JP2004354484A - 反射体の製造方法及び反射体製造装置 - Google Patents

反射体の製造方法及び反射体製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】量産性に優れ、しかも転写から紫外線照射の間で感光性樹脂が変形することなく、微細孔形成などの後加工も容易な反射体の製造方法及び反射体製造装置を提供する。
【解決手段】シート基体上に感光性樹脂層を形成してから、前記シート基体を一方向に送りつつ、該感光性樹脂層に対して周面に凹凸形状の転写面が形成されてなる略円柱状の転写型ローラを押し当てつつ回転させて、前記凹凸形状を前記感光性樹脂層に転写し、転写直後の前記感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することを特徴とする反射体の製造方法を採用する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射体の製造方法及び反射体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話や携帯用ゲーム機などの携帯電子機器は、バッテリ駆動時間が使い勝手に大きく影響するために、表示部として低消費電力の反射型液晶表示装置が採用されている。反射型液晶表示装置は、その前面から入射する外光を反射するための反射体を備えており、その形態としては液晶パネルを構成する2枚の基板の間に反射体を内蔵したものや、透過型の液晶パネルの背面側に半透過反射体を備えた反射体を配設したものが知られている。半透過反射体としては、透過光を透過させるための微細孔が形成されたものが知られている。
【0003】
従来の反射体として、下記特許文献1に記載されているような、表面に複数の凹部が設けられた反射体が知られている。この反射体を製造するには、下記特許文献1に記載されているように、転写型板と、基板上に感光性樹脂層を形成させてなる樹脂基材とを用意し、樹脂基材の感光性樹脂層に対して転写型板を押し付けた後、紫外線を照射して樹脂基材を硬化させる方法が採用されている。
【0004】
一方、可撓性シート上の感光樹脂の表面に特定形状を付与する手段として、下記特許文献2に記載されているように、回転ロールの表面に転写型を形成し、回転ロールを回転させつつ感光性樹脂層にこれを押し当てることで、転写型の形状を順次転写する方法が知られている。またこの方法では、回転ロールと感光性樹脂とが接触する部分に紫外線を照射することで、転写と樹脂の硬化とを同時に行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−52110号公報
【特許文献2】
特開平8−54503号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば半透過反射体を特許文献2の方法により製造する場合には、感光性樹脂に透過孔用の微細孔を形成する必要があるが、特許文献2の方法では転写と樹脂の硬化とを同時に行って感光性樹脂を完全に硬化させているため、転写後の感光性樹脂に対して微細孔の形成を行うことは困難な状況であった。よって、特許文献2の方法は、転写加工後に後加工を施す必要のある半透過反射体の製造方法としては適当ではなかった。また可撓性のない基体シートに対しては、回転ロールに十分な面積で押し当てることができず、生産性の低いものになっていた。
【0007】
このため、特許文献2の方法において、感光性樹脂層に対する紫外線照射を、転写加工及び微細孔形成の後に行うことも考えられる。しかし、感光性樹脂層は比較的柔軟性に富むため、微細孔を形成する間に感光性樹脂の転写形状が自然変形してしまう可能性があった。また、回転ロールを回転させつつ転写加工するという特性から、シートの始めと終わりの部分では加工された時点が異なり、紫外線照射までの時間が違ってくる。このため、紫外線照射までの間に、シートの始めの部分の形状が大きく自然変形してしまう可能性もあった。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、量産性に優れ、しかも転写から紫外線照射の間で感光性樹脂が自然変形することがなく、微細孔形成などの後加工も容易に行うことが可能な反射体の製造方法及び反射体製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の反射体の製造方法は、シート基体上に感光性樹脂層を形成し、前記シート基体を一方向に送りながら、前記シート基体上の前記感光性樹脂層に対して周面に凹凸形状の転写面が形成されてなる略円柱状の転写型ローラを押し当てつつ回転させることにより、前記凹凸形状を前記感光性樹脂層に転写し、転写直後の前記感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することを特徴とする。また、前記予備照射後に前記感光性樹脂層に対して紫外線を本照射することが好ましい。
【0010】
