナログ信号と、他のディジタル回路部処理用ディジタル信号は、ハウジングの上側の下側に、相互に分離される。
第2に、ディスクの基板であって一般的にアルミニウムを包含する金属で作られているものは、前記の2個の分離された回路部の間に位置づけられ、すなわち、ディスクの基板は、前記の2個の回路部が相互に電磁的に遮蔽されることができるという機能を有する。
そのような構成において、アナログ回路部におけるアナログ信号が、ディジタル回路部により発生させられる電磁波により相互に影響されることが阻止されることが可能になる。換言すれば、第1の好適実施例におけるディスク装置は、種々の電気的雑音への対策がディスク装置の厚さ寸法を増大させることなしに採用されることができる構成を有する。その場合に、ディスク装置の厚さが 3.3mmにまで減少させられPCMCIAのTypeIのICメモリカードの場合と同じになることが、将来において可能になるであろう。
また、電気的雑音に強い構成としたことによって、低い電源電圧で動作するディスク装置を実現することが可能になり、装置の消費電力を抑えることができた。
第10図は、本発明によるディスク装置の第2の好適実施例を示す図である。より特定的には、第10図は、本発明の第2の好適実施例に関係するディスク装置の主要部分を示す断面的正面図である。以下において、前記と同じ部品は、同じ参照番号を用いて表される。
第10図に示される第2の好適実施例においては、前記の第1の好適実施例における可撓性印刷回路板(フレキシブルプリント基板)40の代りに、金属をベースとする印刷回路板(プリント基板)91,92が利用される。第10図に示されるように、ベース22とカバー23の両方は鉄を包含する金属で作られ、ベース22とカバー23のそれぞれの内壁表面上には、金属をベースとする印刷回路板91, 92が直接に形成されている。さらに、IC35a〜39b(第10図においては、IC38aのみが示される)は、金属をベースとする印刷回路板91,92上に直接に集合させられる。
第2の好適実施例によれば、印刷回路板はベース22とカバー23の内壁表面に接着される必要はない。したがって、前記の第2の好適実施例は、電子的部品の実装の一連の工程が第1の好適実施例における実装の一連の工程よりも簡単になる。
第11図は、本発明によるディスク装置の第3の好適実施例を示す図である。より特定的には第11図(A)は簡単化された上面図、第11図(B)は簡単化された正面図であり、第3の好適実施例の特徴を示す。
第11図(A)および(B)に示されるように、補足的な遮蔽シート61が、ディスク24の外側でベース22とカバー23の内側の包囲領域が、前記の補足的遮蔽シート61で覆われるような形式で設けられている。そのような構成においては、第7図に示されるようなハウジング21内の下方のアナログ回路部と上方の他のディスク回路部は電磁的に相互に分離されることができる。第11図に示されるような第3の好適実施例は、ハウジング21内のアナログおよびディジタル回路部が位置づけられる全領域がディスク24のみでは完全に覆われることができない場合に、効果的に適用されることができる。
第12図は、本発明によるディスク装置の第4の好適実施例を示す図である。より特定的には、第12図(A)は簡単化された上面図、第12図(B)は簡単化された正面図であり、第4の好適実施例の特徴を示す。
第12図(A)および(B)に示されるように、第1および第2の遮蔽壁71,72は、それぞれリブの形式を有し、ベース22とカバー23の内側に形成される。ベースの側における第1の遮蔽壁71はIC36aとIC37aの間に位置づけられる。そのような第1の遮蔽壁71は、アナログ回路部の再生/記録回路ブロック(読み出し/書き込み回路ブロック)と位置決め回路ブロックが相互に干渉することを阻止するのに役立つ。さらに、カバー23の側における第2の遮蔽壁72はIC36bとIC37bの間に位置づけられている。そのような第2の遮蔽壁72は、第1の遮蔽壁71の場合と同様に、ディジタル回路部の再生/記録回路ブロックと位置決め回路ブロックが相互に干渉することを阻止するのに役立つ。換言すれば、前記の第1および第2の遮蔽壁71,72は、個別の機能ブロック内においてアナログ回路部とディジタル回路部が仕切られるように構成される。そのような構成において、第11図に示される第3の好適実施例における遮蔽よりも、電磁遮蔽がより完全に実現されることが確保されることができる。
第13図は、本発明によるディスク装置の構成の第5の好適実施例を示す図である。より特定的には、第13図(A)は簡単化された上面図、第13図(B)は簡単化された正面図であり、第5の好適実施例の特徴を示す。
第13図(A)および(B)に示されるように第1の遮蔽壁部81および第2の遮蔽壁部82は、それぞれリブの形式を有し、ベース22およびカバー23の内側においてディスク24に向って突出している。より具体的には、第1および第2の遮蔽壁部81,82は、領域の境界に沿って形成され、該領域内において磁気ヘッド27が連動する。そのような構成において、磁気ディスク27および初段の増幅回路を構成するIC35aは、種々の電気的雑音による影響を受ける可能性が大であるが、他の回路部分により発生させられる電磁波から防護されることができる。
第14図は、本発明によるディスク装置の第6の好適実施例を示す図である。より特定的には、第14図は、本発明の第6の好適実施例に関係するディスク装置の主要部を示す断面的正面図である。
第14図において、可撓性の印刷回路板(フレキシブルなプリント基板)90は、好適には、印刷回路板(プリント基板)16(第6図)として用いられる。そのような可撓性の印刷回路板90は、二重の構造を有し、該二重の構造においては、回路パターン90b−1,90b−2はフィルム基板90aの一表面上に形成され、全面的なアースパターン90c−1,90c−2は、屈曲部分を除き、フィルム基板90aの他の表面上に形成される。さらに、前記の可撓性の印刷回路板90は、ハウジング21の内壁に沿って設けられる。その場合に、回路パターン90b−1,90b−2は、ベース22およびカバー23の内壁表面に直面し、全面的なアースパターン90c−1,90c−2はディスク24の下方および上方の表面に直面する。
さらに、第14図において、IC36a,37aは、可撓性の印刷回路板90の回路パターン90b−1の上に集合させられ、ベース22の内壁に密着される。他方において、IC36b,37b,38a、および39aは、可撓性印刷回路板90の回路パターン90b−2の上に集合させられ、カバー23の内壁に緊密に接着される。ベース22およびカバー23の表面上に、熱放散フィン22Ba,23Baが形成される。前記の熱放散フィン22Ba,23Baのために、IC36a〜39aにより発生させられる熱は、ベース22およびカバー23を通して、ハウジング21の外方へ、効果的に放散させられることができる。
ここで、電磁波は、ディジタル信号を処理する回路パターン90b−2から発生させられ、アナログ信号を処理する他の回路パターン90b−1へ指向させられる。第6の好適実施例の構成において、前記の回路パターン90b−1は、全面的なアースパターン90c−1,90c−2、およびディスク24により、電磁波から効果的に遮蔽されることができる。
さらに、磁気ヘッド27の近くに配置された、フレキシブルなプリント基板90の一部分90AはIC35aが実装されている部分を示す。その一部分90Aに関して、回路パターン90b−1は、スルーホール90dを用いて該回路パターン90b−1の他の部分の表面と反対側の表面に形成されている。したがって、IC35aは、磁気ヘッド27の近傍に設けることができる。このような構成において、磁気ヘッド27からIC35aを介しての電気的なパスはより一層短くなり、それによって再生信号(読み出し信号)は、電気的ノイズ等の外乱に起因する影響を受け難くなる。
第15図,16図,17図,18図および19図は、本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す図である。より特定的にいうと、第15図は磁気ディスク装置の内部を透視して示す斜視図、第16図はより詳細に第15図の構成を示す分解斜視図、第17図は第15図のIII −III 線に沿う断面図、第18図は第16図において円Aで囲まれた部分を示す拡大斜視図、そして、第19図は第15図において円Bで囲まれた部分を矢印Vの方向より見た拡大斜視図である。
これらの図において、40−1は、IC37a等が実装されている、好適にはフレキシブルプリント基板からなる第1のプリント基板要素を示す。上記第1のプリント基板要素40−1は、金属からなるベース22の内壁表面2A−1上に接着されて配置されている。この場合、IC37aとIC37b(以下このように称する)を除く他のICの参照番号は、第15図から第19図の説明を簡単化するために省略されている。
さらに、第1のプリント基板要素40−1は、その長手方向に沿って位置する一対の長辺21−1および21−2のうち一方の辺21−1より外側に張り出した2つの舌部21−3および21−4と、もう一方の辺21−2より外側に張り出した1つの舌部21−5とを有している。さらに、第1のプリント基板要素40−1は、その短い辺21−6より外側に張り出した1つの舌部21−7を有している。舌部21−3,21−4,21−5および21−7の上には、それぞれ複数の端子22−1,22−2,22−3および22−4が形成されている。
ベース22は、その全周に亘って矩形枠形状を持つリブ状の第1の周縁部2A−2を有する。さらに、上記第1の周縁部2A−2は、一対の長辺2A−2−1および2A−2−2と一対の短辺2A−2−3および2A−2−4とを有する。好適には、この周縁部2A−2の上部表面2A−2aは平坦な面を有する。
さらに、第18図に特に拡大された状態で例示されるように、周縁部2A−2の上部平坦表面2A−2aの長辺2A−2−1および2A−2−2の所定の位置において浅い凹部2A−2b,2A−2cおよび2A−2dが形成され、他方、その短辺2A−2−3の所定の位置において別の浅い凹部2A−2eが形成されている。
また第18図において、上記舌部21−3,21−4,21−5および21−7は、第1の周縁部2A−2に沿って一旦立ち上げられ、さらに外側に折り曲げられるように構成されている。さらに舌部21−3,21−4,21−5および21−7は、長辺2A−2−1および2A−2−2と短辺2A−2−3上に張り出し、最終的には上記浅い凹部2A−2b,2A−2c,2A−2dおよび2A−2e内に収まっている。端子22−1〜22−4、即ち第1グループの端子は、第1の周縁部2A−2の上部表面2A−2a上に露出するように配置されている。
さらに第15図から第19図において、40−2は、上記第1のプリント基板要素40−1と同様に、IC37b等が実装されている、好適にはフレキシブルなプリント基板からなる第2のプリント基板要素を示す。上記第2のプリント基板要素40−2は、金属からなるカバー23の内壁表面3A−1上に接着されて配置されている。
さらに、第2のプリント基板要素40−2は、その長手方向に沿って位置する一対の長辺20−1および20−2のうち一方の辺20−1より外側に張り出した2つの舌部20−3および20−4と、もう一方の辺20−2より外側に張り出した1つの舌部20−5とを有している。さらに、第2のプリント基板要素40−2は、その短い辺20−6より外側に張り出した1つの舌部20−7を有している。舌部20−3,20−4,20−5および20−7の上には、それぞれ複数の端子23−1,23−2,23−3および23−4が形成されている。
カバー23は、その全周に亘って矩形枠形状を持つリブ状の第2の周縁部3A−2を有する。さらに、上記第2の周縁部3A−2は、一対の長辺3A−2−1および3A−2−2と一対の短辺3A−2−3および3A−2−4とを有する。好適には、この周縁部3A−2の上部表面3A−2aは平坦な面を有する。
さらに、前述した第1の周縁部2A−2に関する構成と同様に、周縁部3A−2の上部平坦表面3A−2aの長辺3A−2−1および3A−2−2の所定の位置において浅い凹部3A−2b,3A−2cおよび3A−2dが形成され、他方、その短辺3A−2−3の所定の位置において別の浅い凹部3A−2eが形成されている。
上記舌部20−3,20−4,20−5および20−7は、第2の周縁部3A−2に沿って一旦立ち上げられ、さらに外側に折り曲げられるように構成されている。さらに舌部20−3,20−4,20−5および20−7は、長辺3A−2−1および3A−2−2と短辺3A−2−3上に張り出し、最終的には上記浅い凹部3A−2b,3A−2c,3A−2dおよび3A−2e内に収まっている。端子23−1〜23−4、即ち第2グループの端子は、第2の周縁部3A−2の上部表面3A−2a上に露出するように配置されている。
さらにこの構成において、スピンドル25、磁気ディスク24、少なくとも1つの磁気ヘッド27、少なくとも1つのアーム28、アクチュエイタ29等はベース22に実装されている。カバー23は、ベース22がカバー23で覆われるようにベース22の所定の位置に配置されている。さらに、第1の周縁部2A−2の上部表面2A−2aと第2の周縁部3A−2の上部表面3A−2aは、異方性導電性接着剤32を用いてその全周に亘り互いに固着されている。
カバー23が上述したようにベース22と結合されている状態において、カバー23の第2の舌部20−3,20−4,20−5および20−7は、それぞれベース22の第1の舌部21−3,21−4,21−5および21−7に対向しており、また、第2グループの端子23−1〜23−4は、それぞれ第1のグループの端子22−1〜22−4と対向している。したがって、第16図に例示されるように、上記第2の舌部20−3,20−4,20−5および20−7は、それぞれベース22の浅い凹部2A−2b,2A−2c,2A−2dおよび2A−2e内に収容されるように配置され、他方、上記第1の舌部21−3,21−4,21−5および21−7は、それぞれカバー23の浅い凹部3A−2b,3A−2c,3A−2dおよび3A−2e内に収容されるように配置される。このような配置において、第2の舌部20−3,20−4,20−5および20−7と第1の舌部21−3,21−4,21−5および21−7は、異方性導電性接着剤32を用いて互いに堅固に結合されている。ここに、全ての舌部20−3,20−4,20−5,20−7,21−3,21−4,21−5および21−7は、それぞれ対応する浅い凹部2A−2b,3A−3b等において保持することができ、それによって、上記舌部20−3,21−3等は、カバー23およびベース22のそれぞれの固着面に不利な影響を及ぼすことが無くなる。したがって、第1および第2の周縁部2A−2および3A−2は、第1の周縁部2A−2が全周に亘って第2の周縁部3A−2に実質上完全に接着されるように互いに固着されている。
さらに、第19図に例示されるように、異方性導電性接着剤32はZ軸の方向に関して電気的に導電性の特性を有している。すなわち異方性導電性接着剤32は、この方向において2つの舌部の間で押圧され、その一方で、X軸とY軸の方向に関しては電気的に導電性の特性を有していない。したがって、カバー23の端子23−1とベース22の対応する端子22−1は、互いに電気的に接続することができる。さらに、カバー23の他の端子23−2,23−3および23−4の間で電気的な接続を行うことができ、ベース22の対応する端子22−2,22−3および22−4についても同様に電気的な接続を行うことができる。
上述した第7の好適な実施例において、周縁部2A−2および3A−2の全周は、異方性導電性接着剤32で覆われるように配置される。しかしながら別の形態として、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部のみを異方性導電性接着剤32で覆うようにすることも可能であり、あるいは、周縁部2A−2および3A−2と舌部を部分的に異方性導電性接着剤32で覆うようにすることも可能である。
この場合、プリント基板は、ベース22とカバー23を互いに独立に取り扱うことができるように該ベース22とカバー23にそれぞれ対応する2つの異なる要素に分離される。したがって、第7の好適な実施例では、磁気ディスク24、スピンドル25、磁気ヘッド27等をハウジング21内に実装するプロセスが比較的簡単になるといった利点がある。さらに、全ての舌部がそれぞれ対応する浅い凹部において保持されるので、ベース22とカバー23は、全周に亘って異方性導電性接着剤32により互いに密に結合させることができる。したがって、第7の好適な実施例は、ハウジング21内で充分に閉じた状態を保証することができるといった別の利点を有している。
第20図は、第17図の第7の好適な実施例における舌部の収容部の一変形例を示す図である。第20図において、ハウジング21内の構造は、説明を簡単化するために簡素に例示されている。
第20図に示されるように、少なくとも1つの凹段部33が、第17図の構成とは違ってカバー23の側にのみ舌部の収容部として設けられている。さらに第20図において、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部21−1および20−1は、上記凹段部33とベース22の周縁部2A−2の上部表面2A−2aとの間の空間に、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部21−1,20−1が互いに重なるような状態で、収容されている。
第21図は、第17図の第7の好適な実施例における舌部の収容部の別の変形例を示す図である。第21図においても、第20図と同様に、ハウジング21内の構造は説明の簡素化のために簡素に例示されている。
