JP2004349823A - 共振器装置、フィルタ、複合フィルタ装置および通信装置 - Google Patents
共振器装置、フィルタ、複合フィルタ装置および通信装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】特に線膨張係数の小さな金属材料をキャビティに用いることなく、且つ温度補償用の誘電体部材を設けることによる無負荷Qの低下を抑えた温度安定性の高い共振器装置、フィルタ、フィルタ装置およびそれらを備えた通信装置を構成する。
【解決手段】導電性を有するキャビティ本体1内部に、一端がキャビティに導通している中心導体4を設け、中心導体4の開放端付近に対向するキャビティの内面に周波数温度係数が正である温度補償用の誘電体部材11を配置する。これにより誘電体部材11およびその接着部の電界強度を比較的低くし、誘電体損失による共振器の無負荷Qの低下を抑える。
【選択図】 図1
【解決手段】導電性を有するキャビティ本体1内部に、一端がキャビティに導通している中心導体4を設け、中心導体4の開放端付近に対向するキャビティの内面に周波数温度係数が正である温度補償用の誘電体部材11を配置する。これにより誘電体部材11およびその接着部の電界強度を比較的低くし、誘電体損失による共振器の無負荷Qの低下を抑える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、導電性を有するキャビティ内に一端をキャビティに導通させた中心導体を設けてなる半同軸共振器構造の共振器装置、その構造を含むフィルタ、複合フィルタ装置およびそれらを備えた通信装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
従来、金属製のキャビティ内に、一端をキャビティに導通させた中心導体を設けて構成した半同軸共振器が、比較的大電力を扱うマイクロ波帯等の高周波機器内で用いられている。
【0002】
このような半同軸共振器は、比較的高い無負荷Q(Qo)が得られるという特徴を備えているが、金属製キャビティの線膨張係数に応じてその共振周波数が温度特性を持つという欠点があった。すなわち半同軸共振器の温度が高くなるほどキャビティが膨張し、それに伴って共振周波数が低下する。線膨張係数の非常に小さな金属材料を用いてキャビティを作成すれば、温度変化に対する共振周波数変化が実用上問題の無い範囲に収めることができる。しかしそのような材料は高価であることから全体にコスト高になる問題があった。
【0003】
そこで、中心導体の開放端に温度補償用の誘電体部材を取りつけた共振器装置が特許文献1に開示されている。すなわち特許文献1の第3図には温度補償用の誘電体部材を対向電極に設けた構造が示されている。ここでその部分について主要部を抜き出して図7に示す。但し、本発明の実施形態に合わせるために図7では、特許文献1の第3図に示されている各部の符号とは異なった符号を付している。
【0004】
図7において、金属製キャビティ1の内部に中心導体4を設け、キャビティ蓋2側に、中心導体4の開放端に対向する対向電極6、その対向電極6に取りつけた温度補償用の誘電体部材12およびそれらを上下動させる周波数調整ネジ7を設けている。この周波数調整用の誘電体部材12は、温度変化に伴う中心導体4の開放端と対向電極6との間に生じる容量の変化が、キャビティ本体1、キャビティ蓋2、中心導体4等の温度変化による膨張・収縮に起因して生じる共振周波数の変化を打ち消す方向に作用させるように、その誘電体材料を定めている。
【0005】
【特許文献1】
実開昭62−51804号マイクロフィルム
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、誘電体部材12を対向電極6に取り付けるためには接着剤を用いることになるので、その接着剤による誘電体損失が生じる。特に、図7に示した中心導体4の開放端とそれに対向する対向電極6には電界が集中するため、その部分に接着剤等が介在していると、誘電体部材12以外にも接着剤の誘電体損失によって共振器の無負荷Qが低下するという問題があった。
【0007】
この発明の目的は、特に線膨張係数の小さな金属材料をキャビティに用いることなく、且つ上述の無負荷Qの低下を抑えた温度安定性の高い共振器装置、フィルタ、フィルタ装置およびそれらを備えた通信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の共振器装置は、導電性を有するキャビティ内に、一端が前記キャビティに導通している中心導体を設けてなる半同軸共振器において、
前記中心導体の開放端付近に対向する前記キャビティの内面に、周波数温度係数が正である誘電体部材を配置したことを特徴としている。
【0009】
例えば、中心導体が導通するキャビティの内面に対して略平行なキャビティの内面に誘電体部材を配置する。または、中心導体が突出する方向に対して略平行なキャビティの内側面に誘電体部材を配置する。
【0010】
