JP2004353964A - 潜熱回収熱交換装置 - Google Patents
潜熱回収熱交換装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004353964A JP2004353964A JP2003152508A JP2003152508A JP2004353964A JP 2004353964 A JP2004353964 A JP 2004353964A JP 2003152508 A JP2003152508 A JP 2003152508A JP 2003152508 A JP2003152508 A JP 2003152508A JP 2004353964 A JP2004353964 A JP 2004353964A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- heat exchanger
- latent
- latent heat
- heat transfer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
- Details Of Fluid Heaters (AREA)
Abstract
【課題】潜熱を回収して熱効率向上させ、省エネを実現するコンパクトな熱交換装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】バーナ10の下流側排ガス経路に顕熱熱交換器15を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器20を設け、前記潜熱回収熱交換器20は蛇腹状内管25の外周に伝熱フィン27を一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器20で予熱した水を前記顕熱熱交換器14で加熱する構成としたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】バーナ10の下流側排ガス経路に顕熱熱交換器15を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器20を設け、前記潜熱回収熱交換器20は蛇腹状内管25の外周に伝熱フィン27を一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器20で予熱した水を前記顕熱熱交換器14で加熱する構成としたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として家庭用又は業務用の燃焼装置において、顕熱だけでなく、燃焼ガス中の水蒸気潜熱までも回収し、熱効率の向上を図った熱交換システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の潜熱回収熱交換装置として、図9に示すような潜熱回収熱交換装置がある。
【0003】
図9において、1はバーナ、2はバーナ1に燃料ガスを供給するガス管、3はバーナ1に燃焼用空気供給するファン、4はバーナ1の燃焼によって発生する燃焼ガスの下流に位置する給湯熱交換器、5は給湯熱交換器4と上下に重ね合わせて配設される追い焚き熱交換器、6は給湯熱交換器4を形成する給湯伝熱管、7は追い焚き熱交換器を形成する追い焚き伝熱管である。8は給湯熱交換器4の燃焼ガス下流側に設置される給湯潜熱回収熱交換器、9は給湯潜熱回収熱交換器8を形成する給湯潜熱伝熱管、10は給湯潜熱伝熱管9の出口9bと給湯伝熱管6の入口6aとを結ぶ温水管である。また、11は給湯潜熱伝熱管9の入口9aに接続する給水管、12は給湯伝熱管6の出口6bに接続する給湯管、13は追い焚き伝熱管7の入口に接続する風呂戻り管、14は追い焚き伝熱管7の出口に接続する風呂往き管である。
【0004】
給湯熱交換器4と追い焚き熱交換器5は共通のバーナ1によって加熱され、給水管11からの給水が給湯潜熱回収熱交換器8に入り、給湯熱交換器4と追い焚き熱交換器5を経た燃焼ガスによって加熱され、温水管10を通じて、給湯熱交換器4に入り、バーナ1によって発生する燃焼ガスでさらに加熱され、所定の温度になって、給湯管12から流出する。この給湯潜熱回収熱交換器8では、主に燃焼ガス中の水蒸気に含まれる凝縮潜熱を回収することになる。また、風呂戻り管13から浴槽(図示せず)の風呂水などが追い焚き熱交換器5に入り、燃焼ガスによって加熱された後、風呂往き管14を通じて、浴槽(図示せず)へ流れる。
【0005】
このように、給湯潜熱回収熱交換器8を設けたことにより、給湯運転時、燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱まで回収でき、高い熱効率が得られる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−267414号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、潜熱回収用熱交換器の伝熱管に用いられる蛇腹管の加工上の制約から大きな伝熱面積をとることが困難であり、その為、蛇腹管の長さを長くして伝熱面積を増やす方法が採られ、必然的に潜熱回収用熱交換器が大きくなり、結果として給湯器筐体が大きくなるという課題があった。
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、高効率で省スペースとした潜熱回収熱交換装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の潜熱回収熱交換装置は、バーナの下流側排ガス経路に顕熱熱交換器を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器を設け、前記潜熱回収熱交換器は蛇腹状内管の外周に伝熱フィンを一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器で予熱した水を前記顕熱熱交換器で加熱する構成としたものである。
【0010】
上記発明によれば、蛇腹状伝熱管の表面に伝熱フィンを一体形成した構成とすることで、燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換装置をコンパクトに納めることができるとともに、高効率な熱交換装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、バーナの下流側排ガス経路に顕熱熱交換器を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器を設け、前記潜熱回収熱交換器は蛇腹状内管の外周に伝熱フィンを一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器で予熱した水を前記顕熱熱交換器で加熱する構成としたことを特徴とするものであり、蛇腹管単独の構成に比べ、より高効率な熱交換装置を提供することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に折り返しを設けたことを特徴とするものであり、伝熱フィンの端面に折り返しを設けることにより、請求項1の潜熱回収1次熱交換器より有効に熱交換することが可能である。
【0013】
請求項3記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に波型の曲げを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項4記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの表面に半円型の突起を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項5記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に切り起こしを設けたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項6記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィンを設けたことを特徴とするものである。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する.
