JP2004354701A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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貴明 江部
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Abstract

【課題】現像剤層厚規制部材の当接条件を維持することができ、画像品位を向上させることができるようにする。
【解決手段】回転自在に配設され、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体と接触させて配設され、現像剤担持体上の現像剤を規制する規制部材と、現像装置の稼働量を算出する稼働量算出処理手段と、前記稼働量に対応させて前記規制部材を移動させるための移動機構とを有する。稼働量に応じて、前記規制部材を移動させるための移動機構が配設されるので、規制部材の摩耗していない正常な部分と現像剤担持体とが当接させられることになる。当接条件を維持することができ、現像剤担持体における現像剤の層が厚くなるのを防止することができる。その結果、画像形成装置における画像品位を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像装置及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機等の電子写真式の画像形成装置においては、感光体ドラムの表面を、帯電装置によって一様に、かつ、均一に帯電させ、帯電させられた感光体ドラムを露光装置によって露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置によって現像してトナー像を形成するとともに、該トナー像を転写ローラによって用紙に転写し、定着装置によって定着させ、画像を形成するようにしている。
【0003】
そして、前記現像装置は、回転自在に配設された現像ローラ、該現像ローラ上にトナーを供給する現像剤供給ローラ、前記現像ローラに供給されたトナーを規制し、薄層化する規制部材としての現像ブレード、現像装置内のトナーを攪(かく)拌する攪拌棒等を備える(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図2は従来の画像形成装置の要部を示す概念図である。
【0005】
図において、11は感光体ドラム、12は該感光体ドラム11と対向させて回転自在に配設されたシリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料によって形成された現像ローラ、13は該現像ローラ12上にトナー14を供給するトナー供給ローラ、15は前記現像ローラ12に供給されたトナー14を規制し、薄層化する現像ブレード、16は図示されない現像装置フレームに対して移動自在に配設され、前記現像ブレード15を支持するホルダ16であり、前記現像ブレード15は、弾性を有するステンレス鋼、ウレタンゴム等の材料によって形成された板状体で構成され、ホルダ16の所定の箇所にねじ止め等によって固定される。
【0006】
また、前記現像ブレード15は、現像ローラ12に当接させられ、当接圧、当接面積、当接部の形状等の適正な当接条件があらかじめ設定される。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−108089号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の現像装置において、前記現像ブレード15は、回転する現像ローラ12に当接させられるので、当接部が次第に摩耗し、当接部の形状が変化してしまう。そして、現像装置が寿命付近まで使用されると、あらかじめ設定した当接条件を維持することができなくなるので、トナー14の層が厚くなってしまう。その結果、画像形成装置における画像品位が低下してしまう。
【0009】
本発明は、前記従来の現像装置の問題点を解決して、規制部材の当接条件を維持することができ、画像品位を向上させることができる現像装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の現像装置においては、回転自在に配設され、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体と接触させて配設され、現像剤担持体上の現像剤を規制する規制部材と、現像装置の稼働量を算出する稼働量算出処理手段と、前記稼働量に対応させて前記規制部材を移動させるための移動機構とを有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この場合、画像形成装置としてプリンタを使用し、該プリンタにおいて、画像を形成し、印刷を行う場合について説明する。
【0012】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【0013】
図において、11は像担持体としての感光体ドラムであり、該感光体ドラム11の表面を、帯電装置としての帯電ローラ21によって一様に、かつ、均一に帯電させ、露光装置としてのLEDヘッド22によって露光することにより、感光体ドラム11の表面に静電潜像が形成される。次に、現像装置23によって前記感光体ドラム11の表面に現像剤としてのトナー14が付着させられ、前記静電潜像は現像され、顕像としてのトナー像が形成される。
【0014】
前記現像装置23は、回転自在に配設され、感光体ドラム11にトナー14を供給する現像剤担持体としての現像ローラ12、該現像ローラ12にトナー14を供給する現像剤供給ローラとしてのトナー供給ローラ13、及び前記現像ローラ12と接触させて配設され、現像ローラ12に供給されたトナー14を規制して薄層化し、現像ローラ12の表面にトナー14の薄層を形成する規制部材としての現像ブレード15、現像装置23内のトナー14を攪拌する図示されない攪拌棒等を備える。なお、前記感光体ドラム11は矢印A方向に、現像ローラ12は感光体ドラム11と逆の矢印B方向に、トナー供給ローラ13は現像ローラ12と同じ矢印C方向に回転させられる。
【0015】
なお、前記現像装置23の上方に、図示されないカートリッジが一体に形成され、該カートリッジ内に収容されたトナー14が現像装置23内に落下させられる。
