JP2004351816A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録ヘッド10を搭載したキャリッジ44は,ガイドシャフト42に沿って走査方向に移動する。ガイドシャフト42の支持は回転中心をガイドシャフト42の中心から偏芯した位置で行う。回転中心となる保持部50は,ガイドシャフト42の中心からずらした位置に設けてある。この保持部50をプリンタ40のフレームに設けた軸受51に挿通し、回動可能に支持させる。ガイドシャフト42を偏芯カムとして支持し、図示しないモータ等で回転させることによってキャリッジ44と記録紙48との間隔を変更することができる。インク滴の吐出方向性劣化による記録紙48上の本来のドット着弾位置からのずれ量は,インク滴を吐出するノズルと記録紙48との距離に依存しているため,記録ヘッド10と記録紙48との距離を縮小させることによってインク滴の方向性不良による画質劣化を防止することができる。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、画像信号に応じてノズルからインク滴を記録紙に吐出し,記録を行なうインクジェット記録方式においては,ノズルからインク滴を吐出するための駆動力として,電気−熱変換素子(以下発熱体と呼ぶ)に電気パルスを印加し,発熱体の発熱によりバブルを生じさせ,その圧力でインク滴をノズルから吐出させる所謂サーマルインクジェット方式がある。
【0003】
このサーマルインクジェット記録方式に用いる記録ヘッドではインク滴を吐出するためのノズルや,インク流路の作成は精密加工技術を用いて形成される。例として,シリコンに反応性イオンエッチングを用いてインク流路を形成した基板と,発熱体が形成された基板を貼りあわせた後,ダイシングで切断し,インクを吐出するためのノズルを形成する加工方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この作成方法では,ノズルを形成するためのダイシングにおいて,チッピングとよばれる欠けが生じ,インク滴の吐出方向性が悪化し,画像品質が劣化することがある。このため印字品質を損なう恐れがある記録ヘッドを出荷時に選別するために,記録ヘッド製造工程においてカケの大きさの検査や,実際に印字を行い,印字品質の検査を行う必要がある。このため記録ヘッドの歩留まりが低下し,検査工程も必要になり、記録ヘッドのコスト上昇をも招いている。
【0005】
つまり、チッピングなどによるインク滴の吐出方向性の劣化は画質のみならず記録ヘッド乃至はインクジェット記録装置全体のコストにも悪影響を及ぼしている。
【0006】
ところで、インク滴の吐出方向性劣化による記録紙上の本来のドット着弾位置からのずれ量は,インク滴を吐出するノズルと記録紙との距離に依存している。このため,記録ヘッドと記録紙との距離を縮小させることによってインク滴の方向性不良による画質劣化を防止することができる。
【0007】
ただしインク滴が記録紙に付着して一定時間経過すると,カックリング,あるいはカールとよばれる紙の浮きが生じる。このため記録ヘッドと記録紙との距離はこのカールやカックリングによって記録紙と記録ヘッドが接触しないような距離に設定することが必要となる。
【0008】
記録紙の浮き量は図11に示すようにインク滴が付着した直後から生じ,時間経過に従って浮き量が増大し,ピーク値に達した後,徐々に減少する。このため記録紙にインク滴が付着した部分と,記録ヘッドが対向する時間が短いほど記録紙の浮き量も少ないため,記録ヘッドと記録紙の距離を短くすることができるが、記録紙と記録ヘッドの相対速度が小さい場合は、より大きくノズルと記録紙の距離に安全マージンを設ける必要があるので、結果として吐出方向性の劣化の影響を受けやすくなる。
【0009】
また近年、インクジェット記録装置において,いわゆる分割印字によって吐出方向性の画質への影響を低減させる技術が開示されている。この分割印字とは,記録ヘッドの印字最大幅に対し,1/nずつ記録紙を搬送させ,記録ヘッドを搭載したキャリッジの走査方向に対して,一直線上のドットを複数のノズルで分担させて形成する印字方法である。しかし、この方法においては最大印字幅に対し1回の紙送り量が印字最大幅の1/nと小さいため,全体として印字速度が低下する。一般的にnが大きいほど画質は向上するが,印字速度は低下することが知られている。この場合も、記録紙と記録ヘッドの相対速度が小さいのでカックリングが発生し、より大きくノズルと記録紙の距離に安全マージンを設ける必要があるので、結果として吐出方向性の劣化の影響を受けやすくなる。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−227208号公報(図7、第4頁〜第7頁)
【0011】
【発明が解決すべき課題】