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における熱交換装置のシステム構成図、図2は熱交換装置を構成する熱交換ユニットの斜視図、図3は熱交換ユニットの断面図である。
【0018】
図1において、10は燃料を燃焼するバーナで、バーナ10の下流側には燃焼室11を構成するドラム缶12が設けられており、ドラム缶12の外周にドラム水管13が取り付けられている。燃焼室11の下流側にはフィン管14を内包する顕熱熱交換器15と、排気室16が互いに密接して設けられている。排気室16の下流側に排気通路調整板17が設けられ、この排気通路調整板17によって排気ガスAは燃焼ガス通路18へ導かれる。燃焼ガス通路18の下流側部分は下向きに排気ガスが流れるように排出通路21と連通させ、この排出通路21を流れる排気ガスBを再度上向きに流すように導出通路22に導き、排気口23から排出する。また、排出通路21には結露水排出部24が接続されている。
【0019】
ここで、燃焼ガス通路18には、熱交換ユニット19を複数個接続した熱交換装置20が設けられている。この熱交換ユニット19は、図2、図3に示すように、例えばステンレス鋼などの耐食性材料或いは表面処理を施した材料を用いた蛇腹状内管27の外周に、同じくステンレス鋼などの耐食性材料或いは表面処理を施した材料を用いた伝熱フィン25を取り付けて一体的に構成している。
【0020】
以上のように構成された熱交換装置について、動作、作用を説明すると、バーナ10の燃焼によって燃焼室11内で形成される高温燃焼ガスは顕熱熱交換器15でフィン管14内を流れる予熱水を加熱した後、低温燃焼ガスとなって、排気室16内に流入する。さらに排気室16の下流側において、この低温の排気ガスAが燃焼ガス通路18を通過しながら、下向きの流れ方向に偏向され、熱交換装置20を通過する。この時、熱交換装置20内において、伝熱フィン25、蛇腹状内管27を通じて蛇腹状内管27内を流れる水と熱交換することによって排気ガスはさらに低温の排気ガスBとなり、燃焼排気ガス中の水蒸気は凝縮潜熱を奪われて熱交換装置20を経由する過程で凝縮水となる。この凝縮水にはCO2やNOxなどのガスが溶解しているため、酸性(pH=2〜4)を示す。発生した凝縮水は更に低温となった燃焼ガスとともに下向きに流れ、結露水排出部24から排出される。一方、更に低温となった排気ガスBは排出通路21で偏向を受け、再び導出通路22を上方に流れ排気口23から大気に排出される。加熱流体である水は給水口(図示せず)から熱交換装置20の蛇腹状内管27へ導入され、低温の排気ガスAから水蒸気潜熱を奪い、給水時よりやや温度が高い予熱水となって、熱交換装置20から導出される。そして、この予熱水はドラム缶12の外周を巻くドラム水管13へと導かれ、ドラム缶12の外周を冷却しながらフィン管14に至り、顕熱熱交換器15で所定の温度まで加熱された後、出湯される。
【0021】
このように、伝熱フィン25と一体構成の蛇腹状内管27を用いて構成された熱交換ユニット19は、蛇腹状内管27単独で構成された熱交換ユニットに対し、より多くの熱交換面積を得ることができる。
【0022】
また、上流側の低温の加熱流体を、下流側の低温の燃焼ガスで熱交換装置20によって熱交換させ、下流側の高温の加熱流体を、上流側の高温の燃焼ガスで顕熱熱交換器15によって熱交換させる対向型熱交換システムとすることで、加熱流体と燃焼ガスとの温度差を確保し、効果的な伝熱を行なう小型の熱交換システムを実現することができる。
【0023】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の熱交換ユニット断面図を示す。
【0024】
実施例2において実施例1と異なる点は、図4に示す如く熱交換ユニット19は伝熱フィン25の端面に折り返しを設けたことである。
【0025】
次に作用を説明すると、端面に折り返し25bを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に折り返し25bを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、燃焼ガスと接触する伝熱面積は大きく取れる。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0026】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の熱交換ユニット断面図を示す。
【0027】
実施例3において実施例1と異なる点は、図5に示すごとく熱交換ユニット19は伝熱フィン25の端面に端面に波型の曲げ25bを設けたことである。
【0028】
次に作用を説明すると、端面に波型の曲げを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に波型の曲げ25bを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、燃焼ガスと接触する伝熱面積は大きく取れる。また、波型の曲げ25bに排気が攪拌される。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0029】
(実施例4)
図6は本発明の実施例4の熱交換ユニット断面図を示す。
【0030】
実施例4において実施例1と異なる点は、図6に示すごとく熱交換ユニット19は伝熱フィン25の端面に端面に半円型の突起25bを設けたことである。
【0031】
次に作用を説明すると、端面に半円型の突起25bを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に半円型の突起25bを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、燃焼ガスと接触する伝熱面積は大きく取れる。また、半円型の突起25bに排気が攪拌される。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0032】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の熱交換ユニット断面図を示す。
