JP2004349810A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラで、消費電力の大きい記憶媒体の動作時間を短縮して電力消費を抑制する。
【解決手段】動画像を記録するとき2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体35に動画像の記録を行い、外部記録媒体35の記録データが所定容量になったとき、外部記録媒体35の前記記録データを消費電力の大きい方の外部記録媒体36に移動し、消費電力の小さい方の外部記録媒体35に動画像の記録を継続する。好適には、記録データの前記移動を行っている最中に撮像された動画像データを内部メモリ13に一時格納し、前記移動が終了した後に内部メモリ13の格納データを消費電力の小さい方の外部記録媒体35に移動し撮影を継続する。消費電力の大きい外部記録媒体36が常時動作しないため、消費電力が低減される。
【選択図】 図1
【解決手段】動画像を記録するとき2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体35に動画像の記録を行い、外部記録媒体35の記録データが所定容量になったとき、外部記録媒体35の前記記録データを消費電力の大きい方の外部記録媒体36に移動し、消費電力の小さい方の外部記録媒体35に動画像の記録を継続する。好適には、記録データの前記移動を行っている最中に撮像された動画像データを内部メモリ13に一時格納し、前記移動が終了した後に内部メモリ13の格納データを消費電力の小さい方の外部記録媒体35に移動し撮影を継続する。消費電力の大きい外部記録媒体36が常時動作しないため、消費電力が低減される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動画撮影が可能なデジタルカメラに係り、特に、記録媒体として消費電力の異なる複数種類の外部記録媒体を装着可能なデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等のデジタルカメラで動画を撮影する場合、着脱可能な外部記録媒体として大容量のものが使用される。大容量記録媒体には、小型ハードディスクやマイクロドライブ,ビデオテープ等があるが、これらは駆動モータを搭載しているため消費電力が大きく、デジタルカメラのバッテリ電圧が所定値以下に低下すると、動画を撮影できなくなってしまうという問題がある。
【0003】
そこで、下記特許文献1の従来技術では、バッテリ電圧が所定電圧以下に低下したとき、消費電力の大きい外部記録媒体への動画記録を止め、消費電力の小さいデジタルカメラの内部メモリに動画情報を記録するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平08―317326号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術の様に、バッテリ電圧の値に応じて動画情報を記録する記録媒体を選択することで、消費電力を抑制することができる。しかし、一般的に内部メモリの記憶容量は小さいため、記録開始から大容量記録媒体に動画情報を記録し、バッテリ電圧が所定電圧以下に低下してから記録先メディアを切り替えて内部メモリに動画情報を記録する様にしても、消費電力の抑制効果は小さく、また、記録を継続できる時間も短いという課題がある。
【0006】
本発明の目的は、消費電力の大きい記憶媒体の動作時間を短縮して電力消費を抑制することができるデジタルカメラを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタルカメラは、消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラにおいて、動画像を記録するとき前記2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体に動画像の記録を行い該外部記録媒体の記録データが所定容量になったとき該外部記録媒体の前記記録データを消費電力の大きい方の外部記録媒体に移動し消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に動画像の記録を継続する制御手段を搭載したことを特徴とする。
【0008】
この構成により、消費電力の大きい外部記録媒体を間欠的に動作させ常時動作状態とはしないため、デジタルカメラの消費電力を低減でき、撮影時間を延ばすことが可能となる。
【0009】
本発明のデジタルカメラは、前記記録データの前記移動を行っている最中に撮像された動画像データを内部メモリに一時格納し前記移動が終了した後に該内部メモリの格納データを消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に移動し撮影を継続することを特徴とする。
【0010】
この構成により、動画像を途切れることなく外部記録媒体に記録することが可能となる。
【0011】
本発明のデジタルカメラは、前記移動を行う場合にデジタルカメラ駆動用のバッテリ電圧が所定電圧値以下のとき該移動を止めると共に撮影を停止することを特徴とする。
【0012】
この構成により、バッテリ電力不足のときに消費電力の小さい方の外部記録媒体に記録された記録データを残すことが可能となる。
【0013】
本発明のデジタルカメラは、前記移動を行う場合に移動元の記録データの容量が移動先の消費電力の大きい方の外部記憶媒体の空き容量より大きいとき該移動を止めると共に撮影を停止することを特徴とする。
【0014】
この構成により、メモリ容量不足のときに消費電力の小さい方の外部記録媒体に記録された記録データを残すことが可能となる。
【0015】
本発明のデジタルカメラは、消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラにおいて、動画像を記録するとき前記2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体に動画像の記録を行い該外部記録媒体の記録データが所定容量になった後に消費電力の大きい方の外部記録媒体に動画像の記録を行う制御手段を搭載したことを特徴とする。
【0016】
この構成により、消費電力の大きい外部記録媒体と消費電力の小さい外部記録媒体とが同時に動作することがないため、動作に必要な電力がバッテリ供給電力を超えることがない。
