JP2004351379A - 排水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】製造工程から発生する界面活性剤水溶液を含む界面活性剤含有排水を界面活性剤用排水ラインに流し、界面活性剤用排水ラインにおいて界面活性剤含有排水を処理し、前記製造工程から発生する顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、及びエマルション水溶液のうち少なくとも1つを含む非界面活性剤含有排水を非界面活性剤用排水ラインに流し、非界面活性剤用排水ラインにおいて非界面活性剤含有排水を処理する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の製造過程から発生する界面活性剤水溶液並びに顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、及びエマルション水溶液のうち少なくとも1つを処理対象とする排水処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トナー製造工場から発生する排水として、界面活性剤水溶液や、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、エマルション水溶液等を含有する排水が生じている。これらの排水には、前記の界面活性剤や、着色成分である顔料等が含まれているため、このままの状態で、河川や下水道等に排出することはできない。このため、これらの排水は、工場内の排水処理施設にて処理された後に排出される。排水処理としては、凝集沈殿処理が利用される場合が多い。凝集沈殿処理とは、五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修、平成13年発行)p141にも記載されているように、排水処理の分野において最も一般的に用いられている固液分離操作の一つであり、広く用いられている。凝集沈殿処理は、排水に凝集剤を添加することによりフロック(凝集により生じた粗大粒子)を生じさせ、水とフロックとの比重差により、フロックが沈殿し固液分離を行う処理方法である。こうして固体として分離されたフロックは、産業廃棄物の汚泥として処理され、固体を分離した水は、河川や下水道等へ排出されている。
【0003】
特開平7−136408号では、有機汚染物質含有排水を固液分離する排水処理方法において、発生した汚泥の一部を、被処理原水側に戻して循環することにより、汚泥の最終処理が容易な排水処理方法が開示されている。しかし、この方法を界面活性剤含有排水の処理に用いる場合、その界面活性剤の作用により、汚泥が沈降しにくいという問題を生じてしまう。一方、特開平9−225474号では、エマルション排水の処理に、加圧浮上分離を行う方法が開示されている。しかし、この方法は、エマルション排水の処理は可能であるが、トナー製造工場から発生する全ての種類の排水にそのまま適用することはできない。
【0004】
【非特許文献1】
五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修)p141
【特許文献1】
特開平7−136408号
【特許文献2】
特開平9−225474号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
たとえばトナー製造工場から発生する排水の凝集沈殿処理では、フロックの沈殿槽等における沈降性が悪く、固液分離に際し非常に長時間の沈降処理が要求され、更に、界面活性剤や、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、エマルション水溶液等を凝集沈殿処理するために、多量の凝集剤を添加する必要があることから、産業廃棄物として処理する汚泥が多量に発生するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、凝集剤使用量と汚泥の発生量を削減する排水処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の製造過程から発生する界面活性剤水溶液並びに顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、及びエマルション水溶液のうち少なくとも1つを処理対象とする排水処理方法であって、前記製造工程から発生する界面活性剤水溶液を含む界面活性剤含有排水を界面活性剤用排水ラインに流し、界面活性剤用排水ラインにおいて界面活性剤含有排水を処理する工程と、前記製造工程から発生する顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、及びエマルション水溶液のうち少なくとも1つを含む非界面活性剤排水を非界面活性剤用排水ラインに流し、非界面活性剤用排水ラインにおいて非界面活性剤排水を処理する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記排水処理が必要な製造工程として、トナー製造工程を例にして以下に説明する。
【0009】
トナー製造工程は、大きくトナーの原材料となるラテックスポリマーの製造工程と、現像用トナーの製造方法に分けられる。
