JP2004353202A - 幕板の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】引掛け構造と挟持構造との組み合わせによって、幕板の取り付けの確実性を高めると共に、幕板の外観向上、さらに施工性向上を図ること。
【解決手段】幕板1は幕板本体2と取付金具3とで構成される。幕板本体2の上下に上耳部4と下耳部5とが設けられる。取付金具3は、金具本体8と、スライド軸部11と、押えプレート13とを備えている。幕板本体2の上耳部4を金具本体8の上耳引掛け受け部9に引っ掛けると共に幕板本体2の下耳部5を金具本体8の下耳引掛け受け部10に引っ掛けた状態で、押えプレート13が下方にスライドして幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置されることで、下耳部5が押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持された構造である。
【選択図】 図1
【解決手段】幕板1は幕板本体2と取付金具3とで構成される。幕板本体2の上下に上耳部4と下耳部5とが設けられる。取付金具3は、金具本体8と、スライド軸部11と、押えプレート13とを備えている。幕板本体2の上耳部4を金具本体8の上耳引掛け受け部9に引っ掛けると共に幕板本体2の下耳部5を金具本体8の下耳引掛け受け部10に引っ掛けた状態で、押えプレート13が下方にスライドして幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置されることで、下耳部5が押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持された構造である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、幕板の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の窯業系幕板においては、釘或いはビスによる取り付けが一般的であるが、釘やビス頭のタッチアップが必要であり、面倒であり、施工性が低下するだけでなく外観的にも良くないという問題がある。また、釘やビスにより固定すると幕板と壁面の伸縮差により止め付け部にクラックや割れが発生する原因にもなる。
【0003】
そこで、他の従来例として、取付金具の上部及び中央部に幕板を係止する係止片を設け、幕板を取付金具に係止させる構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところが、この従来例では、取付金具が外部から見えず、外観がよい反面、幕板の上部と中央部の2箇所を取付金具の係止片に単に係止させるものにすぎないため、取り付け強度が十分に得られず、特に幕板の寸法精度のバラツキがある場合は取り付け強度の確実性に問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−147008号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、引掛け構造と挟持構造との組み合わせによって、幕板の取り付けの確実性を高めることができると共に、幕板の外観向上、さらに施工性向上を図ることができる幕板の取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る幕板の取付構造は、幕板1が幕板本体2と取付金具3とで構成され、上記幕板本体2の上下に上耳部4と下耳部5とが設けられ、上記取付金具3は、壁面6に固着具7にて固着される金具本体8と、金具本体8の上下に設けられる上耳引掛け受け部9及び下耳引掛け受け部10と、金具本体8の略中間部分から内方に突設されるスライド軸部11と、スライド軸部11にスライド嵌合する縦長孔12を有すると共に縦長孔12の範囲で上下方向にスライド可能とされた押えプレート13とを備え、上記幕板本体2の上耳部4を金具本体8の上耳引掛け受け部9に引っ掛けると共に幕板本体2の下耳部5を金具本体8の下耳引掛け受け部10に引っ掛けた状態で、押えプレート13が下方にスライドして幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置されることで、下耳部5が押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持されてなることを特徴としている。
【0008】