【0016】
そして、前記トナー像は、転写装置としての転写ローラ24によって記録媒体としての用紙28に転写され、転写されたトナー像は、図示されない定着装置によって定着させられ、用紙28に画像が形成される。
【0017】
転写後に感光体ドラム11上に残留したトナー14は、クリーニング装置としてのクリーニングローラ25によって除去される。
【0018】
次に、前記構成のプリンタの制御装置について説明する。
【0019】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタのブロック図である。
【0020】
図において、61は、図示されないマイクロプロセッサ、ROM、RAM、EEPROM等のメモリのほかに、入出力ポート、タイマ等を備えた制御部としての制御回路であり、該制御回路61は図示されない上位装置、例えば、ホストコンピュータからインタフェース(I/F)部70を介して受信された印刷データ、制御コマンド等に基づいて、プリンタの全体の印字動作の制御を行い、カラー画像を形成する。なお、前記インタフェース部70は、前記ホストコンピュータにプリンタの状態を表す情報を送信するとともに、ホストコンピュータから受信された制御コマンドを解析し、受信された印刷データを色ごとに受信メモリ67に記録する。そして、前記インタフェース部70を介して入力された印刷データは、制御回路61によって編集され、各LEDヘッド22に送るための各色の画像データとして画像データ編集メモリ69に記録される。
【0021】
また、68は操作部としての操作パネルであり、該操作パネル68は、プリンタの状態を表示する図示されないLED、及び操作者がプリンタへの指示を入力するための図示されないスイッチを備える。
【0022】
そして、90は、プリンタの内部の各部の温度及び湿度を検出する図示されないセンサ、及び画像の濃度を検出する図示されないセンサから成るセンサ部であり、該センサ部90の各センサのセンサ出力は制御回路61に送られる。
【0023】
また、該制御回路61には、電源系として、帯電用電源51、現像用電源53、現像剤供給用電源54、転写用電源55及びクリーニング用電源56が接続され、前記帯電用電源51に帯電ローラ21が、現像用電源53に現像ローラ12が、現像剤供給用電源54にトナー供給ローラ13が、転写用電源55に転写ローラ24が、クリーニング用電源56にクリーニングローラ25がそれぞれ接続される。前記制御回路61には、制御系として、ヘッド制御部52、定着制御部57、搬送モータ制御部58及び駆動モータ制御部59が接続され、ヘッド制御部52にLEDヘッド22が、定着制御部57に定着装置27が、搬送モータ制御部58に用紙搬送モータ60が、駆動モータ制御部59に駆動モータ62がそれぞれ接続される。
【0024】
前記帯電用電源51は、制御回路61の指示を受け、帯電ローラ21に感光体ドラム11を帯電させるための電圧を印加し、ヘッド制御部52は、制御回路61の指示を受け、画像データ編集メモリ69に記録された画像データを受け、LEDヘッド22に送り、感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成するために、LEDアレイのLED素子を選択的に発光させる。また、前記現像用電源53は、制御回路61の指示を受け、現像ローラ12に、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像に、各色のトナーを付着させるための電圧を印加し、現像剤供給用電源54は、制御回路61の指示を受け、トナー供給ローラ13に、トナー14を供給するための電圧を印加する。
【0025】
そして、前記転写用電源55は、制御回路61の指示を受け、転写ローラ24に、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像を用紙28に転写するための電圧を印加し、クリーニング用電源56は、制御回路61の指示を受け、クリーニングローラ25に、感光体ドラム11の表面に残留したトナー14を除去するための電圧を印加する。
【0026】
また、定着制御部57は、制御回路61の指示を受け、定着装置27に内蔵されたヒータに電圧を印加する。なお、前記定着制御部57は、図示されないサーミスタによる検出温度に基づいて前記ヒータをオン・オフ制御するとともに、定着装置27が所定の設定温度になったときに、図示されないヒートローラ及び加圧ローラを回転させる。
【0027】
そして、搬送モータ制御部58は、制御回路61の指示を受け、用紙搬送モータ60を駆動して、図示されない給紙機構から用紙28を繰り出し、搬送する。また、駆動モータ制御部59は、制御回路61の指示を受け、感光体ドラム11、現像ローラ12及びトナー供給ローラ13を回転させるための駆動モータ62を駆動する。
【0028】
次に、前記構成のプリンタの動作について説明する。
【0029】
前記制御回路61が、インタフェース部70を介してホストコンピュータから送信された印刷データ及び制御コマンドを受信すると、制御回路61の図示されないウォーミングアップ処理手段は、ウォーミングアップ処理を行い、プリンタのウォーミングアップ動作を行う。該ウォーミングアップ動作においては、定着制御部57は、定着装置27の温度が使用可能な温度範囲に収まるかどうかを判断し、温度範囲より低い場合に、前記ヒータをオンにして、前記温度範囲に収まるようなるまで定着装置27を加熱する。また、制御回路61の指示を受けて、前記駆動モータ制御部59は駆動モータ62を駆動し、帯電用電源51は帯電ローラ21に、現像用電源53は現像ローラ12に、現像剤供給用電源54はトナー供給ローラ13に、クリーニング用電源56はクリーニングローラ25にそれぞれ電圧を印加する。
【0030】
このようにして、ウォーミングアップ動作が終了すると、制御回路61の図示されない印刷処理手段は、印刷処理を行い、印刷動作を開始する。該印刷動作においては、まず、前記給紙機構の用紙カセットにセットされている用紙28の残量及びサイズが、図示されない用紙残量センサ及び用紙サイズセンサによって検出され、用紙28の種類に合った用紙送りが開始される。ここで、用紙搬送モータ60は双方向に駆動することが可能であり、前記搬送モータ制御部58は、まず、用紙搬送モータ60を逆方向に駆動し、用紙28を、用紙カセットから繰り出し、用紙吸入口センサが検出するまで設定された量だけ搬送する。続いて、前記搬送モータ制御部58は、用紙搬送モータ60を正方向に駆動し、用紙28をプリンタの印刷機構内に送る。