【0010】
[ラテックスポリマーの製造工程]
ラテックスポリマーを生成するには、通常モノマーとアニオン性界面活性剤とを水に加え、攪拌してエマルションとする。モノマーエマルションが生成したら、該モノマーエマルションの25重量%以下(すなわち、少量のモノマーエマルション)と遊離基開始剤とを、水相に加えて混合し、所望の反応温度で種重合を開始する。種粒子の生成後、この種粒子含有組成物に更にモノマーエマルションを追加し、規定の温度で所望の時間、重合を続けて重合を完了し、ラテックスポリマーを生成させる。ラテックスポリマーが生成したら、後述の現像剤トナーの製造方法に記載した通り、着色剤とともに凝集させて凝集体粒子とし、次にこれを融合させてトナー粒子とする。このラテックスポリマーの製造工程から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生したエマルション水溶液が、排出される。
【0011】
前記モノマーの種類としては遊離基開始剤と反応しうるものであれば特に制限はない。モノマーの具体例としてはスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体または共重合体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体または共重合体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体または共重合体を挙げることができる。
【0012】
また自己乳化性を持つポリエステル、ポリウレタンのような樹脂を界面活性剤とともに水系媒体中でせん断し分散させても良い。
【0013】
[現像用トナーの製造方法]
上記調製法により得られたラテックスポリマーは、次のような方法でトナーの調製に用いられる。本件に述べる方法で調製したラテックスポリマーと、少なくとも着色剤を含む複数種の分散液に、必要に応じて凝集剤及び/又は電荷添加剤及び/又は他の添加剤を混合し、得られた混合物をラテックスポリマーのTg近辺の温度、望ましくはラテックスポリマーのTg±10℃で効果的な時間、例えば1〜8時間加熱して、トナー大の凝集体を生成する。次に、凝集体懸濁液を、ラテックスポリマーのTg又はそれより高い温度、例えば約60〜約120℃に加熱して合体又は融合させてトナー粒子を造粒し、このトナー粒子をろ過などの手段で母液から分離して、イオン交換水などで洗浄(洗浄工程)した後、乾燥する。
【0014】
ラテックスポリマーは、通常トナーの約75〜約98重量%存在する。本発明の製法に適したラテックスポリマーの大きさはレーザー回折式粒度分布測定機等で測定することができ、例えば、マイクロトラックで測定した体積平均粒径で、約0.05〜約1μmである。
【0015】
着色剤は、通常トナー中に効果的な量、例えばトナーの約1〜約15重量%、望ましくは約3〜約10重量%存在する。また、その大きさは、例えば、該マイクロトラックで測定した体積平均粒径で、約0.05〜約0.5μmである。
【0016】
該凝集剤は効果的な量、例えばトナーの約0.01〜約10重量%を用いる。使用する凝集剤としては、一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム、ポリ塩化アルミニウム等が挙げられるが、これらに限るものではない。
【0017】
帯電制御剤も効果的な量、例えばトナーの0.1〜5重量%を使用しても良い。適当な帯電制御剤としては、アルキルピリジニウムハロゲン化物類、重硫酸塩類等の帯電制御剤類、アルミニウム錯体のような陰帯電制御剤等が挙げられるが、これらに限るものではない。使用する他の添加剤としては、離型剤として働くワックス類などが挙げられる。
【0018】
またワックスの種類としては特に制限はないが、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス類;モンタンワックス、 オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス類;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類などが挙げられる。
【0019】
前記トナー製造工程から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した界面活性剤水溶液、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液が、排出される。その排水量割合は、前記洗浄工程から排出される界面活性剤水溶液が全体の約80%を占める。
【0020】
本発明者らの研究によれば、界面活性剤水溶液を含有する排水に、その他の排水、例えば、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、エマルション水溶液を含有する排水を混合すると、界面活性剤の作用により、顔料等の分散状態がより安定することから、凝集沈殿処理での沈降時間が長くなり、また、凝集沈殿させるために使用する無機凝集剤、例えば塩化第二鉄の添加量が増加し、その結果、凝集沈殿物の量、つまり、産業廃棄物として処理する汚泥が多量に発生する。これは、無機凝集剤として使用している塩化第二鉄の一定量が、排水中に含まれる界面活性剤と電荷中和反応し、凝集剤としての作用を阻害しているためである。