また、本発明の反射体の製造方法は、シート基体上に感光性樹脂層を形成し、前記シート基体を固定した状態で、前記シート基体上の前記感光性樹脂層に対して周面に凹凸形状の転写面が形成されてなる略円柱状の転写型ローラを押し当てつつ回転させることにより、前記凹凸形状を前記感光性樹脂層に転写し、転写直後の前記感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射するものでもよい。
【0011】
ここで、「転写直後」とは、転写型ローラの降下と同時に、紫外線等の硬化用の光線を点灯する。これによって、転写ローラの転写面が感光性樹脂層表面より離れた時点から数秒後まで、遅くとも1秒後までをいう。また、紫外線の予備照射量は、本照射量の1〜10%程度がよい。
【0012】
上記のように、転写直後の感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することにより、感光性樹脂層の表面のみを硬化させることができ、これにより予備照射から本照射までの間における感光性樹脂層の自然変形を防止することができる。また、予備照射によっては感光性樹脂層が完全に硬化されないので、透過光用の微細孔の形成などの後加工を容易に行うことができる。
【0013】
また本発明の反射体の製造方法は、先に記載の反射体の製造方法であり、前記紫外線の予備照射量を、前記シート基体の単位面積あたり30mJ/cm以下とすることを特徴とする。この構成により、感光性樹脂層の表面のみを硬化させることができ、感光性樹脂に対する後加工が容易になる。
【0014】
また本発明の反射体の製造方法は、先に記載の反射体の製造方法であり、前記紫外線の予備照射を、前記感光性樹脂層から5cm以上50cm以下まで離れた位置より、前記シート基体または転写型ローラの進行方向の直交方向に対して0°〜50°に傾斜させた方向に向けて行うことを特徴とする。この構成により、転写型ローラが感光性樹脂層表面より離れた直後に紫外線を当てることができ、感光性樹脂層の自然変形を極力防止することができる。
【0015】
また本発明の反射体の製造方法は、先に記載の反射体の製造方法であり、前記感光性樹脂層が、アクリル系レジスト、ポリスチレン系レジスト、アジドゴム系レジスト、イミド系レジストのうちのいずれかよりなることが好ましい。これらのレジストを用いることにより、単位面積あたり30mJ/cm以下程度の紫外線量で感光性樹脂層の表面のみを硬化させることができ、経時変化による自然変形を防止できる。
【0016】
また本発明の反射体の製造方法は、先に記載の反射体の製造方法であり、転写前の前記感光性樹脂層に帯電防止層を設けることを特徴とする。この帯電防止層としては、樹脂マトリックス中に、平均粒径は約50nm以下の導電性を示す微粒子、例えば、酸化亜鉛、酸化、酸化インジウムなどを添加することにより形成される。この構成により、感光性樹脂層表面における静電気の帯電を防止できる。
【0017】
また本発明の反射体製造装置は、感光性樹脂層が形成されてなるシート基体を支持するとともに該シート基体を一方向に搬送する基台と、該基台から離間して配置された回転自在な略円柱状の転写型ローラと、前記転写型ローラの前記搬送方向下流側に配置されて前記シート基体に紫外線を予備照射する紫外線予備光源とが備えられてなり、前記転写型ローラの周面に凹凸形状の転写面が形成され、該転写面が前記感光性樹脂層に押し当てられるように構成されたことを特徴とする。
また本発明の反射体製造装置は、感光性樹脂層が積層されてなるシート基体を支持する基台と、該基台から離間して配置された回転自在で搬送方向に移動可能な略円柱状の転写型ローラと、前記転写型ローラの前記搬送方向下流側に配置されて前記シート基体に紫外線を予備照射する紫外線予備光源とが備えられてなり、前記転写型ローラの周面に凹凸形状の転写面が形成され、該転写面が前記感光性樹脂層に押し当てられるように構成されたことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、転写直後の感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することにより、感光性樹脂層の表面のみを硬化させることができ、これにより予備照射後の感光性樹脂層の変形を防止することができる。
【0019】
また本発明の反射体製造装置は、先に記載の反射体製造装置であり、前記紫外線の予備照射量が、前記感光性樹脂層の単位面積あたり30mJ/cm以下の範囲であることを特徴とする。この構成により、感光性樹脂層の表面のみを硬化させることができ、感光性樹脂に対する後加工が容易になる。
【0020】
また本発明の反射体製造装置は、先に記載の反射体製造装置であり、前記紫外線予備光源は、前記感光性樹脂層から5cm以上50cm以下の範囲に離間され、かつ前記シート基体または転写型ローラの搬送方向の直交方向に対して0°〜50°、より好ましくは0°〜45°に傾斜させた方向に紫外線を予備照射させるものであることを特徴とする。この構成により、転写型ローラが感光性樹脂層表面より離れた直後に紫外線を当てることができ、感光性樹脂層の自然変形を極力防止することができる。
尚、紫外線予備光源の設置角度を10°未満にすると、転写型ロール上の凹凸型と干渉してしまい、凹凸型への損傷が生じやすくなり、45°以上では光が未加工部に漏れてしまい、樹脂表面の硬度が変化してしまう。
【0021】
