JP2004351980A - グローブボックス構造 - Google Patents

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昭郎 小菅
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Abstract

【課題】収納物を容易に出し入れすることができ、かつ十分な収納容積を確保できるグローブボックス構造を提供する。
【解決手段】車両のインストルメントパネル1内部から車両後方への引き出し操作、および車両前方への押し込み操作を行うことにより、第一グローブボックス11が開閉される。このため、大きい荷物を収納したい場合には、収納容積の大きい第一グローブボックス11に収納することができる。
また、枢軸13を中心にした車両後方への回動操作、および車両前方への回動操作を行うことにより、第二グローブボックス12が開閉される。このため、頻繁に使用する物を、容易に取り出せるように収納したい場合には、第一グローブボックス11よりも車両後方側で、第一グローブボックス11と枢軸13を介して連結された第二グローブボックス12に収納することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両のインストルメントパネル内部に配設されるグローブボックスの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車などの車両の室内には、運転席および助手席の前方にインストルメントパネルが設けられており、該インストルメントパネルの運転席側には計器類が装備され、助手席側には小物などを収納するためのグローブボックスが配設されている。
【0003】
従来、自動車などの車両に用いられるグローブボックスとしては、スライドタイプのグローブボックスと、バケットタイプのグローブボックスとが知られている。
【0004】
スライドタイプのグローブボックスは、助手席前方のインストルメントパネルに形成された開口部内に車両前後方向に沿って設けられたスライドレールと、そのスライドレール上にスライド自在に装着された収納ボックスとを有する。スライドタイプのグローブボックスは、スライド自在に装着されていることから、グローブボックスを引き出した際の振動が少なく、グローブボックス内に収納された荷物の整列が保持される。また、スライド自在に装着されていることから、大きい荷物などを取り出す際にも円滑に取り出すことができる。さらに、スライドタイプのグローブボックスは、インストルメントパネル内の奥まで収納空間として使用できることから、収納容積が大きい(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
一方、バケットタイプのグローブボックスは、通常、断面略V字型の箱型をしており、グローブボックス本体の下端が、インストルメントパネルに形成された開口部の下縁に設置された枢軸により、回動自在に軸支されている。そして、バケットタイプのグローブボックスは、その上部を枢軸を中心にして車両後方側へ回動させると開き、車両前方側へ回動させると閉まるように構成されている。これにより、バケットタイプのグローブボックスは、グローブボックスが全開時でも、助手席に着座した乗員へのグローブボックスの突出量が小さいためグローブボックスが乗員の膝へ当たることによる不快感は少なく、かつ頻繁に使用する物などを取り出す際に容易に取り出すことができる(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−187488号公報(第1−2頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−115636号公報(第1頁、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スライドタイプのグローブボックスは、車両後方に向かって直線的に引き出すことにより、前記インストルメントパネル内の奥まで収納でき収納容積を大きくとることができるが、頻繁に使用する物を奥に収納してしまった場合、それを取り出すには、グローブボックス全体を引き出さなければならないという欠点がある。このため、グローブボックス全体を引き出すと、引き出されたグローブボックスが着座している乗員の膝に当たってしまい不快感を与える。
【0008】
一方、バケットタイプのグローブボックスは、前記開口部の下縁に設置された枢軸を中心にした回動により開閉されるため、収納物の取出しは容易に行えるが、断面が略V字型であるので、グローブボックスの収納容積が制限されてしまう。そのため、大きい荷物が収納しにくくなる。