このように、中心導体の開放端やそれに対向する対向電極の表面より電界の集中しない箇所に温度補償用誘電体部材を配置することによってQoの低下を防止しつつ温度安定性に優れた共振器装置を得る。
【0011】
また、この発明の共振器装置は、前記誘電体部材を、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムのうち、少なくとも1種を含むセラミックとする。
【0012】
また、この発明の共振器装置は、キャビティ内に誘電体コアを配置して、該誘電体コアとキャビティによる共振モードと、中心導体とキャビティによる共振モードとを磁気的に結合させたことを特徴としている。この構造により、キャビティ内に半同軸共振器と誘電体共振器を構成して、限られた容積内により多くの共振器を設ける。また、キャビティの内面に温度補償用の誘電体部材を配置するので、誘電体共振器に対しては殆ど影響を与えずに半同軸共振器の温度補償を行う。
【0013】
この発明のフィルタは、上記構成の共振器装置に、その共振器に結合して信号の入出力を行う入出力導体を設けて構成する。
【0014】
この発明の複合フィルタ装置は、上記フィルタを複数組設けて構成する。
【0015】
この発明の通信装置は、上記フィルタまたは複合フィルタ装置を用いて構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る共振器装置について図1・図2を基に説明する。
図1は共振器装置の縦断面図である。キャビティ本体1は上面を開口していて、その開口面を正方形板状のキャビティ蓋2で覆うことによって、このキャビティ本体1とキャビティ蓋2とで全体が六面体形状を成すキャビティを構成している。キャビティ本体1の内底面の中央にはキャビティ本体1の底面を除く四側面に平行な方向に中心導体4を突出させている。この中心導体4が導通する前記キャビティの内面(内底面)に対して略平行な面、すなわちキャビティ蓋2の内面には温度補償用の誘電体部材11を取り付けている。この例では、キャビティ蓋2の中心導体4の開放端部が対向する位置に誘電体部材11を取り付けている。
【0017】
キャビティ本体1およびキャビティ蓋2はそれぞれアルミニウムのダイキャストにより成型したものであり、中心導体4はキャビティ本体1と一体に成型している。このキャビティ本体1、中心導体4およびキャビティ蓋2はアルミニウムの切削加工により作成してもよい。誘電体部材11は、酸化チタン(TiO2 )、チタン酸カルシウム(CaTiO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )のうち、少なくとも1種を含むセラミックとする。
【0018】
このようにして中心導体4からキャビティの内壁面への放射方向に電界ベクトルが向き、中心導体4を中心としてその周回方向に磁界ベクトルがループを描く半同軸共振器を構成している。この半同軸共振器の共振モードを以下、単に「TEMモード」という。
【0019】
このように温度補償用の誘電体部材11を中心導体4が対向する対向電極に設けるのではなく、キャビティの内面(キャビティ蓋2の内面)に取り付けたことにより、中心導体4の開放端からそれに対向するキャビティ内面(キャビティ蓋2の内面)までの間で電気力線は広がり、誘電体部材11の位置では電界強度が比較的低くなる。そのため、誘電体部材11を有機系の接着剤を用いてキャビティ蓋2の内面に接着しても、その接着剤による誘電体損失の割合は小さく、共振器の無負荷Qの低下が抑えられる。
【0020】
なお、誘電体部材11のキャビティ蓋2に対する接着面側をメタライズし、半田付けによって取り付けてもよい。その場合には上記有機系の接着剤層が存在しないため、誘電体部材11の誘電体損失が生じるだけであり、無負荷Qの低下はさらに抑えられる。
【0021】
図2は図1に示した構造の共振器装置の共振周波数−温度特性を示している。この特性を得た図1各部の寸法等は次の通りである。
【0022】
H1:25[mm]
H4:20[mm]
φ:10[mm]
W:25[mm]
誘電体部材11は厚みが2.5[mm]、縦・横がいずれも10[mm]の正方形板状の誘電体板であり、比誘電率104の酸化チタン(TiO2 )セラミック材料からなる。その周波数温度係数は450ppm/℃である。この周波数温度係数が正であることは、この誘電体部材を共振空間に備える共振器の共振周波数は温度上昇によって上昇することを意味している。すなわち温度上昇に伴ってその比誘電率は低下する。
【0023】
図2に示すように、温度補償用の誘電体部材を設けない場合には、温度が−30℃〜+90℃の間で共振周波数が約2208.5[MHz]〜2206.3[MHz]まで変化しているので、その周波数温度係数は−8.3ppm/℃である。これに対し、温度補償用の誘電体部材を設ければ共振周波数が2207.5MHzで安定化し、−30℃から+90℃まで殆ど変化しない。
【0024】