第21図に示されるように、少なくとも1つの凸部34が、第17図の構成とは違ってカバー23の周縁部3A−2に舌部の収容部として設けられている。さらに第21図において、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部21−1および20−1は、上記凸部34とベース22の内壁表面2A−1との間の空間に、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部21−1,20−1が互いに重なるような状態で、収容されている。
第22図は本発明に係るディスク装置の第8の好ましい実施例を示す図である。第22図において、ハウジング21の内部における主要部分の構造が描かれている。
第22図に示されるように、金属板をプレス成形することで製造されるベース22およびカバー23は、上記ベース22およびカバー23の周囲にフランジ部2Ba,3Baを有している。さらに、図22において、フレキシブルプリント回路基板要素40−1,40−2の各舌部21−3,20−3は異方性導電接着剤32が塗布され、上記2つのフランジ部2Ba,3Baの間に保持されている。最後に、ベース22およびカバー23は、フランジ部2Ba,3Baに圧力Fを加えることによって互いに固定されて相互に接着されるようになっている。
第23図は本発明に係るディスク装置の第9の好ましい実施例を示す図である。第23図においても、第22図と同様に、ハウジング21の内部における主要部分の構造が描かれている。
第23図に示されるように、金属板をプレス成形することで製造されるベース22およびカバー23は、上記ベース22およびカバー23の周囲に他のフランジ部2Ca,3Caを有している。ここで、一方のフランジ部2Caのオーバーハングの寸法は、他方のフランジ部2Caのオーバーハングの寸法の2倍長くなっている。まず、フレキシブルプリント回路基板要素40−1,40−2の各舌部21−3,20−3は異方性導電接着剤32が塗布され、上記2つのフランジ部2Ca,3Caの間に保持されている。次に、第23図に示されるように、前者のフランジ部2Ca、該フランジ部2Caが後者のフランジ部3Caを覆うようにして折り返され、折り曲げ部2Ca−1はフランジ部2Caの上側に形成されている。最後に、ベース22およびカバー23は、フランジ部2Caと折り曲げ部2Ca−1との間に圧力Fを加えると共に、内側のフランジ部3Caを外側のフランジ部2Ca内に嵌め込むことによって互いに接着されるようになっている。そのような構成において、フランジ部の嵌め込みおよび接着は同時に行われ、IC37a,37bのような電子部品を高い信頼性でハウジング21にしっかりと密封することができる。
第24図および第25図は本発明に係るディスク装置の第10の好ましい実施例を示す図である。具体的に、第24図はディスク装置全体を概略的に示す平面図であり、第25図はハウジングの内部の構造を概略的に示す正面から見た断面図である。
これらの図において、前述した他の実施例の全てと同様に、好ましくは48mm、すなわち、1.89インチの直径を有する1つの磁気ディスク24、ディスク駆動手段15、磁気ヘッド27、アクチュエイタ29等を含むヘッドアッセンブリ(ヘッド機構部)、電子回路、および、フレキシブルプリント回路基板のようなプリント回路基板14は、1つのハウジング21の閉鎖された空間に含まれており、該ハウジング21はベース22およびカバー23により構成され、PCMCIAのTypeIIのICメモリカードの外側の寸法と同じ寸法を有している。なお、この図ではコネクタが省略して示されている。
さらに、磁気ディスク24、ディスク駆動手段15、ヘッドアッセンブリ、および、上述した他の封入された部品が動き得るハウジング21内の可動空間以外の残りの空間には、該残りの空間の凹凸に対応する形状を有する充填材16が配設されている。好ましくは、上記の充填材16は、ポリカーボネート樹脂またはエポキシ樹脂のような樹脂材料より成る。
そのような構成において、占有されていない空間を、必要最小限の大きさになるように、小さくすることができる。したがって、様々な外力の付加によって生じるかも知れないハウジング21の変形を容易に防止することができ、ハウジング21内に封入された部品の不都合な振動もまた防止することができる。
第26図は本発明に係るディスク装置の第11の好ましい実施例を示す断面図である。第26図において、第11の好ましい実施例の特徴に関係するハウジング21の内部における主要部分の構造が描かれている。
上記の第11の好ましい実施例の構成は、前述した第10の好ましい実施例の構成に類似している。しかしながら、第11の好ましい実施例の構成は、以下の点で第10の好ましい実施例の構成と相違している。
第1に、プリント基板14は、下部プリント回路基板部14aおよび上部プリント回路基板部14bに分割され、該下部プリント回路基板部14aおよび上部プリント回路基板部14bは、フレキシブルプリント回路基板材料または薄型のプリント回路基板材料で構成され、それぞれベース22およびカバー23の内壁部上に別れて配置されている。
第2に、Mn−Znフェライトのような磁性粉を樹脂より成る接着剤と混合することで製造された磁性材16−1は、上記充填材16の外周表面に塗布されている。
また、第10の好ましい実施例の構成に類似した第11の好ましい実施例のそのような構成において、ハウジング21の変形を充填材16の効力により確実に防止することができる。ここで、両方のプリント回路基板部14a,14bは、通常、磁気ヘッドに対して最も近くに配置され、そのために、これらのプリント回路基板部14a,14bから電磁ノイズが漏れることが起こる。その結果、そのような電磁ノイズは、再生/記録信号(書き込み/読み出し信号)に重ね合わされ、信号/ノイズ比(SN比)が低下するかも知れない。しかしながら、第11の好ましい実施例においては、磁性材16−1が電磁ノイズを電磁的にシールドするように振る舞うため、信号/ノイズ比(SN比)の低下を防止することができる。
第27図は本発明に係るディスク装置の第12の好ましい実施例を示す断面図である。第27図においても、第12の好ましい実施例の特徴に関係するハウジング21の内部における主要部分の構造だけが描かれている。
上記の第12の好ましい実施例の構成は、前述した第10および第11の好ましい実施例の構成に類似している。しかしながら、前者の第11の好ましい実施例の構成は、ポリカーボネート樹脂またはエポキシ樹脂等の絶縁性の充填材に導電性材料を含ませることによって形成した導電性充填材16−2がハウジング21内の上述した空間に配設されていることが、後者の実施例と異なっている。
そのような第12の好ましい実施例において、第11の好ましい実施例と同様に、ハウジング21の変形を導電性充填材16−2の効力により確実に防止することができる。さらに、第12の好ましい実施例の構成においても、第11の好ましい実施例と同様に、導電性充填材16−2もまた電磁ノイズを電磁的にシールドするように振る舞うため、信号/ノイズ比(SN比)の低下を防止することができる。
第28図は本発明に係るディスク装置の第13の好ましい実施例を示す断面図である。第28図においても、ハウジング21の主要部分が描かれている。
第28図において、ゴム等を含む弾性接着剤で構成された弾性接着膜16−3が充填材16の最外周表面上に塗布されている。さらに、弾性接着膜16−3に封入された充填材16は、ハウジング21の上述した空間に配設される。そのような構成において、上記充填材16は、弾性接着膜16−3の効力によりベース22、カバー23およびハウジング21内に封入された部材に対して良好に適合され得る。したがって、第13の好ましい実施例は、ディスク装置の動作中に生じる上記充填材16の振動を完全に防止することができるという利点を有している。
第29図は本発明に係るディスク装置の第14の好ましい実施例を示す断面図である。第29図においても、ハウジング21の主要部分が描かれている。
第29図において、少なくとも1つの信号リード配線14−1は、第26図において述べたように、下部および上部のプリント回路基板部14a,14bの予め定められた位置に対応して、充填材16に埋められている。さらに、上記充填材16は、第13の好ましい実施例と同様に、前記した空間に配設されている。そのような構成において、第25図において述べた第10の好ましい実施例と同様に、外力の付加によって生じるかもしれないハウジング21の変形を容易に防止することができる。さらに、下部プリント回路基板部14aまたは上部プリント回路基板部14b内で個別に必要とされる配線接続、および、下部および上部のプリント回路基板部14a,14bの間の配線接続を同時に実現することができる。
第30図,31図,32図,33図および34図は本発明に係るディスク装置の第15の好ましい実施例を示す図である。具体的に、第30図は本質的な構成を概略的に示す分解斜視図であり、第31図は本質的な構成を概略的に示す拡大断面図であり、第32図は一層詳細にディスク装置を示す分解斜視図であり、第33図はディスク装置の内側を介して示す斜視図であり、そして、第34図は一層詳細にディスク装置の主要部分を示す拡大断面図である。
これらの図に示されるように、第15の好ましい実施例において、ディスク装置20は、前述した他の実施例と同様に、ベース22およびカバー23で構成され、PCMCIAのTypeIIのICメモリカードと同様の外形寸法を有する1つの長方形の薄いハウジング21を備えている。より具体的に、上記ベース22およびカバー23のそれぞれは、容器の形状に絞り加工により金属板を高さ4〜5mmに形成することによって製造される。典型的には、ベース22の高さは3mmで、カバー23の高さは2mmである。ベース22とカバー23は厚み0.4〜0.5mmの鋼板を絞り加工して一方が開口した容器形状に構成し、したがって、もし、そのようなベース22およびカバー23が一緒に組み合わされると、全体の高さ、すなわち、長方形のハウジング21の厚さの寸法は、5mmとなる。
ここで、ベース高さとカバー高さを変えた理由について説明する。前述した通り、PCMCIA−TypeIIの規格によれば、長辺の両側は、ホストコンピュータに対する挿入ガイドとして供せられるため、3.3mmに制限されている。この部分は、1.89インチ即ち直径48mmのディスク外径に掛かるため、ディスクは厚さの中央部に配置されることが望ましい。また、このディスク配置に対応して、ベースおよびカバーには後述の第48図(A)に示すような半月型の逃げが必要となる。この複雑な絞り加工は、フランジ面の面積を減少させ、ベースあるいはカバーの強度および双方の結合強度を低下させる。これを避けるため、ベースとカバーの高さをずらし、薄い方のフランジ面を確保した。なお、ベース/カバー内壁に実装される電子部品も、その最大高さにベース側、カバー側でほぼ同一であるため、ディスクをハウジング厚さの中央に配置するのが望ましい。
さらに、長方形のハウジング21の短い側の一方において、コネクタ42を固定するための空間が設けられている。第34図に示されるように、第15の好ましい実施例の特徴によれば、ハウジング21の他方の短い側および2つの長い側において、上記ベース22およびカバー23の外周辺部において外側に向かって延びている結合フランジ12−1,12−2がそれぞれ設けられている。
前述した実施例、例えば、第3図〜第9図に示された第1の好ましい実施例と同様に、長方形のハウジング21は、少なくとも1つの磁気ディスク24、スピンドルモータ26、少なくとも1つの磁気ヘッド27、少なくとも1つのアーム28、アクチュエイタ29、電子部品70等を含んでいる。ここで、アクチュエイタ29は、少なくとも1つの永久磁石で構成された磁石部29a、永久磁石を封入するようにして配置されたヨーク部29c、および、ヨーク部29cの内側に配置された可動コイル部29bを備えている。ここで、結合フランジ12−1,12−2の部分以外の上記ディスク装置の詳細な説明は、第15の好ましい実施例の特徴を明確にするために省略する。
第32図に典型的に示されるように、ベース22は、該ベース22およびカバー23の対応する結合フランジ12−1,12−2をそれぞれ重ね合わせることによって、カバー23に結合される。さらに、そのような結合フランジ12−1,12−2は、もし、ベース22およびカバー23の両方が鉄で製造されているとき、好ましくはスポット溶接により継ぎ合わされて固着される。または、連続的に点溶接を行うシーム溶接であれば、ある程度の密閉も保証される。ベースおよびカバーが、鉄以外の金属もしくは樹脂材料で製造されている場合には、これらの結合フランジは、巻き締め、ネジどめ、リベットどめ等の手段により継ぎ合わされる。もちろん、鉄系金属にも、こういった手段での結合が可能なのはいうまでもない。もし、ベース22およびカバー23の両方がアルミニウムで製造されているか、或いは、樹脂材料で製造されているとき、これらの結合フランジ12−1,12−2は、好ましくはネジまたはリベットにより継ぎ合わされて固着される。さらに、上記継ぎ合わされた結合フランジ12−1,12−2の外周辺部において、一対のL形状のフレーム要素13a,13bで構成されたフレームが付加され、継ぎ合わされた結合フランジ12−1,12−2を押し付けてしっかりと密封するようになっている。これらのL形状のフレームエレメント13a,13bのそれぞれは、例えば、ABS樹脂、硬質ウレタンゴム、ポリアミド樹脂またはポリフェニレンサルファイド樹脂のエンジニアリング・プラスチックと呼ばれる材料より成り、第31図,第34図に示されるように、継ぎ合わされた結合フランジ12−1,12−2の外形状に対応した凹部を有する断面形状を取る。このとき、L形状のフレーム要素13a,13bは、接着材を使用する接着、或いは、フレーム要素13a,13bの溶接によって、ハウジング21の継ぎ合わされた結合フランジ12−1,12−2に固定され、そしてシーリング手段として機能し、その結果、ハウジング21の内部を密封状態にし続けるのを確実にすることができる。
このような構成によって、ハウジング21の機械的な強度と上述したように結合フランジ12−1および12−2の結合によるハウジング21の一体性は顕著に改善される。さらにL型フレーム要素13aおよび13bはディスク装置20の落下のような外部的な要因によって惹起される機械的な衝撃にたいして緩衝手段として作用するため、ハウジング21の変形、損傷等を防ぐことが可能となる。
さらにディスク装置20はPCMCIAのTypeIIのICメモリカードと同一の大きさを有するために、現在使用されているICメモリカードと互換性を確保し、ホストコンピュータのような外部のホスト機器に接続することが可能である。この場合、L型フレーム要素13aおよび13bのそれぞれはディスク装置20のハウジング21をホストコンピュータに対して案内する差し込み案内レールとして機能するためにハウジング21を容易にホストコンピュータに差し込むことが可能となる。
第35図は本発明に係るディスク装置構造の第16番目の実施例の断面図を示す。第35図は、第16番目の実施例の特徴に関連するハウジング21の内側の構造の主要部のみを示している。
第16番目の実施例の構造は前述した第15番目の実施例の構造と同一である。しかしながら第16番目の実施例の構造は、第15番目の実施例と比較すると、フレーム13が樹脂のフレーム要素13aおよび13bに代えて金属フレーム要素33aおよび33bで形成されていることが相違する。この場合、上記の金属フレーム要素33aおよび33bのそれぞれはハウジング21の組み合わされた結合フランジ12−1および12−2に直接取り付けられ、予め定められた圧力を印加することによって金属フレーム要素33aおよび33bに最終的に固定される。
このような構造により、第15番目の実施例のように結合フランジ12−1および12−2にフレーム13を接合する処理は不要となる。したがってフレーム13の固定工程は全体としてより簡略化されディスク装置組み立てコストを低減する。
第36図は本発明に係るディスク装置構造の第17番目の実施例の断面図を示す。第36図もまた、第17番目の実施例の特徴に関連するハウジング21の内側の構造の主要部のみを示している。
第17番目の実施例の構造は前述した第16番目の実施例の構造と同一である。しかしながら第17番目の実施例の構造は、第16番目の実施例の構造と比較すると、フレーム13がそれぞれが凹部を有するゴム製のフレーム要素34aおよび34bがそれぞれ金属フレーム要素33aおよび33bで覆われているという2重構造である点で相違する。この場合、まずゴム製のフレーム要素34aおよび34bが接着剤を含むガムによって組み合わされた結合フランジ12−1および12−2に取り付けられる。次に金属フレーム要素33aおよび33bが直接ゴム製のフレーム要素34aおよび34bに取り付けられる。最後に上記の金属フレーム要素33aおよび33bはゴム製のフレーム要素34aおよび34bと結合フランジ12−1および12−2とに金属フレーム要素33aおよび33bに予め定められた圧力を印加することによって固く固定される。
このような第17番目の実施例の構造においては、フレームの2重構造に起因して別々に取り付けられる2種類のフレーム要素が必要となり、フレームを取り付ける工程は第15番目および第16番目の実施例よりも多くなる。しかしながら第17番目の実施例は組み合わされた結合フランジ12−1および12−2の結合の程度が第15番目および第16番目の実施例よりも高く、ディスク装置の落下によって引き起こされる機械的衝撃はゴム製のフレーム要素34aおよび34bによって、前記の実施例よりもより効果的に吸収される。
さらにこの場合には、ゴム製のフレーム要素34aおよび34bと金属フレーム要素33aおよび33bとを事前に一体に形成することが可能である。したがってこの一体化品は組み合わされた結合フランジ12−1および12−2の外周部分に容易に取り付けることが可能である。
