JP2004355730A - 相変化型記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を提供すること。
【解決手段】所定の光線を入射してデータを記録する複数の記録層4、6を有し、各記録層4、6が相変化し、相に応じたデータを保持する相変化型記録媒体100において、各記録層4、6の融点がそれぞれ異なると共に、各記録層4、6における結晶化可能温度範囲がそれぞれ異なり、光線のパワー及び光線のパワーの時間変化に応じて各記録層4、6に個別にデータを記録でき、各記録層4、6は、入射する光線の焦点近傍に位置するように形成される構成を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】所定の光線を入射してデータを記録する複数の記録層4、6を有し、各記録層4、6が相変化し、相に応じたデータを保持する相変化型記録媒体100において、各記録層4、6の融点がそれぞれ異なると共に、各記録層4、6における結晶化可能温度範囲がそれぞれ異なり、光線のパワー及び光線のパワーの時間変化に応じて各記録層4、6に個別にデータを記録でき、各記録層4、6は、入射する光線の焦点近傍に位置するように形成される構成を有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書き込み及び消去が可能な記録媒体に関し、特に相変化を利用して書き込み消去を可能とする相変化型記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、DVD(Digital Versatile Disk)−RAM(Random Access Memory)、DVD−RW(Rewritable)などの書き換え型光ディスクでは、ディスク基板に設けてあるトラックサーボ用の溝、いわゆるグルーブに従ってレーザを集光し、その集光したレーザにより、集光部の温度制御を行い、結晶と非晶質との可逆変化による情報の記録が行われてきた。
【0003】
光ディスクへの記録は、通常、結晶状態と非晶質の状態との反射率の差を利用して行う。一般に、初期状態が結晶(反射率高い)である媒体に、レーザ光を照射することにより所定温度以上に温度を上昇させ、非晶質(反射率低い)のマークを形成することにより記録がなされる。また、オーバーライトの場合は、非晶質のマークを結晶状態へと結晶化させ、消去してから書き込むことが行われる。
【0004】
近年の大容量、高記録密度化の要請から、記録マークを小さくすることや多層化して記録層を増加させることなどが行われている(例えば、特許文献1、2参照。)。ここで、多層化した光ディスクに記録し、読み出すことは、記録および読み出しのための光学系を調整し、焦点を各層に合わせてから行っていた。したがって、読み出し書き込みのために、いわゆるフォーカスジャンプを行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−260065号公報
【特許文献2】
特開2000−285511号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の相変化型記録媒体では、各記録層間の熱干渉を防止するのに記録層を数十μm離していたため、その間をフォーカスジャンプする必要があると共に、各層に記録されたデータを一度に読み出すことができないという問題があった。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、所定の光線を入射してデータを記録する複数の記録層を有し、各前記記録層が相変化し、相に応じたデータを保持する相変化型記録媒体において、各前記記録層の融点がそれぞれ異なると共に、各前記記録層における結晶化可能温度範囲がそれぞれ異なり、前記光線のパワー及び前記光線のパワーの時間変化に応じて各前記記録層に個別にデータを記録できる構成を有している。
この構成により、記録層に応じた温度でデータを書き込むことができるため、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、各前記記録層は、入射する前記光線の焦点内に位置するように形成される構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、各記録層が焦点近傍に位置するように形成されるため、各記録層の温度をほぼ一様に上昇させることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、請求項1において、各前記記録層の屈折率および屈折損失は、各前記記録層間でそれぞれ異なる構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、各記録層の屈折率および屈折損失が各記録層間でそれぞれ異なるため、読み取りが容易なデータの記録をすることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0011】
