JP2004350066A - トランスポートストリーム切替装置およびトランスポートストリーム切替プログラム - Google Patents

トランスポートストリーム切替装置およびトランスポートストリーム切替プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】正確な切替タイミングで複数のTS信号を切り替えて出力することができるトランスポートストリーム切替装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】一つの発信元が移動しながら発信した電波を複数の受信局で受信し、当該受信局で受信した電波を変換した複数のトランスポートストリームを連続するように切り替えて接続するトランスポートストリーム切替装置1であって、入力信号検出手段3と、PAT位相検出手段5と、TS遅延処理手段7と、PAT位相調整手段9と、ゲンロック調整手段11と、TS切替出力手段13と、を備えた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現行テレビジョン方式、または、ハイビジョン方式における映像信号と音声信号とデータ信号との少なくとも一つをMPEG圧縮した後のTS信号を取り扱うものに係り、特に、複数のTS信号を切り替えて出力するトランスポートストリーム切替装置およびトランスポートストリーム切替プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のTS信号、すなわち、トランスポートストリームを受信し、切り替えて出力する場合、受信したTS信号を一旦ベースバンド信号に復元(デコード)し、このベースバンド信号で切り替えてから、圧縮(エンコード)して出力している。
【0003】
例えば、ロードレース(マラソン中継)において移動中継車から伝送される800MHzOFDM信号を各受信基地局で受信し、受信された後にTS信号にフォーマットされてからスイッチングセンターに集められ、このスイッチングセンターから各TS信号を切り替えて出力(放送)する場合、スイッチングセンターでは、受信したTS信号に含まれている誤り率を基準にして、当該信号の切替を行っている。そして、シームレスに連結するように(継ぎ目なく繋がるように)切り替えられた後、放送される(特許文献1参照)。
【0004】
なお、通常、TS信号は、DVB−ASI規格に準ずるものであり、このTS信号は、元々の映像信号や音声信号等であるベースバンド信号をMPEG圧縮装置(エンコーダ)で圧縮符号化したものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−84215号公報(段落番号0007−段落番号0019、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では、受信したTS信号に含まれている誤り率を基準にして切替を行っており、この誤り率はTS信号毎に含まれているので、複数のTS信号を受信するタイミングによっては、順番が入れ変わって検出されてしまう場合が生じ、時間軸あわせ(切替タイミング)が正確にできなかったという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、正確な切替タイミングで複数のTS信号を切り替えて出力することができるトランスポートストリーム切替装置およびトランスポートストリーム切替プログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載のトランスポートストリーム切替装置は、一つの発信元が移動しながら発信した電波を複数の受信局で受信し、当該受信局で受信した電波を変換した複数のトランスポートストリームを連続するように切り替えて接続するトランスポートストリーム切替装置であって、入力信号検出手段と、PAT位相検出手段と、遅延処理手段と、PAT位相調整手段と、ゲンロック調整手段と、TS切替出力手段と、を備える構成とした。
【0009】
かかる構成によれば、トランスポートストリーム切替装置は、入力信号検出手段によって、複数のトランスポートストリームを受信し、入力されていないトランスポートストリームがある場合には、エラー信号を出力する。なお、この入力信号検出手段は、入力されるトランスポートストリーム数と同数のポートを備えており、各ポートにおいて、入力の有無が検出されている。続いて、このトランスポートストリーム切替装置は、PAT位相検出手段によって、トランスポートストリームを構成するパケットに含まれているPAT(Program Association Table)の繰り返し周期をPATの位相として検出し、このPATの位相を検出している間、各トランスポートストリームの出力タイミングを合わせるために、遅延処理手段によって、トランスポートストリームの処理を遅延させる。なお、この遅延処理手段による遅延は、数マイクロ秒程度である。また、PATはトランスポートストリームを構成するパケット100個に対して1個の割合で挿入されている。
【0010】
そして、このトランスポートストリーム切替装置は、PAT位相調整手段によって、各トランスポートストリームに含まれているパケットの開始タイミングを合わせるために、PATの位相を調整し、PAT位相調整トランスポートストリームとし、ゲンロック調整手段によって、PAT位相調整トランスポートストリームのクロック周波数をリファレンスクロック周波数に変更した周波数変更トランスポートストリームとする。つまり、各PAT位相調整トランスポートストリームのクロック周波数がリファレンスクロック周波数に統一される。
【0011】