【0033】
実施例5において実施例1と異なる点は、図7に示すごとく熱交換ユニット19は伝熱フィン25の切り起こし25bを設けたことである。
【0034】
次に作用を説明すると、端面に切り起こし25bを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に切り起こしを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、切り起こし25bに排気が攪拌される。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0035】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の熱交換ユニット断面図を示す。
【0036】
実施例6において実施例1と異なる点は、図8に示すごとく熱交換ユニット19の蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィンを設けたことである。
【0037】
次に作用を説明すると、蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィン25を設けることにより、実施例1の熱交換ユニットに対し、同じピッチの凹凸を持つ蛇腹管に比べ、一体形成した伝熱フィン25の取り付けピッチを大きくすることができる。すなわちこれによって、熱交換器ユニット上で発生する凝縮水が表面張力により熱交換器ユニット上に留まることなしに速やかに落下させることができ、発生した凝縮水による熱交換器ユニットの熱伝導率の低下を防ぐことが容易になる。これにより実施例1と比べより小型化で熱伝導の大きい熱交換装置が実現できる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、従来よりコンパクトで、かつ高効率な潜熱回収装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における熱交換装置のシステム構成図
【図2】同熱交換装置を構成する熱交換ユニットの斜視図
【図3】同熱交換ユニットの断面図
【図4】本発明の実施例2における熱交換ユニットの断面図
【図5】本発明の実施例3における熱交換ユニットの断面図
【図6】本発明の実施例4における熱交換ユニットの断面図
【図7】本発明の実施例5における熱交換ユニットの断面図
【図8】本発明の実施例6における熱交換ユニットの断面図
【符号の説明】
19 熱交換ユニット
25 伝熱フィン
27 蛇腹管
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として家庭用又は業務用の燃焼装置において、顕熱だけでなく、燃焼ガス中の水蒸気潜熱までも回収し、熱効率の向上を図った熱交換システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の潜熱回収熱交換装置として、図9に示すような潜熱回収熱交換装置がある。
【0003】
図9において、1はバーナ、2はバーナ1に燃料ガスを供給するガス管、3はバーナ1に燃焼用空気供給するファン、4はバーナ1の燃焼によって発生する燃焼ガスの下流に位置する給湯熱交換器、5は給湯熱交換器4と上下に重ね合わせて配設される追い焚き熱交換器、6は給湯熱交換器4を形成する給湯伝熱管、7は追い焚き熱交換器を形成する追い焚き伝熱管である。8は給湯熱交換器4の燃焼ガス下流側に設置される給湯潜熱回収熱交換器、9は給湯潜熱回収熱交換器8を形成する給湯潜熱伝熱管、10は給湯潜熱伝熱管9の出口9bと給湯伝熱管6の入口6aとを結ぶ温水管である。また、11は給湯潜熱伝熱管9の入口9aに接続する給水管、12は給湯伝熱管6の出口6bに接続する給湯管、13は追い焚き伝熱管7の入口に接続する風呂戻り管、14は追い焚き伝熱管7の出口に接続する風呂往き管である。
【0004】
給湯熱交換器4と追い焚き熱交換器5は共通のバーナ1によって加熱され、給水管11からの給水が給湯潜熱回収熱交換器8に入り、給湯熱交換器4と追い焚き熱交換器5を経た燃焼ガスによって加熱され、温水管10を通じて、給湯熱交換器4に入り、バーナ1によって発生する燃焼ガスでさらに加熱され、所定の温度になって、給湯管12から流出する。この給湯潜熱回収熱交換器8では、主に燃焼ガス中の水蒸気に含まれる凝縮潜熱を回収することになる。また、風呂戻り管13から浴槽(図示せず)の風呂水などが追い焚き熱交換器5に入り、燃焼ガスによって加熱された後、風呂往き管14を通じて、浴槽(図示せず)へ流れる。
【0005】
このように、給湯潜熱回収熱交換器8を設けたことにより、給湯運転時、燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱まで回収でき、高い熱効率が得られる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−267414号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、潜熱回収用熱交換器の伝熱管に用いられる蛇腹管の加工上の制約から大きな伝熱面積をとることが困難であり、その為、蛇腹管の長さを長くして伝熱面積を増やす方法が採られ、必然的に潜熱回収用熱交換器が大きくなり、結果として給湯器筐体が大きくなるという課題があった。
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、高効率で省スペースとした潜熱回収熱交換装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の潜熱回収熱交換装置は、バーナの下流側排ガス経路に顕熱熱交換器を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器を設け、前記潜熱回収熱交換器は蛇腹状内管の外周に伝熱フィンを一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器で予熱した水を前記顕熱熱交換器で加熱する構成としたものである。