【0021】
すなわち、本発明者は鋭意検討の結果、界面活性剤水溶液を含む排水を、あらかじめ浮上加圧分離処理を行うことで、水中に存在し凝集阻害因子である界面活性剤を、浮上加圧分離槽内で除去(界面活性剤は、気液界面に吸着する性質を利用する。つまり、浮上加圧分離槽内に吹き込まれた気泡に、界面活性剤を吸着させる)することで、それ以外の排水、例えば顔料分散液(特にその理由は明らかになっていないが、粒子径が0.1μm以下の場合に効果があることが判っている)等を凝集沈殿させるために必要な無機凝集剤の量を削減できること、また、ワックス分散液等、水よりも小さい比重の物質(比重0.95)が含まれる排水についても、浮上加圧分離処理を行った後に、凝集沈殿処理を行う方が、より少ない無機凝集剤量で処理できることがわかり、界面活性剤水溶液を多く含む排水と、その他の排水と分離して処理をすることで、本発明の目的を達成することを見出し、本発明の完成に至ったものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の排水処理方法を、図面および実施例により説明する。
【0023】
図1は実施形態に係る排水処理方法を示し、図2は、従来の排水処理方法を示す。図1において、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、およびエマルション水溶液のうち少なくとも1つを含む非界面活性剤含有排水は、非界面活性剤用排水ラインにおいて処理1が行われる(S10)。処理1では、まず反応槽において、無機凝集剤である塩化第二鉄が添加され、フロックが生成する。次に、凝集槽において、高分子凝集剤が添加され、無機凝集剤にて生成したフロックが成長する。最後に、加圧浮上槽において、加圧した空気を槽内に吹き込むことで気泡が作られる。その気泡の界面に成長したフロックが吸着し浮上する。浮上したフロックは除去される。処理1が行われた非界面活性剤含有排水は、原水槽に貯蔵される(S30)。
【0024】
界面活性剤含有排水は、非界面活性剤含有排水とは別に、界面活性剤用排水ラインにおいて処理2が行われる(S20)。処理2では、処理1と同様に、反応槽、凝集槽、加圧浮上槽の順に処理1に記述した処理が実施される。処理2が行われた界面活性剤含有排水は、原水槽に貯蔵され、ここで全てのトナー製造工場の排水が混合される(S30)。
【0025】
ここでは、処理1および処理2が実施された後、原水槽にて全ての排水が混合されるが、完全に分離した状態で後述する工程にて処理され、河川等に放流することも可能である。その後、原水槽から、反応槽(無機凝集剤である塩化第二鉄を添加し、フロックを生成する)、凝集槽(高分子凝集剤が添加し、無機凝集剤にて生成したフロックを成長させる)を経由して、凝集沈殿槽(成長したフロックを沈殿させる)にて凝集沈殿処理が行われる(S40)。凝集沈殿処理後の上澄み液は、生物処理工程、ろ過吸着処理工程を経て(S50)、処理水として河川に放流される(S60)。一方、凝集沈殿後の沈殿物(汚泥)は、汚泥脱水処理工程を経て、脱水ケーキとして貯蔵した後(S70)、産業廃棄物の汚泥として処理される(S80)。この排水処理設備で使用する凝集剤は、無機凝集剤として、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム等を用いる。その添加量は、500〜5000mg/L程度である。無機凝集剤は、必ずしもこれらに限定されるわけではない。さらに、フロックを成長させるために、高分子凝集剤として、アクリルアミド系アニオン性凝集剤を使用する。添加量としては、0.5〜5mg/L程度である。高分子凝集剤は、必ずしもアクリルアミド系アニオン性凝集剤に限定されるわけではなく、他のアニオン性凝集剤または、カチオン性凝集剤や、ノニオン性凝集剤の使用も可能である。また、これらを組み合わせて使用しても構わない。
【0026】
図2の従来の排水処理では、非界面活性剤含有排水(顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、エマルション水溶液のうち少なくとも1つを含む)と、界面活性剤水溶液排水とが分離されないで処理され(S100)、図1の原水槽以降と同じ排水処理工程を持つ。
【0027】
次に実施例および比較例にて、本発明を更に具体的に説明する。
【0028】
(実施例1)
混合排水Aの処理性
混合排水A(非界面活性剤含有排水)とは、工場から実際に排出される排水であり、その中には、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、エマルション水溶液のうち少なくとも1つが含まれる排水である。
【0029】
