JP2004349942A - 表示用情報制作装置および表示用情報配信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作すること。
【解決手段】本発明の表示用情報制作装置によれば、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたキーワード情報記憶部24と、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出処理部16と、キーワード抽出処理部16によって抽出されたキーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、番組用原稿情報に基づいて把握する進行情報処理部22と、進行情報処理部22によって把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を作成する表示用情報作成部23とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の表示用情報制作装置によれば、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたキーワード情報記憶部24と、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出処理部16と、キーワード抽出処理部16によって抽出されたキーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、番組用原稿情報に基づいて把握する進行情報処理部22と、進行情報処理部22によって把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を作成する表示用情報作成部23とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示用情報制作装置および表示用情報配信方法に係り、更に詳しくは、デジタル放送の番組の内容に応じた付加情報を、番組の進行に連動させて表示させるための表示用情報を制作する装置、および制作した表示用情報を配信する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送は、番組の主情報であるコンテンツ情報のみならず、コンテンツ情報に関連する情報、コマーシャル情報などからなる膨大な付加情報を含めて配信することができることが知られている。
【0003】
これら付加情報は、映像や音声主体の番組情報のみならず、静止画や文字情報等を使って、番組の進行にとらわれない形で、キーワードなどに関する詳細な情報を提供することもできる。
【0004】
この種の付加情報がコンテンツ情報とともに配信されると、テレビ画面の一部に文字等によって表示されることによって、視聴者は、放送番組を視聴しながら、これら付加情報の内容を視聴することもできる。
【0005】
このような技術に関連する先行文献としては、例えば、下記特許文献1がある。特許文献1では、デジタル放送に含まれて配信された付加情報を、ユーザ操作にしたがって電子ペーパ、PDA、パソコンといった携帯端末の画面上から自在に表示できるようにすることによって、デジタル放送の大容量情報配信能力を十分に活用するとともに、付加情報を効率的に利用する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特願2003−043053
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この種の付加情報を番組とともに表示するためには、個々の番組毎に、表示用画面を制作しなければならない。しかしながら、これは、時間とともに進行する番組で放映される映像や音声と連動させる必要があるために容易なことではない。したがって、この表示用画面の制作には、多大な手間とコストとを要してしまう。
【0008】
また、このような表示用画面は、番組変更、緊急速報、臨時ニュース等といった予期せぬ事態に対する融通性が低く、折角制作した表示用画面を利用することができない場合もある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面情報を自動的に制作することが可能な表示用情報制作装置、および制作された表示用画面情報を配信することが可能な表示用情報配信方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0011】
すなわち、請求項1の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、番組用原稿情報に基づいて把握する時間帯把握手段と、時間帯把握手段によって把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0012】
従って、請求項1の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、番組の進行に連動させてキーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0013】
請求項2の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組において発せられる音声を文字データに変換する音声変換手段と、音声変換手段によって変換された文字データに含まれる用語の中から、データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0014】
従って、請求項2の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、番組において話される音声に基づいてキーワードを抽出し、抽出したキーワードおよびその詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0015】
請求項3の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、番組の進行情報に基づいて把握する時間帯把握手段と、時間帯把握手段によって把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0016】
従って、請求項3の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、進行情報に従うことにより番組の進行に連動させて、キーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0017】
請求項4の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組と共に画面からその詳細情報を表示したい用語の入力を受け付ける用語入力受付手段と、用語入力受付手段から入力された用語を、データベースから抽出する用語抽出手段と、用語抽出手段によって抽出された用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0018】
従って、請求項4の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、任意のタイミングで用語の入力を受け付け、この用語およびこの用語の詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の表示用情報制作装置において、制作手段によって制作された表示用情報を各受信器へ向けて配信する配信手段を備えている。
【0020】
従って、請求項5の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、制作手段によって制作された表示用情報を各受信器へ向けて配信することができる。
【0021】
請求項6の発明の表示用情報配信方法は、番組用原稿情報と、この番組用原稿情報に対応する番組の進行情報とを番組制作側から取得し、取得された番組用原稿情報に含まれる用語のうち、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースに格納されている用語をキーワードとして抽出し、抽出されたキーワードに該当する用語が、番組において読まれる時間帯を、進行情報に基づいて把握し、把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作し、制作された表示用情報を放送局から各受信器へ向けて配信させ、配信された各受信器から番組とともに表示させるようにしている。
【0022】
従って、請求項6の発明の表示用情報配信方法においては、以上のような手段を講じることにより、番組制作側から番組用原稿情報と進行情報とを取得し、取得した番組用原稿情報に基づくキーワードと、その詳細情報とを番組の進行に連動させて視聴者側に備えられた各受信器から表示させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1から図7を用いて説明する。
【0025】
図1は、第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0026】
すなわち、本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置10は、図1に示すように、通信部13と、制御部14と、キーワード抽出処理部16と、画面制作処理部20と、進行情報処理部22と、表示用情報作成部23と、キーワード情報記憶部24と、画面テンプレート記憶部26と、作成情報記憶部28とを備えている。
【0027】
また、図2は、図1に示す構成の表示用情報制作装置に接続されたシステムを含めたネットワーク構成図である。
【0028】
図2に示すように、表示用情報制作装置10は、番組制作者側に備えられた番組制作システム30、および放送局32と、インターネット等の通信ネットワーク34を介して互いにデータ授受可能な状態に接続している。
【0029】
