JP2004353689A - 油圧機械式変速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ギヤの切換を伴わない完全無断変速機能を有し、小さな場積、良好な伝達効率を持つ油圧機械式変速装置を提供する。
【解決手段】この油圧機械式変速装置は、駆動源の出力を遊星歯車にて分割し、一方は可変容量形油圧ポンプ・モータに、他方を出力軸に出力し、この出力軸を可変容量型ポンプ・モータで駆動する油圧機械式変速装置において、所定車速で可変容量形油圧ポンプ・モータから圧油を油圧ポンプ・モータに供給し遊星歯車減速機を駆動してなる。
【選択図】 図1
【解決手段】この油圧機械式変速装置は、駆動源の出力を遊星歯車にて分割し、一方は可変容量形油圧ポンプ・モータに、他方を出力軸に出力し、この出力軸を可変容量型ポンプ・モータで駆動する油圧機械式変速装置において、所定車速で可変容量形油圧ポンプ・モータから圧油を油圧ポンプ・モータに供給し遊星歯車減速機を駆動してなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧機械式変速装置(HMT)に係り、特に、低速域および中速域で大きいトルクを出力し、また広い変速範囲を要する車両に適する油圧機械式変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ポンプと油圧モータを組み合わせた油圧駆動装置を用いて速度を無段階に変える変速機は一般的に知られている。
また、油圧駆動装置と遊星歯車減速機を用いて速度を無段階に、また油圧機械式変速装置と多段変速機を用いて速度を段階に変える変速機は非特許文献1に提案されている。
【0003】
非特許文献1で油圧駆動装置と遊星歯車減速機が用いられる場合に、入力トルクが分割され、一方は油圧駆動装置の油圧ポンプに入って油圧モータを駆動し、その油圧モータの出力がサンギヤに入力している。また、他方は遊星歯車減速機のプラネタリーギヤに入力され、リングギヤから所定のトルクが出力されている。このとき、リングギヤは、油圧モータの出力によるサンギヤの回転速度に応じて可変とされる。
【0004】
また、油圧機械式変速装置と多段変速機が用いられる場合には、入力トルクが分割され、一方は油圧駆動装置の油圧ポンプに入って油圧モータを駆動し、その油圧モータの出力がプラネタリーギヤに入力している。また、他方が多段変速機を介して遊星歯車減速機のサンギヤに入力され、リングギヤから出力されている。
このとき、プラネタリーギヤに入力された回転速度により、リングギヤから所定の無段階の速度として出力されている。この変速機は、走行開始時は純油圧駆動装置としてゼロから所定速度まで変速し、所定速度からは油圧機械式変速装置で無段階に変速している。
【0005】
【非特許文献1】
Hiroyuki Mitsuya、外4名、「SAE TECHNICAL PAPER SERIES 941722」、SAE INTERNATIONAL、1994年、p.3、p.5
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方式では無断変速といっても、ギヤによる切換を伴うため変速ショックが発生してしまう。又変速用ミッションが必要となりコストも高くなってしまう。
【0007】
本発明は上記の問題点に着目してなされたもので、油圧機械式変速装置に係り、特に、ギヤの切換を伴わない完全無断変速機能、安価な構造、小さな場積、良好な伝達効率を持つ油圧機械式変速装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するために、本発明に係る油圧機械式変速装置の発明では、油圧機械式変速装置において、駆動源と、駆動源に連結された遊星歯車減速機とを備え、前記遊星歯車減速機を、一方は油圧ポンプ・モータに、他方は出力軸に連結して、駆動源の出力を分割して出力できるようにし、前記出力軸に前記油圧ポンプ・モータからの圧油を受けて出力軸を駆動する可変容量形ポンプ・モータを配設し、所定車速で前記出力軸を駆動する可変容量形油圧ポンプ・モータから、前記遊星歯車減速機に連結した油圧ポンプ・モータに圧油を供給し、前記遊星歯車減速機を駆動する構成としている。
この場合に、可変容量形油圧ポンプ・モータのモータ作用からポンプ作用への切換えを最高車速の1/2近傍に設けてなるようにしている。
【0009】
上記の油圧機械式変速装置によれば、駆動源の出力を遊星歯車減速機で2分割にして、一方を油圧ポンプ・モータに、他方を出力軸に出力して、それぞれを駆動している。
油圧ポンプ・モータは可変容量形油圧ポンプ・モータに圧油を供給し、この可変容量形油圧ポンプ・モータが押除け容積を順次減ずるとともに、先ずモータ作用させて出力軸を駆動し、その後にポンプ作用させ油圧ポンプ・モータを経て遊星歯車減速機を増速して、車速を無段階に変速している。
【0010】
また、可変容量形油圧ポンプ・モータは、最大車速の1/2近傍で押除け容積をほぼゼロにし、遊星歯車減速機から出力軸までのメカニカルラインで駆動している。
これにより、車速が最大車速の略半分の位置で駆動源の全出力トルクをメカニカルトルクTmaとして出力することにより、中速以下の効率を良好なものとしている。
【0011】
また、中速域から最大車速までは、可変容量形油圧ポンプ・モータがポンプ作用を行なって圧油を吐出し、この圧油により油圧ポンプ・モータを介して遊星歯車減速機を増速して最大車速を得ている。