その後、このトランスポートストリーム切替装置は、TS切替出力手段によって、エラー信号とトランスポートエラーインジケータービットとに基づいて、周波数変更トランスポートストリームを切り替えて出力する。すなわち、このTS切替出力手段では、エラー信号とトランスポートエラーインジケータービットとに基づいて、トランスポートストリームの誤り(TS信号の誤り)を検出した後、遅延処理手段による数マイクロ秒遅延させて切り替えるので、誤りのないトランスポートストリーム(TS信号)を接続していくことができる。つまり、このトランスポートストリーム切替装置は、例えば、一つの発信元である移動中継車が移動しながら発信した電波(OFDM波)を複数の受信局(受信基地局)で受信し、この電波が集積されるスイッチングセンターに備えられており、この受信局から送られて変換されたトランスポートストリーム(TS信号)の誤りを自動的に判別して、常に誤りのないように切り替えると共に、シームレスな切替を実現することができる。
【0012】
請求項2記載のトランスポートストリーム切替装置は、請求項1に記載のトランスポートストリーム切替装置において、前記トランスポートストリームにジッタが含まれている場合、当該トランスポートストリームを構成するパケットの数をカウントしたパケット数値と、このパケット数値をカウントしたカウント時間に基づいて、前記ジッタを求め、このジッタを分散処理することによって除去するジッタ除去手段を備えた構成とした。
【0013】
かかる構成によれば、トランスポートストリーム切替装置は、トランスポートストリームにジッタ(パケットの伝達速度や遅延時間のばらつき)が含まれている場合、ジッタ除去手段により、パケットの数をカウント(計数)したパケット数値と、カウントした時間であるカウント時間とに基づいて、ジッタを分散処理して除去する。ジッタを分散処理するとは、パケットの伝達速度や遅延時間のばらつきをなくすようにパケット同士の時間間隔を調整することである。
【0014】
請求項3記載のトランスポートストリーム切替プログラムは、一つの発信元が移動しながら発信した電波を複数の受信局で受信し、当該受信局で受信した電波を変換した複数のトランスポートストリームを連続するように切り替えて接続する装置を、入力信号検出手段、PAT位相検出手段、遅延処理手段、PAT位相調整手段、ゲンロック調整手段、TS切替出力手段、として機能させる構成とした。
【0015】
かかる構成によれば、トランスポートストリーム切替プログラムは、入力信号検出手段によって、複数のトランスポートストリームを受信し、入力していないトランスポートストリームがある場合には、エラー信号を出力し、PAT位相検出手段によって、トランスポートストリームを構成するパケットに含まれているPATの繰り返し周期をPATの位相として検出し、このPATの位相を検出している間、遅延処理手段によって、トランスポートストリームの処理を遅延させる。そして、このトランスポートストリーム切替プログラムは、PAT位相調整手段によって、PATの位相を調整し、PAT位相調整トランスポートストリームとし、ゲンロック調整手段によって、PAT位相調整トランスポートストリームのクロック周波数をリファレンスクロック周波数に変更した周波数変更トランスポートストリームとする。その後、このトランスポートストリーム切替プログラムは、TS切替出力手段によって、エラー信号とトランスポートエラーインジケータービットとに基づいて、周波数変更トランスポートストリームを切り替えて出力する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(トランスポートストリーム切替システムの構成)
図1にトランスポートストリーム切替システムのブロック図を示す。この図1に示すように、トランスポートストリーム切替システムAは、スイッチングセンター(図1中破線で囲った部分、例えば、放送局のことである)に備えられているトランスポートストリーム切替装置1と、移動中継車2と、受信基地局4(4a、4b、・・・、4n)とを備えている。
【0017】
このトランスポートストリーム切替システムAは、まず、複数の移動中継車2の送信アンテナから出力されるOFDM信号を受信基地局4で受信し、この受信基地局4で当該OFDM信号を伝送する伝送経路に合わせて変換(変調)して出力する。そして、このトランスポートストリーム切替システムAは、受信基地局4から出力された信号をスイッチングセンターで復元(復調)したトランスポートストリーム(TS信号)を、トランスポートストリーム切替装置1で切り替えて出力するものである。
【0018】
移動中継車2は、収録現場にて放送番組等の映像データおよび音声データ(映像データおよび音声データを以下、ベースバンド信号とする)を収録し(収録しながら)、当該移動中継車2から伝送可能な場所にある複数の受信基地局4に当該ベースバンド信号をOFDM信号に変調して伝送(中継)するものである。
【0019】
受信基地局4は、移動中継車2から伝送されたOFDM信号を受信し、伝送する伝送経路に合わせて変換、例えば、光伝送する場合(4a、4n)には「E/O」で光変調して、マイクロ波伝送する場合(4b)には「QAM」で直交振幅変調してスイッチングセンターに出力するものである。なお、受信基地局4と移動中継車2との相対的な位置関係によって、移動中継車2から送信された同一のOFDM信号を、複数の受信基地局4で受信しているので、このスイッチングセンターに出力される信号には、移動中継車2から送信されたほぼ同一のOFDM信号が複数含まれていることになる。
【0020】
トランスポートストリーム切替装置1は、スイッチングセンター内で復元(復調)された複数のトランスポートストリーム(TS1、TS2、・・・、TSn)をシームレスに切り替えて出力するものである。
【0021】