【0017】
本発明のデジタルカメラは、前記消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に記録された動画像のデータを撮影動作停止後に前記消費電力の大きい方の前記外部記録媒体に移動させることを特徴とする。
【0018】
この構成により、一連の動画像ファイルが常に一方の外部記録媒体に集められるため、動画像ファイルの管理が容易となる。
【0019】
本発明のデジタルカメラは、一連の動画像を記録し前記外部記録媒体に分割ファイルとして格納された複数の動画像ファイルにファイル間の前後情報を書き込んでおき、再生するとき前記前後情報に基づき各動画像ファイルを撮影順に再生することを特徴とする。
【0020】
この構成により、動画像ファイルの再生順が撮影時間順となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成図である。このデジタルカメラは、フォーカスレンズ1や絞り2等で成る光学系3と、光学系3の背部に設置されたCCDやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子4と、固体撮像素子4から出力されるアナログ画像信号を取り込み相関二重サンプリング処理(CDS)等を行うアナログ信号処理部5と、アナログ信号処理部5から出力されるアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換器6と、A/D変換器6の出力を一時格納するバッファメモリ7とを備える。
【0023】
デジタルカメラは更に、デジタルカメラ全体を統括制御するメインCPU10と、このCPU10が接続されたバス11と、バス11に接続され上記のバッファメモリ7から出力されるデジタル画像信号を取り込んでガンマ補正やホワイトバランス補正処理等を行うデジタルシグナルプロセッサ(DSP)でなるデジタル信号処理部12と、バス11に接続される内部メモリ13および圧縮伸張部14と、同じくバス11に接続されるドライバ16とを備える。
【0024】
デジタルカメラは、更に、メインCPU10との間で通信を行いメインCPU10からの指令信号を受けて光学系3を制御すると共に測光や測距を行う測光測距用CPU20と、CPU20からの指令を受けて充電発光制御を行う制御部21と、制御部21からの制御信号を受けて発光するフラッシュランプ22と、CPU20の指令を受けて固体撮像素子4とアナログ信号処理部5とA/D変換器6に動作クロックを供給するクロックジェネレータ23とを備える。
【0025】
本実施形態に係るデジタルカメラは、更に、商用電源に接続され商用電源からの交流電圧を直流に変換しデジタルカメラの各構成部に電力供給を行うAC電源部25と、AC電源部25により充電され商用電源非接続時に充電電力を各構成部に供給する電池(バッテリ)電源部26と、ドライバ16によって駆動されデジタル画像信号(スルー画像情報や記録済み画像情報)を表示するカメラ背面等に設置された画像表示用表示部(例えば液晶表示部)27と、デジタルカメラの動作プログラムを格納したメモリ28と、メインCPU10にユーザ指令を入力するレリーズスイッチ29を含む操作部30と、操作部30からの操作指令等を表示する操作用表示部31と、バス11に接続され外部との通信を行う通信ポート32とを備える。
【0026】
更に本実施形態に係るデジタルカメラは、バス11に接続され、メモリコントロール等を行うIF部15を備える。このIF部15には、複数の外部スロットが接続され、各外部スロットに、夫々外部記録媒体であるメモリカード35(以下、メモリカードAという。),36(以下、メモリカードBという。)が装着される。
【0027】
メモリカードA,Bには、固体撮像素子4によって撮像されデジタル信号処理部12によって信号処理され、圧縮伸張部14でJPEGやMPEG1,MPEG2,AVI形式等の画像データに圧縮された静止画像データや動画像データが格納される。
【0028】
以下、メモリカードA(35)が消費電力の小さい例えばxDカードやスマートメディア等の半導体記録媒体であり、メモリカードB(36)が消費電力の大きい例えばマイクロドライブであるとして説明を続ける。
【0029】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラにおいて動画像データをメモリカードに記録する手順の概要を示す説明図である。本実施形態では、図2に示す様に、メモリカードAに動画データを録画し(状態n1)、メモリカードAが一杯になったとき(状態n2)、このメモリカードAの格納データをメモリカードBに移動して(状態n3)メモリカードAを空にし(状態n4)、再びメモリカードAに動画データを録画する(状態n5)こととしている。
【0030】
この場合、メモリカードAの録画データをメモリカードBに移動している間も動画記録を継続する必要があるため、メモリカードAが一杯になったことを検出し(状態n2)、メモリカードBに録画データを移動し(状態n3)、メモリカードAの格納データを消去(状態n4)している間、これと並行して、内部メモリ13に動画データを録画し(状態n6)、メモリカードAを空にした(状態n4)後、メモリカードAへ動画記録を行う(状態n5)と共に同時並行的に内部メモリ13に格納済みの動画データをメモリカードAに移動(状態n7)する様にしている。
【0031】
この様な動作を繰り返すことで、消費電力の大きいメモリカードBの動作時間を短縮することが可能となる。例えばスマートメディア(図2におけるメモリカードA)の消費電力は約30mW(3.3V)であるのに対し、マイクロドライブの消費電力は約850mW(3.3V)もあるため、マイクロドライブ(図2におけるメモリカードB)の動作時間を短縮することで、デジタルカメラ全体の消費電力を大幅に低減することができる。
【0032】
図3は、本実施形態に係るデジタルカメラにおける動画データの記録手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、デジタルカメラの図1に示す操作部30の動画撮影開始ボタンが押下されたときメモリ28(図1)からCPU10によって読み出され、実行される。
【0033】
この記録手順では、先ず、外部スロットに消費電力の異なる複数のメモリカードA,Bが装着されているか否かが判定される(ステップS1)。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS2)。即ち、メモリカードが一種類しか装着されていない場合にはそのメモリカードへの動画像の記録が行われる。