このようにキャビティはアルミニウム製であるので、その熱膨張係数は20ppm/℃程度である。この場合、その他のシミュレーションによって確認したところ、誘電体部材11の周波数温度係数を+300ppm/℃以上とすることにより、キャビティの膨張・収縮による半同軸共振器の共振周波数の変化を実用上補償できることが判った。上記酸化チタン(TiO2 )、チタン酸カルシウム(CaTiO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )のうち、少なくとも1種を含むセラミックであれば、周波数温度係数が+300ppm/℃以上の誘電体部材を作成することができる。
【0025】
次に、第2の実施形態に係る共振器装置の構成を図3を基に説明する。
図3の(A),(B)はいずれも共振周波数の周波数調整機構を備えた共振器装置の縦断面図である。キャビティ蓋2には、端部に中心導体4の開放端と対向する対向電極6を備えた周波数調整ネジ7を螺合支持している。この周波数調整ネジ7の旋回によって、中心導体4の開放端と対向電極6との間隙を定め、その間に生じる容量の変化によって共振周波数を定める。
【0026】
(A)に示す例では、中心導体4が突出する方向に対して略平行なキャビティ本体1の内側面で、中心導体4の開放端付近に対向する位置に温度補償用の誘電体部材11を配置している。(B)に示す例では、キャビティ蓋2側に温度補償用の誘電体部材11a,11bを取り付けている。いずれの場合も、この誘電体部材11は中心導体4の開放端とキャビティ本体1の内面との間に生じる電界に影響を与えるので、周波数温度係数が正である誘電体部材11を用いることにより、共振器の周波数−温度特性の補償を行うことができる。
【0027】
図4は第3の実施形態に係る共振器装置の構成を示している。図4の(A)はキャビティ蓋を取り除いた状態での上面図、(B)は共振器装置の中央縦断面図である。キャビティ本体1の内部には挿通孔を設けた誘電体コア3を、その孔に中心導体4を挿通させた状態で所定高さに支持している。支持台5は誘電体コア3より低誘電率の材料からなり、誘電体コア3をキャビティ本体1とキャビティ蓋2とからなるキャビティ内の略中央に支持している。
【0028】
誘電体コア3には図における左右方向に(長手方向)電界が集中し、この誘電体コア3とキャビティとによってTMモードの誘電体共振器として作用する。但し、誘電体コア3には中心導体4が挿通しているので、TM01δモードに準じたモードとなる。
【0029】
また、半同軸共振器の共振モードは通常のTEMモードとは異なり、キャビティ内に誘電体コア3が装荷されているので、また中心導体4の開放端とキャビティの天面との間のギャップが存在するため準TEMモードとなる。
【0030】
誘電体コア3には中心導体4が挿通する孔とは別の孔hを設けている。これにより、誘電体コア3の長手方向に向くTMモードの電界ベクトルと、上記準TEMモードの電界ベクトルとの対称性を崩し、そのことにより両モードを結合させている。
【0031】
このようにして1つのキャビティ内に半同軸共振器と誘電体共振器を含む多重化した共振器装置を構成する。その際、半同軸共振器の温度補償用の誘電体部材11は誘電体共振器の電界強度の比較的低い部分に存在するので、誘電体部材11は誘電体共振器の共振モードに影響を与えることがなく、誘電体共振器の共振周波数−温度特性は誘電体コア3の周波数温度係数のみにより定まる。したがって周波数温度係数の小さな誘電体材料からなる誘電体コア3を用いることにより、誘電体共振器の周波数−温度特性は安定化させることができる。
【0032】
次に、第4の実施形態に係るフィルタの例を図5を基に説明する。
ここでは、キャビティを二点鎖線で表している。中心導体4a,4bの開放端はキャビティの内壁面から離間させている。中心導体4a,4bの開放端付近に対向するキャビティの内面には温度補償用の誘電体部材11a,11bをそれぞれ配置している。この例では、中心導体4が導通するキャビティの内底面に対して略平行な面と、中心導体4が突出する方向に対して略平行なキャビティの内側面とにそれぞれ接するように誘電体部材11a,11bをそれぞれ配置している。
【0033】
この構造により、中心導体4aとその周囲のキャビティとで準TEMモードの共振器として作用し、誘電体コア3aと周囲のキャビティとによってTMモードの共振器として作用する。同様に中心導体4bとその周囲のキャビティとによって準TEMモードの共振器として作用し、誘電体コア3bと周囲のキャビティとによってTMモードの共振器として作用する。8a,8bはそれぞれ同軸コネクタであり、それらの中心導体とキャビティの内面との間を結合ループ9a,9bで接続している。これらの結合ループ9a,9bは、それらのループ面に上記TMモードの磁界が鎖交し、且つ準TEMモードの磁界が殆ど鎖交しないように配置している。したがって、これらの結合ループ9a,9bは上記TMモードと磁界結合する。
【0034】