【0009】
尚、収納容積を大きくするためにグローブボックスの深さを深くすると、収納物が取り出しにくくなるとともに、グローブボックス全開時に、グローブボックス本体が乗員席側へ迫り出してしまい、グローブボックスと乗員の脚部との干渉が生じたりする。
【0010】
本発明の課題は、収納物を容易に出し入れすることができ、かつ十分な収納容積を確保できるグローブボックス構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、車両のインストルメントパネル内部に、引き出し可能に配設され、車両後方への引き出し操作および車両前方への押し込み操作によって開閉される第一グローブボックスと、前記第一グローブボックスの車両後方側に、該第一グローブボックスに枢軸を介して連結されて、前記枢軸周りの回動操作によって開閉される第二グローブボックスとを備えることを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、車両のインストルメントパネル内部から車両後方への引き出し操作、および車両前方への押し込み操作を行うことにより、第一グローブボックスが開閉される。このため、大きい荷物を収納したい場合には、収納容積の大きい第一グローブボックスに収納することができる。
【0013】
また、枢軸を中心にした車両後方への回動操作、および車両前方へ回動操作を行うことにより、第二グローブボックスが開閉される。このため、頻繁に使用する物を、容易に取り出せるように収納したい場合には、第一グローブボックスよりも車両後方側で、第一グローブボックスと枢軸を介して連結された第二グローブボックスに収納することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0015】
〈実施の形態1〉
図1は、実施の形態1によるインストルメントパネル1の斜視図である。一般に、自動車などの車両の室内において、運転席および助手席の前方には、図1に示すような合成樹脂製のインストルメントパネル1が配設されている。インストルメントパネル1の運転席側(図1の左側)には、スピードメータなどの計器類が装備されており、インストルメントパネル1の助手席側(図1の右側)の下部には開口部2が設けられている。その開口部2の内部に、荷物などの収納空間であるグローブボックス3が、開閉可能に設けられている。尚、図1は左ハンドルの例であるが、右ハンドルの場合、左右が入れ替わる。
【0016】
図2は、グローブボックス3を概略的に示す分解斜視図である。図2に示すように、助手席前方のインストルメントパネル1に形成された開口部2の内部に配設されたグローブボックス3は、車両前後方向に沿って前方側に設けられた第一グローブボックス11と、第一グローブボックス11の車両後方側に設けられた第二グローブボックス12と、第一グローブボックス11と第二グローブボックス12とを連結するための枢軸13と、第一および第二グローブボックスの開閉を操作するためのロック機構14(図3参照)とを備える。尚、以下の説明では、各部材の車両前方側を前部又は前方とし、車両後方側を後部又は後方として説明する。
【0017】
枢軸13は、第一グローブボックス11の後方下端および第二グローブボックス12の前方下端に配置されている。
【0018】
第一グローブボックス11は、後方への引き出し操作によって開き、前方への押し込み操作によって閉まるように構成されている。第二グローブボックス12は、その上端部を、枢軸13を中心にして後方へ回動させると開き、前方へ回動させると閉まるように構成されている。
【0019】
図3は、図1のA−A線に沿った断面図である。図2および図3に示すように、第一グローブボックス11には、四角形の開口部15を有する凹所16が形成されている。凹所16は、略直方体形状をなしており、底板17と、底板17の一側に垂直に設置された前方壁18と、底板17の他側に垂直に設置された後方壁19と、車幅方向に設置された一対の側方壁20,20とから構成されている。第一グローブボックス11の後方下側角部には、切欠部21,21が形成されており、切欠部21,21は円弧面を有する。円弧面は、前方に向かって湾曲している。この切欠部21,21で後方壁19の車幅方向の幅が切欠部21,21の幅の分だけ狭くなっている。
【0020】