【0034】
ステップS1の判定結果が肯定(YES)の場合には、次のステップS3で、低消費電力のメモリカードAの容量が、大消費電力のメモリカードBの容量より小さいか否かが判定される。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS2)。即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも大きい場合には、メモリカードAへの記録動作を行い、以下のデータ移動処理などは行わない。尚、この実施形態では、メモリカードAの消費電力がメモリカードBの消費電力より小さいことを前提としているが、消費電力が予め不明の場合には、このステップS3で消費電力の比較を行い、この消費電力の判定に加えて、容量比較を行ってもよい。例えば、「消費電力A<消費電力B且つ容量A<容量B」が否定されたときに通常動作(ステップS2)に進む。
【0035】
ステップS3での判定結果が肯定(YES)、即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも小さい場合には、ステップS4に進み、動画像の記録先メディアとしてメモリカードAを設定する。そして、動画像の撮影を開始する(ステップS5)。
【0036】
撮影を開始した後、次のステップS6では、動画像を録画しているメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。一杯になったか否かは、例えばメモリカードAの容量に対して記録データの容量が予め定めた所定割合(例えば95%)以上になったか否かで判定する。この判定結果が否定(NO)の場合には、ステップS10に飛び、ユーザが操作部30の撮影停止ボタンを押下したか否かを判定する。ユーザが撮影停止ボタンを押下した場合には、ステップS11に進み、撮影を停止し、この処理を終了する。
【0037】
撮影停止ボタンが押下されずに撮影が継続されている場合には、ステップS10からステップS6に戻り、再びメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。メモリカードAが一杯になった場合には、ステップS6からステップS7に進み、メモリカードAに格納された動画像データの容量が、メモリカードBの空き容量より小さいか否かが判定される。即ち、メモリカードAの動画像データをメモリカードBに移す空き領域が存在するか否かを判定する。
【0038】
このステップS7の判定結果が否定(NO)すなわちメモリカードBに十分な空き領域が存在しない場合には、ステップS11に飛び、ユーザが撮影停止ボタンを押下しなくても、撮影を停止し、この処理を終了する。
【0039】
ステップS7の判定結果が肯定(YES)すなわちメモリカードBに十分な空き領域が存在する場合には、次にステップS8で、バッテリ電圧が所定電圧以上であるか否かを判定する。即ち、メモリカードBを起動しメモリカードAの録画データを移すに必要な電力がバッテリ26(図1)に残っているか否かを判定する。バッテリ電力が少ない場合(ステップS8の判定結果が否定(NO))には、ステップS11に進み、メモリカードAの録画データをメモリカードBに移さずに、更に、これ以上の撮影の続行ができないため、撮影を停止して、この処理を終了する。
【0040】
ステップS8でバッテリ電力が十分に残っていると判定された場合(判定結果が肯定(YES))には、ステップS9の処理、即ち、図2で説明したデータの移動処理を行う。そして、ステップS10で撮影停止ボタンが押下されたか否かを判定し、押下されていない場合にはステップS6に戻り、押下された場合にはステップS11に進み、この処理を終了する。
【0041】
以上により、消費電力の小さいメモリカードAへ動画像データの記録を繰り返し行い、メモリカードAの録画データをメモリカードBに移すときのみ大消費電力のメモリカードBを起動するため、節電効果が大きくなり、バッテリを長持ちさせることが可能となる。
【0042】
図4は、上述した記録動作によって生成されメモリカードAまたはメモリカードBに格納された動画像データのファイル構成を示す図である。図2,図3で説明したように、本実施形態では、一連の動画像データが一つのデータとして生成されるのではなく、メモリカードAに一旦格納された動画像データの部分データがメモリカードBに移動される構成のため、一連の動画像データが複数の分割ファイルとして生成されメモリカードに格納される。
【0043】
また、動画像データは、全てメモリカードBに格納されるのではなく、メモリカードAに動画像データを記録している最中に撮影停止ボタンが押されたり、メモリカードBの空き領域が無くなったり、バッテリ電力がなくなったりしたときには、メモリカードAにも動画像データの一部の分割ファイルが残ることになる。
【0044】
これらの分割された動画像データを読み出して再生する場合、各分割ファイル毎の動画像データを撮影順に再生する必要がある。そこで、本実施形態では、図4に示す様に、動画像データファイルのヘッダ情報として、前後関係を示す接続ファイルアドレス名を記録するようにする。
【0045】
これにより、図示する例では、分割ファイルDSCF003を最初に読み出したとき、前ファイルが“2003123095010”の情報を持つファイルであると判断でき、そのヘッダ情報から、DSCF002が前ファイルであると判断できる。次に同様に、DSCF002のヘッダ情報から、DSCF001が前ファイルであることが分かる。DSCF001では、先頭であることを示す情報(先頭情報コード)が記録されているため、動画像データを再生するときはDSCF001から再生を始めればよいと容易に判断できる。
【0046】
DSCF001のファイルを再生した後は、ヘッダ情報を追って、次にDSCF002のファイルを再生し、次にDSCF003のファイルを再生すればよい。また、全ての分割ファイルが同一メモリカード内に移動されたとき、ヘッダ情報に基づき分割ファイルを強制的に連結して1つの動画像データのファイルとすることも可能である。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るデジタルカメラを説明する。本実施形態のデジタルカメラの構成は、図1の構成と同じであるが、記録動作手順が異なる。