また、請求項4に係る発明は、請求項1において、各前記記録層は、GeSbTe系化合物またはGeGaSbTe系化合物によって形成される構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、書き込み及び読み取りの条件を具備した膜を形成できると共に、成膜の設計の自由度を確保することが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体の断面構造を示す概念的な説明図である。相変化型記録媒体100は、支持基板1の上に順次反射層2、第1の保護層3、第1の記録層4、第2の保護層5、第2の記録層6、第3の保護層7、および光透過層8が積層された構造を有する。なお、図1には、記録層が2層の場合を例に取り記載したが、本発明の適用は、2層の場合に限るものではなく、複数層とするのでもよい。その場合は、第3の保護層7の上に順次記録層と保護層を交互に繰り返して所望の層数だけ積層すればよい。また、図1では、発明の趣旨とは関係のない部分の構造は、省略した。
【0013】
図1において、対物レンズ10によって集光されたレーザ光は、層厚方向で記録層4、6近傍に焦点が合うようになっている。具体的には、第2の保護層の中心(層厚方向で)近傍に焦点が合うのでもよい。これによりレーザ光のパワーを増加させた場合に1度に両方の記録層4、6を加熱し、温度を上昇させることができるようになっている。これによりフォーカスジャンプすることなく読み出し、書き込み、消去等の際の集光を可能としている。なお、対物レンズ10に入射するレーザ光の生成方法については、周知であり、その説明を省略する。
【0014】
本発明の相変化型記録媒体100を構成する記録層4、6は、異なる融点を有するものであり、また、融解後に結晶化することが可能な温度範囲(以下、単に「結晶化可能温度範囲」という。)も異なるものである。また、各記録層の結晶化可能温度範囲は、重なりを有するものとする。なお、いうまでもなく各記録層の結晶化可能温度範囲は、融点よりも低い温度に位置する。図2を用いて、記録層の融点と結晶化可能温度範囲について説明する。
【0015】
図2では、縦方向が温度で横方向が時間である。図2に示す例では、第1の記録層4の融点が第2の記録層6の融点よりも低くなっており、結晶化可能温度範囲は記録層間で重なりを有し、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211は第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220の下端221よりも低い温度となっている。
【0016】
ここで、第1の記録層4を、例えば、Ge7Ga8Sb60Te25によって形成し、第2の記録層6を、例えば、Ge10Sb65Te25によって形成して、上記の融点と結晶化可能温度範囲とを有する層を実現するのでもよい。また、保護層3、5、7を、例えば、ZnS−SiO2によって形成するのでもよい。ここで、GexSbyTe(1−x−y)にGaを適量添加することにより、融点および結晶化可能温度範囲を下げることができる。
【0017】
これらの層を形成するための成膜は、RFスパッタ法、DCスパッタ法、真空蒸着法、イオンビームスパッタ法、その他の成膜方法によって形成するのでもよい。その際、元素毎のターゲットや蒸着源を用いて成膜すること以外に、化合物のターゲットを用いてスパッタし、化合物の蒸着源を用いて蒸着するのでも、所定の元素のターゲットと化合物のターゲットを組み合わせてスパッタし、所定の元素の蒸着源と化合物の蒸着弦を組み合わせて蒸着するのでもよい。
【0018】
以下、図2を用いて本発明の相変化型記録媒体への書き込み動作について説明する。なお、読み込み動作については、結晶状態と非晶質の状態における反射率の差異を利用して読み込み動作を行う方法が公知であり、以下では、その説明を省略する。なお、第1の記録層4と第2の記録層6との初期状態は、結晶状態とする。また、記録層に形成されたマークが結晶状態であるとき、この状態のマークをデータ「0」に対応付けるものとする。反対に、記録層に形成されたマークが非晶質の状態であるときは、データ「1」に対応付けるものとする。
【0019】
図2に、レーザ光照射による4つの温度変化パターン(以下、単に「パターン」という。)を示す。まず、第1のパターン201は、第1の記録層4と第2の記録層6内のレーザ光照射された部分の温度が、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210と第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220とが重なる温度範囲内に入るようにレーザ光照射するものである。以下、第1のパターンで実現される温度を「第1温度」という。
【0020】
第2のパターン202は、第1温度から第2の記録層6の融点以上となるように温度が上がり、その後、第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220以下、かつ、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210内の温度に低下するようにレーザ光照射するものである。
【0021】
第3のパターン203は、第1温度から温度を上昇させて第1の記録層4の融点以上、かつ、第2の記録層6の融点以下の温度とし、その後、両方の記録層4、6の結晶化可能温度範囲以下の温度に低下するようにレーザ光照射するものである。
【0022】
第4のパターン204は、第1温度から第2の記録層6の融点以上となるように温度が上がり、その後、両方の記録層4、6の結晶化可能温度範囲以下の温度に低下するようにレーザ光照射するものである。
【0023】