表示用情報制作装置10における通信部13は、通信ネットワーク34を介して番組制作システム30と表示用情報制作装置10との、および放送局32と表示用情報制作装置10とのデータ送受信を行う部位である。具体的には、番組制作システム30から通信ネットワーク34を介して送信された番組用原稿情報およびその進行情報を受信し、番組用原稿情報および進行情報を制御部14へとそれぞれ出力する。このようにして制御部14へと出力された番組用原稿情報と進行情報は、制御部14からキーワード抽出処理部16および進行情報処理部22へとそれぞれ出力されるようにしている。また、制御部14から出力された表示用情報を取得し、取得した表示用情報を通信ネットワーク34を介して放送局32へ送信する。
【0030】
なお、図2に示すようなネットワーク構成に限定されることはない。例えば、インターネットを通信ネットワーク34として説明しているが、インターネットに特定することはなく専用回線のような他のネットワークも使用することができる。また、表示用情報制作装置10、番組制作システム30、放送局12は同一の施設内に配置されていてもよいものとする。
【0031】
番組用原稿情報とは、ニュース番組や報道番組等の原稿が書き込まれたデータのことである。また、進行情報とは、番組用原稿情報に書き込まれた原稿の各部分が、番組におけるどの時点、あるいはどの時刻において読まれるかが指定されたデータのことである。
【0032】
表示用情報とは、後述するように、キーワード抽出処理部16によって抽出された用語とこの用語に関する詳細情報とを、対応する番組の進行にあわせてテレビ画面から表示させるためのデータのことである。
【0033】
制御部14は、表示用情報制作装置10の全体制御を司る部位であって、通信部13、キーワード抽出処理部16、画面制作処理部20、進行情報処理部22、および作成情報記憶部28からデータが出力されると、このデータを取得し、さらにこのデータを内容に応じて所定の部位へと出力する。
【0034】
キーワード抽出処理部16は、制御部14から出力された番組用原稿情報を受信する。そして、制御部14から出力された番組用原稿情報を取得すると、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語をキーワードとして抽出する。また、キーワードとして抽出される用語は、番組用原稿情報で指示されている場合もある。
【0035】
キーワード情報記憶部24には、人名辞典データ、百科事典データ、英和辞典データ、和英辞典データ、政治経済用語データ、スポーツ用語データ、金融用語データ、産業用語データ、会社データ等の様々なジャンルの用語、およびその詳細情報を予め格納している。キーワード情報記憶部24には、その他の用語データの追加や更新を可能としているので、新たな用語データの追加や、既に格納さている用語データの内容を更新することも可能である。
【0036】
なお、各用語には、各用語固有のコード番号が予め付されており、このコード番号に関連付けて用語およびその詳細情報を紐付けて格納している。詳細情報は、文字による情報のみならず、静止画による情報、動画による情報、音声による情報等コンピュータによる読み取り可能な情報であればその形態を問わない。
【0037】
したがって、キーワード抽出処理部16は、番組用原稿情報に含まれる用語を取得すると、この取得した用語をキーワード情報記憶部24に格納されているデータの中から検索する。そして、検索にヒットした用語をキーワードとし、その用語のコード番号を取得する。
【0038】
キーワード抽出処理部16はこのようにしてキーワードとなる用語のコード番号を取得すると、取得したコード番号を制御部14へと通知する。制御部14は、キーワード抽出処理部16からコード番号が通知されると、このコード番号を画面制作処理部20および進行情報処理部22へと通知する。
【0039】
画面制作処理部20は、制御部14からコード番号が通知されると、このコード番号に対応する詳細情報をキーワード情報記憶部24から取得する。更に、この詳細情報を、番組の進行に応じてテレビ画面に表示するための画面テンプレートを画面テンプレート記憶部26に記憶されている画面テンプレートの中から選択する。
【0040】
画面テンプレート記憶部26には、キーワードおよびその詳細情報をテレビ画面から表示するための画面テンプレートを複数種類予め格納している。図3はその一例を示す模式図であって、キーワードのみを表示する場合は図3(a)に示すような画面であり、詳細情報を表示する場合は図3(b)に示すような画面であることを示している。
【0041】
すなわち、図3に示すようなテンプレートは、キーワードのみを表示する場合には、図3(a)に示すように、番組が表示される主画面37とキーワード(キーワードA〜D)が表示される子画面38とにテレビ画面35を分割し、図3(a)に示すテレビ画面35において子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードがテレビに付属のリモコン機能等によって選択された場合には、図3(b)に示すように、番組が表示される主画面37と、選択されたキーワードが表示される子画面38と、このキーワードに対する詳細情報が表示される詳細情報画面40とにテレビ画面35を分割するものである。
【0042】
詳細情報の全ての情報を詳細情報画面40に表示しきれない場合には、ページ表示したり、リンク機能を付して別のページに情報を読み出すこともできるようにしている。
【0043】
画面制作処理部20は、取得した詳細情報と、選択した画面テンプレートとを制御部14に出力する。制御部14は、画面制作処理部20から出力された詳細情報および画面テンプレートを表示用情報作成部23へと出力する。
【0044】
進行情報処理部22は、制御部14から番組用原稿情報、進行情報、キーワードとなる用語のコード番号が出力されるようにしている。そして、番組用原稿情報および進行情報に基づいて、各キーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を把握する。例えば、図4に示すように、「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された。」から始まる原稿の一行が10秒で読まれる番組において、第1行目において「埼玉県」(0132)、「越谷市」(4914)、「中川」(5084)、「アゴヒゲアザラシ」(0001)がそれぞれキーワードとして抽出されている場合、発音数は、「さいたまけんこしがやしのなかがわであごひげあざらしがもくげきされた」の33音数なので、「さいたまけん」は番組開始時に、「こしがやし」は番組開始から約2秒後に、「なかがわ」は番組開始から約3秒後に、「あごひげあざらし」は番組開始から約5秒後に読まれることを把握する。なお、括弧内の数字は、コード番号である。そして、図5に示すような進行情報処理テーブルを作成し、進行情報処理テーブル情報を制御部14へと出力する。制御部14は、この進行情報処理テーブル情報を表示用情報作成部23へと出力する。
【0045】
表示用情報作成部23は、画面テンプレートにキーワードおよび詳細情報を割り付けることによって表示用画面を作成する。そして、進行情報処理テーブルに書き込まれた放送時間に基づいて表示されるように各表示用画面を束ねた表示用情報を作成する。そして、この表示用情報を制御部14に出力するとともに、作成情報記憶部28に記憶させる。作成情報記憶部28に記憶された表示用情報は、必要に応じて制御部14によって取得され、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信されるようにしている。
【0046】
制御部14は、表示用情報作成部23から表示用情報が出力されると、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信させる。
【0047】
放送局32には、このようにして表示用情報制作装置10から表示用情報が送信されるほかに、番組制作システム30から番組情報が送信される。放送局32は、番組情報と表示用情報とを多重化した番組信号を作成し、一般家庭のテレビ等である各受信器36へ向けて送出する。
【0048】
各受信器36はこの番組信号を受信し、図3(a)に示すように、主画面37から番組を、子画面38からキーワードをそれぞれ表示する。子画面38から表示されるキーワードは、進行情報処理テーブルに従って番組の放送開始からの経過にともなって表示されるようにしている。なお、キーワードは、子画面38から1つづつ表示されるようにしても良いが、図3(a)に示すように、予め定めた所定数のキーワードが表示されるようにしても良い。図3(a)に示す子画面38は、4つのキーワード(キーワードA〜D)までを同時表示することが可能な場合の例を示しており、キーワードAが最新に表示されたキーワードであり、キーワードBがキーワードAの1つ前に表示されたキーワードであり、キーワードCがキーワードBの1つ前に表示されたキーワードであり、キーワードDがキーワードCの1つ前に表示されたキーワードである。
【0049】
視聴者が、子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードを、テレビ等の受信器36に付属のリモコン機能等によって選択することによって、図3(b)に示すように、主画面37から番組が表示されるとともに、選択されたキーワードが子画面38から表示され、このキーワードに関する詳細情報が詳細情報画面40から表示されるようにしている。
【0050】
これによって、各受信器36からは、番組の進行に連携してタイムリーにキーワードが更新されながら表示され、更に視聴者が要求した場合には、表示されたキーワードに関する詳細情報が表示されるようにしている。
【0051】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の動作を図6および図7に示すデータ遷移図を用いて説明する。
【0052】
まず、番組制作システム30によって番組が制作される(S1)と、この番組情報が放送局32に送信される(S2)とともに、この番組の番組用原稿情報および進行情報が表示用情報制作装置10へと送信される(S3)。
【0053】