第37図は本発明に係るディスク装置構造の第18番目の実施例の断面図を示す。第37図もまた、第18番目の実施例の特徴に関連するハウジング21の内側の構造の主要部のみを示している。
第18番目の実施例の構造は、前述した第17番目の実施例の構造と同一である。しかしながら第18番目の実施例の構造は、第17番目の実施例の構造と比較すると、前述の実施例の金属フレーム要素33aおよび33bのそれぞれの凹部がより深く形成され、金属フレーム要素33aおよび33bの底部がゴム製のフレーム要素34aおよび34bで充填されている点が相違している。このような構造により、金属フレーム要素33aおよび33bは組み合わされた結合フランジ12−1および12−2に取り付けられ、ゴム製のフレーム要素34aおよび34bが組み合わされた結合フランジ12−1および12−2の外側に接するように固く圧着される。上述の第18番目に実施例は前記の第17番目に実施例と同様の利点を有する。
第38図は第32図に示すような本発明にかかるディスク装置に適用されるフレームの他の例を示す図である。上述の第15番目の実施例から第18番目の実施例においては、一対のL型のフレーム要素の使用例が示されていた。しかしながら一対のL型のフレーム要素にかえて第38図に示すような一つのU型のフレーム要素を使用することも可能である。なお、図には示さないがベースとカバーは第32図で説明したような溶接、巻き締め、ネジ、リベット等によらず、このフレームだけ、もしくはフレームと接着剤の併用により結合することも可能である。
上述したように本発明に係るディスク装置の構造に関する全ての実施例において、過度に大きい外力が加わると、ベース・カバーに比較的薄い板材を使用しているため容易に変形するため、少なくとも1つのベース22とカバー23の厚み方向の補強スタッドが使用されることが望ましい。上述の補強スタッドの使用により、過度に大きい外力に対しても厚み方向についてのハウジング21の機械的な強度を充分に確保することが可能となる。
さらに上述した本発明にかかるディスク装置構造に関する実施例において、磁気ディスク装置に対する実施例が示されていた。しかしながら本発明は磁気光学ディスクおよび光学ディスクにも適用可能である。当然以下に述べる全ての実施例においても磁気ディスク装置に代えて磁気光学ディスク装置および光学ディスク装置を使用することが可能である。
以下では、本発明に係るディスク装置のスピンドルの構造を第39図から第49図を参照しつつ説明する。なお、ヘッドアクチュエイタの軸受手段を含む部分の構造も、本質的には以下に述べる構造と同一であるので省略する。
前述したように、本発明のディスク装置は、その厚さが5mm以下と非常に薄く、かつハウジングを構成するベース22とカバー23が0.4mm〜0.5mmという薄い板、もっとも好ましくは鋼板をプレスで成形されているため、厚さ方向の外力に対して本質的に弱い。前述したように、例えばこれを補強するためにベース/カバー間にスタッドを立てることが試みられるが、ディスク24の存在する部分およびアクチュエイタが移動する部分には、そのような補強を施すことはできない。よって、好ましくはスピンドルの中心軸およびアクチュエイタの中心軸が前述したスタッドの役割を果たす外輪回転型で固定軸18を有する構造が実施される。
第42図は、本発明の好ましいスピンドルの構造を示した図である。磁気ディスク24はスピンドルハブ11に保持され、さらにスピンドルハブ11は、軸受手段26−2を介して固定軸18に支持される。この固定軸18は、ベース22にかしめられて固定されている。固定軸のベースに対する固定方法は、この他に、溶接、圧入、接着、ネジどめといった手段が挙げられ、それらについては後述する。一方、スピンドルモータ26は、スピンドルハブ11の凹部にロータマグネット26−3と、ベース22に固定されロータマグネット26−3に対向するステータコイル26−4を有し、ディスクを回転させる。
まず、第42図に示した固定軸18の構造について第48図と第49図を参照しながら詳細に説明する。第49図に示すように、固定軸18は軸受を装着する部分と、その下部の薄いフランジ部18e、さらにその下部のかしめ部18fから構成される。このかしめ部18fをベース22の所定の孔に挿入し、冷間かしめ(Cold Rivetting)、もしくは熱間かしめ(Hot Rivetting)によりベース22に固着される。
固定軸18のフランジ部18eは以下に述べるふたつの機能をもつ。第1の機能は、フランジの存在により、ベース面に対し固定軸は精度よく垂直に起立されることである。また、第2の機能は、軸受手段の基準面となることである。本発明によるディスク装置では、ハウジングの厚さが5mm以下であるため、軸受手段26−2の一対の軸受の距離は非常に短くなる。上下の軸受間の距離が大きいほど、ディスクの倒れ精度を良好にすることが可能であるが、本発明のディスク装置では、第42図に示すように、上下の軸受は殆ど接しており、十分な距離が確保できない。そこで、本発明においては、固定軸18のフランジ18e上面を寸法基準として、この部分に軸受の内輪下端面を突きあてることにより、良好な倒れ精度を確保している。これをより良く実現するためには、フランジ部分の外径をできるだけ大きくすることが望ましく、本実施例では、フランジ外径が、軸受手段26−2の一対の軸受間の平均距離Sにほぼ等しいか、より大きい値に設定される。
なお、固定軸18とカバー23の結合手段については、後述する。
第43図は、第42図における軸受手段の予圧を説明する図である。この場合においては、第1および第2の軸受手段は実質的に互いに同じ構造を持つことができる。
前述したように、ハウジング厚さ寸法の制約により、軸受手段の一対の軸受間の距離は非常に短くなっており、十分なモーメント剛性が得られない。このため、第43図に示すように、軸受手段の上下の外輪の間に、アキシアル方向に一定の荷重を与えるバネ26bのような予圧手段が設けられる。ここで、ふたつの外挿線は、それぞれ、転動体26aが外輪および内輪と接触する点を結んだものであり、このふたつの外挿線がスピンドルの回転中心と交差するふたつの交差点間の距離Cは、実施例で示した予圧手段により、軸受手段の一対の軸受間の平均距離Sより長くすることができる。第43図においては、距離Cは、平均距離Sの約2倍であり、よって約2倍のモーメント剛性が得られる。
つぎに、軸受手段における好ましい実施例を第42図で説明する。本実施例においては、上下の内輪が一体になった、軸一体型軸受を用いている。このような軸受構成とすることで、上下が分離された従来の軸受の組み合わせに対してより長い精度を得ることができる。また、固定軸18への取りつけは、一体になった内輪の中空孔(内径)を固定軸に挿入し接着するだけなので、予圧荷重を与える手段と固定軸18への固定を別個に行うことができる。
なお、第50図に示すように、軸一体型軸受の内輪に相当する軸に第42図で示したような中空孔を設けずに、この軸を直接ベースに固着させることも可能である。但し、この方法には以下の問題がある。まず第1に、軸受を構成する部品は高い加工精度が要求されるためフランジ等の加工が困難であること。第2に、軸受材料は、高い硬度を要求されるため、かしめなどの塑性変形を伴う組立は不可能であること。よって、この場合には、ネジどめや軽い圧入といった手段が取られるが、これらの手段によっては、高い締結強度を得ることは困難である。
つぎに、溶接により固定軸18をベース22に固定する方法について、第42図を用いて説明する。第42図は、かしめ固定を説明する図であるが、外見上はほぼ同じなので同図を利用する。
まず第1の方法は、ベース22の貫通孔に挿入された固定軸18の下端部と貫通孔の内縁部をレーザースポット溶接で固着する。
第2の方法は、ベース下面より、貫通孔の周囲の固定軸フランジ部に相当する部分をレーザースポット溶接で固着する。
第3の方法は、ベース22に貫通孔を設けず、また固定軸18にもベース挿入部を設けずに、ベース下面によりフランジ下面、即ち固定軸18の下端面をスポット溶接により固着する。
以上に示した、ベース22と固定軸18の溶接による固着方法は、そのまま接着による固着方法に置き換えることが可能である。但し、接着による結合強度が溶接によるものに対して劣ることはいうまでもない。
つぎに、固定軸の固定方法について第42図に示した方法とは異なる実施例について以下に説明する。
第39図は、本発明のディスク装置の固定軸構造の第2の実施例を示す図である。この実施例において、実質的な固定軸は中空軸である26−1であり、ベース22にかしめにより固着されたピン15−1に嵌合・接着され、ベース22に起立する。一方第1のピン15−1と対をなす第2のピン15−2は、第1のピン15−1と同様な直径を有し、さらにフランジ部分を有する。第2のピン15−2は、カバー23の階段状の穴に、カバー23の外表面から挿入され、接着剤により、固定軸26−1と結合される。また、カバー23とは、接着もしくはスポット溶接により固定される。第39図においては、第42図とは異なり、軸受手段には軸一体型軸受を用いずに、内輪の分離した一対の軸受26−2を用い、固定軸26−1に接着固定している。
第40図は、本発明のディスク装置の固定軸構造の第3の好ましい実施例を示す図である。また、第40図には第39図と同様にスピンドルモータ26における固定軸構造の拡大概略断面図が代表的に図解されている。
この第3の好ましい実施例の構造が第2の実施例と異なっている部分は、2本のピン15−1,15−2の代わりに図示のような形状の1本のピン15−3を用い、ベース22に対して溶接によって固定し、一方、カバー23に対しては、ピン15−3を塑性変形させることによって固着するものである。
より具体的には、第1段階においては、ピン15−3はベース22の段付部を有する穴を通して貫通される。次の段階において、ピン15−3のフランジ部分が、ベースの段付部底面に電気スポット溶接またはレーザースポット溶接などで固着される。さらに、軸受手段26−2が接着されている固定軸26−1が、ピン15−3に挿入・接着される。最後の段階において、ピン15−3は、カバー23の段付部を有する穴に嵌め込まれ、ピン15−3の頭部を塑性加工により押しつぶすことによってカバー23を固定する。
第41図は、本発明のディスク装置の固定軸構造の第4の好ましい実施例を示す図である。また、第41図には第39図と同様にスピンドルモータ26における固定軸構造の拡大概略断面図が代表的に図解されている。
この第4の好ましい実施例の構造が第3の実施例と異なっている部分は、軸受手段に内輪および外輪がそれぞれ一体になった構成を用いている点である。この軸受構成は、第42図で示した軸一体型軸受の構成とも異なり、内輪だけでなく外輪までも一体にした構成であり、内輪、玉、外輪を組み立てる段階で、定位値予圧が与えられる。このため、ディスク装置を組み立てる段階での予圧付与や精度管理が不要となり、スピンドルの回転精度が向上する。
第44図は、本発明のディスク装置の固定軸構造の第5の好ましい実施例を示す図である。本実施例において、第1〜第4の実施例と異なる点は、固定軸18のベース22への結合方法がネジ43によっている点と、軸一体型でない軸受手段26−2を中空でない(中実な)固定軸18に直接接着している点である。
つぎに、固定軸18とカバー23の結合構造について説明する。
第45図は、カバー23を取り除いた場合のハウジング内部構造を示す図であり、スピンドル固定軸18の先端部、およびアクチュエイタ固定軸45の先端を図示するものである。
第46図は、第42図で説明した本発明のディスク装置の固定軸18をカバー23に結合する好ましい実施例を示す図である。なお、第46図では固定軸18とベース22の結合部分が第42図と異なるが、カバー23との結合については同一であるので、説明に用いるのは支障ないと考える。また、アクチュエイタの固定軸45とカバー23の結合についても同様であるので省略する。
固定軸18の上部には段付部18cが形成され、この段付部18cの上部に、固定軸18の直径Dより小さい直径dを有する小径部18dが固定軸18の先端に突出している。
さらに、該固定軸18の底面18a(第42図ではフランジ18fの下面)から、段付部18cまでの長さT1 は、ベース22の上面22bとカバー23の下面の距離L2 より僅かに大きく(本実施例においては、約0.02〜0.06mm)されている。また、ベース22に設けられた挿入穴22cに対向するカバー23の部分には、貫通穴23bが予め形成されている。本実施例では、貫通穴23bの内径D1 は固定軸18の外径Dより小さく、かつ固定軸先端の小径部18dの直径dより大きくされている(D>D1 >d)。以上により、カバー23がベース22に取りつけられるときに、固定軸18の小径部18dがカバー23の貫通穴23b内に挿入されうる。
上述したように、固定軸18の外径Dはスルーホール23bの内径D1 より大きいので、固定軸18のステップ部分18cはカバー23の下方表面18cと接しうる。さらに、底部表面18aからステップ部分18cを通した長さT1 は、ベース22の上方表面22bとカバー23の下方表面の間の距離L2 より僅かに大きくされているので、固定軸18はカバー23のスルーホール23bの周辺部分を上方に持ち上げるように作用する。したがって、カバー23のトップ板23aは上方に押圧され、第46図に示されるように撓んだ形状となるように僅かに変形される。したがってカバー23は、ダイアフラムの形式で、固定軸18のステップ部分18cを下方に押圧することによって、該固定軸18を保持するように構成される。
かかる状態で、固定手段およびシール手段として機能する接着剤44がカバー23の上方側からスルーホール23bと小径部分18dとの間の空間に注入され、それによってカバー23が接着剤44の加熱処理あるいは紫外線照射などによって該固定軸18に接着される。好適には、加熱処理後に高い粘度と低い硬度を有するエポキシ弾性接着剤などが、第44図および第46図に示される接着剤44として利用される。この場合、もし接着剤44の粘度が十分に高ければ、該接着剤44がスルーホール23b内に注入されるときにおいても、該接着剤44がカバー23内に侵入するのを防止することができる。さらに加熱処理後の該接着剤44の硬度が十分に低ければ、固定軸18の小径部分18dは、該接着剤44を介してスルーホール23bに弾性的に固定されうる。さらに、該接着剤44の注入によって、スルーホール23bが閉塞され、したがって空気中の塵埃がカバー23内に侵入するのを防ぐことができる。したがって塵埃が磁気ディスク24や磁気ヘッド27に付着して、その表面が塵埃で傷つけられるのを防ぐことができる。
換言すれば、第44図から第46図に示されるような第4実施例においては、固定軸18は、該固定軸18のステップ部分18cを下方に押圧することによって、ハウジング21の厚さ方向に対してカバー23と硬く結合され、また弾性接着剤を利用することによってその面内方向に対してカバー23と柔軟に結合されるように構成される。かかる構成によって、該固定軸18がすべての方向に関してベース22とカバー23の双方に硬く固定されているような構成の場合に生じうる熱ストレスなどが確実に緩和されうる。
より具体的には、カバー23はベース22上に取付けられ、さらに接着剤によって固定され、それによって固定軸18の上方部分がカバー23に確実に固定されうる。この場合に、小径部分18dは適当な余裕をもってスルーホール23b内に適合させられるので、該固定軸18が、従来技術におけるようにネジで固定することによって傾くのを防ぐことができる。したがって未経験者でも、比較的容易にベース22上にカバー23を取付ける作業を行うことが可能となる。さらに固定軸18がベース22に垂直となった状態を、カバー23がベース22に固定された後も維持させることができる。したがって、固定軸18に取付けられたスピンドルハブ11とディスク24が傾くのを防ぐことができ、該スピンドルハブ11とディスク24を固定軸18によって所定の位置に安定に支持することができる。このようにして、磁気ディスク24に対しての2つの磁気ヘッド27の相対位置が高精度で制御されうるので、再生または記録動作におけるトラッキング制御を従来技術の場合より正確に行うことが可能となり、より高い磁気記録密度の要求を満たすことが可能となる。
さらに、スピンドルの固定軸18の上記取付構造は、アクチュエイタの固定軸45に適用されうる。すなわち、アクチュエイタの固定軸45はスピンドルの固定軸18と実質的に同じ取付構造を有するので、ここではかかる固定軸45についての詳細な記述は省略されている。要約すれば、アクチュエイタの固定軸45は固定軸18とともに、ベース22上に傾斜することなく垂直方向に起立する。したがってアーム28が傾くのを防ぐことができ、ディスク24の上方および下方表面に対する磁気ヘッド27の位置的誤差を避けることができる。
第47図は、第46図に示される実施例における軸とカバーの取付構造の変形例を示している。この例では、軸とカバーの取付構造の主要部が拡大して示されている。
第47図においては、上記接着剤44の代りに、例えばゴム製のOリング44−1などの弾性シーリング部材が、固定主軸18の小径部分18dとカバー23のスルーホール23bとの間に配置される。この例では該Oリング44−1が弾性を有しているので、該Oリング44−1上にその内方および外方部分から圧力をかけることによって、該Oリングが楕円形状に変形される。この状態では、該Oリング44−1は、小径部分18dの外周とスルーホール23bの内周に隙間なく密着し、小径部分18dとスルーホール23bの間の空間のシーリングが確実に行なわれる。Oリング44−1のもつ弾性によって、空気中の塵埃がカバー23内に侵入するのを防ぐことができる。したがって、第46図に示される実施例と同様に、塵埃が磁気ディスク24や磁気ヘッド27に付着してそれらの表面が塵埃で傷つけられるのを避けることができる。