【0012】
また、出力軸に連結する可変容量形油圧ポンプ・モータおよび可変容量形油圧モータを設け、その可変容量形油圧モータと可変容量形油圧ポンプ・モータの押除け容積を順次減ずるとともに、可変容量形油圧ポンプ・モータを先ずモータ作用させ、その後にポンプ作用させて油圧ポンプ・モータを経て遊星歯車減速機を増速することにより、広い変速範囲で無段階の滑らかな変速を行なうことができるとともに油圧ポンプ・モータを小型にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油圧機械式変速装置の実施形態について図面を参照して説明する。
先ず、実施例の油圧機械式変速装置について、図1、図2および図3を用いて説明する。図1は油圧機械式変速装置の構成図、図2は、横軸に出力軸の回転速度である車速を、また縦軸に出力トルク、油圧ポンプ・モータおよび油圧モータの押除け容積を示す図、図3は、横軸に出力軸の回転速度である車速を、また縦軸に油圧ポンプ・モータおよび油圧モータの回転速度を示す図である。
【0014】
図1において、油圧機械式変速装置1は、エンジン等の駆動源3が遊星歯車減速機5(以下、遊星減速機5という)のプラネタリーキャリア7aを介してプラネタリーギヤ7に、また油圧ポンプ・モータ11(以下、ポンプ・モータ11という)が第1サンギヤ9に、更に出力軸13が歯車15を介して第2サンギヤ17に、それぞれ接続されている。
これにより、駆動源3の出力トルクは、遊星減速機5で2分割にされて、一方が第1サンギヤ9からポンプ・モータ11に、また、他方が第2サンギヤ17から歯車15を経て出力軸13に出力されている。
【0015】
出力軸13には、遊星減速機5と詳細を後述する第1油圧ポンプ・モータ23(以下、モータ23という)との間に正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21が並列して設けられている。
正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21は、遊星減速機5が出力する駆動源3の出力トルクを第2サンギヤ17に噛み合った歯車15からのメカニカルラインで受けている。正転用クラッチ19は、正転用減速機部19aと正転クラッチ部19bとにより構成されており、正転時に正転クラッチ部19bを接続して駆動源3の出力トルクを遊星減速機5から受けて正転トルクとして出力軸13に伝達している。
【0016】
逆転用クラッチ21は、逆転用減速機部21aと逆転クラッチ部21bとにより構成されており、逆転時に逆転クラッチ部21bを接続して駆動源3の出力トルクを遊星減速機5から受けて逆転トルクとして出力軸13に伝達している。
出力軸13に配設された正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21の後方には詳細を後述するモータ23が配設され、モータ23の出力トルクは出力軸13に出力されている。これにより、モータ23の出力トルクは、正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21を経ることなく、出力軸13に出力される。また、モータ23はポンプ作用時、出力軸13より回転を受けて圧油をポンプ・モータ11に供給して遊星減速機5を増速している。
【0017】
第1サンギヤ9に連結されたポンプ・モータ11には配管25が接続され、配管25には切換弁33を介してモータ23に接続されている。
配管25と配管29の途中で、ポンプ・モータ11とモータ23との間には切換弁33が配設されている。切換弁33は、正逆転用操作レバー33Aからの指令により中立位置(n)から正転位置(f)あるいは逆転位置(b)に切り換わり、ポンプ・モータ11の圧油をモータ23に供給し、その回転を正転あるいは逆転とさせている。
【0018】
ポンプ・モータ11は、可変容量形油圧ポンプ・モータにより形成されている。このポンプ・モータ11の押除け容積は、図2の点線(A)で示すように、点Xoから点Xaまで増加し、それ以後最大車速まで一定の押除け容積を保持している。なお、図2と図3では正転時の状態を示し、押除け容積、トルクおよび回転速度を表示している。
ポンプ・モータ11はポンプ作用をするときには、圧油を配管25に吐出しており、その吐出油はモータ23に送給されている。また、ポンプ・モータ11がモータ作用をするときには、モータ23が配管29により油を吸引して加圧し、モータ23が吐出した圧油をポンプ・モータ11は配管25から受けている。
【0019】
ポンプ・モータ11は、図3の点線(B)で示すように、車速の増加、即ち出力軸13の回転速度の増加に伴って遊星減速機5により、点Xoから第2所定車速の点Xbまでは回転速度を順次減じている。
また、ポンプ・モータ11は、第2所定車速の点Xbから最高車速の点Xmまではモータ23により駆動されて逆転方向に回転速度を増している。モータ23は併設されている出力軸13により駆動されて、タンク31及び配管29より油を吸込み、配管25に吐出している。
【0020】
即ち、遊星減速機5は、第2サンギヤ17の回転速度が増加することにより第1サンギヤ9の回転速度が減少する。すなわち、車速である第2サンギヤ17の回転速度の増加に伴って第1サンギヤ9であるポンプ・モータ11の回転速度が順次減じている。
また、ポンプ・モータ11の反対方向の回転速度、即ち第1サンギヤ9の逆回転によって第2サンギヤ17の回転速度を増加している。