さらに、第一グローブボックス11は、後方壁19の上端から後方に延設された平面部22を有する。平面部22の下面には後方端部中央に凹部23が設けられている。平面部22は、凹所16の側方壁20,20の上端から車幅方向へ庇状に突出した突設部22Aと一体成形されている。また、平面部22は、後述する第二グローブボックス12の上部に形成された開口部24を十分に覆うことのできる大きさを有する。これにより、平面部22がインストルメントパネル1から突出する状態になるまで第一グローブボックス11を引き出すと、平面部22をテーブルとして使用可能になる。さらに、第一グローブボックス11の使用時に、平面部22が第二グローブボックス12内部の目隠しとなる。
【0021】
第二グローブボックス12は、縦断面略V字型をなし、上部に略四角形の開口部24が形成されている。第二グローブボックス12は、曲面状をなした蓋体25と、該蓋体25の両側端からそれぞれ前方に延設された側壁26,26と、該側壁26,26の両前端縁を結び、かつ第一グローブボックス11の後方壁19に対向して設けられた壁体27とから構成されている。
【0022】
蓋体25は、後方側にインストルメントパネル1の形状に合わせて所定の曲面を有し、インストルメントパネル1の表面と略面一になってその一部を構成している。
【0023】
側壁26,26は、略三角形をなしており、開口部24から下方に向かうにつれて徐々に幅が狭くなっている。
【0024】
第二グローブボックス12の下側角部には前方に向かって突出した突出部28,28が形成されており、この突出部28,28は円弧面を有する。円弧面は、前方に向かって湾曲している。各突出部28,28の車幅方向の幅はそれぞれ、第一グローブボックス11の各切欠部21,21の幅と略等しく、また突出部28,28の円弧面の曲率は、第一グローブボックス11の切欠部21,21を形成する円弧面の有する弧と略等しい。第一グローブボックス11の切欠部21,21に第二グローブボックス12の突出部28,28を嵌合させ、切欠部21,21の孔部21a,21aおよび突出部28,28に形成された孔部28a,28aに枢軸13を挿通させることにより、第一グローブボックス11と第二グローブボックス12とが連結されている。第二グローブボックス12はこの枢軸13を中心にした回動操作により開閉される。
【0025】
さらに、第二グローブボックス12が有する蓋体25の上部には、前方にへこんだロック機構取付用凹部29が設けられている。ロック機構取付用凹部29は、上部に形成された略四角形をなした開口部30と、蓋体25に形成された略四角形をなした開口部31とを連通するトンネル状をしており、互い平行に設けられた側壁32,32と湾曲した取付面33とが形成されている。このロック機構取付用凹部29内にはロック機構14が取り付けられている。
【0026】
以下、ロック機構14について説明する。ロック機構14の縦断面図を、図4に示す。
【0027】
第一グローブボックス11の平面部22には、凹部23が設けられ、その凹部23の後部側には、ストライカ部34が形成されている。また、平面部22には、凹部23に上下方向に連通した孔部35が設けられている。孔部35の上端には段付部36が設けられており、孔部35の内部にはストッパ37が設置されている。ストッパ37は、ストッパ部材38と、下端部材39と、それらを連結する連結棒39aとから構成されている。ストッパ部材38は、円板状をなしている。下端部材39は、一側が連結棒を介してストッパ部材38と連結されており、他側は丸状をなしている。ストッパ37は常時、その自重によってストッパ部材38が孔部35に形成された段付部36にはまり込こんでいる。
【0028】
インストルメントパネル1の開口部2内の上面には、凹部40が形成されている。凹部40の大きさは、ストッパ部材38よりも大きくなっており、ストッパ37が上方に移動したときは、ストッパ部材38が凹部40内に嵌合するように構成されている。尚、ストッパ部材38と下端部材39との間にばねを介在し、そのばねの上部を段付部36に係止することにより、下端部材39をばねで下方に付勢するように構成してもよい。
【0029】
ロック機構14は、縦断面略L字型をなした操作レバー41と、操作レバー41に対向して設置され、操作レバー41を当接部42に押し付けるばね付勢部43とから構成されている。尚、当接部はロック機構取付用凹部29の前側上部に配置されており、蓋体25の一部を形成している。
【0030】
操作レバー41は、上端に形成された縦断面略半円状をなす係合部44と、後方端に取り付けられたノブ45とから構成されており、それらが一体成形されている。また、操作レバー41は、角部に設けられた孔部に枢軸46を挿通させ、この枢軸46によってロック機構取付用凹部29の側壁32,32に回動自在に軸支されている。