ha,hbは第1の実施形態において図4に示したhに相当する結合調整用孔であり、これによりTMモードと準TEMモードとを結合させている。更に隣接する2つのキャビティの壁面に窓を設けて、その窓を跨ぐように結合ループ10を設けている。この結合ループ10のループ面は、TMモードの磁界が鎖交せず、準TEMモードの磁界が鎖交する向きに配置しているので、二つのキャビティ内に生じる準TEMモードにそれぞれ磁界結合する。したがって、同軸コネクタ8aから8bにかけて、TMモード→準TEMモード→準TEMモード→TMモードの順に結合して、全体として4段の共振器から成る帯域通過特性を有するフィルタとして作用する。
【0035】
なお、図5に示した例では2つの共振器装置を組み合わせて4段の共振器を含むフィルタを構成したが、同様にして、複数の共振器装置を組み合わせ、送信フィルタと受信フィルタを備えるとともに、送信信号の出力ポートと受信信号の入力ポートとを共用する入出力ポートを設ければ、デュプレクサを構成できる。
【0036】
次に、第5の実施形態として通信装置の構成を図6に示す。ここで、デュプレクサは上述の構成からなり、受信フィルタは受信信号の周波数を、送信フィルタは送信信号の周波数をそれぞれ通過させる。受信フィルタの出力ポートには受信回路を、送信フィルタの入力ポートには送信回路を、デュプレクサの入出力ポートにはアンテナをそれぞれ接続している。このことによって通信装置の高周波部を構成している。なお、通信装置の高周波部に単体のフィルタを用いる場合には図5に示した構成のフィルタを用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
この発明によれば、中心導体の開放端やそれに対向する対向電極の表面より電界の集中しない箇所に温度補償用誘電体部材を配置することによって、Qoの低下を防止しつつ温度安定性に優れた共振器装置を得ることができる。
【0038】
特に、中心導体が導通するキャビティの内面に対して略平行なキャビティの内面に誘電体部材を配置することにより、比較的電界強度の高い領域に誘電体部材を配置することになり、比較的小体積の誘電体部材を用いて温度補償することができる。また、この誘電体部材を接合するキャビティの内面は中心導体を設けるキャビティ本体とは別体で構成できるので、誘電体部材の接合が容易となる。
【0039】
また、中心導体が突出する方向に対して略平行なキャビティの内側面に誘電体部材を配置することにより、電界強度のより低い領域に誘電体部材を配置することとなり、Qoの低下を十分に防止することができる。
【0040】
また、この発明によれば、温度補償用の誘電体部材を、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムのうち、少なくとも1種を含むセラミックとすることにより、温度補償に適した周波数温度係数の誘電体部材を作成することができる。
【0041】
また、この発明によれば、キャビティ内に誘電体コアを配置して、該誘電体コアとキャビティによる共振モードと、中心導体とキャビティによる共振モードとを磁気的に結合させたことにより、キャビティ内に半同軸共振器と誘電体共振器を構成して、限られた容積内により多くの共振器を設けることができる。また、キャビティの内面に温度補償用の誘電体部材を配置するので、誘電体共振器に対しては殆ど影響を与えずに半同軸共振器の温度補償を行うことができる。
【0042】
また、発明によれば、上記構成の共振器装置を備えたフィルタ・複合フィルタ装置を構成することにより、小型軽量で段数の多いフィルタ・複合フィルタ装置が得られる。
また、この発明によれば、小型・軽量の通信装置が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る共振器装置の構成を示す図
【図2】同共振器装置の周波数−温度特性の例を示す図
【図3】第2の実施形態に係る2つの共振器装置の構成を示す図
【図4】第3の実施形態に係る共振器装置の構成を示す図
【図5】第4の実施形態に係るフィルタの構成を示す図
【図6】第5の実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図
【図7】従来の共振器装置の構成を示す図
【符号の説明】
1−キャビティ本体
2−キャビティ蓋
3−誘電体コア
4−中心導体
5−支持台
6−対向電極
7−周波数調整ネジ
8−同軸コネクタ
9,10−結合ループ
11,12−誘電体部材
【0001】
【従来の技術】
従来、金属製のキャビティ内に、一端をキャビティに導通させた中心導体を設けて構成した半同軸共振器が、比較的大電力を扱うマイクロ波帯等の高周波機器内で用いられている。
【0002】
このような半同軸共振器は、比較的高い無負荷Q(Qo)が得られるという特徴を備えているが、金属製キャビティの線膨張係数に応じてその共振周波数が温度特性を持つという欠点があった。すなわち半同軸共振器の温度が高くなるほどキャビティが膨張し、それに伴って共振周波数が低下する。線膨張係数の非常に小さな金属材料を用いてキャビティを作成すれば、温度変化に対する共振周波数変化が実用上問題の無い範囲に収めることができる。しかしそのような材料は高価であることから全体にコスト高になる問題があった。
【0003】
