JP2004350769A - 頭部保護パッドを備えた育児器具の座席 - Google Patents
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Abstract
【課題】新生児期および幼児期の両者において、乳幼児と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることができる育児器具の座席を提供する。
【解決手段】座席は、座席本体10と頭部保護パッド20とを備える。座席本体10は、背もたれ面部11と、左右の背もたれ面側壁13とを有する。頭部保護パッド20は、背もたれ面部11上で上下方向に位置変更可能である。左右の背もたれ面側壁13は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。頭部保護パッド20は、左右の背もたれ面側壁13に当接する外側面21aを有する左右の側壁パッド部21と、上壁パッド部22とを含む。頭部保護パッド20は、背もたれ面部11上で位置変更されても、常に側壁パッド部21の外側面21aと左右の背もたれ面側壁13との当接状態を維持する。
【選択図】 図2
【解決手段】座席は、座席本体10と頭部保護パッド20とを備える。座席本体10は、背もたれ面部11と、左右の背もたれ面側壁13とを有する。頭部保護パッド20は、背もたれ面部11上で上下方向に位置変更可能である。左右の背もたれ面側壁13は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。頭部保護パッド20は、左右の背もたれ面側壁13に当接する外側面21aを有する左右の側壁パッド部21と、上壁パッド部22とを含む。頭部保護パッド20は、背もたれ面部11上で位置変更されても、常に側壁パッド部21の外側面21aと左右の背もたれ面側壁13との当接状態を維持する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、チャイルドシート、乳母車、ベビーラック等の育児器具の座席に関し、特に頭部保護パッドを備えた育児器具の座席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本願と同一の出願人は、乳幼児の頭部を守るための頭部保護パッドを備えた育児器具の一例として、例えば特開平10−226252号公報に自動車用年少者安全座席(チャイルドシート)を開示した。
【0003】
上記公報に開示された頭部保護パッドは、その外面がチャイルドシートのサイドガードおよびヘッドレストの内周面に沿う形状を有している。また、頭部保護パッドの内周面は、年少者の体型に沿うように設けられており、その平面形状は、略U字形状となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−226252号公報(図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
新生児から幼児に至るまでの間に、乳幼児の身体は大きく成長する。U字形状の頭部保護パッドを身体の大きい幼児に適合するように形成すると、身体の小さい新生児の段階では、新生児と頭部保護パッドの間に隙間ができてしまう。具体的には、新生児の頭頂部および両肩は、頭部保護パッドの内周面から大きく離れてしまう。
【0006】
身体の小さい新生児に適合させるために、頭部保護パッドを下方の位置に動かすことが考えられる。このようにすれば、新生児の頭頂部と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることができるが、新生児の両肩と頭部保護パッドとの間の隙間は大きいままである。
【0007】
安全性を考えたとき、身体の小さい新生児期および身体の大きい幼児期の両者において、乳幼児と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることが望まれる。
【0008】
この発明の目的は、成長する乳幼児の身体に合わせて幅方向の寸法を変えることにより、常に乳幼児との間の隙間を小さく保つことのできる頭部保護パッドを備えた育児器具の座席を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った育児器具の座席は、座席本体と、頭部保護パッドとを備える。座席本体は、乳幼児の背中を支える背もたれ面部と、この背もたれ面部の両側縁から立ち上がって延びている左右の背もたれ面側壁とを有する。頭部保護パッドは、乳幼児の頭部および肩部を保護するために座席本体の背もたれ面部上で上下方向に位置変更可能に配置される。
【0010】
上記の左右の背もたれ面側壁は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。頭部保護パッドは、左右の背もたれ面側壁に当接する外側面を有する左右の側壁パッド部と、この左右の側壁パッド部の頭側端部を連結する上壁パッド部とを含む。