データ消去用の第1のパターン201を得るためのレーザ光照射の例を図3(a)に示す。データ消去の場合、第1の記録層4および第2の記録層6は、所定時間、結晶化可能温度範囲内の温度に維持され、結晶化する。図3(a)では、上記の第1の温度を維持するために2.8mWのパワーを出力した例が示されている。
【0024】
次に、第2の記録層6にデータ「1」を記録し、第1の記録層4にデータ「0」を記録することは、第2のパターン202を得るためのレーザ光照射を行うことによって実現できる。第2のパターン202は、図3(b)に示すような時系列パターンでレーザ光照射することによって実現できた。すなわち、はじめに第1の温度を達成すべく2.8mWのパワーでレーザ光照射し、その後、第2の記録層6の融点以上に温度を上げるため6.8mWにパワーを増加させ、第2の記録層6内で融解が起こるまでの時間、出力を維持し、その後、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211と第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220の下端221との間の温度に維持するために0.5mWのパワーでレーザ光照射する。
【0025】
第2のパターン202を得るためのレーザ光照射では、第2の記録層6の融点以上に温度を上げてから急激に第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220の下端221より下の温度に下げるため、第2の記録層6内では、結晶化せず、非晶質となる。その結果、第2の記録層6にはデータ「1」が記録される。一方、第1の記録層4に関しては、0.5mWのパワーの出力が維持されると、温度が結晶化可能温度範囲210に維持されるため、結晶化が起こる。これにより第1の記録層4には、データ「0」が維持される。
【0026】
次に、第2の記録層6にデータ「0」を記録し、第1の記録層4にデータ「1」を記録することは、第3のパターン203を得るためのレーザ光照射を行うことによって実現できる。第3のパターン203は、図3(c)に示すような時系列パターンでレーザ光照射することによって実現できた。すなわち、はじめに第1の温度を達成すべく2.8mWのパワーでレーザ光照射し、その後、第1の記録層4の融点以上かつ第2の記録層6の融点未満に温度を上げるため6.0mWにパワーを増加させ、第1の記録層4内で融解が起こるまでの時間、出力を維持し、その後、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211以下の温度に温度を維持するために0.2mWのパワーでレーザ光照射する。
【0027】
第3のパターン203を得るためのレーザ光照射では、第1の記録層4の融点以上に温度を上げてから急激に結晶化可能温度範囲210の下端211より下の温度に下げるため、第1の記録層4内では、結晶化せず、非晶質となる。その結果、第1の記録層4にはデータ「1」が記録される。一方、第2の記録層6に関しては、6.0mWのパワーの出力では、第2の記録層6の融点まで温度が上昇せず、第2の記録層6内では結晶の状態が維持されることになる。これにより第2の記録層6には、データ「0」が維持される。
【0028】
次に、第2の記録層6にデータ「1」を記録し、第1の記録層4にデータ「1」を記録することは、第4のパターン204を得るためのレーザ光照射を行うことによって実現できる。第4のパターン204は、図3(d)に示すような時系列パターンでレーザ光照射することによって実現できた。すなわち、はじめに第1の温度を達成すべく2.8mWのパワーでレーザ光照射し、その後、第2の記録層6の融点以上に温度を上げるため6.8mWにパワーを増加させ、第2の記録層6内で融解が起こるまでの時間、出力を維持し、その後、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211以下の温度に温度を維持するために0.2mWのパワーでレーザ光照射する。
【0029】
第4のパターン204を得るためのレーザ光照射では、第2の記録層6の融点以上に温度を上げてから急激に第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211より下の温度に下げるため、第2の記録層6内では、結晶化せず、非晶質となる。その結果、第2の記録層6にはデータ「1」が記録される。同様に、第1の記録層4内では、いったん融解した後、急激に第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211未満の温度に冷却されるため、結晶化せず、非晶質となる。これにより第1の記録層4にも、データ「1」が記録される。
【0030】
以上のようなパターンのレーザ光照射を行うことによって各記録層に選択的にデータを記録できる。読み出しは、上記のようにして生成した結晶状態のマークの屈折率と非晶質のマークの屈折率との差異を利用して行う。具体例としては、第1の記録層4の結晶状態での反射率を25%、非晶質での反射率を15%とし、第2の記録層6についての結晶状態での反射率を18%、非晶質での反射率を10%とすると、入力光に対する反射光の比である読み出し効率は、それぞれ、図3(a)に対して0.18×0.25=0.045、図3(b)に対して0.10×0.25=0.025、図3(c)に対して0.18×0.15=0.027、図3(d)に対して0.10×0.15=0.015となる。
【0031】