そこで、中心導体の開放端に温度補償用の誘電体部材を取りつけた共振器装置が特許文献1に開示されている。すなわち特許文献1の第3図には温度補償用の誘電体部材を対向電極に設けた構造が示されている。ここでその部分について主要部を抜き出して図7に示す。但し、本発明の実施形態に合わせるために図7では、特許文献1の第3図に示されている各部の符号とは異なった符号を付している。
【0004】
図7において、金属製キャビティ1の内部に中心導体4を設け、キャビティ蓋2側に、中心導体4の開放端に対向する対向電極6、その対向電極6に取りつけた温度補償用の誘電体部材12およびそれらを上下動させる周波数調整ネジ7を設けている。この周波数調整用の誘電体部材12は、温度変化に伴う中心導体4の開放端と対向電極6との間に生じる容量の変化が、キャビティ本体1、キャビティ蓋2、中心導体4等の温度変化による膨張・収縮に起因して生じる共振周波数の変化を打ち消す方向に作用させるように、その誘電体材料を定めている。
【0005】
【特許文献1】
実開昭62−51804号マイクロフィルム
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、誘電体部材12を対向電極6に取り付けるためには接着剤を用いることになるので、その接着剤による誘電体損失が生じる。特に、図7に示した中心導体4の開放端とそれに対向する対向電極6には電界が集中するため、その部分に接着剤等が介在していると、誘電体部材12以外にも接着剤の誘電体損失によって共振器の無負荷Qが低下するという問題があった。
【0007】
この発明の目的は、特に線膨張係数の小さな金属材料をキャビティに用いることなく、且つ上述の無負荷Qの低下を抑えた温度安定性の高い共振器装置、フィルタ、フィルタ装置およびそれらを備えた通信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の共振器装置は、導電性を有するキャビティ内に、一端が前記キャビティに導通している中心導体を設けてなる半同軸共振器において、
前記中心導体の開放端付近に対向する前記キャビティの内面に、周波数温度係数が正である誘電体部材を配置したことを特徴としている。
【0009】
例えば、中心導体が導通するキャビティの内面に対して略平行なキャビティの内面に誘電体部材を配置する。または、中心導体が突出する方向に対して略平行なキャビティの内側面に誘電体部材を配置する。
【0010】
このように、中心導体の開放端やそれに対向する対向電極の表面より電界の集中しない箇所に温度補償用誘電体部材を配置することによってQoの低下を防止しつつ温度安定性に優れた共振器装置を得る。
【0011】
また、この発明の共振器装置は、前記誘電体部材を、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムのうち、少なくとも1種を含むセラミックとする。
【0012】
また、この発明の共振器装置は、キャビティ内に誘電体コアを配置して、該誘電体コアとキャビティによる共振モードと、中心導体とキャビティによる共振モードとを磁気的に結合させたことを特徴としている。この構造により、キャビティ内に半同軸共振器と誘電体共振器を構成して、限られた容積内により多くの共振器を設ける。また、キャビティの内面に温度補償用の誘電体部材を配置するので、誘電体共振器に対しては殆ど影響を与えずに半同軸共振器の温度補償を行う。
【0013】
この発明のフィルタは、上記構成の共振器装置に、その共振器に結合して信号の入出力を行う入出力導体を設けて構成する。
【0014】
この発明の複合フィルタ装置は、上記フィルタを複数組設けて構成する。
【0015】
この発明の通信装置は、上記フィルタまたは複合フィルタ装置を用いて構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る共振器装置について図1・図2を基に説明する。
図1は共振器装置の縦断面図である。キャビティ本体1は上面を開口していて、その開口面を正方形板状のキャビティ蓋2で覆うことによって、このキャビティ本体1とキャビティ蓋2とで全体が六面体形状を成すキャビティを構成している。キャビティ本体1の内底面の中央にはキャビティ本体1の底面を除く四側面に平行な方向に中心導体4を突出させている。この中心導体4が導通する前記キャビティの内面(内底面)に対して略平行な面、すなわちキャビティ蓋2の内面には温度補償用の誘電体部材11を取り付けている。この例では、キャビティ蓋2の中心導体4の開放端部が対向する位置に誘電体部材11を取り付けている。
【0017】
キャビティ本体1およびキャビティ蓋2はそれぞれアルミニウムのダイキャストにより成型したものであり、中心導体4はキャビティ本体1と一体に成型している。このキャビティ本体1、中心導体4およびキャビティ蓋2はアルミニウムの切削加工により作成してもよい。誘電体部材11は、酸化チタン(TiO2 )、チタン酸カルシウム(CaTiO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )のうち、少なくとも1種を含むセラミックとする。
