JP2004348154A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上の端子と実装基材の端子とを精度良く接続する。
【解決手段】 端子9が形成された基板6aと、出力用端子11cを備える配線基板11とをACF20を介して接合する。出力用端子11cのピッチP2は、当該接合時における基板6aまたは配線基板11の変形を考慮して、端子9のピッチP1とは異なっている。そして、上記接合の際に生じる基板6aまたは配線基板11の変形に伴って、端子9のピッチP1´と出力用端子11cのピッチP2´とが略同一となった状態で、両端子を接続する。
【選択図】図7



Description

本発明は、電気光学装置の製造方法に関する。
近年、液晶装置やエレクトロルミネッセンス(EL)装置などに代表される電気光学装置は、携帯電話機や携帯情報端末といった各種の電子機器の表示装置として広く普及している。この電気光学装置は、多くの場合、文字や数字、絵柄などの情報を表示するために用いられている。
この種の電気光学装置は、液晶やELといった電気光学物質を保持するための基板と、当該基板上に形成され、電気光学物質に電圧を印加する電極とを備えるのが一般的である。例えば、電気光学物質として液晶を用いた液晶装置においては、液晶を挟持する一対の基板の各々のうち他方の基板と対向する面に、液晶に電圧を印加するための電極が形成されている。そして、液晶に印加される電圧を制御することによって液晶の配向方向が制御され、当該液晶を透過する光が変調される。
かかる電気光学装置においては、通常、上記電極に対して駆動信号を出力する駆動用ICチップが用いられる。この駆動用ICチップは、例えば上記基板と接合されるフレキシブル基板上に実装される。この場合、フレキシブル基板上に形成された配線パターンおよび電極端子と、電気光学装置の基板に形成された端子とは、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)などの導電性接着剤を介して接続されるのが一般的である。ACFは、接着用樹脂に導通粒子を分散させたものである。具体的には、電気光学パネルの基板とフレキシブル基板とがACF中の接着用樹脂によって接着されるとともに、パネル基板上の端子とフレキシブル基板上の端子とが導通粒子を介して電気的に接続される。このようにACFを用いて電気光学パネルの基板とフレキシブル基板とを接合する工程においては、両者の間にACFを挟み込んだ状態で、フレキシブル基板を電気光学パネルの基板に対して熱圧着するのが一般的である。
しかしながら、フレキシブル基板は上記熱圧着の際に熱膨張するため、当該フレキシブル基板に形成された端子の位置が熱圧着前の位置とは異なってしまうという問題があった。そして、このような端子の位置ずれが生じると、当該端子が、本来接続されるべきパネル基板上の端子に接続されず、その隣りの端子に接続されてしまったり、パネル基板上の複数の端子にまたがって接続されてしまうといった具合に、端子間接続の信頼性が低下してしまうという問題があった。かかる問題は、電気光学パネルの基板に形成された端子のピッチが細かい場合に、特に深刻な問題となる。
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、基板上の端子と実装基材の端子との接続信頼性を向上させることができる電気光学装置の製造方法、端子の接続方法、電気光学装置および電子機器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、電気光学物質を保持する基板を備えた電気光学パネルと、前記基板より線膨張係数が大きな実装基材とを接合する電気光学装置の製造方法であって、複数の第1端子から構成される第1端子群、及び前記第1端子群の両端に前記第1端子群とは離れて配置される第1アライメントマークを前記基板に形成する工程と、前記第1端子のピッチとは異なるピッチで配置される複数の第2端子から構成される第2端子群、及び前記第2端子群の両端に前記第2端子群とは離れて配置される第2アライメントマークを前記実装基材に形成する工程と、前記基板または前記実装基材のいずれか一方に、前記第1アライメントマーク、及び前記第2アライメントマークが形成された部分には異方性導電膜を貼り付けずに他方と接合されるべき部分に異方性導電膜を貼り付ける工程と、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとが合致するように、前記基板と前記実装基材とを位置合わせする位置合わせ工程と、前記基板と前記実装基材とを前記異方性導電膜によって接合することによって前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とを相互に接続する工程とを、有し、前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とを前記基板と前記実装基材との前記異方性導電膜による接合に伴って相互に接続する接続工程と、を有し、前記接続工程後は、前記接合の際に生じる前記基板及び前記実装基材の熱による変形に伴って前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークが合致していないことを特徴とする。
この製造方法によれば、基板および実装基材の変形(伸縮)を考慮して前記第1端子群のピッチと第2端子群のピッチとを異ならせてあるので、たとえ基板と実装基材との接合に伴って当該基板または実装基材が変形する場合であっても、前記第1端子群と第2端子群とを精度良く接続することができる。つまり、基板または実装基材の変形に伴って第1端子群と第2端子群のピッチが変化して、接続時における両端子群の相対的な位置がずれるといった事態を未然に防止することができるのである。一般的に、電気光学装置においては、基板および実装基材の端子が極めて狭いピッチで多数形成されているため、基板または実装基材の変形が、第1端子群と第2端子群との接続精度に与え得る影響は比較的大きい。したがって、本発明は、狭いピッチの端子同士の接続を要する電気光学装置について適用した場合に、特に顕著な効果を奏し得るということができる。