第46図で示したような、固定軸18を傾けることなくカバー23に結合する他の実施例として、溶接による方法が挙げられる。例えば第43図に示すように、固定軸18(26−1)は、その上端面に段差を設けることなく、またカバー23にも貫通穴をあけない。ベース22とカバー23を締結した状態において、固定軸18の上端はカバー23に接触する。寸法公差によって接触しない場合には、カバー23を軽く押圧する。この状態で、カバー23上面よりスポット溶接を行う。カバー23の溶接は組立の最終段階であり、電子部品が内部に収納されている状態であるから、電気溶接より、レーザー溶接が望ましい。このようにすることによって、固定軸18に倒れ方向の力を加えることなく、確実に固定軸18とカバー23が固着される。
以下に、本発明に係るディスク装置のスピンドルモータの全体の機構についての多数の具体例を第50図乃至第57図を参照しながら説明する。
第50図は、本発明に係るディスク装置のスピンドルモータの全体の機構についての第1の好ましい具体例を示す図である。
第50図には、第1の具体例の特徴部分に関する該スピンドルモータ機構の主要部が図示されている。
第50図に示されるように、スピンドルモータ26それ自身がハウジング21内における予め定められた位置に保持されるように、スピンドル25がベース22とカバー23に固定されており、それ故一個の磁気ディスク24が回転出来るように構成されている。
一対の第1軸受手段26−2(以下、第1の表示を省略する)が、該スピンドル25を支持する為に該スピンドル25の周囲に固定されている。
さらに、スピンドルハブ11は該磁気ディスク24の中心開口部を係合する外縁部を有しており、また該ベアリング手段26−2を介して該スピンドル25に回転自在に取り付けられている内縁部を有している。
この例においては、ロータマグネット26−3が該スピンドルハブ11に設けられており、該ロータマグネットは、平板状に形成された永久磁石で構成され、該スピンドル25の軸方向に磁化されている。
また一方で、該ロータマグネットは、該スピンドルハブ11の底面に設けられた凹部に嵌合せしめられており、かつ最終的には該凹部に接合せしめられている。
上記した第1の具体例においては、該スピンドルハブ11は、ヨークとして使用されうるように、軟磁性材料により構成されている。
他の方法としては、もし非磁性体材料が該スピンドルハブ11として使用された場合には、該ロータマグネット26−3は、他のヨークを介して該スピンドルハブ11に接合せしめられる。
この場合には、好ましくは、軸受手段26−2における外輪が回転する外輪回転モータが、該スピンドルモータ25として使用される。
さらに、ステータコイル26−4が、該ハウジング21内にあるベース22の上側壁面に固定されており、それによって、ステータコイル26−4は、一定の軸方向間隙を介して該ロータマグネット26−3と対向して設けられることになる。
より詳細に説明すると、該ロータマグネット26−3は該ロータマグネット26−3の半径方向に関して、該磁気ディスク24の内径部の位置と該軸受手段の外部周縁部の位置との間に位置せしめられる。
該ハウジング21の一部を構成する該ベース22は、軟磁性材料で形成されており、またステータヨークとして作動するものである。
ここで、該ステータコイル26−4は、該ハウジング21の内部において、該磁気ディスク24との空間部に突出するような形態で配置される。
該スピンドルモータの上記構成においては、例えば平板型モータで、且つ該ロータマグネット26−3と該ステータコイル26−4との間において、該スピンドルの軸方向の磁束を利用する面対向型モータが形成され、また該スピンドルハブ11と該磁気ディスク24は、該ロータマグネット26−3の回転に従って、該ロータマグネットと共に一体的に回転する。
係るケースにおいては、当該スピンドルモータそれ自身の厚さは極めて小さく出来る。面対向型(アキシアルギャップ)モータを使うことにより、第42図に示すようにモータの内側にベアリングを殆ど重ねて用いることができ、かつ、モータの外径をディスク内径より小さくすることが可能になり、5mm以下の厚さの装置を実現できた。
さらに、少なくともベース22は、軟磁性材料で構成されており、ヨークは兼ねているためディスク装置は、従来例に比べてより小さな寸法とより軽量化という優れた特性を達成することが可能となるのである。
特に、上記した構成は、少ない枚数の磁気ディスクを用いるディスク装置に有効に適用することが出来るのである。
第51図は、本発明に係るディスク装置におけるスピンドルモータの全体の機構についての第2の好ましい具体例を示す図である。
第51図には、また該スピンドルモータ機構の主要部が図示されている。
該第2の好ましい具体例における構成は、第50図に示される第1の好ましい具体例の構成と類似している。
しかしながら、第2の具体例が、第1の具体例と異なるところは、該スピンドルハブ11、ベース22およびカバー23のそれぞれが非磁性体材料で形成されていることである。
この場合には、該ロータマグネット26−3は、第50図に示すロータマグネットよりも厚さを厚くして、またロータヨークの代わりにカバー側のステータヨークを磁路に利用するものである。
該ロータマグネット26−3を、このような方法で配置することによって、効果的な磁束が増加され、第50図に示す第1の具体例と同様の顕著な特徴を有するモータが得られるものである。
また、該カバー23の下側壁表面には、該スピンドルハブ11を介してステータコイル26−4と対向する位置にステータヨーク26−10が設けられている。
さらに、前記したように、該ベース22は非磁性体材料で構成されているので、他のステータヨークとして作動するブッシュ22−10がネジ22−11により該ベース22に固定されており、そのため、有効な磁束が得られる。
当該ベース22に該ステータヨークを固定する方法は、当該ステータヨークを使用する他の具体例にもまた適用することが可能である。
上記した第2の具体例においては、該スピンドルハブ11、該ベース22および該カバー23が非磁性体材料から構成されることから、該ステータヨークを該ベース22とカバー23に固定させるための工程が必要となっている。
しかしながら、もし上記したスピンドルハブ11、ベース22およびカバー23が非磁性体材料、例えばアルミニウム等で、従来における軟磁性材料より比重が小さい材料で構成されているとすれば、上記した第2の具体例は、当該スピンドルハブ11およびロータマグネット26−3のような回転要素のそれぞれにおける慣性モーメントを減少させうるという点で効果がある。
さらに、上記の回転要素はヨークとしては使用されないので、例えば、スピンドルハブ等の厚さを第50図に示す第1の具体例における当該厚さよりも小さく出来るという他の利点がある。
第52図は、本発明に係るディスク装置におけるスピンドルモータの全体の機構についての第3の好ましい具体例を示す図である。
第52図には、また該スピンドルモータ機構の主要部が図示されている。
該第3の好ましい具体例における構成は、第50図に示される第1の好ましい具体例の構成と類似している。
しかしながら、第3の具体例が、第1の具体例と異なるところは、該スピンドル25の軸方向と同一方向に磁化された2個のロータマグネット11−1と11−2が該スピンドルハブ11の上側面と下側面とにそれぞれ固定されて設けられている点にある。
さらに、下側ステータコイル26−4aは当該ハウジング21内の該ベース22における上側壁表面に固定されており、それによって、下側ステータコイル26−4aは、或る軸方向ギャップを有して下側ロータマグネット11−1と近接して対向している。
一方、上側ステータコイル26−4bは、該カバー23の下側壁表面に固定されており、それによって上側ステータコイル26−4bは、或る軸方向ギャップを有して上側ロータマグネット11−2と近接して対向している。
上記したように、上記第3の具体例においては、2個のステータコイル26−4aと26−4bおよびステータヨークとして作動するベース22とカバー23とが個々に該スピンドルハブ11の厚み方向の中心部に関して、該スピンドルハブ11の上側と下側において互いに対称となる位置に配置されている。
したがって、2個のロータマグネット11−1と11−2間、およびそれぞれが対応するベース22とカバー23との間に発生せしめられる2種類の磁気吸引力は互いにバランスされる。
したがって、該軸受手段26−2のスラスト荷重を低減させることができ、当該ディスク装置の長寿命化が実現できる。
さらに、上記第3の具体例においては、2個の対面形式のモータは等価的に存在しているので、相対的に大きなトルクが得られるものである。
さらに、該ステータコイルは下側ステータコイル26−4aと上側ステータコイル26−4bとに分割して配置されるので、該2個のステータコイルを結合することによって該モータの起動時に十分の大きなトルクを発生させることが出来、一方該ステータコイルのいずれか一つを他のステータコイルから分離させることも可能であり、それによって該モータの安定回転時における逆起電力を減少させることが出来、それにより当該磁気ディスクを高速に回転させることが可能となる。
第53図は、本発明に係るディスク装置におけるスピンドルモータの全体の機構についての第4の好ましい具体例を示す図である。
第53図には、また該スピンドルモータ機構の主要部が図示されている。
該第4の好ましい具体例における構成は、第51図に示される第2の好ましい具体例の構成と類似している。
しかしながら、第4の具体例が、第2の具体例と異なるところは、ロータマグネット26−7が環状の永久磁石により構成されたものであり、その内部周縁は、該スピンドルハブではなく、軸受手段26−2を介して、当該スピンドル25によって回転自在に保持されている点にある。
さらに、該ロータマグネット26−7の外部周縁部は磁気ディスク24の中心孔部に嵌合しえるように構成されている。
換言すれば、第53図に示すような第4の具体例における該ロータマグネット26−7はまたスピンドルハブと同様に作動するものである。
さらには、該カバー23は軟磁性材料で構成されており、且つロータマグネット26−7に出来るだけ短い間隔で近接しえるような形状を有しているものであり、それによって上記カバー23はロータヨークの代わりのステータヨークとして作動するものである。
このような構成によって、該スピンドルハブのような相対的に大きな機械的要素を減少させることが可能となり、したがって、ディスク装置における寸法の小型化と軽量化をより促進させることが可能となる。
第54図は、本発明に係るディスク装置におけるスピンドルモータの全体の機構についての第5の好ましい具体例を示す図である。
第54図には、また該スピンドルモータ機構の主要部が図示されている。
該第5の好ましい具体例における構成は、第53図に示される第4の好ましい具体例の構成と類似している。
しかしながら、第5の具体例が、第4の具体例と異なるところは、該スピンドルハブ11は、略環状の形を有しており、該スピンドル25の軸方向に関して複数個の部分に分割されている点にある。
該ロータマグネット26−8は中間部材として上記スピンドルハブ11に接合されている。
さらに、上記ロータマグネット26−8は該スピンドル25の軸方向と同一の方向に磁化されている。
さらに、上記ロータマグネット26−8は、その上部磁化表面と下部磁化表面とが出来るだけ短い間隔を以て、該カバー23と該ステータコイル26−4のそれぞれに対向して設けられるような厚みを持つように形成されるものである。
該スピンドルモータの全体の機構についての第5の具体例は、他の具体例におけるスピンドルモータ機構が持っているのと同じように、ロータマグネットの新規な配列に起因して、従来技術におけるよりもより小型化、軽量化を達成しえるという顕著な特性を得ることが出来る。
また、第4の実施例では困難であったディスクの保持を、加工容易な材料を用いることにより容易にして、良好なディスク高さ精度を得るものである。
第55図は、本発明に係るディスク装置におけるスピンドルモータの全体の機構についての第6の好ましい具体例を示す図である。
第55図には、また該スピンドルモータ機構の主要部で、特に該スピンドルハブ上に該磁気ディスクが搭載されている構成についての主要部が図示されている。
この場合には、スピンドル25、一対の軸受手段26−2、ロータマグネット26−3およびステータコイル26−4等は既に説明した第50図における第1の具体例と実質的に同様の相互関係を有している。
該磁気ディスクを搭載する従来の構成においては、少なくとも一つの磁気ディスク24はネジ等の手段により該磁気ディスク24上に配置されたロッククランプ手段によって該スピンドルハブ11に固定せしめられている。
一方、第55図に示される第6の具体例においては、クランプ手段およびネジ等を使用する代りに、該磁気ディスク24は、例えば、光硬化性接着剤等の接着剤を介して該スピンドルハブ11に係合せしめられており、最終的には紫外線(UV)を照射することにより該接着剤を硬化させることによって、該スピンドルハブ11に固着させるものである。
係る構成においては、該ディスク固定構造は従来のものに比べてより簡単なものになり、また従来におけるクランプ手段とかネジ等の幾つかの構成部材は不要となる。
したがって、当該構成部材の総数を減少させることができ、該ハウジング21内における空間部分も縮小することが可能である。
したがって、該ハウジング21の厚み寸法は、従来のものに比べて小さく出来、また該ディスク装置全体の寸法もPCMCIAのTypeIIのICメモリカードのようなコンパクトなサイズとすることが可能となる。
第56図は、第55図において示される第6の具体例におけるディスク固定構造の変形態様の一例を示す図である。
第55図においてはまた、該スピンドルモータ機構の主要部のみが図示されている。
第56図の構成は第55図に示される第6の好ましい具体例における構成と類似している。
しかしながら、前記した第6の具体例に加えて、上記の構成においては、例えば断面が三角形状をした、予め接着剤47を貯めておけるような形状を有する凹陥部47−1が、該スピンドルハブ11と該磁気ディスク24の互いに接触しあう個々の接着面に設けられている。
係るケースにおいて、磁気ディスク24が光硬化性接着剤等の接着剤47により該スピンドルハブ11に接合せしめられている場合には、上記した凹陥部47−1は充分な量の接着剤47が満たされるように配列されており、それによって上記2つの接着面における接着力が第55図に示されるものより増加せしめられることになる。
第55図および第56図に示されるそれぞれのディスク固定構造において、該接着剤47は該スピンドルハブ11と該磁気ディスク24のそれぞれの接着面の全領域に亘って均一に塗布されている必要があり、また当該接着剤47を紫外線(UV)照射によって均一に硬化させることにより上記領域全体に亘って均一に固定されている必要がある。
この場合には、好ましくは光硬化性接着剤が接着剤47として使用される。
他の具体例としては、空気と接触しない領域においては、嫌気性接着剤を使用することも出来、また紫外線(UV)照射によって硬化しえる光硬化性特性と嫌気性特性とを同時に備えた他の接着剤を使用することも可能である。
さらに、該凹陥部47−1の形状は、第56図を参照して既に説明した断面が三角形状をしたものに限定されうるものではない。
例えば、該凹陥部47−1の形状は半円形であっても良く、矩形であってもまたその他多くの形状のものであってもよい。
さらに、それぞれが上記したような種々の形状を有する複数個の該凹陥部であって、互いに連結されて全体として連続した溝形状を呈するように形成された凹陥部を設けるものであってもよい。
この場合、上記の凹陥部は該スピンドル25の周縁方向に関してそれぞれ均等間隔で分散されるように配置されるものであることが好ましい。
上記したように、係る構造においては、該スピンドルハブ11と該磁気ディスク24のそれぞれの接着表面に該接着剤47を均一に塗布することが出来、また上記それぞれの接着表面の接着剤を硬化させることによって、均一な固着が達成されるのである。
さらに、複数個の凹陥部を均一に分散させることも可能となる。
したがって、該磁気ディスク24が固着されている該スピンドルハブ11が回転する場合に、上記それぞれの接着表面を互いに固定する際に接着剤47が不均一になっていること、或いは該凹陥部が均等に配列されていない事等に起因して、軸受手段26−2が振動するというような、バランスが崩れた現象である欠点が可能な限り最小の水準に迄低減させることが可能である。
さらに、若し最初の段階において、該スピンドルハブ11が磁気ディスク24と共に回転した時に、上記したようなバランスが崩れた現象(アンバランス)が発生した場合には、該スピンドルハブ11のような回転部材は、該スピンドルハブ11の振動の発生が制限されないような方法でアンバランスの程度を測定するために、当該装置のテストマウントに配置される。
第2の段階において、上記の修正されるべきアンバランスが存在する該接着表面におけるある部分が、該アンバランスの方向(位相角)とアンバランスの量を評価することにより決定される。
第3の段階においては、第57図に、代表的に示されるように、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等で構成された、必要量の修正重り部材11aが、当該磁気ディスク24の記録領域以外の接着表面における上記で特定された位置に取り付けられる。
第4の段階においては、上記の修正重り部材11aは紫外線(UV)、高温度等の手段により硬化される。