例えば、このトランスポートストリーム切替システムAを使用して、ロードレース(マラソン中継)の放送を実現することができる。つまり、ロードレースの各区間に配置された移動中継車2から伝送されるOFDM信号を、受信基地局4で受信した後、トランスポートストリーム切替装置1で円滑に切り替えて放送することができる。なお、この図1に示した「R/C」はレートコンバーターであり、「E/O」は電気信号光変換器であり、「O/E」は光電気信号変換器であり、「QAM(Quadrature Amplitude Moduration)」は直交振幅変復調器である。
【0022】
(トランスポートストリーム切替装置の構成)
図1に示したトランスポートストリーム切替装置1のブロック図を図2に示す。この図2に示すように、トランスポートストリーム切替装置1は、入力信号検出手段3(3a、3b、・・・、3n)と、PAT位相検出手段5と、TS遅延処理手段7(7a、7b、・・・7n)と、PAT位相調整手段9(9a、9b、・・・9n)と、ゲンロック調整手段11(11a、11b、・・・11n)と、TS切替出力手段13とを備えている。
【0023】
入力信号検出手段3は、入力ポートによって構成され、入力されるトランスポートストリーム(TS信号;TS1、TS2、・・・TSn、図2中ではTS IN1、TS IN2)を検出すると共に、検出できない場合(入力されていない場合)、エラー信号をTS切替出力手段13に出力するものである。また、この入力信号検出手段3は、各トランスポートストリームに含まれているPAT(Program Association Table)が記述されているパケット(PAT信号)を検出して、PAT位相検出手段5に出力するものである。なお、PATが記述されているパケットは、トランスポートストリームを構成するパケット100個に対して、1個(1回)程度挿入されるものである。
【0024】
また、この入力信号検出手段3で各トランスポートストリームのPAT信号を一度検出した後は、TS遅延処理手段7で遅延される遅延量は固定されることになる。また、この入力信号検出手段3は、入力されるTS信号の数に対応する数だけ備えられている。ちなみに、この入力信号検出手段3で全くトランスポートストリーム(TS信号;TS1、TS2、・・・TSn)が検出されない場合には、全てのポートからエラー信号が出力され、当然のことながら、当該装置1からトランスポートストリームの出力はできないことになる。
【0025】
ここで、この入力信号検出手段3に入力されるトランスポートストリーム(TS信号)を、図3、図4に示す。
【0026】
図3はトランスポートストリーム(TS信号)の一つのパケットの構成を示したものである。この図3に示すように、トランスポートストリームのパケットは、全バイト数が204バイトであり、この204バイトの内、データが収められているバイト数が188バイト(データ部とする)であり、このデータ部に16バイトの誤り訂正符号(RS[リードソロモン符号])が付加されたものである。また、データ部は、アダプテーションフィールドおよびペイロードによって構成されており、さらに、このデータ部分の先頭部分は、バイト数が4バイトのTSパケットヘッダによって構成されている。このTSパケットヘッダには、同期バイト(1バイト)と、正誤判定ビット(1ビット)であるトランスポートエラーインジケーターと、PID(パケット識別子、13ビット)と、カウンター(4ビット)とが含まれている。このトランスポートストリーム(TS信号)のパケットが複数個連なって一つのストリームが構成されている。
【0027】
また、図4は、トランスポートストリーム切替装置1に入力されるトランスポートストリームを示したものである。この図4には、光電気信号変換器O/E−1によって変換されたトランスポートストリームTS1と、直交振幅変復調器QAM−1によって変換されたトランスポートストリームTS2と、光電気信号変換器O/E−2によって変換されたトランスポートストリームTSnとを示しており、この実施の形態では、これらトランスポートストリーム(TS信号)は、ほぼ270Mbpsで伝送されている。また、各トランスポートストリーム(TS信号)のクロック周波数は異なっており、入力信号検出手段3に入力される際の遅れ(入力時の遅延量)も異なっている。
【0028】
図2に戻って説明を続ける。
PAT位相検出手段5は、入力信号検出手段3から出力されたPATが記述されているパケット(PAT信号)に基づいて、PATの位相を検出する基準タイミング信号(図12を使用して後記する)を生成し、PAT位相調整手段9に出力するものである。
【0029】
TS遅延処理手段7は、PAT位相検出手段5で基準タイミング信号を生成している間、トランスポートストリームを遅延処理するものであり、入力信号検出手段3で一旦PAT信号が検出された場合に固定された遅延量に基づいてトランスポートストリームの遅延処理を行うものである。
【0030】
ここで、このTS遅延処理手段7による処理を図5を参照して補足説明する。図5は、TS遅延処理手段7による処理を模式的に示したものであり、この図5に示すように、トランスポートストリームTS1〜TSnの各TS(一つのトランスポートストリームのパケット)の間にスタッフィングの追加或いは除去をして、各トランスポートストリームTS1〜TSnの各TS(一つのトランスポートストリームのパケット)の始まりが統一される。
【0031】
図2に戻って説明を続ける。
PAT位相調整手段9は、PAT位相検出手段5によって生成された基準タイミング信号に基づいて、PATの位相を調整するものである。このPAT位相調整手段9では、一つのTS(前TSとする)とこの前TSに続くTS(後TSとする)の間にあるスタッフィグビットの追加或いは除去が行われて、PATの位相が調整される。なお、このPAT位相調整手段9によって、PATの位相が調整されたトランスポートストリームをPAT位相調整トランスポートストリームとする。
