JP2004354785A - 画像形成装置 - Google Patents

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真人 吉岡
Shinro Umezawa
梅澤  眞郎
Riichi Tsuchiya
利一 土谷
Atsutoshi Ando
温敏 安藤
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Abstract

【目的】構成部品公差に影響されず、安定した定着性を確保することができる画像形成装置を提供すること。
【構成】通電により発熱する加熱体と、該加熱体に摺接するよう配設された無端フィルムと、該フィルムを介して上記加熱体を圧接するよう配設された加圧ローラを備え、該圧接部に記録材を搬送し、記録材上に保持されるトナー像を圧接加熱することによって記録材に対してトナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱体に対する通電電力を制御する電力制御手段を備え、前記記録材の上記圧接部通過時に前記加熱体に通電される電力を記録材搬送方向途中から記録材先端部より大きくなるよう切り替えるとき、前記切り替え制御タイミングは、前記圧接部の搬送方向上流又は下流に設けられた記録材検知手段による記録材検知に基づいて決定される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着装置を有する電子写真方式或は静電記録方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機・プリンタ・ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置において、定着ニップ部に導入される記録材に接触し且つ記録材に対する接触面の温度を監視されていない回転体、例えばサーミスタにより監視されない加圧ローラや定着スリーブ等は、コールドスタート時等、熱的に飽和していない状態で記録材を定着ニップに導入すると、記録材及び未定着トナー像に熱エネルギーを奪われ、又、その状態で温度補正されないため、表面温度は低下する。そのため、記録材の定着ニップ突入以降の画像後半、特に回転体の2周目以降、定着性の悪化又は光沢度の低下といった問題を発生する。
【0003】
ここで、近年、提案・実用化されている(例えば、特許文献1〜5等)フィルム加熱定着装置は、ハロゲンヒータにより金属スリーブを間接加熱する熱ローラ方式の定着装置と比べ、発熱体及び発熱体周辺の構造体の熱容量が小さく、発熱体温度や発熱体に対する入力電力の変化をリニアに記録材の定着ニップ温度に反映できるため、記録材の定着ニップ突入後搬送途中から発熱体の発熱体に対する入力電圧又は制御温度を大きくすることにより、記録材ページ内の定着性や光沢度を一様に保つことができる(以下、このような入力電圧又は温度制御を記録材ページ内で変化させる方法をページ内制御と称する)。
【0004】
ページ内制御の一例として、フィルム加熱定着装置を用いて、ヒータに対する通電制御によって行うときの制御形態を図5に示す。図5において、縦軸の出力とはヒータに全通電した場合を100%としたときの割合である。
【0005】
ヒータの出力値は、目標定着温度、サーミスタの検知温度等に応じて比例制御、積分制御等に基づき、例えば0%〜100%まで5%刻みの21段階の中から選択される。
【0006】
先ず、プリント信号が入ると(図5のA点)、定着装置Fを急速に立ち上げるために比較的大量の電力が供給され、目標定着温度に到達すると記録材Pが定着ニップ部に入るまでそれよりも低い電力が供給される。図5では簡略のため立ち上げ時の出力は2段階で各々一定であるように示しているが、実際には5%刻みで細かく変動している。
【0007】
記録材が定着ニップ部に突入すると(図5のB点)、記録材に熱を奪われるため供給される電力は上昇し、その後も緩やかに増大していく(このときも細かい変動はある)。本例では記録材の定着ニップ突入位置から加圧ローラ1回転後(図5のC点)の位置から、出力を通常の制御で決定される値よりもΔPだけ大きくしている(図5のCD間において、実線がページ内制御を行う場合、破線が行わない場合の制御で、その他の部分に差はない)。
【0008】
ΔPの値は例えば15%とする。ここで、出力を大きくするとヒータの温度が上昇し、出力を下げようとする比例制御、積分制御等が自動的に働いてしまうため、出力を上昇させると同時に比例制御、積分制御等の制御を記録材Pが定着ニップ部を抜けるまで停止する。上昇させた出力も記録材Pが定着ニップ部を抜けるまで一定値に保つ。
【0009】
又、ページ内制御の一例として、フィルム加熱定着装置を用いて、ヒータの温度制御によって行うときの制御形態を図6に示す。図6はヒータを監視するサーミスタの出力の時間変化を示している。
【0010】