したがって、反射光の光量である読み出し光量の差異によって各記録層の相の状態を判別でき、判別された相に応じたデータを読み取ることができる。なお、上記の読み出し効率の例の場合、読み出しのレーザ光のパワーは、0.5mWとすることによってデータを読み出すことができた。
【0032】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体は、記録層に応じた温度でデータを書き込むことができるため、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることができる。
また、各記録層が焦点近傍に位置するように形成されるため、各記録層の温度をほぼ一様に上昇させることができる。
また、各記録層の屈折率および屈折損失が各記録層間でそれぞれ異なるため、読み取りが容易なデータの記録をすることができる。
さらに、書き込み及び読み取りの条件を具備した膜を形成できると共に、成膜の設計の自由度を確保することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体の断面構造を示す概念的な説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体におけるデータの書き込みを説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体におけるデータの書き込みを行うためのレーザ光照射の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 支持基盤
2 反射層
3、5、7 保護層
4、6 記録層
8 光透過層
10 対物レンズ
100 相変化型記録媒体
201 第1のパターン
202 第2のパターン
203 第3のパターン
204 第4のパターン
210 第1記録層の結晶化可能温度範囲
220 第2記録層の結晶化可能温度範囲
211 第1記録層の結晶化可能温度範囲の下端
221 第2記録層の結晶化可能温度範囲の下端
【発明の属する技術分野】
本発明は、書き込み及び消去が可能な記録媒体に関し、特に相変化を利用して書き込み消去を可能とする相変化型記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、DVD(Digital Versatile Disk)−RAM(Random Access Memory)、DVD−RW(Rewritable)などの書き換え型光ディスクでは、ディスク基板に設けてあるトラックサーボ用の溝、いわゆるグルーブに従ってレーザを集光し、その集光したレーザにより、集光部の温度制御を行い、結晶と非晶質との可逆変化による情報の記録が行われてきた。
【0003】
光ディスクへの記録は、通常、結晶状態と非晶質の状態との反射率の差を利用して行う。一般に、初期状態が結晶(反射率高い)である媒体に、レーザ光を照射することにより所定温度以上に温度を上昇させ、非晶質(反射率低い)のマークを形成することにより記録がなされる。また、オーバーライトの場合は、非晶質のマークを結晶状態へと結晶化させ、消去してから書き込むことが行われる。
【0004】
近年の大容量、高記録密度化の要請から、記録マークを小さくすることや多層化して記録層を増加させることなどが行われている(例えば、特許文献1、2参照。)。ここで、多層化した光ディスクに記録し、読み出すことは、記録および読み出しのための光学系を調整し、焦点を各層に合わせてから行っていた。したがって、読み出し書き込みのために、いわゆるフォーカスジャンプを行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−260065号公報
【特許文献2】
特開2000−285511号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の相変化型記録媒体では、各記録層間の熱干渉を防止するのに記録層を数十μm離していたため、その間をフォーカスジャンプする必要があると共に、各層に記録されたデータを一度に読み出すことができないという問題があった。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、所定の光線を入射してデータを記録する複数の記録層を有し、各前記記録層が相変化し、相に応じたデータを保持する相変化型記録媒体において、各前記記録層の融点がそれぞれ異なると共に、各前記記録層における結晶化可能温度範囲がそれぞれ異なり、前記光線のパワー及び前記光線のパワーの時間変化に応じて各前記記録層に個別にデータを記録できる構成を有している。
この構成により、記録層に応じた温度でデータを書き込むことができるため、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、各前記記録層は、入射する前記光線の焦点内に位置するように形成される構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、各記録層が焦点近傍に位置するように形成されるため、各記録層の温度をほぼ一様に上昇させることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、請求項1において、各前記記録層の屈折率および屈折損失は、各前記記録層間でそれぞれ異なる構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、各記録層の屈折率および屈折損失が各記録層間でそれぞれ異なるため、読み取りが容易なデータの記録をすることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0011】