【0031】
操作レバー41の係合部44は、第一グローブボックス11の平面部22に形成されたストライカ部34に係合し、これにより、第二グローブボックス12は閉位置に保持される。
【0032】
ばね付勢部43は、ロック機構取付用凹部29内の取付面33に設置されたばね49と、ばね49よりも取付面33下方に設置された枢軸47と、枢軸47を介して設置された押付部材48とから構成されている。押付部材48の一端は、ばね49を介在して取付面33に取り付けられている。押付部材48の他端は、枢軸47を中心にして回動自在に取付面33に取り付けられており、ばね49による時計回りの付勢力を受け、操作レバー41を当接部42に押し付けている。
【0033】
尚、ロック機構取付用凹部29の上部に形成された開口部30は、操作レバー41が前後方向に十分動ける大きさを有する。蓋体25に形成された開口部31には、ノブ45の上端部50と当接部42の下端との間の指挿入口51が、ノブ45の下端部52とロック機構取付用凹部29の下端との間の指挿入口53がそれぞれ形成されており、各指挿入口51,53は、操作手54(図5参照)が余裕を持って入れられる大きさを有する。
【0034】
次に、本発明の実施の形態1によるグローブボックス構造の作用について説明する。
【0035】
先ず、第二グローブボックス12の開閉操作について述べる。
【0036】
図5は、本実施の形態1によるグローブボックス構造における第二グローブボックス12のロック解除時の縦断面図を示している。第二グローブボックス12に設置されたロック機構14の操作レバー41に取り付けられたノブ45の下端部52を、指挿入口53から挿入した操作手54によって枢軸46を中心に反時計回りに回動させると、操作レバー41がばね付勢部43のばね49に抗して、枢軸46を中心にして反時計回りに回動する。これにより、操作レバー41の係合部44が第一グローブボックス11の平面部22に形成されたストライカ部34から退出し、第二グローブボックス12のロックが解除される。ロックが解除された後、第二グローブボックス12の蓋体25側が枢軸13を中心に回動しながら自重により下方へ落ち、開放される。
【0037】
第二グローブボックス12のロック解除と同時に、係合部44が第一グローブボックス11の平面部22の孔部35内に設置されたストッパ37の下端部材39に当たり、ストッパ37全体を押し上げる。押し上げられたストッパ37は、インストルメントパネル1の開口部2内の上面に形成された凹部40に嵌合する。これにより、第二グローブボックス12のロック解除時に第一グローブボックス11の後方への開放を阻止することができる。
【0038】
第二グローブボックス12の開放時には、図6に示すように、操作レバー41は、ばね付勢部43のばね49の力により、当接部42に押し付けられ、元の位置まで戻される。また、ストッパ37は自重により元の位置まで下がる。第二グローブボックス12は、その開口部24が車室内に開放される所定の角度まで回動し、停止する。
【0039】
第二グローブボックス12を閉位置に戻す際は、第二グローブボックス12の蓋体25を上方向へ手で付勢することにより、第二グローブボックス12を、枢軸13を中心に回動させる。この時、操作レバー41は、係合部44の先端が丸くなっていることから、ストライカ部34の先端に当っても、わずかに枢軸46を中心に反時計回りに回動しながら、引掛りを生じることなくスムーズに摺動し、ばね付勢部43のばね力に抗して係合部44がストライカ部34内に押し込まれ、係合される。これにより、第二グローブボックス12を閉位置に戻す際に、再度操作レバー41を操作手54によって操作する必要はなく、ワンタッチで容易に係合させることができ、開閉操作を円滑にすることができる。
【0040】
次に、第一グローブボックス11の開閉操作について述べる。
【0041】
図7は、本実施の形態によるグローブボックス構造における第一グローブボックス11の引出し時の縦断面図を示している。第二グローブボックス12の蓋体25に設置されたロック機構14の操作レバー41に取り付けられたノブ45の上端部50を、指挿入口51から挿入した操作手54によって、後方に引くことにより、第一グローブボックス11がインストルメントパネル1から引き出される。
【0042】