先ず、プリント信号が入ると(図6のA点)、ヒータの温度は目標定着温度Tに達するまで上昇してTに達すると所定の方法で一定温調される。記録材が定着ニップ部に突入しても(図6のB点)、この温度制御は一定値のままであり、通常の制御では記録材が定着ニップ部を抜けるまで一定値である。
【0011】
本例では記録材の定着ニップ突入位置から加圧ローラ1回転後の位置から、目標定着温度をΔTだけ大きくしている(図6のC点以降において、実線が本実施形態の制御、破線が通常の制御で、その他の部分は本実施形態の制御も通常制御も同じ)。ΔTは例えば10℃とする。
【0012】
【特許文献1】
特開昭63−313182号公報
【特許文献2】
特開平1−263679号公報
【特許文献3】
特開平2−157878号公報
【特許文献4】
特開平4−44075〜44083号公報
【特許文献5】
特開平4−204980〜204984号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなページ内制御を行う場合、以下のような問題がある。即ち、ページ内制御の制御タイミングは、帯電−露光−現像−転写といった静電画像形成工程と同様に、記録材給紙タイミング、具体的には転写工程前に供えられたトップセンサと同期されるが、記録材を搬送する各種ローラの外径公差などにより、記録材の搬送速度に差が生じるため、記録材の定着ニップに突入するタイミングは一定とならない。こうした状況でトップセンサを基に、一定のタイミングでページ内制御を行うと、記録材の定着ニップに対する突入の遅いときには、ページ内制御による切り替えのタイミングが早過ぎ、記録材の定着ニップに対する突入の早いときには、ページ内制御による切り替えのタイミングが遅くなり、それらタイミングの合わない部分で、回転体の表面温度は、昇温不足/過昇温となって、画像の定着ムラを発生させてしまう。
【0013】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、従来の画像形成装置に比べ、記録材の定着ニップへの早着・遅延によるページ内制御の切り替えタイミングの誤差を小さくすることができ、構成部品公差に影響されず、安定した定着性を確保することができる画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、通電により発熱する加熱体と、該加熱体に摺接するよう配設された無端フィルムと、該フィルムを介して上記加熱体を圧接するよう配設された加圧ローラを備え、該圧接部に記録材を搬送し、記録材上に保持されるトナー像を圧接加熱することによって記録材に対してトナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱体に対する通電電力を制御する電力制御手段を備え、前記記録材の上記圧接部通過時に前記加熱体に通電される電力を記録材搬送方向途中から記録材先端部より大きくなるよう切り替えるとき、前記切り替え制御タイミングは、前記圧接部の搬送方向上流又は下流に設けられた記録材検知手段による記録材検知に基づいて決定されることを特徴とする。
【0015】
請求項2記載の発明は、通電により発熱する加熱体と、該加熱体に摺接するよう配設された無端フィルムと、該フィルムを介して上記加熱体を圧接するよう配設された加圧ローラを備え、該圧接部に記録材を搬送し、記録材上に保持されるトナー像を圧接加熱することによって記録材に対してトナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱体の発熱を制御する温度制御手段を備え、前記記録材の前記圧接部通過時に温度制御手段により制御される加熱体発熱温度を記録材搬送方向途中から記録材先端部より高くなるよう切り替えるとき、前記切り替え制御タイミングは、前記圧接部の搬送方向上流又は下流に設けられた記録材検知手段による記録材検知に基づいて決定されることを特徴とする。
【0016】
従って、本発明によれば、定着ニップ前後に設けたセンサによって記録材先端の定着ニップ突入時間を正確に検知することができるため、ページ内制御を行う場合の制御切り替えタイミングを意図したタイミングで正確に切り替えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1に本発明に係るカラー画像形成装置の構成図を示す。
【0019】
図1に示す画像形成装置の形態は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る、フルカラー画像形成装置である。
【0020】
本実施例の画像形成装置のフルカラー画像形成装置のプロセススピードは、90mm/sec、1分間の印字枚数はUSレターサイズ紙で16枚である。
【0021】
本実施例の画像形成装置においては、像担持体たる感光ドラム(1Y,1C,1M,1K)、帯電手段たる帯電ローラ(3Y,3C,3M,3K)、静電潜像を顕像化するための現像手段(2Y,2C,2M,2K)、感光体ドラムのクリーニング手段(4Y,4C,4M,4K)等を1つの容器にまとめた、所謂オールインワンカートリッジを使用している。