【0011】
頭部保護パッドは、前記座席本体の背もたれ面部上で位置変更されても常に側壁パッド部の外側面と座席本体の左右の背もたれ面側壁との当接状態を維持する。
【0012】
上記の構成を備えることにより、身体の小さい新生児期および身体の大きい幼児期の両者において、乳幼児と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることができる。
【0013】
頭部保護パッドは、常にその外側面と座席本体の左右の背もたれ面側壁との当接状態を維持するために、適度な弾力性や保形性を有するのが望ましい。
【0014】
なお、この発明は、チャイルドシート、乳母車、ベビーラック等の座席付き育児器具全般に適用可能であるが、後に記載する実施の形態では、例示的にチャイルドシートを説明する。
【0015】
一つの実施形態では、頭部保護パッドの左右の側壁パッド部は、乳幼児の両肩を側方から抱える肩当部を含む。頭部保護パッドが肩当部を有することにより、乳幼児の身体が座席内で左右方向に動くのを阻止できる。従って、首あるいは頚椎の保護を十分に行なえる。
【0016】
育児器具は、頭部保護パッドと座席本体との接続状態を保つ接続手段を備えていてもよい。このような接続手段によって、頭部保護パッドの上下方向の位置ずれを防止できる。接続手段として、例えば、紐、止めボタン、面ファスナ等が考えられる。
【0017】
好ましい実施形態では、座席本体は、乳幼児の尻を支える座面部と、この座面部の両側縁から立ち上がって延びている左右の座面側壁とを有する。座面側壁は、互いの間隔が頭側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。座席全体を見たとき、背もたれ面部分が逆さ台形の形状であり、座面部分が台形の形状である。このダブル台形の座席の形状は、新生児の自然な姿勢に適合するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
座席付き育児器具の一つの例として、チャイルドシートを説明する。
【0019】
図1および図2は、ベッド状の形態になっているチャイルドシートに子供が乗せられている状態を示している。図1は、比較的身体の大きい幼児の使用形態を示し、図2は、比較的身体の小さい新生児の使用形態を示している。図示するように、チャイルドシートは、座席本体10と、頭部保護パッド20とを備える。
【0020】
まず、図3を参照して、座席本体10の構造を説明する。座席本体10は、乳幼児の背中を支える背もたれ面部11と、乳幼児の尻を支える座面部12と、背もたれ面部11の両側縁から立ち上がって延びている左右の背もたれ面側壁13と、背もたれ面部11の上方端縁から立ち上がって延びている頂部壁14と、座面部12の両側縁から立ち上がって延びている左右の座面側壁15とを備える。
【0021】
図示するチャイルドシートは、ベッド状の形態と椅子状の形態とに切換え可能な構成とされている。具体的には、座面を構成する部材に対して、背もたれ部を構成する部材がリクライニング調節可能になっている。図1〜図3は、ベッド状の形態となっているチャイルドシートを示している。好ましい実施形態として、頂部壁14は、ベッド状の形態において背もたれ面部11から立ち上がるが、椅子状の形態では背もたれ面部11とほぼ同平面となるようにされる。
【0022】
座席本体10の背もたれ面部11および座面部12は、互いに逆向きの台形形状を有する。背もたれ面部11の上端部の幅寸法をW1、座面部12の前方端の幅寸法をW3、背もたれ面部11と座面部12との連結部分の幅寸法をW2とすると、W1>W2およびW3>W2の関係となる。
【0023】
上記のようなダブル台形の座席形状は、新生児の自然な姿勢に適合するものである。新生児の自然なのびのびとした姿勢では、手はW型、股と足はM型になる。この自然な姿勢を無理に引っ張たり、伸ばしたり、締めつけたりすると、股関節脱臼等の原因になる。ダブル台形の座席形状であれば、新生児は、股や膝を曲げたいときに曲げることができ、伸ばしたいときに伸ばすことができる。
【0024】
座席本体10の左右の背もたれ面側壁13は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。また、左右の座面側壁15は、互いの間隔が頭側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。従って、背もたれ面部11および座面部12と同様に、左右の背もたれ面側壁13および左右の座面側壁15は、ダブル台形の形態を呈する。
【0025】
図3に示すように、各背もたれ面壁13の下方領域13aは厚みが薄くされ、各座面側壁15の上方領域15aは厚みが薄くされている。この両領域13aおよび15aを重なるように形成することにより、この部分における強度を高めている。