第一グローブボックス11が引き出される際、第二グローブボックス12の蓋体25に設置されたロック機構14の操作レバー41は、ばね付勢部43によって当接部42に押し付けられ、係合部44がストライカ部34内に係合されているため、第二グローブボックス12をロックしたまま、第一グローブボックス11を引き出すことができる。
【0043】
第一グローブボックス11を閉位置に戻す際は、操作レバー41を再度操作することなく、第一グローブボックス11の平面部22の後端部または第二グローブボックス12の蓋体25を手で前方へ押し込むことにより、第一グローブボックス11を閉じることができる。
【0044】
本実施の形態によれば、ロック機構14の操作レバー41に取り付けられたノブ45の上端部50を操作すると、第二グローブボックス12を閉位置に保持した状態で第一グローブボックス11を開けることができ、ノブ45の下端部52を操作すると、第一グローブボックス11を閉位置に保持した状態で第二グローブボックス12を開けることができる。すなわち、ノブ45の上端部50を操作するか、または下端部52を操作するかで、第一グローブボックス11および第二グローブボックス12のどちらかを選択的に開けることができる。
【0045】
さらに、本実施の形態1によるグローブボックス構造では、第一グローブボックス11をインストルメントパネル1内部に完全に収納した全閉状態と、第一グローブボックス11をインストルメントパネル1から完全に引き出した全開状態と、第一グローブボックス11の全閉状態と全開状態との中間状態とに、選択的に保持する保持機構55が設けられている。図8,図9,および図10は、第一グローブボックス11の全閉状態、中間状態、全開状態におけるインストルメントパネル1内部の側壁59,59に形成された溝部59A,59Aに沿った水平断面図を示している。
【0046】
保持機構55は、第一グローブボックス11の突設部22Aの前方端および平面部22の前方両側面に、車幅方向に形成されたそれぞれ一対のばね固定孔部56と、このばね固定孔部56内に挿入されたばね57と、ばね固定孔部56内に挿入され、ばね57により車幅方向外側に付勢された、先端丸状の係合体58とを備える。尚、ばね固定孔部56は、第一グローブボックス11の開口部15の四つの角部近傍に形成されている。係合体58は、ばね57の付勢により係合体58の先端が、常時ばね固定孔部56から突出した状態となっており、ばね固定孔部56からは飛び出ないようになっている。
【0047】
図2に示すように、インストルメントパネル1内部の両側壁59,59には、溝部59A,59Aがそれぞれ設けられている。その溝部59A,59Aに第一グローブボックス11を吊り下げるように第一グローブボックス11の突設部22Aおよび平面部22の両側端嵌合させることにより、第一グローブボックス11はインストルメントパネル1内に設置される。また、溝部59A,59Aの奥壁59B,59Bには、係合体58と係合するための係合孔60が設けられている。係合孔60は、内面が円錐台形をなしている。係合孔60は、第一グローブボックス11の全閉状態で、第一グローブボックス11の側方壁20,20の外面前方上部に設けられた両係合体58,58に対応する位置と、平面部22の前方両側面に設けられた両係合体58,58に対応する位置と、インストルメントパネル1に形成された開口部2付近とに形成されている。尚、第一グローブボックス11の引き出し動作および押し込み動作をより円滑にするために、溝部59A,59Aの、奥壁59B,59Bを含む内壁に鉄板などをネジによって固設させてもよい。
【0048】
図8に示すように、第一グローブボックス11の全閉状態では、各係合体56がそれぞれ対応する係合孔60にばね57の付勢によって係合されており、これにより、第一グローブボックス11が全閉状態に保持され、第一グローブボックス11が車両の振動などによって開く心配がない。
【0049】
図8の全閉状態から図9に示す第一グローブボックス11の中間状態へ移動する際は、係合孔60が円錐台形であることから、係合体58はスムーズに係合孔60から退出することができる。第一グローブボックス11の全開状態から中間状態への移動中は、係合体58は、ばね57の力に抗してばね固定孔部56内に収納され、インストルメントパネル1内部の側壁59に係合体58の先端を摺りながら中間状態を保持するための係合孔60へ移動する。中間状態に移動した際も、各係合体58がそれぞれ対応する係合孔60にスムーズに係合され、中間状態に保持される。これにより、図9に示す第一グローブボックス11の中間状態では、第一グローブボックス11の前後方向への移動を阻止し、かつ車室内へ突出させた第一グローブボックス11の平面部22をテーブルとして使用する際に、安定して使用することができる。