【0021】
モータ23は、二方向可変容量形油圧ポンプ・モータにより形成されており、出力軸13に併設されている。
モータ23は、最大傾転角の位置から中立位置までモータ作用をし、その出力トルクが出力軸13に出力されて遊星減速機5から正転用クラッチ19あるいは逆転用クラッチ21を経たメカニカルトルクに加算されており、また中立位置から反対側の傾転角の位置でのポンプ作用時に、出力軸13からトルク(Tn)を引算し圧油をポンプ・モータ11に送給している。
【0022】
モータ23は、その第1斜板角制御機構57が走行用操作レバー51および出力軸13に付設された速度センサ53の信号を受けた制御装置55から指令を受け、その斜板の傾転角を最大傾転から中立位置を経て反対側に傾動し、押除け容積を可変にするとともに、最大傾転から中立位置でのモータ作用と、中立位置から反対側の傾転でポンプ作用をしている。
【0023】
モータ23の押除け容積は、図2の一点鎖線(C)で示すように、点Xoから第1所定車速の点Xaまでは第1斜板角制御機構57により最大押除け容積を一定とし、第1所定車速の点Xaを超えてから第2所定車速の点Xbまでは押除け容積を順次減じ、第2所定車速の点Xbでゼロとし、また第2所定車速の点Xbを超えて最高車速の点Xmまでは反対側に押除け容積を順次増している。
【0024】
上記構成において作動について、図1から図3を用いて説明する。
先ず、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nにある場合について説明する。切換弁33は、正逆転用操作レバー33Aの操作を受けて中立位置(n)にあり、ポンプ・モータ11の吐出油はタンク31に戻っている。
【0025】
同時に、中立位置Nにある正逆転用操作レバー33Aの指令が正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21に出力され、両クラッチ19、21が遮断されている。これにより、出力軸13は、駆動源3の出力トルクを遊星減速機5、歯車15のメカニカルラインを経て受けることがないため、出力軸13が回転することなく、かつ出力トルクをゼロとしている。
【0026】
次に、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nから正転方向Fに操作され、例えば、車両が前進する場合について説明する。
正逆転用操作レバー33Aは切換弁33に指令を出力して切換弁33を正転位置(f)に切換える。切換弁33はポンプ・モータ11の圧油をモータ23の正転方向のポートに供給する。
同時に走行用操作レバー51の走行の指令が正転用クラッチ19に出力され、正転用クラッチ19が接続される。
【0027】
油圧モータ23は圧油を受けてトルクを出力し、そのモータ出力トルクThを出力軸13に出力している。また、遊星減速機5の第2サンギヤ17は、駆動源3の出力トルクを歯車15および正転用クラッチ19を経て、図2の細い実線(G)で示すメカニカルトルクTmとして出力軸13に出力している。
出力軸13は、モータ出力トルクThとメカニカルトルクTmとの加算した図2の太い実線(H)で示す合力トルクTa(Ta=Th+Tm)を出力する。
【0028】
駆動開始時に出力軸13が走行抵抗により回転しない場合を考えると、遊星減速機5の第2サンギヤ17は歯車15により係止され、駆動源3の出力は第1サンギヤ9からポンプ・モータ11に出力される。
また、出力軸13の停止により、モータ23も停止しているため、ポンプ・モータ11の吐出油は図示しないリリーフ弁より排出される。
【0029】
油圧ポンプ・モータ11の吐出圧により、モータ23に出力トルクが発生し、併設されている出力軸13に出力される。
これにより、出力軸13は、点Xoで油圧モータ23の出力トルクThと、遊星減速機5の第2サンギヤ17からのメカニカルトルクTmとの加算した合力トルクTaoを受けるため、大きな駆動力を出力する。
【0030】
次に、出力軸13が回転を始めた場合を考える。第2サンギヤ17が走行用操作レバー51の指令に従って油圧ポンプ・モータ11の押除け容積が増加し、それに従って第2サンギヤ17が回転を始め、第1サンギヤ9の回転速度を点線(B)に沿って順次低減する。
【0031】
第1所定車速の点Xaに達すると、走行用操作レバー51の走行の指令および出力軸13に付設されている速度センサ53により車速が検出されて、制御装置55よりモータ23の第1斜板角制御機構57に指令が出力される。
【0032】
また、モータ23は、その第1斜板角制御機構57により押除け容積を順次減じていくとともに、ポンプ・モータ11の回転速度の低下から受ける油量を減じるが、それに反してモータ23が押除け容積の減じる量を大きくして回転速度を増していき、出力軸13の回転速度を増している。これにより、第1所定車速の点Xaから第2所定車速の点Xbまでの変速が滑らかに行なうことができる。
このモータ23の押除け容積の減少は、第1所定車速の点Xaを超えてから第2所定車速の点Xbまでの間で行なわれる。
【0033】
第2所定車速の点Xbに達すると、走行用操作レバー51の指令および出力軸13に付設されている速度センサ53により車速が検出されて、制御装置55よりモータ23の第1斜板角制御機構57に指令が出力される。第1斜板角制御機構57はモータ23の押除け容積を減じてゼロにする。