【0018】
このようにして中心導体4からキャビティの内壁面への放射方向に電界ベクトルが向き、中心導体4を中心としてその周回方向に磁界ベクトルがループを描く半同軸共振器を構成している。この半同軸共振器の共振モードを以下、単に「TEMモード」という。
【0019】
このように温度補償用の誘電体部材11を中心導体4が対向する対向電極に設けるのではなく、キャビティの内面(キャビティ蓋2の内面)に取り付けたことにより、中心導体4の開放端からそれに対向するキャビティ内面(キャビティ蓋2の内面)までの間で電気力線は広がり、誘電体部材11の位置では電界強度が比較的低くなる。そのため、誘電体部材11を有機系の接着剤を用いてキャビティ蓋2の内面に接着しても、その接着剤による誘電体損失の割合は小さく、共振器の無負荷Qの低下が抑えられる。
【0020】
なお、誘電体部材11のキャビティ蓋2に対する接着面側をメタライズし、半田付けによって取り付けてもよい。その場合には上記有機系の接着剤層が存在しないため、誘電体部材11の誘電体損失が生じるだけであり、無負荷Qの低下はさらに抑えられる。
【0021】
図2は図1に示した構造の共振器装置の共振周波数−温度特性を示している。この特性を得た図1各部の寸法等は次の通りである。
【0022】
H1:25[mm]
H4:20[mm]
φ:10[mm]
W:25[mm]
誘電体部材11は厚みが2.5[mm]、縦・横がいずれも10[mm]の正方形板状の誘電体板であり、比誘電率104の酸化チタン(TiO2 )セラミック材料からなる。その周波数温度係数は450ppm/℃である。この周波数温度係数が正であることは、この誘電体部材を共振空間に備える共振器の共振周波数は温度上昇によって上昇することを意味している。すなわち温度上昇に伴ってその比誘電率は低下する。
【0023】
図2に示すように、温度補償用の誘電体部材を設けない場合には、温度が−30℃〜+90℃の間で共振周波数が約2208.5[MHz]〜2206.3[MHz]まで変化しているので、その周波数温度係数は−8.3ppm/℃である。これに対し、温度補償用の誘電体部材を設ければ共振周波数が2207.5MHzで安定化し、−30℃から+90℃まで殆ど変化しない。
【0024】
このようにキャビティはアルミニウム製であるので、その熱膨張係数は20ppm/℃程度である。この場合、その他のシミュレーションによって確認したところ、誘電体部材11の周波数温度係数を+300ppm/℃以上とすることにより、キャビティの膨張・収縮による半同軸共振器の共振周波数の変化を実用上補償できることが判った。上記酸化チタン(TiO2 )、チタン酸カルシウム(CaTiO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )のうち、少なくとも1種を含むセラミックであれば、周波数温度係数が+300ppm/℃以上の誘電体部材を作成することができる。
【0025】
次に、第2の実施形態に係る共振器装置の構成を図3を基に説明する。
図3の(A),(B)はいずれも共振周波数の周波数調整機構を備えた共振器装置の縦断面図である。キャビティ蓋2には、端部に中心導体4の開放端と対向する対向電極6を備えた周波数調整ネジ7を螺合支持している。この周波数調整ネジ7の旋回によって、中心導体4の開放端と対向電極6との間隙を定め、その間に生じる容量の変化によって共振周波数を定める。
【0026】
(A)に示す例では、中心導体4が突出する方向に対して略平行なキャビティ本体1の内側面で、中心導体4の開放端付近に対向する位置に温度補償用の誘電体部材11を配置している。(B)に示す例では、キャビティ蓋2側に温度補償用の誘電体部材11a,11bを取り付けている。いずれの場合も、この誘電体部材11は中心導体4の開放端とキャビティ本体1の内面との間に生じる電界に影響を与えるので、周波数温度係数が正である誘電体部材11を用いることにより、共振器の周波数−温度特性の補償を行うことができる。
【0027】
図4は第3の実施形態に係る共振器装置の構成を示している。図4の(A)はキャビティ蓋を取り除いた状態での上面図、(B)は共振器装置の中央縦断面図である。キャビティ本体1の内部には挿通孔を設けた誘電体コア3を、その孔に中心導体4を挿通させた状態で所定高さに支持している。支持台5は誘電体コア3より低誘電率の材料からなり、誘電体コア3をキャビティ本体1とキャビティ蓋2とからなるキャビティ内の略中央に支持している。
【0028】
誘電体コア3には図における左右方向に(長手方向)電界が集中し、この誘電体コア3とキャビティとによってTMモードの誘電体共振器として作用する。但し、誘電体コア3には中心導体4が挿通しているので、TM01δモードに準じたモードとなる。
【0029】
また、半同軸共振器の共振モードは通常のTEMモードとは異なり、キャビティ内に誘電体コア3が装荷されているので、また中心導体4の開放端とキャビティの天面との間のギャップが存在するため準TEMモードとなる。