【0050】
図9の中間状態から図10に示す第一グローブボックス11の全開状態へ移動する際は、全閉状態から中間状態への移動と同じように、各係合体58が対応する係合孔60から全開状態を保持するための係合孔60まで移動することができる。全開状態では、第一グローブボックス11の平面部22の前方両側面に設けられた係合体58は、インストルメントパネル1の外に出るため、ばね57の付勢によりばね固定孔部56から突出した状態に戻される。保持機構55により、第一グローブボックス11が全開状態で保持されることから、第一グローブボックス11に収納した荷物を取り出す際に、奥からでも容易に取り出すことができる。さらに、第一グローブボックス11は全開状態で保持機構によって保持され、かつ平面部22の両側端および突設部22Aがインストルメントパネル1内部の両側壁59,59に形成された溝部59A,59Aに嵌合されていることから、第一グローブボックス11の全開状態で、車両の振動などにより第一グローブボックス11が座席側へ落ちてくる心配がない。尚、規定状態に戻された係合体58がインストルメントパネル1の開口部2角部に引っ掛ることなく、スムーズに第一グローブボックス11をインストルメントパネル1内に戻せるように、インストルメントパネル1の開口部2角部に面取り加工を施してもよい。
【0051】
尚、第一グローブボックス11の全閉状態から全開状態への移動、または全開状態から全閉状態への移動についても、保持機構55により上記した作用と同一の作用がある。
【0052】
さらに、第一グローブボックス11の全閉状態、全開状態、および中間状態、または各状態間の移動中において、第二グローブボックス12の蓋体25に設けられたロック機構14の作動により、第二グローブボックス12が開放することはなく、また図6で示したような第二グローブボックス12の開放時に、第一グローブボックス11の平面部22に取り付けられたストッパ37が自重により元の位置まで下がるが(図6参照)、この保持機構55により、第一グローブボックス11が引き出されることはない。
【0053】
〈実施の形態2〉
本発明の実施の形態2を、図11を参照しつつ説明する。本実施の形態の特徴部分は、第二グローブボックス12の蓋体25に設けられたロック機構14の操作レバーを、他の部材で構成したことである。図1のA−A線に沿った断面図を図11に示す。図11には、ロック機構14を構成する部材以外の図3に示したと同様の機能部分には、これと同一の参照符号が付されている。
【0054】
図11に示す例では、第一グローブボックス11の平面部22に形成された凹部61には、ストライカ部62と、ストッパ37とが設けられている。ストッパ37は、ストッパ部材38と、ストッパ部材38に連結棒39aで連結した下端部材39とから構成されている。また、凹部61の後方の側壁64、すなわちストライカ部の端壁は、平面部22に垂直に設置されている。
【0055】
また、第二グローブボックス12の蓋体25に形成されたロック機構取付用凹部29の側壁32,32に、操作レバー65が枢軸46によって軸支されている。
【0056】
操作レバー65は、縦断面略H型の操作部66と、操作部66の上部に設けられ、上端に円筒状の穴67aが形成された棒状の係合部67と、円筒状の穴67a内に挿入されたばね69と、円筒状の穴67a内に挿入されたばね69によって上方に付勢された先端丸状の係合体68とを備える。操作部66は、蓋体25と面一となる面を有する。操作部66は、後方の下端に後方下端部70と、前方の下端に前方下端部71とを有する。係合体68は、弾性体(例えばゴム)で形成されている。また係合体68の先端は、ばね69の付勢により常時円筒状の穴67aから突出した状態となっている。さらに、係合体68は、円筒状の穴67aから飛び出ないように構成されている。
【0057】
ロック機構取付用凹部29の取付面33に取り付けられたばね付勢部43の押付部48の先端が、枢軸47を中心に時計回りに操作レバー65の係合部67を当接部42に押し付けることにより、係合部67と当接部42との間に摩擦力が生じる。また、弾性体で形成された係合体68は、ばね69に付勢されて、ストッパ37の下端部材39とストライカ部62との間に押し込められる。このとき、係合体68と下端部材39およびストライカ部62との間にも摩擦力が生じる。そして、第二グローブボックス12は、上記両摩擦力により、閉位置に保持される。
【0058】
尚、上記した構成以外の構成は、実施の形態1と同じである。
【0059】
次に、本実施の形態2によるグローブボックス構造の作用について説明する。
