JP2004353825A - デファレンシャル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】摩耗等を抑制して耐久性を向上し、異音を抑制することを可能とする。
【解決手段】回転自在に支持されるデフケース3と、デフケース3内に、相対回転自在に支持された一対のサイドギヤ5,7と、デフケース3に、各サイドギヤ5,7を噛み合い結合しデフケース3とサイドギヤ5,7とを連動回転させると共に各サイドギヤ5,7の相対回転を許容するピニオンギヤ9とを備え、サイドギヤ5にカム面61,67を介して係合する作動部材65を設け、デフケース3とサイドギヤ5及び作動部材65とに、サイドギヤ5及び作動部材65がカム面61,67の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する摩擦係合面31,33,59,69を設け、デフケース3に対してエアギャップを有し作動部材65に電磁力によりデフケース3に対する回転制限力を付与してカム面61,67を働かせる電磁石85を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】回転自在に支持されるデフケース3と、デフケース3内に、相対回転自在に支持された一対のサイドギヤ5,7と、デフケース3に、各サイドギヤ5,7を噛み合い結合しデフケース3とサイドギヤ5,7とを連動回転させると共に各サイドギヤ5,7の相対回転を許容するピニオンギヤ9とを備え、サイドギヤ5にカム面61,67を介して係合する作動部材65を設け、デフケース3とサイドギヤ5及び作動部材65とに、サイドギヤ5及び作動部材65がカム面61,67の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する摩擦係合面31,33,59,69を設け、デフケース3に対してエアギャップを有し作動部材65に電磁力によりデフケース3に対する回転制限力を付与してカム面61,67を働かせる電磁石85を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などに供されるデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデファレンシャル装置としては、例えば図6に示すようなものがある。図6は、デファレンシャル装置の要部断面図を示している。
【0003】
図6のように、デファレンシャル装置201は、例えば車体側に取り付けられたデフキャリア内に回転自在に支持され、リヤデファレンシャルとして構成されている。
【0004】
前記デファレンシャル装置201は、デフケース203を有している。デフケース203内には一対のサイドギヤ205(他方は図視省略)が回転自在に支持されている。
【0005】
前記一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤには、ピニオンギヤ207が噛み合っている。ピニオンギヤ207は、ピニオンシャフトによって前記デフケース203に回転自在に支持されている。
【0006】
前記一方のサイドギヤ205の背面には、歯209が設けられている。サイドギヤ205の背面側には、ロック部材211が対向配置されている。ロック部材211には、前記歯209に噛み合う歯213が設けられている。ロック部材211に対しデフケース203の壁部214を挟んで、作動板215が配置されている。作動板215とロック部材211とのカム面間には、カムボール217が介設されている。カムボール217は、壁部214の開口219に保持されている。
【0007】
前記作動板215に対して駆動板221が隣接配置され、駆動板221は作動板215に対して回転方向に係合している。駆動板221に隣接して、電磁石223が配置されている。電磁石223は、ハウジング225に固定されている。
【0008】
前記電磁石223が通電されていないときには、図6のように、歯209,213は噛み合わず離脱状態となっている。従って、デファレンシャル装置201は、アンロックモードとなり、デフケース203から入力されたトルクは、デフケース203と共に一体に回転するピニオンギヤ207を介して、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤにそれぞれ伝達され、左右の車輪側へトルク伝達が行われる。
【0009】
左右の車輪が差動回転したときには、該差動回転が一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤに伝達され、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤ間で相対回転を生ずる。この相対回転は、ピニオンギヤ207が自転することにより許容することができる。従って、デフケース203に入力されたトルクを左右車輪側へ伝達しながら、左右車輪の差動回転を許容することができる。
【0010】
前記電磁石223が通電制御されると、駆動板221が電磁石223に引き付けられる。この引きつけで駆動板221回転が規制され、駆動板221に回転方向に係合する作動板215も回転規制される。この回転規制で、デフケース203と共に回転移動するカムボール217及び該カムボール217に係合しているロック部材211が作動板215に対して回転方向に相対移動し、作動板215及びロック部材211のカム面がカムボール217に乗り上げる。この乗り上げで、ロック部材211がサイドギヤ205側へ移動し、歯213が歯209に噛み合い、ロックモードとなる。
【0011】
このロックモードでは、歯209,213の噛み合い、ロック部材211、及びカムボール217の係合を介してサイドギヤ205がデフケース203に対し相対回転不能にロックされる。従って、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤ間の差動回転がロックされた状態で、デフケース203からピニオンギヤ207、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤを介して左右の車輪側へトルク伝達を行うことができる。このときデフケース203と共に回転する駆動板221は、電磁石223との間で摺動回転することになる。
【0012】
そして、前記のようなロックモードでのトルク伝達によって、トルクを確実に伝達し、悪路での走破性等を向上することができる(例えば特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−240760号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造では、デファレンシャル装置201がロックモードにあるとき、駆動板221がデフケース203と共に回転するため、固定側の電磁石223に対し摺動回転することになり、摺動部が激しく摩耗すると共に発熱を招きやすく、耐久性が損なわれると共に、異音等も発生し易いという問題があった。
【0015】