ステップS3において表示用情報制作装置10へと送信された番組用原稿情報および進行情報は、通信部13によって受信され、制御部14へ出力される。そして、番組用原稿情報および進行情報は、制御部14からキーワード抽出処理部16および進行情報処理部22へとそれぞれ出力される。
【0054】
制御部14からキーワード抽出処理部16へと番組用原稿情報が出力されると、キーワード抽出処理部16によって、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語がキーワードとして抽出される(S4)。
【0055】
キーワード情報記憶部24には、人名辞典データ、百科事典データ、英和辞典データ、和英辞典データ、政治経済用語データ、スポーツ用語データ、金融用語データ、産業用語データ、会社データ等の様々なジャンルの用語、およびその詳細情報が予め格納されている。そして、番組用原稿情報に含まれる用語が格納されている場合には、この用語がキーワードとして抽出される。
【0056】
更に、キーワード抽出処理部16によって、抽出された用語のコード番号が取得され制御部14へと通知される(S5)。このコード番号は、制御部14によって更に画面制作処理部20および進行情報処理部22へと通知される。
【0057】
画面制作処理部20では、制御部14からコード番号が通知されると、このコード番号に対応する詳細情報がキーワード情報記憶部24から取得される(S6)。更に、この詳細情報を、番組の進行に応じてテレビ画面に表示するための画面テンプレートが、画面テンプレート記憶部26に記憶されている画面テンプレートの中から選択される(S7)。ステップS6において取得された詳細情報と、ステップS7において選択された画面テンプレートとは、画面制作処理部20から制御部14へと出力され、更に制御部14から表示用情報作成部23へと出力される。
【0058】
次に、進行情報処理部22によって、番組用原稿情報および進行情報に基づいて、各キーワードに該当する用語が番組において読まれる時間帯が、番組用原稿情報に基づいて把握され、図5に示すような進行情報処理テーブルが作成される(S8)。この進行情報処理テーブルの情報は、進行情報処理部22から制御部14へと出力され、更に制御部14から表示用情報作成部23へと出力される。
【0059】
表示用情報作成部23では、画面テンプレートにキーワードおよび詳細情報が割り付けられることによって表示用画面が作成される。更に、進行情報処理テーブルに書き込まれた放送時間に基づいて表示されるように各表示用画面が束ねられ、表示用情報が作成される(S9)。
【0060】
この表示用情報は、表示用情報作成部23から制御部14へと出力されるとともに、作成情報記憶部28に書き込まれ記憶される。作成情報記憶部28に記憶された表示用情報は、必要に応じて制御部14によって取得され、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信される(S10)。
【0061】
放送局32では、このようにして表示用情報制作装置10から表示用情報が送信されると、この表示用情報と、ステップS2で番組制作システム30から送信された番組情報とが多重化されることによって番組信号が作成される(S11)。
【0062】
ステップS11で作成された番組信号は、放送局32から一般家庭のテレビ等である各受信器36へと送出される(S12)。番組信号は各受信器36によって受信され、図3(a)に示すように、主画面37から番組が、子画面38からキーワードがそれぞれ表示される(S13)。子画面38から表示されるキーワードは、進行情報処理テーブルに従って番組の放送開始からの経過にともなって変更されて表示される。
【0063】
視聴者が、子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードを、テレビ等の受信器36に付属のリモコン機能等によって選択した場合(S14:Yes)には、図3(b)に示すように、主画面37から番組が表示されるとともに、選択されたキーワードが子画面38から表示され、このキーワードに対する詳細情報が詳細情報画面40から表示される(S15)。
【0064】
このようにして、各受信器36からは、番組の進行に連携してタイムリーにキーワードが更新されながら表示され、視聴者が要求した場合には、表示されたキーワードに関する詳細情報が表示される。
【0065】
上述したように、本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置においては、上記のような作用により、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作することが可能となる。
【0066】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図8を用いて説明する。
【0067】
本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置は、第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の変形例であり、進行情報を用いず、番組用原稿情報のみから番組信号を作成するものであって、進行情報処理部22の動作のみが第1の実施の形態と異なる。したがって、ここでは、第1の実施の形態と異なる点のみについて説明する。
【0068】
すなわち、進行情報処理部22は、制御部14から番組用原稿情報、キーワードとなる用語のコード番号が出力されるようにしている。そして、一音を読むのに要する時間について予め経験等から知られている値を用いて、番組用原稿情報のおのおのの文字が、放送開始後どの時間において読まれるのかを把握する。例えば、図8(a)に示すように「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された。」という原稿の場合、図8(b)に示すように、「さいたまけんこしやしのなかがわであごひげあざらしがもくげきされた。」の33音からなる。一音を読むのに0.3秒かかるとすると、図8(c)に示すように元の原稿における各キーワードが読まれ始める時間が分かる。この図8(c)に示す結果に基づいて、図5に示す
ような進行情報処理テーブルを作成し、制御部14へと出力する。制御部14は、この進行情報処理テーブル情報を表示用情報作成部23へと出力する。
【0069】
上述したような構成とすることによって、進行情報がない場合であっても、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作することが可能となる。
【0070】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図9を用いて説明する。
【0071】
図9は、第3の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0072】
すなわち、本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置11は、第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置10の変形例であって、キーワード入力部18を付加し、進行情報処理部22に代えて時間設定部42を備えた点のみが異なる。したがって、図9では、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0073】
すなわち、本実施の形態に係る表示用情報制作装置11では、番組用原稿情報や進行情報を用いなくとも、キーワード入力部18からオペレータが任意の用語を入力することによって任意のキーワードを抽出し、この抽出したキーワードを指定したタイミングで表示させることができるようにしている。
【0074】
まず任意のキーワードを指定する場合には、オペレータがキーワード入力部18から任意の用語を入力する。すると、キーワード入力部18は、入力された用語をキーワード抽出処理部16へと出力する。キーワード入力部18から用語が出力されると、キーワード抽出処理部16は、この用語をキーワード情報記憶部24に格納されているデータの中から検索する。そして、検索にヒットした用語をキーワードとし、その用語のコード番号を取得する。
【0075】
キーワード抽出処理部16はこのようにしてキーワードとなる用語のコード番号を取得すると、取得したコード番号を制御部14へと通知する。制御部14は、キーワード抽出処理部16からコード番号が通知されると、このコード番号を画面制作処理部20および時間設定部42へと通知する。
【0076】
このようにしてコード番号が時間設定部42に通知されると、オペレータは、時間設定部42から、このコード番号に対応するキーワードを表示するタイミングを設定することによって、図5に示すような進行情報処理テーブルを作成し、制御部14へと出力する。
【0077】
一方、画面制作処理部20は、第1の実施の形態で説明したようにして画面テンプレートを選択し、選択した画面テンプレートを制御部14へ出力する。更に制御部14は、この画面テンプレートを表示用情報作成部23へと出力する。
【0078】
また制御部14は、時間設定部42から出力された進行情報処理テーブルの情報を表示用情報作成部23へと出力し、表示用情報作成部23は第1の実施の形態で説明したようにして表示用情報を作成する。そして、この表示用情報を制御部14に出力するとともに、作成情報記憶部28に記憶させる。作成情報記憶部28に記憶された表示用情報は、必要に応じて制御部14によって取得され、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信されるようにしている。
【0079】
上述したような構成とすることによって、任意のキーワードを、指定したタイミングで表示されるような表示用画面を制作することが可能となる。
【0080】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図10から図11を用いて説明する。
【0081】
図10は、第4の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0082】