【0022】
イエロー(Y)トナーを現像器に充填したイエローカートリッジ、マゼンタ(M)トナーを現像器に充填したマゼンタカートリッジ、シアン(C)トナーを現像器に充填したシアンカートリッジ、そしてブラック(K)トナーを現像器に充填したブラックカートリッジの4つのカートリッジを使用している。
【0023】
本実施の形態に係る画像形成装置においては、感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)に露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系5が、上記4色のトナーカートリッジに対応して設けられている。光学系としては、レーザー走査露光光学系を用いている。
【0024】
光学系5より、画像データに基づいた走査光が、帯電手段(3Y,3C,3M,3K)により一様に帯電された感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)上を露光することにより、感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)表面に画像に対応する静電潜像が形成される。不図示のバイアス電源より現像ローラ(2Y,2C,2M,2K)に印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露後部)電位の間の適切な値に設定することで、負の極性に帯電されたトナーが感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)上の静電潜像に選択的に付着されることにより、現像が行われる。
【0025】
感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)上に現像された単色トナー画像は、該感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)と同期して、略等速で回転する中間転写体上へ転写される。
【0026】
本画像形成装置においては、中間転写体として、中間転写ベルト6を用いており、駆動ローラ7によって駆動され、テンションローラ8によって張架されている。中間転写ベルト6へ感光体ドラム(1Y,1C,1M,1K)上のトナー像を転写する、一次転写手段としては、一次転写ローラ(9Y,9C,9M,9K)を用いている。一次転写ローラ(9Y,9C,9M,9K)に対して、不図示のバイアス電源より、トナーと逆極性の一次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト6に対して、トナー像が一次転写される。
【0027】
一次転写後、感光体(1Y,1C,1M,1K)上に転写残として残ったトナーは、クリーニング手段(4Y,4C,4M,4K)により除去される。本実施の形態においては、クリーニング手段として、ウレタンブレードによるブレードクリーニングを用いている。
【0028】
上記工程を中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行い、中間転写ベルト6上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
【0029】
又、記録材供給部となる記録材カセット10にセットされた記録材Pは、給送ローラ11により給送され、レジストローラ12直後に設けられたトップセンサS1により先端が検知され、中間転写ベルト上の画像位置とタイミングを合わせた上で、レジストローラ12により、中間転写ベルト6と二次転写手段とのニップ部に搬送される。
【0030】
中間転写ベルト6上に形成された一次転写トナー像は、二次転写手段たる二次転写ローラ13に、不図示のバイアス印加手段より印加される、トナーと逆極性のバイアスにより、記録材P上に一括転写される。又、14は二次転写ローラ対向ローラである。
【0031】
尚、前述のプロセススピードとは、本実施の形態に係る画像形成装置においては、記録材Pに対する二次転写ローラ13の搬送速度である。又、レジストローラ12は二次転写部のバックテンションにならないよう、プロセススピード比+1.0%の速度で記録材Pを搬送する。
【0032】
二次転写後中間転写ベルト6上に残った二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング手段15により除去される。本実施の形態に係る画像形成装置においては、感光体ドラムのクリーニング手段と同様、ウレタンブレードによる中間転写体クリーニングを行っている。
【0033】