本発明は、ロックモードにおいても発熱、摩耗等を抑制して耐久性を向上し、且つ異音を抑制することのできるデファレンシャル装置の提供を課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、回転自在に支持される第1回転部材と、前記第1回転部材内に、相対回転自在に支持された一対の第2回転部材と、前記第1回転部材に回転自在に支持され前記各第2回転部材を噛み合い結合して前記第1回転部材と前記各第2回転部材とを連動回転させると共に第2回転部材間の相対回転を許容する第3回転部材とを備え、前記第2回転部材にカム手段を介して係合する作動部材を設け、前記第1回転部材と前記第2回転部材及び作動部材とに、前記第2回転部材及び作動部材が前記カム手段の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する当接面を設け、前記当接面の少なくとも一方を、摩擦係合面とし、前記第1回転部材に対してエアギャップを有し前記作動部材に電磁力により前記第1回転部材に対する回転制限力を付与して前記カム手段を働かせる電磁制限手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1記載のデファレンシャル装置であって、前記摩擦係合面は、コーンクラッチ状に形成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、前記電磁制限手段は、固定側に支持され前記第1回転部材外にエアギャップを介して配置された電磁石と、前記作動部材側に噛み合いにより連動連結され前記電磁石の電磁力により前記第1回転部材へ引き付けられて回転制限される第1のギヤとを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項4の発明は、請求項3記載のデファレンシャル装置であって、前記電磁制限手段は、前記第1回転部材に回転自在に支持された軸と、該軸の一端部に設けられ前記第1のギヤに噛み合う第2のギヤと、前記軸の他端部に設けられ前記作動部材に噛み合う第3のギヤとを備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明では、第1回転部材にトルクが入力されると、第3回転部材の噛み合い結合を介し、第1回転部材から第2回転部材へトルクを伝達することができる。第2回転部材へ伝達されたトルクは、該第2回転部材に結合される一対の軸等から出力することができる。第2回転部材が相対回転するときは、第3回転部材の自転により第2回転部材間の相対回転を許容することができる。
【0021】
そして、電磁制御手段の通電制御によって、作動部材に電磁力により前記第1回転部材に対する回転制限力を付与し、第2回転部材と作動部材との間のカム手段を働かせることができる。カム手段の働きによって、第2回転部材及び作動部材が相互に離間する方向へ移動力を受け、前記第1回転部材と前記第2回転部材及び作動部材との当接面を当接させることができる。
【0022】
この当接面の少なくとも一方は、摩擦係合面であるため、該摩擦係合面を介して第1回転部材と第2回転部材とが直接的にあるいは作動部材を介して摩擦係合し、第2回転部材の第1回転部材に対する相対回転がロックされ、デファレンシャル装置はロックモードとなる。
【0023】
このロックモードに際して、作動部材側は第1回転部材と共に回転するが、電磁制限手段は第1回転部材外にエアギャップを介して配置されているため、作動部材側と電磁制限手段とが摺動することはなく、発熱、摩耗を抑制して、耐久性を大幅に向上することができると共に、異音発生も大幅に抑制することができる。
【0024】
請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、前記摩擦係合面はコーンクラッチ状に形成されているため、前記カム手段の働きで移動ストロークを殆ど要することなく、確実に摩擦係合させることができる。
【0025】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明の効果に加え、前記電磁制限手段は固定側に支持される電磁石と、前記作動部材側に噛み合いにより連動連結され、前記電磁石の電磁力により前記第1回転部材に押しつけられて回転制限される第1のギヤとを備えたため、電磁石を通電制御すると該電磁石の電磁力により第1のギヤが第1回転部材に引き付けられて回転制限され、この第1のギヤ側に噛み合いにより連動連結された作動部材側が第1回転部材に対して回転制限される。この作動部材側の回転制限によって、作動部材と第2回転部材との間のカム手段を的確に働かせ、第2回転部材及び作動部材を相互に離間する方向へ確実に移動させることができる。
【0026】
しかも電磁石は固定側に支持され、前記第1回転部材外にエアギャップを介して配置されているため、第1のギヤが電磁石に対して摺動することはなく、発熱、摩耗等を抑制して、耐久性を確実に向上させ、異音も確実に抑制することができる。
【0027】
請求項4の発明では、請求項3の発明の効果に加え、前記電磁制限手段は、前記第1回転部材に回転自在に支持された軸と、該軸の一端に設けられ前記第1のギヤに噛み合う第2のギヤと、前記軸の他端に設けられ前記作動部材に噛み合う第3のギヤとを備えたため、第1のギヤが第1回転部材側へ引き付けられて回転制限されると、該第1のギヤに噛み合う第2のギヤ、軸、及び第3のギヤを介して作動部材を第1の回転部材に対して確実に回転制限することができる。
【0028】
しかも、第1のギヤ及び第2のギヤと、第3のギヤ及び作動部材との間の減速比を調整することによって、小型の電磁石によって作動部材を確実に回転制限することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1,図2は本発明の第1実施形態に係り、図1はデファレンシャル装置の断面図、図2は同要部の拡大断面図である。なお、図1において上半分と下半分とは90°断面位置が異なっている。
【0030】
図1,図2のように、本発明第1実施形態のデファレンシャル装置1は、例えば左右の後輪間に配置され、リヤデファレンシャル装置として構成されたものである。このデファレンシャル装置1は、車体側のデフキャリア内に回転自在に支持される。デファレンシャル装置1には、左右のアクスルシャフトの一端側がボール型等速ジョイント等を介して結合され、アクスルシャフトの他端側はボール型等速ジョイントを介して左右の後輪側に結合される。従って、エンジンの駆動力によりデファレンシャル装置1へトルクが伝達されると、デファレンシャル装置1からは左右のアクスルシャフトを介して左右の後輪側へトルクが伝達され、左右の後輪によって駆動を行うことができる。
【0031】
前記デファレンシャル装置1は、第1回転部材としてデフケース3と、一対の第2回転部材としてサイドギヤ5,7と、第3回転部材としてピニオンギヤ9とを備えている。
【0032】
前記デフケース3は、本体部11と端板部13とからなっている。本体部11の一側には、結合開口部17が設けられている。前記端板部13には、結合突条部19が周回状に設けられている。端板部13は、結合突条部19が本体部11の結合開口部17に嵌合した状態で合わせられ、本体部のフランジ21に端板部13のフランジ23がビス25によって締結されている。なお、フランジ21,23には、締結穴27,29に挿通される図示しないボルトにナットが締結されて、図示しないリングギヤが共締め固定される。
【0033】
前記本体部11には、前記結合開口部17に隣接して当接面である摩擦係合面31が設けられている。摩擦係合面31は、コーンクラッチ状に形成されている。摩擦係合面31に対応して、前記結合突条部19の内周側に、当接面である摩擦係合面33が設けられている。摩擦係合面33もコーンクラッチ状に形成されている。これら摩擦係合面31,33は、比較的小さな間隔で、回転軸芯に沿った方向に対向配置され、比較的剛性の高い本体部11と端板部13との結合コーナー部35に設けられた構成となっている。