【0026】
図4は、頭部保護パッド20を単独で示している。頭部保護パッド20は、左右の側壁パッド部21と、この両側壁パッド部21の頭側端部を連結する上壁パッド部22とを有する。各側壁パッド部21は、図1および図2に示すように、座席本体10の左右の背もたれ面側壁13に当接する外側面21aを有する。
【0027】
また、図1および図2を参照すれば明らかなように、頭部保護パッド20は、乳幼児の頭を受け入れる頭受入凹部23と、乳幼児の両肩を側方から抱える肩当部24とを含む。頭部保護パッド20が肩当部24を有することにより、乳幼児の首あるいは頚椎の保護を十分に行なえる。肩当部の無い頭部保護パッドの場合、乳幼児の両肩と左右の背もたれ面側壁13との間に隙間ができてしまう。そのため、頭部保護パッドによって保持された乳幼児の頭は動かなくて静止状態に保たれていても、首から下の身体が左右方向に動くおそれがある。そのような動きは、乳幼児の首や頚椎にダメージを与える可能性がある。そこで、好ましい実施形態では、頭部保護パッド20の各側壁パッド部21は、肩当部24を有する。
【0028】
頭部保護パッド20は、常にその外側面21aと、座席本体10の左右の背もたれ面側壁13との当接状態を維持するために、適度な弾力性や保形性を有するようにその材質あるいは構造が選ばれる。
【0029】
好ましくは、頭部保護パッド20と座席本体10とは分離可能にされる。この場合、頭部保護パッド20の上下方向の位置ずれを防止するために、頭部保護パッド20と座席本体10との接続状態を保つ接続手段を備えるようにしてもよい。接続手段としては、例えば、紐、止めボタン、面ファスナ等が考えられる。
【0030】
前述したように、図1は、比較的身体の大きい幼児の使用形態を示している。幼児の頭は頭部保護パッド20の頭受入凹部23内に位置し、幼児の両肩は肩当部24によって側方から抱えられている。
【0031】
図2は、比較的身体の小さい新生児の使用形態を示している。幼児に比べて、新生児は背が小さいのみならず、肩幅も小さい。この使用形態では、頭部保護パッド20は、新生児の頭を頭受入凹部23内に受け入れるように、座席本体10の背もたれ面部11上で下方の位置に動かされる。
【0032】
この場合、頭部保護パッド20の左右の側壁パッド部21の外側面21aがテーパ状の形態となっている左右の背もたれ面側壁13に当接しているので、図1の使用形態に比べて、左右の肩当部24の間隔が小さくなり、身体の小さい新生児の両肩を適切に側方から抱えるようになる。
【0033】
図5は、頭部保護パッド20の形状の変化を示している。実線で示しているのが、比較的身体の大きい幼児に対して使用されている形状であり、想像線で示しているのが、比較的身体の小さい新生児に対して使用されている形状である。この図から明らかなように、新生児の使用形態では、左右の肩当部24の間隔が小さくなり、頭受入凹部23の幅寸法も小さくなっている。
【0034】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、この発明は、図示された実施形態に限定されるものではない。この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、図示した実施形態に対して、種々の修正や変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較的身体の大きい幼児の使用形態を示す図である。
【図2】比較的身体の小さい新生児の使用形態を示す図である。
【図3】座席本体を示す図である。
【図4】頭部保護パッドを示す図である。
【図5】頭部保護パッドの形状が変化している状態を示す図である。
【符号の説明】
10 座席本体、11 背もたれ面部、12 座面部、13 背もたれ面側壁、14 頂部壁、15 座面側壁、20 頭部保護パッド、21 側壁パッド部、22 上部パッド部、23 頭受入凹部、24 肩当部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、チャイルドシート、乳母車、ベビーラック等の育児器具の座席に関し、特に頭部保護パッドを備えた育児器具の座席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本願と同一の出願人は、乳幼児の頭部を守るための頭部保護パッドを備えた育児器具の一例として、例えば特開平10−226252号公報に自動車用年少者安全座席(チャイルドシート)を開示した。
【0003】
上記公報に開示された頭部保護パッドは、その外面がチャイルドシートのサイドガードおよびヘッドレストの内周面に沿う形状を有している。また、頭部保護パッドの内周面は、年少者の体型に沿うように設けられており、その平面形状は、略U字形状となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−226252号公報(図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