また、請求項4に係る発明は、請求項1において、各前記記録層は、GeSbTe系化合物またはGeGaSbTe系化合物によって形成される構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、書き込み及び読み取りの条件を具備した膜を形成できると共に、成膜の設計の自由度を確保することが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体の断面構造を示す概念的な説明図である。相変化型記録媒体100は、支持基板1の上に順次反射層2、第1の保護層3、第1の記録層4、第2の保護層5、第2の記録層6、第3の保護層7、および光透過層8が積層された構造を有する。なお、図1には、記録層が2層の場合を例に取り記載したが、本発明の適用は、2層の場合に限るものではなく、複数層とするのでもよい。その場合は、第3の保護層7の上に順次記録層と保護層を交互に繰り返して所望の層数だけ積層すればよい。また、図1では、発明の趣旨とは関係のない部分の構造は、省略した。
【0013】
図1において、対物レンズ10によって集光されたレーザ光は、層厚方向で記録層4、6近傍に焦点が合うようになっている。具体的には、第2の保護層の中心(層厚方向で)近傍に焦点が合うのでもよい。これによりレーザ光のパワーを増加させた場合に1度に両方の記録層4、6を加熱し、温度を上昇させることができるようになっている。これによりフォーカスジャンプすることなく読み出し、書き込み、消去等の際の集光を可能としている。なお、対物レンズ10に入射するレーザ光の生成方法については、周知であり、その説明を省略する。
【0014】
本発明の相変化型記録媒体100を構成する記録層4、6は、異なる融点を有するものであり、また、融解後に結晶化することが可能な温度範囲(以下、単に「結晶化可能温度範囲」という。)も異なるものである。また、各記録層の結晶化可能温度範囲は、重なりを有するものとする。なお、いうまでもなく各記録層の結晶化可能温度範囲は、融点よりも低い温度に位置する。図2を用いて、記録層の融点と結晶化可能温度範囲について説明する。
【0015】
図2では、縦方向が温度で横方向が時間である。図2に示す例では、第1の記録層4の融点が第2の記録層6の融点よりも低くなっており、結晶化可能温度範囲は記録層間で重なりを有し、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211は第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220の下端221よりも低い温度となっている。
【0016】
ここで、第1の記録層4を、例えば、Ge7Ga8Sb60Te25によって形成し、第2の記録層6を、例えば、Ge10Sb65Te25によって形成して、上記の融点と結晶化可能温度範囲とを有する層を実現するのでもよい。また、保護層3、5、7を、例えば、ZnS−SiO2によって形成するのでもよい。ここで、GexSbyTe(1−x−y)にGaを適量添加することにより、融点および結晶化可能温度範囲を下げることができる。
【0017】
これらの層を形成するための成膜は、RFスパッタ法、DCスパッタ法、真空蒸着法、イオンビームスパッタ法、その他の成膜方法によって形成するのでもよい。その際、元素毎のターゲットや蒸着源を用いて成膜すること以外に、化合物のターゲットを用いてスパッタし、化合物の蒸着源を用いて蒸着するのでも、所定の元素のターゲットと化合物のターゲットを組み合わせてスパッタし、所定の元素の蒸着源と化合物の蒸着弦を組み合わせて蒸着するのでもよい。
【0018】
以下、図2を用いて本発明の相変化型記録媒体への書き込み動作について説明する。なお、読み込み動作については、結晶状態と非晶質の状態における反射率の差異を利用して読み込み動作を行う方法が公知であり、以下では、その説明を省略する。なお、第1の記録層4と第2の記録層6との初期状態は、結晶状態とする。また、記録層に形成されたマークが結晶状態であるとき、この状態のマークをデータ「0」に対応付けるものとする。反対に、記録層に形成されたマークが非晶質の状態であるときは、データ「1」に対応付けるものとする。
【0019】
図2に、レーザ光照射による4つの温度変化パターン(以下、単に「パターン」という。)を示す。まず、第1のパターン201は、第1の記録層4と第2の記録層6内のレーザ光照射された部分の温度が、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210と第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220とが重なる温度範囲内に入るようにレーザ光照射するものである。以下、第1のパターンで実現される温度を「第1温度」という。
【0020】
第2のパターン202は、第1温度から第2の記録層6の融点以上となるように温度が上がり、その後、第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220以下、かつ、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210内の温度に低下するようにレーザ光照射するものである。
【0021】