本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置12は、第3の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置11の変形例であって、キーワード入力部18に代えて音声入力部44および音声変換部46を備え、時間設定部42を省略した構成としている。したがって、図11では、図9と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0083】
本実施の形態に係る表示用情報制作装置12では、番組用原稿情報や進行情報を用いなくとも、オペレータが発した音声からキーワードを抽出し、この抽出したキーワードをテレビ等の受信器36から表示させることができるようにしている。
【0084】
すなわち、オペレータが音声入力部44に向けて音声を発すると、音声入力部44が音声を検知し、音声信号を音声変換部46へと出力する。音声変換部46は、この音声信号を文字データに変換し、更に変換された文字データから用語を認識して文書データを作成し、この文書データをキーワード抽出処理部16に出力する。
【0085】
例えば、オペレータによって「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された」と発せられた場合、音声入力部44は、これに対応する音声信号を音声変換部46へと出力する。すると、音声変換部46は、この音声信号を図11(a)に示すように「さいたまけんこしがやしのなかがわであごひげあざらしがもくげきされた」からなる文字データに変換する。更に、この文字データから用語を認識して、図11(b)に示す「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された」のような文書データを作成し、キーワード抽出処理部16に出力する。
【0086】
キーワード抽出処理部16は、文書データを取得すると、文書データに含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語をキーワードとして抽出する。更に、その用語のコード番号を取得する。
【0087】
キーワード抽出処理部16はこのようにしてキーワードとなる用語のコード番号を取得すると、取得したコード番号を制御部14へと通知する。制御部14は、キーワード抽出処理部16からコード番号が通知されると、このコード番号を画面制作処理部20へと通知する。
【0088】
画面制作処理部20は、制御部14からコード番号が通知されると、このコード番号に対応する詳細情報をキーワード情報記憶部24から取得する。更に、この詳細情報を、番組の進行に応じてテレビ画面に表示するための画面テンプレートを画面テンプレート記憶部26に記憶されている画面テンプレートの中から選択する。
【0089】
画面制作処理部20は、取得した詳細情報と、選択した画面テンプレートとを制御部14に出力する。制御部14は、画面制作処理部20から出力された詳細情報および画面テンプレートを表示用情報作成部23へと出力する。
【0090】
表示用情報作成部23は、画面テンプレートにキーワードおよび詳細情報を割り付けることによって表示用画面を作成する。そして、この表示用画面を制御部14に出力する。
【0091】
制御部14は、表示用情報作成部23から表示用画面が出力されると、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信させる。
【0092】
放送局32には、このようにして表示用情報制作装置12から表示用画面が送信されるほかに、番組制作システム30から番組情報が送信される。放送局32は、番組情報と表示用画面とを多重化した番組信号を作成し、一般家庭のテレビ等である各受信器36へ向けて送出する。あるいは、音声入力部44に発したオペレータの音声をそのまま番組としてもよい。
【0093】
各受信器36はこの番組信号を受信し、図3(a)に示すように、主画面37から番組を、子画面38からキーワードをそれぞれ表示する。子画面38から表示されるキーワードは、送信される表示用画面に従って順次表示されるようにしている。なお、キーワードは、子画面38から1つづつ表示されるようにしても良いが、図3(a)に示すように、予め定めた所定数のキーワードが表示されるようにしても良い。
【0094】
視聴者が、子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードを、テレビ等の受信器36に付属のリモコン機能等によって選択することによって、図6(b)に示すように、主画面37から番組が表示されるとともに、選択されたキーワードが子画面38から表示され、このキーワードに対する詳細情報が詳細情報画面40から表示されるようにしている。
【0095】
上述したような構成とすることによって、番組用原稿情報や進行情報を用いなくとも、オペレータが発した音声からキーワードを抽出し、この抽出したキーワードを順次表示させることができる。更に、視聴者が要求した場合には、表示されたキーワードに関する詳細情報を表示させることができる。
【0096】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作することが可能な表示用情報制作装置、および制作された表示用画面情報を配信することが可能な表示用情報配信方法を実現することができる。
【0098】
特に、請求項1の発明の表示用情報制作装置では、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、番組の進行に連動させて、キーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0099】
請求項2の発明の表示用情報制作装置では、番組において話される音声に基づいてキーワードを抽出し、抽出したキーワードおよびその詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0100】
請求項3の発明の表示用情報制作装置では、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、進行情報に従うことにより番組の進行に連動させて、キーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0101】
請求項4の発明の表示用情報制作装置では、任意のキーワードと表示タイミングに対応した入力を受け付け、この用語およびこの用語の詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0102】
請求項5の発明の表示用情報配信方法では、番組制作側から番組用原稿情報と進行情報とを取得し、取得した番組用原稿情報に基づくキーワードと、その詳細情報とを番組の進行に連動させて視聴者側に備えられた各受信器から表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図2】図1に示す構成の表示用情報制作装置に接続されたシステムを含めたネットワーク構成図。
【図3】画面テンプレートの一例を示す模式図。
【図4】番組用原稿情報と進行情報との対応関係を示す図。
【図5】進行情報処理テーブルの一例を示すデータ構造図。
【図6】第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の動作を示すデータ遷移図。
【図7】第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の動作を示すデータ遷移図。
【図8】進行情報処理部の動作を説明するための図。
【図9】第3の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図10】第4の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図11】音声変換部による音声変換処理を説明するための図。
【符号の説明】
10,11,12…表示用情報制作装置、13…通信部、14…制御部、16…キーワード抽出処理部、18…キーワード入力部、20…画面制作処理部、22…進行情報処理部、23…表示用情報作成部、24…キーワード情報記憶部、26…画面テンプレート記憶部、28…作成情報記憶部、30…番組制作システム、32…放送局、34…通信ネットワーク、35…テレビ画面、36…受信器、37…主画面、38…子画面、40…詳細情報画面、42…時間設定部、44…音声入力部、46…音声変換部
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示用情報制作装置および表示用情報配信方法に係り、更に詳しくは、デジタル放送の番組の内容に応じた付加情報を、番組の進行に連動させて表示させるための表示用情報を制作する装置、および制作した表示用情報を配信する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送は、番組の主情報であるコンテンツ情報のみならず、コンテンツ情報に関連する情報、コマーシャル情報などからなる膨大な付加情報を含めて配信することができることが知られている。
【0003】
これら付加情報は、映像や音声主体の番組情報のみならず、静止画や文字情報等を使って、番組の進行にとらわれない形で、キーワードなどに関する詳細な情報を提供することもできる。
【0004】
この種の付加情報がコンテンツ情報とともに配信されると、テレビ画面の一部に文字等によって表示されることによって、視聴者は、放送番組を視聴しながら、これら付加情報の内容を視聴することもできる。
【0005】
このような技術に関連する先行文献としては、例えば、下記特許文献1がある。特許文献1では、デジタル放送に含まれて配信された付加情報を、ユーザ操作にしたがって電子ペーパ、PDA、パソコンといった携帯端末の画面上から自在に表示できるようにすることによって、デジタル放送の大容量情報配信能力を十分に活用するとともに、付加情報を効率的に利用する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特願2003−043053