このような構成とすることで、幕板本体2の上耳部4と下耳部5を金具本体8の上耳引掛け受け部9と下耳引掛け受け部10とにそれぞれ引掛ける引掛け構造と、幕板本体2の下耳部5を押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持する挟持構造との組み合わせによって幕板1の取り付けの確実性を高めることができるので、万一、幕板本体2が突風などにより押し上げられようとした場合でも、押えプレート13が幕板本体2の下耳部5の内面5bに当たることで、押えプレート13によって幕板本体2の押し上げが確実に防がれ、幕板本体2の下耳部5が金具本体8の下耳引掛け受け部10から抜け外れることがない。従って、基本を引掛け構造としながら幕板1の取り付け強度を高めることができると共に、幕板1と壁面6との伸縮差によるクラックや割れが発生するおそれがなく、また幕板1の寸法精度のバラツキを十分に吸収できるものとなる。さらに、金具本体8のスライド軸部11及び押えプレート13を幕板本体2の内側に入れ込むことができるので、取付金具3全体を幕板本体2で覆い隠して外観向上を図ることができると共に、取付金具3を壁面6に固着するための釘やビス頭のタッチアップなどの作業も不要となる。
【0009】
また、上記幕板本体2の下耳部5の上端面5aを押えプレート13の下端面13aに当てて押えプレート13を押し上げることにより幕板本体2の下耳部5を金具本体8の下耳引掛け受け部10に引っ掛ける場合において、幕板本体2の下耳部5の上端面5aと押えプレート13の下端面13aとを、それぞれ、巾広の平面部にて形成するのが好ましい。
【0010】
このような構成とすることで、外部から見えない幕板本体2の下耳部5の上端面5aにて押えプレート13の下端面13aを押し上げる際に、巾広の平坦面同士の接触が容易となり、押えプレート13の押し上げを確実に行なえるようになり、施工性が一層向上するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0012】
本実施形態では、上階の外壁パネルと下階の外壁パネルとの間に取り付けられる窯業系幕板(サイディング幕板)1を、幕板本体2と取付金具3とで構成した場合を説明する。
【0013】
図1に示すように、幕板本体2の上端部には上耳部4、下端部には下耳部5がそれぞれ設けられている。ここでは、上耳部4は下方に向かってL字形に屈曲している。下耳部5は、幕板本体2の下端部から垂直に立ち上がる内面5bと、内面5bの上端から外方に水平に突出する上端面5aとを備えている。
【0014】
一方、取付金具3は、固着具7にて壁面6に固着される金具本体8と、金具本体8の略中間部分から内方に向かって水平方向に突設されるスライド軸部11と、スライド軸部11の先端にスライド嵌合して上下方向にスライド可能な押えプレート13とからなる。
【0015】
上記金具本体8の上部には上耳引掛け受け部9が形成されている。上耳引掛け受け部9は、図2(b)に示すように、上端に行く程壁面6から離反する方向に傾斜した傾斜部9aと傾斜部9aの先端から上方に突出した垂直部9bとからなる。金具本体8の下部には、上向きコ字形の下耳引掛け受け部10が形成されている。ここでは下耳引掛け受け部10の前端の下方に壁面6に当接するL字形の補強片14が一体に設けられている。
【0016】
上記押えプレート13は、下方にスライドすることで幕板本体2の下耳部5の内面5bに沿って配置され、押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10とで幕板本体2の下耳部5を内外から挟持する働きをする。この押えプレート13は、図2(a)に示すように、金具本体8よりもひと回り小さく形成され、その中央部には上下方向に縦長孔12が穿設されており、スライド軸部11の先端が縦長孔12にスライド嵌合することで、押えプレート13はスライド軸部11に対して縦長孔12の範囲で上下方向にスライド可能となっている。そして、幕板本体2の上耳部4及び下耳部5を金具本体8の上耳引掛け受け部9及び下耳引掛け受け部10に各々引っ掛けた状態で、押えプレート13の下部が幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置されるようになっている。
【0017】
また本例では、押えプレート13の上下方向のスライド動作が円滑に行なわれるようにするため、スライド軸部11の先端に押えプレート13を抜け止め状態で上下方向にガイドするための前後一対のガイド16が設けられている。
【0018】