かかるケースにおいては、好ましくは、該修正重り部材11aの比重の量を調整するために金属粉等が当該樹脂に混合される。
最後に、修正手段として作用している硬化樹脂により、上記アンバランス現象を確実に抑制することが可能となる。
第58図は第38図に示すフレームの変形例を示す図である。第58図においては、第38図のU状のフレーム33の一部を一点鎖線により強調して示している。
本発明のディスク装置構成においては、コネクタ42によりかなりしっかりとディスク装置が支持されるようになっている。しかしながら、ディスク装置を外部のホストコンピュータに挿入するための挿入ガイド部として作用するフレームと、ディスク装置のハウジング21との間には、どうしても隙間(ガタ)が存在する。それゆえに、ハウジング21をホストコンピュータのスロットに挿入した後に複数トラックへのデータの読み込み、あるいは書き込みを頻繁に行うことによる激しいシーク動作(ヘッドの移動)を行った場合、磁気ヘッド移動に対する反作用によりディスク装置も激しく動いてしまう。この結果、異常音が発生するおそれが生ずる。このような異常音を回避するために、上記のフレームおよびハウジング間のガタを最小限に抑えることが必要となる。
このようなガタを実質的に抑えるための1つの方策として、第58図においては、フレーム33の一部(一点鎖線により拡大して示す)に、全体の外形の直線よりわずかに出っ張った突起部33−1を形成している。この突起部33−1はフレーム33のほんの一部に形成されるので、この突起部33−1に対しばねと同等の機能を持たせることが可能である。この場合ハウジング21の挿入時にフレーム33がスロット入口で引っ掛からないように、この突起部33−1の位置はできるだけ外側(挿入反対側)とし、かつ、フレーム33をスロットに対しできるだけ柔らかくする必要がある。このフレーム33を一層柔らかくするためには、第59図に示すように、突起部分の内側にスリット33−2を入れることもできる。また、第60図に示すように、この樹脂部材からなるフレーム33に薄い金属製板ばね等の弾性手段33−3をインサートモールドすれば上記ガタが完全に吸収される。この弾性手段33−3は、機能面からすれば面内方向に入れるのが好ましいが、実際には摩擦力が働くため、上下方向に入れても同様な効果を持つ。
第61図〜第67図は、本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図である。さらに詳しく説明すると、第61図は本発明のヘッド機構部のロック構造を概略的に示す平面図、第62図はハウジングの内部とロッドの配設領域とのシール構造を説明するための部分拡大断面図、第63図は本発明のディスク装置のパーソナルコンピュータに対する挿脱動作を説明するための斜視図、第64図は本発明のヘッド機構部の第2のロック構造を詳細に示す平面図、第65図は本発明のヘッド機構部の第2のロック構造を部分断面にて示す正面図、第66図の(A),(B)および(C)はアクチュエイタのロックに直接係わる構成部品の平面図、正面図および側面図、第67図の(A),(B)はロッドの構造の詳細を部分断面にて示す平面図および正面図である。
第61図〜第62図においても、前述の場合と同じように、ハウジング21内に、スピンドル固定軸12に装着された1枚の磁気ディスク24と、この磁気ディスク24に対応して情報の記録/再生を行う磁気ヘッド27を、支持ばね(図示していない)およびアーム28を介して支持するヘッド位置決め用のアクチュエイタ29とが配置されている。
前記磁気ディスク24の外周の近傍には、この磁気ディスク24に対して磁気ヘッド27をディスクに対してローディングあるいはアンローディングさせるロード/アンロード部材54と、磁気ヘッド27がアンロード状態の時のアーム28の外側近傍にアクチュエイタ29を固定するストッパー53が配置されている。また、上記磁気ディスク24とアクチュエイタ29とに沿った側部には、一端にコイルばね51を付設した駆動バーとして作用するロッド52が、矢印で示すようにその長さ方向に可動自在に配設されている。この場合、上記ロード/アンロードの動作は、ディスク装置のハウジング21を外部のホスト機器60(第61図)のスロット60−1に挿脱する動作を行う際に、この挿脱動作に連動して行われる。
また、上記のコイルばね51付きのロッド52には、その長さ方向の移動に連動するように、ディスク固定用のゴム材等のパッキンとして機能するパッド56を備えた第1ロックレバー52aと、前記アーム28をストッパー53に押し付ける第2ロックレバー52bとが、支持軸57−1,57−2によりそれぞれ支持されており、かつ、2つの突出ピン55によってそれぞれ係合連結された状態に配置されている。具体的にいえば、ロッド52は、ハウジング21の外周部に取り付けられるフレーム33(第58図〜60図参照)の内部に設置され、上記ロッドの先端がコネクタ端子22−1の横の位置で突出しているような構成になっている。
さらに、前記ハウジング21の外側面には、前記ロッド52の他端を押圧して作動させるための作動用孔58と、データや制御信号等の受け渡し、および電源が供給されるコネクタ端子22−1とが設けられている。このように構成されたディスク装置20は、そのコネクタ端子22−1と対応するコネクタ端子60−2と、前記ロッド52の他端を押圧して作動させる作動突起部59とを内部端面に備えたホストコンピュータ49(第63図)等のスロット60−1に対して挿脱可能となっている。
なお、ハウジング21の内部とロッド52の配設領域とは第62図の部分拡大断面図に示すように、前記第2ロックレバー52aを支持する支持軸57−2にOリング57aを介在させることによってシールされる。この結果、ハウジング21内では、外気が気密に遮断されることになる。
そして、第63図に示すように、前記ディスク装置20をパーソナルコンピュータ49のスロット61内に挿着すると、第61図から明らかなように、該スロット60−1側のコネクタ端子60−2と該ディスク装置20側のコネクタ端子22−1とが接続される。さらに、スロット60−1側の作動突起部59によりディスク装置20側のロッド52の他端が押圧され、この押圧動作に連動して、ディスク24を押圧し固定しているパッド56を備えた第1ロックレバー26と、アーム28をストッパー53に押しつけてアクチュエイタ29を固定している第2ロックレバー52Lとが解除される。これによりディスク24が回転可能となり、またロード/アンロード部材54上にアンロード状態である磁気ヘッド27がディスク上へロードされ動作可能となる。
また、前記ディスク装置20をスロット60−1内より取り出すと、前記ロッド52がコイルばね51の付勢により作動用孔58の方向に移動し、これに連動してパッド56を備えた第1ロックレバー52aと第2ロックレバー52bとが回動される。これによって第1ロックレバー52aに設けたパッド56が磁気ディスク24の回転を止めてロック状態になると共に、該第2ロックレバー52bにより、磁気ヘッド27を支持したヘッドアーム28がストッパー53に押し付けられてこの磁気ヘッド27がロード/アンロード部材54上にアンロード状態になると同時にアクチュエイタ29もロックされる。
なお、前記磁気ディスク24およびアクチュエイタ29をロック状態およびロック解除状態にする機構として、例えば第63図に示すように、ホストコンピュータ49のスロット60−1にカード型の磁気ディスク装置20を挿着した状態で該ホストコンピュータ49の蓋49aを閉めた際に、突起ピン49bが押圧されて該ディスク装置20側のロッド52を作動させて磁気ディスク24およびアクチュエイタ29をロック状態にし、該蓋49aを開けた際に該突起ピン49bの押圧状態が解放されてそのロック状態を解除するようにすることもできる。
なお、この場合、前記ホストコンピュータ49のスロット60−1の開口部に、ディスク装置20の挿脱動作に連動して開閉する開閉蓋を設けるようにすることもできる。上記のロック機構においては、ディスク装置内を外気と遮断した密閉構造とし、ホストコンピュータ等の機器への挿脱、交換が可能であり、その挿脱動作に連動して磁気ヘッドのロード/アンロードと磁気ディスクおよびアクチュエイタのロック/ロック解除が可能となるので、取扱い中、或いは持ち運び中の不用意な衝撃が保護され、安全性と信頼性の高いICメモリカード型のディスク装置が実現できる優れた利点を有する。
ここで、上記磁気ヘッド27のロック機構の第2の実施例を説明することとする。
第64図および第65図において、51−1は板ばねを示し、51−2は作動レバーを示している。また51−4はピンを示す。ディスク装置20のハウジング21をホストコンピュータ49等に挿入したときに、ロッド52(第61図)、例えばプッシュレバー51−3が押圧されて作動レバー51−2が動くことによりアクチュエイタ29が可動状態となる。このために、磁気ヘッド27がロード状態になってメモリのアクセスが可能となる。また一方で、ハウジング21をホストコンピュータから抜いたときには、板ばね51−1の復元力によりアクチュエイタ29が元の位置に戻って磁気ヘッド27がアンロード状態になる。
このカード型の磁気ディスク装置20においては、単体で持ち運びをした時の落下が装置の故障に対する最も厳しい条件となる。そこで、この最も厳しい条件である落下に対応して、前述したように、ハウジング21をスロットから抜いた時にロックがかかる機構を採用している。すなわち、コネクタ脇に板ばね等のばねで支持された直線のロッド52を配し、ハウジング21をスロット60−1から抜いた時に板ばね等の復元力によりロッド52が外側に並進変位し、このときばね予圧力でロックするような構成にしている。この予圧荷重は、落下時の想定回転角加速度に対し、アクチュエイタ29の慣性モーメントによるトルクに負けないような予圧モーメントとする。具体的には、カードの長辺の1隅部固定で反対側隅部に1000Gの加速度(角加速度換算122000 rad/s2 )がかかってもアクチュエイタ29が動かない状態に設計されている。
ロッド52は、前記フレーム33に沿ってコネクタ42の部分からアクチュエイタ29の横の部分まで延びている。コネクタわきのPCMCIAの規格で定まっている誤挿入防止用の溝にロッドの一方の端部が頭を出す形になっており、PCMCIAの規格のスロットに挿入されることによって、ロッド端部が押されるようになっている。このロッド52は、フレーム33等の樹脂モールド部品に一部円弧状のアンダカットの半円穴(第67図(B)のL−L断面図参照)を設け、この半円穴とベース22の周縁部で構成される穴部(第67図(B)のK−K断面図参照)とによりガイドされる。
そして、カバー横部に一部きりかきの穴があり、ここにアクチュエイタ29側から伸びる作動レバー51−2があり、ロッド52と接している。この作動レバー51−2は、後述する磁気回路の後方にある板ばね51−1によりコネクタ42側に押しつけられている。このロッド52は、その回転中心を磁気回路脇にもち、かつ、その先端は鎌状の形状を有し、アクチュエイタ29を押しつけロックするようになっている。ロッド52が解放状態の時は、第66図に詳細に示す板ばね51−1の予圧力により、磁気ヘッド27がアウタ側で固定されるように押しつけられる。一方、ハウジング21をスロット60−1に挿入する時は、ロッド52が後方に押し出され作動レバー51−2をロック解除の方向に向ける。ちなみに、この挿入時のばねに抗する荷重は約 100g程度であり、これは、コネクタ挿入荷重や保持荷重からみてほとんど支障のない範囲に収まっている。この作動レバー51−2は、本発明のような薄型構造のばあい、アクチュエイタ29の回転部分にきわめて接近(0.1mmのオーダ)しており、接触する危険性もあり得る。この危険性を回避するため、ロッド52の軸の先端は、ベース22もしくはカバー23に押しつけられるような予圧が掛けられている。このようにすれば、寸法公差に関係なく上記のような接触の危険性を回避できる。
第68図は本発明によるディスク装置においてディスクを逆に固定することが可能なスピンドルモータ構造の第1の好適実施例を断面で示す正面図である。第68図においては、ディスクをステータコイル側に取り付けるという特徴がよくわかるように、構成部品の主要部のみを図示することとする。
ここで、第68図との違いを明確にするために、前述の第42図を再度参照しながら、ハブ11のステータコイル26−4と反対側の面にディスク24を取り付ける構造を詳しく説明することとする。
第42図においてディスク24を固定する場合、まず初めに、ハブ11の外周部のフランジ部にディスク24を搭載する。この場合、ハブ11には段差部11′が予め設けられているために、ディスク24を搭載することにより凹部が形成される。次に、この凹部に嫌気性接着剤等の接着剤19′を収容し、この接着剤19′とディスク24の上面の両方に接触するように、接着用リング19をディスク24上に搭載する。この状態で、上記接着剤19′を硬化させれば、ディスク24がスピンドルハブ11に堅固に固定される。
ここで、上記接着用リング19をわざわざ用いる理由について説明する。
第1の理由として、ディスク24の面に接着剤19′が誤って付着した場合でも、再生/記録が行われるディスク面の損傷の危険性があるためにこのディスク面を治具で押えにくいことが挙げられる。
第2の理由として、接着用リング19により、ディスク24内の磁気ヘッド29が存在する外周部分に接着剤19′が流れ出すのを防止することが可能になることが挙げられる。
第3の理由として、接着剤19′が嫌気性接着剤である場合、たとえ接着剤19′がディスク面上を流れ出したとしても、ディスク面上の接着用リング19以外の部分の接着剤19′は外気に触れているために硬化しないので、磁気ヘッド27の移動に影響を与えずに済むことが挙げられる。
第4の理由として、ディスク24とスピンドルハブ11のフランジ部との接着をせずに、ディスク内径とスピンドルハブ11、ならびにディスク上面と接着用リング19とスピンドルハブ11との接着を別個に行っているためにディスク取り付けの高さを精度良く管理できることである。
このような接着用リング19による接着固定においては、押えつける方向に予圧をかけることができないという点で従来のクランプ部材による押圧固定とは異なる。すなわち、通常の押圧固定では、ディスク24の押圧方向にばね性を有する部材(ネジを含む)により押えることができるが、本発明のように接着剤を使用した接着固定では、接着剤がクリープしてしまうため予圧をかけることは困難である。このために、接着剤を硬化させる時点でその厚さをきちんと管理することが重要となる。
このように、スピンドルハブ11のステータコイル26−4と反対側の面にディスク24を接着固定する方法に対し、第68図では、スピンドルハブ11のステータコイル26−4と向かい合う面にディスク24が固定される方法が採用されている。
第68図において、スピンドルハブ11は、ステータコイル26−4寄りとは反対側に、フランジ部62を有し、支持面62aはステータコイル26−4側に対向している。またスピンドルハブ11は、ステータコイル26−4寄りに、クランパ63が嵌合されるクランプしろ63aを有する。
フランジ部62は、切削加工時にこのフランジ部62に反り等が生じないように十分な厚さt2 としてある。
磁気ディスク24は、フランジ部62の支持面62aに支持され、ステータコイル26−4側より圧入されているクランパ63によりクランプされて、スピンドルハブ11に固定してある。フランジ部62は十分な剛性を有しており、支持面62aは寸法精度良く形成されている。このため、磁気ディスク24は、精度良く固定され、記録/再生は良好に行われる。
クランパ63は単に磁気ディスク24を押さえるだけのものであり、比較的薄くすることができる。このクランパ63は、スピンドルハブ11の下面11dと揃っている。
上記のような構造により、ベース22の上面22iから磁気ディスク24までの高さ寸法H10は、前述の第42図の場合よりも小さくすることができる。
なお、フランジ部62は、高さ方向上、キャリッジ等のアーム支持部17と対応する位置にあり、フランジ部62の厚さ寸法t2 は、アーム支持部17の上半分の高さ寸法H3 内に包含されている。したがって、ベース21とカバー23との間の高さ寸法H11は、上記の高さ寸法H10と前記の高さ寸法H3 との和(H10+H3 )に相当し、この和の寸法は第42図の場合よりも小さくすることができる。第68図の磁気ディスク装置20は、第42図の場合に比べて薄型となることが期待される。
さらに、この場合、ディスク24がハウジング21の厚さ方向のほぼ中心に配置されるので、ディスク24が回転する際のバランスが充分保証される。
第69図は本発明によるディスク装置においてディスクを逆に固定することが可能なスピンドルモータ構造の第2の好適実施例を断面で示す正面図である。
本実施例は、第68図中のクランパ63を省略して、さらに薄型化を図った構造である。第69図中、第68図に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付す。ここでは、スピンドルハブ11は、第68図中のクランプしろ63aを無くした以外は、実質上第68図のスピンドルハブ11と同じ構造を有しており、具体例にはフランジ部62および支持面62aを備える。磁気ディスク24は、スピンドルハブ11と嵌合し、支持面62aに当接して位置決めされた状態で、接着剤61により接着されて、精度良く固定してある。
これにより、ベース22の上面22iから磁気ディスク24までの高さ寸法H20は、第68図において対応する高さ寸法H10より、上記クランプしろ63aの高さ寸法分だけ小さくなる。すなわち、ベース22とカバー23との間の高さ寸法H21は、上記の高さ寸法H20と前記の高さ寸法H3 との和(H20+H3 )に相当し、この和の寸法は第68図中の高さ寸法H11に比べて小さい。これにより、第69図の磁気ディスク装置は、第68図の磁気ディスク装置に比べてさらに薄型となる。