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この種の付加情報を番組とともに表示するためには、個々の番組毎に、表示用画面を制作しなければならない。しかしながら、これは、時間とともに進行する番組で放映される映像や音声と連動させる必要があるために容易なことではない。したがって、この表示用画面の制作には、多大な手間とコストとを要してしまう。
【0008】
また、このような表示用画面は、番組変更、緊急速報、臨時ニュース等といった予期せぬ事態に対する融通性が低く、折角制作した表示用画面を利用することができない場合もある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面情報を自動的に制作することが可能な表示用情報制作装置、および制作された表示用画面情報を配信することが可能な表示用情報配信方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0011】
すなわち、請求項1の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、番組用原稿情報に基づいて把握する時間帯把握手段と、時間帯把握手段によって把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0012】
従って、請求項1の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、番組の進行に連動させてキーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0013】
請求項2の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組において発せられる音声を文字データに変換する音声変換手段と、音声変換手段によって変換された文字データに含まれる用語の中から、データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0014】
従って、請求項2の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、番組において話される音声に基づいてキーワードを抽出し、抽出したキーワードおよびその詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0015】
請求項3の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、番組の進行情報に基づいて把握する時間帯把握手段と、時間帯把握手段によって把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0016】
従って、請求項3の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、進行情報に従うことにより番組の進行に連動させて、キーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0017】
請求項4の発明の表示用情報制作装置は、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、番組と共に画面からその詳細情報を表示したい用語の入力を受け付ける用語入力受付手段と、用語入力受付手段から入力された用語を、データベースから抽出する用語抽出手段と、用語抽出手段によって抽出された用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段とを備えている。
【0018】
従って、請求項4の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、任意のタイミングで用語の入力を受け付け、この用語およびこの用語の詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の表示用情報制作装置において、制作手段によって制作された表示用情報を各受信器へ向けて配信する配信手段を備えている。
【0020】
従って、請求項5の発明の表示用情報制作装置においては、以上のような手段を講じることにより、制作手段によって制作された表示用情報を各受信器へ向けて配信することができる。
【0021】
請求項6の発明の表示用情報配信方法は、番組用原稿情報と、この番組用原稿情報に対応する番組の進行情報とを番組制作側から取得し、取得された番組用原稿情報に含まれる用語のうち、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースに格納されている用語をキーワードとして抽出し、抽出されたキーワードに該当する用語が、番組において読まれる時間帯を、進行情報に基づいて把握し、把握された時間帯に読まれるキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作し、制作された表示用情報を放送局から各受信器へ向けて配信させ、配信された各受信器から番組とともに表示させるようにしている。
【0022】
従って、請求項6の発明の表示用情報配信方法においては、以上のような手段を講じることにより、番組制作側から番組用原稿情報と進行情報とを取得し、取得した番組用原稿情報に基づくキーワードと、その詳細情報とを番組の進行に連動させて視聴者側に備えられた各受信器から表示させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1から図7を用いて説明する。
【0025】
図1は、第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0026】
すなわち、本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置10は、図1に示すように、通信部13と、制御部14と、キーワード抽出処理部16と、画面制作処理部20と、進行情報処理部22と、表示用情報作成部23と、キーワード情報記憶部24と、画面テンプレート記憶部26と、作成情報記憶部28とを備えている。
【0027】
また、図2は、図1に示す構成の表示用情報制作装置に接続されたシステムを含めたネットワーク構成図である。
【0028】
図2に示すように、表示用情報制作装置10は、番組制作者側に備えられた番組制作システム30、および放送局32と、インターネット等の通信ネットワーク34を介して互いにデータ授受可能な状態に接続している。
【0029】
表示用情報制作装置10における通信部13は、通信ネットワーク34を介して番組制作システム30と表示用情報制作装置10との、および放送局32と表示用情報制作装置10とのデータ送受信を行う部位である。具体的には、番組制作システム30から通信ネットワーク34を介して送信された番組用原稿情報およびその進行情報を受信し、番組用原稿情報および進行情報を制御部14へとそれぞれ出力する。このようにして制御部14へと出力された番組用原稿情報と進行情報は、制御部14からキーワード抽出処理部16および進行情報処理部22へとそれぞれ出力されるようにしている。また、制御部14から出力された表示用情報を取得し、取得した表示用情報を通信ネットワーク34を介して放送局32へ送信する。
【0030】
なお、図2に示すようなネットワーク構成に限定されることはない。例えば、インターネットを通信ネットワーク34として説明しているが、インターネットに特定することはなく専用回線のような他のネットワークも使用することができる。また、表示用情報制作装置10、番組制作システム30、放送局12は同一の施設内に配置されていてもよいものとする。
【0031】
番組用原稿情報とは、ニュース番組や報道番組等の原稿が書き込まれたデータのことである。また、進行情報とは、番組用原稿情報に書き込まれた原稿の各部分が、番組におけるどの時点、あるいはどの時刻において読まれるかが指定されたデータのことである。
【0032】
表示用情報とは、後述するように、キーワード抽出処理部16によって抽出された用語とこの用語に関する詳細情報とを、対応する番組の進行にあわせてテレビ画面から表示させるためのデータのことである。
【0033】
制御部14は、表示用情報制作装置10の全体制御を司る部位であって、通信部13、キーワード抽出処理部16、画面制作処理部20、進行情報処理部22、および作成情報記憶部28からデータが出力されると、このデータを取得し、さらにこのデータを内容に応じて所定の部位へと出力する。
【0034】
キーワード抽出処理部16は、制御部14から出力された番組用原稿情報を受信する。そして、制御部14から出力された番組用原稿情報を取得すると、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語をキーワードとして抽出する。また、キーワードとして抽出される用語は、番組用原稿情報で指示されている場合もある。
【0035】
キーワード情報記憶部24には、人名辞典データ、百科事典データ、英和辞典データ、和英辞典データ、政治経済用語データ、スポーツ用語データ、金融用語データ、産業用語データ、会社データ等の様々なジャンルの用語、およびその詳細情報を予め格納している。キーワード情報記憶部24には、その他の用語データの追加や更新を可能としているので、新たな用語データの追加や、既に格納さている用語データの内容を更新することも可能である。
【0036】
なお、各用語には、各用語固有のコード番号が予め付されており、このコード番号に関連付けて用語およびその詳細情報を紐付けて格納している。詳細情報は、文字による情報のみならず、静止画による情報、動画による情報、音声による情報等コンピュータによる読み取り可能な情報であればその形態を問わない。
【0037】
したがって、キーワード抽出処理部16は、番組用原稿情報に含まれる用語を取得すると、この取得した用語をキーワード情報記憶部24に格納されているデータの中から検索する。そして、検索にヒットした用語をキーワードとし、その用語のコード番号を取得する。