さらに本例では、幕板本体2の下耳部5によって押えプレート13を確実に押し上げるようにするため、幕板本体2の下耳部5の上端面5aと押えプレート13の下端面13aとが、それぞれ、巾広の平面部にて形成されている。ここでは、図1(a)に示す押えプレート13の下端面13aをL字状に屈曲させることで巾広の平坦面としている。
【0019】
上記幕板1を壁面6に取り付けるにあたって、先ず図3(a)のように、金具本体8を壁面6に釘或いはビス等の固着具7で固着する。その後、図3(b)のように、金具本体8の前方に幕板本体2を配置し、幕板本体2の下耳部5の上端面5aにて押えプレート13の下端面13aを押し上げるようにして幕板本体2を上方へ移動させる。そして、図3(c)のように幕板本体2の上耳部4と下耳部5が金具本体8の上耳引掛け受け部9と下耳引掛け受け部10とにそれぞれ引掛け可能な高さまで幕板本体2をスライド移動させた後に、図3(d)のように幕板本体2を壁面6に押し当てながら金具本体8に引掛けるように下方にスライドさせることにより、図1の取り付け状態となる。このとき、押えプレート13が下方にスライドしてその下部が幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置され、これにより幕板本体2の下耳部5は押えプレート13の下部と取付金具3の下耳引掛け受け部10との間で挟持固定された状態となる。最後に、幕板本体2と金具本体8の上下の隙間をコーキング材で閉鎖する。
【0020】
しかして、上記のように幕板本体2の上耳部4と下耳部5を金具本体8の上耳引掛け受け部9と下耳引掛け受け部10とにそれぞれ引掛ける引掛け構造と、幕板本体2の下耳部5を押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持する挟持構造との組み合わせによって幕板1の取り付けの確実性を高めることができる。また、万一、幕板本体2が突風などにより押し上げられようとした場合でも、押えプレート13が幕板本体2の下耳部5の内面5bに当たることで、押えプレート13によって幕板本体2の押し上げが確実に防がれ、幕板本体2の下耳部5が金具本体8の下耳引掛け受け部10から抜け外れることがない。従って、基本を引掛け構造としながら幕板1の取り付け強度を高めることができると共に、引掛け構造であるために幕板1と壁面6との伸縮差によるクラックや割れが発生するおそれがなく、また幕板1の寸法精度のバラツキを十分に吸収できるものとなり、幕板1のガタツキの発生も防止できるものとなる。そのうえ、金具本体8のスライド軸部11及び押えプレート13を幕板本体2の内側に入れ込むことができるので、取付金具3全体を幕板本体2で覆い隠して外観向上を図ることができると共に、取付金具3を壁面6に固着するための釘やビス頭のタッチアップなどの作業が不要となり、施工性を向上させることができる。
【0021】
また本例では、押えプレート13の下端面13a及び幕板本体2の下耳部5の上端面5aをそれぞれ巾広の平坦面で形成しているので、幕板本体2の下耳部5により押えプレート13を押し上げる際に、その押し上げ動作が確実に行なわれるようになる。つまり、外部から見えない下耳部5により押えプレート13を押し上げる際に、巾広の平坦面同士が接触しやすくなることで、押えプレート13の押し上げが確実に行なわれることとなり、施工性が一層向上するという利点もある。
【0022】
【発明の効果】
上述のように本発明にあっては、幕板本体の上耳部と下耳部を金具本体の上耳引掛け受け部と下耳引掛け受け部とにそれぞれ引掛ける引掛け構造と、幕板本体の下耳部を押えプレートの下部と金具本体の下耳引掛け受け部との間で挟持する挟持構造との組み合わせによって、幕板の取り付けの確実性を高めることができ、しかも基本を引掛け構造としながら幕板の取り付け強度を高めることができると共に、幕板と壁面との伸縮差によるクラックや割れの発生を防止でき、さらに幕板の寸法精度のバラツキを十分に吸収でき、そのうえ取付金具全体を幕板本体で覆い隠して外観向上を図ることができると共に施工性の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における幕板の取付状態の断面図である。
【図2】(a)は同上の取付金具の正面図、(b)は側面図である。
【図3】(a)〜(d)は同上の幕板の取り付け手順を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 幕板
2 幕板本体
3 取付金具
4 上耳部
5 下耳部
5a 上端面
5b 内面
6 壁面
7 固着具
8 金具本体