【0010】
上記発明によれば、蛇腹状伝熱管の表面に伝熱フィンを一体形成した構成とすることで、燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換装置をコンパクトに納めることができるとともに、高効率な熱交換装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、バーナの下流側排ガス経路に顕熱熱交換器を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器を設け、前記潜熱回収熱交換器は蛇腹状内管の外周に伝熱フィンを一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器で予熱した水を前記顕熱熱交換器で加熱する構成としたことを特徴とするものであり、蛇腹管単独の構成に比べ、より高効率な熱交換装置を提供することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に折り返しを設けたことを特徴とするものであり、伝熱フィンの端面に折り返しを設けることにより、請求項1の潜熱回収1次熱交換器より有効に熱交換することが可能である。
【0013】
請求項3記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に波型の曲げを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項4記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの表面に半円型の突起を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項5記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に切り起こしを設けたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項6記載の発明は、潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィンを設けたことを特徴とするものである。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する.
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における熱交換装置のシステム構成図、図2は熱交換装置を構成する熱交換ユニットの斜視図、図3は熱交換ユニットの断面図である。
【0018】
図1において、10は燃料を燃焼するバーナで、バーナ10の下流側には燃焼室11を構成するドラム缶12が設けられており、ドラム缶12の外周にドラム水管13が取り付けられている。燃焼室11の下流側にはフィン管14を内包する顕熱熱交換器15と、排気室16が互いに密接して設けられている。排気室16の下流側に排気通路調整板17が設けられ、この排気通路調整板17によって排気ガスAは燃焼ガス通路18へ導かれる。燃焼ガス通路18の下流側部分は下向きに排気ガスが流れるように排出通路21と連通させ、この排出通路21を流れる排気ガスBを再度上向きに流すように導出通路22に導き、排気口23から排出する。また、排出通路21には結露水排出部24が接続されている。
【0019】
ここで、燃焼ガス通路18には、熱交換ユニット19を複数個接続した熱交換装置20が設けられている。この熱交換ユニット19は、図2、図3に示すように、例えばステンレス鋼などの耐食性材料或いは表面処理を施した材料を用いた蛇腹状内管27の外周に、同じくステンレス鋼などの耐食性材料或いは表面処理を施した材料を用いた伝熱フィン25を取り付けて一体的に構成している。
【0020】
以上のように構成された熱交換装置について、動作、作用を説明すると、バーナ10の燃焼によって燃焼室11内で形成される高温燃焼ガスは顕熱熱交換器15でフィン管14内を流れる予熱水を加熱した後、低温燃焼ガスとなって、排気室16内に流入する。さらに排気室16の下流側において、この低温の排気ガスAが燃焼ガス通路18を通過しながら、下向きの流れ方向に偏向され、熱交換装置20を通過する。この時、熱交換装置20内において、伝熱フィン25、蛇腹状内管27を通じて蛇腹状内管27内を流れる水と熱交換することによって排気ガスはさらに低温の排気ガスBとなり、燃焼排気ガス中の水蒸気は凝縮潜熱を奪われて熱交換装置20を経由する過程で凝縮水となる。この凝縮水にはCO2やNOxなどのガスが溶解しているため、酸性(pH=2〜4)を示す。発生した凝縮水は更に低温となった燃焼ガスとともに下向きに流れ、結露水排出部24から排出される。一方、更に低温となった排気ガスBは排出通路21で偏向を受け、再び導出通路22を上方に流れ排気口23から大気に排出される。加熱流体である水は給水口(図示せず)から熱交換装置20の蛇腹状内管27へ導入され、低温の排気ガスAから水蒸気潜熱を奪い、給水時よりやや温度が高い予熱水となって、熱交換装置20から導出される。そして、この予熱水はドラム缶12の外周を巻くドラム水管13へと導かれ、ドラム缶12の外周を冷却しながらフィン管14に至り、顕熱熱交換器15で所定の温度まで加熱された後、出湯される。
【0021】
このように、伝熱フィン25と一体構成の蛇腹状内管27を用いて構成された熱交換ユニット19は、蛇腹状内管27単独で構成された熱交換ユニットに対し、より多くの熱交換面積を得ることができる。
【0022】
また、上流側の低温の加熱流体を、下流側の低温の燃焼ガスで熱交換装置20によって熱交換させ、下流側の高温の加熱流体を、上流側の高温の燃焼ガスで顕熱熱交換器15によって熱交換させる対向型熱交換システムとすることで、加熱流体と燃焼ガスとの温度差を確保し、効果的な伝熱を行なう小型の熱交換システムを実現することができる。