これにより、ポンプ・モータ11の吐出油はモータ23で遮断されるため、ポンプ・モータ11の回転速度がゼロになって第1サンギヤ9を停止する。
【0034】
この第1サンギヤ9の停止により、遊星減速機5は駆動源3の全出力を第2サンギヤ17から歯車15、正転用クラッチ19を経てメカニカルラインで全メカニカルトルク出力として出力軸13に出力する。
これにより、車速が最大車速の略半分の位置で駆動源3の全出力が伝達効率の良いメカニカルラインで出力軸13から出力される。
【0035】
第2所定車速の点Xbを超えて最大車速の点Xmまでは、走行用操作レバー51の走行の指令および出力軸13に付設されている速度センサ53により車速が検出されて、制御装置55よりモータ23の第1斜板角制御機構57に指令が出力される。
第1斜板角制御機構57はモータ23の斜板の傾転角を反対側に傾転して、モータ23をモータ作用からポンプ作用に変える。モータ23は、出力軸13より図2に示すように第2所定車速の点Xbを超えて最大車速の点Xmまでは出力軸13より駆動され、圧油を配管25に吐出する。
【0036】
配管25に吐出された圧油は、切換弁22を経てポンプ・モータ11に送給され、ポンプ・モータ11をモータ作用させて逆回転させる。この回転はポンプ・モータ11から第1サンギヤ9に入り、第1サンギヤ9を逆回転させて遊星減速機5の第2サンギヤ17の回転速度を増す。
これに伴って、第2サンギヤ17から出力軸13への回転速度が増していき、車速も増速されていく。この増速は、第2所定車速の点Xbを超えてから最高車速の点Xmまで行なわれ、点Xmで最高車速を得ている。
【0037】
正逆転用操作レバー33Aが操作F、Bから中立位置Nに戻される場合については、車速の増速とは逆の行程で行なわれる。詳細についての説明は省略する。
【0038】
また、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nから逆転方向Bに操作されて、例えば、車両が後進する場合については、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nから正転方向Fに操作される場合と同様なため詳細な説明は省略する。
【0039】
また、ポンプとして二方向可変容量形油圧ポンプ・モータを用いるとともに、モータとしてポンプ・モータ23を用いて閉回路を形成し、二方向可変容量形油圧ポンプ・モータを切換えることにより、正逆転を行なって切換弁33を省略しても良い。
前記実施例に囚われることなく、一方向可変容量形油圧ポンプ・モータ、二方向可変容量形油圧ポンプ・モータ、切換弁33およびチェック弁を用いて適宜組み合わせて形成することができる。
【0040】
また、駆動源3、ポンプ・モータ11および出力軸13は、前記実施例に囚われることなく、プラネタリーギヤ7、第1サンギヤ9および第2サンギヤ17のいずれかに適宜選択して連結しても良い。
また、制御装置は、走行用操作レバー51および速度センサ53の信号を受けて斜板角制御機構に指令を出力したが、走行用操作レバー51からの指令でも良い。
【0041】
遊星減速機5はダブルサンプラネタリ式で示しているが通常の1段の遊星歯車式でも良い。
駆動源は電動モータでも良い。また、操作レバーからの信号で油圧ポンプ、油圧モータを制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例である油圧機械式変速装置の構成図である。
【図2】本発明に係る実施例の車速と油圧ポンプ・モータの押除け容積、油圧モータの押除け容積およびトルクとの関係を説明する図である。
【図3】本発明に係る実施例の車速と油圧ポンプ・モータおよび油圧モータの回転速度との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1…油圧機械式変速装置、3…駆動源、5…遊星歯車減速機、7…プラネタリーギヤ、9…第1サンギヤ、11…油圧ポンプ・モータ、13…出力軸、17…第2サンギヤ、19…正転用クラッチ、21…逆転用クラッチ、23…油圧ポンプ・モータ(可変容量形油圧ポンプ・モータ)、33…切換弁、37…モータ用減速機、51…走行用操作レバー、53…速度センサ、55…制御装置、53…速度センサ、57…第1斜板角制御機構。
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧機械式変速装置(HMT)に係り、特に、低速域および中速域で大きいトルクを出力し、また広い変速範囲を要する車両に適する油圧機械式変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ポンプと油圧モータを組み合わせた油圧駆動装置を用いて速度を無段階に変える変速機は一般的に知られている。
また、油圧駆動装置と遊星歯車減速機を用いて速度を無段階に、また油圧機械式変速装置と多段変速機を用いて速度を段階に変える変速機は非特許文献1に提案されている。
【0003】
非特許文献1で油圧駆動装置と遊星歯車減速機が用いられる場合に、入力トルクが分割され、一方は油圧駆動装置の油圧ポンプに入って油圧モータを駆動し、その油圧モータの出力がサンギヤに入力している。また、他方は遊星歯車減速機のプラネタリーギヤに入力され、リングギヤから所定のトルクが出力されている。このとき、リングギヤは、油圧モータの出力によるサンギヤの回転速度に応じて可変とされる。
【0004】