9 上耳引掛け受け部
10 下耳引掛け受け部
11 スライド軸部
12 縦長孔
13 押えプレート
13a 下端面
【発明の属する技術分野】
本発明は、幕板の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の窯業系幕板においては、釘或いはビスによる取り付けが一般的であるが、釘やビス頭のタッチアップが必要であり、面倒であり、施工性が低下するだけでなく外観的にも良くないという問題がある。また、釘やビスにより固定すると幕板と壁面の伸縮差により止め付け部にクラックや割れが発生する原因にもなる。
【0003】
そこで、他の従来例として、取付金具の上部及び中央部に幕板を係止する係止片を設け、幕板を取付金具に係止させる構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところが、この従来例では、取付金具が外部から見えず、外観がよい反面、幕板の上部と中央部の2箇所を取付金具の係止片に単に係止させるものにすぎないため、取り付け強度が十分に得られず、特に幕板の寸法精度のバラツキがある場合は取り付け強度の確実性に問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−147008号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、引掛け構造と挟持構造との組み合わせによって、幕板の取り付けの確実性を高めることができると共に、幕板の外観向上、さらに施工性向上を図ることができる幕板の取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る幕板の取付構造は、幕板1が幕板本体2と取付金具3とで構成され、上記幕板本体2の上下に上耳部4と下耳部5とが設けられ、上記取付金具3は、壁面6に固着具7にて固着される金具本体8と、金具本体8の上下に設けられる上耳引掛け受け部9及び下耳引掛け受け部10と、金具本体8の略中間部分から内方に突設されるスライド軸部11と、スライド軸部11にスライド嵌合する縦長孔12を有すると共に縦長孔12の範囲で上下方向にスライド可能とされた押えプレート13とを備え、上記幕板本体2の上耳部4を金具本体8の上耳引掛け受け部9に引っ掛けると共に幕板本体2の下耳部5を金具本体8の下耳引掛け受け部10に引っ掛けた状態で、押えプレート13が下方にスライドして幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置されることで、下耳部5が押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持されてなることを特徴としている。
【0008】
このような構成とすることで、幕板本体2の上耳部4と下耳部5を金具本体8の上耳引掛け受け部9と下耳引掛け受け部10とにそれぞれ引掛ける引掛け構造と、幕板本体2の下耳部5を押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持する挟持構造との組み合わせによって幕板1の取り付けの確実性を高めることができるので、万一、幕板本体2が突風などにより押し上げられようとした場合でも、押えプレート13が幕板本体2の下耳部5の内面5bに当たることで、押えプレート13によって幕板本体2の押し上げが確実に防がれ、幕板本体2の下耳部5が金具本体8の下耳引掛け受け部10から抜け外れることがない。従って、基本を引掛け構造としながら幕板1の取り付け強度を高めることができると共に、幕板1と壁面6との伸縮差によるクラックや割れが発生するおそれがなく、また幕板1の寸法精度のバラツキを十分に吸収できるものとなる。さらに、金具本体8のスライド軸部11及び押えプレート13を幕板本体2の内側に入れ込むことができるので、取付金具3全体を幕板本体2で覆い隠して外観向上を図ることができると共に、取付金具3を壁面6に固着するための釘やビス頭のタッチアップなどの作業も不要となる。
【0009】
また、上記幕板本体2の下耳部5の上端面5aを押えプレート13の下端面13aに当てて押えプレート13を押し上げることにより幕板本体2の下耳部5を金具本体8の下耳引掛け受け部10に引っ掛ける場合において、幕板本体2の下耳部5の上端面5aと押えプレート13の下端面13aとを、それぞれ、巾広の平面部にて形成するのが好ましい。
【0010】