本発明は上記事実を考慮し、インク滴の吐出方向性の影響が少ないインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0012】
【発明を解決する手段】
請求項1に記載のインクジェット記録装置は、印字領域部に位置する記録紙にインク滴を吐出し画像を形成する記録ヘッドと、印字モードに応じて前記記録ヘッドと前記印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更する調整手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
上記構成の発明では、印字モードに応じて変化する印字領域部での記録紙と記録ヘッドとの安全な間隔を保ちながら、前記間隔を最小に調整しインク滴の吐出方向性の劣化による画像への悪影響を抑えることができる。
【0014】
請求項2に記載のインクジェット記録装置は、印字モードは走査速度、走査回数、記録紙の搬送速度、紙厚、および前記記録ヘッドのインク吐出量であることを特徴とする。
【0015】
上記構成の発明では、記録紙と記録ヘッドの間隔を記録ヘッドの走査速度、走査回数、記録紙の搬送速度、紙厚、および前記記録ヘッドのインク吐出量といったパラメータにより決定することで、正確な数値決定が行なえる。
【0016】
請求項3に記載のインクジェット記録装置は、印字モードに替えて、選択された記録モードに応じて前記記録ヘッドと前記印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更する調整手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
上記構成の発明では、オペレータが選択する高画質モードや高速印字モードといった記録モードに応じて記録紙と記録ヘッドの間隔を決定することで、センサ類を追加せずに数値決定が行なえるので部品点数の少ない単純な構成とすることができる。
【0018】
請求項4に記載のインクジェット記録装置は、nを整数とするとき、前記記録ヘッドの最大印字幅に対して前記記録紙の送り量を前記最大印字幅の1/nとする分割印字モードを備え、前記記録紙の送り速度が最も大きいモードにおいて前記記録ヘッドと前記記録紙表面との間隔が最も小さくなることを特徴とする。
【0019】
上記構成の発明では、記録紙の送り量を最大印字幅の1/nとする分割印字モードにおいては、記録ヘッドの走査速度ではなく記録紙の送り速度
請求項5に記載のインクジェット記録装置は、記録紙にインク滴を吐出し、前記記録紙のみを搬送させることで画像を形成する固定記録ヘッドと、記録紙を保持する印字領域部と、記録紙搬送速度および前記固定記録ヘッドのインク吐出量に応じて前記固定記録ヘッドと前記印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更する調整手段と、を備えたことことを特徴とする。
【0020】
上記構成の発明では、固定記録ヘッドを使用するラインヘッドタイプの記録装置において、記録紙搬送速度および固定記録ヘッドのインク吐出量に応じて固定記録ヘッドと印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更することで記録紙と固定記録ヘッドとの安全な間隔を保ちながら、前記間隔を最小に調整しインク滴の吐出方向性の劣化による画像への悪影響を抑えることができる。
【0021】
請求項6に記載のインクジェット記録装置は、記録紙の搬送速度が最も大きい時に前記固定記録ヘッドと前記記録紙表面との間隔が最も小さくなることを特徴とする。
【0022】
上記構成の発明では、固定記録ヘッドを使用するラインヘッドタイプの記録装置において、記録紙と固定記録ヘッドの相対速度となる記録紙の搬送速度が最も大きい時に、前記固定記録ヘッドと前記記録紙表面との間隔を最も小さくすることでインク滴の吐出方向性の劣化による画像への悪影響を抑えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1及び図2には、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドが示されている。
【0024】
図1に示すように記録ヘッド10は発熱基板12と流路基板14を接合して形成されたものであり、流路基板14の表面に開口したインク供給口16から供給されたインクが、共通液室18、個別流路20を介してノズル端面21に開口したノズル22からインク滴として吐出される。
【0025】
共通液室18の個別流路20近傍には、図1に示すように、発熱基板12と流路基板14の間に一定間隔で柱が形成されたフィルタ24が設けられており、共通液室18に流入したゴミ等を個別流路20に至る手前で濾過し、ノズル22からインク滴が吐出不能となることを防止している。