記録材P上に二次転写されたトナー画像は、定着手段たる定着装置Fを通過することによって記録材P上に溶融定着され、画像形成装置の出力画像となる。27は定着排紙センサであり、定着装置F内での記録材Pの滞留を監視しており、滞留検知時には、画像形成装置は緊急停止する。
【0034】
次に、図2を参照して、本発明に係る定着装置Fについて詳述する。
【0035】
定着装置は、ヒータ、ヒーターホルダ、サーミスタ、定着フィルム、加圧ローラ、入り口ガイドにより構成される。
【0036】
ヒータ16は、アルミナの基板上に、銀・パラジウム合金を含んだ導電ペーストをスクリーン印刷法によって均一な厚さの膜状に塗布することで抵抗発熱体を形成した上に耐圧ガラスによるガラスコートを施したものを使用している。
【0037】
ヒーターホルダ17は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、ヒータを保持し、定着フィルムをガイドする役割を果たす。
【0038】
本実施の形態に係る定着装置においては、液晶ポリマーとして、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。ゼナイト7755の最大使用可能温度は、約270℃である。
【0039】
サーミスタは、定着フィルム内面及びヒータ裏面の温度を検知し、温調制御を行うために配設されている。本実施の形態に係る定着装置においては、メインサーミスタ18及びサブサーミスタ19の2つのサーミスタを用いている。
【0040】
メインサーミスタ18は、ステンレス製のアーム先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アームが揺動することにより、定着フィルム20内面の動きが不安定になった状態においても、サーミスタ素子が定着フィルム20内面に常に接する状態に保たれる。
【0041】
サブサーミスタ19は、ヒータ16裏面に接触するように固定される。
【0042】
メインサーミスタ18及びサブサーミスタ19は、CPU21に接続され、CPU21は、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の出力に基づいてヒータ16の温調制御内容を決定し、ヒータ16への通電を制御する。
【0043】
定着フィルム20は、ポリイミド樹脂を、厚み50μmの円筒状に形成したエンドレスフィルム上に、厚み約200μmのシリコーンゴム層を、リングコート法により形成した上に、厚み30μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。シリコーンゴム層には、熱伝導率が約4.2×10−3J/sec・m・Kの材質を用いた。
【0044】
こうして形成した定着フィルムの熱容量を測定したところ、30.7J/Kであった。更に、定着フィルム20表面にフッ素樹脂層を設けることで、表面の離型性を向上し、定着フィルム20表面にトナーが一旦付着し、再度記録材Pに移動することで発生するオフセット現象を防止することができる。
【0045】
又、定着フィルム20表面のフッ素樹脂層をPFAチューブとすることで、より簡便に、均一なフッ素樹脂層を形成することが可能となる。
【0046】
加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により、厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。こうして形成した加圧ローラの熱容量は204J/Kであった。尚、二次転写部と定着ニップ部で、記録材P引っ張り合わないよう、加圧ローラ22は、プロセススピード比―2.0%で記録材Pを搬送する。
【0047】
入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた記録材が、定着ニップ部に正確にガイドされるよう記録材Pを導く役割を果たす。本実施の形態の入り口ガイドは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成されている。又、定着排紙ガイド25は、定着ニップを通過した記録材を支持し、定着排紙ローラ26は、記録材を定着装置Fから排出する機能を持つ。
【0048】
加圧ローラ22、入り口ガイド23、排紙ガイド25は、それぞれフレーム24に組み付けられ、その上にヒーターホルダ17に接着されたヒータ16を内蔵した定着フィルム20が置かれ、不図示の加圧機構により、20kgf(片側10kgf)の力で加圧されている。加圧機構は、不図示の圧解除機構を有し、ジャム処理時等に、加圧を解除し、記録材Pの除去が容易な構成となっている。
【0049】
図3は本実施の形態に係る定着装置におけるヒータ16、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の位置関係を示す斜視図である。
【0050】