新生児から幼児に至るまでの間に、乳幼児の身体は大きく成長する。U字形状の頭部保護パッドを身体の大きい幼児に適合するように形成すると、身体の小さい新生児の段階では、新生児と頭部保護パッドの間に隙間ができてしまう。具体的には、新生児の頭頂部および両肩は、頭部保護パッドの内周面から大きく離れてしまう。
【0006】
身体の小さい新生児に適合させるために、頭部保護パッドを下方の位置に動かすことが考えられる。このようにすれば、新生児の頭頂部と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることができるが、新生児の両肩と頭部保護パッドとの間の隙間は大きいままである。
【0007】
安全性を考えたとき、身体の小さい新生児期および身体の大きい幼児期の両者において、乳幼児と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることが望まれる。
【0008】
この発明の目的は、成長する乳幼児の身体に合わせて幅方向の寸法を変えることにより、常に乳幼児との間の隙間を小さく保つことのできる頭部保護パッドを備えた育児器具の座席を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った育児器具の座席は、座席本体と、頭部保護パッドとを備える。座席本体は、乳幼児の背中を支える背もたれ面部と、この背もたれ面部の両側縁から立ち上がって延びている左右の背もたれ面側壁とを有する。頭部保護パッドは、乳幼児の頭部および肩部を保護するために座席本体の背もたれ面部上で上下方向に位置変更可能に配置される。
【0010】
上記の左右の背もたれ面側壁は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。頭部保護パッドは、左右の背もたれ面側壁に当接する外側面を有する左右の側壁パッド部と、この左右の側壁パッド部の頭側端部を連結する上壁パッド部とを含む。
【0011】
頭部保護パッドは、前記座席本体の背もたれ面部上で位置変更されても常に側壁パッド部の外側面と座席本体の左右の背もたれ面側壁との当接状態を維持する。
【0012】
上記の構成を備えることにより、身体の小さい新生児期および身体の大きい幼児期の両者において、乳幼児と頭部保護パッドとの間の隙間を小さくすることができる。
【0013】
頭部保護パッドは、常にその外側面と座席本体の左右の背もたれ面側壁との当接状態を維持するために、適度な弾力性や保形性を有するのが望ましい。
【0014】
なお、この発明は、チャイルドシート、乳母車、ベビーラック等の座席付き育児器具全般に適用可能であるが、後に記載する実施の形態では、例示的にチャイルドシートを説明する。
【0015】
一つの実施形態では、頭部保護パッドの左右の側壁パッド部は、乳幼児の両肩を側方から抱える肩当部を含む。頭部保護パッドが肩当部を有することにより、乳幼児の身体が座席内で左右方向に動くのを阻止できる。従って、首あるいは頚椎の保護を十分に行なえる。
【0016】
育児器具は、頭部保護パッドと座席本体との接続状態を保つ接続手段を備えていてもよい。このような接続手段によって、頭部保護パッドの上下方向の位置ずれを防止できる。接続手段として、例えば、紐、止めボタン、面ファスナ等が考えられる。
【0017】
好ましい実施形態では、座席本体は、乳幼児の尻を支える座面部と、この座面部の両側縁から立ち上がって延びている左右の座面側壁とを有する。座面側壁は、互いの間隔が頭側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。座席全体を見たとき、背もたれ面部分が逆さ台形の形状であり、座面部分が台形の形状である。このダブル台形の座席の形状は、新生児の自然な姿勢に適合するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
座席付き育児器具の一つの例として、チャイルドシートを説明する。
【0019】
図1および図2は、ベッド状の形態になっているチャイルドシートに子供が乗せられている状態を示している。図1は、比較的身体の大きい幼児の使用形態を示し、図2は、比較的身体の小さい新生児の使用形態を示している。図示するように、チャイルドシートは、座席本体10と、頭部保護パッド20とを備える。
【0020】
まず、図3を参照して、座席本体10の構造を説明する。座席本体10は、乳幼児の背中を支える背もたれ面部11と、乳幼児の尻を支える座面部12と、背もたれ面部11の両側縁から立ち上がって延びている左右の背もたれ面側壁13と、背もたれ面部11の上方端縁から立ち上がって延びている頂部壁14と、座面部12の両側縁から立ち上がって延びている左右の座面側壁15とを備える。