なお、上記製造方法においては、前記接続工程に先立って、前記基板の面上に相互に離間して形成された複数の第1アライメントマークと、前記実装基材の面上に前記第1アライメントマークの間隔と略同一の間隔で相互に離間して形成された複数の第2アライメントマークとが合致するように、前記基板と前記実装基材とを位置合わせする位置合わせ工程を行なうことが望ましい。すなわち、上記第1端子群および第2端子群については、基板と実装基材との接合前の状態において相互にピッチを異ならせる反面、接合前において基板と実装基材との位置合わせを行なう場合には、基板上の複数の第1アライメントマークの間隔と実装基材上の複数の第2アライメントマークの間隔とを略同一とすることが望ましい。
こうすれば、上記接続工程前における基板と実装基材との相対的な位置を、第1アライメントマークと第2アライメントマークとが合致するように調整することによって、両者の位置合わせを容易に行なうことができる。なお、この場合、接続工程の後においては、基板または実装基材の変形に伴って第1アライメントマークの間隔と第2アライメントマークの間隔とは異なることとなる。しかしながら、位置合わせを行なう時点において両間隔が一致している限り、接続工程の後において双方の間隔が一致しなくなっても問題は生じない。
なお、前記接続工程においては、前記基板と前記実装基材との間に接着層を介在させるとともに当該接着層を加熱した状態で、当該基板と当該実装基材とを圧着することが望ましい。こうすれば、基板と実装基材とを確実に接合することができるとともに、第1端子群と第2端子群とを一括して接続することが可能となり生産性を向上させることができる。一方、かかる接合を行なった場合には、当該接着層の加熱に伴って第1基材または第2基材が熱変形しやすいと考えられるが、本発明によれば、かかる熱変形を考慮して第1端子群および第2端子群のピッチが選定されているため、上記熱変形にもかかわらず第1端子群と第2端子群とを精度良く接続することができる。例えば、前記第2基材の線膨張係数が、前記第1の線膨張係数よりも高い場合には、当該接合前における前記第2端子群のピッチを、前記第1端子群のピッチよりも狭くすることが考えられる。
より具体的には、前記実装基材として、測定条件を100℃ないし200℃とした場合の線膨張係数が2.5×10-5/K以上2.6×10-5/K以下の材料によって形成された厚さ50μm以上125μm以下の部材を用いた場合には、前記第2端子群のピッチを、前記第1端子群のピッチの0.996倍以上0.997倍以下とすることが考えられる。また、前記実装基材として、測定条件を20℃ないし100℃とした場合の線膨張係数が0.8×10-5/K以上1.0×10-5/K以下の材料によって形成された厚さ5μm以上75μm以下の部材を用いた場合には、前記第2端子群のピッチを、前記第1端子群のピッチの実質的に0.998倍とすることが考えられる。
なお、前記基板としては、ガラスおよびシリコンからなる群のうちから選択された材料を含むものを用いることができ、前記実装基材としては、ポリイミドおよびポリエステルからなる群のうちから選択された材料を含むものを用いることができる。基板および実装基材の材料として上記組合わせの材料を用いた場合、特にガラスを含む基板とポリイミドを含む実装基材とを用いた場合には、双方の熱変形の程度の差が大きい(つまり、線膨張係数の差が大きい)ため、本発明による上記効果は一層顕著に現れる。
上記課題を解決するため、本発明に係る端子の接続方法は、第1基材の面上に形成された第1端子群と、第2基材の面上に形成された第2端子群とを相互に接続する方法において、前記第2端子群を前記第1端子群のピッチと異なるピッチで形成し、前記第1基材と前記第2基材との接合の際に生じる当該第1基材または第2基材の変形に伴って略同一のピッチとなった前記第1端子群と前記第2端子群とを接続することを特徴としている。
この方法によれば、第1基材および第2基材の変形(伸縮)を考慮して前記第2端子群のピッチおよび第1端子群のピッチを異ならせてあるので、第1基材と第2基材との接合に伴って第1基材および第2基材が変形する場合であっても、前記第1端子群と第2端子群とを精度良く接続することができる。すなわち、第1基材または第2基材の変形に伴って第1端子群と第2端子群のピッチが変化して両者の相対的な位置がずれるといった事態を未然に防止することができる。
なお、前記第1基材と第2基材との接合においては、両基材の間に接着層を介在させるとともに当該接着層を加熱した状態で、当該第1基材と当該第2基材とを圧着することが望ましい。こうすれば、両基材を確実に接合することができるとともに、第1端子群と第2端子群とを一括して接続することが可能となり生産性を向上させることができる。一方、かかる方法を採った場合には、上記接着層の加熱に伴って第1基材または第2基材が熱変形しやすいと考えられるが、本発明によれば、かかる熱変形を考慮して第1端子群または第2端子群のピッチが選定されているため、上記熱変形にもかかわらず第1端子群と第2端子群とを精度良く接続することができる。例えば、前記第2基材の線膨張係数が、前記第1の線膨張係数よりも高い場合には、当該接合前における前記第2端子群のピッチを、前記第1端子群のピッチよりも狭くすることが考えられる。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る実装基材の製造方法は、他の基材に形成された第1端子群と接続されるべき第2端子群を備え、前記基材に熱圧着される実装基材の製造方法であって、前記他の基材と当該実装基材との熱圧着後に、前記基板における前記第1端子群の配列方向の長さはa倍に伸長し、前記実装基材における前記第2端子群の配列方向の長さはb倍に伸長する場合に、前記第2端子群のピッチが、前記第1端子群のピッチの(a/b)倍となるように、当該第2端子群を形成することを特徴としている。