【0034】
前記本体部11には、結合開口部17に対する反対側の壁部37に非磁性体39が周回状に設けられている。前記本体部11と端板部13とには、軸支持用のボス部41,43が設けられている。
【0035】
前記サイドギヤ5,7は、ベベルギヤで構成され、内周側に結合ボス部45,47が設けられている。結合ボス部45,47には、雌スプライン部49,51が設けられている。雌スプライン部49,51には、前記ボス部41,43を貫通する左右のアクスルシャフトがスプライン係合している。
【0036】
前記サイドギヤ5を図3のサイドギヤ5の断面図をも参照して説明する。図1〜図3のように、サイドギヤ5の外周側には、ベベルギヤ部53が設けられている。ベベルギヤ部53の背部には、ベベルギヤ部53の外周径と同径の嵌合部55が設けられている。嵌合部55の背後には、当接部57が周回状に設けられている。当接部57の外周面には、当接面として摩擦係合面59が設けられている。摩擦係合面59に隣接して、前記嵌合部55の外周面にカム手段として山型のカム面61が設けられている。前記摩擦係合面59は、ワッシャ63を介して前記端板部13側の摩擦係合面33に対向配置されている。
【0037】
前記サイドギヤ5にカム手段を介して係合する作動部材65が設けられている。作動部材65を、図4の断面図をも参照して説明する。
【0038】
図1、図2、図4のように、前記作動部材65は、リング状に形成され、一側にカム手段を構成する山型凹状のカム面67が設けられている。作動部材65の外周面には、当接面として摩擦係合面69が設けられている。摩擦係合面69は、前記摩擦係合面31に対応して、コーンクラッチ状に形成されている。作動部材65の外周には、摩擦係合面69に隣接してギヤ部71が設けられている。作動部材65の内周面73は、前記サイドギヤ5の嵌合部55及びベベルギヤ部53の外周囲に回転軸芯に沿った方向へ移動可能に嵌合している。前記作動部材65の内周面73に隣接して支持面75が設けられている。支持面75は、前記ピニオンギヤ9の背面形状に対応して若干弯曲した面に形成されている。
【0039】
前記作動部材65は、内周面73が前記サイドギヤ5の嵌合部55及びベベルギヤ部53外周囲に嵌合し、カム面67がサイドギヤ5側のカム面61に係合し、摩擦係合面69がデフケース3側の摩擦係合面31に対向している。また、支持面75は、ピニオンギヤ9の湾曲した背面に対向している。
【0040】
従って、デフケース3とサイドギヤ5及び作動部材65とに、サイドギヤ5及び作動部材65がカム手段であるカム面61,67の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する当接面として、摩擦係合面31,33,59,69を設けた構成となっている。そして、当接面の少なくとも一方、本実施形態ではデフケース3及びサイドギヤ5間、デフケース3及び作動部材65間の双方が摩擦係合面31,33,59,69として構成されている。
【0041】
図1のように、前記サイドギヤ7の結合ボス部45は、デフケース3の本体部11に形成された嵌合穴部77に嵌合支持されている。これによって、サイドギヤ7のベベルギヤ部79の背後側と本体部11の壁部37との間に間隔が形成されるようになっている。
【0042】
前記ピニオンギヤ9は、本実施形態において、ベベルギヤで形成され、前記デフケース3にピニオンシャフト81を介して回転自在に支持され、各サイドギヤ5,7を噛み合い結合している。ピニオンシャフト81は、スプリングピン82により、デフケース3側に抜け止め保持されている。ピニオンギヤ9は、デフケース3とサイドギヤ5,7とをデフケース3の回転軸芯を中心に連動回転させると共に、ピニオンギヤ9の自転により、各サイドギヤ5,7間の相対回転を許容する構成となっている。ピニオンギヤ9の背面は、球面ワッシャ80によって、デフケース3側に支持されている。
【0043】
前記デファレンシャル装置1には、電磁制限手段83が設けられている。電磁制限手段83は、前記デフケース3に対してエアギャップを有し、前記作動部材65に電磁力によりデフケース3に対する回転制限力を付与して前記カム手段であるカム面61,67を働かせる。本実施形態において、前記電磁制限手段83は、電磁石85と第1のギヤ87、第2のギヤ89、第3のギヤ91を備えている。
【0044】
前記電磁石85は、デフキャリア側に固定支持され、電磁コイル93を備えている。電磁石85は、前記デフケース3の壁部37の外面に、前記エアギャップを介して対向配置されている。
【0045】
前記第1のギヤ87は、リング状に形成され、前記サイドギヤ7のボス部45外周に嵌合している。第1のギヤ87は、ボス部45に対して回転軸芯に沿った方向へ移動自在となっている。この第1のギヤ87は、ベベルギヤ部79の背後側と壁部37との間に配置されている。
【0046】
前記第2のギヤ89及び第3のギヤ91は、軸95の両端部に設けられている。軸95は、前記デフケース3の本体部11に回転自在に支持されている。第2のギヤ89は、前記第1のギヤ87に噛み合い、前記第3のギヤ91は、前記作動部材65のギヤ部71に噛み合っている。
【0047】
前記第1のギヤ87、第2のギヤ89、第3のギヤ91は、そのギヤ比の設定によって、第1のギヤ87から作動部材65へ大きく減速して回転伝達するようになっている
次に作用を説明する。前記電磁石85の電磁コイル93が通電されていないときには、第1のギヤ87はフリー回転可能となる。従って、サイドギヤ5に対しカム面61,67の係合によって作動部材65が連動回転すると、第3のギヤ91、軸95、第2のギヤ89を介して、第1のギヤ87がフリー回転する。従って、デファレンシャル装置1は、アンロックモードとなっている。
【0048】
このアンロックモードでは、リングギヤからデフケース3にトルク伝達が行われると、ピニオンシャフト81、ピニオンギヤ9を介して、両サイドギヤ5,7にトルクが伝達され、両サイドギヤ5,7がデフケース3と共に一体に回転する。これによって、左右のアクスルシャフトを介し左右の車輪側へトルク伝達を行うことができる。
【0049】
左右の車輪が差動回転したときには、該差動回転が左右のアクスルシャフトを介してサイドギヤ5,7へ伝達される。これによって、サイドギヤ5,7間が差動回転する。このときピニオンギヤ9がピニオンシャフト81の周りに自転し、サイドギヤ5,7間の相対回転を許容することができる。
【0050】
従って、デファレンシャル装置1は、サイドギヤ5,7間の相対回転を許容しながら、デフケース3からサイドギヤ5,7側へ確実にトルク伝達を行うことができる。
【0051】
デファレンシャル装置1は、アンロックモードにおいて、リミットスリップデフとしての機能を奏することができる。
【0052】
すなわち、アンロックモードにおいて、デフケース3からサイドギヤ5,7へトルクが伝達されると、ピニオンギヤ9とサイドギヤ5との間の噛み合い反力によって、サイドギヤ5が端板部13側へ移動する。サイドギヤ5は、摩擦係合面59がワッシャ63を介してデフケース3側の摩擦係合面33に摩擦係合する。従って、前記摩擦係合面59,33の摩擦係合によって、サイドギヤ5は一定の差動回転力になるまでその差動が制限され、デファレンシャル装置1は、リミットスリップデフとしての機能を奏することができる。
【0053】