【0048】
図5は、本実施形態に係るデジタルカメラにおける動画データの記録手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、デジタルカメラの図1に示す操作部30の動画撮影開始ボタンが押下されたときメモリ28(図1)から読み出され、CPU10によって実行される。
【0049】
この記録手順では、先ず、外部スロットに消費電力の異なる複数のメモリカードA,Bが装着されているか否かが判定される(ステップS21)。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS22)。即ち、メモリカードが一種類しか装着されていない場合にはそのメモリカードへの動画像の記録が行われる。
【0050】
ステップS21の判定結果が肯定(YES)の場合には、次のステップS23で、低消費電力のメモリカードAの容量が、大消費電力のメモリカードBの容量より小さいか否かが判定される。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS22)。即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも大きい場合には、メモリカードAへの記録動作を行う。
【0051】
ステップS23での判定結果が肯定(YES)、即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも小さい場合には、ステップS24に進み、先ず、動画像の記録先メディアとしてメモリカードAを設定する。そして、動画像の撮影を開始する(ステップS25)。
【0052】
撮影を開始した後、次のステップS26では、動画像を録画しているメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。この判定結果が否定(NO)の場合には、ステップS28に飛び、ユーザが操作部30の撮影停止ボタンを押下したか否かを判定する。
【0053】
撮影停止ボタンが押下されずに撮影が継続されている場合には、ステップS28からステップS26に戻り、再びメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。メモリカードAが一杯になった場合には、ステップS26からステップS27に進み、今度は、動画像データの記録先としてメモリカードBを設定し、動画像の記録を継続する。
【0054】
次のステップS28で、ユーザが撮影停止ボタンを押下したか否かを判定し、押下していない場合にはステップS26に戻る。この場合には、メモリカードAは既に一杯のため、ステップS27に進んでメモリカードBへの記録が継続される。
【0055】
ユーザが撮影停止ボタンを押下した場合には、ステップS28から次のステップS29に進み、撮影を停止する。そして、次のステップS30で、メモリカードAに録画されている動画像データをメモリカードBに移動させ、この処理を終了する。このステップS30における動画像データの移動処理は、デジタルカメラが低消費電力で駆動されている時に行うのが好適である。例えば、画像表示用LCD27(図1)にスルー画像を表示している最中や、再生プレビュー中に行うのがよい。
【0056】
デジタルカメラでは、記録動作時に最も消費電力が高くなる。このため、大消費電力のメモリカードBが動作している最中であっても小消費電力のメモリカードが動作していると、バッテリ電源の電力供給量を超えてしまう虞がある。しかし、本実施形態では、メモリカードAとメモリカードBとが同時に動作することがないため、記録中の最大消費電力を抑制することができ、撮影時間を延ばすことが可能となる。
【0057】
本実施形態では、動画ファイルは、メモリカードAに記録されその後にメモリカードBに移動された分割ファイルと、メモリカードBに直に記録された分割ファイルの2つとなるが、これらの分割ファイルを結ぶ関連情報をヘッダ情報に書き込んでおくことで、メモリカードBに2つの分割ファイルが格納されたとき自動的に連結することができるのは第1の実施形態と同様である。
【0058】
また、本実施形態では、図5におけるステップS23の判定処理は必ずしも必要でなく、容量の大小に関わらず、常に、低消費電力側の外部記録媒体(メモリカードA)に最初に動画像データを記録することでもよい。
【0059】
更にまた、本実施形態のフローチャートでは特に処理ステップは設けなかったが、ステップS30で記録データの移動を行う場合に、メモリカードBの空き容量が不足するときやバッテリ電力不足のときには、記録データの移動を止めてユーザに警告を発する様にするのがよい。
【0060】
尚、第1の実施形態による記録方法と、第2の実施形態による記録方法のいずれを適用して動画像を撮影するかを、ユーザが操作部30から指定できるようにすることも可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタルカメラの消費電力を低減でき、撮影時間を延ばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラにおける記録動作の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラにおける記録動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラで記録された動画像データのファイル説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るデジタルカメラにおける記録動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 光学系
4 固体撮像素子
5 アナログ信号処理部
10 メインCPU
12 デジタル信号処理部
13 内部メモリ
15 IF部
26 バッテリ電源
27 画像表示用LCD
35 メモリカードA(小消費電力型)
36 メモリカードB(大消費電力型)
【発明の属する技術分野】
本発明は動画撮影が可能なデジタルカメラに係り、特に、記録媒体として消費電力の異なる複数種類の外部記録媒体を装着可能なデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等のデジタルカメラで動画を撮影する場合、着脱可能な外部記録媒体として大容量のものが使用される。大容量記録媒体には、小型ハードディスクやマイクロドライブ,ビデオテープ等があるが、これらは駆動モータを搭載しているため消費電力が大きく、デジタルカメラのバッテリ電圧が所定値以下に低下すると、動画を撮影できなくなってしまうという問題がある。