【0026】
個別流路20は、ノズル22側と共通液室18側にそれぞれ前方絞り26と後方絞り28を備えると共に、凹部30を備えることによって、後述のバブルによって効率的にインク滴を吐出する。
【0027】
一方、発熱体基板12には、流路基板14の凹部30と対面する位置に発熱体32が配置され、通電によって発熱し、インク中の発熱体32上にバブルを発生する。このバブルの発生により加圧された個別流路20内のインクはノズル22から液滴となって吐出され、記録紙48に着弾して画像のドットを形成する。
【0028】
続いて、インクジェット記録ヘッド10が一体的に形成されたインクカートリッジが装着されるインクジェット記録装置について説明する。
【0029】
インクジェット記録装置40は、図3に示すように、ガイドシャフト42に沿って走査されるキャリッジ44にインクカートリッジ46が装着され、インクカートリッジ46の先端に一体的に設けられたインクジェット記録ヘッド10から記録紙48にインク滴が吐出されることによって、記録紙48に画像が記録される構造となっている。
【0030】
このインクジェット記録装置40の印字方法の一例を図4を用いて説明する。
【0031】
図4(a)に示す一括印字モードを選択するとノズル22全てを印字に用い,往路▲1▼で記録ヘッド10は駆動周波数f1、キャリッジ速度v1でノズル22の配置された幅すなわち印字領域の幅に印字を行う。次に印字領域の幅の分だけ記録紙48を搬送し,記録ヘッド10は復路▲2▼で隣接する印字領域に同様にf1、v1で印字を行なう。
【0032】
このとき、キャリッジ44の走査速度v1は走査方向のドット間距離(ピッチ)をdとすれば,v1=d×f1で決められる。この一括印字モードでは、ノズル22すべてを印字に用いて片道で印字を行なうため印字速度が早くなる。
【0033】
このとき、復路では印字を行わず空送りし,往路のみで印字を行う片側一括印字を行なうモードも考えられる。
【0034】
次に分割印字モードを図5,図6を用いて説明する。
【0035】
図5に示す分割印字モードでは,ノズル22全てを印字に用い,往路▲1▼で印字領域に印字を行う。次に印字領域幅の、例えば半分だけ記録紙48を搬送し、復路▲2▼では印字領域の半分が重なるように走査する。この走査における走査方向の印字ドット位置は往路と同じ位置に印字する(=重ねる)ことができる。あるいは走査方向のドットピッチを半ピッチだけずらして印字を行うことも可能である。この分割印字モードでは,前述の一括印字モードより印字時間は長くなるが,高い画像濃度を得ることができる。
【0036】
この2分割印字モードをドット単位で説明すると図6のようになる。すなわち、図6に示すように一度の走査で走査方向のドットを半分のノズル22だけを使用して半分だけ印字する。次に記録紙48を印字幅の半分だけ移動させ,前回使用しなかったノズル22でインク滴を吐出し、空いた位置にあるドットを埋める。
【0037】
このような2分割印字では,記録ヘッド10の走査方向の連続するドットが,2つの異なるノズル22からのインク滴で形成されることになる。したがって1つのノズル22からのインク滴の吐出方向性がそのままドット位置を決定しないので,画質の劣化が少ない。
【0038】
しかし、この2分割印字方法では,前述した往復一括印字に比べ,記録紙全体としては印字速度が約半分に低下する。記録ヘッド10の印字幅に対し,紙送り量を1/nにして,走査方向の直線上に存在するドットをn個の異なるノズル22から吐出されるインク滴で形成する分割印字においては、一般に分割数nが増加するほど画質は向上するが,印字速度は低下する。
【0039】
通常、インクジェット記録装置では,このような一括印字モードと複数の分割印字モードを有し,記録紙48の種類や要求される画質によって,ユーザーがプリンタドライバ上で印字モードを選択できるようになっている。あるいは写真光沢紙や普通紙など紙質によって自動的に印字モードを切り替えることを行っている。
【0040】
ところで、前述の2分割印字モードでは,記録紙48にインク滴が着弾した場所を,記録ヘッド10が2回通過する。このため最初の走査においてインクが付着し,記録紙48の浮き量が増大しているときに次の走査で記録ヘッド10が記録紙48上を通過し,記録ヘッド10と記録紙48が接触する危険性が増大する。
【0041】
このため、この2分割印字モードにおいては,記録ヘッド10と記録紙48の間隔を、安全マージンを持たせて1.3mmに設定している。往復一括印字モードでは,記録紙48にインク滴が着弾した場所は,記録ヘッド10は印字時の1回しか通過しない。従って、記録紙48の浮き量が大きくなる前に記録ヘッド10が通過するため,記録ヘッド10と記録紙48の間隔を狭めることができ,本実施例では少ない安全マージンで0.8mmとすることができる。