この方法によれば、実装基材と、当該実装基材の接合対象たる他の基材とを接合する工程において両者が変形したとしても、両基材に形成された端子同士を精度良く接続することができる。すなわち、例えば、第1端子群のピッチP1は熱圧着後においてP1×aなるピッチに変化する一方、第2端子群のピッチP2=P1×(a/b)は熱圧着後においてP2×b、すなわちP1×aなるピッチに変化し、第1端子群のピッチと第2端子群のピッチとは略同一となるから、基材の熱変形にもかかわらず両端子群を精度良く接続することができるのである。なお、前記第2端子群のピッチを規定する係数aないしbは、当該実装基材の線膨張係数および前記熱圧着の条件に応じた値である。ここで、前記第2端子群のピッチが、前記第1端子群のピッチの(a/b)倍とは、実質的に((a/b)−0.001)以上((a/b)+0.001)以下倍を含む概念である。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る電気光学装置は、電気光学物質を保持する基板を備えた電気光学パネルと、前記基板に接合された実装基材と、前記基板の面上に形成された第1端子群と、前記基板の面上に相互に離間して形成された複数の第1アライメントマークと、前記実装基材の面上に形成されるとともに、前記第1端子群と略同一のピッチで当該第1端子群と接続された第2端子群と、前記実装基材の面上に形成され、前記第1アライメントマークの間隔よりも広い間隔をあけて相互に離間する複数の第2アライメントマークとを具備することを特徴としている。
かかる電気光学装置によれば、基板と実装基材とを接合する場合の当該基材または実装基材の変形を考慮して上記第1端子群または第2端子群のピッチが選定される一方、当該接合前における第1アライメントマークの間隔と第2アライメントマークの間隔は位置合わせが容易になるように、すなわち基板または実装基材の変形を考慮することなく設定することができるから、位置合わせ作業を煩雑にすることなく、第1端子群と第2端子群との接続を高精度に行なうことができる。
なお、上記電気光学装置においては、前記複数の第1アライメントマークのうちの一部と他の一部とは、前記第1端子群を挟んで相互に対向する位置に形成され、前記複数の第2アライメントマークのうちの一部と他の一部とは、前記第2端子群を挟んで相互に対向する位置に形成されていることが望ましい。このように端子群を挟んで対向する位置にアライメントマークを形成すれば、基板と実装基材との位置合わせを高精度に行なうことができる。
また、上記電気光学装置においては、前記基板と前記実装基材とは、前記第1端子群と第2端子群とを導通させるための導通粒子が分散された接着層を介して接合されていることが望ましい。こうすれば、基板と実装基材とを接着層によって確実に接合した状態で、第1端子群と第2端子群とを確実に導通させることができる一方、基板と実装基材との接合時における当該接着層への加熱に伴って基板または実装基材が変形した場合であっても、第1端子群と第2端子群とを精度良く接続することができる。
ここで、前記基板としては、ガラスおよびシリコンからなる群のうちから選択された材料を含むものを用いることができ、前記実装基材としては、ポリイミドおよびポリエステルからなる群のうちから選択された材料を含むものを用いることができる。基板および実装基材の材料としてかかる組合わせを採用した場合、特にガラスを含む基板とポリイミドを含む実装基材とを用いた場合には、基板と実装基材との変形の程度の差が大きいため、本発明による上記効果は特に顕著に現れる。例えば、測定条件を100℃ないし200℃とした場合の線膨張係数が2.5×10-5/K以上2.6×10-5/K以下の材料によって形成された厚さ50μm以上125μm以下の部材を上記実装基材として用いた場合には、前記第2アライメントマーク同士の間隔が、前記第1アライメントマーク同士の間隔の1.003倍以上1.004倍以下となることが望ましい。また、測定条件を20℃ないし100℃とした場合の線膨張係数が0.8×10-5/K以上1.0×10-5/K以下の材料によって形成された厚さ5μm以上75μm以下の部材を上記実装基材として用いた場合には、前記第2アライメントマーク同士の間隔が、前記第1アライメントマーク同士の間隔の実質的に1.002倍となることが望ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る電子機器は、上記電気光学装置を備えることを特徴としている。上述したように、本発明に係る電気光学装置によれば、基板と実装基材との接合時におけるこれらの熱変形を補償して、第1端子群と第2端子群とを精度良く接続することができるから、この電気光学装置を備えた電子機器においては、接続不良といった不具合を回避して高い信頼性を担保することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明においては、電気光学パネルの基板に熱圧着される実装基材において、前記基板に形成された第1端子群と接続されるべき第2端子群を備え、前記基板と当該実装基材との熱圧着の後、前記基板における前記第1端子群の配列方向の長さがa倍に伸長する一方、当該実装基材における前記第2端子群の配列方向の長さがb倍に伸長する場合に、前記熱圧着前における前記第2端子群のピッチが、前記第1端子群のピッチの(a/b)倍に設定されていることを特徴としている。かかる実装基材によれば、当該実装基材と基板との接合に伴って当該実装基材が伸長した場合であっても、第2端子群と第1端子群とを精度良く接続することができる。ここで、前記第2端子群のピッチが、前記第1端子群のピッチの(a/b)倍とは、実質的に((a/b)−0.001)以上((a/b)+0.001)以下倍を含む概念である。
