JP2004353958A - 貯蔵庫 - Google Patents

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JP2004353958A JP2003152483A JP2003152483A JP2004353958A JP 2004353958 A JP2004353958 A JP 2004353958A JP 2003152483 A JP2003152483 A JP 2003152483A JP 2003152483 A JP2003152483 A JP 2003152483A JP 2004353958 A JP2004353958 A JP 2004353958A
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Akihiro Umeda
章広 梅田
Yu Fukuda
祐 福田
Akio Fukuda
明雄 福田
Takahiro Umeda
孝裕 梅田
Takeshi Nagai
彪 長井
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】酸素富化膜を利用して、美味しい水および製氷を得る貯蔵庫に関する。
【解決手段】酸素富化膜2と、減圧ポンプ3aと、貯液タンク5とを備え、酸素富化膜と減圧ポンプおよび減圧ポンプと貯液タンクを、それぞれ導気管で連結した貯蔵庫である。酸素富化膜2によって分離した酸素富化空気を貯液タンク5に蓄えた水に溶け込ませることにより、水の酸素濃度を増加させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素富化膜を使用して、溶存酸素量を増加させた液体および液体である水で氷を製造する貯蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、酸素富化膜を貯蔵庫に使用した例として、密閉室の酸素を吸引し、密閉室の酸素濃度を減少させる貯蔵庫があった。(例えば、特許文献1参照)。これにより、密閉室に収めてある青果物の鮮度の低下を抑制して腐敗を防止し、鮮度、美味しさを保つことができる。また、冷蔵庫用の飲料水の美味しさを向上させる手段として、ミネラルを添加するというものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、従来の酸素富化膜を使用した貯蔵庫は、貯蔵庫内の酸素濃度を減少させることによって食材の鮮度の低下を抑制し美味しさを保持する機能があるものの、酸素富化膜によって分離した酸素は大気に捨てるのみで無駄であった。また、ミネラルを添加した水は美味しいというものの、ミネラルの添加による美味しいさであって、溶存酸素によるものではなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−59511号公報
【特許文献2】
特開2002−96077号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、酸素を溶存させた美味しい液体または氷を得る貯蔵庫を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、減圧ポンプを介して酸素富化膜と貯液タンクとを導気管によって連結させたもので、これにより貯液タンクの液体の溶存酸素量を増加させ、美味しい水等の液体を得ることができる。
【0007】
また本発明は、減圧ポンプを介して酸素富化膜と製氷タンクとを導気管によって連結させ、減圧ポンプを動作させて製氷に酸素を閉じ込めたもので、これにより氷の気泡に濃縮した酸素が保持された氷を作ることができ、美味しい氷を得ることができるとともに、氷の使用範囲を広げることが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
上記した本発明の目的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成にその構成による作用効果を併記し併せて請求項記載の構成のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明における実施の形態の説明とする。
【0009】
請求項1記載に係る発明は、酸素富化膜と、減圧ポンプと、貯液タンクとを備え、前記酸素富化膜と減圧ポンプおよび前記減圧ポンプと貯液タンクを、それぞれ導気管で連結させたものである。これにより酸素富化膜によって濃縮した酸素を貯液タンクの液体中に溶解させることによって溶存酸素を増加させることができる。したがって、美味しい飲料水を得ることができる。
【0010】