【0032】
ゲンロック調整手段11は、PAT位相調整トランスポートストリーム毎にバラツキのあるクロック周波数を予め当該装置1に内蔵されているリファレンスクロック周波数で読み出すことによって、クロック周波数を変更するものである。なお、このゲンロック調整手段11でクロック周波数が変更されたPAT位相調整トランスポートストリームを周波数変更トランスポートストリームとする。
【0033】
ここで、このゲンロック調整手段11による処理を図6を参照して補足説明する。図6は、ゲンロック調整手段11による処理を模式的に示したものである。この図6に示したように、ゲンロック調整手段11には、PLL(Phase Locked Loop;位相ロック回路)と、各トランスポートストリームに対応したラインメモリーとが備えられており、各トランスポートストリームはPLLによって位相が固定された状態でラインメモリーに書き込まれ、当該装置1に内蔵されている発振器(図示せず)による内蔵クロックに従って、当該ラインメモリーから読み出される。
【0034】
すると、この図6の下方に示したように、入力TS信号のTS(トランスポートストリームのパケット)の始まりが位相ロック後のTS信号のように一定間隔ずつずれた状態となる。
【0035】
図2に戻って説明を続ける。
TS切替出力手段13は、ゲンロック調整手段11でクロック周波数が調整された周波数変更トランスポートストリームを、入力信号検出手段で検出されたエラー信号とトランスポートストリームの各パケットのパケットヘッダに記述されているトランスポートエラーインジケーターに基づいて切り替え、外部に出力するものである。また、このTS切替出力手段13には、図示を省略したジッタ除去手段が備えられており、このジッタ除去手段は、周波数変更トランスポートストリームにジッタが含まれている場合に、当該周波数変更トランスポートストリームを構成するパケットの数をカウントしたパケット数値と、このパケット数値をカウントしたカウント時間に基づいて、ジッタを求め、このジッタを分散処理することによって除去するものである。
【0036】
ここで、このTS切替出力手段13による処理を図7を参照して補足説明する。図7は、TS切替出力手段13による処理を模式的に示したものである。この図7に示したように、TS切替出力手段13は、各トランスポートストリームのパケットに含まれているトランスポートエラーインジケーターに従って、当該トランスポートストリームのパケットの誤りを検出すると共に、トランスポートストリームのパケット同士の接続がシームレスになるように、対応するトランスポートストリームのパケット(図7中、下方のTS OK)に切り替えている。このトランスポートストリームの切替時にも、出力されるトランスポートストリームは、ショックのない正常なものとなる。「ショックのない」とは、当該装置1の出力側の外部にあるデコーダ(図示せず)に入力され、このデコーダ(図示せず)の出力である映像・音声にフリーズやミュート、映像の乱れ等が生じないことを指す。
【0037】
このトランスポートストリーム切替装置1によれば、入力信号検出手段3によって、トランスポートストリームが受信され、入力していない場合には、エラー信号がTS切替出力手段13に出力される。PAT位相検出手段5によって、トランスポートストリームを構成するパケットに含まれているPATの位相が検出され、このPATの位相を検出している間、TS遅延処理手段7によって、トランスポートストリームの処理が遅延される。そして、PAT位相調整手段9によって、PATの位相を調整し、PAT位相調整トランスポートストリームとし、ゲンロック調整手段11によって、PAT位相調整トランスポートストリームのクロック周波数がリファレンスクロック周波数に変更され、周波数変更トランスポートストリームとされる。その後、TS切替出力手段13によって、エラー信号とトランスポートエラーインジケータービットとに基づいて、周波数変更トランスポートストリームが切り替えて出力される。
【0038】
このため、このトランスポートストリーム切替装置1は、一つの移動中継車2から送信された電波が複数の受信基地局4で受信され、当該受信基地局4から送信され変換されたトランスポートストリーム(TS信号)の誤りを自動的に判別して、常に誤りのないように切り替えると共に、シームレスな切替を実現することができる。また、トランスポートストリーム(TS信号)のままで切り替えるので、ベースバンド信号に復号するデコーダ等の設備費用を抑えて、複数のトランスポートストリーム(TS信号)を切り替えて出力することができる。
【0039】
また、トランスポートストリーム切替装置1は、トランスポートストリーム(TS信号)にジッタ(パケットの伝達速度や遅延時間のばらつき)が含まれている場合、ジッタ除去手段(図示せず)により、パケットの数をカウント(計数)したパケット数値と、カウントした時間であるカウント時間とに基づいて、ジッタを分散処理して除去することができる。ジッタを分散処理するとは、パケットの伝達速度や遅延時間のばらつきをなくすようにパケット同士の時間間隔を調整することである。
【0040】
(トランスポートストリーム切替装置の設計思想について)
次に、トランスポートストリーム切替装置1の製作に至った基本的な考え方(設計思想)について、図8〜図10を参照して説明する(適宜、図2を参照)。
【0041】
図8にデータ伝送レート(データレート)が20Mbpsの場合トランスポートストリーム(TS信号)を示している。この図8に示すように、1TS(一つのトランスポートストリームのパケット)の時間が7μsecであり、この1TSにスタッフィングビット(スタッフィングバイト)を加算した時間が75.2μsecである。ちなみに、1TSが7μsecである場合、1TSが188バイト(誤り訂正符号を含まない場合)であり、1TSが204バイト(16バイトの誤り訂正符号を含む場合)では、7.6μsecとなる。また、データ伝送レート(データレート)が40Mbpsの場合、1TSにスタッフィングビット(スタッフィングバイト)を加算した時間は、37.6μsecとなる。