前記電磁コイル93が通電制御されたときには、電磁石85と第1のギヤ87間において、非磁性体39の周りに磁路が形成され、第1のギヤ87がボス部45の周りで回転軸芯に沿った方向へ移動し、デフケース3の壁部37に引き付けられる。これによって、第1のギヤ87は壁部37に摩擦係合し、第1のギヤ87に回転制限力が付与される。従って、第2のギヤ89、軸95、第1のギヤ91、ギヤ部71を介して、作動部材65に回転制限力が付与される。
【0054】
これに対し、サイドギヤ5が差動回転によりデフケース3に対し回転しようとすると、カム面61,67の働きで、サイドギヤ5、作動部材65相互が離間する方向へ移動力を受ける。この移動力で、サイドギヤ5の摩擦係合面59はワッシャ63を介して、デフケース3側の摩擦係合面33に摩擦係合する。
【0055】
また、本実施形態では、作動部材65の摩擦係合面69もデフケース3側の摩擦係合面31に摩擦係合する。これらの摩擦係合によって、サイドギヤ5はデフケース3に対し相対回転不能となり、デファレンシャル装置1は、ロックモードとなる。
【0056】
このロックモードでは、サイドギヤ5,7間の相対回転が制限され、デフケース3から両サイドギヤ5,7を介し、左右の車輪側へ確実にトルク伝達を行うことができる。
【0057】
従って、悪路等において、一方の車輪の路面摩擦係数が低下しても、路面摩擦係数の高い方の車輪側へトルクを確実に伝達することによって、悪路での走破性等を向上することができる。
【0058】
そして、デファレンシャル装置1はロックモードに際し、作動部材65側はデフケース3と共に回転するが、電磁石85はデフケース3外にエアギャップを介して配置されているため、作動部材65側と電磁石85とが摺動することはなく、発熱、摩耗を抑制して、耐久性を大幅に向上することができると共に、異音発生も大幅に抑制することができる。
【0059】
前記摩擦係合面31,33,59,69はコーンクラッチ状に形成されているため、前記カム面61,67の働きで、移動ストロークを殆ど要することなく、確実に摩擦係合する。
【0060】
前記第1のギヤ87及び第2のギヤ89と、第3のギヤ91及び作動部材65との間の減速比を調整することによって、小型の電磁石85によって作動部材65を確実に回転制限することができる。
【0061】
前記摩擦係合面59,69が当接する摩擦係合面33,31は、デフケース3の結合コーナー部35に設けられているため、摩擦係合面33,31間でのデフケース3の剛性が高いと共に摩擦係合面33,31間のスパンを短くすることができ、摩擦係合面59,69から摩擦係合面33,31に働く力に対し、端板部13と壁部37とに摩擦係合面を形成する場合に比較してデフケース3の変形量を抑制することをできる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図を示している。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0062】
本実施形態では、サイドギヤ7Aとデフケース3との間に、摩擦係合部材97を設けたものである。サイドギヤ7Aの外周側には、コーンクラッチ状の摩擦係合面99が設けられている。前記摩擦係合部材97にも、コーンクラッチ状の摩擦係合面101が設けられ、摩擦係合面99に対向している。前記摩擦係合部材97は、スナップリング103によってデフケース3の本体部11側に回転軸芯に沿った方向に位置決められている。摩擦係合部材97は、デフケース3に対して回転方向に係合する構成とすることもできる。
【0063】
従って、本実施形態においては、電磁石85の電磁コイル93が通電されていないアンロックモードのときに、サイドギヤ5のみならず、サイドギヤ7Aをも回転制限することでリミットスリップデフとしての機能を向上することができる。
【0064】
すなわち、アンロックモードにおいて、デフケース3からサイドギヤ5,7Aへトルクが伝達されると、ピニオンギヤ9とサイドギヤ5,7A間の噛み合い反力によって、両サイドギヤ5,7Aが相互に離間する方向へ移動する。サイドギヤ5側では、摩擦係合面59がワッシャ63を介して、デフケース3側の摩擦係合面33に摩擦係合し、サイドギヤ7A側では、摩擦係合面99が摩擦係合部材97の摩擦係合面101に摩擦係合する。
【0065】
従って、前記各摩擦係合面59,33,99,101の摩擦係合によって、両サイドギヤ5,7Aは一定の差動回転力になるまでその差動が制限され、リミットスリップデフとしての機能をより向上させることができる。
【0066】
なお、前記カム手段を構成するカム面61,67は、サイドギヤ5及び作動部材65に、相互に離間する方向へ移動力を付与することができるものであればよく、カムボールを用いたカム手段等によって構成することもできる。
【0067】
前記電磁制限手段83は、第2のギヤ89、第3のギヤ91、軸95を省略し、第1のギヤ87を作動部材65に直接噛み合わせ、電磁石85によって該第1のギヤ87を引き付ける構成とし、デフケース3側に摩擦係合させる構成にすることも可能である。
【0068】
前記第1のギヤ87、第2のギヤ89、第3のギヤ91、及び軸95をすべて省略し、作動部材65の外周にフランジ部を形成し、該作動部材65を電磁石85によって直接引き付け、デフケース3側に摩擦係合させる構成にすることも可能である。
【0069】
前記摩擦係合面33,59と摩擦係合面31,69との一方は、摩擦係合面とすることなく、単なる当接面として構成することも可能である。摩擦係合面としては、コーンクラッチ状に形成するものに限らず、摩擦板を介設する構成等にすることも可能である。
【0070】
デファレンシャル装置1は、前輪間、或いは前後輪間に配置する構成にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図である。
【図2】第1実施形態に係り、要部の拡大断面図である。
【図3】第1実施形態に係り、サイドギヤの断面図である。
【図4】第1実施形態に係り、作動部材の断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図である。
【図6】従来例に係るデファレンシャル装置の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャル装置
3 デフケース(第1回転部材)
5,7,7A サイドギヤ(第2回転部材)
9 ピニオンギヤ(第3回転部材)
31,33,59,69 摩擦係合面
61,67 カム面(カム手段)
65 作動部材
83 電磁制限手段
85 電磁石
87 第1のギヤ
89 第2のギヤ
91 第3のギヤ
95 軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などに供されるデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデファレンシャル装置としては、例えば図6に示すようなものがある。図6は、デファレンシャル装置の要部断面図を示している。
【0003】
図6のように、デファレンシャル装置201は、例えば車体側に取り付けられたデフキャリア内に回転自在に支持され、リヤデファレンシャルとして構成されている。
【0004】
前記デファレンシャル装置201は、デフケース203を有している。デフケース203内には一対のサイドギヤ205(他方は図視省略)が回転自在に支持されている。
【0005】
前記一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤには、ピニオンギヤ207が噛み合っている。ピニオンギヤ207は、ピニオンシャフトによって前記デフケース203に回転自在に支持されている。