【0003】
そこで、下記特許文献1の従来技術では、バッテリ電圧が所定電圧以下に低下したとき、消費電力の大きい外部記録媒体への動画記録を止め、消費電力の小さいデジタルカメラの内部メモリに動画情報を記録するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平08―317326号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術の様に、バッテリ電圧の値に応じて動画情報を記録する記録媒体を選択することで、消費電力を抑制することができる。しかし、一般的に内部メモリの記憶容量は小さいため、記録開始から大容量記録媒体に動画情報を記録し、バッテリ電圧が所定電圧以下に低下してから記録先メディアを切り替えて内部メモリに動画情報を記録する様にしても、消費電力の抑制効果は小さく、また、記録を継続できる時間も短いという課題がある。
【0006】
本発明の目的は、消費電力の大きい記憶媒体の動作時間を短縮して電力消費を抑制することができるデジタルカメラを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタルカメラは、消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラにおいて、動画像を記録するとき前記2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体に動画像の記録を行い該外部記録媒体の記録データが所定容量になったとき該外部記録媒体の前記記録データを消費電力の大きい方の外部記録媒体に移動し消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に動画像の記録を継続する制御手段を搭載したことを特徴とする。
【0008】
この構成により、消費電力の大きい外部記録媒体を間欠的に動作させ常時動作状態とはしないため、デジタルカメラの消費電力を低減でき、撮影時間を延ばすことが可能となる。
【0009】
本発明のデジタルカメラは、前記記録データの前記移動を行っている最中に撮像された動画像データを内部メモリに一時格納し前記移動が終了した後に該内部メモリの格納データを消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に移動し撮影を継続することを特徴とする。
【0010】
この構成により、動画像を途切れることなく外部記録媒体に記録することが可能となる。
【0011】
本発明のデジタルカメラは、前記移動を行う場合にデジタルカメラ駆動用のバッテリ電圧が所定電圧値以下のとき該移動を止めると共に撮影を停止することを特徴とする。
【0012】
この構成により、バッテリ電力不足のときに消費電力の小さい方の外部記録媒体に記録された記録データを残すことが可能となる。
【0013】
本発明のデジタルカメラは、前記移動を行う場合に移動元の記録データの容量が移動先の消費電力の大きい方の外部記憶媒体の空き容量より大きいとき該移動を止めると共に撮影を停止することを特徴とする。
【0014】
この構成により、メモリ容量不足のときに消費電力の小さい方の外部記録媒体に記録された記録データを残すことが可能となる。
【0015】
本発明のデジタルカメラは、消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラにおいて、動画像を記録するとき前記2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体に動画像の記録を行い該外部記録媒体の記録データが所定容量になった後に消費電力の大きい方の外部記録媒体に動画像の記録を行う制御手段を搭載したことを特徴とする。
【0016】
この構成により、消費電力の大きい外部記録媒体と消費電力の小さい外部記録媒体とが同時に動作することがないため、動作に必要な電力がバッテリ供給電力を超えることがない。
【0017】
本発明のデジタルカメラは、前記消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に記録された動画像のデータを撮影動作停止後に前記消費電力の大きい方の前記外部記録媒体に移動させることを特徴とする。
【0018】
この構成により、一連の動画像ファイルが常に一方の外部記録媒体に集められるため、動画像ファイルの管理が容易となる。
【0019】
本発明のデジタルカメラは、一連の動画像を記録し前記外部記録媒体に分割ファイルとして格納された複数の動画像ファイルにファイル間の前後情報を書き込んでおき、再生するとき前記前後情報に基づき各動画像ファイルを撮影順に再生することを特徴とする。
【0020】
この構成により、動画像ファイルの再生順が撮影時間順となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成図である。このデジタルカメラは、フォーカスレンズ1や絞り2等で成る光学系3と、光学系3の背部に設置されたCCDやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子4と、固体撮像素子4から出力されるアナログ画像信号を取り込み相関二重サンプリング処理(CDS)等を行うアナログ信号処理部5と、アナログ信号処理部5から出力されるアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換器6と、A/D変換器6の出力を一時格納するバッファメモリ7とを備える。
【0023】
デジタルカメラは更に、デジタルカメラ全体を統括制御するメインCPU10と、このCPU10が接続されたバス11と、バス11に接続され上記のバッファメモリ7から出力されるデジタル画像信号を取り込んでガンマ補正やホワイトバランス補正処理等を行うデジタルシグナルプロセッサ(DSP)でなるデジタル信号処理部12と、バス11に接続される内部メモリ13および圧縮伸張部14と、同じくバス11に接続されるドライバ16とを備える。
【0024】