【0023】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の熱交換ユニット断面図を示す。
【0024】
実施例2において実施例1と異なる点は、図4に示す如く熱交換ユニット19は伝熱フィン25の端面に折り返しを設けたことである。
【0025】
次に作用を説明すると、端面に折り返し25bを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に折り返し25bを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、燃焼ガスと接触する伝熱面積は大きく取れる。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0026】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の熱交換ユニット断面図を示す。
【0027】
実施例3において実施例1と異なる点は、図5に示すごとく熱交換ユニット19は伝熱フィン25の端面に端面に波型の曲げ25bを設けたことである。
【0028】
次に作用を説明すると、端面に波型の曲げを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に波型の曲げ25bを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、燃焼ガスと接触する伝熱面積は大きく取れる。また、波型の曲げ25bに排気が攪拌される。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0029】
(実施例4)
図6は本発明の実施例4の熱交換ユニット断面図を示す。
【0030】
実施例4において実施例1と異なる点は、図6に示すごとく熱交換ユニット19は伝熱フィン25の端面に端面に半円型の突起25bを設けたことである。
【0031】
次に作用を説明すると、端面に半円型の突起25bを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に半円型の突起25bを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、燃焼ガスと接触する伝熱面積は大きく取れる。また、半円型の突起25bに排気が攪拌される。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0032】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の熱交換ユニット断面図を示す。
【0033】
実施例5において実施例1と異なる点は、図7に示すごとく熱交換ユニット19は伝熱フィン25の切り起こし25bを設けたことである。
【0034】
次に作用を説明すると、端面に切り起こし25bを設けた伝熱フィン25で構成される熱交換ユニットは端面に切り起こしを持たない伝熱フィンで構成される熱交換ユニットに比べ、切り起こし25bに排気が攪拌される。すなわち、これによって、熱交換ユニット19の吸熱効果が向上し、実施例1と比べより小型化な熱交換装置が実現できる。
【0035】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の熱交換ユニット断面図を示す。
【0036】
実施例6において実施例1と異なる点は、図8に示すごとく熱交換ユニット19の蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィンを設けたことである。
【0037】
次に作用を説明すると、蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィン25を設けることにより、実施例1の熱交換ユニットに対し、同じピッチの凹凸を持つ蛇腹管に比べ、一体形成した伝熱フィン25の取り付けピッチを大きくすることができる。すなわちこれによって、熱交換器ユニット上で発生する凝縮水が表面張力により熱交換器ユニット上に留まることなしに速やかに落下させることができ、発生した凝縮水による熱交換器ユニットの熱伝導率の低下を防ぐことが容易になる。これにより実施例1と比べより小型化で熱伝導の大きい熱交換装置が実現できる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、従来よりコンパクトで、かつ高効率な潜熱回収装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における熱交換装置のシステム構成図
【図2】同熱交換装置を構成する熱交換ユニットの斜視図
【図3】同熱交換ユニットの断面図
【図4】本発明の実施例2における熱交換ユニットの断面図
【図5】本発明の実施例3における熱交換ユニットの断面図
【図6】本発明の実施例4における熱交換ユニットの断面図
【図7】本発明の実施例5における熱交換ユニットの断面図
【図8】本発明の実施例6における熱交換ユニットの断面図
【符号の説明】
19 熱交換ユニット
25 伝熱フィン
27 蛇腹管
Claims (6)
- バーナの下流側排ガス経路に顕熱熱交換器を設け、その下流側排ガス経路中に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器を設け、前記潜熱回収熱交換器は蛇腹状内管の外周に伝熱フィンを一体形成した構成とし、前記潜熱回収熱交換器で予熱した水を前記顕熱熱交換器で加熱する構成とした潜熱回収熱交換装置。
- 潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に折り返しを設けた請求項1記載の潜熱回収熱交換装置。
- 潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に波型の曲げを設けた請求項1記載の潜熱回収熱交換装置。