また本発明の反射体製造装置は、先に記載の反射体製造装置であり、前記転写型ローラの周面が易剥離面とされていることを特徴とする。この構成により、感光性樹脂層表面から転写ローラが離れる際に、感光性樹脂が転写型ローラからきれいに剥離され、転写型ローラに感光性樹脂が付着するおそれがない。
【0022】
また本発明の反射体製造装置は、先に記載の反射体製造装置であり、前記転写型ローラの前記搬送方向下流側に、前記転写型ローラの周面を覆う遮光カバーが備えられていることを特徴とする。この構成により、紫外線予備光源から発した紫外線が、転写型ローラの搬送方向上流側に漏れるおそれがなく、転写前の感光性樹脂の硬化を防止できる。
【0023】
また本発明の反射体製造装置は、先に記載の反射体製造装置であり、前記基台の表面が紫外線吸収面とされていることを特徴とする。この構成により、照射された紫外線の大部分が基台に吸収され、感光性樹脂に再反射することがないので、紫外線の再反射による感光性樹脂の過剰な硬化反応を防止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施形態の反射体の製造方法は、シート基体上に感光性樹脂を塗布して感光性樹脂層を形成し、このシート基体を一方向に送りながら、シート基体上の感光性樹脂層に対して略円柱状の転写型ローラを押し当てつつ回転させ、凹凸形状を感光性樹脂層に転写する。そして、転写直後の感光性樹脂層に紫外線を予備照射し、更に所定の後加工を行ったのち、紫外線を本照射して感光性樹脂を完全に硬化させる、というものである。
【0025】
以下の説明では、本実施形態の反射体の製造方法に用いるシート基材、転写型ローラ、反射体製造装置について順次説明し、次に、反射体製造装置を用いた反射体の製造方法について説明する。
【0026】
図1Aに、反射体の製造方法に用いられるシート基体35を示す。このシート基体35には、感光性樹脂層36が形成されている。シート基体35は、ガラス基板、PET、PE、ポリカーボネートのどのフィルム、プラスチック板のいずれかにより構成されている。また感光性樹脂層36は、アクリル系レジスト、ポリスチレン系レジスト、アジドゴム系レジスト、イミド系レジスト等の感光性樹脂のうちのいずれかにより構成されている。これらの感光性樹脂は、耐熱性、耐溶剤性に優れており、本実施形態に好適に用いられる。感光樹脂膜層36の膜厚は1.5〜5μmの範囲が好ましい。膜厚が1.5μm未満であると、形状の押圧が安定に行かず、また加圧力が著しくアップして装置のコストが多大になる。また5μm未満だと、形状付与後の形状変化が大きくなったり、予備硬化時の硬化ムラが発生しやすくなる。
【0027】
感光性樹脂層36を形成するには、上記の感光性樹脂を溶剤に溶解して感光性樹脂液とし、この感光性樹脂液をスピンコート、スクリーン印刷法などの塗布方法によりシート基体36上に塗布する。そして、加熱炉またはホットプレートなどの加熱装置により、80℃〜130℃で1〜3分加熱することにより形成される。
【0028】
また、図1Bに示すように、感光性樹脂層36中に帯電性を付与しても良い。帯電性は、感光性樹脂マトリックスに、平均粒径が約50nm以下の導電性を示す微粒子が混合されて樹脂層36’が構成される。導電性を示す微粒子としては、例えば酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウムなどが望ましい。これらの粒子を重量比で光硬化性を阻害しない範囲内で例えば、0.1〜5%、より好ましくは1〜5%混入させることで帯電量を減少させることができる。
【0029】
図2には、本実施形態の反射体の製造方法に用いる転写型ローラの斜視図を示す。図2に示すように、転写型ローラ45は、その周面46に微細な凹凸形状が形成された転写面46aを有する円柱状の部材であり、回転軸49を有する回転ローラ47と、回転ローラ47に巻き付けられたNiからなる電鋳型48とから構成されている。電鋳型48の表面が前述の転写面46aであって微細な凹凸部が形成されている。この凹凸部の形状は、後述する感光性樹脂層36の転写加工後の形状に凹凸逆になって対応したものとなっている。
【0030】
また、電鋳型48の表面に形成された微細な凹凸形状は、外面に球面の一部を含むものであり、各凸部が相互に隣接して配列されている。このような電鋳型48を転写型として用いることにより、後述するように反射体の凹部の輪郭同士が相互に接した構造を得ることができる。
【0031】
また、転写型ローラ45の転写面46aを易剥離面にすることが好ましい。これにより、感光性樹脂層36若しくは帯電防止層37に対する転写ローラ45の離型性を改善できる。転写面46aを易剥離面にするには、電鋳型48の表面を低表面エネルギーを有する面、例えば撥水性にする表面改質が必要となる。このような表面改質の手段として、電鋳型48の表面に、フッ素構造を有するシランカップリング剤か、もしくはSi構造を持つシラン化合物を塗布することが挙げられる。
【0032】
シランカップリング剤の代表例としては、フッ素構造を持つシランカップリング剤(C17Si(OC)(東レ・ダウコーニング(株)製)を例示できる。また、シラン化合物の代表例としては、フッ素構造を有するCFCHSi(OMe)、シリコン構造を有するCHSi(OCH、シリコン構造を有するC13Si(OC、シリコン構造を有するCSi(OCH(いずれもチッソ(株)製)などを例示できる。