【0038】
キーワード抽出処理部16はこのようにしてキーワードとなる用語のコード番号を取得すると、取得したコード番号を制御部14へと通知する。制御部14は、キーワード抽出処理部16からコード番号が通知されると、このコード番号を画面制作処理部20および進行情報処理部22へと通知する。
【0039】
画面制作処理部20は、制御部14からコード番号が通知されると、このコード番号に対応する詳細情報をキーワード情報記憶部24から取得する。更に、この詳細情報を、番組の進行に応じてテレビ画面に表示するための画面テンプレートを画面テンプレート記憶部26に記憶されている画面テンプレートの中から選択する。
【0040】
画面テンプレート記憶部26には、キーワードおよびその詳細情報をテレビ画面から表示するための画面テンプレートを複数種類予め格納している。図3はその一例を示す模式図であって、キーワードのみを表示する場合は図3(a)に示すような画面であり、詳細情報を表示する場合は図3(b)に示すような画面であることを示している。
【0041】
すなわち、図3に示すようなテンプレートは、キーワードのみを表示する場合には、図3(a)に示すように、番組が表示される主画面37とキーワード(キーワードA〜D)が表示される子画面38とにテレビ画面35を分割し、図3(a)に示すテレビ画面35において子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードがテレビに付属のリモコン機能等によって選択された場合には、図3(b)に示すように、番組が表示される主画面37と、選択されたキーワードが表示される子画面38と、このキーワードに対する詳細情報が表示される詳細情報画面40とにテレビ画面35を分割するものである。
【0042】
詳細情報の全ての情報を詳細情報画面40に表示しきれない場合には、ページ表示したり、リンク機能を付して別のページに情報を読み出すこともできるようにしている。
【0043】
画面制作処理部20は、取得した詳細情報と、選択した画面テンプレートとを制御部14に出力する。制御部14は、画面制作処理部20から出力された詳細情報および画面テンプレートを表示用情報作成部23へと出力する。
【0044】
進行情報処理部22は、制御部14から番組用原稿情報、進行情報、キーワードとなる用語のコード番号が出力されるようにしている。そして、番組用原稿情報および進行情報に基づいて、各キーワードに該当する用語が、番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を把握する。例えば、図4に示すように、「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された。」から始まる原稿の一行が10秒で読まれる番組において、第1行目において「埼玉県」(0132)、「越谷市」(4914)、「中川」(5084)、「アゴヒゲアザラシ」(0001)がそれぞれキーワードとして抽出されている場合、発音数は、「さいたまけんこしがやしのなかがわであごひげあざらしがもくげきされた」の33音数なので、「さいたまけん」は番組開始時に、「こしがやし」は番組開始から約2秒後に、「なかがわ」は番組開始から約3秒後に、「あごひげあざらし」は番組開始から約5秒後に読まれることを把握する。なお、括弧内の数字は、コード番号である。そして、図5に示すような進行情報処理テーブルを作成し、進行情報処理テーブル情報を制御部14へと出力する。制御部14は、この進行情報処理テーブル情報を表示用情報作成部23へと出力する。
【0045】
表示用情報作成部23は、画面テンプレートにキーワードおよび詳細情報を割り付けることによって表示用画面を作成する。そして、進行情報処理テーブルに書き込まれた放送時間に基づいて表示されるように各表示用画面を束ねた表示用情報を作成する。そして、この表示用情報を制御部14に出力するとともに、作成情報記憶部28に記憶させる。作成情報記憶部28に記憶された表示用情報は、必要に応じて制御部14によって取得され、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信されるようにしている。
【0046】
制御部14は、表示用情報作成部23から表示用情報が出力されると、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信させる。
【0047】
放送局32には、このようにして表示用情報制作装置10から表示用情報が送信されるほかに、番組制作システム30から番組情報が送信される。放送局32は、番組情報と表示用情報とを多重化した番組信号を作成し、一般家庭のテレビ等である各受信器36へ向けて送出する。
【0048】
各受信器36はこの番組信号を受信し、図3(a)に示すように、主画面37から番組を、子画面38からキーワードをそれぞれ表示する。子画面38から表示されるキーワードは、進行情報処理テーブルに従って番組の放送開始からの経過にともなって表示されるようにしている。なお、キーワードは、子画面38から1つづつ表示されるようにしても良いが、図3(a)に示すように、予め定めた所定数のキーワードが表示されるようにしても良い。図3(a)に示す子画面38は、4つのキーワード(キーワードA〜D)までを同時表示することが可能な場合の例を示しており、キーワードAが最新に表示されたキーワードであり、キーワードBがキーワードAの1つ前に表示されたキーワードであり、キーワードCがキーワードBの1つ前に表示されたキーワードであり、キーワードDがキーワードCの1つ前に表示されたキーワードである。
【0049】
視聴者が、子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードを、テレビ等の受信器36に付属のリモコン機能等によって選択することによって、図3(b)に示すように、主画面37から番組が表示されるとともに、選択されたキーワードが子画面38から表示され、このキーワードに関する詳細情報が詳細情報画面40から表示されるようにしている。
【0050】
これによって、各受信器36からは、番組の進行に連携してタイムリーにキーワードが更新されながら表示され、更に視聴者が要求した場合には、表示されたキーワードに関する詳細情報が表示されるようにしている。
【0051】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の動作を図6および図7に示すデータ遷移図を用いて説明する。
【0052】
まず、番組制作システム30によって番組が制作される(S1)と、この番組情報が放送局32に送信される(S2)とともに、この番組の番組用原稿情報および進行情報が表示用情報制作装置10へと送信される(S3)。
【0053】
ステップS3において表示用情報制作装置10へと送信された番組用原稿情報および進行情報は、通信部13によって受信され、制御部14へ出力される。そして、番組用原稿情報および進行情報は、制御部14からキーワード抽出処理部16および進行情報処理部22へとそれぞれ出力される。
【0054】
制御部14からキーワード抽出処理部16へと番組用原稿情報が出力されると、キーワード抽出処理部16によって、番組用原稿情報に含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語がキーワードとして抽出される(S4)。
【0055】
キーワード情報記憶部24には、人名辞典データ、百科事典データ、英和辞典データ、和英辞典データ、政治経済用語データ、スポーツ用語データ、金融用語データ、産業用語データ、会社データ等の様々なジャンルの用語、およびその詳細情報が予め格納されている。そして、番組用原稿情報に含まれる用語が格納されている場合には、この用語がキーワードとして抽出される。
【0056】
更に、キーワード抽出処理部16によって、抽出された用語のコード番号が取得され制御部14へと通知される(S5)。このコード番号は、制御部14によって更に画面制作処理部20および進行情報処理部22へと通知される。
【0057】
画面制作処理部20では、制御部14からコード番号が通知されると、このコード番号に対応する詳細情報がキーワード情報記憶部24から取得される(S6)。更に、この詳細情報を、番組の進行に応じてテレビ画面に表示するための画面テンプレートが、画面テンプレート記憶部26に記憶されている画面テンプレートの中から選択される(S7)。ステップS6において取得された詳細情報と、ステップS7において選択された画面テンプレートとは、画面制作処理部20から制御部14へと出力され、更に制御部14から表示用情報作成部23へと出力される。
【0058】
次に、進行情報処理部22によって、番組用原稿情報および進行情報に基づいて、各キーワードに該当する用語が番組において読まれる時間帯が、番組用原稿情報に基づいて把握され、図5に示すような進行情報処理テーブルが作成される(S8)。この進行情報処理テーブルの情報は、進行情報処理部22から制御部14へと出力され、更に制御部14から表示用情報作成部23へと出力される。
【0059】
表示用情報作成部23では、画面テンプレートにキーワードおよび詳細情報が割り付けられることによって表示用画面が作成される。更に、進行情報処理テーブルに書き込まれた放送時間に基づいて表示されるように各表示用画面が束ねられ、表示用情報が作成される(S9)。
【0060】
この表示用情報は、表示用情報作成部23から制御部14へと出力されるとともに、作成情報記憶部28に書き込まれ記憶される。作成情報記憶部28に記憶された表示用情報は、必要に応じて制御部14によって取得され、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信される(S10)。
【0061】
放送局32では、このようにして表示用情報制作装置10から表示用情報が送信されると、この表示用情報と、ステップS2で番組制作システム30から送信された番組情報とが多重化されることによって番組信号が作成される(S11)。
【0062】