デジタルカメラは、更に、メインCPU10との間で通信を行いメインCPU10からの指令信号を受けて光学系3を制御すると共に測光や測距を行う測光測距用CPU20と、CPU20からの指令を受けて充電発光制御を行う制御部21と、制御部21からの制御信号を受けて発光するフラッシュランプ22と、CPU20の指令を受けて固体撮像素子4とアナログ信号処理部5とA/D変換器6に動作クロックを供給するクロックジェネレータ23とを備える。
【0025】
本実施形態に係るデジタルカメラは、更に、商用電源に接続され商用電源からの交流電圧を直流に変換しデジタルカメラの各構成部に電力供給を行うAC電源部25と、AC電源部25により充電され商用電源非接続時に充電電力を各構成部に供給する電池(バッテリ)電源部26と、ドライバ16によって駆動されデジタル画像信号(スルー画像情報や記録済み画像情報)を表示するカメラ背面等に設置された画像表示用表示部(例えば液晶表示部)27と、デジタルカメラの動作プログラムを格納したメモリ28と、メインCPU10にユーザ指令を入力するレリーズスイッチ29を含む操作部30と、操作部30からの操作指令等を表示する操作用表示部31と、バス11に接続され外部との通信を行う通信ポート32とを備える。
【0026】
更に本実施形態に係るデジタルカメラは、バス11に接続され、メモリコントロール等を行うIF部15を備える。このIF部15には、複数の外部スロットが接続され、各外部スロットに、夫々外部記録媒体であるメモリカード35(以下、メモリカードAという。),36(以下、メモリカードBという。)が装着される。
【0027】
メモリカードA,Bには、固体撮像素子4によって撮像されデジタル信号処理部12によって信号処理され、圧縮伸張部14でJPEGやMPEG1,MPEG2,AVI形式等の画像データに圧縮された静止画像データや動画像データが格納される。
【0028】
以下、メモリカードA(35)が消費電力の小さい例えばxDカードやスマートメディア等の半導体記録媒体であり、メモリカードB(36)が消費電力の大きい例えばマイクロドライブであるとして説明を続ける。
【0029】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラにおいて動画像データをメモリカードに記録する手順の概要を示す説明図である。本実施形態では、図2に示す様に、メモリカードAに動画データを録画し(状態n1)、メモリカードAが一杯になったとき(状態n2)、このメモリカードAの格納データをメモリカードBに移動して(状態n3)メモリカードAを空にし(状態n4)、再びメモリカードAに動画データを録画する(状態n5)こととしている。
【0030】
この場合、メモリカードAの録画データをメモリカードBに移動している間も動画記録を継続する必要があるため、メモリカードAが一杯になったことを検出し(状態n2)、メモリカードBに録画データを移動し(状態n3)、メモリカードAの格納データを消去(状態n4)している間、これと並行して、内部メモリ13に動画データを録画し(状態n6)、メモリカードAを空にした(状態n4)後、メモリカードAへ動画記録を行う(状態n5)と共に同時並行的に内部メモリ13に格納済みの動画データをメモリカードAに移動(状態n7)する様にしている。
【0031】
この様な動作を繰り返すことで、消費電力の大きいメモリカードBの動作時間を短縮することが可能となる。例えばスマートメディア(図2におけるメモリカードA)の消費電力は約30mW(3.3V)であるのに対し、マイクロドライブの消費電力は約850mW(3.3V)もあるため、マイクロドライブ(図2におけるメモリカードB)の動作時間を短縮することで、デジタルカメラ全体の消費電力を大幅に低減することができる。
【0032】
図3は、本実施形態に係るデジタルカメラにおける動画データの記録手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、デジタルカメラの図1に示す操作部30の動画撮影開始ボタンが押下されたときメモリ28(図1)からCPU10によって読み出され、実行される。
【0033】
この記録手順では、先ず、外部スロットに消費電力の異なる複数のメモリカードA,Bが装着されているか否かが判定される(ステップS1)。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS2)。即ち、メモリカードが一種類しか装着されていない場合にはそのメモリカードへの動画像の記録が行われる。
【0034】
ステップS1の判定結果が肯定(YES)の場合には、次のステップS3で、低消費電力のメモリカードAの容量が、大消費電力のメモリカードBの容量より小さいか否かが判定される。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS2)。即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも大きい場合には、メモリカードAへの記録動作を行い、以下のデータ移動処理などは行わない。尚、この実施形態では、メモリカードAの消費電力がメモリカードBの消費電力より小さいことを前提としているが、消費電力が予め不明の場合には、このステップS3で消費電力の比較を行い、この消費電力の判定に加えて、容量比較を行ってもよい。例えば、「消費電力A<消費電力B且つ容量A<容量B」が否定されたときに通常動作(ステップS2)に進む。
【0035】
ステップS3での判定結果が肯定(YES)、即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも小さい場合には、ステップS4に進み、動画像の記録先メディアとしてメモリカードAを設定する。そして、動画像の撮影を開始する(ステップS5)。
【0036】
撮影を開始した後、次のステップS6では、動画像を録画しているメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。一杯になったか否かは、例えばメモリカードAの容量に対して記録データの容量が予め定めた所定割合(例えば95%)以上になったか否かで判定する。この判定結果が否定(NO)の場合には、ステップS10に飛び、ユーザが操作部30の撮影停止ボタンを押下したか否かを判定する。ユーザが撮影停止ボタンを押下した場合には、ステップS11に進み、撮影を停止し、この処理を終了する。
【0037】