【0030】
誘電体コア3には中心導体4が挿通する孔とは別の孔hを設けている。これにより、誘電体コア3の長手方向に向くTMモードの電界ベクトルと、上記準TEMモードの電界ベクトルとの対称性を崩し、そのことにより両モードを結合させている。
【0031】
このようにして1つのキャビティ内に半同軸共振器と誘電体共振器を含む多重化した共振器装置を構成する。その際、半同軸共振器の温度補償用の誘電体部材11は誘電体共振器の電界強度の比較的低い部分に存在するので、誘電体部材11は誘電体共振器の共振モードに影響を与えることがなく、誘電体共振器の共振周波数−温度特性は誘電体コア3の周波数温度係数のみにより定まる。したがって周波数温度係数の小さな誘電体材料からなる誘電体コア3を用いることにより、誘電体共振器の周波数−温度特性は安定化させることができる。
【0032】
次に、第4の実施形態に係るフィルタの例を図5を基に説明する。
ここでは、キャビティを二点鎖線で表している。中心導体4a,4bの開放端はキャビティの内壁面から離間させている。中心導体4a,4bの開放端付近に対向するキャビティの内面には温度補償用の誘電体部材11a,11bをそれぞれ配置している。この例では、中心導体4が導通するキャビティの内底面に対して略平行な面と、中心導体4が突出する方向に対して略平行なキャビティの内側面とにそれぞれ接するように誘電体部材11a,11bをそれぞれ配置している。
【0033】
この構造により、中心導体4aとその周囲のキャビティとで準TEMモードの共振器として作用し、誘電体コア3aと周囲のキャビティとによってTMモードの共振器として作用する。同様に中心導体4bとその周囲のキャビティとによって準TEMモードの共振器として作用し、誘電体コア3bと周囲のキャビティとによってTMモードの共振器として作用する。8a,8bはそれぞれ同軸コネクタであり、それらの中心導体とキャビティの内面との間を結合ループ9a,9bで接続している。これらの結合ループ9a,9bは、それらのループ面に上記TMモードの磁界が鎖交し、且つ準TEMモードの磁界が殆ど鎖交しないように配置している。したがって、これらの結合ループ9a,9bは上記TMモードと磁界結合する。
【0034】
ha,hbは第1の実施形態において図4に示したhに相当する結合調整用孔であり、これによりTMモードと準TEMモードとを結合させている。更に隣接する2つのキャビティの壁面に窓を設けて、その窓を跨ぐように結合ループ10を設けている。この結合ループ10のループ面は、TMモードの磁界が鎖交せず、準TEMモードの磁界が鎖交する向きに配置しているので、二つのキャビティ内に生じる準TEMモードにそれぞれ磁界結合する。したがって、同軸コネクタ8aから8bにかけて、TMモード→準TEMモード→準TEMモード→TMモードの順に結合して、全体として4段の共振器から成る帯域通過特性を有するフィルタとして作用する。
【0035】
なお、図5に示した例では2つの共振器装置を組み合わせて4段の共振器を含むフィルタを構成したが、同様にして、複数の共振器装置を組み合わせ、送信フィルタと受信フィルタを備えるとともに、送信信号の出力ポートと受信信号の入力ポートとを共用する入出力ポートを設ければ、デュプレクサを構成できる。
【0036】
次に、第5の実施形態として通信装置の構成を図6に示す。ここで、デュプレクサは上述の構成からなり、受信フィルタは受信信号の周波数を、送信フィルタは送信信号の周波数をそれぞれ通過させる。受信フィルタの出力ポートには受信回路を、送信フィルタの入力ポートには送信回路を、デュプレクサの入出力ポートにはアンテナをそれぞれ接続している。このことによって通信装置の高周波部を構成している。なお、通信装置の高周波部に単体のフィルタを用いる場合には図5に示した構成のフィルタを用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
この発明によれば、中心導体の開放端やそれに対向する対向電極の表面より電界の集中しない箇所に温度補償用誘電体部材を配置することによって、Qoの低下を防止しつつ温度安定性に優れた共振器装置を得ることができる。
【0038】
特に、中心導体が導通するキャビティの内面に対して略平行なキャビティの内面に誘電体部材を配置することにより、比較的電界強度の高い領域に誘電体部材を配置することになり、比較的小体積の誘電体部材を用いて温度補償することができる。また、この誘電体部材を接合するキャビティの内面は中心導体を設けるキャビティ本体とは別体で構成できるので、誘電体部材の接合が容易となる。
【0039】
また、中心導体が突出する方向に対して略平行なキャビティの内側面に誘電体部材を配置することにより、電界強度のより低い領域に誘電体部材を配置することとなり、Qoの低下を十分に防止することができる。
【0040】
また、この発明によれば、温度補償用の誘電体部材を、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムのうち、少なくとも1種を含むセラミックとすることにより、温度補償に適した周波数温度係数の誘電体部材を作成することができる。