すなわち、例えば、第1端子群のピッチP1は熱圧着後においてP1×aなるピッチに変化する一方、第2端子群のピッチP2=P1×(a/b)は熱圧着後においてP2×b、すなわちP1×aなるピッチに変化し、第1端子群のピッチと第2端子群のピッチとは略同一となるから、基材の熱変形にもかかわらず両端子群を精度良く接続することができるのである。もっとも、電気光学装置の基板として熱変形がほとんど生じない材料からなるもの(例えばガラス基板など)を用いた場合には、上記係数aを「1」としても、本発明の所期の効果を得ることができる。ここで、前記第2端子群のピッチが、前記第1端子群のピッチの(1/b)倍とは、実質的に((1/b)−0.001)以上((1/b)+0.001)以下倍を含む概念である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
<A:電気光学装置の構成>
まず、電気光学物質として液晶を用いた液晶装置に本発明を適用した形態を説明する。図1は、本実施形態に係る液晶装置を分解して示す斜視図、図2はこの液晶装置の部分断面図である。これらの図に示されるように、この液晶装置1は、液晶パネル2と、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)20を介して当該液晶パネル2に接合された実装構造体3とを有する。ACF20は、一対の端子同士を異方性をもって電気的に一括接続するために用いられる高分子フィルムである。具体的には、ACF20は、図2に示されるように、例えば熱可塑性または熱硬化性を有する接着用樹脂21に多数の導通粒子22が分散されたものである。なお、液晶パネル2には、実装構造体3のほかにも、バックライト等の照明装置やその他の付帯機器が必要に応じて付設されるが、本発明とは直接の関係がないためその図示および説明を省略する。
液晶パネル2は、シール材4を介して貼り合わされた一対の基板6aおよび6bと、両基板の間隙(いわゆるセルギャップ)に封止された液晶とを有する。基板6aおよび6bは、例えばガラスや合成樹脂といった透光性を有する材料からなる板状部材である。具体的には、ソーダ石灰ガラス、無アルカリガラスやホウケイ酸ガラス、石英ガラス、シリコン基板などからなる板状部材を、基板6aまたは6bとして用いることができる。一般に、液晶パネル用ガラスは、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、酸化バリューム(BaO)、酸化ホウソ(B2O3)、酸化ストロンチューム(SrO)、酸化カルシューム(CaO)などを主成分とするガラスが用いられている。基板6aおよび6bの外側(液晶とは反対側)の表面には、入射光を偏光させるための偏光板8aおよび8bがそれぞれ貼り付けられる。
基板6aの内側(液晶側)表面には電極7aが形成されている。一方、基板6bの内側表面には電極7bが形成されている。電極7aあるいは電極7bは、例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)などの透明導電材料によって、ストライプ状または文字、数字、その他の適宜のパターン状に形成される。なお、電極7aおよび7bならびに端子9は、実際には極めて狭いピッチで基板6aおよび6b上に多数形成されるが、図1および以下に示される各図においては、構造を分かり易く示すためにそれらの間隔を拡大して模式的に示し、さらにそれらのうちの数本を図示することにして他の部分を省略してある。
また、基板6aは基板6bから張り出した領域(以下、「張り出し部」と表記する)を有し、その張り出し部には複数の端子9が形成されている。各端子9は、基板6a上に電極7aを形成する工程において当該電極7aと同時に形成される。したがって、端子9は、例えばITOなどの透明導電材料からなる。これらの端子9には、当該基板6a上の電極7aから張り出し部に延在して形成されたものと、導電材(図示略)を介して基板6b上の電極7bに接続されるものとがある。さらに、図1に示されるように、端子9の両側にはそれぞれアライメントマーク10が設けられている。アライメントマーク10は電極7aおよび端子9と同一工程において同時に形成される。このアライメントマーク10は、基板6aと実装構造体3とを接合する際に、両者の位置合わせのために用いられる。
実装構造体3は、配線基板11と、当該配線基板11上に実装された液晶駆動用IC12およびチップ部品13とを有する。配線基板11は、ベース基材11aの面上に銅(Cu)などからなる配線パターン11bが形成されたものである。本実施形態におけるベース基材11aは、可撓性を有するフィルム状の部材であり、例えばポリイミドやポリエステルなどから構成される。かかるベース基材11aの線膨張係数は、当該ベース基材11aが接合される基板6aの線膨張係数よりも高い。なお、配線パターン11bは、接着剤によってベース基材11aの表面に固着されたものであってもよいし、スパッタリング法やロールコート法などの成膜法を用いてベース基材11aの表面に直接形成されたものであってもよい。また、配線基板11は、エポキシ基板のように比較的硬質で厚みのあるベース基材の面上に銅などによって配線パターン11bが形成されたものであってもよい。
図1および図2に示されるように、配線パターン11bは、実装構造体3の一方の縁端部近傍に位置する出力用端子11cから液晶駆動用IC12に向かって延在するものと、実装構造体3の他方の縁端部近傍に位置する入力用端子11dから液晶駆動用IC12に向かって延在するものとがある。このうち出力用端子11cは、当該実装構造体3がACF20を介して基板6a上に接合された状態において、当該ACF20中の導通粒子22を介して基板6a上の端子9と電気的に接続される。