また、油圧機械式変速装置と多段変速機が用いられる場合には、入力トルクが分割され、一方は油圧駆動装置の油圧ポンプに入って油圧モータを駆動し、その油圧モータの出力がプラネタリーギヤに入力している。また、他方が多段変速機を介して遊星歯車減速機のサンギヤに入力され、リングギヤから出力されている。
このとき、プラネタリーギヤに入力された回転速度により、リングギヤから所定の無段階の速度として出力されている。この変速機は、走行開始時は純油圧駆動装置としてゼロから所定速度まで変速し、所定速度からは油圧機械式変速装置で無段階に変速している。
【0005】
【非特許文献1】
Hiroyuki Mitsuya、外4名、「SAE TECHNICAL PAPER SERIES 941722」、SAE INTERNATIONAL、1994年、p.3、p.5
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方式では無断変速といっても、ギヤによる切換を伴うため変速ショックが発生してしまう。又変速用ミッションが必要となりコストも高くなってしまう。
【0007】
本発明は上記の問題点に着目してなされたもので、油圧機械式変速装置に係り、特に、ギヤの切換を伴わない完全無断変速機能、安価な構造、小さな場積、良好な伝達効率を持つ油圧機械式変速装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するために、本発明に係る油圧機械式変速装置の発明では、油圧機械式変速装置において、駆動源と、駆動源に連結された遊星歯車減速機とを備え、前記遊星歯車減速機を、一方は油圧ポンプ・モータに、他方は出力軸に連結して、駆動源の出力を分割して出力できるようにし、前記出力軸に前記油圧ポンプ・モータからの圧油を受けて出力軸を駆動する可変容量形ポンプ・モータを配設し、所定車速で前記出力軸を駆動する可変容量形油圧ポンプ・モータから、前記遊星歯車減速機に連結した油圧ポンプ・モータに圧油を供給し、前記遊星歯車減速機を駆動する構成としている。
この場合に、可変容量形油圧ポンプ・モータのモータ作用からポンプ作用への切換えを最高車速の1/2近傍に設けてなるようにしている。
【0009】
上記の油圧機械式変速装置によれば、駆動源の出力を遊星歯車減速機で2分割にして、一方を油圧ポンプ・モータに、他方を出力軸に出力して、それぞれを駆動している。
油圧ポンプ・モータは可変容量形油圧ポンプ・モータに圧油を供給し、この可変容量形油圧ポンプ・モータが押除け容積を順次減ずるとともに、先ずモータ作用させて出力軸を駆動し、その後にポンプ作用させ油圧ポンプ・モータを経て遊星歯車減速機を増速して、車速を無段階に変速している。
【0010】
また、可変容量形油圧ポンプ・モータは、最大車速の1/2近傍で押除け容積をほぼゼロにし、遊星歯車減速機から出力軸までのメカニカルラインで駆動している。
これにより、車速が最大車速の略半分の位置で駆動源の全出力トルクをメカニカルトルクTmaとして出力することにより、中速以下の効率を良好なものとしている。
【0011】
また、中速域から最大車速までは、可変容量形油圧ポンプ・モータがポンプ作用を行なって圧油を吐出し、この圧油により油圧ポンプ・モータを介して遊星歯車減速機を増速して最大車速を得ている。
【0012】
また、出力軸に連結する可変容量形油圧ポンプ・モータおよび可変容量形油圧モータを設け、その可変容量形油圧モータと可変容量形油圧ポンプ・モータの押除け容積を順次減ずるとともに、可変容量形油圧ポンプ・モータを先ずモータ作用させ、その後にポンプ作用させて油圧ポンプ・モータを経て遊星歯車減速機を増速することにより、広い変速範囲で無段階の滑らかな変速を行なうことができるとともに油圧ポンプ・モータを小型にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油圧機械式変速装置の実施形態について図面を参照して説明する。
先ず、実施例の油圧機械式変速装置について、図1、図2および図3を用いて説明する。図1は油圧機械式変速装置の構成図、図2は、横軸に出力軸の回転速度である車速を、また縦軸に出力トルク、油圧ポンプ・モータおよび油圧モータの押除け容積を示す図、図3は、横軸に出力軸の回転速度である車速を、また縦軸に油圧ポンプ・モータおよび油圧モータの回転速度を示す図である。
【0014】
図1において、油圧機械式変速装置1は、エンジン等の駆動源3が遊星歯車減速機5(以下、遊星減速機5という)のプラネタリーキャリア7aを介してプラネタリーギヤ7に、また油圧ポンプ・モータ11(以下、ポンプ・モータ11という)が第1サンギヤ9に、更に出力軸13が歯車15を介して第2サンギヤ17に、それぞれ接続されている。
これにより、駆動源3の出力トルクは、遊星減速機5で2分割にされて、一方が第1サンギヤ9からポンプ・モータ11に、また、他方が第2サンギヤ17から歯車15を経て出力軸13に出力されている。
【0015】
出力軸13には、遊星減速機5と詳細を後述する第1油圧ポンプ・モータ23(以下、モータ23という)との間に正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21が並列して設けられている。
正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21は、遊星減速機5が出力する駆動源3の出力トルクを第2サンギヤ17に噛み合った歯車15からのメカニカルラインで受けている。正転用クラッチ19は、正転用減速機部19aと正転クラッチ部19bとにより構成されており、正転時に正転クラッチ部19bを接続して駆動源3の出力トルクを遊星減速機5から受けて正転トルクとして出力軸13に伝達している。