【0021】
図示するチャイルドシートは、ベッド状の形態と椅子状の形態とに切換え可能な構成とされている。具体的には、座面を構成する部材に対して、背もたれ部を構成する部材がリクライニング調節可能になっている。図1〜図3は、ベッド状の形態となっているチャイルドシートを示している。好ましい実施形態として、頂部壁14は、ベッド状の形態において背もたれ面部11から立ち上がるが、椅子状の形態では背もたれ面部11とほぼ同平面となるようにされる。
【0022】
座席本体10の背もたれ面部11および座面部12は、互いに逆向きの台形形状を有する。背もたれ面部11の上端部の幅寸法をW1、座面部12の前方端の幅寸法をW3、背もたれ面部11と座面部12との連結部分の幅寸法をW2とすると、W1>W2およびW3>W2の関係となる。
【0023】
上記のようなダブル台形の座席形状は、新生児の自然な姿勢に適合するものである。新生児の自然なのびのびとした姿勢では、手はW型、股と足はM型になる。この自然な姿勢を無理に引っ張たり、伸ばしたり、締めつけたりすると、股関節脱臼等の原因になる。ダブル台形の座席形状であれば、新生児は、股や膝を曲げたいときに曲げることができ、伸ばしたいときに伸ばすことができる。
【0024】
座席本体10の左右の背もたれ面側壁13は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。また、左右の座面側壁15は、互いの間隔が頭側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている。従って、背もたれ面部11および座面部12と同様に、左右の背もたれ面側壁13および左右の座面側壁15は、ダブル台形の形態を呈する。
【0025】
図3に示すように、各背もたれ面壁13の下方領域13aは厚みが薄くされ、各座面側壁15の上方領域15aは厚みが薄くされている。この両領域13aおよび15aを重なるように形成することにより、この部分における強度を高めている。
【0026】
図4は、頭部保護パッド20を単独で示している。頭部保護パッド20は、左右の側壁パッド部21と、この両側壁パッド部21の頭側端部を連結する上壁パッド部22とを有する。各側壁パッド部21は、図1および図2に示すように、座席本体10の左右の背もたれ面側壁13に当接する外側面21aを有する。
【0027】
また、図1および図2を参照すれば明らかなように、頭部保護パッド20は、乳幼児の頭を受け入れる頭受入凹部23と、乳幼児の両肩を側方から抱える肩当部24とを含む。頭部保護パッド20が肩当部24を有することにより、乳幼児の首あるいは頚椎の保護を十分に行なえる。肩当部の無い頭部保護パッドの場合、乳幼児の両肩と左右の背もたれ面側壁13との間に隙間ができてしまう。そのため、頭部保護パッドによって保持された乳幼児の頭は動かなくて静止状態に保たれていても、首から下の身体が左右方向に動くおそれがある。そのような動きは、乳幼児の首や頚椎にダメージを与える可能性がある。そこで、好ましい実施形態では、頭部保護パッド20の各側壁パッド部21は、肩当部24を有する。
【0028】
頭部保護パッド20は、常にその外側面21aと、座席本体10の左右の背もたれ面側壁13との当接状態を維持するために、適度な弾力性や保形性を有するようにその材質あるいは構造が選ばれる。
【0029】
好ましくは、頭部保護パッド20と座席本体10とは分離可能にされる。この場合、頭部保護パッド20の上下方向の位置ずれを防止するために、頭部保護パッド20と座席本体10との接続状態を保つ接続手段を備えるようにしてもよい。接続手段としては、例えば、紐、止めボタン、面ファスナ等が考えられる。
【0030】
前述したように、図1は、比較的身体の大きい幼児の使用形態を示している。幼児の頭は頭部保護パッド20の頭受入凹部23内に位置し、幼児の両肩は肩当部24によって側方から抱えられている。
【0031】
図2は、比較的身体の小さい新生児の使用形態を示している。幼児に比べて、新生児は背が小さいのみならず、肩幅も小さい。この使用形態では、頭部保護パッド20は、新生児の頭を頭受入凹部23内に受け入れるように、座席本体10の背もたれ面部11上で下方の位置に動かされる。
【0032】
この場合、頭部保護パッド20の左右の側壁パッド部21の外側面21aがテーパ状の形態となっている左右の背もたれ面側壁13に当接しているので、図1の使用形態に比べて、左右の肩当部24の間隔が小さくなり、身体の小さい新生児の両肩を適切に側方から抱えるようになる。
【0033】
図5は、頭部保護パッド20の形状の変化を示している。実線で示しているのが、比較的身体の大きい幼児に対して使用されている形状であり、想像線で示しているのが、比較的身体の小さい新生児に対して使用されている形状である。この図から明らかなように、新生児の使用形態では、左右の肩当部24の間隔が小さくなり、頭受入凹部23の幅寸法も小さくなっている。