【0042】
次に記録ヘッド10と記録紙48の間隔を変更する手段について説明する。
【0043】
図7及び図8には、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドを支持するガイドシャフトが示されている。
【0044】
記録ヘッド10を搭載したキャリッジ44は,ガイドシャフト42に沿って走査方向に移動する。本実施例では,図7に示したようにガイドシャフト42の支持(回転)中心をガイドシャフト42の中心から偏芯した位置で行う。
【0045】
すなわち回転中心となる保持部50は,ガイドシャフト42の中心からずらした位置に設けてある。この保持部50をプリンタ40のフレームに設けた軸受51に挿通し、回動可能に支持させる。このようにガイドシャフト42を偏芯カムとして支持し、図示しないモータ等で回転させることによってキャリッジ44と記録紙48との間隔を変更することができる。
【0046】
例えば図8(a)の状態では記録ヘッド10と記録紙48までの距離はL1だが,ガイドシャフト42を図8(a)上で反時計回りに回転させ図8(b)の状態にすれば,記録ヘッド10と記録紙48の距離はL2となり,L1よりも短くなる。このようにガイドシャフト42の回転角度を制御することにより,記録ヘッド10と記録紙48との間隔を変更することができる。
【0047】
このとき、キャリッジ44には上下方向に長い長孔41を設け、シャフト43を貫通させてキャリッジ44を上下方向にのみ可動とし、左右(記録紙搬送)方向には規制する構造とすれば、ガイドシャフト42を回転させてキャリッジ44を上下方向に移動させた際にもキャリッジ44の左右(記録紙搬送)方向の位置精度が保たれる。
【0048】
本実施例では,パソコン上のプリンタドライバで往復一括で印字を行うモードが選択された場合に,自動的にプリンタ40に記録ヘッド10と記録紙48との距離を最も短い0.8mmになるよう指示を出すようにした。ここでパソコンのモニタ上に表示されるプリンタドライバの画面には,往復一括あるいは分割といった印字方法の詳細を示す表現は必要なく,ユーザーは記録紙48の種類と「高速」・「標準」・「高画質」などといったわかりやすい印字モードの表現から,自分の印字したいモードを選択する。本実施例では紙種として普通紙,「高速」をユーザーが選択したとき,一括往復印字を行う。
【0049】
また,プリンタドライバの表示画面にて「記録ヘッド10と記録紙48の間隔を狭める」等の表現を用いて,ユーザーが選択した印字モードにかかわらず、記録ヘッド10と記録紙48の間隔を変更することができるようにしてもよい。
【0050】
この場合,分割印字を行うモードが選択されていれば,上述した理由から記録ヘッド10と記録紙48が接触する危険性は高くなるが,画質向上の効果が得られる。この時にはユーザー設定によって記録ヘッド10と記録紙48が接触する危険があることをユーザーに知らせる警告表示やダイアログなどの表示をプリンタドライバの表示画面で行なうべきである。あるいは、記録ヘッド10と記録紙48が接触する危険がある設定は、プリンタドライバからでは行なえないようにする安全措置を設けてもよい。
【0051】
またプリンタドライバからではなく,キャリッジ44の高さを調整できるレバー等を設置して,ユーザーが直接記録ヘッド10と記録紙48の間隔を調整するようにしても良い。
【0052】
さらに本実施例ではキャリッジ44,すなわち記録ヘッド10側を移動させて記録紙48との距離を変更する実施例を記載したが,記録紙48を保持する印字領域部を上下させる機構を設け,記録紙48側を記録ヘッド10に近づける・遠ざけることで記録ヘッド10と記録紙48の間隔を調整するようにしても良い。
【0053】
図9及び図10には、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドが示されている。
【0054】
図9は本発明の第2の実施形態を示したもので,インクジェット記録装置の印字部の概略を示している.この記録装置では,記録ヘッド60は固定であり走査方向に移動しない。本実施例では,ブラック,シアン,マゼンタ,イエローのインク滴をそれぞれ吐出する4つの記録ヘッド60,61,62,63が一定間隔で設置されている。記録ヘッド60〜63に対向する箇所を記録紙48が一定速度で搬送され,記録ヘッド60〜63の印字幅分の印字を行う。
【0055】
この印字装置では,記録紙48の送り速度を変える制御手段を有し,送り速度を変えることで印字装置の印字速度(1分間に印字できる記録紙の枚数)を可変とすることができる。例えば、紙送り方向に600dpi(約42.3μm間隔)でドットを形成する場合,記録紙48を0.5m/sで搬送すると,ドット形成周波数,すなわちヘッドからインク滴を吐出する駆動周波数は約11.8kHzになる。この場合,A4サイズの記録紙48を短手方向に搬送すると1分間に約75枚(75ppm)印字することができるが、記録紙48の搬送速度を0.3m/sに低下させると印字速度は1分間に45枚(45ppm)になる。このように印字装置の用途によって印字速度を変えることができる。