【0016】
逆転用クラッチ21は、逆転用減速機部21aと逆転クラッチ部21bとにより構成されており、逆転時に逆転クラッチ部21bを接続して駆動源3の出力トルクを遊星減速機5から受けて逆転トルクとして出力軸13に伝達している。
出力軸13に配設された正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21の後方には詳細を後述するモータ23が配設され、モータ23の出力トルクは出力軸13に出力されている。これにより、モータ23の出力トルクは、正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21を経ることなく、出力軸13に出力される。また、モータ23はポンプ作用時、出力軸13より回転を受けて圧油をポンプ・モータ11に供給して遊星減速機5を増速している。
【0017】
第1サンギヤ9に連結されたポンプ・モータ11には配管25が接続され、配管25には切換弁33を介してモータ23に接続されている。
配管25と配管29の途中で、ポンプ・モータ11とモータ23との間には切換弁33が配設されている。切換弁33は、正逆転用操作レバー33Aからの指令により中立位置(n)から正転位置(f)あるいは逆転位置(b)に切り換わり、ポンプ・モータ11の圧油をモータ23に供給し、その回転を正転あるいは逆転とさせている。
【0018】
ポンプ・モータ11は、可変容量形油圧ポンプ・モータにより形成されている。このポンプ・モータ11の押除け容積は、図2の点線(A)で示すように、点Xoから点Xaまで増加し、それ以後最大車速まで一定の押除け容積を保持している。なお、図2と図3では正転時の状態を示し、押除け容積、トルクおよび回転速度を表示している。
ポンプ・モータ11はポンプ作用をするときには、圧油を配管25に吐出しており、その吐出油はモータ23に送給されている。また、ポンプ・モータ11がモータ作用をするときには、モータ23が配管29により油を吸引して加圧し、モータ23が吐出した圧油をポンプ・モータ11は配管25から受けている。
【0019】
ポンプ・モータ11は、図3の点線(B)で示すように、車速の増加、即ち出力軸13の回転速度の増加に伴って遊星減速機5により、点Xoから第2所定車速の点Xbまでは回転速度を順次減じている。
また、ポンプ・モータ11は、第2所定車速の点Xbから最高車速の点Xmまではモータ23により駆動されて逆転方向に回転速度を増している。モータ23は併設されている出力軸13により駆動されて、タンク31及び配管29より油を吸込み、配管25に吐出している。
【0020】
即ち、遊星減速機5は、第2サンギヤ17の回転速度が増加することにより第1サンギヤ9の回転速度が減少する。すなわち、車速である第2サンギヤ17の回転速度の増加に伴って第1サンギヤ9であるポンプ・モータ11の回転速度が順次減じている。
また、ポンプ・モータ11の反対方向の回転速度、即ち第1サンギヤ9の逆回転によって第2サンギヤ17の回転速度を増加している。
【0021】
モータ23は、二方向可変容量形油圧ポンプ・モータにより形成されており、出力軸13に併設されている。
モータ23は、最大傾転角の位置から中立位置までモータ作用をし、その出力トルクが出力軸13に出力されて遊星減速機5から正転用クラッチ19あるいは逆転用クラッチ21を経たメカニカルトルクに加算されており、また中立位置から反対側の傾転角の位置でのポンプ作用時に、出力軸13からトルク(Tn)を引算し圧油をポンプ・モータ11に送給している。
【0022】
モータ23は、その第1斜板角制御機構57が走行用操作レバー51および出力軸13に付設された速度センサ53の信号を受けた制御装置55から指令を受け、その斜板の傾転角を最大傾転から中立位置を経て反対側に傾動し、押除け容積を可変にするとともに、最大傾転から中立位置でのモータ作用と、中立位置から反対側の傾転でポンプ作用をしている。
【0023】
モータ23の押除け容積は、図2の一点鎖線(C)で示すように、点Xoから第1所定車速の点Xaまでは第1斜板角制御機構57により最大押除け容積を一定とし、第1所定車速の点Xaを超えてから第2所定車速の点Xbまでは押除け容積を順次減じ、第2所定車速の点Xbでゼロとし、また第2所定車速の点Xbを超えて最高車速の点Xmまでは反対側に押除け容積を順次増している。
【0024】
上記構成において作動について、図1から図3を用いて説明する。
先ず、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nにある場合について説明する。切換弁33は、正逆転用操作レバー33Aの操作を受けて中立位置(n)にあり、ポンプ・モータ11の吐出油はタンク31に戻っている。
【0025】
同時に、中立位置Nにある正逆転用操作レバー33Aの指令が正転用クラッチ19と逆転用クラッチ21に出力され、両クラッチ19、21が遮断されている。これにより、出力軸13は、駆動源3の出力トルクを遊星減速機5、歯車15のメカニカルラインを経て受けることがないため、出力軸13が回転することなく、かつ出力トルクをゼロとしている。
【0026】
次に、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nから正転方向Fに操作され、例えば、車両が前進する場合について説明する。