第3のパターン203は、第1温度から温度を上昇させて第1の記録層4の融点以上、かつ、第2の記録層6の融点以下の温度とし、その後、両方の記録層4、6の結晶化可能温度範囲以下の温度に低下するようにレーザ光照射するものである。
【0022】
第4のパターン204は、第1温度から第2の記録層6の融点以上となるように温度が上がり、その後、両方の記録層4、6の結晶化可能温度範囲以下の温度に低下するようにレーザ光照射するものである。
【0023】
データ消去用の第1のパターン201を得るためのレーザ光照射の例を図3(a)に示す。データ消去の場合、第1の記録層4および第2の記録層6は、所定時間、結晶化可能温度範囲内の温度に維持され、結晶化する。図3(a)では、上記の第1の温度を維持するために2.8mWのパワーを出力した例が示されている。
【0024】
次に、第2の記録層6にデータ「1」を記録し、第1の記録層4にデータ「0」を記録することは、第2のパターン202を得るためのレーザ光照射を行うことによって実現できる。第2のパターン202は、図3(b)に示すような時系列パターンでレーザ光照射することによって実現できた。すなわち、はじめに第1の温度を達成すべく2.8mWのパワーでレーザ光照射し、その後、第2の記録層6の融点以上に温度を上げるため6.8mWにパワーを増加させ、第2の記録層6内で融解が起こるまでの時間、出力を維持し、その後、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211と第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220の下端221との間の温度に維持するために0.5mWのパワーでレーザ光照射する。
【0025】
第2のパターン202を得るためのレーザ光照射では、第2の記録層6の融点以上に温度を上げてから急激に第2の記録層6の結晶化可能温度範囲220の下端221より下の温度に下げるため、第2の記録層6内では、結晶化せず、非晶質となる。その結果、第2の記録層6にはデータ「1」が記録される。一方、第1の記録層4に関しては、0.5mWのパワーの出力が維持されると、温度が結晶化可能温度範囲210に維持されるため、結晶化が起こる。これにより第1の記録層4には、データ「0」が維持される。
【0026】
次に、第2の記録層6にデータ「0」を記録し、第1の記録層4にデータ「1」を記録することは、第3のパターン203を得るためのレーザ光照射を行うことによって実現できる。第3のパターン203は、図3(c)に示すような時系列パターンでレーザ光照射することによって実現できた。すなわち、はじめに第1の温度を達成すべく2.8mWのパワーでレーザ光照射し、その後、第1の記録層4の融点以上かつ第2の記録層6の融点未満に温度を上げるため6.0mWにパワーを増加させ、第1の記録層4内で融解が起こるまでの時間、出力を維持し、その後、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211以下の温度に温度を維持するために0.2mWのパワーでレーザ光照射する。
【0027】
第3のパターン203を得るためのレーザ光照射では、第1の記録層4の融点以上に温度を上げてから急激に結晶化可能温度範囲210の下端211より下の温度に下げるため、第1の記録層4内では、結晶化せず、非晶質となる。その結果、第1の記録層4にはデータ「1」が記録される。一方、第2の記録層6に関しては、6.0mWのパワーの出力では、第2の記録層6の融点まで温度が上昇せず、第2の記録層6内では結晶の状態が維持されることになる。これにより第2の記録層6には、データ「0」が維持される。
【0028】
次に、第2の記録層6にデータ「1」を記録し、第1の記録層4にデータ「1」を記録することは、第4のパターン204を得るためのレーザ光照射を行うことによって実現できる。第4のパターン204は、図3(d)に示すような時系列パターンでレーザ光照射することによって実現できた。すなわち、はじめに第1の温度を達成すべく2.8mWのパワーでレーザ光照射し、その後、第2の記録層6の融点以上に温度を上げるため6.8mWにパワーを増加させ、第2の記録層6内で融解が起こるまでの時間、出力を維持し、その後、第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211以下の温度に温度を維持するために0.2mWのパワーでレーザ光照射する。
【0029】
第4のパターン204を得るためのレーザ光照射では、第2の記録層6の融点以上に温度を上げてから急激に第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211より下の温度に下げるため、第2の記録層6内では、結晶化せず、非晶質となる。その結果、第2の記録層6にはデータ「1」が記録される。同様に、第1の記録層4内では、いったん融解した後、急激に第1の記録層4の結晶化可能温度範囲210の下端211未満の温度に冷却されるため、結晶化せず、非晶質となる。これにより第1の記録層4にも、データ「1」が記録される。
【0030】
以上のようなパターンのレーザ光照射を行うことによって各記録層に選択的にデータを記録できる。読み出しは、上記のようにして生成した結晶状態のマークの屈折率と非晶質のマークの屈折率との差異を利用して行う。具体例としては、第1の記録層4の結晶状態での反射率を25%、非晶質での反射率を15%とし、第2の記録層6についての結晶状態での反射率を18%、非晶質での反射率を10%とすると、入力光に対する反射光の比である読み出し効率は、それぞれ、図3(a)に対して0.18×0.25=0.045、図3(b)に対して0.10×0.25=0.025、図3(c)に対して0.18×0.15=0.027、図3(d)に対して0.10×0.15=0.015となる。