【0033】
上記のシランカップリング剤またはシラン化合物を塗布する場合には、シランカップリング剤またはシラン化合物を、アルコール系の溶剤もしくはアルコール系溶剤と酢酸エステル系溶剤との混合溶剤で希釈して使用することが好ましい。シランカップリング剤(シラン化合物)と溶剤の添加比例によって転写面46aの表面に設ける改質膜の膜厚を制御することができる。
【0034】
転写面46a表面への改質膜の形成は、まず、シランカップリング剤またはシラン化合物が溶剤で稀釈された稀釈液を、ディッピング法、またはスピナー法、スプレイ法などの方法で転写面46a表面に塗布する。ディッピングの際、稀釈液からの引き上げ速度(スピンコートの場合は回転速度)とシランカップリング剤(シラン化合物)と溶剤の添加比例によって、改質膜の膜厚を制御する。一般的にはその膜厚は0.1nm〜10nm以下であることが望ましい。塗布後、加熱炉などの加熱装置によって焼成する。焼成温度は110℃〜160℃(シラン化合物の沸点よりも10℃〜20℃程度低い温度)、焼成時間は15分〜1時間とすることが好ましい。
【0035】
図3には、本実施形態の反射体の製造方法に用いる反射体製造装置の側面模式図を示す。この反射体製造装置41は、シート基体35を支持してこれを一方向に搬送する基台42と、基台42から離間して回転自在に配置された転写型ローラ45と、転写型ローラ45の搬送方向下流側(図中右側)に配置されて感光性樹脂層36に紫外線を予備照射する紫外線予備光源43とが備えられて構成されている。
【0036】
基台42は、感光性樹脂層36が積層されたシート基体35を、図中右方向(一方向)の搬送できるようになっている。また、基台42と転写型ローラ45とが離間されており、これらの間に、感光性樹脂層36を備えたシート基体35が通過するようになっており、更に通過の際に転写型ローラ45の転写面46aが感光性樹脂層36に押し当てられるように構成されている。
【0037】
また、基台42の基台面42aは、紫外線吸収面とされていることが好ましい。具体的には、基台面42aの材質をレイデント処理された金型用鉄鋼材料等より構成することが望ましい。これにより、感光性樹脂層36及びシート基材35を透過した紫外線の予備照射光の大部分が基台面42aに吸収されるので、感光性樹脂層36に再反射することなく、紫外線の再反射による感光性樹脂層36の過剰な硬化を防止できる。
【0038】
また、基台42によるシート基体35の搬送速度は、例えば1mm/秒〜15mm/秒に範囲に設定されている。転写型ローラ45の回転速度は、基台42の搬送速度に対応して、転写面46aの移動速度が1mm/秒〜15mm/秒に範囲に設定されている。搬送速度が1mm/秒未満ではシート基体35の送り出しスピードが遅くなって生産性が低下するので好ましくなく、搬送速度が15mm/秒を越えると感光性樹脂層36に対する形状の転写性が悪くなるので好ましくない。
【0039】
次に、紫外線予備光源43は、感光性樹脂層36から所定の間隔Lだけ離れて配置されている。間隔Lは5cm以上50cm以下範囲が好ましい。また紫外線予備光源43は、紫外線の出射方向が、シート基体35の搬送方向の直交方向に対して角度θだけ傾斜された方向に設定されている。傾斜角度θは0°〜50°の範囲が好ましい。このように配置させた紫外線予備光源43から、紫外線を斜め方向より照射することで、転写ローラ45より離れた直後の感光性樹脂層36に紫外線を当てることが可能になる。
【0040】
間隔Lが50cm以上離れると、紫外線量が不足して感光性樹脂層が自然変形しやすくなるので好ましくなく、間隔Lが5cm未満だと紫外線量が強すぎて感光性樹脂層が過度に硬化してしまうので好ましくない。そして、傾斜角度θが10°未満になると転写型ローラ45と干渉を起こしやすくなったり、転写型ローラ45から離れた直後の感光性樹脂層36に紫外線を当てることができなくなるので好ましくない。また傾斜角度θが50°を越えると、転写前の感光性樹脂層36に紫外線を当ててしまうので好ましくない。
【0041】
また、紫外線の予備照射量は、感光性樹脂層36の単位面積あたり30mJ/cm以下の範囲が好ましい。紫外線量が30mJ/cmを越えると、感光性樹脂層36の表面が硬くなり過ぎ、転写性が悪くなり、充分強いと完全に硬化してしまうので後加工ができず好ましくない。
【0042】
また予備照射する紫外線の波長は300nm以上が好ましい。波長が300nm未満になると、紫外線エネルギーが高くなり、感光性樹脂層36が過度に硬化してしまったり、樹脂が分解し始めるので好ましくない。
【0043】
また、反射体製造装置41には、遮光カバー50が備えられている。遮光カバー50は、転写型ローラ45の搬送方向下流側に位置して転写型ローラ45の周面46を覆うように備えられている。これにより、紫外線予備光源43から発した紫外線が、転写型ローラ45の搬送方向上流側に漏れるおそれがなく、転写前の感光性樹脂36の硬化を防止できる。
【0044】