第70図は、本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第1の好適実施例を示す斜視図である。
図において、アーム28は、前述のように、その先端部に磁気ヘッド27を保持するためのアーム先端部28−1を有しており、かつ、第2の固定軸45を中心にして矢印Bの方向に回動可能に配置され、その後端部にフラットコイル67が固定されている。また、前記フラットコイル67の近傍には、一対の永久磁石29−5,29−6が配置される。さらに、幅方向の前記アーム28側の縁端部が湾曲状をなし、かつ、この縁端部と反対側の縁端部の中央部分が、例えば磁気ディスク装置内のスペース利用効率を考慮して該装置内のコーナー部分を利用して配置されるようにコーナー形状に突出して広幅に形成された下部ヨーク29−2が設けられている。また一方で、一般的に使用されている幅(例えば、下部ヨーク29−2よりも狭い幅)を有する湾曲形状の上部ヨーク29−1が設けられている。これらの上部および下部ヨーク29−1,29−2は、所定間隔をもってその両側をサイドヨーク29−3,29−4により磁気的に接続された構成になっている。これらのヨーク等により形成される磁気回路65内の前記一対の永久磁石29−5,29−6と上部ヨーク29−1との間の空隙中をフラットコイル67が移動可能に組み合わされて駆動コイルモータ(DCM)を構成している。
このように、本実施例のアクチュエイタ29では、前記磁気回路67において一方の永久磁石29−5から隣接する他方の永久磁石29−6へ直接磁束が通り磁束密度が大きくなる下部ヨーク29−2の中央部の幅を広幅に形成した形状とし、該下部ヨーク29−2の面積の増加により断面積を大きくすることによって、これら下部ヨーク29−2および上部ヨーク29−1を薄型化しても磁束飽和が解消し、磁束飽和に起因する磁束漏洩によるギャップ磁束密度の低下が抑止される。
また、前記下部ヨーク29−2の形状により当該アクチュエイタ29を磁気ディスク装置内のコーナーにスペース効率良く設置することができ、装置全体を大型化する必要もなくなる。
第71,72および73図は、本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第2好適実施例を示す図である。さらに詳しく説明すると、第71図は本実施例の主要部を示す斜視図、第72図の(A),(B)は概略的を平面図および正面図、第73図はヘッド機構部および磁気回路を別々に示す斜視図である。
これらの図で示す実施例が第70図で示す実施例と異なる点は、アーム28の後端部に固定したフラットコイル67と組み合わされて駆動コイルモータを構成する別の磁気回路66における上部ヨーク29−1の形状が、前記下部ヨーク29−2の形状と同様に、その中央部の幅をコーナー形状に突出して広幅に形成された構成にしていることである。
このような実施例の構成によっても前述の第70図の実施例と同様な考え方により下部ヨーク29−2および上部ヨーク29−1の中央部の幅を広幅に形成した形状とし、該下部ヨーク29−2および上部ヨーク29−1の面積の増加により断面積を大きくしているので、これら下部ヨーク29−2および上部ヨーク29−1を薄型化しても磁束飽和がより効果的に解消される。この結果、磁束飽和に起因する磁束漏洩により生ずる空隙中の磁束密度の低下が抑止される。
上記アクチュエイタ構造の第1および第2の実施例のいずれにおいても、磁気回路を構成する下部ヨークおよび上部ヨークの薄型化を行っても、該下部ヨークおよび上部ヨークでの磁束の飽和が効果的に解消され、磁束飽和に起因する磁束漏洩によるギャップ磁束密度の低下が抑止される。なお、第1の実施例のように、上下いずれかのヨークに広幅部を設ける場合には、もしマグネットがそのいずれか一方のヨークに接着される構造では、マグネットのある方のヨークに広幅部を設けるべきである。一般に、片側マグネット構成の場合には、ギャップ内において、磁石の無い側のヨーク付近の磁束が拡がる傾向があるため、このヨークの中央部の磁束密度が若干低くなっている。また、この場合にヨークを必要以上に広くすると、この磁束の拡がりを助長し、コイルに鎖交する磁束を却って低くする場合がある。
また、前記下部ヨーク、或いは下部ヨークおよび上部ヨークの中央部分の幅を、磁気ディスク装置内のコーナー部分を利用して配置されるようにコーナー形状に突出させた広幅形状とすることにより、該装置内のスペース利用効率が上がる。この結果、当該アクチュエイタの小型化と磁気ディスク装置の小型化、および薄型化が促進される。
第74および75図は、本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第3好適実施例を示す図である。さらに、詳しく説明すると、第74図は本発明に係るヨーク部の斜視図であり、第74図の(A)はヨーク部を分解した状態を示し、第74図の(B)はヨーク部を組立てた状態を示す。さらに、第75図は、ムービングコイル形アクチュエイタを含んだヘッド機構部の詳細を示す図であり、第75図の(A)は断面で示す正面図、第75図の(B)はその平面図である。
第74図の(A)において、ヨーク部68は、上部部材68−1と下部部材68−2とからなる。上部部材68−1および下部部材68−2は、いずれも飽和磁束密度の高い軟質磁性材料からなる板材をプレスにより折り曲げて形成されている。
上部部材68−1は、略扇形状の上面部68a、上面部68aの両端部において下方に向かって直角に折り曲げられて形成された2つの上側面部68b,68c、および上面部68aの外周円側端縁の中央部から直角に折り曲げられて形成された上端面部68dを有する。また一方で、下部部材68−2は、略扇形状の下面部68e、下面部68eの両端部において上方に向かって直角に折り曲げられて形成された2つの下側面部68f,68g、および下面部68eの外周円側端縁の中央部に突出して設けられた突出端縁部68hを有している。なお、上側面部68b,68c、下側面部68f,68g、および上端面部68dの長さは全部同一となっている。しかし、これらは全部が同一でなくてもよく、例えば上側面部68b,68cの長さは下面部68eの下方へはみ出さない程度に短くしておいてもよい。
第74図の(B)に示すように、上部部材68−1と下部部材68−2は、上側面部68bと下側面部68fおよび上側面部68cと下側面部68gがそれぞれ互いに密着して重なった状態で、且つ、下側面部68f,68gのそれぞれの先端縁が上面部68aに当接し、上端面部68dの先端縁が突出端縁部68hに当接した状態で配置されている。
上側面部68b,68c同士および下側面部68f,68g同士はいずれも平行ではないから、上側面部68b,68cと下側面部68f,68gとがそれぞれ互いに重なることによって、水平方向(上面部68aに平行な方向)の位置決めが行われ、下側面部68f,68gと上面部68aの当接によって垂直方向(高さ方向)の位置決めが行われている。上端面部68dと突出端縁部68hの当接によって、両者の姿勢が安定するように支持されている。このように位置決めされた状態では、上部部材68−1の上面部68aと下部部材68−2の下面部68eとは互いに対向し、且つ上側面部68bと下側面部68fおよび上側面部68cと下側面部68gとによって上部部材68−1と下部部材68−2との間に磁路MPa,MPbが形成され、これによってヨーク部68の全体に環状磁路MPが形成されている。
したがって、従来において別部品である柱部材によって形成されていた磁路MPaまたはMPbが、上側面部68b,68cと下側面部68f,68gとによって形成されることとなり、部品点数が削減される。また、磁路MPa,MPbにおける接続部はそれぞれ1箇所のみであり、しかも、それぞれの接続部の対向面積が大きいため、接続部における磁気抵抗を小さく抑えてヨーク部68の全体の磁気抵抗を小さくすることができるとともに、接続部における洩れ磁束を減少させることができ、可動部において高い磁束密度を得ることができる。
また、磁路MPa,MPbは上側面部68b,68cと下側面部68f,68gがそれぞれ重ね合わさって形成されているから、上面部68aおよび下面部68eの部分と比較して磁束密度が低くなり、その部分での飽和が生じ難くなっている。したがって、例えば、ヨーク部68を収納する筐体を磁性材料により作成し、その筐体の一部が上面部68aまたは下面部68eと接するように配置した場合には、筐体のその部分がヨーク68の磁路MPの一部となって全体の磁束が増大するが、その磁束を磁路MPa,MPbの部分で飽和することなく通すことができ、可動部の磁束密度を高めることができる。さらに、上部部材68−1と下部部材68−2とは、上側面部68b,68cと下側面部68f,68gとの重なりと下側面部68f,68gと上面部68aの当接とによって容易に位置決めが行われるので、従来のようなダボ等の余計な位置決め部をわざわざ設ける必要がない。したがって、部品の加工および組立てが極めて容易である。また、上端面部68dと突出端縁部68hの当接によって、両者の姿勢の安定と磁気抵抗の減少が図られる。なお、上部部材68−1と下部部材68−2との一体化のために、上側面部68b,68cと下側面部68f,68gとの当接面に接着剤を塗布してもよく、または、ヨーク部68を収納する筐体によって一体化を図ってもよい。
さらに、第75図の(A),(B)に示すように、ヘッド機構部は、アクチュエイタ29、アクチュエイタ29に連結されて移動するアーム28、このアーム28に連結されたアーム先端部28−1、このアーム先端部28−1の先端部分に取り付けられた磁気ヘッド27から構成されている。
アクチュエイタ29は、ヨーク部68、ヨーク部68の上面部68aおよび下面部68eの内側面に取り付けられて互いに対向する一対の永久磁石からなる磁石部29a、磁石部29aの間に移動可能に配置された偏平な可動コイル部29b、可動コイル部29bおよびアーム28を第2の固定軸45を中心に回転可能に支持するキャリッジ等のアーム支持部17からなる。磁石部29aは、それぞれが極性の異なる2個の永久磁石からなっており、コイル29bの対向辺部に流れる逆方向の電流が互いに逆方向の磁界によって同一方向に電磁力を受け、アーム支持部17を回転駆動する。
また、このようにして回転駆動されるアーム支持部17は、その回転端において、下側面部68f,68gの内側の方の側端縁29d,29eに当接し、これによってアクチュエイタ29の駆動範囲が規制されている。つまり、側端縁29d,29eがストッパーを兼ねており、アクチュエイタ29の構造が簡単になっている。アクチュエイタ29は、ヨーク部68の磁気抵抗が低く且つ飽和磁束密度が高いので、対向する永久磁石間の磁束密度(可動部の磁束密度)が高く、コイル29bに大きな力が作用する。したがって、小型のアクチュエイタ29であっても大きなトルクを発生することができ、カード型の磁気ディスク装置のように小型化された薄型の磁気ディスク装置のアクチュエイタとして好適に用いることができる。
なお、上述の実施例においては、上側面部68b,68cの下側面部68f,68gの外側となっており、下側面部68f,68gの先端縁によって垂直方向(高さ方向)の位置決めが行われているが、上側面部68b,68cと下側面部68f,68gとの位置関係が逆でもよい。さらに、カバー22を磁性体で構成し、アクチュエイタ29により形成される磁気回路の一部とすることも可能である。
第76図は本発明に係るアクチュエイタ構造の第4の好適実施例のヨーク168aを分解して示す斜視図である。第76図においては、前述の第74図において説明した部分と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略しまたは簡略化する。
第76図のヨーク部168 においては、上側面部168b, 168cおよび下側面部168f,168gの幅寸法が、上面部68aおよび下面部68eの端部の辺の長さのほぼ半分に設定されている。
これによって、ヨーク部168 の形状が小さくなって占有容積が減少し、上側面部168b, 168cおよび下側面部168f, 168gの幅の減少した部分に他の機構部品などを配置することができるので、磁気ディスク装置の一層の小型化を図ることができる。なお、この場合において、上側面部168b, 168cおよび下側面部168f, 168gの幅寸法は減少しているが、それらの厚さは上面部68aおよび下面部68eの倍であるから、筐体などを磁路として併用しない限りは上側面部168b, 168cおよび下側面部168f, 168gの部分のみが磁気的に飽和することはない。
第77図は本発明に係るアクチュエイタ構造のさらに他の実施例のヨーク部69a〜69cの下部部材69−2a,69−2cのみを示す斜視図である。第77図においては、前述の第74図において説明した部分と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略しまたは簡略化する。
第77図の(A)に示すヨーク部69aの下部部材69−2aには、下側面部68f,68gおよび下面部68eに連続して下端面部68kが形成されている。下端面部68kは、磁路の一部となるとともに、上部部材を支持してその姿勢を安定化する。
第77図(B)に示すヨーク部69bの下部部材69−2bには、下面部68eから2個の下端面部68l,68mが形成されている。下端面部68l,68mも、磁路の一部となり且つ上部部材を支持する。
第77図(C)に示すヨーク部69cの下部部材69−2cには、下面部68eから下側面部68fの内側にストッパー用の下端面部68nが形成されている。下端面部68nは、上述の側端縁29dに代わってアクチュエイタ29の駆動範囲を規制するとともに、磁路の一部となる。
なお、ヨーク部69a〜69cの上部部材は、それぞれの下部部材69−2a〜69−2cとは対称で互いに嵌まり込んで下側面部68f,68g、下端面部68k,68l,68m,68nが重なり合う形状、または単に上面部68aと上側面部68b,68cとからなる形状など、種々の形状のものを選定することができる。
上述の実施例において、上部部材68−1と下部部材68−2とは、いずれが上側でも下側でもよい。上部部材68−1および下部部材68−2は、プレス以外の種々の形成方法によって作製することができる。磁石部29aの永久磁石は1個のみでもよい。
本発明によると、少ない部品点数でヨークを構成するとともに、磁気抵抗を低下させて可動部に高い磁束密度を得ることができる。さらに、上部部材と下部部材との互いの位置決めを容易に行って組立を容易に行うことができる。
第78図, 79図, 80図および81図は、第50図におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適実施例の改善された例を示す図である。さらに詳しく説明すると、第78図は、上記の改善された例によるアキシアルフラックス型のスピンドルモータの断面図である。また、梨地にて表された75は磁路補助手段を示し、本実施例ではロータヨーク76と一体に形成されている。
第79図〜第81図は、本発明によるアキシアルフラックス型のスピンドルモータの細部構造を示し、第79図は一構成ブロックの斜視図を、第80図は一構成ブロックの第79図中のIV−IV断面図を、第81図は一構成ブロックの第79図中のV−V断面図を、それぞれ示す。また、梨地にて表された75は磁路補助手段を示し、本実施例ではロータヨーク76と一体に形成されている。
第79図においては、マグネット26−3およびステータコイル26−4の近傍における漏洩磁束を捕捉可能な位置に、磁性材料よりなる円環形状の磁路補助手段75が配設されていることである。すなわち、円環形状の磁路補助手段75は、円環状に配置されたマグネット26−3およびステータコイル26−4を内包するように、ロータヨーク76と一体に形成されている。そして、磁路補助手段75とステータヨーク77との間隔は、マグネット26−3とステータヨーク77との間隔よりも狭くなるように構成されている。したがってスピンドルモータ26の回転中には、第80図において、矢印付破線で示される周方向の閉磁路が形成されるとともに、さらに、第81図において、磁路補助手段75の磁性材料としての性質によって漏洩磁束が捕捉され、磁路補助手段75を経由する径方向の補助閉磁路が形成される。すなわち、磁路補助手段がない場合は周方向の閉磁路のみを通っていた磁束が、径方向の補助閉磁路に分散するようになるので、ロータヨーク76およびステータヨーク77における磁束密度は低減し、ロータヨーク76およびステータヨーク77のヨーク飽和による漏洩磁束密度も低減する。そして、ロータヨーク76を回転させるためのギャップ磁束密度は、磁路補助手段がない場合よりも増加する。
したがって、ロータヨーク76およびステータヨーク77を従来より薄く加工しても、ステータコイル26−4に流れる電流を効率的にトルクに変換することが可能となる。また同時に、ヘッドや記録ディスクなどの記録信号を扱う部分に対する漏洩磁束密度による影響を低減させることができる。
第82図は、第50図におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適実施例の改善された他の例の断面図である。同図中、第78図と同一構成部分については同一符号を付し、その説明を省略する。本実施例では、磁路補助手段75はステータヨーク77と一体に形成されており、この構成によっても、第78図〜81図の例と同様の効果を得ることができる。
上記以外にも、図示しないが、磁路補助手段75を分割して、それぞれをロータヨーク76およびステータヨーク77と一体に形成し、分割した磁路補助手段75を相互に対向させることによっても、同様の効果を得ることができる。