【0060】
図12に、本実施の形態2によるグローブボックス構造における第二グローブボックス12の開放状態の縦断面図を示す。操作レバー65の後方下端部70、または前方下端部71を、指挿入口53から挿入した操作手54によって枢軸46を中心に反時計回りに回動させることにより、操作レバー65を押し付けていたばね付勢部43のばね49に抗して操作レバー65が当接部42から離れ、係合体68もストライカ部62から離脱する。これにより、第二グローブボックス12のロックが解除され、第二グローブボックス12の蓋体25側が枢軸13を中心に回動しながら自重により下方へ落ち、開放される。
【0061】
第二グローブボックス12のロック解除と同時に、操作レバー65の係合体68が第一グローブボックス11の平面部22の凹部61内に設置されたスットパ37の下端部材39に当たり、係合体68の下端に取り付けられたばね69の付勢によって、その下端部材39に連結したストッパ部材38を押し上げる。押し上げられたストッパ部材38が、インストルメントパネル1の開口部2内の上壁に形成された凹部40に嵌合することにより、第二グローブボックス12のロック解除時に第一グローブボックス11の車両後方への開放を阻止することができる。また、第二グローブボックス12を開放した際、係合体68は、ばね69の付勢により係合部67に形成された円筒状の穴67aから突出した状態へ戻される。
【0062】
第二グローブボックス12を閉位置に戻す際は、第二グローブボックス11の蓋体25を上方向へ手で付勢することにより戻すことができる。この際、係合体68は、先端が丸状になっており、ばね69により上方へ付勢されていることから、係合体68の先端がストライカ部62の先端に突き当たっても、ばね69に抗して係合体68が円筒状の穴67a内に引っ込み、引掛りを生じることなくスムーズに摺動し、下端部材39とストライカ部62との間に嵌合される。また、第二グローブボックス12を閉位置に戻す際、操作レバー65は、ばね付勢部43のばね49に抗してわずかに枢軸46を中心に反時計回りに回動し、係合体68の係合と略同時に、ばね付勢部43のばね49の力によって当接部42へ押し付けられる。
【0063】
このことから、第二グローブボックス12を閉位置に戻す際に、操作レバー65の後方下端部70、または前方下端部71を、操作手54によって再度操作することなく、ワンタッチで容易に係合させることができ、開閉操作性を円滑にすることができる。
【0064】
本実施の形態2によるグローブボックス構造における第一グローブボックス11の作用は、実施の形態1における作用に同一である。
【0065】
本実施の形態2によれば、操作レバー65の後方上端部(図示せず)を操作することにより、第二グローブボックス12を閉位置に保持した状態で第一グローブボックス11を引き出し、操作レバー65の後方下端部70、または前方下端部71を操作することにより、第一グローブボックス11を閉位置に保持した状態で第二グローブボックス12のロックを解除し枢軸13の周りに第二グローブボックス12を回動させることを選択的に実行できる。
【0066】
尚、以上説明した実施の形態1および実施の形態2では、ロック機構14の操作レバー41に取り付けられたノブ45および操作レバー65に取り付けられた操作部66を操作する操作手54を挿入する指挿入口51,53の位置を、ノブ45および操作部66の上下とした例を説明したが、指挿入口51,53の位置をノブ45および操作部66の左右としてもよい。また、ロック機構取付用凹部29は、第二グローブボックス12が有する蓋体25の上部に形成されているとしたが、蓋体25の上部でなくてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、車両のインストルメントパネル内部から車両後方への引き出し操作、およびインストルメントパネル内部への押し込み操作を行うことにより、第一グローブボックスが開閉される。このため、大きい荷物を収納したい場合には、収納容積の十分大きい第一グローブボックスに収納することができる。
【0068】
また、枢軸を中心にした車両後方への回動操作、および車両前方への回動操作を行うことにより、第二グローブボックスが開閉される。このため、頻繁に使用する物を、容易に取り出せるように収納したい場合には、第一グローブボックスよりも車両後方側で、第一グローブボックスと枢軸を介して連結された第二グローブボックスに収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るグローブボックスを備えたインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】グローブボックスを概略的に示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態1による図1のA−A線に沿った断面図である。