【0056】
ここで、本実施例では例えば図10に示すように記録ヘッド60〜63と記録紙48との間隔を変更する手段を有している。
【0057】
記録ヘッド60(〜63まで同様)は、両端を上下方向に貫通しているシャフト70によって上下に移動可能に支持されており、更にスクリューシャフト72によって上下位置を規制されている。スクリューシャフト72は記録ヘッド60に設けられたネジ孔71に螺合し、図示しないモータによってスクリューシャフト72は駆動され、記録ヘッド60は上下方向に移動する。
【0058】
本実施例においては、印字装置は10ppmから120ppmの間で最適な印字が行えるような装置構成としている。このとき記録ヘッド60〜63の駆動周波数は1.6kHzから19kHzになる。印字速度が80ppm以上において,記録ヘッド60〜63と記録紙48の間隔が最も短い0.5mmに設定される。印字速度が40ppmから80ppmまでは間隔は0.8mm,印字速度が40ppm以下では更に安全マージンを要するため1.1mmに設定される。
【0059】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、インク滴の吐出方向性の影響が少ないインクジェット記録装置とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態に係る記録ヘッドの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1形態に係る記録ヘッドの構造を示す平面図である。
【図3】本発明の第1形態に係るプリンタを示す斜視図である。
【図4】一括印字の方法を示す平面図である。
【図5】分割印字の方法を示す平面図である。
【図6】分割印字の方法を示す拡大図である。
【図7】本発明の第1形態に係るガイドシャフトを示す斜視図である。
【図8】本発明の第1形態に係るキャリッジを示す側面図である。
【図9】本発明の第2形態に係る記録ヘッドの斜視図である。
【図10】本発明の第2形態に係る記録ヘッドの斜視図である。
【図11】記録紙の浮き量と時間の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 記録ヘッド
22 ノズル
42 ガイドシャフト
44 キャリッジ
48 記録紙
60 記録ヘッド
Claims (6)
- 印字領域部に位置する記録紙にインク滴を吐出し画像を形成する記録ヘッドと、
印字モードに応じて前記記録ヘッドと前記印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更する調整手段と、
を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記印字モードは走査速度、走査回数、記録紙の搬送速度、紙厚、および前記記録ヘッドのインク吐出量であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 前記印字モードに替えて、選択された記録モードに応じて前記記録ヘッドと前記印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更する調整手段を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- nを整数とするとき、前記記録ヘッドの最大印字幅に対して前記記録紙の送り量を前記最大印字幅の1/nとする分割印字モードを備え、
前記記録紙の送り速度が最も大きいモードにおいて前記記録ヘッドと前記記録紙表面との間隔が最も小さくなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 記録紙にインク滴を吐出し、前記記録紙のみを搬送させることで画像を形成する固定記録ヘッドと、
記録紙を保持する印字領域部と、
記録紙の搬送速度および前記固定記録ヘッドのインク吐出量に応じて前記固定記録ヘッドと前記印字領域部に保持された記録紙表面との間隔を変更する調整手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記記録紙の搬送速度が最も大きい時に前記固定記録ヘッドと前記記録紙表面との間隔が最も小さくなることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
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