また、第78図および第82図では、環状に連設された複数のマグネット素子からなるマグネット26−3および複数のコイル素子からなるステータ26−4をその内周および外周から内包するように磁路補助手段75を配設したが、内周または外周のどちらかのみに磁路補助手段75を配設しても、従来より漏洩磁束密度を低減させることができる。
上記の第78図〜82図に示す改善例によれば、磁路補助手段を具備してロータヨークおよびステータヨークのヨーク飽和による漏洩磁束密度を低減させることにより、コイルに流れる電流を効率的にトルクに変換することができるとともに、ヘッドや記録ディスクなどの記録信号を扱う部分に対する漏洩磁束密度による影響を低減させることができるため、従来より小型および薄型のスピンドルモータを提供することが容易にできるという特長がある。
第83図および84図は、本発明によるディスク装置における磁気ヘッドの退避機構の好適実施例を示す図である。さらに詳しく説明すると、第83図はヘッド退避機構の部分を強調して示す平面図、第84図はヘッド退避機構を概略的に示す側面図である。
パーソナルコンピュータ等に用いる磁気ディスク装置やICメモリカードに対しては、前述の衝撃だけでなく、外部磁場に対しても、高い耐久性が要求される。ICカード等では、1KGaussという強い磁場に対してもデータ異常がないことが要求されており、一般のアルミ製ベース/カバーをもつ装置では、これに耐えることは不可能である。一般に磁気ディスク装置ではヘッドおよび媒体部(ディスク)は5ガウス以下に抑えることが必要である。
そこで、本発明においては、前述のように、鋼板製のベース/カバーとして完全に磁気シールドを行うことにした。厚さ 0.4mm程度の鋼板でも上記仕様に対しては十分なシールド効果が得られる。ただし、問題は、プレス加工等を行った鋼板は、残留磁化が数10ガウス程度ある場合もある点であり、このため必要に応じ、磁気焼鈍を行うことで、これらに対処可能である。
この外部磁場による影響を最小限にするためには、電源オフの時には、磁気ヘッドがデータゾーンに退避することが重要である。なぜなら、磁気ヘッドは磁束を集中する効果が大きく、ヘッドの真下では10ガウスのオーダの磁界でデータに影響が出、 100ガウスのオーダでは、データ消去の可能性すらあるが、一方、ヘッドのないディスク媒体だけでは1000ガウス程度でも消去はされないためである。とくに外乱磁界の影響は、可搬ディスクの場合、持ち運び時に大きいことを考えると、VCM(Voice Coil Motor) 駆動に頼らないメカニカルな退避機構が必須である。
特に、浮上型磁気ヘッドを持つ磁気ディスク装置においては、CSS(Contact Start Stop) 動作の際のデータゾーンの損傷を回避するために、ディスク停止時にヘッドをパーキングゾーンに退避させるためのヘッド退避機構と、退避したヘッドを保持するためのアクチュエイタロック機構とは必須である。一方、CSS動作を行わない負圧スライダ(ゼロロードスライダ)を用いた装置においても、外部からの衝撃が加わった際にヘッドが媒体に衝突することを考慮すれば、退避・ロック動作は必要となる。さらに、アンロード機構を持つ装置においては、電源切断時に確実にアンロード位置にヘッドを移動させ、その位置に保持する機構が必要となる。
通常のヘッド退避機構としては、次のようなものが挙げられる。すなわち、
(1)もどりばねを利用するもの
(2)スピンドルモータの逆起電力を利用してアクチュエイタを退避させるもの
(3)重力を利用するもの
などがある。また、アクチュエイタロック機構としては、次のようなものが挙げられる。すなわち、
(1)ララェット機構を用いるもの
(2)摩擦力を利用するもの
(3)磁気力を利用するもの
などがある。
しかしながら、通常のヘッド退避機構(1)のもどりばねでは、線型ばねを利用する限りにおいて、データゾーンの位置によりオフセット力が変わるため、制御系に与える影響が大きく、また退避ゾーンと逆の位置においては、過大なオフセット力が加わってしまい、消費電力を増加させる要因となっていた。また退避機構(2)の場合も、装置の小型化により、スピンドルモータの誘起電力が低下し、十分な退避力を発揮できないという問題が生じてきた。さらに、(3)の重力利用は、現在の主流になっているバランスド・ロータリーアクチュエイタの場合には、適用不可能であり、また、最近の小型装置では、設置方向を限定できないため、これを利用することはできない。
また、アクチュエイタロック機構では、(1)の場合は、解除用もしくは保持用のソレノイド等が必要となり、また(2)の場合は、設定が微妙であること、などの欠点があった。また、(3)の磁気力を利用したものも、いわゆるマグネットによるキャッチであり、その有効範囲は、パーキングゾーンのごく近傍に限られていた。もどりばねを用いた退避機構もロック能力はあるが、そのロック力は、磁気ばねを用いない限り退避力よりも弱くなってしまい、実用的ではない。
そこで、本発明においては、第83図〜84図に示す磁石を用いた退避機構を用いる。ここでは、ヘッド機構部が、ロータリー形のアクチュエイタ29(例えば、第70図参照)を有しており、かつ、このアクチュエイタ29のフラットコイル86の外縁部に、磁気ヘッド29を退避状態にするための退避用マグネット85を有している。さらにこの退避用マグネット85の上下に退避用ヨーク87を配置して閉磁路を形成している。この閉磁路により構成されるギャップ可変の磁気回路では、常にギャップ磁束密度の高い状態が安定なため、より磁束密度の高い側に移動しようとする力が働く。このため、第83図〜84図の例では、磁石85はテーパ状のギャップにおいて、ギャップの狭い方へ移動しようとする力が働くことによる。この例では、右にいくほど、すなわち、磁気ヘッド29の移動距離xが大きくなるほど、ギャップ値gが小さくなっており、さらに、ヘッド29が最終的にロックされるロック位置において、段差を持たせて急激にギャップが狭くなるような変化を実現している。
より具体的に言えば、第85図のグラフと第86図のギャップ変化構造に示されるように、データゾーンでは、磁気ヘッドの移動距離xに任意の積分定数x0 を加算した値x+x0 の逆数にギャップ値gが比例するように磁気回路内のギャップGを設定し、ロック領域ではギャップ値gが急激に狭くなるようにヨーク87内に段差部87−1を形成している。このような形状にすれば、データゾーンでは、軸受手段46の静摩擦より大きい一定のトルクが発生し、かつ、例えば磁気ディスクのアウタ部分のロック領域ではこのトルクが急増するために大きな保持トルクが得られ、磁気ヘッドのロックが確実に行われる。
第87図は本発明による磁気ヘッドの退避機構の原理を説明するための磁気回路モデルを示す図である。
一般に、磁気吸引力を算出する方法は、いくつかあるが、ここでは最も手軽に用いられる、磁気エネルギの変化率を用いて説明する。
起磁力NI、磁束φ、磁気抵抗Rで示される系の磁気エネルギWは、
W=1/2 φ2 R=1/2 NIφ=1/2(NI)2/R
と表される。
発生力は、磁気エネルギを移動方向に微分することによって、
F=dW/dx=−1/2 (NI)2 /R2 dR/dx=−1/2 φ2dR /dx
となる。
ここで上記第87図のような磁気回路モデルを考える。この場合、磁気エネルギは、空間、磁石内、ヨーク内に蓄えられる。ここで、
g :エアギャップ距離(磁石厚さを含む)
m :磁石の厚さ
S′:磁石の断面積
μo :空気中の透磁率
μr :リコイル透磁率
e :動作点における減磁曲線の接線とB=0の交点(線型化した保磁力)
r :動作点における減磁曲線の接線とH=0の交点(線型化した残留磁束 密度)(Br =μre
この場合、ヨーク内の磁気抵抗を無視(磁気エネルギなしと仮定)すれば、この磁気回路の磁気抵抗Rは、次の〔数1〕の式に示すように、
Figure 2004355808
と表される。ここではμo =μr とすれば、
R=lg /(μo S′)
一方、起磁力NIは、
NI=Hem
であるから、面積S′が変化しないとすれば、
φ=NI/R=μo S′Hem /lg
dR/dx=1/(μo S′)dlg /dx
よって、発生力は、次の〔数2〕の式によって表される。
Figure 2004355808
以上より、ギャップに対して磁石が厚く、かつギャップ変化率が大きければ、大きな発生力が得られる。また、位置xによらず一定の力を得るためには、次の〔数3〕の式により表される関係が成立する。
Figure 2004355808
実際には、この様な関数形状を製作することは困難であるため、磁石厚さlm に対してギャップ距離lg を十分大きくすれば、直線的な変化でもほぼ一定のトルクを発生可能である。
また、ロックとして用いる場合には、このギャップ変化が十分大きくなるような段差を設けてやれば良い。
第88図はギャップ変化形のヘッド退避機構におけるトルクを実測した結果を示すグラフである。この実測結果によれば、磁気ヘッド27の全ストローク(全回転角)内で、ほぼ一定の退避力が得られており、また、グラフ右方のロック位置で退避力の約4〜9倍のトルクを発生しロック機構としても十分な性能が得られている。このロック位置での保持トルクは、第88図の実測結果と第87図における磁気回路モデルから明らかなように、マグネット87が厚い(lm 大)ほど大きくなる。
また、第89図に面積変化形のヘッド退避機構の一例を斜視図にて示す。第89図においては、位置決め用マグネット85と位置決め用コイル87との間の平面内で、位置決め用マグネット85と位置決め用ヨーク87とがオーバーラップする面積を、磁気ヘッド29が変位する方向に変化させてこのヘッド29を退避させるような構成になっている。より具体的にいえば、マグネット85とヨーク87とがオーバーラップする面積を、右にいくほど一次関数的に大きくなるように構成し、かつ、ヨーク87の平面方向に対し別の段差部87−2を形成してヨーク28の幅を急激に大きくしている。このような構成においては、前述の第87図の磁気回路モデルを用いて退避力の移動距離xに対する変化を算出することができる。この算出結果より、
dR/dx=−lg /(μo S′2 )dS/dx
が得られる。
よって発生力は、次の〔数4〕の式に示すように、
Figure 2004355808
となり、面積S′の直線的な変化で一定の力が得られる。さらに、ロック領域では、第85図と同じように段差部を設けることにより保持トルクを大きくして磁気ヘッドを確実にロックするようにしている。
第90図は、本発明による磁気ディスク装置における磁気ヘッドの退避機構の他の例を示す図である。ここでは、可動部にマグネット85を設置せずに、固定部のヨーク87の一部に永久磁石であるマグネット85を組み入れ、かつ、可動部に軟磁性体である鉄片をギャップ内に設けるようにしている。このようにしても、他の例と同様の効果が得られる。但し、この場合、ギャップ以外の磁気回路が形成され易く、その場合には永久磁石により発生する磁束の一部が退避力の発生に寄与しなくなるため、磁気回路の設計が多少難しくなる。この実施例においては、ヨーク87は、回転中心とほぼ同心円状の板金製であり、中央のV形状またはその他の形状の溝を所定の形状に仕上げている。
本発明のヘッド退避機構およびロック機構のいずれの例においても、簡単な機構で、磁気ディスクの全領域においてほぼ一定の退避力を発生し、かつロック位置においては、十分に大きなロック力を発生することが可能で、小型で信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することができる。なお、これらの実施例においては、磁束の方向をアクチュエイタピボットの軸方向としたが、この磁束の方向を半径としても可能である。
第91図は3つの別々の要素から構成されるハウジングの例を分解して示す斜視図である。第91図の例においては、ハウジング以外の構成要素は他の多くの実施例と本質的に変わらないので、ハウジングの部分以外は省略することとする。
ここでは、磁気ディスク装置のハウジングは、下部の平板状のベース部122 と、上部の平板上のカバー部123 と、横部に配置される枠状のフレーム部121 とから構成される。さらに、このフレーム部121 の厚さは、ディスクやディスク駆動部やヘッド機構部等をハウジング内部に収容できるように予め設計されている。
さらに、ベース部122 およびカバー部123 を、アルミニウム等より剛性の高い鉄系金属から作製すれば、上記ベース部122 およびカバー部123 の厚さを節減することができる。さらにまた、鉄系金属の内、磁性材料であるものを用いれば、スピンドル・アクチュエイタ用モータのヨーク部材と兼用することで、装置全体の厚さをさらに節減することができる。また一方で、ベース部122 とカバー部123に挾み込まれるように配置されるフレーム部121 の材料としては、製造の容易なダイキャスト等を利用することが可能なアルミニウム等が挙げられる。
前述のように、ベース部122 とカバー部123 に磁性材料を用いれば、スピンドルモータとアクチュエイタ用モータのヨークとして、ベース部122 とカバー部123 を兼用するかもしくは主ヨークの補助ヨークとして用いることができる。また、磁気シールドの効果もある。なお、フレーム部121 の材料も鉄等を含む磁性材料にした場合、ベース部122 とカバー部123 だけが磁性材料のときより、磁気シールドの効果が一層得られるという利点も生ずる。
第92図、第93図、第94図および第95図は、本発明によるハウジング内に1つのディスクと2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するディスク装置の最も好ましい例を示す図である。具体的には、第92図は全体構造の正面断面図、第93図はその全体構造の主要部を示す斜視図、第94図はプリント回路基板の展開斜視図、第95図は種々の部品にばらした展開斜視図である。
これらの図に示すとおり、ディスク装置は全体として次の構成要素からなる。直径1.89インチ以下の1枚のディスク、ディスクを回転させるディスク駆動部、記録媒体であるディスクの表面に対して読み出し/書き込みを行う2つの磁気ヘッド、該磁気ヘッドを支持するアーム、回転自在にアームを支承するアクチュエイタキャリッジ、アクチュエイタキャリッジを回転可能ならしめる軸受、アクチュエイタキャリッジを回転させると共に前記磁気ヘッドを記録媒体であるディスク表面上の所定位置まで移動させるアクチュエイタ駆動部、相互に組み合わさってハウジングを形成するベースおよびカバー(該ハウジングは、少なくともディスク、ディスク包囲部、ディスク駆動部、磁気ヘッド、アクチュエイタキャリッジ、軸受およびアクチュエイタ駆動部を保護する)、および少なくともディスク駆動部、磁気ヘッドおよびポジショナ駆動部による読み出し/書き込み動作を制御する回路である。
この場合、上記の回路はハウジングに内蔵されるフレキシブルプリント回路基板によって構成され、そしてその磁気ディスク装置の高さはPCMCIAのTypeIIに準拠された5mm位である。
さらに具体的には第92図〜第95図において、参照番号211 はベースを表し、212 はカバーを表し、213a,213bはディスク側の固定軸、アクチュエイタ側の固定軸を表す。上記ベース211 およびカバー212 は前記第32図に示したように、鉄系の金属から作製される。これは前述のとおり優れた磁気遮蔽効果をもたらす。前記各固定軸213a, 213bの下側は共に第42図に示されたものが使用され、この場合フランジ本体の下側端部はかしめ(または圧入、溶接)による締結手法によって、ベース211 に固定される。
さらに、各固定軸213a, 213bの上側端部は、前記第46図に示された構造により、カバー212 側に締結される。
1つの軸213a上には、1つの磁気記録媒体(ディスク)222 が軸受、スピンドルハブを介して回転自在に保持され、スピンドルモータ220 が組み立てられる。さらにアクチュエイタ側の固定軸213b上には、磁気ヘッド232 とアーム238 とを含むアクチュエイタ230 が所定角度範囲で回転自在に保持される。このアクチュエイタ230 は、前述したように磁気ヘッド232 をディスク222 上の所望のトラックまで移動させまたそこに位置決めしておくことができる。
参照番号251 は、フレキシブル回路基板である。この1枚のフレキシブル回路基板251 は、第6図で詳しく述べたように適当な接着剤等により、ベース211 およびカバー212 の内面に接着されて固定される。プリント回路基板251 上には、ディスク装置全体の動作を制御するに必要な(例えば、サーボ回路、スピンドルモータ制御回路、読み出し/書き込み回路、インタフェース回路等)の電子回路部品群216 がディジタルグループの回路と、アナロググループの回路とに区分され組み立てられて実装されている。さらに、プリント回路基板251 は、ベース211 およびカバー212 によって支持されるコネクタ217 に接続される。さらに、コネクタ217 が外部電子機器(例えば携帯用ノート型コンピュータ)の差込み部に接続されると、第92〜95図に示す磁気ディスク装置はその外部電子機器に対する外部メモリデバイスとして働く。
さらに、これらの図において、スピンドルモータ220 は好ましくは、アキシアル(軸方向)ギャップを有するフラットコイル形のDCMである。そのハブ221 は、接着によってディスク222 を支持する。さらに、磁石224 は、スピンドルハブ221 内に接着によって固定される。この磁石224 は、磁気記録媒体222 と平行に配置され、そして垂直方向に多極磁化される。また、スピンドルハブ221 は、磁石224 に対しヨークとして機能する。