【0006】
前記一方のサイドギヤ205の背面には、歯209が設けられている。サイドギヤ205の背面側には、ロック部材211が対向配置されている。ロック部材211には、前記歯209に噛み合う歯213が設けられている。ロック部材211に対しデフケース203の壁部214を挟んで、作動板215が配置されている。作動板215とロック部材211とのカム面間には、カムボール217が介設されている。カムボール217は、壁部214の開口219に保持されている。
【0007】
前記作動板215に対して駆動板221が隣接配置され、駆動板221は作動板215に対して回転方向に係合している。駆動板221に隣接して、電磁石223が配置されている。電磁石223は、ハウジング225に固定されている。
【0008】
前記電磁石223が通電されていないときには、図6のように、歯209,213は噛み合わず離脱状態となっている。従って、デファレンシャル装置201は、アンロックモードとなり、デフケース203から入力されたトルクは、デフケース203と共に一体に回転するピニオンギヤ207を介して、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤにそれぞれ伝達され、左右の車輪側へトルク伝達が行われる。
【0009】
左右の車輪が差動回転したときには、該差動回転が一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤに伝達され、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤ間で相対回転を生ずる。この相対回転は、ピニオンギヤ207が自転することにより許容することができる。従って、デフケース203に入力されたトルクを左右車輪側へ伝達しながら、左右車輪の差動回転を許容することができる。
【0010】
前記電磁石223が通電制御されると、駆動板221が電磁石223に引き付けられる。この引きつけで駆動板221回転が規制され、駆動板221に回転方向に係合する作動板215も回転規制される。この回転規制で、デフケース203と共に回転移動するカムボール217及び該カムボール217に係合しているロック部材211が作動板215に対して回転方向に相対移動し、作動板215及びロック部材211のカム面がカムボール217に乗り上げる。この乗り上げで、ロック部材211がサイドギヤ205側へ移動し、歯213が歯209に噛み合い、ロックモードとなる。
【0011】
このロックモードでは、歯209,213の噛み合い、ロック部材211、及びカムボール217の係合を介してサイドギヤ205がデフケース203に対し相対回転不能にロックされる。従って、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤ間の差動回転がロックされた状態で、デフケース203からピニオンギヤ207、一方のサイドギヤ205及び他方のサイドギヤを介して左右の車輪側へトルク伝達を行うことができる。このときデフケース203と共に回転する駆動板221は、電磁石223との間で摺動回転することになる。
【0012】
そして、前記のようなロックモードでのトルク伝達によって、トルクを確実に伝達し、悪路での走破性等を向上することができる(例えば特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−240760号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造では、デファレンシャル装置201がロックモードにあるとき、駆動板221がデフケース203と共に回転するため、固定側の電磁石223に対し摺動回転することになり、摺動部が激しく摩耗すると共に発熱を招きやすく、耐久性が損なわれると共に、異音等も発生し易いという問題があった。
【0015】
本発明は、ロックモードにおいても発熱、摩耗等を抑制して耐久性を向上し、且つ異音を抑制することのできるデファレンシャル装置の提供を課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、回転自在に支持される第1回転部材と、前記第1回転部材内に、相対回転自在に支持された一対の第2回転部材と、前記第1回転部材に回転自在に支持され前記各第2回転部材を噛み合い結合して前記第1回転部材と前記各第2回転部材とを連動回転させると共に第2回転部材間の相対回転を許容する第3回転部材とを備え、前記第2回転部材にカム手段を介して係合する作動部材を設け、前記第1回転部材と前記第2回転部材及び作動部材とに、前記第2回転部材及び作動部材が前記カム手段の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する当接面を設け、前記当接面の少なくとも一方を、摩擦係合面とし、前記第1回転部材に対してエアギャップを有し前記作動部材に電磁力により前記第1回転部材に対する回転制限力を付与して前記カム手段を働かせる電磁制限手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1記載のデファレンシャル装置であって、前記摩擦係合面は、コーンクラッチ状に形成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、前記電磁制限手段は、固定側に支持され前記第1回転部材外にエアギャップを介して配置された電磁石と、前記作動部材側に噛み合いにより連動連結され前記電磁石の電磁力により前記第1回転部材へ引き付けられて回転制限される第1のギヤとを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項4の発明は、請求項3記載のデファレンシャル装置であって、前記電磁制限手段は、前記第1回転部材に回転自在に支持された軸と、該軸の一端部に設けられ前記第1のギヤに噛み合う第2のギヤと、前記軸の他端部に設けられ前記作動部材に噛み合う第3のギヤとを備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明では、第1回転部材にトルクが入力されると、第3回転部材の噛み合い結合を介し、第1回転部材から第2回転部材へトルクを伝達することができる。第2回転部材へ伝達されたトルクは、該第2回転部材に結合される一対の軸等から出力することができる。第2回転部材が相対回転するときは、第3回転部材の自転により第2回転部材間の相対回転を許容することができる。
【0021】
そして、電磁制御手段の通電制御によって、作動部材に電磁力により前記第1回転部材に対する回転制限力を付与し、第2回転部材と作動部材との間のカム手段を働かせることができる。カム手段の働きによって、第2回転部材及び作動部材が相互に離間する方向へ移動力を受け、前記第1回転部材と前記第2回転部材及び作動部材との当接面を当接させることができる。
【0022】
この当接面の少なくとも一方は、摩擦係合面であるため、該摩擦係合面を介して第1回転部材と第2回転部材とが直接的にあるいは作動部材を介して摩擦係合し、第2回転部材の第1回転部材に対する相対回転がロックされ、デファレンシャル装置はロックモードとなる。
【0023】
このロックモードに際して、作動部材側は第1回転部材と共に回転するが、電磁制限手段は第1回転部材外にエアギャップを介して配置されているため、作動部材側と電磁制限手段とが摺動することはなく、発熱、摩耗を抑制して、耐久性を大幅に向上することができると共に、異音発生も大幅に抑制することができる。