【0031】
次に、前記印刷処理手段は、用紙28が印刷可能な位置に到達した時点において、タイミング信号を発生させ、画像データ編集メモリ69から画像データを読み出してヘッド制御部52に送る。該ヘッド制御部52は、画像データを受けてLEDヘッド22に送り、1ライン分の画像データを受けた時点で、LEDヘッド22にラッチ信号を送り、画像データをLEDヘッド22に保持させる。また、前記ヘッド制御部52は、次のタイミング信号を受ける前に、LEDヘッド22に印刷駆動信号STBを送る。その結果、LEDヘッド22は、保持している画像データに従って印刷を行い、ラインごとの印刷を行う。
【0032】
そのために、前記LEDヘッド22は、約−800〔V〕の電位に帯電させられた感光体ドラム11を照射し、該感光体ドラム11の表面に電位が高くなった(0〜数十〔V〕程度)ドットから成る静電潜像を形成する。
【0033】
そして、現像装置23において、現像ローラ12に印加された−200〔V〕の電圧、及びトナー供給ローラ13に印加された−300〔V〕の電圧によって、負の電位に帯電させられたトナー14が、トナー供給ローラ13から現像ローラ12に供給され、現像ローラ12上で現像ブレード15によって薄層化され、電気的な吸引力によって感光体ドラム11上の静電潜像に吸引され、静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
【0034】
その後、トナー像は感光体ドラム11と転写ローラ24との間に形成される転写部に送られる。一方、転写用電源55は、転写ローラ24に正の極性の電圧を印加する。その結果、転写ローラ24は、転写部を通過する用紙28に感光体ドラム11上のトナー像を転写する。そして、転写されたトナー像を備えた用紙28は、定着装置27に送られ、該定着装置27の熱によってトナー像が用紙28に定着させられ、用紙28上に画像が形成される。
【0035】
このように画像が形成された用紙28は、更に搬送されて、プリンタの印刷機構から排出され、図示されない排出検出部としての用紙排出口センサを通過した後、プリンタの外部に排出される。
【0036】
前記制御回路61の図示されない稼働量算出処理手段としての計数処理手段は、稼働量算出処理としての計数処理を行い、用紙28が用紙排出口センサを通過するたびに、計数カウンタとしてのカウンタをカウントアップし、画像形成枚数としての印刷枚数を算出し、メモリに記録する。なお、本実施の形態において、印刷枚数は、現像ブレード15の摩耗量を表す摩耗指標であり、現像装置23の稼働量を構成する。
【0037】
ところで、前記現像ブレード15は、回転する現像ローラ12に当接させられるので、当接部が摩耗し、当接部の形状が変化すると、現像装置23においてあらかじめ設定された現像ブレード15の当接圧、当接面積、当接部の形状等の適正な当接条件を維持することができなくなり、トナー14の層が厚くなってしまう。その結果、プリンタにおける画像品位が低下してしまう。
【0038】
そこで、前記制御回路61の図示されない通知処理手段は、通知処理を行い、前記メモリに記録された印刷枚数を読み出し、該印刷枚数とあらかじめ設定された基準値とを比較する。そして、印刷枚数が基準値より大きい場合、通知処理手段は、図示されない表示部に指示を出し、現像ブレード15の移動を促す旨のメッセージを表示して、画像品位が低下する旨の通知を行う。
【0039】
次に、前記現像ブレード15の動作について説明する。
【0040】
図1は本発明の第1の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第1の図、図5は本発明の第1の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第2の図である。
【0041】
図において、12は現像ローラ、15は弾性を有するステンレス鋼、ウレタンゴム等の材料によって形成され、平坦(たん)な板状体で構成された現像ブレード、16は該現像ブレード15を保持するホルダであり、前記現像ブレード15は、一端の取付部p1においてホルダ16の保持部20にねじ止め等によって固定され、現像ローラ12に当接させられる。この場合、現像ブレード15が現像ローラ12に当接させられるのに伴って、現像ブレード15はわずかに湾曲させられて所定の付勢力を発生させ、該付勢力で現像ローラ12を押圧する。
【0042】
そして、前記現像ブレード15には、自由端となる他端の近傍に第1の当接部p2が、該第1の当接部p2より取付部p1側に第2の当接部p3が設定される。前記ホルダ16は、現像装置23(図3)のフレームに移動自在に取り付けられる。
【0043】
また、18はプリンタの図示されないフレーム又は現像装置23のフレームに対して回転自在に配設された操作部材としてのダイヤルであり、該ダイヤル18の中心軸に取り付けられた第1の要素としてのギヤ17と、前記ホルダ16に形成された第2の要素としてのラック19とが噛(し)合させられ、ラックアンドピニオンが構成される。ギヤ17及びラック19は回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部を構成する。また、ホルダ16、ダイヤル18、ギヤ17、ラック19等によって現像ブレード15を移動させるための移動機構が構成される。
【0044】
この場合、ホルダ16において、前記保持部20は現像ローラ12の接線方向に傾斜して延び、前記ラック19は、前記保持部20において、現像ブレード15の延在方向に沿って形成される。したがって、前記ダイヤル18を回転させたときに、現像ブレード15は、ほぼ延長線上を延在方向に移動させられ、第1、第2の当接部p2、p3の位置を変化させて現像ローラ12の表面上を摺(しゅう)動する。
【0045】
すなわち、前記ダイヤル18を矢印E方向に回転させることによって、現像ブレード15を矢印F方向に移動させると、図5に示されるように、第1の当接部p2において現像ブレード15が現像ローラ12に当接させられ、前記ダイヤル18を矢印G方向に回転させることによって、現像ブレード15を矢印H方向に移動させると、図1に示されるように、第2の当接部p3において現像ブレード15が現像ローラ12に当接させられる。