- 潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの表面に半円型の突起を設けた請求項1記載の潜熱回収熱交換装置。
- 潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凹部に一体形成した伝熱フィンを設け、その伝熱フィンの端面に切り起こしを設けた請求項1記載の潜熱回収熱交換装置。
- 潜熱回収熱交換器は、蛇腹状内管の外周凸部に一体形成した伝熱フィンを設けた請求項1記載の潜熱回収熱交換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003152508A JP2004353964A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 潜熱回収熱交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003152508A JP2004353964A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 潜熱回収熱交換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004353964A true JP2004353964A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34047711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003152508A Pending JP2004353964A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 潜熱回収熱交換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004353964A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101699180A (zh) * | 2009-11-17 | 2010-04-28 | 广东万家乐燃气具有限公司 | 一种分离式燃气热水器 |
CN101749863A (zh) * | 2008-12-09 | 2010-06-23 | 林内株式会社 | 潜热回收型热交换器 |
JP2015104400A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-08 | エスイー工業株式会社 | 空気精製処理装置およびこれを用いた空気の精製処理方法 |
CN111829164A (zh) * | 2019-04-16 | 2020-10-27 | 俞柔冰 | 一种炉灶装置 |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152508A patent/JP2004353964A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101749863A (zh) * | 2008-12-09 | 2010-06-23 | 林内株式会社 | 潜热回收型热交换器 |
CN101699180A (zh) * | 2009-11-17 | 2010-04-28 | 广东万家乐燃气具有限公司 | 一种分离式燃气热水器 |
JP2015104400A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-08 | エスイー工業株式会社 | 空気精製処理装置およびこれを用いた空気の精製処理方法 |
CN111829164A (zh) * | 2019-04-16 | 2020-10-27 | 俞柔冰 | 一种炉灶装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100645734B1 (ko) | 난방/온수 겸용 콘덴싱 보일러의 열교환기 | |
JP5182570B2 (ja) | 給湯装置 | |
JP2014504548A5 (ja) | ||
AU2016201413A1 (en) | Heating element undulation patterns | |
JP4143431B2 (ja) | 熱交換器 | |
TW200526907A (en) | Hot water apparatus | |
JP5589530B2 (ja) | 給湯装置 | |
JP4180935B2 (ja) | 熱交換器及び温水加熱器 | |
KR101031101B1 (ko) | 분할형 열교환기 | |
JP2010007968A (ja) | 給湯装置 | |
JP2004353964A (ja) | 潜熱回収熱交換装置 | |
CN205807677U (zh) | 一种高效节能燃气热水器 | |
JP2011174688A (ja) | 燃焼装置 | |
JP2007064551A (ja) | 燃焼装置 | |
JP4531018B2 (ja) | 複合熱源器 | |
JP2007010245A (ja) | 温水機器 | |
JP2005180778A (ja) | 温水機器 | |
JP6254341B2 (ja) | 燃焼装置 | |
JP2010281508A (ja) | 熱交換装置 | |
JP2001041554A (ja) | 厨房排熱回収システム | |
JP2006125811A (ja) | 瞬間式給湯器 | |
JP2003014309A (ja) | 熱交換器 | |
JP2006153375A (ja) | 熱交換装置および燃焼装置 | |
JP3762605B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP2004245515A (ja) | 熱交換装置 |