このような構成とすることで、外部から見えない幕板本体2の下耳部5の上端面5aにて押えプレート13の下端面13aを押し上げる際に、巾広の平坦面同士の接触が容易となり、押えプレート13の押し上げを確実に行なえるようになり、施工性が一層向上するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0012】
本実施形態では、上階の外壁パネルと下階の外壁パネルとの間に取り付けられる窯業系幕板(サイディング幕板)1を、幕板本体2と取付金具3とで構成した場合を説明する。
【0013】
図1に示すように、幕板本体2の上端部には上耳部4、下端部には下耳部5がそれぞれ設けられている。ここでは、上耳部4は下方に向かってL字形に屈曲している。下耳部5は、幕板本体2の下端部から垂直に立ち上がる内面5bと、内面5bの上端から外方に水平に突出する上端面5aとを備えている。
【0014】
一方、取付金具3は、固着具7にて壁面6に固着される金具本体8と、金具本体8の略中間部分から内方に向かって水平方向に突設されるスライド軸部11と、スライド軸部11の先端にスライド嵌合して上下方向にスライド可能な押えプレート13とからなる。
【0015】
上記金具本体8の上部には上耳引掛け受け部9が形成されている。上耳引掛け受け部9は、図2(b)に示すように、上端に行く程壁面6から離反する方向に傾斜した傾斜部9aと傾斜部9aの先端から上方に突出した垂直部9bとからなる。金具本体8の下部には、上向きコ字形の下耳引掛け受け部10が形成されている。ここでは下耳引掛け受け部10の前端の下方に壁面6に当接するL字形の補強片14が一体に設けられている。
【0016】
上記押えプレート13は、下方にスライドすることで幕板本体2の下耳部5の内面5bに沿って配置され、押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10とで幕板本体2の下耳部5を内外から挟持する働きをする。この押えプレート13は、図2(a)に示すように、金具本体8よりもひと回り小さく形成され、その中央部には上下方向に縦長孔12が穿設されており、スライド軸部11の先端が縦長孔12にスライド嵌合することで、押えプレート13はスライド軸部11に対して縦長孔12の範囲で上下方向にスライド可能となっている。そして、幕板本体2の上耳部4及び下耳部5を金具本体8の上耳引掛け受け部9及び下耳引掛け受け部10に各々引っ掛けた状態で、押えプレート13の下部が幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置されるようになっている。
【0017】
また本例では、押えプレート13の上下方向のスライド動作が円滑に行なわれるようにするため、スライド軸部11の先端に押えプレート13を抜け止め状態で上下方向にガイドするための前後一対のガイド16が設けられている。
【0018】
さらに本例では、幕板本体2の下耳部5によって押えプレート13を確実に押し上げるようにするため、幕板本体2の下耳部5の上端面5aと押えプレート13の下端面13aとが、それぞれ、巾広の平面部にて形成されている。ここでは、図1(a)に示す押えプレート13の下端面13aをL字状に屈曲させることで巾広の平坦面としている。
【0019】
上記幕板1を壁面6に取り付けるにあたって、先ず図3(a)のように、金具本体8を壁面6に釘或いはビス等の固着具7で固着する。その後、図3(b)のように、金具本体8の前方に幕板本体2を配置し、幕板本体2の下耳部5の上端面5aにて押えプレート13の下端面13aを押し上げるようにして幕板本体2を上方へ移動させる。そして、図3(c)のように幕板本体2の上耳部4と下耳部5が金具本体8の上耳引掛け受け部9と下耳引掛け受け部10とにそれぞれ引掛け可能な高さまで幕板本体2をスライド移動させた後に、図3(d)のように幕板本体2を壁面6に押し当てながら金具本体8に引掛けるように下方にスライドさせることにより、図1の取り付け状態となる。このとき、押えプレート13が下方にスライドしてその下部が幕板本体2の下耳部5の内面5bに配置され、これにより幕板本体2の下耳部5は押えプレート13の下部と取付金具3の下耳引掛け受け部10との間で挟持固定された状態となる。最後に、幕板本体2と金具本体8の上下の隙間をコーキング材で閉鎖する。
【0020】