次に、上記の反射体製造装置41を用いた反射体の製造方法について説明する。まず、図1Aまたは図1Bに示すシート基体35を基台42上に載置し、続いて基台42を駆動させてシート基体35を一方向(図3中左側から右側に向かう方向)に搬送させる。搬送されたシート基材35は、基台42と転写型ローラ45の間に挿入され、感光性樹脂層36に転写型ローラ45の転写面46aが押し付けられる。転写面46aが押し付けられることで、感光性樹脂層36には、転写面46aの形状に対応する凹部13が多数形成される。
【0045】
次に、転写型ローラ45から離型された直後(転写直後)の感光性樹脂層36に対し、紫外線予備光源43から紫外線を予備照射する。この紫外線予備照射により、感光性樹脂層36の最表面層のみが硬化され、凹部13の形状が維持される。
【0046】
また、感光性樹脂層36は絶縁性であり、一方、転写型ローラ45の転写面46aを構成する電鋳型48は導電性であるため、転写型ローラ45との接触により感光性樹脂層36に静電気が帯電する場合がある。この場合、図1Bに示したように、感光性樹脂層36を帯電性を有する層36’にしておけば、静電気が速やかに徐去され、異物等の付着を防止し、更に静電破壊が未然に防止されることとなる。
【0047】
次に、図3に示すように、予備照射が完了した感光性樹脂層36に対して所定のパターンのフォトマスクMを用いて、紫外線予備照射源43の下流側に配置した紫外線本照射源51からの光により紫外線を本照射する。この本照射により、感光性樹脂層36のうちマスクMのうちの遮蔽されない部分が完全に硬化され、一方、マスクMの遮蔽パターンに被覆された部分は未硬化のままとなる(未硬化部分N)。続いて、現像液で45秒〜1分で現像したのち、純水でリンスして未硬化部分Nを除去する。その後、220℃〜240℃のポストベークを行う。こうすることで、図4に示すように、感光性樹脂層36に微細孔36aを設けることができる。マスクMの遮蔽部により形成された未硬化部分Nは、予備照射によりその最表面層のみが硬化されているだけなので、現像液による現像とリンス液による洗浄でこの未硬化部分Nを容易に除去することができる。
【0048】
最後に、感光性樹脂層36上に、Al膜等の反射膜38を設け、更に所定パターンのマスクを用いてフォトリソグラフィを行うことにより、図5に示すような、表面に凹部13を有し、かつ透過光用の微細孔36aが形成された反射体10を得ることができる。
【0049】
本照射時の紫外線強度は、100mJ/cm〜520mJ/cmの範囲が好ましい。紫外線強度が100mJ/cm未満だと、現像により感光性樹脂層36の膜厚減りが発生してしまうので好ましくなく、紫外線強度が520mJ/cmを越えるとそれに見合う効果が得られないので好ましくない。
【0050】
上記の反射体の製造方法によれば、転写直後の感光性樹脂層36に対して紫外線を予備照射することにより、感光性樹脂層36の表面のみを硬化させることができ、これにより予備照射から本照射までの間における感光性樹脂層36の自然変形を防止することができる。また、予備照射後の感光性樹脂層36は完全に硬化されていないので、透過光用の微細孔36aの形成を容易に行うことができる。
【0051】
また、紫外線の予備照射量を、感光性樹脂層36の単位面積あたり30mJ/cm以下とするので、感光性樹脂層36の表面のみを硬化させることができ、感光性樹脂36に対する後加工が容易になる。
【0052】
更に、紫外線の予備照射を、感光性樹脂層36から5cm以上50cm以下の位置であって、シート基体35の進行方向の直交方向に対して0°〜50°に傾斜させた方向から行うので、感光性樹脂層36表面から転写型ローラ45が離れた直後に紫外線を当てることができ、感光性樹脂層36の自然変形を極力防止できる。また、感光性樹脂層36をアクリル系レジスト、ポリスチレン系レジスト、アジドゴム系レジスト、イミド系レジストのうちのいずれかにより形成するので、単位面積あたり30mJ/cm以下程度の紫外線量で感光性樹脂層36の表面のみを硬化させて経時変化による自然変形を防止できる。
【0053】
図6には、図5に示した反射体10の部分斜視図を示す。また図7Aには、図6の反射体に形成された凹部の平面構成図を示し、図7Bには、図7AのG−G線に対応する断面構成図を示す。
【0054】
図6に示す反射体10は、シート基体35、硬化された感光性樹脂層36及び反射膜38とから概略構成されている。感光性樹脂層の表面36bには複数の凹部13…が設けられており、この凹部13…上に形成された反射膜38により反射性を得ている。また反射膜38は、AlやAg等を蒸着して形成したもので、膜厚は0.05〜0.2μmの範囲が良く、0.08〜0.15μmの範囲が得によい。反射膜38の膜厚が0.05μm未満だと反射率が低下してしまうので好ましくなく、0.2μmを超えると必要以上に成膜コストがかかることや、凹部13による起伏が小さくなってしまうので好ましくない。
【0055】
凹部13…は、上述したように、感光性樹脂層36に転写加工を行うことによって形成されたもので、図6に示すように、各凹部13…の輪郭13c同士が相互に接している。この輪郭13c同士が接する部分は先の尖ったピーク形状、すなわち傾きが不連続になった形状を示しており、凹部13…同士の間にある平坦部分13dの領域が少なくなっている。このような形状を付与することにより、拡散反射性が受光角に対し非ガウス分布型の良好な特性となる。
【0056】