【0046】
なお、本実施の形態においては、現像ブレード15を矢印F、H方向に移動させることによって、あらかじめ設定された第1、第2の当接部p2、p3において現像ブレード15が現像ローラ12に当接させられるようになっているが、当接部の位置を連続的に変化させることもできる。
【0047】
次に、ダイヤル18を半回転させることによって、現像ブレード15を、現像ブレード15と現像ローラ12とのニップ幅の分だけ移動させるための動作について説明する。
【0048】
図6は本発明の第1の実施の形態における制御回路の動作を示すブロック図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるダイヤルの回転検出装置を示す図である。
【0049】
図において、61は制御回路、63は操作パネル、36はダイヤル18による操作状態を検出する操作状態検出部としての光学センサ、38はメモリ、37はカウンタである。制御回路61の前記計数処理手段は、印刷枚数のほかに、感光体ドラム11(図3)の総回転数、現像ローラ12の総回転数等をカウンタ37によってカウントし、メモリ38に記録する。
【0050】
また、前記ダイヤル18の所定の面、本実施の形態においては、端面S1を、光を反射することができるような素材で形成し、前記端面S1の半分(円周方向における180〔°〕分)を塗料で黒く塗る等して、前記端面S1の半分に反射部Saを、残りの半分に非反射部Sbを形成する。なお、17はギヤである。
【0051】
したがって、前記光学センサ36によって、端面S1の所定の部分Pにおける反射率を測定し、該反射率に基づいて、ダイヤル18を回転させたかどうか、すなわち、現像ブレード15の位置を移動させたかどうかを判断することができる。
【0052】
なお、操作状態検出部として、前記光学センサ36に代えて、ダイヤル18の所定の箇所に形成された段差、及びダイヤル18の回転に伴って、前記段差によってオン・オフさせられるスイッチを使用することができる。
【0053】
次に、前記構成のプリンタの動作について説明する。
【0054】
前記現像ブレード15は回転する現像ローラ12に当接させられるので、プリンタを長期間にわたって使用すると、現像装置23において、現像ブレード15の当接部(第1、第2の当接部p2、p3)が、該当接部と現像ローラ12との間の摩擦によって摩耗する。
【0055】
そこで、前記計数処理手段は、用紙28が用紙排出口センサを通過するたびに、カウンタ37をカウントアップし、印刷枚数をメモリ38に記録する。また、前記当接部の形状が変化し、現像装置23においてあらかじめ設定された現像ブレード15の当接条件を維持することができなくなって、画像品位に影響を及ぼし始める直前の印字枚数を基準値として前記メモリ38に記録する。
【0056】
そして、前記通知処理手段は、前記メモリ38に記録された印刷枚数を読み出し、該印刷枚数とあらかじめ設定された基準値とを比較する。そして、印刷枚数が基準値より大きい場合、通知処理手段は、図示されない表示部に指示を出し、ダイヤル18を回転させて現像ブレード15の移動を促す旨の、例えば、「現像ブレードを調整してください。」等のメッセージを表示して、通知を行う。メッセージに代えて、所定の箇所に配設されたLEDを点灯させたり、点滅させたりすることによって通知を行うこともできる。
【0057】
このようにして、現像ブレード15の移動が促されると、操作者は、1ページの印刷が終了した後、又は印刷ジョブの区切りで、プリンタの印刷動作を停止させ、ダイヤル18を操作して回転させ、現像ブレード15を移動させ、当接部の位置を変更する。なお、この場合、現像ブレード15は、現像ブレード15と現像ローラ12とのニップ幅の分だけ移動させられる。
【0058】
そして、前記制御回路61の図示されない調整動作判定処理手段は、調整動作判定処理を行い、光学センサ36から反射率を読み込み、操作者が現像ブレード15を移動させ、当接部の位置の変更を行ったかどうかを判断し、当接部の位置の変更を行った場合、前記メッセージを消去して、通知を解除する。そして、印刷処理手段は、通常の印字動作を開始する。
【0059】
なお、前記メモリ38としては、プリンタの電源がオフになっても記録された内容を保持することができるように、EEPROM等が使用される。前記基準値の設定は、あらかじめ操作パネル68(図4)を操作して行うことができるだけでなく、ホストコンピュータからインタフェース部70を介して行うこともできる。
【0060】
前記基準値は、現像ローラ12の材質、現像ローラ12の回転速度、現像ブレード15の材質、現像ブレード15の当接条件、現像装置23の寿命等を考慮して設定される。例えば、硬度アスカーCが70度程度のウレタンゴムローラから成る現像ローラ12に、厚さが0.08〔mm〕のステンレス鋼から成る現像ブレード15を0.9〔kg〕の当接圧で現像ローラ12に当接させ、A4判の用紙28に対して縦12〔ppm〕相当で印刷を行う場合、現像装置23が寿命となる印刷枚数が15000〔枚〕であるのに対して、基準値は、10000〔枚〕程度に設定される。
【0061】
また、カウンタ37における印刷枚数の初期値は、零(0)であり、プリンタの電源がオンにされるたびにメモリ38から読み出される。なお、本実施の形態においては、一枚の印刷が終了するたびに、カウンタ37をカウントアップし、印刷枚数をメモリ38に記録するようになっているが、プリンタの電源がオフにされたときのパワーオフシーケンスでメモリ38に記録することもできる。
【0062】
本実施の形態においては、現像装置23の稼働量として印刷枚数を算出し、該印刷枚数に基づいて通知処理を行うようにしているが、前記稼働量を感光体ドラム11の総回転数、現像ローラ12の総回転数等で算出することもできる。この場合、感光体ドラム11の総回転数、現像ローラ12の総回転数等によって現像ブレード15の摩耗指標及び現像装置23の稼働量が表される。
【0063】
このように、本実施の形態においては、現像ブレード15の摩耗が画像品位に影響を及ぼす前に、現像ブレード15が移動させられ、当接部の位置が変更される。したがって、現像ブレード15の摩耗していない正常な部分と現像ローラ12とが当接させられることになるので、当接条件を維持することができ、現像ローラ12におけるトナー14の層が厚くなるのを防止することができる。その結果、プリンタにおける画像品位を向上させることができる。