図3において、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19共に長手中央付近に配設され、それぞれ定着フィルム20内面、ヒータ16裏面に接触するよう配置されている。
【0051】
本定着装置は、加圧ローラ22が回転することによって、定着フィルム20が従動回転する。その際、定着フィルム20内面とヒータホルダ17は摺動する構成となっている。定着フィルム20内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ17と定着フィルム20内面との摺動性を確保している。
【0052】
通常使用においては、定着装置の回転開始とともに、定着フィルム20の従動回転が開始し、ヒータ16の温度の上昇と共に定着フィルム20内面温度も上昇していく。
【0053】
ヒータ16への通電は、PID制御によりコントロールされ、定着フィルム20内面温度、即ち、メインサーミスタ18の検知温度が任意の温度なるように入力電力が制御される。
【0054】
以下に本発明の特徴とするページ内制御の手法について説明する。尚、ページ内制御の基本動作は従来の技術において説明したものと同じであり、詳細な説明は省略する。
【0055】
[実施例1]
従来のページ内制御では、トップセンサS1によって記録材P先端を検知し、電力上昇のタイミングを決定していたが、トップセンサS1通過後の記録材Pの搬送スピードは、記録材Pを搬送するローラの外径公差に影響され、記録材Pは常に一定のタイミングで定着ニップに突入する訳ではない。
【0056】
例えば、上述のような構成の画像形成装置において、記録材Pの定着ニップ突入タイミングに最も影響を与えているのは、二次転写ローラ13の搬送力である。レジストローラ12は二次転写部より上流であるため、定着部への搬送速度に対する影響は小さい。
【0057】
ここで、上記構成の画像形成装置において、従来通りにトップセンサS1の記録材P検知を基に、固定のタイミングで電力上昇を行う場合、上記画像形成装置の二次転写ローラ外径はφ16.0±0.1、二次転写部から定着ニップ部までの長さ300mm、プロセススピード90mm/secであることから、二次転写ローラの外径公差による、記録材Pの定着ニップ突入タイミングと、記録材P上の電力上昇タイミングのズレは、下記表1の示すようになる。
【0058】
【表1】
Figure 2004354785
上記表1のように電力上昇のタイミングは、二次転写ローラの外径公差により、記録材P上で約±1.9mmずれる。こうしたずれについて、図7〜図9に示す概念図を基に説明する。これら図は記録材Pをイメージしたものであり、上方向が記録材Pの搬送方向であって、記録材P先端が定着ニップ突入後、加圧ローラ一周後の位置とページ内制御による電力上昇タイミングを示している。
【0059】
図7は二次転写ローラ外径中心品を用いた場合である。同様に図8は二次転写ローラ外径上限品を用い、記録材Pが定着ニップに対して早着となる場合であり、図9は二次転写ローラ外径下限品を用い、記録材Pが定着ニップに対し遅延となる場合である。記録材に対し所定の位置(実施の形態に係る画像形成装置では、記録材Pの定着ニップ突入位置から加圧ローラ回転1周後)に合うよう設定されるので(図7)、図8に示すような記録材が定着ニップに早く突入する場合は、所定タイミングに対し電圧上昇タイミングが遅くなり、例えばベタ画像等で光沢不足となる。又、図9に示すような記録材が定着ニップに遅く突入する場合は、所定タイミングに対し電圧上昇タイミングが早くなり、ベタ画像等で光沢過多となる。
【0060】
そこで、本実施の形態に係る画像形成装置においては、図1に示すように定着装置Fの搬送方向上流に第2トップセンサS2を配し、記録材P先端の定着ニップへの突入タイミングより正確に検知する。第2トップセンサS2は定着ニップより36mm上流に配置した。このときの二次転写ローラ13外径公差に対する、電力立ち上げのずれを表2に示す。
【0061】
【表2】
Figure 2004354785
上記表2に示すように、記録材P上でのずれは約±0.2mmで、従来の画像形成装置に比べ、1/10程度となる。
【0062】
以上の表から分かるように、第2トップセンサS2は、可能な限り定着ニップに近づけて設置することにより電力立ち上げのずれは小さくなる。その設置範囲は、記録材P搬送に影響する各種ローラ外径や搬送速度に合わせ、記録材P上の電力上昇タイミングのずれを0.5mm未満になるように設定することが望ましい。0.5mm未満の範囲であれば、画像に対する影響は殆どない。
【0063】
次に、第2トップセンサS2にて、記録材P先端を検知した以降の、通電電力制御を図10及び図11に基づいて説明する。図10は記録材P早着時の電力制御を示し、図11は記録材P遅延時の電力制御を示している。
【0064】