【0031】
したがって、反射光の光量である読み出し光量の差異によって各記録層の相の状態を判別でき、判別された相に応じたデータを読み取ることができる。なお、上記の読み出し効率の例の場合、読み出しのレーザ光のパワーは、0.5mWとすることによってデータを読み出すことができた。
【0032】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体は、記録層に応じた温度でデータを書き込むことができるため、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることができる。
また、各記録層が焦点近傍に位置するように形成されるため、各記録層の温度をほぼ一様に上昇させることができる。
また、各記録層の屈折率および屈折損失が各記録層間でそれぞれ異なるため、読み取りが容易なデータの記録をすることができる。
さらに、書き込み及び読み取りの条件を具備した膜を形成できると共に、成膜の設計の自由度を確保することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、複数層に記録されたデータをフォーカスジャンプすることなく一度に書き込み、読み取ることが可能な相変化型記録媒体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体の断面構造を示す概念的な説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体におけるデータの書き込みを説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る相変化型記録媒体におけるデータの書き込みを行うためのレーザ光照射の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 支持基盤
2 反射層
3、5、7 保護層
4、6 記録層
8 光透過層
10 対物レンズ
100 相変化型記録媒体
201 第1のパターン
202 第2のパターン
203 第3のパターン
204 第4のパターン
210 第1記録層の結晶化可能温度範囲
220 第2記録層の結晶化可能温度範囲
211 第1記録層の結晶化可能温度範囲の下端
221 第2記録層の結晶化可能温度範囲の下端
Claims (4)
- 所定の光線を入射してデータを記録する複数の記録層を有し、各前記記録層が相変化し、相に応じたデータを保持する相変化型記録媒体において、
各前記記録層の融点がそれぞれ異なると共に、各前記記録層における結晶化可能温度範囲がそれぞれ異なり、前記光線のパワー及び前記光線のパワーの時間変化に応じて各前記記録層に個別にデータを記録できることを特徴とする相変化型記録媒体。 - 各前記記録層は、入射する前記光線の焦点内に位置するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の相変化型記録媒体。
- 各前記記録層の屈折率および屈折損失は、各前記記録層間でそれぞれ異なることを特徴とする請求項1に記載の相変化型記録媒体。
- 各前記記録層は、GeSbTe系化合物またはGeGaSbTe系化合物によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の相変化型記録媒体。
Priority Applications (1)
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JP2003152867A JP2004355730A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 相変化型記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003152867A JP2004355730A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 相変化型記録媒体 |
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JP2004355730A true JP2004355730A (ja) | 2004-12-16 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003152867A Pending JP2004355730A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 相変化型記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004355730A (ja) |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152867A patent/JP2004355730A/ja active Pending
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