【図4】本実施の形態1によるロック機構の縦断面図である。
【図5】本実施の形態1によるグローブボックス構造における第二グローブボックスの開放状態の縦断面図である。
【図6】本実施の形態1によるグローブボックス構造における第二グローブ
ボックスの開放状態の縦断面図である。
【図7】本実施の形態1によるグローブボックス構造における第一グローブボックスの開放状態の縦断面図である。
【図8】第一グローブボックスの全閉状態におけるインストルメントパネル内部の側壁に形成された溝部に沿った水平断面図である。
【図9】第一グローブボックスの中間状態におけるインストルメントパネル内部の側壁に形成された溝部に沿った水平断面図である。
【図10】第一グローブボックスの全開状態におけるインストルメントパネル内部の側壁に形成された溝部に沿った水平断面図である。
【図11】本実施の形態2による図1のA−A線に沿った断面図である。
【図12】本実施の形態2によるグローブボックス構造における第二グローブボ
ックスの開放状態の縦断面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
11 第一グローブボックス
13 枢軸
12 第二グローブボックス
15 開口部(第一グローブボックスの開口部)
16 凹所
19 後方壁
27 壁体
25 蓋体
22 平面部
24 開口部(第二グローブボックスの開口部)
45 ノブ
54 操作手
51,53 指挿入口
14 ロック機構
55 保持機構

Claims (7)

  1. 車両のインストルメントパネル内部に、引き出し可能に配設され、車両後方への引き出し操作および車両前方への押し込み操作によって開閉される第一グローブボックスと、
    前記第一グローブボックスの車両後方側に該第一グローブボックスに枢軸を介して連結されて、前記枢軸周りの回動操作によって開閉される第二グローブボックスとを備えることを特徴とするグローブボックス構造。
  2. 前記第一グローブボックスは上部に開口部を有する凹所を有し、前記第二グローブボックスは前記凹所の後方壁に対向して設けられた壁体と該壁体に固定された蓋体とを有し、該壁体と該蓋体とで断面略V字型をなし、前記枢軸は前記後方壁下部であって前記壁体下部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のグローブボックス構造。
  3. 前記第一グローブボックスは前記凹所の後方壁上端から後方に延設された平面部を有し、該平面部は断面略V字型をなした前記第二グローブボックスの上部開口部を覆うことを特徴とする請求項2に記載のグローブボックス構造。
  4. 前記第二グローブボックスにはノブが設けられ、該ノブの操作方向を変えることにより、前記第二グローブボックスを閉位置に保持した状態で前記第一グローブボックスを引き出す操作と、前記第一グローブボックスを閉位置に保持した状態で前記第二グローブボックスを前記枢軸周りに回動させる操作とが、選択的に実行されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のグローブボックス構造。
  5. 前記ノブの上下または左右には、該ノブを操作する操作手を挿入させる指挿入口が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のグローブボックス構造。
  6. 前記ノブによって前記第二グローブボックスを回動させるとき、前記第一グローブボックスの車両後方への移動を阻止するロック機構を有することを特徴とする請求項4に記載のグローブボックス構造。
  7. 前記第一グローブボックスを前記インストルメントパネル内部に完全に収納した全閉状態と、前記第一グローブボックスをインストルメントパネルから完全に引き出した全開状態と、前記第一グローブボックスの全閉状態と全開状態との間の中間状態とに選択的に保持する保持機構が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のグローブボックス構造。
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