また、感光性樹脂層36には複数の微細孔36aが形成され、この微細孔36aが反射膜38表面に開口している。この微細孔36aを設けることで、透過モードの際にバックライト等からの光を透過させることができる。
【0057】
また図7A及び図7Bに示すように、凹部13の内面は、各々半径が異なる2つの球面の一部である第1曲面13aと、第2曲面13bとを含んでおり、これらの曲面13a,13bの中心O,Oは凹部13の最深点Oの法線上に配置されており、第1曲面13aはOを中心とする半径R1の球面の一部とされ、第2曲面13bはOを中心とする半径R2の球面の一部とされている。そして、図7Aに示す平面図において、凹部13の最深点Oを通過し、G−G線に直交する直線Hの近傍において第1曲面13aと第2曲面13bとが概ね区画されている。凹部13の深さは0.3〜2.0μm程度である。
【0058】
図8は、上記構成を備えた反射体10に、図7における図示右側から入射角30°で光を照射し、受光角を反射面に対する正反射の方向である30°を中心として±30°の範囲(0°〜60°;0°が反射体一面の法線方向に相当)で振って反射体10の反射率(%)を測定した結果を示すグラフである。
この図に示すように、上記構成を備えた反射体10によれば、半径の比較的小さい球面からなる第2曲面13bの傾斜角の絶対値が比較的大きいことから、反射光が広角に散乱されて約15°〜50°の広い受光角範囲で高い反射率を得ることができ、また、半径が比較的大きい球面からなる第1曲面13aにおける反射により、第2曲面13bよりも特定方向の狭い範囲に散乱される反射が生じるため、全体として反射率が正反射方向である30°よりも小さい角度で最大となり、そのピークの近傍における反射率も高くなる。その結果、反射体10に入射し反射された光のピークが正反射方向よりも反射体10の法線方向に近い側にシフトするので、反射体10正面方向の反射輝度を高めることができる。従って、例えば本実施形態の反射体10を液晶表示装置の反射層に適用するならば、液晶表示装置の正面方向における反射輝度を向上させることができ、もって液晶表示装置の観察者方向への輝度を高めることができる。
【0059】
図9には、上記の反射体10を備えた液晶表示装置の斜視構成図を示し、図10には、図9の部分断面図を示す。図9及び図10に示す液晶表示装置は、バックライト110と、その前面側(図示上面側)に配置された半透過型の液晶パネル120とを備えて構成されている。
【0060】
液晶パネル120は、対向して配置された表示面121aを有する上基板121と下基板122とを備えて構成され、図9に点線で示す矩形状の領域120Dが液晶パネル120の表示領域とされ、表示領域120D内には実際には液晶パネルの画素がマトリクス状に配列形成されている。また、液晶パネル120の表示領域120D下にはバックライト110が配置されている。外光が得られない暗所では、バックライト110を点灯させて、その光を液晶パネル120へ向けて出射させ、液晶パネル120を照明するようになっている。
【0061】
また、液晶パネル120は、カラー表示が可能な反射型のパッシブマトリクス型液晶パネルであり、図10に示すように、対向して配置された上基板121と下基板122との間に、液晶層123を挟持して構成され、上基板121の内面側に、図示左右方向に延在する平面視短冊状の複数の透明電極126aとこの透明電極126a上に形成された配向膜126bとを備え、下基板122の内面側には、カラーフィルタ層129、複数の平面視短冊状の透明電極128a、及び配向膜128bが順次形成されている。また下基板122の外面側には反射体10が配置されている。
【0062】
上基板121の透明電極126aと、下基板122の透明電極128aは、いずれも短冊状の平面形状に形成されており、平面視ストライプ状に配列されている。そして、透明電極126aの延在方向と、透明電極128aの延在方向とは平面視において互いに直交するように配置されている。従って、一つの透明電極126aと一つの透明電極128aとが交差する位置に液晶パネル120の1ドットが形成され、それぞれのドットに対応して後述する3色(赤、緑、青)のカラーフィルタのうち1色のカラーフィルタが配置されるようになっている。そして、R(赤)、G(緑)、B(青)に発色する3ドットが、液晶パネル120の1画素を構成している。
【0063】
カラーフィルタ層129は、赤、緑、青のそれぞれのカラーフィルタ129R,129G,129Bが、周期的に配列された構成とされており、各カラーフィルタは、それぞれ対応する透明電極128aの下側に形成され、各画素120c毎にカラーフィルタ129R,129G,129Bの組が配置されている。そして、それぞれのカラーフィルタ129R,129G,129Bと対応する電極を駆動制御することで、画素120cの表示色が制御されるようになっている。
【0064】