正逆転用操作レバー33Aは切換弁33に指令を出力して切換弁33を正転位置(f)に切換える。切換弁33はポンプ・モータ11の圧油をモータ23の正転方向のポートに供給する。
同時に走行用操作レバー51の走行の指令が正転用クラッチ19に出力され、正転用クラッチ19が接続される。
【0027】
油圧モータ23は圧油を受けてトルクを出力し、そのモータ出力トルクThを出力軸13に出力している。また、遊星減速機5の第2サンギヤ17は、駆動源3の出力トルクを歯車15および正転用クラッチ19を経て、図2の細い実線(G)で示すメカニカルトルクTmとして出力軸13に出力している。
出力軸13は、モータ出力トルクThとメカニカルトルクTmとの加算した図2の太い実線(H)で示す合力トルクTa(Ta=Th+Tm)を出力する。
【0028】
駆動開始時に出力軸13が走行抵抗により回転しない場合を考えると、遊星減速機5の第2サンギヤ17は歯車15により係止され、駆動源3の出力は第1サンギヤ9からポンプ・モータ11に出力される。
また、出力軸13の停止により、モータ23も停止しているため、ポンプ・モータ11の吐出油は図示しないリリーフ弁より排出される。
【0029】
油圧ポンプ・モータ11の吐出圧により、モータ23に出力トルクが発生し、併設されている出力軸13に出力される。
これにより、出力軸13は、点Xoで油圧モータ23の出力トルクThと、遊星減速機5の第2サンギヤ17からのメカニカルトルクTmとの加算した合力トルクTaoを受けるため、大きな駆動力を出力する。
【0030】
次に、出力軸13が回転を始めた場合を考える。第2サンギヤ17が走行用操作レバー51の指令に従って油圧ポンプ・モータ11の押除け容積が増加し、それに従って第2サンギヤ17が回転を始め、第1サンギヤ9の回転速度を点線(B)に沿って順次低減する。
【0031】
第1所定車速の点Xaに達すると、走行用操作レバー51の走行の指令および出力軸13に付設されている速度センサ53により車速が検出されて、制御装置55よりモータ23の第1斜板角制御機構57に指令が出力される。
【0032】
また、モータ23は、その第1斜板角制御機構57により押除け容積を順次減じていくとともに、ポンプ・モータ11の回転速度の低下から受ける油量を減じるが、それに反してモータ23が押除け容積の減じる量を大きくして回転速度を増していき、出力軸13の回転速度を増している。これにより、第1所定車速の点Xaから第2所定車速の点Xbまでの変速が滑らかに行なうことができる。
このモータ23の押除け容積の減少は、第1所定車速の点Xaを超えてから第2所定車速の点Xbまでの間で行なわれる。
【0033】
第2所定車速の点Xbに達すると、走行用操作レバー51の指令および出力軸13に付設されている速度センサ53により車速が検出されて、制御装置55よりモータ23の第1斜板角制御機構57に指令が出力される。第1斜板角制御機構57はモータ23の押除け容積を減じてゼロにする。
これにより、ポンプ・モータ11の吐出油はモータ23で遮断されるため、ポンプ・モータ11の回転速度がゼロになって第1サンギヤ9を停止する。
【0034】
この第1サンギヤ9の停止により、遊星減速機5は駆動源3の全出力を第2サンギヤ17から歯車15、正転用クラッチ19を経てメカニカルラインで全メカニカルトルク出力として出力軸13に出力する。
これにより、車速が最大車速の略半分の位置で駆動源3の全出力が伝達効率の良いメカニカルラインで出力軸13から出力される。
【0035】
第2所定車速の点Xbを超えて最大車速の点Xmまでは、走行用操作レバー51の走行の指令および出力軸13に付設されている速度センサ53により車速が検出されて、制御装置55よりモータ23の第1斜板角制御機構57に指令が出力される。
第1斜板角制御機構57はモータ23の斜板の傾転角を反対側に傾転して、モータ23をモータ作用からポンプ作用に変える。モータ23は、出力軸13より図2に示すように第2所定車速の点Xbを超えて最大車速の点Xmまでは出力軸13より駆動され、圧油を配管25に吐出する。
【0036】
配管25に吐出された圧油は、切換弁22を経てポンプ・モータ11に送給され、ポンプ・モータ11をモータ作用させて逆回転させる。この回転はポンプ・モータ11から第1サンギヤ9に入り、第1サンギヤ9を逆回転させて遊星減速機5の第2サンギヤ17の回転速度を増す。
これに伴って、第2サンギヤ17から出力軸13への回転速度が増していき、車速も増速されていく。この増速は、第2所定車速の点Xbを超えてから最高車速の点Xmまで行なわれ、点Xmで最高車速を得ている。
【0037】
正逆転用操作レバー33Aが操作F、Bから中立位置Nに戻される場合については、車速の増速とは逆の行程で行なわれる。詳細についての説明は省略する。
【0038】
また、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nから逆転方向Bに操作されて、例えば、車両が後進する場合については、正逆転用操作レバー33Aが中立位置Nから正転方向Fに操作される場合と同様なため詳細な説明は省略する。
【0039】
また、ポンプとして二方向可変容量形油圧ポンプ・モータを用いるとともに、モータとしてポンプ・モータ23を用いて閉回路を形成し、二方向可変容量形油圧ポンプ・モータを切換えることにより、正逆転を行なって切換弁33を省略しても良い。