【0042】
図9に入力TS(トランスポートストリームのパケット)の入力クロック周波数を270MHzとし、クロック精度を10ppmとした場合であり、PATの間隔を100msecとした場合を示す。なお、入力クロック周波数を270MHzとし、クロック精度を10ppmとした場合には、270MHz±10ppm=270MHz±2.7kHzとなる。この図9に示したように、PAT間には、TS(トランスポートストリームのパケット)が1330個入ることになり、ジッタ量は100msec×10ppm=1μsecとなる。但し、トランスポートストリームの規格で定められているPCR(Program ClockReference)のジッタ量の許容範囲は、±500nsec以内であるので、このPATを基準として、クロック周波数を固定するゲンロックは不可能である。
【0043】
そこで、図10に示すように、TS(トランスポートストリームのパケット)の間隔は75.2μsecであり、ジッタ量が75.2μsec×10ppm=0.752nsecとなる。また、クロック周波数のずれをスタッフィングビットの挿入または削除で補正するためのジッタ量は±37nsecとなり、PCRのジッタ量の許容範囲内になり、クロック周波数の固定はTS(トランスポートストリームのパケット)単位で行う必要があることになる。
【0044】
(トランスポートストリーム切替装置の各手段を実際に構成した例)
次に、図11〜図24を参照して、トランスポートストリーム切替装置1の各手段を実際に構成した例について説明する(適宜、図2参照)。
【0045】
[PAT位相調整手段について、その1]
図11は、図2に示したPAT位相調整手段9(9a、9b)を構成した例について示したものである。この図11に示すように、PAT位相調整手段9aは、固定遅延用DELAY9a1と、可変遅延用DELAY9a2とによって構成され、PAT位相調整手段9bは、固定遅延用DELAY9b1と、可変遅延用DELAY9b2とによって構成されている。
【0046】
可変遅延用DELAY9a2と可変遅延用DELAY9b2とには、1タップで37nsecずつ遅延させることができる複数のDelayLine(遅延線)が設けられている。このDelayLineは81000本設けられており、総計で3msec遅延させることができる。
【0047】
なお、PAT位相調整手段9aに入力されるTS1を書き込む書込クロック周波数およびPAT位相調整手段9aから出力されるTS1dを読み出す読出クロック周波数は、TS1の入力クロック周波数と同じであり、PAT位相調整手段9bに入力されるTS2を書き込む書込クロック周波数およびPAT位相調整手段9bから出力されるTS2dを読み出す読出クロック周波数は、TS2の入力クロック周波数と同じである。
【0048】
また、この図11に示したPAT位相調整手段9(9a、9b)における処理方法を図12に示す。この図12に示すように、PAT位相検出手段5で生成されて制御信号(基準タイミング信号)を元に可変遅延用DELAY9a2、9b2の読み出しタップの位置(A)、(B)を調整する(図11参照)。すなわち、Delay量(r)となるように、可変遅延用DELAY9a2のタップの位置(A)を調整し、Delay量(s)となるように、可変遅延用DELAY9b2のタップの位置(B)を調整する。以上の処理の結果、TS1dとTS2dの位相差(ジッタ量の許容範囲)は±37nsecに収まることになる。なお、TS1とTS2のPAT(PAT信号)を一度検出した後は、Delay量(r)、(s)は固定する。また、TS1とTS2に正規のPATが来ない場合(入力されない場合)、前回設定のDelay量(r)、(s)を保持する。さらに、図示を省略した操作手段による操作によって、Reset信号が当該PAT位相検出手段5に入力された場合、Delay量(r)、(s)の再設定を行うことができる。
【0049】
さらに、図11に示したPAT位相調整手段9(9a、9b)によって、Delay量(遅延量)を調整した結果、TS1dのPATとTS2dのPATと基準タイミングとの状態を図13に示す。この図13に示すように、TS1dおよびTS2dともに、ジッタ量±0.56μsecとなる。
【0050】
[PAT位相調整手段について、その2]
次に、図19は、図2に示したPAT位相調整手段9(9a、9b)を構成した別の例について示したものである。この図19に示すように、PAT位相調整手段9aには、タップ間Delay量が37msecで6486個のタップ数を備えるDL1が備えられと、PAT位相調整手段9bには、DL1と同様の構成のDL2が備えられている。
【0051】
このPAT位相調整手段9(9a、9b)におけるTS1およびTS2の処理手順を説明する。まず、PAT位相調整手段9aの出力となるTS1dのDelayLineをDL1のセンターに固定しておく(Delay量は3msec)。また、PAT位相調整手段9bの出力となるTS2dのDelayLineをDL2のセンターに位置させ、移動可能にしておく。
【0052】
そして、TS1とTS2の各PATの到着時間をPATのPID(パケット識別子=0)を使用して検出する。TS1のPATに対して、TS2のPATが早く到着した場合、TS2ddのタップの位置を(B)の方向に移動させる。そして、TS1のPATが到着した時点でTS2ddのタップの位置を固定する。TS2のPATに対して、TS1のPATが早く到着した場合、TS2ddのタップの位置を(A)の方向に移動させる。そして、TS2のPATが到着した時点でTS2ddのタップの位置を固定する。以上のような一連の処理によって、TS1ddとTS2ddの位相差(ジッタ量の許容範囲)は±37nsecに収まることになる。