【0064】
次に、現像ブレード15の所定の箇所を、現像ローラ12側に向けて山形に折り曲げることによって曲折部分を形成し、該曲折部分を当接部とした現像ブレード15を使用するようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0065】
図8は本発明の第2の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第1の図、図9は本発明の第2の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第2の図、図10は本発明の第2の実施の形態における当接部の状態を示す図である。
【0066】
図において、12は現像剤担持体としての現像ローラ、15は弾性を有するステンレス鋼、ウレタンゴム等の材料によって形成され、板状体で構成された規制部材としての現像ブレード、16は該現像ブレード15を保持するホルダであり、前記現像ブレード15は、一端の取付部p1においてホルダ16の保持部20にねじ止め等によって固定され、湾曲した状態で現像ローラ12に当接させられる。そのために、現像ブレード15には、自由端となる他端の近傍を現像ローラ12側に向けて所定の曲率で山形に折り曲げることによって曲折部分が形成され、該曲折部分の先端側に第1の当接部p4が、前記曲折部分より取付部p1側に第2の当接部p5が設定される。前記ホルダ16は、現像装置23のフレームに移動自在に取り付けられる。
【0067】
また、18はダイヤルであり、該ダイヤル18の中心軸に取り付けられたギヤ17と前記ホルダ16に形成されたラック19とが噛合させられる。なお、前記ホルダ16、ダイヤル18、ギヤ17、ラック19等によって移動機構が構成される。
【0068】
この場合、仮に、現像ブレード15をほぼ延長線上において移動させると、移動前と移動後とで、第1、第2の当接部p4、p5において曲率の異なる部分が現像ローラ12と当接させられることになる。そこで、現像ブレード15の移動に伴って、第1、第2の当接部p4、p5において現像ローラ12と曲率の異なる部分が、現像ローラ12と当接させられることがないように、曲率の中心xの回りに現像ブレード15を矢印K、L方向に回転させることが考えられる。そこで、本実施の形態においては、現像ブレード15を実質的に矢印K方向に回転させるために、現像ブレード15を垂直方向、すなわち、矢印I、J方向に移動させるようにしている。
【0069】
そのために、ホルダ16において、前記保持部20は現像ローラ12の接線方向に傾斜して延び、垂直部30は垂直方向に、ほぼ現像ローラ12の中心に向けて延び、前記ラック19は垂直部30に形成される。したがって、前記ダイヤル18を回転させたときに、現像ブレード15は、現像ローラ12の接線に対する傾き(以下「当接角度」という。)を変化させながら、第1、第2の当接部p4、p5を現像ローラ12の表面上で摺動させる。
【0070】
すなわち、前記ダイヤル18を矢印E方向に回転させることによって、現像ブレード15を矢印I方向に移動させると、図9及び10に示されるように、第1の当接部p4において現像ブレード15が現像ローラ12に当接角度θ1で当接させられ、前記ダイヤル18を矢印G方向に回転させることによって、現像ブレード15を矢印J方向に移動させると、図8及び10に示されるように、第2の当接部p5において現像ブレード15が現像ローラ12に当接角度θ2(<θ1)で当接させられる。
【0071】
ところで、本実施の形態においては、現像装置23(図3)の上方に、図示されないカートリッジが一体に形成され、該カートリッジ内に収容された現像剤としてのトナー14が現像装置23内に落下させられるようになっているが、カートリッジを現像装置23に対して着脱自在に配設することもできる。
【0072】
次に、カートリッジを現像装置23に対して着脱自在に配設するようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0073】
図11は本発明の第3の実施の形態における制御回路の動作を示すブロック図、図12は本発明の第3の実施の形態におけるダイヤルの回転検出装置の動作を示す図である。
【0074】
図において、71は図示されないカートリッジ内の現像剤としてのトナー14(図3)の残量を検出する現像剤残量検出部としてのトナー残量センサであり、制御部としての制御回路61の前記通知処理手段は、トナー残量センサ71によって検出されたトナー14の残量が閾(しきい)値より少なくなると、前記表示部にカートリッジの交換を促す旨、例えば、「カートリッジを交換してください。」等のメッセージを表示するとともに、操作部材としてのダイヤル18を回転させて規制部材としての現像ブレード15の移動を促す旨の、例えば、「現像ブレードを調整してください。」等のメッセージを表示して、通知を行う。メッセージに代えて、所定の箇所に配設されたLEDを点灯させたり、点滅させたりすることによって通知を行うこともできる。
【0075】
また、本実施の形態においては、カートリッジの交換が奇数回目のときは、図12に示されるように、ダイヤル18を左方向に半回転させ、偶数回目のときはダイヤル18を右方向に半回転させる。したがって、当接部の位置が交互に変更され、現像ブレード15の2箇所を往復させられるので、現像ブレード15の摩耗量を極めて少なくすることができる。
【0076】
したがって、当接条件を一層維持することができ、現像ローラ12におけるトナー14の層が厚くなるのを一層防止することができる。その結果、プリンタにおける画像品位を一層向上させることができる。
【0077】
また、当接部の位置の変更を、カートリッジを交換する作業と併せて行うことができるので、操作者の作業を簡素化することができる。
【0078】
前記各実施の形態において、ダイヤル18を操作者が操作し、回転させるようになっているが、ダイヤル18を調整用の駆動部としての図示されない調整用モータを駆動することによってダイヤル18を回転させることもできる。
【0079】
本実施の形態においては、カートリッジを交換するたびに当接部の位置の変更が行われるようになっているが、プリンタに対して着脱自在な部材を操作者が操作するたびに、現像ブレード15を移動させ、当接部の位置を変更することもできる。