前記実施例に囚われることなく、一方向可変容量形油圧ポンプ・モータ、二方向可変容量形油圧ポンプ・モータ、切換弁33およびチェック弁を用いて適宜組み合わせて形成することができる。
【0040】
また、駆動源3、ポンプ・モータ11および出力軸13は、前記実施例に囚われることなく、プラネタリーギヤ7、第1サンギヤ9および第2サンギヤ17のいずれかに適宜選択して連結しても良い。
また、制御装置は、走行用操作レバー51および速度センサ53の信号を受けて斜板角制御機構に指令を出力したが、走行用操作レバー51からの指令でも良い。
【0041】
遊星減速機5はダブルサンプラネタリ式で示しているが通常の1段の遊星歯車式でも良い。
駆動源は電動モータでも良い。また、操作レバーからの信号で油圧ポンプ、油圧モータを制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例である油圧機械式変速装置の構成図である。
【図2】本発明に係る実施例の車速と油圧ポンプ・モータの押除け容積、油圧モータの押除け容積およびトルクとの関係を説明する図である。
【図3】本発明に係る実施例の車速と油圧ポンプ・モータおよび油圧モータの回転速度との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1…油圧機械式変速装置、3…駆動源、5…遊星歯車減速機、7…プラネタリーギヤ、9…第1サンギヤ、11…油圧ポンプ・モータ、13…出力軸、17…第2サンギヤ、19…正転用クラッチ、21…逆転用クラッチ、23…油圧ポンプ・モータ(可変容量形油圧ポンプ・モータ)、33…切換弁、37…モータ用減速機、51…走行用操作レバー、53…速度センサ、55…制御装置、53…速度センサ、57…第1斜板角制御機構。
Claims (2)
- 油圧機械式変速装置において、
駆動源と、
駆動源に連結された遊星歯車減速機とを備え、
前記遊星歯車減速機を、一方は油圧ポンプ・モータに、他方は出力軸に連結して、
駆動源の出力を分割して出力できるようにし、
前記出力軸に前記油圧ポンプ・モータからの圧油を受けて出力軸を駆動する可変容量形ポンプ・モータを配設し、
所定車速で前記出力軸を駆動する可変容量形油圧ポンプ・モータから、前記遊星歯車減速機に連結した油圧ポンプ・モータに圧油を供給し、前記遊星歯車減速機を駆動することを特徴とする油圧機械式変速装置。 - 可変容量形油圧ポンプ・モータのモータ作用からポンプ作用への切換えを最高車速の1/2近傍に設けてなることを特徴とする請求項1記載の油圧機械式変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148696A JP2004353689A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 油圧機械式変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003148696A JP2004353689A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 油圧機械式変速装置 |
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JP2004353689A true JP2004353689A (ja) | 2004-12-16 |
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Family Applications (1)
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JP2003148696A Pending JP2004353689A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 油圧機械式変速装置 |
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JP (1) | JP2004353689A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7070531B2 (en) | 2003-05-27 | 2006-07-04 | Komatsu Ltd. | Hydromechanical transmission |
CN102943859A (zh) * | 2012-11-23 | 2013-02-27 | 天津工程机械研究院 | 一种装载机用液压机械无极变速器 |
CN106949221A (zh) * | 2016-01-07 | 2017-07-14 | 熵零技术逻辑工程院集团股份有限公司 | 一种传动机构 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003148696A patent/JP2004353689A/ja active Pending
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US7070531B2 (en) | 2003-05-27 | 2006-07-04 | Komatsu Ltd. | Hydromechanical transmission |
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