【0053】
[ゲンロック調整手段について]
次に、図14、図15を参照して、ゲンロック調整手段11を実際に構成した例、動作について説明する。
【0054】
図14に示すように、ゲンロック調整手段11(11a)は、TS信号(TS1d、TS2d、・・・TSnd)を書き込んだ後、適当なタイミングで読み出すTSラインメモリ11a1を備えている。このTSラインメモリ11a1への書き込みは、TS信号中で、同期するTS信号が入力されると、当該TSラインメモリ11a1のメモリ番地の先頭から書き込みを始める。また、このTSラインメモリ11a1からの読み出しは、当該装置1に内蔵されている発振器(図示せず)により生成されるリファレンスクロック周波数によってなされる。
【0055】
つまり、図15に示すように、TS1dとTS2dとは、それぞれのTSラインメモリ11a1とTSラインメモリ11b1とに書き込まれ、TS信号(TS1d、TS2d)が到着すると、すぐに書き込み開始ポイント(図15中、WRITE TIMING)から書き込みを開始する。また、TSラインメモリ11a1に書き込まれたTS1dと、TSラインメモリ11b1に書き込まれたTS2dとの読み出しは、TS1dとTS2dのどちらか早く到着した方から、約1.2μsec遅延させた点を読み出し開始ポイント(図15中、READ TIMING)とする。この読み出しが同一タイミングで行うために、出力されるTS1ddとTS2ddとは同一タイミングとなる。なお、このTS1dd、TS2ddを構成するパケット中、ストリーム以外の信号期間はスタッフィングビットで埋めている。
【0056】
[TS切替出力手段について]
図16は、図2に示したTS切替出力手段13を構成した例について示したものである。この図16に示すように、TS切替出力手段13は、1TS−Delay13a1と、1TS−Delay13b1と、エラー検出器13a2と、エラー検出器13b2と、DELAY13a3と、DELAY13b3と、切替制御器14を備えている。
【0057】
1TS−Delay13a1はTS1ddを遅延させるものであり、1TS−Delay13b1はTS2ddを遅延させるものである。
【0058】
エラー検出器13a2はTS1ddのトランスポートエラーインジケーターからエラーを検出するものであり、エラー検出器13b2はTS2ddのトランスポートエラーインジケーターからエラーを検出するものである。
【0059】
DELAY13a3はTS1の有無を検出すると共にTS1が入力されている場合に遅延させるものであり、DELAY13b3はTS2の有無を検出すると共にTS2が入力されている場合に遅延させるものである。
【0060】
切替制御器14は、当該内部に記録されている切替ロジックに従って、外部に出力するTS1ddとTS2ddとを切り替えるものである。
【0061】
このTS切替出力手段13によって、TS信号(TS1、TS2)が正常である場合、つまり、エラー検出器13a2およびエラー検出器13b2でエラーがなく、DELAY13a3およびDELAY13b3で、TS1およびTS2が有りと検出されている場合には、切替制御器14による切替は行われない。
【0062】
また、TS1ddが正常であり、TS2ddが異常であると検出された場合、出力がTS1ddとなるように切替制御器14によって切り替えられ、TS1ddが異常であり、TS2ddが正常であると検出された場合、出力がTS2ddとなるように切替制御器14によって切り替えられる。
【0063】
さらに、TS1ddおよびTS2ddが異常であると検出された場合、切替制御器14によって切替を行われない。
【0064】
次に、TS切替出力手段13によるTS信号の切替タイミングを図17に示す。この図17に示すように、TS1ddとTS2ddの切替タイミングは、TS1ddとTS2ddの末尾終了後となっている。しかし、各TS1ddと各TS2ddのスタッフィングビット(スタッフィングバイト)の数が異なっているため、図18に示すように、TS1dd、TS2ddの末尾終了後、数クロック後方としている。この実施の形態では、末尾終了後、37nsec×5=185nsec後を実際の切替ポイントとしている。
【0065】
(トランスポートストリームにジッタが含まれていた場合の処理について)
次に、トランスポートストリーム切替装置1に入力されたトランスポートストリーム(TS信号)にジッタが含まれている場合の処理について、図20〜図24を参照して説明する。なお、この図20〜図24では、TSのことをTSパケットと明記することとする。トランスポートストリーム(TS信号)をTSストリームと記述することとする。
【0066】
トランスポートストリーム切替装置1に入力されたトランスポートストリーム(TS信号)にジッタが含まれている場合、当該装置1から出力されるトランスポートストリーム(TS信号)にもPCRジッタが増加する結果となり、後続する機器に悪影響を与える結果となってしまう。このため、当該装置1のTS切替出力手段13には、図示を省略したジッタ除去手段が備えられている。なお、このジッタ除去手段は、デジッター回路によって構成されるものである。
【0067】
例えば、TSレート24Mbpsをデータ伝送レート52.7Mbpsで伝送する場合、図20(a)に示すようになる。なお、この図20に示したPRIVATE PACKETはTSスタッフィグビット(スタッフィグバイト)に相当するものである。つまり、このPRIVATE PACKETは、元のストリームを得るためには無視され、結果として、TSストリームは、図20(b)に示すように、62μsecから93μsecのジッタを含むものとなる。