【0034】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、この発明は、図示された実施形態に限定されるものではない。この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、図示した実施形態に対して、種々の修正や変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較的身体の大きい幼児の使用形態を示す図である。
【図2】比較的身体の小さい新生児の使用形態を示す図である。
【図3】座席本体を示す図である。
【図4】頭部保護パッドを示す図である。
【図5】頭部保護パッドの形状が変化している状態を示す図である。
【符号の説明】
10 座席本体、11 背もたれ面部、12 座面部、13 背もたれ面側壁、14 頂部壁、15 座面側壁、20 頭部保護パッド、21 側壁パッド部、22 上部パッド部、23 頭受入凹部、24 肩当部。
Claims (4)
- 乳幼児の背中を支える背もたれ面部と、前記背もたれ面部の両側縁から立ち上がって延びている左右の背もたれ面側壁とを有する座席本体、および
乳幼児の頭部および肩部を保護するために前記座席本体の背もたれ面部上で上下方向に位置変更可能に配置される頭部保護パッドを備え、
前記左右の背もたれ面側壁は、互いの間隔が足側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されており、
前記頭部保護パッドは、前記左右の背もたれ面側壁に当接する外側面を有する左右の側壁パッド部と、前記左右の側壁パッド部の頭側端部を連結する上壁パッド部とを含み、
前記頭部保護パッドは、前記座席本体の背もたれ面部上で位置変更されても常に前記側壁パッド部の外側面と前記座席本体の左右の背もたれ面側壁との当接状態を維持する、頭部保護パッドを備えた育児器具の座席。 - 前記頭部保護パッドの左右の側壁パッド部は、乳幼児の両肩を側方から抱える肩当部を含む、請求項1に記載の頭部保護パッドを備えた育児器具の座席。
- 前記頭部保護パッドと前記座席本体との接続状態を保つ接続手段をさらに備える、請求項1または2に記載の頭部保護パッドを備えた育児器具の座席。
- 前記座席本体は、乳幼児の尻を支える座面部と、前記座面部の両側縁から立ち上がって延びている左右の座面側壁とを有し、
前記座面側壁は、互いの間隔が頭側に向かって次第に小さくなるテーパ状の形態で形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の頭部保護パッドを備えた育児器具の座席。
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ID=34045643
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---|---|---|---|
JP2003149573A Withdrawn JP2004350769A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 頭部保護パッドを備えた育児器具の座席 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004350769A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102653252A (zh) * | 2011-03-03 | 2012-09-05 | 宝钜儿童用品香港股份有限公司 | 儿童汽车座椅 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149573A patent/JP2004350769A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102653252A (zh) * | 2011-03-03 | 2012-09-05 | 宝钜儿童用品香港股份有限公司 | 儿童汽车座椅 |
CN102653252B (zh) * | 2011-03-03 | 2014-06-18 | 宝钜儿童用品香港股份有限公司 | 儿童汽车座椅 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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A761 | Written withdrawal of application |
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