記録材Pの定着ニップに対する突入が早着の場合、それと共に電力上昇タイミングを早め(図10中C1点)、又、記録材Pの定着ニップに対する突入が遅延の場合、それと共に電力上昇タイミングを遅くし(図11中C2点)、記録材P上所定の位置(本実施例では、記録材P先端から加圧ローラ1周後)で電力上昇を始めるよう制御される。同様に記録材Pが定着ニップを通過した後の電力OFFのタイミングも、記録材Pの早着の場合は早め(図10中D1点)、記録材Pの遅延の場合は遅くする(図11中D2点)。
【0065】
以上のような本実施例のページ内制御により、本実施例の画像形成装置において、二次転写ローラ13外径の公差中心品及び上下限品を用いて、CANON CLC用紙A4に対しイエロー全ベタ画像を印字した際の結果と、従来のページ内制御で同様の評価を行った際の結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
Figure 2004354785
上記表に示すように、本実施例の画像形成装置においては、二次転写ローラ13外径に拘らず、画像不良は発生しなかったが、従来の画像形成装置では、二次転写ローラ13外径上限のとき、画像全体の光沢に比べ、光沢の弱い約1mm幅の横スジが発生した。又、二次転写ローラ13外径下限のときでは、画像全体の光沢に比べ、光沢の強い約1mm幅の横スジが発生した。
【0067】
このように本実施例の画像形成装置は、定着装置Fの定着ニップ近傍に設けた第2トップセンサS2により記録材P先端を検知するため、従来の画像形成装置に比べ、記録材Pの定着ニップに対する突入タイミングを正確に検知でき、記録材Pの搬送スピードのばらつきに拘らず、安定した定着画像を得られる。
【0068】
[実施例2]
図4に示す本実施例の画像形成装置では、定着装置Fの搬送方向下流に第2トップセンサS2を配し、記録材P先端の早着・遅延を検知する。このとき、第2トップセンサは定着排紙センサを兼ねる。このため、実施例1の画像形成装置のように検知センサを増設する必要がない。第2トップセンサS2は定着ニップより36mm下流に配置した。その他の構成及びページ内制御の手法は、実施例1の画像形成装置と同様である。定着装置の下流に第2トップセンサを配置する場合、検知誤差要因である記録材Pの搬送速度を支配するのは、本実施例での定着装置の場合加圧ローラ22となる。加圧ローラ外径22は、φ20.0±0.1であり、搬送スピードは2次転写ローラ13の搬送スピード比−2.0%、88.2mm/secに設定される。このときの加圧ローラ22外径公差に対する電力立ち上げのずれを下記表4に示す。
【0069】
【表4】
Figure 2004354785
上記表4に示すように、記録材P上でのずれは約±0.2mmで、従来の画像形成装置のようにトップセンサS1を基にページ内制御を行う場合と比べ、1/10程度となる。従って、本実施の画像形成装置のように、第2トップセンサを定着装置Fの搬送方向下流に第2トップセンサを設置する場合においても、実施例1に説明した、第2トップセンサを定着装置F上流に設置する画像形成装置と同様の効果が得られる。尚、第2トップセンサS2の設置範囲は、実施例1の場合と同様である。
【0070】
[実施例3]
本実施例の画像形成装置は、第2トップセンサS2からの検知情報を基にしたページ内制御の方法及び第2トップセンサS2の設置場所は、実施例1の画像形成装置と同様であるが、ページ内制御をヒータ16への通電電力制御で行うのではなく、温度制御によって行うことを特徴とする。尚、第2トップセンサS2の設置場所は、第2実施例の画像形成装置のように定着装置搬送方向下流に設けても構わない。その外の構成及びページ内制御の手法は、実施例1の画像形成装置と同様である。
【0071】
第2トップセンサS2にて、記録材P先端を検知した以降の、温度制御を図12及び図13に説明する。図12は記録材P早着時の温度制御を示し、図13は記録材P遅延時の温度制御を示している。
【0072】
記録材Pの定着ニップに対する突入が早着の場合、それと共に温度上昇タイミングを早め(図12中C1点)、又、記録材Pの定着ニップに対する突入が遅延の場合、それと共に温度上昇タイミングを遅くし(図13中C2点)、記録材P上所定の位置(本実施例では、記録材P先端から加圧ローラ1周後)で電力上昇を始めるよう制御される。同様に記録材Pが定着ニップを通過した後の電力OFFのタイミングも、記録材Pの早着の場合は早め(図12中D1点)、記録材Pの遅延の場合は遅くする(図13中D2点)。
【0073】
以上のような本実施例のページ内制御で、本実施例の画像形成装置において、二次転写ローラ13外径の公差中心品及び上下限品を用いて、CANON CLC用紙A4に対しイエロー全ベタ画像を印字した際の結果と、従来のページ内制御で同様の評価を行った際の結果を表5に示す。
【0074】
【表5】
Figure 2004354785
上記表5に示すように、本実施例の画像形成装置においては、二次転写ローラ13外径に拘らず、画像不良は発生しなかったが、従来の画像形成装置では、二次転写ローラ13外径上限のとき、画像全体の光沢に比べ、光沢の弱い約1mm幅の横スジが発生した。又、二次転写ローラ13外径下限のときでは、画像全体の光沢に比べ、光沢の強い約1mm幅の横スジが発生した。