【0041】
また、この発明によれば、キャビティ内に誘電体コアを配置して、該誘電体コアとキャビティによる共振モードと、中心導体とキャビティによる共振モードとを磁気的に結合させたことにより、キャビティ内に半同軸共振器と誘電体共振器を構成して、限られた容積内により多くの共振器を設けることができる。また、キャビティの内面に温度補償用の誘電体部材を配置するので、誘電体共振器に対しては殆ど影響を与えずに半同軸共振器の温度補償を行うことができる。
【0042】
また、発明によれば、上記構成の共振器装置を備えたフィルタ・複合フィルタ装置を構成することにより、小型軽量で段数の多いフィルタ・複合フィルタ装置が得られる。
また、この発明によれば、小型・軽量の通信装置が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る共振器装置の構成を示す図
【図2】同共振器装置の周波数−温度特性の例を示す図
【図3】第2の実施形態に係る2つの共振器装置の構成を示す図
【図4】第3の実施形態に係る共振器装置の構成を示す図
【図5】第4の実施形態に係るフィルタの構成を示す図
【図6】第5の実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図
【図7】従来の共振器装置の構成を示す図
【符号の説明】
1−キャビティ本体
2−キャビティ蓋
3−誘電体コア
4−中心導体
5−支持台
6−対向電極
7−周波数調整ネジ
8−同軸コネクタ
9,10−結合ループ
11,12−誘電体部材
Claims (8)
- 導電性を有するキャビティ内に、一端が前記キャビティに導通している中心導体を設けてなる半同軸共振器において、
前記中心導体の開放端付近に対向する前記キャビティの内面に、周波数温度係数が正である誘電体部材を配置した共振器装置。 - 前記中心導体の開放端付近に対向する前記キャビティの内面は、前記中心導体が導通する前記キャビティの内面に対して略平行な面である請求項1に記載の共振器装置。
- 前記中心導体の開放端付近に対向する前記キャビティの内面は、前記中心導体が突出する方向に対して略平行な前記キャビティの内側面である請求項1に記載の共振器装置。
- 前記誘電体部材は、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムのうち、少なくとも1種を含むセラミックである請求項1、2または3に記載の共振器装置。
- 前記キャビティ内に誘電体コアを配置して、該誘電体コアと前記キャビティによる共振モードと、前記中心導体と前記キャビティによる共振モードとを磁気的に結合させてなる請求項1〜4のいずれかに記載の共振器装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の共振器装置と、該共振器装置の共振器に結合して信号の入出力を行う入出力導体を設けて成るフィルタ。
- 請求項6に記載のフィルタを複数組設けて成る複合フィルタ装置。
- 請求項6に記載のフィルタまたは請求項7に記載の複合フィルタ装置を設けて成る通信装置。
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WO2006058965A1 (en) * | 2004-11-30 | 2006-06-08 | Filtronic Comtek Oy | Temperature-compensated resonator |
WO2006063640A1 (de) * | 2004-12-16 | 2006-06-22 | Kathrein-Austria Ges.M.B.H. | Hochfrequenzfilter sowie verfahren zum abstimmen eines hochfrequenzfilters |
WO2008132422A1 (en) * | 2007-04-30 | 2008-11-06 | Isotek Electronics Limited | A temperature compensated tuneable tem mode resonator |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003142112A patent/JP2004349823A/ja active Pending
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GB2448875B (en) * | 2007-04-30 | 2011-06-01 | Isotek Electronics Ltd | A temperature compensated tuneable TEM mode resonator |
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