ステップS11で作成された番組信号は、放送局32から一般家庭のテレビ等である各受信器36へと送出される(S12)。番組信号は各受信器36によって受信され、図3(a)に示すように、主画面37から番組が、子画面38からキーワードがそれぞれ表示される(S13)。子画面38から表示されるキーワードは、進行情報処理テーブルに従って番組の放送開始からの経過にともなって変更されて表示される。
【0063】
視聴者が、子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードを、テレビ等の受信器36に付属のリモコン機能等によって選択した場合(S14:Yes)には、図3(b)に示すように、主画面37から番組が表示されるとともに、選択されたキーワードが子画面38から表示され、このキーワードに対する詳細情報が詳細情報画面40から表示される(S15)。
【0064】
このようにして、各受信器36からは、番組の進行に連携してタイムリーにキーワードが更新されながら表示され、視聴者が要求した場合には、表示されたキーワードに関する詳細情報が表示される。
【0065】
上述したように、本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置においては、上記のような作用により、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作することが可能となる。
【0066】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図8を用いて説明する。
【0067】
本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置は、第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の変形例であり、進行情報を用いず、番組用原稿情報のみから番組信号を作成するものであって、進行情報処理部22の動作のみが第1の実施の形態と異なる。したがって、ここでは、第1の実施の形態と異なる点のみについて説明する。
【0068】
すなわち、進行情報処理部22は、制御部14から番組用原稿情報、キーワードとなる用語のコード番号が出力されるようにしている。そして、一音を読むのに要する時間について予め経験等から知られている値を用いて、番組用原稿情報のおのおのの文字が、放送開始後どの時間において読まれるのかを把握する。例えば、図8(a)に示すように「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された。」という原稿の場合、図8(b)に示すように、「さいたまけんこしやしのなかがわであごひげあざらしがもくげきされた。」の33音からなる。一音を読むのに0.3秒かかるとすると、図8(c)に示すように元の原稿における各キーワードが読まれ始める時間が分かる。この図8(c)に示す結果に基づいて、図5に示す
ような進行情報処理テーブルを作成し、制御部14へと出力する。制御部14は、この進行情報処理テーブル情報を表示用情報作成部23へと出力する。
【0069】
上述したような構成とすることによって、進行情報がない場合であっても、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作することが可能となる。
【0070】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図9を用いて説明する。
【0071】
図9は、第3の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0072】
すなわち、本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置11は、第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置10の変形例であって、キーワード入力部18を付加し、進行情報処理部22に代えて時間設定部42を備えた点のみが異なる。したがって、図9では、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0073】
すなわち、本実施の形態に係る表示用情報制作装置11では、番組用原稿情報や進行情報を用いなくとも、キーワード入力部18からオペレータが任意の用語を入力することによって任意のキーワードを抽出し、この抽出したキーワードを指定したタイミングで表示させることができるようにしている。
【0074】
まず任意のキーワードを指定する場合には、オペレータがキーワード入力部18から任意の用語を入力する。すると、キーワード入力部18は、入力された用語をキーワード抽出処理部16へと出力する。キーワード入力部18から用語が出力されると、キーワード抽出処理部16は、この用語をキーワード情報記憶部24に格納されているデータの中から検索する。そして、検索にヒットした用語をキーワードとし、その用語のコード番号を取得する。
【0075】
キーワード抽出処理部16はこのようにしてキーワードとなる用語のコード番号を取得すると、取得したコード番号を制御部14へと通知する。制御部14は、キーワード抽出処理部16からコード番号が通知されると、このコード番号を画面制作処理部20および時間設定部42へと通知する。
【0076】
このようにしてコード番号が時間設定部42に通知されると、オペレータは、時間設定部42から、このコード番号に対応するキーワードを表示するタイミングを設定することによって、図5に示すような進行情報処理テーブルを作成し、制御部14へと出力する。
【0077】
一方、画面制作処理部20は、第1の実施の形態で説明したようにして画面テンプレートを選択し、選択した画面テンプレートを制御部14へ出力する。更に制御部14は、この画面テンプレートを表示用情報作成部23へと出力する。
【0078】
また制御部14は、時間設定部42から出力された進行情報処理テーブルの情報を表示用情報作成部23へと出力し、表示用情報作成部23は第1の実施の形態で説明したようにして表示用情報を作成する。そして、この表示用情報を制御部14に出力するとともに、作成情報記憶部28に記憶させる。作成情報記憶部28に記憶された表示用情報は、必要に応じて制御部14によって取得され、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信されるようにしている。
【0079】
上述したような構成とすることによって、任意のキーワードを、指定したタイミングで表示されるような表示用画面を制作することが可能となる。
【0080】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図10から図11を用いて説明する。
【0081】
図10は、第4の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0082】
本実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置12は、第3の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置11の変形例であって、キーワード入力部18に代えて音声入力部44および音声変換部46を備え、時間設定部42を省略した構成としている。したがって、図11では、図9と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0083】
本実施の形態に係る表示用情報制作装置12では、番組用原稿情報や進行情報を用いなくとも、オペレータが発した音声からキーワードを抽出し、この抽出したキーワードをテレビ等の受信器36から表示させることができるようにしている。
【0084】
すなわち、オペレータが音声入力部44に向けて音声を発すると、音声入力部44が音声を検知し、音声信号を音声変換部46へと出力する。音声変換部46は、この音声信号を文字データに変換し、更に変換された文字データから用語を認識して文書データを作成し、この文書データをキーワード抽出処理部16に出力する。
【0085】
例えば、オペレータによって「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された」と発せられた場合、音声入力部44は、これに対応する音声信号を音声変換部46へと出力する。すると、音声変換部46は、この音声信号を図11(a)に示すように「さいたまけんこしがやしのなかがわであごひげあざらしがもくげきされた」からなる文字データに変換する。更に、この文字データから用語を認識して、図11(b)に示す「埼玉県越谷市の中川でアゴヒゲアザラシが目撃された」のような文書データを作成し、キーワード抽出処理部16に出力する。
【0086】
キーワード抽出処理部16は、文書データを取得すると、文書データに含まれる用語の中から、キーワード情報記憶部24に格納されている用語をキーワードとして抽出する。更に、その用語のコード番号を取得する。
【0087】
キーワード抽出処理部16はこのようにしてキーワードとなる用語のコード番号を取得すると、取得したコード番号を制御部14へと通知する。制御部14は、キーワード抽出処理部16からコード番号が通知されると、このコード番号を画面制作処理部20へと通知する。
【0088】
画面制作処理部20は、制御部14からコード番号が通知されると、このコード番号に対応する詳細情報をキーワード情報記憶部24から取得する。更に、この詳細情報を、番組の進行に応じてテレビ画面に表示するための画面テンプレートを画面テンプレート記憶部26に記憶されている画面テンプレートの中から選択する。
【0089】
画面制作処理部20は、取得した詳細情報と、選択した画面テンプレートとを制御部14に出力する。制御部14は、画面制作処理部20から出力された詳細情報および画面テンプレートを表示用情報作成部23へと出力する。
【0090】
表示用情報作成部23は、画面テンプレートにキーワードおよび詳細情報を割り付けることによって表示用画面を作成する。そして、この表示用画面を制御部14に出力する。
【0091】