【0080】
ところで、前記各実施の形態においては、現像ブレード15を移動させるためにラックアンドピニオンが使用されるようになっているが、現像ブレード15を移動させるためにカム機構を使用するようにした本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0081】
図13は本発明の第4の実施の形態における現像ブレードの動作を示す図、図14は本発明の第4の実施の形態におけるカム機構を示す斜視図、図15は本発明の第4の実施の形態におけるカム機構の動作を示す第1の図、図16は本発明の第4の実施の形態におけるカム機構の動作を示す第2の図、図17は本発明の第4の実施の形態におけるカム機構の動作を示す第3の図である。
【0082】
図13及び14において、16は規制部材としての現像ブレード15を保持するホルダであり、該ホルダ16は、現像剤担持体としての現像ローラ12の接線方向に傾斜して延びる保持部20、該保持部20から垂直方向に延びる垂直部30、及び現像ローラ12の接線方向に対して直角方向に延び、カム機構の従動体を構成する従動部79を備える。また、81は回転部材としてのギヤであり、該ギヤ81の中心に対して偏心させて、円柱状のカム部材82が取り付けられる。したがって、カム部材82を回転させることによって、現像ブレード15を矢印Q、R方向に移動させることができる。
【0083】
なお、本実施の形態においては、カム部材82によって第1の要素が、従動部79によって第2の要素が構成され、カム部材82及び従動部79によってカム機構が構成され、かつ、回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部が構成される。
【0084】
ところで、前記ギヤ81は、図15及び16に示されるように、カートリッジ83の着脱用レバー84を矢印S、T方向に回転させることによって、回転させられ、そのために、前記着脱用レバー84内に配設されたギヤ85と前記ギヤ81とが中間ギヤ86を介して噛合させられる。
【0085】
そして、カートリッジ83を取り外すときに、操作者が前記着脱用レバー84を矢印S方向に回転させると、ギヤ85が矢印S方向に回転させられ、ギヤ86が矢印U方向に回転させられ、ギヤ81が矢印V方向に半回転させられる。それに伴って、ホルダ16は矢印R方向に移動させられ、現像ブレード15が、現像ブレード15と現像ローラ12とのニップ幅の分だけ移動させられる。
【0086】
一方、カートリッジ83を装着するときは、前記ギヤ85がワンウェイクラッチ機構を備えているので、着脱用レバー84を矢印T方向に回転させても、ギヤ85は回転しない。したがって、ギヤ81も回転させられず、ホルダ16は同じ位置に置かれる。なお、前記ホルダ16、ギヤ81、カム部材82、着脱用レバー84、ギヤ85、中間ギヤ86等によって移動機構が構成される。
【0087】
このように、カートリッジ83の着脱及び交換に伴って、操作者が前記着脱用レバー84を矢印S方向に回転させ、続いて、矢印T方向に回転させると、ギヤ81が所定の量、本実施の形態においては、半回転だけ回転させられ、現像ブレード15が移動させられ、当接部の位置が変更される。
【0088】
したがって、カートリッジ83を交換するたびに、図17に示されるように、ホルダ16が矢印Q方向及び矢印R方向に交互に移動させられるので、当接部の位置が交互に変更され、現像ブレード15の2箇所を往復させられるので、現像ブレード15の摩耗量を極めて少なくすることができる。
【0089】
また、当接部の位置の変更を、カートリッジ83を交換する作業と併せて行うことができるので、操作者の作業を簡素化することができる。
【0090】
次に、本実施の形態において使用される現像ブレード15に代えて、所定の箇所を、現像ローラ12側に向けて山形に折り曲げることによって曲折部分を形成し、該曲折部分を当接部とした現像ブレード15を使用するようにした本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0091】
図18は本発明の第5の実施の形態における現像ブレードの動作を示す図である。
【0092】
図において、16は規制部材としての現像ブレード15を保持するホルダであり、該ホルダ16は、現像剤担持体としての現像ローラ12の接線方向に傾斜して延びる保持部20、該保持部20から垂直方向に延びる垂直部30、及び水平に延び、カム機構の従動体を構成する従動部78を備える。また、81は回転部材としてのギヤであり、該ギヤ81の中心に対して偏心させて、円柱状のカム部材82が取り付けられる。したがって、カム部材82を回転させることによって、現像ブレード15を矢印W、X方向に移動させることができる。
【0093】
なお、本実施の形態においては、カム部材82によって第1の要素が、従動部78によって第2の要素が構成され、カム部材82及び従動部78によってカム機構が構成され、かつ、回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部が構成される。
【0094】
ところで、前記第3〜第5の実施の形態においては、カートリッジ83(図16)を交換する際に当接部の位置が変更されるようになっているので、現像剤としてのトナー14の消費量が少なく、カートリッジ83を交換する周期が長い場合には、カートリッジ83を交換する前に、現像ブレード15の当接部の摩耗量が多くなり、画像品位が低下してしまう。
【0095】
そこで、印刷枚数が基準値より大きくなる前、又は基準値に達したときに、必ず当接部の位置の変更を行うことができ、しかも、当接部の位置の変更を極力カートリッジ83の交換の時期に合わせることができるようにした本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0096】
図19は本発明の第6の実施の形態における通知処理手段の動作を示すフローチャートである。
【0097】
この場合、まず、前記通知処理手段は、i回目にカートリッジ83(図16)を交換したときの印刷枚数Ciを読み出す。続いて、i回目のカートリッジ83が交換されると、通知処理手段は、i回目にカートリッジ83を交換したときの印刷枚数Ciが第1の基準値α(例えば、10000〔枚〕)より小さいかどうかを判断する。そして、印刷枚数Ciが第1の基準値αに到達すると、通知処理手段は、規制部材としての現像ブレード15の移動を促す旨の通知を行う。