撮影停止ボタンが押下されずに撮影が継続されている場合には、ステップS10からステップS6に戻り、再びメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。メモリカードAが一杯になった場合には、ステップS6からステップS7に進み、メモリカードAに格納された動画像データの容量が、メモリカードBの空き容量より小さいか否かが判定される。即ち、メモリカードAの動画像データをメモリカードBに移す空き領域が存在するか否かを判定する。
【0038】
このステップS7の判定結果が否定(NO)すなわちメモリカードBに十分な空き領域が存在しない場合には、ステップS11に飛び、ユーザが撮影停止ボタンを押下しなくても、撮影を停止し、この処理を終了する。
【0039】
ステップS7の判定結果が肯定(YES)すなわちメモリカードBに十分な空き領域が存在する場合には、次にステップS8で、バッテリ電圧が所定電圧以上であるか否かを判定する。即ち、メモリカードBを起動しメモリカードAの録画データを移すに必要な電力がバッテリ26(図1)に残っているか否かを判定する。バッテリ電力が少ない場合(ステップS8の判定結果が否定(NO))には、ステップS11に進み、メモリカードAの録画データをメモリカードBに移さずに、更に、これ以上の撮影の続行ができないため、撮影を停止して、この処理を終了する。
【0040】
ステップS8でバッテリ電力が十分に残っていると判定された場合(判定結果が肯定(YES))には、ステップS9の処理、即ち、図2で説明したデータの移動処理を行う。そして、ステップS10で撮影停止ボタンが押下されたか否かを判定し、押下されていない場合にはステップS6に戻り、押下された場合にはステップS11に進み、この処理を終了する。
【0041】
以上により、消費電力の小さいメモリカードAへ動画像データの記録を繰り返し行い、メモリカードAの録画データをメモリカードBに移すときのみ大消費電力のメモリカードBを起動するため、節電効果が大きくなり、バッテリを長持ちさせることが可能となる。
【0042】
図4は、上述した記録動作によって生成されメモリカードAまたはメモリカードBに格納された動画像データのファイル構成を示す図である。図2,図3で説明したように、本実施形態では、一連の動画像データが一つのデータとして生成されるのではなく、メモリカードAに一旦格納された動画像データの部分データがメモリカードBに移動される構成のため、一連の動画像データが複数の分割ファイルとして生成されメモリカードに格納される。
【0043】
また、動画像データは、全てメモリカードBに格納されるのではなく、メモリカードAに動画像データを記録している最中に撮影停止ボタンが押されたり、メモリカードBの空き領域が無くなったり、バッテリ電力がなくなったりしたときには、メモリカードAにも動画像データの一部の分割ファイルが残ることになる。
【0044】
これらの分割された動画像データを読み出して再生する場合、各分割ファイル毎の動画像データを撮影順に再生する必要がある。そこで、本実施形態では、図4に示す様に、動画像データファイルのヘッダ情報として、前後関係を示す接続ファイルアドレス名を記録するようにする。
【0045】
これにより、図示する例では、分割ファイルDSCF003を最初に読み出したとき、前ファイルが“2003123095010”の情報を持つファイルであると判断でき、そのヘッダ情報から、DSCF002が前ファイルであると判断できる。次に同様に、DSCF002のヘッダ情報から、DSCF001が前ファイルであることが分かる。DSCF001では、先頭であることを示す情報(先頭情報コード)が記録されているため、動画像データを再生するときはDSCF001から再生を始めればよいと容易に判断できる。
【0046】
DSCF001のファイルを再生した後は、ヘッダ情報を追って、次にDSCF002のファイルを再生し、次にDSCF003のファイルを再生すればよい。また、全ての分割ファイルが同一メモリカード内に移動されたとき、ヘッダ情報に基づき分割ファイルを強制的に連結して1つの動画像データのファイルとすることも可能である。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るデジタルカメラを説明する。本実施形態のデジタルカメラの構成は、図1の構成と同じであるが、記録動作手順が異なる。
【0048】
図5は、本実施形態に係るデジタルカメラにおける動画データの記録手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、デジタルカメラの図1に示す操作部30の動画撮影開始ボタンが押下されたときメモリ28(図1)から読み出され、CPU10によって実行される。
【0049】
この記録手順では、先ず、外部スロットに消費電力の異なる複数のメモリカードA,Bが装着されているか否かが判定される(ステップS21)。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS22)。即ち、メモリカードが一種類しか装着されていない場合にはそのメモリカードへの動画像の記録が行われる。
【0050】
ステップS21の判定結果が肯定(YES)の場合には、次のステップS23で、低消費電力のメモリカードAの容量が、大消費電力のメモリカードBの容量より小さいか否かが判定される。この判定結果が否定(NO)の場合には、通常動作を開始する(ステップS22)。即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも大きい場合には、メモリカードAへの記録動作を行う。
【0051】
ステップS23での判定結果が肯定(YES)、即ち、メモリカードAの容量がメモリカードBの容量よりも小さい場合には、ステップS24に進み、先ず、動画像の記録先メディアとしてメモリカードAを設定する。そして、動画像の撮影を開始する(ステップS25)。
【0052】
撮影を開始した後、次のステップS26では、動画像を録画しているメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。この判定結果が否定(NO)の場合には、ステップS28に飛び、ユーザが操作部30の撮影停止ボタンを押下したか否かを判定する。
【0053】
撮影停止ボタンが押下されずに撮影が継続されている場合には、ステップS28からステップS26に戻り、再びメモリカードAが一杯になったか否かを判定する。メモリカードAが一杯になった場合には、ステップS26からステップS27に進み、今度は、動画像データの記録先としてメモリカードBを設定し、動画像の記録を継続する。