液晶駆動用IC12は、図2に示されるように、上記ACF20と同様のACF12bによって配線基板11上に実装される。そして、いずれの配線パターン11bも、液晶駆動用IC12の近傍に至った端部である接続端子11eにおいて、液晶駆動用IC12のバンプ(突起電極)12aに接続されるようになっている。すなわち、図2に示されるように、液晶駆動用IC12がACF12b中の接着用樹脂によって配線基板11上に固着されるとともに、液晶駆動用IC12のバンプ12aと、配線パターン11bの接続端子11eとが、当該ACF12b中の導通粒子を介して電気的に接続されるのである。なお、上記配線基板11のベース基材11aとして可撓性基板を用い、その面上に実装部品を実装すればCOF(Chip On Film)方式の実装構造体が構成され、他方、配線基板11のベース基材11aとして硬質の基板を用いてその上に実装部品を実装すればCOB(Chip On Board)方式の実装構造体が構成される。
また、図1に示されるように、配線基板11の面上にあって出力用端子11cの両側には、それぞれアライメントマーク15が設けられている。アライメントマーク15は、配線パターン11bと同一工程において同時に形成され、上述したアライメントマーク10とともに、基板6aと実装構造体3とを接合する際の位置合わせのために用いられる。
次に、基板6a上の端子9のピッチと、配線基板11の出力用端子11cのピッチとの関係、および基板6a上のアライメントマーク10同士の距離と、配線基板11上のアライメントマーク15同士の距離との関係について説明する。ここで、本明細書における「端子(群)のピッチ」とは、ひとつの端子における特定の位置から、当該端子に隣接する他の端子における同位置までの距離である。
すなわち、図3に示すように、ある端子T1(端子9または出力用端子11c)に着目したとき、当該端子T1の幅wと、当該端子T1に一方の側において隣接する端子T2までの間隔dとを合わせた距離が「端子(群)のピッチP」に相当する。なお、本実施形態においては、各端子の幅wと当該端子に隣接する端子までの間隔dとが概ね等しい場合を想定する。
図4は、本実施形態における基板6aと配線基板11とを図1における下側からみた場合の平面図である。なお、図4においては基板6aと配線基板11とが接合される前の状態が示されている。基板6aと配線基板11との接合工程においては、両者の間に介挿されたACF20に熱を加えつつ、配線基板11を基板6a側に押圧する。この熱圧着時には配線基板11も加熱されるため、当該配線基板11は熱膨張する。そして、本実施形態においては、上記熱圧着前の出力用端子11cのピッチP2およびアライメントマーク15同士の距離W2が、かかる熱膨張の前後にわたる当該配線基板11の変形を考慮して選定されている。より具体的には、図4に示されるように、基板6aと配線基板11とが接合される前の状態において、配線基板11上に形成された一対のアライメントマーク15同士の間隔W2は、基板6a上に形成された一対のアライメントマーク10同士の間隔W1と略同一となっている。
他方、この状態において、配線基板11の出力用端子11cのピッチP2は、基板6a上の端子9のピッチP1とは異なっている。すなわち、本実施形態においては、配線基板11の線膨張係数が基板6aの線膨張係数よりも大きいため、熱圧着による膨張の程度は、基板6aよりも配線基板11の方が大きい。このため、配線基板11が熱変形(膨張)した後の出力用端子11cのピッチP2´が熱圧着後における基板6aの端子9のピッチP1´と略同一となるように、熱圧着前の配線基板11上の出力用端子11cのピッチP2は、基板6aの端子9のピッチP1よりも狭いピッチに予め設定されているのである。詳細は後述するが、端子のピッチおよびアライメントマークの間隔を上記のように選定することにより、アライメント作業の容易性を確保しつつ、熱圧着後の端子の接続精度を高めることができる。
<B:液晶パネルと実装構造体との接合>
次に、図2中のIII−III線の断面図に相当する図5および図6を参照して、液晶パネル2と実装構造体3とを接合する工程について説明する。ここで、液晶パネル2と実装構造体3とを接続する工程は、液晶パネル2と実装構造体3との位置合わせを行なった状態で両者を仮固定する位置合わせ工程と、基板6aと配線基板11とを熱圧着によって接合する接合工程とからなる。以下、これらの各工程の内容について説明する。なお、図5および図6は、説明の便宜上、端子9および出力用端子11cの本数が実際よりも少なく表現されている。
<B−1:位置合わせ工程>
位置合わせ工程においては、まず、基板6aまたは配線基板11のいずれか一方のうち他方と接合されるべき部分に、粘着性を有するACF20を貼り付ける。次いで、基板6aのアライメントマーク10と配線基板11のアライメントマーク15とが合致するように、液晶パネル2と実装構造体3と位置合わせを行なう。具体的には、例えば、CCDカメラなどによって基板6a側からアライメントマーク10およびアライメントマーク15を撮像しつつ、当該アライメントマーク10とアライメントマーク15とが完全に合致するように、当該液晶パネル2と実装構造体3との相対的な位置を調整する。こうして位置合わせが完了した後、液晶パネル2と実装構造体3との位置関係を維持したまま基板6aと配線基板11とを仮固定する。すなわち、図5に示されるように、基板6aと配線基板11の双方をACF20に接触させることにより、当該ACF20の粘着性を利用して両者を予備的に固定するのである。なお、図5においては、アライメントマーク10および15の各々の中心位置が「X1」および「X2」によって示されており、一対のアライメントマークの間の中点が「X0」によって示されている。
ここで、図7(a)は、図5に示された状態を、同図中の上側からみた平面図である。上述したように、基板6aと配線基板11との熱圧着前においては、基板6a上の一対のアライメントマーク10の間隔W1と、配線基板11上の一対のアライメントマーク15の間隔W2とは略同一である。したがって、図7(a)に示されるように、基板6a上のアライメントマーク10と、配線基板11上のアライメントマーク15とが合致するように基板6aと配線基板11とを重ね合わせることにより、両者の相対的な位置を合わせる作業を容易に行なうことができる。一方、上述したように、熱圧着前においては、配線基板11上の出力用端子11cのピッチP2は、基板上6a上の端子9のピッチP1よりも狭くなっている。したがって、上記位置合わせ工程の直後においては、図5および図7(a)に示されるように、端子9と出力用端子11cとは互いにずれた位置にある。