【0024】
請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、前記摩擦係合面はコーンクラッチ状に形成されているため、前記カム手段の働きで移動ストロークを殆ど要することなく、確実に摩擦係合させることができる。
【0025】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明の効果に加え、前記電磁制限手段は固定側に支持される電磁石と、前記作動部材側に噛み合いにより連動連結され、前記電磁石の電磁力により前記第1回転部材に押しつけられて回転制限される第1のギヤとを備えたため、電磁石を通電制御すると該電磁石の電磁力により第1のギヤが第1回転部材に引き付けられて回転制限され、この第1のギヤ側に噛み合いにより連動連結された作動部材側が第1回転部材に対して回転制限される。この作動部材側の回転制限によって、作動部材と第2回転部材との間のカム手段を的確に働かせ、第2回転部材及び作動部材を相互に離間する方向へ確実に移動させることができる。
【0026】
しかも電磁石は固定側に支持され、前記第1回転部材外にエアギャップを介して配置されているため、第1のギヤが電磁石に対して摺動することはなく、発熱、摩耗等を抑制して、耐久性を確実に向上させ、異音も確実に抑制することができる。
【0027】
請求項4の発明では、請求項3の発明の効果に加え、前記電磁制限手段は、前記第1回転部材に回転自在に支持された軸と、該軸の一端に設けられ前記第1のギヤに噛み合う第2のギヤと、前記軸の他端に設けられ前記作動部材に噛み合う第3のギヤとを備えたため、第1のギヤが第1回転部材側へ引き付けられて回転制限されると、該第1のギヤに噛み合う第2のギヤ、軸、及び第3のギヤを介して作動部材を第1の回転部材に対して確実に回転制限することができる。
【0028】
しかも、第1のギヤ及び第2のギヤと、第3のギヤ及び作動部材との間の減速比を調整することによって、小型の電磁石によって作動部材を確実に回転制限することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1,図2は本発明の第1実施形態に係り、図1はデファレンシャル装置の断面図、図2は同要部の拡大断面図である。なお、図1において上半分と下半分とは90°断面位置が異なっている。
【0030】
図1,図2のように、本発明第1実施形態のデファレンシャル装置1は、例えば左右の後輪間に配置され、リヤデファレンシャル装置として構成されたものである。このデファレンシャル装置1は、車体側のデフキャリア内に回転自在に支持される。デファレンシャル装置1には、左右のアクスルシャフトの一端側がボール型等速ジョイント等を介して結合され、アクスルシャフトの他端側はボール型等速ジョイントを介して左右の後輪側に結合される。従って、エンジンの駆動力によりデファレンシャル装置1へトルクが伝達されると、デファレンシャル装置1からは左右のアクスルシャフトを介して左右の後輪側へトルクが伝達され、左右の後輪によって駆動を行うことができる。
【0031】
前記デファレンシャル装置1は、第1回転部材としてデフケース3と、一対の第2回転部材としてサイドギヤ5,7と、第3回転部材としてピニオンギヤ9とを備えている。
【0032】
前記デフケース3は、本体部11と端板部13とからなっている。本体部11の一側には、結合開口部17が設けられている。前記端板部13には、結合突条部19が周回状に設けられている。端板部13は、結合突条部19が本体部11の結合開口部17に嵌合した状態で合わせられ、本体部のフランジ21に端板部13のフランジ23がビス25によって締結されている。なお、フランジ21,23には、締結穴27,29に挿通される図示しないボルトにナットが締結されて、図示しないリングギヤが共締め固定される。
【0033】
前記本体部11には、前記結合開口部17に隣接して当接面である摩擦係合面31が設けられている。摩擦係合面31は、コーンクラッチ状に形成されている。摩擦係合面31に対応して、前記結合突条部19の内周側に、当接面である摩擦係合面33が設けられている。摩擦係合面33もコーンクラッチ状に形成されている。これら摩擦係合面31,33は、比較的小さな間隔で、回転軸芯に沿った方向に対向配置され、比較的剛性の高い本体部11と端板部13との結合コーナー部35に設けられた構成となっている。
【0034】
前記本体部11には、結合開口部17に対する反対側の壁部37に非磁性体39が周回状に設けられている。前記本体部11と端板部13とには、軸支持用のボス部41,43が設けられている。
【0035】
前記サイドギヤ5,7は、ベベルギヤで構成され、内周側に結合ボス部45,47が設けられている。結合ボス部45,47には、雌スプライン部49,51が設けられている。雌スプライン部49,51には、前記ボス部41,43を貫通する左右のアクスルシャフトがスプライン係合している。
【0036】
前記サイドギヤ5を図3のサイドギヤ5の断面図をも参照して説明する。図1〜図3のように、サイドギヤ5の外周側には、ベベルギヤ部53が設けられている。ベベルギヤ部53の背部には、ベベルギヤ部53の外周径と同径の嵌合部55が設けられている。嵌合部55の背後には、当接部57が周回状に設けられている。当接部57の外周面には、当接面として摩擦係合面59が設けられている。摩擦係合面59に隣接して、前記嵌合部55の外周面にカム手段として山型のカム面61が設けられている。前記摩擦係合面59は、ワッシャ63を介して前記端板部13側の摩擦係合面33に対向配置されている。
【0037】
前記サイドギヤ5にカム手段を介して係合する作動部材65が設けられている。作動部材65を、図4の断面図をも参照して説明する。
【0038】
図1、図2、図4のように、前記作動部材65は、リング状に形成され、一側にカム手段を構成する山型凹状のカム面67が設けられている。作動部材65の外周面には、当接面として摩擦係合面69が設けられている。摩擦係合面69は、前記摩擦係合面31に対応して、コーンクラッチ状に形成されている。作動部材65の外周には、摩擦係合面69に隣接してギヤ部71が設けられている。作動部材65の内周面73は、前記サイドギヤ5の嵌合部55及びベベルギヤ部53の外周囲に回転軸芯に沿った方向へ移動可能に嵌合している。前記作動部材65の内周面73に隣接して支持面75が設けられている。支持面75は、前記ピニオンギヤ9の背面形状に対応して若干弯曲した面に形成されている。
【0039】
前記作動部材65は、内周面73が前記サイドギヤ5の嵌合部55及びベベルギヤ部53外周囲に嵌合し、カム面67がサイドギヤ5側のカム面61に係合し、摩擦係合面69がデフケース3側の摩擦係合面31に対向している。また、支持面75は、ピニオンギヤ9の湾曲した背面に対向している。
【0040】
従って、デフケース3とサイドギヤ5及び作動部材65とに、サイドギヤ5及び作動部材65がカム手段であるカム面61,67の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する当接面として、摩擦係合面31,33,59,69を設けた構成となっている。そして、当接面の少なくとも一方、本実施形態ではデフケース3及びサイドギヤ5間、デフケース3及び作動部材65間の双方が摩擦係合面31,33,59,69として構成されている。
【0041】