【0068】
このジッタを除去するために、図21に示すように、TSパケットを任意の数(n個)カウントし、この間のクロック数(27MHz)をジッタ除去手段(図示せず)はカウントする。このジッタ除去手段(図示せず)がカウントしたクロック数をCLK個とすると、当該ジッタ除去手段(図示せず)では、m=CLK/nを計算することによって、一つのTSパケットの読み出しに必要なクロック数(平均値)を求める。ここで、mは小数点以下の値を含む数値となる。
【0069】
そして、入力するTSパケットの個数と出力するTSパケットの個数を一致させるために、入力するn個のTSパケットを読み出すのに必要なクロック数と、ジッタ除去手段(図示せず)によって出力するn個のTSパケットを読み出すのに必要なクロック数とを完全に一致させなければならない。すなわち、mに含まれている小数点以下の端数処理を行う必要がある。
【0070】
例えば、n=16個とし、TSパケット16個分を読み出すのに必要なクロック数を1259個とする。1259=4EBH、これを16で除算すると1295/16=78.6875であり、この数値をバイナリー表示(2進数表示)すると、m=1001110.1011となり、ここで、整数部(t)=101110と、小数部(s)=1011に分ける。整数部(t)は出力TSパケット一つ分のクロック数となり、これに小数部(s)の端数処理が加算されて、読み出しクロックとなる。
【0071】
ここで、端数処理(小数部(s)=1011)の加算を出力TSパケットに分散させることにより、出力ジッタを減少させることができる。端数(1011)を16個のTSパケット、読み出しクロック数に振り分ける方法を図22、図23に示す。
【0072】
図22において、(1)では、小数部(s)のMSB(Most Significant Bit、最上位ビット)を反映させる場所を○で示しており、小数部(s)のMSBが1であれば、この場所の全てに1を代入し、小数部(s)のMSBが0であれば、この場所の全てに0を代入する。(2)では、小数部(s)のMSBの次のビットを反映させる場所を○で示しており、小数部(s)のMSBの次のビットが1であれば、この場所の全てに1を代入し、小数部(s)のMSBの次のビットが0であれば、この場所の全てに0を代入する。(3)、(4)において同様の処理がなされている。
【0073】
小数部(s)=1011の場合、図23に示したようになる。ちなみに、LSBはLeast Significant Bit、最下位ビットのことである。この図23の示した表を、図23中、縦方向に加算した結果を整数値(t)=78に加算することにより、最終的に(A)部の結果が得られる。この16個の値で、16個のTSパケットの読み出しを行うと、これらの数値から自明なように値が分散されているので、ジッタを抑えることができる。なお、実際には、n=16であるので1024×16=16384個のクロック数が必要である。
【0074】
これら図20〜図23までの説明の概略を図24に示す。この図24に示すように、小数部(s)がn個のクロック数に分散されるので、TS切替出力手段13から出力される際には、ジッタが除去されたトランスポートストリーム(TS信号)となる。
【0075】
(トランスポートストリーム切替装置の動作)
次に、図25に示すフローチャートを参照して、トランスポートストリーム切替装置1の動作を説明する(適宜、図2参照)。
【0076】
まず、複数のトランスポートストリーム(TS信号)がトランスポートストリーム切替装置1に入力され(S1)、入力信号検出手段3で入力のないポートがあったかどうか判定される(S2)。入力のないポートがあった場合(S2、Yes)には、エラー信号がTS切替出力手段13に出力される(S3)。
【0077】
そして、PAT位相調整手段5でPATの位相が検出され(S4)、TS遅延処理手段7でトランスポートストリーム(TS信号)が遅延される(S5)。そしてまた、PAT位相調整手段9で、PATの位相が調整され(S6)、ゲンロック調整手段11でPATの位相が調整されたPAT位相調整トランスポートストリームがリファレンスクロック周波数で読み出され(S7)、TS切替出力手段13で切り替えられて出力される(S8)。
【0078】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、トランスポートストリーム切替装置1の各構成の処理を一つずつの過程ととらえたトランスポートストリーム切替方法とみなすことや、各構成の処理を汎用的なコンピュータ言語で記述したトランスポートストリーム切替プログラムとみなすことは可能である。これらの場合、トランスポートストリーム切替装置1と同様の効果を得ることができる。
【0079】
【発明の効果】
請求項1、3記載の発明によれば、一つの発信元から送信された電波が複数の受信局で受信され、当該受信局から送信され変換されたトランスポートストリーム(TS信号)の誤りを自動的に判別して、常に誤りのないように切り替える、つまり、正確な切替タイミングで複数のトランスポートストリームを切り替えて出力することができる。
【0080】
請求項2記載の発明によれば、トランスポートストリーム(TS信号)にジッタが含まれている場合、パケットの数をカウント(計数)したパケット数値と、カウントした時間であるカウント時間とに基づいて、ジッタを分散処理して除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態であるトランスポートストリーム切替システムのブロック図である。
【図2】図1に示したトランスポートストリーム切替装置1のブロック図である。
【図3】トランスポートストリーム(TS信号)の一つのパケットの構成を示した図である。