【0098】
また、印刷枚数Ciが第1の基準値αより小さい場合、通知処理手段は、印刷枚数Ciが第2の基準値β(<α 例えば、7000〔枚〕)より小さいかどうかを判断する。そして、印刷枚数Ciが第2の基準値βより小さい場合、通知処理手段は、カートリッジ83の交換を促す旨の通知を行う。また、印刷枚数Ciが第2の基準値βに到達すると、通知処理手段は、カートリッジ83を交換するときに、カートリッジ83の交換に併せて、当接部の位置の変更を促す旨の通知を行う。
【0099】
このように、カートリッジ83を交換する前でも、印刷枚数Ciが第1の基準値αに到達すると、当接部の位置の変更を促す旨の通知が行われるので、現像ブレード15の摩耗量が多くなって画像品位が低下するのを防止することができる。
【0100】
また、印刷枚数Ciが第1の基準値αより小さい第2の基準値βより小さい場合には、現像剤残量検出部としてのトナー残量センサ71によって検出されたトナー14の残量が閾値より少なくなると、カートリッジ83の交換を促す旨の通知が行われるので、必要以上に現像ブレード15を移動させることにならない。
【0101】
そして、印刷枚数Ciが第2の基準値βに到達すると、トナー残量センサ71によって検出された現像剤としてのトナー14の残量が閾値より少なくなると、カートリッジ83の交換を促す旨の通知、及び当接部の位置の変更を促す旨の通知が行われるので、現像ブレード15の摩耗量が多くなって画像品位が低下するのを防止することができる。
【0102】
したがって、印刷枚数Ciが第1の基準値αより大きくなる前、又は第1の基準値αに達したときに、必ず当接部の位置を変更することができる。しかも、当接部の位置の変更を極力カートリッジ83の交換の時期に合わせることができるので、操作者の作業を簡素化することができる。
【0103】
すなわち、トナー14の消費量が少なく、カートリッジ83を交換する周期が長い場合に、カートリッジ83を交換する前に、現像ブレード15の当接部の摩耗量が多くなるのを防止することができるので、画像品位を向上させることができる。
【0104】
また、逆に、トナー14の消費量が多く、カートリッジ83を交換する周期が短い場合には、印刷枚数が、例えば、数百枚程度であり、現像ブレード15の当接部の摩耗量が少なくても、当接部の位置の変更が行われるのを防止することができる。
【0105】
なお、第2の基準値βは、現像ローラ12の材質、現像ローラ12の回転速度、現像ブレード15の材質、現像ブレード15の当接条件、現像装置23の寿命等を考慮して設定される。例えば、硬度アスカーCが70度程度のウレタンゴムローラから成る現像ローラ12に、厚さが0.08〔mm〕のステンレス鋼から成る現像ブレード15を0.9〔kg〕の当接圧で現像ローラ12に当接させ、A4判の用紙28に対して縦12〔ppm〕相当で印刷を行う場合、現像装置23が寿命となる印刷枚数が15000〔枚〕であるのに対して、第2の基準値βは、7000〔枚〕程度に設定される。
【0106】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 i回目のカートリッジ83を交換したときの印刷枚数Ciを読み込む。
ステップS2 値iに1をセットする。
ステップS3 印刷枚数Ciが第1の基準値αより小さいかどうかを判断する。印刷枚数Ciが第1の基準値αより小さい場合はステップS4に、印刷枚数Ciが第1の基準値α以上である場合はステップS6に進む。
ステップS4 印刷枚数Ciが第2の基準値βより大きいかどうかを判断する。印刷枚数Ciが第2の基準値βより大きい場合はステップS5に、印刷枚数Ciが第2の基準値β以下である場合はステップS7に進む。
ステップS5 カートリッジ83の交換に併せて当接部の位置の変更を促す旨の通知を行い、処理を終了する。
ステップS6 当接部の位置の変更を促す旨の通知を行い、処理を終了する。
ステップS7 カートリッジ83の交換を促す旨の通知を行う。
ステップS8 値iをインクリメントし、ステップS4に戻る。
【0107】
次に、現像ブレード15の当接部の位置を自動的に変更することができるようにした本発明の第7の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0108】
図20は本発明の第7の実施の形態におけるカム機構の動作を示す図である。
【0109】
図において、75は調整用の駆動部としての調整用モータであり、該調整用モータ75を駆動することによって回転部材としてのギヤ81を回転させ、第1の要素としてのカム部材82を回転させることができる。
【0110】
この場合、制御部としての制御回路61の前記通知処理手段は、印刷枚数Ciが基準値に到達すると、調整用モータ75を駆動し、ギヤ81を半回転させ、ホルダ16(図1)を移動させ、規制部材としての現像ブレード15の位置を変更する。
【0111】
なお、前記通知処理手段は、所定の印刷ジョブが終了したときに、調整用モータ75を駆動し、ギヤ81を半回転させ、ホルダ16を移動させ、現像ブレード15の位置を変更することもできる。さらに、前記通知処理手段は、所定の枚数、例えば、5000〔枚〕の印刷を行うたびに、調整用モータ75を駆動し、ギヤ81を半回転させ、ホルダ16を移動させ、現像ブレード15の位置を変更することもできる。
【0112】
そして、現像ブレード15の当接部の位置の変更が終了すると、前記制御回路61の前記印刷処理手段は、調整用モータ75の駆動を停止し、通常の印字動作を行う。
【0113】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0114】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、現像装置においては、回転自在に配設され、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体と接触させて配設され、現像剤担持体上の現像剤を規制する規制部材と、現像装置の稼働量を算出する稼働量算出処理手段と、前記稼働量に対応させて前記規制部材を移動させるための移動機構とを有する。
【0115】