しかして、上記のように幕板本体2の上耳部4と下耳部5を金具本体8の上耳引掛け受け部9と下耳引掛け受け部10とにそれぞれ引掛ける引掛け構造と、幕板本体2の下耳部5を押えプレート13の下部と金具本体8の下耳引掛け受け部10との間で挟持する挟持構造との組み合わせによって幕板1の取り付けの確実性を高めることができる。また、万一、幕板本体2が突風などにより押し上げられようとした場合でも、押えプレート13が幕板本体2の下耳部5の内面5bに当たることで、押えプレート13によって幕板本体2の押し上げが確実に防がれ、幕板本体2の下耳部5が金具本体8の下耳引掛け受け部10から抜け外れることがない。従って、基本を引掛け構造としながら幕板1の取り付け強度を高めることができると共に、引掛け構造であるために幕板1と壁面6との伸縮差によるクラックや割れが発生するおそれがなく、また幕板1の寸法精度のバラツキを十分に吸収できるものとなり、幕板1のガタツキの発生も防止できるものとなる。そのうえ、金具本体8のスライド軸部11及び押えプレート13を幕板本体2の内側に入れ込むことができるので、取付金具3全体を幕板本体2で覆い隠して外観向上を図ることができると共に、取付金具3を壁面6に固着するための釘やビス頭のタッチアップなどの作業が不要となり、施工性を向上させることができる。
【0021】
また本例では、押えプレート13の下端面13a及び幕板本体2の下耳部5の上端面5aをそれぞれ巾広の平坦面で形成しているので、幕板本体2の下耳部5により押えプレート13を押し上げる際に、その押し上げ動作が確実に行なわれるようになる。つまり、外部から見えない下耳部5により押えプレート13を押し上げる際に、巾広の平坦面同士が接触しやすくなることで、押えプレート13の押し上げが確実に行なわれることとなり、施工性が一層向上するという利点もある。
【0022】
【発明の効果】
上述のように本発明にあっては、幕板本体の上耳部と下耳部を金具本体の上耳引掛け受け部と下耳引掛け受け部とにそれぞれ引掛ける引掛け構造と、幕板本体の下耳部を押えプレートの下部と金具本体の下耳引掛け受け部との間で挟持する挟持構造との組み合わせによって、幕板の取り付けの確実性を高めることができ、しかも基本を引掛け構造としながら幕板の取り付け強度を高めることができると共に、幕板と壁面との伸縮差によるクラックや割れの発生を防止でき、さらに幕板の寸法精度のバラツキを十分に吸収でき、そのうえ取付金具全体を幕板本体で覆い隠して外観向上を図ることができると共に施工性の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における幕板の取付状態の断面図である。
【図2】(a)は同上の取付金具の正面図、(b)は側面図である。
【図3】(a)〜(d)は同上の幕板の取り付け手順を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 幕板
2 幕板本体
3 取付金具
4 上耳部
5 下耳部
5a 上端面
5b 内面
6 壁面
7 固着具
8 金具本体
9 上耳引掛け受け部
10 下耳引掛け受け部
11 スライド軸部
12 縦長孔
13 押えプレート
13a 下端面
Claims (2)
- 幕板が幕板本体と取付金具とで構成され、上記幕板本体の上下に上耳部と下耳部とが設けられ、上記取付金具は、壁面に固着具にて固着される金具本体と、金具本体の上下に設けられる上耳引掛け受け部及び下耳引掛け受け部と、金具本体の略中間部分から内方に突設されるスライド軸部と、スライド軸部にスライド嵌合する縦長孔を有すると共に縦長孔の範囲で上下方向にスライド可能とされた押えプレートとを備え、上記幕板本体の上耳部を金具本体の上耳引掛け受け部に引っ掛けると共に幕板本体の下耳部を金具本体の下耳引掛け受け部に引っ掛けた状態で、押えプレートが下方にスライドして幕板本体の下耳部の内面に配置されることで、下耳部が押えプレートの下部と金具本体の下耳引掛け受け部との間で挟持されてなることを特徴とする幕板の取付構造。
- 上記幕板本体の下耳部の上端面を押えプレートの下端面に当てて押えプレートを押し上げることにより幕板本体の下耳部を金具本体の下耳引掛け受け部に引っ掛ける場合において、幕板本体の下耳部の上端面と押えプレートの下端面とを、それぞれ、巾広の平面部にて形成したことを特徴とする請求項1記載の幕板の取付構造。
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Cited By (2)
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CN102828601A (zh) * | 2012-09-18 | 2012-12-19 | 苏州苏明装饰有限公司 | 一种木饰面挂装系统 |
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