次に、図10に示すように下基板122の外面側に配置された反射体10は、図6の斜視構成図に示す構成を備えたものであり、図6に示すように、反射膜38と、この反射膜38に所定の表面形状を与えるための感光性樹脂層36とを具備して構成されている。感光性樹脂層36には複数の微細孔36a…が設けられている。感光性樹脂層36の表面に複数の凹部13…が設けられており、この凹部13…上に形成された反射膜38により所定の反射性を得ている。従って、この液晶表示装置の反射体10の凹部13は、図7に示す形状を有しており、図8に示す反射特性を有しているので、広い角度範囲で高輝度の反射表示が可能であるとともに、反射輝度のピークが、正反射方向よりもパネル法線方向へシフトしているため、通常液晶表示装置の観察者が配置されるパネル正面方向の輝度を高めることができ、実質的に明るい表示を得ることができる。
【0065】
また、感光性樹脂層36には複数の微細孔36aが設けられているので、バックライト110から反射体10に照射された光をこの微細孔36aを介して液晶表示パネル120側に透過させることが可能になる。また、表示領域120D側から入射する光は反射膜12により反射される。このように、本実施形態に係る液晶表示装置は半透過型の液晶表示装置として用いることができる。
【0066】
液晶パネル120に備えられた感光性樹脂層36は、上記の反射体の製造方法により容易かつ再現性よく製造することができる。また、係る製造方法によれば、転写型の形状を変更することで反射面の凹凸形状の配列方向を任意に変更することができ、上記製造方法を適用することで、電極26a、28aや、カラーフィルタ層129のピッチに変更が生じた場合であっても、極めて容易に反射体10の凹凸の配列パターンを変更し、モアレ模様が生じるのを効果的に防止することができる。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により更に詳細に反射体の製造方法について説明する。
シート基体上に、アクリル系レジストからなる厚さ3μmの感光性樹脂層を形成した。このシート基体を図3に示す反射体製造装置の基台上に載置し、シート基体を10mm/秒の搬送速度で一方向に搬送させつつ、基台と転写型ローラとの間に挿入させた。そして、感光性樹脂層に転写型ローラを押し付けることにより、転写型ローラの転写面の形状に対応する複数の凹部を形成した。そして、転写型ローラから離型された直後の感光性樹脂層に対し、5mJ/cm〜30mJ/cmの紫外線を予備照射した。
【0068】
予備照射から10分間放置した後、感光性樹脂層にマスク層を積層し、520mJ/cmの紫外線を本照射した。次に、現像液で60秒間現像したのち、純水でリンスしてマスク層及び未硬化部分を除去した。その後、230℃で60分間のポストベークを行った。このようにして、複数の凹部を有するとともに複数の微細孔が設けられてなる感光性樹脂層を形成した。
【0069】
得られた感光性樹脂層について、転写形状保持率及び残膜率と、紫外線予備照射強度との関係を調べた。結果を図11及び図12に示す。図12は、図11の一部を拡大した図であって、紫外線予備照射強度が1〜100mJ/cmの範囲を拡大した図である。また、転写形状保持率とは、(各条件の転写形状の深さ)/(予備照射量520mJ/cm時の転写形状の深さ)と定義される。更に残膜率とは、マスク層により遮光された未硬化部分を基準としたとき、微細孔内部に残存した感光性樹脂層の割合を示すものであり、残膜率0%とは、微細孔内部に感光性樹脂層が全く残っていないことを意味する。
【0070】
図11及び図12に示すように、残膜率は、予備照射強度が大きくなるほど高くなることが分かる。また、転写形状保持率は、予備照射強度が5mJ/cmでも比較的高い値を示していることが分かる。図11及び図12に示す結果から、予備照射強度が30mJ/cm以下のときに残膜率が0.4%以下になり、予備照射強度が20mJ/cm以下のときに残膜率がほぼ0%以下になることがわかる。
【0071】
尚、上記実施形態では、転写型ローラを固定した状態で感光性樹脂層を移動させつつ転写を行ったが、本発明はこれに限らず、固定状態の感光性樹脂層上で転写型ローラを転がせながら転写しても良い。
【0072】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の反射体の製造方法によれば、転写直後の前記感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することにより、感光性樹脂層の表面のみを硬化させることができ、これにより予備照射から本照射までの間における感光性樹脂層の変形を防止することができる。また、感光性樹脂層は完全に硬化されていないので、透過光用の微細孔の形成などの後加工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である反射体の製造方法に用いられるシート基材を示す図であって、Aは感光性樹脂層を積層した例を示す断面模式図であり、Bは感光性樹脂層と帯電防止層を積層した例を示す断面模式図。
【図2】本発明の実施形態である反射体の製造方法に用いられる転写型ローラを示す斜視図。
【図3】本発明の実施形態である反射体の製造方法に用いる反射体製造装置を示す側面模式図。
【図4】本発明の実施形態である反射体の製造方法により加工された感光性樹脂層を示す断面模式図。
【図5】本発明の実施形態である反射体の製造方法により製造された反射体を示す断面模式図。
【図6】図5に示した反射体の部分斜視図。
【図7】図5及び図6に示した反射体に形成された凹部の形状を示す図であって、Aが平面図、Bが断面模式図。