<B−2:接合工程>
上記位置合わせ工程の後、液晶パネル2と配線基板11とを接合する接合工程が実行される。すなわち、まず、図6(a)に示されるように、配線基板11における液晶パネル2とは反対側の面に、その全面にわたって熱圧着ヘッド50を接触させる。熱圧着ヘッド50は、加工対象に熱を加えつつ押圧することができるものである。そして、かかる熱圧着ヘッド50によって当該配線基板11を液晶パネル2側に押圧する。このとき、熱圧着ヘッド50に発生した熱は、配線基板11を介してACF20に与えられる。この結果、図6(a)に示されるようにACF20の接着用樹脂21は溶解し、基板6aと配線基板11とは徐々に接近する。なお、図6(a)および(b)においては、基板6a上のアライメントマーク10の位置が「X3」および「X5」によって示されるとともに、配線基板11上のアライメントマーク15の位置が「X4」および「X6」によって示されている。
こうして配線基板11への押圧を続け、当該配線基板11と基板6aとが充分に近接したところで熱圧着ヘッド50による加熱を停止する。この結果、ACF20の接着用樹脂21は硬化し、図6(b)に示されるように、端子9と出力用端子11cとが導通粒子22を介して電気的に接続された状態で、基板6aと配線基板11とが接着用樹脂21によって接合される。
上記接合工程においては、熱圧着ヘッド50によるACF20の加熱に伴って配線基板11が熱膨張し、この結果、配線基板11の出力用端子11cのピッチが広がる。ここで、上述したように、本実施形態においては、熱圧着前における出力用端子11cのピッチP2が、当該配線基板11の熱変形後において端子9のピッチP1´と略同一となるように、予め設定されている。したがって、図6(b)および図7(b)に示されるように、上記接合工程において生じる配線基板11の熱膨張に伴って、基板6a上の端子9と略同一のピッチP2´となった出力用端子11cが、当該端子9と接続される。
例えば、基板6aと配線基板11との熱圧着の前後で、当該基板6aにおける端子9の配列方向(図6および図7における左右方向)の長さがa倍に伸長し、当該配線基板11における出力用端子11cの配列方向の長さがb倍に伸長する場合を想定する。この「a」および「b」(以下、「伸長率」と表記する)の値は、基板6aおよび配線基板11の線膨張係数、ベース基材11aまたは出力用端子11cの厚さ、もしくは熱圧着時の温度、圧力または時間などに応じた値である。そして、熱圧着前における出力用端子11cのピッチP2は、熱圧着前における端子9のピッチP1の(a/b)倍となるように、予め設定されている。
ここで、熱圧着前における出力用端子11cのピッチP2が、熱圧着前における端子9のピッチP1の(a/b)倍とは、実質的に((a/b)−0.001)以上((a/b)+0.001)以下倍を含む概念である。この場合、上記熱圧着前における端子9のピッチP1は、熱圧着後においてピッチP1´=P1×aに変化する一方、上記熱圧着前の出力用端子11cのピッチP2=P1×(a/b)は、熱圧着後においてピッチP2´=P1×aとなる。すなわち、熱圧着後における端子9のピッチP1´と出力用端子11cのピッチP2´とは同一となるのである。ただし、基板6aとしてガラス基板などを用いた場合、当該基板6aは熱圧着の前後においてほとんど伸長しないから、上記伸長率aを「1」に設定してもよい。ここで、熱圧着前における出力用端子11cのピッチP2が、圧着前における端子9のピッチP1の(1/b)倍とは、実質的に((1/b)−0.001)以上((1/b)+0.001)以下倍を含む概念である。
一方、図6(b)および図7(b)に示されるように、配線基板11は熱圧着ヘッド50によって加熱された部位全体にわたって伸長するため、熱圧着後において、配線基板11上のアライメントマーク15同士の間隔W2´(=W2×b)は、基板6a上のアライメントマーク10同士の間隔W1´(=W1×a)よりも広くなる。すなわち、図5を例にとって説明したように接合工程の直前においてはアライメントマーク10とアライメントマーク15とが合致するのに対し、熱圧着後においては、アライメントマーク10の位置とアライメントマーク15の位置とが互いにずれた位置となる。もっとも、基板6aと配線基板11との接合後においてアライメントマーク10とアライメントマーク15とが合致しない(ずれた)状態となっても、位置合わせ工程において合致していれば何ら問題は生じない。
以上説明したように、本実施形態によれば、接合工程における配線基板11の伸長を補償するように、予め出力用端子11cのピッチを端子9のピッチよりも狭く設定しているため、熱圧着後における端子9のピッチと出力用端子11cのピッチとを略同一とすることができる。したがって、端子9と出力用端子11cとを精度良く接続できる。一方、熱圧着前においては、アライメントマーク10の間隔とアライメントマーク15の間隔とが略同一となっているため、これらが合致するように液晶パネル2と実装構造体3との位置を調整することによって、容易に両者の相対的な位置合わせを行なうことができる。
<C:実施例>
次に、本発明の実施例について説明する。
<C−1:実施例1>