この場合、前記稼働量に対応させて前記規制部材を移動させるための移動機構が配設されるので、規制部材の摩耗していない正常な部分と現像剤担持体とが当接させられることになる。したがって、当接条件を維持することができ、現像剤担持体における現像剤の層が厚くなるのを防止することができる。その結果、画像形成装置における画像品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第1の図である。
【図2】従来の画像形成装置の要部を示す概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタのブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第2の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における制御回路の動作を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるダイヤルの回転検出装置を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第1の図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における現像ブレードの動作を示す第2の図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における当接部の状態を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態における制御回路の動作を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるダイヤルの回転検出装置の動作を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態における現像ブレードの動作を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態におけるカム機構を示す斜視図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態におけるカム機構の動作を示す第1の図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるカム機構の動作を示す第2の図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるカム機構の動作を示す第3の図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態における現像ブレードの動作を示す図である。
【図19】本発明の第6の実施の形態における通知処理手段の動作を示すフローチャートである。
【図20】本発明の第7の実施の形態におけるカム機構の動作を示す図である。
【符号の説明】
11 感光体ドラム
12 現像ローラ
14 トナー
15 現像ブレード
16 ホルダ
17、81、85 ギヤ
18 ダイヤル
19 ラック
23 現像装置
61 制御回路
75 調整用モータ
78、79 従動部
82 カム部材
83 カートリッジ
84 着脱用レバー
86 中間ギヤ

Claims (10)

  1. (a)回転自在に配設され、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    (b)該現像剤担持体と接触させて配設され、現像剤担持体上の現像剤を規制する規制部材と、
    (c)現像装置の稼働量を算出する稼働量算出処理手段と、
    (d)前記稼働量に対応させて前記規制部材を移動させるための移動機構とを有することを特徴とする現像装置。
  2. (a)前記規制部材は平坦な板状体で形成され、
    (b)前記移動機構は、前記規制部材を延在方向に移動させる請求項1に記載の現像装置。
  3. (a)前記規制部材は所定の箇所で曲折させられた板状体で形成され、
    (b)前記移動機構は、前記規制部材を垂直方向に移動させる請求項1に記載の現像装置。
  4. 前記移動機構は、回転自在に配設された操作部材、及び該操作部材の回転に伴って回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部を備える請求項1に記載の現像装置。
  5. (a)回転自在に配設され、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    (b)該現像剤担持体と接触させて配設され、現像剤担持体上の現像剤を規制する規制部材と、
    (c)着脱自在に配設されたカートリッジと、
    (d)該カートリッジの着脱に伴って前記規制部材を移動させる移動機構とを有することを特徴とする現像装置。
  6. 前記移動機構は、カートリッジの着脱に伴って回転させられるギヤ、及び該ギヤの回転に伴って回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部を備える請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記移動機構は、調整用の駆動部を駆動することによって回転させられるギヤ、及び該ギヤの回転に伴って回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部を備える請求項5に記載の現像装置。
  8. (a)回転自在に配設され、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    (b)該現像剤担持体と接触させて配設され、現像剤担持体上の現像剤を規制する規制部材と、
    (c)現像装置の稼働量を算出する稼働量算出処理手段と、
    (d)前記稼働量に対応させて前記規制部材の移動を促す旨の通知を行う通知処理手段とを有することを特徴とする現像装置。
  9. 前記通知処理手段は、前記稼働量に対応させてカートリッジの交換を促す旨の通知を行う請求項8に記載の現像装置。
  10. 請求項1〜9に記載の現像装置を備えた画像形成装置。
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