【0054】
次のステップS28で、ユーザが撮影停止ボタンを押下したか否かを判定し、押下していない場合にはステップS26に戻る。この場合には、メモリカードAは既に一杯のため、ステップS27に進んでメモリカードBへの記録が継続される。
【0055】
ユーザが撮影停止ボタンを押下した場合には、ステップS28から次のステップS29に進み、撮影を停止する。そして、次のステップS30で、メモリカードAに録画されている動画像データをメモリカードBに移動させ、この処理を終了する。このステップS30における動画像データの移動処理は、デジタルカメラが低消費電力で駆動されている時に行うのが好適である。例えば、画像表示用LCD27(図1)にスルー画像を表示している最中や、再生プレビュー中に行うのがよい。
【0056】
デジタルカメラでは、記録動作時に最も消費電力が高くなる。このため、大消費電力のメモリカードBが動作している最中であっても小消費電力のメモリカードが動作していると、バッテリ電源の電力供給量を超えてしまう虞がある。しかし、本実施形態では、メモリカードAとメモリカードBとが同時に動作することがないため、記録中の最大消費電力を抑制することができ、撮影時間を延ばすことが可能となる。
【0057】
本実施形態では、動画ファイルは、メモリカードAに記録されその後にメモリカードBに移動された分割ファイルと、メモリカードBに直に記録された分割ファイルの2つとなるが、これらの分割ファイルを結ぶ関連情報をヘッダ情報に書き込んでおくことで、メモリカードBに2つの分割ファイルが格納されたとき自動的に連結することができるのは第1の実施形態と同様である。
【0058】
また、本実施形態では、図5におけるステップS23の判定処理は必ずしも必要でなく、容量の大小に関わらず、常に、低消費電力側の外部記録媒体(メモリカードA)に最初に動画像データを記録することでもよい。
【0059】
更にまた、本実施形態のフローチャートでは特に処理ステップは設けなかったが、ステップS30で記録データの移動を行う場合に、メモリカードBの空き容量が不足するときやバッテリ電力不足のときには、記録データの移動を止めてユーザに警告を発する様にするのがよい。
【0060】
尚、第1の実施形態による記録方法と、第2の実施形態による記録方法のいずれを適用して動画像を撮影するかを、ユーザが操作部30から指定できるようにすることも可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタルカメラの消費電力を低減でき、撮影時間を延ばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラにおける記録動作の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラにおける記録動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラで記録された動画像データのファイル説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るデジタルカメラにおける記録動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 光学系
4 固体撮像素子
5 アナログ信号処理部
10 メインCPU
12 デジタル信号処理部
13 内部メモリ
15 IF部
26 バッテリ電源
27 画像表示用LCD
35 メモリカードA(小消費電力型)
36 メモリカードB(大消費電力型)
Claims (7)
- 消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラにおいて、動画像を記録するとき前記2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体に動画像の記録を行い該外部記録媒体の記録データが所定容量以上になったとき該外部記録媒体の前記記録データを消費電力の大きい方の外部記録媒体に移動し消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に動画像の記録を継続する制御手段を搭載したことを特徴とするデジタルカメラ。
- 前記記録データの前記移動を行っている最中に撮像された動画像データを内部メモリに一時格納し前記移動が終了した後に該内部メモリの格納データを消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に移動し撮影を継続することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 前記移動を行う場合にデジタルカメラ駆動用のバッテリ電圧が所定電圧値以下のとき該移動を止めると共に撮影を停止することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 前記移動を行う場合に移動元の記録データの容量が移動先の消費電力の大きい方の外部記憶媒体の空き容量より大きいとき該移動を止めると共に撮影を停止することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 消費電力の異なる少なくとも2種類の外部記録媒体が装着されるデジタルカメラにおいて、動画像を記録するとき前記2種類の外部記録媒体のうち消費電力の小さい方の外部記録媒体に動画像の記録を行い該外部記録媒体の記録データが所定容量になった後に消費電力の大きい方の外部記録媒体に動画像の記録を行う制御手段を搭載したことを特徴とするデジタルカメラ。
- 前記消費電力の小さい方の前記外部記録媒体に記録された動画像のデータを撮影動作停止後に前記消費電力の大きい方の前記外部記録媒体に移動させることを特徴とする請求項5に記載のデジタルカメラ。
- 一連の動画像を記録し前記外部記録媒体に分割ファイルとして格納された複数の動画像ファイルにファイル間の前後情報を書き込んでおき、再生するとき前記前後情報に基づき各動画像ファイルを撮影順に再生することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のデジタルカメラ。
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