さらに227aは、ディスクの上面軸受であり、227bはその下側軸受である。228 は、上側軸受227aと下側軸受227bとの間に一定のギャップを保つためのスペーサである。上側軸受および下側軸受の両内輪は、固定軸213aに接合されて固定される。スピンドルハブ221 は鉄系のものからなる。スピンドルハブ221 の内周部は、上側軸受227aおよび下側軸受227bの両外輪に接合される。磁石224 の下側には、複数のコイル225 があり、各コイルはフレキシブル基板上に同心円状に形成され、また各コイル間は均等分割配置されている。上記ブラシレスの磁気回路は、スピンドルハブ221 と、磁石224 と、コイル225 とベース211 とによって形成される。各コイル225 から出る各リード線(第92図〜95図には図示せず)は、はんだづけにより、プリント回路基板251 上の対応する端子にそれぞれ接続され、スピンドルモータ220 を駆動するための電流は、その各リード線を通して各コイル225 に供給される。コイル225 に電流を供給することによって上記磁気回路内には駆動力が発生し、ハブ221 を回転させる。
さらに、磁気ヘッド232 およびアーム238 を含むアクチュエイタ230 の構造について詳しく説明する。225aはアクチュエイタ230 の背面軸受、225bはその上部軸受である。236 は、背面軸受235aと上部軸受235bとの間に一定のギャップを保持するためのスペーサである。上側軸受235aおよび下側軸受235bの両内輪は、固定軸213bに接合されて固定される。231 は鉄系のブロックである。ブロック231の内周部は、上側軸受235aおよび下側軸受235bの両外輪に接合される。
さらに、アーム238 は、レーザースポット溶接により軸方向からブロック231 に結合される。2つの磁気ヘッド232 は、各アーム238 の一端にそれぞれ接合されて固定される。上記2つの磁気ヘッド232 は、磁気記録媒体222 の両面にそれぞれ対向する。さらに、アクチュエイタ230 を駆動するためのコイル233 は、アーム238 とは反対側に配置され、樹脂成型によりブロック231 に固着される。
234 は、フレキシブルプリント基板であって、磁気ヘッド232 と制御回路との間で読み出し/書き込み信号を転送するための信号通路およびアクチュエイタのコイルに電流を供給するためのフィーダとなる。上記フレキシブルプリント基板234 は、はんだづけにより、磁気ヘッド232 とは反対側のフレキシブルプリント回路基板251 に接続される。
各磁気ヘッド232 をディスク面上の所望の位置に移動させるための駆動力は第71図に示されたVCM(Voice Coil Motor) によって得られ、このVCMは、磁気回路240 を形成する上側ヨーク241 、下側ヨーク242 、側面ヨーク243a,243bおよび磁石244 と、その磁気回路240 内に配置された各コイル233 とから構成される。これらコイル233 に電流を流すと、アクチュエイタ230 は回動する。
この場合、また磁気ヘッド232 は、特開平3−178017号に示された垂直磁気記録を行う接触形の一体化磁気ヘッドを使用して軽荷重化を図り低電圧化も可能としている。しかし、ロード/アンロード機構を採用すれば通常の磁気ヘッド、すなわち水平磁気記録を行い、かつ、所定の浮上量を有するヘッドスライダを備えたヘッドを、上記一体化磁気ヘッドに代えて用いることもできる。
このような構造では、ハウジングの上端および下端において通常、軸およびアクチュエイタの近傍を除き、占有できないスペースが生ずる。
このため、上記スペースのところには種々の回路を組み込むことができ、これにより該スペースをハウジング内にて有効利用できるようになる。
また、第92〜95図の実施例においては、そのディスク装置の外形寸法は、PCMCIAあるいはJEIDAの標準仕様に準拠したICメモリカードの仕様の寸法に合致する。さらにまた、例えば約 1.3インチ(1.89インチ以下)の直径を有する磁気記録媒体(ディスク)を用いることによって、当該ディスク装置のコネクタをICメモリカードのコネクタと同じにすることができ、かつ、大きさもICメモリカードと同等であり、さらにはインタフェース仕様も同じにすればICメモリカードと互換性を持たせることができる。
結局、本発明による1ディスクの磁気ディスク装置によれば、高さを5mm以下としつつ、その記憶容量を40MByte 以上にすることが可能となる。
従来技術によりディスク装置の例を示す図(その1)である。 従来技術によりディスク装置の例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その3)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その4)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その5)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その6)である。 本発明によるディスク装置の第1の好適な実施例を示す図(その7)である。 本発明によるディスク装置の第2の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第3の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第4の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第5の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第6の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す図(その3)である。 本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す図(その4)である。 本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す図(その5)である。 図17の第7の好適な実施例の舌状部分のエンクロージャ部の変形例を示す図である。 図17の第7の好適な実施例の舌状部分のエンクロージャ部の他の変形例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第8の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第9の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第10の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置の第10の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置の第11の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第12の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第13の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第14の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第15の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置の第15の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置の第15の好適な実施例を示す図(その3)である。 本発明によるディスク装置の第15の好適な実施例を示す図(その4)である。 本発明によるディスク装置の第15の好適な実施例を示す図(その5)である。 本発明によるディスク装置の第16の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第17の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の第18の好適な実施例を示す図である。 図32の本発明によるディスク装置に適用されるフレームの他の例を示す図である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第1の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第2の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第3の好適な実施例を示す図である。 図39の各固定軸の直径と一対の軸受手段の間の平均間隔との関係を説明する図である。 図39の軸受手段外輪部分上のバイアス手段を説明するための図である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第4の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第4の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第4の好適な実施例を示す図(その3)である。 図46の第4の好適な実施例の軸とカバーの取付構造の変形例を示す図である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第5の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置の固定軸構造の第5の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置のスピンドルモータ全体構造の第1の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置のスピンドルモータ全体構造の第2の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置のスピンドルモータ全体構造の第3の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置のスピンドルモータ全体構造の第4の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置のスピンドルモータ全体構造の第5の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置のスピンドルモータ全体構造の第6の好適な実施例を示す図である。 図55の第6の好適な実施例のディスク固定構造の変形例を示す図である。 ディスク固定構造のアンバランス現象を修正する手段を説明する図である。 図38に表示するフレームの第1の変形例を示す図である。 図38に表示するフレームの第2の変形例を示す図である。 図38に表示するフレームの第3の変形例を示す図である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その3)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その4)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その5)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その6)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図(その7)である。 本発明によるディスク装置においてディスクを逆に固定することができるスピンドルモータ構造の第1の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置においてディスクを逆に固定することができるスピンドルモータ構造の第2の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第1の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第2の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第2の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第2の好適な実施例を示す図(その3)である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第3の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第3の好適な実施例を示す図(その2)である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の第4の好適な実施例を示す図である。 本発明によるディスク装置におけるアクチュエイタ構造の他の実施例を示す図である。 図50におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(その1)である。 図50におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(その2)である。 図50におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(その3)である。 図50におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(その4)である。 図50におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好適な実施例の改善された他の例を示す図である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド退避構造の好適な実施例を示す図(その1)である。 本発明によるディスク装置におけるヘッド退避構造の好適な実施例を示す図(その2)である。 図84における磁気ヘッドの変位とギャップ値との間の関係を説明するためのグラフである。 図84の拡大斜視図である。 本発明による磁気ヘッドの退避機構の原理を説明するための磁気回路モデルを示す図である。 ギャップ変化形のヘッド退避機構におけるトルクを実測した結果を示すグラフである。 面積変化形のヘッド退避機構の一例を示す斜視図である。 本発明による磁気ディスク装置における磁気ヘッドの退避機構の他の例を示す図である。 3つの別々の要素から構成されるハウジングの他の例を示す図である。 本発明によるハウジング内に1つのディスクと2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するディスク装置の一例を示す図(その1)である。 本発明によるハウジング内に1つのディスクと2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するディスク装置の一例を示す図(その2)である。 本発明によるハウジング内に1つのディスクと2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するディスク装置の一例を示す図(その3)である。 本発明によるハウジング内に1つのディスクと2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するディスク装置の一例を示す図(その4)である。
符号の説明
14 プリント基板
15 ディスク駆動手段
20 磁気ディスク装置
21 ハウジング
22 ベース
23 カバー
24 磁気ディスク
25 スピンドル
26 スピンドルモータ
26−1 第1の固定軸
26−3 ロータマグネット
26−4 ステータコイル
27 磁気ヘッド
28 アーム
29 アクチュエイタ
32 異方性導電性接着剤
36 読み出し/書き込み回路
38 制御回路
39 インタフェース回路
40 フレキシブルプリント基板
45 第2の固定軸
65 磁気回路
67 フラットコイル
68 ヨーク部
85 位置決め用マグネット
87 位置決め用ヨーク

Claims (5)

1.89インチ以下の直径を有するディスクと、
該ディスクを回転させるディスク駆動部と、
前記ディスクに対し情報の書き込みおよび読み出しを行うヘッド機構部とを少なくともハウジングの内部に備え、
該ハウジングは、鉄系の金属をプレス成形して作製されたベースとカバーとを組み合わせて形成され、厚さ寸法が8mm以下であることを特徴とするディスク装置。
前記ディスク駆動部は、前記ディスクを回転させるためのスピンドルモータからなり、該スピンドルモータは、前記ディスクを回転可能に支持するための軸受手段と、該軸受手段を前記ハウジング内の所定の位置に固定するための固定軸とを有し、該ハウジングの前記ベースおよび前記カバーに前記固定軸の両端部を固定してなることを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
前記固定軸の両端部の前記ベースおよび前記カバーに対する固定が、かしめ固定であることを特徴とする請求項2記載のディスク装置。
前記ベースおよび前記カバーは外周部に結合用フランジをそれぞれ有し、該結合用フランジを互いに接合することにより前記ハウジングを形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のディスク装置。
結合された前記結合用フランジが、樹脂、金属および弾性部材の中の少なくとも1つの部材からなることを特徴とする請求項4記載のディスク装置。
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