請求項2記載に係る発明は、請求項1記載において貯液タンクを冷却したものである。これにより、水温と溶存酸素量は負の相関があるため、冷却することによって、溶存量を増加させることができる。したがって、さらに美味しい飲料水を得ることができる。
【0011】
請求項3記載に係る発明は、請求項2の記載において、貯液タンクの冷却した液体の温度を13℃以下にしたものである。一般に官能試験によって美味しいと感じることのできる溶存酸素量は7.5ppm以上であり、そのときの水温は13℃あった。したがって、水温が13℃以下であれば、溶存酸素量が7.5ppm以上となり、美味しい飲料水を得ることができる。
【0012】
請求項4記載に係る発明は、請求項2または3記載において、冷却した液体を冷凍するものである。これにより、溶存酸素量が増加した水で作った氷を、例えば他の飲料物に入れることによって、飲料物の溶存酸素量を増加させることができる。
【0013】
請求項5記載に係る発明は、酸素富化膜と減圧ポンプおよび減圧ポンプと製氷皿を、それぞれ導気管で連結し、前記減圧ポンプを動作させて製氷に酸素を閉じ込めたものである。これによって、氷の気泡に濃縮した酸素が保持されるため、例えば氷を他の飲料物に入れることによって、飲料物の溶存酸素量をさらに増加させることができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。ここで使用する液体は水としているが、その他、お茶や紅茶、コーヒー、ジュースなどでも良い。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における貯蔵庫の基本構成を示す断面図である。図1において、貯蔵庫としては冷凍サイクル方式の一般的な冷凍冷蔵庫を使用し、冷蔵室等の貯蔵室1の側面には、外気に面して酸素富化膜2が備えられ、減圧ポンプ3aを介して導気管4aにより酸素富化膜2と減圧ポンプ3aおよび減圧ポンプ3aと密閉した貯液タンク5が、それぞれ連結されている。減圧ポンプ3aとともに貯蔵室1内に設けた貯液タンク5は、外部から給水が行えるように構成されて水を常に貯蔵しており、搬送ポンプ6を介して導水管7が冷凍室11の製氷皿8に給水できるように延びている。
【0016】
ここで言う酸素富化膜2は、その材質がポリジメチルシロキサンで、膜厚は0.1μmである。また、貯液タンク5の底部と連結した導気管4aの端部には、多数の孔が開いている多孔体9aが設けられている。図中、10は製氷の貯蔵箱、12は貯蔵室1と冷凍室11のそれぞれの開閉扉で、13はパキングである。
【0017】
以上のように構成された貯蔵庫において、貯蔵室1内は冷凍サイクル方式の冷却装置(図示せず)で13℃以下に設定されている。電源(図示せず)ONによって減圧ポンプ3aが作動し、外気から酸素富化膜2を介して選択的に取り込まれた酸素が導気管4aを通過する。この酸素は、減圧ポンプ3aにより導気管4aの端部に設けた多孔体9aから気泡となって貯液タンク5の水中に曝気される。
【0018】
これによって酸素は、貯液タンク5の水に溶けこむことになる。そして、貯蔵室1内で水は、13℃以下になるように冷却されている。ここで、減圧ポンプ3aによって酸素富化膜2の透過前後の圧力差を500mmHgとすると、濃度約30%の酸素が得られる。以上のような条件で30分間曝気を行うことによって、水中の溶存酸素濃度を1.2ppm増加させることができた。本実施例によって生成した水と生成前の水を飲んで比較する官能試験では、生成水の方が美味しいという結果が得られた。
【0019】
このような美味しい水は、搬送ポンプ6により導水管7を介して製氷皿8に注水され、冷凍室11の作用により一定時間の経過後に製氷皿8の水が製氷され、溶存酸素濃度の高い氷ができる。
【0020】
以上のように本実施例では、貯蔵室に設けた酸素富化膜によって濃縮した酸素を貯液タンクの液体中に溶解させ、溶存酸素を増加させることができるので、美味しい飲料水を得ることができる。
【0021】
また、本実施例では貯液タンク内の酸素の溶解している液体を冷却するので、水温と溶存酸素量は負の相関があるため、酸素の溶存量を増加させることができる。したがって、さらに美味しい飲料水を得ることができる。
【0022】
また、貯液タンクの冷却された液体の温度は、13℃以下なので、一般に官能試験によって美味しいと感じることのできる溶存酸素量は7.5ppm以上であり、そのときの水温は13℃あり、したがって、水温が13℃以下であれば、溶存酸素量が7.5ppm以上となり、美味しい飲料水を得ることができる。
【0023】
さらに、溶存酸素量が増加した水で氷を作るので、例えばジュース等の他の飲料物に氷を入れることによって、氷が溶けて飲料物の溶存酸素量を増加させられ、美味しい飲料水にすることもできる。
【0024】