【0075】
このように本実施例の画像形成装置は、定着装置Fの定着ニップ近傍に設けた第2トップセンサS2により記録材P先端を検知するため、従来の画像形成装置に比べ、記録材Pの定着ニップに対する突入タイミングを正確に検知でき、記録材Pの搬送スピードのばらつきに拘らず、安定した定着画像を得られる。
【0076】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、定着ニップ近傍にて記録材先端位置を検知し、その検知情報を基にページ内制御を行うため、従来の画像形成装置に比べ、記録材の定着ニップへの早着・遅延によるページ内制御の切り替えタイミングの誤差を小さくすることができ、画像形成装置の構成部品公差に影響されず、安定した定着性を確保することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の画像形成装置の基本構成を説明する概念構成図である。
【図2】実施例1の画像形成装置に用いられる定着装置の基本構成を説明する概念構成図である。
【図3】実施例1の画像形成装置に用いられる定着装置のヒータ・メインサーミスタ・サブサーミスタの位置関係を示す斜視図である。
【図4】実施例2の画像形成装置の基本構成を説明する概念構成図である。
【図5】従来のページ内制御よる電源からヒータへの電力制御を示す図である。
【図6】従来のページ内制御よるヒータの温度制御を示す図である。
【図7】実施例1に説明する、二次転写ローラ径中心品を用いる場合の記録材上での電力上昇タイミングを示す概念図である。
【図8】実施例1に説明する、二次転写ローラ径上限品を用いる場合の記録材上での電力上昇タイミングを示す概念図である。
【図9】実施例1に説明する、二次転写ローラ径下限品を用いる場合の記録材上での電力上昇タイミングを示す概念図である。
【図10】実施例1の画像形成装置でのページ内制御による定着ニップに対する記録材早着時の電源からヒータへの電力制御を示す図である。
【図11】実施例1の画像形成装置でのページ内制御による定着ニップに対する記録材遅延時の電源からヒータへの電力制御を示す図である。
【図12】実施例2の画像形成装置でのページ内制御による定着ニップに対する記録材早着時のヒータの温度制御を示す図である。
【図13】実施例2画像形成装置でのページ内制御による定着ニップに対する記録材遅延時のヒータへの温度制御を示す図である。
【符号の説明】
16 ヒータ
17 ヒータホルダ
18 メインサーミスタ
19 サブサーミスタ
20 定着フィルム
22 加圧ローラ
F 定着装置
S1 トップセンサ
S2 第2トップ

Claims (2)

  1. 通電により発熱する加熱体と、該加熱体に摺接するよう配設された無端フィルムと、該フィルムを介して上記加熱体を圧接するよう配設された加圧ローラを備え、該圧接部に記録材を搬送し、記録材上に保持されるトナー像を圧接加熱することによって記録材に対してトナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記加熱体に対する通電電力を制御する電力制御手段を備え、前記記録材の上記圧接部通過時に前記加熱体に通電される電力を記録材搬送方向途中から記録材先端部より大きくなるよう切り替えるとき、前記切り替え制御タイミングは、前記圧接部の搬送方向上流又は下流に設けられた記録材検知手段による記録材検知に基づいて決定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 通電により発熱する加熱体と、該加熱体に摺接するよう配設された無端フィルムと、該フィルムを介して上記加熱体を圧接するよう配設された加圧ローラを備え、該圧接部に記録材を搬送し、記録材上に保持されるトナー像を圧接加熱することによって記録材に対してトナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記加熱体の発熱を制御する温度制御手段を備え、前記記録材の前記圧接部通過時に温度制御手段により制御される加熱体発熱温度を記録材搬送方向途中から記録材先端部より高くなるよう切り替えるとき、前記切り替え制御タイミングは、前記圧接部の搬送方向上流又は下流に設けられた記録材検知手段による記録材検知に基づいて決定されることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010026493A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Toshiba Corp 定着装置、定着装置の温度制御方法及び画像形成装置

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