【図4】トランスポートストリーム切替装置に入力されるトランスポートストリームを示した図である。
【図5】TS遅延処理手段による処理を模式的に示した図である。
【図6】ゲンロック調整手段による処理を模式的に示した図である。
【図7】TS切替出力手段による処理を模式的に示した図である。
【図8】データレートが20Mbpsの場合トランスポートストリーム(TS信号)を示した図である。
【図9】トランスポートストリームのパケットの入力クロック周波数を270MHzとし、クロック精度を10ppmとした場合であり、PATの間隔を100msecとした場合を示した図である。
【図10】トランスポートストリームのパケットジッタ量を説明した図である。
【図11】PAT位相調整手段を構成した例について示した図である。
【図12】図11に示したPAT位相調整手段における処理方法を説明した図である。
【図13】TS1dのPATとTS2dのPATと基準タイミングとの状態を示した図である。
【図14】ゲンロック調整手段を構成した例について示した図である。
【図15】図14に示したゲンロック調整手段における処理方法を説明した図である。
【図16】TS切替出力手段を構成した例について示した図である。
【図17】TS切替出力手段によるTS信号の切替タイミングを示した図である。
【図18】TS1dd、TS2ddの末尾終了後、読み出し位置を数クロック後方にずらしたことを説明した図である。
【図19】PAT位相調整手段を構成した別の例について示した図である。
【図20】TSレート24Mbpsをデータ伝送レート52.7Mbpsで伝送する場合を示した図である。
【図21】ジッタを持ったストリームのTSパケットを示した図である。
【図22】出力TSパケットの個数を示した図である。
【図23】ジッタの分散処理をする際の計算結果を示した図である。
【図24】ジッタの分散処理の概略を説明した図である。
【図25】図2に示したトランスポートストリーム切替装置の動作を説明したフローチャートである。
【符号の説明】
1 トランスポートストリーム切替装置
3 入力信号検出手段
5 PAT位相検出手段
7 TS遅延処理手段(遅延処理手段)
9 PAT位相調整手段
11 ゲンロック調整手段
13 TS切替出力手段

Claims (3)

  1. 一つの発信元が移動しながら発信した電波を複数の受信局で受信し、当該受信局で受信した電波を変換した複数のトランスポートストリームを連続するように切り替えて接続するトランスポートストリーム切替装置であって、
    前記複数のトランスポートストリームに対応する数のポートにより前記トランスポートストリームを入力すると共に、前記ポートに対応するトランスポートストリームが入力されていない場合にエラー信号を出力する入力信号検出手段と、
    前記トランスポートストリームを構成するパケットに含まれているPATの繰り返し周期をPATの位相として検出するPAT位相検出手段と、
    このPAT位相検出手段でPATの位相を検出している間、前記トランスポートストリームを遅延させる遅延処理手段と、
    前記PAT位相検出手段で検出したPATの位相を調整するPAT位相調整手段と、
    このPAT位相調整手段でPATの位相が調整されたPAT位相調整トランスポートストリームのクロック周波数を予め内蔵されているリファレンスクロック周波数に変更した周波数変更トランスポートストリームとするゲンロック調整手段と、
    前記エラー信号と前記トランスポートストリームに含まれているトランスポートエラーインジケータービットに基づいて、前記ゲンロック調整手段で周波数の変更された周波数変更トランスポートストリームを切り替えて出力するTS切替出力手段と、
    を備えることを特徴とするトランスポートストリーム切替装置。
  2. 前記トランスポートストリームにジッタが含まれている場合、当該トランスポートストリームを構成するパケットの数をカウントしたパケット数値と、このパケット数値をカウントしたカウント時間に基づいて、前記ジッタを求め、このジッタを分散処理することによって除去するジッタ除去手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のトランスポートストリーム切替装置。
  3. 一つの発信元が移動しながら発信した電波を複数の受信局で受信し、当該受信局で受信した電波を変換した複数のトランスポートストリームを連続するように切り替えて接続する装置を、
    前記複数のトランスポートストリームに対応する数のポートにより前記トランスポートストリームを入力すると共に、前記ポートに対応するトランスポートストリームが入力されていない場合にエラー信号を出力する入力信号検出手段、
    前記トランスポートストリームを構成するパケットに含まれているPATの繰り返し周期をPATの位相として検出するPAT位相検出手段、
    このPAT位相検出手段でPATの位相を検出している間、前記トランスポートストリームを遅延させる遅延処理手段、
    前記PAT位相検出手段で検出したPATの位相を調整するPAT位相調整手段、
    このPAT位相調整手段でPATの位相が調整されたPAT位相調整トランスポートストリームのクロック周波数を予め内蔵されているリファレンスクロック周波数に変更した周波数変更トランスポートストリームとするゲンロック調整手段、
    前記エラー信号と前記トランスポートストリームに含まれているトランスポートエラーインジケータービットに基づいて、前記ゲンロック調整手段で周波数の変更された周波数変更トランスポートストリームを切り替えて出力するTS切替出力手段、
    として機能させることを特徴とするトランスポートストリーム切替プログラム。
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