本実施例においては、配線基板11のベース基材11aとしてカプトン(商品名。デュポン、東レデュポン株式会社製)を用いた。この場合、ベース基材11aは、測定条件を100℃ないし200℃としたときの線膨張係数が2.510-5/Kないし2.6×10-5/Kであり、厚さは50μmないし125μmである。かかるベース基材11aに出力用端子11cなどが形成された配線基板11aを実装構造体3として、圧着温度170℃、圧着圧力3MPa、圧着時間20秒の条件の下、上記熱圧着工程を行なった。この場合、配線基板11は、出力用端子11cの配列方向(幅方向)に0.3ないし0.4%の割合で伸長するという結果を得た。この結果を踏まえて、上記配線基板11の伸長を補償し得るように、熱圧着前の出力用端子11cのピッチを端子9のピッチよりも狭く設定した。
具体的には、出力用端子11cのピッチを、端子9のピッチの0.996倍ないし0.997倍のピッチに設定した。なお、アライメントマーク15の間隔は、アライメントマーク10の間隔と略同一とした。かかるピッチ補正を行なった配線基板11を、上述した熱圧着条件の下で基板6aに熱圧着したところ、端子9と出力用端子11cとを精度良く接続することができた。さらに、当該熱圧着前においては、アライメントマーク10とアライメントマーク15とを重ね合わせることによって、液晶パネル2と実装構造体3との位置合わせ作業を極めて容易に行なうことができた。
<C−2:実施例2>
本実施例においては、配線基板11のベース基材11aとしてユーピレックス(商品名。宇部興産株式会社製)を用いた。この場合、ベース基材11aは、測定条件を20℃ないし100℃としたときの線膨張係数が0.8×10-5/Kないし1.0×10-5/Kであり、厚さは5μm以上75μmである。かかるベース基材11aを用いた配線基板11を、圧着温度170℃、圧着圧力3MPa、圧着時間20秒という条件の下で基板6aに圧着したところ、配線基板11は、出力用端子11cの配列方向に0.2%の割合で伸長するという結果を得た。この結果を踏まえて、上記配線基板11の伸長を補償し得るように、熱圧着前の出力用端子11cのピッチを、端子9のピッチの実質的に0.998倍に設定した。この場合にも、アライメントマーク15の間隔は、アライメントマーク10の間隔と略同一とした。かかるピッチ補正を行なった配線基板11を、上述した熱圧着条件の下で基板6aに熱圧着したところ、端子9と出力用端子11cとを精度良く接続でき、かつ液晶パネル2と実装構造体3との位置合わせ作業を容易に行なうことができた。
<D:変形例>
以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
<D−1:変形例1>
上記実施形態においては、液晶駆動用ICが実装された配線基板11を、液晶パネル2の基板6aに接合する場合を想定したが、液晶駆動用ICをCOG(Chip On Glass)技術を用いて基板6a上に実装するようにしてもよい。この場合、配線基板11は、ベース基材11a上に、当該液晶駆動用ICの入力端子と外部回路基板とを接続するための配線パターンが形成されたものとなる。このように、本発明は、何らかの端子が形成された電気光学パネルの基材と、当該端子に接続されるべき端子が形成された実装基材(配線基板11に相当する)とが接合される構成を採る電気光学装置であれば、他の構成要素の態様の如何を問わず本発明を適用可能である。例えば、上記実施形態においては、液晶パネル2に1個の実装構造体3を接続する構成の液晶装置を例示したが、液晶パネル2に複数個の実装構造体3を接合する構成の液晶装置に対しても本発明を適用可能である。
さらに、本発明に係る製造方法を適用できるのは、電気光学パネルの基板と実装基材とを接合する場合に限定されるものではない。すなわち、複数の第1端子(第1端子群)が形成された第1基材と、前記第1端子と接続されるべき複数の第2端子(第2端子群)が形成された第2基材とを接合するすべての場合に、本発明を適用することができる。
<D−2:変形例2>
上記実施形態においては、電気光学物質として液晶を用いた液晶装置に本発明を適用した場合を例示したが、本発明を適用できる電気光学装置はこれに限られるものではない。すなわち、電気光学物質としてEL(エレクトロルミネッセンス)素子を用いたEL表示装置や、電気光学物質としてガスを用いたプラズマディスプレイパネルなど、電気光学物質の電気光学効果によって表示を行なう各種の装置にも、本発明を適用可能である。このように、端子が形成された基板と、当該端子に接続されるべき端子を備えた実装基材とが接合される構成を採るものであれば、他の構成要素の態様の如何を問わず本発明を適用可能である。
<D−3:変形例3>
上記実施形態においては、液晶パネル2の基板6aとしてガラスを用いたが、この基板6aの材料としてプラスチックを用いることもできる。さらに、このプラスチックとしては、ポリカボネート、アクリル(アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂など)、PES(ポリエーテルスルホン)、PAr(ポリアリレート)、PhE(フェノキシエーテル)などを用いることができる。
なお、基板6aとして線膨張係数が比較的小さい(つまり、膨張しにくい)ガラスなどを含むものを用いる場合、熱圧着前における出力用端子11cのピッチP2を、熱圧着前における端子9のピッチP1の(1/b)倍のピッチとなるように近似的に設定してもよいことは上述した通りである。しかしながら、基板6aとして線膨張係数が比較的大きい(つまり、膨張しやすい)プラスチックを含むものを用いる場合には、上記伸長率aおよびbの双方を考慮することが望ましい。すなわち、伸長率aを「1」に近似することなく、熱圧着前における出力用端子11cのピッチP2を、熱圧着前における端子9のピッチP1の(a/b)倍のピッチに設定することが望ましい。
<E:電子機器>
次に、本発明に係る電気光学装置を用いた電子機器について説明する。図8は、かかる電子機器の一例たる携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示されるように、携帯電話機30は、アンテナ31、スピーカ32、電気光学装置1、キースイッチ33およびマイクロホン34といった各種の構成要素と、当該各構成要素を収容する外装ケース36とを有する。さらに、外装ケース36の内部には、上記の各構成要素の動作を制御するための制御回路を搭載した制御回路基板37が設けられる。電気光学装置1は、上記実施形態に係る液晶装置などによって構成される。