図1のように、前記サイドギヤ7の結合ボス部45は、デフケース3の本体部11に形成された嵌合穴部77に嵌合支持されている。これによって、サイドギヤ7のベベルギヤ部79の背後側と本体部11の壁部37との間に間隔が形成されるようになっている。
【0042】
前記ピニオンギヤ9は、本実施形態において、ベベルギヤで形成され、前記デフケース3にピニオンシャフト81を介して回転自在に支持され、各サイドギヤ5,7を噛み合い結合している。ピニオンシャフト81は、スプリングピン82により、デフケース3側に抜け止め保持されている。ピニオンギヤ9は、デフケース3とサイドギヤ5,7とをデフケース3の回転軸芯を中心に連動回転させると共に、ピニオンギヤ9の自転により、各サイドギヤ5,7間の相対回転を許容する構成となっている。ピニオンギヤ9の背面は、球面ワッシャ80によって、デフケース3側に支持されている。
【0043】
前記デファレンシャル装置1には、電磁制限手段83が設けられている。電磁制限手段83は、前記デフケース3に対してエアギャップを有し、前記作動部材65に電磁力によりデフケース3に対する回転制限力を付与して前記カム手段であるカム面61,67を働かせる。本実施形態において、前記電磁制限手段83は、電磁石85と第1のギヤ87、第2のギヤ89、第3のギヤ91を備えている。
【0044】
前記電磁石85は、デフキャリア側に固定支持され、電磁コイル93を備えている。電磁石85は、前記デフケース3の壁部37の外面に、前記エアギャップを介して対向配置されている。
【0045】
前記第1のギヤ87は、リング状に形成され、前記サイドギヤ7のボス部45外周に嵌合している。第1のギヤ87は、ボス部45に対して回転軸芯に沿った方向へ移動自在となっている。この第1のギヤ87は、ベベルギヤ部79の背後側と壁部37との間に配置されている。
【0046】
前記第2のギヤ89及び第3のギヤ91は、軸95の両端部に設けられている。軸95は、前記デフケース3の本体部11に回転自在に支持されている。第2のギヤ89は、前記第1のギヤ87に噛み合い、前記第3のギヤ91は、前記作動部材65のギヤ部71に噛み合っている。
【0047】
前記第1のギヤ87、第2のギヤ89、第3のギヤ91は、そのギヤ比の設定によって、第1のギヤ87から作動部材65へ大きく減速して回転伝達するようになっている
次に作用を説明する。前記電磁石85の電磁コイル93が通電されていないときには、第1のギヤ87はフリー回転可能となる。従って、サイドギヤ5に対しカム面61,67の係合によって作動部材65が連動回転すると、第3のギヤ91、軸95、第2のギヤ89を介して、第1のギヤ87がフリー回転する。従って、デファレンシャル装置1は、アンロックモードとなっている。
【0048】
このアンロックモードでは、リングギヤからデフケース3にトルク伝達が行われると、ピニオンシャフト81、ピニオンギヤ9を介して、両サイドギヤ5,7にトルクが伝達され、両サイドギヤ5,7がデフケース3と共に一体に回転する。これによって、左右のアクスルシャフトを介し左右の車輪側へトルク伝達を行うことができる。
【0049】
左右の車輪が差動回転したときには、該差動回転が左右のアクスルシャフトを介してサイドギヤ5,7へ伝達される。これによって、サイドギヤ5,7間が差動回転する。このときピニオンギヤ9がピニオンシャフト81の周りに自転し、サイドギヤ5,7間の相対回転を許容することができる。
【0050】
従って、デファレンシャル装置1は、サイドギヤ5,7間の相対回転を許容しながら、デフケース3からサイドギヤ5,7側へ確実にトルク伝達を行うことができる。
【0051】
デファレンシャル装置1は、アンロックモードにおいて、リミットスリップデフとしての機能を奏することができる。
【0052】
すなわち、アンロックモードにおいて、デフケース3からサイドギヤ5,7へトルクが伝達されると、ピニオンギヤ9とサイドギヤ5との間の噛み合い反力によって、サイドギヤ5が端板部13側へ移動する。サイドギヤ5は、摩擦係合面59がワッシャ63を介してデフケース3側の摩擦係合面33に摩擦係合する。従って、前記摩擦係合面59,33の摩擦係合によって、サイドギヤ5は一定の差動回転力になるまでその差動が制限され、デファレンシャル装置1は、リミットスリップデフとしての機能を奏することができる。
【0053】
前記電磁コイル93が通電制御されたときには、電磁石85と第1のギヤ87間において、非磁性体39の周りに磁路が形成され、第1のギヤ87がボス部45の周りで回転軸芯に沿った方向へ移動し、デフケース3の壁部37に引き付けられる。これによって、第1のギヤ87は壁部37に摩擦係合し、第1のギヤ87に回転制限力が付与される。従って、第2のギヤ89、軸95、第1のギヤ91、ギヤ部71を介して、作動部材65に回転制限力が付与される。
【0054】
これに対し、サイドギヤ5が差動回転によりデフケース3に対し回転しようとすると、カム面61,67の働きで、サイドギヤ5、作動部材65相互が離間する方向へ移動力を受ける。この移動力で、サイドギヤ5の摩擦係合面59はワッシャ63を介して、デフケース3側の摩擦係合面33に摩擦係合する。
【0055】
また、本実施形態では、作動部材65の摩擦係合面69もデフケース3側の摩擦係合面31に摩擦係合する。これらの摩擦係合によって、サイドギヤ5はデフケース3に対し相対回転不能となり、デファレンシャル装置1は、ロックモードとなる。
【0056】
このロックモードでは、サイドギヤ5,7間の相対回転が制限され、デフケース3から両サイドギヤ5,7を介し、左右の車輪側へ確実にトルク伝達を行うことができる。
【0057】
従って、悪路等において、一方の車輪の路面摩擦係数が低下しても、路面摩擦係数の高い方の車輪側へトルクを確実に伝達することによって、悪路での走破性等を向上することができる。
【0058】
そして、デファレンシャル装置1はロックモードに際し、作動部材65側はデフケース3と共に回転するが、電磁石85はデフケース3外にエアギャップを介して配置されているため、作動部材65側と電磁石85とが摺動することはなく、発熱、摩耗を抑制して、耐久性を大幅に向上することができると共に、異音発生も大幅に抑制することができる。
【0059】
前記摩擦係合面31,33,59,69はコーンクラッチ状に形成されているため、前記カム面61,67の働きで、移動ストロークを殆ど要することなく、確実に摩擦係合する。
【0060】
前記第1のギヤ87及び第2のギヤ89と、第3のギヤ91及び作動部材65との間の減速比を調整することによって、小型の電磁石85によって作動部材65を確実に回転制限することができる。
【0061】
前記摩擦係合面59,69が当接する摩擦係合面33,31は、デフケース3の結合コーナー部35に設けられているため、摩擦係合面33,31間でのデフケース3の剛性が高いと共に摩擦係合面33,31間のスパンを短くすることができ、摩擦係合面59,69から摩擦係合面33,31に働く力に対し、端板部13と壁部37とに摩擦係合面を形成する場合に比較してデフケース3の変形量を抑制することをできる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図を示している。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0062】