被処理物質濃度0.01wt%の混合排水Aを、図1の処理1に記載の排水処理設備を用いて処理した。一方、界面活性剤含有排水は、図1の処理2に記載の排水処理設備を用いて処理した。これらの排水を、原水槽にて混合し、凝集沈殿処理を行った。この時、処理1、処理2および凝集沈殿処理には、総量で無機凝集剤(塩化第二鉄)を1000mg/L(加圧浮上槽で500mg/L、凝集沈殿槽で500mg/Lの割合)、高分子凝集剤(アクリルアミド系高分子凝集剤:ハイモロックSS−100)を1mg/L(加圧浮上槽で0.5mg/L、凝集沈殿槽で0.5mg/Lの割合)を添加し、20m3の加圧浮上槽と18m3の凝集沈殿槽を持つ排水処理設備で、通常運転(14m3/h)にて処理した。この結果、汚泥発生量は、1.1kg/Lで、処理性も問題なかった。
【0030】
(実施例2)
混合排水Aの処理性
被処理物質濃度5wt%の混合排水Aを、図1の処理1に記載の排水処理設備を用いて、実施例1と同様に処理した。一方、界面活性剤含有排水は、図1の処理2に記載の排水処理設備を用いて処理した。この時、総量で無機凝集剤(塩化第二鉄)を2000mg/L(加圧浮上槽で1000mg/L、凝集沈殿槽で1000mg/Lの割合)、高分子凝集剤(アクリルアミド系高分子凝集剤:ハイモロックSS−100)を2mg/L(加圧浮上槽で1mg/L、凝集沈殿槽で1mg/Lの割合)を添加し、20m3の加圧浮上槽と18m3の凝集沈殿槽を持つ1/L(加圧浮上槽で2000mg/L、凝集沈殿槽で2000mg/Lの割合)、高分子凝集剤(アクリルアミド系高分子凝集剤:ハイモロックSS−100)を2mg/L(加圧浮上槽で1mg/L、凝集沈殿槽で1mg/Lの割合)を添加し、20m3の加圧浮上槽と18m3の凝集沈殿槽を持つ排水処理設備で、通常運転(14m3/h)にて処理した。この結果、汚泥発生量は、74kg/Lで、凝集沈殿処理後も顔料等による排水の着色が残り、処理性は悪かった。
【0031】
(比較例2)
混合排水Bの処理性
混合排水Bとは、工場から実際に排出される排水であり、その中には、顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、およびエマルション水溶液のうち少なくとも1つ、並びに界面活性剤水溶液等が含まれる排水(混合排水Aに、界面活性剤含有排水が追加される排水)である。
【0032】
被処理物質濃度0.01wt%の混合排水Bを、図2の排水処理設備を用いて処理した。この時、総量で無機凝集剤(塩化第二鉄)を5000mg/L、高分子凝集剤(アクリルアミド系高分子凝集剤:ハイモロックSS−100)を1mg/Lを添加し、18m3の凝集沈殿槽を持つ排水処理設備で、通常運転(14m3/h)にて処理した。この結果、汚泥発生量は5.1kg/Lで、実施例1の約5倍の汚泥を発生したが、処理性には問題はなかった。
【0033】
(比較例3)
混合排水Bの処理性
被処理物質濃度5wt%の混合排水Bを、図2の排水処理設備を用いて処理した。この時、総量で無機凝集剤(塩化第二鉄)を5000mg/L、高分子凝集剤(アクリルアミド系高分子凝集剤:ハイモロックSS−100)を2mg/Lを添加し、18m3の凝集沈殿槽を持つ排水処理設備で、通常運転(14m3/h)にて処理した。この結果、汚泥発生量は55kg/Lで、実施例2とほぼ同じ量の汚泥を発生したが、凝集沈殿処理後も顔料等による排水の着色が残り、処理性は悪かった。
【0034】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、製造工程から発生する、界面活性剤水溶液並びに顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液およびエマルション水溶液のうち少なくとも1つ含有する排水の処理に使用する凝集剤量と、排水処理によって発生する汚泥の発生量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態にかかる排水処理方法を説明する図である。
【図2】従来の排水処理方法を説明する図である。
Claims (4)
- 所定の製造過程から発生する界面活性剤水溶液並びに顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、及びエマルション水溶液のうち少なくとも1つを処理対象とする排水処理方法であって、
前記製造工程から発生する界面活性剤水溶液を含む界面活性剤含有排水を界面活性剤用排水ラインに流し、界面活性剤用排水ラインにおいて界面活性剤含有排水を処理する工程と、
前記製造工程から発生する顔料分散液、ワックス分散液、シリカ分散液、及びエマルション水溶液のうち少なくとも1つを含む非界面活性剤含有排水を非界面活性剤用排水ラインに流し、非界面活性剤用排水ラインにおいて非界面活性剤含有排水を処理する工程と、
を備えたことを特徴とする排水処理方法。 - 界面活性剤含有排水を処理する工程および/または非界面活性剤用排水ラインにおいて非界面活性剤含有排水を処理する工程における排水処理が浮上加圧分離処理であることを特徴とする請求項1に記載の排水処理方法。
- 非界面活性剤含有排水の被処理物質の濃度が、0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の排水処理方法。
- 製造工程から発生する排水が、トナー製造工程から発生することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水処理方法。
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