制御部14は、表示用情報作成部23から表示用画面が出力されると、通信部13から通信ネットワーク34を介して放送局32へと送信させる。
【0092】
放送局32には、このようにして表示用情報制作装置12から表示用画面が送信されるほかに、番組制作システム30から番組情報が送信される。放送局32は、番組情報と表示用画面とを多重化した番組信号を作成し、一般家庭のテレビ等である各受信器36へ向けて送出する。あるいは、音声入力部44に発したオペレータの音声をそのまま番組としてもよい。
【0093】
各受信器36はこの番組信号を受信し、図3(a)に示すように、主画面37から番組を、子画面38からキーワードをそれぞれ表示する。子画面38から表示されるキーワードは、送信される表示用画面に従って順次表示されるようにしている。なお、キーワードは、子画面38から1つづつ表示されるようにしても良いが、図3(a)に示すように、予め定めた所定数のキーワードが表示されるようにしても良い。
【0094】
視聴者が、子画面38に表示されたキーワード(キーワードA〜D)の中から特定のキーワードを、テレビ等の受信器36に付属のリモコン機能等によって選択することによって、図6(b)に示すように、主画面37から番組が表示されるとともに、選択されたキーワードが子画面38から表示され、このキーワードに対する詳細情報が詳細情報画面40から表示されるようにしている。
【0095】
上述したような構成とすることによって、番組用原稿情報や進行情報を用いなくとも、オペレータが発した音声からキーワードを抽出し、この抽出したキーワードを順次表示させることができる。更に、視聴者が要求した場合には、表示されたキーワードに関する詳細情報を表示させることができる。
【0096】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、番組の内容に応じ、かつ番組の進行と連動して表示されるような表示用画面を自動的に制作することが可能な表示用情報制作装置、および制作された表示用画面情報を配信することが可能な表示用情報配信方法を実現することができる。
【0098】
特に、請求項1の発明の表示用情報制作装置では、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、番組の進行に連動させて、キーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0099】
請求項2の発明の表示用情報制作装置では、番組において話される音声に基づいてキーワードを抽出し、抽出したキーワードおよびその詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0100】
請求項3の発明の表示用情報制作装置では、番組用原稿情報からキーワードを抽出し、進行情報に従うことにより番組の進行に連動させて、キーワードおよびその詳細情報を表示することができる。
【0101】
請求項4の発明の表示用情報制作装置では、任意のキーワードと表示タイミングに対応した入力を受け付け、この用語およびこの用語の詳細情報を番組の進行に連動させて表示することができる。
【0102】
請求項5の発明の表示用情報配信方法では、番組制作側から番組用原稿情報と進行情報とを取得し、取得した番組用原稿情報に基づくキーワードと、その詳細情報とを番組の進行に連動させて視聴者側に備えられた各受信器から表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図2】図1に示す構成の表示用情報制作装置に接続されたシステムを含めたネットワーク構成図。
【図3】画面テンプレートの一例を示す模式図。
【図4】番組用原稿情報と進行情報との対応関係を示す図。
【図5】進行情報処理テーブルの一例を示すデータ構造図。
【図6】第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の動作を示すデータ遷移図。
【図7】第1の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の動作を示すデータ遷移図。
【図8】進行情報処理部の動作を説明するための図。
【図9】第3の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図10】第4の実施の形態に係る表示用情報配信方法を適用した表示用情報制作装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図11】音声変換部による音声変換処理を説明するための図。
【符号の説明】
10,11,12…表示用情報制作装置、13…通信部、14…制御部、16…キーワード抽出処理部、18…キーワード入力部、20…画面制作処理部、22…進行情報処理部、23…表示用情報作成部、24…キーワード情報記憶部、26…画面テンプレート記憶部、28…作成情報記憶部、30…番組制作システム、32…放送局、34…通信ネットワーク、35…テレビ画面、36…受信器、37…主画面、38…子画面、40…詳細情報画面、42…時間設定部、44…音声入力部、46…音声変換部
Claims (6)
- 用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、
番組用原稿情報に含まれる用語の中から、前記データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語が、前記番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、前記番組用原稿情報に基づいて把握する時間帯把握手段と、
前記時間帯把握手段によって把握された時間帯に読まれる前記キーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを前記番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段と
を備えた表示用情報制作装置。 - 用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、
番組において発せられる音声を文字データに変換する音声変換手段と、
前記音声変換手段によって変換された文字データに含まれる用語の中から、前記データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを前記番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段と
を備えた表示用情報制作装置。 - 用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、
番組用原稿情報に含まれる用語の中から、前記データベースに格納されている用語をキーワードとして抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段によって抽出されたキーワードに該当する用語が、前記番組用原稿情報に対応する番組において読まれる時間帯を、前記番組の進行情報に基づいて把握する時間帯把握手段と、
前記時間帯把握手段によって把握された時間帯に読まれる前記キーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを前記番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段と
を備えた表示用情報制作装置。 - 用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースと、
番組と共に画面からその詳細情報を表示したい用語の入力を受け付ける用語入力受付手段と、
前記用語入力受付手段から入力された用語を、前記データベースから抽出する用語抽出手段と、
前記用語抽出手段によって抽出された用語とこの用語に関する詳細情報とを前記番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作する制作手段と
を備えた表示用情報制作装置。 - 請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の表示用情報制作装置において、
前記制作手段によって制作された表示用情報を各受信器へ向けて配信する配信手段を備えた表示用情報制作装置。 - 番組用原稿情報と、この番組用原稿情報に対応する番組の進行情報とを番組制作側から取得し、
前記取得された番組用原稿情報に含まれる用語のうち、用語とこの用語に関する詳細情報とが予め格納されたデータベースに格納されている用語をキーワードとして抽出し、
前記抽出されたキーワードに該当する用語が、前記番組において読まれる時間帯を、前記進行情報に基づいて把握し、
前記把握された時間帯に読まれる前記キーワードに該当する用語とこの用語に関する詳細情報とを前記番組と共に画面から表示させるための表示用情報を制作し、
前記制作された表示用情報を放送局から各受信器へ向けて配信させ、前記配信された各受信器から前記番組とともに表示させるようにした表示用情報配信方法。
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JP2003143511A JP2004349942A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 表示用情報制作装置および表示用情報配信方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009157460A (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-16 | Hitachi Ltd | 情報提示装置及び方法 |
-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143511A patent/JP2004349942A/ja active Pending
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