本実施形態では、サイドギヤ7Aとデフケース3との間に、摩擦係合部材97を設けたものである。サイドギヤ7Aの外周側には、コーンクラッチ状の摩擦係合面99が設けられている。前記摩擦係合部材97にも、コーンクラッチ状の摩擦係合面101が設けられ、摩擦係合面99に対向している。前記摩擦係合部材97は、スナップリング103によってデフケース3の本体部11側に回転軸芯に沿った方向に位置決められている。摩擦係合部材97は、デフケース3に対して回転方向に係合する構成とすることもできる。
【0063】
従って、本実施形態においては、電磁石85の電磁コイル93が通電されていないアンロックモードのときに、サイドギヤ5のみならず、サイドギヤ7Aをも回転制限することでリミットスリップデフとしての機能を向上することができる。
【0064】
すなわち、アンロックモードにおいて、デフケース3からサイドギヤ5,7Aへトルクが伝達されると、ピニオンギヤ9とサイドギヤ5,7A間の噛み合い反力によって、両サイドギヤ5,7Aが相互に離間する方向へ移動する。サイドギヤ5側では、摩擦係合面59がワッシャ63を介して、デフケース3側の摩擦係合面33に摩擦係合し、サイドギヤ7A側では、摩擦係合面99が摩擦係合部材97の摩擦係合面101に摩擦係合する。
【0065】
従って、前記各摩擦係合面59,33,99,101の摩擦係合によって、両サイドギヤ5,7Aは一定の差動回転力になるまでその差動が制限され、リミットスリップデフとしての機能をより向上させることができる。
【0066】
なお、前記カム手段を構成するカム面61,67は、サイドギヤ5及び作動部材65に、相互に離間する方向へ移動力を付与することができるものであればよく、カムボールを用いたカム手段等によって構成することもできる。
【0067】
前記電磁制限手段83は、第2のギヤ89、第3のギヤ91、軸95を省略し、第1のギヤ87を作動部材65に直接噛み合わせ、電磁石85によって該第1のギヤ87を引き付ける構成とし、デフケース3側に摩擦係合させる構成にすることも可能である。
【0068】
前記第1のギヤ87、第2のギヤ89、第3のギヤ91、及び軸95をすべて省略し、作動部材65の外周にフランジ部を形成し、該作動部材65を電磁石85によって直接引き付け、デフケース3側に摩擦係合させる構成にすることも可能である。
【0069】
前記摩擦係合面33,59と摩擦係合面31,69との一方は、摩擦係合面とすることなく、単なる当接面として構成することも可能である。摩擦係合面としては、コーンクラッチ状に形成するものに限らず、摩擦板を介設する構成等にすることも可能である。
【0070】
デファレンシャル装置1は、前輪間、或いは前後輪間に配置する構成にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図である。
【図2】第1実施形態に係り、要部の拡大断面図である。
【図3】第1実施形態に係り、サイドギヤの断面図である。
【図4】第1実施形態に係り、作動部材の断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図である。
【図6】従来例に係るデファレンシャル装置の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャル装置
3 デフケース(第1回転部材)
5,7,7A サイドギヤ(第2回転部材)
9 ピニオンギヤ(第3回転部材)
31,33,59,69 摩擦係合面
61,67 カム面(カム手段)
65 作動部材
83 電磁制限手段
85 電磁石
87 第1のギヤ
89 第2のギヤ
91 第3のギヤ
95 軸
Claims (4)
- 回転自在に支持される第1回転部材と、
前記第1回転部材内に、相対回転自在に支持された一対の第2回転部材と、
前記第1回転部材に回転自在に支持され前記各第2回転部材を噛み合い結合して前記第1回転部材と前記各第2回転部材とを連動回転させると共に第2回転部材間の相対回転を許容する第3回転部材とを備え、
前記第2回転部材にカム手段を介して係合する作動部材を設け、
前記第1回転部材と前記第2回転部材及び作動部材とに、前記第2回転部材及び作動部材が前記カム手段の働きで相互に離間する方向へ移動力を受けたとき当接する当接面を設け、
前記当接面の少なくとも一方を、摩擦係合面とし、
前記第1回転部材に対してエアギャップを有し前記作動部材に電磁力により前記第1回転部材に対する回転制限力を付与して前記カム手段を働かせる電磁制限手段を設けたことを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1記載のデファレンシャル装置であって、
前記摩擦係合面は、コーンクラッチ状に形成されていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、
前記電磁制限手段は、固定側に支持され前記第1回転部材外にエアギャップを介して配置された電磁石と、前記作動部材側に噛み合いにより連動連結され前記電磁石の電磁力により前記第1回転部材へ引き付けられて回転制限される第1のギヤとを備えたことを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項3記載のデファレンシャル装置であって、
前記電磁制限手段は、前記第1回転部材に回転自在に支持された軸と、該軸の一端部に設けられ前記第1のギヤに噛み合う第2のギヤと、前記軸の他端部に設けられ前記作動部材に噛み合う第3のギヤとを備えたことを特徴とするデファレンシャル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003155167A JP2004353825A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | デファレンシャル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003155167A JP2004353825A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | デファレンシャル装置 |
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JP2004353825A true JP2004353825A (ja) | 2004-12-16 |
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ID=34049620
Family Applications (1)
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JP2003155167A Pending JP2004353825A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | デファレンシャル装置 |
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JP (1) | JP2004353825A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016522367A (ja) * | 2013-05-14 | 2016-07-28 | ジーケーエヌ・ドライブライン・ノースアメリカ・インコーポレーテッド | 車両差動切断アセンブリ |
-
2003
- 2003-05-30 JP JP2003155167A patent/JP2004353825A/ja active Pending
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