なお、上記実施例では酸素を溶存した水を貯液タンク5より製氷皿8に注水して製氷用水に利用しているが、貯蔵室1および冷凍室11外に導出できる構成に形成して製氷用水だけでなく、飲料水として利用しても良いものである。
【0025】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2における貯蔵庫の基本構成を示す断面図である。本実施例の貯蔵庫は、濃縮した酸素を氷の気泡中に閉じ込めた氷を作るようにした点で、実施例1の発明と異なり、それ以外の同一構成並びに作用効果を奏するところには同じ符号を付して詳細な説明を省き、異なるところを中心に説明する。
【0026】
図2において、貯液タンク5内の水等の液体に酸素を溶存させる構成は、実施例1における構成と同様である。本実施例は、さらに貯蔵室1の酸素富化膜2を利用し、この酸素富化膜2に減圧ポンプ3bを介して導気管4bが連結され、もう一方の導気管4bが製氷皿8に連結されている。また、貯液タンク5から搬送ポンプ6を介して導水管7が製氷皿8まで延びている。製氷皿8の下部には製造した氷を貯蔵しておく貯蔵箱10が設置されている。また、導気管4bの端部で製氷皿8と連結した部分には、多数の孔を有する多孔体9bが設けられている。
【0027】
以上のように構成された貯蔵庫において、貯蔵室1は10℃に設定されている。電源(図示せず)ONによって減圧ポンプ3aが作動し、外気から酸素富化膜2を介して選択的に酸素が導気管4aを通過する。酸素は導気管4aの端部の多孔体9から気泡となって貯液タンク5の水中に曝気される。これによって酸素が貯液タンク5の水に溶けこむことになる。
【0028】
次に、搬送ポンプ6によって貯液タンク5の酸素の溶存した水を製氷皿8に流し込む。ここで製氷皿8が設置された冷凍室11内はマイナス3℃に設定されている。そして、製氷作業に入ると、今後は減圧ポンプ3bが作動して酸素富化膜2を介して得られた酸素が導気管4bを通過して製氷皿8の冷水に多孔体9bから気泡となって曝気され溶け込むとともに、製氷過程が進むことにより冷水が固まり始めてくると、前記気泡が曝気せずに気泡となって製氷の中に取り込まれる。
【0029】
これにより、溶存酸素に富んだ水によって製氷された氷に、酸素に富んだ空気が気泡となって取り込まれることになる。以上の動作において、酸素富化膜2の透過前後の圧力差を500mmHgとし、貯液タンク5に30分間曝気を行い、製氷皿8に15分間曝気を行うことによって、製氷の溶存酸素濃度を増加させることができる。本実施例によって製造した氷と一般の方法で製造した氷について、口に含んで比較する官能試験と氷水を飲んで比較する官能試験では、本実施例によって製造した氷に有意な効果があった。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、飲料水の溶存酸素濃度を増加させることができ、美味しい飲料水を得ることができる。また、製氷に酸素を閉じ込めて美味しい氷を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における貯蔵庫の断面図
【図2】本発明の実施例2における貯蔵庫の断面図
【符号の説明】
1 貯蔵庫
2 酸素富化膜
3a、3b 減圧ポンプ
4a、4b 導気管
8 製氷皿

Claims (5)

  1. 酸素富化膜と、減圧ポンプと、貯液タンクとを備え、酸素富化膜と減圧ポンプおよび減圧ポンプと貯液タンクを、それぞれ導気管で連結したことを特徴とする貯蔵庫。
  2. 貯液タンクは、冷却されることを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
  3. 貯液タンクの冷却した液体の温度が13℃以下である請求項2に記載の貯蔵庫。
  4. 貯液タンクの冷却した液体を冷凍することを特徴とする請求項2または3に記載の貯蔵庫。
  5. 酸素富化膜と、減圧ポンプと、製氷皿とを備え、酸素富化膜と減圧ポンプおよび減圧ポンプと製氷皿を、それぞれ導気管で連結し、前記減圧ポンプを動作させて製氷に酸素を閉じ込めたことを特徴とする貯蔵庫。
JP2003152483A 2003-05-29 2003-05-29 貯蔵庫 Pending JP2004353958A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163312A (ja) * 2011-01-17 2012-08-30 Showa Reito Plant:Kk 窒素氷製造装置及び方法並びに冷却機器
WO2021083431A1 (zh) * 2019-10-31 2021-05-06 青岛海尔电冰箱有限公司 用于冰箱的储物装置以及具有其的冰箱

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