【図8】図5及び図6に示した反射体の反射特性を示す図であって、反射率と受光角との関係を示すグラフ。
【図9】図5及び図6に示した反射体を備えた液晶表示装置の分解斜視図。
【図10】図9に示した液晶表示装置の断面模式図。
【図11】転写形状保持率及び残膜率と、紫外線予備照射強度との関係を示すグラフ。
【図12】図11の一部を拡大した図であって、紫外線予備照射強度が1〜100mJ/cmの範囲を拡大したグラフ。
【符号の説明】
35…シート基体、36…感光性樹脂層、41…反射体製造装置、42…基台、42a…基台面(紫外線吸収面)、43…紫外線予備光源、45…転写型ローラ、46a…転写面(易剥離面)、50…遮光カバー

Claims (14)

  1. シート基体上に感光性樹脂層を形成し、前記シート基体を一方向に送りながら、前記シート基体上の前記感光性樹脂層に対して周面に凹凸形状の転写面が形成されてなる略円柱状の転写型ローラを押し当てつつ回転させることにより、前記凹凸形状を前記感光性樹脂層に転写し、転写直後の前記感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することを特徴とする反射体の製造方法。
  2. シート基体上に感光性樹脂層を形成し、前記シート基体を固定した状態で、前記シート基体上の前記感光性樹脂層に対して周面に凹凸形状の転写面が形成されてなる略円柱状の転写型ローラを押し当てつつ回転させることにより、前記凹凸形状を前記感光性樹脂層に転写し、転写直後の前記感光性樹脂層に対して紫外線を予備照射することを特徴とする反射体の製造方法。
  3. 前記予備照射後に前記感光性樹脂層に対して紫外線を本照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射体の製造方法。
  4. 前記紫外線の予備照射量を、前記シート基体の単位面積あたり30mJ/cm以下とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射体の製造方法。
  5. 前記紫外線の予備照射を、前記感光性樹脂層から5cm以上50cm以下まで離れた位置より、前記シート基体または前記転写型ローラの進行方向の直交方向に対して0°〜50°に傾斜させた方向に向けて行うことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の反射体の製造方法。
  6. 前記感光性樹脂層が、アクリル系レジスト、ポリスチレン系レジスト、アジドゴム系レジスト、イミド系レジストのうちのいずれかよりなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の反射体の製造方法。
  7. 転写前の前記感光性樹脂層に帯電防止層を設けることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の反射体の製造方法。
  8. 感光性樹脂層が積層されてなるシート基体を支持するとともに該シート基体を一方向に搬送する基台と、該基台から離間して配置された回転自在な略円柱状の転写型ローラと、前記転写型ローラの前記搬送方向下流側に配置されて前記シート基体に紫外線を予備照射する紫外線予備光源とが備えられてなり、前記転写型ローラの周面に凹凸形状の転写面が形成され、該転写面が前記感光性樹脂層に押し当てられるように構成されたことを特徴とする反射体製造装置。
  9. 感光性樹脂層が積層されてなるシート基体を支持する基台と、該基台から離間して配置された回転自在で搬送方向に移動可能な略円柱状の転写型ローラと、前記転写型ローラの前記搬送方向下流側に配置されて前記シート基体に紫外線を予備照射する紫外線予備光源とが備えられてなり、前記転写型ローラの周面に凹凸形状の転写面が形成され、該転写面が前記感光性樹脂層に押し当てられるように構成されたことを特徴とする反射体製造装置。
  10. 前記紫外線の予備照射量が、前記感光性樹脂層の単位面積あたり30mJ/cm以下の範囲であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の反射体製造装置。
  11. 前記紫外線予備光源は、前記感光性樹脂層から5cm以上50cm以下の範囲に離間され、かつ前記シート基体または前記転写型ローラの搬送方向の直交方向に対して0°〜50°に傾斜させた方向に紫外線を予備照射させるものであることを特徴とする請求項8または請求項10に記載の反射体の製造装置。
  12. 前記転写型ローラの周面が易剥離面とされていることを特徴とする請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の反射体の製造装置。
  13. 前記転写型ローラの前記搬送方向下流側に、前記転写型ローラの周面を覆う遮光カバーが備えられていることを特徴とする請求項7ないし請求項12のいずれかに記載の反射体製造装置。
  14. 前記基台の表面が紫外線吸収面とされていることを特徴とする請求項7ないし請求項13のいずれかに記載の反射体製造装置。
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