この構成の下、キースイッチ33およびマイクロホン34から入力された信号や、アンテナ31によって受信された受信データなどが制御回路基板37の制御回路に与えられる。そして、この制御回路は、与えられた各種データに基づいて、電気光学装置の表示面内に数字や文字、絵柄などの画像を表示する。さらに制御回路は、アンテナ31を介してデータを送信する。
なお、本発明に係る電気光学装置を適用可能な電子機器としては、図8に例示された携帯電話機のほかにも、液晶テレビや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラ、あるいは本発明に係る電気光学装置をライトバルブとして用いたプロジェクタなどが挙げられる。
以上説明したように、本発明によれば、基板と実装基材との接合の際に当該基板または実装基材に変形が生じた場合であっても、当該基板上の端子と実装基材の端子とを精度良く接続することができる。更には、第1アライメントマークが第1端子群の両端に第1端子群とは離れて、第2アライメントマークが第2端子群の両端に第2端子群とは離れて、形成されるため、製造工程を簡略化できるとともに、第1端子、第2端子が狭ピッチの場合にあってもそれらを精度よく接続することができる。
本発明の実施形態に係る液晶装置を分解して示す斜視図である。 同液晶装置における液晶パネルと実装構造体との接合部近傍の構成を示す断面図である。 端子(群)のピッチについて説明するための図である。 同液晶装置における端子およびアライメントマークの位置関係を説明するための図である。 同液晶装置の製造工程のうち位置合わせ工程における構成を示す断面図である。 (a)は、同液晶装置の製造工程のうち接合工程の途中の構成を示す断面図であり、(b)は当該接合工程の後の構成を示す断面図である。 (a)は、上記位置合わせ工程の直後における液晶装置の構成を示す平面図であり、(b)は上記接合工程の直後における液晶装置の構成を示す平面図である。 本発明に係る電気光学装置を適用した電子機器の一例たる携帯電話機の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 液晶装置(電気光学装置)
6a 基板(第1基材)
9 端子(第1端子群)
10 アライメントマーク
11a ベース基材(実装基材)
11c 出力用端子(第2端子群)
15 アライメントマーク

Claims (5)

  1. 電気光学物質を保持する基板を備えた電気光学パネルと、前記基板より線膨張係数が大きな実装基材とを接合する電気光学装置の製造方法であって、
    複数の第1端子から構成される第1端子群、及び前記第1端子群の両端に前記第1端子群とは離れて配置される第1アライメントマークを前記基板に形成する工程と、
    前記第1端子のピッチとは異なるピッチで配置される複数の第2端子から構成される第2端子群、及び前記第2端子群の両端に前記第2端子群とは離れて配置される第2アライメントマークを形成する工程と、
    前記基板または前記実装基材のいずれか一方に、前記第1アライメントマーク、及び前記第2アライメントマークが形成された部分には異方性導電膜を貼り付けずに他方と接合されるべき部分に異方性導電膜を貼り付ける工程と、
    前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとが合致するように、前記基板と前記実装基材とを位置合わせする位置合わせ工程と、
    前記基板と前記実装基材とを前記異方性導電膜によって接合することによって前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とを相互に接続する工程とを、有し、
    前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とを前記基板と前記実装基材との前記異方性導電膜による接合に伴って相互に接続する接続工程と、を有し、
    前記接続工程後は、前記接合の際に生じる前記基板及び前記実装基材の熱による変形に伴って前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークが合致していないことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記実装基材は、測定条件を100℃ないし200℃とした場合の線膨張係数が2.5×10-5/K以上2.6×10-5/K以下の材料によって形成された厚さ50μm以上125μm以下の部材であり、
    前記第2端子のピッチは、前記第1端子のピッチの0.996倍以上0.997倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記実装基材は、測定条件を20℃ないし100℃とした場合の線膨張係数が0.8×10-5/K以上1.0×10-5/K以下の材料によって形成された厚さ5μm以上75μm以下の部材であり、
    前記第2端子のピッチは、前記第1端子のピッチの実質的に0.998倍であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記基板は、ガラスおよびシリコンからなる群のうちから選択された材料を含み、前記実装基材は、ポリイミドおよびポリエステルからなる群のうちから選択された材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記基板はガラスを含み、前記実装基材はポリイミドを含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。

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